JP2004069483A - 液体吐出ヘッドの液滴量測定方法及び液滴量測定装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドの液滴量測定方法及び液滴量測定装置 Download PDF

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Abstract

【目的】吐出液滴の1滴1滴の量を精度良く計測することができる液体吐出ヘッドの吐出液滴量測定方法を提供すること。
【構成】少なくとも2枚の平面板を所定の間隔をおいて平行に配置し、該隣接平面板の内面を含む平面の間の空間に少なくとも1つの固定壁を設けた構成において、該平面板を平行方向に同じ回転軸にて回転することで、該隣接平面板の間で、該固定壁に対して該回転軸側の空間に気流流れ場を形成し、該気流流れ場に液滴を吐出し、該液滴の動きが該気流流れ場と一致する前に、該液滴を複数回撮像し、該撮像された画像から算出される液滴位置と、撮像したタイミング及び該流れ場の気流の速度から該液滴の液滴量を算出する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所望の液体を吐出して媒体上に前記液体を着弾させ、所望のパターンを描く液体吐出装置の液体吐出ヘッドからの飛翔液滴の量、つまり体積を測定する液体吐出ヘッドの吐出液滴量測定方法と液体吐出ヘッドの吐出液滴量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液体吐出ヘッド(以下、ヘッドと略称)の吐出口からインク液滴(以下、液滴と略称)を吐出し、紙やOHPシート等の記録媒体に着弾させることで、画像を形成する液体吐出記録装置が知られている。液体吐出記録装置においては、高精細且つ高画質化が求められている。
【0003】
吐出された液滴量にばらつきがあると、濃度むらやカラー画像における色調ずれ等の影響を及ぼし、高精細且つ高画質化の妨げとなる。こうした問題を解決するためには、ヘッドの液滴吐出特性の解析を行う必要があり、液滴量に関しては吐出液滴1滴1滴の量を測定しその量の値と吐出ごとのばらつきが求められてきた。尚、ここで言う液滴の量とは、液滴の体積と同義にとらえている。又、より高品質のヘッドを出荷するために、製造されたヘッドの液滴吐出特性の検査項目の1つとして、吐出液滴1滴1滴の量を測定することが求められてきた。
【0004】
しかし、ヘッドから吐出される液滴は、例えば径が20μm弱、体積で4plと、液滴量が微小であることから、液滴1滴の量を測定するのは困難を極める。従来から、ヘッドの液滴吐出量を測定する各種の方法が提案されている。
【0005】
従来の第1の方法は、予め液体吐出記録装置のインクタンクの質量を測定しておき、その後、規定のヘッド駆動を行わせ、その後、更にそのインクタンクの質量を測定することにより、ヘッドの駆動動作前後の液滴質量差から平均的な液滴吐出量を算出するものである。
【0006】
従来の第2の方法は、染料が含まれる液滴をガラス基板上に形成した透明受容層上に着弾させ、その着弾液滴部分に光を照射し、透過した光量の計測値から着弾液滴内に含まれる染料の量を見積もる。そして、液適量とそれに含まれる染料の量との比が既知であるとすることにより液滴吐出量を算出するものである。
【0007】
従来の第3の方法は、例えば特開平5−149769号公報に記載されているように、液滴の飛翔像をカメラ等で撮影し、撮影画像を画像処理し、その画像の大きさから液滴量を算出するものである。
【0008】
従来の第4の方法は、例えば特開2000−153603号公報に記載されているように、所定の深さと幅とを持つシャーレ形態の媒体に吐出液滴を受け、天板で覆い、天板に押し潰され変形した液滴のサイズを測定し、その測定値に基づいて、液滴量を算出するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例においては次のような問題があった。
【0010】
従来例の第1の方法では、算出するのは多数液滴の平均値であり、1滴1滴の液滴量ではないため、液滴間のばらつきや過渡的な液滴量の変化を測定することはできない。そのため、十分な情報が得られない問題があった。
【0011】
又、従来例の第2の方法は、液滴を受ける受容層にばらつきがあり、そのばらつきにより液滴の受容層内での広がり方が変わり、延ては透過光量に変化する。現状では、特に、受容層の表面エネルギや表面形状むら等のばらつきが液滴量測定の精度を落としている。又、この方法では、光を吸収しない透明液滴や光の透過量が極端に落ちる顔料インク等には適用できない。又、高速で連続的に吐出される液滴量を測定しようとすると、図16に示すように基板に着弾した液と液とが分離されず、繋がってしまうため、1滴ごとの液滴量を測定することができない。
【0012】
又、従来例の第3の方法では、照明の方法、つまり照明光の強さや向き等により撮像される液滴の大きさが変ってしまう。そして、20μm弱の液滴径を測定するには高倍率のレンズで撮影する必要があるが、レンズは高倍率である程、視写界深度は浅い。一方、この方法では飛翔する液滴を撮影するが、液滴の飛翔軌道にはばらつきがあるため、視写界深度から外れた液滴を撮影してしまうことがある。焦点からずれた位置で撮影した液滴像は、実際の大きさよりも大きく撮影される。つまり、液滴の飛翔軌道のばらつきが、計測される液滴量に誤差をもたらす。更に、この方法では、液滴径から液滴量を算出するが、液滴量は液滴径の3乗に比例するので、量の絶対誤差も径の測定絶対誤差のおよそ3乗に比例することになり、液滴径の測定誤差を小さく抑えないと、液滴量の絶対誤差が大きくなる欠点がある。
