JP2004069530A - 流量計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は脈動の影響を抑えるとともに、脈動周期に関わらず消費電力を平準化し、不要なコスト上昇を防止することを目的とする。
【解決手段】電池電源10により動作し、定められた計測処理周期内において、定められた流速検出工程に従って定められた計測時間の平均流速を検出する流速検出手段9を備え、これを制御する制御11は、計測処理周期と流速検出手段9の計測時間の比を一定に保ちつつ、周期検出手段19の検出した脈動周期が大きくなるに従って計測処理周期および計測時間を延長する構成となっているので、脈動周期に応じて、計測時間を変える一方で、総時間に占める計測時間の割合は不変となるため、脈動周期に関わらず、消費電力を平準化し、製造コストの低減を実現できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波流量計や熱線式流量計等ように流速を検出する方法を用いて、流体の流量を間欠的にサンプリングして流体の使用量を計測する流量計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の流量計としては、様々なものが提案されているが、その計測原理としては逆数差法と呼ばれているものが広く知られている。この逆数差法に基づく流量計は例えば、図6のような構成となっていた。図6において、流体流路1の途中に、超音波を発信する第1振動子2と受信する第2振動子3が流れ方向に配置されていて、制御手段11は、これらふたつの送受信を制御している。超音波が流れの中を伝搬する際、流体の流れの影響を受けて、流れの順方向、すなわち、第1振動子2から第2振動子3へ向けて送信した場合の伝搬時間と、流れの逆方向、すなわち、第2振動子3から第1振動子2へ向けて送信した場合の伝搬時間は異なった値となり、流量が大きくなるにつれて、その差は大となる。この性質を利用して流体の流量を計測することが可能である。
【0003】
静止流体中の音速をc、流体の流れの速さをvとすると、流れの順方向の超音波の伝搬速度は(c+v)、逆方向の伝搬速度は(c−v)となる。
【0004】
振動子2と3の間の距離をL、超音波伝搬軸と流路の中心軸とがなす角度をθ、流れの順方向に発信された超音波の伝搬する時間をt、流れの逆方向に発信された超音波の伝搬する時間をtとすると、
=L/(c+vcosθ) (1)
=L/(c−vcosθ) (2)
となる。上記(式1)または(式2)の一方から直接流速vを求めることが可能であるが、そのためには音速cが既知である必要がある。
【0005】
しかし、一般に音速cは流体温度に依存するため、流体温度が既知である必要がある。しかし、ここで、順方向、逆方向を計測した時点の流体温度が等しいと仮定することにより、音速cが未知であっても、(式1)、(式2)より流速vを求めることが可能である。すなわち、(式1)および(式2)を変形してvについて解くと、
v=(L/2cosθ)・(1/t−1/t) (3)
となり、Lとθが既知ならt、tを計測して流速vが求められる。ここで、流路断面積をS、補正係数をKとすれば、流量Qは
Q=K・S・v (4)
となる。(式3)、(式4)から明らかなように、伝搬時間を求めることにより流量Qが求められる。
【0006】
ここで、微少な流速まで検知しようとした場合、t、tの検出精度を高める必要があるが、単発現象として計測した場合には精度を上げるのが難しいため、送受信を複数回繰り返してトータル時間を計測して、平均化することにより精度確保する方法が、超音波計測では一般的に取り入れられており、シングアラウンド法と呼ばれている。シングアラウンド法において、設定された繰り返し回数をN回、流れの順方向、逆方向の伝搬時間の合計値をT、Tとすれば、伝搬時間t、tはT、Tを回数平均すれば求めることができる。
【0007】
よって、(式3)を変形して、式(式5)から流速vを求めることができる。
v=N(L/2cosθ)・(1/T−1/T) (5)
一方、この種の流量計は流路内のわずかな圧力変動に対しても極めて敏感に反応するため、一般家庭のガス使用量を計測するガスメータとして使用した場合には、ガスエンジン駆動のヒートポンプエアコン(以降GHPと称する)の様に比較的大きな圧力変動を発生する機器が近隣に設置された場合、そのエンジンの回転と同期して発生する圧力変動の影響を受けて計測誤差を発生する場合があった。計測誤差は、流速検出時に圧力変動波形の頂点を集中して捉えた場合に最も顕著に表れる。
【0008】
