JP2004069481A - 指紋センサ - Google Patents
指紋センサ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004069481A JP2004069481A JP2002228845A JP2002228845A JP2004069481A JP 2004069481 A JP2004069481 A JP 2004069481A JP 2002228845 A JP2002228845 A JP 2002228845A JP 2002228845 A JP2002228845 A JP 2002228845A JP 2004069481 A JP2004069481 A JP 2004069481A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fingerprint
- thin film
- piezoelectric thin
- unit sensor
- fet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Image Input (AREA)
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
Abstract
【課題】高感度、高分解能で測定値のばらつきが無く高信頼性の指紋センサを提供することを目的とする。
【解決手段】単結晶シリコン基板4と、基板上の絶縁膜5に形成された下面電極6と、下面電極上に形成された圧電薄膜7と、圧電薄膜7上に形成された上面電極8とを有する単位センサ素子1をマトリックス状に複数個配置し、単結晶シリコン基板4は下部に窪み9を有するダイアフラム構造である。
【選択図】 図2
【解決手段】単結晶シリコン基板4と、基板上の絶縁膜5に形成された下面電極6と、下面電極上に形成された圧電薄膜7と、圧電薄膜7上に形成された上面電極8とを有する単位センサ素子1をマトリックス状に複数個配置し、単結晶シリコン基板4は下部に窪み9を有するダイアフラム構造である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電薄膜を利用して指紋パターンを検出する指紋センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報システムの発展、普及、多様化に伴って、「万人不同」、「終生不変」という指紋情報を用いた情報セキュリティが注目を集めている。現在実用化されている指紋照合システムは未だ、分解能が低くまた測定信頼性も低いために電子商取引などには受け入れられにくい。しかし、指紋センサによる照合は非常に簡単で利便性に富むために、感度がよく高分解能で信頼性の高い指紋センサが切望されている。
【0003】
従来の指紋センサにおいては、指先をガラス面などに押し当てて、その部分を光源で照射し、その反射光をCCD等により光電変換して電気出力信号とし、この電気出力信号を処理することにより、指紋を検出している。この様な光学式の指紋センサ以外には、CMOSウェーハ上にマトリックス電極を形成し、電極と指紋との間の静電容量若しくは電圧を電気的に取り出すことにより、指紋パターンを検出するものなども提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の光学式指紋センサにおいては、指の汗(水分)が乱反射を起こす原因となるために、乾燥肌と多汗症の指では感度にばらつきがでてくるので、測定の信頼性に欠けるという問題点を有していた。また、静電容量式指紋センサの場合は、各センサ電極による静電容量が非常に小さく、また、乾燥肌と多汗症の指ではマトリックス電極と指との導電性が異なるので、静電容量にばらつきが発生し、測定の信頼性に欠けるという問題点を有していた。
【0005】
この指紋センサでは、高感度、高分解能で測定値のばらつきが無く高信頼性であることが要求されている。
【0006】
本発明は、この要求を満たすため、高感度、高分解能で測定値のばらつきが無く高信頼性の指紋センサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の指紋センサは、基板と、基板上の絶縁膜に形成された下面電極と、下面電極上に形成された圧電薄膜と、圧電薄膜上に形成された上面電極とを有する単位センサ素子をマトリックス状に複数個配置し、基板は下部に窪みを有するダイアフラム構造である構成を備えている。
【0008】
これにより、高感度、高分解能で測定値のばらつきが無く高信頼性の指紋センサが得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の指紋センサは、基板と、基板上の絶縁膜に形成された下面電極と、下面電極上に形成された圧電薄膜と、圧電薄膜上に形成された上面電極とを有する単位センサ素子をマトリックス状に複数個配置し、基板は下部に窪みを有するダイアフラム構造であることとしたものである。
【0010】