【0013】
更に、従来例の第四4方法では、基板の撓みや表面むらのため、液滴を挟む受容基板と天板面との間隔をばらつきなく一定にするのは難しい。更に、受容基板と天板面の両面の濡れの状態もばらつきなく一定にすることは難しいため、測定に誤差が生じてしまう。更に、高速で連続的に吐出される液滴量を測定しようとすると、第2の方法と同様に、基板に着弾した液と液とが分離されず、繋がってしまうため、1滴ごとの液滴量を測定することができない。
【0014】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、吐出液滴の1滴1滴の量を精度良く計測することができる液体吐出ヘッドの吐出液滴量測定方法及び吐出液滴量測定装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明では、少なくとも2枚の平面板を所定の間隔をおいて平行に配置し、該平面板を平行方向に同じ回転軸にて回転することで、該隣接平面板の間に既知の気流流れ場を形成し、該気流流れ場に液滴を吐出し、該液滴の動きが該気流流れ場と一致する前に、該液滴を複数回撮像し、該撮像された画像から算出される液滴位置と、撮像したタイミング及び該流れ場の気流の速度から該液滴の液滴量を算出することを特徴する。更に、隣接平面板の内面を含む平面の間の空間に少なくとも1つの固定壁を設けた構成であったり、隣接平面板の少なくとも一方の内面に壁を設けた構成であったり、隣接する平面板間の間隔が5mm以下であることを特徴とする。
【0016】
一定流れ中の球に働く抗力Fは、レイノルズ数が小さいとき、Stokesの式に従い、球の質量をm、球の半径をr、球に働く相対速度をv、雰囲気気体の粘性係数をηとすると、
F=6πηrv      …(1)
と表される。これにより、球に働く運動方程式が決定される。
【0017】
球に働く加速度をa、時定数をτ=m/6πηrとおくと球に働く運動方程式は、
τ・a  =  v     …(2)
と表される。
【0018】
液滴を球と考え、液滴の密度をρとすると、τ=m/6πηr=2r ρ/9ηである。
【0019】
液滴の密度ρと雰囲気気体の粘性係数ηが既知であれば、式(2)から時定数τを求めることで液滴の半径rが求められ、液滴量を算出できる。
【0020】
式(2)からτを求めるには、複数時刻での液滴位置と、その複数の時刻の間に液滴が移動する軌道上の雰囲気気体の速度場が既知であることが必要である。
【0021】
よって、この計測を行う領域での気流が既知の層流になっていることが計測の必要条件である。尚、計測開始前或は後の領域の気流が未知であったり、乱流であっても計測は可能である。
【0022】
そこで、本発明では層流を形成するため、少なくとも2枚の平面板を所定の間隔をおいて平行に配置し、該平面板を平行方向に同じ回転軸にて回転することで、該隣接平板の間に気流流れ場を形成する。更に、隣接平面板の内面を含む平面の間の空間に少なくとも1つの固定壁を設けた構成であったり、隣接平面板の少なくとも一方の内面に壁を設けた構成であったり、隣接する平面板間の間隔が5mm以下であることを特徴とする。こうした壁は、回転軸に垂直な方向の流れが生じるのを妨げ、計測域の気流流れ場を回転方向の一次元流れにし、気流を安定化する効果を持つ。
【0023】
又、平板面上の気流は平板が回転するとともに連れ回るが、平板面から離れるに従い気流の連れ回り速度は落ちる。この平面板間における速度減少が大きいと、気流は不安定になる。そこで、隣接平板間の間隔を5mm以下にすることで、平板間からの距離における気流速度の変動を抑え、計測域の気流流れ場を層流化する。
【0024】
又、時定数τは、液滴が雰囲気気流流れと一致するまでに掛かる時間に関与する指数なので、液滴が気流の動きに一致して移動する段階で液滴位置を測定しても、式(2)からτを解くのには利用できない。つまり、液滴の気流流れ方向の速度が気流の速度と一致する前に、液滴の位置を測定しなければならない。よって、本発明では、液滴の動きが気流流れ場と一致する前に、液滴を複数回撮像し液滴の位置を測定する。
【0025】
更に、本発明では、平面板は回転中心を同一にする円板であることを特徴とする。これにより、平板が回転する際に平板の存在する領域は常に一定である。そのため安定な気流を生成し易い。又、平板の移動エリアの外側に固定壁を設ける場合、同様の理由で円板であれば外縁のすれすれ間際に壁を設けることができる。これにより壁外から計測域に流出入する気流は抑られ、計測域の気流流れ場が安定化する効果を持つ。
【0026】
又、本発明では、隣接平面板の内面を含む平面の間の空間において、固定壁の回転軸側の面と該回転軸方向の位置が一致する領域と、該回転軸の中心とを、該回転軸に垂直に結んでできる空間内に、液滴を複数回撮影する間に該液滴が飛翔するエリアが内包されていることを特徴とする。これにより少なくとも計測域において、雰囲気気流が層流である状態を形成する。又、壁で平板回転領域を全て囲む必要もないので、部材の少量化等コスト削減に繋がる可能性がある。尚、本発明では壁に穴があいているとしても、穴も壁の一部と考える。そして、穴位置での壁面は、壁面を滑らかに延長して穴を塞いでできる面と考える。
【0027】
そして、本発明では、固定壁には、液滴が通過する穴が設けられていることを特徴とする。或は固定壁が複数ある場合、固定壁の間の少なくとも1箇所の空間を液滴が通過することを特徴とする。
【0028】
