JP2004066149A - 移動床式ろ過装置のろ材再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動床式ろ過装置において、ろ材をろ過槽外に引き抜いた上、汚濁物質を除去して再生したろ材をろ過槽に戻すためのろ材再生装置として、ろ材と汚濁物質とを高能力で分離できる、再生能力の高いろ材再生装置を提供する。
【解決手段】ろ過槽10内に原水を流入させて原水をろ材層14を通過させて浄化処理する移動床式ろ過装置のろ材12を、ろ過槽10外に引き抜いてろ材12に付着した汚濁物質を剥離させ、それらをろ材貯溜分離槽34で互いに分離させた上、再生したろ材12を再びろ過槽10へと戻すろ材再生装置において、その主要素を成すろ材貯溜分離槽34を液体サイクロン式のものとして構成し、ろ材12と汚濁物質とをろ材貯溜分離槽34内で遠心分離により強制分離させるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】ろ過槽10内に原水を流入させて原水をろ材層14を通過させて浄化処理する移動床式ろ過装置のろ材12を、ろ過槽10外に引き抜いてろ材12に付着した汚濁物質を剥離させ、それらをろ材貯溜分離槽34で互いに分離させた上、再生したろ材12を再びろ過槽10へと戻すろ材再生装置において、その主要素を成すろ材貯溜分離槽34を液体サイクロン式のものとして構成し、ろ材12と汚濁物質とをろ材貯溜分離槽34内で遠心分離により強制分離させるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は移動床式ろ過装置に関し、詳しくはろ材を外部に取り出した上、そこに付着している汚濁物質を剥離させ、再生したろ材を再びろ過槽へと戻すためのろ材再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
下水などの汚水を浄化処理するための装置として、ろ過槽内に浮上ろ材の集合したろ材層を形成し、ろ過槽内に流入させた原水をそのろ材層を通過させて浄化処理し、処理水をろ過槽外に取り出すようにしたものが従来公知である。
【0003】
ところでこのろ過装置においては、浄化処理を続けるうちにろ材に汚濁物質が付着してろ材が汚れ、またろ材間が目詰まりしてしまって浄化能力が低下してしまう問題がある。
従ってこの種ろ過装置においては、ろ材に付着した汚濁物質をろ材から取り除いてろ材を再生し、ろ材による浄化能力を高く維持することが求められる。
【0004】
ろ材に付着した汚濁物質をろ材から取り除いてろ材を再生する装置として従来図4に示すものが公知である。
同図に示すものは下記文献1に開示のもので、ここではろ過槽200内に浮上ろ材(以下単にろ材とする)204の集まったろ材層202を形成し、そして原水流入管206を通じてろ過槽200上部に流入させた原水を、ろ材層202を下向きに通過させ、その過程で原水をろ材層202により浄化するとともに、浄化処理された処理水を処理水管208にて外部に取り出すようにしている。
【0005】
この装置にあっては、ろ材還流管210を設けてろ過槽200内部のろ材204を引き抜き、そしてろ材204に付着した汚濁物質を剥離し除去した上で、再生したろ材204をろ過槽200下部へと戻すようにしている。
【0006】
詳しくは、ろ材204をろ材層202上部から引き抜き、そしてろ材還流管210における引抜管210aの管壁との衝突や接触、更にはろ材204の粒子同士の衝突や接触等によってろ材204に付着した汚濁物質をろ材204から剥離させる。
そしてろ材還流管210上に設けたろ材貯溜分離槽224で再生したろ材204と汚濁物質とを比重の相違に基づいて分離し、そしてろ材貯溜分離槽224内で沈降した汚泥を排泥管226を通じて外部に排出する一方、浮上したろ材204をろ材還流管210の戻し管210bを通じて再びろ過槽200下部に供給し、ろ材層202に向けて浮上させるようにしている。