この構成により、指紋を測定する際に指紋の山部(隆線部)と各単位センサ素子とが接触した時、圧電効果により単位センサ素子が機械エネルギーを電気エネルギーに変換し、基板すなわち単位センサ素子がダイアフラム構造で形成されているために、指紋の押圧力により感度よく変形し、単位センサ素子は大きな電圧を発生することができるので高感度であり、また、指紋による押圧力を検知するので、乾燥肌と多汗症の指に関係なく安定した信頼性の高い電圧を発生することができるという作用を有する。また、このような単位センサ素子を指紋形状を十分に検出できるようにマトリックス状に多数(例えば20万個)配置すれば、高分解能の指紋センサを得ることができるという作用を有する。
【0011】
請求項2に記載の指紋センサは、請求項1に記載の指紋センサにおいて、圧電薄膜はジルコンチタン酸鉛系薄膜であることとしたものである。
【0012】
この構成により、押圧力により発生する電圧を更に大きなものとすることができるので、更に感度を高めることができ、また容易に到達できる温度で圧電薄膜を容易に形成でき、しかも均一な膜を取得できるという作用を有する。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図4を用いて説明する。
【0014】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による指紋センサを構成する単位センサ素子を示す平面図であり、図2は図1のA−B線断面図である。
【0015】
図1、図2において、1は単位センサ素子、2は単位センサ素子1を走査するためのスイッチング用MOS型電界効果トランジスタ(以下、「スイッチング用FET」と記載する)、3は単位センサ素子1の出力信号のインピーダンスを低くして信号処理しやすくするためのインピーダンス変換用MOS型電界効果トランジスタ(以下、「インピーダンス変換用FET」と記載する)である。このインピーダンス変換用FET3は、単位センサ素子1の出力信号を増幅する増幅用FETであってもよい。また、4は下部に窪み9を有したダイアフラム構造である単結晶シリコン基板、5は単結晶シリコン基板4上に形成されたの絶縁膜、6は絶縁膜5上に形成された下面電極、7は下面電極6上に形成された圧電薄膜、8は圧電薄膜7上に形成された上面電極、10はインピーダンス変換用FET3のゲート、11はインピーダンス変換用FET3のソース、12はインピーダンス変換用FET3のドレイン、13、16、18、20は電極、14はスイッチング用FET2のドレイン、15はドレイン抵抗器、17はスイッチング用FET2のゲート、19はスイッチング用FET2のソースである。
【0016】
次に、このような構造の単位センサ素子1の製造方法について説明する。
【0017】
単位センサ素子1は、まず単結晶シリコン基板4を酸化処理することにより絶縁膜5を形成したのち、真空蒸着法あるいはスパッタリング法によりアルミニウム等からなる下面電極6を形成し、この下面電極6上に厚さが約1μmの圧電薄膜7を形成し、さらに、この圧電薄膜7上に真空蒸着法あるいはスパッタリング法により、アルミニウム等からなる上面電極8を形成し、さらに上面電極8上には図示しない絶縁性保護膜を被覆形成する。なお、圧電薄膜7の形成は本実施の形態ではスパッタリング法により形成したが、他にMOCVD法、ゾルゲル法等のように数多くの作製方法があり、圧電薄膜7の形成方法はスパッタリング法に限定されるものではない。また、絶縁膜5としてシリコン窒化膜をCVDやスパッタにより形成してもよい。
【0018】
次に、このように形成された単位センサ素子1の特性やFET等との接続について説明する。
【0019】
単位センサ素子1の出力電圧は非常に小さく、しかも出力インピーダンスがきわめて大きいので、単位センサ素子1の出力電圧を正確に読み出すためには、出力電圧の増幅か出力インピーダンスの変換またはこれらの両方が必要である。本実施の形態による指紋センサは、単位センサ素子1と1対1に対応するスイッチング用FET2とインピーダンス変換用FET3(または増幅用FET)とを同一の半導体基板(単結晶シリコン基板)4上に構成している。窪み9は単結晶シリコン基板4の裏面すなわち各単位センサ素子1面の反対面を異方性エッチングすることにより形成する。異方性エッチングでは,結晶面の方向によりエッチング速度が大きく異なるために、形成された窪み9は結晶面に沿った極めて正確な角度をもった平滑面となる。その結果、各単位センサ素子1下には寸法ばらつきの少ない高精度の単位センサ素子1の窪み9が多数形成されることになる。また、エッチング液としてはKOH(水酸化カリウム)やTMAH(ハイドロオキサイド)を使用する。この窪み9を設けることにより単位センサ素子1部分を薄くできるので、感度が向上する。その結果、指紋押圧時の押圧力がわずかであっても、大きな出力電圧を発生することができ、極めて正確な測定が可能となる。なお、窪み9の大きさは、単位センサ素子1の面積と同等もしくはそれ以上のときに出力電圧は最も大きくなる。一方、単位センサ素子1の面積よりも小さい場合はダイヤフラムの機械的強度を十分大きく保つことができる。
【0020】
ここで、単位センサ素子1が指紋パターンの山部(隆線部)と接触して圧電薄膜7に圧力が加えられた際に下面電極6と上面電極8との間に発生する電位差つまり出力電圧は、圧電材料の圧電定数に比例し、圧電材料の厚みに反比例するため、この圧電薄膜の材料としては、厚さが均一でしかも薄く、圧電定数の大きな材料である必要がある。これに加えて、成膜の容易性、成膜温度、膜の均一性などを考慮すると、ジルコンチタン酸鉛系の材料が望ましく、この厚みとしては1μm程度が適している。