本発明で生成する気流流れ場は、図2に示すように、平板に平行な回転方向の一次元流れが支配的であるが、平板面から離れるに従い気流の連れ回り速度は落ちる。つまり、平板面からの距離により、平板に平行な方向の気流速度は変化する。これは、平板に平行な面を計測面にすれば、計測域の気流場は回転方向の一次元流れとして近似的に記述できるということである。本発明により、液滴を計測域と同じ平面内に飛翔させることが可能になるので、液滴量の算出が簡便になり計測精度の向上も期待できる。
【0029】
更に、本発明では、前記穴の中心軸は、前記隣接平面板の内面を含む2つの平面の中央に位置する面内にあることを特徴とする。或は、隣接平面板の内面に設けた壁は、隣接平面板の内面を含む2つの平面の中央に位置する面に対して対称的な構成であることを特徴とする。平板回転方向気流速度の平板間における勾配は、図2に示すように、平板中央部は小さい。よって、計測域を平板の中央面にすれば、測定部での気流速度をより精度良く決めることができるとともに、飛翔する液滴軌道の安定性も高いため、計測精度の向上を期待できる。
【0030】
更に本発明は、液体吐出ヘッドの吐出液滴量測定方法を用いて、液体吐出ヘッドの各ノズルの特性を測定し、その測定値に基づいて、各ノズルで常に所定の液滴量での吐出が行われるようにヘッドの駆動制御を行う。
【0031】
これにより、液滴量が常に一定で、高品質な描画を可能とする液体吐出装置ができる。
【0032】
更に、本発明は、液体吐出ヘッドの吐出液滴量測定方法を用いて、製造済みの液体吐出ヘッドの各ノズルの諸特性を測定し、そのデータを製造装置にフィードバックし、目標性能を得るべく製造パラメータの調整を行う。
【0033】
これにより、液滴量が一定で高品質な液体吐出ヘッドを効率良く生産することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0035】
[実施の形態1]
(1)構成の説明
図1は本発明の実施の形態1に係る液体吐出ヘッド1の液滴量測定装置の一例を示す概略構成図である。
【0036】
液滴量測定装置は、平行に配置された2枚のガラス円板2、カラー3、円板を収納する透明アクリルケース4、CCDカメラ5、撮像系拡大レンズ6、レーザー7、整形レンズ8、ヘッド駆動制御系9、ディレイジェネレータ10、画像取込み用のパソコン11を備えている。又、図3は装置の計測域周辺の主要パーツを図1の横方向から見た断面概略図である。
【0037】
本実施の形態で用いた液体吐出ヘッド1(以下、ヘッドと略称)は、電気熱変換体により液滴に熱を加え、インクの一部を発泡させ、その発泡の作用力により、オリフィスプレートに開いたノズルからインクを吐出させるタイプのものである。ヘッド1のノズルの数は64個から1408個まで様々なタイプが生産されているが、本実施の形態では128個のものを用いた。又、吐出液滴としてブラックインクを用いた。
【0038】
水平に並べた2枚のガラス円板2を両円板の中心を同一の軸として同速度で回転し、速度が既知である層流気流場を作る。ガラス円板2は厚さ1mm、径は3インチで、回転軸をガラス円板と同一にする厚さ5mm、径60mmのカラー3を挟むようにして固定される。ガラス円板2はカラー3と共に300rpmの等速で回転する。
【0039】
又、ガラス円板2の外周には、生成気流の安定化のため透明アクリルケース4が設置されている。円板間に外部からの気流の流出入がないように、ケース4の内壁とガラス円板2の外縁とのクリアランスは1mm以下に設計されている。透明アクリルケース4の上面には穴があけられている。穴の中心軸は、2枚のガラス円板2の中央に位置している。
【0040】
上記条件で円板間の距離を変えて、ガラス円板2間の乱流強度を評価した結果を図4に示す。熱線流速計をケース4の穴から挿入し、ケース壁内面からの距離を変えて気流速度を計測した。データは乱流強度を示す気流速度の標準偏差でまとめた。
【0041】
図に示すように、円板間が10mm、15mmの時は乱流強度が強い。一方、円板間5mmでは気流速度の標準偏差はほぼ0.01m/ sであり、このときの気流速度が1m/ s前後であることを考慮すると、気流速度の変動は1%で、十分計測に使用できる気流と考えられる。よって、本計測では、ガラス円板2の間隔は5mmに設定されている。
【0042】
本実施の形態では、計測面を2枚のガラス板2の中間面としている。計測面での気流速度は、粒子像速度法(PIV法)により計測され、ガラス円板平板方向の速度は、v=cRωで表せることが確かめられている。ここで、cは定数、Rは回転中心からの距離、ωはガラスの回転角速度である。尚、計測面をガラス板2の中間面にする必要は必ずしもない。しかし、平板間での気流速度勾配が中間面程小さいので、計測面をガラス板2の中間面にすることで、より高精度に気流速度の決定ができる。
【0043】
ヘッド1は透明アクリルケース4の上部に配置されており、計測対象のノズルから吐出された液滴はこの穴を通り、計測域である層流流れ場に入る。ヘッド1の位置出しは、ヘッド1を固定しているステージ類(不図示)によりなされる。
【0044】
液滴の気流流れ方向の速度が気流の速度と一致する前に、液滴の位置を測定しなければならないため、液滴の軌道が大きく曲がる領域を観察できるように、CCDカメラ5、観察系拡大レンズ6から成る撮像系は位置合わせされる。尚、液滴の大きさが異なれば、時定数τが異なるため、液滴の通る飛翔軌道も変わる。よって、実際の計測を行う前にヘッド1から実計測時と同じ吐出条件で液滴を吐出させ、飛翔する液滴を撮像系で撮像しながら、撮像系を固定しているステージ類(不図示)を移動させることで撮像系の位置合わせを行う。
【0045】
