JP2004068975A - 建設機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】建設機械の運転の安全性を高める。
【解決手段】走行用、旋回用等の油圧モータやブーム、アーム、バケット等の作動用の油圧シリンダなどのアクチュエータ15に圧油を供給するメイン油圧ポンプ2と、それらの油圧機器の操作用の油圧回路に使用されるコントロール弁等のパイロットポートに圧油を供給するパイロット油圧ポンプ5とを備えた建設機械において、メイン油圧ポンプ2はエンジン1によって駆動され、パイロット油圧ポンプ5は電動モータ9によって駆動されている。エンジン1が止まってもパイロット油圧ポンプ5を動かせるので、安全性が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】走行用、旋回用等の油圧モータやブーム、アーム、バケット等の作動用の油圧シリンダなどのアクチュエータ15に圧油を供給するメイン油圧ポンプ2と、それらの油圧機器の操作用の油圧回路に使用されるコントロール弁等のパイロットポートに圧油を供給するパイロット油圧ポンプ5とを備えた建設機械において、メイン油圧ポンプ2はエンジン1によって駆動され、パイロット油圧ポンプ5は電動モータ9によって駆動されている。エンジン1が止まってもパイロット油圧ポンプ5を動かせるので、安全性が向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は油圧ショベルや走行クレーンなどの建設機械の操作用の油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は建設機械の一種である油圧ショベルの側面図であり、いわゆる、超小旋回機といわれるものである。図において、aはクローラ式走行装置、bは旋回台軸受、cは上部旋回体である。dは運転室、eは基端側ブーム、fは中間ブーム、kは先端ブーム、gはアーム、hはバケット、jは排土板である。iは作業機またはアタッチメントと呼ばれる。
【0003】
かかる油圧ショベルは、通常、ディーゼルエンジンによって駆動される。図3は建設機械の油圧回路図の一部分である。図において、1はディーゼルエンジン、2は可変容量型のメイン油圧ポンプで、通常は、アキシャル・プランジャポンプを使用し、斜板の傾斜角度を変えて吐出量を変化させる。
【0004】
3は油圧タンク、4はフィルタ、5はパイロット油圧ポンプで、定容量型のポンプである。6はリリーフ弁である。メイン油圧ポンプ2およびパイロット油圧ポンプ5は、共にエンジン1にシリーズに直結して駆動されている。
【0005】
メイン油圧ポンプ2からの圧油は種々のアクチュエータ、たとえば、クローラ走行装置aの駆動用の油圧モータ、旋回台bの駆動用の油圧モータ、基端ブームeの昇降用の油圧シリンダe1、先端ブームkのオフセット用の油圧シリンダf1、アームgの作動用の油圧シリンダg1、バケットhの作動用の油圧シリンダh1などに送られる。
【0006】
油圧ポンプ2と上記のアクチュエータとの油圧回路には、2位置3ポート切換弁、3位置4ポート切換弁、3位置6ポート切換弁、減圧弁、リリーフ弁、運転士が操作するリモートコントロール弁など種々のコントロール弁が使用されており、それらの弁を操作するための圧油はパイロット油圧ポンプ5により供給される。
【0007】
エンジン1には交流を直流に変換するICレギュレータを内蔵した交流発電機7が接続されており、直流電気をバッテリ8に供給する。バッテリ8に蓄電された電気は、エンジン1のスタータや電磁弁などの電源として使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたような油圧回路を有する従来の建設機械において、ブームeが高く上がった状態でエンジン1が止まってしまった場合には、そのままにしておくと危険なので、何らかの方法でエンジンが止まった状態でブームeを下げ、バケットhを地上まで下ろしたい場合がある。しかし、切換弁のパイロットポートに油圧をかけることができないので、切換弁を動かすことはできない。
【0009】
図4はスプリングセンタ形3位置4ポート切換弁の図面であり、(A)は構造を示す断面図、(B)は記号である。作動は、2個のパイロットポート(接続口)のいずれか一方から圧油が入ってパイロット圧力が加わったときに他方は油圧タンク3に逃げるようになっていて、スプールが移動して油路を切り替える。パイロット圧力を抜くと、ばねによってスプールは中立位置に戻る。油圧シリンダを作動させる切換弁は中立の位置では、図4(B)に示すように、すべてのポートがブロックするようになっていて、油圧シリンダに外力がかかっても油圧シリンダが動かないようになっている。また、2位置弁では、必ずどちらかにパイロット圧力を加えて切り替える弁や、パイロット接続口が片側だけでパイロット圧が抜けたときに、ばね力でもとの位置に戻るスプリングオフセット形などがある。
