JP2004065201A - アンドロゲン受容体複合体結合性タンパク質 - Google Patents

アンドロゲン受容体複合体結合性タンパク質 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒトARCAP遺伝子の発言を検出するためのプライマーを提供すること。
【解決手段】配列番号1〜22に示す配列から選ばれる配列を持った、一対のプライマー対が提供される。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【関連出願】
この出願は、2001年2月12日に出願された米国出願第09/781,693号および2001年1月17日に出願された米国仮出願第60/262,312号の一部継続出願であり、これらに基づく優先権を主張するものである。これら親出願を、本明細書の一部として本願に援用する。
【0002】
【発明の背景】
健康な細胞に比較して腫瘍細胞で過剰に発現する種々の遺伝子が同定されている。このような遺伝子の同定は、抗腫瘍薬の開発および癌診断のための薬物ターゲットを提供することが期待される。肝臓腫瘍細胞におけるステロイド受容体(例えばアンドロゲン受容体)の数は、それらに隣接した健康な肝臓細胞に比較して増大するように思える。
【0003】
ステロイドホルモンは、一般に、それらの特異的核内受容体に結合して複合体を形成し、次いで該複合体が転写因子として作用することによって、その生理学的効果を発揮する。この複合体は、ステロイド応答性遺伝子のプロモータにおける特異的なヌクレオチド配列に結合して、これら遺伝子の転写を促進する。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、(隣接する正常細胞に比較して)肝細胞腫細胞で過剰発現されるヒトタンパク質の発見に基づいており、該ヒトタンパク質はアンドロゲン受容体に結合して、該受容体がアンドロゲン応答性遺伝子をトランス活性化する能力を増強する。こうして、この新たに発見されたヒトタンパク質は「アンドロゲン受容体複合体結合性タンパク質」または「ARCAP」と称される。開始コドンおよび停止コドンに下線を付した全長のヒトARCAP cDNA(配列番号1に示す)を以下に示す。
【0005】
Figure 2004065201
Figure 2004065201
本発明は、ストリンジェントな条件下で一本鎖プローブにハイブリダイズする鎖(その配列は配列番号1、または配列番号1に相補的である)を有する単離された核酸を特徴とする。このような核酸は、少なくとも15(例えば、少なくとも30、50、100、200、500または 1000)ヌクレオチドの長さであることができる。「ストリンジェントな条件」の下でのハイブリダイゼーションとは、65℃、0.5×SSCでのハイブリダイゼーションに続いて、45℃、0.1×SSCで洗浄することを意味する。
【0006】
「単離された核酸」とは、その構造が天然に存在する如何なる核酸の構造とも同一ではなく、または天然に存在するゲノム核酸の三つの遺伝子よりも多くに広がる如何なる断片の構造とも同一ではない核酸である。従って、この用語は例えば、(a)天然に存在するゲノムDNA分子の一部の配列を有し、且つそれが天然に存在している生物のゲノムにおける当該分子の一部に隣接する両方のコード配列に隣接していないDNA、(b)得られる分子が天然に存在する如何なるベクターまたはゲノムDNAとも同一でないように、ベクターまたは原核細胞もしくは真核細胞のゲノムDNAの中に組み込まれた核酸、(c)cDNA、ゲノム断片、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって製造された断片、または制限断片のような別々の分子、および(d)ハイブリッド遺伝子(即ち、融合タンパク質をコードする遺伝子)の一部である組換えヌクレオチド配列をカバーする。この定義から特別に排除されるのは、異なる(i)DNA分子、(ii)トランスフェクトされた細胞または(iii)細胞クローン、例えば、cDNAまたはゲノムDNAのライブラリーのようなDNAライブラリー中に存在するものである。
【0007】
本発明の核酸は、ARCAP・mRNAが組織または細胞において発現または過剰発現されるかどうかを決定することによって、肝臓癌を診断するために使用することができる。この核酸は、PCRに基づく検出法におけるプライマーとして、または核酸ブロット(例えばノーザンブロット)における標識されたプローブとして使用することができる。
【0008】
以下は、ヒトARCAP cDNA配列から選択されたPCRプライマーの幾つかの例である:
Figure 2004065201
Figure 2004065201
Figure 2004065201
Figure 2004065201