【0021】
また、スイッチング用FET2およびインピーダンス変換用FET3は、単結晶シリコン基板4上にイオン注入法により形成されたn型あるいはp型のソース11およびドレイン12と多結晶シリコンゲートにより構成され、インピーダンス変換用FET3のゲート10からセンサ部の下面電極6が取り出され、ソース11からセンサ部の上面電極8が取り出され、ドレイン12は電極13を介してスイッチング用FET2のドレイン14と接続され、かつこの電極13を介してドレイン抵抗器15が接続されており、電極16は図示しない電源のプラス側に接続されている。ドレイン抵抗器15の抵抗値により、センサ出力の増幅かインピーダンス変換が実現される(当然増幅とインピーダンス変換の両方の機能を実現することもできる)。また、スイッチング用FET2のゲート17には電極18を介して制御信号が印加され、ソース19から電極20を介して出力信号を検出している。
【0022】
ここで、指紋の山部の構造(隆線構造)は、空間周波数2〜3本/mmの細かいパターンであり、指紋の谷部(谷線)の幅は狭い所では100μm程度になるため、指紋パターンを再現性良く正確に入力するためには、センサとして50μm(20本/mm)程度の分解能が必要になってくる。従って、検出面積を20×20〜25×25mmとし分解能を50μmとすると、400×400〜500×500個(16万画素〜25万画素)のセンサ単位を構成する必要がある。つまり、図1に示した単位センサ素子1とスイッチング用FET2とインピーダンス用FET3とにより構成され、一辺が約50μmの1つのサンサ単位(図1中の斜線部の領域)を、図3に示した様にマトリックス状に複数個配置することにより、本実施の形態における指紋センサを構成している。図3は単位センサ素子1の配列パターンを示す平面図である。同図で、2、3は図1、図2と同様のスイッチング用FET、インピーダンス変換用FETである。
【0023】
この構成により、指紋の山部と谷部とを検出することが可能となり、指の指紋パターンに応じた圧力分布を精度良く検出することができる。なお、本実施の形態においては、1つのセンサ単位をマトリックス状に整列配置しているが、これに限定されるものではなく、例えば千鳥形状に配列させることも可能である。また、電気出力信号の検出手段として、単結晶シリコンのFETアレイを用いたが、この理由について説明する。
【0024】
上記FETアレイ以外の検出方法としては、CCDにより出力信号を転送する方法もあるが、最小取扱電荷が約6.3×(10のマイナス17乗)Cであるため、圧電薄膜による小さな出力電荷を正確に検出するための充分な階調が得られないという問題点がある。また、アモルファスシリコンあるいは多結晶シリコンの薄膜トランジスタ(TFT)を用いてスイッチング素子を構成する方法もあるが、両者とも単結晶シリコンのFETに比較して、漏れ電流が大きいため、μsecオーダの非常に短時間の間に出力信号を読み出す必要があるという問題点がある。これに比較して、単結晶シリコン上に増幅素子またはインピーダンス変換素子とスイッチング素子とを構成することにより、単結晶シリコンはアモルファスシリコンあるいは多結晶シリコンと比較して、漏れ電流が10の2乗〜10の4乗倍程度少なく、出力信号の読み取り時間がmsec〜secオーダになるため、圧電薄膜による小さな出力電荷を正確に検出することが可能となる。
【0025】
次に、この指紋センサの出力信号の検出方法を説明する。図4は、本発明の実施の形態1による指紋センサを示す回路図であり、説明を簡略化するために、3行×3列のマトリックス状の検出素子から構成される指紋センサの回路を示す。同図において、まず制御端子C1、C2、C3のうち1つの制御端子例えばC1に正電圧を加え、他の制御端子C2、C3を0電圧にすると、制御端子C1に接続されているスイッチング用FET211、212、213のみがオン状態となり、インピーダンス変換用FET311、312、313により単位センサ素子111、112、113の出力をインピーダンス変換して、ドレイン抵抗器411、412、413を介して単位センサ素子111、112、113の出力信号の読み出しが可能な状態となる。次に、出力端子R1、R2、R3のうち1つの出力端子例えばR1を選択することにより、単位センサ素子111の出力信号のみが読み出されることになる。
【0026】
この様に、制御端子C1、C2、C3を用いて行を選択し、出力端子R1、R2、R3を用いて列を選択することにより、この行と列との交差する部分に接続された特定の単位センサ素子の出力信号を順次読み出すことが可能となる。
【0027】
なお、本実施の形態おいては、センサ部本体の構成のみについて記載したが、上記回路構成以外にも、制御端子を用いて行を選択する回路と、出力端子を用いて列を選択する回路と、出力信号の処理回路とが別途必要であるが、これらの周辺回路構成については、特に限定されるものではなく、また、センサ基板として半導体基板を用いているため、上記周辺回路部をセンサの周辺部に一体形成することも可能である。
【0028】