これを防ぐ手段として、例えば、特開2001−183198のようなものが考案されている。これは、流速検出ポイントが脈動波形の特定位相に偏らないように、検出タイミングを制御しつつ、脈動周期の一周期あるいはこれ以上の時間をシングアラウンド法により計測を実行して流速の平均化を図るものである。図7は脈動時に発生する流速変化と計測タイミングを示すタイミングチャートである。図7に示すように、まず時刻Tに流れの順方向の送信を開始し以後シングアラウンドを実行し、時刻Tにおいて全送受信を完了する。この時、時刻TからTまでの時間を脈動波形Tより長くなるように制御して流速の平均化を図っている。つづいて、今度は、時刻Tで流れの逆方向の送受信を開始しTで全送受信を終了する。この時、時刻TからTまでの時間を順方向と同じ時間になる様に制御して、流速の平均化を図っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の流量計においては検出された脈動周期によって流速検出手段の動作時間が異なり、特定条件においては消費電力が大きくなる。特に家庭用のガスメータの場合には、電池電源を使用するため、出荷時には最悪条件に見合った電池を装置に実装する必要があり、電池の容量アップや装置の容積の増加を招き、結果として製造コストの上昇を招くこととなっていた。
【0010】
本発明は上記課題を解決するものであり、脈動周期に関わらず消費電力を平準化し、不要なコスト上昇を防止することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、流速検出手段と同期して電力が消費されるものにおいて、計測処理周期と計測時間の比を一定に保ちつつ、周期検出手段の検出した脈動周期が大きくなるに従って前記計測処理周期および前記計測時間を延長する構成を備えるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項2に記載の発明は、定められた計測処理周期内において、任意の点を基点として定められた流速検出工程に従って定められた計測時間の平均流速を検出する流速検出手段と、前記流速検出手段で求めた値から前記計測処理周期内に発生した流体流量を求める流量演算手段と、前記流量演算手段で求めた値を加算して流体使用量を求める積算手段と、前記流速検出手段の動作と同期して電力の供給および停止を実行する電源と、流路内の脈動周期を検出する周期検出手段と、前記流速検出手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、前記計測処理周期と前記計測時間の比を一定に保ちつつ、前記周期検出手段の検出した脈動周期が大きくなるに従って前記計測処理周期および前記計測時間を延長する構成となっているので、脈動周期に応じて、計測時間を変える一方で、総時間に占める計測時間の割合は不変となるため、脈動周期に関わらず、消費電力を平準化し、製造コストの低減を実現できる。
【0013】
請求項3に記載の流量計測装置は、特に、周期検出手段の検出した周期が所定の値より小さければ、制御手段が計測処理周期および計測時間を規定値に設定する構成となっているので、脈動周期が閾値未満の時に設定する計測時間を脈動周期より十分長い値に設定することにより、演算処理の増加による消費電力の増加や応答性の悪化を招くことなく、消費電力の平準化を実現することができる。
【0014】
請求項4に記載の流量計測装置は、特に、制御手段が、計測時間を脈動周期の整数倍近傍の値に設定する構成となっているので、脈動波形の位相を満遍なくサンプリングすることができるため、流量演算値を極めて真値に近い値とすることが可能となる。
【0015】
請求項5に記載の流量計測装置は、特に、制御手段が、計測処理周期を脈動周期の整数倍近傍の値とはならないように設定する構成となっているので、計測毎に位相が変化することになり、その結果、サンプリングが特定位相に偏ることがなくなるので、流量演算を繰り返すことによる平均化効果により積算流量を真値に近づけることが可能である。
【0016】
請求項6に記載の流量計測装置は、特に、制御手段が計測処理周期の基点から単位動作時間の基点までの時間が適宜ばらつくように設定する起動設定手段を備え、前記起動設定手段による設定可変範囲を少なくとも脈動周期の近傍の値に設定する構成となっているので、サンプリングが特定位相に偏ることがなくなるので、流量演算を繰り返すことによる平均化効果により積算流量を真値に近づけることが可能である。
【0017】
請求項7に記載の流量計測装置は、特に、検出周期のばらつきが所定値より大きければ、制御手段が計測処理周期および計測時間を規定値に定める構成となっているので、計測処理周期が固定であっても、計測位相は適宜ばらつくことになるので、その結果、サンプリングが特定位相に偏ることがなくなるので、流量演算を繰り返すことによる平均化効果により積算流量を真値に近づけることが可能である。
