JP2004066302A - Manufacturing apparatus of magnesium alloy material, manufacturing method of magnesium alloy material, and magnesium alloy material - Google Patents

Manufacturing apparatus of magnesium alloy material, manufacturing method of magnesium alloy material, and magnesium alloy material Download PDF

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藤村 忠正
Fumio Tsuzaki
津崎 二三雄
Masaharu Matsuo
松尾 正晴
Takeshi Ugai
鵜養 剛
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for manufacturing high quality magnesium alloy materials by melting magnesium alloys again, pouring into a mold, and rolling the slab, and to provide a manufacturing apparatus by connecting melting, casting, and rolling equipments together. <P>SOLUTION: When magnesium alloy materials are melted, the molten bath is intercepted from air at the upper part with a mixed gas containing SF<SB>6</SB>and CO<SB>2</SB>in a melting furnace, an inert gas is poured into the molten bath and bubbling refining is done, impurities are separated at the upper and lower parts of the molten bath, pumping up process in a melting process, and the molten metal is made to flow from the fluxing nozzle opening to the mold. The fluxing nozzle opening is kept away from the position near the bottom of the mold according to fluxing in a casting process, and just before the rolling stock is brought into contact with the roll, the roll is heated from the surface by using of the temperature control means of the roll, and at the same time, the temperature of the rolling stock is controlled to be suitable for hot rolling by using a temperature control means for the rolling stock, and the temperature is equalized in a rolling process, and then magnesium alloy materials are manufactured. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マグネシウム合金材の製造装置、マグネシウム合金材の製造方法、およびマグネシウム合金材に関する。特に、マグネシウム合金を再溶解し、鋳型に注入しスラブにしたものを圧延し、高品質のマグネシウム合金材を製造するための、溶融・鋳造・圧延装置を連結して一体に設けた製造装置、並びに製造方法に関するものである。またこれによりマグネシウム合金材の品質を従来になく向上させて最適な結晶構造を実現し、不純物の混入や皮剥け、ひび割れなどの発生を著しく減少した高品質のマグネシウム合金材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、製品の軽量化のため樹脂が用いられている。しかし、最近樹脂よりも強い剛性があり、リサイクル性、電磁波のシールドなどの点で優れている軽金属が注目されている。現在はチタンやアルミニウム合金が多く用いられているが、軽金属の中ではマグネシウムは最も軽量であり、強度/比重で表される比強度も金属中最大である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、マグネシウムは空気中で酸化しやすく、燃えやすい。また、常温での延性が悪く、歩留まりなどの点で実用化が困難であった。最近溶解成型技術などの進歩により実用化の可能性が生まれ、ダイカスト法、チクソモールド法などが用いられている。しかし上記の方法は型の末端への湯回りが悪いなどの問題で歩留まりが悪く、生産設備も高価である。また、不良品は溶解炉のある所に送付し、再度処理しなければならない。
【0004】
一方、板状ものをプレス加工する場合には、まず、マグネシウム合金(例えばAZ31)の板を作ることになり、インゴットを溶解し、型に流してスラブを作り、これを圧延機により圧延を繰返し、板状にする。その後、プレス加工することになるが、板厚が薄く(例えば1mm以下)なると端の方などに、温度低下による亀裂やインゴットの作製時に含まれている気泡、スラブ作製時に巻き込んだ気泡などが原因の表面の皮むけが発生し、品質の良いものが得られていない。
【0005】
特開2001−294966では溶解させたマグネシウム合金を金型に射出し、板材を形成して不要部分を削除した後、圧延機により破断しない程度の歪みを加えて板厚方向に圧縮変形させて薄板化する。圧延後はこの板材を熱処理し、結晶粒径を小さくし、合金薄板を作製するものである。
また射出成型の代わりに溶解させたマクネシウム合金をローラー間に連続して流し、一定の大きさにカットして圧延用のスラブを作る方法、また、直方体のスラブの大きさの蓋付きの鋳型に溶解マグネシウム合金を流して取り出し、スラブを作る方法などが紹介されている。
しかし、これには次のような不具合がある。射出成型したものをカットしてスラブを作り、これを圧延するのではコスト高になり現実的ではない。
溶解炉からローラー間に連続して溶解マグネシウムを流し、これをカットしてスラブを作る方法においては、溶解炉の上部は不活性ガスにより、大気と遮断されているが、溶解以前にマグネシウムに含まれている水素などの気泡を取り除くことができない。
【0006】
また同様に、スラブを作製し、圧延機にかけ、その後プレスする場合、圧延の段階で起こる端割れ部などの除去、プレス時に発生する端材は数%〜30%以上となる。この端材を再生専用の溶解炉に戻し、インゴットなどの再生材とするのはコスト高となる。溶解炉と圧延工程を連続して考えるのであれば、端材をこの溶解炉に戻し、品質を落とすことなく、リサイクルすることがコスト的に重要であるが、このことが考慮されていない。
例えば、プレス時に付着する鉄分は表面を洗浄しても残り、そのまま溶解炉に戻した場合、スラブに混入し、プレスに適さない品質のものとなる。この方法ではリサイクル品に混入する鉄、銅などのマグネシウム合金より比重の重い不純物を除去できない。さらに鋳型に注入するときの大気の巻き込みによる気泡の混入が避けられない。また、溶湯の量のコントロールが困難で溶湯の量が少ない場合は鋳型内で肉引けを起こして巣ができる。また、多過ぎるとバリが発生する。
【0007】
このような課題を解決するため、たとえば特開2001−26829においては、マグネシウム合金の溶解方法において、溶解炉のポットを複数設けて、溶湯を第一の溶解ポット中又は第一の部屋中に30分間以上滞留させる代りに、Ar、He、Ne、SF6 、CO2 、SO2 又はN2 ガス、あるいはこれらのガスと乾燥空気との混合ガスを細かく泡立てながら吹き込みかつ溶湯を15分間以上滞留させることによって溶湯中のフラックス、酸化物、離型剤等の異物を浮上させ、清浄化ガスを吹き込まないで60分間滞留させた場合と同等の効果が得られるという、時間の短縮可能な方法が提案されている。
この方法においては、混合ガスの泡を吹き込み異物を浮上させ、次の溶融ポットに溶湯を移動させることにより、精錬時間を短縮できる効果が記載されている。
しかしながら、前記のようにマグネシウムは空気中で酸化しやすく、燃えやすく、発火の発生時において消火可能にするためには、混合ガスの混合比をこうした緊急時に対応可能な割合にしなければ危険である。一方、混合ガスのコストを考えると、上記課題を解決しつつ、コストが安くできる混合比率にする必要が生じる。
【0008】
また、特開2001−20018においては、塗装されたマグネシウム系廃材を、非酸化性雰囲気中で、塗料が分解揮散する温度で熱処理を行って塗料を分解しその分解生成物を除去するマグネシウム系廃材の再生方法が提案されている。アルゴン、ヘリウム、ネオン、六フッ化イオウ、二酸化イオウ、二酸化炭素及び窒素から選択される1又は2以上の非酸化性雰囲気を構成するガスにより、塗料の分解生成物を有機溶媒に溶解して除去する方法である。
しかしながら、この出願においては、溶湯に吹き込むガスは酸化物等の異物を付着させて共に浮上する性質を有すれば十分とされており、溶湯への悪影響がなければ乾燥空気(湿分を含まない空気)との混合ガスも使用できるとされている。
しかしながら、気泡によるバブリングを行う際には、精錬時間の短縮だけでは高品質のマグネシウム合金を得られることにはならない。溶解炉内の再溶解した溶湯に酸化物や鋳造時の水素などの混入のおそれのない不活性ガスとしなければならず、上記の従来技術では空気との混合が記載されているがそれでは酸化や発火を十分に防ぐことにはならない。
すなわち、気泡によるバブリングを行い、不純物等をその比重に応じて溶湯の上層および下層に分離させ、中間層の溶湯を用いるとしても、三層の中間層の溶湯にも溶湯と比重の近い不純物が混入しているおそれがあり、これを除去することができれば、より不純物の混入のない高品質な合金材が得られる。
【0009】
マグネシウム合金のインゴットを再溶解してスラブを作り、これを圧延してプレス用の板を作ることは、インゴット作製時に混入した水素などの不純物、インゴットの再溶解時やスラブ作製時の鋳型へ注入する時に巻き込んだ大気による気泡の混入の問題を解決し、また、圧延の工程で発生するマグネシウム合金の常温での難加工などの性質による品質低下、加工効率の悪さを改善すること、また、現在の端材のリサイクル効率の悪さによるコスト高の原因を除くことにより、実用的で有効な方法となる。
【0010】
また、上記の出願にみられる従来技術においては、これら課題を解決したとしても、高品質のマグネシウム合金を得るためには、下記の問題が生じる。
すなわち、従来の本発明のマグネシウム合金材の製造装置は、溶融装置と、鋳造装置と、圧延装置とが別々の装置として構成されており、これらを組み合わせて操業したとしても一体の装置として構成されていないために各工程は別々に行われており、そのためにコストや資源の無駄が生じることを避けられない。
たとえば、端材の再溶解によるリサイクルをすれば歩留まりが向上し、産業廃棄物を削減することができるが、これを効率的かつ容易に行おうとすれば、圧延の最終工程と溶融の工程が連携して制御され、装置が有機的に結び付けられて構成されている必要がある。
工程とが連携して制御され、装置が有機的に結び付けられて構成されるならば、スラブを冷却することなくそのまま次の工程に進められるので、エネルギーコストの削減をすることができる。また全体の工程管理も一貫して行うことができるので、少量生産などにも対応がたやすく、また品質管理面からも、各工程を連携して制御できるために好ましい。
【0011】
前記の特開2001−29466によれば、溶解、鋳造、圧延の工程を連続させるようにしてはいるものの、それぞれの装置を単に組み合わせただけであり、装置が有機的に結び付けられて構成されているものではない。
たとえば、溶解炉の上部は不活性ガスにより大気と遮断されていることが記載されているが、溶融工程を過ぎて次の工程に入れば、溶湯の大気との遮断については考慮されておらず、それぞれの工程がバラバラに行われている。
これに対し本発明によれば、溶解炉において溶湯の上部に大気との遮断をする不活性ガスを注入し、さらに鋳型に不活性ガスを注入するために、単に装置を組み合わせただけではなく、注入されるガスの保管や供給などの管理を一元化することができる。
また、各工程で発生する製造物の情報に基づき前の工程を制御する情報のフィードバックができるので、各工程を連携して制御でき、製造コストや資源の無駄を少なくすることができる。
【0012】
さらに、上記の出願にみられる従来技術においては、これら課題を解決したとしても、高品質のマグネシウム合金を得るためには、下記の問題が生じる。
すなわち、良質のマグネシウム合金板を作るためには、良質のスラブを作り、マグネシウム合金加工時の温度依存性を考慮した最適な圧延条件により、圧延することが望まれる。
また、少なくとも圧延工程で発生する端割れなどの端材、プレス時の端材を歩留まり向上のため溶解炉に戻す必要があるが、このため、溶解炉と圧延工程を一連の連続した工程と考え、熱効率などの改善により歩留まりを向上させる工夫が必要となる。主な素材となるインゴットは酸化物、鋳造時の水素などが内部に混入している。これらをできるだけ排除する工夫が必要である。
【0013】
また、圧延工程、プレス工程で発生する端材を溶解炉に戻すことを前提とすると、プレス工程で発生した端材には鉄などが付着し、これがマグネシウム合金内部に混入するので、これら不純物の除去の工夫も必要である。
また、再溶解、スラブ作製時の鋳型への流し込み時などに大気からの気泡の混入も避けねばならない。さらに、鋳造時において、鋳型の中の溶湯が鋳型に面した外側から不均一に固まってしまったり、その結果湯面の中央近辺が凹部となって固まってしまったりすることを防ぐことが望ましい。
さらに、圧延工程ではマグネシウム合金本来の常温では加工しにくい性質を考え、温度と圧延条件、搬送条件、結晶の状態を組合せ、効率良い加工工程を工夫する必要がある。
【0014】
従来のマグネシウム合金圧延方法に関しては、特開平5−293529においては、軽金属材料の熱間あるいは温間圧延に際し、スラブを加熱炉で加熱した後、圧延機の入側あるいは出側の一方あるいは両方に設けた中間加熱装置により補助的加熱を行いながら、圧延する軽金属材料の圧延方法が提案されている。
軽金属材料の熱間圧延あるいは温間圧延に際して、軽金属材料のスラブを加熱炉で加熱した後、圧延機の入側あるいは出側の一方または両方に設けた中間加熱装置により補助的加熱を行いながら圧延するものである。
しかしながら、圧延機の入側あるいは出側の一方または両方に中間加熱装置を設けただけでは、合金材スラブを温間圧延に適した温度に加熱することはできても、その結果としてできあがる板材の状態や、結晶構造、キズやひび割れなどの状態、様々な圧延条件等に応じて圧延工程の各所においてきめ細かく温度調節をしたり、また圧延ロールが圧延材に接触することにより圧延材から抜熱されることを防ぐためには不十分である。
【0015】
また、溶解炉と圧延工程を連続させた利点を生かすため、圧延時に発生する気泡の影響による皮剥けなどの情報を溶解時のバブリング時間、不純物の沈降時間などにフイードバックさせることにより、圧延時の不具合を改善することができる。溶解炉中のマグネシウム合金の特性を圧延時の諸条件に反映させることにより、製造元の異なるインゴット、種類の異なるインゴット、端材などを効率良く圧延できる。
また、本装置をプレスに直結させることにより、プレス時の情報により、圧下率などの圧延条件を変えて加工に最適な結晶組織とすることができ、プレス時の不良品減少になる。
【0016】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明においては、上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明においては、
マグネシウム合金材の製造装置であって、
溶解炉内の再溶解した溶湯の不活性ガスによるバブリング精錬を行い、不純物等をその比重に応じて溶湯の上層および下層に分離させる溶融装置と、
前記の溶融装置に連結されて、不純物を分離させた溶湯の汲み出し口から汲み出された溶湯を鋳型に注入する注入ノズル口を備える鋳造装置と、
前記の鋳造装置に連結されて、鋳造されたマグネシウム合金材スラブを冷却することなく、温間圧延に適した温度に均熱・調温しつつ圧延する圧延装置とを、一体に連結して構成したマグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0017】
また、上記課題を解決するため、請求項2に記載の発明においては、
溶融装置と、鋳造装置と、圧延装置とを一体に連結して構成したマグネシウム合金材の製造装置であって、
溶融装置において、マグネシウム合金材を溶融する際に、溶解炉において溶湯の上部に、溶湯を大気と遮断すると共に、発火の発生時において消火可能にするために、少なくとも1%の混合比で含まれるSFと、COとを含む混合ガスを注入し形成したシールドガスの遮断層が設けられ、
鋳造装置において、溶湯が空気と接触することを防止するために、鋳型に上記のSFとCOの混合ガスなどの不活性ガスを注入し形成したシールドガスの遮断層が設けられたマグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0018】
また、上記課題を解決するため、請求項3に記載の発明においては、
マグネシウム合金材の製造装置であって、
圧延工程で発生する皮剥けの所定レベルを検知または入力する検知手段と、