以上のように本実施の形態によれば、単結晶シリコン基板4と、単結晶シリコン基板4上の絶縁膜5に形成された下面電極6と、下面電極6上に形成された圧電薄膜7と、圧電薄膜7上に形成された上面電極8とを有する単位センサ素子1をマトリックス状に複数個配置し、単結晶シリコン基板4は下部に窪み9を有するダイアフラム構造であることにより、指紋を測定する際に指紋の山部(隆線部)と各単位センサ素子1とが接触した時、圧電効果により単位センサ素子1が圧力を電圧に変換し、単結晶シリコン基板4すなわち単位センサ素子1がダイアフラム構造で形成されているために、指紋の押圧力により感度よく変形し、単位センサ素子1は大きな電圧を発生することができるので高感度であり、また、指紋による押圧力を検知するので、乾燥肌と多汗症の指に関係なく安定した信頼性の高い電圧を発生することができる。また、このような単位センサ素子1を指紋形状を十分に検出できるようにマトリックス状に多数(例えば20万個)配置すれば、高分解能の指紋センサを得ることができる。
【0029】
また、圧電薄膜7はジルコンチタン酸鉛系薄膜であることにより、押圧力により発生する電圧を更に大きなものとすることができるので、更に感度を高めることができ、また容易に到達できる温度で圧電薄膜を容易に形成でき、しかも均一な膜を取得できる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1に記載の指紋センサによれば、基板と、基板上の絶縁膜に形成された下面電極と、下面電極上に形成された圧電薄膜と、圧電薄膜上に形成された上面電極とを有する単位センサ素子をマトリックス状に複数個配置し、基板は下部に窪みを有するダイアフラム構造であることにより、指紋を測定する際に指紋の山部(隆線部)と各単位センサ素子とが接触した時、圧電効果により単位センサ素子が圧力を電圧に変換し、基板すなわち単位センサ素子がダイアフラム構造で形成されているために、指紋の押圧力により感度よく変形し、単位センサ素子は大きな電圧を発生することができるので高感度であり、また、指紋による押圧力を検知するので、乾燥肌と多汗症の指に関係なく安定した信頼性の高い電圧を発生することができるという有利な効果が得られる。また、このような単位センサ素子を指紋形状を十分に検出できるようにマトリックス状に多数(例えば20万個)配置すれば、高分解能の指紋センサを得ることができるという有利な効果が得られる。
【0031】
請求項2に記載の指紋センサによれば、請求項1に記載の指紋センサにおいて、圧電薄膜はジルコンチタン酸鉛系薄膜であることにより、押圧力により発生する電圧を更に大きなものとすることができるので、更に感度を高めることができ、また容易に到達できる温度で圧電薄膜を容易に形成でき、しかも均一な膜を取得できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による指紋センサを構成する単位センサ素子を示す平面図
【図2】図1のA−B線断面図
【図3】単位センサ素子の配列パターンを示す図
【図4】本発明の実施の形態1による指紋センサを示す回路図
【符号の説明】
1 単位センサ素子
2 スイッチング用FET
3 インピーダンス変換用FET
4 単結晶シリコン基板
5 絶縁膜
6 下面電極
7 圧電薄膜
8 上面電極
9 窪み
10 インピーダンス変換用FETのゲート
11 インピーダンス変換用FETのソース
12 インピーダンス変換用FETのドレイン
13、16、18、20 電極
14 スイッチング用FETのドレイン
15 ドレイン抵抗器
17 スイッチング用FETのゲート
19 スイッチング用FETのソース
111、112、113、121、122、123、131、132、133
単位センサ素子
211、212、213、221、222、223、231、232、233
スイッチング用FET
311、312、313、321、322、323、331、332、333
インピーダンス用FET
411、412、413、421、422、423、431、432、433
ドレイン抵抗器
C1、C2、C3 制御端子
G アース
R1、R2、R3 出力端子
V 電源端子
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電薄膜を利用して指紋パターンを検出する指紋センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報システムの発展、普及、多様化に伴って、「万人不同」、「終生不変」という指紋情報を用いた情報セキュリティが注目を集めている。現在実用化されている指紋照合システムは未だ、分解能が低くまた測定信頼性も低いために電子商取引などには受け入れられにくい。しかし、指紋センサによる照合は非常に簡単で利便性に富むために、感度がよく高分解能で信頼性の高い指紋センサが切望されている。
【0003】
従来の指紋センサにおいては、指先をガラス面などに押し当てて、その部分を光源で照射し、その反射光をCCD等により光電変換して電気出力信号とし、この電気出力信号を処理することにより、指紋を検出している。この様な光学式の指紋センサ以外には、CMOSウェーハ上にマトリックス電極を形成し、電極と指紋との間の静電容量若しくは電圧を電気的に取り出すことにより、指紋パターンを検出するものなども提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の光学式指紋センサにおいては、指の汗(水分)が乱反射を起こす原因となるために、乾燥肌と多汗症の指では感度にばらつきがでてくるので、測定の信頼性に欠けるという問題点を有していた。また、静電容量式指紋センサの場合は、各センサ電極による静電容量が非常に小さく、また、乾燥肌と多汗症の指ではマトリックス電極と指との導電性が異なるので、静電容量にばらつきが発生し、測定の信頼性に欠けるという問題点を有していた。