【0018】
請求項8に記載の流量計測装置は、特に、流量が所定値以上であれば、制御手段が計測処理周期および計測時間を規定値に定める構成となっているので、計測が連続して長時間休止することがなくなるので、積算流量に対する影響度合いの大きい大流量での応答性を損なうことなくなり、積算流量の誤差の小さな流量計を実現することができる。
【0019】
請求項9に記載の発明は、請求項1から7いずれか1項に記載の流量計測装置の手段全てもしくは一部として機能させるためのプログラムである。そのため、マイコン等を用いて本発明の流量計測装置の一部あるいは全てを容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることで、配布が簡単にできる。
【0020】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図1〜5を参照しながら説明する。
【0021】
(実施例1)
図1は、本発明の第1の実施例における流量計測装置のブロック図である。
【0022】
図1において、流体流路1の途中に、超音波を発信する第1振動子2と受信する第2振動子3が流れ方向に配置されている。4は第1振動子2への送信手段、5は第2振動子3で受信した超音波を信号処理する受信手段で、6は第1振動子2と第2振動子3の送受信を切換える切換手段、7は受信回路5で超音波を検知した後、第1振動子2からの送信と第2振動子3での受信を複数回繰り返す繰り返し手段、8は繰り返し手段7により行われる複数回の超音波伝搬の所要時間を計測する計時手段である。
【0023】
9は電源10を動力源とする流速検出手段であり、第1振動子2、第2振動子3、送信手段4、受信手段5、切換手段6、繰り返し手段7、計時手段8の各要素により構成されている。11は制御手段であり、計測処理周期を設定する計測処理周期設定手段12、単位計測工程の実行回数、すなわち計測時間を設定する計測時間設定手段13とで構成されていて、後述する流速検出手段9による単位計測工程を定められた時間間隔で、定められた実行回数だけ繰り返して実行する。14は第1加算手段であり、単位計測工程毎に出力される流れの順方向、すなわち第1振動子2から第2振動子3に向けて超音波を送信した場合の伝搬時間の合計値を求めている。
【0024】
15は第2加算手段であり、単位計測工程毎に出力される流れの逆方向、すなわち第2振動子3から第1振動子2に向けて超音波を送信した場合の伝搬時間の合計値を求めている。16は流量演算手段であり、第1加算手段14および第2加算手段15で求めた伝搬時間を基に流体の流量を求める。17は積算手段であり、流量演算手段16で求めた流量を積算し流体の使用量を求める。18は脈動検出手段であり、圧電素子等を用いて流路上流側の圧力変動を交流信号波形として検出する。19は周期検出手段であり、脈動検出手段18で検出した交流信号を波形整形してその振動周期を検出する。
【0025】
図2は、本実施例の流量計測装置の動作を説明するタイミングチャートであり、脈動時の流速波形と同装置の計測タイミングの関係を示している。
【0026】
図2を用いて、流速検出手段9における計測手順について説明する。制御手段11が、電源10のスイッチ回路を閉じて流速検出手段9に電力供給を開始した後、繰り返し手段7に対して、計測開始のトリガ信号を出力する。なお、本実施例では1回の単位計測工程で実行するシングアラウンド回数を2回として説明を進める。切換手段6は、トリガ信号を受けて、第1振動子2を送信手段4に、第2振動子3を受信手段5に接続して、超音波を流れの順方向に送信した伝搬時間を計測する体制を取る。
【0027】
そして、時刻Ta1で送信手段4から送信信号が出力されると同時に、計時手段8で、送受信に要した時間の計測が開始される。受信手段5で受信1回目が終了すると、再び送信手段4から送信信号が出力される。時刻Ta2において受信手段5で2回目の受信が終了すると、計時手段8は第1加算手段14に対して、順方向の2回分の伝搬時間の合計値を出力する。つづいて、切換手段6は、第1振動子2を受信手段5に、第2振動子3を送信手段4に接続して、超音波を流れの逆方向に送信した伝搬時間を計測する体制を取る。
【0028】
そして、時刻Tb1で、送信手段4から送信信号が出力されると同時に、計時手段8で、送受信に要した時間の計測が開始される。受信手段5で受信1回が終了すると、再び送信手段4から送信信号が出力される。時刻Tb2において受信手段5で2回目の受信が終了すると、計時手段8は第2加算手段15に対して、逆方向の2回分の伝搬時間の合計値を出力する。以上のように、流れの順・逆それぞれ2回のシングアラウンドをもって一連の単位計測工程が終了し、制御手段11は電源10の回路を開いて、流速検出手段9への電源供給を停止する。