[文献1] 特開平7−51510号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この図4に示すろ過装置のろ材再生装置は、ろ材貯溜分離槽224内部でろ材204と汚濁物質とを沈降分離する方式、即ち重力の作用で重い汚濁物質を自然沈降させる一方、比重の軽いろ材204を浮上させることによって分離するものであるが、このような自然沈降方式でろ材204と汚濁物質とを分離する装置の場合、ろ材204と汚濁物質との分離能力が低く、特にろ材204の循環再生量を増加させたときに、ろ材貯溜分離槽224内で汚濁物質が沈降するための十分な時間が得られず、一部の汚濁物質がろ材204とともに、そのままろ過槽200へと再び返送されてしまい、ろ過槽200内において処理水がその汚濁物質により汚染されてしまうといった問題を生ずる。
【0008】
図4に示す移動床式ろ過装置におけるろ材再生装置は、重力による自然沈降方式でろ材と汚濁物質とを分離する方式の一例で、同様の問題はその他の自然沈降方式によりろ材と汚濁物質とを分離する装置一般に生じ得る問題である。
特にろ材還流管における引抜管上に循環ポンプを設けてその循環ポンプにより、ろ過槽内のろ材をろ過槽上部の水とともに引き抜いてろ材分離貯留槽へと押し込むものの場合、ろ材貯溜分離槽内で汚濁物質の十分な沈降時間が得られないと、汚濁物質がそのまま循環ポンプによる圧力でろ材とともにろ過槽内へ圧送されてしまう。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の移動床式ろ過装置のろ材再生装置はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、ろ過槽内に浮上ろ材の集まったろ材層を形成し、該ろ過槽内に原水を流入させて該原水を該ろ材層を通過させて浄化処理するろ過装置の、前記ろ材を該ろ過槽外に引き抜いて該ろ材に付着した汚濁物質を剥離させ、それらをろ材貯溜分離槽で互いに分離させた上、再生したろ材を再び前記ろ過槽へと戻すようにした移動床式ろ過装置のろ材再生装置において、前記ろ材貯溜分離槽を液体サイクロン式のものとして構成し、前記ろ材と汚濁物質とを該ろ材貯溜分離槽内で遠心分離により強制分離させるようになしたことを特徴とする。
【0010】
請求項2のものは、請求項1において、前記ろ材貯溜分離槽に流れ込むろ材の流入の勢いで該ろ材貯溜分離槽内に旋回流を生ぜしめ、該旋回流により前記ろ材と汚濁物質とを分離するようになしたことを特徴とする。
【0011】
【作用及び発明の効果】
以上のように本発明は、ろ材貯溜分離槽を液体サイクロン式のものとなし、ろ材と汚濁物質とをそのろ材貯溜分離槽内で遠心分離により強制分離させるようになしたもので、本発明によれば、ろ材貯溜分離槽内でのろ材と汚濁物質との分離能力を高めることができる。
従って本発明によれば、ろ材の循環再生量を多くした場合であってもろ材と汚濁物質とを十分に分離させることができる。即ち本発明によればろ材の循環再生量を多くすることが可能となるのであり、またこれによりろ過槽における浄化能力も高く維持することが可能となる。
【0012】
本発明においては、上記液体サイクロン式のろ材貯溜分離槽に流れ込むろ材の流入の勢いで、ろ材貯溜分離槽内で旋回流を生ぜしめ、その旋回流によりろ材と汚濁物質とを分離するようになすことができる(請求項2)。
【0013】
このようにすれば、特別の駆動装置を設けることなくろ材貯溜分離槽内でろ材と汚濁物質とを遠心分離でき、装置を簡素に構成できるとともに所要コストも安価となすことができる。
【0014】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本例の移動床式ろ過装置におけるろ過槽で、内部に微粒状の浮上ろ材(以下単にろ材とする)12の集合体から成るろ材層14が所定の高さ範囲(ここでは3m程度)に亘って形成されている。
ここでろ材12は、大きさが数mm程度の微粒状のもので微生物の付着した多孔質の発泡ポリスチレンから成っており、その比重は0.1以下程度で大きな浮上力を有している。
但しろ材12は、図2に示す多数のウェッジワイヤ16から成るウェッジワイヤスクリーン18にて水面への浮上が阻止されている。
【0015】
20は原水流入管で、この原水流入管20を通じて原水(汚水)がろ過槽10上部に流入させられる。
流入した原水は、後に述べる処理水の排出に伴ってろ材層14内部を下向きに通過して流れ、その過程でろ材12によって汚れが除去されて浄化される。
【0016】
22は浄化後の処理水をろ過槽10外に取り出す処理水管で、ろ過槽10内部において集水管24が接続されている。
