JP2004066145A - 排気ガス浄化用触媒及びその製造方法 - Google Patents

排気ガス浄化用触媒及びその製造方法 Download PDF

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Shinji Yamamoto
山本 伸司
Shinko Takatani
高谷 真弘
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Abstract

【課題】ゼオライトのSARに関わらず、円周方向や径方向の亀裂の発生を防止した吸着材層を有し、長時間の熱履歴後も吸着層の剥離やコート層全体の欠落を抑制できる排気ガス浄化用触媒及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】担体上に、クラックを有さず且つゼオライトと、Y=a(X)+b(X)+cで表されるシリカゾルバインダーとを含むHC吸着材層を積層し、白金、パラジウム及びロジウムなどの貴金属と、アルミナ、セリア及びジルコニアなどを含む触媒成分層を積層した排気ガス浄化用触媒である。
シリカ/アルミナ比が10〜100のβ−ゼオライト及びシリカゾルを含むスラリーと添加量の10〜90%が上記式で表されるシリカゾルバインダーとを混合し、モノリス担体に塗布し乾燥・焼成して該HC吸着材層を形成し、この上に触媒成分層を形成する排気ガス浄化用触媒の製造方法である。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気ガス浄化用触媒及びその製造方法に係り、更に詳細には、耐久性に優れ、内燃機関の冷間始動時に排出される炭化水素(以下、「コールドHC」と称す)や、内燃機関から排出させる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)などの排気ガス成分を浄化する排気ガス浄化用触媒及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、担体としてのセラミックモノリス担体や金属製ハニカム担体などの一体構造基材に触媒層を形成する方法としては、例えば特開昭53−135898号公報に記載されているように、貴金属を含むアルミナとセリアを含む複合物に酢酸水溶液を加えて粉砕した触媒スラリーをセラミックモノリス担体にコーティングして付着させ、乾燥した後、焼成することにより、触媒とする方法がある。
【0003】
また、モノリス担体上に、炭化水素吸着能を有する吸着材から成る吸着層を被覆担持し、更に当該吸着層上に排気ガス成分の浄化能を有する触媒材から成る触媒層を逐次被覆担持して積層した多層構造型の排ガス浄化用の触媒では、長時間の熱履歴を受けた後も吸着層がモノリス担体上に固定化されていることが重要である。しかし、モノリス担体上に被覆担持し固定化した吸着層に円周上の亀裂(クラック)が形成されると、長時間の熱履歴や車両走行時の振動によって、亀裂を起点に吸着層の一部が剥離しコールドHC吸着能が低下したり、浄化触媒層が欠落し脱離するコールドHCが未浄化のまま排出されることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
吸着材として使用できるゼオライトは、三元触媒で使用されてきたアルミナ、ジルコニア及びセリアなどの無機材料に比べて粒子表面の化学的特性が異なるため、アルミナなどの無機酸化物を主成分とする粘結剤(バインダー)を使用した従来技術では、ゼオライトから成る吸着層を固着することが難しいという問題点があった。
また、アルミナなどの無機酸化物を主成分とするバインダー粒子は、ゼオライト粒子表面に付着し難いため、該ゼオライトスラリーをモノリス担体に塗布した後に乾燥・焼成する従来の製造方法では、バインダーがゼオライト粒子間に十分に分散せず吸着層を固着できない。このため長時間の熱履歴や振動などの物理的な力を受けた後に、吸着層が剥離し易いという問題点があった。
更に、吸着層を強固に固着するためアルミナゾルなどのバインダーを多量に含有させると、吸着層内へのガスの拡散が阻害され、吸着材の吸着能を低下するという問題点があった。
【0005】
このような背景から、本発明者らは、吸着層がβ−ゼオライトのシリカ/アルミナ比(SiO/Alモル比;SAR)とSiOゾル分子径又は粒子長とが一定の関係式を満たす場合に、担体及び触媒成分層との密着性に優れることを見出した。
【0006】