また、各プライマーの長さが20〜40(例えば20〜35、および20〜30)ヌクレオチドの、第一のプライマーおよび第二のプライマーからなる一対の増幅プライマーも本発明の範囲内である。前記第一のプライマーは配列番号2を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号10、11、12、13、14、15もしくは16を含むか; 前記第一のプライマーは配列番号3を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号11、12、13、14、15もしくは16を含むか; 前記第一のプライマーは配列番号4を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号12、13、14、15もしくは16を含むか; 前記第一のプライマーは配列番号5を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号12、13、14、15もしくは16を含むか; 前記第一のプライマーは配列番号6を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号12、13、15もしくは16を含むか; 前記第一のプライマーは配列番号7を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号15もしくは16を含むか; 前記第一のプライマーは配列番号8を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号16を含むか; 前記第一のプライマーは配列番号9を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号16を含むか; 前記第一のプライマーは配列番号17を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号11、18、12、13、14、15、16もしくは19を含むか; 前記第一のプライマーは配列番号20を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号13、14、15、16もしくは19を含むか; 前記第一のプライマーは配列番号21を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号14、15、16もしくは19を含むか;または 前記第一のプライマーは配列番号22を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号19を含む。
【0009】
上記プライマー対の一つを用いてヒト核酸テンプレートの増幅から得られた核酸は、ヒトARCAP・mRNAを検出するためのハイブリダイゼーションプローブとして使用することができる。
【0010】
更に、肝臓癌を診断するためのキットも本発明の範囲内である。このキットは、上記で述べた一以上のプライマーまたはプローブを含んでいる。それは、DNAポリメラーゼ、PCR緩衝液、または表面に一以上の上記プライマーまたはプローブが配置または固相化された固相支持体のような、他の成分を含むことができる。
【0011】
本発明は、肝臓癌を検出する方法を提供する。この方法は、被験者からサンプル(例えばバッフィーコートサンプルのような血液サンプル)を準備することと、例えば、それぞれ上記プライマー対およびプローブの一つを用いた増幅およびハイブリダイゼーションによってARCAP遺伝子の発現レベルを決定することとを含む。当該サンプル中のARCAP遺伝子の発現レベルが正常な被験者から調製したサンプルにおけるよりも高ければ、それは、当該被験者が肝臓癌を有することを示す。被験者は、肝臓癌を発症するリスクが高い人物、例えばB型肝炎、C型肝炎もしくは肝硬変の患者、または該患者の親族、或いは肝臓癌患者の親族であることができる。思いがけず、この方法を使用して98%の正確さで肝臓癌が診断されたが、これはαフェトプロテイン(AFP)レベルに基づく通常使用されている方法の70%の精度よりも遥かに良好である。
【0012】
本発明はまた、肝臓癌を段階付けする方法を提供する。この方法は、肝臓癌患者からサンプル(例えばバッフィーコートサンプルのような血液サンプル)を準備することと、例えば、それぞれ上記プライマー対およびプローブの一つを用いた増幅およびハイブリダイゼーションによってARCAP遺伝子の発現レベルを決定することとを含む。患者の癌の段階は、前記サンプル中のARCAP遺伝子の発現レベルを、種々の段階の肝臓ガンを有する他の患者から調製されたサンプルにおける発現レベルと比較することによって決定される。
【0013】
本発明の他の特徴または利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0014】
【発明の詳細な記述】
