【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、整風カプセルが取り付けられたエレベータに関する。
【０００２】
【従来の技術】
ビルの高層化に伴ない、そこに設置されるエレベータも、長い昇降路を高速で昇降することが要求されている。その際、かごの昇降に伴って発生する空気流の乱れによって圧力変動が起る。この圧力変動が風音となってかご内に伝わり、騒音として乗客に不快感を与えている。そのため、空気流の乱れを防止して、騒音を低減するために、かごの上部及び下部に整風装置を設けられるようになっている。
【０００３】
その一例を、図７を用いて簡単に説明する。図７に示したエレベータは、つるべ式といわれるエレベータであり、メインロープ７１の一端にかご７２を取付け、その他端には図示しない釣合い錘が取り付けられている。かご７２と釣合い錘は、それぞれ相対的に昇降するように構成している。
【０００４】
かご７２は主に利用客の乗るかご室７３と、このかご室７３を支持し、メインロープ７１に連絡されたかご枠７４とから構成されている。また、かご室７３の周囲に設置される装置品の保守・点検・調整作業は、かご室７３の天井７５に作業員が乗って行うので、天井７５の面から所定の高さに安全柵７６が取付けられている。このように構成されたかご室７２の上部および下部には、それぞれの整風装置として整風カプセル７７が設けられている。
【０００５】
この整風カプセル７７は、エレベータの保守・調整・改修作業の際には、通常取り外される。この取り外しの際は、整風カプセルを分解して、かごの上もしくはエレベータ乗り場に一時的に仮置きしている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、エレベータの据付時や保守点検の際に、かご上部に設けられた案内装置、位置検出装置等の点検、保守作業、かご下部に設けられた防振ゴムの調整及び取替作業、かごのバランスを取るためのバランス調整作業を行う場合、その都度に整風カプセルを取外さなければならず、この取り外しは整風カプセルを分解しておこなうために、分解と、調整作業の終了後の組立に、それぞれ作業時間を必要とし、全体の作業時間が長くかかる。それにより、作業コストがかさむと共に、作業時のエレベータの運行停止によりエレベータ利用者へのサービスも低下するという問題がある。
【０００７】
また、保守・調整・改修作業の際に、かごの室の上に分解した整風カプセルを仮置きすると、作業性が悪くなる。一方、整風カプセルをエレベータ乗り場に仮置きした場合は、建物の利用者の通行の妨げとなる問題が発生したり、乗り場を汚さぬように養生する必要もあり、それらに対する対応処置が必要になる。
【０００８】
本発明はこれらの事情にもとづいてなされたもので、整風カプセルが取り付けられたエレベータで、保守、調整、改修作業の際に、それらの作業性を向上させ、かつ、作業の際の周囲への障害の無いエレベータを提供することを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ガイドレールに案内されて昇降路内を昇降するかごと、このかごの上部に該かごの上部全体を覆うように設けられている上部整風カプセルと、前記かごの下部に該かごの下部全体を覆うように設けられている下部整風カプセルと、前記上部整風カプセルおよび下部整風カプセルを前記かごから分離した際に昇降路の内部に係止する係止手段とを有することを特徴とするエレベータである。
【００１０】
また本発明によれば、前記係止手段は、前記昇降路の天井から吊り下げられた先端に第１の係止部が形成されたメインロープと、前記上部整風カプセルに設けられ前記第１の係止部に着脱自在に係止する第２の係止部が相互に係止することにより形成されていることを特徴とするエレベータである。
【００１１】
また本発明によれば、前記第２の係止部は、該第２の係止部を固定している固定部に対して可倒式に形成されていることを特徴とするエレベータである。
【００１２】
また本発明によれば、前記第１の係止部および前記第２の係止部は、一方がフックで他方がアイボルトの組合せであることを特徴とするエレベータである。
【００１３】
また本発明によれば、前記係止手段は、前記上部整風カプセルおよび前記下部整風カプセルに収納自在に設けられ、かつ、前記ガイドレールに結合自在な固定手段により形成されていることを特徴とするエレベータである。
【００１４】
また本発明によれば、前記係止手段は、前記昇降路のピットに設けられ弾性的に前記整風カプセルを支持するバッファスタンドであることを特徴とするエレベータである。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【００１６】
まず、図１および図２に示したエレベータの構成概略図を用いて整風装置が取り付けられたエレベータの概要について本発明の第１の実施の形態を説明する。
【００１７】
機械室設置タイプのエレベータは、昇降路１の上部に機械室２が形成され、この機械室２内にエレベータの駆動源である巻上機３が設置されている。そして、巻上機３のシーブ４にメインロープ５が掛けられ、メインロープ５の一端にはかご６のかご枠６ａが、他端には釣合い錘７がそれぞれ取り付けられ、これらのかご６と釣合い錘７とが平衡している。このような平衡状態のもとで巻上機３の駆動により、かご枠６ａおよび釣合い錘７がそれぞれガイトレール８に沿って上下に昇降する。
【００１８】