【0029】
前記単位計測工程は定められた時間間隔T毎に定められた実行回数N回(図では4回)だけ実行され、その度に、順方向の伝搬時間は第1加算手段14に、逆方向の伝搬時間は第2加算手段15に積算される。実行回数N回だけ終了した時点の第1加算手段14で、第2加算手段15で積算された値をそれぞれT、Tとした場合、トータルの送受信回数はN×2回となるので、1回当たりの平均伝搬時間は(式6)および(式7)で求めることができる。
【0030】
=T/(N×2) (6)
=T/(N×2) (7)
更に、これらの値を用いて流量演算手段16で単位計測工程N回を実行する間の平均流量を求めることができる。これら一連のサンプリング工程は計測処理周期設定手段12で定められた周期Top毎に実行され、その度毎に流量演算手段16で算出される平均流量値に時間の重み付けを行った上で積算手段17により流体の総使用量が算出される。
【0031】
次に、図3を用いて、計測処理周期と脈動周期との関係について説明する。図3においてTopは計測処理周期設定手段12で設定する計測処理周期、Tは計測時間設定手段13で設定する計測時間、TはTopからTを引いた時間、すなわち計測休止時間である。計測処理周期が脈動周期よりも十分大きな値を取る場合には、高い平均化効果が得られるので、常に真値に近い値を得ることが期待できるが、逆に、計測実行時間が脈動周期よりも短い場合には、平均化効果が不十分であり、毎回の計測値が不正確になると共に、長い収束時間が必要となる。そこで、周期検出手段19で検出された脈動周期に比例して計測時間を制御すれば、脈動周期による計測精度の差異を吸収することができる。また、それと同時に、計測休止時間Tも脈動周期と比例するように制御すれば、総時間に占める計測時間の割合は不変なので、脈動周期に関わらず、消費電力を平準化することができる。TとTを脈動周期に比例させるということは、すなわち計測処理周期Topも脈動周期に比例させることになる。
【0032】
なお、ここで、計測時間を脈動周期の整数倍またはこの近傍の値に設定することにより、脈動波形の位相を満遍なくサンプリングすることができるため、流量演算値を極めて真値に近い値とすることが可能となる。
【0033】
一方、家庭用のガスメータを考えた場合、発生し得る脈動周期の範囲が数msec〜2secと広い範囲に及んでいる。この場合、周期の長い脈動を基準として、計測処理周期を設定した場合には、周期の短い脈動に対しては演算処理の実行頻度が著しく増加するため、演算処理を実行するマイクロコンピュータの消費電力の増大を招く結果となる。逆に周期の短い脈動を基準にして、計測処理周期を設定した場合には、周期の長い脈動に対しては、計測処理周期が著しく大きくなるため、応答性の悪化を招く結果となる。そこで、脈動周期に閾値を設けて、閾値よりも脈動周期が短ければ、計測処理周期と計測時間を規定値に固定すれば良い。
【0034】
この場合、脈動周期が閾値より小さい場合には、本来の計測時間よりも長めの値が設定されることになる。したがって、脈動周期が閾値未満の時に設定する計測時間を脈動周期より十分長い値に設定することにより、演算処理の増加による消費電力の増加や応答性の悪化を招くことなく、消費電力の平準化を実現することができる。
【0035】
次に、計測処理周期の設定方法に関して、図3を用いて説明する。計測時間Tは、必ずしも、脈動波形の整数倍に設定できるとは限らない。整数倍にならない場合には、端数分が計測誤差の原因となる。この時、1回当たりの流量値に誤差は含まれるが、端数分の位相が固定されなければ、演算処理を何回か繰り返すことによる平均化効果により、真値を得ることができる。したがって、計測開始時点での位相が適宜ばらつくように制御すれば良いと言える。図3において、Tm1およびTm2は計測処理周期の基点であり、この基点から流速計測手段9が起動する。計測処理周期Topは脈動周期Tの2.75倍の値に定められている。時刻Tm1での波形の位相を0度とすれば、Tm2での波形位相は270度となり、計測毎に、波形の位相が90度ずつ変化することになる。したがって、計測毎に位相が変化することになり、その結果、サンプリングが特定位相に偏ることがなくなるので、流量演算を繰り返すことによる平均化効果により積算流量を真値に近づけることが可能である。
【0036】