本発明は新たに同定されたARCAP遺伝子に関し、これは正常細胞に比較して肝細胞性癌細胞中で過剰発現される。示差的発現に加えて、ARCAPはアンドロゲン受容体に結合してそのトランス活性化作用を増強することが分かった。これらの所見は、ARCAPがアンドロゲン受容体複合体を介して、アンドロゲン応答性の分裂促進遺伝子(即ち、そのプロモータがアンドロゲン応答性要素を含む遺伝子)を活性化すること、ARCAPの過剰発現は、アンドロゲン受容体に媒介されたアンドロゲン応答性分裂促進遺伝子のトランス活性化を促進することによって癌に導くこと、並びに、ARCAPの発現または活性化の阻害は、これらアンドロゲン応答性分裂促進遺伝子の発現を減少させて、癌細胞をより正常な発現型に復帰させることを示唆している。結局、ARCAPは新規な癌薬物ターゲットである。
【0015】
ARCAP分子は、障害または疾患状態のマーカーとして、疾病状態前駆型のためのマーカーとして、質病状態素因のためのマーカーとして、薬物活性のマーカーとして、または被験者の薬理ゲノミクスプロファイルのマーカーとして有用である。ここで述べる方法を使用することにより、インビボにおいて、ARCAP分子の存在、不存在および/または量を検出し、また一以上の生物学的状態と相関させてもよい。例えば、ARCAP分子は、一以上の障害または疾病状態のためのマーカーとして、または疾病状態に導く症状のための代理マーカーとして働くことができる。ここで用いる「代理マーカー」とは、疾病もしくは障害の不存在または存在、または疾病もしくは障害の進行(例えば、肝臓腫瘍の存在または不存在)と相関する客観的な生化学的マーカーである。このようなマーカーの存在または量は、疾患とは独立である。従って、これらマーカーは、特定の治療コースが疾病状態または障害を低下させる上で有効であるかどうかを指示するように働く。代理マーカーは、疾病状態または障害の存在または範囲を標準の方法で評価するのが困難なとき(例えば初期段階の腫瘍)、または潜在的に危険な臨床的末期に到達する前に疾病の進行を評価するのが望ましいときに特に有用である(例えば、心筋梗塞または完全なAIDS発症のような望ましくない臨床的結果よりも充分前に、代理マーカーとしてコレステロールレベルを使用して心臓血管系疾患の評価を行ってもよく、またHIV・RNAレベルを代理マーカーとして用いてHIV感染の分析を行ってもよい)。当該技術における代理マーカーの使用例には、Koomen et al. (2000) J. Mass. Spectrom. 35: 258−264; およびJames (1994) AIDS Treatment News Archive 209に記載されたものが含まれる。
【0016】
ARCAP分子はまた、薬力学的マーカーとしても有用である。ここで使用する「薬力学的マーカー」とは、薬物効果と特別に相関する客観的な生化学的マーカーである。薬力学的マーカーの存在または量は、薬物がそのために投与される疾病状態または障害には関係しない。従って、該マーカーの存在または量は、被験者における薬物の存在または活性を示すものである。例えば、薬力学的マーカーは、生物学的組織内において当該薬物のレベルに関連して該マーカーが発現もしくは転写され、または発現もしくは転写されない点において、生物学的組織における当該薬物の濃度を示すことができる。このようにして、薬の分布または取り込みは、薬力学的マーカーによってモニターされ得る。同様に、薬力学的マーカーの存在または量は薬物の代謝産物の存在または量に比例するので、マーカーの存在または量は、インビボにおける当該薬物の相対的な分解率を示すことができる。薬力学的マーカーは、特に薬の投与量が少ないときに、薬効検出の感度を上げるために特に有用である。少量の薬物でも、マーカー(たとえば、ARCAPマーカー)の転写または発現を複数回活性化するのに十分であり得るから、増幅されたマーカーは、薬物自身よりも迅速に検出される量で存在し得る。また、マーカーは、マーカー自身の性質によって更に容易に検出され得る;例えば、ここに記載された方法を使用することにより、抗ARCAP抗体を、ARCAPタンパク質マーカーの免疫的検出系に使用してもよく、或いは、ARCAP特異的に放射ラベルされたプローブを、ARCAP・mRNAマーカーを検出するために使用してもよい。更に、薬力学的マーカーの使用は、直接観察可能な範囲を超えた薬物処置による危険の機構的予測を提供することができる。当業者による薬力学的マーカーの使用例は、Matsuda et al. US 6,033,862; Hattis et al. (1991) Env. Health Perspect. 90:229−238; Schentag (1999), Am. J. Health−Syst. Pharm. 56 Suppl. 3:S21−S24;およびNicolau (1999), Am. J. Health−Syst. Pharm. 56 Suppl. 3:S16−S20に記載されている