また、かご６及び釣合い錘７が昇降路１の内部を昇降する隙に生じるアンバランスを補正する目的で、線状接続部材としてのコンぺンロープ１１の一端をかご６の下部に取付けるとともに、他端を釣合い錘７の下部に取付けている。さらに、かご６と昇降路１の壁面に設けた接続箱１２とをテールコード１３で接続して安全装置を構成している。
【００１９】
また、建物の高層化に伴いエレべータも高層化、高速化の傾向が強くなってきているため、かご６が昇降路１の内部を昇降する際に風切り音がかなり問題になってきているので、その対策として、図１にも示すように、整風効果を得ることを目的として人や荷物の乗るかご室６ａの上下に、かご室６ａを覆うように上部整風カプセル１４と下部整風カプセル１５が設けられている。両整風カプセル１４、１５の内部には、コンぺンロープ１１、テールコード１３、かご位置を検出するためのセレクタテープ（不図示）の取付け部分等が収納されている。
【００２０】
図１に斜視図を示すように、この両整風カプセル１４、１５は構造的には、かご室６ａが延在した延在部１７に後述するボルトとナットによる締結により固定されて取り付けられている。従って、整風カプセル１４、１５は固定しているボルトを外すことにより、延在部１７から離脱させることができる。両整風カプセル１４、１５の形状は昇降の際に先端となる外表面が流線形に形成されており、また、作業の際に作業者が両整風カプセル１４、１５の内部に出入りするための扉１８、１９が設けられている。
【００２１】
なお、上下部整風カプセル１４、１５には、図１に示したように、メインロープ５やコンぺンロープ１１を通すための挿入孔（不図示）が設けられており、この挿入孔は、通常運転時の風圧や振動、地震などにより各ロープ５、１１が揺らされたときに接触音などが出ないように、コ各ロープ５、１１と各整風カプセル１４、１５とを相互に離して隙間を取るように大きく形成されている。
【００２２】
上述のように、両整風カプセル１４、１５は、エレベータの据付時や保守点検の際に、かご室６ａの上下部分に設けられた各案内装置や位置検出装置等の点検、保守作業の際に取り外す必要があり、かつ、取り外した際に点検、保守作業の邪魔にならないことや、建物の利用者の通行の妨げにならないことが要求されている。以下にそれらを配慮した両整風カプセル１４、１５の係止手段を説明する。
【００２３】
図３（ａ）は、かご室６ａに両整風カプセル１４、１５が取り付けられた状態を示す斜視図で、図３（ｂ）は上部整風カプセル１４が取り外された状態示す斜視図である。
【００２４】
図３（ａ）に示すように、エレベータが通常の状態では、かご室６ａの上部には上部整風カプセル１４が、また、かご室６ａの下部には下部整風カプセル１５が、それぞれかご室６ａから延在した延在部１７にボルト２３とナット２４で締結されて固定されている。
【００２５】
一方、図３（ｂ）に示すように、エレベータを点検修理する際には、上部整風カプセル１４を延在部１７から分離する。この分離は、上部整風カプセル１４が接合された状態で、まず、図４（ａ）に要部の側面図を示したように、上部整風カプセル１４の外面に設けられている、支点２０を回転軸として倒立式のアイボルト２１（係止部）を立上げ状態にする。その状態で、昇降路１の天井２ａ（図１）から吊り下げられた吊り下げロープ２９の先端に設けられている鉤状のフック２２（係止部）に係合させて係止手段を形成している。
【００２６】
次に、上部整風カプセル１４の扉１８から作業者が上部整風カプセル１４の内部に入り、固定しているボルト２３とナット２４と緩めて開放する。次に、吊り下げロープ２９の先端フック２２がアイボルト２１に係合した状態で、かご室６ａを下降させると、上部整風カプセル１４は吊り下げロープ２９に吊り下げられた位置の状態のままで停止し、かご室６ａのみが下降して、かご室６ａと上部整風カプセル１４とが分離する。作業者は、その状態でかご室６ａの上部に収納されている各部を点検、修理することができる。なお、吊り下げロープ２９の長さは、かご室６ａが最上階から点検運転にて上昇した位置での可倒式のアイボルト２１に届く長さに設定されている。
【００２７】
なお、上述の場合、吊り下げ用のアイボルト２１を上部整風カプセル１４の外面に設けたが、図４（ｂ）および図４（ｃ）に要部の側面図を示したように、上部整風カプセル１４の内部に設けることもできる。図４（ｂ）に示した場合は、上部整風カプセル１４の梁２５に可倒式のアイボルト２１を設けている。また、図４（ｃ）に示した場合は、上部整風カプセル１４の壁部２６に設けたもので、この場合は、アイボルト２１の上方への移動を規制するストッパ２７と、倒立時の固定用の弾性キャッチ２８を設けている。
【００２８】
なお、上述の場合、吊り下げロープ２９の側をフック２２にして、上部整風カプセル１４の側をアイボルト２１にしたが、逆の組合せにしてもよく、また、アイボルト２１の代わりにはずれ止めのついたフック２２を用いることもできる。
【００２９】
一方、下部整風カプセル１５については、修理のためにエレベータを最下階より所定距離を降下させて、図５に示したように、下部整風カプセル１５をピットに設けられているバッファスタンド３１（係止手段）の受け部３２に組み合わされて仮固定する。なお、バッファスタンド３１は、下部整風カプセル１５の外形に対応した形状の受け部３２が、ばね３３により昇降方向に弾性的に支持されている。
【００３０】