この集水管24には所定間隔で集水口26が設けられており、それら集水口26を通じて浄化後の処理水が集水される。
尚各集水口26にはストレーナが設けてある。
【0017】
28は散気管で、ブロアにて送られた空気がその散気管28からろ材層14内部に供給されるようになっている。
【0018】
30はろ過槽10の上部からろ材12を引き抜いて再びろ過槽10下部へと戻すためのろ材還流管で、このろ材還流管30上に循環ポンプ32が設けられており、循環ポンプ32の作動により、ろ材還流管30における引抜管30aを通じろ材層14上部からろ材12が引き抜かれる。
この循環ポンプ32は、引き抜いたろ材12から汚濁物質を剥離させる働きを併せ有するもので、ここでは循環ポンプ32として、インペラーを含む接液部がゴムライニングされたスラリーポンプ(又はモーノポンプ)が用いられている。
尚循環ポンプ32の回転数はここでは1000rpm以下である。
【0019】
この例では、循環ポンプ32に流入したろ材12が循環ポンプ32のインペラーに当るなどして、その循環ポンプ32による撹拌効果でろ材12に付着した汚濁物質がろ材12から剥離される。
その後汚濁物質の剥離によって再生したろ材12と汚濁物質とが、同じくろ材還流管30上に設けられたろ材貯溜分離槽34へと流入し、そこで再生されたろ材12と汚濁物質とが分離される。
【0020】
再生されたろ材12は、その後ろ材還流管30における戻し管30bを通じてろ過槽10下部、詳しくはろ過槽10下部に設けた案内部材36の下側に戻される。
案内部材36は全体として略傘状をなしており、またその中央部には開口38が形成されている。
【0021】
案内部材36の下側に戻されたろ材12は、案内部材36による案内の下に、その中央部の開口38からろ材層14へ向けてろ過槽10内を浮上する。
尚、ろ材貯溜分離槽34の底部には排泥管40が接続されており、ろ材貯溜分離槽34の底部に沈降した汚泥が、この排泥管40を通じて外部に排泥される。
【0022】
上記ろ材貯溜分離槽34は、図3に示しているように液体サイクロン式のものとして構成されている。
同図に示しているようにこのろ材貯溜分離槽34は、槽本体42が、円筒形状の上部42aと略円錐形状の下部42bとを有しており、そしてその上部42aに対し引抜管30aが接続されている。
ここで引抜管30aは、図3(A)に示しているように上部42aの周壁に対し略その接線方向に向けて接続されている。
【0023】
従ってこの例のろ材貯溜分離槽34においては、槽本体42の上部42aに対し、引抜管30aを通じて引き抜かれたろ材12がこれとともに引き抜かれたろ過槽10内の水とともに流入し、その際に流入の勢いでろ材貯溜分離槽34内に旋回流Sを生ぜしめる。
【0024】
そしてその旋回流Sによって比重の重い汚濁物質が外周側に、また比重の軽いろ材12が中心部に集まる。
そして旋回流Sによる遠心力で外周側に集まった汚濁物質は、略円錐形状の下部42bの周壁に沿って下向きに沈降し、更に排泥管40を通じて排泥ポンプ等により外部に強制排出される。
一方中心部に集まったろ材12は、上部42aの中心部から上向きに突き出した戻し管30bを通じ、ろ過槽10の下部へと返送される。
【0025】
次に本例の移動床式ろ過装置の作用を説明する。
原水流入管20を通じてろ過槽10内部に流入した原水は、ろ材層14内部を下向きに通過して流れ、その過程でろ材12によって汚れが除去されて浄化される。
浄化後の処理水は集水管24で集水され、処理水管22を通じて外部に取り出される。
【0026】
この原水流入管20による原水の流入及び原水の浄化処理は中断することなく連続して行われる。
この原水の浄化処理と並行して、ろ過槽10上部からろ材12が、ろ過槽10上部の水を伴ってろ材還流管30の引抜管30aを通じてろ過槽10外部に連続的に(間欠的であっても良い)引き抜かれる。
【0027】
引き抜かれたろ材12は循環ポンプ32へと流入し、そこで循環ポンプ32の撹拌効果によってろ材12に付着した汚濁物質がろ材12から剥離させられる。
その後ろ材12は汚濁物質とともに液体サイクロン式のろ材貯溜分離槽34へと流入し、そこで汚濁物質と再生したろ材12とが遠心分離により強制分離される。
【0028】
そしてろ材貯溜分離槽34の底部に沈降した汚泥が排泥管40を通じ外部に排泥される。