尚、撮像系の光軸がガラス円板2の面に垂直になるように配置される。又、撮像系の焦点は、ガラス円板2の中間面に一致するように位置合わせされる。
【0046】
撮像機器は、露光時間0.1μsからの多重露光が可能な、1280×1024画素を持つ12bitのCCDカメラ6を使用した。撮像系拡大レンズ5としては、倍率10倍の対物レンズを使用した。
【0047】
レーザー7から出射されたレーザー光は、整形レンズ8でシート状に整形され、計測域に導入される。整形レンズとしては、例えば複数のシリンドリカルレンズを使用する。レーザー7は、波長532nmのYAG2倍高調波のCWグリーンレーザーで出力は200mWである。シート状の光は、ガラス円板2の回転軸方向に最小厚さが20μmまで絞られる。又、シート光の厚さが最小になる位置と、撮像域の中心とが一致するように整形レンズ8の位置が調整される。ガラス面と平行な方向にはレーザー光は拡大され、撮像域では2mm以上に調整される。又、シート光は、シートの中央面が、平行に位置する2枚のガラス円板の中間面に一致するように導入される。
【0048】
ヘッド駆動制御系9は、ヘッド1とディレイジェネレータ10に接続され、液滴吐出のための駆動信号を送信する。ディレイジェネレータ10の出力部はCCDカメラ5のトリガ入力部と接続されている。又、CCDカメラ5は画像取込み用のパソコン11と接続されている。
【0049】
装置を設置している部屋は、温度は25℃、相対湿度70%に保たれている。
【0050】
図5は本発明の実施の形態の液滴の飛翔と雰囲気気体の乱れを示す説明図である。本測定では、液滴の軌道が大きく曲がる領域を観察する。ヘッド1の吐出液滴の測定領域では、図5のように、液滴が移動することによる気流の乱れは、気流の流れ方向に飛散し、液滴の軌道上には残らないため、液滴が移動することで生じた雰囲気内の気体乱れが、次にヘッド1から吐出される液滴の移動に影響を与えることはないと考えられる。よって、雰囲気気体の粘性係数ηは、その気体固有の一定値と考えることができる。
【0051】
ヘッド1の吐出液滴の測定では、ヘッド1の駆動、ディレイジェネレータ10から発信し、CCDカメラ5へ送信する発信信号、CCDカメラ5の露光のタイミングを図6に示すように制御した。
【0052】
ヘッド駆動制御系9で作られたヘッド駆動信号により、ヘッド1は周波数100Hzで吐出駆動された。又、ヘッド駆動信号はディレイジェネレータ10に送信され、一定時間後にカメラにトリガ信号を出力する。尚、この出力周波数は8Hzで、入力100Hzの信号を間引きして出力される。ヘッド1で駆動信号が印加されてから、その駆動により吐出された液滴が撮像エリアに到達するまでには一定の時間が必要である。このヘッド駆動信号とカメラトリガ信号の時間差を調整するため、ディレイジェネレータ10で遅延時間の調整がされる。
【0053】
CCDカメラ5はフレーム速度を8Hz、1回の撮影中に露光が4回行われる。1回の露光時間は1μs、露光と露光の間隔は250μsに設定された。CCDカメラ5はトリガが入ると、1回目の露光を開始するように設定される。尚、露光時間長と露光時間間隔は、液滴画像が撮像されるように、測定エリアと液滴のスピード、又、液滴の大きさとシート光強度に応じて適宜調整されなければならない。これら機器のタイミング調整は、本測定前に、測定条件と同じ吐出条件で液滴を吐出し撮像を行いながらなされる。
【0054】
CCDカメラ5で撮像された画像データは、パソコン11に送られ、パソコン11内部のメモリに記憶される。画像データは、実験後、メモリから読み出され、画像処理ソフトにより液滴の重心位置座標が算出される。尚、実験前に、規定の間隔の格子パターンを描いたガラス基板を測定領域に設置し、上記構成でCCDカメラ5により撮像され画像が取得される。その画像上の画素単位での格子間隔と、ガラス基板上での実格子間隔とから、画像データの1画素が実空間でどれだけの長さに相当するかというキャリブレーションが行われる。このキャリブレーションデータは、パソコン11のメモリに記憶され、画像処理により液滴重心位置が算出される際に用いられる。
【0055】
(2)動作の説明
次に、本発明の実施の形態の動作について詳細に説明する。
【0056】
本実施の形態では、CCDカメラ5の露光ごとに液滴を反射した光が撮像系拡大レンズ6に入射するので、図7に示すように1画像データには同一液滴の光像が、露光回数と同じ4点表示される。ここで、x軸は水平軸、y軸は垂直軸で両軸ともガラス円板2の回転軸に垂直である。得られた画像から画像処理により、4つの光像重心位置を算出する。
【0057】
次に、数値的に式(2)
τ・a  =v    …(2)
を解く。式(2)をx、y軸方向に対して各々解くと、
x=f(C1、C2、C3、C4、x 、τ、t)
y=f(C1、C2、C3、C4、y 、τ、t)
ここで、C1〜C4は定数、時刻t=Tが撮像時の4回の露光タイミングの最初の時刻に対応し、t=Tでの液滴座標を(x 、y )とする。t=T+n・Δtでの液滴座標を(x +x 、y +y )(n=1〜3)として上式に代入する。t=Tでの液滴座標(x 、y )が未知だとしても、Δt時間内で液滴が移動する長さx 、y (n=1〜3)は、取得した液滴画像の液滴の座標位置の差であり、算出済みの光像重心位置から計算できる。代入したことでできる式は8つ、未知数はC1、C2、C3、C4、τ、x 、y の7つなので、8つの連立方程式を解きτを算出する。
【0058】
次に、τ=m/6πηr=2r ρ/9ηから液滴の半径rが算出できる。ここで、ρは液滴の密度で、本実施の形態で用いたブラックインクの密度値を用いる。ηは雰囲気気体の粘性係数で、気温25℃の空気の粘性係数を用いた。