次に、作業者が固定しているボルト２３とナット２４とを開放する。その状態で、かご室６ａを上昇させると下部整風カプセル１５はバッファスタンド３１の受け部３２に組合わさったまま仮固定された状態で停止している。それにより、かご室６ａと下部整風カプセル１５が分離する。その状態で、作業者は所定の点検、修理作業をおこなうことができる。
【００３１】
上述に説明したように、この実施の形態によれば、かご室６ａの上部整風カプセル１４を取り外す際に、上部整風カプセル１４を完全に分解しなくても、かご室６ａから脱着することが可能である。また、上部整風カプセル１４の脱着の動作をかご室６ａの運転により行うことができるので作業性も向上する。
【００３２】
また、取り外した上部整風カプセル１４は、昇降路１の内部の端部もしくは任意の位置に、吊り下げロープ２９で吊り下げて仮固定するため、かご室６ａの点検運転の障害になること無く、仮置きの場所を必要としない。
【００３３】
また、可倒式アイボルト２１の採用により、上部整風カプセル１４の外側に取り付けた場合でも、エレベータの昇降時には倒立させて上部整風カプセル１４の外形と略一体になるので、整風性能を損なうことが無い構造となっている。
【００３４】
また、取り外した下部整風カプセル１５は、昇降路１の内部のピットの位置に、バッファスタンド３１により仮固定するため、かご室６ａの点検運転の障害になることがなく、また、仮置きの場所を設ける必要がない。
【００３５】
次に、本発明の第２の実施の形態を説明する。ただし、上述の第１の実施と同一部分ついては、同実施のとの説明が重複するので省略する。
【００３６】
図６（ａ）は、かご室６ａに両整風カプセル１４、１５が取り付けられた状態を示す斜視図で、図６（ｂ）は上部整風カプセル１４が取り外された状態示す斜視図である。
【００３７】
図６（ａ）に示すように、エレベータが通常の状態では、かご室６ａの上部には上部整風カプセル１４が、また、かご室６ａの下部には下部整風カプセル１５が、図４を参照して示すように、それぞれかご室６ａから延在した延在部１７にボルト２３とナット２４で締結されて固定されている。
【００３８】
一方、図６（ｂ）に示すように、エレベータを点検修理する際には、上部整風カプセル１４を延在部１７から分離する。この分離は、上部整風カプセル１４が接合された状態で、まず、図６（ａ）に側面図を示したように、エレベータを停止して、固定用ブラケット３５（係止手段）を左右のガイドレール８に結合する。
【００３９】
なお、固定用ブラケット３５については両整風カプセル１４、１５に回転自在に設けられているアーム（不図示）の先端にガイドレール８へ着脱自在な係合部が設けられている構造であれば、どのようなものでも用いることができる。
【００４０】
次に、固定用ブラケット３５を左右のガイドレール８に結合した状態で、かご室６ａと上下整風装置１４、１５とを固定しているボルト２３とナット２４とを開放する。その後、かご室６ａを所定方向に昇降させれば、かご室６ａと上下整風装置１４、１５とを分離することができる。その状態で、作業者は所定の点検、修理作業をおこなうことができる。
【００４１】
この実施の形態によれば、上下整風装置１４、１５のガイドレール８への固定に、昇降時には上下整風装置１４、１５の内部に収納できる固定用ブラケット３５を用いたことにより、エレベータが昇降の際の整風性能を損なうことがない。
【００４２】
以上に説明したように、本発明によれば、かごの上部や下部に整風カプセルが取り付けられたエレベータに対しての、保守・調整・改修作業の際に、整風カプセルを分解すること無く脱着が可能で、かつ取り外した整風カプセルを昇降路の内部に仮置きすることができる。
【００４３】
したがって、整風カプセルの分解・組立にかかる作業時間が短縮され、作業コストが低減し、またエレベータの作業時間の停止時間が短くなることで、エレベータを利用する人への負担も少なくすることができる。
【００４４】
また、取り外した整風カプセルを、かごの上や乗り場に仮置きする必要がなくなり、作業効率の向上や、建物の利用者への障害を少なくすることが可能になる。
【００４５】
【発明の効果】
本発明によれば、保守、調整、改修作業の際に、それらの作業性を向上させ、かつ、作業の際の周囲への障害の無い整風カプセルが取り付けられたエレベータを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】エレベータの構成概略図。
【図２】エレベータの構成概略図。
【図３】（ａ）および（ｂ）は、本発明の第１の実施の形態の説明図。
【図４】（ａ）〜（ｃ）は、本発明の第１の実施の形態の説明図。
【図５】本発明の第１の実施の形態の説明図。
【図６】（ａ）および（ｂ）は、本発明の第２の実施の形態の説明図。
【図７】従来のエレベータの説明図。
【符号の説明】
１…昇降路、５…メインロープ、６…かご枠、６ａ…かご、８…ガイドレール、１７…延在部、２１…アイボルト、２２…フック、１８…バッファスタンド、２９…吊り下げロープ、３５…固定用ブラケット[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an elevator equipped with a conditioning capsule.
[0002]
[Prior art]