【0010】
ブームeが上がった状態では、昇降用油圧シリンダe1などに外力としてアタッチメントiの重力がかかっているので、その作動用の切換弁のスプールを中立位置から他の位置に動かしてやれば、シリンダ側の油が油タンクに戻って、ピストンロッドが収縮し、ブームeを下降させることができる。
【0011】
このようにスプールを動かしてやるには、運転士が操作するリモートコントロール弁の上流にアキュムレータを設けておき、リモートコントロール弁を作動すると、圧油が切換弁のパイロット接続口に送られるようにしてやればよいが、容量が小さくて作動時間が短く、途中で作動できない状態になることが多い。
【0012】
油圧作動の切換弁を手動で動かすようにしてもよい。すなわち、図4のケーシングのばねの入っている部分の外側にねじ孔を穿設し、そこに点線で示すように、ボルトを挿入して、ボルトの先端がスプールに当接するようにしてやり、スプールを動かしたいときには、ボルトをねじ込むようにしてもよい。しかし、配管の林立する中で、手を突っ込んで切換弁に設けたボルトを回してやるのはかなり困難がともなう。
【0013】
また、寒冷時にエンジンを始動すると、油圧回路に使用しているオイルが冷えていて粘度が高いため、操作レバーロックスイッチを入れていないのに、運転士が操作するリモートコントロール弁が操作できるようになってしまい、安全上問題になることがある。以下、その問題について図面を参照して説明する。
【0014】
図6は油圧ショベルの油圧回路図の一部であり、(A)はレバーロックをかけて安全装置が働いた状態を示しており、(B)はレバーロックを解除して運転できる状態を示している。なお、図6において、図3と共通する部分については、同一の符号を付している。図において、1はエンジン、2はメイン油圧ポンプ、3は油圧タンク、4はフィルタ、5はパイロット油圧ポンプ、6はリリーフ弁、8はバッテリである。11は3ポート2位置の方向切換弁、12は操作レバーロックスイッチ、13は運転士が操作するリモートコントロール弁である。14は3位置6ポートの切換弁であり、油圧シリンダなどのアクチュエータ15の操作のために使用する。16は戻り油配管である。
【0015】
エンジン1を始動すると、パイロット油圧ポンプも始動し、圧油を送る。始動時にはレバーロックをかけた状態(図6(A))なので、圧油は切換弁11で遮断されてリモートコントロール弁13まで送られず、リリーフ弁6を通ってタンク3に戻る。この状態ではリモートコントロール弁13を操作しても、アクチュエータ15は作動しないはずである。ところが、寒冷時においては、作動油の粘度が高く、戻り油配管16内に背圧が発生し、このため切換弁11の戻り油配管16側を通ってリモートコントロール弁13に圧油が流入する。
【0016】
切換弁14は、図4に示すような構造である。図5はかかる切換弁14のパイロット圧PとスプールのストロークSとの関係を示すグラフである。今、戻り油配管16内の背圧が図5のPminを越える状態にあると、以上述べた理由で、操作レバーロックスイッチ12がオフの状態であるにもかかわらず、背圧が働いて、リモートコントロール弁13が操作できてしまうので、操作レバーロックスイッチ12が機能しないことになり安全上問題がある。
【0017】
本発明は、従来技術のかかる問題点に鑑み案出されたもので、アキュームレ−タを設けたり、切換弁を手で動かしてやることなしに、エンジンが停止したときでも切換弁のパイロットポートに圧油を供給することができ、エンジン停止中でも油圧回路中の圧油をタンクに戻してやることができ、寒冷地のエンジン始動時でも操作レバーロック装置が働いて安全性の高い建設機械を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の建設機械は、アクチュエータの作動用に圧油を供給するメイン油圧ポンプと、それらのアクチュエータの作動用の油圧回路に使用されるコントロール弁等のパイロットポートに圧油を供給するパイロット油圧ポンプとを備えた建設機械において、メイン油圧ポンプはエンジンによって駆動され、パイロット油圧ポンプは電動モータによって駆動されている。
【0019】