一方再生したろ材12は、戻し管30bを通じてろ過槽10下部へと供給され、続いてろ過槽10を浮上してろ材層14に集合する。
【0029】
以上のような本例の移動床式ろ過装置のろ材再生装置では、ろ材12と汚濁物質とを液体サイクロン式のろ材貯溜分離槽34内で遠心分離により強制分離させるため、ろ材貯溜分離槽34でのろ材12と汚濁物質とを効率高く分離することができる。
従ってろ材12の循環再生量を多くした場合であっても、ろ材12と汚濁物質とを十分に分離させることができ、これによりろ材12の循環再生量を多くすることが可能となり、ひいてはろ過槽10におけるろ過能力も高く維持することができる。
【0030】
また本例ではろ材貯溜分離槽34に流れ込むろ材12の流入の勢いで旋回流Sを生ぜしめ、その旋回流Sによりろ材12と汚濁物質とを分離するため、特別の駆動装置を設けることなくろ材12と汚濁物質とを遠心分離でき、装置を簡素に構成できるとともに所要コストも安価となすことができる。
【0031】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である移動床式ろ過装置のろ材再生装置をろ過装置とともに示す図である。
【図2】図1におけるウェッジワイヤスクリーンの構成を示す図である。
【図3】同実施例のろ材再生装置の要部を示す図である。
【図4】従来の移動床式ろ過装置のろ材再生装置の一例をろ過装置とともに示す図である。
【符号の説明】
10 ろ過槽
12 浮上ろ材
14 ろ材層
34 ろ材貯溜分離槽
S 旋回流
【発明の属する技術分野】
この発明は移動床式ろ過装置に関し、詳しくはろ材を外部に取り出した上、そこに付着している汚濁物質を剥離させ、再生したろ材を再びろ過槽へと戻すためのろ材再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
下水などの汚水を浄化処理するための装置として、ろ過槽内に浮上ろ材の集合したろ材層を形成し、ろ過槽内に流入させた原水をそのろ材層を通過させて浄化処理し、処理水をろ過槽外に取り出すようにしたものが従来公知である。
【0003】
ところでこのろ過装置においては、浄化処理を続けるうちにろ材に汚濁物質が付着してろ材が汚れ、またろ材間が目詰まりしてしまって浄化能力が低下してしまう問題がある。
従ってこの種ろ過装置においては、ろ材に付着した汚濁物質をろ材から取り除いてろ材を再生し、ろ材による浄化能力を高く維持することが求められる。
【0004】
ろ材に付着した汚濁物質をろ材から取り除いてろ材を再生する装置として従来図4に示すものが公知である。
同図に示すものは下記文献1に開示のもので、ここではろ過槽200内に浮上ろ材(以下単にろ材とする)204の集まったろ材層202を形成し、そして原水流入管206を通じてろ過槽200上部に流入させた原水を、ろ材層202を下向きに通過させ、その過程で原水をろ材層202により浄化するとともに、浄化処理された処理水を処理水管208にて外部に取り出すようにしている。
【0005】
この装置にあっては、ろ材還流管210を設けてろ過槽200内部のろ材204を引き抜き、そしてろ材204に付着した汚濁物質を剥離し除去した上で、再生したろ材204をろ過槽200下部へと戻すようにしている。
【0006】
詳しくは、ろ材204をろ材層202上部から引き抜き、そしてろ材還流管210における引抜管210aの管壁との衝突や接触、更にはろ材204の粒子同士の衝突や接触等によってろ材204に付着した汚濁物質をろ材204から剥離させる。
そしてろ材還流管210上に設けたろ材貯溜分離槽224で再生したろ材204と汚濁物質とを比重の相違に基づいて分離し、そしてろ材貯溜分離槽224内で沈降した汚泥を排泥管226を通じて外部に排出する一方、浮上したろ材204をろ材還流管210の戻し管210bを通じて再びろ過槽200下部に供給し、ろ材層202に向けて浮上させるようにしている。
[文献1] 特開平7−51510号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この図4に示すろ過装置のろ材再生装置は、ろ材貯溜分離槽224内部でろ材204と汚濁物質とを沈降分離する方式、即ち重力の作用で重い汚濁物質を自然沈降させる一方、比重の軽いろ材204を浮上させることによって分離するものであるが、このような自然沈降方式でろ材204と汚濁物質とを分離する装置の場合、ろ材204と汚濁物質との分離能力が低く、特にろ材204の循環再生量を増加させたときに、ろ材貯溜分離槽224内で汚濁物質が沈降するための十分な時間が得られず、一部の汚濁物質がろ材204とともに、そのままろ過槽200へと再び返送されてしまい、ろ過槽200内において処理水がその汚濁物質により汚染されてしまうといった問題を生ずる。