検知または入力に基づく指示に従い、少なくとも圧延工程を停止する制御手段と、
溶解炉内のバブリングをするための不活性ガスの注入、バブリングと汲み出しまでの時間、溶湯の鋳型への注入前に行う超音波による脱気泡時間、の内の少なくともいずれかの調整を行う調整手段と、を備えたマグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0019】
また、上記課題を解決するため、請求項4に記載の発明においては、
請求項1〜3に記載の発明において、
溶融装置には、溶解炉に注入された不活性ガスが滞留する遮断層における酸素濃度を測定する酸素計が備えられた、マグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0020】
また、上記課題を解決するため、請求項5に記載の発明においては、
請求項1〜4に記載の発明において、
溶融装置において、溶解炉内の再溶解した溶湯に酸化物や鋳造時の水素などの混入のおそれのない不活性ガスを注入し、気泡によるバブリングを行い、不純物等をその比重に応じて溶湯の上層および下層に分離させた三層の中間層に汲み出し口が位置するように、溶解炉内に設けられた汲み出し口が、溶湯の液面から底面最深部までの距離の内の、液面から1/10まで、および底面から1/15までの範囲を除く中間部の範囲に設けられた、マグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0021】
また、上記課題を解決するため、請求項6に記載の発明においては、
請求項1〜5に記載の発明において、
溶融装置が備えるポンプの汲み出し口には、セラミックその他の溶湯よりも溶解温度の高い素材からなり、最大径が1μ以上の径を有する物質の通過を遮断するフィルターが設けられた、マグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0022】
また、上記課題を解決するため、請求項7に記載の発明においては、
請求項1〜6に記載の発明において、
鋳造装置には、ポンプにより汲み出された溶湯を鋳型に流入させるための注入ノズル口と、
溶湯が注入される鋳型と、
注入ノズル口を鋳型の底に近い位置から注入に従い遠ざけるノズル位置移動手段とが少なくとも備えられた、マグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0023】
また、上記課題を解決するため、請求項8に記載の発明においては、
請求項1〜7に記載の発明において、
前記の鋳造装置にはさらに、鋳型に流入される溶湯を脱泡するための超音波振動子が、溶湯内に配置されるように備えられた、マグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0024】
また、上記課題を解決するため、請求項9に記載の発明においては、
請求項1〜8に記載の発明において、
前記の鋳造装置にはさらに、溶解したマグネシウム合金を鋳型に注入した後に、鋳型内の溶湯の固体化の進行を均一に近づけるように、周波数が1Hz〜30Hzの低周波振動を鋳型に加えることが可能な振動子が備えられた、マグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0025】
また、上記課題を解決するため、請求項10に記載の発明においては、
請求項1〜9に記載の発明において、
前記の圧延装置には、マグネシウム合金材スラブを温間圧延に適した温度に均熱・調温する圧延材調温手段と、圧延ロールの前後に設けられ、ガスと空気の混合比の調節により燃焼温度の調節可能なバーナー等の圧延材加熱手段とが備えられ、マグネシウム合金の加工に最適な温度に均熱・調温可能な、マグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0026】
また、上記課題を解決するため、請求項11に記載の発明においては、
請求項1〜10に記載の発明において、
前記の圧延装置には、圧延ロールが圧延材に接触することにより圧延材から抜熱した熱量を、圧延ロールの表面に与える圧延ロール調温手段が備えられた、マグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0027】
また、上記課題を解決するため、請求項12に記載の発明においては、
請求項1〜11のいずれかに記載の発明において、
圧延工程で発生するひび割れなどの所定レベルを検知または入力する検知手段と、
検知または入力に基づく指示に従い、少なくとも圧延工程を停止する制御手段と、
圧延装置の、圧下率、圧延速度、レベラー通過時の諸条件、の内の少なくともいずれかの調整を行う調整手段とを備えた、マグネシウム合金材の製造装置であることを特徴としている。
【0028】
また、上記課題を解決するため、請求項13に記載の発明においては、
請求項1〜12のいずれかに記載の製造装置を用いて製造することを特徴とする、マグネシウム合金材の製造方法であることを特徴としている。
【0029】
また、上記課題を解決するため、請求項14に記載の発明においては、
溶融装置と、溶融装置に連結されて備えられた鋳造装置と、鋳造装置に連結されて備えられた圧延装置とが一体に連結して構成されたマグネシウム合金材の製造装置を用いて、
溶解炉内の再溶解した溶湯の不活性ガスによるバブリング精錬を行い、不純物等をその比重に応じて溶湯の上層および下層に分離させる溶融工程と、
不純物を分離させた溶湯の汲み出し口から汲み出された溶湯を、注入ノズル口から鋳型に注入する鋳造工程と、
鋳造されたマグネシウム合金材スラブを冷却することなく、温間圧延に適した温度に均熱・調温しつつ圧延する圧延工程とを経て製造されたマグネシウム合金材であることを特徴としている。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本発明のマグネシウム合金材の製造装置は、溶解炉内の再溶解した溶湯の不活性ガスによるバブリング精錬を行う溶融装置と、溶融装置に連結されて備えられた鋳造装置と、鋳造装置に連結されて、鋳造されたマグネシウム合金材スラブを冷却することなく、温間圧延に適した温度に均熱・調温しつつ圧延する圧延装置とが、一体に連結して構成されたものである。すなわち、本発明においては溶解、鋳造、温間圧延を一貫して行う装置を構成したことにより、それぞれの装置を単に組み合わせただけではなく、端材の再溶解によるリサイクルが可能になり歩留まりが向上し、産業廃棄物を削減し、素材を有効活用できるためにコストを削減することができる。また、溶解炉と鋳造、温間圧延を一体化したので、スラブの温度を温間圧延に適した温度以下に冷却することなくそのまま次の工程に進めることができ、エネルギーコストの削減をすることができる。また全体の工程管理も一貫して行うことができるので、少量生産などにも対応がたやすく、また品質管理面からも、各工程を連携して制御できるために好ましい。
さらに、本発明の好ましい形態によれば、溶解炉において溶湯の上部に大気との遮断をする不活性ガスを注入し、さらに鋳型に不活性ガスを注入するために、単に装置を組み合わせただけではなく、注入されるガスの保管や供給などの管理を一元化することができる。
また、各工程で発生する製造物の情報に基づき前の構成を制御する情報のフィードバックができるので、各工程を連携して制御でき、製造コストや資源の無駄を少なくすることができる。
【0031】
本発明のマグネシウム製造装置により製造される合金材は、最適な結晶構造を実現し、不純物の混入や皮剥け、ひび割れなどの発生を著しく減少した高品質のものである。これを実現するためには従来の製造方法、製造装置を用いることによってはきわめて困難であり、好ましい下記の製造方法および製造装置として後述のものを用いることにより高品質の合金材を恒常的に実現することが可能になった。
また、以下に説明するマグネシウム合金材の製造方法は、マグネシウム合金のインゴットや端材などを再溶融する溶融工程と、溶湯を汲み出して鋳型に流し込み鋳造してスラブを製造する鋳造工程と、スラブを圧延して完成品であるマグネシウム合金材を製造する圧延工程とを含む製造方法である。
【0032】
図1は、本発明のマグネシウム合金材の製造方法を実施するための製造装置の、全体の構成を、好ましい形態の一例として示す図である。
図1において、符号1は溶融装置、2は鋳造装置、5は圧延装置を示している。
本発明の、マグネシウム合金材の製造装置は、マグネシウム合金のインゴットや端材などを再溶融する溶融装置1と、溶湯を汲み出して鋳型に流し込み鋳造してスラブを製造する鋳造装置2と、スラブを圧延して完成品であるマグネシウム合金材を製造する圧延装置5とを含み構成されるのが基本的な形態である。
【0033】
(溶融工程および溶融装置)
初めに、溶融工程について説明する。
図3は、図1に示した溶融装置を拡大した図である。
本発明における溶融工程は、マグネシウム合金を溶解し、溶湯の良質の部分を取り出す工程であり、ここで製造されたスラブは、次の工程においてスラブを圧延してマグネシウム合金板などの合金材を製造するために用いられる。
溶解するマグネシウム合金はプレス加工に適した展伸材のインゴット、及び、圧延工程、プレス工程で発生する端材を洗浄したものを主に溶解対象とする。また、溶解するインゴット、その他の形状やサイズのマグネシウム合金材としては、たとえば図2に一例を示すAZ31、ZK10、ZK30、AZ21、その他のマグネシウム合金などを用いることができる。
さらに、マグネシウム合金材の端材などを用いることができ、たとえば切断された端材や、ひび割れや皮むけなどの生じた合金材などを再溶解精錬することもできる。
図1に示すような製造装置を用いることにより、溶融装置、鋳造装置、圧延装置が一連の装置として構成されており、一連の製造工程を管理、制御できるので、端材などを溶融工程にフィードバックして利用することができ、無駄な端材が生じることを防ぐ作用を得ることができる。
【0034】
溶融装置1は、溶解炉15とバーナーなどの加熱手段13とを備えている。熱源はコスト、立ちあがり、コントロールの容易性を考慮し、都市ガス、またはプロパンガスと空気の混合ガスなどで燃焼するガスバーナーを使用することが望ましい。混合ガスなど、ガスバーナー等の加熱手段13には燃料供給手段12を通して燃料が供給される。マグネシウム合金の溶解温度は約650℃であり、溶解バーナーの耐熱温度は1,000℃程度であることが望ましい。
溶解炉15の坩堝には、溶解させるマグネシウム合金材が収容され、加熱手段13により溶解されて溶湯16となり、後述するシールドガスからなる遮断層により空気との遮断がなされる。
【0035】
溶解するマグネシウム合金のインゴットは、代表的な形態の一例では160mm(W)×640mm(L)×70mm(H)のものでは、重量が約12kgである。坩堝の収容力をマグネシウム合金100kg程度とした場合には、上記のインゴット8本程度を溶湯として収容することができる。
【0036】
溶融装置1の基本的な望ましい構成は、溶解炉15において溶湯16の上部にSFとCOとの混合ガスを溶解炉15に注入する遮断ガス注入手段14と、気泡による溶湯のバブリング精錬を行うための不活性ガスを溶解炉に注入する不活性ガス注入手段17と、SFとCOとの混合ガスにより溶湯を大気と遮断する遮断層と、溶湯16が滞留する溶解炉15と、不純物等が上部および下部に分離された中間部の溶湯16を汲み出すために、溶解炉15内に設けられた、位置調整の可能な汲み出し口18と、を少なくとも備える。
坩堝には、インゴットを投入するインゴット投入口が設けられ、精錬された溶湯の汲み出しや、必要な製造量などに応じ、インゴットを投入することができる。溶湯16を一度に汲み出す形態のほか、精錬された溶湯16を順次汲み出しつつインゴットの追加投入をするようにすれば、溶湯の温度低下を一定に抑えることができる。
また、バーナーの余熱を利用して、投入前のインゴットに熱を与えることにより、溶解を早め、溶湯の温度低下を抑えることもできる。このため、インゴット投入口の近くには、加熱手段13の余熱により、投入前のインゴット等に熱を与える原材料余熱装置11が設けられる。
【0037】
溶解炉15の構成としては、坩堝溶解炉などの各種構成が知られている。また溶解炉を2ポットシステムのように坩堝を複数の溶湯収容部に分離して、浮上する酸化物等の不純物を定期的に除きながら、不純物の順次取り除かれた溶湯を移動させて精錬する方法が知られている。2ポットシステムを採用した溶融装置の構成の一例を図4に示す。図4において符号19は、坩堝を複数の溶湯収容部に分離するための分離壁である。
【0038】
次に、溶融装置1の溶解炉15における処理について、図5を参照して説明する。
遮断ガス注入手段14は、マグネシウム合金の溶湯16を空気と遮断して酸化を防止する働きをするシールドガスを、必要量を適宜、溶湯16の液面より上部に注入するために設けられる。シールドガスとして注入される不活性ガスは比重の重い混合ガスを使用する。
シールドガスは空気より重いので、溶解炉15内において溶湯16の液面を覆うように滞留して充填される。溶湯16の表面には、溶湯を大気と遮断する遮断層140が形成され、空気中の大気との接触による酸化や気体の混入を防止する。
好ましい一例としては少なくとも1%の混合比で含まれるSFと、COとを含む混合ガスであり、より望ましくはSFを3%以上含む混合ガスであり、さらに好ましくはSFを10%含むCOとの混合ガスである。SFの混合比は限りなく100%に近くても同様の効果を発揮することができるが、SFの混合比を多くすればコストがかさむので、安価なCOとの混合ガスによりコストを低減することができる。
一方、SFの混合比は1%未満、たとえば0.1%であってもシールドがストしての効果は発揮することができる。しかしながら、SFの混合比が低い場合には、発火が発生したような異常時において、消火活動が困難を極めるため、少なくとも1%の混合比で含む混合ガスとしたことにより燃焼を抑えることが容易なようにすることが望ましい。
【0039】
また、不活性ガスは、SFとCOとを含み構成される混合ガス以外にも、アルゴン、ヘリウム、ネオン、二酸化イオウ、窒素など、あるいは3種類以上の気体の混合ガスを用いることができる。
SFの濃度はより高くても効果を発揮することができるが、コストダウンの点などからはCOを前記の濃度により混合することが好ましい。
またSFの濃度は0.1%であっても、空気中の大気との接触による酸化や気体の混入を防ぐ効果を確認することができた。
【0040】
溶解炉の始動時、インゴット等の投入時などには溶解炉に大気が混入する。不活性ガスの注入に伴い大気は排出されるが、大気との遮断をすることにより、溶湯の酸化防止、大気中からの水素の吸収防止、発火の防止等に対して効果がある。
さらに、溶解炉15に注入された不活性ガスが滞留する遮断層の酸素濃度を測定する酸素計を備えることもできる。図6は、酸素計を設けた溶解炉15の構成の一例を示す断面図であり、符号141は酸素計を示している。排出状況を酸素計により測定することにより、たとえば3分間などの一定時間以内に酸素が排出されるように混合ガスからなる不活性ガスの注入圧力を調節することができる。
酸素計は、ポンプ、エアフィルター、流量計、センサなどから構成されるガスサンプリング装置を内蔵し、溶解炉からの配管により気体を取り込み可能なように設置する。
【0041】
次に、溶解炉15には、気泡による溶湯16のバブリング精錬を行うための不活性ガスを溶解炉に注入する、不活性ガス注入手段17が設けられている。
不活性ガス注入手段17は、バブリングのために溶湯16内の適宜位置に注入口が位置するように、注入パイプ、注入ノズル等が設けられる。溶解炉15で約650℃に加熱されたマグネシウム合金に対し、溶湯16中において不活性ガス注入手段17により、Arなどの不活性ガスを細かい気泡160の状態で吹き出すバブリングをすることにより、水素などの微細な気泡を巻き込んでArと共に表面より放出させる。
バブリングの気泡の大きさ、あるいは気泡の量、あるいは気泡の注入される溶湯内の位置や方向などは、調整可能に設けられることが望ましい。
また不活性ガス注入手段17の注入パイプ、注入ノズルなどは一つであってもよいが、複数設けることにより、溶湯内の複数箇所においてバブリングのためのガスを注入することもできる。少なくともポンプ等で溶湯を汲み出す汲み出し口18近辺においてバブリングがされる状態になることが望ましい。
【0042】
バブリング精錬後、溶湯16の上部にはMgO、Mgなどの酸化物、窒化物、フラックスなどの不純物161が分離され、溶湯16の下部には金属間化合物などの不純物162が沈殿する。中間部は比較的良質のマグネシウム合金となり、三層の構成になる。溶解炉内のバブリングを一定時間実施するが、好ましい一例としては15分間程度行う。バブリングの時間は、溶解炉の容量や溶湯の量、汲み出しの時間当たりの量などの諸条件によって適宜調整することが望ましい。
気泡160によるバブリングによって、酸化物や鋳造時の水素などの混入が防がれ、比重の小さい不純物161等を溶湯の上層に分離させ、また比重の大きい不純物162等を下層に沈殿させ、溶湯の静止後に、不純物等が上層および下層に分離された溶湯を、中間層から汲み出す。汲み出しは、位置調整の可能な汲み出し口18からポンプにより汲み出すことが好ましい。なお、汲み出しは必ずしも溶湯16の静止後ではなくてもよいが、バブリングと汲み出しを同時に行うのを避け、溶湯の層が安定した状態で汲み出しを行うことが好ましい。また汲み出し口18近辺の溶湯16が安定するような溶解炉の形状、構造を採用することもできる。
【0043】
溶湯を汲み上げるポンプは摺動部の磨耗を避けるために回転部分のないポンプを採用し、溶湯の汲み出しにはArガスなどの不活性ガスのガス圧を利用する。汲み上げポンプの吸入口は、上層・下層の不純物を避けるために、ポンプによる汲み出し口18は、溶湯の液面から底面最深部までの距離の内の、液面から1/10まで、および底面から1/15までの範囲を除く中間部の範囲に設けることが望ましい。すなわち、図5において溶湯の液面から底面最深部までの距離の内の、液面からの範囲aが1/10以内、底面からの範囲bが1/15以内を除いた、cの範囲内において汲み出し口18が設けられる。
【0044】
