JP2004065568A - 遊技機、パチンコ遊技プログラム、及びサーバ - Google Patents
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Abstract
【課題】大当たり遊技状態になる確率が略一定であっても遊技に意外性があって、遊技者が期待感をもって、楽しく遊技できる遊技機、パチンコ遊技プログラム、及びサーバを提供する。
【解決手段】遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかの抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選結果を受けて変動・停止表示する複数の識別情報画像を表示可能とした表示手段と、前記抽選手段による抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行させる大当たり実行手段と、大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、大当たり遊技状態への移行を所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択する大当たり遊技選択手段と、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する第2大当たり履歴報知手段と、を備えることとした。
【選択図】 図11
【解決手段】遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかの抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選結果を受けて変動・停止表示する複数の識別情報画像を表示可能とした表示手段と、前記抽選手段による抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行させる大当たり実行手段と、大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、大当たり遊技状態への移行を所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択する大当たり遊技選択手段と、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する第2大当たり履歴報知手段と、を備えることとした。
【選択図】 図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技装置などの遊技機、パチンコ遊技プログラム、及びサーバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の遊技機としてのパチンコ遊技装置は、矩形枠状の本体枠と、同本体枠に組み込まれ、障害釘や各種入賞口などの遊技盤構成要素を設けた遊技盤と、同遊技盤の前面に設けられた本体枠の透明窓枠と、同透明窓枠の下側で前記本体枠の前面に設けられた上皿及び下皿と、同下皿の右側に設けられた発射ハンドルとを備えるとともに、前記遊技盤上に、変動・停止表示される複数の識別情報画像並びに遊技の状況に応じて適宜、動画像、静画像若しくはこれらを組合わせた画面画像を表示可能とした表示部を設けた構成が一般的になっている。なお、表示部は液晶やCRTなどから構成されている。
【0003】
また、上記パチンコ遊技装置は、予め定められた遊技プログラムを実行する制御部を備えており、同制御部によって、前記表示部などを含め装置の略全体を制御するようにしている。
【0004】
上記した近年のパチンコ遊技装置では、遊技機としてよく知られているスロットマシンのように、図柄の組み合わせによりメダルが払い出される遊技形態が取り入れられた、所謂「可変表示ゲーム」を実行する遊技形態が採用され、これが人気を博している。
【0005】
すなわち、従来のパチンコ遊技装置の遊技形態の基本は、前記発射ハンドルを操作して、遊技盤に設けられた入賞口に所謂パチンコ玉と呼ばれる金属製の遊技球を入球させることにより代価として入賞球を得、この入賞球の多寡を競うものであるが、可変表示ゲームを採用したパチンコ遊技装置では、遊技球を発射して前記入賞口の一種である始動口へ入賞させ、その入賞に基づき当選かはずれかを抽選するとともに、抽選結果に応じて前記表示部上に識別情報画像を変動表示させ、抽選結果が当選となって識別情報画像が予め定められた組合わせで停止表示された場合には、特別に遊技球が入球しやすくなるように構成された入賞口の一種である大入賞口を開放して、遊技者に有利な状態である所謂「大当たり遊技状態」を発生させるようにしている。
【0006】
上記可変表示ゲームについてより具体的に説明すると、遊技球が前記始動口へ入球すると、その入球を受けて内部抽選が行われ、表示部上では、複数の識別情報画像としての例えば3つ図柄(数字などを含む)が、夫々その場で回転したりスクロールしたりして変動状態が表示されるとともに、抽選結果に応じた組み合わせで停止表示される。
【0007】
この識別情報画像の変動表示から停止表示までを1つのゲーム行程として実行し、抽選結果が当選となった場合、それに応じて複数の図柄が予め定められた所定の組み合わせ(例えば「1」、「1」、「1」などの所謂「ぞろ目」からなる当選組み合わせ)で停止して、前述した「大当たり遊技状態」に移行し、閉鎖状態と開放状態とに開閉可能な前記大入賞口を所定時間開放して閉鎖する動作を15回〜16回程度繰り返すことにより、開放状態において遊技球の入賞が通常よりも容易となる状態を提供するようにしている。
【0008】
このように、可変表示ゲームを採用したパチンコ遊技装置では、遊技者側から見ると、識別情報画像の変動・停止が行われて当選組み合わせになると、遊技球の払い出し量が増加可能な状態、すなわち遊技者に有利な状態が創出されるようになっている。
【0009】
しかも、上記可変表示ゲームでは、抽選結果によって、前記した複数図柄の当選組み合わせの中でも、例えば「3」「3」「3」や「7」「7」「7」などのような予め定められた特定の組み合わせとなった場合には、大当たり遊技状態の終了後に再び大当たり遊技状態へ移行する確率が高くなるいわゆる確率変動状態(以下、確変状態ともいう)になるようにしている。例えば、通常では、大当たり遊技状態へ移行する確率は320分の1程度であるところを、確変状態では、それを60分の1程度までUPさせるのである。
【0010】
また、可変表示ゲームを行うようにしたパチンコ遊技装置は、通常、それぞれ特定のテーマが決められており、そのテーマに沿った背景画像やキャラクタ画像などの静止画像、動画像からなる画面画像が、前記識別情報画像とともに表示部に表示される。
【0011】
そして、これらの画面画像によって、前記図柄の変動表示を中心に、テーマに沿ったストーリー性を有する演出が映像として表示されるようになっており、特に大当たり遊技状態となると、様々な楽しい映像が演出画面として表示されるようになって遊技者を楽しませるようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、可変表示ゲームを採用した上記従来のパチンコ遊技装置は、未だ下記に示す課題が残されていた。
【0013】
すなわち、上述したように、抽選で当選し、識別情報画像である3つの図柄が当選組み合わせになれば、大当たり遊技状態となって多量の入賞球を獲得して利益を得ることが可能であり、表示部上でも楽しい演出画像が表示され、楽しい遊技となることから、遊技者は当然ながらかかる大当たり遊技状態が実現することを目標にして遊技している。
【0014】
しかし、通常の遊技状態や確率変動状態から大当たり遊技状態になる確率は上述したように略一定であることから、一旦大当たり遊技状態が発生するとその後はある程度の遊技時間を経ないと大当り遊技状態には至らないというように遊技の意外性が乏しくなって、遊技が単調になってしまいがちであった。
【0015】
そのため、上記従来のパチンコ遊技装置にあっては、遊技に対する興味が薄れるとともに、興奮を覚えることもなくなり、やがては遊技に飽きてしまうという問題があった。特に、遊技に熟練した者は、遊技状態の傾向などを読んで、すなわち、将来的にどの程度有利な状態が発生するか、利益を得ることができるかを予測し、遊技を止めて遊技台を離れてしまうことが多くなってしまう。そして、これが結局は所謂「客離れ」という状況を生み出すことになるという問題があった。
【0016】
そこで、上記問題を解消するために、表示部において変動・停止表示される複数の識別情報画像が予め定められた当選組み合わせで停止表示されると、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ即時に移行する第1大当たりの他に、複数の識別情報画像が予め定められた当選組み合わせで停止表示されても即時には大当たり遊技状態へ移行せず、所定期間保留した後に何らかの条件クリアを契機として大当たり遊技状態に移行する第2大当たりとを設定したパチンコ遊技装置が提案されている。
【0017】
かかる第2大当たりをストックと呼ぶとすると、このストック機能を有するパチンコ遊技装置ではストック数が貯まれば爆発的な賞球が見込まれるし、いつストックが放出されるかという期待感が膨らむ。そして、遊技に対して興味がつきず、かつ興奮も高まって長時間にわたって遊技を楽しませることができるとともに、実際にストック放出を体験したときの達成感や喜びは通常のパチンコ遊技に比べてはるかに大きくなることが考えられる。
【0018】
上記ストック機能を有するパチンコ遊技装置においては、時間帯や時期に応じてストックの発生確率や放出確率を変移させたり、或いは、ストックの発生間隔や放出間隔を変移させたりすることも可能である。そして、かかるストックの発生・放出確率や発生・放出間隔に時間帯や時期に応じて偏りを生じさせるほど、展開される遊技状態は変化に富んだものになることが予測される。
【0019】
しかし、その一方で、例え時間帯や時期に応じてストックの発生・放出確率や発生・放出間隔などを変移させたとしても、かかるストックの傾向を遊技者が知ることができなければ、遊技者は、あくまでも受動的にしかストック機能を楽しむことができないおそれがある。すなわち、ストックの傾向を知ることができなければ、遊技者は、同ストックの傾向を分析したり、その分析結果に基づいて自身に有利に働くように遊技を行ったりすることはできないので、積極的に、戦略的に遊技を楽しむことができないおそれがある。
【0020】
例えば、現在、ストック放出の可能性が低い時間帯であって、遊技中に多数の賞球の払い出しが見込めなかったとしても、遊技者にそれが分からなければストック放出の可能性が高い時間帯になるまで待って遊技を開始したりすることはできず、遊技者はパチンコ遊技装置において自動的に展開される遊技を受け入れるしかない。
【0021】
そこで、本発明は、上記課題を解決するための遊技機、パチンコ遊技プログラム、及びサーバを提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1記載の本発明では、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかの抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選結果を受けて変動・停止表示する複数の識別情報画像を表示可能とした表示手段と、前記抽選手段による抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行させる大当たり実行手段と、大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、大当たり遊技状態への移行を所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択する大当たり遊技選択手段と、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する第2大当たり履歴報知手段と、を備えることを特徴とする遊技機とした。
【0023】
また、請求項2記載の本発明では、前記第2の大当たりに関する履歴は、第1の大当たりと第2の大当たりとから選択した選択結果の履歴、及び/又は第2の大当たりを選択実行した場合に、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間の履歴、及び/又は第2の大当たりを選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行により入球した遊技球の入賞個数の履歴を含むことにした。
【0024】
また、請求項3記載の本発明では、前記第2の大当たりに関する履歴は、時系列に報知することにした。
【0025】
また、請求項4記載の本発明では、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したと判断されたことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するステップと、抽選結果を受けて複数の識別情報画像を変動・停止表示するステップと、抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とするとともに、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行するステップと、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知するステップと、を有することを特徴とするパチンコ遊技プログラムとした。
【0026】
また、請求項5記載の本発明では、端末機と通信可能であり、遊技機を示す遊技機画像を各端末機に表示可能としたサーバであって、前記端末機に表示される遊技機画像の遊技盤上に発射された仮想遊技球が所定の画像入賞口に入球したと判断したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するとともに、遊技機画像中に複数の識別情報画像を変動・停止表示させ、抽選結果が当選の場合に遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とし、しかも、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行可能とし、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する制御を、各端末機に対して行うことを特徴とするサーバとした。
【0027】
【発明の実施の形態】
先ず、以下に説明する本発明の実施の形態で用いる用語を定義する。
【0028】
(用語の定義)
「画面画像」
画面画像とは、後述する「識別情報画像」である変動する図柄の範疇に含まれる数字などを含む図柄や、キャラクタ画像、背景画像など表示部に表示される静止画像や動画像全てを含む概念である。
【0029】
「識別情報画像」
識別情報画像とは、図柄(文字、記号、絵柄又は模様等)を用いて、視覚により識別可能な情報を表した表示画像をいう。
【0030】
「変動・停止表示」
変動表示とは、複数の識別情報画像としての各図柄が順次変化する場合、例えば1つの識別情報画像である図柄「7」から他の識別情報画像である図柄「8」へ表示を変更する場合や、図柄「9」から他の図柄「☆」へ変更して表示する場合のほか、識別情報画像を表示し得る表示領域において1つの識別情報画像が表示されたままその識別情報画像が移動して表示されるような場合、例えば、1つの図柄「7」が表示領域内において表示されつつ移動する場合を含む概念を指し、停止表示とは、前記識別情報画像が停止した状態を指す。さらに、変動・停止表示とは、複数の識別情報画像の組み合わせが決定されて停止表示された状態を指す。なお、識別情報画像の表示態様が変化する場合、例えば1つの図柄「7」が変形して横長に表示されたり縦長に表示されたりする場合や、図柄が拡大あるいは縮小されて表示される場合等も変動表示の概念に含む。
【0031】
「可変表示ゲーム」
可変表示ゲームとは、スロットマシンにおいてなされる遊技を模したゲームであって、複数の識別情報画像である複数の図柄から構成された識別情報画像群を表示部に表示し、前記図柄それぞれが変動するように表示した後、所定のタイミングでこれらの図柄が順次停止するように表示し、全ての図柄が停止したときにおける図柄の組み合わせが所定の組み合わせとなったときに、パチンコ遊技を遊技者に有利な状態に移行させることができるようにしたものであって、この変動表示と停止表示とを1つの行程として実行されるゲームである。図柄の変動・停止は、通常、遊技球が所謂始動口と呼ばれる特定の入賞口へ入賞したときに開始される。また、図柄の停止結果は、遊技球が始動口に入賞したことを受けて当選かはずれかを内部抽選し、その抽選結果に応じて決定される。また、この可変表示ゲームは所定回数待機させておくことができる。
【0032】
「当選」
当選とは、内部抽選を行った結果により決定される好ましい状態を指すものである。一般には、遊技球が前記始動口に入球した場合に、遊技者に有利な遊技状態のなかでも代表的な「大当たり遊技状態」に移行させるか否かを内部抽選して、「大当たり遊技状態」に移行することが決定された場合を「当選」と呼ぶが、それのみならず、本実施の形態においては、なんらかの決定を下す際に抽選行為が行われ、その結果が遊技者にとって有利な場合は全て「当選」と呼ぶ。例えば、後述する「ストック」を決定する場合に内部抽選を行うことがあり、その抽選結果がストックを行うことに決定された場合にも「当選」と呼ぶ。
【0033】
「当選組み合わせ」
当選組み合わせとは、上述した内部抽選の結果に応じて、前述した「識別情報画像」を表示部において変動表示させるが、内部抽選の結果が「当選」の場合に対応する識別情報画像の組み合わせを指す。かかる組み合わせは予めいくつか定められており、一般的には、例えば「1」、「1」、「1」や「6」、「6」、「6」などの所謂「ぞろ目」からなる組み合わせとすることが多い。
【0034】
「外れ組み合わせ」
外れ組み合わせとは、上記した可変表示ゲームの結果、停止表示された識別情報画像の組み合わせが上記当選組み合わせ以外となった組み合わせを指す。
【0035】
「大当たり遊技状態」
大当たり遊技状態とは、内部抽選により「当選」となった場合に発生し、遊技者に有利な状態や利益を提供できる状態をさす。通常の大当たり遊技状態では、識別情報画像が変動表示されて、上記「当選組み合わせ」で停止表示された場合、閉鎖状態と開放状態とに開閉自在とした大入賞口が所定時間開放されてその後閉鎖されるという動作(一連の動作を1ラウンドとする)を所定ラウンド回数(15ラウンド乃至は16ラウンド程度)繰り返し、開放状態において遊技球の入賞が通常よりも容易な状態を提供するようにしている。
【0036】
さらに、本実施の形態における「大当たり遊技状態」とは、上述したように大入賞口の開閉動作が繰り返されて遊技者に有利な状態を提供する通常の大当たり遊技状態のほか、払い出しされるべき賞球を保留して後にまとめて払い出すことや、前記した通常の大当たり遊技状態に移行する権利を保留して、後にその権利を行使するようにした「ストック」の概念も含む。
【0037】
「第1大当たり」
第1大当たり(第1の大当たりともいう)とは、上述した「大当たり遊技状態」のうち、大当たり遊技状態への移行が前記識別情報画像の停止表示直後になされるものを指す。すなわち、上述の通常の大当たり遊技状態がこれに相当する。なお、待機され得る可変表示ゲームの上限回数が予め定められているとともに、その上限回数を超えて可変表示ゲームが待機されない遊技機においては、可変表示ゲームに先立って実行される内部抽選処理も行われない場合がある。すなわち、待機中の可変表示ゲームの回数が上記上限回数に達しているときに始動口に遊技球が入った場合、可変表示ゲームが新たに待機されないため、第1大当たりに関する内部抽選は行われない。
【0038】
以下の説明において、第1大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されている状態を、単に「大当たり遊技状態」という場合もあれば、「第1大当たり状態」という場合もある。
【0039】
「第2大当たり」
第2大当たり(第2の大当たりともいう)とは、上記した「大当たり遊技状態」のうち、払い出しすべき賞球を保留して後にまとめて払い出すことや、前記した第1大当たり状態(通常の大当たり遊技状態)に移行する権利を保留して、後にその権利を行使するようにした「ストック」の概念に相当する。また、大当たり遊技状態の内容としては必ずしも第1大当たりの場合と同じである必要はなく、通常のラウンド数の半分程度の8ラウンドであったり、別途設定した全く異なる種類の遊技者に有利な状態をも含む。
【0040】
また、この第2大当たりは、前記始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて開始される可変表示ゲームに先立って実行される内部抽選により当選する場合や、あるいは、適宜のタイミングで内部抽選処理を行うようにして、このときの内部抽選によって当選した場合などに発生し、可変表示ゲーム終了後に移行されるべき遊技者に有利な状態の提供が一時保留されるなどの権利が発生する。
【0041】
そして、第2大当たりは、上述の内部抽選処理によってその都度第2大当たりと第1大当たりとはずれとを決定する「通常第2大当たり」と、内部抽選処理によって一旦第2大当たりに当選すると、同第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまで、すなわちストックが放出されるまで、その後の大当たり遊技状態へ移行する全ての権利(第1大当たりを含む)や、払い出されるべき全ての賞球を保留する「特別第2大当たり」とに分かれる。
【0042】
なお、第2大当たりに関する内部抽選処理を、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて開始するようにしている場合においては、待機され得る可変表示ゲームの上限回数が予め定められ、かつその回数を超えて可変表示ゲームが待機されない遊技機であっても、待機された可変表示ゲームの回数が上記上限回数に達しているときに始動口に遊技球が入った場合は、遊技機本来の機能としては可変表示ゲームは待機されないが、かかる第2大当たりに関する内部抽選処理は実行されストックがなされるようにしてもよい。
【0043】
以下の説明において、第2大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されている状態を、「第2大当たり状態」若しくは「ストック放出がなされている状態」という場合がある。
【0044】
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
【0045】
本発明は、変動・停止表示される複数の識別情報画像が予め定められた組み合わせで停止表示されると、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とした遊技機において、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したことを受けて実行される抽選処理、若しくは適宜のタイミングで実行される抽選処理によって当選かはずれかを抽選し、抽選結果が当選の場合に遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とするとともに、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う前記第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択して実行するようにし、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知するようにしたものである。
【0046】
すなわち、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかの抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選結果を受けて変動・停止表示する複数の識別情報画像を表示可能とした表示手段と、前記抽選手段による抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行させる大当たり実行手段と、大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、大当たり遊技状態への移行を所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択する大当たり遊技選択手段と、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する第2大当たり履歴報知手段とを備えた構成としている。
【0047】
上記抽選手段、大当たり実行手段、大当たり遊技選択手段、第2大当たり履歴報知手段は、実質的には遊技機内に設けられた制御部が担っており、同制御部内には下記のステップを含むパチンコ遊技プログラムが格納されて実行される。
【0048】
すなわち、同パチンコ遊技プログラムは、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したと判断されたことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するステップと、抽選結果を受けて複数の識別情報画像を変動・停止表示するステップと、抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とするとともに、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行するステップと、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知するステップとを有するものとしている。
【0049】
上記した表示手段には、遊技盤上に設けられた液晶若しくはCRTなどからなるディスプレイを用いることができる。さらに表示手段としては、前記識別情報画像を変動停止表示させるもののほか、7セグメント表示器やランプ類、あるいはスピーカなどの音声出力装置なども含まれる。
【0050】
また、本実施の形態の遊技機における大当たり遊技状態への移行に関して、「識別情報画像の停止表示直後になされる」とは、可変表示ゲームが行われる前に実行されることであり、また、「所定期間保留した後になされる」とは、少なくとも可変表示ゲームは1回は行われた後に実行されることである。
【0051】
ここで、大当たり遊技状態への移行を、前記識別情報画像の停止表示直後に行わずに、所定期間保留した後に行うこと、すなわち上記した第2大当たりのことを本実施の形態では「ストック」と呼ぶことにする。また、保留していた大当たり遊技状態への移行を実行することを「ストック放出」と呼ぶことにする。
【0052】
ところで、大当たり遊技状態への移行を、前記識別情報画像の停止表示直後に行うか、あるいはストックするかを選択するに際しては、先ず、大当たり遊技状態に移行するか否かを抽選し、その後、ストックするか否かを抽選する二段階の抽選により選択することもできるし、最初の抽選において、識別情報画像の停止表示直後に大当たり遊技状態に移行する「第1大当たり」と、大当たり遊技状態への移行を一旦保留した後に実行する「第2大当たり」と、いずれでもなく通常遊技となる「はずれ」との三種類の中から抽選して選択することもできる。
【0053】
そして、ストックとしては、内部抽選により一旦ストックすることが選択されたとしても、同ストックの放出の有無に関わらず、その後も第1大当たりや賞球の払い出しについては内部抽選によりその都度発生させる「通常ストック(通常第2大当たり)」と、一旦ストックすることが選択された場合には、同ストックが放出されるまで、その後に発生した大当たり遊技状態へ移行する権利や、賞球の払い出しを全て保留する「特別ストック(特別第2大当たり)」とがある。
【0054】
また、ストックするかしないかの抽選については、適宜のタイミングで、例えば所定時間ごとに、あるいは所定の条件を満たしたことを契機にして行うようにしてもよい。すなわち、第1大当たりと第2大当たりとの抽選処理をそれぞれ独立して行うことも可能である。
【0055】
さらに、内部抽選処理によって決定される上述した「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「はずれ」は、1つの遊技機において、同時に1つのみ発生するものではなく、複数発生することもあり得る。
【0056】
例えば、ストックするかしないかの抽選を始動口への入球を契機として行うとともに、上述したように「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「はずれ」の三種類の中から抽選して選択するとした場合、遊技球Aが始動口に入ったことを受けて内部抽選処理が行われるとともに可変表示ゲームAが実行されている間に、始動口に3つの遊技球B、C及びDが入った場合、3つの遊技球B、C及びDに対応する3回の可変表示ゲームB、C及びDは待機されるとともに、遊技球Bが入ったことを受けて内部抽選されて「第1大当たり」が発生し、遊技球Cが入ったことを受けて内部抽選されて「第2大当たり」が発生し、遊技球Dが入ったことを受けて内部抽選されて「はずれ」が発生することがある。このとき、「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「はずれ」が同時に発生していることになる。
【0057】
その後、可変表示ゲームAが終了し、さらに、その後に開始される可変表示ゲームBが終了すると、遊技球Bが入ったことを受けて発生した第1大当たりに基づいて第1大当たり状態が発生する。
【0058】
上記第1大当たり状態が終了した後、可変表示ゲームCが開始されるのであるが、第2大当たりは、可変表示ゲームが終了した際に第2大当たり状態の発生が保留されることになるため、可変表示ゲームCが終了しても、第2大当たり状態は発生せず、可変表示ゲームDが開始される。このとき、第2大当たり及びはずれが同時に発生していることになる。
【0059】
さらにその後、可変表示ゲームDが終了し、遊技球Dが入ったことを受けて発生したはずれに基づいてはずれ状態が発生し、当該はずれ状態が終了して可変表示ゲームA〜Dが終了する。このとき、第2大当たりのみが発生していることになる。
【0060】
そして、暫くした後、適宜定められた条件を満たすことを契機として、例えば複数の入賞口のうち、特定の入賞口に遊技球が所定個数入ったときに、あるいは可変表示ゲームが所定回数に達したことなどを受けて、上記第2大当たりに基づくストック放出がなされて第2大当たり状態が発生する。
【0061】
なお、上述した例では、ストックは1つだけであるが、複数のストックがなされ、かつ複数のストックが連続して放出可能となるようにしておくことが好ましい。
【0062】
すなわち、複数のストックが発生する遊技機において複数のストックが連続して放出されることが可能になると、遊技者に有利な状態の提供が連続的に行われることになり、一時的に、遊技者も予測することができないほどの利益や有利な状態が提供され、遊技者は将来的にどの程度の利益や有利な状態が提供されるかについて予測することが困難になるほどになる。したがって、遊技者に対して遊技本来の面白みを失わせることなく、射倖性の高いスリリングな遊技を提供することができ、遊技の行方についての期待感や興奮を高めることができる。
【0063】
このように構成された遊技機においては、上述した例によれば、遊技球Aが始動口に入ったことを受けて可変表示ゲームAが実行されている間に、始動口に3つの遊技球B、C及びDが入った場合、3つの遊技球B、C及びDに対応する3回の可変表示ゲームB、C及びDが待機されるとともに、遊技球B、C及びDが入ったことを受けて、それぞれ内部抽選処理されて3つの第2大当たりが発生することもあり得る。すなわちストックが3つ貯まることになる。
【0064】
このような場合、可変表示ゲームA〜Dが終了した後、所定のタイミングで、3つのストックを連続的に3回放出させる、すなわち例えば遊技者に有利な状態である大当たり遊技状態を3回連続して提供することが可能となるのである。なお、ストックされた数の全てを連続して放出するのではなく、ストックされた中から適宜数を放出するようにしてもよい。そして何番目のストックを放出するかについても適宜制御部側で決定するようにしてもよい。
【0065】
そのために、本実施の形態では、ストック放出を実行する前に、いくつのストックを放出するかを決定する放出回数抽選を行う放出回数抽選手段を設けている。このような抽選行為は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め乱数に対応して、第2大当たり状態を発生させる回数を定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、放出回数抽選を行う放出回数抽選手段として機能する。
【0066】
また、本発明において、第2大当たり状態において提供される有利な状態は、第1大当たり状態において提供される有利な状態と同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0067】
例えば、第1大当たり状態が、「用語の定義」で前述したように、閉鎖状態と開放状態とに開閉自在とした大入賞口が所定時間開放してその後閉鎖するという動作を所定回数(15回乃至は16回程度)繰り返し、開放状態において遊技球の入賞を通常よりも容易な状態とすることによって遊技球が入りやすくなるようにして遊技者に対して有利な状態を提供する状態であって、大入賞口に遊技球が入るごとに、予め定められた数の遊技球を払い出すことによって、遊技者に対して所定の利益を提供する状態である場合、第2大当たり状態は、かかる第1大当たり状態と同じ状態であってもよいし、単に、所定の多数の遊技球を払い出して、遊技者に対して所定の利益を提供する状態であってもよい。払い出される遊技球の数としては、遊技機による遊技が開始されてから入賞するたびに一部または全ての遊技球を貯留しておき、その貯留分をストックとして放出することも考えられる。また、貯留した遊技球の個数に所定個数の遊技球を加算したり、或いは貯留した遊技球の個数に所定の率を乗算したりして、貯留した遊技球の個数よりも多い個数の遊技球をストックとして放出することも考えられる。なお、以下の説明において、第1大当たり状態と第2大当たり状態とにおいて提供される遊技者に有利な状態は同じものとし、また、特に両者を区別しない場合には、第1大当たり状態と第2大当たり状態とを、単に大当たり遊技状態ともいうこととする。
【0068】
以上説明してきたように、本実施の形態における遊技機では、遊技球が所定の入賞口に入球した場合、内部抽選処理が行われるとともに、抽選結果に応じて識別情報画像が変動・停止し、抽選結果が当選の場合、上記大当たり遊技状態へと移行することが決定される。
【0069】
しかもこのときに、大当たり遊技状態への移行を、前記識別情報画像の停止表示直後に行うか所定期間保留した後に行うか、すなわち、大当たり遊技状態への移行を、識別情報画像の停止後即座に行うか、あるいはストックするかについても決定される。そして、ストックすることが決定されると、暫くした後に、所定の条件を満たしたことを受けて、保留していた大当たり遊技状態へ移行(ストック放出)する。
【0070】
このとき、ストックが複数個保留されていた場合には、ストック放出時には、遊技球の入賞が通常よりも容易な状態が、通常の大当たり遊技状態よりもはるかに長く続くことから、実際にストック放出を体験したときの遊技者の達成感や喜びは、通常のパチンコ遊技に比べてはるかに大きくなるのである。
【0071】
ここで、本実施の形態における前記放出回数抽選について、具体的に説明することにする。
【0072】
放出回数抽選に用いる確率テーブルとして、「0」〜「63」の数値のうち、「0」〜「31」に1回、「32」〜「47」に2回、「48」〜「55」に3回、「56」に4回、「57」に5回、・・・「63」に11回を対応させた確率テーブルYを制御部のROMに記憶しておく。そして、必要に応じて制御部のRAMに確率テーブルYを設定する。
【0073】
なお、この確率テーブルYを用いて放出回数抽選を行った場合、1回のストック放出(第2大当たり状態)が発生する確率は1/2であり、2回のストック放出が発生する確率は1/4であり、3回のストック放出が発生する確率は1/8であり、4回〜11回のストック放出が発生する確率はそれぞれ1/64である。
【0074】
上述したようにRAMに確率テーブルYを設定した後、制御部により乱数のサンプリングを行い、得られた数値と合致する確率テーブルY中の数値に対応する抽選結果をRAMに記憶する。
【0075】
例えば、乱数のサンプリングを行った結果、得られた数値が「56」であった場合、確率テーブルY中の「56」に対応する抽選結果は4回であり、この抽選結果に関する情報をRAMに記憶する。そして、大当たり実行手段は、ストック放出する際、RAMに記憶した放出回数抽選の結果により定められた回数(4回)のストックを放出する。
【0076】
また、放出回数抽選の抽選結果により定められたストック放出数が、発生している第2大当たりの数より多い場合、大当たり実行手段は、放出回数抽選の結果により定められた回数のストック放出を実行することができないので、発生している全ての第2大当たりに基づいてストック放出を行う。
【0077】
例えば、3つのストックがあるときに、放出回数抽選を行って得られた抽選結果が4回であった場合には、大当たり実行手段は、4回のストック放出を実行することはできないので、発生している3つの第2大当たりに基づく3回のストック放出を実行するのである。
【0078】
また、上述したように、放出回数抽選の結果により定められたストック放出回数は、必ず連続して発生させる必要はなく、例えば、所定の期間を空けて断続的に発生させてもよい。しかし、遊技者も予測することができないほどの利益や有利な状態を一時的に提供することを可能とするためには、連続して発生させる方が射倖性が高く、よりスリリングな遊技を提供することができるようになり、遊技の行方についての期待感や興奮の更なる向上を図ることができる。
【0079】