【0059】
こうして算出された液滴径は約φ20μmになり、従来法によるインクタンクの液滴の減り量と吐出回数から求めた平均液滴径とほぼ等しい値になった。
【0060】
本実施の形態では、更に、本発明の液滴量測定方法及び液滴量測定装置を利用することで、高精度なヘッドをより効率良く生産する方法を説明する。
【0061】
工場で生産されたヘッドは、上記説明してきた液滴量測定方法及び液滴量測定装置により全ノズルの液滴量測定がなされる。そのデータはLAN等によりリアルタイムで工場の各製造工程部に送信される。
【0062】
規格外の液滴量が計測された場合は、各工程内の検査結果と併せて解析され、不良原因の早期探索がなされる。例えば、或るヘッドの一部のノズルで液滴吐出量が規格以上に大きいという計測結果が得られると、そのヘッドノズルの径や、そのヘッドノズルに対応する熱変換素子の抵抗値が調べられる。そこで、例えば、液滴吐出量が規格以上に大きいノズルに対応するノズル径が、設計値よりも大きかった場合は、ノズル形成工程において製造パラメータの再チェックがなされ、設計値のノズル径が製造できるようにノズル形成工程の調整がなされる。こうした最終製品から各製造工程へ計測データのフィードバックを掛けることで、高精度なヘッドがより効率良く生産される。又、製品立ち上げ時の歩留まり向上を早めることができる。
【0063】
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について図面を参照して詳細に説明する。
【0064】
(1)構成の説明
図8は本発明の実施の形態2のヘッド1の液滴量測定装置の一部構成機器の一例を示す概略構成図である。実施の形態1の構成と異なるところは、透明アクリルケース4がなく、代わりにガラス壁12がガラス円板2の間に設置されている。又、フィルタ13を備えていることである。
【0065】
ガラス壁12は、液滴が外部から計測域へ通過する隙間を境に2つ設置されている。又、この隙間の上部にヘッド1が設置されている。ガラス壁12の材料は合成石英である。厚さ4mm外形72mmのガラス円板から、中心を同一にする外形68mmの円板を切り出してできるガラスリングを切断することで作製した。
【0066】
図8のように回転軸に対して計測域の逆側、つまり図の下側にはガラス壁12が存在しない領域があり、計測域の下流側のガラス壁12の先端部にはフィルタ13が取り付けられている。尚、ガラス円板2はカラー3とともに、撮像系から見て時計回りに回転する。ガラス壁12は、ガラス円板2の外縁から2mm内側に、ガラス円板2に接触しないよう平行する2枚のガラス円板2の中間に設置されている。
【0067】
他の構成は実施の形態1と同様で、詳細は上述したので省略する。
【0068】
(2)動作の説明
ヘッドから吐出された液滴は計測域を通過しフィルタで補足される。そのため、本実施の形態では計測域を通過した液滴が再度循環して戻って来ることがないため、ノイズの少ない液滴像が撮影できる。尚、本実施の形態では、回転軸を全周に亘って壁で取り囲んでいないが、計測域近辺には壁が形成されているため、計測域では層流気流場になっている。
【0069】
他の機器の調整、液滴の撮影、処理の方法は実施の形態1と同様であるので、詳細は省略する。
【0070】
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について図面を参照して詳細に説明する。
【0071】
(1)構成の説明
図9は本発明の実施の形態3のヘッド1の液滴量測定装置の一部構成機器の一例を示す断面図である。実施の形態1の構成と異なるところは、実施の形態1の構成に加えて、ガラスリング14がガラス円板2の内面に、互いに向かい合うように形成されていることである。
【0072】
ガラスリング14の材料は合成石英で、2つとも厚さ1mm幅2mmで、実施の形態2と同様にガラス円板の内部を切り出して作製した。液滴はこのガラスリングの間を通過し計測域へ飛翔する。本実施の形態での構成では、ガラス円板2と共に回転するガラスリング14も、気流を回転方向の一次元流れにしようという作用を持つため、実施の形態1よりも更に定常な流れを作り出すことができると考えられる。
【0073】
他の構成は実施の形態1と同様で、詳細は上述したので省略する。
【0074】
(2)動作の説明
液滴の撮影、処理の方法は実施の形態1と同様であるので、詳細は省略する。
【0075】
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4について図面を参照して詳細に説明する。
【0076】
(1)構成の説明
図10は本発明の実施の形態4のヘッド1の液滴量測定装置の一部構成機器の一例を示す概略斜視図であり、図11は図10と同じ構成機器の断面図である。図12は本発明の実施の形態4のヘッド1の液滴量測定装置の構成例を示す概略構成図である。
【0077】
図10と図11に示すように、本実施の形態では、1箇所穴があけられたガラスリング14に、ガラス円板2とカラー3を嵌め込んで作られた、内部に空間がある円柱体を回転することで気流を生成する。穴は円柱側面中央にあけられている。
【0078】
本実施の形態の構成では、液滴が通過する1箇所の穴しか、気流が計測域へ円柱体外部から流出入する場所はない。よって、計測域の気流は非常に安定し、高い計測精度が期待できる。
【0079】