また、不純物は前記のように比重などにより上層・下層に分離されているが、マグネシウムと比重が近い不純物が中間層に残存している可能性があり、ポンプの汲み出し口18にはフィルター180を設けて、不純物が混入した場合にこれを除去することができる。フィルターの一例としては、メッシュ状のフィルターなど、所定の大きさの不純物を通過させず、溶湯を通過させることのできる形態であり、より詳しい実施例としては、金属間化合物や酸化皮膜は1μ〜100μの形状のものが多いため、メッシュの大きさ等の選定により、最大径が1μ以上の径を有する物質の通過を遮断するものである。またフィルターを構成する素材としては、溶湯よりも溶解温度の高い素材からなり、好ましい一例としてはセラミックなどの素材を用いる。
【0045】
次に、鋳造工程および鋳造装置2について、図1、図7、図8、及び図9を参照して説明する。
溶解炉15から、ポンプの汲み出しにより汲み出されたマグネシウム合金の溶湯は、ポンプ吐き出し口20において、Arなどの不活性ガスが混入している場合にこれを分離させ、スラブ作製のための鋳型22に流し込まれる。
【0046】
溶湯16の鋳型22への流し込みに際しては、ポンプにより汲み出された溶湯を鋳型に流入させる際に、鋳型に流しこむ途中にある鋳型注入管に超音波による振動を与え脱泡を行うことができる。
図7は、超音波脱泡装置21の断面を示す断面模式図である。
超音波振動子210は図7に示すように直接溶湯に接触するように溶湯内に配置され、少なくともマグネシウムの溶融温度より高い耐熱性を備える。超音波振動子210を設けた場合に、これを用いて脱泡する工程は、鋳型22に流し込む前の段階で行うため、超音波振動子210は鋳型22に流し込まれる注入ノズル口221の前に、通常は設けられる。あるいは鋳型22の中に超音波振動子210が位置するようにしてもよい。
超音波の周波数は、溶湯の性状などに応じて最適の周波数を選定する。超音波により、溶湯に含まれている気泡が相互に衝突し、合体して大きくなり、分離浮上していくため、脱泡処理をすることができる。
【0047】
図8は、鋳造装置を側断面から見た図であり、図8(a)は鋳造装置の全体の構成を、図8(b)は鋳型22部分を拡大した構成の一例を示している。また図8(a)、図8(b)のいずれも、左から順次右側に工程が進む例を示している。
溶湯16が注入される鋳型22は、直方体の形状などの鋳型で、溶解炉15からポンプにより汲み出し、鋳型22に溶解した溶湯16を一定量注ぎ込む。ポンプにより汲み出された溶湯16を鋳型22に流入させるための注入ノズル口221が設けられている。
鋳型22は、次の工程である圧延工程に利用するために鋳造台車などの移動可能な台車上に配置される。一つの鋳造台車に、複数の鋳型22を配置することができる。たとえば鋳型22が鋳造台車上に数個配置されている場合には、注入ノズル口221がそれぞれの鋳型に対して順次溶湯を注入していく形態を採用することができるほか、複数の注入ノズル口221を設けて複数の鋳型に対し同時に注入する形態を採用することもできる。また、鋳型22が鋳造台車上に数個配置されている場合には、注入ノズル口221がそれぞれの鋳型22に対して順次溶湯を注入していく際には、注入ノズル口221を順次移動させることもできるが、鋳型22を載せた鋳造台車を注入ノズル口221の位置に合わせて移動させることができる。
【0048】
鋳型22には上記のSFとCOの混合ガスなどの不活性ガスをあらかじめ入れておくことが望ましい。このガスは空気より比重が重いので底の方に溜まっており、流し込まれる溶湯16が空気と接触することを防止する。
また、鋳型にはあらかじめ雛形剤を塗りスラブを取り出しやすいようにすることが望ましい。
【0049】
次に、望ましい実施形態の一例によれば、注入ノズル口221を鋳型22の底に近い位置から注入に従い遠ざけるノズル位置移動手段220を少なくとも備える。
ノズル位置移動手段220は、鋳型22内に溶湯16を流し込むノズル221の先端位置を、鋳型に対し移動させるものである。ノズル221の先端位置を移動可能にしてもよいが、ノズル221の先端に対して鋳型22の垂直方向の位置を移動させるためには、ノズルは固定して鋳型の位置を移動するようにしてもよい。したがって鋳型を載せた鋳造台車の高さや水平方向の位置を移動可能にした装置をノズル位置移動手段220として設けることが好ましい例である。
図8および図9を参照して説明すると、溶解したマグネシウム合金を鋳型22に注入する際には、初めに、注入ポンプに接続された注入ノズル口221を、不活性ガスからなるシールドガスを入れた鋳型22の底近くに位置させて、不活性ガスを中に充填させた状態で溶湯16の注入を開始する。溶湯16の注入に従い、ノズル位置移動手段220により鋳型22を載せた鋳造台車の高さを低くするなどして、鋳型22の底面とノズル口221とを遠ざける注入工程を経る。また、あらかじめ充填されていたシールドガスは、溶湯16の注入に従い鋳型22外部に流出する。
注入の終了後にノズル口221を引き上げるかまたは鋳型22の高さを下げることによりこの工程を実現する方法や、溶湯の注入と共に同期させるようにして徐々に鋳型22の高さを下げるかノズル口221の高さを上げることにより、溶湯を注入する方法を用いることができる。
さらに望ましい形態によれば、ノズル口221先端に、注入する溶湯を冷却し、内外の温度差を小さくして肉引けを小さくするために冷却プレート224を設けることができる。冷却プレート224は、マグネシウム合金よりも融点の高い金属等から形成されていればよい。
【0050】
鋳型22により形成されるスラブの形状・大きさには特に限定されないが、圧延薄板合金、圧延コイルなどの合金材を製造するためには、圧延加工に適しており、かつ製品歩留まりや製造上の取り扱いに適したものが望ましい。一例として搬送容易性を重視し、直方体とした場合に10mm×150mm×220mmのものを用いれば重量約0.57kg、またハンドリング容易性を重視し10mm×180mm×185mmのものを用いれば重量約0.58kgのスラブとなる。スラブの形状・サイズ等は最終製品である合金材の形状・サイズ等に応じて適切なものを用いることができる。
【0051】
鋳型22内の溶湯は外側より徐々に冷え固体となる。中心は最後に固体化するため、上部に凹部ができる。
この凹部をなくすため、望ましい実施形態の一例によれば、溶解したマグネシウム合金を鋳型に注入した後に、鋳型に低周波による振動を加える。周波数は、好ましくは1Hz〜30Hzの範囲の低周波振動であり、さらに好ましくは5Hz〜15Hzの範囲であり、好ましい低周波振動を、鋳型の大きさや溶湯の容量、その他の条件に応じて好ましい方向に加える。たとえば10Hz程度の周波数、加速度0.2G、振幅1mm程度の水平方向の振動を加えることにより好ましい結果を得ることができた。溶湯が固体化する頃合まで低周波振動を加えることにより、凹部ができることを防ぎ均一な形状のスラブを形成することができる。また、凹部が形成され、この凹部に溶湯16を追加注入する方法をとることもできる。追加注入をする場合にも、SFとCOとの混合ガスなどの不活性ガスの中で連続して行う。
複数22の鋳型を配置した場合にも、溶湯の注入と固体化とは一つずつ行う。固体化したスラブは蓋を開けて取り出す。
【0052】
(圧延工程および圧延装置)
次に、製造されたスラブの圧延工程について説明する。
固体のマグネシウム合金を、圧延ロール間に一回以上繰返し通過させて圧延加工する際に、圧延ロールの前後に設けられた、ガスと空気の混合比の調節により燃焼温度の調節可能なバーナー等の加熱手段を用いて、マグネシウム合金の加工に最適な温度に調温し、温間圧延を行う。
図1において、符号5は圧延装置、4aおよび4bはシート加熱炉を示している。
また、符号41は支持ロール群、42は圧延材調温手段、50は圧延材、51は圧延ロール(バックアップロール)、52は圧延材保持ロール、53は圧延ロール加熱手段、54は圧延ロール、55は均熱調温手段、56は巻き取りロールを示す。
【0053】
圧延装置5は、圧延ロール54がマグネシウム合金の圧延材50に接触することにより圧延材50から抜熱した熱量を、圧延ロール54の表面に与えることにより調温する圧延ロール調温手段53を備える。さらに、圧延材50を温間圧延に適した温度に調温するとともに、スラブ内の温度変化を5%以下とする均熱化を行う圧延材調温手段42を備える。
【0054】
圧延は温間圧延とし、実験により、圧延の諸条件を決定した。
図10、図11、および図12は、圧延装置を用いてスラブを圧延し、圧延されたマグネシウム合金材の製品が製造されるまでの実施形態の好ましい一例を示す図である。なお、図10において、本発明の圧延装置の実施例における装置や部材等の寸法を参考に記載しているが、これらは好ましい実施形態の一例であって、これらに限定されるものではなく、様々な構成を採用することができる。
また、図10においては、シート加熱炉4a、4b、および巻き取りロール56を調温するファーネスコイラが連結されて構成されており、均一な調温のための好ましい構成の一例である。
一方、図11のように、シート加熱炉4a、4bと、巻き取りロール56を調温するファーネスコイラが別個に構成されており、圧延するシートの温度をファーネスコイラ温度と区別する場合の調温などに好適である。
圧延工程においては、スラブ(たとえば50mm×500mm×500mm)を、圧延ロール54の間を複数回往復させて圧延する。たとえば25mm×500mm×500mmの寸法のスラブを用いた場合において、幅広がりを圧下量×0.5とすると圧延後の寸法が0.5mm×515mm×24.1mの圧延板材である合金材が製造できる。
【0055】
マグネシウム合金はある温度において加工特性が向上する。これにより圧延温度と変形抵抗、これに基づく圧下率、パス数などの圧延に関する条件が変わる。
圧延中、圧延材の素材温度を一定に保つため、圧延ロール54による圧延工程の前後において、上記ガスバーナー等による圧延材調温手段42を配置し、調温と均熱化をコントロールする。
スラブの温度は圧延に適した温度に保持され、コントロールされることにより再加熱などの工程を最小限に留める。圧延材調温手段42の過熱によるシート加熱炉4aの温度は好ましい一例では300℃前後とし、圧延材50は300℃程度に調温される。このため、圧延に入る前に均熱炉3と保熱炉による均熱と保熱によりスラブの温度を圧延に適した温度とし、スラブ内の温度差を5%以下とすることが望ましい。
【0056】
圧延ロール54が圧延材50に接触することにより圧延材50から抜熱をするが、抜熱した熱量を、圧延ロール加熱手段53により圧延ロール54の表面に与えることにより調温する。外部よりガスバーナー等の圧延ロール加熱手段53を用いて加熱することにより、圧延ロール54の温度は好ましい一例では250℃前後に保たれる。圧延が開始されると圧延材50からも圧延ロールが熱を吸収し、圧延ロールの温度は300℃近くなる。
圧延ロール54はたとえば図1に示されるように4段として、ワークロール直径が150mmのものを使用し、バックアップロールは400mmのものを使用することができる。
圧延材50が圧延ロ−ルを通過するごとに圧延ロール54間の隙間および圧力を変え、徐々に圧延を行う。
【0057】
圧延材の素材の質などの条件により、圧延回数に応じて、圧延ロール54の隙間および、圧力はあらかじめ決められるので、コンピュータに数値等を記憶しておき、条件に応じた数値等のデータを読み出して、圧延装置3の制御手段により、油圧などのコントロール手段を使い、1回の圧延ごとに、圧延ローラ54の隙間および、圧力を自動変更することが望ましい。
【0058】
本発明のマグネシウム合金の製造装置によれば、溶解、鋳造、圧延ユニットを一体化したコンパクトな設計により、インゴットや端材などの原材料の再溶解から完成品板材までを一貫して生産できるので、それぞれのユニットを切り離して操業することもできるが、各工程を一貫して操業させる場合には、後の工程の状態により、状態を検知して前の工程の調整や、状態を検知した現工程あるいは前の工程を一時停止したりといったフィードバックをすることができる。これにより製造中の状態を直ちに反映させることができ、無駄な操業、無駄なエネルギーや原材料の消費などを抑え、時間の無駄をなくしコストダウンをすることができる。
製造状態のフィードバックの第一の形態としては、圧延装置3には、圧延工程で発生する皮剥けの所定レベルを検知または入力する検知手段が備えられる。
また、検知手段による自動検知または検知した状態の入力による指示に従い、指示を伝送・伝達して少なくとも圧延工程を停止する制御手段と、溶解炉内のバブリングをするための不活性ガスの注入、バブリングと汲み出しまでの時間、溶湯の鋳型への注入前に行う超音波による脱気泡時間、の内の少なくともいずれかの調整を行う調整手段とを備える。
検知手段は、より前の工程を停止するためには、検知信号または入力信号による指示を伝送し、鋳造装置、あるいは溶融装置に伝達し、鋳造装置あるいは溶融装置を制御する制御手段によりこれらの工程を停止するように構成することができる。
自動検知の場合には、圧延装置のいずれかの箇所において、圧延材の表面を撮影するCCDカメラなどの画像読み取り手段や、各種センサなどにより、あらかじめ設定する所定レベルの発生の有無を検知する。所定レベルは、皮剥けの発生した範囲の大きさ、発生率などでもよいが、より制度の高い検知レベルとしては発生が検知されれば直ちにフィードバックする形態である。
調整手段は、溶解炉内のバブリングをするための不活性ガスの注入、バブリングと汲み出しまでの時間、溶湯の鋳型への注入前に行う超音波による脱気泡時間、等を設定・調整し直すものであり、これにより装置を調整された状態で作動させるものである。調整手段による調整は手動で行ってもよいが、コンピュータに数値等を記憶しておき、条件に応じた数値等のデータを読み出して、各装置の制御手段により自動的に調整されるようにしてもよい。
【0059】
製造状態のフィードバックの第二の形態としては、圧延装置3には、圧延工程で発生するひび割れなどの所定レベルを検知または入力する検知手段が備えられる。
また、検知手段による自動検知または検知した状態の入力による指示に従い、指示を伝送・伝達して少なくとも圧延工程を停止する制御手段と、圧延装置の、圧下率、圧延速度、レベラー通過時の諸条件、の内の少なくともいずれかの調整を行う調整手段とを備える。
検知手段は、より前の工程を停止するためには、検知信号または入力信号による指示を伝送し、鋳造装置、あるいは溶融装置に伝達し、鋳造装置あるいは溶融装置を制御する制御手段によりこれらの工程を停止するように構成することができる。
自動検知の場合には、圧延装置のいずれかの箇所において、圧延材の表面を撮影するCCDカメラなどの画像読み取り手段や、圧延材の幅や波打ちなどの形状を検知する各種センサなどにより、あらかじめ設定する所定レベルの発生の有無を検知する。所定レベルは、ひび割れの大きさ、発生率などでもよいが、より制度の高い検知レベルとしては発生が検知されれば直ちにフィードバックする形態である。
調整手段は、溶解内のバブリングをするための不活性ガスの注入、バブリングと汲み出しまでの時間、溶湯の鋳型への注入前に行う超音波による脱気泡時間、等を設定・調整し直すものであり、これにより装置を調整された状態で作動させるものである。調整手段による調整は手動で行ってもよいが、コンピュータに数値等を記憶しておき、条件に応じた数値等のデータを読み出して、各装置の制御手段により自動的に調整されるようにしてもよい。
【0060】
圧延材50は圧延ロール54を通過するごとに、薄く、面積も大きくなる。厚さが3mm程度になった時点で圧延ロール54の前後にある巻き取りロール56によって交互に巻き取り、巻き戻しを繰り返し、圧延を行う。圧延ごとに圧延方向の面積が大きくなる。
厚さ50mm、のスラブを0.5mmとするには、好ましい一例としては40パス程度のパス数が必要である。
巻き取りロール56も保温する。このようにすることで圧延材の搬送が容易になる。板厚が0.5mmで圧延を終了する。このコイル状に巻き取られた板材を焼鈍に適した温度に加熱し、レベラーにかけて歪みをとることにより、結晶粒の細かい良質のマグネシウムのコイル材ができる。
巻き取られたマグネシウム合金のコイル材は、図12に一例を示されるように、コイル先端をクロップカットし、水冷や空冷等によって冷却し、コイルを巻き取りロールから抜き出して完成する。
【0061】
(マグネシウム合金材の製造結果)
以上の製造工程を経て製造された本発明のマグネシウム合金材は、再溶解による精錬と、恒温圧延を初めとする処理により、端面ひび割れと不純物の混入を防ぎ、表面のキズや粗さを防ぐことができ、現状において製造後に表面を研磨しなければ製品として市販できない従来の合金材と比べ、研磨をしなくても製品として市販可能である。したがって、研磨工程を省略することができ、飛躍的なコストダウンにつながるほか、無駄な端材の発生を抑えることが可能である。また研磨をする場合にも、研磨をする厚みを減らすことができる。
【0062】
また、組織の硬さはHv65以下のものを得ることができた。
恒温圧延工程におけるパス間の素材の温度と圧延ロールの温度との調温管理、および圧下率、パススケジュール等の圧延条件の設定などにより、結晶粒径のそろった加工性のよいものを熱処理工程を省略して達成することができた。
【0063】
さらに本発明によるマグネシウム合金材は、圧延後、研磨等の表面処理をしていない板の片面の波打ちの最大値が、板全体の平均厚さに対し1/20以下であり、両面の波打ちを合わせた板圧偏差を示す厚みの最大値と最小値との差が、板全体の厚さに対し1/10以下であった。
さらに圧延後、切断等の処理をしていないマグネシウム合金板材の端割れの発生が、板材の両端において2mm以下となったマグネシウム合金材とすることができた。
【0064】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、溶解、鋳造、温間圧延を一貫して行う装置を構成したことにより、それぞれの装置を単に組み合わせただけではなく、端材の再溶解によるリサイクルが可能になり歩留まりが向上し、産業廃棄物を削減し、素材を有効活用できるためにコストを削減することができる。また、溶解炉と鋳造、温間圧延を一体化したので、スラブの温度を温間圧延に適した温度以下に冷却することなくそのまま次の工程に進めることができ、エネルギーコストの削減をすることができる。また全体の工程管理も一貫して行うことができるので、少量生産などにも対応がたやすく、また品質管理面からも、各工程を連携して制御することができる。
