JP2004067630A - 歯再生用足場ならびにその製造方法およびそれを用いた歯の再生方法 - Google Patents

歯再生用足場ならびにその製造方法およびそれを用いた歯の再生方法 Download PDF

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Misako Nakajima
中島 美砂子
Koichiro Iohara
庵原 耕一郎
Akifumi Akamine
赤峰 昭文
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Abstract

【課題】歯再生用足場ならびにその製造方法およびそれを用いた歯の再生方法と、歯再生用足場を用いて歯の再生治療を行う歯再生治療方法を提供すること。
【解決手段】歯再生用足場は、歯再生関与遺伝子を導入した該歯再生関与細胞と、その細胞が付着(定着)する細胞外基質とから構成されていているとともに、該歯再生関与遺伝子を該歯再生関与細胞に電気的遺伝子導入法を用いて導入することにより作製することができる。この歯再生用足場を使用することにより、齲蝕の歯を再生するとともに、歯再生治療を行うことができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、歯再生用足場ならびにその製造方法およびそれを用いた歯の再生方法に関するものである。更に、この発明は、歯再生用足場を用いて歯の再生治療を行う歯再生治療方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種臓器、器官の欠損または損傷による機能不全を補う手段として、再生医工学の技術が長足の進歩を遂げている。そして、今や齲蝕治療、歯周治療などの歯科領域にも、再生医工学技術を応用する時代が到来する。再生医工学では、再生しようとする器官、組織を効率よく生産するために、3つの要素として、幹細胞、増殖・分化因子もしくは形態形成因子、および足場、微小環境、細胞外基質となる足場(スカフォールド)が挙げられる。
さらに、ポストゲノム時代が到来し、歯科領域においても、歯牙、歯周組織、頭蓋顎顔面骨の再生に重要な機能を有する遺伝子の解明が進みつつある。
【0003】
再生医学とは、体の組織や器官をデザインし、人工的に作製することで喪失した機能を回復することからなる組織再生修復学といえる。形態形成とは、発生過程におけるパターン形成とボディ・プラン作りの連続的な多段階のカスケードであり、その結果成熟した個体が完成する。再生においては、胎生期の発生と形態形成で見られた同様の現象が繰り返し生じると考えられる。したがって、組織を再生する際、形態形成における重要な過程を応用すればよいことになる。
再生医学における要素の一つとしての幹細胞は、まったく未分化の、いかなる細胞にも分化できる能力(全能性)をもつ胚性幹細胞と、それより少し分化している多分化能(多潜能性)を維持したまま無制限に増殖できる組織幹細胞の2種類がある。組織幹細胞は、造血系、上皮系、神経系、肝および間葉系などがある。分化方向は可塑性が大きく、形態形成因子により規定される。将来的には、ある特定の遺伝子の発現を促進させることで、組織幹細胞から誘導した組織工学的細胞が再生医学に通常使われるようになるかもしれない。また、こうした細胞では、免疫に関与する遺伝子の改変により移植した際に有害な抗原性をも排除できるかもしれない。
【0004】
骨髄間質の組織幹細胞は軟骨、骨、靭帯、筋肉などを形成できることが知られている。歯髄においては、歯髄初代細胞培養を行うと、歯髄細胞は増殖し、さらに象牙芽細胞様細胞へと分化する。歯髄創傷治療過程においては、創傷面部に移動してきた歯髄細胞あるいは未分化間葉系細胞が増殖し象牙芽細胞に分化する。このことから、歯髄組織には、多潜能性の間葉系幹細胞が存在する可能性が示唆されるが、歯髄組織幹細胞は未だ同定されていない。また、歯根膜においては、歯根膜再生過程で歯根膜あるいは歯槽骨由来の細胞が欠損部位に移動し増殖、分化する。歯根膜に含まれる組織幹細胞が骨芽細胞やセメント芽細胞に分化するか、あるいは、歯髄間質細胞や血管周囲細胞もしくは骨内膜線維芽細胞が関与する可能性が示唆されるが、細胞の同定には未だ至っていない。