本発明のARCAP分子は、薬理ゲノミクス的マーカーとしても有用である。ここで使用される「薬理ゲノミクス的マーカー」とは、患者における特殊な臨床的薬物応答性または薬物感受性に関する客観的な生化学的マーカーである(McLead et al.(1999), Eur. J. Cancer 35:1650−1652)。薬理ゲノミクス的マーカーの存在またはその量は、薬物を投与する前の、特殊な薬物または薬物類に対する患者の予想応答に関系する。患者において、一以上の薬理ゲノミクス的マーカーの存在または量を評価することによって、患者に最も適切な治療薬、またはかなりの割合で成功が予想される治療薬が選択されるであろう。例えば、特異的腫瘍マーカーとしての患者のRNAもしくはタンパク質(例えばARCAPタンパク質またはRNA)の存在または量に基づいて、患者に存在しそうな特異的腫瘍の治療に最適化される薬物または治療コースを選択できる。同様に、ARCAP・DNAにおける特異的な配列変異の存在または不存在は、ARCAP薬物応答に相関するであろう。従って、薬理ゲノミクス的マーカーの使用は、各患者に対して治療薬を予め投与することなく、最も適切な治療の適用を可能にする。
【0017】
ARCAP遺伝子の発現レベルは、一対のプライマー、例えば配列番号2と配列番号10, 11, 12, 13, 14, 15 または16;配列番号3と配列番号11, 12, 13, 14, 15 または16;配列番号4と配列番号12, 13, 15または16;配列番号5 と配列番号12,13, 15または16;配列番号6と配列番号12, 13, 15または16;配列番号7と配列番号15または16;配列番号8と配列番号16;配列番号9と配列番号16;配列番号17と配列番号11, 18, 12, 13, 14, 15, 16または19;配列番号20と配列番号13, 14, 15, 16または19;配列番号21と配列番号14, 15, 16または19;或いは配列番号22と配列番号19を用いた増幅によって決定することができる。或いは、ARCAP遺伝子の発現レベルは、核酸プローブ、例えば上記プライマー対の一つを用いてヒト核酸テンプレートの増幅から得られた核酸とのハイブリダイゼーション(例えばノーザンブロット)によって決定してもよい。
【0018】
増幅テンプレートは、精製もしくは未精製のDNA(即ちcDNA)またはRNA(即ち、全RNAまたはmRNA)であることができる。それは、患者由来の生物学的サンプル(例えば肝臓生検のような生検、バッフィーコートサンプルのような血液サンプル)から得ることができる。
【0019】
典型的には、プライマーの長さは14〜40ヌクレオチドである(PCR Application Manual, Boehringer Mannheim, 1995, page 37)。また、上記の例(即ち、配列番号2〜22)より数ヌクレオチドだけ短いが、ヒトARCAP・mRNAを検出するために使用できるプライマーも、本発明の範囲内である。このようなプライマーは、それらがヒトARCAP核酸テンプレートから、予想されるサイズのPCR産物を産生するために使用できるかどうかを決定することによって同定することができる。上記の例より長いプライマー(例えば20〜40、20〜35、または20〜30ヌクレオチド)もまた、ヒトARCAP・mRNAを検出するために使用することができる。例えば、ヒトARCAP遺伝子配列に従って、5’末端または3’末端に追加のヌクレオチドを追加することができる。非ヒトARCAP遺伝子配列を、5’末端に加えることができる。非ヒトARCAP遺伝子配列の一例は、増幅生成物のクローニングを容易にするために使用される制限部位を含んだ配列である。
【0020】
増幅生成物は、これを電気泳動によりゲル(例えばアガロースまたはポリアクリルアミドゲル)上で分離し、またはプローブにハイブリダイズさせることによって可視化することができる。このプローブは、膜(ナイロン膜またはニトロセルロース膜)、ガラス、またはプラスチックポリマーのような固相支持体の表面に固定化することができる。膜へのプローブの固定化は、80℃でのベーキングまたはUV架橋によって達成することができる。また、プローブは、ガラス表面にコートされた材料(例えばポリリジン)に共有結合させることもできる。或いは、これらのプローブは固相基板上の正確な位置でデノボ合成してもよい。Schena et al., 1995, Science 270: 467; Kozal et al., 1996, Nature Medicine 2(7):753; Cheng et al., 1996, Nucleic Acids Res. 24(2): 380; Lipshutz et al., 1995, BioTechniques 19(3): 442; Pease et al., 1994, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 5022; Fodor et al., 1993, Nature 364: 555; and Fodor et al., WO 92/10092を参照されたい。この検出を容易にするために、ラベルされた増幅プライマーを用いて、ラベルされた増幅生成物を生じさせてもよい。