【0005】
この指紋センサでは、高感度、高分解能で測定値のばらつきが無く高信頼性であることが要求されている。
【0006】
本発明は、この要求を満たすため、高感度、高分解能で測定値のばらつきが無く高信頼性の指紋センサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の指紋センサは、基板と、基板上の絶縁膜に形成された下面電極と、下面電極上に形成された圧電薄膜と、圧電薄膜上に形成された上面電極とを有する単位センサ素子をマトリックス状に複数個配置し、基板は下部に窪みを有するダイアフラム構造である構成を備えている。
【0008】
これにより、高感度、高分解能で測定値のばらつきが無く高信頼性の指紋センサが得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の指紋センサは、基板と、基板上の絶縁膜に形成された下面電極と、下面電極上に形成された圧電薄膜と、圧電薄膜上に形成された上面電極とを有する単位センサ素子をマトリックス状に複数個配置し、基板は下部に窪みを有するダイアフラム構造であることとしたものである。
【0010】
この構成により、指紋を測定する際に指紋の山部(隆線部)と各単位センサ素子とが接触した時、圧電効果により単位センサ素子が機械エネルギーを電気エネルギーに変換し、基板すなわち単位センサ素子がダイアフラム構造で形成されているために、指紋の押圧力により感度よく変形し、単位センサ素子は大きな電圧を発生することができるので高感度であり、また、指紋による押圧力を検知するので、乾燥肌と多汗症の指に関係なく安定した信頼性の高い電圧を発生することができるという作用を有する。また、このような単位センサ素子を指紋形状を十分に検出できるようにマトリックス状に多数(例えば20万個)配置すれば、高分解能の指紋センサを得ることができるという作用を有する。
【0011】
請求項2に記載の指紋センサは、請求項1に記載の指紋センサにおいて、圧電薄膜はジルコンチタン酸鉛系薄膜であることとしたものである。
【0012】
この構成により、押圧力により発生する電圧を更に大きなものとすることができるので、更に感度を高めることができ、また容易に到達できる温度で圧電薄膜を容易に形成でき、しかも均一な膜を取得できるという作用を有する。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図4を用いて説明する。
【0014】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による指紋センサを構成する単位センサ素子を示す平面図であり、図2は図1のA−B線断面図である。
【0015】
図1、図2において、1は単位センサ素子、2は単位センサ素子1を走査するためのスイッチング用MOS型電界効果トランジスタ(以下、「スイッチング用FET」と記載する)、3は単位センサ素子1の出力信号のインピーダンスを低くして信号処理しやすくするためのインピーダンス変換用MOS型電界効果トランジスタ(以下、「インピーダンス変換用FET」と記載する)である。このインピーダンス変換用FET3は、単位センサ素子1の出力信号を増幅する増幅用FETであってもよい。また、4は下部に窪み9を有したダイアフラム構造である単結晶シリコン基板、5は単結晶シリコン基板4上に形成されたの絶縁膜、6は絶縁膜5上に形成された下面電極、7は下面電極6上に形成された圧電薄膜、8は圧電薄膜7上に形成された上面電極、10はインピーダンス変換用FET3のゲート、11はインピーダンス変換用FET3のソース、12はインピーダンス変換用FET3のドレイン、13、16、18、20は電極、14はスイッチング用FET2のドレイン、15はドレイン抵抗器、17はスイッチング用FET2のゲート、19はスイッチング用FET2のソースである。
【0016】
次に、このような構造の単位センサ素子1の製造方法について説明する。
【0017】
単位センサ素子1は、まず単結晶シリコン基板4を酸化処理することにより絶縁膜5を形成したのち、真空蒸着法あるいはスパッタリング法によりアルミニウム等からなる下面電極6を形成し、この下面電極6上に厚さが約1μmの圧電薄膜7を形成し、さらに、この圧電薄膜7上に真空蒸着法あるいはスパッタリング法により、アルミニウム等からなる上面電極8を形成し、さらに上面電極8上には図示しない絶縁性保護膜を被覆形成する。なお、圧電薄膜7の形成は本実施の形態ではスパッタリング法により形成したが、他にMOCVD法、ゾルゲル法等のように数多くの作製方法があり、圧電薄膜7の形成方法はスパッタリング法に限定されるものではない。また、絶縁膜5としてシリコン窒化膜をCVDやスパッタにより形成してもよい。
【0018】
次に、このように形成された単位センサ素子1の特性やFET等との接続について説明する。
【0019】