次に本発明の作用を説明する。油圧ショベルなどの建設機械は、エンジンのスタータ駆動用のバッテリを有しており、パイロット油圧ポンプ駆動用の電動モータは、バッテリから直流電流を供給される。したがって、エンジンが停止していても、パイロット油圧ポンプを駆動することができ、切換弁などのパイロットポート(接続口)に圧油を供給できるので、外力のかかった状態の油圧シリンダについては、外力の作用で油圧シリンダを動かすことができる。また、油圧回路中の圧油を油圧タンクに戻すことができるので、修理などの際に圧油が噴出すこともない。さらに、エンジンを始動する前にパイロット油圧ポンプを動かしておけば、作動油が昇温して粘性も低下して戻り油配管内の背圧もPminよりも低下するので、操作レバーロックスイッチも確実に働き、安全性が向上する。なお、パイロット油圧ポンプ駆動用の電動モータは、0.37KW程度の小型モータでよいので、バッテリをそのために大きくする必要はない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の建設機械の油圧回路図の一部分である。本図において、図3と共通する部分については、同一の符号を付している。図において1はディーゼルエンジン、2はメイン油圧ポンプ、3は油圧タンク、4はフィルタ、5はパイロット油圧ポンプ、6はリリーフ弁、7は発電機、8はバッテリである。
【0021】
9はパイロット油圧ポンプ5の駆動用の直流モータであり、バッテリ8から電気が供給される。10はスイッチである。パイロット油圧ポンプ5は、従来のようにエンジン1に接続されておらず、直流モータ9によって駆動されている。
【0022】
エンジン1に接続されたメイン油圧ポンプ2からの圧油は、クローラ走行装置aの駆動用の左右の油圧モータ、旋回台軸受bの駆動用の油圧モータ、基端ブームeの昇降用の油圧シリンダe1、先端ブームkのオフセット用の油圧シリンダf1、アームgの作動用の油圧シリンダg1、バケットhの作動用の油圧シリンダh1などのアクチュエータ15に送られる。
【0023】
メイン油圧ポンプ2と上記のアクチュエータ15との油圧回路には、2位置2ポート切換弁、3位置4ポート切換弁、3位置6ポート切換弁、減圧弁、リリーフ弁、手動のリモートコントロール弁など種々のコントロール弁が使用されており、それらの弁を操作するための圧油はモータ9により駆動されるパイロット油圧ポンプ5により供給される。
【0024】
エンジン1にはICレギュレータを内蔵した交流発電機7が接続されており、直流電気をバッテリ8に供給する。バッテリ8に蓄電された電気は、エンジン1のスタータや電磁弁などの電源として使用されるとともに、パイロット油圧ポンプ5の駆動用の直流モータ9の電源として使用される。
【0025】
次に本実施形態の作用を説明する。油圧ショベルなどの建設機械は、エンジン1のスタータ駆動用のバッテリ8を有しており、パイロット油圧ポンプ5の駆動用の電動モータ9は、バッテリ8から直流電流を供給される。したがって、エンジン1が停止していても、パイロット油圧ポンプ5を駆動することができ、切換弁などのパイロットポートに圧油を供給できるので、外力のかかった状態の油圧シリンダについては、外力の作用で油圧シリンダを動かすことができる。また、油圧回路中の圧油をタンク3に戻すことができるので、修理などの際に圧油が噴出すこともない。さらに、エンジン1を始動する前にパイロット油圧ポンプ5を動かしておけば、作動油が昇温して粘性も低下して戻り油配管16内の背圧もPminよりも低下するので、操作レバーロックスイッチ12も確実に働き、安全性が向上する。なお、パイロット油圧ポンプ5の駆動用の電動モータ9は、0.37KW程度の小型モータでよいので、バッテリ8をそのために大きくする必要はない。
【0026】
本発明は、以上述べた実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明の建設機械は、以上述べたように、パイロット油圧ポンプをエンジンから切り離して電動モータにより駆動しているので、次のような優れた効果を有する。
(1)作業中、たとえば、ブームを上げたままエンジンが停止しても操作回路が作動するので、自重でブームを下げることができる。
(2)エンジンが停止しても油圧回路内の残圧を抜くことができるので、メンテナンス時に油が噴出するおそれがない。
(3)パイロット油圧ポンプをエンジンで駆動しないので、その分の馬力をメイン油圧ポンプにシフトすることができ、エンジンパワーを節約することができる。
(4)エンジン始動前にパイロット油圧ポンプを始動しておけば、寒冷時でも作動油の粘性が低下してリモートコントロール弁に背圧がかかる状態は解消して、操作レバーロックスイッチが確実に働き、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の油圧回路の部分回路図である。
【図2】油圧ショベルの側面図である。