或いは、ラベリングは増幅の後に化学的または酵素的に行うこともできる。ラベリング試薬の例には、蛍光分子(例えばフルオレセインおよびローダミン)、放射性アイソトープ(例えば32Pおよび125I)、比色定量試薬、および化学発光試薬が含まれるが、これらに限定されない。膜またはプラスチックポリマー上での比色定量検出のために、ビオチンおよびジゴキシゲニンが屡々使用される。Cy3およびCy5のような蛍光ラベルが、ガラス上での検出のために広範に使用される。加えて、人工的タグテール(例えばタンパク質またはその抗体)を、プライマーの5’末端またはプローブの末端に結合してもよい。Stetsenko and Gait, 2000, J. Org. Chem. 65(16): 4900を参照されたい。
【0021】
以下の具体的な例は単なる例示であり、如何なる意味でも本願の開示の他の部分を限定しないものとして解釈されるべきである。更なる詳細がなくても、当業者は、ここでの説明に基づいて本発明をその全範囲において利用できるものと思われる。ここで引用した全ての刊行物は、その全体が本明細書の一部をなすものとして本願に援用される。
【0022】
<血球からのバッフィーコートの単離>
1. サンプル当たり10mlの全血を抜き取る。
【0023】
2. 20°Cで15分間の3,500 rpmでの遠心分離(PK−131R, ALC InternationalS.r.l., Italy)により、血球を分離する。
【0024】
3. スケール付の滴下器で白血球(WBC)を除去し、次いで細胞を15−mLの遠心管に移す。
【0025】
4. 三倍容量のリン酸緩衝塩水(PBS)を白血球の中に加え(WBC:PBS=1:3)、これを均一に混合する。
【0026】
5. 4 mLの混合されたWBCを、2 mLのFicoll−Paque(Ficoll−paque:Sample = 1:2)で満たした15−mLの遠心管に徐々に加える。WBCとFicoll−Paqueとの間の界面を乱さないで、WBCがFicoll−Paqueの上に層状になるのを保証する。
【0027】
6. 20℃で15分間、3,500rpmで遠心分離する(PK−131R, ALC InternationalS.r.l., Italy)。
【0028】
7. スケール付滴下器(2 mL)で白血球の第二の層を除去し、該細胞を15−mLの遠心管に移す。
【0029】
8. 2 mLのPBSを白血球の中に加え(WBC:PBS=1:1)、次いで均一に混合する。
【0030】
9. 20℃で15分間、3,500rpmで遠心分離する(PK−131R, ALC InternationalS.r.l., Italy)。
【0031】
10. 上清を捨てる。
【0032】
11. 1 mLのPBSを用いて白色ペレットを最懸濁させる。
【0033】
12. 20℃で20分間、12,000rpmで遠心分離する(PK−131R, ALC International S.r.l., Italy)。
【0034】
13. 上清を捨てて、ペレット(バッフィーコートと言う)を二つの別々のエッペンドルフピペット中に保持する。このバッフィーコートは、必要であれば−20℃で保存することができる。
【0035】
<全RNAの単離>
1. 先に調製したバッフィーコートと共に、1 mLのTRIzol試薬を1.5−mL エッペンドルフピペット中に加える。
【0036】
2. バッフィーコートを数回ピペッティングして、細胞を際懸濁させる。
【0037】
3. 細胞を18gの針に20回通過させることにより、細胞を分離させる。
【0038】
4. 200μLのクロロホルムを細胞混合物(TRIzol試薬の1/5容量)に加え、これを激しく攪拌する。
【0039】
5. 細胞混合物を氷上(4℃)で10分間維持する。
【0040】
6. 4℃で10分間、12,000rpmで遠心分離する(PK−131R, ALC International S.r.l., Italy)。
【0041】
7. 該溶液の上層(略600μLのRNA溶液)を、1.5−mLのエッペンドルフピペットに移す。
【0042】
8. 等容量のイソプロパノール(略600μL)をRNA溶液に添加し、これを均一に混合する。
【0043】
9. この混合物を氷上(4℃)で30分間保持する。
【0044】
10. 4℃で30分間、12,000rpmで遠心分離する(PK−131R, ALC International S.r.l., Italy)。
【0045】
11. 上清を除去し、RNAペレットを保存する。
【0046】
12. このRNAペレットに、200μLの75% Alcl−DEPC(ジエチルピロカルボン酸(Diethyl Pyrocabonate)、Sigma)を添加する。
【0047】
13. 4℃で10分間、12,000rpmで遠心分離する(PK−131R, ALC International S.r.l., Italy)。.