With the rise of buildings, elevators installed there are also required to move up and down a long hoistway at high speed. At this time, pressure fluctuation occurs due to turbulence of the air flow generated as the car moves up and down. This pressure fluctuation is transmitted as wind noise to the inside of the car, which discomforts passengers as noise. Therefore, in order to prevent turbulence in the air flow and reduce noise, air conditioners can be provided at the upper and lower parts of the car.
[0003]
An example will be briefly described with reference to FIG. The elevator shown in FIG. 7 is an elevator called a hanging type, in which a car 72 is attached to one end of a main rope 71, and a counterweight (not shown) is attached to the other end. The car 72 and the counterweight are configured to relatively move up and down, respectively.
[0004]
The car 72 mainly includes a car room 73 for passengers, and a car frame 74 supporting the car room 73 and connected to the main rope 71. Further, since maintenance, inspection, and adjustment work of the equipment installed around the car room 73 is performed by an operator riding on the ceiling 75 of the car room 73, the safety fence 76 is set at a predetermined height from the surface of the ceiling 75. Is installed. At the upper part and the lower part of the car room 72 configured in this way, air conditioning capsules 77 are provided as respective air conditioning devices.
[0005]
The air conditioning capsule 77 is usually removed during maintenance, adjustment, and repair work of the elevator. At the time of this removal, the air conditioning capsule is disassembled and temporarily placed on a car or on an elevator platform.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, when installing the elevator or performing maintenance and inspection, check and maintain the guide device and position detection device provided at the top of the car, and adjust and replace the vibration isolating rubber provided at the bottom of the car. When performing balance adjustment work to balance the car, the air conditioning capsule must be removed each time, and this removal is performed by disassembling the air conditioning capsule. Each assembly requires work time, and the whole work time is long. As a result, there is a problem that the operation cost is increased and the service to the elevator user is reduced due to the stoppage of the operation of the elevator during the operation.
