JP2004064627A - 受信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】人体に装着され、脈拍等を表す生体情報データをASK変調して無線送信する携帯器と、該携帯器からの電波を受信して、生体情報の収集や表示を行う親器とからなる生体情報検出装置において、受信装置としての親器は、異なる位置に2つのアンテナ21,22を備えており、更に、その親器の受信回路19では、2つのアンテナ21,22の各々により受信されて復調された2系統のアナログ受信信号A1,A2をアナログ加算回路32により加算し、その加算信号A3を、データスライサ回路36により、所定のしきい値電圧と大小比較することでデジタル受信信号RDに変換する。このため、受信感度を簡単な回路構成で確実に向上させることができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、送信装置からの電波をアンテナにより受信したアナログ受信信号を、所定のしきい値電圧と大小比較することでデジタル受信信号に変換する受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
送信装置と受信装置との少なくとも一方が任意に移動することを前提とした無線通信システムにおいては、受信装置の受信特性として無指向性(指向性が無いこと)が要求される。
【0003】
そして、受信装置の無指向性のための技術としては、一般に、異なる位置に2つ以上のアンテナを設置して、その各アンテナのうち、受信感度の良好な方を選択して用いるダイバーシティ方式が知られている。
ここで、ダイバーシティ方式を採用した受信装置の構成例を図8に示す。尚、図8に例示する受信装置は、例えば振幅偏移変調方式(ASK:Amplitude Shift Keying)で変調された電波を送信装置から受信して復調し、その復調したアナログの受信信号を所定のしきい値電圧と大小比較することでデジタルの受信信号に変換し処理するものである。
【0004】
図8に示すダイバーシティ方式の受信装置では、送信装置から送信された電波が2つのアンテナ101,102によって受信される。そして、一方のアンテナ101で受信された信号はアンプ103にて復調及び増幅され、同様に、他方のアンテナ102で受信された信号はアンプ104にて復調及び増幅される。
【0005】
このため、アンプ103からは、アンテナ101による受信状態が良好である場合ほど、大きな振幅のアナログ受信信号A1が出力され、同様に、アンプ104からは、アンテナ102による受信状態が良好である場合ほど、大きな振幅のアナログ受信信号A2が出力されることとなる。
【0006】
そして、アンプ103からのアンテナ101によるアナログ受信信号A1は、直流分調整回路105にて、当該アナログ受信信号A1の電圧値がアナログ回路の電源範囲を超えないように、その直流分(即ち、振幅の基準レベル)が調整され、更に、その直流分調整後のアナログ受信信号A1から、ローパスフィルタ107により、通信ボーレート相当の周波数よりも高い周波数のノイズがカットされる。
【0007】
同様に、アンプ104からのアンテナ102によるアナログ受信信号A2は、直流分調整回路106にて、当該アナログ受信信号A2の電圧値がアナログ回路の電源範囲を超えないように、その直流分が調整され、更に、その直流分調整後のアナログ受信信号A2から、ローパスフィルタ108により、通信ボーレート相当の周波数よりも高い周波数のノイズがカットされる。
そして更に、この受信装置では、受信感度判定回路110が、ローパスフィルタ107を通過したアナログ受信信号A1と、ローパスフィルタ108を通過したアナログ受信信号A2とのうち、どちらが受信感度に優れているか(具体的には、どちらが振幅やS/Nなどが大きいか)を判定して、受信感度が良好であると判定した方のアナログ受信信号を、切り替え回路112からACカップリングコンデンサ114の一端へ択一的に供給する。
【0008】
すると、アナログ受信信号A1,A2のうち、切り替え回路112によって選択された方の信号は、ACカップリングコンデンサ114にて直流成分がカットされ、二値化回路であるデータスライサ回路116に送られる。そして、そのデータスライサ回路116にて、所定のしきい値電圧Vthと大小比較されることにより、デジタルの受信信号に変換(二値化)される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図8のようなダイバーシティ方式では、受信感度判定回路110や切り替え回路112を設ける必要があるため、回路規模が大きくなってしまうという問題がある。そして、このため、例えば受信用の回路全体をシールドしたい様な場合に、回路規模が大きくてそのようなシールドを施すことができない、といった不具合を招いてしまう。