本発明は、このような従来技術の有する課題及び新たな知見に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ゼオライトのSARに関わらず、円周方向や径方向の亀裂(クラック)の発生を防止した吸着材層を有し、長時間の熱履歴後も吸着層の剥離やコート層全体の欠落を抑制できる排気ガス浄化用触媒及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記問題点に鑑み鋭意研究した結果、粘結剤(バインダー)として使用するシリカゾル粒子の形状を規定することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の排気ガス浄化用触媒について詳細に説明する。なお、本明細書において「%」は、特記しない限り質量百分率を示す。
【0009】
上述の如く、本発明の排気ガス浄化用触媒は、担体上に、コールドHC及びHCを吸着しうるHC吸着材層と、HC吸着材層から脱離したHCを浄化する触媒成分層とを順次積層して成る。
ここで、担体としては、一体構造型のモノリス担体であればよく、コージェライトなどのセラミクス製担体や、フェライト系ステンレスなどの金属製の担体を用いることができる。
【0010】
かかる排気ガス浄化用触媒において、HC吸着材層は、ゼオライトとシリカゾルバインダーを含有して成る。また、上記シリカゾルバインダーは、次式、
Y=a(X)+b(X)+c
(式中の、Xはゼオライトのシリカ/アルミナのモル比、Yは球状シリカゾルの平均粒径[nm]又は鎖状シリカゾルの平均最大長[nm]、aは0.005〜0.08、bは−2.0〜2.0、cは−25.0〜25.0を示す)で表される形状を満足する。また、a、b及びcは、a=0.01〜0.06、b=−1.0〜2.0、c=−15.0〜15.0であることがより好ましい。
更に、HC吸着材層は、担体軸方向(例えば、ハニカム担体のセル延在方向)と直行する断面において、ほぼ円形の表面を有する。そして、この円形表面のほぼ円周方向に延在するクラック(周方向クラック)、ほぼ半径方向に延在するクラック(径方向クラック)のいずれか一方又は双方が存在しないことを特徴とする。
これより、ゼオライトのシリカ/アルミナのモル比(SiO/Al比;SAR)に関わらず、周方向上や径方向上に亀裂(クラック)の無い吸着材層が形成され、長時間の熱履歴後も吸着層の剥離やコート層全体の欠落が抑制される。また、吸着材層は,HCの脱離を抑制又は遅延させるのに好適な形状に形成できるので、上部に配置した触媒成分層が効率良く浄化する。
【0011】
また、上記ゼオライトは、その平均粒径が0.5〜6.5μmであるとともにシリカ/アルミナのモル比が10〜100であることが好ましい。このときは、上記クラックの無い吸着材層を形成し易く、また長時間の熱履歴後も吸着材層をHCの脱離を抑制又は遅延するに好適な形状に形成し易い。
【0012】
更に、上記HC吸着材層は、H型β−ゼオライトと、MFI、Y型、USY、モルデナイト又はフェリエライト、及びこれらの任意の組合せに係るゼオライトと、を含有して成ることが好ましい。
これより、排気ガス中のHC種の組成比に応じて、ゼオライト種の細孔分布を最適化でき、HC吸着能を向上させることができる。また、H型β−ゼオライトと共にこれらゼオライト種を共存させることにより、吸着可能なHC種の範囲が更に広くなり易い。言い換えれば、吸着したいHC種に対して、その吸着に可能な種々のゼオライト種を組合せることができる。
【0013】
また、上記触媒成分層は、セリウム(Ce)、ジルコニウム(Zr)又はランタン(La)、及びこれらの任意の組合せに係るものを金属換算で1〜10モル%含むアルミナ、並びに/又はジルコニウム(Zr)、ネオジウム(Nd)、プラセオジウム(Pr)、イットリウム(Y)又はランタン(La)、及びこれらの任意の組合せに係るものを金属換算で1〜50モル%含むセリウム酸化物を更に含有して成ることが好ましい。
これより、吸着材層から脱離するHCに対する浄化能の向上及びHCが脱離する際に酸素放出材から酸素を供給できるため触媒成分層内の酸素不足状態を緩和抑制することができ、上部に配置した触媒成分層で更に効率良く浄化することができる。また、排気ガス浄化用触媒の低温活性及びストイキ雰囲気下における触媒活性や耐久性を向上させることができる。
【0014】
特に、上記添加物を含むアルミナは高温耐久後のアルミナの構造安定性を高め、α−アルミナへの相転移やBET比表面積の低下を抑制することができる。なお、添加量が1モル%未満では十分な添加効果が得られにくく、10モル%を超えると添加効果が飽和することがある。また、かかるアルミナの使用量は、代表的には触媒1L当たり10〜200gである。10g未満では十分な貴金属の分散性が得られにくく、200gより多く使用しても触媒性能は飽和し、顕著な改良効果は得られにくい。
【0015】