上述してきた第1大当たりと第2大当たりとを発生させる手段を備えた本発明の遊技機についてまとめてみると、その基本形態としては、例えば、以下に示す[1]〜[6]の形態が挙げられる。
【0080】
[1]始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)権利発生」及び「はずれ」のいずれか1つを選択実行することを決定する特別抽選を行う特別抽選手段を備えた遊技機。
【0081】
この[1]の本発明の遊技機において行われる特別抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め、乱数に対応して、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)権利発生」及び「はずれ」のいずれか1つを発生させることについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、特別抽選を行う特別抽選手段として機能する。
【0082】
[1]の本発明の遊技機によれば、始動口に遊技球が1つ入ったことを受けて、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)権利発生」及び「はずれ」のうちのいずれか1つの結果を発生させることを決定する特別抽選が行われるため、始動口に遊技球が入るたびに、ストック権利が発生する可能性があり、当然ストックそのものも多く発生する可能性がある。ストック権利発生とは、ストックの権利は発生しているが必ずストックされるとは限らないもので、権利発生後に再度ストック抽選を行って再度当選した場合に、あるいは何らかの条件を満たしたときにストックが発生するようにしたものである。しかし、多くのストック放出が連続する可能性が高く、一時的に、遊技者も予測することができないほどの利益を提供することが可能になる。
【0083】
[2]始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)」及び「はずれ」のいずれか1つを選択実行することを決定する特別抽選を行う特別抽選手段を備えた遊技機。
【0084】
この[2]の本発明の遊技機において行われる特別抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め、乱数に対応して、「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「はずれ」のいずれか1つを発生させることについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、特別抽選を行う特別抽選手段として機能する。
【0085】
[2]の本発明の遊技機によれば、始動口に遊技球が1つ入ったことを受けて、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)」及び「はずれ」のうちのいずれか1つの結果を発生させることを決定する特別抽選が行われるため、始動口に遊技球が入るたびに、ストックが発生する可能性があることとなる。従って、多くのストック放出が連続する可能性が高く、一時的に、遊技者も予測することができないほどの利益を提供することが可能になる。
【0086】
また、1回の抽選により、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)」及び「はずれ」のうちのいずれか1つの結果を発生させることを決定することができるため、複雑なプログラムを必要とせず、また、抽選に必要なデータ等の記憶容量を抑えることができる。
【0087】
[3]始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、第1大当たりを発生させるか否かを決定する第1抽選を行う第1抽選手段、及び、上記第1抽選の結果、第1大当たりを発生させることを決定したとき、当該第1大当たりを第2大当たりに変更するか否かを決定する保留抽選を行う保留抽選手段を備えた遊技機。
【0088】
この[3]の本発明の遊技機において行われる第1抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め、乱数に対応して、第1大当たり及びはずれのいずれか1つを発生させることについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、第1抽選を行う第1抽選手段として機能する。
【0089】
そして、上記保留抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部等のROM等に、予め、乱数に対応して、第1大当たり及び第2大当たりのいずれか1つを発生させることについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部等のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、上記第1抽選の結果、第1大当たりを発生させることを決定したとき、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、保留抽選を行う保留抽選手段として機能する。
【0090】
[3]の本発明の遊技機によれば、始動口に遊技球が1つ入ったことを受けて、第1大当たりを発生させるか否かを決定する第1抽選が行われ、第1抽選の結果、第1大当たりを発生させることを決定したとき、さらに、当該第1大当たりを、第2大当たりに変更するか否かを決定する保留抽選が行われるため、始動口に遊技球が入るたびにストックされる可能性があることになる。従って、この場合も多くのストック放出が同時に実行されることがあり、一時的に、遊技者も予測することができないほどの利益を提供することが可能になる。
【0091】
また、第1大当たりを発生させるか否かを決定する第1抽選を行い、上記第1抽選の結果、第1大当たりを発生させることを決定したとき、当該第1大当たりを、第2大当たりに変更するか否かを決定する保留抽選を行うため、抽選に必要なデータ等の記憶容量の増加を抑えて、第1大当たり、第2大当たり及びはずれを発生させる確率を個別に変更することが可能になる。
【0092】
[4]第1大当たりが発生するか否かを決定する第1抽選を行う第1抽選手段と、第2大当たりが発生するか否かを決定する第2抽選を行う第2抽選手段とを備え、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、上記第1抽選手段が第1抽選を行うとともに、上記第2抽選手段が第2抽選を行い、さらに、上記第1抽選手段と上記第2抽選手段とは、それぞれの抽選の結果が互いに独立の結果となるように、抽選を行う遊技機。
【0093】
この[4]の本発明の遊技機において行われる第1抽選は、[3]の本発明の遊技機において行われる第1抽選と同様であり、既に説明済であるので、ここでの説明は省略する。また、第2抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め、乱数に対応して第2大当たりを発生させるか否かについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により2回の乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、第1抽選を行う第1抽選手段、及び、第2抽選を行う第2抽選手段として機能する。
【0094】
[4]の本発明の遊技機によれば、第1抽選手段と第2抽選手段とが、それぞれの抽選の結果が互いに独立の結果となるように抽選を行うため、場合によっては、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、第1大当たりと第2大当たりとが発生することがあり得る。このように、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて第1大当たりと第2大当たりとが発生した場合には、可変表示ゲームが終了した直後に、第1大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されるにも拘わらず、その後ストックが放出されて、第2大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されることになる。従って、遊技者の不意を衝くように所定の利益を提供することが可能となる。
【0095】
[5]上記[4]の遊技機であって、第2抽選の結果、第2大当たりが発生することを決定した後、当該第2大当たりを第1大当たりとするか否かを決定する第3抽選を行う第3抽選手段を備えた本発明の遊技機。
【0096】
この[5]の本発明の遊技機において行われる第3抽選は、遊技機内に設けられた制御部等のROM等に、予め、乱数に対応して、第2大当たり及び第1大当たりのいずれか1つを発生させることについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部等のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、第2抽選の結果、第2大当たりが発生することを決定した後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、第3抽選を行う第3抽選手段として機能する。
【0097】
[5]の本発明の遊技機によれば、第1抽選の結果、第1大当たりが発生するとともに、第2抽選の結果、第2大当たりが発生し、さらに、第3抽選の結果、当該第2大当たりが第1大当たりに変更されることがある。このような場合、始動口に遊技球が入ったことを受けて、2つの第1大当たりが発生したことになる。このように、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、2つの第1大当たりが発生した場合には、可変表示ゲームが終了した直後に、1つの第1大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されるとともに、その後、さらにもう1つの第1大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されることになる。従って、遊技者の不意を衝くように、遊技者が予測しているより多くの利益を提供することができる。
【0098】
[6]上記[1]〜[5]の遊技機において、第2大当たりが発生することを決定した場合には、当該第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまで、[1]〜[5]の各遊技機においてそれぞれ行なわれていた従来の抽選処理に替えて、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、第2大当たりを発生させるか否かを決定する特別第2抽選を行う特別第2抽選手段を備えた遊技機。
【0099】
この[6]の本発明の遊技機において行われる特別第2抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め、乱数に対応して第2大当たりを発生させるか否かについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、特別第2抽選を行う特別第2抽選手段として機能する。
【0100】
[6]の本発明の遊技機によれば、一旦第2大当たりが発生することが決定すると、当該第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまでの期間においては、発生する大当たりは全て第2大当たりとなり、第1大当たりが発生することはない。従って、ストック放出時には遊技者に対して莫大な利益を提供することが可能となる。
【0101】
なお、第2大当たりが発生することを決定した場合に、当該第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまで第2大当たりのみを発生させることが可能な遊技機としては、上記[6]の本発明の遊技機のように、第2大当たりが発生することを決定した場合、当該第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまで、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、第2大当たりを発生させるか否かを決定する特別第2抽選を行う特別第2抽選手段を備えたものだけに限らず、第2大当たり当選後は、第1大当たりに当選しても、これを100%第2大当たりに変更するものであってもよい。例えば、前記[3]の遊技機において言えば、第2大当たりが発生することを決定した場合に、当該第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまで、保留抽選で第1大当たりを第2大当たりに変更する確率を100%とすればよいのである。
【0102】
そして、本発明では、上記した[1]〜[6]の基本形態を含む実施形態において、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴(以下、ストック履歴ともいう)を報知する第2大当たり履歴報知手段を備えている。なお、前記所定期間としては、一日、数日、一週間、1ヶ月など、適宜その期間を設定することができる。
【0103】
従って、遊技者は、前記ストック履歴から、例えば時間帯や時期に応じた第2の大当たり(ストック)の発生傾向や、同第2の大当たりに基づいて大当たり遊技状態へ移行する(ストック放出する)場合の傾向など、過去に実施されたストックの傾向を分析することができ、同分析結果を利用して自身に有利になるように、例えば効率よくストック放出を受けてることができるように積極的且つ戦略的に遊技を行うことができる。
【0104】
また、上記大当たり遊技状態の中でも、確率変動状態を伴う特別の大当たり遊技状態(以下「確変大当たり」とする)があり、かかる確変大当たりの状態になると、再度当該大当たり遊技状態へ高確率で移行させることが可能となるものである。すなわち、「確率変動状態」とは、大当たり遊技状態となる確率が通常の場合よりも高くなるもので、例えば、前述の抽選による当選確率が1/320から1/60などのように5倍〜6倍に高くなるような制御状態を指す。
【0105】
したがって、ストック履歴を報知する際に、かかる確変大当たりとストック放出とが重なった確率や、両者が重なった場合に払い出された賞球等について報知すれば、遊技者は、かかる多数の賞球が払い出される機会を掴もうと、これまで以上にストック履歴を活用して遊技に励むこととなる。従って、遊技者を効果的に遊技に引きつけることができるとともに、ストック履歴の活用度を高めることができる。
【0106】
なお、本実施の形態では、前記第2大当たり履歴報知手段としての機能を遊技機内に設けられた制御部が担っている。また、ストック履歴の報知方法としては、ディスプレイでの表示や、スピーカなどからの所定の音声などの出力が考えられるが、本実施の形態では、特にディスプレイでの表示を取り上げて説明している。
【0107】
また、前記第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)は、第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果の履歴、及び/又は第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)の履歴、及び/又は第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)の履歴を含むようにすればよい。
【0108】
第2の大当たりに関して上述した内容を含む履歴を報知すれば、遊技者は、過去に発生したストックの傾向を具体的に把握することが可能となり、遊技中に現在のストック状況やストック放出時の賞球などを具体的に想定することが可能となる。従って、ストック履歴を効果的に遊技に生かし、一層戦略的に遊技を楽しむことができる。
【0109】
なお、前記第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果としては、どちらの大当たりが選択されたのかを直接報知することもできるし、第1の大当たり若しくは第2の大当たりが選択された確率を報知することもできる。そして、この他にも、第1の大当たり又は第2の大当たり(ストック)自体の発生確率の履歴や、第2の大当たり(ストック)の放出確率の履歴を報知してもよい。
【0110】
また、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)とは、ストックが発生してから放出されるまでの期間のことであり、かかるストック期間の他にも、ストックの発生間隔や放出間隔の履歴を報知することもできる。
【0111】
また、第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)としては、例えば、入賞個数をそのまま報知することもできるし、或いは、保留した大当たり遊技状態へ移行した(ストック放出した)ときに、第1大当たり状態のように大入賞口を所定時間開放して閉鎖する動作を複数回繰り返す場合には、その各回ごとの入賞個数を報知することもできる。
【0112】
また、前記第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)は、時系列に報知すればよい。
【0113】
このように、ストック履歴を時系列に報知すれば、遊技者は、時間帯や時期に応じて刻々と変化するストックの発生傾向や放出傾向を順序だって認識することができ、効率よくストックの傾向を分析することができる。そして、このようにして遊技者が分析しやすいストック履歴を報知すれば、ストック履歴の活用度を高めて、遊技者に一層積極的に遊技に参加させることができる。
【0114】
また、前記第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)は、非遊技時に表示手段に表示されるようにすればよい。
【0115】
ここで、非遊技時とは、発射ハンドルが所定時間に渡って連続して操作されないときや、遊技球が所定時間に渡って連続して始動口に入らず、識別情報画像が変動表示されないときのことであり、かかる非遊技時にストック履歴を表示手段、すなわち、可変表示ゲームにおける識別情報画像を表示するための表示部に表示すれば、遊技の進行を邪魔することなく遊技者にストック履歴を報知することができる。
【0116】
すなわち、これまでは、発射ハンドルが所定時間に渡って連続して操作されないときや、遊技球が所定時間に渡って連続して始動口に入らず、識別情報画像が変動表示されないときには、表示部に各種デモンストレーション画面(通称、デモ画面)を表示するのが一般的であったが、これに代わりストック履歴を表示するのである。
【0117】
しかも、かかる非遊技時には、遊技者の注意が遊技自体にそれほで集中していない可能性が高いので、遊技者の注意を第2の大当たりに関する履歴に向けやすく、同第2の大当たりに関する履歴を遊技者に効果的に報知することができる。
【0118】
なお、第2の大当たりに関する履歴は、上述の如く非遊技時に報知するのが望ましいが、これに限らず、大当たり遊技の終了後や、ランダムなタイミングで遊技中に報知することも可能であり、特に遊技中に報知を行う場合には、可変表示ゲームにおける識別情報画像を表示するための表示部の一部を利用して表示したり、履歴を表示するための表示手段を別途設けて、同表示手段に表示したりして、遊技の進行を妨げないようにすることが望ましい。
【0119】
また、ストック履歴を報知する契機はどのように設定してもよく、例えば非遊技時には必ず報知するようにしても良いし、その他にも、所定の入賞口に入球したことや、遊技球の入賞個数が所定個数に達したことや、遊技球の発射回数が所定回数に達したことなどを契機として報知するようにしても良い。
【0120】
ところで、上記してきた遊技機としては、パチンコホールなどに設置されたパチンコ遊技装置、すなわち、所謂パチンコ玉と呼ばれる鋼球を遊技球として用いて遊技盤上に打ち出して遊技するとともに、前記遊技盤上には各種の表示を行う表示手段としての表示部を備え、さらに各種の制御を行う制御部をケーシング内に収容した遊技機に好適に適用することができるが、かかるパチンコ遊技装置は、必ずしも上述した実際の鋼球からなる遊技球を用いる必要はなく、パチンコ遊技盤を遊技画面として画像表示するディスプレイと、同ディスプレイ上に仮想遊技球を映像として打出し可能な遊技ハンドルと、パチンコ遊技プログラムを実行する制御部とを備えた映像パチンコ遊技装置であっても構わない。
【0121】
さらに、表示手段としての表示部と制御部とを備えた業務用若しくは家庭用のゲーム機に適用することも可能である。
【0122】
またさらには、汎用のコンピュータや携帯端末装置等に各種の制御を行うソフトウェアをインストールしたものにも適用できる。この場合、上述してきた遊技盤を含む遊技機画像の表示を実行させることのできる表示プログラムを含むパチンコ遊技プログラムを格納した記憶媒体を介して遊技を行うことができる。あるいは、インターネットなどを介して前記パチンコ遊技プログラムをダウンロードして遊技することができる。つまり、遊技機としては、サーバと端末装置(クライアント)とに分割して構成したものであってもよい。
【0123】
そのために、本発明は、上述したように、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したと判断されたことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するステップと、抽選結果を受けて複数の識別情報画像を変動・停止表示するステップと、抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とするとともに、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行するステップと、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知するステップと、を有することを特徴とするパチンコ遊技プログラムとして提供することもできる。
【0124】
かかるパチンコ遊技プログラムを適宜の手段により実行することで、誰でもどこでも従来にないスリリングで大きな利益を得る可能性の高いパチンコ遊技を楽しむことができる
また、端末機と通信可能であり、遊技機を示す遊技機画像を各端末機に表示可能としたサーバとしても提供可能としている。
【0125】
そして、かかるサーバにおいて、端末機に表示される遊技機画像の遊技盤上に発射された仮想遊技球が所定の画像入賞口に入球したと判断したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するとともに、遊技機画像中に複数の識別情報画像を変動・停止表示させ、抽選結果が当選の場合に遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とし、しかも、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行可能とし、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する制御を、各端末機に対して行うものとしている。
【0126】
かかるサーバにより、例えばインターネットなどを介して従来にない飽きのこない楽しいパチンコ遊技を提供することが可能となる。
【0127】
ここで、本発明の実施の形態を、図面に基づいてより具体的に説明する。
【0128】
[第1の実施形態]
(パチンコ遊技装置の構成)
本発明の第1の実施形態に係る遊技機としてのパチンコ遊技装置の正面図を図1に示す。なお、本実施の形態においてパチンコ遊技装置としたものは、障害釘を遊技盤に一体的に形成したパチコン機をも含む概念である。
【0129】
図1に示すように、パチンコ遊技装置10は、矩形枠状の本体枠12に矩形板状の遊技盤14を組込み、同遊技盤14の前面には前記本体枠12の窓枠16を設け、さらに、同窓枠16の下側で本体枠12の前面には上皿20及び下皿22を設けるとともに、同下皿22の右側に発射ハンドル26を配設して構成している。46はスピーカであり、本体枠12の下側位置であって前記下皿22の下方に取付けられている。
【0130】
また、遊技盤14の前面には複数の障害釘(図1では入賞口の直上方に略平行に設けた一対の障害釘を除いて省略している)を打ち込んでいる。なお、釘を打ち込むような構成とせず、遊技盤14を樹脂素材で成形し、この樹脂素材の遊技盤14に金属製の棒状体を遊技盤14の前方向に突出するように植設する構成としてもよく、かかる構成とした遊技装置(パチコン機)にも本発明を適用することができる。
【0131】
発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けており、遊技者は発射ハンドル26を操作することにより遊技球を遊技盤14上に発射してパチンコ遊技を進めることができる。
【0132】
なお、発射ハンドル26の裏側に発射モータ28を設けるとともに、周縁部にはタッチセンサ29を設けている。遊技者がタッチセンサ29に触れたときにタッチセンサ29から検出信号が出力されて遊技者が発射ハンドル26を手にしたと認識され、かつ遊技者が時計回り方向へ回動操作したときには、その回動角度に応じて発射モータ28に電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球を遊技盤14に順次発射することができる。
【0133】
発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下する。そして、後述する各種入賞口に入らなかった遊技球は、遊技盤14の中央最下部に位置する排出口53から回収される。
【0134】
遊技盤14を拡大した拡大正面図を図2に示す。なお、図1に示した構成要素と対応する構成要素には同一の符号を付すとともに、図2においても図1同様に障害釘の大部分を省略している。
【0135】
遊技盤14の前面の略中央には、後述する表示部としての表示装置32を設けている。なお、同表示装置32における後述の画面画像を表示する部分は、液晶ディスプレイパネルからなるものであってもブラウン管(CRT)からなるものであってもよい。また、本実施の形態では、表示装置32を遊技盤14の前面略中央に設けた場合を示したが、遊技者が見得るような位置であれば遊技装置10の何処の位置に表示装置32を設けても構わない。
【0136】
表示装置32の上方には、小型の表示装置52を設けている。この表示装置52は、例えば7セグメント表示器で構成することができ、表示情報である普通図柄を、変動と停止とを繰り返すように可変表示することができる。
【0137】
表示装置32の左右側部には、球通過検出器55(55a,55b)を設けている。この球通過検出器55(55a,55b)が遊技球の通過を検出したときには、上述した表示装置52において、普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。
【0138】
この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば「0」乃至「9」の数字や「☆」等の記号である。そして、この普通図柄が所定の図柄、例えば「7」となって停止して表示されたときには、後述する始動口44の左右両側に設けた可動片58(58a,58b)を駆動するためのソレノイド57(図4参照)に電流を供給して、始動口44に遊技球が入りやすくなるように可動片58(58a,58b)を駆動して始動口44が開放状態となるようにするのである。なお、始動口44を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、可動片58(58a,58b)を駆動して始動口44を閉塞状態とし、遊技球が入りにくくなるようにするのである。
【0139】
上述した表示装置52の左右両側には、4つの待機ランプ34(34a〜34d)を設けるとともに、表示装置52の直上方位置には、一般入賞口50を設けている。
【0140】
また、遊技盤14の下部には、大当たり入賞装置Mを設けている。
【0141】
かかる大当たり入賞装置Mは、図3に示すように、前カバー200と後基板201との間に装置各部材を介設したものであり、前カバー200に形成された大入賞口38には、シャッタ40を軸202を介してソレノイド48により上下開閉自在に作動するように設け、同シャッタ40の開放時に上側を向く当該シャッタ40の裏面にはガイド207を突設するとともに、シャッタ40の奥には特定領域203を構成する球通過孔と通常領域204を構成する球通過孔を形成している。また、シャッタ40の後方中央には、ソレノイド205により左右に傾動するスイング板206を配設している。
【0142】
前記シャッタ40は、後述する可変表示ゲームによって大当たり遊技状態になった場合に開放状態となるように、ソレノイド48により駆動される。かかるシャッタ40が開放されると、遊技球が所定時間あるいは所定入賞球数に至るまで開放状態が維持され、その後シャッタ40が閉塞される。したがって、シャッタ40が開放している間に大入賞口38に入賞した遊技球の数に応じて所要個数の賞球の払い出しを受けることができる。
【0143】
ところで、シャッタ40の開放時に、そのうちの1球がガイド207に沿って特定領域203に入球すると、シャッタ40は所定時間経過或いは所定数入球後においても次のシャッタ40の開放を約束しており、これが所定限度回数(例えば、15回)まで繰り返され得るところの遊技者にとって有利な大当たり遊技状態を実現するようにしている。
【0144】
なお、シャッタ40の開放当時にはスイング板206が左側へ傾動して、少なくとも1個の遊技球は左側の特定領域203に入球し易いように構成しており、遊技球が特定領域203に入球すると、入球をセンサが感知して、スイング板206がソレノイド205により右側へ傾動し、その後の遊技球は右側の通常領域204に入球するようにしている。
【0145】
さらに、遊技盤14の略中央に配置した前記表示装置32の左右両側には、図2に示すように一般入賞口54(54a,54b)を設けている。また、同表示装置32の下部の左右両側にも一般入賞口54(54c,54d)を設けるとともに、遊技盤14の左右端部には、第2の一般入賞口56(56a,56b)を設け、さらに前記大入賞口38の左右両側についても第2の一般入賞口56(56c,56d)を設けている。
【0146】
また、表示装置32の下部には、後述する可変表示ゲームが開始されて表示装置32に表示される複数、例えば3つの識別情報画像である図柄を変動表示状態に移行する契機となる球検知センサ42を有する始動口44を設けている。そして、かかる始動口44をはじめ、上述した大入賞口38、一般入賞口54a〜54d及び第2の一般入賞口56a〜56dに遊技球が入賞したときには、入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が賞球として上皿21または下皿22に払い出し装置59により払い出される。
【0147】
さらに、表示装置32の左右両側には、遊技球の経路を所定の方向に誘導するための転動誘導部材60(60a,60b)を設けるとともに、遊技盤14の外側の上左側と上右側とには装飾ランプ36(36a及び36b)を設けている。
【0148】
(パチンコ遊技装置の制御)
本実施の形態に係るパチンコ遊技装置10の制御回路を示すブロック図を図4に示す。
【0149】
上述した発射ハンドル26は、制御回路60のインターフェイス回路群62に接続し、インターフェイス回路群62は、入出力バス64に接続している。そして、遊技者が発射ハンドル26を回動操作すると、同発射ハンドル26の回動角度を示す角度信号が、インターフェイス回路群62により所定の信号に変換された後、入出力バス64に供給される。入出力バス64は、中央処理回路(以下、CPUと称する)66にデータ信号又はアドレス信号を入出力するようにしている。
【0150】
また、上記インターフェイス回路群62には、前記タッチセンサ29も接続しており、遊技者の手が触れたことを検出する検出信号をインターフェイス回路群62に出力した後、入出力バス64に供給される。
【0151】
さらに、インターフェイス回路群62には、各入賞口に設けた球検知センサ42、43を接続しており、球検知センサ42は遊技球が前記始動口44を通過したときに、球検知センサ43は遊技球が大入賞口38、一般入賞口54、第2の一般入賞口56、さらには排出口53を通過したときに、検出信号をインターフェイス回路群62に供給する。
【0152】
さらに、インターフェイス回路群62には、球通過検出器55(左側球通過検出器55a,右側球通過検出器55b)を接続しており、同球通過検出器55は遊技球が通過したことを検出したときに検出信号をインターフェイス回路群62に供給する。
【0153】
また、上述した入出力バス64に、ROM(リード・オンリー・メモリ)68及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)70及びタイマー45を接続している。
【0154】
ROM68は、遊技装置10の遊技全体の流れを制御する遊技プログラムを含む制御プログラムを記憶している。
【0155】
本実施の形態における遊技プログラムは、下記のステップを有するプログラムを含むものとしている。
【0156】
すなわち、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したと判断されたことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するステップと、抽選結果を受けて複数の識別情報画像を変動・停止表示するステップと、抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とするとともに、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たり(ストック)とから選択実行するステップと、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)を報知するステップとを有するものである。
【0157】
かかるプログラムを実行することにより、遊技者は、前記ストック履歴から、例えば時間帯や時期に応じた第2の大当たり(ストック)の発生傾向や、同第2の大当たりに基づいて大当たり遊技状態へ移行する(ストック放出する)場合の傾向など、過去に実施されたストックの傾向を分析することができ、同分析結果を利用して、自身に有利になるように、例えば効率よくストック放出を受けてることができるように積極的且つ戦略的に遊技を行うことができる。
【0158】
また、ROM68は、前記表示装置32において可変表示ゲームが実行される際に、変動表示や停止表示される識別情報画像である図柄の画像データ、演出画面として表示される画面画像としての動体物などのキャラクタを示すキャラクタ画像データ、表示装置32の背景を構成する背景画像データ、及び動画映像画像データ、並びに遊技に用いる音データ、前記制御プログラムを実行するための初期データや、前記装飾ランプ36の点滅動作パターンを制御するプログラム等を記憶している。なお、上述した画像データは、表示装置32において識別情報画像としての図柄を変動表示するときや、停止表示する際に用いるものであり、多様の表示態様、例えば、拡大した画像、縮小した画像、変形した画像等に応じた画像データを含む。また、上述したキャラクタ画像データ、背景画像データ及び動画映像画像データは、遊技を演出するために動画像、静止画像若しくはこれらを組み合わせた画像を画面画像として表示装置32に表示するためのものである。さらに、上述したキャラクタ画像データは、キャラクタの動作を表示すべく動作のそれぞれに対応した画像データを含むものであり、音データは、遊技を音響により演出するためのものであり、前記スピーカ46から効果音等の音声を発するために用いる。
【0159】
さらに、ROM68は、第1大当たりと第2大当たりとを発生させる抽選を行うために必要な確率テーブルや当該確率テーブルを用いて抽選を行うためのプログラムなどを記憶している。
【0160】
一方、RAM70は、上述した各プログラムで使用するフラグや変数の値を記憶している。例えば、新たな入力データやCPU66による演算結果や遊技の履歴を示す累積リーチデータ、累積変動数及び累積大当たり回数を記憶している。
【0161】
また、タイマー45は、遊技球の発射回数が所定回数以上になった場合に、始動口44に遊技球が入ってからの経過時間を計時する。
【0162】
そして、制御部であるCPU66は、ROM68から所定のプログラムを呼び出して実行することにより演算処理を行い、この演算処理の結果に基づいて前述のキャラクタ画像データ、背景画像データ、動画映像画像データ及び図柄画像データ並びに音データを電子データとして伝送その他の制御を行う。
【0163】
また、CPU66は、上述した識別情報画像である図柄の画像データを読み出して、表示装置32において同図柄が変動表示されるように制御したり、複数の識別情報画像の図柄の相互の組み合わせ状態が表示装置32において所定のタイミングで停止表示されるように制御している。
【0164】
また、入出力バス64には、インターフェイス回路群72を接続しており、同インターフェイス回路群72には、表示装置32,52、スピーカ46、発射モータ28、ソレノイド48,57,205、待機ランプ34及び装飾ランプ36、並びに払い出し装置59を接続している。そして、インターフェイス回路群72は、CPU66における演算処理の結果に応じて上述した装置のそれぞれを制御すべく駆動信号や駆動電力を供給する。
【0165】
前述した表示装置32は、変動図柄表示部と演出画面表示部とからなり、CPU66の制御によりこれらの2つの表示部に表示される画面の双方を合成して表示する。なお、表示装置32は、このような構成に限られず3つ以上の表示部を有する構成としてもよく、これらの表示部を合成することにより図柄の画像や演出画像を表示装置32に表示することとしてもよい。
【0166】
このように複数の表示部に表示される画面を表示装置32に表示することとしたことにより、1つの表示部に表示される図柄の変動シーンと演出画面表示される演出画面とを合成して多彩な表示形態を可能にしている。