さらに、本発明によれば、溶解炉において溶湯の上部に大気との遮断をする不活性ガスを注入し、さらに鋳型に不活性ガスを注入するために、単に装置を組み合わせただけではなく、注入されるガスの保管や供給などの管理を一元化することができる。
また、各工程で発生する製造物の情報に基づき前の構成を制御する情報のフィードバックができるので、各工程を連携して制御でき、製造コストや資源の無駄を少なくすることができる。
【0065】
さらに本発明によれば、マグネシウム合金の素材を再溶解する工程と圧延する工程を連続させたことでマグネシウム合金を圧延し、厚さが約1mm以下になった時点で発生する内部の気泡による表面皮剥けの状況により、バブリングの時間設定、溶揚の沈静化に関するバブリングから溶湯の汲み出しまでの時間、超音波を加える時間にフィードバックさせることにより、表面皮剥げを減少させることができる。
また、プレス工程と連続させ、プレス工程に適した結晶粒形とする為、圧延工程時の圧下率、レベラー工程時の諸条件を変えることにより、プレス加工に最適な品質のマグネシウム合金板を作ることができる。
溶解炉中のマグネシウム合金の特性を圧延時の諸条件に反映させることにより、製造元の異なるインゴット、種類の異なるインゴット、端材などを効率良く圧延できる。
また、本装置をプレスに直結させることにより、プレス時の情報により、圧下率などの圧延条件を変えて加工に最適な結晶組織とすることができ、プレス時の不良品減少になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマグネシウム合金材の製造方法を実施するための製造装置の、全体の構成を、好ましい形態の一例として示す図である。
【図2】溶解するインゴット、その他の形状やサイズのマグネシウム合金材の一例を示す図である。
【図3】図1に示した溶融装置を拡大した図である。
【図4】2ポットシステムを採用した溶融装置の構成の一例を示す断面図である。
【図5】溶融装置1の溶解炉15の構成の一例を示す断面図である。
【図6】酸素計を設けた溶解炉15の構成の一例を示す断面図である。
【図7】超音波脱泡装置21の断面を示す断面模式図である。
【図8】鋳造装置を側断面から見た図であり、図8(a)は鋳造装置の全体の構成を、図8(b)は鋳型22部分を拡大した構成の一例を示す。
【図9】溶解したマグネシウム合金を鋳型22に注入する際に、注入ノズル口221移動させる注入工程の一例を示す断面図である。
【図10】圧延装置を用いてスラブを圧延し、圧延されたマグネシウム合金材の製品が製造されるまでの実施形態の好ましい一例を示す図である。
【図11】圧延装置を用いてスラブを圧延し、圧延されたマグネシウム合金材の製品が製造されるまでの実施形態の好ましい一例を示す図である。
【図12】圧延装置を用いてスラブを圧延し、圧延されたマグネシウム合金材の製品が製造されるまでの実施形態の好ましい一例を示す図である。
【符号の説明】
1 溶融装置
11 原材料余熱装置
12 燃料供給手段
13 加熱手段
14 遮断ガス注入手段
140 遮断層
141 酸素計
15溶解炉
16 溶湯
160 気泡
161、162 不純物
17 不活性ガス注入手段
18 汲み出し口
180 フィルター
19 分離壁
2 鋳造装置
20 ポンプ吐き出し口
21 超音波脱法装置
210 超音波振動子
22 鋳型
220 ノズル口移動手段
221 注入ノズル
222 ガス抜き穴
223 シールドガス
3 均熱炉
30 圧延材(スラブ)
31 均熱調温手段
4a、4b シート加熱炉
41 支持ロール群
42 圧延材調温手段
5 圧延装置
50 圧延材
51 圧延ロール(バックアップロール)
52 圧延材保持ロール
53 圧延ロール加熱手段
54 圧延ロール
55 均熱調温手段
56 巻き取りロール
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a magnesium alloy material manufacturing apparatus, a magnesium alloy material manufacturing method, and a magnesium alloy material. In particular, a manufacturing device in which a magnesium alloy is redissolved, poured into a mold and rolled into a slab, and a melting / casting / rolling device is connected and integrally provided for manufacturing a high-quality magnesium alloy material. And a manufacturing method. Further, the present invention relates to a high-quality magnesium alloy material which realizes an optimum crystal structure by improving the quality of the magnesium alloy material as compared with the related art, and significantly reduces the generation of impurities, peeling, cracks and the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, resin has been used to reduce the weight of products. However, recently, light metals, which have higher rigidity than resins and are superior in terms of recyclability, shielding of electromagnetic waves, and the like, have been attracting attention. At present, titanium and aluminum alloys are widely used, but magnesium is the lightest among light metals, and the specific strength expressed by strength / specific gravity is the largest among metals.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, magnesium easily oxidizes in air and burns easily. Further, the ductility at normal temperature is poor, and it has been difficult to put it to practical use in terms of yield and the like. In recent years, the possibility of practical use has been created by the progress of the melt molding technique and the like, and a die casting method, a thixo molding method and the like have been used. However, the above-mentioned method has poor yield due to problems such as poor running of water to the end of the mold, and the production equipment is expensive. Defective products must be sent to a melting furnace and processed again.
[0004]
On the other hand, in the case of pressing a plate-shaped material, first, a plate of a magnesium alloy (for example, AZ31) is made, and the ingot is melted and cast into a mold to form a slab, which is repeatedly rolled by a rolling mill. , To make a plate. After that, press work is performed, but if the plate thickness becomes thin (for example, 1 mm or less), cracks due to temperature decrease, bubbles included in the production of ingots, bubbles trapped during slab production, etc. Peeling of the surface of, and good quality products have not been obtained.
[0005]
In Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-294966, a molten magnesium alloy is injected into a mold, a sheet material is formed, and unnecessary portions are removed. Become After rolling, the sheet material is heat-treated to reduce the crystal grain size, thereby producing an alloy thin plate.
In addition, instead of injection molding, a molten magnesium alloy is continuously flowed between rollers and cut into a certain size to make a slab for rolling, or a mold with a lid of the size of a rectangular parallelepiped slab. It introduces a method of making a slab by pouring out a molten magnesium alloy.
However, this has the following disadvantages. It is not practical to cut the injection molded product to make a slab and then to roll it, which would be costly.
In the method of continuously flowing molten magnesium between the rollers from the melting furnace and cutting it to make a slab, the upper part of the melting furnace is isolated from the atmosphere by an inert gas, but it is contained in magnesium before melting. Inability to remove air bubbles such as hydrogen.
[0006]
Similarly, in the case where a slab is prepared, put on a rolling mill, and then pressed, scraps and the like generated at the rolling stage are removed, and the amount of scraps generated at the time of pressing is several percent to 30% or more. Returning this scrap to a melting furnace dedicated for regeneration and using it as a recycled material such as an ingot increases costs. If the melting furnace and the rolling process are considered consecutively, it is important to return the scraps to the melting furnace and recycle them without deteriorating the quality, but this is not considered.
For example, iron adhered at the time of pressing remains even after cleaning the surface, and when returned to the melting furnace as it is, is mixed into the slab and has a quality unsuitable for pressing. This method cannot remove impurities having a higher specific gravity than magnesium alloys such as iron and copper mixed in the recycled product. Furthermore, the incorporation of air bubbles due to the entrainment of the air during injection into the mold is inevitable. In addition, when the amount of the molten metal is difficult to control and the amount of the molten metal is small, cavities are formed in the mold due to thinning. If too much, burrs are generated.
[0007]
In order to solve such a problem, for example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-26829, in a method of melting a magnesium alloy, a plurality of melting furnace pots are provided and molten metal is placed in a first melting pot or a first room. Instead of staying for more than a minute, Ar, He, Ne, SF 6 , CO 2 , SO 2 Or N 2 Gas or a mixed gas of these gases and dry air is blown while finely bubbling, and the molten metal is allowed to stay for 15 minutes or more to float foreign substances such as flux, oxides, and a release agent in the molten metal, and to purify the cleaning gas. A method capable of shortening the time has been proposed, in which an effect equivalent to that obtained when the air is retained for 60 minutes without blowing is obtained.
In this method, the effect that the refining time can be shortened by blowing a bubble of the mixed gas to float the foreign matter and move the molten metal to the next melting pot is described.
However, as described above, magnesium is easily oxidized in the air, easily burns, and in order to be able to extinguish fire in the event of ignition, it is dangerous if the mixture ratio of the mixed gas is not such a ratio that can respond to emergencies. . On the other hand, considering the cost of the mixed gas, it is necessary to solve the above-mentioned problem and to set a mixing ratio that can reduce the cost.