【0005】
形態形成因子は、上皮・間葉相互作用が生じる際にシグナルを与え、ある特定の表現型をもつ細胞を誘導する。かかる因子としては、TGFβ/BMP、FGF、WNTおよびHedgehogファミリーが挙げられる。特にBMPは全身の発生および再生において幅広い機能を有し、形態形成のカギとなる走化性、細胞増殖および分化の各過程を調節する。BMPは骨、歯および歯周組織の発生にも重要な役割を有することが知られている。歯胚では、BMP2、BMP7およびBMP11/GDF11は最終分化しつつある象牙芽細胞にmRNAの発現が見られ、象牙芽細胞分化に重要な働きをもつことが示唆される。歯周細胞においては、BMP3およびBMP7は歯槽骨、セメント質、歯根膜に発現することが知られている。またBMP3は歯小嚢細胞のセメント芽細胞への分化に関与することが示唆されている。
【0006】
細胞外基質あるいは足場(スカフォールド)は、細胞を接着させ、再生される組織の最終的な形態を決定し保持するために必要なもので、新しくビルを建てるときの足場、土台のようなものである。また、細胞への酸素と栄養分の補給路ともなり、増殖・分化因子や形態形成因子などを保存し徐放する。BMPはI型およびIV型コラーゲン、ヘパラン硫酸およびヘパリンなどの細胞外基質と結合する。したがって、可溶性のBMPは細胞外基質と結合することにより不溶性となり、拡散を制限され、タンパク分解を免れるようになる。BMPシグナルと応答細胞の間の相互作用は、コラーゲン、プロテオグリカン、ラミニンおよびnoggin、chordinならびにDANなどの結合タンパクによって調節されている。リコンビナントBMPタンパクを再生医療に応用するには、BMPを細胞外基質と結合させ、組織を取り巻く微小環境を模倣する必要がある。さらに、為害性・抗原性がなく安全である、生体模倣性生体材料 (Biomimetic Biomaterials) が必須である。また、その構造化学的性質、物理的性状も、最適な分化誘導のために重要な要素となる。たとえば、骨誘導には74〜840μmの径が最適であり、ディスクとビーズではディスクの方が有効であるといわれている。
【0007】
BMPを臨床応用する際には、足場(スカフォールド)の開発が必要となる。スカフォールドは、細胞を接着させ、スペースを確保し、再生組織の形態を決定し、保持するために必要なものである。また、細胞への酸素と栄養分の補給路ともなり、増殖・分化因子や形態形成因子などを貯蔵し徐放する。細胞外マトリックスとほぼ同義と取ることもでき、多種の機能を有するものである。
【0008】
足場を人工的に作り出すためには、その特性としては、当然、生体親和性が高く、為害性・抗原性がなく、安全である必要がある。BMPの担体としては、合成あるいは天然高分子、セラミック、チタンなどの金属は試みられている。しかしながら、歯においては未だ決定的なものは見つかっていないのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
したがつて、本発明者は、タンパク質の代りに遺伝子を用いれば、安価で大量に生産でき、応用する時期、細胞を選択でき、幾種類もの遺伝子を自由に同時に応用することができるという利点があることから、遺伝子をタンパク質の代わりに使用して足場を作製する手段を鋭意検討した結果、歯の再生に使用することができる歯再生用足場を見出して、この発明を完成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、歯の再生に使用することができる遺伝子を歯再生関与細胞に導入して、付着(定着)させた細胞外基質からなる歯再生用足場およびその製造方法を提供することを目的とする。
また、この発明は、該歯再生用足場を使用した歯再生方法および歯再生治療方法を提供することを目的とする。
【0011】
上記目的を達成するために、この発明は、歯再生関与遺伝子が導入された該歯再生関与細胞とその細胞が付着(定着)した細胞外基質とからなる歯再生用足場を提供する。