【図3】従来の建設機械の油圧回路図の一部分である。
【図4】油圧切換弁の断面図(A)および記号(B)である。
【図5】油圧切換弁のパイロットポートの圧力とスプールのストロークの関係を示すグラフである。
【図6】従来の油圧ショベルの油圧回路図の一部分である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 メイン油圧ポンプ
5 パイロット油圧ポンプ
9 電動モータ
【発明の属する技術分野】
本発明は油圧ショベルや走行クレーンなどの建設機械の操作用の油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は建設機械の一種である油圧ショベルの側面図であり、いわゆる、超小旋回機といわれるものである。図において、aはクローラ式走行装置、bは旋回台軸受、cは上部旋回体である。dは運転室、eは基端側ブーム、fは中間ブーム、kは先端ブーム、gはアーム、hはバケット、jは排土板である。iは作業機またはアタッチメントと呼ばれる。
【0003】
かかる油圧ショベルは、通常、ディーゼルエンジンによって駆動される。図3は建設機械の油圧回路図の一部分である。図において、1はディーゼルエンジン、2は可変容量型のメイン油圧ポンプで、通常は、アキシャル・プランジャポンプを使用し、斜板の傾斜角度を変えて吐出量を変化させる。
【0004】
3は油圧タンク、4はフィルタ、5はパイロット油圧ポンプで、定容量型のポンプである。6はリリーフ弁である。メイン油圧ポンプ2およびパイロット油圧ポンプ5は、共にエンジン1にシリーズに直結して駆動されている。
【0005】
メイン油圧ポンプ2からの圧油は種々のアクチュエータ、たとえば、クローラ走行装置aの駆動用の油圧モータ、旋回台bの駆動用の油圧モータ、基端ブームeの昇降用の油圧シリンダe1、先端ブームkのオフセット用の油圧シリンダf1、アームgの作動用の油圧シリンダg1、バケットhの作動用の油圧シリンダh1などに送られる。
【0006】
油圧ポンプ2と上記のアクチュエータとの油圧回路には、2位置3ポート切換弁、3位置4ポート切換弁、3位置6ポート切換弁、減圧弁、リリーフ弁、運転士が操作するリモートコントロール弁など種々のコントロール弁が使用されており、それらの弁を操作するための圧油はパイロット油圧ポンプ5により供給される。
【0007】
エンジン1には交流を直流に変換するICレギュレータを内蔵した交流発電機7が接続されており、直流電気をバッテリ8に供給する。バッテリ8に蓄電された電気は、エンジン1のスタータや電磁弁などの電源として使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたような油圧回路を有する従来の建設機械において、ブームeが高く上がった状態でエンジン1が止まってしまった場合には、そのままにしておくと危険なので、何らかの方法でエンジンが止まった状態でブームeを下げ、バケットhを地上まで下ろしたい場合がある。しかし、切換弁のパイロットポートに油圧をかけることができないので、切換弁を動かすことはできない。
【0009】
図4はスプリングセンタ形3位置4ポート切換弁の図面であり、(A)は構造を示す断面図、(B)は記号である。作動は、2個のパイロットポート(接続口)のいずれか一方から圧油が入ってパイロット圧力が加わったときに他方は油圧タンク3に逃げるようになっていて、スプールが移動して油路を切り替える。パイロット圧力を抜くと、ばねによってスプールは中立位置に戻る。油圧シリンダを作動させる切換弁は中立の位置では、図4(B)に示すように、すべてのポートがブロックするようになっていて、油圧シリンダに外力がかかっても油圧シリンダが動かないようになっている。また、2位置弁では、必ずどちらかにパイロット圧力を加えて切り替える弁や、パイロット接続口が片側だけでパイロット圧が抜けたときに、ばね力でもとの位置に戻るスプリングオフセット形などがある。
【0010】
ブームeが上がった状態では、昇降用油圧シリンダe1などに外力としてアタッチメントiの重力がかかっているので、その作動用の切換弁のスプールを中立位置から他の位置に動かしてやれば、シリンダ側の油が油タンクに戻って、ピストンロッドが収縮し、ブームeを下降させることができる。
【0011】
このようにスプールを動かしてやるには、運転士が操作するリモートコントロール弁の上流にアキュムレータを設けておき、リモートコントロール弁を作動すると、圧油が切換弁のパイロット接続口に送られるようにしてやればよいが、容量が小さくて作動時間が短く、途中で作動できない状態になることが多い。
【0012】