また、上記添加物を含むセリウム酸化物は、酸素吸蔵能が高く、リッチ雰囲気及びストイキ近傍で格子酸素や吸着酸素を放出し、貴金属の酸化状態を排気ガスの浄化に適したものとし、触媒性能の低下を抑制しうる。1〜50モル%としたのは、該セリウム酸化物に添加される成分が、セリアの酸素放出能やBET比表面積、熱安定性を顕著に改良するためである。なお、1モル%未満ではセリアのみの場合と変わらず上述の添加効果が現れにくく、50モル%を超えるとこの添加効果が飽和又は逆に低下し易い。
【0016】
一方、上記触媒成分層が、Ce、Zr又はLa、及びこれらの任意の組合せに係るものを金属換算で1〜40モル%含むジルコニウム酸化物(ジルコニア)を更に含有することも好ましい。
この場合は、ジルコニアの酸素放出能やBET比表面積、熱安定性が顕著に改良され、排気ガス浄化用触媒のリッチ雰囲気及びストイキ雰囲気下における触媒活性や耐久性が向上しうる。なお、1モル%未満ではジルコニアのみの場合と変わらず上述の添加効果が現れにくく、40モル%を超えるとこの添加効果が飽和又は逆に低下し易い。また、ジルコニアがかかる添加物を含むことにより、リッチ雰囲気及びストイキ近傍で格子酸素や吸着酸素を放出し、貴金属の酸化状態を排気ガスの浄化に適したものとし、触媒性能の低下を抑制しうる。
【0017】
上述の触媒成分層は、排気ガス浄化用触媒のリッチ雰囲気における触媒活性や耐久性を向上させるために、アルカリ金属、アルカリ土類金属のいずれか一方又は双方を更に含有することができる。例えば、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カルシウム(Ca)、セシウム(Cs)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)又はバリウム(Ba)、及びこれらを任意に組合せたものなどが挙げられる。このときは、リッチ雰囲気下でのHC吸着被毒作用が緩和され、また貴金属のシンタリングが抑制されうるため、低温活性や還元雰囲気での活性を更に向上させうる。アルカリ金属やアルカリ土類金属の含有量は、触媒1L中1〜40gが望ましく、1g未満では炭化水素類の吸着被毒や貴金属のシンタリングを抑制しにくく、40gを超えても優位な増量効果が得られにくく、逆に性能を低下させることがある。
【0018】
次に、本発明の排気ガス浄化用触媒の製造方法について詳細に説明する。
かかる製造方法は、シリカ/アルミナ比が10〜100のβ−ゼオライト及びシリカゾルを含むスラリーと、シリカゾルバインダーとを混合し、次いで、モノリス担体に塗布し、乾燥及び/又は焼成してHC吸着材層を形成し、次いで触媒成分層を形成して、上述の排気ガス浄化用触媒を得ることを特徴とする。
また、シリカゾルバインダーは、添加量の10〜90%が次式、
Y=a(X)+b(X)+c
(式中の、Xは使用するゼオライトのシリカ/アルミナのモル比を、Yは球状シリカゾルの平均粒径[nm]又は鎖状シリカゾルの平均最大長[nm]、aは0.005〜0.08、bは−2.0〜2.0、cは−25.0〜25.0を示す)で表される形状を満足するものを用いる。また、a、b及びcは、a=0.01〜0.06、b=−1.0〜2.0、c=−15.0〜15.0であることがより好ましい。
これより、ゼオライトのシリカ/アルミナのモル比(SiO/Al比;SAR)に関わらず、周方向上や径方向上に亀裂(クラック)の無い吸着材層が形成され、長時間の熱履歴後も吸着層の剥離やコート層全体の欠落が抑制される。また、吸着材層は、HCの脱離を抑制又は遅延させるのに好適な形状に形成できるので、上部に配置した触媒成分層が効率良く浄化する。
また、上記β−ゼオライトの平均粒子径を0.5〜6.5μmとすることが好ましい。このときは、触媒成分層が更に効率良くHCを浄化できるので有効である。
【0019】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における全ての実験はガソリン車で行ったが、ディーゼル車でも同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0020】
(実施例1)
β−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=23)に対し、次式
Y=0.055(X)−0.95(X)+10
を適用し、Y=18の変数を満たすシリカゾル(球状で平均粒子径10〜20)を使用した。
β−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=23)2257g、シリカゾル(固形分20%)1215g、純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリー液をコージェライト製担体(GSA=19.0m/m、セル形状:四角形、200セル/10ミル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて乾燥し、400℃で1時間焼成して触媒−aを得た。