【0167】
また、待機ランプ34は、始動口44に入った遊技球のうち、図柄を変動表示させるに有効な回数を示すものであって、一般的には保留ランプと呼ばれているもののことであり、装飾ランプ36は、遊技が大当たり遊技状態となったときやリーチ状態となったときに遊技者にその旨を示すべく点滅又は点灯するものである。さらに払い出し装置59は、CPU66からの制御信号により、遊技状況(例えば入賞口等に遊技球が入ったこと等)に応じて、上皿20又は下皿22に、予め定められた数の遊技球を払い出すものである。
【0168】
本実施の形態では、上述したCPU66などから演算処理装置により制御部が構成され、表示装置32から表示部が構成されている。
【0169】
なお、本実施の形態ではCPU66などからなる演算処理装置が1つとして説明しているが、必ずしも1つである必要はない。メインの演算処理装置と画像表示を司るサブの演算処理装置などを含む構成としてもよい。また、上記したROM68やRAM70も複数個備える構成であっても構わない。
【0170】
(パチンコ遊技装置10の動作)
本実施の形態に係る遊技装置10は上述してきた構成となっており、その動作を以下に説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技装置10は起動しており、上述したCPU66において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。また、以下に説明する遊技装置10は前述した[1]の遊技機としている。
【0171】
まず、パチンコ遊技装置10は、パチンコ遊技を制御するパチンコ遊技プログラムを実行し、かかるプログラムから所定のタイミングで図5に示す遊技球検出ルーチンを呼び出して実行する。
【0172】
遊技球検出ルーチンが実行されると、図5に示すように、最初に、入賞口に遊技球が入ったか否かを検出する(ステップS11)。この入賞口は、例えば図2に示した例においては、一般入賞口50及び54a〜54d並びに第2の一般入賞口56a〜56dである。
【0173】
ステップS11において、上記入賞口に遊技球が入ったと判別したときには、入賞口の種類に応じて予め定められた数の遊技球を払い出す処理を実行する(ステップS12)。
【0174】
次に、始動口44に遊技球が入ったか否かを判断し(ステップS13)、始動口44に遊技球が入ったと判別した場合には、遊技球の発射回数が所定回数に達したか否かを判断する(ステップS14−1)。
【0175】
この発射回数は、本実施の形態では発射ハンドル26を回動操作した回数としており、発射ハンドル26の回動操作を検知したときにカウントしている。また、発射回数は、始動時の初期設定で0回に設定されており、遊技が進行して遊技球を発射した回数が所定回数(例えば、500回)に達すると、再び0回にリセットされる。なお、発射回数のデータはRAM70に記憶している。
【0176】
そして、前記ステップS14−1の処理で発射回数が所定回数に達していると判別した場合には、発射回数を再び0回にリセットするとともに始動口44に遊技球が入ってからの経過時間を前記タイマー45により計時開始する(ステップS14−2)。なお、始動口44に遊技球が入ってからの経過時間は(タイマー45は)、始動時の初期設定において0秒に設定されており、かかる初期値0秒から計時を開始する。
【0177】
次に、前記ステップS14−1の処理で発射回数が所定回数に達していないと判断した場合、及び前記S14−2の処理を終了した場合には、後述するステップS13−3の処理で報知を開始したストック履歴が未だに報知中であるか否かを判断する(ステップS14−3)。そして、ストック履歴を報知中であると判別した場合には報知を終了する(ステップS14−4)。
【0178】
次に、前記ステップS14−3の処理でストック履歴を報知中ではないと判別した場合、及び前記ステップS14−4の処理を終了した場合には、抽選実行処理(ステップS14)を実行し、次いで可変表示ゲームを実行する。ステップS14における抽選実行処理では、前述の特別抽選を行い、「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「はずれ」のいずれか1つの結果を発生させる処理を行うものである。なお、この抽選実行処理及び可変表示ゲームについては後に詳述する。
【0179】
一方、前記ステップS13の処理で、始動口44に遊技球が入らなかったと判別した場合には、前記ステップS14−2の処理で計時を開始した遊技球が始動口44に入ってからの経過時間が所定時間(例えば、10秒)に達したかを判断する(ステップS13−1)。すなわち、最後に始動口44に遊技球が入球してから所定時間が経過したか否かを判断する。
【0180】
そして、所定時間が経過したと判別した場合には計時を終了するとともに、経過時間を(カウンター45を)再び初期値0秒にリセットし(ステップS13−2)、続いて本発明の要旨ともなるストック履歴の報知を開始する一方(ステップS13−3)、所定時間が経過していないと判別した場合、及び前記ステップS13−3の処理を終了した場合には、さらに、球通過検出器55a,55bを遊技球が通過したか否かを判断する(ステップS16)。
【0181】
なお、パチンコ遊技装置10の起動後、初めて本ルーチンが呼び出されて、始動口44に一度も遊技球が入球していない場合にも、ステップS13−1の処理において、最後に始動口44に遊技球が入球してから所定時間が経過していないと判別する。
【0182】
そして、ステップS16において、球通過検出器55a,55bを遊技球が通過したと判別したときには、上述したように、表示装置52において普通図柄を変動表示させる処理を実行する(ステップS17)。なお、上述したように、変動表示された普通図柄が停止したときに所定の図柄となったときには、可動片58a,58bを駆動して始動口44を開放状態となるようにして、始動口44に遊技球が入りやすくなるようにしている。
【0183】
このように、本実施の形態では、遊技球が所定回数以上発射されて遊技が所定期間実施された場合であって、しかも、遊技球が所定時間にわたって連続して始動口44に入らず、可変表示ゲームが実行されていないときにストック履歴を報知するようにしている。
【0184】
ここでストック履歴報知とは、表示装置32において画像や文字などでストック履歴を演出表示したり、装飾ランプ36などによる光の演出や、スピーカ46を用いて音による演出を行ったりする処理のことであり、制御部60によって実行される。
【0185】
特に、本実施の形態では、表示装置32にストック履歴報知画像tを表示することによってストック履歴を報知するようにしている。すなわち、本実施の形態では、第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果のデータと、第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)のデータと、第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)のデータとをRAM70に記憶しておき、かかるデータを表記した画像を、ストック履歴を報知するためのストック履歴報知画像tとして前記ステップS13−3のストック履歴報知開始処理で表示装置32に表示することによりストック履歴を報知している。
【0186】
上記第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果の履歴として、本実施の形態では、第1大当たり若しくは第2の大当たりが当選した場合にそれが第2大当たりであった確率、すなわち、大当たりが発生した場合にそれがストックされた確率(以下、ストック確率ともいう)を報知する。このように、第1の大当たりと第2の大当たりとから選択した選択結果の履歴を報知することにより、遊技者はかかる選択結果の履歴を分析することができ、例え現状において遊技球の払い出しが少なくても、その間に何回分かの大当たり遊技状態が保留されているかもしれないと想定することができる。従って、ストック放出に対する遊技者の期待感を効果的に高めて、遊技者を遊技に引きつけることができる。
【0187】
また、上記大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)の履歴を報知することにより、遊技者はストックが放出される時期を想定可能となり、かかる想定上のストック放出時期を狙って遊技を行なうことが可能となる。従って、ストックが放出されるまで遊技を継続しようとする遊技者の意欲を高めて、遊技者を遊技に引き付けることができる。
【0188】
また、上記保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)の履歴を報知することにより、遊技者のストック放出に対する期待感を効果的に高めることができ、ストックが放出されるまで遊技を続けようとする遊技者の意欲を引き出すことができる。
【0189】
なお、上述したように、本実施の形態では、遊技球が所定回数以上発射されて遊技が所定期間実施された場合であって、しかも、遊技球が所定時間にわたって連続して始動口44に入らず、可変表示ゲームが実行されていないときにストック履歴を報知するようにしているが、この外にも、前記発射ハンドル26の周縁部に設けたタッチセンサ29からCPU66が所定時間に渡って連続して検出信号を受け取らなかったとき、すなわち、発射ハンドル26が所定時間に渡って連続して操作されず、パチンコ遊技装置10において所定時間に渡って連続して遊技が行なわれなかったときにストック履歴を報知することも可能である。
【0190】
さらには、パチンコ遊技装置10にストック履歴報知用のボタンを設けて、同ボタンを任意のタイミングで押したときにCPU66に向けて信号を発信するようにし、かかる信号をCPU66が受けた場合に前記ステップS13−3のストック履歴報知開始処理を行って、ストック履歴を報知することも可能である。
【0191】
次に、上述したステップS14において呼び出されて実行される抽選実行処理を行うサブルーチンを図6に示す。
【0192】
上述した抽選実行処理が開始されると、まず、CPU66の演算処理による特別抽選処理を実行する(ステップS400)。この特別抽選処理は、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)権利」及び「はずれ」のうちからいずれの1つの結果を発生させるかを決定する処理である。すなわち、CPU66は、ROM68に記憶された特別抽選に用いられる確率テーブルをRAM70に設定するとともに、乱数のサンプリングを行う。
【0193】
なお、確率テーブルをRAM70に設定する処理は、ステップS400を実行するたびに行う必要はなく、常にRAM70に設定しておいてもよい。また、ROM68に特別抽選に用いられる確率テーブルを複数記憶させておき、必要に応じて異なる確率テーブルをRAM70に設定することとして、第1大当たりを発生させる確率、第2大当たりを発生させる確率、及び、はずれを発生させる確率を変更させることができる。
【0194】
次に、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)権利」及び「はずれ」のうち、どの結果が得られたかについて判断する(ステップS401)。
【0195】
ステップS401において、はずれの抽選結果が得られたと判断した場合、CPU66は、はずれに対応する抽選データをRAM70に記憶する(ステップS402)。このとき、はずれが発生したことになる。
【0196】
なお、この抽選データは、後述する可変表示ゲームを実行する際に用いられるデータであり、CPU66は、当該抽選データに基づき、後述する可変表示ゲーム処理ルーチンのステップS200において、停止表示される変動図柄の組み合わせを定める内部抽選処理を実行する。
【0197】
ステップS401において、第1大当たりの結果が得られたと判断した場合、CPU66は、第1大当たりに対応する抽選データをRAM70に記憶し(ステップS403)、さらに、第1大当たり情報を記憶する(ステップS404)。このとき、第1大当たりが発生したことになる。
【0198】
そして、第1大当たり情報を記憶した後、第2大当たり情報がRAM70に記憶されているかどうかを判定する(ステップS405)。
【0199】
第2大当たり情報があると判断すると、第2大当たり状態に移行させるためのフラッグとなるストック放出情報を生成する(ステップS406)。
【0200】
このストック放出情報は、第2大当たりに基づく遊技者に有利な状態を発生させるために用いられる情報であり、CPU66は、後述する可変表示ゲーム処理のステップS212において、RAM70に上記ストック放出情報が記憶されていると判断したときには、第2大当たりに基づく第2大当たり状態を発生させるのである。
【0201】
なお、本実施の形態においては、ステップS404で第1大当たり情報を記憶した後に、ステップS405で第2大当たり情報がRAM70に記憶されていると判断した場合にストック放出情報を生成しているが、これに限らず、ストック放出情報は、適宜のタイミングで生成することができる。
【0202】
ステップS401において、第2大当たり権利の結果が得られたと判断した場合、CPU66は実際にストックするかしないかのストック抽選を行い、ストックすると決定した場合に、第2大当たりに対応する抽選データをRAM70に記憶し(ステップS407)、さらに、第2大当たり情報を記憶する(ステップS408)。このとき、第2大当たりが発生したことになる。なお、ストックするかしないかの抽選は、上述の特別抽選同様に、ROM68に記憶されたストック抽選に用いられる確率テーブルをRAM70に設定するとともに、乱数のサンプリングを行うことによって行えばよい。
【0203】
ステップS405で第2大当たり情報がRAM70に記憶されていないと判定した場合、またはステップS402、ステップS406及びステップS408の処理を実行した場合、大当たり状態が発生しているか否かを判断する(ステップS410)。大当たり状態が発生していると判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0204】
一方、ステップS410において、大当たり状態が発生していないと判断した場合、進行(表示)中の可変表示ゲームが存在するか否か判断する(ステップS411)。なお、進行(表示)中の可変表示ゲームとは、現在、表示装置32に表示され、遊技者が見ることが可能な状態にあり、変動図柄が停止表示される前の可変表示ゲームである。すなわち、進行(表示)中の可変表示ゲームが存在するということは、既に、1つの遊技球が始動口44に入り、後述する可変表示ゲーム処理ルーチンが実行されているということである。
【0205】
ステップS411において、進行(表示)中の可変表示ゲームが存在しないと判断した場合、後述する可変表示ゲームを実行する(ステップS412)。一方、進行(表示)の可変表示ゲームが存在すると判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0206】
次に、図6に示すステップS412において呼び出されて実行される可変表示ゲーム処理を行うサブルーチンについて、図7を用いて説明する。本サブルーチンが呼び出されることにより、表示装置32において表示されていた固定画面を通常画面へと切り替え、可変表示ゲームを開始するのである。なお、固定画面とは、表示装置32において実行される可変表示ゲームは実行されておらず、パチンコ遊技装置10においてパチンコ遊技のみが進行している際に表示装置32に表示される画面をいう。また、通常画面とは、表示装置32において可変表示ゲームが開始され表示装置32に表示される図柄が変動表示されてから、可変表示ゲームがリーチとなったり大当たりとなったりしたときの状態に至るまでのあいだに、表示装置32に表示される演出画面をいう。
【0207】
ここで、可変表示ゲームは、スロットマシンにおいてなされる遊技を模したゲームであり、複数の識別情報である複数の図柄を表示装置32に表示し、その各々が変動するように表示した後、所定のタイミングでこれらの図柄が順次停止するように表示するゲームであり、複数の変動図柄の変動表示が開始されてから、複数の変動図柄が停止表示されるまでを1回とするゲームである。
【0208】
また、可変表示ゲームにおいて停止表示された変動図柄の図柄の組み合わせが所定の組み合わせに合致したときには、第1大当たり状態が発生し、遊技者に対して有利な状態の提供が行われる。
【0209】
例えば、「1」、「2」、…、「12」からなる12個の数字からなる図柄を1つの組として、これらの12個の図柄を表示装置32に順次表示し、その図柄が移動するように表示しつつ、図柄自身が変化するように表示する。例えば、表示装置32において、図柄の「1」を表示装置32の上から下へスクロールするように表示した後、図柄の「2」を上から下へスクロールするように表示し、続いて図柄の「3」を同様に上から下へスクロールするように表示するのである。そして、図柄の「1」から図柄の「12」までをこのような態様で表示した後、再び図柄の「1」をスクロールするように表示し、同様の表示を順次繰り返すのである。
【0210】
表示装置32においてこのように図柄を表示することにより、「1」から「2」へと、「2」から「3」へと、図柄がスクロールされながら順次変化して「12」まで表示され、次に再び「1」が表示されることとなるのである。このように1つの図柄の位置を移動させつつ図柄自体が順次変化するように図柄を表示する態様を変動表示という。また、ある図柄を停止させて表示する態様を停止表示という。
【0211】
なお、1つの組に属する図柄を表示装置32に表示する際において、表示される図柄は、組に属する1つの図柄のみに限られることはなく、複数、例えば2〜3個の図柄を同時に表示することとしてもよい。例えば、図柄「5」を表示装置32に変動表示しているときに、図柄「5」の下方に図柄「4」の一部又は全体を変動表示し、図柄「5」の上方に図柄「6」の一部又は全体を変動表示することとしてもよい。なお、上述した図柄の組は、スロットマシンにおいて用いられる1本のリールに表示された図柄の組に対応する概念である。
【0212】
さらに、可変表示ゲームが表示装置32において実行されるときには、複数の組の各々に属する図柄を表示する。例えば、3つの組に属する図柄の各々を横方向に表示することとした場合には、1つの組に属する図柄は表示装置32の左側に表示され、他の組に属する図柄は表示装置32の中央に表示され、残りの組に属する図柄は表示装置32の右側に表示されるのである。
【0213】
このように識別情報である図柄を表示することにより、表示部である表示装置32には複数の識別情報が表示されることとなるのである。例えば、1つの組に属する図柄のうちの1つの図柄のみを常に表示するように変動表示することとした場合には、表示装置32には3つの図柄、即ち左側に1つの図柄が表示され、中央に1つの図柄が表示され、右側に1つの図柄が表示されることとなるのである。また、可変表示ゲームが実行される際における組の数は、3つに限られることはなく、3以外の複数個の組に属する図柄を表示装置32に表示することとしもよい。
【0214】
上述したように、このように図柄を表示することにより、複数の図柄、即ち複数の識別情報が表示部である表示装置32に表示されることとなるのである。更に、上述したように、1つの組に属する図柄について複数個の図柄を表示することとしてもよく、例えば、1つの組に属する2つの図柄を同時に変動表示するように表示することとし、3つの組について表示することとした場合には、表示装置32には、合計6個の図柄が変動表示されることとなるのである。
【0215】
複数の組に属する図柄を変動表示した後、変動表示されていた全ての図柄を所定のタイミングで停止表示した際に、これらの図柄の組み合わせが所定の組み合わせに合致して停止表示されたときには、遊技者から見れば可変表示ゲームが大当たり(第1大当たり)に当選したことになり、第1大当たり状態が発生し、遊技者に対して有利な状態の提供が行われることになる。
【0216】
例えば、3つの組に属する図柄を表示装置32に表示するとした場合に、1つの組に属する図柄が「7」で停止表示され、他の組に属する図柄も「7」で停止表示され、残りの組に属する図柄も「7」で停止表示されたときには、図柄の組み合わせは、所定の組み合わせ「7」−「7」−「7」に合致し、可変表示ゲームが大当たり(第1大当たり)に当選したとして、第1大当たり状態が発生し、遊技者に対して有利な状態の提供が行われる。
【0217】
第1大当たり状態が発生したときには、上述したソレノイド48に電流を供給して遊技盤14の前面に設けられている大入賞口38のシャッタ40を開放し遊技球を大入賞口38に入り易くするのである。
【0218】
また、かかる大当たり遊技状態となる組み合わせにおいて、特定の組み合わせの識別情報、例えば、「3」と「3」と「3」とのゾロ目や「7」と「7」と「7」とのゾロ目の識別情報の組み合わせになった場合は再度当該大当たり遊技状態へ高確率で移行させる確率変動状態となる。
【0219】
ここで、「確率変動状態」とは、大当たりとなる確率が通常の遊技状態より高くなる(例えば、確率が1/320から1/60などのように5倍〜6倍に高くなる)ような制御状態を指し、例えば、表示装置32や表示装置32の上部中央にある表示装置52などに表示された図柄の変動から停止までの変動時間が短縮されたり、始動口44に設けた可動片58a,58bの開放状態の時間が延長されたり、表示装置32の識別情報画像がゾロ目になる確率が高くなる状態等を指す。
【0220】
また、この可変表示ゲームが実行されている際には、背景画像やキャラクタ画像等による演出画面も表示装置32に表示される。
【0221】
上述した可変表示ゲームが開始されると、まず、CPU66の演算処理による内部抽選処理を実行する(ステップS200)。この内部抽選処理は、上述したステップS402、S403またはS407においてRAM70に記憶した抽選データに基づいて、変動表示されていた複数の組に属する図柄を全て停止表示させて図柄が確定したときにおける図柄の組み合わせを予め定める処理であり、CPU66は、後述するように、内部抽選処理により定められた図柄の組み合わせで図柄が停止表示されるように図柄の変動表示と停止表示との処理を行う。
【0222】
そして、内部抽選処理の実行後には、抽選データを更新(減少)させる(ステップS201)。すなわち、CPU66は、RAM70に記憶された抽選データの中から、内部抽選処理に使用した抽選データを消去する処理を行う。
【0223】
次に、選択された背景画像の画面構成情報がRAM70に生成される(ステップS202)。すなわち、上記内部抽選処理が実行された後、CPU66によって、内部抽選処理の結果や、可変表示ゲームの進行状況等に応じて、背景画像を選択するプログラムが、ROM68から呼び出され実行される。
【0224】
次に、CPU66によって実行され得られた結果に基づいて、選択された背景画像の画面構成情報が、随時、CPU66によって、RAM70に生成される。上記背景画像としては、特に限定されるものではなく、可変表示ゲームの進行状況や、上記内部抽選処理の結果に基づいて、CPU66によって、適宜選択される。
【0225】
次に、選択されたキャラクタ画像の画面構成情報がRAM70に生成される(ステップS203)。すなわち、上記プログラムの実行結果に基づいて、CPU66により選択されたキャラクタ画像の画面構成情報が、RAM70に生成される。
【0226】
このとき、例えば、1/60秒や、1/30秒等毎の一定間隔の周期(フレームスパン)で、キャラクタ画像の先頭位置が所定の移動量分ずれるように制御することにより、キャラクタ画像に動きを与えて表示させることができる。なお、キャラクタを示す画像については、必ずしも常に表示装置32上に表示されている必要はない。上記キャラクタ画像としては、例えば、図9に示すような青年を示す画像等を挙げることができる。
【0227】
次いで、識別情報である変動図柄の画面構成情報が、上記プログラムの実行結果に基づいて、CPU66によって、RAM70に生成される(ステップS204)。
【0228】
上記変動図柄を構成する各図柄となる画像の画面構成情報は、上述したプログラムに基づいて、CPU66によって、例えば、1/60秒や、1/30秒等毎の一定間隔の周期(フレームスパン)で、同一の識別情報を有する変動図柄となる画像について、画面構成情報の先頭位置を、所定の移動量分ずれるようにし、また、各変動図柄となる画像を、所定の順序で順次生成するように制御することにより、変動図柄の変動表示を行うことができる。さらに、フレームスパンや、画面構成情報の読み出しの先頭位置等を調整することによって、変動図柄の変動速度を制御することができるため、背景画像において、展開されている物語等に応じて、変動図柄の変動を滑らかにさせ、背景画像と、変動図柄との融合を図ることも可能である。
【0229】
なお、ROM68に、同一の変動図柄について、異なる形状となる複数の画像データを記憶させ、随時、CPU66から読み出し、表示装置32に送信することにより、変動表示中に、該変動図柄の形状が経時的に変化していくように表示させることも可能である。
【0230】
次に、1つの変動図柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判断する(ステップS206)。すなわち、複数、例えば、三つの組のうち、1つの組に属する図柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判断する。
【0231】
変動図柄を停止表示させるタイミングであると判断したときには、CPU66によって、1つの変動図柄を停止表示させる態様で変動図柄を表す変動図柄画像が選択され、該変動図柄画像の画面構成情報がRAM70に生成される(ステップS207)。
【0232】
次いで、ステップS202〜207において、RAM70に生成された画面構成情報に基づいて、CPU66によって、ROM68から、上記画面構成情報に対応する各画像データが読み出される。読み出された各画像データは、その後、上記画面構成情報内の表示される優先順位や、位置等に関する情報によって、表示装置32に表示される画像データとされた後、表示装置32に送信され、表示される(ステップS208)。上述したステップS202〜S208の処理は、後述するステップS209において複数の組に属する図柄の全てが停止表示されたと判別されるまで繰り返し実行される。このように処理を繰り返し実行することにより、所定の態様でスクロールするように図柄を変動表示することができ、また、キャラクタ画像も所定の動作をするように表示することができる。
【0233】
ステップS208の処理を実行した後、複数の組に属する図柄の全てが停止表示されたか否かを判断する(ステップS209)。
【0234】
複数の組に属する図柄の全てが停止表示されていないと判断したときには、処理をステップS202に戻す。一方、複数の組に属する図柄の全てが停止表示されたと判断したときには、RAM70に記憶された第1大当たり情報が存在するか否かを判断する(ステップS210)。
【0235】
第1大当たり情報が存在すると判断した場合、後述する大当たり実行処理を行い(ステップS211)、第1大当たりに基づく第1大当たり状態を発生させ、遊技者に対して有利な状態の提供を行う。
【0236】
一方、RAM70に記憶された第1大当たり情報が存在しないと判断した場合、次に、RAM70に記憶されたストック放出情報が存在するか否かを判断する(ステップS212)。
【0237】
記憶されたストック放出情報が存在すると判断した場合、次に、放出回数抽選実行処理を行う(ステップS213)。上記放出回数抽選実行処理では、放出回数抽選を行い、発生している第2大当たりのうち、いくつの第2大当たりに基づいて第2大当たり状態を発生させるかを決定する。
【0238】
次に、大当たり実行処理を行い(ステップS211)、ステップS213における放出回数抽選の結果に基づいて、ストック放出、すなわち第2大当たりに基づく第2大当たり状態を発生させ、遊技者に対して有利な状態の提供を行う。なお、大当たり実行処理については、後で詳述することにする。
【0239】
また、CPU66は、ステップS212において、記憶されたストック放出情報が存在すると判断した後、ステップS211において大当たり実行処理を行うこととしたときには、上記ストック放出情報を消去する処理を行う。
【0240】
ステップS212において、記憶されたストック放出情報が存在しないと判断した場合、またはステップS211の処理を実行した場合、次に、RAM70に記憶された抽選データが存在するか否かを判断する(ステップS214)。RAM70に記憶された抽選データが存在しないと判断した場合、待機中の可変表示ゲームは存在しないことになるので、本サブルーチンを終了する。
【0241】
一方、ステップS214において、RAM70に記憶された抽選データが存在すると判断した場合、待機中の可変表示ゲームが存在することになるので、RAM70に記憶された抽選データのうち、最も古い抽選データを読み出し(ステップS215)、処理をステップS200に戻す。その後、CPU66は、ステップS200において、読み出した抽選データに基づいて内部抽選処理を実行し、その内部抽選処理の結果に基づいて、ステップS202〜S209の処理を繰り返し実行することになる。
【0242】
次に、図7に示すステップS211において、大当たり遊技状態が発生した際に実行される大当たり実行処理ルーチンについて、図8を用いて説明する。なお、以下の説明では、大当たり遊技状態において断続的に15回の大当たり遊技が提供されることとする。また、当該大当たり遊技は、大入賞口38が開放状態となってから、当該大入賞口38に10球の遊技球が入るまで、又は、所定の時間が経過するまでを1回とする遊技であるとする。さらに、1回の大当たり遊技を、1ラウンドともいうこととする。また、「通常の大当たり遊技状態である大当たり」と「確率変動状態での大当たり遊技状態である大当たり」とでは異なる点がほとんどないため、区別しないで説明する。
【0243】
この大当り実行処理ルーチンにおいては、まず、大当たり遊技の回数であるnをn=1に設定する(ステップS301)。すなわち、CPU66は、RAM70に設けられた大当たり遊技の回数を記憶するテーブル(ラウンド数記憶テーブル)にn=1であることを記憶させる。
【0244】
次いで、大入賞口38が開放状態となるタイミングであるか否かを判断する(ステップS302)。
【0245】
上記大入賞口38が開放状態となるタイミングであると判断したときは、大入賞口38を開放する(ステップS303)。
【0246】
すなわち、CPU66は、インターフェイス回路群72を介して、ソレノイド48に駆動信号を供給することにより、大入賞口38を開放状態とする。これにより、遊技者が大入賞口38へ遊技球を入れることが可能となる。
【0247】
一方、上記大入賞口38が開放状態となるタイミングでないと判断したときは、処理をステップS302に戻す。
【0248】
次に、大入賞口38に遊技球が入ったか否かを判断する(ステップS304)。遊技球が大入賞口38に入ったか否かは、本実施の形態では大入賞口38に設けられた球検知センサ43により判断される。
【0249】
そして、大入賞口38に設けられた球検知センサ43により遊技球が検出された際には、検出信号をインターフェイス回路群62に供給する。この検出信号を受け取ったCPU66は、RAM70に設けられた大入賞口38に入った遊技球の数を記憶するテーブル(大入賞口遊技球記憶テーブル)に遊技球の数を記憶させ(ステップS305)、すなわち、払い出し装置59に制御信号を送信して払出装置59を駆動させ、予め定められた数の遊技球を払い出す処理を実行する(ステップS306)。
【0250】
ステップS304において、大入賞口38に遊技球が入っていないと判断した場合、又は、ステップS306において遊技球を払い出す処理を実行した場合には、次に、大入賞口38に所定の数の遊技球が入ったか否かを判断する(ステップS307)。すなわち、CPU66は、大入賞口遊技球記憶テーブルに記憶された遊技球の数とRAM70の別の領域に記憶された所定の遊技球の数(10球)とを比較し、大入賞口38に入った遊技球が所定の数(10球)となっているか否かを判断する。
【0251】
大入賞口38に所定の数の遊技球が入っていないと判断したときは、大入賞口38が開放状態となってから所定の時間が経過したか否かを判断する(ステップS308)。すなわち、CPU66は、ステップS302において開始した経過時間のカウントが、所定の時間に達したか否かについて判断する。
【0252】
大入賞口38が開放状態となってから所定の時間が経過していないと判断したときは、処理をステップS304に戻す。
【0253】
一方、ステップS307において、大入賞口38に所定の数の遊技球が入ったと判断したとき、又は、ステップS308において所定の時間が経過したと判断したときには、大入賞口38を閉鎖する(ステップS309)。
【0254】
このように大入賞口38の開放時間は、大入賞口38に入った遊技球の数か、時間かのいずれかの要素により判断され、大入賞口38に所定の数の遊技球が入れば、所定の時間に達しなくとも大入賞口38は閉鎖され、一方、大入賞口38に入った遊技球の数が所定の値に達していなくても、所定の時間が経過すれば大入賞口38は閉鎖されるのである。
【0255】
また、大入賞口38の閉鎖は、インターフェイス回路群72を介して、ソレノイド48に駆動信号を供給することにより行う。
【0256】
次に、大当たり遊技の回数であるnに1を加算して、n=n+1とするように設定する(ステップS310)。すなわち、CPU66は、RAM70に設けられたラウンド数記憶テーブルにn=n+1となるように大当たり遊技の回数を記憶させる。
【0257】
そして、大当たり遊技の回数nが15以下であるか否かを判断する(ステップS311)。すなわち、CPU66は、まず、ラウンド数記憶テーブルに記憶された大当たり遊技の回数を読み出し、この回数とRAM70の別の領域に記憶されたn=15のデータとを比較し、大当たり遊技の回数nがn≦15であるか否かを判断する。大当たり遊技の回数nがn≦15であると判断したときには、処理をステップS302に戻す。従って、本サブルーチンでは、nが15を超えるまで、繰り返し大当たり遊技が行われることとなる。
【0258】
そして、大当たり遊技の回数であるnが15を超えるときは、次に、大当たり情報を更新(減少)させる(ステップS312)。
【0259】
すなわち、第1大当たりに基づく大当たり遊技状態が発生している場合(大当たり実行処理ルーチンが第1大当たりに基づいて実行されている場合)、RAM70に記憶された第1大当たり情報を削除する。
【0260】
一方、第2大当たりに基づく大当たり遊技状態が発生している場合(大当たり実行処理ルーチンが第2大当たりに基づいて実行されている場合、すなわちストック放出による大当たり遊技状態が実行されている場合)、RAM70に記憶された第2大当たり情報を1つ削除する。例えば、5つの第2大当たりが発生している場合、すなわち、RAM70に5つの第2大当たり情報を記憶している場合、1つの第2大当たり情報を削除し、RAM70に4つの第2大当たり情報を記憶する。このとき、1回の第2大当たり状態が終了したことになる。
【0261】
なお、第1大当たりに基づく第1大当たり状態が発生している場合、ステップS301〜S312の一連の処理は、繰り返し実行されることはない。従って、後述するステップS313では、常に大当たり状態を終了させると判断することになる。
【0262】
一方、第2大当たりに基づく第2大当たり状態が発生している場合、ステップS301〜S312の一連の処理は、後述するステップS313において大当たり状態を終了させると判断するまで繰り返し実行される。このようにすることにより、連続的に、複数の第2大当たりに基づく複数回の第2大当たり状態を発生させることが可能になる。
【0263】
次に、図7のステップS213における放出回数抽選の結果、及び、RAM70に記憶された大当たり情報の数により、大当たり状態を終了させるか否かを判断する(ステップS313)。
【0264】
ステップS313において大当たり遊技状態を終了させないと判断した場合には、処理をステップS301に戻す。一方、大当たり遊技状態を終了させると判断した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0265】
例えば、RAM70に記憶された第2大当たり情報が5つであり、放出回数抽選の結果が4回であった場合、ステップS312の処理を1回実行すると、残りの発生すべき第2大当たり状態は3回となる。従って、ステップS301〜S312の処理を、あと3回繰り返して実行し、その後、ステップS313において大当たり状態を終了させると判断する。
【0266】
また、RAM70に記憶された第2大当たり情報が3つであり、放出回数抽選の結果が4回であった場合、ステップS312の処理を1回実行すると、残りの発生すべき第2大当たり状態は3回となる。しかし、この時点で、第2大当たり情報は2つしか存在しないことになるので、ステップS301〜S312の処理を、あと2回実行し、その後、ステップS313において大当たり状態を終了させると判断する。
【0267】
なお、第1大当たりに基づく大当たり遊技状態が発生している場合には、ステップS313において、常に大当たり遊技状態を終了させると判断する。
【0268】
また、本サブルーチンでは、nの最大数を15としたが、nは自然数であれば特に限定されず、15より大きくても、小さくてもよい。
【0269】
また、上述した大当たり実行処理ルーチンが実行されている間、表示装置32では、大当たり状態が発生していることを遊技者に認識させるとともに、遊技を盛り上げるための演出画像が表示される。
【0270】
ここで、実際に本パチンコ遊技装置10で遊技する状況を想定し、図9〜図12を参照しながら同パチンコ遊技装置10の表示装置32に表示される画面画像について説明する。
【0271】
遊技者が発射ハンドル26を操作して遊技球を次々と打ち出している間、図9(a)に示すように、本実施の形態では、背景画像として表示装置32の上部側に昼間の街並みと信号機を表示し、下部側にはキャラクタ画像として男子青年が自動車に乗って道路を走る様子を表示している。また、表示装置32の下部側には前記道路や自動車と一部重なるように、3桁の識別情報画像を横一列に表示している。ここでは、「1」〜「12」までの数字(図柄)からそれぞれ構成された3つの識別情報画像群を横一列に並べている。