[0007]
In addition, when the disassembled air conditioning capsule is temporarily placed on the car room during maintenance, adjustment, and repair work, workability deteriorates. On the other hand, if the air-conditioning capsules are temporarily placed at the elevator platform, problems that hinder the traffic of building users will occur, and it is necessary to cure the platform so that it does not become dirty. .
[0008]
The present invention has been made based on these circumstances, and is an elevator equipped with a rectifying capsule, to improve the workability thereof during maintenance, adjustment, and repair work, and to improve the surrounding environment during the work. It aims to provide an elevator without obstacles.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, a car which is guided by a guide rail to ascend and descend in a hoistway, an upper air conditioning capsule provided at an upper portion of the car so as to cover the entire upper portion of the car, and It has a lower air conditioning capsule provided so as to cover the entire lower part of the car, and locking means for locking the interior of the hoistway when the upper air conditioning capsule and the lower air conditioning capsule are separated from the car. Is an elevator.
[0010]
According to the invention, the locking means includes a main rope having a first locking portion formed at a tip suspended from a ceiling of the hoistway, and the first rope provided on the upper air conditioning capsule. An elevator, wherein a second locking portion detachably locked to the locking portion is formed by mutually locking.
[0011]
Further, according to the present invention, the elevator is characterized in that the second locking portion is formed to be foldable with respect to a fixing portion fixing the second locking portion.
[0012]
Further, according to the present invention, the elevator is characterized in that one of the first locking portion and the second locking portion is a combination of a hook and the other is a combination of eyebolts.
[0013]
Further, according to the present invention, the locking means is provided so as to be housed in the upper air conditioning capsule and the lower air conditioning capsule, and is formed by fixing means that can be coupled to the guide rail. It is an elevator.
[0014]
Further, according to the present invention, the elevator is characterized in that the locking means is a buffer stand provided in a pit of the hoistway and elastically supporting the wind conditioning capsule.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0016]
First, a first embodiment of the present invention will be described with respect to an outline of an elevator to which an air conditioner is attached, using the schematic configuration diagrams of the elevator shown in FIGS. 1 and 2.
[0017]
In an elevator of a machine room installation type, a machine room 2 is formed above a hoistway 1, and a hoist 3 as a drive source of the elevator is installed in the machine room 2. A main rope 5 is hung on the sheave 4 of the hoisting machine 3, a car frame 6a of a car 6 is mounted on one end of the main rope 5, and a counterweight 7 is mounted on the other end, respectively. The weight 7 is balanced. By driving the hoist 3 in such an equilibrium state, the car frame 6a and the counterweight 7 move up and down along the guide rail 8, respectively.
[0018]
In addition, one end of a componet 11 as a linear connecting member is attached to a lower portion of the car 6 in order to correct an imbalance generated in a gap in which the car 6 and the counterweight 7 move up and down inside the hoistway 1. The end is attached to the lower part of the counterweight 7. Further, the car 6 and a connection box 12 provided on the wall of the hoistway 1 are connected by a tail cord 13 to constitute a safety device.
[0019]
In addition, since the height of the elevator is also increasing and the speed of the elevator is increasing with the rise of the building, the wind noise becomes a serious problem when the car 6 moves up and down inside the hoistway 1. As a countermeasure, as shown in FIG. 1, the upper and lower air conditioning capsules 14 and 14 are provided above and below the cab 6a for carrying people and luggage so as to cover the cab 6a for the purpose of obtaining the air conditioning effect. 15 are provided. Inside the air conditioning capsules 14 and 15, a component rope 11, a tail cord 13, and a mounting portion of a selector tape (not shown) for detecting a car position are housed.
[0020]
As shown in a perspective view in FIG. 1, the two air conditioning capsules 14 and 15 are structurally fixed and attached to an extending portion 17 in which the car room 6a extends by fastening with bolts and nuts described later. . Therefore, the air conditioning capsules 14 and 15 can be detached from the extending portion 17 by removing the fixing bolts. The shape of the air conditioning capsules 14 and 15 has a streamlined outer surface serving as a tip when ascending and descending, and a door for an operator to enter and exit the interior of the air conditioning capsules 14 and 15 during work. 18 and 19 are provided.
[0021]
As shown in FIG. 1, the upper and lower air conditioning capsules 14 and 15 are provided with insertion holes (not shown) for passing the main rope 5 and the component rope 11, and these insertion holes are usually The ropes 5, 11 and the air conditioning capsules 14, 15 are separated from each other so that no contact noise is produced when the ropes 5, 11 are shaken due to wind pressure, vibration, earthquake, etc. during operation. It is formed so as to take large.