[0008]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-20018 discloses a magnesium-based waste material in which a coated magnesium-based waste material is subjected to heat treatment in a non-oxidizing atmosphere at a temperature at which the paint is decomposed and volatilized to decompose the paint and remove its decomposition products. Has been proposed. One or more non-oxidizing gases selected from argon, helium, neon, sulfur hexafluoride, sulfur dioxide, carbon dioxide and nitrogen, dissolve decomposition products of paint in organic solvent and remove them How to
However, in this application, it is sufficient that the gas blown into the molten metal has a property of adhering foreign substances such as oxides and floating together, and if there is no adverse effect on the molten metal, dry air (not including moisture) Gas) can also be used.
However, when performing bubbling with air bubbles, it is not possible to obtain a high-quality magnesium alloy only by shortening the refining time. The remelted molten metal in the melting furnace must be an inert gas that does not involve mixing of oxides or hydrogen during casting, and the above-mentioned prior art describes mixing with air. It does not prevent ignition sufficiently.
That is, bubbles are bubbled to separate impurities and the like into an upper layer and a lower layer according to the specific gravity of the molten metal. There is a possibility that the alloy is mixed, and if this can be removed, a high-quality alloy material with less impurities can be obtained.
[0009]
Making a slab by remelting an ingot of magnesium alloy and rolling it to make a plate for pressing is necessary to inject impurities such as hydrogen mixed in at the time of making the ingot, into the mold at the time of remelting the ingot and making the slab To solve the problem of air bubbles entrained by the air entrained when rolling, and to reduce the quality deterioration and poor processing efficiency due to the properties of magnesium alloys generated in the rolling process, such as difficult processing at room temperature. It is a practical and effective method by eliminating the cause of high cost due to poor recycle efficiency of scrap materials.
[0010]
Further, in the prior art disclosed in the above-mentioned application, even if these problems are solved, the following problems occur in order to obtain a high-quality magnesium alloy.
That is, in the conventional magnesium alloy material manufacturing apparatus of the present invention, the melting apparatus, the casting apparatus, and the rolling apparatus are configured as separate apparatuses, and are configured as an integrated apparatus even if they are operated in combination. Therefore, each step is performed separately, which inevitably results in waste of cost and resources.
For example, recycling by re-melting offcuts can improve yield and reduce industrial waste, but if this is to be done efficiently and easily, the final rolling process and the melting process are linked. And the device must be organically tied and configured.
If the processes are controlled in cooperation with each other and the apparatus is organically connected and configured, the slab can be directly advanced to the next process without cooling, so that energy costs can be reduced. In addition, since the whole process management can be performed consistently, it is preferable because it is easy to cope with small-volume production and the like, and also in terms of quality control, each process can be controlled in cooperation.
[0011]
According to the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-29466, although the steps of melting, casting, and rolling are performed continuously, the respective devices are simply combined, and the devices are organically connected and configured. It is not something.
For example, it is described that the upper part of the melting furnace is shielded from the atmosphere by an inert gas.However, if the next step is passed after the melting step, no consideration is given to shutting off the molten metal from the atmosphere. Each process is performed separately.
On the other hand, according to the present invention, in order to inject an inert gas that shuts off the atmosphere in the upper part of the molten metal in the melting furnace, and further to inject the inert gas into the mold, the apparatus is not simply combined, It is possible to unify management of storage and supply of injected gas.
In addition, since information for controlling the previous process can be fed back based on information on a product generated in each process, each process can be controlled in cooperation, and manufacturing costs and waste of resources can be reduced.
[0012]
Further, in the prior art disclosed in the above-mentioned application, even if these problems are solved, the following problems occur in order to obtain a high-quality magnesium alloy.
That is, in order to produce a high-quality magnesium alloy sheet, it is desired to produce a high-quality slab and perform rolling under optimal rolling conditions in consideration of the temperature dependence during the processing of the magnesium alloy.
In addition, at least scraps such as cracks generated in the rolling process and scraps at the time of pressing need to be returned to the melting furnace in order to improve the yield. Therefore, the melting furnace and the rolling process are considered as a series of continuous processes. It is necessary to devise ways to improve the yield by improving the thermal efficiency. The ingot, which is a main material, contains oxides, hydrogen during casting, and the like mixed therein. It is necessary to take measures to eliminate these as much as possible.
[0013]
Further, assuming that the scraps generated in the rolling and pressing steps are returned to the melting furnace, iron and the like adhere to the scraps generated in the pressing step, which are mixed into the magnesium alloy. It is also necessary to devise removal.
Also, air bubbles from the atmosphere must be avoided during re-melting or pouring into a mold during slab production. Further, it is desirable to prevent the molten metal in the mold from unevenly solidifying from the outside facing the mold during casting, and to prevent the melt near the center of the melt surface from hardening.
Furthermore, in the rolling process, it is necessary to consider the property that the magnesium alloy is hard to work at room temperature, and to combine the temperature with the rolling conditions, the transport conditions, and the state of the crystal to devise an efficient working process.
[0014]
Regarding the conventional magnesium alloy rolling method, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-293529, after hot or warm rolling of a light metal material, after heating a slab in a heating furnace, the slab is placed on one or both of an entrance and an exit of a rolling mill. A method of rolling a light metal material to be rolled while performing auxiliary heating by an provided intermediate heating device has been proposed.
In hot rolling or warm rolling of light metal materials, after heating a slab of light metal material in a heating furnace, rolling while performing auxiliary heating by an intermediate heating device provided on one or both of the entrance and exit sides of the rolling mill Is what you do.
However, merely providing an intermediate heating device on one or both of the inlet and outlet sides of the rolling mill can heat the alloy slab to a temperature suitable for warm rolling, but as a result, the resulting sheet material is not heated. State, crystal structure, conditions such as scratches and cracks, finely control the temperature at various points in the rolling process according to various rolling conditions, etc., and the heat is removed from the rolled material by the rolling roll contacting the rolled material It is not enough to prevent that.
[0015]
In addition, in order to take advantage of the continuation of the melting furnace and the rolling process, information such as peeling due to the effects of bubbles generated during rolling is fed back to the bubbling time during melting, the sedimentation time of impurities, etc. Defects can be improved. By reflecting the characteristics of the magnesium alloy in the melting furnace on various conditions at the time of rolling, ingots of different manufacturers, ingots of different types, offcuts, and the like can be efficiently rolled.
Further, by directly connecting this apparatus to a press, it is possible to change the rolling conditions such as the rolling reduction according to the information at the time of pressing to obtain an optimal crystal structure for processing, thereby reducing defective products at the time of pressing.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, in the present invention, in order to solve the above-mentioned problems, in the invention according to claim 1,
An apparatus for manufacturing a magnesium alloy material,
A melting device that performs bubbling refining of the re-melted molten metal in the melting furnace with an inert gas, and separates impurities and the like into an upper layer and a lower layer of the molten metal according to its specific gravity;
A casting device, which is connected to the melting device and has an injection nozzle port for injecting the molten metal pumped from the outlet port of the molten metal into which the impurities have been separated, into a mold,
A rolling device that is connected to the casting device and that rolls while cooling and controlling the temperature of the cast magnesium alloy material slab to a temperature suitable for warm rolling without cooling, and integrally configured. It is characterized in that it is an apparatus for manufacturing a magnesium alloy material.
[0017]
In order to solve the above-mentioned problem, in the invention according to claim 2,
A melting device, a casting device, and a manufacturing device of a magnesium alloy material configured by integrally connecting a rolling device,
In the melting device, when the magnesium alloy material is melted, it is contained at a mixing ratio of at least 1% above the melt in the melting furnace in order to shut off the melt from the atmosphere and to extinguish the fire when a fire occurs. SF 6 And CO 2 A shielding gas blocking layer formed by injecting a mixed gas containing
In the casting apparatus, in order to prevent the molten metal from coming into contact with air, the above-described SF 6 And CO 2 The present invention is characterized in that the apparatus is a magnesium alloy material manufacturing apparatus provided with a shielding layer for shielding gas formed by injecting an inert gas such as a mixed gas.
[0018]
In order to solve the above-mentioned problem, in the invention according to claim 3,
An apparatus for manufacturing a magnesium alloy material,
Detecting means for detecting or inputting a predetermined level of peeling occurring in the rolling process,
Control means for stopping at least the rolling process according to an instruction based on the detection or input,
Adjusting means for adjusting at least one of injection of an inert gas for bubbling in a melting furnace, time until bubbling and pumping, and time for degassing by ultrasonic waves performed before injection of a molten metal into a mold. And a manufacturing apparatus for a magnesium alloy material comprising:
[0019]
Further, in order to solve the above-mentioned problem, in the invention according to claim 4,
In the invention according to claims 1 to 3,
The melting apparatus is characterized in that it is a magnesium alloy material manufacturing apparatus provided with an oxygen meter for measuring the oxygen concentration in the barrier layer in which the inert gas injected into the melting furnace stays.
[0020]
In order to solve the above-mentioned problem, in the invention according to claim 5,
In the invention according to claims 1 to 4,
In the melting equipment, an inert gas is injected into the re-melted molten metal in the melting furnace without mixing oxides or hydrogen during casting, bubbling is performed with bubbles, and impurities and the like are removed according to the specific gravity of the molten metal. The pumping port provided in the melting furnace is positioned from the liquid level within the distance from the liquid level of the molten metal to the bottom deepest part, so that the pumping port is located in the three intermediate layers separated into the upper layer and the lower layer. The present invention is characterized in that it is a magnesium alloy material manufacturing apparatus provided in a range of up to 1/10 and an intermediate portion excluding a range of from a bottom surface to 1/15.
[0021]
In order to solve the above-mentioned problem, in the invention according to claim 6,
In the invention according to claims 1 to 5,
At the pump outlet of the melting device, a filter made of a material having a melting temperature higher than that of the ceramic or other molten metal and having a maximum diameter of 1 μ or more is provided with a filter for blocking the passage of a substance, and a magnesium alloy material is provided. It is a manufacturing apparatus.
[0022]
In order to solve the above-mentioned problem, in the invention according to claim 7,
In the invention according to claims 1 to 6,
The casting device has an injection nozzle port for allowing the molten metal pumped by the pump to flow into the mold,
A mold into which the molten metal is poured,
The apparatus is characterized in that the apparatus is at least provided with a nozzle position moving means for moving the injection nozzle port away from a position near the bottom of the mold in accordance with the injection.
[0023]
In order to solve the above-mentioned problem, in the invention according to claim 8,
In the invention according to claims 1 to 7,
The casting apparatus is further provided with an ultrasonic vibrator for defoaming the molten metal flowing into the mold, provided so as to be disposed in the molten metal, a magnesium alloy material manufacturing apparatus. I have.
[0024]
Further, in order to solve the above problem, in the invention according to claim 9,
In the invention according to claims 1 to 8,
The casting apparatus may further include, after injecting the molten magnesium alloy into the mold, applying low-frequency vibration having a frequency of 1 Hz to 30 Hz to the mold so as to make the progress of solidification of the molten metal in the mold more uniform. The apparatus is characterized by being a magnesium alloy material manufacturing apparatus provided with a possible oscillator.
[0025]
In order to solve the above-mentioned problem, in the invention according to claim 10,
In the invention according to claims 1 to 9,
In the above-mentioned rolling device, a rolled material temperature controlling means for soaking and controlling the temperature of the magnesium alloy material slab to a temperature suitable for warm rolling, and provided before and after the rolling rolls, by adjusting the mixing ratio of gas and air. A rolled material heating means such as a burner whose combustion temperature can be adjusted is provided, and the apparatus is characterized by being a magnesium alloy material manufacturing apparatus capable of soaking and adjusting the temperature to an optimum temperature for processing a magnesium alloy.
[0026]
Further, in order to solve the above problem, in the invention according to claim 11,
In the invention according to claims 1 to 10,
The above-mentioned rolling device is a magnesium alloy material manufacturing device provided with a roll roll temperature control means for giving the amount of heat removed from the rolled material by the contact of the roll with the rolled material, and applying the roll roll temperature to the surface of the roll. It is characterized by:
[0027]
Further, in order to solve the above problem, in the invention according to claim 12,
In the invention according to any one of claims 1 to 11,
Detecting means for detecting or inputting a predetermined level such as a crack generated in a rolling process,
Control means for stopping at least the rolling process according to an instruction based on the detection or input,
The present invention is characterized in that it is an apparatus for producing a magnesium alloy material, comprising an adjusting means for adjusting at least any one of a rolling reduction, a rolling speed, and various conditions at the time of passing through a leveler of a rolling device.
[0028]
In order to solve the above-mentioned problem, in the invention according to claim 13,
A method for manufacturing a magnesium alloy material, wherein the manufacturing method is performed using the manufacturing apparatus according to any one of claims 1 to 12.
[0029]
Further, in order to solve the above problem, in the invention according to claim 14,
A melting device, a casting device provided in connection with the melting device, and a rolling device provided in connection with the casting device, using a magnesium alloy material manufacturing device configured by being integrally connected,
A melting step of performing bubbling refining of the remelted molten metal in the melting furnace with an inert gas, and separating impurities and the like into an upper layer and a lower layer of the molten metal according to its specific gravity;
A casting step of injecting the molten metal pumped from the outlet of the molten metal into which the impurities have been separated into the mold from an injection nozzle port,
It is characterized in that it is a magnesium alloy material produced through a rolling step of rolling while maintaining the temperature and temperature adjusted to a temperature suitable for warm rolling without cooling the cast magnesium alloy material slab.
[0030]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
The apparatus for manufacturing a magnesium alloy material according to the present invention includes a melting device for performing bubbling refining of the re-melted molten metal in the melting furnace with an inert gas, a casting device connected to the melting device, and a casting device. And a rolling device that rolls the cast magnesium alloy material slab while cooling and adjusting the temperature to a temperature suitable for warm rolling without cooling the cast magnesium alloy material slab. In other words, in the present invention, by configuring an apparatus that performs melting, casting, and warm rolling consistently, not only the respective apparatuses are simply combined, but also recycling by remelting offcuts becomes possible, thereby improving the yield. In addition, industrial waste can be reduced and materials can be effectively used, thereby reducing costs. In addition, since the melting furnace, casting and warm rolling are integrated, the slab temperature can be advanced to the next step without cooling it to a temperature suitable for warm rolling, reducing energy costs. Can be. In addition, since the whole process management can be performed consistently, it is preferable because it is easy to cope with small-volume production and the like, and also in terms of quality control, each process can be controlled in cooperation.
Further, according to a preferred embodiment of the present invention, in order to inject an inert gas for shutting off the atmosphere into the upper part of the molten metal in the melting furnace, and further to inject the inert gas into the mold, it is not necessary to simply combine the devices. In addition, management of storage and supply of injected gas can be unified.
In addition, since information for controlling the previous configuration can be fed back based on information on a product generated in each process, each process can be controlled in cooperation, and manufacturing costs and waste of resources can be reduced.
[0031]
The alloy material manufactured by the magnesium manufacturing apparatus of the present invention is a high-quality alloy material that realizes an optimal crystal structure and significantly reduces the generation of impurities, peeling, cracking, and the like. It is extremely difficult to achieve this by using conventional manufacturing methods and manufacturing equipment, and by using the following preferable manufacturing methods and manufacturing equipment described below, high-quality alloy materials are constantly realized. It became possible to do.