【0272】
遊技盤14に打出された遊技球が始動口44に入球すると、前述したように内部抽選(特別抽選)が行われ、その結果を受けて可変表示ゲーム処理ルーチンが実行される。
【0273】
前記抽選実行処理ルーチンのステップS400で第1大当たりに当選した場合であって、第2大当たり情報がなかった場合、第1大当たり情報に基づいた演出画像を伴って可変表示ゲームが開始され、識別情報画像の変動表示が開始される。すなわち、各識別情報画像群の図柄がそれぞれ上方へとスクロール移動されるように表示が行われる。
【0274】
そして、自動車の進行につれて、図9(b)及び図9(c)に示すように、信号機の点灯が黄色から赤に順次変わり、信号が変る毎に左側の識別情報画像群、及び右側の識別情報画像群が順次同一図柄「7」で停止表示されてリーチ状態となり、図9(d)に示すように、自動車の前方に警官が現れ、男子青年が驚く様子を示す演出画像が表示される。なお、この警官もキャラクタ画像の一つである。
【0275】
そして、図10(a)に示すように、警官に対して青年が免許証を差し出しす動作を行うと中央の最終変動図柄が「7」に確定する。
【0276】
このように、識別情報画像の変動表示により、全ての図柄が第1大当たり状態が発生する所定の組み合わせ(ここでは「7」「7」「7」)で停止した場合は、前記図8に示す大当たり処理ルーチンを実行して、第1大当たりに基づく第1大当たり状態を発生させる。すなわち、大入賞口38が所定時間開放してその後閉鎖するという動作を15回繰り返し、開放状態において遊技球の入賞を通常よりも容易な状態が提供されるのである。
【0277】
第1大当たり状態では、図10(b)に示すように、停止表示された変動図柄「7」−「7」−「7」が縮小されて、さらに画面下側に移動し、その画像に代えて「大当たり」を示す画像が表示されるとともに、警官が青年に対して敬礼をし、それを受けて青年が微笑む様子を示す演出画像が表示される。
【0278】
そして、さらに遊技が続き、それまでに発射された遊技球が所定回数に至り、しかも、最後に遊技球が始動口44に入球してから所定の時間が経過した場合には、図11に示すように、ストックの発生時刻の履歴や、ストックの放出時刻の履歴や、ストック確率の履歴や、ストック期間の履歴や、ストック放出による賞球数の履歴を表記したストック履歴報知画像tが表示される。ここでは、当日(本日)、過去1週間、過去1ヶ月におけるストック履歴を適宜切り替えて表示するようにしている。遊技者は、かかるストック履歴を見ることにより、自身が遊技を行っているパチンコ遊技装置10においてどのようにストックが発生したかを知ることができ、同パチンコ遊技装置10におけるストック傾向を知ることができる。そして、かかるストック傾向に基づいて自身に有利となるように戦略的に遊技を行なうことができるとともに、遊技中に可変表示ゲームのはずれが続いたり、賞球の払い出しが悪かったりすることがあったとしても、将来的に発生するストック放出(第2大当たりに基づいて発生する第2大当たり状態)を楽しみにしてあきらめることなく遊技することができる。
【0279】
なお、発射回数が所定回数に至り、しかも、始動口44に遊技球が入球せずに所定の時間が経過したときに、パチンコ遊技装置10において前記第1大当たり状態が発生していた場合にもストック履歴を報知することはできる。但し、第1大当たり状態においては、前記したように、表示装置32には図10(b)に示すような第1大当たり状態を演出する演出画像が表示されているので、ストック履歴報知画像tは、表示装置32の一部を使って表示したり、或いは、第1大当たり状態が終了するのを待って表示したりするのが望ましい。
【0280】
また、遊技中に遊技球が始動口44に入って、内部抽選(特別抽選)が行われ、前記抽選実行処理ルーチンのステップS401で第2大当たり権利を取得し、なおかつストック抽選によってストックされたとすると(第2大当たり確定)、第2大当たり情報に基づいた演出画像を伴って可変表示ゲームが開始される。
【0281】
すなわち、可変表示ゲームが進行して3つの変動図柄がはずれの組み合わせ、例えば図12に示すように「7」−「6」−「4」で停止表示されるとともに、警官が青年を威嚇し、それを受けて青年が驚く様子を示す演出画像が表示される。その後、再び図9(a)に示したような画面画像が表示され、次の可変表示ゲームが開始される。このとき、第2大当たりに基づく第2大当たり状態の発生が保留されたことになる。
【0282】
そして、さらに遊技が続いて、前回、遊技球の発射回数が所定回数に至ってから以降、再び遊技球の発射回数が所定回数に至り、しかも、最後に遊技球が始動口44に入球してから所定の時間が経過した場合には、ここでも図11に示すようなストック履歴報知画像tが表示装置32に表示されてストック履歴が報知される。なお、ストック履歴報知画像tには、更新されたストック履歴が表記される。
【0283】
さらに遊技が続いて、遊技球が始動口44に入って前述したように抽選実行処理ルーチンのステップS400で内部抽選(特別抽選)が行われ、その結果を受けて可変表示ゲーム処理ルーチンが実行される。
【0284】
抽選実行処理ルーチンのステップS400で第1大当たりに当選した場合、今度は第2大当たり情報があるために、ストック放出情報が生成され(抽選実行処理ルーチンにおけるステップS406)、このストック放出情報に基づいて、表示装置32上では、第1大当たり情報に基づいた演出画像を伴って、可変表示ゲームが開始される。
【0285】
すなわち、表示装置32に表示していた画面画像(図9(a)参照)において、識別情報画像の変動表示が開始される。そして、現在表示中の可変表示ゲームは第1大当たり情報に基づいたものであるから、その後、図9(b)〜図9(d)及び図10(a)で示したように可変表示ゲームが進行して第1大当たり状態に移行する。そして、第1大当たり状態が終了した後、引き続いて第2大当たり状態が開始されることになる。
【0286】
なお、本実施の形態では、第2大当たり状態も実質的に第1大当たり状態と同様であり、前述したように、大入賞口38が所定時間開放してその後閉鎖するという動作を15回繰り返し、開放状態において遊技球の入賞が通常よりも容易な状態が提供されるのである。
【0287】
また、さらに遊技が続いて、前回、遊技球の発射回数が所定回数に至ってから以降、再び遊技球の発射回数が所定回数に至り、しかも、最後に遊技球が始動口44に入球してから所定の時間が経過した場合には、ここでも図11に示すようなストック履歴報知画像tが表示装置32に表示され、ストック履歴が報知される。なお、ストック履歴報知画像tには、更新されたストック履歴が表記される。
【0288】
以上説明してきたように、本実施の形態では、ストック履歴を報知するので、遊技者は、前記ストック履歴から、例えば時間帯や時期に応じた第2の大当たり(ストック)の発生傾向や、同第2の大当たりに基づいて大当たり遊技状態へ移行する(ストック放出する)場合の傾向など、過去に実施されたストックの傾向を分析することができ、同分析結果を利用して自身に有利になるように、例えば効率よくストック放出を受けてることができるように積極的且つ戦略的に遊技を行うことができる。
【0289】
また、前記ストック履歴は、第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果の履歴、及び/又は第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)の履歴、及び/又は第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)の履歴を含むようにしたので、同ストック履歴によって、遊技者は、過去に発生したストックの傾向を具体的に把握することが可能となり、遊技中に現在のストック状況やストック放出時の賞球などを具体的に想定することが可能となる。従って、ストック履歴を効果的に遊技に生かし、一層戦略的に遊技を楽しむことができる。
【0290】
また、前記ストック履歴は、時系列に報知するようにしたので、遊技者は、時間帯や時期に応じて刻々と変化するストックの発生傾向や放出傾向を順序だって認識することができ、効率よくストックの傾向を分析することができる。そして、このようにして遊技者が分析しやすいストック履歴を報知すれば、ストック履歴の活用度を高めて、遊技者に一層積極的に遊技に参加させることができる。
【0291】
[第2の実施形態]
上述した実施形態においては、パチンコ遊技を制御するプログラムや、図5に示した遊技球を検出するためのプログラムや、図6に示した抽選実行処理を行うプログラムや、図7に示した可変表示ゲームを実行するプログラムや、図8に示した大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムがパチンコ遊技装置10のROM68やRAM70に記憶されている場合を示したが、図13に示すように、インターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)等の電気通信回線網(ネットワーク)Nを介してサーバSに通信可能に接続された端末機Cを操作者が操作することによりパチンコ遊技を行うことができるように構成することもでき、その場合においては、上述したプログラムやこれらのプログラムで用いるデータをサーバSや端末機Cが有することとしてもよい。
【0292】
このようにサーバSと端末機Cとからなる構成とした場合には、サーバSは、パチンコ遊技を制御するプログラムや、図5に示した遊技球を検出するためのプログラムや、図6に示した抽選実行処理を行うプログラムや、図7に示した可変表示ゲームを実行するプログラムや、図8に示した大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムを予め記憶しておき、所定のタイミングでこれらのプログラムを端末機Cに送信するのである。
【0293】
一方、端末機Cは、これらの送信されたプログラムを一旦記憶し、記憶したプログラムを適宜読み出して実行することによりパチンコ遊技を進行させるのである。
【0294】
また、パチンコ遊技を制御するプログラムや、図5に示した遊技球を検出するためのプログラムや、図6に示した抽選実行処理を行うプログラムや、図7に示した可変表示ゲームを実行するプログラムや、図8に示した大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムをサーバS側で実行し、その実行結果に応じて生成した命令を制御信号や制御情報として端末機Cに送信することとしてもよい。この場合には、端末機Cは、送信された制御信号や制御情報に従ってパチンコ遊技を行うための画像を選択したり生成したり、その画像を表示部に表示するのである。
【0295】
上述したような構成(図13参照)としたときにおける端末機Cの一例を図14及び図15に示す。
【0296】
図14に示した例においては、端末機Cは汎用のパーソナルコンピュータ100(以下「パソコン100」とする)であり、パソコン100に接続されている入力装置102(例えばキーボード)から遊技者の入力操作が入力される。
【0297】
また、パソコン100の制御部130は、後述するようにCPU108、ROM110、RAM112などからなり(図16参照)、この制御部130においてパチンコ遊技を制御するプログラムや、可変表示ゲームを制御するプログラムや、大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムが実行されるのである。また、この制御部130は通信用インターフェイス回路120(図16参照)をも有しており、同制御部130は通信用インターフェイス回路120を介して後述するサーバSとの通信を行い、サーバSから送信される制御信号又は制御情報や、遊技プログラムやデータに基づいてパチンコ遊技や可変表示ゲームを制御するのである。さらに、パソコン100に接続されている表示装置116には、図2に示すようにパチンコ遊技装置を模した遊技機画像が表示され、この遊技機画像上においてパチンコ遊技が行われるのである。この遊技機画像上においては、上述した可変表示ゲームが実行される表示部132が画像として表示される。この表示部132において、上述したような識別情報画像である図柄が表示されるのである。
【0298】
また、端末機Cの他の例を図15に示す。なお、図14に示した構成要素と対応する構成要素には同一の符号を付した。
【0299】
図15の例は、携帯型の専用端末機140を示すもので、専用端末機140に設けられている入力装置102(例えばスイッチ)から遊技者の入力操作が入力される。また、専用端末機140の内部に設けられた制御部130は、後述するようにCPU108、ROM110、RAM112等からなり(図16参照)、この制御部130においてパチンコ遊技や可変表示ゲームを制御するプログラムが実行される。また、この制御部130は通信用インターフェイス回路120も有し、同制御部130は通信用インターフェイス回路120を介して後述するサーバSとの通信を行い、サーバSから送信される制御信号又は制御情報や、遊技プログラムや、データに基づいてパチンコ遊技や可変表示ゲームを制御するのである。さらに、専用端末機140の上面に設けられている表示装置116は、液晶ディスプレイパネルからなり、図2に示すようなパチンコ遊技装置を模した遊技機画像が表示され、この遊技機画像上においてパチンコ遊技が行われるのである。この遊技機画像上においては、上述した可変表示ゲームが実行される表示部132が画像として表示される。この表示部132において、上述したような識別情報画像である図柄が表示されるのである。
【0300】
上述したように、端末機Cとして用いた図14に示したパソコン100においては、表示装置116は制御部130から別体となって構成されており、サーバSから送信された表示制御信号等の各種の制御信号又は制御情報は、パソコン100の制御部130に供給され、制御部130は供給された制御信号又は制御情報に基づいて表示信号を生成し、生成した表示信号を表示装置116に供給するのである。
【0301】
一方、図15に示したような専用端末機140は、表示装置116は制御部130と一体となって構成されており、サーバSから送信された表示制御信号等の制御信号又は制御情報は専用端末機140の制御部130に供給され、制御部130は供給された制御信号又は制御情報に基づいて表示信号を生成し、生成した表示信号を表示装置116に供給するのである。
【0302】
なお、以下に説明する実施形態は、端末機の制御部と表示装置とが別体となった構成であっても、一体となった構成であっても、適用することができる。
【0303】
上述したパソコン100や専用端末機140などからなる端末機C(以下、パチンコ遊技用端末装置と称する)の構成を示すブロック図を図16に示す。また、このパチンコ遊技用端末装置と通信回線を介して接続され、種々の制御信号又は制御情報やデータをパチンコ遊技用端末装置に供給するサーバ80の構成を示すブロック図を図17に示す。
【0304】
遊技者の操作を入力するための入力装置102(例えばキーボードやスイッチ)は、パチンコ遊技用端末装置のインターフェイス回路104に接続され、インターフェイス回路104は、入出力バス106に接続されている。
【0305】
入出力バス106は、中央処理回路(以下、CPUと称する)108にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになっている。入出力バス106には、ROM(リード・オンリー・メモリ)110及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)112及びタイマー119も接続されている。ROM110及びRAM112は、後述するようなプログラムや表示装置116に表示するための画像のデータを記憶している。また、タイマー119は、遊技球の発射回数が所定回数以上になった場合に、始動口に遊技球が入ってからの経過時間を計時する。
【0306】
また、入出力バス106には、インターフェイス回路群114も接続されている。インターフェイス回路群114には、表示装置116及びスピーカ118が接続されており、インターフェイス回路群114は、CPU108における演算処理の結果に応じて表示装置116及びスピーカ118のそれぞれに表示信号や音声信号を供給する。
【0307】
さらに、入出力バス106には、通信用インターフェイス回路120も接続されている。同通信用インターフェイス回路120は、電気通信回線網を介して後述するサーバ80との通信をするためのものである。
【0308】
一方、サーバ80は、図17に示すように、ハードディスクドライブ88と、CPU82と、ROM84と、RAM86と、通信用インターフェイス回路90とから構成されている。
【0309】
ハードディスクドライブ88は、パチンコ遊技用端末装置との通信をするためのプログラムや、パチンコ遊技用端末装置から発せられた情報を受信するためのプログラムや、パチンコ遊技を制御するプログラムや、可変表示ゲームを制御するプログラムや内部抽選処理プログラムを記憶する。また、通信用インターフェイス回路90は、電気通信回線網を介して上述したパチンコ遊技用端末装置100や140との通信をするためのものである。
【0310】
上述したような構成とした場合においては、図14や図15に示したようなパチンコ遊技装置を模した遊技機画像をパチンコ遊技用端末装置100の表示装置116に表示し、遊技盤面、待機ランプ、装飾ランプ、可変表示ゲームを行うための表示部132や普通図柄を表示するための表示部152等の装置を示す画像や、遊技球を示す画像が表示装置116に表示される。この可変表示ゲームを実行するための表示部132においては、可変表示ゲームが実行された際には識別情報画像である図柄が表示されるのである。
【0311】
以下に、パチンコ遊技用端末装置及びサーバのそれぞれで実行処理されるサブルーチンについて説明する。なお、以下の説明においては、パチンコ遊技用端末装置100,140及びサーバ80は予め起動されて定常動作しているものとする。また、上述したCPU108やCPU82において用いられる変数は所定の値に初期化されているものとする。また、入賞口、始動口、球通過検出器等の装置や遊技球のそれぞれは、表示装置116において画像として表示されるものである。
【0312】
図18及び図19は、パチンコ遊技用端末装置100,140が起動されたときなどの所定のタイミングで、サーバ80のハードディスクドライブ88等の記憶媒体に記憶されている前述の各種プログラムをサーバ80がパチンコ遊技用端末装置100,140に供給し、パチンコ遊技用端末装置100,140において供給されたプログラムを実行するときにパチンコ遊技用端末装置100,140、及びサーバ80のそれぞれで実行処理されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【0313】
図18は、パチンコ遊技用端末装置100,140において実行されるサブルーチンであり、メインルーチンから所定のタイミングで呼び出されて実行されるものである。なお、このメインルーチンは、サーバ80との通信が可能であるか否かを判断するためのプログラム等のサーバ80との通信をする際に必要となるプログラムを予め含んでいるものとする。
【0314】
最初に、サーバ80からパチンコ遊技を実行するためのプログラム及びパチンコ遊技用端末装置においてパチンコ遊技を進行する際に必要な画像データをダウンロードする(ステップS31)。
【0315】
次いで、遊技者が入力装置102を操作することによりパチンコ遊技が開始されて、遊技プログラムが実行処理される(ステップS32)。この遊技プログラムは、パチンコ遊技を制御する遊技プログラムと、図5に示した遊技球を検出するためのプログラムと、図6に示した抽選実行を処理するプログラムと、図7に示した可変表示ゲームを実行するプログラムと、図8に示した大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムとを含むものであり、前記した必要な画像データは、パチンコ遊技装置を模した遊技機画像や、背景画像や図柄の画像やキャラクタ画像等の画像を表示装置116に表示するためのものである。
【0316】
また、パチンコ遊技用端末装置100,140において遊技プログラムが実行された際には、遊技者が入力装置102を操作したことを検出する。遊技者が入力装置102を操作したと検出したときには、上述したように、パチンコ遊技用端末装置100,140の表示装置116にはパチンコ遊技装置を模した遊技機画像が表示され、この遊技機画像上に可変表示ゲームを表示する表示部132も表示されるのである。さらに、遊技者が遊技球を発射すべく入力装置102を操作したときには、遊技球が遊技盤面上を移動するように視認できる遊技球の画像が遊技機画像上に表示されるのである。
【0317】
次に、入賞口に遊技球が入ったか否かを判断する(ステップS33)。この入賞口は、上述の図2に示した一般入賞口50及び54a〜54d並びに第2の一般入賞口56a〜56dに対応する画像部分である。入賞口に遊技球が入ったと判別したときには、入賞口の種類に応じた数の遊技球を払い出す処理を実行する(ステップS34)。なお、このステップS34の処理は、パチンコ遊技用端末装置100,140においては、遊技球の数を表示装置116の何処かの位置に表示することとしても、遊技球の数をRAM112に記憶することとしてもよい。
【0318】
次に、始動口に遊技球が入ったか否かを判断する(ステップS35)。この始動口は、例えば、上述の図2に示した始動口44に対応する画像部分である。
【0319】
そして、ステップS35において、始動口に遊技球が入ったと判別したときには、発射回数が所定回数に達したか否かを判断する(ステップS36−1)。
【0320】
この発射回数は、本実施の形態では仮想遊技球を発射すべく入力装置102を操作した回数としており、入力装置102の操作を検知したときにカウントしている。また、発射回数は、始動時の初期設定で0回に設定されており、遊技が進行して遊技球を発射した回数が所定回数(例えば、500回)に達すると、再び0回にリセットされる。なお、発射回数のデータはRAM112に記憶している。
【0321】
そして、前記ステップS36−1の処理で発射回数が所定回数に達していると判別した場合には、発射回数を再び0回にリセットするとともに始動口に遊技球が入ってからの経過時間を前記タイマー119により計時開始する(ステップS36−2)。なお、始動口に遊技球が入ってからの経過時間は(タイマー119は)、始動時の初期設定において0秒に設定されており、かかる初期値0秒から計時を開始する。
【0322】
次に、前記ステップS36−1の処理で発射回数が所定回数に達していないと判別した場合、及び前記ステップS36−2の処理を終了した場合には、後述するステップS35−3の処理で報知を開始したストック履歴が未だに報知中であるか否かを判断する(ステップS36−3)。そして、ストック履歴を報知中であると判別した場合には報知を終了する(ステップS36−4)。
【0323】
次に、前記ステップS36−3の処理でストック履歴を報知中ではないと判別した場合、及び前記ステップS36−4の処理を終了した場合には、上述した図6に示したサブルーチンと同様の抽選実行処理ルーチンを呼び出し実行するとともに(ステップS36)、図7に示したサブルーチンと同様の可変表示ゲーム処理ルーチンを呼び出し実行する。なお、可変表示ゲーム処理ルーチンが実行されたときには、図14及び図15に示した表示部132において、上述の図9〜図12に示したような背景画像や識別情報画像やキャラクタ画像が表示される。
【0324】
一方、前記ステップS35の処理で、始動口に遊技球が入らなかったと判別した場合には、前記ステップS36−2の処理で計時を開始した遊技球が始動口に入ってからの経過時間が所定時間(例えば、10秒)に達したかを判断する(ステップS35−1)。すなわち、最後に始動口に遊技球が入球してから所定時間が経過したか否かを判断する。
【0325】
そして、所定時間が経過したと判別した場合には計時を終了するとともに、経過時間を(タイマー119を)再び初期値0秒にリセットし(ステップS35−2)、続いて本発明の要旨ともなるストック履歴の報知を開始する一方(ステップS35−3)、所定時間が経過していないと判別した場合、及び前記ステップS35−3の処理を行なった後には、さらに、球通過検出部を遊技球が通過したか否かを判断する(ステップS38)。この球通過検出部は、例えば上述の図2に示した球通過検出器55a,55bに対応する画像部分である。
【0326】
なお、パチンコ遊技用端末装置100,140の起動後、初めて本ルーチンが呼び出されて、始動口に一度も遊技球が入球していない場合にも、ステップS35−1の処理において、最後に始動口に遊技球が入球してから所定時間が経過していないと判別する。
【0327】
そして、このステップS38において、球通過検出部を遊技球が通過したと判別したときには、表示部52において普通図柄を変動表示させる処理を実行する(ステップS39)。なお、上述したように、変動表示された普通図柄が停止したときに所定の図柄となったときには、可動片を駆動して始動口が開放状態となるように視認できる画像を表示して、始動口に遊技球が入りやすくなるように見える処理を行うのである。なお、可動片は、例えば上述の図2に示した可動片58a,58bに対応する画像部分である。
【0328】
次に、遊技が終了したか否かを判断する(ステップS40)。遊技が終了したか否かの判断は、遊技者が遊技を終了すべく入力装置102を操作したことを検出したときや、遊技球が予め定められた数だけ遊技盤面に発射されたことを判別したときに、遊技が終了したと判別するのである。遊技が終了していないと判別したときには、上述したステップS32に処理を戻す。一方、遊技が終了したと判別したときには、発射した遊技球の数や払い戻した遊技球の数等を示す遊技結果や、遊技が終了したことを示す遊技終了情報をサーバ80に送信し(ステップS41)、本サブルーチンを終了する。
【0329】
このように、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、遊技球が所定回数以上発射されて遊技が所定期間実施された場合であって、しかも、遊技球が所定時間にわたって連続して始動口に入らず、可変表示ゲームが実行されていないときにストック履歴を報知するようにしている。
【0330】
そして、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果のデータと、第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)のデータと、第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)のデータとをRAM112に記憶しておき、かかるデータを表記した画像を、ストック履歴を報知するためのストック履歴報知画像t(図11参照)として前記ステップS35−3のストック履歴報知開始処理で表示部132に表示することによりストック履歴を報知している。
【0331】
なお、ストック履歴を報知するタイミングとしては、上記した可変表示ゲームが実行されていないとき以外にも、例えば前記入力装置102からCPU108が所定時間に渡って連続して検出信号を受け取らなかったとき、すなわち、入力装置102が所定時間に渡って連続して操作されず、パチンコ遊技用端末装置100,140において所定時間に渡って連続して遊技が行なわれなかったときに報知することが可能である。
【0332】
さらには、パチンコ遊技用端末装置100,140にストック履歴報知用のボタンを設けて、同ボタンを任意のタイミングで押したときにCPU66に向けて信号を発信するようにし、かかる信号をCPU66が受けた場合に前記ステップS35−3のストック履歴報知開始処理を行って、ストック履歴を報知することも可能である。
【0333】
図19は、図18に示したパチンコ遊技用端末装置100,140において実行される端末側処理ルーチンに対応して、サーバ80において実行されるサブルーチンである。
【0334】
最初に、パチンコ遊技用端末装置100,140が起動されて通信可能な状態となっているか否かを判断する(ステップS51)。
【0335】
そして、パチンコ遊技用端末装置100,140が起動されていないと判別した場合には、ステップS51に処理を戻す。
【0336】
一方、パチンコ遊技用端末装置100,140が起動されていると判別したときには、各種のプログラムや各種の画像データをパチンコ遊技用端末装置100,140に送信する(ステップS52)。このステップS52の処理は、上述した図18のステップS31の処理に対応するものである。
【0337】
上述したように、ステップS52においてパチンコ遊技用端末装置100,140に送信するプログラムは、パチンコ遊技を制御する遊技プログラムと、上述した図5に示した遊技球を検出するためのプログラムと、図6に示した抽選実行を処理するプログラムと、図7に示した可変表示ゲームを実行するプログラムと、図8に示した大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムとを含むものであり、各種の画像データは、パチンコ遊技装置を模した遊技機画像や、背景画像や図柄の画像やキャラクタ画像等を表示装置116に表示するためのものである。
【0338】
次に、パチンコ遊技用端末装置100,140から遊技結果や遊技が終了した旨を示す情報が送信されたか否かを判断する(ステップS53)。このステップS53は、上述した図18のステップS41に対応するものである。
【0339】
そして、ステップS53において、遊技結果や遊技終了情報がパチンコ遊技用端末装置100,140から送信されていないと判別したときには、処理をステップS53に戻す。なお、パチンコ遊技用端末装置100,140において、図18に示したステップS32〜S40の処理が実行されている間は、サーバ80においては、上述したステップS53の処理が繰り返し実行されるのである。
【0340】
一方、ステップS53において、遊技結果や遊技終了情報がパチンコ遊技用端末装置100,140から送信されたと判別した場合には、遊技結果や遊技終了情報を受信し(ステップS54)、本サブルーチンを終了する。
【0341】
上述したような構成とした場合には、パチンコ遊技用端末装置100,140において遊技が開始される前に、パチンコ遊技を実行するためのプログラム及び各種の画像データがサーバ80から常に送信されるために、サーバ80においてプログラムや画像データが更新されたときには、遊技者は常に最新の遊技を楽しむことができる。
【0342】
上記実施形態においても、前記第1の実施形態と同様に、端末機に表示される遊技機画像の遊技盤上に発射された仮想遊技球が所定の画像入賞口に入球したと判断したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するとともに、遊技機画像中に複数の識別情報画像を変動・停止表示させ、抽選結果が当選の場合に遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とし、しかも、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たり(ストック)とから選択実行可能とし、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)を報知するようにしている。
【0343】
したがって、遊技者は、前記ストック履歴から、例えば時間帯や時期に応じた第2の大当たり(ストック)の発生傾向や、同第2の大当たりに基づいて大当たり遊技状態へ移行する(ストック放出する)場合の傾向など、過去に実施されたストックの傾向を分析することができ、同分析結果を利用して自身に有利になるように、例えば効率よくストック放出を受けてることができるように積極的且つ戦略的に遊技を行うことができる。
【0344】
このように、時間や場所を問わずに遊技可能な端末機を用いてパチンコ遊技を行えるように構成することで、パチンコ遊技の楽しさを遊技者が体験する機会が増加し、そのおもしろさに惹かれてパチンコホールへ新たに足を運ぶものも見込まれ、パチンコ遊技人口の減少を防止してパチンコ産業の発展に寄与することが可能となる。
【0345】
さらに、パチンコ遊技装置を遠隔から集中管理することも可能となり、しかも鋼製の遊技球(所謂パチンコ玉)を使用しない画像による映像パチンコとすれば遊技装置それぞれに対しての煩雑なメンテナンス作業も不要となる。
【0346】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかの抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選結果を受けて変動・停止表示する複数の識別情報画像を表示可能とした表示手段と、前記抽選手段による抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行させる大当たり実行手段と、大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、大当たり遊技状態への移行を所定期間保留した後に行う第2の大当たり(ストック)とから選択する大当たり遊技選択手段と、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)を報知する第2大当たり履歴報知手段と、を備えることとしたことにより、ストック放出時には、遊技球の入賞が通常よりも容易な状態が通常の大当たり遊技状態よりもはるかに長く続くことから大量の賞球払い出しが見込まれるし、また、いつこのようなストック放出がなされるかという期待感が膨らむことから、遊技者は遊技に対して興味がつきず、かつ興奮も高まって長時間にわたって遊技を楽しむことが可能となる。そして、実際にストック放出を体験したときの達成感や喜びは通常のパチンコ遊技に比べてはるかに大きくなる。しかも、本発明では、特に所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)を報知することから、遊技者は、前記ストック履歴から、例えば時間帯や時期に応じた第2の大当たり(ストック)の発生傾向や、同第2の大当たりに基づいて大当たり遊技状態へ移行する(ストック放出する)場合の傾向など、過去に実施されたストックの傾向を分析することが可能となり、同分析結果を利用して自身に有利になるように、例えば効率よくストック放出を受けてることができるように積極的且つ戦略的に遊技を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパチンコ遊技装置の概観を示す正面図である。
【図2】本発明によるパチンコ遊技装置の遊技盤面の拡大正面図である。
【図3】パチンコ遊技装置における大当たり入賞装置の分解説明図である。
【図4】本発明の実施形態であるパチンコ遊技装置の制御回路を示すブロック図である。
【図5】パチンコ遊技装置において実行される遊技球を検出する処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図5に示したフローチャートのステップS14において呼び出されて実行される抽選実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】図6に示したフローチャートのステップS412において呼び出されて実行される可変表示ゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】図7に示す可変表示ゲーム処理のサブルーチンにおいて、大当たりとなった後の処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】可変表示ゲームにおいて表示部に表示される画面画像の説明図である。
【図10】可変表示ゲームにおいて表示部に表示される画面画像の説明図である。
【図11】ストック履歴の報知画面を示す説明図である。
【図12】可変表示ゲームにおいて表示部に表示される画面画像の説明図である。
【図13】インターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)等の電気通信回線網を介して通信可能に接続されたサーバと端末機とを示す説明図である。
【図14】パチンコ遊技用の端末機の一例を示す概観図である。
【図15】パチンコ遊技用の端末機の他の例を示す概観図である。
【図16】本発明の実施形態であるパチンコ遊技用端末装置の制御回路を示すブロック図である。
【図17】本発明の実施形態であるサーバの制御回路を示すブロック図である。
【図18】本発明の実施形態であるパチンコ遊技用端末装置100,140において実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施形態であるサーバ80において、実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 パチンコ遊技装置(遊技機)
32 表示装置(表示部)
38 大入賞口
40 シャッタ
60 制御回路
66 CPU(制御部)
64 入出力バス
68 ROM
70 RAM
80 サーバ
100 パチンコ遊技用端末装置(パソコン)
132 表示部
140 パチンコ遊技用端末装置(専用端末機)
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技装置などの遊技機、パチンコ遊技プログラム、及びサーバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の遊技機としてのパチンコ遊技装置は、矩形枠状の本体枠と、同本体枠に組み込まれ、障害釘や各種入賞口などの遊技盤構成要素を設けた遊技盤と、同遊技盤の前面に設けられた本体枠の透明窓枠と、同透明窓枠の下側で前記本体枠の前面に設けられた上皿及び下皿と、同下皿の右側に設けられた発射ハンドルとを備えるとともに、前記遊技盤上に、変動・停止表示される複数の識別情報画像並びに遊技の状況に応じて適宜、動画像、静画像若しくはこれらを組合わせた画面画像を表示可能とした表示部を設けた構成が一般的になっている。なお、表示部は液晶やCRTなどから構成されている。
【0003】
また、上記パチンコ遊技装置は、予め定められた遊技プログラムを実行する制御部を備えており、同制御部によって、前記表示部などを含め装置の略全体を制御するようにしている。