この発明の好ましい態様として、該歯再生関与遺伝子がBMP2、BMP4もしくはBMP7もしくはGDF11/BMP11から構成されている歯再生用足場が提供される。また、この発明の好ましい態様として、歯再生関与細胞が歯髄幹細胞である歯再生用足場が提供される。
【0012】
この発明の好ましい態様として、該細胞外基質が、フィブリン、コラーゲン、フォスフォホリン、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ラミニン、フィブロネクチン、アルギン酸、ヒアルロン酸、キチンなどの天然高分子、PEG、PGA、PDLLA、PCLもしくはそれらの共重合体などの合成高分子、ハイドロキシアパタイト、β−TCP、炭酸カルシウム、チタン、金などの無機材料またはこれらの複合体などから選択される生体親和性材料から構成されている歯再生用足場が提供される。
【0013】
この発明は、その別の好ましい態様として、該歯再生関与遺伝子が電気的遺伝子導入法により該歯再生関与細胞に導入されて該細胞外基質に結合している歯再生用足場を提供する。
【0014】
この発明の更に好ましい態様として、該歯再生関与遺伝子がBMP2、BMP4、BMP7もしくはGDF11/BMP11から構成されている歯再生用足場が提供される。
【0015】
また、この発明の更に好ましい別の態様として、該細胞外基質が、フィブリン、コラーゲン、フォスフォホリン、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ラミニン、フィブロネクチン、アルギン酸、ヒアルロン酸、キチンなどの天然高分子、PEG、PGA、PDLLA、PCLもしくはそれらの共重合体などの合成高分子、ハイドロキシアパタイト、β−TCP、炭酸カルシウムなどの無機材料またはこれらの複合体などから選択される生体親和性材料から構成されている歯再生用足場が提供される。
【0016】
更に、好ましい態様においては、細胞外基質には、象牙質の象牙細管の直径と実質的に等しい細孔が象牙質の象牙細管の間隔に実質的に等しい間隔で配置されているのがよい。更に好ましい態様としては、該細胞外基質の細孔の前記直径が2.5μmであり、前記間隔が5μmであるのがよい。
【0017】
この発明は、その別の態様として、該歯再生関与遺伝子を電気的遺伝子導入法により該歯再生関与細胞に導入して該細胞外基質に付着(定着)することにより歯再生用足場を得ることからなる歯再生用足場の製造方法を提供する。
この発明においては、その好ましい態様として、該歯再生用足場を高酸素濃度下で培養することによって細管象牙質を再生させることによって歯再生用足場を作製することができる。
【0018】
更に、この発明は、その別の態様として、歯再生関与遺伝子を電気的遺伝子導入法により該歯再生関与細胞に導入して該細胞外基質に付着(定着)させることによって作製した歯再生用足場を使用することからなる歯再生方法を提供する。電気的遺伝子導入法を用いることにより、アデノウイルス、レトロウィルスベクターのような特別なDNAを作る必要はなく、プラスミドを使用でき、導入は暫間的で、繰り返し行っても、拒絶などの免疫反応を惹起する必要がないという利点もある。該歯再生関与細胞は歯再生関与遺伝子により象牙芽細胞への分化を誘導されているため、歯再生用足場上でより確実に早期に大量に歯を再生できる。また、足場の形態を3次元的に付与することにより、再生される歯の形態は自由に規定できる。
【0019】
この発明の好ましい態様における歯再生方法においては、該歯再生用足場が高酸素濃度下で培養することによって細管象牙質を再生させることがよい。このようにして細管象牙質を再生させた歯再生用足場は、患歯の齲蝕欠損部位に移植することによって患歯の象牙質を再生することによって歯を再生させることができる。
【0020】
更に、この発明は、別の態様として、上記のような構成を有する歯再生用足場を使用して齲蝕の治療を行い歯を再生させることからなる歯再生治療方法を提供する。
更に、この発明は、その好ましい態様においては、上記のようにして細管象牙質を再生させた歯再生用足場を患歯の齲蝕欠損部位に移植することからなる歯再生治療方法を提供する。
【0021】
【発明の実施の態様】