【0010】
また、図8のようなダイバーシティ方式では、2系統のアンテナによる受信感度が両方共に良好でない場合には、結局、1系統の受信感度に依存してしまうこととなり、受信感度を常に確実に向上させることが難いという問題もある。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、無指向性の受信装置の受信感度を確実に向上させると共に、回路構成を簡素化することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の受信装置は、送信装置からの電波をアンテナにより受信したアナログ受信信号を、しきい値電圧と大小比較することにより、デジタル受信信号に変換するものであり、送信装置からの電波を受信するためのアンテナとして、異なる位置に設けられた複数のアンテナを備えている。そして特に、この請求項1の受信装置では、複数の各アンテナによるアナログ受信信号をアナログ加算回路により加算し、そのアナログ加算回路の出力信号を、しきい値電圧と大小比較することによりデジタル受信信号に変換することを特徴としている。
【0012】
そして、このような請求項1の受信装置によれば、受信感度が確実に向上し、しきい値電圧を高くしてノイズの影響を低減することができる。
つまり、送信装置から送られた目的の信号(即ち、ノイズではない情報の信号)については、複数の各アンテナによるアナログ受信信号が加算されることで、デジタル受信信号への変換対象であるアナログ信号(即ち、アナログ加算回路の出力信号であり、以下、デジタル変換対象信号という)の振幅が確実に大きくなる。よって、しきい値電圧を高く設定しても、十分な受信感度が得られ、目的の信号を正確にデジタル受信信号へと変換することができる。また、ノイズについては、各アンテナによるアナログ受信信号毎に発生タイミングがばらつくため、その各アンテナによるアナログ受信信号が加算されても、その加算信号であるデジタル変換対象信号には大きな振幅として現れない。よって、しきい値電圧を高く設定することで、ノイズの影響を格段に低減することができるのである。
【0013】
そして更に、請求項1の受信装置によれば、通常のダイバーシティ方式のような受信感度判定回路(図8の110)や受信系の切り替え回路(図8の112)を設ける必要がなく、アナログ加算回路を設けるだけで受信感度を向上させることができ、回路構成を簡略化することができる。
【0014】
尚、アナログ加算回路としては、請求項2に記載のように、一端同士が互いに接続され、他端の各々に複数の各アンテナによるアナログ受信信号が1つずつ印加された複数の抵抗と、その複数の抵抗の接続点の電圧を増幅して出力するオペアンプからなる増幅回路とから構成することができる。そして、このような構成のアナログ加算回路を用いれば、受信装置の回路構成を一層簡略化することができる。
【0015】
次に、請求項3に記載の受信装置では、請求項1,2の受信装置において、複数のアンテナのうちの少なくとも1つのグランド配線を、当該受信装置の筐体内部に設けられた金属シャーシに接続している。
そして、このような請求項3の受信装置によれば、金属シャーシによりアンテナのグランド面積を多く取ることができ、受信感度を一層向上させることができる。
【0016】
次に、請求項4に記載の受信装置では、請求項1〜3の受信装置において、アナログ加算回路及び該アナログ加算回路の出力信号をデジタル受信信号に変換する回路が搭載された受信回路基板のグランドパターンと、当該受信装置における他の回路基板のグランドパターンとが、送信装置との通信に用いられる無線周波数以上の高周波をカットするフィルタを介して接続されている。
【0017】
そして、このような請求項4の受信装置によれば、受信回路基板と他の回路基板とで、高周波的にグランドラインが切り離されることとなり、他の回路基板の回路による受信回路基板への影響と、受信回路基板の回路による他の回路基板への影響とを排除することができ、例えば、その両基板での不要な共振を無くすことができる。このため、例えばアンテナの特性調整を行う必要がある場合には、その調整が容易になる。尚、このようなフィルタを、グランドパターン以外の他のパターン(例えば、電源のパターンや信号のパターン)についても設ければ、一層効果的である。
【0018】