【0004】
上記した近年のパチンコ遊技装置では、遊技機としてよく知られているスロットマシンのように、図柄の組み合わせによりメダルが払い出される遊技形態が取り入れられた、所謂「可変表示ゲーム」を実行する遊技形態が採用され、これが人気を博している。
【0005】
すなわち、従来のパチンコ遊技装置の遊技形態の基本は、前記発射ハンドルを操作して、遊技盤に設けられた入賞口に所謂パチンコ玉と呼ばれる金属製の遊技球を入球させることにより代価として入賞球を得、この入賞球の多寡を競うものであるが、可変表示ゲームを採用したパチンコ遊技装置では、遊技球を発射して前記入賞口の一種である始動口へ入賞させ、その入賞に基づき当選かはずれかを抽選するとともに、抽選結果に応じて前記表示部上に識別情報画像を変動表示させ、抽選結果が当選となって識別情報画像が予め定められた組合わせで停止表示された場合には、特別に遊技球が入球しやすくなるように構成された入賞口の一種である大入賞口を開放して、遊技者に有利な状態である所謂「大当たり遊技状態」を発生させるようにしている。
【0006】
上記可変表示ゲームについてより具体的に説明すると、遊技球が前記始動口へ入球すると、その入球を受けて内部抽選が行われ、表示部上では、複数の識別情報画像としての例えば3つ図柄(数字などを含む)が、夫々その場で回転したりスクロールしたりして変動状態が表示されるとともに、抽選結果に応じた組み合わせで停止表示される。
【0007】
この識別情報画像の変動表示から停止表示までを1つのゲーム行程として実行し、抽選結果が当選となった場合、それに応じて複数の図柄が予め定められた所定の組み合わせ(例えば「1」、「1」、「1」などの所謂「ぞろ目」からなる当選組み合わせ)で停止して、前述した「大当たり遊技状態」に移行し、閉鎖状態と開放状態とに開閉可能な前記大入賞口を所定時間開放して閉鎖する動作を15回〜16回程度繰り返すことにより、開放状態において遊技球の入賞が通常よりも容易となる状態を提供するようにしている。
【0008】
このように、可変表示ゲームを採用したパチンコ遊技装置では、遊技者側から見ると、識別情報画像の変動・停止が行われて当選組み合わせになると、遊技球の払い出し量が増加可能な状態、すなわち遊技者に有利な状態が創出されるようになっている。
【0009】
しかも、上記可変表示ゲームでは、抽選結果によって、前記した複数図柄の当選組み合わせの中でも、例えば「3」「3」「3」や「7」「7」「7」などのような予め定められた特定の組み合わせとなった場合には、大当たり遊技状態の終了後に再び大当たり遊技状態へ移行する確率が高くなるいわゆる確率変動状態(以下、確変状態ともいう)になるようにしている。例えば、通常では、大当たり遊技状態へ移行する確率は320分の1程度であるところを、確変状態では、それを60分の1程度までUPさせるのである。
【0010】
また、可変表示ゲームを行うようにしたパチンコ遊技装置は、通常、それぞれ特定のテーマが決められており、そのテーマに沿った背景画像やキャラクタ画像などの静止画像、動画像からなる画面画像が、前記識別情報画像とともに表示部に表示される。
【0011】
そして、これらの画面画像によって、前記図柄の変動表示を中心に、テーマに沿ったストーリー性を有する演出が映像として表示されるようになっており、特に大当たり遊技状態となると、様々な楽しい映像が演出画面として表示されるようになって遊技者を楽しませるようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、可変表示ゲームを採用した上記従来のパチンコ遊技装置は、未だ下記に示す課題が残されていた。
【0013】
すなわち、上述したように、抽選で当選し、識別情報画像である3つの図柄が当選組み合わせになれば、大当たり遊技状態となって多量の入賞球を獲得して利益を得ることが可能であり、表示部上でも楽しい演出画像が表示され、楽しい遊技となることから、遊技者は当然ながらかかる大当たり遊技状態が実現することを目標にして遊技している。
【0014】
しかし、通常の遊技状態や確率変動状態から大当たり遊技状態になる確率は上述したように略一定であることから、一旦大当たり遊技状態が発生するとその後はある程度の遊技時間を経ないと大当り遊技状態には至らないというように遊技の意外性が乏しくなって、遊技が単調になってしまいがちであった。
【0015】
そのため、上記従来のパチンコ遊技装置にあっては、遊技に対する興味が薄れるとともに、興奮を覚えることもなくなり、やがては遊技に飽きてしまうという問題があった。特に、遊技に熟練した者は、遊技状態の傾向などを読んで、すなわち、将来的にどの程度有利な状態が発生するか、利益を得ることができるかを予測し、遊技を止めて遊技台を離れてしまうことが多くなってしまう。そして、これが結局は所謂「客離れ」という状況を生み出すことになるという問題があった。
【0016】
そこで、上記問題を解消するために、表示部において変動・停止表示される複数の識別情報画像が予め定められた当選組み合わせで停止表示されると、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ即時に移行する第1大当たりの他に、複数の識別情報画像が予め定められた当選組み合わせで停止表示されても即時には大当たり遊技状態へ移行せず、所定期間保留した後に何らかの条件クリアを契機として大当たり遊技状態に移行する第2大当たりとを設定したパチンコ遊技装置が提案されている。
【0017】
かかる第2大当たりをストックと呼ぶとすると、このストック機能を有するパチンコ遊技装置ではストック数が貯まれば爆発的な賞球が見込まれるし、いつストックが放出されるかという期待感が膨らむ。そして、遊技に対して興味がつきず、かつ興奮も高まって長時間にわたって遊技を楽しませることができるとともに、実際にストック放出を体験したときの達成感や喜びは通常のパチンコ遊技に比べてはるかに大きくなることが考えられる。
【0018】
上記ストック機能を有するパチンコ遊技装置においては、時間帯や時期に応じてストックの発生確率や放出確率を変移させたり、或いは、ストックの発生間隔や放出間隔を変移させたりすることも可能である。そして、かかるストックの発生・放出確率や発生・放出間隔に時間帯や時期に応じて偏りを生じさせるほど、展開される遊技状態は変化に富んだものになることが予測される。
【0019】
しかし、その一方で、例え時間帯や時期に応じてストックの発生・放出確率や発生・放出間隔などを変移させたとしても、かかるストックの傾向を遊技者が知ることができなければ、遊技者は、あくまでも受動的にしかストック機能を楽しむことができないおそれがある。すなわち、ストックの傾向を知ることができなければ、遊技者は、同ストックの傾向を分析したり、その分析結果に基づいて自身に有利に働くように遊技を行ったりすることはできないので、積極的に、戦略的に遊技を楽しむことができないおそれがある。
【0020】
例えば、現在、ストック放出の可能性が低い時間帯であって、遊技中に多数の賞球の払い出しが見込めなかったとしても、遊技者にそれが分からなければストック放出の可能性が高い時間帯になるまで待って遊技を開始したりすることはできず、遊技者はパチンコ遊技装置において自動的に展開される遊技を受け入れるしかない。
【0021】
そこで、本発明は、上記課題を解決するための遊技機、パチンコ遊技プログラム、及びサーバを提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1記載の本発明では、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかの抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選結果を受けて変動・停止表示する複数の識別情報画像を表示可能とした表示手段と、前記抽選手段による抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行させる大当たり実行手段と、大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、大当たり遊技状態への移行を所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択する大当たり遊技選択手段と、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する第2大当たり履歴報知手段と、を備えることを特徴とする遊技機とした。
【0023】
また、請求項2記載の本発明では、前記第2の大当たりに関する履歴は、第1の大当たりと第2の大当たりとから選択した選択結果の履歴、及び/又は第2の大当たりを選択実行した場合に、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間の履歴、及び/又は第2の大当たりを選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行により入球した遊技球の入賞個数の履歴を含むことにした。
【0024】
また、請求項3記載の本発明では、前記第2の大当たりに関する履歴は、時系列に報知することにした。
【0025】
また、請求項4記載の本発明では、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したと判断されたことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するステップと、抽選結果を受けて複数の識別情報画像を変動・停止表示するステップと、抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とするとともに、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行するステップと、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知するステップと、を有することを特徴とするパチンコ遊技プログラムとした。
【0026】
また、請求項5記載の本発明では、端末機と通信可能であり、遊技機を示す遊技機画像を各端末機に表示可能としたサーバであって、前記端末機に表示される遊技機画像の遊技盤上に発射された仮想遊技球が所定の画像入賞口に入球したと判断したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するとともに、遊技機画像中に複数の識別情報画像を変動・停止表示させ、抽選結果が当選の場合に遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とし、しかも、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行可能とし、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する制御を、各端末機に対して行うことを特徴とするサーバとした。
【0027】
【発明の実施の形態】
先ず、以下に説明する本発明の実施の形態で用いる用語を定義する。
【0028】
(用語の定義)
「画面画像」
画面画像とは、後述する「識別情報画像」である変動する図柄の範疇に含まれる数字などを含む図柄や、キャラクタ画像、背景画像など表示部に表示される静止画像や動画像全てを含む概念である。
【0029】
「識別情報画像」
識別情報画像とは、図柄(文字、記号、絵柄又は模様等)を用いて、視覚により識別可能な情報を表した表示画像をいう。
【0030】
「変動・停止表示」
変動表示とは、複数の識別情報画像としての各図柄が順次変化する場合、例えば1つの識別情報画像である図柄「7」から他の識別情報画像である図柄「8」へ表示を変更する場合や、図柄「9」から他の図柄「☆」へ変更して表示する場合のほか、識別情報画像を表示し得る表示領域において1つの識別情報画像が表示されたままその識別情報画像が移動して表示されるような場合、例えば、1つの図柄「7」が表示領域内において表示されつつ移動する場合を含む概念を指し、停止表示とは、前記識別情報画像が停止した状態を指す。さらに、変動・停止表示とは、複数の識別情報画像の組み合わせが決定されて停止表示された状態を指す。なお、識別情報画像の表示態様が変化する場合、例えば1つの図柄「7」が変形して横長に表示されたり縦長に表示されたりする場合や、図柄が拡大あるいは縮小されて表示される場合等も変動表示の概念に含む。
【0031】
「可変表示ゲーム」
可変表示ゲームとは、スロットマシンにおいてなされる遊技を模したゲームであって、複数の識別情報画像である複数の図柄から構成された識別情報画像群を表示部に表示し、前記図柄それぞれが変動するように表示した後、所定のタイミングでこれらの図柄が順次停止するように表示し、全ての図柄が停止したときにおける図柄の組み合わせが所定の組み合わせとなったときに、パチンコ遊技を遊技者に有利な状態に移行させることができるようにしたものであって、この変動表示と停止表示とを1つの行程として実行されるゲームである。図柄の変動・停止は、通常、遊技球が所謂始動口と呼ばれる特定の入賞口へ入賞したときに開始される。また、図柄の停止結果は、遊技球が始動口に入賞したことを受けて当選かはずれかを内部抽選し、その抽選結果に応じて決定される。また、この可変表示ゲームは所定回数待機させておくことができる。
【0032】
「当選」
当選とは、内部抽選を行った結果により決定される好ましい状態を指すものである。一般には、遊技球が前記始動口に入球した場合に、遊技者に有利な遊技状態のなかでも代表的な「大当たり遊技状態」に移行させるか否かを内部抽選して、「大当たり遊技状態」に移行することが決定された場合を「当選」と呼ぶが、それのみならず、本実施の形態においては、なんらかの決定を下す際に抽選行為が行われ、その結果が遊技者にとって有利な場合は全て「当選」と呼ぶ。例えば、後述する「ストック」を決定する場合に内部抽選を行うことがあり、その抽選結果がストックを行うことに決定された場合にも「当選」と呼ぶ。
【0033】
「当選組み合わせ」
当選組み合わせとは、上述した内部抽選の結果に応じて、前述した「識別情報画像」を表示部において変動表示させるが、内部抽選の結果が「当選」の場合に対応する識別情報画像の組み合わせを指す。かかる組み合わせは予めいくつか定められており、一般的には、例えば「1」、「1」、「1」や「6」、「6」、「6」などの所謂「ぞろ目」からなる組み合わせとすることが多い。
【0034】
「外れ組み合わせ」
外れ組み合わせとは、上記した可変表示ゲームの結果、停止表示された識別情報画像の組み合わせが上記当選組み合わせ以外となった組み合わせを指す。
【0035】
「大当たり遊技状態」
大当たり遊技状態とは、内部抽選により「当選」となった場合に発生し、遊技者に有利な状態や利益を提供できる状態をさす。通常の大当たり遊技状態では、識別情報画像が変動表示されて、上記「当選組み合わせ」で停止表示された場合、閉鎖状態と開放状態とに開閉自在とした大入賞口が所定時間開放されてその後閉鎖されるという動作(一連の動作を1ラウンドとする)を所定ラウンド回数(15ラウンド乃至は16ラウンド程度)繰り返し、開放状態において遊技球の入賞が通常よりも容易な状態を提供するようにしている。
【0036】
さらに、本実施の形態における「大当たり遊技状態」とは、上述したように大入賞口の開閉動作が繰り返されて遊技者に有利な状態を提供する通常の大当たり遊技状態のほか、払い出しされるべき賞球を保留して後にまとめて払い出すことや、前記した通常の大当たり遊技状態に移行する権利を保留して、後にその権利を行使するようにした「ストック」の概念も含む。
【0037】
「第1大当たり」
第1大当たり(第1の大当たりともいう)とは、上述した「大当たり遊技状態」のうち、大当たり遊技状態への移行が前記識別情報画像の停止表示直後になされるものを指す。すなわち、上述の通常の大当たり遊技状態がこれに相当する。なお、待機され得る可変表示ゲームの上限回数が予め定められているとともに、その上限回数を超えて可変表示ゲームが待機されない遊技機においては、可変表示ゲームに先立って実行される内部抽選処理も行われない場合がある。すなわち、待機中の可変表示ゲームの回数が上記上限回数に達しているときに始動口に遊技球が入った場合、可変表示ゲームが新たに待機されないため、第1大当たりに関する内部抽選は行われない。
【0038】
以下の説明において、第1大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されている状態を、単に「大当たり遊技状態」という場合もあれば、「第1大当たり状態」という場合もある。
【0039】
「第2大当たり」
第2大当たり(第2の大当たりともいう)とは、上記した「大当たり遊技状態」のうち、払い出しすべき賞球を保留して後にまとめて払い出すことや、前記した第1大当たり状態(通常の大当たり遊技状態)に移行する権利を保留して、後にその権利を行使するようにした「ストック」の概念に相当する。また、大当たり遊技状態の内容としては必ずしも第1大当たりの場合と同じである必要はなく、通常のラウンド数の半分程度の8ラウンドであったり、別途設定した全く異なる種類の遊技者に有利な状態をも含む。
【0040】
また、この第2大当たりは、前記始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて開始される可変表示ゲームに先立って実行される内部抽選により当選する場合や、あるいは、適宜のタイミングで内部抽選処理を行うようにして、このときの内部抽選によって当選した場合などに発生し、可変表示ゲーム終了後に移行されるべき遊技者に有利な状態の提供が一時保留されるなどの権利が発生する。
【0041】
そして、第2大当たりは、上述の内部抽選処理によってその都度第2大当たりと第1大当たりとはずれとを決定する「通常第2大当たり」と、内部抽選処理によって一旦第2大当たりに当選すると、同第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまで、すなわちストックが放出されるまで、その後の大当たり遊技状態へ移行する全ての権利(第1大当たりを含む)や、払い出されるべき全ての賞球を保留する「特別第2大当たり」とに分かれる。
【0042】
なお、第2大当たりに関する内部抽選処理を、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて開始するようにしている場合においては、待機され得る可変表示ゲームの上限回数が予め定められ、かつその回数を超えて可変表示ゲームが待機されない遊技機であっても、待機された可変表示ゲームの回数が上記上限回数に達しているときに始動口に遊技球が入った場合は、遊技機本来の機能としては可変表示ゲームは待機されないが、かかる第2大当たりに関する内部抽選処理は実行されストックがなされるようにしてもよい。
【0043】
以下の説明において、第2大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されている状態を、「第2大当たり状態」若しくは「ストック放出がなされている状態」という場合がある。
【0044】
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
【0045】
本発明は、変動・停止表示される複数の識別情報画像が予め定められた組み合わせで停止表示されると、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とした遊技機において、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したことを受けて実行される抽選処理、若しくは適宜のタイミングで実行される抽選処理によって当選かはずれかを抽選し、抽選結果が当選の場合に遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とするとともに、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う前記第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択して実行するようにし、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知するようにしたものである。
【0046】
すなわち、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかの抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選結果を受けて変動・停止表示する複数の識別情報画像を表示可能とした表示手段と、前記抽選手段による抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行させる大当たり実行手段と、大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、大当たり遊技状態への移行を所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択する大当たり遊技選択手段と、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する第2大当たり履歴報知手段とを備えた構成としている。
【0047】
上記抽選手段、大当たり実行手段、大当たり遊技選択手段、第2大当たり履歴報知手段は、実質的には遊技機内に設けられた制御部が担っており、同制御部内には下記のステップを含むパチンコ遊技プログラムが格納されて実行される。
【0048】
すなわち、同パチンコ遊技プログラムは、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したと判断されたことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するステップと、抽選結果を受けて複数の識別情報画像を変動・停止表示するステップと、抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とするとともに、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行するステップと、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知するステップとを有するものとしている。
【0049】
上記した表示手段には、遊技盤上に設けられた液晶若しくはCRTなどからなるディスプレイを用いることができる。さらに表示手段としては、前記識別情報画像を変動停止表示させるもののほか、7セグメント表示器やランプ類、あるいはスピーカなどの音声出力装置なども含まれる。
【0050】
また、本実施の形態の遊技機における大当たり遊技状態への移行に関して、「識別情報画像の停止表示直後になされる」とは、可変表示ゲームが行われる前に実行されることであり、また、「所定期間保留した後になされる」とは、少なくとも可変表示ゲームは1回は行われた後に実行されることである。
【0051】
ここで、大当たり遊技状態への移行を、前記識別情報画像の停止表示直後に行わずに、所定期間保留した後に行うこと、すなわち上記した第2大当たりのことを本実施の形態では「ストック」と呼ぶことにする。また、保留していた大当たり遊技状態への移行を実行することを「ストック放出」と呼ぶことにする。
【0052】
ところで、大当たり遊技状態への移行を、前記識別情報画像の停止表示直後に行うか、あるいはストックするかを選択するに際しては、先ず、大当たり遊技状態に移行するか否かを抽選し、その後、ストックするか否かを抽選する二段階の抽選により選択することもできるし、最初の抽選において、識別情報画像の停止表示直後に大当たり遊技状態に移行する「第1大当たり」と、大当たり遊技状態への移行を一旦保留した後に実行する「第2大当たり」と、いずれでもなく通常遊技となる「はずれ」との三種類の中から抽選して選択することもできる。
【0053】
そして、ストックとしては、内部抽選により一旦ストックすることが選択されたとしても、同ストックの放出の有無に関わらず、その後も第1大当たりや賞球の払い出しについては内部抽選によりその都度発生させる「通常ストック(通常第2大当たり)」と、一旦ストックすることが選択された場合には、同ストックが放出されるまで、その後に発生した大当たり遊技状態へ移行する権利や、賞球の払い出しを全て保留する「特別ストック(特別第2大当たり)」とがある。
【0054】
また、ストックするかしないかの抽選については、適宜のタイミングで、例えば所定時間ごとに、あるいは所定の条件を満たしたことを契機にして行うようにしてもよい。すなわち、第1大当たりと第2大当たりとの抽選処理をそれぞれ独立して行うことも可能である。
【0055】
さらに、内部抽選処理によって決定される上述した「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「はずれ」は、1つの遊技機において、同時に1つのみ発生するものではなく、複数発生することもあり得る。
【0056】
例えば、ストックするかしないかの抽選を始動口への入球を契機として行うとともに、上述したように「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「はずれ」の三種類の中から抽選して選択するとした場合、遊技球Aが始動口に入ったことを受けて内部抽選処理が行われるとともに可変表示ゲームAが実行されている間に、始動口に3つの遊技球B、C及びDが入った場合、3つの遊技球B、C及びDに対応する3回の可変表示ゲームB、C及びDは待機されるとともに、遊技球Bが入ったことを受けて内部抽選されて「第1大当たり」が発生し、遊技球Cが入ったことを受けて内部抽選されて「第2大当たり」が発生し、遊技球Dが入ったことを受けて内部抽選されて「はずれ」が発生することがある。このとき、「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「はずれ」が同時に発生していることになる。
【0057】
その後、可変表示ゲームAが終了し、さらに、その後に開始される可変表示ゲームBが終了すると、遊技球Bが入ったことを受けて発生した第1大当たりに基づいて第1大当たり状態が発生する。
【0058】
上記第1大当たり状態が終了した後、可変表示ゲームCが開始されるのであるが、第2大当たりは、可変表示ゲームが終了した際に第2大当たり状態の発生が保留されることになるため、可変表示ゲームCが終了しても、第2大当たり状態は発生せず、可変表示ゲームDが開始される。このとき、第2大当たり及びはずれが同時に発生していることになる。
【0059】
さらにその後、可変表示ゲームDが終了し、遊技球Dが入ったことを受けて発生したはずれに基づいてはずれ状態が発生し、当該はずれ状態が終了して可変表示ゲームA〜Dが終了する。このとき、第2大当たりのみが発生していることになる。
【0060】
そして、暫くした後、適宜定められた条件を満たすことを契機として、例えば複数の入賞口のうち、特定の入賞口に遊技球が所定個数入ったときに、あるいは可変表示ゲームが所定回数に達したことなどを受けて、上記第2大当たりに基づくストック放出がなされて第2大当たり状態が発生する。
【0061】
なお、上述した例では、ストックは1つだけであるが、複数のストックがなされ、かつ複数のストックが連続して放出可能となるようにしておくことが好ましい。
【0062】
すなわち、複数のストックが発生する遊技機において複数のストックが連続して放出されることが可能になると、遊技者に有利な状態の提供が連続的に行われることになり、一時的に、遊技者も予測することができないほどの利益や有利な状態が提供され、遊技者は将来的にどの程度の利益や有利な状態が提供されるかについて予測することが困難になるほどになる。したがって、遊技者に対して遊技本来の面白みを失わせることなく、射倖性の高いスリリングな遊技を提供することができ、遊技の行方についての期待感や興奮を高めることができる。
【0063】
このように構成された遊技機においては、上述した例によれば、遊技球Aが始動口に入ったことを受けて可変表示ゲームAが実行されている間に、始動口に3つの遊技球B、C及びDが入った場合、3つの遊技球B、C及びDに対応する3回の可変表示ゲームB、C及びDが待機されるとともに、遊技球B、C及びDが入ったことを受けて、それぞれ内部抽選処理されて3つの第2大当たりが発生することもあり得る。すなわちストックが3つ貯まることになる。
【0064】
このような場合、可変表示ゲームA〜Dが終了した後、所定のタイミングで、3つのストックを連続的に3回放出させる、すなわち例えば遊技者に有利な状態である大当たり遊技状態を3回連続して提供することが可能となるのである。なお、ストックされた数の全てを連続して放出するのではなく、ストックされた中から適宜数を放出するようにしてもよい。そして何番目のストックを放出するかについても適宜制御部側で決定するようにしてもよい。
【0065】
そのために、本実施の形態では、ストック放出を実行する前に、いくつのストックを放出するかを決定する放出回数抽選を行う放出回数抽選手段を設けている。このような抽選行為は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め乱数に対応して、第2大当たり状態を発生させる回数を定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、放出回数抽選を行う放出回数抽選手段として機能する。
【0066】
また、本発明において、第2大当たり状態において提供される有利な状態は、第1大当たり状態において提供される有利な状態と同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0067】
例えば、第1大当たり状態が、「用語の定義」で前述したように、閉鎖状態と開放状態とに開閉自在とした大入賞口が所定時間開放してその後閉鎖するという動作を所定回数(15回乃至は16回程度)繰り返し、開放状態において遊技球の入賞を通常よりも容易な状態とすることによって遊技球が入りやすくなるようにして遊技者に対して有利な状態を提供する状態であって、大入賞口に遊技球が入るごとに、予め定められた数の遊技球を払い出すことによって、遊技者に対して所定の利益を提供する状態である場合、第2大当たり状態は、かかる第1大当たり状態と同じ状態であってもよいし、単に、所定の多数の遊技球を払い出して、遊技者に対して所定の利益を提供する状態であってもよい。払い出される遊技球の数としては、遊技機による遊技が開始されてから入賞するたびに一部または全ての遊技球を貯留しておき、その貯留分をストックとして放出することも考えられる。また、貯留した遊技球の個数に所定個数の遊技球を加算したり、或いは貯留した遊技球の個数に所定の率を乗算したりして、貯留した遊技球の個数よりも多い個数の遊技球をストックとして放出することも考えられる。なお、以下の説明において、第1大当たり状態と第2大当たり状態とにおいて提供される遊技者に有利な状態は同じものとし、また、特に両者を区別しない場合には、第1大当たり状態と第2大当たり状態とを、単に大当たり遊技状態ともいうこととする。
【0068】
以上説明してきたように、本実施の形態における遊技機では、遊技球が所定の入賞口に入球した場合、内部抽選処理が行われるとともに、抽選結果に応じて識別情報画像が変動・停止し、抽選結果が当選の場合、上記大当たり遊技状態へと移行することが決定される。
【0069】
しかもこのときに、大当たり遊技状態への移行を、前記識別情報画像の停止表示直後に行うか所定期間保留した後に行うか、すなわち、大当たり遊技状態への移行を、識別情報画像の停止後即座に行うか、あるいはストックするかについても決定される。そして、ストックすることが決定されると、暫くした後に、所定の条件を満たしたことを受けて、保留していた大当たり遊技状態へ移行(ストック放出)する。
【0070】
このとき、ストックが複数個保留されていた場合には、ストック放出時には、遊技球の入賞が通常よりも容易な状態が、通常の大当たり遊技状態よりもはるかに長く続くことから、実際にストック放出を体験したときの遊技者の達成感や喜びは、通常のパチンコ遊技に比べてはるかに大きくなるのである。
【0071】
ここで、本実施の形態における前記放出回数抽選について、具体的に説明することにする。
【0072】
放出回数抽選に用いる確率テーブルとして、「0」〜「63」の数値のうち、「0」〜「31」に1回、「32」〜「47」に2回、「48」〜「55」に3回、「56」に4回、「57」に5回、・・・「63」に11回を対応させた確率テーブルYを制御部のROMに記憶しておく。そして、必要に応じて制御部のRAMに確率テーブルYを設定する。
【0073】
なお、この確率テーブルYを用いて放出回数抽選を行った場合、1回のストック放出(第2大当たり状態)が発生する確率は1/2であり、2回のストック放出が発生する確率は1/4であり、3回のストック放出が発生する確率は1/8であり、4回〜11回のストック放出が発生する確率はそれぞれ1/64である。
【0074】
上述したようにRAMに確率テーブルYを設定した後、制御部により乱数のサンプリングを行い、得られた数値と合致する確率テーブルY中の数値に対応する抽選結果をRAMに記憶する。
【0075】
例えば、乱数のサンプリングを行った結果、得られた数値が「56」であった場合、確率テーブルY中の「56」に対応する抽選結果は4回であり、この抽選結果に関する情報をRAMに記憶する。そして、大当たり実行手段は、ストック放出する際、RAMに記憶した放出回数抽選の結果により定められた回数(4回)のストックを放出する。
【0076】
また、放出回数抽選の抽選結果により定められたストック放出数が、発生している第2大当たりの数より多い場合、大当たり実行手段は、放出回数抽選の結果により定められた回数のストック放出を実行することができないので、発生している全ての第2大当たりに基づいてストック放出を行う。
【0077】
例えば、3つのストックがあるときに、放出回数抽選を行って得られた抽選結果が4回であった場合には、大当たり実行手段は、4回のストック放出を実行することはできないので、発生している3つの第2大当たりに基づく3回のストック放出を実行するのである。
【0078】
また、上述したように、放出回数抽選の結果により定められたストック放出回数は、必ず連続して発生させる必要はなく、例えば、所定の期間を空けて断続的に発生させてもよい。しかし、遊技者も予測することができないほどの利益や有利な状態を一時的に提供することを可能とするためには、連続して発生させる方が射倖性が高く、よりスリリングな遊技を提供することができるようになり、遊技の行方についての期待感や興奮の更なる向上を図ることができる。
【0079】
上述してきた第1大当たりと第2大当たりとを発生させる手段を備えた本発明の遊技機についてまとめてみると、その基本形態としては、例えば、以下に示す[1]〜[6]の形態が挙げられる。
【0080】
[1]始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)権利発生」及び「はずれ」のいずれか1つを選択実行することを決定する特別抽選を行う特別抽選手段を備えた遊技機。
【0081】
この[1]の本発明の遊技機において行われる特別抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め、乱数に対応して、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)権利発生」及び「はずれ」のいずれか1つを発生させることについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、特別抽選を行う特別抽選手段として機能する。
【0082】
[1]の本発明の遊技機によれば、始動口に遊技球が1つ入ったことを受けて、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)権利発生」及び「はずれ」のうちのいずれか1つの結果を発生させることを決定する特別抽選が行われるため、始動口に遊技球が入るたびに、ストック権利が発生する可能性があり、当然ストックそのものも多く発生する可能性がある。ストック権利発生とは、ストックの権利は発生しているが必ずストックされるとは限らないもので、権利発生後に再度ストック抽選を行って再度当選した場合に、あるいは何らかの条件を満たしたときにストックが発生するようにしたものである。しかし、多くのストック放出が連続する可能性が高く、一時的に、遊技者も予測することができないほどの利益を提供することが可能になる。
【0083】
[2]始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)」及び「はずれ」のいずれか1つを選択実行することを決定する特別抽選を行う特別抽選手段を備えた遊技機。
【0084】
この[2]の本発明の遊技機において行われる特別抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め、乱数に対応して、「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「はずれ」のいずれか1つを発生させることについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、特別抽選を行う特別抽選手段として機能する。
【0085】
[2]の本発明の遊技機によれば、始動口に遊技球が1つ入ったことを受けて、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)」及び「はずれ」のうちのいずれか1つの結果を発生させることを決定する特別抽選が行われるため、始動口に遊技球が入るたびに、ストックが発生する可能性があることとなる。従って、多くのストック放出が連続する可能性が高く、一時的に、遊技者も予測することができないほどの利益を提供することが可能になる。
【0086】
また、1回の抽選により、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)」及び「はずれ」のうちのいずれか1つの結果を発生させることを決定することができるため、複雑なプログラムを必要とせず、また、抽選に必要なデータ等の記憶容量を抑えることができる。
【0087】