単位センサ素子1の出力電圧は非常に小さく、しかも出力インピーダンスがきわめて大きいので、単位センサ素子1の出力電圧を正確に読み出すためには、出力電圧の増幅か出力インピーダンスの変換またはこれらの両方が必要である。本実施の形態による指紋センサは、単位センサ素子1と1対1に対応するスイッチング用FET2とインピーダンス変換用FET3(または増幅用FET)とを同一の半導体基板(単結晶シリコン基板)4上に構成している。窪み9は単結晶シリコン基板4の裏面すなわち各単位センサ素子1面の反対面を異方性エッチングすることにより形成する。異方性エッチングでは,結晶面の方向によりエッチング速度が大きく異なるために、形成された窪み9は結晶面に沿った極めて正確な角度をもった平滑面となる。その結果、各単位センサ素子1下には寸法ばらつきの少ない高精度の単位センサ素子1の窪み9が多数形成されることになる。また、エッチング液としてはKOH(水酸化カリウム)やTMAH(ハイドロオキサイド)を使用する。この窪み9を設けることにより単位センサ素子1部分を薄くできるので、感度が向上する。その結果、指紋押圧時の押圧力がわずかであっても、大きな出力電圧を発生することができ、極めて正確な測定が可能となる。なお、窪み9の大きさは、単位センサ素子1の面積と同等もしくはそれ以上のときに出力電圧は最も大きくなる。一方、単位センサ素子1の面積よりも小さい場合はダイヤフラムの機械的強度を十分大きく保つことができる。
【0020】
ここで、単位センサ素子1が指紋パターンの山部(隆線部)と接触して圧電薄膜7に圧力が加えられた際に下面電極6と上面電極8との間に発生する電位差つまり出力電圧は、圧電材料の圧電定数に比例し、圧電材料の厚みに反比例するため、この圧電薄膜の材料としては、厚さが均一でしかも薄く、圧電定数の大きな材料である必要がある。これに加えて、成膜の容易性、成膜温度、膜の均一性などを考慮すると、ジルコンチタン酸鉛系の材料が望ましく、この厚みとしては1μm程度が適している。
【0021】
また、スイッチング用FET2およびインピーダンス変換用FET3は、単結晶シリコン基板4上にイオン注入法により形成されたn型あるいはp型のソース11およびドレイン12と多結晶シリコンゲートにより構成され、インピーダンス変換用FET3のゲート10からセンサ部の下面電極6が取り出され、ソース11からセンサ部の上面電極8が取り出され、ドレイン12は電極13を介してスイッチング用FET2のドレイン14と接続され、かつこの電極13を介してドレイン抵抗器15が接続されており、電極16は図示しない電源のプラス側に接続されている。ドレイン抵抗器15の抵抗値により、センサ出力の増幅かインピーダンス変換が実現される(当然増幅とインピーダンス変換の両方の機能を実現することもできる)。また、スイッチング用FET2のゲート17には電極18を介して制御信号が印加され、ソース19から電極20を介して出力信号を検出している。
【0022】
ここで、指紋の山部の構造(隆線構造)は、空間周波数2〜3本/mmの細かいパターンであり、指紋の谷部(谷線)の幅は狭い所では100μm程度になるため、指紋パターンを再現性良く正確に入力するためには、センサとして50μm(20本/mm)程度の分解能が必要になってくる。従って、検出面積を20×20〜25×25mmとし分解能を50μmとすると、400×400〜500×500個(16万画素〜25万画素)のセンサ単位を構成する必要がある。つまり、図1に示した単位センサ素子1とスイッチング用FET2とインピーダンス用FET3とにより構成され、一辺が約50μmの1つのサンサ単位(図1中の斜線部の領域)を、図3に示した様にマトリックス状に複数個配置することにより、本実施の形態における指紋センサを構成している。図3は単位センサ素子1の配列パターンを示す平面図である。同図で、2、3は図1、図2と同様のスイッチング用FET、インピーダンス変換用FETである。
【0023】
この構成により、指紋の山部と谷部とを検出することが可能となり、指の指紋パターンに応じた圧力分布を精度良く検出することができる。なお、本実施の形態においては、1つのセンサ単位をマトリックス状に整列配置しているが、これに限定されるものではなく、例えば千鳥形状に配列させることも可能である。また、電気出力信号の検出手段として、単結晶シリコンのFETアレイを用いたが、この理由について説明する。
【0024】
上記FETアレイ以外の検出方法としては、CCDにより出力信号を転送する方法もあるが、最小取扱電荷が約6.3×(10のマイナス17乗)Cであるため、圧電薄膜による小さな出力電荷を正確に検出するための充分な階調が得られないという問題点がある。また、アモルファスシリコンあるいは多結晶シリコンの薄膜トランジスタ(TFT)を用いてスイッチング素子を構成する方法もあるが、両者とも単結晶シリコンのFETに比較して、漏れ電流が大きいため、μsecオーダの非常に短時間の間に出力信号を読み出す必要があるという問題点がある。これに比較して、単結晶シリコン上に増幅素子またはインピーダンス変換素子とスイッチング素子とを構成することにより、単結晶シリコンはアモルファスシリコンあるいは多結晶シリコンと比較して、漏れ電流が10の2乗〜10の4乗倍程度少なく、出力信号の読み取り時間がmsec〜secオーダになるため、圧電薄膜による小さな出力電荷を正確に検出することが可能となる。
【0025】