In addition, the method of manufacturing a magnesium alloy material described below includes a melting step of remelting an ingot and a piece of scrap of a magnesium alloy, a casting step of pumping a molten metal, casting it into a mold and casting to produce a slab, And a rolling step of rolling to produce a finished magnesium alloy material.
[0032]
FIG. 1 is a diagram showing an overall configuration of a manufacturing apparatus for carrying out a method for manufacturing a magnesium alloy material of the present invention as an example of a preferred embodiment.
In FIG. 1, reference numeral 1 denotes a melting device, 2 denotes a casting device, and 5 denotes a rolling device.
The apparatus for manufacturing a magnesium alloy material according to the present invention includes a melting apparatus 1 for remelting an ingot and scraps of a magnesium alloy, a casting apparatus 2 for producing a slab by drawing a molten metal, casting it into a mold, and casting a slab. The basic configuration includes a rolling device 5 that manufactures a magnesium alloy material as a finished product by rolling.
[0033]
(Melting process and melting device)
First, the melting step will be described.
FIG. 3 is an enlarged view of the melting device shown in FIG.
The melting step in the present invention is a step of melting a magnesium alloy and taking out a high quality part of the molten metal.The slab manufactured here is manufactured by rolling the slab in the next step to produce an alloy material such as a magnesium alloy plate. Used to
The magnesium alloy to be melted is mainly an ingot of a wrought material suitable for press working, and a material obtained by cleaning off scraps generated in a rolling process and a pressing process. As the ingot to be melted and the magnesium alloy material having other shapes and sizes, for example, AZ31, ZK10, ZK30, AZ21, and other magnesium alloys shown in FIG. 2 can be used.
Further, magnesium alloy scraps can be used. For example, cut scraps, alloys having cracks or peeling, and the like can be remelted and refined.
By using a manufacturing apparatus as shown in FIG. 1, a melting apparatus, a casting apparatus, and a rolling apparatus are configured as a series of apparatuses, and a series of manufacturing processes can be managed and controlled. Thus, it is possible to obtain an effect of preventing generation of useless scraps.
[0034]
The melting device 1 includes a melting furnace 15 and a heating means 13 such as a burner. As a heat source, it is desirable to use a gas burner that burns with city gas or a mixture of propane gas and air in consideration of cost, startup, and ease of control. Fuel is supplied to a heating means 13 such as a gas burner such as a mixed gas through a fuel supply means 12. The melting temperature of the magnesium alloy is about 650 ° C., and the heat resistant temperature of the melting burner is preferably about 1,000 ° C.
The magnesium alloy material to be melted is accommodated in the crucible of the melting furnace 15 and is melted by the heating means 13 to form the molten metal 16, which is shielded from air by a shield layer made of a shield gas described later.
[0035]
A typical ingot of the magnesium alloy to be melted has a size of 160 mm (W) × 640 mm (L) × 70 mm (H) and weighs about 12 kg. When the capacity of the crucible is about 100 kg of magnesium alloy, about 8 ingots described above can be stored as molten metal.
[0036]
The basic and desirable configuration of the melting apparatus 1 is as follows. 6 And CO 2 Gas injecting means 14 for injecting a mixed gas of the gas into the melting furnace 15, inert gas injecting means 17 for injecting an inert gas for bubbling refining of the molten metal by bubbles into the melting furnace, SF 6 And CO 2 A shielding layer for isolating the molten metal from the atmosphere by a mixed gas of the molten metal, a melting furnace 15 in which the molten metal 16 stays, and an inner part of the melting furnace 15 for pumping out the molten metal 16 in an intermediate portion in which impurities and the like are separated into upper and lower portions. And a position adjustable pumping port 18 provided at least in the first position.
The crucible is provided with an ingot charging port for charging the ingot, and the ingot can be charged according to the pumping of the smelted molten metal and the required production amount. In addition to pumping the molten metal 16 at one time, if the ingot is additionally charged while the refined molten metal 16 is sequentially pumped, the temperature drop of the molten metal can be suppressed to a constant level.
In addition, by using the residual heat of the burner to apply heat to the ingot before charging, melting can be accelerated, and a decrease in the temperature of the molten metal can be suppressed. For this reason, a raw material preheating device 11 that provides heat to an ingot or the like before being supplied by the residual heat of the heating means 13 is provided near the ingot charging port.
[0037]
Various configurations such as a crucible melting furnace are known as the configuration of the melting furnace 15. A method in which a crucible is separated into a plurality of molten metal accommodating sections as in a two-pot system, and a molten metal from which impurities are sequentially removed is moved and refined while periodically removing impurities such as floating oxides. It has been known. FIG. 4 shows an example of the configuration of a melting apparatus employing a two-pot system. In FIG. 4, reference numeral 19 denotes a separation wall for separating the crucible into a plurality of molten metal storage sections.
[0038]
Next, processing in the melting furnace 15 of the melting apparatus 1 will be described with reference to FIG.
The shut-off gas injection means 14 is provided for appropriately injecting a required amount of a shield gas, which functions to shut off the magnesium alloy melt 16 from air and prevent oxidation, from above the liquid level of the melt 16. As the inert gas injected as the shielding gas, a mixed gas having a high specific gravity is used.
Since the shielding gas is heavier than air, the shielding gas stays and fills in the melting furnace 15 so as to cover the liquid surface of the molten metal 16. On the surface of the molten metal 16, a blocking layer 140 that blocks the molten metal from the atmosphere is formed, thereby preventing oxidation and mixing of gas due to contact with the air in the air.
As a preferred example, SF contained in a mixing ratio of at least 1% 6 And CO 2 And more preferably SF. 6 Is more preferably 3% or more, more preferably SF 6 Containing 10% CO 2 And a mixed gas. SF 6 The same effect can be exerted even if the mixing ratio of the 6 If the mixing ratio is increased, the cost increases, 2 The cost can be reduced by the mixed gas with the above.
On the other hand, SF 6 Even if the mixing ratio is less than 1%, for example, 0.1%, the effect of the strike of the shield can be exhibited. However, SF 6 When the mixture ratio is low, it is extremely difficult to extinguish the fire in an abnormal situation such as when ignition occurs. Therefore, it is easy to suppress the combustion by using a mixed gas containing a mixture ratio of at least 1%. It is desirable to do.
[0039]
The inert gas is SF 6 And CO 2 In addition to the mixed gas including, for example, argon, helium, neon, sulfur dioxide, and nitrogen, or a mixed gas of three or more gases can be used.
SF 6 Although the effect can be exerted even if the concentration of CO is higher, CO 2 Is preferably mixed at the above concentration.
Also SF 6 Even when the concentration was 0.1%, the effect of preventing oxidation and mixing of gas due to contact with air in the air could be confirmed.
[0040]
At the time of starting the melting furnace, charging an ingot or the like, the atmosphere enters the melting furnace. The atmosphere is exhausted with the injection of the inert gas, but shutting off the atmosphere is effective for preventing oxidation of the molten metal, preventing absorption of hydrogen from the atmosphere, and preventing ignition.
Further, an oxygen meter for measuring the oxygen concentration of the barrier layer in which the inert gas injected into the melting furnace 15 stays can be provided. FIG. 6 is a cross-sectional view showing an example of the configuration of the melting furnace 15 provided with an oxygen meter, and reference numeral 141 indicates an oxygen meter. By measuring the discharge status with an oximeter, the injection pressure of the inert gas composed of the mixed gas can be adjusted so that oxygen is discharged within a certain period of time, such as three minutes.
The oxygen meter incorporates a gas sampling device including a pump, an air filter, a flow meter, a sensor, and the like, and is installed so that gas can be taken in by a pipe from a melting furnace.
[0041]
Next, the melting furnace 15 is provided with an inert gas injection means 17 for injecting an inert gas for performing bubbling refining of the molten metal 16 by bubbles into the melting furnace.
The inert gas injection means 17 is provided with an injection pipe, an injection nozzle, and the like such that an injection port is located at an appropriate position in the molten metal 16 for bubbling. By bubbling the magnesium alloy heated to about 650 ° C. in the melting furnace 15 with the inert gas such as Ar in the form of fine bubbles 160 by the inert gas injection means 17 in the molten metal 16, hydrogen or the like is obtained. Are entrapped and released from the surface together with Ar.
It is desirable that the size of the bubble in the bubbling, the amount of the bubble, or the position and the direction in the molten metal into which the bubble is injected be adjusted.
The inert gas injection means 17 may have only one injection pipe, one injection nozzle, or the like, but by providing a plurality of injection pipes, it is possible to inject a gas for bubbling at a plurality of locations in the molten metal. It is desirable that bubbling be performed at least in the vicinity of the pumping port 18 for pumping the molten metal with a pump or the like.
[0042]
After bubbling refining, MgO, Mg 3 N 2 The impurities 161 such as oxides, nitrides, and fluxes are separated, and the impurities 162 such as intermetallic compounds precipitate below the molten metal 16. The middle part is a relatively high-quality magnesium alloy and has a three-layer structure. The bubbling in the melting furnace is carried out for a certain period of time, but as a preferable example, it is carried out for about 15 minutes. It is desirable to appropriately adjust the bubbling time according to various conditions such as the capacity of the melting furnace, the amount of the molten metal, and the amount per pumping time.
The bubbling by the bubbles 160 prevents mixing of oxides, hydrogen during casting, etc., separates the impurities 161 having a low specific gravity into the upper layer of the molten metal, and precipitates the impurities 162 having a high specific gravity into the lower layer, and After stopping, the molten metal in which impurities and the like have been separated into an upper layer and a lower layer is pumped out from the intermediate layer. It is preferable that the pumping is performed by a pump through a pumping port 18 whose position can be adjusted. It should be noted that the pumping is not necessarily performed after the molten metal 16 is stopped, but it is preferable to avoid simultaneous bubbling and pumping and to perform the pumping with the molten metal layer being stable. Further, the shape and structure of the melting furnace can be adopted such that the molten metal 16 near the discharge port 18 is stabilized.
[0043]
As a pump for pumping the molten metal, a pump having no rotating part is employed to avoid abrasion of the sliding portion, and a gas pressure of an inert gas such as Ar gas is used for pumping the molten metal. In order to avoid impurities in the upper and lower layers, the suction port 18 of the pump is provided with a pumping port 18 which is one-tenth of the distance from the liquid surface to the deepest part of the bottom of the molten metal and from the bottom surface. It is desirable to provide it in the range of the middle part excluding the range up to 1/15. That is, in FIG. 5, the distance a from the liquid level to the deepest part of the bottom of the molten metal is within 1/10, and the range b from the bottom is within 1/15, and the range c is within the range of c. At the pumping port 18 is provided.
[0044]
In addition, although impurities are separated into upper and lower layers by specific gravity as described above, there is a possibility that impurities having a specific gravity close to that of magnesium may remain in the intermediate layer, and a filter 180 is provided at the pumping port 18 of the pump. In this case, when impurities are mixed, the impurities can be removed. An example of the filter is a form such as a mesh filter that allows the molten metal to pass without passing impurities of a predetermined size. As a more detailed example, an intermetallic compound or an oxide film has a thickness of 1 μm or more. Since there are many shapes having a size of 100 μ, the passage of a substance having a maximum diameter of 1 μ or more is blocked by selecting the size of the mesh or the like. The filter is made of a material having a higher melting temperature than the molten metal. As a preferable example, a material such as ceramic is used.
[0045]
Next, the casting process and the casting apparatus 2 will be described with reference to FIGS. 1, 7, 8, and 9. FIG.
The molten magnesium alloy pumped by the pump from the melting furnace 15 is separated at the pump discharge port 20 when an inert gas such as Ar is mixed therein, and a mold 22 for producing a slab is formed. Is poured into.
[0046]
When the molten metal 16 is poured into the mold 22, when the molten metal pumped by the pump is caused to flow into the mold, ultrasonic vibration is applied to the mold injection pipe in the middle of flowing into the mold to perform defoaming. .
FIG. 7 is a schematic cross-sectional view showing a cross section of the ultrasonic defoaming device 21.
As shown in FIG. 7, the ultrasonic oscillator 210 is disposed in the molten metal so as to directly contact the molten metal, and has heat resistance higher than at least the melting temperature of magnesium. When the ultrasonic vibrator 210 is provided, since the step of defoaming using the ultrasonic vibrator 210 is performed before the casting into the mold 22, the ultrasonic vibrator 210 is provided before the injection nozzle port 221 to be poured into the mold 22. , Usually provided. Alternatively, the ultrasonic transducer 210 may be located in the mold 22.
The optimum frequency of the ultrasonic wave is selected according to the properties of the molten metal. Due to the ultrasonic waves, bubbles contained in the molten metal collide with each other, coalesce, become larger, and separate and float, so that defoaming treatment can be performed.
[0047]
FIG. 8 is a view of the casting apparatus as viewed from a side cross section. FIG. 8A shows an example of an entire configuration of the casting apparatus, and FIG. 8 (a) and 8 (b) each show an example in which the process proceeds sequentially from left to right.
The mold 22 into which the molten metal 16 is injected is a rectangular parallelepiped mold or the like. The molten metal 16 is pumped out of the melting furnace 15 by a pump, and a fixed amount of the molten metal 16 is poured into the mold 22. An injection nozzle port 221 is provided for allowing the molten metal 16 drawn by the pump to flow into the mold 22.
The mold 22 is placed on a movable truck such as a casting truck for use in the next rolling step. A plurality of molds 22 can be arranged on one casting cart. For example, when several molds 22 are arranged on a casting truck, a mode in which the injection nozzle port 221 sequentially injects the molten metal into each mold can be adopted, and a plurality of injection nozzle ports can be used. It is also possible to adopt a form in which 221 is provided and a plurality of molds are simultaneously injected. When several casting molds 22 are arranged on the casting cart, the casting nozzle ports 221 are sequentially moved when the casting nozzle ports 221 sequentially inject the molten metal into the respective casting molds 22. However, the casting cart on which the mold 22 is placed can be moved in accordance with the position of the injection nozzle port 221.
[0048]
The mold 22 has the above SF 6 And CO 2 It is desirable to put in advance an inert gas such as a mixed gas of the above. Since this gas has a higher specific gravity than air, it accumulates at the bottom and prevents the molten metal 16 to be poured from coming into contact with air.
It is also desirable to apply a template to the mold in advance so that the slab can be easily taken out.
[0049]
Next, according to an example of a preferred embodiment, at least a nozzle position moving unit 220 that moves the injection nozzle port 221 away from a position near the bottom of the mold 22 according to the injection is provided.
The nozzle position moving means 220 moves the tip position of the nozzle 221 for pouring the molten metal 16 into the mold 22 with respect to the mold. The tip position of the nozzle 221 may be movable, but in order to move the position of the mold 22 in the vertical direction with respect to the tip of the nozzle 221, the nozzle may be fixed and the position of the mold may be moved. Good. Therefore, it is a preferable example to provide, as the nozzle position moving means 220, a device capable of moving the height and the horizontal position of the casting cart on which the mold is placed.