[3]始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、第1大当たりを発生させるか否かを決定する第1抽選を行う第1抽選手段、及び、上記第1抽選の結果、第1大当たりを発生させることを決定したとき、当該第1大当たりを第2大当たりに変更するか否かを決定する保留抽選を行う保留抽選手段を備えた遊技機。
【0088】
この[3]の本発明の遊技機において行われる第1抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め、乱数に対応して、第1大当たり及びはずれのいずれか1つを発生させることについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、第1抽選を行う第1抽選手段として機能する。
【0089】
そして、上記保留抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部等のROM等に、予め、乱数に対応して、第1大当たり及び第2大当たりのいずれか1つを発生させることについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部等のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、上記第1抽選の結果、第1大当たりを発生させることを決定したとき、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、保留抽選を行う保留抽選手段として機能する。
【0090】
[3]の本発明の遊技機によれば、始動口に遊技球が1つ入ったことを受けて、第1大当たりを発生させるか否かを決定する第1抽選が行われ、第1抽選の結果、第1大当たりを発生させることを決定したとき、さらに、当該第1大当たりを、第2大当たりに変更するか否かを決定する保留抽選が行われるため、始動口に遊技球が入るたびにストックされる可能性があることになる。従って、この場合も多くのストック放出が同時に実行されることがあり、一時的に、遊技者も予測することができないほどの利益を提供することが可能になる。
【0091】
また、第1大当たりを発生させるか否かを決定する第1抽選を行い、上記第1抽選の結果、第1大当たりを発生させることを決定したとき、当該第1大当たりを、第2大当たりに変更するか否かを決定する保留抽選を行うため、抽選に必要なデータ等の記憶容量の増加を抑えて、第1大当たり、第2大当たり及びはずれを発生させる確率を個別に変更することが可能になる。
【0092】
[4]第1大当たりが発生するか否かを決定する第1抽選を行う第1抽選手段と、第2大当たりが発生するか否かを決定する第2抽選を行う第2抽選手段とを備え、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、上記第1抽選手段が第1抽選を行うとともに、上記第2抽選手段が第2抽選を行い、さらに、上記第1抽選手段と上記第2抽選手段とは、それぞれの抽選の結果が互いに独立の結果となるように、抽選を行う遊技機。
【0093】
この[4]の本発明の遊技機において行われる第1抽選は、[3]の本発明の遊技機において行われる第1抽選と同様であり、既に説明済であるので、ここでの説明は省略する。また、第2抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め、乱数に対応して第2大当たりを発生させるか否かについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により2回の乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、第1抽選を行う第1抽選手段、及び、第2抽選を行う第2抽選手段として機能する。
【0094】
[4]の本発明の遊技機によれば、第1抽選手段と第2抽選手段とが、それぞれの抽選の結果が互いに独立の結果となるように抽選を行うため、場合によっては、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、第1大当たりと第2大当たりとが発生することがあり得る。このように、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて第1大当たりと第2大当たりとが発生した場合には、可変表示ゲームが終了した直後に、第1大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されるにも拘わらず、その後ストックが放出されて、第2大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されることになる。従って、遊技者の不意を衝くように所定の利益を提供することが可能となる。
【0095】
[5]上記[4]の遊技機であって、第2抽選の結果、第2大当たりが発生することを決定した後、当該第2大当たりを第1大当たりとするか否かを決定する第3抽選を行う第3抽選手段を備えた本発明の遊技機。
【0096】
この[5]の本発明の遊技機において行われる第3抽選は、遊技機内に設けられた制御部等のROM等に、予め、乱数に対応して、第2大当たり及び第1大当たりのいずれか1つを発生させることについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部等のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、第2抽選の結果、第2大当たりが発生することを決定した後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、第3抽選を行う第3抽選手段として機能する。
【0097】
[5]の本発明の遊技機によれば、第1抽選の結果、第1大当たりが発生するとともに、第2抽選の結果、第2大当たりが発生し、さらに、第3抽選の結果、当該第2大当たりが第1大当たりに変更されることがある。このような場合、始動口に遊技球が入ったことを受けて、2つの第1大当たりが発生したことになる。このように、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、2つの第1大当たりが発生した場合には、可変表示ゲームが終了した直後に、1つの第1大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されるとともに、その後、さらにもう1つの第1大当たりに基づいて遊技者に有利な状態が提供されることになる。従って、遊技者の不意を衝くように、遊技者が予測しているより多くの利益を提供することができる。
【0098】
[6]上記[1]〜[5]の遊技機において、第2大当たりが発生することを決定した場合には、当該第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまで、[1]〜[5]の各遊技機においてそれぞれ行なわれていた従来の抽選処理に替えて、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、第2大当たりを発生させるか否かを決定する特別第2抽選を行う特別第2抽選手段を備えた遊技機。
【0099】
この[6]の本発明の遊技機において行われる特別第2抽選は、例えば、遊技機内に設けられた制御部のROM等に、予め、乱数に対応して第2大当たりを発生させるか否かについて定めた確率テーブルを記憶しておき、上記制御部のRAM等に必要な確率テーブルを設定し、その後、上記制御部により乱数のサンプリングを行うこと等により行うことができる。このとき、遊技機内に設けられた制御部は、特別第2抽選を行う特別第2抽選手段として機能する。
【0100】
[6]の本発明の遊技機によれば、一旦第2大当たりが発生することが決定すると、当該第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまでの期間においては、発生する大当たりは全て第2大当たりとなり、第1大当たりが発生することはない。従って、ストック放出時には遊技者に対して莫大な利益を提供することが可能となる。
【0101】
なお、第2大当たりが発生することを決定した場合に、当該第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまで第2大当たりのみを発生させることが可能な遊技機としては、上記[6]の本発明の遊技機のように、第2大当たりが発生することを決定した場合、当該第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまで、始動口に1つの遊技球が入ったことを受けて、第2大当たりを発生させるか否かを決定する特別第2抽選を行う特別第2抽選手段を備えたものだけに限らず、第2大当たり当選後は、第1大当たりに当選しても、これを100%第2大当たりに変更するものであってもよい。例えば、前記[3]の遊技機において言えば、第2大当たりが発生することを決定した場合に、当該第2大当たりに基づく大当たり遊技状態へ移行するまで、保留抽選で第1大当たりを第2大当たりに変更する確率を100%とすればよいのである。
【0102】
そして、本発明では、上記した[1]〜[6]の基本形態を含む実施形態において、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴(以下、ストック履歴ともいう)を報知する第2大当たり履歴報知手段を備えている。なお、前記所定期間としては、一日、数日、一週間、1ヶ月など、適宜その期間を設定することができる。
【0103】
従って、遊技者は、前記ストック履歴から、例えば時間帯や時期に応じた第2の大当たり(ストック)の発生傾向や、同第2の大当たりに基づいて大当たり遊技状態へ移行する(ストック放出する)場合の傾向など、過去に実施されたストックの傾向を分析することができ、同分析結果を利用して自身に有利になるように、例えば効率よくストック放出を受けてることができるように積極的且つ戦略的に遊技を行うことができる。
【0104】
また、上記大当たり遊技状態の中でも、確率変動状態を伴う特別の大当たり遊技状態(以下「確変大当たり」とする)があり、かかる確変大当たりの状態になると、再度当該大当たり遊技状態へ高確率で移行させることが可能となるものである。すなわち、「確率変動状態」とは、大当たり遊技状態となる確率が通常の場合よりも高くなるもので、例えば、前述の抽選による当選確率が1/320から1/60などのように5倍〜6倍に高くなるような制御状態を指す。
【0105】
したがって、ストック履歴を報知する際に、かかる確変大当たりとストック放出とが重なった確率や、両者が重なった場合に払い出された賞球等について報知すれば、遊技者は、かかる多数の賞球が払い出される機会を掴もうと、これまで以上にストック履歴を活用して遊技に励むこととなる。従って、遊技者を効果的に遊技に引きつけることができるとともに、ストック履歴の活用度を高めることができる。
【0106】
なお、本実施の形態では、前記第2大当たり履歴報知手段としての機能を遊技機内に設けられた制御部が担っている。また、ストック履歴の報知方法としては、ディスプレイでの表示や、スピーカなどからの所定の音声などの出力が考えられるが、本実施の形態では、特にディスプレイでの表示を取り上げて説明している。
【0107】
また、前記第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)は、第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果の履歴、及び/又は第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)の履歴、及び/又は第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)の履歴を含むようにすればよい。
【0108】
第2の大当たりに関して上述した内容を含む履歴を報知すれば、遊技者は、過去に発生したストックの傾向を具体的に把握することが可能となり、遊技中に現在のストック状況やストック放出時の賞球などを具体的に想定することが可能となる。従って、ストック履歴を効果的に遊技に生かし、一層戦略的に遊技を楽しむことができる。
【0109】
なお、前記第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果としては、どちらの大当たりが選択されたのかを直接報知することもできるし、第1の大当たり若しくは第2の大当たりが選択された確率を報知することもできる。そして、この他にも、第1の大当たり又は第2の大当たり(ストック)自体の発生確率の履歴や、第2の大当たり(ストック)の放出確率の履歴を報知してもよい。
【0110】
また、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)とは、ストックが発生してから放出されるまでの期間のことであり、かかるストック期間の他にも、ストックの発生間隔や放出間隔の履歴を報知することもできる。
【0111】
また、第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)としては、例えば、入賞個数をそのまま報知することもできるし、或いは、保留した大当たり遊技状態へ移行した(ストック放出した)ときに、第1大当たり状態のように大入賞口を所定時間開放して閉鎖する動作を複数回繰り返す場合には、その各回ごとの入賞個数を報知することもできる。
【0112】
また、前記第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)は、時系列に報知すればよい。
【0113】
このように、ストック履歴を時系列に報知すれば、遊技者は、時間帯や時期に応じて刻々と変化するストックの発生傾向や放出傾向を順序だって認識することができ、効率よくストックの傾向を分析することができる。そして、このようにして遊技者が分析しやすいストック履歴を報知すれば、ストック履歴の活用度を高めて、遊技者に一層積極的に遊技に参加させることができる。
【0114】
また、前記第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)は、非遊技時に表示手段に表示されるようにすればよい。
【0115】
ここで、非遊技時とは、発射ハンドルが所定時間に渡って連続して操作されないときや、遊技球が所定時間に渡って連続して始動口に入らず、識別情報画像が変動表示されないときのことであり、かかる非遊技時にストック履歴を表示手段、すなわち、可変表示ゲームにおける識別情報画像を表示するための表示部に表示すれば、遊技の進行を邪魔することなく遊技者にストック履歴を報知することができる。
【0116】
すなわち、これまでは、発射ハンドルが所定時間に渡って連続して操作されないときや、遊技球が所定時間に渡って連続して始動口に入らず、識別情報画像が変動表示されないときには、表示部に各種デモンストレーション画面(通称、デモ画面)を表示するのが一般的であったが、これに代わりストック履歴を表示するのである。
【0117】
しかも、かかる非遊技時には、遊技者の注意が遊技自体にそれほで集中していない可能性が高いので、遊技者の注意を第2の大当たりに関する履歴に向けやすく、同第2の大当たりに関する履歴を遊技者に効果的に報知することができる。
【0118】
なお、第2の大当たりに関する履歴は、上述の如く非遊技時に報知するのが望ましいが、これに限らず、大当たり遊技の終了後や、ランダムなタイミングで遊技中に報知することも可能であり、特に遊技中に報知を行う場合には、可変表示ゲームにおける識別情報画像を表示するための表示部の一部を利用して表示したり、履歴を表示するための表示手段を別途設けて、同表示手段に表示したりして、遊技の進行を妨げないようにすることが望ましい。
【0119】
また、ストック履歴を報知する契機はどのように設定してもよく、例えば非遊技時には必ず報知するようにしても良いし、その他にも、所定の入賞口に入球したことや、遊技球の入賞個数が所定個数に達したことや、遊技球の発射回数が所定回数に達したことなどを契機として報知するようにしても良い。
【0120】
ところで、上記してきた遊技機としては、パチンコホールなどに設置されたパチンコ遊技装置、すなわち、所謂パチンコ玉と呼ばれる鋼球を遊技球として用いて遊技盤上に打ち出して遊技するとともに、前記遊技盤上には各種の表示を行う表示手段としての表示部を備え、さらに各種の制御を行う制御部をケーシング内に収容した遊技機に好適に適用することができるが、かかるパチンコ遊技装置は、必ずしも上述した実際の鋼球からなる遊技球を用いる必要はなく、パチンコ遊技盤を遊技画面として画像表示するディスプレイと、同ディスプレイ上に仮想遊技球を映像として打出し可能な遊技ハンドルと、パチンコ遊技プログラムを実行する制御部とを備えた映像パチンコ遊技装置であっても構わない。
【0121】
さらに、表示手段としての表示部と制御部とを備えた業務用若しくは家庭用のゲーム機に適用することも可能である。
【0122】
またさらには、汎用のコンピュータや携帯端末装置等に各種の制御を行うソフトウェアをインストールしたものにも適用できる。この場合、上述してきた遊技盤を含む遊技機画像の表示を実行させることのできる表示プログラムを含むパチンコ遊技プログラムを格納した記憶媒体を介して遊技を行うことができる。あるいは、インターネットなどを介して前記パチンコ遊技プログラムをダウンロードして遊技することができる。つまり、遊技機としては、サーバと端末装置(クライアント)とに分割して構成したものであってもよい。
【0123】
そのために、本発明は、上述したように、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したと判断されたことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するステップと、抽選結果を受けて複数の識別情報画像を変動・停止表示するステップと、抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とするとともに、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行するステップと、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知するステップと、を有することを特徴とするパチンコ遊技プログラムとして提供することもできる。
【0124】
かかるパチンコ遊技プログラムを適宜の手段により実行することで、誰でもどこでも従来にないスリリングで大きな利益を得る可能性の高いパチンコ遊技を楽しむことができる
また、端末機と通信可能であり、遊技機を示す遊技機画像を各端末機に表示可能としたサーバとしても提供可能としている。
【0125】
そして、かかるサーバにおいて、端末機に表示される遊技機画像の遊技盤上に発射された仮想遊技球が所定の画像入賞口に入球したと判断したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するとともに、遊技機画像中に複数の識別情報画像を変動・停止表示させ、抽選結果が当選の場合に遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とし、しかも、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行可能とし、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する制御を、各端末機に対して行うものとしている。
【0126】
かかるサーバにより、例えばインターネットなどを介して従来にない飽きのこない楽しいパチンコ遊技を提供することが可能となる。
【0127】
ここで、本発明の実施の形態を、図面に基づいてより具体的に説明する。
【0128】
[第1の実施形態]
(パチンコ遊技装置の構成)
本発明の第1の実施形態に係る遊技機としてのパチンコ遊技装置の正面図を図1に示す。なお、本実施の形態においてパチンコ遊技装置としたものは、障害釘を遊技盤に一体的に形成したパチコン機をも含む概念である。
【0129】
図1に示すように、パチンコ遊技装置10は、矩形枠状の本体枠12に矩形板状の遊技盤14を組込み、同遊技盤14の前面には前記本体枠12の窓枠16を設け、さらに、同窓枠16の下側で本体枠12の前面には上皿20及び下皿22を設けるとともに、同下皿22の右側に発射ハンドル26を配設して構成している。46はスピーカであり、本体枠12の下側位置であって前記下皿22の下方に取付けられている。
【0130】
また、遊技盤14の前面には複数の障害釘(図1では入賞口の直上方に略平行に設けた一対の障害釘を除いて省略している)を打ち込んでいる。なお、釘を打ち込むような構成とせず、遊技盤14を樹脂素材で成形し、この樹脂素材の遊技盤14に金属製の棒状体を遊技盤14の前方向に突出するように植設する構成としてもよく、かかる構成とした遊技装置(パチコン機)にも本発明を適用することができる。
【0131】
発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けており、遊技者は発射ハンドル26を操作することにより遊技球を遊技盤14上に発射してパチンコ遊技を進めることができる。
【0132】
なお、発射ハンドル26の裏側に発射モータ28を設けるとともに、周縁部にはタッチセンサ29を設けている。遊技者がタッチセンサ29に触れたときにタッチセンサ29から検出信号が出力されて遊技者が発射ハンドル26を手にしたと認識され、かつ遊技者が時計回り方向へ回動操作したときには、その回動角度に応じて発射モータ28に電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球を遊技盤14に順次発射することができる。
【0133】
発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下する。そして、後述する各種入賞口に入らなかった遊技球は、遊技盤14の中央最下部に位置する排出口53から回収される。
【0134】
遊技盤14を拡大した拡大正面図を図2に示す。なお、図1に示した構成要素と対応する構成要素には同一の符号を付すとともに、図2においても図1同様に障害釘の大部分を省略している。
【0135】
遊技盤14の前面の略中央には、後述する表示部としての表示装置32を設けている。なお、同表示装置32における後述の画面画像を表示する部分は、液晶ディスプレイパネルからなるものであってもブラウン管(CRT)からなるものであってもよい。また、本実施の形態では、表示装置32を遊技盤14の前面略中央に設けた場合を示したが、遊技者が見得るような位置であれば遊技装置10の何処の位置に表示装置32を設けても構わない。
【0136】
表示装置32の上方には、小型の表示装置52を設けている。この表示装置52は、例えば7セグメント表示器で構成することができ、表示情報である普通図柄を、変動と停止とを繰り返すように可変表示することができる。
【0137】
表示装置32の左右側部には、球通過検出器55(55a,55b)を設けている。この球通過検出器55(55a,55b)が遊技球の通過を検出したときには、上述した表示装置52において、普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。
【0138】
この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば「0」乃至「9」の数字や「☆」等の記号である。そして、この普通図柄が所定の図柄、例えば「7」となって停止して表示されたときには、後述する始動口44の左右両側に設けた可動片58(58a,58b)を駆動するためのソレノイド57(図4参照)に電流を供給して、始動口44に遊技球が入りやすくなるように可動片58(58a,58b)を駆動して始動口44が開放状態となるようにするのである。なお、始動口44を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、可動片58(58a,58b)を駆動して始動口44を閉塞状態とし、遊技球が入りにくくなるようにするのである。
【0139】
上述した表示装置52の左右両側には、4つの待機ランプ34(34a〜34d)を設けるとともに、表示装置52の直上方位置には、一般入賞口50を設けている。
【0140】
また、遊技盤14の下部には、大当たり入賞装置Mを設けている。
【0141】
かかる大当たり入賞装置Mは、図3に示すように、前カバー200と後基板201との間に装置各部材を介設したものであり、前カバー200に形成された大入賞口38には、シャッタ40を軸202を介してソレノイド48により上下開閉自在に作動するように設け、同シャッタ40の開放時に上側を向く当該シャッタ40の裏面にはガイド207を突設するとともに、シャッタ40の奥には特定領域203を構成する球通過孔と通常領域204を構成する球通過孔を形成している。また、シャッタ40の後方中央には、ソレノイド205により左右に傾動するスイング板206を配設している。
【0142】
前記シャッタ40は、後述する可変表示ゲームによって大当たり遊技状態になった場合に開放状態となるように、ソレノイド48により駆動される。かかるシャッタ40が開放されると、遊技球が所定時間あるいは所定入賞球数に至るまで開放状態が維持され、その後シャッタ40が閉塞される。したがって、シャッタ40が開放している間に大入賞口38に入賞した遊技球の数に応じて所要個数の賞球の払い出しを受けることができる。
【0143】
ところで、シャッタ40の開放時に、そのうちの1球がガイド207に沿って特定領域203に入球すると、シャッタ40は所定時間経過或いは所定数入球後においても次のシャッタ40の開放を約束しており、これが所定限度回数(例えば、15回)まで繰り返され得るところの遊技者にとって有利な大当たり遊技状態を実現するようにしている。
【0144】
なお、シャッタ40の開放当時にはスイング板206が左側へ傾動して、少なくとも1個の遊技球は左側の特定領域203に入球し易いように構成しており、遊技球が特定領域203に入球すると、入球をセンサが感知して、スイング板206がソレノイド205により右側へ傾動し、その後の遊技球は右側の通常領域204に入球するようにしている。
【0145】
さらに、遊技盤14の略中央に配置した前記表示装置32の左右両側には、図2に示すように一般入賞口54(54a,54b)を設けている。また、同表示装置32の下部の左右両側にも一般入賞口54(54c,54d)を設けるとともに、遊技盤14の左右端部には、第2の一般入賞口56(56a,56b)を設け、さらに前記大入賞口38の左右両側についても第2の一般入賞口56(56c,56d)を設けている。
【0146】
また、表示装置32の下部には、後述する可変表示ゲームが開始されて表示装置32に表示される複数、例えば3つの識別情報画像である図柄を変動表示状態に移行する契機となる球検知センサ42を有する始動口44を設けている。そして、かかる始動口44をはじめ、上述した大入賞口38、一般入賞口54a〜54d及び第2の一般入賞口56a〜56dに遊技球が入賞したときには、入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が賞球として上皿21または下皿22に払い出し装置59により払い出される。
【0147】
さらに、表示装置32の左右両側には、遊技球の経路を所定の方向に誘導するための転動誘導部材60(60a,60b)を設けるとともに、遊技盤14の外側の上左側と上右側とには装飾ランプ36(36a及び36b)を設けている。
【0148】
(パチンコ遊技装置の制御)
本実施の形態に係るパチンコ遊技装置10の制御回路を示すブロック図を図4に示す。
【0149】
上述した発射ハンドル26は、制御回路60のインターフェイス回路群62に接続し、インターフェイス回路群62は、入出力バス64に接続している。そして、遊技者が発射ハンドル26を回動操作すると、同発射ハンドル26の回動角度を示す角度信号が、インターフェイス回路群62により所定の信号に変換された後、入出力バス64に供給される。入出力バス64は、中央処理回路(以下、CPUと称する)66にデータ信号又はアドレス信号を入出力するようにしている。
【0150】
また、上記インターフェイス回路群62には、前記タッチセンサ29も接続しており、遊技者の手が触れたことを検出する検出信号をインターフェイス回路群62に出力した後、入出力バス64に供給される。
【0151】
さらに、インターフェイス回路群62には、各入賞口に設けた球検知センサ42、43を接続しており、球検知センサ42は遊技球が前記始動口44を通過したときに、球検知センサ43は遊技球が大入賞口38、一般入賞口54、第2の一般入賞口56、さらには排出口53を通過したときに、検出信号をインターフェイス回路群62に供給する。
【0152】
さらに、インターフェイス回路群62には、球通過検出器55(左側球通過検出器55a,右側球通過検出器55b)を接続しており、同球通過検出器55は遊技球が通過したことを検出したときに検出信号をインターフェイス回路群62に供給する。
【0153】
また、上述した入出力バス64に、ROM(リード・オンリー・メモリ)68及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)70及びタイマー45を接続している。
【0154】
ROM68は、遊技装置10の遊技全体の流れを制御する遊技プログラムを含む制御プログラムを記憶している。
【0155】
本実施の形態における遊技プログラムは、下記のステップを有するプログラムを含むものとしている。
【0156】
すなわち、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したと判断されたことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するステップと、抽選結果を受けて複数の識別情報画像を変動・停止表示するステップと、抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とするとともに、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たり(ストック)とから選択実行するステップと、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)を報知するステップとを有するものである。
【0157】
かかるプログラムを実行することにより、遊技者は、前記ストック履歴から、例えば時間帯や時期に応じた第2の大当たり(ストック)の発生傾向や、同第2の大当たりに基づいて大当たり遊技状態へ移行する(ストック放出する)場合の傾向など、過去に実施されたストックの傾向を分析することができ、同分析結果を利用して、自身に有利になるように、例えば効率よくストック放出を受けてることができるように積極的且つ戦略的に遊技を行うことができる。
【0158】
また、ROM68は、前記表示装置32において可変表示ゲームが実行される際に、変動表示や停止表示される識別情報画像である図柄の画像データ、演出画面として表示される画面画像としての動体物などのキャラクタを示すキャラクタ画像データ、表示装置32の背景を構成する背景画像データ、及び動画映像画像データ、並びに遊技に用いる音データ、前記制御プログラムを実行するための初期データや、前記装飾ランプ36の点滅動作パターンを制御するプログラム等を記憶している。なお、上述した画像データは、表示装置32において識別情報画像としての図柄を変動表示するときや、停止表示する際に用いるものであり、多様の表示態様、例えば、拡大した画像、縮小した画像、変形した画像等に応じた画像データを含む。また、上述したキャラクタ画像データ、背景画像データ及び動画映像画像データは、遊技を演出するために動画像、静止画像若しくはこれらを組み合わせた画像を画面画像として表示装置32に表示するためのものである。さらに、上述したキャラクタ画像データは、キャラクタの動作を表示すべく動作のそれぞれに対応した画像データを含むものであり、音データは、遊技を音響により演出するためのものであり、前記スピーカ46から効果音等の音声を発するために用いる。
【0159】
さらに、ROM68は、第1大当たりと第2大当たりとを発生させる抽選を行うために必要な確率テーブルや当該確率テーブルを用いて抽選を行うためのプログラムなどを記憶している。
【0160】
一方、RAM70は、上述した各プログラムで使用するフラグや変数の値を記憶している。例えば、新たな入力データやCPU66による演算結果や遊技の履歴を示す累積リーチデータ、累積変動数及び累積大当たり回数を記憶している。
【0161】
また、タイマー45は、遊技球の発射回数が所定回数以上になった場合に、始動口44に遊技球が入ってからの経過時間を計時する。
【0162】
そして、制御部であるCPU66は、ROM68から所定のプログラムを呼び出して実行することにより演算処理を行い、この演算処理の結果に基づいて前述のキャラクタ画像データ、背景画像データ、動画映像画像データ及び図柄画像データ並びに音データを電子データとして伝送その他の制御を行う。
【0163】
また、CPU66は、上述した識別情報画像である図柄の画像データを読み出して、表示装置32において同図柄が変動表示されるように制御したり、複数の識別情報画像の図柄の相互の組み合わせ状態が表示装置32において所定のタイミングで停止表示されるように制御している。
【0164】
また、入出力バス64には、インターフェイス回路群72を接続しており、同インターフェイス回路群72には、表示装置32,52、スピーカ46、発射モータ28、ソレノイド48,57,205、待機ランプ34及び装飾ランプ36、並びに払い出し装置59を接続している。そして、インターフェイス回路群72は、CPU66における演算処理の結果に応じて上述した装置のそれぞれを制御すべく駆動信号や駆動電力を供給する。
【0165】
前述した表示装置32は、変動図柄表示部と演出画面表示部とからなり、CPU66の制御によりこれらの2つの表示部に表示される画面の双方を合成して表示する。なお、表示装置32は、このような構成に限られず3つ以上の表示部を有する構成としてもよく、これらの表示部を合成することにより図柄の画像や演出画像を表示装置32に表示することとしてもよい。
【0166】
このように複数の表示部に表示される画面を表示装置32に表示することとしたことにより、1つの表示部に表示される図柄の変動シーンと演出画面表示される演出画面とを合成して多彩な表示形態を可能にしている。
【0167】
また、待機ランプ34は、始動口44に入った遊技球のうち、図柄を変動表示させるに有効な回数を示すものであって、一般的には保留ランプと呼ばれているもののことであり、装飾ランプ36は、遊技が大当たり遊技状態となったときやリーチ状態となったときに遊技者にその旨を示すべく点滅又は点灯するものである。さらに払い出し装置59は、CPU66からの制御信号により、遊技状況(例えば入賞口等に遊技球が入ったこと等)に応じて、上皿20又は下皿22に、予め定められた数の遊技球を払い出すものである。
【0168】
本実施の形態では、上述したCPU66などから演算処理装置により制御部が構成され、表示装置32から表示部が構成されている。
【0169】
なお、本実施の形態ではCPU66などからなる演算処理装置が1つとして説明しているが、必ずしも1つである必要はない。メインの演算処理装置と画像表示を司るサブの演算処理装置などを含む構成としてもよい。また、上記したROM68やRAM70も複数個備える構成であっても構わない。
【0170】
(パチンコ遊技装置10の動作)
本実施の形態に係る遊技装置10は上述してきた構成となっており、その動作を以下に説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技装置10は起動しており、上述したCPU66において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。また、以下に説明する遊技装置10は前述した[1]の遊技機としている。
【0171】
まず、パチンコ遊技装置10は、パチンコ遊技を制御するパチンコ遊技プログラムを実行し、かかるプログラムから所定のタイミングで図5に示す遊技球検出ルーチンを呼び出して実行する。
【0172】
遊技球検出ルーチンが実行されると、図5に示すように、最初に、入賞口に遊技球が入ったか否かを検出する(ステップS11)。この入賞口は、例えば図2に示した例においては、一般入賞口50及び54a〜54d並びに第2の一般入賞口56a〜56dである。
【0173】
ステップS11において、上記入賞口に遊技球が入ったと判別したときには、入賞口の種類に応じて予め定められた数の遊技球を払い出す処理を実行する(ステップS12)。
【0174】
次に、始動口44に遊技球が入ったか否かを判断し(ステップS13)、始動口44に遊技球が入ったと判別した場合には、遊技球の発射回数が所定回数に達したか否かを判断する(ステップS14−1)。
【0175】
この発射回数は、本実施の形態では発射ハンドル26を回動操作した回数としており、発射ハンドル26の回動操作を検知したときにカウントしている。また、発射回数は、始動時の初期設定で0回に設定されており、遊技が進行して遊技球を発射した回数が所定回数(例えば、500回)に達すると、再び0回にリセットされる。なお、発射回数のデータはRAM70に記憶している。
【0176】
そして、前記ステップS14−1の処理で発射回数が所定回数に達していると判別した場合には、発射回数を再び0回にリセットするとともに始動口44に遊技球が入ってからの経過時間を前記タイマー45により計時開始する(ステップS14−2)。なお、始動口44に遊技球が入ってからの経過時間は(タイマー45は)、始動時の初期設定において0秒に設定されており、かかる初期値0秒から計時を開始する。
【0177】
次に、前記ステップS14−1の処理で発射回数が所定回数に達していないと判断した場合、及び前記S14−2の処理を終了した場合には、後述するステップS13−3の処理で報知を開始したストック履歴が未だに報知中であるか否かを判断する(ステップS14−3)。そして、ストック履歴を報知中であると判別した場合には報知を終了する(ステップS14−4)。
【0178】