次に、この指紋センサの出力信号の検出方法を説明する。図4は、本発明の実施の形態1による指紋センサを示す回路図であり、説明を簡略化するために、3行×3列のマトリックス状の検出素子から構成される指紋センサの回路を示す。同図において、まず制御端子C1、C2、C3のうち1つの制御端子例えばC1に正電圧を加え、他の制御端子C2、C3を0電圧にすると、制御端子C1に接続されているスイッチング用FET211、212、213のみがオン状態となり、インピーダンス変換用FET311、312、313により単位センサ素子111、112、113の出力をインピーダンス変換して、ドレイン抵抗器411、412、413を介して単位センサ素子111、112、113の出力信号の読み出しが可能な状態となる。次に、出力端子R1、R2、R3のうち1つの出力端子例えばR1を選択することにより、単位センサ素子111の出力信号のみが読み出されることになる。
【0026】
この様に、制御端子C1、C2、C3を用いて行を選択し、出力端子R1、R2、R3を用いて列を選択することにより、この行と列との交差する部分に接続された特定の単位センサ素子の出力信号を順次読み出すことが可能となる。
【0027】
なお、本実施の形態おいては、センサ部本体の構成のみについて記載したが、上記回路構成以外にも、制御端子を用いて行を選択する回路と、出力端子を用いて列を選択する回路と、出力信号の処理回路とが別途必要であるが、これらの周辺回路構成については、特に限定されるものではなく、また、センサ基板として半導体基板を用いているため、上記周辺回路部をセンサの周辺部に一体形成することも可能である。
【0028】
以上のように本実施の形態によれば、単結晶シリコン基板4と、単結晶シリコン基板4上の絶縁膜5に形成された下面電極6と、下面電極6上に形成された圧電薄膜7と、圧電薄膜7上に形成された上面電極8とを有する単位センサ素子1をマトリックス状に複数個配置し、単結晶シリコン基板4は下部に窪み9を有するダイアフラム構造であることにより、指紋を測定する際に指紋の山部(隆線部)と各単位センサ素子1とが接触した時、圧電効果により単位センサ素子1が圧力を電圧に変換し、単結晶シリコン基板4すなわち単位センサ素子1がダイアフラム構造で形成されているために、指紋の押圧力により感度よく変形し、単位センサ素子1は大きな電圧を発生することができるので高感度であり、また、指紋による押圧力を検知するので、乾燥肌と多汗症の指に関係なく安定した信頼性の高い電圧を発生することができる。また、このような単位センサ素子1を指紋形状を十分に検出できるようにマトリックス状に多数(例えば20万個)配置すれば、高分解能の指紋センサを得ることができる。
【0029】
また、圧電薄膜7はジルコンチタン酸鉛系薄膜であることにより、押圧力により発生する電圧を更に大きなものとすることができるので、更に感度を高めることができ、また容易に到達できる温度で圧電薄膜を容易に形成でき、しかも均一な膜を取得できる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1に記載の指紋センサによれば、基板と、基板上の絶縁膜に形成された下面電極と、下面電極上に形成された圧電薄膜と、圧電薄膜上に形成された上面電極とを有する単位センサ素子をマトリックス状に複数個配置し、基板は下部に窪みを有するダイアフラム構造であることにより、指紋を測定する際に指紋の山部(隆線部)と各単位センサ素子とが接触した時、圧電効果により単位センサ素子が圧力を電圧に変換し、基板すなわち単位センサ素子がダイアフラム構造で形成されているために、指紋の押圧力により感度よく変形し、単位センサ素子は大きな電圧を発生することができるので高感度であり、また、指紋による押圧力を検知するので、乾燥肌と多汗症の指に関係なく安定した信頼性の高い電圧を発生することができるという有利な効果が得られる。また、このような単位センサ素子を指紋形状を十分に検出できるようにマトリックス状に多数(例えば20万個)配置すれば、高分解能の指紋センサを得ることができるという有利な効果が得られる。
【0031】
請求項2に記載の指紋センサによれば、請求項1に記載の指紋センサにおいて、圧電薄膜はジルコンチタン酸鉛系薄膜であることにより、押圧力により発生する電圧を更に大きなものとすることができるので、更に感度を高めることができ、また容易に到達できる温度で圧電薄膜を容易に形成でき、しかも均一な膜を取得できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による指紋センサを構成する単位センサ素子を示す平面図
【図2】図1のA−B線断面図
【図3】単位センサ素子の配列パターンを示す図
【図4】本発明の実施の形態1による指紋センサを示す回路図
【符号の説明】
1 単位センサ素子
2 スイッチング用FET
3 インピーダンス変換用FET
4 単結晶シリコン基板
5 絶縁膜
6 下面電極
7 圧電薄膜
8 上面電極
9 窪み
10 インピーダンス変換用FETのゲート
11 インピーダンス変換用FETのソース
12 インピーダンス変換用FETのドレイン
13、16、18、20 電極
14 スイッチング用FETのドレイン
15 ドレイン抵抗器
17 スイッチング用FETのゲート
19 スイッチング用FETのソース
111、112、113、121、122、123、131、132、133
単位センサ素子
211、212、213、221、222、223、231、232、233
スイッチング用FET
311、312、313、321、322、323、331、332、333
インピーダンス用FET