この発明に係る歯再生用足場は、歯再生関与遺伝子が導入された該歯再生関与細胞とその細胞が付着(定着)する細胞外基質とから構成されている。
歯再生用足場は、細胞を接着させ、スペースを確保し、再生歯の形態を決定し、保持するために必要なものである。また、歯再生用足場は、細胞への酸素と栄養分の補給路ともなり、オートクリンあるいはパラクリン的に増殖・分化因子や形態形成因子などを貯蔵し徐放する。細胞外マトリックスとほぼ同義と取ることもでき、多種の機能を有するものである。
【0022】
この発明に係る歯再生用足場を構成する構成要素の1つである歯再生関与遺伝子としては、例えば、BMP2、BMP4、BMP7およびGDF11/BMP11などが挙げられる。
【0023】
この発明の歯再生用足場においては、上記に例示した歯再生関与遺伝子が導入される歯再生関与細胞としては、歯髄幹細胞が使用される。
【0024】
この発明に係る歯再生用足場を構成する別の構成要素である細胞外基質としては、たとえば、フィブリン、コラーゲン、フォスフォホリン、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ラミニン、フィブロネクチン、アルギン酸、ヒアルロン酸、キチンなどの天然高分子、PEG、PGA、PDLLA、PCLもしくはそれらの共重合体などの合成高分子、ハイドロキシアパタイト、β−TCP、炭酸カルシウムなどの無機材料またはこれらの複合体およびセラミックやチタンなどの金属などから選択される生体親和性材料から構成されているのがよい。これらの特性としては、生体親和性が高く、為害性・抗原性がなく、安全である必要がある。
【0025】
また、歯再生用足場を構成する細胞外基質には、象牙質の象牙細管の直径と実質的に等しい細孔が象牙質の象牙細管の間隔に実質的に等しい間隔で配置されているのがよい。その細孔は、その直径が2.5μm、深さが数1μmであって、その細胞外基質の表面部分に間隔を5μm程度空けて設けられているのがよい。
【0026】
上記の構成要素からなるこの発明の歯再生用足場は、歯再生関与遺伝子を歯再生関与細胞に導入して細胞外基質に付着(定着)させることによって作製される。この発明において、歯再生関与遺伝子を歯再生関与細胞に導入する方法としては、例えば、ウィルスが持つ細胞侵入機構を利用するウィルスベクター法と、化学的あるいは物理的な操作による非ウィルスベクター法とを利用することができる。
【0027】
ウィルスベクター法は、例えば、アデノウイルス、レトロウィルス、アデノ随伴ウィルス、レンチウィルスベクターなどのウィルスを利用して歯再生関与遺伝子を細胞外基質に導入する方法である。一方、非ウィルスベクター法としては、例えば、リポソーム、ジーンガン、エレクトロポーレーション(電気的遺伝子導入)、あるいはソノポーレーション(超音波遺伝子導入)などが挙げられる。ウィルスベクターは、導入効率、遺伝子発現持続の点で非ウィルスベクター法に優るが、免疫原性や炎症反応、毒性などの安全性の面で問題となる場合がある。従って、この発明においては、非ウィルスベクター法、特に電気的遺伝子導入法が好ましい。
【0028】
また、電気的遺伝子導入法を用いると、アデノウイルス、レトロウィルスベクターのような特別なDNAを作る必要はなく、プラスミドを使用でき、導入は暫間的で、繰り返し行っても、拒絶などの免疫反応を惹起する必要がないという利点もある。
更に、電気的遺伝子導入のその他の特徴としては、たとえば、繰り返し導入可能であること、一過性であること、核内で染色体とは独立してエピソーマルな状態で存在することなどが挙げられる。これに対して、リコンビナントタンパク質を使用する場合には、安全で吸収性のある担体を必要とすること、大量生産に問題があるなどの課題が生ずる。
なお、歯再生関与遺伝子を歯再生関与細胞に導入して細胞外基質に付着(定着)させる方法はいずれも当該技術分野に属する当業者にとっては公知である。
【0029】
上記のようにして歯再生関与遺伝子を歯再生関与細胞に導入して細胞外基質に付着(定着)させた歯再生用足場は、該歯再生関与細胞をGliH1遺伝子などの歯髄再生関与遺伝子を導入した歯髄幹細胞で被覆して、酸素高濃度の条件下で2ないし3週間培養して細管象牙質を再生させるのがよい。このようにして細管象牙質を再生させた歯再生用足場は、患歯の齲蝕欠損部位に移植される。