本実施の形態では、図12に示すように、実施の形態1の構成に加えて半導体レーザ15が撮像系側に、ホトセンサ16が円柱体に対して撮像系の反対側に設置されている。半導体レーザ15のビーム光軸上にホトセンサ16の受光部が位置合わせされている。又、円柱体のガラス円板2の撮像系側の外面には黒シール17が1枚貼られており、円柱体の回転位置により半導体レーザ15からの出射レーザ光を遮る。ホトセンサ16の出力はディレイジェネレータ10に入力部に接続されている。
【0080】
本実施の形態では、穴がヘッド下を通過する瞬間しか、計測域には液滴は飛翔しない。そこで、吐出と撮像のタイミングに加えて、円柱体の回転と撮像とのタイミングを図13に示すように制御した。尚、本実施の形態では、ヘッド1から500Hzで液滴を吐出させた。円柱体を300rpmで回転させると穴がヘッド1下を通過する周波数は5Hzである。黒シール17が半導体レーザ15からの出射レーザ光を遮ると、ホトセンサ16の出力は落ちる。円柱体の回転速度が一定のため、このタイミングの一定時間後に、円柱体の穴がヘッド1下を通過する。
【0081】
よって、ディレイジェネレータ10では、ヘッド駆動信号に対する遅延時間t1と、ホトセンサ16の出力信号に対する遅延時間t2を調節する。遅延時間t1はヘッド駆動信号と撮像のタイミングを、遅延時間t2は円柱体の回転と撮像とのタイミングを取るものである。
【0082】
ディレイジェネレータ10は、ホトセンサ16の出力の遅延信号が立ち上がってから、最初のヘッド駆動の遅延信号に同期した信号をCCDカメラ5へ出力し、CCDカメラ5の撮像が開始される。この調整は、本測定前に測定条件と同じ吐出条件で液滴を吐出し、撮像を行いながらなされる。
【0083】
他の構成は実施の形態1と同様で、詳細は上述したので省略する。
【0084】
(2)動作の説明
ヘッド1を500Hzで駆動し、5Hzで液滴画像を取得した。
【0085】
画像取得後の処理の方法は実施の形態1と同様であるので、詳細は省略する。
【0086】
[実施の形態5]
次に、本発明の実施の形態5について図面を参照して詳細に説明する。
【0087】
(1)構成の説明
図14は本発明の実施の形態5の液滴量測定機能を備えた液体吐出記録装置の構成を示す概略斜視図である。液体吐出記録装置は、印字領域部18、液滴量測定機能を備えたヘッド計測領域部19、材料搬入口20、搬送機構21、パソコン22、シャッタ23を備えている。
【0088】
(2)動作の説明
次に、本発明の実施の形態5の動作について図14及び図15を参照して詳細に説明する。
【0089】
本実施の形態では、液滴量測定機能を備えた液体吐出記録装置について説明する。
【0090】
液体吐出記録装置の記録媒体には、紙やOHPシート等の民生用品、例えばカラーフィルタ基板等の産業用品など多数種の媒体が挙げられるが、本実施の形態ではカラーフィルタ向けガラス基板を対象とする。液体吐出記録装置には、印字領域部18とヘッド計測領域部19が別々に存在する。記録媒体であるガラス基板は、材料搬入口20より出し入れされる。
【0091】
液体吐出記録装置の電源投入直後や一定時間ヘッド駆動がなされた後、或はユーザがヘッド計測の指示を液体吐出記録装置に入力した場合、ヘッドが搬送機構21によりヘッド計測領域部19に運ばれる。尚、全ての制御はパソコン22と接続している制御部(図示略)で行われる。ヘッドが移動する際には、シャッタ23が開閉される。
【0092】
図15のフローチャートにおいて、液滴量の計測処理が開始され(ステップS1)、ヘッドをヘッド計測領域部19の液滴量測定位置に移動した後(ステップS2)、ヘッドの駆動対象となるノズルを選択し(ステップS3)、その選択されたノズルから吐出される液滴量を計測する(ステップS4)。そして、液滴量が規格値内か規格値外を判定する(ステップS5)。液滴量が規格値外の場合は、駆動パラメータの調節を行った後(ステップS6)、再度、液滴量を計測する(ステップS4)。この場合、駆動パラメータの調整とは、例えば、計測された液滴量が規格値より小さければ駆動電圧をより大きくし、逆に計測された液滴量が規格値より大きければ駆動電圧を小さくする、というものである。駆動パラメータの調整と液滴量計測は、液滴量が規格値内になるまで繰り返し行われる。
【0093】
こうして決定された駆動パラメータは、制御器内のメモリに書き込まれる(ステップS7)。この動作を全てのノズルに対して行った後(ステップS8)、ヘッドを印字位置に移動させる(ステップS9)。ヘッドによる印字を行う時には、上記方法で決定された駆動パラメータによりヘッド駆動がなされる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下のような効果が得られる。
【0095】
素性が既知の雰囲気気流に流される液滴の位置を計測し、液滴量を算出することで、液滴1滴1滴の液滴量測定が可能となる。
【0096】
又、液滴が移動することによって生じる気体の乱れが、雰囲気の強制気流により気流の下流方向に拡散されるので、次に続く液滴に影響を与えることはない。従って、液体吐出ヘッドの液滴吐出周波数が高周波数の液滴吐出時でも、液体吐出ヘッドの液滴吐出周波数が低周波数の液滴吐出時と同様に液滴量測定を行うことができる。
【0097】
又、本発明では、壁の設置や平行同軸回転円板の利用等による計測域の気流安定化策により、精度良い計測が可能となる。
【0098】
そして、本発明の液滴量測定方法により得られるデータをヘッドの開発過程で利用することで、より高品位な液体吐出ヘッドの開発を迅速に行うことが可能となる。
【0099】
又、本発明の液滴量測定方法により得られたデータから、吐出特性を補正するよう駆動パラメータを調整し、吐出を行うことで、より高品位な液体吐出装置(インクジェットプリンタ)を提供することができる。それにより、従来の民生向けのインクジェットプリンタとしての用途だけではなく、より高精度、高信頼性を必要とするカラーフィルタ製造など産業用途向けとしての製造装置を提供することができる。