ところで、受信特性の無指向化を効率的に達成するためには、一般に、アンテナを2つ用意し、その2つのアンテナ間に無線波長の4分の1の距離を設けると共に、両アンテナの検波面を90°ずらすことが最も有効と言われている。
そこで、このようなアンテナ配置を実現するためには、請求項5のように構成すると良い。
【0019】
即ち、請求項5に記載の受信装置では、請求項1〜4の受信装置において、複数のアンテナとして、少なくとも第1のアンテナと第2のアンテナとを備えている。そして、この請求項5の受信装置において、当該受信装置の筐体には、持ち運び用の取っ手が設けられていると共に、その取っ手は、筐体にて当該取っ手が設けられた面に対して垂直な一対の柱部と、筐体にて当該取っ手が設けられた面に対して平行な握り部とを有しており、前記柱部の一方に第1のアンテナが配置され、前記握り部に第2のアンテナが配置されている。
【0020】
そして、このような請求項5の受信装置によれば、第1のアンテナと第2のアンテナとの配置が90°ずれて、自ずと両アンテナの検波面が90°ずれた形となり、また、両アンテナの距離も確保することができるため、受信特性の無指向化を効率的に達成することができる。
【0021】
また、例えばポールアンテナを筐体外部に立てることも考えられるが、人が頻繁に触れることが予測される受信装置では、筐体外部にアンテナを立てると、人がアンテナに手足を引っかけてしまう可能性があるため、請求項5のような構成が特に有効である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施形態の生体情報検出装置について、図面を用いて説明する。
まず図1は、実施形態の生体情報検出装置1の外観図である。
【0023】
図1に示すように、本実施形態の生体情報検出装置1は、人体(例えば腕など)に装着されて皮膚の上から光学的に血流等の状態を検出し、その検出結果を表す生体情報データを無線送信する送信装置としての小型の携帯器3と、携帯器3からの電波を受信して、その携帯器3が装着された人の脈拍数や呼吸数等といった生体情報の収集,解析及び表示などを行う受信装置としての親器5とからなっている。
【0024】
そして、携帯器3においては、内部の発光素子及び受光素子等からなる光学的検出回路で得られた上記生体情報データ(本実施形態では、9600bpsのデジタル信号)が、図2に示す如く、送信対象のデジタル信号として、通信モジュール(通信用のIC)7へ伝送され、その通信モジュール7内のアンプ8で変調(本実施形態ではASK変調)されると共に増幅されることで、所定の無線通信規格の信号(本実施形態では300MHz帯微弱無線規格の信号)に変換され、アンテナ9から送信される。
【0025】
尚、携帯器3は、人体に装着されていない未使用時には、図1のように、親器5の筐体11に設けられている穴状のソケット部11aに差し込まれて充電されるようになっている。また、親器5の筐体11は、上面の奥行よりも下面(底面)の奥行の方が長くなっており、つまり側面が台形の六面体となっている。
【0026】
一方、親器5の筐体11の上面には、当該親器5を持ち運ぶための取っ手13が取り付けられている。
そして、取っ手13は、筐体11の上面(筐体11にて当該取っ手13が設けられた面に相当)に対して垂直な一対の柱部13a,13bと、筐体11の上面に対して平行な握り部13cとを有したコ字状に形成されており、その取っ手13の内部には、図3に示すように、携帯器3からの電波を受信するためのアンテナとして、第1のチップアンテナ21(第1のアンテナに相当)と第2のチップアンテナ22(第2のアンテナに相当)とが配置されている
具体的には、取っ手13の柱部13a,13bの一方(本実施形態では柱部13a)の内部に、その柱部13aに沿って、長方形のアンテナ取り付け基板K1が固定されており、そのアンテナ取り付け基板K1の上に縦長の第1のチップアンテナ21が搭載されている。また、取っ手13の握り部13cにおける柱部13b側の端(換言すれば、柱部13a側とは反対側の端)の内部に、その握り部13cに沿って、長方形のアンテナ取り付け基板K2が固定されており、そのアンテナ取り付け基板K2の上に縦長の第2のチップアンテナ22が搭載されている。
【0027】
そして、第1のチップアンテナ21と第2のチップアンテナ22は、図3の如く垂直方向の柱部13aと水平方向の握り部13cとの各々の長手方向に沿って固定されることで、両者の検波面が90°ずらされると共に、両者の距離が無線波長の4分の1以上離されて配置されており、これにより、受信特性の無指向化が実現されている。
【0028】