【0008】
図4に示す移動床式ろ過装置におけるろ材再生装置は、重力による自然沈降方式でろ材と汚濁物質とを分離する方式の一例で、同様の問題はその他の自然沈降方式によりろ材と汚濁物質とを分離する装置一般に生じ得る問題である。
特にろ材還流管における引抜管上に循環ポンプを設けてその循環ポンプにより、ろ過槽内のろ材をろ過槽上部の水とともに引き抜いてろ材分離貯留槽へと押し込むものの場合、ろ材貯溜分離槽内で汚濁物質の十分な沈降時間が得られないと、汚濁物質がそのまま循環ポンプによる圧力でろ材とともにろ過槽内へ圧送されてしまう。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の移動床式ろ過装置のろ材再生装置はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、ろ過槽内に浮上ろ材の集まったろ材層を形成し、該ろ過槽内に原水を流入させて該原水を該ろ材層を通過させて浄化処理するろ過装置の、前記ろ材を該ろ過槽外に引き抜いて該ろ材に付着した汚濁物質を剥離させ、それらをろ材貯溜分離槽で互いに分離させた上、再生したろ材を再び前記ろ過槽へと戻すようにした移動床式ろ過装置のろ材再生装置において、前記ろ材貯溜分離槽を液体サイクロン式のものとして構成し、前記ろ材と汚濁物質とを該ろ材貯溜分離槽内で遠心分離により強制分離させるようになしたことを特徴とする。
【0010】
請求項2のものは、請求項1において、前記ろ材貯溜分離槽に流れ込むろ材の流入の勢いで該ろ材貯溜分離槽内に旋回流を生ぜしめ、該旋回流により前記ろ材と汚濁物質とを分離するようになしたことを特徴とする。
【0011】
【作用及び発明の効果】
以上のように本発明は、ろ材貯溜分離槽を液体サイクロン式のものとなし、ろ材と汚濁物質とをそのろ材貯溜分離槽内で遠心分離により強制分離させるようになしたもので、本発明によれば、ろ材貯溜分離槽内でのろ材と汚濁物質との分離能力を高めることができる。
従って本発明によれば、ろ材の循環再生量を多くした場合であってもろ材と汚濁物質とを十分に分離させることができる。即ち本発明によればろ材の循環再生量を多くすることが可能となるのであり、またこれによりろ過槽における浄化能力も高く維持することが可能となる。
【0012】
本発明においては、上記液体サイクロン式のろ材貯溜分離槽に流れ込むろ材の流入の勢いで、ろ材貯溜分離槽内で旋回流を生ぜしめ、その旋回流によりろ材と汚濁物質とを分離するようになすことができる(請求項2)。
【0013】
このようにすれば、特別の駆動装置を設けることなくろ材貯溜分離槽内でろ材と汚濁物質とを遠心分離でき、装置を簡素に構成できるとともに所要コストも安価となすことができる。
【0014】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本例の移動床式ろ過装置におけるろ過槽で、内部に微粒状の浮上ろ材(以下単にろ材とする)12の集合体から成るろ材層14が所定の高さ範囲(ここでは3m程度)に亘って形成されている。
ここでろ材12は、大きさが数mm程度の微粒状のもので微生物の付着した多孔質の発泡ポリスチレンから成っており、その比重は0.1以下程度で大きな浮上力を有している。
但しろ材12は、図2に示す多数のウェッジワイヤ16から成るウェッジワイヤスクリーン18にて水面への浮上が阻止されている。
【0015】
20は原水流入管で、この原水流入管20を通じて原水(汚水)がろ過槽10上部に流入させられる。
流入した原水は、後に述べる処理水の排出に伴ってろ材層14内部を下向きに通過して流れ、その過程でろ材12によって汚れが除去されて浄化される。
【0016】
22は浄化後の処理水をろ過槽10外に取り出す処理水管で、ろ過槽10内部において集水管24が接続されている。
この集水管24には所定間隔で集水口26が設けられており、それら集水口26を通じて浄化後の処理水が集水される。