【0030】
この発明に係る歯再生方法は、最近における形態形成因子に関する理解が深まるにつれて発展してきている局所的な遺伝子導入治療法を形態形成因子である歯再生関与遺伝子に応用したものである。
この局所的な遺伝子導入治療法は、2つに大別され、その一つは、生体外(ex vivo)であらかじめ培養細胞に遺伝子を導入し、機能を新たに付加あるいは増強させた細胞を患者に移植することで原疾患の治療を行う方法である。他の一つは、病巣あるいは正常組織内に生体内(in vivo)で直接に遺伝子導入し、病巣を改善あるいは組織を再生する方法である。前者の方法では、遺伝子導入細胞の安全性を患者に移植する前にチェックできるが、細胞培養操作に要する煩雑だとコストの問題がある。後者は、遺伝子導入が簡単でコストがかからないか、生体内での安全性をより慎重に検討する必要がある。
また、タンパクを用いる場合、形態形成因子は拡散により急速に希釈消失されるが、遺伝子を用いれば遺伝子産物である形態形成因子は長期にわたって分泌を持続することができるという利点がある。更に、遺伝子発現は、適切なプロモーターおよびエンハンサーを用いて制御することができるという利点もある。
【0031】
この発明に係る歯再生方法である遺伝子治療による象牙質再生法としては、生体外で歯髄組織幹細胞にBMPの遺伝子を導入して象牙芽細胞に分化させた後、その基質とともに歯髄に移植する生体外法に使用することが好ましい。
なお、生体外遺伝子導入法では、生体内法より早く確実にしかも大量に修復象牙質を形成することが可能と考えられる。また、遺伝子を生体内に直接導入しなくて済むので組織に対する傷害性がなく、遺伝子の再導入や拡散が起こらず安全であると考えられる。
【0032】
生体内および生体外遺伝子導入法のいずれも、ウィルスが持つ細胞侵入機構を利用するウィルスベクター法と、化学的あるいは物理的な操作による非ウィルスベクター法とを利用して行うことができる。前者はアデノウイルス、レトロウィルス、アデノ随伴ウィルス、レンチウィルスベクターなどがあり、後者はリポソーム、ジーンガン、エレクトロポーレーション(電気的遺伝子導入)、あるいはソノポーレーション(超音波遺伝子導入)などがある。ウィルスベクターは導入効率、遺伝子発現持続の点で非ウィルスベクター法に優るが、免疫原性や炎症反応、毒性などの安全性の面で問題となる場合がある。
【0033】
ここに、この発明による人工スカフォールドを用いた象牙質・歯髄作成法ならびにその移植による齲蝕治療法について、その概要を説明する。
まず、患歯の歯髄に達する齲蝕を感染させないように注意しながら削って精密印象を取り、レジンを印象材に詰めて、患歯を正確に再現して、齲蝕で欠損した象牙質部位をワックスにて埋めて、エナメル部位をワックスアップする。
他方、金あるいはポーセレン鋳造体を作製し、その鋳造体表面にレーザーを照射し、幅2.5μm、深さ数μmの細孔を間隔を5μmあけて人工スカフォールドを作成する。
次に、レジン模型を切断し、この内部に人工スカフォールドを適合させ、Gdf11/BMP11遺伝子などの歯再生関与遺伝子を遺伝子導入法によって導入した歯髄幹細胞を光硬化型ゼラチンなどにまぜて入れ、冠内部に光照射をして硬化させ、象牙芽細胞へ分化する細胞を人工スカフォールドに付着させる。更に、人工スカフォールドに付着させた細胞の上から、GliH1遺伝子を導入した歯髄幹細胞をI型コラーゲンなどにまぜて入れ、光照射などによって硬化させる(歯髄組織)。このようにして作製された人工スカフォールドを、酸素インキュベーターで酸素分圧を上げて酸素高濃度にして、DMEM中で37℃で2ないし3週間培養すると、細管象牙質が再生されてくる。このように細管象牙質が再生された人工スカフォールドを患歯の齲蝕欠損部位に移植することによって、歯を再生することができる。
【0034】
例えば、イヌの生活歯髄切断面上歯髄にGDF11(BMP11)を電気的にあるいは超音波を用いて遺伝子導入すると、大量の修復象牙質形成が見られた。したがって、BMP遺伝子導入は、象牙芽細胞分化誘導、修復象牙質形成促進に有効であることが示唆された。