また、親器5の筐体11における正面には、脈拍の状態や脈拍数等の各種生体情報を表示するための表示器15と、動作音などを外部に発するためのスピーカ孔16と、携帯器3が充電中か否かを表すLED(発光ダイオード)17とが設けられている。
【0029】
そして、親器5は、携帯器3からの電波を上記2つのチップアンテナ(以下単に、アンテナという)21,22によって受信し処理するために、筐体11内に図4に示す受信回路19を備えている。
即ち、親器5の受信回路19においては、第1のアンテナ21で受信された信号が復調機能付きのアンプ23にて復調及び増幅され、同様に、第2のアンテナ22で受信された信号が復調機能付きのアンプ24にて復調及び増幅される。このため、アンプ23からは、第1のアンテナ21による受信状態が良好である場合(つまり、指向性が良い位置で受信した場合)ほど、大きな振幅のアナログ受信信号A1が出力され、同様に、アンプ24からは、アンテナ22による受信状態が良好である場合ほど、大きな振幅のアナログ受信信号A2が出力されることとなる。
【0030】
そして、アンプ23からのアンテナ21によるアナログ受信信号A1は、後述するアナログ加算回路32で2つの各アンテナ21,22による2系統のアナログ受信信号が加算される場合に、そのアナログ加算回路32で扱われる電圧(具体的には、後述する抵抗41,42同士の接続点の電圧やオペアンプ43の出力電圧)がアナログ回路の電源電圧を越えないように、直流分調整回路25にて、直流分(即ち、振幅の基準レベル)が調整され、更に、その直流分調整後のアナログ受信信号A1から、通信ボーレートである9600bps付近の周波数(本実施形態では5KHz)よりカットオフが始まるアクティブローパスフィルタ27により、通信ボーレートよりも周波数の高いノイズがカットされる。
【0031】
同様に、アンプ24からのアンテナ22によるアナログ受信信号A2も、上記直流分調整回路25と同じ特性の直流分調整回路26にて直流分が調整され、更に、その直流分調整後のアナログ受信信号A2から、上記アクティブローパスフィルタ27と同じ特性のアクティブローパスフィルタ28により、通信ボーレートよりも周波数の高いノイズがカットされる。
【0032】
そして更に、この受信回路19では、フィルタ27を通過したアナログ受信信号A1と、フィルタ28を通過したアナログ受信信号A2とが、アナログ加算回路32によって加算され、そのアナログ加算回路32の出力信号(即ち、アンテナ21によるアナログ受信信号A1とアンテナ21によるアナログ受信信号A2との加算信号)A3がACカップリングコンデンサ34の一端に供給される。
【0033】
尚、アナログ加算回路32は、一端同士が互いに接続されると共に、他端の各々にフィルタ27,28からの各アナログ受信信号A1,A2が1つずつ印加された2つの加算用抵抗41,42と、その抵抗41,42同士の接続点に非反転入力端子が接続され、出力端子がACカップリングコンデンサ34の一端に接続されたたオペアンプ43と、オペアンプ43の出力端子と反転入力端子との間に接続された抵抗44と、オペアンプ43の反転入力端子と接地電位(グランドライン=0V)との間に接続された抵抗45とから構成されている。つまり、アナログ加算回路32では、抵抗41,42同士の接続点に生じるアナログ受信信号A1,A2の加算電圧を、オペアンプ43及び抵抗44,45からなる非反転増幅回路で増幅して出力するようになっている。
【0034】
そして、このようなアナログ加算回路32の出力信号A3は、ACカップリングコンデンサ34により直流成分がカットされて、二値化回路であるデータスライサ回路36に送られ、そのデータスライサ回路36にて、所定のしきい値電圧Vthと大小比較されることにより、デジタルの受信信号RDに変換(二値化)される。つまり、データスライサ回路36は、ACカップリングコンデンサ34からの入力信号がしきい値電圧Vth以上であれば論理1に相当するハイレベルを出力し、入力信号がしきい値電圧Vth以上でなければ論理0に相当するローレベルを出力する、といった手順で二値化を行う。
【0035】
尚、受信回路19において、アンプ23とデータスライサ回路36は、1つの通信用ICである通信モジュール37に内蔵されたものであり、また、アンプ24も、通信モジュール37と同じ構成の通信モジュール38に内蔵されたものである。そして、2つの通信モジュール37,38のうち、一方の通信モジュール37のデータスライサ回路36を使用し、他方は未使用としている。つまり、2系統用意されたアンテナ21,22によるアナログ受信信号A1,A2を通信モジュール37,38の各々から一旦取り出し、アナログ加算回路32により加算処理した後、一方の通信モジュール37に返して、その通信モジュール37内のデータスライサ回路36でデジタル信号化するようにしている。また、データスライサ回路36のしきい値電圧Vthは、通信モジュール37に接続される外付け抵抗39の抵抗値によって任意に設定できるようになっている。