【0100】
更に、製造した液体吐出ヘッドを本発明の液滴量測定方法で測定し、そのデータを製造装置にフィードバックすることで、液体吐出ヘッドの生産時における良品率を効率良く上げることができ、製造コストを低減することもできる。
【0101】
更に、本発明の液滴量測定方法を使えば、液体吐出ヘッドの吐出液滴に限らず、微小液体、微小固体の大きさを計測することが可能であり、例えば球状粉体や噴霧滴の量測定が可能と考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の液体吐出ヘッドの吐出液滴量を計測するための液滴量測定装置の構成例を示す概略構成図である。
【図2】平板間の平板回転方向の気流速度分布とシート光を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1の液体吐出ヘッドの吐出液滴量を計測するための液滴量測定装置の構成機器の一部を示す断面図である。
【図4】円板間距離による乱流強度の違いを示すグラフ。
【図5】液滴の飛翔と雰囲気気体の乱れを示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態1のヘッド駆動、ディレイジェネレータの発信信号、カメラ露光を示すタイミング図である。
【図7】本発明の実施の形態1の撮像した液滴撮像光像の一例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態2の液体吐出ヘッドの吐出液滴量を計測するための液滴量測定装置の構成機器の一部を示す概略構成図である。
【図9】本発明の実施の形態3の液体吐出ヘッドの吐出液滴量を計測するための液滴量測定装置の構成機器の一部を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の形態4の液体吐出ヘッドの吐出液滴量を計測するための液滴量測定装置の構成機器の一部を示す概略斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態1の液体吐出ヘッドの吐出液滴量を計測するための液滴量測定装置の構成機器の一部を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態1の液体吐出ヘッドの吐出液滴量を計測するための液滴量測定装置の構成例を示す概略構成図である。
【図13】本発明の実施の形態1のヘッド駆動、ホトセンサ出力、ディレイジェネレータの発信信号、カメラ露光を説明するタイミング図である。
【図14】本発明の実施の形態1の液滴量計測機能を備えた液体吐出装置の構成例を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施の形態5の液滴量測定時の動作手順を示すフローチャートである。
【図16】従来例の液滴の着弾状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1     ヘッド
2     平面ガラス円板
3     カラー
4     ケース
5     CCDカメラ
6     レンズ
7     レーザー
8     整形レンズ
9     ヘッド駆動制御系
10    ディレイジェネレータ
11    パソコン
12    ガラス壁
13    フィルタ
14    ガラスリング
15    半導体レーザ
16    ホトセンサ
17    黒シール
18    印字領域部
19    ヘッド計測領域部
20    材料搬入口
21    搬送機構
22    パソコン
23   シャッタ

Claims (19)

  1. 少なくとも2枚の平面板を所定の間隔をおいて平行に配置し、該隣接平面板の内面を含む平面の間の空間に少なくとも1つの固定壁を設けた構成において、該平面板を平行方向に同じ回転軸にて回転することで、該隣接平面板の間で、該固定壁に対して該回転軸側の空間に気流流れ場を形成し、該気流流れ場に液滴を吐出し、該液滴の動きが該気流流れ場と一致する前に、該液滴を複数回撮像し、該撮像された画像から算出される液滴位置と、撮像したタイミング及び該流れ場の気流の速度から該液滴の液滴量を算出することを特徴とする液体吐出ヘッドの液滴量測定方法。
  2. 少なくとも2枚の平面板を所定の間隔をおいて平行に配置し、該隣接平面板の少なくとも一方の内面に壁を設けた構成において、該平面板を平行方向に同じ回転軸にて回転することで、該隣接平板の間で、該壁の移動エリアに対して該回転軸側の空間に、気流流れ場を形成し、該気流流れ場に液滴を吐出し、該液滴の動きが該気流流れ場と一致する前に、該液滴を複数回撮像し、該撮像された画像から算出される液滴位置と、撮像したタイミング及び該流れ場の気流の速度から該液滴の液滴量を算出することを特徴とする液体吐出ヘッドの液滴量測定方法。
  3. 少なくとも2枚の平面板を5mm以下の間隔をおいて平行に配置し、該平面板を平行方向に同じ回転軸にて回転することで、該隣接平板間に気流流れ場を形成し、該気流流れ場に液滴を吐出し、該液滴の動きが該気流流れ場と一致する前に、該液滴を複数回撮像し、該撮像された画像から算出される液滴位置と、撮像したタイミング及び該流れ場の気流の速度から該液滴の液滴量を算出することを特徴とする液体吐出ヘッドの液滴量測定方法。
  4. 前記平面板は回転中心を同一にする円板であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定方法。