Referring to FIGS. 8 and 9, when the molten magnesium alloy is injected into the mold 22, first, an injection nozzle port 221 connected to an injection pump is filled with a shielding gas made of an inert gas. The injection of the molten metal 16 is started with the inert gas filled therein near the bottom of the mold 22 that has been placed. In accordance with the injection of the molten metal 16, the casting position on which the casting mold 22 is placed is lowered by the nozzle position moving means 220, and an injection step is performed to keep the bottom surface of the casting mold 22 away from the nozzle port 221. Further, the shielding gas filled in advance flows out of the mold 22 as the molten metal 16 is injected.
A method of realizing this step by raising the nozzle port 221 or lowering the height of the mold 22 after completion of the injection, or gradually lowering the height of the mold 22 by synchronizing with the injection of the molten metal, By increasing the height, a method of injecting a molten metal can be used.
According to a more desirable mode, a cooling plate 224 can be provided at the tip of the nozzle port 221 in order to cool the molten metal to be poured, reduce the temperature difference between the inside and outside, and reduce the thickness. The cooling plate 224 may be made of a metal or the like having a higher melting point than the magnesium alloy.
[0050]
The shape and size of the slab formed by the mold 22 are not particularly limited. However, in order to manufacture an alloy material such as a rolled thin plate alloy or a rolled coil, the slab is suitable for rolling, and has a high product yield and a low manufacturing yield. Those suitable for handling are desirable. As an example, the weight is about 0.57 kg when a 10 mm × 150 mm × 220 mm is used for a rectangular parallelepiped, and about 0 kg when a 10 mm × 180 mm × 185 mm is used for a simple rectangular parallelepiped. It becomes a slab of .58 kg. Appropriate slab shapes and sizes can be used according to the shape and size of the alloy material as the final product.
[0051]
The molten metal in the mold 22 gradually cools from the outside and becomes solid. Since the center solidifies at the end, a recess is formed at the top.
To eliminate this recess, according to an example of a preferred embodiment, a low frequency vibration is applied to the mold after the molten magnesium alloy is injected into the mold. The frequency is preferably low-frequency vibration in the range of 1 Hz to 30 Hz, more preferably in the range of 5 Hz to 15 Hz, and the preferred low-frequency vibration is in a preferred direction depending on the size of the mold, the capacity of the molten metal, and other conditions. Add to For example, favorable results could be obtained by applying a horizontal vibration having a frequency of about 10 Hz, an acceleration of 0.2 G, and an amplitude of about 1 mm. By applying low-frequency vibration until the molten metal solidifies, a slab having a uniform shape can be formed by preventing the formation of a concave portion. Further, a method in which a concave portion is formed and the molten metal 16 is additionally injected into the concave portion can be adopted. When performing additional injection, SF 6 And CO 2 It is performed continuously in an inert gas such as a mixed gas with the above.
Even when a plurality of 22 molds are arranged, the injection of the molten metal and the solidification are performed one by one. Open the lid and take out the solidified slab.
[0052]
(Rolling process and rolling equipment)
Next, the rolling process of the manufactured slab will be described.
When a solid magnesium alloy is rolled by being repeatedly passed one or more times between rolling rolls, a burner or the like, which is provided before and after the rolling rolls, and whose combustion temperature can be adjusted by adjusting a mixing ratio of gas and air, is provided. Using a heating means, the temperature is adjusted to a temperature optimum for processing the magnesium alloy, and warm rolling is performed.
In FIG. 1, reference numeral 5 denotes a rolling device, and 4a and 4b denote sheet heating furnaces.
Reference numeral 41 is a support roll group, 42 is a rolled material temperature controlling means, 50 is a rolled material, 51 is a rolled roll (back-up roll), 52 is a rolled material holding roll, 53 is a rolled roll heating means, 54 is a rolled roll, 55 denotes a soaking temperature control means, and 56 denotes a take-up roll.
[0053]
The rolling device 5 includes rolling roll temperature control means 53 for controlling the temperature by applying the amount of heat extracted from the rolled material 50 by the contact of the rolling roll 54 with the rolled material 50 of the magnesium alloy to the surface of the rolling roll 54. . Further, a rolled material temperature control means 42 is provided for controlling the temperature of the rolled material 50 to a temperature suitable for warm rolling and for equalizing the temperature of the slab to 5% or less.
[0054]
The rolling was warm rolling, and the rolling conditions were determined by experiments.
FIGS. 10, 11, and 12 are diagrams illustrating a preferred example of an embodiment in which a slab is rolled using a rolling device and a product of a rolled magnesium alloy material is manufactured. In addition, in FIG. 10, although the dimensions of the devices and members in the example of the rolling device of the present invention are described with reference to the drawings, these are examples of preferred embodiments and are not limited thereto. Various configurations can be employed.
Further, in FIG. 10, the sheet heating furnaces 4a and 4b and a furnace coiler for controlling the temperature of the winding roll 56 are connected to each other, which is an example of a preferable configuration for uniform temperature control.
On the other hand, as shown in FIG. 11, the sheet heating furnaces 4a and 4b and the furnace coiler for controlling the temperature of the winding roll 56 are separately provided, and the temperature of the sheet to be rolled is distinguished from the furnace coiler temperature. It is suitable for temperature control.
In the rolling step, a slab (for example, 50 mm × 500 mm × 500 mm) is rolled by being reciprocated a plurality of times between the rolling rolls 54. For example, in the case of using a slab having a size of 25 mm × 500 mm × 500 mm, if the width spread is set to a reduction amount of 0.5, an alloy material having a dimension after rolling of 0.5 mm × 515 mm × 24.1 m is produced. it can.
[0055]
Magnesium alloys have improved processing properties at certain temperatures. Thus, rolling conditions such as rolling temperature and deformation resistance, rolling reduction based on the rolling resistance and the number of passes are changed.
During the rolling, in order to keep the material temperature of the rolled material constant, before and after the rolling process by the rolling rolls 54, the rolled material temperature controlling means 42 by the gas burner or the like is arranged to control the temperature control and the soaking.
The temperature of the slab is maintained at a temperature suitable for rolling, and controlled to minimize steps such as reheating. In a preferred example, the temperature of the sheet heating furnace 4a due to overheating of the rolled material temperature control means 42 is around 300 ° C., and the temperature of the rolled material 50 is adjusted to about 300 ° C. For this reason, it is desirable that the temperature of the slab is set to a temperature suitable for rolling by soaking and keeping the heat by the soaking furnace 3 and the soaking furnace before the rolling, and the temperature difference in the slab be 5% or less.
[0056]
The heat is removed from the rolled material 50 when the rolls 54 come into contact with the rolled material 50, and the temperature is controlled by giving the heat removed to the surface of the rolls 54 by the roll heating means 53. By heating from outside using a roll heating means 53 such as a gas burner, the temperature of the roll 54 is maintained at around 250 ° C. in a preferred example. When the rolling is started, the rolling roll absorbs heat from the rolled material 50, and the temperature of the rolling roll becomes close to 300 ° C.
For example, as shown in FIG. 1, four rolls are used as the rolling rolls 54, each having a work roll diameter of 150 mm, and a backup roll having a diameter of 400 mm can be used.
Each time the rolled material 50 passes through the rolling rolls, the gap and pressure between the rolling rolls 54 are changed, and rolling is performed gradually.
[0057]
Depending on conditions such as the quality of the material of the rolled material, the gap and pressure of the rolling rolls 54 are predetermined in accordance with the number of times of rolling. Therefore, a numerical value or the like is stored in a computer, and data such as a numerical value or the like according to the condition is stored. It is preferable that the gap between the rolling rollers 54 and the pressure are automatically changed every time rolling is performed using a control unit such as a hydraulic pressure by reading out the control unit of the rolling device 3.
[0058]
According to the magnesium alloy manufacturing apparatus of the present invention, melting, casting, and a compact design integrating a rolling unit enable consistent production from remelting of raw materials such as ingots and offcuts to finished product sheet materials. It is possible to operate each unit separately, but if you want to operate each process consistently, you can adjust the previous process by detecting the status according to the status of the subsequent process, or adjust the current process when the status is detected. Alternatively, feedback such as temporarily stopping the previous process can be provided. As a result, the state during manufacture can be immediately reflected, and useless operation, useless consumption of energy and raw materials, and the like can be suppressed, time can be wasted, and costs can be reduced.
As a first form of the feedback of the manufacturing state, the rolling device 3 is provided with a detecting means for detecting or inputting a predetermined level of peeling generated in the rolling process.
In addition, in accordance with an instruction by automatic detection by the detection means or an input of the detected state, a control means for transmitting and transmitting the instruction to at least stop the rolling process, and injection and bubbling of an inert gas for bubbling in the melting furnace. And an adjusting means for adjusting at least any one of a time until pumping and a time for defoaming by ultrasonic waves performed before pouring the molten metal into the mold.
In order to stop earlier processes, the detection means transmits an instruction by a detection signal or an input signal, transmits the instruction to a casting apparatus or a melting apparatus, and controls these steps by a control means for controlling the casting apparatus or the melting apparatus. Can be stopped.
In the case of automatic detection, the presence or absence of the occurrence of a predetermined level which is set in advance is detected by an image reading means such as a CCD camera for photographing the surface of the rolled material or various sensors at any part of the rolling device. The predetermined level may be, for example, the size of the range in which the peeling has occurred, the rate of occurrence, or the like. However, as a detection level with a higher accuracy, feedback is performed immediately when the occurrence is detected.
The adjusting means is for setting and re-adjusting the injection of inert gas for bubbling in the melting furnace, the time until bubbling and pumping, the time for defoaming by ultrasonic before injection of the molten metal into the mold, etc. This allows the device to operate in an adjusted state. The adjustment by the adjusting means may be performed manually, but the numerical value and the like are stored in the computer, the data such as the numerical value and the like according to the condition are read out, and the adjustment is automatically performed by the control means of each device. Is also good.
[0059]
As a second form of the production state feedback, the rolling device 3 is provided with a detecting means for detecting or inputting a predetermined level such as a crack generated in the rolling process.
In addition, in accordance with an instruction by automatic detection by the detection means or an input of the detected state, a control means for transmitting and transmitting the instruction to stop at least the rolling process, and a rolling reduction, a rolling reduction, a rolling speed, various conditions at the time of passing through a leveler. And adjustment means for performing at least one of the adjustments.
In order to stop earlier processes, the detection means transmits an instruction by a detection signal or an input signal, transmits the instruction to a casting apparatus or a melting apparatus, and controls these steps by a control means for controlling the casting apparatus or the melting apparatus. Can be stopped.
In the case of automatic detection, image reading means such as a CCD camera for photographing the surface of the rolled material at any point of the rolling device, and various sensors for detecting the shape of the rolled material, such as width and wavy, are used in advance. The presence or absence of occurrence of a predetermined level to be set is detected. The predetermined level may be the size of the crack, the rate of occurrence, or the like, but the detection level with a higher accuracy is a form in which the feedback is performed immediately when the occurrence is detected.
The adjusting means is for setting and re-adjusting the injection of an inert gas for bubbling in the melt, the time until bubbling and pumping, the time for defoaming by ultrasonic waves performed before injecting the molten metal into the mold, and the like. Yes, this allows the device to operate in an adjusted state. The adjustment by the adjusting means may be performed manually, but the numerical value and the like are stored in the computer, the data such as the numerical value and the like according to the condition are read out, and the adjustment is automatically performed by the control means of each device. Is also good.
[0060]
Each time the rolled material 50 passes through the rolling roll 54, the rolled material 50 becomes thinner and has a larger area. When the thickness is reduced to about 3 mm, winding and rewinding are alternately performed by winding rolls 56 before and after the rolling rolls 54, and rolling is performed. The area in the rolling direction increases with each rolling.
In order to make a slab having a thickness of 50 mm 0.5 mm, as a preferable example, about 40 passes are required.
The winding roll 56 is also kept warm. This facilitates the transport of the rolled material. Rolling is completed when the thickness is 0.5 mm. The coiled sheet material is heated to a temperature suitable for annealing, and is strained by a leveler, whereby a high-quality magnesium coil material having fine crystal grains can be obtained.
As shown in an example in FIG. 12, the wound magnesium alloy coil material is completed by cropping the tip of the coil, cooling by water cooling, air cooling, or the like, and extracting the coil from a winding roll.
[0061]
(Production results of magnesium alloy material)
The magnesium alloy material of the present invention manufactured through the above manufacturing process, by refining by re-melting, and processing such as constant temperature rolling, to prevent end face cracking and contamination with impurities, to prevent surface scratches and roughness In comparison with conventional alloy materials that cannot be marketed as products unless the surface is polished after production, they can be marketed as products without polishing. Therefore, the polishing step can be omitted, which leads to a dramatic cost reduction and also suppresses the generation of useless scrap materials. Also, when polishing, the thickness to be polished can be reduced.
[0062]
In addition, a tissue having a hardness of Hv 65 or less could be obtained.
By controlling the temperature of the material between passes and the temperature of the rolling roll in the constant temperature rolling process, and setting rolling conditions such as rolling reduction, pass schedule, etc. Can be achieved by omitting.
[0063]
Further, in the magnesium alloy material according to the present invention, the maximum value of the undulation on one side of the plate which has not been subjected to surface treatment such as polishing after rolling is 1/20 or less of the average thickness of the entire plate, and the undulation on both surfaces is reduced. The difference between the maximum value and the minimum value of the thickness indicating the combined plate pressure deviation was 1/10 or less of the thickness of the entire plate.
Further, after the rolling, the magnesium alloy sheet material that had not been subjected to the cutting or the like treatment had an end crack of 2 mm or less at both ends of the sheet.
[0064]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the present invention, melting, casting, by configuring an apparatus that performs warm rolling consistently, not only by simply combining each apparatus, by remelting offcuts Recycling is possible, yield is improved, industrial waste is reduced, and costs can be reduced due to effective use of materials. In addition, since the melting furnace, casting and warm rolling are integrated, the slab temperature can be advanced to the next step without cooling it to a temperature suitable for warm rolling, reducing energy costs. Can be. In addition, since the entire process management can be performed consistently, it is easy to cope with small-volume production and the like, and from the viewpoint of quality control, it is possible to control each process in cooperation.
Furthermore, according to the present invention, in order to inject an inert gas for shutting off the atmosphere into the upper part of the molten metal in the melting furnace, and further to inject the inert gas into the mold, not only a combination of devices, but also injection. It is possible to unify the management of storage and supply of the gas to be used.
In addition, since information for controlling the previous configuration can be fed back based on information on a product generated in each process, each process can be controlled in cooperation, and manufacturing costs and waste of resources can be reduced.