尚各集水口26にはストレーナが設けてある。
【0017】
28は散気管で、ブロアにて送られた空気がその散気管28からろ材層14内部に供給されるようになっている。
【0018】
30はろ過槽10の上部からろ材12を引き抜いて再びろ過槽10下部へと戻すためのろ材還流管で、このろ材還流管30上に循環ポンプ32が設けられており、循環ポンプ32の作動により、ろ材還流管30における引抜管30aを通じろ材層14上部からろ材12が引き抜かれる。
この循環ポンプ32は、引き抜いたろ材12から汚濁物質を剥離させる働きを併せ有するもので、ここでは循環ポンプ32として、インペラーを含む接液部がゴムライニングされたスラリーポンプ(又はモーノポンプ)が用いられている。
尚循環ポンプ32の回転数はここでは1000rpm以下である。
【0019】
この例では、循環ポンプ32に流入したろ材12が循環ポンプ32のインペラーに当るなどして、その循環ポンプ32による撹拌効果でろ材12に付着した汚濁物質がろ材12から剥離される。
その後汚濁物質の剥離によって再生したろ材12と汚濁物質とが、同じくろ材還流管30上に設けられたろ材貯溜分離槽34へと流入し、そこで再生されたろ材12と汚濁物質とが分離される。
【0020】
再生されたろ材12は、その後ろ材還流管30における戻し管30bを通じてろ過槽10下部、詳しくはろ過槽10下部に設けた案内部材36の下側に戻される。
案内部材36は全体として略傘状をなしており、またその中央部には開口38が形成されている。
【0021】
案内部材36の下側に戻されたろ材12は、案内部材36による案内の下に、その中央部の開口38からろ材層14へ向けてろ過槽10内を浮上する。
尚、ろ材貯溜分離槽34の底部には排泥管40が接続されており、ろ材貯溜分離槽34の底部に沈降した汚泥が、この排泥管40を通じて外部に排泥される。
【0022】
上記ろ材貯溜分離槽34は、図3に示しているように液体サイクロン式のものとして構成されている。
同図に示しているようにこのろ材貯溜分離槽34は、槽本体42が、円筒形状の上部42aと略円錐形状の下部42bとを有しており、そしてその上部42aに対し引抜管30aが接続されている。
ここで引抜管30aは、図3(A)に示しているように上部42aの周壁に対し略その接線方向に向けて接続されている。
【0023】
従ってこの例のろ材貯溜分離槽34においては、槽本体42の上部42aに対し、引抜管30aを通じて引き抜かれたろ材12がこれとともに引き抜かれたろ過槽10内の水とともに流入し、その際に流入の勢いでろ材貯溜分離槽34内に旋回流Sを生ぜしめる。
【0024】
そしてその旋回流Sによって比重の重い汚濁物質が外周側に、また比重の軽いろ材12が中心部に集まる。
そして旋回流Sによる遠心力で外周側に集まった汚濁物質は、略円錐形状の下部42bの周壁に沿って下向きに沈降し、更に排泥管40を通じて排泥ポンプ等により外部に強制排出される。
一方中心部に集まったろ材12は、上部42aの中心部から上向きに突き出した戻し管30bを通じ、ろ過槽10の下部へと返送される。
【0025】
次に本例の移動床式ろ過装置の作用を説明する。
原水流入管20を通じてろ過槽10内部に流入した原水は、ろ材層14内部を下向きに通過して流れ、その過程でろ材12によって汚れが除去されて浄化される。
浄化後の処理水は集水管24で集水され、処理水管22を通じて外部に取り出される。
【0026】
この原水流入管20による原水の流入及び原水の浄化処理は中断することなく連続して行われる。
この原水の浄化処理と並行して、ろ過槽10上部からろ材12が、ろ過槽10上部の水を伴ってろ材還流管30の引抜管30aを通じてろ過槽10外部に連続的に(間欠的であっても良い)引き抜かれる。
【0027】
引き抜かれたろ材12は循環ポンプ32へと流入し、そこで循環ポンプ32の撹拌効果によってろ材12に付着した汚濁物質がろ材12から剥離させられる。
その後ろ材12は汚濁物質とともに液体サイクロン式のろ材貯溜分離槽34へと流入し、そこで汚濁物質と再生したろ材12とが遠心分離により強制分離される。
【0028】
そしてろ材貯溜分離槽34の底部に沈降した汚泥が排泥管40を通じ外部に排泥される。
一方再生したろ材12は、戻し管30bを通じてろ過槽10下部へと供給され、続いてろ過槽10を浮上してろ材層14に集合する。