14. 工程13を繰り返して上清を除去し、RNAペレットを保存する。
【0048】
15. 20μLのddHO−DEPCを加えて、RNAを際懸濁させる。
【0049】
16. このRNA溶液を4℃で一晩保持する。
75%アルコール−DEPC:75 mLのアブソリュートアルコール25 mLのddHO−DEPCと混合して、75% Alc−DEPCを作製し、4 °Cに保持する。
ddHO−DEPC: 1 mLのDEPCを1,000 mLのdd HOと混合してddHO−DEPCを作製し、オートクレーブした後に4°Cで保持する。
【0050】
<RT−PCR>
1. 調製された1μLのRNAを99μLのddHOと混合し、RNA/DNA計算機(GeneQuant Pro Classic;Amersham Biosciences)を使用してRNAの濃度を決定する。各RT−PCRについて、10μgの全RNAが必要とされる。
【0051】
2. RNAをHO−DEPCと混合して、17μLの最終容量にする。
【0052】
3. 65℃で10分間、RNAを編成させる。
【0053】
4. 逆転写混合物を調製する。
【0054】
5×First緩衝液             6.
dNTPs                  2.
0.1 M DTT                2.
Oligo(dT) (1 mg/mL)          1.
RNase阻害剤 (27.5 u/mL)        1.
M−MLV 逆転写酵素 (200 u/mL)       1.
変性された全RNA (10 mg)        17.
8. 37℃で60分間インキュベートし、続いて65℃で10分間インキュベートして、cDNAを得る(−20℃で保存できる)。
【0055】
9. PCR混合物を調製する。
【0056】
cDNA                 1.
順方向プライマー           0.1.
逆方向プライマー           0.1.
dNTPs                 0.2.
Taq DNAポリメラーゼ (5 u/mL)     0.5.
10×PCR緩衝液             2.5.
ddHO                 20.6.
10.1.0%アガロースゲル中において、110Vで20分間の電気泳動によってPCR生成物を検出する。
【0057】
<他の実施例>
この明細書に開示した全ての特徴は、如何なる組み合わせで組み合わせてもよい。この明細書に開示した夫々の特徴は、同一、均等、または類似の目的に資する別の特徴で置き換えてもよい。従って、特に述べない限り、開示された各特徴は均等または類似の特徴の一例に過ぎない。
【0058】
上記の説明から、当業者は、本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、またその精神および範囲を逸脱することなく、種々の用途および条件に適合させるために本発明の種々の変更、改変を行うことができる。従って、他の実施例もまた冒頭の特許請求の範囲内にあるものである。

Claims (25)

  1. 第一のプライマーおよび第二のプライマーからなる増幅プライマー対であって:
    前記第一のプライマーは配列番号2を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号10、11、12、13、14、15もしくは16を含むか;
    前記第一のプライマーは配列番号3を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号11、12、13、14、15もしくは16を含むか;
    前記第一のプライマーは配列番号4を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号12、13、14、15もしくは16を含むか;
    前記第一のプライマーは配列番号5を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号12、13、14、15もしくは16を含むか;
    前記第一のプライマーは配列番号6を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号12、13、15もしくは16を含むか;
    前記第一のプライマーは配列番号7を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号15もしくは16を含むか;
    前記第一のプライマーは配列番号8を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号16を含むか;
    前記第一のプライマーは配列番号9を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号16を含むか;
    前記第一のプライマーは配列番号17を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号11、18、12、13、14、15、16もしくは19を含むか;
    前記第一のプライマーは配列番号20を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号13、14、15、16もしくは19を含むか;
    前記第一のプライマーは配列番号21を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号14、15、16もしくは19を含むか;または
    前記第一のプライマーは配列番号22を含み、且つ前記第二のプライマーは配列番号19を含み;
    夫々のプライマーは20〜40ヌクレオチドの長さである増幅プライマー対。
  2. 請求項1に記載のプライマー対であって、各プライマーが20〜35ヌクレオチドの長さであるプライマー対。
  3. クレーム2に記載のプライマー対であって、各プライマーが20〜30ヌクレオチドの長さであるプライマー対。
  4. 請求項1に記載のプライマー対であって、