次に、前記ステップS14−3の処理でストック履歴を報知中ではないと判別した場合、及び前記ステップS14−4の処理を終了した場合には、抽選実行処理(ステップS14)を実行し、次いで可変表示ゲームを実行する。ステップS14における抽選実行処理では、前述の特別抽選を行い、「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「はずれ」のいずれか1つの結果を発生させる処理を行うものである。なお、この抽選実行処理及び可変表示ゲームについては後に詳述する。
【0179】
一方、前記ステップS13の処理で、始動口44に遊技球が入らなかったと判別した場合には、前記ステップS14−2の処理で計時を開始した遊技球が始動口44に入ってからの経過時間が所定時間(例えば、10秒)に達したかを判断する(ステップS13−1)。すなわち、最後に始動口44に遊技球が入球してから所定時間が経過したか否かを判断する。
【0180】
そして、所定時間が経過したと判別した場合には計時を終了するとともに、経過時間を(カウンター45を)再び初期値0秒にリセットし(ステップS13−2)、続いて本発明の要旨ともなるストック履歴の報知を開始する一方(ステップS13−3)、所定時間が経過していないと判別した場合、及び前記ステップS13−3の処理を終了した場合には、さらに、球通過検出器55a,55bを遊技球が通過したか否かを判断する(ステップS16)。
【0181】
なお、パチンコ遊技装置10の起動後、初めて本ルーチンが呼び出されて、始動口44に一度も遊技球が入球していない場合にも、ステップS13−1の処理において、最後に始動口44に遊技球が入球してから所定時間が経過していないと判別する。
【0182】
そして、ステップS16において、球通過検出器55a,55bを遊技球が通過したと判別したときには、上述したように、表示装置52において普通図柄を変動表示させる処理を実行する(ステップS17)。なお、上述したように、変動表示された普通図柄が停止したときに所定の図柄となったときには、可動片58a,58bを駆動して始動口44を開放状態となるようにして、始動口44に遊技球が入りやすくなるようにしている。
【0183】
このように、本実施の形態では、遊技球が所定回数以上発射されて遊技が所定期間実施された場合であって、しかも、遊技球が所定時間にわたって連続して始動口44に入らず、可変表示ゲームが実行されていないときにストック履歴を報知するようにしている。
【0184】
ここでストック履歴報知とは、表示装置32において画像や文字などでストック履歴を演出表示したり、装飾ランプ36などによる光の演出や、スピーカ46を用いて音による演出を行ったりする処理のことであり、制御部60によって実行される。
【0185】
特に、本実施の形態では、表示装置32にストック履歴報知画像tを表示することによってストック履歴を報知するようにしている。すなわち、本実施の形態では、第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果のデータと、第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)のデータと、第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)のデータとをRAM70に記憶しておき、かかるデータを表記した画像を、ストック履歴を報知するためのストック履歴報知画像tとして前記ステップS13−3のストック履歴報知開始処理で表示装置32に表示することによりストック履歴を報知している。
【0186】
上記第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果の履歴として、本実施の形態では、第1大当たり若しくは第2の大当たりが当選した場合にそれが第2大当たりであった確率、すなわち、大当たりが発生した場合にそれがストックされた確率(以下、ストック確率ともいう)を報知する。このように、第1の大当たりと第2の大当たりとから選択した選択結果の履歴を報知することにより、遊技者はかかる選択結果の履歴を分析することができ、例え現状において遊技球の払い出しが少なくても、その間に何回分かの大当たり遊技状態が保留されているかもしれないと想定することができる。従って、ストック放出に対する遊技者の期待感を効果的に高めて、遊技者を遊技に引きつけることができる。
【0187】
また、上記大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)の履歴を報知することにより、遊技者はストックが放出される時期を想定可能となり、かかる想定上のストック放出時期を狙って遊技を行なうことが可能となる。従って、ストックが放出されるまで遊技を継続しようとする遊技者の意欲を高めて、遊技者を遊技に引き付けることができる。
【0188】
また、上記保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)の履歴を報知することにより、遊技者のストック放出に対する期待感を効果的に高めることができ、ストックが放出されるまで遊技を続けようとする遊技者の意欲を引き出すことができる。
【0189】
なお、上述したように、本実施の形態では、遊技球が所定回数以上発射されて遊技が所定期間実施された場合であって、しかも、遊技球が所定時間にわたって連続して始動口44に入らず、可変表示ゲームが実行されていないときにストック履歴を報知するようにしているが、この外にも、前記発射ハンドル26の周縁部に設けたタッチセンサ29からCPU66が所定時間に渡って連続して検出信号を受け取らなかったとき、すなわち、発射ハンドル26が所定時間に渡って連続して操作されず、パチンコ遊技装置10において所定時間に渡って連続して遊技が行なわれなかったときにストック履歴を報知することも可能である。
【0190】
さらには、パチンコ遊技装置10にストック履歴報知用のボタンを設けて、同ボタンを任意のタイミングで押したときにCPU66に向けて信号を発信するようにし、かかる信号をCPU66が受けた場合に前記ステップS13−3のストック履歴報知開始処理を行って、ストック履歴を報知することも可能である。
【0191】
次に、上述したステップS14において呼び出されて実行される抽選実行処理を行うサブルーチンを図6に示す。
【0192】
上述した抽選実行処理が開始されると、まず、CPU66の演算処理による特別抽選処理を実行する(ステップS400)。この特別抽選処理は、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)権利」及び「はずれ」のうちからいずれの1つの結果を発生させるかを決定する処理である。すなわち、CPU66は、ROM68に記憶された特別抽選に用いられる確率テーブルをRAM70に設定するとともに、乱数のサンプリングを行う。
【0193】
なお、確率テーブルをRAM70に設定する処理は、ステップS400を実行するたびに行う必要はなく、常にRAM70に設定しておいてもよい。また、ROM68に特別抽選に用いられる確率テーブルを複数記憶させておき、必要に応じて異なる確率テーブルをRAM70に設定することとして、第1大当たりを発生させる確率、第2大当たりを発生させる確率、及び、はずれを発生させる確率を変更させることができる。
【0194】
次に、「第1大当たり」、「第2大当たり(ストック)権利」及び「はずれ」のうち、どの結果が得られたかについて判断する(ステップS401)。
【0195】
ステップS401において、はずれの抽選結果が得られたと判断した場合、CPU66は、はずれに対応する抽選データをRAM70に記憶する(ステップS402)。このとき、はずれが発生したことになる。
【0196】
なお、この抽選データは、後述する可変表示ゲームを実行する際に用いられるデータであり、CPU66は、当該抽選データに基づき、後述する可変表示ゲーム処理ルーチンのステップS200において、停止表示される変動図柄の組み合わせを定める内部抽選処理を実行する。
【0197】
ステップS401において、第1大当たりの結果が得られたと判断した場合、CPU66は、第1大当たりに対応する抽選データをRAM70に記憶し(ステップS403)、さらに、第1大当たり情報を記憶する(ステップS404)。このとき、第1大当たりが発生したことになる。
【0198】
そして、第1大当たり情報を記憶した後、第2大当たり情報がRAM70に記憶されているかどうかを判定する(ステップS405)。
【0199】
第2大当たり情報があると判断すると、第2大当たり状態に移行させるためのフラッグとなるストック放出情報を生成する(ステップS406)。
【0200】
このストック放出情報は、第2大当たりに基づく遊技者に有利な状態を発生させるために用いられる情報であり、CPU66は、後述する可変表示ゲーム処理のステップS212において、RAM70に上記ストック放出情報が記憶されていると判断したときには、第2大当たりに基づく第2大当たり状態を発生させるのである。
【0201】
なお、本実施の形態においては、ステップS404で第1大当たり情報を記憶した後に、ステップS405で第2大当たり情報がRAM70に記憶されていると判断した場合にストック放出情報を生成しているが、これに限らず、ストック放出情報は、適宜のタイミングで生成することができる。
【0202】
ステップS401において、第2大当たり権利の結果が得られたと判断した場合、CPU66は実際にストックするかしないかのストック抽選を行い、ストックすると決定した場合に、第2大当たりに対応する抽選データをRAM70に記憶し(ステップS407)、さらに、第2大当たり情報を記憶する(ステップS408)。このとき、第2大当たりが発生したことになる。なお、ストックするかしないかの抽選は、上述の特別抽選同様に、ROM68に記憶されたストック抽選に用いられる確率テーブルをRAM70に設定するとともに、乱数のサンプリングを行うことによって行えばよい。
【0203】
ステップS405で第2大当たり情報がRAM70に記憶されていないと判定した場合、またはステップS402、ステップS406及びステップS408の処理を実行した場合、大当たり状態が発生しているか否かを判断する(ステップS410)。大当たり状態が発生していると判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0204】
一方、ステップS410において、大当たり状態が発生していないと判断した場合、進行(表示)中の可変表示ゲームが存在するか否か判断する(ステップS411)。なお、進行(表示)中の可変表示ゲームとは、現在、表示装置32に表示され、遊技者が見ることが可能な状態にあり、変動図柄が停止表示される前の可変表示ゲームである。すなわち、進行(表示)中の可変表示ゲームが存在するということは、既に、1つの遊技球が始動口44に入り、後述する可変表示ゲーム処理ルーチンが実行されているということである。
【0205】
ステップS411において、進行(表示)中の可変表示ゲームが存在しないと判断した場合、後述する可変表示ゲームを実行する(ステップS412)。一方、進行(表示)の可変表示ゲームが存在すると判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0206】
次に、図6に示すステップS412において呼び出されて実行される可変表示ゲーム処理を行うサブルーチンについて、図7を用いて説明する。本サブルーチンが呼び出されることにより、表示装置32において表示されていた固定画面を通常画面へと切り替え、可変表示ゲームを開始するのである。なお、固定画面とは、表示装置32において実行される可変表示ゲームは実行されておらず、パチンコ遊技装置10においてパチンコ遊技のみが進行している際に表示装置32に表示される画面をいう。また、通常画面とは、表示装置32において可変表示ゲームが開始され表示装置32に表示される図柄が変動表示されてから、可変表示ゲームがリーチとなったり大当たりとなったりしたときの状態に至るまでのあいだに、表示装置32に表示される演出画面をいう。
【0207】
ここで、可変表示ゲームは、スロットマシンにおいてなされる遊技を模したゲームであり、複数の識別情報である複数の図柄を表示装置32に表示し、その各々が変動するように表示した後、所定のタイミングでこれらの図柄が順次停止するように表示するゲームであり、複数の変動図柄の変動表示が開始されてから、複数の変動図柄が停止表示されるまでを1回とするゲームである。
【0208】
また、可変表示ゲームにおいて停止表示された変動図柄の図柄の組み合わせが所定の組み合わせに合致したときには、第1大当たり状態が発生し、遊技者に対して有利な状態の提供が行われる。
【0209】
例えば、「1」、「2」、…、「12」からなる12個の数字からなる図柄を1つの組として、これらの12個の図柄を表示装置32に順次表示し、その図柄が移動するように表示しつつ、図柄自身が変化するように表示する。例えば、表示装置32において、図柄の「1」を表示装置32の上から下へスクロールするように表示した後、図柄の「2」を上から下へスクロールするように表示し、続いて図柄の「3」を同様に上から下へスクロールするように表示するのである。そして、図柄の「1」から図柄の「12」までをこのような態様で表示した後、再び図柄の「1」をスクロールするように表示し、同様の表示を順次繰り返すのである。
【0210】
表示装置32においてこのように図柄を表示することにより、「1」から「2」へと、「2」から「3」へと、図柄がスクロールされながら順次変化して「12」まで表示され、次に再び「1」が表示されることとなるのである。このように1つの図柄の位置を移動させつつ図柄自体が順次変化するように図柄を表示する態様を変動表示という。また、ある図柄を停止させて表示する態様を停止表示という。
【0211】
なお、1つの組に属する図柄を表示装置32に表示する際において、表示される図柄は、組に属する1つの図柄のみに限られることはなく、複数、例えば2〜3個の図柄を同時に表示することとしてもよい。例えば、図柄「5」を表示装置32に変動表示しているときに、図柄「5」の下方に図柄「4」の一部又は全体を変動表示し、図柄「5」の上方に図柄「6」の一部又は全体を変動表示することとしてもよい。なお、上述した図柄の組は、スロットマシンにおいて用いられる1本のリールに表示された図柄の組に対応する概念である。
【0212】
さらに、可変表示ゲームが表示装置32において実行されるときには、複数の組の各々に属する図柄を表示する。例えば、3つの組に属する図柄の各々を横方向に表示することとした場合には、1つの組に属する図柄は表示装置32の左側に表示され、他の組に属する図柄は表示装置32の中央に表示され、残りの組に属する図柄は表示装置32の右側に表示されるのである。
【0213】
このように識別情報である図柄を表示することにより、表示部である表示装置32には複数の識別情報が表示されることとなるのである。例えば、1つの組に属する図柄のうちの1つの図柄のみを常に表示するように変動表示することとした場合には、表示装置32には3つの図柄、即ち左側に1つの図柄が表示され、中央に1つの図柄が表示され、右側に1つの図柄が表示されることとなるのである。また、可変表示ゲームが実行される際における組の数は、3つに限られることはなく、3以外の複数個の組に属する図柄を表示装置32に表示することとしもよい。
【0214】
上述したように、このように図柄を表示することにより、複数の図柄、即ち複数の識別情報が表示部である表示装置32に表示されることとなるのである。更に、上述したように、1つの組に属する図柄について複数個の図柄を表示することとしてもよく、例えば、1つの組に属する2つの図柄を同時に変動表示するように表示することとし、3つの組について表示することとした場合には、表示装置32には、合計6個の図柄が変動表示されることとなるのである。
【0215】
複数の組に属する図柄を変動表示した後、変動表示されていた全ての図柄を所定のタイミングで停止表示した際に、これらの図柄の組み合わせが所定の組み合わせに合致して停止表示されたときには、遊技者から見れば可変表示ゲームが大当たり(第1大当たり)に当選したことになり、第1大当たり状態が発生し、遊技者に対して有利な状態の提供が行われることになる。
【0216】
例えば、3つの組に属する図柄を表示装置32に表示するとした場合に、1つの組に属する図柄が「7」で停止表示され、他の組に属する図柄も「7」で停止表示され、残りの組に属する図柄も「7」で停止表示されたときには、図柄の組み合わせは、所定の組み合わせ「7」−「7」−「7」に合致し、可変表示ゲームが大当たり(第1大当たり)に当選したとして、第1大当たり状態が発生し、遊技者に対して有利な状態の提供が行われる。
【0217】
第1大当たり状態が発生したときには、上述したソレノイド48に電流を供給して遊技盤14の前面に設けられている大入賞口38のシャッタ40を開放し遊技球を大入賞口38に入り易くするのである。
【0218】
また、かかる大当たり遊技状態となる組み合わせにおいて、特定の組み合わせの識別情報、例えば、「3」と「3」と「3」とのゾロ目や「7」と「7」と「7」とのゾロ目の識別情報の組み合わせになった場合は再度当該大当たり遊技状態へ高確率で移行させる確率変動状態となる。
【0219】
ここで、「確率変動状態」とは、大当たりとなる確率が通常の遊技状態より高くなる(例えば、確率が1/320から1/60などのように5倍〜6倍に高くなる)ような制御状態を指し、例えば、表示装置32や表示装置32の上部中央にある表示装置52などに表示された図柄の変動から停止までの変動時間が短縮されたり、始動口44に設けた可動片58a,58bの開放状態の時間が延長されたり、表示装置32の識別情報画像がゾロ目になる確率が高くなる状態等を指す。
【0220】
また、この可変表示ゲームが実行されている際には、背景画像やキャラクタ画像等による演出画面も表示装置32に表示される。
【0221】
上述した可変表示ゲームが開始されると、まず、CPU66の演算処理による内部抽選処理を実行する(ステップS200)。この内部抽選処理は、上述したステップS402、S403またはS407においてRAM70に記憶した抽選データに基づいて、変動表示されていた複数の組に属する図柄を全て停止表示させて図柄が確定したときにおける図柄の組み合わせを予め定める処理であり、CPU66は、後述するように、内部抽選処理により定められた図柄の組み合わせで図柄が停止表示されるように図柄の変動表示と停止表示との処理を行う。
【0222】
そして、内部抽選処理の実行後には、抽選データを更新(減少)させる(ステップS201)。すなわち、CPU66は、RAM70に記憶された抽選データの中から、内部抽選処理に使用した抽選データを消去する処理を行う。
【0223】
次に、選択された背景画像の画面構成情報がRAM70に生成される(ステップS202)。すなわち、上記内部抽選処理が実行された後、CPU66によって、内部抽選処理の結果や、可変表示ゲームの進行状況等に応じて、背景画像を選択するプログラムが、ROM68から呼び出され実行される。
【0224】
次に、CPU66によって実行され得られた結果に基づいて、選択された背景画像の画面構成情報が、随時、CPU66によって、RAM70に生成される。上記背景画像としては、特に限定されるものではなく、可変表示ゲームの進行状況や、上記内部抽選処理の結果に基づいて、CPU66によって、適宜選択される。
【0225】
次に、選択されたキャラクタ画像の画面構成情報がRAM70に生成される(ステップS203)。すなわち、上記プログラムの実行結果に基づいて、CPU66により選択されたキャラクタ画像の画面構成情報が、RAM70に生成される。
【0226】
このとき、例えば、1/60秒や、1/30秒等毎の一定間隔の周期(フレームスパン)で、キャラクタ画像の先頭位置が所定の移動量分ずれるように制御することにより、キャラクタ画像に動きを与えて表示させることができる。なお、キャラクタを示す画像については、必ずしも常に表示装置32上に表示されている必要はない。上記キャラクタ画像としては、例えば、図9に示すような青年を示す画像等を挙げることができる。
【0227】
次いで、識別情報である変動図柄の画面構成情報が、上記プログラムの実行結果に基づいて、CPU66によって、RAM70に生成される(ステップS204)。
【0228】
上記変動図柄を構成する各図柄となる画像の画面構成情報は、上述したプログラムに基づいて、CPU66によって、例えば、1/60秒や、1/30秒等毎の一定間隔の周期(フレームスパン)で、同一の識別情報を有する変動図柄となる画像について、画面構成情報の先頭位置を、所定の移動量分ずれるようにし、また、各変動図柄となる画像を、所定の順序で順次生成するように制御することにより、変動図柄の変動表示を行うことができる。さらに、フレームスパンや、画面構成情報の読み出しの先頭位置等を調整することによって、変動図柄の変動速度を制御することができるため、背景画像において、展開されている物語等に応じて、変動図柄の変動を滑らかにさせ、背景画像と、変動図柄との融合を図ることも可能である。
【0229】
なお、ROM68に、同一の変動図柄について、異なる形状となる複数の画像データを記憶させ、随時、CPU66から読み出し、表示装置32に送信することにより、変動表示中に、該変動図柄の形状が経時的に変化していくように表示させることも可能である。
【0230】
次に、1つの変動図柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判断する(ステップS206)。すなわち、複数、例えば、三つの組のうち、1つの組に属する図柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判断する。
【0231】
変動図柄を停止表示させるタイミングであると判断したときには、CPU66によって、1つの変動図柄を停止表示させる態様で変動図柄を表す変動図柄画像が選択され、該変動図柄画像の画面構成情報がRAM70に生成される(ステップS207)。
【0232】
次いで、ステップS202〜207において、RAM70に生成された画面構成情報に基づいて、CPU66によって、ROM68から、上記画面構成情報に対応する各画像データが読み出される。読み出された各画像データは、その後、上記画面構成情報内の表示される優先順位や、位置等に関する情報によって、表示装置32に表示される画像データとされた後、表示装置32に送信され、表示される(ステップS208)。上述したステップS202〜S208の処理は、後述するステップS209において複数の組に属する図柄の全てが停止表示されたと判別されるまで繰り返し実行される。このように処理を繰り返し実行することにより、所定の態様でスクロールするように図柄を変動表示することができ、また、キャラクタ画像も所定の動作をするように表示することができる。
【0233】
ステップS208の処理を実行した後、複数の組に属する図柄の全てが停止表示されたか否かを判断する(ステップS209)。
【0234】
複数の組に属する図柄の全てが停止表示されていないと判断したときには、処理をステップS202に戻す。一方、複数の組に属する図柄の全てが停止表示されたと判断したときには、RAM70に記憶された第1大当たり情報が存在するか否かを判断する(ステップS210)。
【0235】
第1大当たり情報が存在すると判断した場合、後述する大当たり実行処理を行い(ステップS211)、第1大当たりに基づく第1大当たり状態を発生させ、遊技者に対して有利な状態の提供を行う。
【0236】
一方、RAM70に記憶された第1大当たり情報が存在しないと判断した場合、次に、RAM70に記憶されたストック放出情報が存在するか否かを判断する(ステップS212)。
【0237】
記憶されたストック放出情報が存在すると判断した場合、次に、放出回数抽選実行処理を行う(ステップS213)。上記放出回数抽選実行処理では、放出回数抽選を行い、発生している第2大当たりのうち、いくつの第2大当たりに基づいて第2大当たり状態を発生させるかを決定する。
【0238】
次に、大当たり実行処理を行い(ステップS211)、ステップS213における放出回数抽選の結果に基づいて、ストック放出、すなわち第2大当たりに基づく第2大当たり状態を発生させ、遊技者に対して有利な状態の提供を行う。なお、大当たり実行処理については、後で詳述することにする。
【0239】
また、CPU66は、ステップS212において、記憶されたストック放出情報が存在すると判断した後、ステップS211において大当たり実行処理を行うこととしたときには、上記ストック放出情報を消去する処理を行う。
【0240】
ステップS212において、記憶されたストック放出情報が存在しないと判断した場合、またはステップS211の処理を実行した場合、次に、RAM70に記憶された抽選データが存在するか否かを判断する(ステップS214)。RAM70に記憶された抽選データが存在しないと判断した場合、待機中の可変表示ゲームは存在しないことになるので、本サブルーチンを終了する。
【0241】
一方、ステップS214において、RAM70に記憶された抽選データが存在すると判断した場合、待機中の可変表示ゲームが存在することになるので、RAM70に記憶された抽選データのうち、最も古い抽選データを読み出し(ステップS215)、処理をステップS200に戻す。その後、CPU66は、ステップS200において、読み出した抽選データに基づいて内部抽選処理を実行し、その内部抽選処理の結果に基づいて、ステップS202〜S209の処理を繰り返し実行することになる。
【0242】
次に、図7に示すステップS211において、大当たり遊技状態が発生した際に実行される大当たり実行処理ルーチンについて、図8を用いて説明する。なお、以下の説明では、大当たり遊技状態において断続的に15回の大当たり遊技が提供されることとする。また、当該大当たり遊技は、大入賞口38が開放状態となってから、当該大入賞口38に10球の遊技球が入るまで、又は、所定の時間が経過するまでを1回とする遊技であるとする。さらに、1回の大当たり遊技を、1ラウンドともいうこととする。また、「通常の大当たり遊技状態である大当たり」と「確率変動状態での大当たり遊技状態である大当たり」とでは異なる点がほとんどないため、区別しないで説明する。
【0243】
この大当り実行処理ルーチンにおいては、まず、大当たり遊技の回数であるnをn=1に設定する(ステップS301)。すなわち、CPU66は、RAM70に設けられた大当たり遊技の回数を記憶するテーブル(ラウンド数記憶テーブル)にn=1であることを記憶させる。
【0244】
次いで、大入賞口38が開放状態となるタイミングであるか否かを判断する(ステップS302)。
【0245】
上記大入賞口38が開放状態となるタイミングであると判断したときは、大入賞口38を開放する(ステップS303)。
【0246】
すなわち、CPU66は、インターフェイス回路群72を介して、ソレノイド48に駆動信号を供給することにより、大入賞口38を開放状態とする。これにより、遊技者が大入賞口38へ遊技球を入れることが可能となる。
【0247】
一方、上記大入賞口38が開放状態となるタイミングでないと判断したときは、処理をステップS302に戻す。
【0248】
次に、大入賞口38に遊技球が入ったか否かを判断する(ステップS304)。遊技球が大入賞口38に入ったか否かは、本実施の形態では大入賞口38に設けられた球検知センサ43により判断される。
【0249】
そして、大入賞口38に設けられた球検知センサ43により遊技球が検出された際には、検出信号をインターフェイス回路群62に供給する。この検出信号を受け取ったCPU66は、RAM70に設けられた大入賞口38に入った遊技球の数を記憶するテーブル(大入賞口遊技球記憶テーブル)に遊技球の数を記憶させ(ステップS305)、すなわち、払い出し装置59に制御信号を送信して払出装置59を駆動させ、予め定められた数の遊技球を払い出す処理を実行する(ステップS306)。
【0250】
ステップS304において、大入賞口38に遊技球が入っていないと判断した場合、又は、ステップS306において遊技球を払い出す処理を実行した場合には、次に、大入賞口38に所定の数の遊技球が入ったか否かを判断する(ステップS307)。すなわち、CPU66は、大入賞口遊技球記憶テーブルに記憶された遊技球の数とRAM70の別の領域に記憶された所定の遊技球の数(10球)とを比較し、大入賞口38に入った遊技球が所定の数(10球)となっているか否かを判断する。
【0251】
大入賞口38に所定の数の遊技球が入っていないと判断したときは、大入賞口38が開放状態となってから所定の時間が経過したか否かを判断する(ステップS308)。すなわち、CPU66は、ステップS302において開始した経過時間のカウントが、所定の時間に達したか否かについて判断する。
【0252】
大入賞口38が開放状態となってから所定の時間が経過していないと判断したときは、処理をステップS304に戻す。
【0253】
一方、ステップS307において、大入賞口38に所定の数の遊技球が入ったと判断したとき、又は、ステップS308において所定の時間が経過したと判断したときには、大入賞口38を閉鎖する(ステップS309)。
【0254】
このように大入賞口38の開放時間は、大入賞口38に入った遊技球の数か、時間かのいずれかの要素により判断され、大入賞口38に所定の数の遊技球が入れば、所定の時間に達しなくとも大入賞口38は閉鎖され、一方、大入賞口38に入った遊技球の数が所定の値に達していなくても、所定の時間が経過すれば大入賞口38は閉鎖されるのである。
【0255】
また、大入賞口38の閉鎖は、インターフェイス回路群72を介して、ソレノイド48に駆動信号を供給することにより行う。
【0256】
次に、大当たり遊技の回数であるnに1を加算して、n=n+1とするように設定する(ステップS310)。すなわち、CPU66は、RAM70に設けられたラウンド数記憶テーブルにn=n+1となるように大当たり遊技の回数を記憶させる。
【0257】
そして、大当たり遊技の回数nが15以下であるか否かを判断する(ステップS311)。すなわち、CPU66は、まず、ラウンド数記憶テーブルに記憶された大当たり遊技の回数を読み出し、この回数とRAM70の別の領域に記憶されたn=15のデータとを比較し、大当たり遊技の回数nがn≦15であるか否かを判断する。大当たり遊技の回数nがn≦15であると判断したときには、処理をステップS302に戻す。従って、本サブルーチンでは、nが15を超えるまで、繰り返し大当たり遊技が行われることとなる。
【0258】
そして、大当たり遊技の回数であるnが15を超えるときは、次に、大当たり情報を更新(減少)させる(ステップS312)。
【0259】
すなわち、第1大当たりに基づく大当たり遊技状態が発生している場合(大当たり実行処理ルーチンが第1大当たりに基づいて実行されている場合)、RAM70に記憶された第1大当たり情報を削除する。
【0260】
一方、第2大当たりに基づく大当たり遊技状態が発生している場合(大当たり実行処理ルーチンが第2大当たりに基づいて実行されている場合、すなわちストック放出による大当たり遊技状態が実行されている場合)、RAM70に記憶された第2大当たり情報を1つ削除する。例えば、5つの第2大当たりが発生している場合、すなわち、RAM70に5つの第2大当たり情報を記憶している場合、1つの第2大当たり情報を削除し、RAM70に4つの第2大当たり情報を記憶する。このとき、1回の第2大当たり状態が終了したことになる。
【0261】
なお、第1大当たりに基づく第1大当たり状態が発生している場合、ステップS301〜S312の一連の処理は、繰り返し実行されることはない。従って、後述するステップS313では、常に大当たり状態を終了させると判断することになる。
【0262】
一方、第2大当たりに基づく第2大当たり状態が発生している場合、ステップS301〜S312の一連の処理は、後述するステップS313において大当たり状態を終了させると判断するまで繰り返し実行される。このようにすることにより、連続的に、複数の第2大当たりに基づく複数回の第2大当たり状態を発生させることが可能になる。
【0263】
次に、図7のステップS213における放出回数抽選の結果、及び、RAM70に記憶された大当たり情報の数により、大当たり状態を終了させるか否かを判断する(ステップS313)。
【0264】
ステップS313において大当たり遊技状態を終了させないと判断した場合には、処理をステップS301に戻す。一方、大当たり遊技状態を終了させると判断した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0265】
例えば、RAM70に記憶された第2大当たり情報が5つであり、放出回数抽選の結果が4回であった場合、ステップS312の処理を1回実行すると、残りの発生すべき第2大当たり状態は3回となる。従って、ステップS301〜S312の処理を、あと3回繰り返して実行し、その後、ステップS313において大当たり状態を終了させると判断する。
【0266】
また、RAM70に記憶された第2大当たり情報が3つであり、放出回数抽選の結果が4回であった場合、ステップS312の処理を1回実行すると、残りの発生すべき第2大当たり状態は3回となる。しかし、この時点で、第2大当たり情報は2つしか存在しないことになるので、ステップS301〜S312の処理を、あと2回実行し、その後、ステップS313において大当たり状態を終了させると判断する。
【0267】
なお、第1大当たりに基づく大当たり遊技状態が発生している場合には、ステップS313において、常に大当たり遊技状態を終了させると判断する。
【0268】
また、本サブルーチンでは、nの最大数を15としたが、nは自然数であれば特に限定されず、15より大きくても、小さくてもよい。
【0269】
また、上述した大当たり実行処理ルーチンが実行されている間、表示装置32では、大当たり状態が発生していることを遊技者に認識させるとともに、遊技を盛り上げるための演出画像が表示される。
【0270】
ここで、実際に本パチンコ遊技装置10で遊技する状況を想定し、図9〜図12を参照しながら同パチンコ遊技装置10の表示装置32に表示される画面画像について説明する。
【0271】
遊技者が発射ハンドル26を操作して遊技球を次々と打ち出している間、図9(a)に示すように、本実施の形態では、背景画像として表示装置32の上部側に昼間の街並みと信号機を表示し、下部側にはキャラクタ画像として男子青年が自動車に乗って道路を走る様子を表示している。また、表示装置32の下部側には前記道路や自動車と一部重なるように、3桁の識別情報画像を横一列に表示している。ここでは、「1」〜「12」までの数字(図柄)からそれぞれ構成された3つの識別情報画像群を横一列に並べている。
【0272】
遊技盤14に打出された遊技球が始動口44に入球すると、前述したように内部抽選(特別抽選)が行われ、その結果を受けて可変表示ゲーム処理ルーチンが実行される。
【0273】
前記抽選実行処理ルーチンのステップS400で第1大当たりに当選した場合であって、第2大当たり情報がなかった場合、第1大当たり情報に基づいた演出画像を伴って可変表示ゲームが開始され、識別情報画像の変動表示が開始される。すなわち、各識別情報画像群の図柄がそれぞれ上方へとスクロール移動されるように表示が行われる。
【0274】
そして、自動車の進行につれて、図9(b)及び図9(c)に示すように、信号機の点灯が黄色から赤に順次変わり、信号が変る毎に左側の識別情報画像群、及び右側の識別情報画像群が順次同一図柄「7」で停止表示されてリーチ状態となり、図9(d)に示すように、自動車の前方に警官が現れ、男子青年が驚く様子を示す演出画像が表示される。なお、この警官もキャラクタ画像の一つである。
【0275】
そして、図10(a)に示すように、警官に対して青年が免許証を差し出しす動作を行うと中央の最終変動図柄が「7」に確定する。
【0276】
このように、識別情報画像の変動表示により、全ての図柄が第1大当たり状態が発生する所定の組み合わせ(ここでは「7」「7」「7」)で停止した場合は、前記図8に示す大当たり処理ルーチンを実行して、第1大当たりに基づく第1大当たり状態を発生させる。すなわち、大入賞口38が所定時間開放してその後閉鎖するという動作を15回繰り返し、開放状態において遊技球の入賞を通常よりも容易な状態が提供されるのである。
【0277】
第1大当たり状態では、図10(b)に示すように、停止表示された変動図柄「7」−「7」−「7」が縮小されて、さらに画面下側に移動し、その画像に代えて「大当たり」を示す画像が表示されるとともに、警官が青年に対して敬礼をし、それを受けて青年が微笑む様子を示す演出画像が表示される。
【0278】
そして、さらに遊技が続き、それまでに発射された遊技球が所定回数に至り、しかも、最後に遊技球が始動口44に入球してから所定の時間が経過した場合には、図11に示すように、ストックの発生時刻の履歴や、ストックの放出時刻の履歴や、ストック確率の履歴や、ストック期間の履歴や、ストック放出による賞球数の履歴を表記したストック履歴報知画像tが表示される。ここでは、当日(本日)、過去1週間、過去1ヶ月におけるストック履歴を適宜切り替えて表示するようにしている。遊技者は、かかるストック履歴を見ることにより、自身が遊技を行っているパチンコ遊技装置10においてどのようにストックが発生したかを知ることができ、同パチンコ遊技装置10におけるストック傾向を知ることができる。そして、かかるストック傾向に基づいて自身に有利となるように戦略的に遊技を行なうことができるとともに、遊技中に可変表示ゲームのはずれが続いたり、賞球の払い出しが悪かったりすることがあったとしても、将来的に発生するストック放出(第2大当たりに基づいて発生する第2大当たり状態)を楽しみにしてあきらめることなく遊技することができる。
【0279】
なお、発射回数が所定回数に至り、しかも、始動口44に遊技球が入球せずに所定の時間が経過したときに、パチンコ遊技装置10において前記第1大当たり状態が発生していた場合にもストック履歴を報知することはできる。但し、第1大当たり状態においては、前記したように、表示装置32には図10(b)に示すような第1大当たり状態を演出する演出画像が表示されているので、ストック履歴報知画像tは、表示装置32の一部を使って表示したり、或いは、第1大当たり状態が終了するのを待って表示したりするのが望ましい。
【0280】