【0036】
そして、親器5において、上記受信回路19のデータスライサ回路36により変換されたデジタル受信信号RDは、図5に示すように、受信回路19が搭載された受信回路基板47とは別の回路基板49に搭載されたマイコン51へ送られ、更に、そのマイコン51から、図示しないボードPC(パソコン)へと送られて、そのボードPCにより、デジタル信号処理され、生体情報の収集、解析、及び表示器15への表示などが行われる。
【0037】
また、親器5において、受信回路基板47と上記マイコン51等が搭載された他の回路基板49とは、図5に示すように、複数本のケーブル53及びコネクタ55によって接続されているが、特に受信回路基板47において、全てのコネクタ端子Jの各々と、その各コネクタ端子Jに接続されるべき基板上の各配線パターン(具体的には、グランドのパターンと、電源のパターンと、デジタル受信信号RDのパターン)Pとは、無線周波数(300MHz)以上の高周波をカットするフェライトF1,F2と貫通コンデンサCからなるフィルタ57を介して接続されている。
【0038】
つまり、受信回路基板47におけるグランド(GND),電源,信号の各パターンPと、他の回路基板49におけるグランド,電源,信号の各パターンとが、フィルタ57を介して夫々接続されており、これにより、受信回路基板47と他の回路基板49とで、高周波的にグランドラインが完全に切り離されている。
【0039】
また更に、親器5においては、図6に示すように、2つのアンテナ21,22のうちの一方(本実施形態ではアンテナ21)のグランド配線61が、当該親器5の筐体11内に設けられたアルミシャーシ63(金属シャーシに相当)に接続されている。
【0040】
尚、アルミシャーシ63は、筐体11内において、前述した各回路基板47,49やボードPCなど、親器5の機能を実現するための各電子機器を保持するものである。また、図6(a)は、アルミシャーシ63を正面から表した図であり、図6(b)は、アルミシャーシ63を図6(a)の右側から表した図である。
【0041】
以上のように、本実施形態の生体情報検出装置1における親器5では、2つの各アンテナ21,22によるアナログ受信信号A1,A2をアナログ加算回路32によって加算し、そのアナログ加算回路32の出力信号を、しきい値電圧Vthと大小比較することでデジタル受信信号RDに変換している。
【0042】
このため、2系統のアナログ受信信号A1,A2の両方の振幅が大きい場合は勿論、図7に示すように、そのアナログ受信信号A1,A2のうちの片方あるいは両方の振幅が小さい場合でも、その両アナログ受信信号A1,A2を加算した加算信号A3の振幅は拡大される(即ち、個々のアナログ受信信号A1,A2の振幅よりも大きくなる)ため、受信感度は確実に向上することとなる。つまり、2系統のアナログ受信信号A1,A2が加算されるため、デジタル変換対象信号(デジタル受信信号RDへの変換対象であるアナログ信号)の振幅に余裕ができる。
【0043】
また、ノイズについては、図7に示すように、各アンテナ21,22によるアナログ受信信号A1,A2毎に発生タイミングがばらつくため、両アナログ受信信号A1,A2が加算されても、その加算信号A3には大きな振幅として現れない。
【0044】
よって、目的の信号の振幅が大きくなる分、しきい値電圧Vthを高く設定することで、ノイズの影響を格段に低減することができる。
このように本実施形態の親器5によれば、受信感度が確実に向上し、しきい値電圧Vthを高く設定してノイズの影響を低減することができる。
【0045】
しかも、本実施形態の親器5における受信回路19によれば、通常のダイバーシティ方式で必要な図8の受信感度判定回路110や切り替え回路112が不要であり、簡単な構成のアナログ加算回路32を設けるだけで良いため、回路構成を簡略化することができる。
【0046】
特に、本実施形態の親器5では、受信回路19が、高周波ノイズを発生し易いボードPCと同じ筐体11内に設けられるため、その受信回路19全体をシールドしている。よって、受信回路19が小型であることは非常に有利である。
また、本実施形態の親器5では、図5に示したように、受信回路19が搭載された受信回路基板47と他の回路基板49とで相互に接続される全ての各パターン同士が、無線周波数以上の高周波をカットするフィルタ57を介して夫々接続されている。