【0021】
Ce3mol%を含むアルミナ粉末(Al97mol%)に、硝酸パラジウム水溶液を含浸中又は高速撹拌中で噴霧し、150℃で24時間乾燥した後、400℃で1時間、次いで600℃で1時間焼成し、Pd担持アルミナ粉末(粉末a)を得た。この粉末aのPd濃度は4.0%であった。
La1mol%とZr32mol%含有セリウム酸化物粉末(Ce67mol%)に、硝酸パラジウム水溶液を含浸中又は高速撹拌中で噴霧し、150℃で24時間乾燥した後、400℃で1時間、次いで600℃で1時間焼成し、Pd担持セリウム酸化物粉末(粉末b)を得た。この粉末bのPd濃度は2.0%であった。
上記Pd担持アルミナ粉末(粉末a)400g、Pd担持セリウム酸化物粉末(粉末b)141g、硝酸酸性アルミナゾル240g(ベーマイトアルミナ10%に10%の硝酸を添加して得られたゾルでAl換算で24g)及び炭酸バリウム100g(BaOとして67g)を純水2000gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリー液を上記コート触媒−aに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて乾燥し、400℃で1時間焼成し、コート層重量66.5g/Lを塗布し、触媒−bを得た。
【0022】
Zr3mol%を含むアルミナ粉末(Al97mol%)に、硝酸ロジウム水溶液を含浸中又は高速撹拌中で噴霧し、150℃で24時間乾燥した後、400℃で1時間、次いで600℃で1時間焼成し、Rh担持アルミナ粉末(粉末c)を得た。この粉末cのRh濃度は2.0%であった。
Ce3mol%を含むアルミナ粉末(Al97mol%)に、ジニトロジアンミン白金水溶液を含浸中又は高速撹拌中で噴霧し、150℃で24時間乾燥した後、400℃で1時間、次いで、600℃で1時間焼成し、Pt担持アルミナ粉末(粉末d)を得た。この粉末dのPt濃度は3.0%であった。
La1モル%とCe20モル%を含有するジルコニウム酸化物粉末に、ジニトロジアンミン白金水溶液を含浸中又は高速撹拌中で噴霧し、150℃で24時間乾燥した後、400℃で1時間、次いで、600℃で1時間焼成し、Pt担持アルミナ粉末(粉末e)を得た。この粉末dのPt濃度は3.0%であった。
上記Rh担持アルミナ粉末(粉末c)118g、Pt担持アルミナ粉末(粉末d)118g、Pt担持ジルコニウム酸化物粉末(粉末e)118g、硝酸酸性アルミナゾル160gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリー液を上記コート触媒−bに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて乾燥し、400℃で1時間焼成し、コート層重量37g/Lを塗布し、排気ガス浄化用触媒1を得た。この触媒の貴金属担持量は、Pt0.71g/L、Pd1.88g/L、Rh0.24g/Lであった。
【0023】
(実施例2)
β−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=40)に対し、次式、
Y=0.055(X)−0.95(X)+10
を適用し、Y=60の変数を満たすシリカゾル(鎖状粒子径長40〜80)を使用した。
β−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=40)2257g、シリカゾル(固形分20%)1215g、純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリー液をコージェライト製担体(GSA=19.0m/m、セル形状:四角形、200セル/10ミル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて乾燥し、400℃で1時間焼成して触媒−cを得た。
その後は、実施例1と同様の操作を繰り返して、触媒−cに触媒成分層を塗布し、排気ガス浄化用触媒2を得た。
【0024】
(実施例3)
β−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=50)に対し、次式
Y=0.055(X)−0.95(X)+10
を適用し、Y=100の変数を満たすシリカゾル(鎖状粒子径長80〜100)を使用した。
β−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=50)2257g、シリカゾル(固形分20%)1215g、純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリー液をコージェライト製担体(GSA=19.0m/m、セル形状:四角形、200セル/10ミル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて乾燥し、400℃で1時間焼成して触媒−dを得た。