【0029】
以上のような本例の移動床式ろ過装置のろ材再生装置では、ろ材12と汚濁物質とを液体サイクロン式のろ材貯溜分離槽34内で遠心分離により強制分離させるため、ろ材貯溜分離槽34でのろ材12と汚濁物質とを効率高く分離することができる。
従ってろ材12の循環再生量を多くした場合であっても、ろ材12と汚濁物質とを十分に分離させることができ、これによりろ材12の循環再生量を多くすることが可能となり、ひいてはろ過槽10におけるろ過能力も高く維持することができる。
【0030】
また本例ではろ材貯溜分離槽34に流れ込むろ材12の流入の勢いで旋回流Sを生ぜしめ、その旋回流Sによりろ材12と汚濁物質とを分離するため、特別の駆動装置を設けることなくろ材12と汚濁物質とを遠心分離でき、装置を簡素に構成できるとともに所要コストも安価となすことができる。
【0031】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である移動床式ろ過装置のろ材再生装置をろ過装置とともに示す図である。
【図2】図1におけるウェッジワイヤスクリーンの構成を示す図である。
【図3】同実施例のろ材再生装置の要部を示す図である。
【図4】従来の移動床式ろ過装置のろ材再生装置の一例をろ過装置とともに示す図である。
【符号の説明】
10 ろ過槽
12 浮上ろ材
14 ろ材層
34 ろ材貯溜分離槽
S 旋回流
Claims (2)
- ろ過槽内に浮上ろ材の集まったろ材層を形成し、該ろ過槽内に原水を流入させて該原水を該ろ材層を通過させて浄化処理するろ過装置の、前記ろ材を該ろ過槽外に引き抜いて該ろ材に付着した汚濁物質を剥離させ、それらをろ材貯溜分離槽で互いに分離させた上、再生したろ材を再び前記ろ過槽へと戻すようにした移動床式ろ過装置のろ材再生装置において、
前記ろ材貯溜分離槽を液体サイクロン式のものとして構成し、前記ろ材と汚濁物質とを該ろ材貯溜分離槽内で遠心分離により強制分離させるようになしたことを特徴とする移動床式ろ過装置のろ材再生装置。 - 請求項1において、前記ろ材貯溜分離槽に流れ込むろ材の流入の勢いで該ろ材貯溜分離槽内に旋回流を生ぜしめ、該旋回流により前記ろ材と汚濁物質とを分離するようになしたことを特徴とする移動床式ろ過装置のろ材再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002230918A JP2004066149A (ja) | 2002-08-08 | 2002-08-08 | 移動床式ろ過装置のろ材再生装置 |
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ID=32016835
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JP2002230918A Pending JP2004066149A (ja) | 2002-08-08 | 2002-08-08 | 移動床式ろ過装置のろ材再生装置 |
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JP (1) | JP2004066149A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100589610B1 (ko) | 2004-10-13 | 2006-06-19 | 경동기계 주식회사 | 경비중 이물질 분류장치 |
KR200471174Y1 (ko) | 2013-06-26 | 2014-03-25 | 미라클워터 주식회사 | 초고속 여과기능과 미세여재의 회수기능을 구비한 여과장치 |
-
2002
- 2002-08-08 JP JP2002230918A patent/JP2004066149A/ja active Pending
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KR200471174Y1 (ko) | 2013-06-26 | 2014-03-25 | 미라클워터 주식회사 | 초고속 여과기능과 미세여재의 회수기능을 구비한 여과장치 |
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