また、遊技中に遊技球が始動口44に入って、内部抽選(特別抽選)が行われ、前記抽選実行処理ルーチンのステップS401で第2大当たり権利を取得し、なおかつストック抽選によってストックされたとすると(第2大当たり確定)、第2大当たり情報に基づいた演出画像を伴って可変表示ゲームが開始される。
【0281】
すなわち、可変表示ゲームが進行して3つの変動図柄がはずれの組み合わせ、例えば図12に示すように「7」−「6」−「4」で停止表示されるとともに、警官が青年を威嚇し、それを受けて青年が驚く様子を示す演出画像が表示される。その後、再び図9(a)に示したような画面画像が表示され、次の可変表示ゲームが開始される。このとき、第2大当たりに基づく第2大当たり状態の発生が保留されたことになる。
【0282】
そして、さらに遊技が続いて、前回、遊技球の発射回数が所定回数に至ってから以降、再び遊技球の発射回数が所定回数に至り、しかも、最後に遊技球が始動口44に入球してから所定の時間が経過した場合には、ここでも図11に示すようなストック履歴報知画像tが表示装置32に表示されてストック履歴が報知される。なお、ストック履歴報知画像tには、更新されたストック履歴が表記される。
【0283】
さらに遊技が続いて、遊技球が始動口44に入って前述したように抽選実行処理ルーチンのステップS400で内部抽選(特別抽選)が行われ、その結果を受けて可変表示ゲーム処理ルーチンが実行される。
【0284】
抽選実行処理ルーチンのステップS400で第1大当たりに当選した場合、今度は第2大当たり情報があるために、ストック放出情報が生成され(抽選実行処理ルーチンにおけるステップS406)、このストック放出情報に基づいて、表示装置32上では、第1大当たり情報に基づいた演出画像を伴って、可変表示ゲームが開始される。
【0285】
すなわち、表示装置32に表示していた画面画像(図9(a)参照)において、識別情報画像の変動表示が開始される。そして、現在表示中の可変表示ゲームは第1大当たり情報に基づいたものであるから、その後、図9(b)〜図9(d)及び図10(a)で示したように可変表示ゲームが進行して第1大当たり状態に移行する。そして、第1大当たり状態が終了した後、引き続いて第2大当たり状態が開始されることになる。
【0286】
なお、本実施の形態では、第2大当たり状態も実質的に第1大当たり状態と同様であり、前述したように、大入賞口38が所定時間開放してその後閉鎖するという動作を15回繰り返し、開放状態において遊技球の入賞が通常よりも容易な状態が提供されるのである。
【0287】
また、さらに遊技が続いて、前回、遊技球の発射回数が所定回数に至ってから以降、再び遊技球の発射回数が所定回数に至り、しかも、最後に遊技球が始動口44に入球してから所定の時間が経過した場合には、ここでも図11に示すようなストック履歴報知画像tが表示装置32に表示され、ストック履歴が報知される。なお、ストック履歴報知画像tには、更新されたストック履歴が表記される。
【0288】
以上説明してきたように、本実施の形態では、ストック履歴を報知するので、遊技者は、前記ストック履歴から、例えば時間帯や時期に応じた第2の大当たり(ストック)の発生傾向や、同第2の大当たりに基づいて大当たり遊技状態へ移行する(ストック放出する)場合の傾向など、過去に実施されたストックの傾向を分析することができ、同分析結果を利用して自身に有利になるように、例えば効率よくストック放出を受けてることができるように積極的且つ戦略的に遊技を行うことができる。
【0289】
また、前記ストック履歴は、第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果の履歴、及び/又は第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)の履歴、及び/又は第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)の履歴を含むようにしたので、同ストック履歴によって、遊技者は、過去に発生したストックの傾向を具体的に把握することが可能となり、遊技中に現在のストック状況やストック放出時の賞球などを具体的に想定することが可能となる。従って、ストック履歴を効果的に遊技に生かし、一層戦略的に遊技を楽しむことができる。
【0290】
また、前記ストック履歴は、時系列に報知するようにしたので、遊技者は、時間帯や時期に応じて刻々と変化するストックの発生傾向や放出傾向を順序だって認識することができ、効率よくストックの傾向を分析することができる。そして、このようにして遊技者が分析しやすいストック履歴を報知すれば、ストック履歴の活用度を高めて、遊技者に一層積極的に遊技に参加させることができる。
【0291】
[第2の実施形態]
上述した実施形態においては、パチンコ遊技を制御するプログラムや、図5に示した遊技球を検出するためのプログラムや、図6に示した抽選実行処理を行うプログラムや、図7に示した可変表示ゲームを実行するプログラムや、図8に示した大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムがパチンコ遊技装置10のROM68やRAM70に記憶されている場合を示したが、図13に示すように、インターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)等の電気通信回線網(ネットワーク)Nを介してサーバSに通信可能に接続された端末機Cを操作者が操作することによりパチンコ遊技を行うことができるように構成することもでき、その場合においては、上述したプログラムやこれらのプログラムで用いるデータをサーバSや端末機Cが有することとしてもよい。
【0292】
このようにサーバSと端末機Cとからなる構成とした場合には、サーバSは、パチンコ遊技を制御するプログラムや、図5に示した遊技球を検出するためのプログラムや、図6に示した抽選実行処理を行うプログラムや、図7に示した可変表示ゲームを実行するプログラムや、図8に示した大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムを予め記憶しておき、所定のタイミングでこれらのプログラムを端末機Cに送信するのである。
【0293】
一方、端末機Cは、これらの送信されたプログラムを一旦記憶し、記憶したプログラムを適宜読み出して実行することによりパチンコ遊技を進行させるのである。
【0294】
また、パチンコ遊技を制御するプログラムや、図5に示した遊技球を検出するためのプログラムや、図6に示した抽選実行処理を行うプログラムや、図7に示した可変表示ゲームを実行するプログラムや、図8に示した大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムをサーバS側で実行し、その実行結果に応じて生成した命令を制御信号や制御情報として端末機Cに送信することとしてもよい。この場合には、端末機Cは、送信された制御信号や制御情報に従ってパチンコ遊技を行うための画像を選択したり生成したり、その画像を表示部に表示するのである。
【0295】
上述したような構成(図13参照)としたときにおける端末機Cの一例を図14及び図15に示す。
【0296】
図14に示した例においては、端末機Cは汎用のパーソナルコンピュータ100(以下「パソコン100」とする)であり、パソコン100に接続されている入力装置102(例えばキーボード)から遊技者の入力操作が入力される。
【0297】
また、パソコン100の制御部130は、後述するようにCPU108、ROM110、RAM112などからなり(図16参照)、この制御部130においてパチンコ遊技を制御するプログラムや、可変表示ゲームを制御するプログラムや、大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムが実行されるのである。また、この制御部130は通信用インターフェイス回路120(図16参照)をも有しており、同制御部130は通信用インターフェイス回路120を介して後述するサーバSとの通信を行い、サーバSから送信される制御信号又は制御情報や、遊技プログラムやデータに基づいてパチンコ遊技や可変表示ゲームを制御するのである。さらに、パソコン100に接続されている表示装置116には、図2に示すようにパチンコ遊技装置を模した遊技機画像が表示され、この遊技機画像上においてパチンコ遊技が行われるのである。この遊技機画像上においては、上述した可変表示ゲームが実行される表示部132が画像として表示される。この表示部132において、上述したような識別情報画像である図柄が表示されるのである。
【0298】
また、端末機Cの他の例を図15に示す。なお、図14に示した構成要素と対応する構成要素には同一の符号を付した。
【0299】
図15の例は、携帯型の専用端末機140を示すもので、専用端末機140に設けられている入力装置102(例えばスイッチ)から遊技者の入力操作が入力される。また、専用端末機140の内部に設けられた制御部130は、後述するようにCPU108、ROM110、RAM112等からなり(図16参照)、この制御部130においてパチンコ遊技や可変表示ゲームを制御するプログラムが実行される。また、この制御部130は通信用インターフェイス回路120も有し、同制御部130は通信用インターフェイス回路120を介して後述するサーバSとの通信を行い、サーバSから送信される制御信号又は制御情報や、遊技プログラムや、データに基づいてパチンコ遊技や可変表示ゲームを制御するのである。さらに、専用端末機140の上面に設けられている表示装置116は、液晶ディスプレイパネルからなり、図2に示すようなパチンコ遊技装置を模した遊技機画像が表示され、この遊技機画像上においてパチンコ遊技が行われるのである。この遊技機画像上においては、上述した可変表示ゲームが実行される表示部132が画像として表示される。この表示部132において、上述したような識別情報画像である図柄が表示されるのである。
【0300】
上述したように、端末機Cとして用いた図14に示したパソコン100においては、表示装置116は制御部130から別体となって構成されており、サーバSから送信された表示制御信号等の各種の制御信号又は制御情報は、パソコン100の制御部130に供給され、制御部130は供給された制御信号又は制御情報に基づいて表示信号を生成し、生成した表示信号を表示装置116に供給するのである。
【0301】
一方、図15に示したような専用端末機140は、表示装置116は制御部130と一体となって構成されており、サーバSから送信された表示制御信号等の制御信号又は制御情報は専用端末機140の制御部130に供給され、制御部130は供給された制御信号又は制御情報に基づいて表示信号を生成し、生成した表示信号を表示装置116に供給するのである。
【0302】
なお、以下に説明する実施形態は、端末機の制御部と表示装置とが別体となった構成であっても、一体となった構成であっても、適用することができる。
【0303】
上述したパソコン100や専用端末機140などからなる端末機C(以下、パチンコ遊技用端末装置と称する)の構成を示すブロック図を図16に示す。また、このパチンコ遊技用端末装置と通信回線を介して接続され、種々の制御信号又は制御情報やデータをパチンコ遊技用端末装置に供給するサーバ80の構成を示すブロック図を図17に示す。
【0304】
遊技者の操作を入力するための入力装置102(例えばキーボードやスイッチ)は、パチンコ遊技用端末装置のインターフェイス回路104に接続され、インターフェイス回路104は、入出力バス106に接続されている。
【0305】
入出力バス106は、中央処理回路(以下、CPUと称する)108にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになっている。入出力バス106には、ROM(リード・オンリー・メモリ)110及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)112及びタイマー119も接続されている。ROM110及びRAM112は、後述するようなプログラムや表示装置116に表示するための画像のデータを記憶している。また、タイマー119は、遊技球の発射回数が所定回数以上になった場合に、始動口に遊技球が入ってからの経過時間を計時する。
【0306】
また、入出力バス106には、インターフェイス回路群114も接続されている。インターフェイス回路群114には、表示装置116及びスピーカ118が接続されており、インターフェイス回路群114は、CPU108における演算処理の結果に応じて表示装置116及びスピーカ118のそれぞれに表示信号や音声信号を供給する。
【0307】
さらに、入出力バス106には、通信用インターフェイス回路120も接続されている。同通信用インターフェイス回路120は、電気通信回線網を介して後述するサーバ80との通信をするためのものである。
【0308】
一方、サーバ80は、図17に示すように、ハードディスクドライブ88と、CPU82と、ROM84と、RAM86と、通信用インターフェイス回路90とから構成されている。
【0309】
ハードディスクドライブ88は、パチンコ遊技用端末装置との通信をするためのプログラムや、パチンコ遊技用端末装置から発せられた情報を受信するためのプログラムや、パチンコ遊技を制御するプログラムや、可変表示ゲームを制御するプログラムや内部抽選処理プログラムを記憶する。また、通信用インターフェイス回路90は、電気通信回線網を介して上述したパチンコ遊技用端末装置100や140との通信をするためのものである。
【0310】
上述したような構成とした場合においては、図14や図15に示したようなパチンコ遊技装置を模した遊技機画像をパチンコ遊技用端末装置100の表示装置116に表示し、遊技盤面、待機ランプ、装飾ランプ、可変表示ゲームを行うための表示部132や普通図柄を表示するための表示部152等の装置を示す画像や、遊技球を示す画像が表示装置116に表示される。この可変表示ゲームを実行するための表示部132においては、可変表示ゲームが実行された際には識別情報画像である図柄が表示されるのである。
【0311】
以下に、パチンコ遊技用端末装置及びサーバのそれぞれで実行処理されるサブルーチンについて説明する。なお、以下の説明においては、パチンコ遊技用端末装置100,140及びサーバ80は予め起動されて定常動作しているものとする。また、上述したCPU108やCPU82において用いられる変数は所定の値に初期化されているものとする。また、入賞口、始動口、球通過検出器等の装置や遊技球のそれぞれは、表示装置116において画像として表示されるものである。
【0312】
図18及び図19は、パチンコ遊技用端末装置100,140が起動されたときなどの所定のタイミングで、サーバ80のハードディスクドライブ88等の記憶媒体に記憶されている前述の各種プログラムをサーバ80がパチンコ遊技用端末装置100,140に供給し、パチンコ遊技用端末装置100,140において供給されたプログラムを実行するときにパチンコ遊技用端末装置100,140、及びサーバ80のそれぞれで実行処理されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【0313】
図18は、パチンコ遊技用端末装置100,140において実行されるサブルーチンであり、メインルーチンから所定のタイミングで呼び出されて実行されるものである。なお、このメインルーチンは、サーバ80との通信が可能であるか否かを判断するためのプログラム等のサーバ80との通信をする際に必要となるプログラムを予め含んでいるものとする。
【0314】
最初に、サーバ80からパチンコ遊技を実行するためのプログラム及びパチンコ遊技用端末装置においてパチンコ遊技を進行する際に必要な画像データをダウンロードする(ステップS31)。
【0315】
次いで、遊技者が入力装置102を操作することによりパチンコ遊技が開始されて、遊技プログラムが実行処理される(ステップS32)。この遊技プログラムは、パチンコ遊技を制御する遊技プログラムと、図5に示した遊技球を検出するためのプログラムと、図6に示した抽選実行を処理するプログラムと、図7に示した可変表示ゲームを実行するプログラムと、図8に示した大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムとを含むものであり、前記した必要な画像データは、パチンコ遊技装置を模した遊技機画像や、背景画像や図柄の画像やキャラクタ画像等の画像を表示装置116に表示するためのものである。
【0316】
また、パチンコ遊技用端末装置100,140において遊技プログラムが実行された際には、遊技者が入力装置102を操作したことを検出する。遊技者が入力装置102を操作したと検出したときには、上述したように、パチンコ遊技用端末装置100,140の表示装置116にはパチンコ遊技装置を模した遊技機画像が表示され、この遊技機画像上に可変表示ゲームを表示する表示部132も表示されるのである。さらに、遊技者が遊技球を発射すべく入力装置102を操作したときには、遊技球が遊技盤面上を移動するように視認できる遊技球の画像が遊技機画像上に表示されるのである。
【0317】
次に、入賞口に遊技球が入ったか否かを判断する(ステップS33)。この入賞口は、上述の図2に示した一般入賞口50及び54a〜54d並びに第2の一般入賞口56a〜56dに対応する画像部分である。入賞口に遊技球が入ったと判別したときには、入賞口の種類に応じた数の遊技球を払い出す処理を実行する(ステップS34)。なお、このステップS34の処理は、パチンコ遊技用端末装置100,140においては、遊技球の数を表示装置116の何処かの位置に表示することとしても、遊技球の数をRAM112に記憶することとしてもよい。
【0318】
次に、始動口に遊技球が入ったか否かを判断する(ステップS35)。この始動口は、例えば、上述の図2に示した始動口44に対応する画像部分である。
【0319】
そして、ステップS35において、始動口に遊技球が入ったと判別したときには、発射回数が所定回数に達したか否かを判断する(ステップS36−1)。
【0320】
この発射回数は、本実施の形態では仮想遊技球を発射すべく入力装置102を操作した回数としており、入力装置102の操作を検知したときにカウントしている。また、発射回数は、始動時の初期設定で0回に設定されており、遊技が進行して遊技球を発射した回数が所定回数(例えば、500回)に達すると、再び0回にリセットされる。なお、発射回数のデータはRAM112に記憶している。
【0321】
そして、前記ステップS36−1の処理で発射回数が所定回数に達していると判別した場合には、発射回数を再び0回にリセットするとともに始動口に遊技球が入ってからの経過時間を前記タイマー119により計時開始する(ステップS36−2)。なお、始動口に遊技球が入ってからの経過時間は(タイマー119は)、始動時の初期設定において0秒に設定されており、かかる初期値0秒から計時を開始する。
【0322】
次に、前記ステップS36−1の処理で発射回数が所定回数に達していないと判別した場合、及び前記ステップS36−2の処理を終了した場合には、後述するステップS35−3の処理で報知を開始したストック履歴が未だに報知中であるか否かを判断する(ステップS36−3)。そして、ストック履歴を報知中であると判別した場合には報知を終了する(ステップS36−4)。
【0323】
次に、前記ステップS36−3の処理でストック履歴を報知中ではないと判別した場合、及び前記ステップS36−4の処理を終了した場合には、上述した図6に示したサブルーチンと同様の抽選実行処理ルーチンを呼び出し実行するとともに(ステップS36)、図7に示したサブルーチンと同様の可変表示ゲーム処理ルーチンを呼び出し実行する。なお、可変表示ゲーム処理ルーチンが実行されたときには、図14及び図15に示した表示部132において、上述の図9〜図12に示したような背景画像や識別情報画像やキャラクタ画像が表示される。
【0324】
一方、前記ステップS35の処理で、始動口に遊技球が入らなかったと判別した場合には、前記ステップS36−2の処理で計時を開始した遊技球が始動口に入ってからの経過時間が所定時間(例えば、10秒)に達したかを判断する(ステップS35−1)。すなわち、最後に始動口に遊技球が入球してから所定時間が経過したか否かを判断する。
【0325】
そして、所定時間が経過したと判別した場合には計時を終了するとともに、経過時間を(タイマー119を)再び初期値0秒にリセットし(ステップS35−2)、続いて本発明の要旨ともなるストック履歴の報知を開始する一方(ステップS35−3)、所定時間が経過していないと判別した場合、及び前記ステップS35−3の処理を行なった後には、さらに、球通過検出部を遊技球が通過したか否かを判断する(ステップS38)。この球通過検出部は、例えば上述の図2に示した球通過検出器55a,55bに対応する画像部分である。
【0326】
なお、パチンコ遊技用端末装置100,140の起動後、初めて本ルーチンが呼び出されて、始動口に一度も遊技球が入球していない場合にも、ステップS35−1の処理において、最後に始動口に遊技球が入球してから所定時間が経過していないと判別する。
【0327】
そして、このステップS38において、球通過検出部を遊技球が通過したと判別したときには、表示部52において普通図柄を変動表示させる処理を実行する(ステップS39)。なお、上述したように、変動表示された普通図柄が停止したときに所定の図柄となったときには、可動片を駆動して始動口が開放状態となるように視認できる画像を表示して、始動口に遊技球が入りやすくなるように見える処理を行うのである。なお、可動片は、例えば上述の図2に示した可動片58a,58bに対応する画像部分である。
【0328】
次に、遊技が終了したか否かを判断する(ステップS40)。遊技が終了したか否かの判断は、遊技者が遊技を終了すべく入力装置102を操作したことを検出したときや、遊技球が予め定められた数だけ遊技盤面に発射されたことを判別したときに、遊技が終了したと判別するのである。遊技が終了していないと判別したときには、上述したステップS32に処理を戻す。一方、遊技が終了したと判別したときには、発射した遊技球の数や払い戻した遊技球の数等を示す遊技結果や、遊技が終了したことを示す遊技終了情報をサーバ80に送信し(ステップS41)、本サブルーチンを終了する。
【0329】
このように、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、遊技球が所定回数以上発射されて遊技が所定期間実施された場合であって、しかも、遊技球が所定時間にわたって連続して始動口に入らず、可変表示ゲームが実行されていないときにストック履歴を報知するようにしている。
【0330】
そして、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、第1の大当たりと第2の大当たり(ストック)とから選択した選択結果のデータと、第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間(ストック期間)のデータと、第2の大当たり(ストック)を選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行(ストック放出)により入球した遊技球の入賞個数(賞球数)のデータとをRAM112に記憶しておき、かかるデータを表記した画像を、ストック履歴を報知するためのストック履歴報知画像t(図11参照)として前記ステップS35−3のストック履歴報知開始処理で表示部132に表示することによりストック履歴を報知している。
【0331】
なお、ストック履歴を報知するタイミングとしては、上記した可変表示ゲームが実行されていないとき以外にも、例えば前記入力装置102からCPU108が所定時間に渡って連続して検出信号を受け取らなかったとき、すなわち、入力装置102が所定時間に渡って連続して操作されず、パチンコ遊技用端末装置100,140において所定時間に渡って連続して遊技が行なわれなかったときに報知することが可能である。
【0332】
さらには、パチンコ遊技用端末装置100,140にストック履歴報知用のボタンを設けて、同ボタンを任意のタイミングで押したときにCPU66に向けて信号を発信するようにし、かかる信号をCPU66が受けた場合に前記ステップS35−3のストック履歴報知開始処理を行って、ストック履歴を報知することも可能である。
【0333】
図19は、図18に示したパチンコ遊技用端末装置100,140において実行される端末側処理ルーチンに対応して、サーバ80において実行されるサブルーチンである。
【0334】
最初に、パチンコ遊技用端末装置100,140が起動されて通信可能な状態となっているか否かを判断する(ステップS51)。
【0335】
そして、パチンコ遊技用端末装置100,140が起動されていないと判別した場合には、ステップS51に処理を戻す。
【0336】
一方、パチンコ遊技用端末装置100,140が起動されていると判別したときには、各種のプログラムや各種の画像データをパチンコ遊技用端末装置100,140に送信する(ステップS52)。このステップS52の処理は、上述した図18のステップS31の処理に対応するものである。
【0337】
上述したように、ステップS52においてパチンコ遊技用端末装置100,140に送信するプログラムは、パチンコ遊技を制御する遊技プログラムと、上述した図5に示した遊技球を検出するためのプログラムと、図6に示した抽選実行を処理するプログラムと、図7に示した可変表示ゲームを実行するプログラムと、図8に示した大当たり遊技状態での処理を実行するプログラムとを含むものであり、各種の画像データは、パチンコ遊技装置を模した遊技機画像や、背景画像や図柄の画像やキャラクタ画像等を表示装置116に表示するためのものである。
【0338】
次に、パチンコ遊技用端末装置100,140から遊技結果や遊技が終了した旨を示す情報が送信されたか否かを判断する(ステップS53)。このステップS53は、上述した図18のステップS41に対応するものである。
【0339】
そして、ステップS53において、遊技結果や遊技終了情報がパチンコ遊技用端末装置100,140から送信されていないと判別したときには、処理をステップS53に戻す。なお、パチンコ遊技用端末装置100,140において、図18に示したステップS32〜S40の処理が実行されている間は、サーバ80においては、上述したステップS53の処理が繰り返し実行されるのである。
【0340】
一方、ステップS53において、遊技結果や遊技終了情報がパチンコ遊技用端末装置100,140から送信されたと判別した場合には、遊技結果や遊技終了情報を受信し(ステップS54)、本サブルーチンを終了する。
【0341】
上述したような構成とした場合には、パチンコ遊技用端末装置100,140において遊技が開始される前に、パチンコ遊技を実行するためのプログラム及び各種の画像データがサーバ80から常に送信されるために、サーバ80においてプログラムや画像データが更新されたときには、遊技者は常に最新の遊技を楽しむことができる。
【0342】
上記実施形態においても、前記第1の実施形態と同様に、端末機に表示される遊技機画像の遊技盤上に発射された仮想遊技球が所定の画像入賞口に入球したと判断したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するとともに、遊技機画像中に複数の識別情報画像を変動・停止表示させ、抽選結果が当選の場合に遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とし、しかも、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たり(ストック)とから選択実行可能とし、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)を報知するようにしている。
【0343】
したがって、遊技者は、前記ストック履歴から、例えば時間帯や時期に応じた第2の大当たり(ストック)の発生傾向や、同第2の大当たりに基づいて大当たり遊技状態へ移行する(ストック放出する)場合の傾向など、過去に実施されたストックの傾向を分析することができ、同分析結果を利用して自身に有利になるように、例えば効率よくストック放出を受けてることができるように積極的且つ戦略的に遊技を行うことができる。
【0344】
このように、時間や場所を問わずに遊技可能な端末機を用いてパチンコ遊技を行えるように構成することで、パチンコ遊技の楽しさを遊技者が体験する機会が増加し、そのおもしろさに惹かれてパチンコホールへ新たに足を運ぶものも見込まれ、パチンコ遊技人口の減少を防止してパチンコ産業の発展に寄与することが可能となる。
【0345】
さらに、パチンコ遊技装置を遠隔から集中管理することも可能となり、しかも鋼製の遊技球(所謂パチンコ玉)を使用しない画像による映像パチンコとすれば遊技装置それぞれに対しての煩雑なメンテナンス作業も不要となる。
【0346】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかの抽選を行う抽選手段と、抽選手段による抽選結果を受けて変動・停止表示する複数の識別情報画像を表示可能とした表示手段と、前記抽選手段による抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行させる大当たり実行手段と、大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、大当たり遊技状態への移行を所定期間保留した後に行う第2の大当たり(ストック)とから選択する大当たり遊技選択手段と、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)を報知する第2大当たり履歴報知手段と、を備えることとしたことにより、ストック放出時には、遊技球の入賞が通常よりも容易な状態が通常の大当たり遊技状態よりもはるかに長く続くことから大量の賞球払い出しが見込まれるし、また、いつこのようなストック放出がなされるかという期待感が膨らむことから、遊技者は遊技に対して興味がつきず、かつ興奮も高まって長時間にわたって遊技を楽しむことが可能となる。そして、実際にストック放出を体験したときの達成感や喜びは通常のパチンコ遊技に比べてはるかに大きくなる。しかも、本発明では、特に所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴(ストック履歴)を報知することから、遊技者は、前記ストック履歴から、例えば時間帯や時期に応じた第2の大当たり(ストック)の発生傾向や、同第2の大当たりに基づいて大当たり遊技状態へ移行する(ストック放出する)場合の傾向など、過去に実施されたストックの傾向を分析することが可能となり、同分析結果を利用して自身に有利になるように、例えば効率よくストック放出を受けてることができるように積極的且つ戦略的に遊技を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパチンコ遊技装置の概観を示す正面図である。
【図2】本発明によるパチンコ遊技装置の遊技盤面の拡大正面図である。
【図3】パチンコ遊技装置における大当たり入賞装置の分解説明図である。
【図4】本発明の実施形態であるパチンコ遊技装置の制御回路を示すブロック図である。
【図5】パチンコ遊技装置において実行される遊技球を検出する処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図5に示したフローチャートのステップS14において呼び出されて実行される抽選実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】図6に示したフローチャートのステップS412において呼び出されて実行される可変表示ゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】図7に示す可変表示ゲーム処理のサブルーチンにおいて、大当たりとなった後の処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】可変表示ゲームにおいて表示部に表示される画面画像の説明図である。
【図10】可変表示ゲームにおいて表示部に表示される画面画像の説明図である。
【図11】ストック履歴の報知画面を示す説明図である。
【図12】可変表示ゲームにおいて表示部に表示される画面画像の説明図である。
【図13】インターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)等の電気通信回線網を介して通信可能に接続されたサーバと端末機とを示す説明図である。
【図14】パチンコ遊技用の端末機の一例を示す概観図である。
【図15】パチンコ遊技用の端末機の他の例を示す概観図である。
【図16】本発明の実施形態であるパチンコ遊技用端末装置の制御回路を示すブロック図である。
【図17】本発明の実施形態であるサーバの制御回路を示すブロック図である。
【図18】本発明の実施形態であるパチンコ遊技用端末装置100,140において実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施形態であるサーバ80において、実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 パチンコ遊技装置(遊技機)
32 表示装置(表示部)
38 大入賞口
40 シャッタ
60 制御回路
66 CPU(制御部)
64 入出力バス
68 ROM
70 RAM
80 サーバ
100 パチンコ遊技用端末装置(パソコン)
132 表示部
140 パチンコ遊技用端末装置(専用端末機)
Claims (5)
- 遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかの抽選を行う抽選手段と、
抽選手段による抽選結果を受けて変動・停止表示する複数の識別情報画像を表示可能とした表示手段と、
前記抽選手段による抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行させる大当たり実行手段と、
大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、大当たり遊技状態への移行を所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択する大当たり遊技選択手段と、
所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する第2大当たり履歴報知手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。 - 前記第2の大当たりに関する履歴は、第1の大当たりと第2の大当たりとから選択した選択結果の履歴、及び/又は第2の大当たりを選択実行した場合に、大当たり遊技状態への移行を保留した保留期間の履歴、及び/又は第2の大当たりを選択実行した場合に、保留した大当たり遊技状態への移行により入球した遊技球の入賞個数の履歴を含むことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記第2の大当たりに関する履歴は、時系列に報知することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。
- 遊技盤上に発射した遊技球が所定の入賞口に入球したと判断されたことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するステップと、
抽選結果を受けて複数の識別情報画像を変動・停止表示するステップと、
抽選結果が当選の場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とするとともに、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行するステップと、
所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知するステップと、
を有することを特徴とするパチンコ遊技プログラム。 - 端末機と通信可能であり、遊技機を示す遊技機画像を各端末機に表示可能としたサーバであって、
前記端末機に表示される遊技機画像の遊技盤上に発射された仮想遊技球が所定の画像入賞口に入球したと判断したことを受けて、若しくは適宜のタイミングで当選かはずれかを抽選するとともに、遊技機画像中に複数の識別情報画像を変動・停止表示させ、抽選結果が当選の場合に遊技者に有利な大当たり遊技状態へ移行可能とし、しかも、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示直後に行う第1の大当たりと、当該大当たり遊技状態への移行を前記識別情報画像の停止表示から所定期間保留した後に行う第2の大当たりとから選択実行可能とし、所定期間内に選択実行した第2の大当たりに関する履歴を報知する制御を、各端末機に対して行うことを特徴とするサーバ。
Priority Applications (1)
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JP2002229041A JP2004065568A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | 遊技機、パチンコ遊技プログラム、及びサーバ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002229041A JP2004065568A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | 遊技機、パチンコ遊技プログラム、及びサーバ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP2002229041A Withdrawn JP2004065568A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | 遊技機、パチンコ遊技プログラム、及びサーバ |
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- 2002-08-06 JP JP2002229041A patent/JP2004065568A/ja not_active Withdrawn
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