    前記第一のプライマーは配列番号2であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号10、11、12、13、14、15もしくは16であるか;
    前記第一のプライマーは配列番号3であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号11、12、13、14、15もしくは16であるか;
    前記第一のプライマーは配列番号4であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号12、13、14、15もしくは16であるか;
    前記第一のプライマーは配列番号5であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号12、13、14、15もしくは16であるか;
    前記第一のプライマーは配列番号6であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号12、13、15もしくは16であるか;
    前記第一のプライマーは配列番号7であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号15もしくは16であるか;
    前記第一のプライマーは配列番号8であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号16であるか;
    前記第一のプライマーは配列番号9であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号16であるか;
    前記第一のプライマーは配列番号17であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号11、18、12、13、14、15、16もしくは19であるか;
    前記第一のプライマーは配列番号20であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号13、14、15、16もしくは19であるか;
    前記第一のプライマーは配列番号21であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号14、15、16もしくは19であるか;または
    前記第一のプライマーは配列番号22であり、且つ前記第二のプライマーは配列番号19である増幅プライマー対。
  5. 請求項1のプライマー対を用いたヒト核酸テンプレートの増幅から得られた核酸。
  6. 請求項5に記載の核酸であって、前記プライマーは20〜35ヌクレオチドの長さである核酸。
  7. 請求項6に記載の核酸であって、前記プライマーは20〜30ヌクレオチドの長さである核酸。
  8. 肝臓癌を検出する方法であって:
    被験者からのサンプルを準備することと;
    請求項1のプライマー対を用いた増幅により、または請求項5の核酸とのハイブリダイゼーションにより、アンドロゲン受容体複合体結合性タンパク質の遺伝子発現レベルを決定することとを含み、
    前記サンプルにおける前記遺伝子発現レベルにより、それが正常な被験者から調製されたサンプル中での発現レベルよりも高いときに、前記被験者が肝臓癌を有していることが示される方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、前記サンプルは血液サンプルである方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、前記サンプルはバッフィーコートサンプルである方法。
  11. 請求項8に記載の方法であって、前記被験者はB型肝炎患者またはその親族である方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、前記サンプルは血液サンプルである方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、前記サンプルはバッフィーコートサンプルである方法。
  14. 請求項8に記載の方法であって、前記患者はC型肝炎患者またはその親族である方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、前記サンプルは血液サンプルである方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、前記サンプルはバッフィーコートサンプルである方法。
  17. 請求項8に記載の方法であって、前記被験者は肝硬変患者またはその親族である方法。
  18. 請求項17に記載の方法であって、前記サンプルは血液サンプルである方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、前記サンプルはバッフィーコートサンプルである方法。
  20. 請求項8に記載の方法であって、前記被験者は肝臓癌患者の親族である方法。
  21. 請求項20に記載の方法であって、前記サンプルは血液サンプルである方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、前記サンプルはバッフィーコートサンプルである方法。
  23. 肝臓癌の段階を決定する方法であって:
    肝臓癌患者からのサンプルを準備することと;
    請求項1のプライマー対を用いた増幅により、または請求項5の核酸とのハイブリダイゼーションにより、アンドロゲン受容体複合体結合性タンパク質の遺伝子発現レベルを決定することとを含み、
    種々の段階の肝臓癌を有する他の患者から調製されたサンプル中の発現レベルと比較したときに、前記遺伝子発現レベルによって、前記患者の癌の段階が示される方法。
  24. 請求項23に記載の方法であって、前記サンプルは血液サンプルである方法。
  25. 請求項24に記載の方法であって、前記サンプルはバッフィーコートサンプルである方法。
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