また、歯髄切断面にBMPを応用する際に、4M塩酸グアニジンでBMP成分を消失させた不活性化脱灰象牙質基質とともに用いると、大量の細管象牙質が形成されるけれども、コラーゲンとともに用いると、細管象牙質は見られず、骨様象牙質のみが形成される。したがって、脱灰象牙質基質は象牙芽細胞分化に最適なスカフォールドとなる物理的あるいは化学的タンパク構造を有すると考えられる。したがつて、この構造分析を行うことは免疫原性がなく、生体親和性、安全性の高い生体類似性生体材料を作製するのに重要と思われる。
【0035】
例えば、生体内遺伝子導入として、GDF11cDNAをpEGFP(Green Fluorescent Protein)ベクターに入れたプラスミドを歯胚に電気的に遺伝子導入したところ、蛍光顕微鏡下で遺伝子導入が確認され、器官培養7日後では遺伝子導入された部位に象牙芽細胞のマーカーであるDSPmRNA発現が見られた。次いで、同条件下でin vivoで、イヌの生活歯髄切断面上にGDF11を遺伝子導入し、術後1カ月で、断髄面下の歯髄に骨様象牙質基質形成が見られた。したがって、BMPプラスミド遺伝子導入は象牙芽細胞分化誘導に有効であることが示唆された。
【0036】
【実施例】
この発明を実施例により更に詳細に説明する。
(実施例1:象牙芽細胞への分化による象牙質作成法)
歯根部を切断し、セメント質ならびに歯髄を除去後、3時間流水で洗い、4℃で0.6M塩酸で完全脱灰した後、蒸留水で4℃でよく洗浄した。その後、クロロホルム:メタノールで室温で6時間処理した。次いで、8M LiClで24時間処理した後、蒸留水で55℃で反応させた。その後、4Mグアニジン塩酸 (トリス塩酸、pH7.0緩衝、1mM EDTA−2Na含有) にて4℃で1週間反応させた。反応途中、2回液を交換した。反応終了後、蒸留水で4℃でよく洗浄し、凍結乾燥し、エチレンオキサイドガスにて滅菌した。この滅菌凍結乾燥不活性化脱灰象牙質を遠心管チューブに入れ、Gdf11/BMP11遺伝子を導入した歯髄幹細胞を2x10個入れ、1400rpmで4分間遠心し、aggregate culture (pellet culture)を行った。
Gdf11/BMP11 遺伝子を導入した歯髄幹細胞を、上記凍結乾燥品を入れたpellet cultureで21日間培養すると突起を持つ象牙芽細胞および細管構造をもつ象牙質が形成されているのが確認された(図1)。
【0037】
(実施例2:天然スカフォールドを用いた象牙質・歯髄作成法)
上記のごとく滅菌凍結乾燥した4Mグアニジン塩酸抽出後の不活性化脱灰象牙質上に、Gdf11/BMP11遺伝子を導入した歯髄幹細胞1x10個/ml、数10μlを光硬化型ゼラチンにまぜて入れ、光照射して不活性化脱灰象牙質上に象牙芽細胞層を形成した。その上にさらにGliH1遺伝子を導入した歯髄幹細胞をI型コラーゲンにまぜて入れ、硬化させた(歯髄組織)。このようにして作製された細胞付着天然スカフォールドを、マルチガスインキュベーターで酸素分圧を上げて酸素を高濃度にして、DMEM中において37℃で2ないし3週間培養すると、細管象牙質が再生されてきた。
【0038】
(実施例3:人工スカフォールドを用いた象牙質・歯髄作成法・齲蝕欠損部分再生)
図2A〜Iを参照しながら、この発明による、人工スカフォールドを用いた象牙質・歯髄作成法ならびにその移植による齲蝕治療法について説明する。
歯髄に達する齲蝕を感染させないように注意しながら削り、精密印象を取った。次に、レジンを印象材に詰めて、患歯を正確に再現して、齲蝕で欠損した象牙質部位をワックスにて埋め、エナメル部位をワックスアップした。
他方、金あるいはポーセレン鋳造体を作製し、その鋳造体表面にレーザーを照射し、幅2.5μm深さ数1μmの細孔を間隔を5μmあけて人工スカフォールドを作成した。