その後は、実施例1と同様の操作を繰り返して、触媒−dに触媒成分層を塗布し、排気ガス浄化用触媒3を得た。
【0025】
(実施例4)
β−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=50)に対し、次式
Y=0.015(X)+1.13(X)−15
を適用し、Y=80の変数を満たすシリカゾル(鎖状粒子径長60〜80)を使用した。
β−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=50)2257g、シリカゾル(固形分20%)1215g、純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリー液をコージェライト製担体(GSA=19.0m/m、セル形状:四角形、200セル/10ミル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて乾燥し、400℃で1時間焼成して触媒−eを得た。
その後は、実施例1と同様の操作を繰り返して、触媒−eに触媒成分層を塗布し、排気ガス浄化用触媒4を得た。
【0026】
(実施例5)
β−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=100)に対し、次式
Y=0.015(X)+1.13(X)−15
を適用し、Y=250の変数を満たすシリカゾル(鎖状粒子径長220〜250)を使用した。
β−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=100)2257g、シリカゾル(固形分20%)1215g、純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリー液をコージェライト製担体(GSA=19.0m/m、セル形状:四角形、200セル/10ミル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて乾燥し、400℃で1時間焼成して触媒−fを得た。
その後は、実施例1と同様の操作を繰り返して、触媒−fに触媒成分層を塗布し、排気ガス浄化用触媒5を得た。
【0027】
(実施例6〜8)
ゼオライト種として、実施例6では更にMFI、実施例7ではモルデナイト、実施例8ではUSY及びYを用いたこと以外は、実施例2と同様の操作を繰り返して、排気ガス浄化用触媒6〜8を得た。
【0028】
(実施例9及び10)
実施例9ではβ−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=45)、Y=66の変数を満たすシリカゾル(鎖状粒子径長60〜80)を使用し、実施例10ではβ−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=75)、Y=150の変数を満たすシリカゾル(鎖状粒子径長140〜180)を使用したこと以外は、実施例4と同様の操作を繰り返して、排気ガス浄化用触媒9及び10を得た。
【0029】
(比較例1)
β−ゼオライト粉末(H型、Si/2Al=40)に対する一般式を適用せず、Y=20の変数を満たすシリカゾル(鎖状粒子径長10〜20)を使用した。それ以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、触媒−gに触媒成分層を塗布して、排気ガス浄化用触媒11を得た。
【0030】
各実施例及び比較例で得られた排気ガス浄化用触媒の仕様を表1に示す。また、実施例1〜3、6〜8で適用した式を図1に、実施例4、5、9、10で適用した式を図2に示す。
【0031】
【表1】
Figure 2004066145
【0032】
上記各例の触媒を、図3に示す車両システムの触媒位置2に配置し、触媒位置1には通常の三元触媒を設置し、下記評価条件でHC浄化特性評価(LA−4のA−bag)を行い、HC吸着材層の剥離率、吸着率及び脱離HC浄化率を測定した。その結果を表2に示す。
【0033】
Figure 2004066145
【0034】
【表2】
Figure 2004066145
【0035】
表1及び表2に示すように、上記評価試験の結果、実施例1〜10で得られた排気ガス浄化用触媒は、本発明の好適形態であるため触媒活性が高く、剥離率、吸着率及び脱離HC浄化率が比較例1に比べて良好であることがわかる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、粘結剤(バインダー)として使用するシリカゾル粒子の形状を規定することとしたため、ゼオライトのSARに関わらず、円周方向や径方向の亀裂(クラック)の発生を防止した吸着材層を有し、長時間の熱履歴後も吸着層の剥離やコート層全体の欠落を抑制できる排気ガス浄化用触媒及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