[0022]
As described above, the air conditioning capsules 14 and 15 are used for inspection and maintenance of the guide devices and the position detection devices provided at the upper and lower portions of the car room 6a at the time of elevator installation and maintenance and inspection. It is necessary to remove it, and it is required that the removal does not hinder inspection and maintenance work and does not hinder the traffic of building users. In the following, a description will be given of the means for locking the air conditioning capsules 14, 15 in consideration of the above.
[0023]
FIG. 3A is a perspective view showing a state where both air conditioning capsules 14 and 15 are attached to the car room 6a, and FIG. 3B is a perspective view showing a state where the upper air conditioning capsule 14 is removed.
[0024]
As shown in FIG. 3A, when the elevator is in a normal state, an upper air conditioning capsule 14 is provided above the cab 6a, and a lower air conditioning capsule 15 is provided below the cab 6a. It is fastened and fixed to the extending portion 17 with a bolt 23 and a nut 24.
[0025]
On the other hand, as shown in FIG. 3B, when inspecting and repairing the elevator, the upper air conditioning capsule 14 is separated from the extending portion 17. This separation is performed by first rotating the fulcrum 20, which is provided on the outer surface of the upper air conditioning capsule 14, as shown in the side view of the main part in FIG. The inverted eyebolt 21 (locking portion) is set up as a shaft. In this state, locking means is formed by engaging with hook-shaped hooks 22 (locking portions) provided at the tips of hanging ropes 29 suspended from the ceiling 2a (FIG. 1) of the hoistway 1. are doing.
[0026]
Next, an operator enters the inside of the upper air conditioning capsule 14 from the door 18 of the upper air conditioning capsule 14, loosens the bolts 23 and the nuts 24 that are fixed, and opens it. Next, when the car room 6a is lowered in a state where the tip hook 22 of the hanging rope 29 is engaged with the eyebolt 21, the upper air conditioning capsule 14 is stopped in the state where it is hung on the hanging rope 29. Then, only the car room 6a descends, and the car room 6a and the upper air conditioning capsule 14 are separated. The operator can inspect and repair each part stored in the upper part of the cab 6a in that state. The length of the hanging rope 29 is set to reach the retractable eyebolt 21 at a position where the car room 6a has risen from the top floor in the inspection operation.
[0027]
In the above case, the hanging eyebolts 21 are provided on the outer surface of the upper air conditioning capsule 14, but as shown in the side view of the main part in FIGS. 4B and 4C, the upper air conditioning capsule 14 can also be provided. In the case shown in FIG. 4B, a collapsible eyebolt 21 is provided on the beam 25 of the upper air conditioning capsule 14. In the case shown in FIG. 4 (c), the stopper 27 is provided on the wall portion 26 of the upper air conditioning capsule 14, and in this case, a stopper 27 for restricting the upward movement of the eyebolt 21 and a fixing member for inverting the eyebolt 21 are provided. The elastic catch 28 is provided.
[0028]
In the above case, the side of the hanging rope 29 is the hook 22 and the side of the upper air conditioning capsule 14 is the eyebolt 21. However, the combination may be reversed, and instead of the eyebolt 21, a stopper is provided. A hook 22 can also be used.
[0029]
On the other hand, as for the lower rectifying capsule 15, the elevator is lowered a predetermined distance from the lowest floor for repair, and as shown in FIG. (Temporary fixing means). In the buffer stand 31, a receiving portion 32 having a shape corresponding to the outer shape of the lower air conditioning capsule 15 is elastically supported by a spring 33 in the elevating direction.
[0030]
Next, the bolt 23 and the nut 24 fixed by the operator are released. In this state, when the car room 6a is raised, the lower air conditioning capsule 15 is stopped while being temporarily fixed while being combined with the receiving portion 32 of the buffer stand 31. Thereby, the car room 6a and the lower air conditioning capsule 15 are separated. In that state, the operator can perform predetermined inspection and repair work.
[0031]
As described above, according to this embodiment, when removing the upper air conditioning capsule 14 of the car room 6a, the upper air conditioning capsule 14 can be detached from the car room 6a without completely disassembling. It is. In addition, since the operation of attaching and detaching the upper air conditioning capsule 14 can be performed by operating the cab 6a, workability is also improved.