なお、周期検出手段19で検出する周期は必ずしも安定しているとは限らない。したがって、検出周期のばらつきを求めて、これが所定値を超えていれば、演算周期と計測実行時間を規定値に定める構成としても良い。脈動周期がばらついている場合には、計測処理周期が固定であっても、計測位相は適宜ばらつくことになるので、その結果、サンプリングが特定位相に偏ることがなくなるので、流量演算を繰り返すことによる平均化効果により積算流量を真値に近づけることが可能である。
【0037】
また、家庭用のガスメータの場合には、実際に現場にて発生する脈動レベルは使用器具の動作に影響を及ぼす程大きなものではないため、流量が大きくなるに従って、近隣の器具から発生する脈動の影響は受けにくくなると考えられる。したがって、脈動の影響を受けにくい大流量を検出した際には、演算周期と計測実行時間を規定値に設定する構成を用いても良い。この場合には、計測の連続して長時間休止することがなくなるので、積算流量に対する影響度合いの大きい大流量での応答性を損なうことなくなるので、積算流量の誤差の小さな流量計を実現することができる。
【0038】
以上のように、本実施例によれば、制御手段が、計測処理周期と計測時間の比を一定に保ちつつ、周期検出手段の検出した脈動周期が大きくなるに従って計測処理周期および前記計測時間を延長する構成となっているので、脈動周期に応じて、計測時間を変える一方で、総時間に占める計測時間の割合は不変となるため、脈動周期に関わらず、消費電力を平準化し、製造コストの低減を実現できる。
【0039】
また、周期検出手段の検出した周期が所定の値より小さければ、制御手段が計測処理周期および計測時間を規定値に設定する構成となっているので、脈動周期が閾値未満の時に設定する計測時間を脈動周期より十分長い値に設定することにより、演算処理の増加による消費電力の増加や応答性の悪化を招くことなく、消費電力の平準化を実現することができる。
【0040】
また、制御手段が、計測時間を脈動周期の整数倍近傍の値に設定する構成となっているので、脈動波形の位相を満遍なくサンプリングすることができるため、流量演算値を極めて真値に近い値とすることが可能となる。
【0041】
また、制御手段が、計測処理周期を脈動周期の整数倍近傍の値とはならないように設定する構成となっているので、計測毎に位相が変化することになり、その結果、サンプリングが特定位相に偏ることがなくなるので、流量演算を繰り返すことによる平均化効果により積算流量を真値に近づけることが可能である。
【0042】
また、検出周期のばらつきが所定値より大きければ、制御手段が計測処理周期および計測時間を規定値に定める構成となっているので、計測処理周期が固定であっても、計測位相は適宜ばらつくことになるので、その結果、サンプリングが特定位相に偏ることがなくなるので、流量演算を繰り返すことによる平均化効果により積算流量を真値に近づけることが可能である。
【0043】
更に、流量が所定値以上であれば、制御手段が計測処理周期および計測時間を規定値に定める構成となっているので、計測が連続して長時間休止することがなくなるので、積算流量に対する影響度合いの大きい大流量での応答性を損なうことなくなり、積算流量の誤差の小さな流量計を実現することができる。
【0044】
(実施例2)
図4は、本発明の第2の実施例における流量計測装置のブロック図である。図4において主要部分は実施例1の図1と同様であるため詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。制御手段11は起動設定手段20を備えており、起動設定手段20は、計測処理周期の起点から計測時間の起点までの間、遅延時間を設け、この遅延時間が適宜ばらつくように設定している。
【0045】
図5は起動設定手段20の動作を説明するタイミングチャートである。図4において、Tn1およびTn2は計測処理周期の基点であり、この2点の間隔は計測処理周期Topである。起動設定手段20は、Tn1では遅延時間Td1、Tn2では遅延時間Td2を経過した後に、流速検出手段9を起動する。なお、ここで、遅延時間Td1、Td2、Td3・・・は最小値をゼロ、最大値を脈動周期と等しい値Tとして、このふたつの数値間の任意の値を設定している。また、Tは特定の値に固定しないように、乱数等を用いて発生させる。したがって、この場合には、計測処理周期を脈動周期の整数倍に定めた場合であっても、遅延時間Tの値をゼロから脈動周期近傍の値に定めることにより、サンプリングが特定位相に偏ることがなくなるので、流量演算を繰り返すことによる平均化効果により積算流量を真値に近づけることが可能である。なお、遅延時間Tの可変範囲はTに限定されるものではなく、これの近傍の値で構わない。
【0046】
以上のように、本実施例によれば、制御手段が計測処理周期の基点から単位動作時間の基点までの時間が適宜ばらつくように設定する起動設定手段を備え、前記起動設定手段による設定可変範囲を少なくとも脈動周期の近傍の値に設定する構成となっているので、サンプリングが特定位相に偏ることがなくなるので、流量演算を繰り返すことによる平均化効果により積算流量を真値に近づけることが可能である。