次に、レジン模型を切断し、この内部に人工スカフォールドを適合させ、Gdf11/BMP11遺伝子を導入した歯髄幹細胞を光硬化型ゼラチンにまぜて入れ、冠内部に光を照射して、硬化させて、象牙芽細胞へ分化する細胞を人工スカフォールドに付着させた。更に、人工スカフォールドに付着させた細胞の上から、GliH1遺伝子を導入した歯髄幹細胞をI型コラーゲンにまぜて入れ、硬化させた(歯髄組織)。このようにして作製された細胞付着人工スカフォールドを、マルチガスインキュベーターで酸素分圧を上げて酸素を高濃度にして、DMEM中で37℃で2ないし3週間培養すると、細管象牙質が再生されてきた。このように細管象牙質が再生された人工スカフォールドを患歯の齲蝕欠損部位に移植した。
【0039】
(実施例2:人工スカフォールドを用いた象牙質・歯髄作成法・冠部全体を再生)
マイクロCTにて対側歯を測定し、患歯の再生形態をコンピューターシミレーションにより3次元的に再現した。このコンピューターシミレーションをもとに、セラミックにて厚さ50μmの冠を作製した。この冠の内面にレーザーを照射して、5μm間隔で直径2.5μmの穴を開けた。また、この冠の内部に、光硬化型ゼラチンにGdf11/BMP11 遺伝子を導入した歯髄幹細胞をまぜて入れ、冠内部に光をあてて、硬化させた(象牙芽細胞への分化による象牙質作成)。
更に、硬化ゼラチンの上から、GliH1遺伝子を導入した歯髄幹細胞をI型コラーゲンにまぜて入れ、光をあてて硬化させた(歯髄組織作成)。
その結果、図1で示すのと実質的に同等の細管構造をもつ象牙質とともに、歯髄組織が形成されているのが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】Gdf11/BMP11遺伝子を導入した歯髄幹細胞をpellet cultureで培養して象牙芽細胞および細管構造をもつ象牙質が形成されていることを示す顕微鏡図。
【図2】人工スカフォールドを用いた象牙質・歯髄作成法ならびにその移植による齲蝕治療法を説明する説明図。

Claims (23)

  1. 歯再生関与遺伝子が導入された歯再生関与細胞と、その細胞が付着(定着)している細胞外基質とからなることを特徴とする歯再生用足場。
  2. 請求項1に記載する歯再生用足場において、前記歯再生関与遺伝子がBMP2、BMP4、BMP7またはGDF11/BMP11であることを特徴とする歯再生用足場。
  3. 請求項1または2に記載する歯再生用足場において、前記歯再生関与細胞が歯髄幹細胞であることを特徴とする歯再生用足場。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載する歯再生用足場において、前記細胞外基質が、フィブリン、コラーゲン、フォスフォホリン、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ラミニン、フィブロネクチン、アルギン酸、ヒアルロン酸、キチンなどの天然高分子、PEG、PGA、PDLLA、PCLもしくはそれらの共重合体などの合成高分子、ハイドロキシアパタイト、β−TCP、炭酸カルシウム、チタン、金などの無機材料またはこれらの組み合わせから選択される生体親和性材料から構成されていることを特徴とする歯再生用足場。
  5. 請求項1に記載する歯再生用足場において、前記歯再生関与遺伝子が電気的遺伝子導入法により該歯再生関与細胞に導入されて前記細胞外基質に付着(定着)していることを特徴とする歯再生用足場。
  6. 請求項5に記載する歯再生用足場において、前記歯再生関与遺伝子がBMP2、BMP4、BMP7またはGDF11/BMP11であることを特徴とする歯再生用足場。
  7. 請求項5または6に記載する歯再生用足場において、前記歯再生関与細胞が歯髄幹細胞であることを特徴とする歯再生用足場。
  8. 請求項5ないし7のいずれか1項に記載する歯再生用足場において、前記細胞外基質が、フィブリン、コラーゲン、フォスフォホリン、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ラミニン、フィブロネクチン、アルギン酸、ヒアルロン酸、キチンなどの天然高分子、PEG、PGA、PDLLA、PCLもしくはそれらの共重合体などの合成高分子、ハイドロキシアパタイト、β−TCP、炭酸カルシウム、チタン、金などの無機材料またはこれらの組み合わせから選択される生体親和性材料から構成されていることを特徴とする歯再生用足場。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載する歯再生用足場において、前記細胞外基質には、象牙質の象牙細管の直径と実質的に等しい細孔が象牙質の象牙細管の間隔に実質的に等しい間隔で配置されていることを特徴とする歯再生用足場。