[0032]
In addition, since the removed upper air conditioning capsule 14 is suspended and temporarily fixed to the inner end of the hoistway 1 or an arbitrary position by the suspension rope 29, it does not hinder the inspection operation of the car room 6a. There is no need for a temporary storage place.
[0033]
Further, the adoption of the retractable eyebolts 21 allows the elevator to be inverted when the elevator is moved up and down and becomes substantially integrated with the outer shape of the upper wind regulation capsule 14 even when attached to the outside of the upper wind regulation capsule 14, so that the wind regulation performance is not impaired. It has a structure.
[0034]
Further, since the removed lower air conditioning capsule 15 is temporarily fixed to the position of the pit inside the hoistway 1 by the buffer stand 31, there is no obstacle to the inspection operation of the car room 6a. There is no need to provide
[0035]
Next, a second embodiment of the present invention will be described. However, the same parts as those in the first embodiment described above will not be described because the description of the same embodiments will be repeated.
[0036]
FIG. 6A is a perspective view showing a state where the air conditioning capsules 14 and 15 are attached to the car room 6a, and FIG. 6B is a perspective view showing a state where the upper air conditioning capsule 14 is removed.
[0037]
As shown in FIG. 6A, when the elevator is in a normal state, an upper air conditioning capsule 14 is provided above the cab 6a, and a lower air conditioning capsule 15 is provided below the cab 6a. As shown in FIG. 6, the bolts 23 and nuts 24 fasten and fix the bolts 23 and the nuts 24 to the extending portions 17 extending from the car room 6a.
[0038]
On the other hand, as shown in FIG. 6B, when inspecting and repairing the elevator, the upper air conditioning capsule 14 is separated from the extending portion 17. This separation is performed in the state where the upper air conditioning capsule 14 is joined, first, as shown in the side view in FIG. 6A, the elevator is stopped, and the fixing bracket 35 (locking means) is guided to the left and right guides. Connect to rail 8.
[0039]
The fixing bracket 35 has a structure in which an engaging portion that is detachably attached to the guide rail 8 is provided at the tip of an arm (not shown) rotatably provided on both the air conditioning capsules 14 and 15. Anything can be used.
[0040]
Next, with the fixing bracket 35 connected to the left and right guide rails 8, the bolts 23 and the nuts 24 that fix the car room 6a and the upper and lower air conditioners 14, 15 are opened. Thereafter, if the car room 6a is raised and lowered in a predetermined direction, the car room 6a and the upper and lower air conditioners 14 and 15 can be separated. In that state, the operator can perform predetermined inspection and repair work.
[0041]
According to this embodiment, the elevator is used to fix the upper and lower air conditioners 14 and 15 to the guide rails 8 and to use the fixing brackets 35 that can be stored inside the upper and lower air conditioners 14 and 15 during elevating. It does not impair the air conditioning performance at the time.
[0042]
As described above, according to the present invention, during maintenance, adjustment, and repair work for an elevator in which the air conditioning capsule is attached to the upper or lower part of the car, the air conditioning capsule can be detached without being disassembled. Possible and removed air conditioning capsules can be temporarily placed inside the hoistway.
[0043]
Therefore, the working time required for disassembling and assembling the air conditioning capsule is reduced, the working cost is reduced, and the stop time of the working time of the elevator is shortened, so that the burden on the person who uses the elevator can be reduced. .
[0044]
Further, it is not necessary to temporarily place the removed air conditioning capsule on a car or at a landing, so that it is possible to improve work efficiency and reduce obstacles to building users.
[0045]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, at the time of maintenance, adjustment, and renovation work, those workability | operativity can be improved, and the elevator to which the air conditioning capsule which does not have the obstacle around the work can be implement | achieved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of an elevator.
FIG. 2 is a schematic configuration diagram of an elevator.
FIGS. 3A and 3B are explanatory diagrams of the first embodiment of the present invention.
FIGS. 4A to 4C are explanatory diagrams of the first embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an explanatory diagram of the first embodiment of the present invention.
FIGS. 6A and 6B are explanatory diagrams of a second embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory view of a conventional elevator.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... hoistway, 5 ... main rope, 6 ... car frame, 6a ... basket, 8 ... guide rail, 17 ... extension part, 21 ... eyebolt, 22 ... hook, 18 ... buffer stand, 29 ... hanging rope, 35 … Fixing bracket