Y=0.055(X)−0.95(X)+10を示すグラフである。
【図2】
Y=0.015(X)+1.13(X)−15を示すグラフである。
【図3】
評価車両システムの概略図である。

Claims (8)

  1. 担体上にHC吸着材層及び触媒成分層を順次積層して成る排気ガス浄化用触媒であって、
    該HC吸着材層が、周方向クラック及び/又は径方向に連続したクラックを有さず且つゼオライトとシリカゾルバインダーを含有して成り、このシリカゾルバインダーが次式、
    Y=a(X)+b(X)+c
    (式中の、Xはゼオライトのシリカ/アルミナのモル比、Yは球状シリカゾルの平均粒径[nm]又は鎖状シリカゾルの平均最大長[nm]、aは0.005〜0.08、bは−2.0〜2.0、cは−25.0〜25.0を示す)で表される形状を満足し、
    該触媒成分層が、白金、パラジウム及びロジウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の貴金属と、アルミナ、セリア及びジルコニアから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含んで成ることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  2. 上記ゼオライトの平均粒径が0.5〜6.5μmであるとともにシリカ/アルミナのモル比が10〜100であることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化用触媒。
  3. 上記HC吸着材層が、H型β−ゼオライトと、MFI、Y型、USY、モルデナイト及びフェリエライトから成る群より選ばれた少なくとも1種のゼオライトと、を含有して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガス浄化用触媒。
  4. 上記触媒成分層が、セリウム、ジルコニウム及びランタンから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを金属換算で1〜10モル%含むアルミナ、並びに/又はジルコニウム、ネオジウム、プラセオジウム、イットリウム及びランタンから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを金属換算で1〜50モル%含むセリウム酸化物を更に含有して成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化用触媒。
  5. 上記触媒成分層が、セリウム、ジルコニウム及びランタンから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを金属換算で1〜40モル%含むジルコニウム酸化物を更に含有して成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化用触媒。
  6. 上記触媒成分層が、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を更に含有して成ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化用触媒。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法であって、
    シリカ/アルミナ比が10〜100のβ−ゼオライト及びシリカゾルを含むスラリーと、添加量の10〜90%が次式、
    Y=a(X)+b(X)+c
    (式中の、Xは使用するゼオライトのシリカ/アルミナのモル比を、Yは球状シリカゾルの平均粒径[nm]又は鎖状シリカゾルの平均最大長[nm]、aは0.005〜0.08、bは−2.0〜2.0、cは−25.0〜25.0を示す)で表される形状を満足するシリカゾルバインダーと、を混合し、次いで、モノリス担体に塗布し、乾燥及び/又は焼成して該HC吸着材層を形成し、この上に触媒成分層を形成することを特徴とする排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  8. 上記β−ゼオライトの平均粒子径を0.5〜6.5μmとすることを特徴とする請求項7に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
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