  10. 請求項9に記載する歯再生用足場において、前記細胞外基質の細孔の前記直径が2.5μmであり、前記間隔が5μmであることを特徴とする歯再生用足場。
  11. 歯再生関与遺伝子を電気的遺伝子導入法により歯再生関与細胞に導入して、該細胞外基質に付着(定着)させることによって歯再生用足場を作製することを特徴とする歯再生用足場の製造方法。
  12. 請求項11に記載する歯再生用足場の製造方法において、該歯再生用足場を高酸素濃度下で培養することによって細管象牙質を再生させることを特徴とする歯再生用足場の製造方法。
  13. 請求項11または12に記載する歯再生用足場の製造方法において、前記歯再生関与遺伝子がBMP2、BMP4、BMP7またはGDF11/BMP11であることを特徴とする歯再生用足場の製造方法。
  14. 請求項11ないし13のいずれか1項に記載する歯再生用足場の製造方法において、前記歯再生関与細胞が歯髄幹細胞であることを特徴とする歯再生用足場の製造方法。
  15. 請求項11ないし14のいずれか1項に記載する歯再生用足場の製造方法において、前記細胞外基質が、フィブリン、コラーゲン、フォスフォホリン、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ラミニン、フィブロネクチン、アルギン酸、ヒアルロン酸、キチンなどの天然高分子、PEG、PGA、PDLLA、PCLもしくはそれらの共重合体などの合成高分子、ハイドロキシアパタイト、β−TCP、炭酸カルシウム、チタン、金などの無機材料またはこれらの組み合わせから選択される生体親和性材料から構成されていることを特徴とする歯再生用足場の製造方法。
  16. 歯再生関与遺伝子を電気的遺伝子導入法により歯再生関与細胞に導入して、該細胞外基質に付着(定着)ことによって作製した歯再生用足場を使用することを特徴とする歯再生方法。
  17. 請求項16に記載する歯再生方法において、前記歯再生関与遺伝子がBMP2、BMP4、BMP7またはGDF11/BMP11であることを特徴とする歯再生方法。
  18. 請求項16または17に記載する歯再生方法において、前記歯再生関与細胞が歯髄幹細胞であることを特徴とする歯再生方法。
  19. 請求項16ないし18のいずれか1項に記載する歯再生方法において、前記細胞外基質が、フィブリン、コラーゲン、フォスフォホリン、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ラミニン、フィブロネクチン、アルギン酸、ヒアルロン酸、キチンなどの天然高分子、PEG、PGA、PDLLA、PCLもしくはそれらの共重合体などの合成高分子、ハイドロキシアパタイト、β−TCP、炭酸カルシウム、チタン、金などの無機材料またはこれらの組み合わせから選択される生体親和性材料から構成されていることを特徴とする歯再生方法。
  20. 請求項16ないし19のいずれか1項に記載する歯再生方法において、該歯再生用足場を高酸素濃度下で培養することによって細管象牙質を再生させることを特徴とする歯再生方法。
  21. 請求項16ないし20のいずれか1項に記載する歯再生方法において、細管象牙質を再生させた歯再生用足場を患歯の齲蝕欠損部位に移植することを特徴とする歯再生方法。
  22. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載した歯再生用足場を使用して齲蝕の治療をして歯を再生させることを特徴とする歯再生治療方法。
  23. 請求項22に記載する歯再生方法において、細管象牙質を再生させた歯再生用足場を患歯の齲蝕欠損部位に移植することを特徴とする歯再生治療方法。
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