油圧作動の切換弁を手動で動かすようにしてもよい。すなわち、図4のケーシングのばねの入っている部分の外側にねじ孔を穿設し、そこに点線で示すように、ボルトを挿入して、ボルトの先端がスプールに当接するようにしてやり、スプールを動かしたいときには、ボルトをねじ込むようにしてもよい。しかし、配管の林立する中で、手を突っ込んで切換弁に設けたボルトを回してやるのはかなり困難がともなう。
【0013】
また、寒冷時にエンジンを始動すると、油圧回路に使用しているオイルが冷えていて粘度が高いため、操作レバーロックスイッチを入れていないのに、運転士が操作するリモートコントロール弁が操作できるようになってしまい、安全上問題になることがある。以下、その問題について図面を参照して説明する。
【0014】
図6は油圧ショベルの油圧回路図の一部であり、(A)はレバーロックをかけて安全装置が働いた状態を示しており、(B)はレバーロックを解除して運転できる状態を示している。なお、図6において、図3と共通する部分については、同一の符号を付している。図において、1はエンジン、2はメイン油圧ポンプ、3は油圧タンク、4はフィルタ、5はパイロット油圧ポンプ、6はリリーフ弁、8はバッテリである。11は3ポート2位置の方向切換弁、12は操作レバーロックスイッチ、13は運転士が操作するリモートコントロール弁である。14は3位置6ポートの切換弁であり、油圧シリンダなどのアクチュエータ15の操作のために使用する。16は戻り油配管である。
【0015】
エンジン1を始動すると、パイロット油圧ポンプも始動し、圧油を送る。始動時にはレバーロックをかけた状態(図6(A))なので、圧油は切換弁11で遮断されてリモートコントロール弁13まで送られず、リリーフ弁6を通ってタンク3に戻る。この状態ではリモートコントロール弁13を操作しても、アクチュエータ15は作動しないはずである。ところが、寒冷時においては、作動油の粘度が高く、戻り油配管16内に背圧が発生し、このため切換弁11の戻り油配管16側を通ってリモートコントロール弁13に圧油が流入する。
【0016】
切換弁14は、図4に示すような構造である。図5はかかる切換弁14のパイロット圧PとスプールのストロークSとの関係を示すグラフである。今、戻り油配管16内の背圧が図5のPminを越える状態にあると、以上述べた理由で、操作レバーロックスイッチ12がオフの状態であるにもかかわらず、背圧が働いて、リモートコントロール弁13が操作できてしまうので、操作レバーロックスイッチ12が機能しないことになり安全上問題がある。
【0017】
本発明は、従来技術のかかる問題点に鑑み案出されたもので、アキュームレ−タを設けたり、切換弁を手で動かしてやることなしに、エンジンが停止したときでも切換弁のパイロットポートに圧油を供給することができ、エンジン停止中でも油圧回路中の圧油をタンクに戻してやることができ、寒冷地のエンジン始動時でも操作レバーロック装置が働いて安全性の高い建設機械を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の建設機械は、アクチュエータの作動用に圧油を供給するメイン油圧ポンプと、それらのアクチュエータの作動用の油圧回路に使用されるコントロール弁等のパイロットポートに圧油を供給するパイロット油圧ポンプとを備えた建設機械において、メイン油圧ポンプはエンジンによって駆動され、パイロット油圧ポンプは電動モータによって駆動されている。
【0019】
次に本発明の作用を説明する。油圧ショベルなどの建設機械は、エンジンのスタータ駆動用のバッテリを有しており、パイロット油圧ポンプ駆動用の電動モータは、バッテリから直流電流を供給される。したがって、エンジンが停止していても、パイロット油圧ポンプを駆動することができ、切換弁などのパイロットポート(接続口)に圧油を供給できるので、外力のかかった状態の油圧シリンダについては、外力の作用で油圧シリンダを動かすことができる。また、油圧回路中の圧油を油圧タンクに戻すことができるので、修理などの際に圧油が噴出すこともない。さらに、エンジンを始動する前にパイロット油圧ポンプを動かしておけば、作動油が昇温して粘性も低下して戻り油配管内の背圧もPminよりも低下するので、操作レバーロックスイッチも確実に働き、安全性が向上する。なお、パイロット油圧ポンプ駆動用の電動モータは、0.37KW程度の小型モータでよいので、バッテリをそのために大きくする必要はない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の建設機械の油圧回路図の一部分である。本図において、図3と共通する部分については、同一の符号を付している。図において1はディーゼルエンジン、2はメイン油圧ポンプ、3は油圧タンク、4はフィルタ、5はパイロット油圧ポンプ、6はリリーフ弁、7は発電機、8はバッテリである。