【0047】
なお、実施例1および2で記載した流量計測装置の手段全てもしくは一部としての機能はプログラムとして実現できる。そのため、マイコン等を用いて本発明の流量計測装置の一部あるいは全てを容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることで、配布が簡単にできる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、計測処理周期と流速検出手段の計測時間の比を一定に保ちつつ、周期検出手段の検出した脈動周期が大きくなるに従って計測処理周期および計測時間を延長する構成となっているので、脈動周期に応じて、計測時間を変える一方で、総時間に占める計測時間の割合は不変となるため、脈動周期に関わらず、消費電力を平準化し、製造コストの低減を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における流量計測装置のブロック図
【図2】同装置の流速検出手段の動作を説明するタイミングチャート
【図3】同装置の計測処理周期の設定方法を説明するタイミングチャート
【図4】本発明の実施例2における流量計測装置のブロック図
【図5】同装置の起動設定手段の動作を説明するタイミングチャート
【図6】従来の流量計測装置のブロック図
【図7】従来の流量計測装置の動作を説明するタイミングチャート
【符号の説明】
9 流速検出手段
10 電源
11 制御手段
16 流量演算手段
17 積算手段
19 周期検出手段
20 起動設定手段

Claims (9)

  1. 定められた計測処理周期内において、任意の点を基点として定められた流速検出工程に従って定められた計測時間の平均流速を検出する流速検出手段と、前記流速検出手段で求めた値から前記計測処理周期内に発生した流体流量を求める流量演算手段と、流路内の脈動周期を検出する周期検出手段と、前記流速検出手段の動作と同期して電力の供給および停止を実行する電源と、前記流速検出手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記計測処理周期と前記計測時間の比を一定に保ちつつ、前記周期検出手段の検出した脈動周期が大きくなるに従って前記計測処理周期および前記計測時間を延長する流量計測装置。
  2. 定められた計測処理周期内において、任意の点を基点として定められた流速検出工程に従って定められた計測時間の平均流速を検出する流速検出手段と、前記流速検出手段で求めた値から前記計測処理周期内に発生した流体流量を求める流量演算手段と、前記流量演算手段で求めた値を加算して流体使用量を求める積算手段と、前記流速検出手段の動作と同期して電力の供給および停止を実行する電源と、流路内の脈動周期を検出する周期検出手段と、前記流速検出手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、前記計測処理周期と前記計測時間の比を一定に保ちつつ、前記周期検出手段の検出した脈動周期が大きくなるに従って前記計測処理周期および前記計測時間を延長する流量計測装置。
  3. 制御手段は、周期検出手段の検出した周期が所定の値より小さければ、計測処理周期および計測時間を規定値に設定する請求項1または2に記載の流量計測装置。
  4. 制御手段は、計測時間を脈動周期の整数倍近傍の値に設定する請求項1または2に記載の流量計測装置。
  5. 制御手段は、計測処理周期を脈動周期の整数倍近傍の値とはならないように設定する請求項1または2に記載の流量計測装置。
  6. 制御手段は、計測処理周期の基点から単位動作時間の基点までの時間が適宜ばらつくように設定する起動設定手段を備え、前記起動設定手段による設定可変範囲を脈動周期の近傍の値に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の流量計測装置。
  7. 制御手段は、検出周期のばらつきが所定値より大きければ、計測処理周期および計測時間を規定値に定める請求項1または2に記載の流量計測装置。
  8. 制御手段は、流量が所定値以上であれば、計測処理周期および計測時間を規定値に定める請求項1から5いずれか1項に記載の流量計測装置。
  9. 請求項1から8いずれか1項に記載の流量計測装置の手段全てもしくは一部として機能させるためのプログラム。
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