411、412、413、421、422、423、431、432、433
ドレイン抵抗器
C1、C2、C3 制御端子
G アース
R1、R2、R3 出力端子
V 電源端子
Claims (2)
- 基板と、前記基板上の絶縁膜に形成された下面電極と、前記下面電極上に形成された圧電薄膜と、前記圧電薄膜上に形成された上面電極とを有する単位センサ素子をマトリックス状に複数個配置し、前記基板は下部に窪みを有するダイアフラム構造であることを特徴とする指紋センサ。
- 前記圧電薄膜はジルコンチタン酸鉛系薄膜であることを特徴とする請求項1に記載の指紋センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002228845A JP2004069481A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | 指紋センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002228845A JP2004069481A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | 指紋センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004069481A true JP2004069481A (ja) | 2004-03-04 |
Family
ID=32015426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002228845A Pending JP2004069481A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | 指紋センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004069481A (ja) |
-
2002
- 2002-08-06 JP JP2002228845A patent/JP2004069481A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3003311B2 (ja) | 指紋センサ | |
US6333989B1 (en) | Contact imaging device | |
US6672174B2 (en) | Fingerprint image capture device with a passive sensor array | |
EP0924492B1 (en) | Sensing matter on the surface of a capacitive sensor | |
TW424207B (en) | Fingerprint sensing devices and systems incorporating such | |
EP1343111B1 (en) | Electrostatic capacitance detection device | |
JP3053007B2 (ja) | 指紋センサ | |
US6483931B2 (en) | Electrostatic discharge protection of a capacitve type fingerprint sensing array | |
JP2943437B2 (ja) | 指紋センサ | |
US20030190061A1 (en) | Capacitive fingerprint sensor | |
EP1308878A2 (en) | Capacitive sensor element for fingerprint sensor | |
US20020067344A1 (en) | Static charge dissipation for an active circuit surface | |
CA2193042A1 (en) | Contact imaging device | |
JPH11508806A (ja) | 指紋検知装置及びこれを組み込んだシステム | |
JP2000196026A (ja) | センサ用静電放電保護 | |
JP2000196024A (ja) | センサ導電層へ接触する装置及び方法 | |
JP4040435B2 (ja) | シリコン触覚センサ装置 | |
CN112229545A (zh) | 一种基于压力传感器的电子皮肤系统 | |
US20240111850A1 (en) | Apparatus and method for a multilayer pixel structure | |
KR100473383B1 (ko) | 정전용량식 지문감지센서의 단위화소 및 그를 이용한지문감지장치 | |
JP2004069481A (ja) | 指紋センサ | |
EP0566337B1 (en) | Matrix type surface pressure distribution detecting element | |
JPH0554710B2 (ja) | ||
JP2901253B2 (ja) | 圧力センサ | |
US20230283236A1 (en) | Sensor weak signal reading circuit |