【0021】
9はパイロット油圧ポンプ5の駆動用の直流モータであり、バッテリ8から電気が供給される。10はスイッチである。パイロット油圧ポンプ5は、従来のようにエンジン1に接続されておらず、直流モータ9によって駆動されている。
【0022】
エンジン1に接続されたメイン油圧ポンプ2からの圧油は、クローラ走行装置aの駆動用の左右の油圧モータ、旋回台軸受bの駆動用の油圧モータ、基端ブームeの昇降用の油圧シリンダe1、先端ブームkのオフセット用の油圧シリンダf1、アームgの作動用の油圧シリンダg1、バケットhの作動用の油圧シリンダh1などのアクチュエータ15に送られる。
【0023】
メイン油圧ポンプ2と上記のアクチュエータ15との油圧回路には、2位置2ポート切換弁、3位置4ポート切換弁、3位置6ポート切換弁、減圧弁、リリーフ弁、手動のリモートコントロール弁など種々のコントロール弁が使用されており、それらの弁を操作するための圧油はモータ9により駆動されるパイロット油圧ポンプ5により供給される。
【0024】
エンジン1にはICレギュレータを内蔵した交流発電機7が接続されており、直流電気をバッテリ8に供給する。バッテリ8に蓄電された電気は、エンジン1のスタータや電磁弁などの電源として使用されるとともに、パイロット油圧ポンプ5の駆動用の直流モータ9の電源として使用される。
【0025】
次に本実施形態の作用を説明する。油圧ショベルなどの建設機械は、エンジン1のスタータ駆動用のバッテリ8を有しており、パイロット油圧ポンプ5の駆動用の電動モータ9は、バッテリ8から直流電流を供給される。したがって、エンジン1が停止していても、パイロット油圧ポンプ5を駆動することができ、切換弁などのパイロットポートに圧油を供給できるので、外力のかかった状態の油圧シリンダについては、外力の作用で油圧シリンダを動かすことができる。また、油圧回路中の圧油をタンク3に戻すことができるので、修理などの際に圧油が噴出すこともない。さらに、エンジン1を始動する前にパイロット油圧ポンプ5を動かしておけば、作動油が昇温して粘性も低下して戻り油配管16内の背圧もPminよりも低下するので、操作レバーロックスイッチ12も確実に働き、安全性が向上する。なお、パイロット油圧ポンプ5の駆動用の電動モータ9は、0.37KW程度の小型モータでよいので、バッテリ8をそのために大きくする必要はない。
【0026】
本発明は、以上述べた実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明の建設機械は、以上述べたように、パイロット油圧ポンプをエンジンから切り離して電動モータにより駆動しているので、次のような優れた効果を有する。
(1)作業中、たとえば、ブームを上げたままエンジンが停止しても操作回路が作動するので、自重でブームを下げることができる。
(2)エンジンが停止しても油圧回路内の残圧を抜くことができるので、メンテナンス時に油が噴出するおそれがない。
(3)パイロット油圧ポンプをエンジンで駆動しないので、その分の馬力をメイン油圧ポンプにシフトすることができ、エンジンパワーを節約することができる。
(4)エンジン始動前にパイロット油圧ポンプを始動しておけば、寒冷時でも作動油の粘性が低下してリモートコントロール弁に背圧がかかる状態は解消して、操作レバーロックスイッチが確実に働き、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の油圧回路の部分回路図である。
【図2】油圧ショベルの側面図である。
【図3】従来の建設機械の油圧回路図の一部分である。
【図4】油圧切換弁の断面図(A)および記号(B)である。
【図5】油圧切換弁のパイロットポートの圧力とスプールのストロークの関係を示すグラフである。
【図6】従来の油圧ショベルの油圧回路図の一部分である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 メイン油圧ポンプ
5 パイロット油圧ポンプ
9 電動モータ
Claims (1)
- アクチュエータの作動用に圧油を供給するメイン油圧ポンプと、それらのアクチュエータの作動用の油圧回路に使用されるコントロール弁等のパイロットポートに圧油を供給するパイロット油圧ポンプとを備えた建設機械において、メイン油圧ポンプはエンジンによって駆動され、パイロット油圧ポンプは電動モータによって駆動されていることを特徴とする建設機械。
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