  5. 前記隣接平面板の内面を含む平面の間の空間において、前記固定壁の前記回転軸側の面と該回転軸方向の位置が一致する領域と、該回転軸の中心とを、該回転軸に垂直に結んでできる空間内に、前記液滴を複数回撮影する間に該液滴が飛翔するエリアが内包されていることを特徴とする請求項1又は4記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定方法。
  6. 前記固定壁には、液滴が通過する穴が設けられていることを特徴とする請求項1,4又は5記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定方法。
  7. 前記固定壁が複数ある場合、該固定壁の間の少なくとも1箇所の空間を前記液滴が通過することを特徴とする請求項1,4又は5記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定方法。
  8. 前記穴の中心軸は、前記隣接平面板の内面を含む2つの平面の中央に位置する面内にあることを特徴とする請求項6記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定方法。
  9. 前記壁は、前記隣接平面板の内面を含む2つの平面の中央に位置する面に対して対称な構成であることを特徴とする請求項2又は4記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定方法。
  10. 前記液体吐出ヘッドの吐出液滴量測定方法を用いて、液体吐出ヘッドの各ノズルの特性を測定し、その測定値に基づいて、各ノズルで常に所定の液滴量での吐出が行われるようにヘッドの駆動制御を行うことを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定方法。
  11. 少なくとも2枚の平面板を所定の間隔をおいて平行に配置し、該隣接平面板の内面を含む平面の間の空間に少なくとも1つの固定壁を設けた構成において、該平面板を平行方向に同じ回転軸にて回転することで、該隣接平面板の間で、該固定壁に対して該回転軸側の空間に気流流れ場を形成する気流流れ場形成手段と、該気流流れ場に液滴を吐出し、該液滴の動きが該気流流れ場と一致する前に、該液滴を複数回撮像する撮像手段と、該撮像された画像から算出される液滴位置と、撮像したタイミング及び該流れ場の気流の速度から該液滴の液滴量を算出する測定手段と、を備えることを特徴とする液滴吐出ヘッドの吐出液滴量測定装置。
  12. 少なくとも2枚の平面板を所定の間隔をおいて平行に配置し、該隣接平面板の少なくとも一方の内面に壁を設けた構成において、該平面板を平行方向に同じ回転軸にて回転することで、該隣接平板の間で、該壁の移動エリアに対して該回転軸側の空間に、気流流れ場を形成する気流流れ場形成手段と、該気流流れ場に液滴を吐出し、該液滴の動きが該気流流れ場と一致する前に、該液滴を複数回撮像する撮像手段と、該撮像された画像から算出される液滴位置と、撮像したタイミング、及び該流れ場の気流の速度から該液滴の液滴量を算出する測定手段と、を備えることを特徴とする液滴吐出ヘッドの吐出液滴量測定装置。
  13. 少なくとも2枚の平面板を5mm以下の間隔をおいて平行に配置し、該平面板を平行方向に同じ回転軸にて回転することで、該隣接平板間に気流流れ場を形成する気流流れ場形成手段と、該気流流れ場に液滴を吐出し、該液滴の動きが該気流流れ場と一致する前に、該液滴を複数回撮像する撮像手段と、該撮像された画像から算出される液滴位置と、撮像したタイミング及び該流れ場の気流の速度から該液滴の液滴量を算出する測定手段と、を備えることを特徴とする液体吐出ヘッドの液滴量測定装置。
  14. 前記平面板は、回転中心を同一にする円板であることを特徴とする請求項11〜13の何れかに記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定装置。
  15. 前記隣接平面板の内面を含む平面の間の空間において、前記固定壁の前記回転軸側の面と該回転軸方向の位置が一致する領域と、該回転軸の中心とを、該回転軸に垂直に結んでできる空間内に、前記液滴を複数回撮影する間に該液滴が飛翔するエリアが内包されていることを特徴とする請求項11又は14記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定装置。
  16. 前記固定壁には、液滴が通過する穴が設けられていることを特徴とする請求項11,14又は15記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定装置。
  17. 前記固定壁が複数ある場合、該固定壁の間の少なくとも1箇所の空間を前記液滴が通過することを特徴とする請求項11,14又は15記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定装置。
  18. 前記穴の中心軸は、前記隣接平面板の内面を含む2つの平面の中央に位置する面内にあることを特徴とする請求項16記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定装置。
  19. 前記壁は、前記隣接平面板の内面を含む2つの平面の中央に位置する面に対して対称な構成であることを特徴とする請求項12又は14記載の液体吐出ヘッドの液滴量測定装置。
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