[0065]
Furthermore, according to the present invention, the magnesium alloy is rolled by continuing the step of remelting the raw material of the magnesium alloy and the step of rolling, and the surface due to internal bubbles generated when the thickness becomes about 1 mm or less. Depending on the condition of the peeling, the surface peeling can be reduced by feeding back to the setting of the bubbling time, the time from the bubbling relating to the calming of the melting to the pumping of the molten metal, and the time to apply the ultrasonic wave.
In addition, in order to make the crystal form suitable for the pressing process by making it continuous with the pressing process, by changing the rolling reduction in the rolling process and various conditions in the leveling process, a magnesium alloy sheet with the best quality for the pressing process is produced. be able to.
By reflecting the characteristics of the magnesium alloy in the melting furnace on various conditions at the time of rolling, ingots of different manufacturers, ingots of different types, offcuts, and the like can be efficiently rolled.
Further, by directly connecting this apparatus to a press, it is possible to change the rolling conditions such as the rolling reduction according to the information at the time of pressing to obtain an optimal crystal structure for processing, thereby reducing defective products at the time of pressing.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an overall configuration of a manufacturing apparatus for carrying out a method for manufacturing a magnesium alloy material of the present invention as an example of a preferred embodiment.
FIG. 2 is a view showing an example of an ingot to be melted and a magnesium alloy material having other shapes and sizes.
FIG. 3 is an enlarged view of the melting device shown in FIG.
FIG. 4 is a cross-sectional view illustrating an example of a configuration of a melting apparatus employing a two-pot system.
FIG. 5 is a cross-sectional view illustrating an example of a configuration of a melting furnace 15 of the melting apparatus 1.
FIG. 6 is a sectional view showing an example of a configuration of a melting furnace 15 provided with an oxygen meter.
FIG. 7 is a schematic cross-sectional view showing a cross section of the ultrasonic defoaming device 21.
FIG. 8 is a view of the casting apparatus as viewed from a side cross section. FIG. 8A shows an example of the entire structure of the casting apparatus, and FIG.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing an example of an injection step of moving an injection nozzle port 221 when a molten magnesium alloy is injected into a mold 22.
FIG. 10 is a diagram showing a preferred example of an embodiment in which a slab is rolled using a rolling device and a product of a rolled magnesium alloy material is manufactured.
FIG. 11 is a view showing a preferred example of an embodiment in which a slab is rolled using a rolling device and a product of a rolled magnesium alloy material is manufactured.
FIG. 12 is a view showing a preferred example of an embodiment in which a slab is rolled using a rolling device and a product of a rolled magnesium alloy material is manufactured.
[Explanation of symbols]
1 melting equipment
11 Raw material preheater
12 Fuel supply means
13 heating means
14 Blocking gas injection means
140 barrier layer
141 oxygen meter
15 melting furnace
16 Molten metal
160 bubbles
161, 162 impurities
17 Inert gas injection means
18 Pumping outlet
180 filters
19 Separation wall
2 Casting equipment
20 Pump outlet
21 Ultrasonic removal method
210 Ultrasonic transducer
22 mold
220 nozzle port moving means
221 injection nozzle
222 vent hole
223 Shield gas
3 Soaking furnace
30 Rolled material (slab)
31 Temperature control means
4a, 4b sheet heating furnace
41 Support roll group
42 Rolled material temperature control means
5 Rolling equipment
50 rolled material
51 Rolling roll (back-up roll)
52 Rolled material holding roll
53 Rolling roll heating means
54 Rolling roll
55 Means of temperature control
56 Take-up roll

Claims (14)

マグネシウム合金材の製造装置であって、
溶解炉内の再溶解した溶湯の不活性ガスによるバブリング精錬を行い、不純物等をその比重に応じて溶湯の上層および下層に分離させる溶融装置と、
前記の溶融装置に連結されて、不純物を分離させた溶湯の汲み出し口から汲み出された溶湯を鋳型に注入する注入ノズル口を備える鋳造装置と、
前記の鋳造装置に連結されて、鋳造されたマグネシウム合金材スラブを冷却することなく、温間圧延に適した温度に均熱・調温しつつ圧延する圧延装置とを、一体に連結して構成したことを特徴とするマグネシウム合金材の製造装置。
An apparatus for manufacturing a magnesium alloy material,
A melting device that performs bubbling refining of the re-melted molten metal in the melting furnace with an inert gas, and separates impurities and the like into an upper layer and a lower layer of the molten metal according to its specific gravity;
A casting device, which is connected to the melting device and has an injection nozzle port for injecting the molten metal pumped from the outlet port of the molten metal into which the impurities have been separated, into a mold,
A rolling device that is connected to the casting device and that rolls while cooling and controlling the temperature of the cast magnesium alloy material slab to a temperature suitable for warm rolling without cooling, and integrally configured. An apparatus for producing a magnesium alloy material.
溶融装置と、鋳造装置と、圧延装置とを一体に連結して構成したマグネシウム合金材の製造装置であって、
溶融装置において、マグネシウム合金材を溶融する際に、溶解炉において溶湯の上部に、溶湯を大気と遮断すると共に、発火の発生時において消火可能にするために、少なくとも1%の混合比で含まれるSFと、COとを含む混合ガスを注入し形成したシールドガスの遮断層が設けられ、
鋳造装置において、溶湯が空気と接触することを防止するために、鋳型に上記のSFとCOの混合ガスなどの不活性ガスを注入し形成したシールドガスの遮断層が設けられたことを特徴とするマグネシウム合金材の製造装置。
A melting device, a casting device, and a manufacturing device of a magnesium alloy material configured by integrally connecting a rolling device,
In the melting device, when the magnesium alloy material is melted, it is contained at a mixing ratio of at least 1% above the melt in the melting furnace in order to shut off the melt from the atmosphere and to extinguish the fire when a fire occurs. A shielding gas blocking layer formed by injecting a mixed gas containing SF 6 and CO 2 is provided;
In the casting apparatus, in order to prevent the molten metal from coming into contact with the air, a shield gas shielding layer formed by injecting an inert gas such as a mixed gas of SF 6 and CO 2 into the mold was provided. Characteristic magnesium alloy material manufacturing equipment.
マグネシウム合金材の製造装置であって、
圧延工程で発生する皮剥けの所定レベルを検知または入力する検知手段と、
検知または入力に基づく指示に従い、少なくとも圧延工程を停止する制御手段と、
溶解炉内のバブリングをするための不活性ガスの注入、バブリングと汲み出しまでの時間、溶湯の鋳型への注入前に行う超音波による脱気泡時間、の内の少なくともいずれかの調整を行う調整手段と、を備えたことを特徴とする、マグネシウム合金材の製造装置。
An apparatus for manufacturing a magnesium alloy material,
Detecting means for detecting or inputting a predetermined level of peeling occurring in the rolling process,
Control means for stopping at least the rolling process according to an instruction based on the detection or input,
Adjusting means for adjusting at least one of injection of an inert gas for bubbling in a melting furnace, time until bubbling and pumping, and time for degassing by ultrasonic waves performed before injection of a molten metal into a mold. An apparatus for manufacturing a magnesium alloy material, comprising:
請求項1〜3に記載の発明において、
溶融装置には、溶解炉に注入された不活性ガスが滞留する遮断層における酸素濃度を測定する酸素計が備えられたことを特徴とする、マグネシウム合金材の製造装置。
In the invention according to claims 1 to 3,
An apparatus for manufacturing a magnesium alloy material, characterized in that the melting device is provided with an oxygen meter for measuring an oxygen concentration in a barrier layer in which an inert gas injected into the melting furnace stays.
請求項1〜4に記載の発明において、
溶融装置において、溶解炉内の再溶解した溶湯に酸化物や鋳造時の水素などの混入のおそれのない不活性ガスを注入し、気泡によるバブリングを行い、不純物等をその比重に応じて溶湯の上層および下層に分離させた三層の中間層に汲み出し口が位置するように、溶解炉内に設けられた汲み出し口が、溶湯の液面から底面最深部までの距離の内の、液面から1/10まで、および底面から1/15までの範囲を除く中間部の範囲に設けられたことを特徴とする、マグネシウム合金材の製造装置。
In the invention according to claims 1 to 4,
In the melting equipment, an inert gas is injected into the re-melted molten metal in the melting furnace without mixing oxides or hydrogen during casting, bubbling is performed with bubbles, and impurities and the like are removed according to the specific gravity of the molten metal. The pumping port provided in the melting furnace is positioned from the liquid level within the distance from the liquid level of the molten metal to the bottom deepest part, so that the pumping port is located in the three intermediate layers separated into the upper layer and the lower layer. An apparatus for producing a magnesium alloy material, wherein the apparatus is provided in a range of an intermediate portion excluding a range from 1/10 to a bottom and a range from a bottom to a 1/15.
請求項1〜5に記載の発明において、
溶融装置が備えるポンプの汲み出し口には、セラミックその他の溶湯よりも溶解温度の高い素材からなり、最大径が1μ以上の径を有する物質の通過を遮断するフィルターが設けられたことを特徴とする、マグネシウム合金材の製造装置。
In the invention according to claims 1 to 5,
The pump of the melting device is provided at the pump outlet with a filter made of a material having a melting temperature higher than that of the ceramic or other molten metal and having a maximum diameter of 1 μ or more to block the passage of a substance. , Magnesium alloy material manufacturing equipment.
請求項1〜6に記載の発明において、
鋳造装置には、ポンプにより汲み出された溶湯を鋳型に流入させるための注入ノズル口と、
溶湯が注入される鋳型と、
注入ノズル口を鋳型の底に近い位置から注入に従い遠ざけるノズル位置移動手段とが少なくとも備えられたことを特徴とする、マグネシウム合金材の製造装置。
In the invention according to claims 1 to 6,
The casting device has an injection nozzle port for allowing the molten metal pumped by the pump to flow into the mold,
A mold into which the molten metal is poured,
A magnesium alloy material manufacturing apparatus, comprising: at least a nozzle position moving means for moving an injection nozzle port away from a position near the bottom of the mold according to injection.
請求項1〜7に記載の発明において、
前記の鋳造装置にはさらに、鋳型に流入される溶湯を脱泡するための超音波振動子が、溶湯内に配置されるように備えられたことを特徴とする、マグネシウム合金材の製造装置。
In the invention according to claims 1 to 7,
An apparatus for manufacturing a magnesium alloy material, further comprising an ultrasonic vibrator for defoaming the molten metal flowing into the casting mold, wherein the ultrasonic vibrator is disposed in the molten metal.
請求項1〜8に記載の発明において、
前記の鋳造装置にはさらに、溶解したマグネシウム合金を鋳型に注入した後に、鋳型内の溶湯の固体化の進行を均一に近づけるように、周波数が1Hz〜30Hzの低周波振動を鋳型に加えることが可能な振動子が備えられたことを特徴とする、マグネシウム合金材の製造装置。
In the invention according to claims 1 to 8,
The casting apparatus may further include, after injecting the molten magnesium alloy into the mold, applying low-frequency vibration having a frequency of 1 Hz to 30 Hz to the mold so as to make the progress of solidification of the molten metal in the mold closer to uniform. An apparatus for manufacturing a magnesium alloy material, comprising a vibrator capable of being provided.
請求項1〜9に記載の発明において、
前記の圧延装置には、マグネシウム合金材スラブを温間圧延に適した温度に均熱・調温する圧延材調温手段と、圧延ロールの前後に設けられ、ガスと空気の混合比の調節により燃焼温度の調節可能なバーナー等の圧延材加熱手段とが備えられ、マグネシウム合金の加工に最適な温度に均熱・調温可能なことを特徴とする、マグネシウム合金材の製造装置。
In the invention according to claims 1 to 9,
In the above-mentioned rolling device, a rolled material temperature controlling means for soaking and controlling the temperature of the magnesium alloy material slab to a temperature suitable for warm rolling, and provided before and after the rolling roll, by adjusting the mixing ratio of gas and air. An apparatus for manufacturing a magnesium alloy material, comprising a rolled material heating means such as a burner whose combustion temperature can be adjusted, and capable of soaking and adjusting the temperature to an optimum temperature for processing a magnesium alloy.
請求項1〜10に記載の発明において、
前記の圧延装置には、圧延ロールが圧延材に接触することにより圧延材から抜熱した熱量を、圧延ロールの表面に与える圧延ロール調温手段が備えられたことを特徴とする、マグネシウム合金材の製造装置。
In the invention according to claims 1 to 10,
The above-mentioned rolling device is provided with a roll roll temperature control means for giving a calorific value extracted from the rolled material by the rolling roll coming into contact with the rolled material, and a roll roll temperature control means for giving to the surface of the roll. Manufacturing equipment.
請求項1〜11のいずれかに記載の発明において、
圧延工程で発生するひび割れなどの所定レベルを検知または入力する検知手段と、
検知または入力に基づく指示に従い、少なくとも圧延工程を停止する制御手段と、
圧延装置の、圧下率、圧延速度、レベラー通過時の諸条件、の内の少なくともいずれかの調整を行う調整手段と、を備えたことを特徴とする、マグネシウム合金材の製造装置。
In the invention according to any one of claims 1 to 11,
Detecting means for detecting or inputting a predetermined level such as a crack generated in a rolling process,
Control means for stopping at least the rolling process according to an instruction based on the detection or input,
An apparatus for producing a magnesium alloy material, comprising: an adjusting means for adjusting at least one of a rolling reduction, a rolling speed, and various conditions at the time of passing through a leveler of a rolling device.
請求項1〜12のいずれかに記載の製造装置を用いて製造することを特徴とする、マグネシウム合金材の製造方法。A method for manufacturing a magnesium alloy material, wherein the method is performed using the manufacturing apparatus according to claim 1. 溶融装置と、溶融装置に連結されて備えられた鋳造装置と、鋳造装置に連結されて備えられた圧延装置とが一体に連結して構成されたマグネシウム合金材の製造装置を用いて、
溶解炉内の再溶解した溶湯の不活性ガスによるバブリング精錬を行い、不純物等をその比重に応じて溶湯の上層および下層に分離させる溶融工程と、
不純物を分離させた溶湯の汲み出し口から汲み出された溶湯を、注入ノズル口から鋳型に注入する鋳造工程と、
鋳造されたマグネシウム合金材スラブを冷却することなく、温間圧延に適した温度に均熱・調温しつつ圧延する圧延工程とを経て製造されたことを特徴とするマグネシウム合金材。
A melting device, a casting device provided in connection with the melting device, and a rolling device provided in connection with the casting device, using a magnesium alloy material manufacturing device configured by being integrally connected,
A melting step of performing bubbling refining of the remelted molten metal in the melting furnace with an inert gas, and separating impurities and the like into an upper layer and a lower layer of the molten metal according to its specific gravity;
A casting step of injecting the molten metal pumped from the outlet of the molten metal into which the impurities have been separated into the mold from an injection nozzle port,
A magnesium alloy material produced through a rolling step of rolling the cast magnesium alloy material slab while cooling and controlling the temperature to a temperature suitable for warm rolling without cooling.
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