【0047】
このため、受信回路基板47と他の回路基板49とで、高周波的にグランドラインが完全に切り離されることとなり、他の回路基板49の回路による受信回路基板47への影響と、受信回路基板47の回路による他の回路基板49への影響とを排除することができ、例えば、その両基板47,49での不要な共振を無くすことができる。よって、例えばアンテナ21,22の特性調整を行う必要がある場合には、その調整を容易に行うことができる。
【0048】
尚、効果が劣るものの、フィルタ57は、グランドパターンのみについて設けるようにしても良い。
また更に、本実施形態の親器5では、図6に示したように、アンテナ21のグランド配線61がアルミシャーシ63に接続されているため、そのアンテナ21のグランド面積を多く取ることができ、受信感度を一層向上させることができる。
【0049】
尚、アンテナ21のグランドラインとアンテナ22のグランドラインとで不要な干渉等が起こらないのであれば、アンテナ21だけでなく、アンテナ22のグランド配線も、アルミシャーシ63に接続するようにしても良い。
また、本実施形態の親器5では、図3に示したように、第1のアンテナ21を取っ手13の柱部13aに配置し、第2のアンテナ22を取っ手13の握り部13cに配置しているため、両アンテナ21,22の検波面を90°ずらすことと、両アンテナ21,22の距離を無線波長の4分の1以上離すことと、人がアンテナに手足を引っかけてしまう可能性の排除とを、効果的に実現することができる。
【0050】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態の親器5では、受信アンテナの数が2つであったが、アンテナは3つ以上であっても良い。
【0051】
また、親器5の取っ手13の形状は、コ字状に限らず、例えばH字状にしても良い。
また更に、本発明の受信装置は、前述した生体情報検出装置1の親器5以外の他の機器に対しても同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の生体情報検出装置の外観図である。
【図2】生体情報検出装置の携帯器における送信回路部分を表す構成図である。
【図3】親器における取っ手及びアンテナの取り付け状態を表す図である。
【図4】生体情報検出装置の親器における受信回路部分を表す構成図である。
【図5】受信回路基板と他の回路基板との接続状態を表す図である。
【図6】親器内のアルミシャーシの外観図である。
【図7】親器の受信回路の作用を表す図である。
【図8】ダイバーシティ方式の受信装置の構成例を表す図である。
【符号の説明】
1…生体情報検出装置、3…携帯器(送信装置)、5…親器(受信装置)、7,37,38…通信モジュール、8,23,24…アンプ、9,21,22…アンテナ、11…筐体、11a…ソケット部、13…取っ手、13a,13b…柱部、13c…握り部、15…表示器、16…スピーカ孔、17…LED、19…受信回路、K1,K2…アンテナ取り付け基板、25,26…直流分調整回路、27,28…アクティブローパスフィルタ、32…アナログ加算回路、34…ACカップリングコンデンサ、36…データスライサ回路、39,41,42,44,45…抵抗、43…オペアンプ、47…受信回路基板、49…回路基板、51…マイコン、53…ケーブル、55…コネクタ、J…コネクタ端子、57…フィルタ、F1,F2…フェライト、C…貫通コンデンサ、61…グランド配線、63…アルミシャーシ
Claims (5)
- 送信装置からの電波をアンテナにより受信したアナログ受信信号を、しきい値電圧と大小比較することにより、デジタル受信信号に変換する受信装置であって、
前記アンテナとして、異なる位置に設けられた複数のアンテナを備えると共に、
前記複数の各アンテナによるアナログ受信信号をアナログ加算回路により加算し、そのアナログ加算回路の出力信号を、しきい値電圧と大小比較することにより、デジタル受信信号に変換すること、
を特徴とする受信装置。 - 請求項1に記載の受信装置において、
前記アナログ加算回路は、
一端同士が互いに接続され、他端の各々に前記複数の各アンテナによるアナログ受信信号が1つずつ印加された複数の抵抗と、
前記複数の抵抗の接続点の電圧を増幅して出力するオペアンプからなる増幅回路と、
から構成されていることを特徴とする受信装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の受信装置において、
前記複数のアンテナのうちの少なくとも1つのグランド配線が、当該受信装置の筐体内部に設けられた金属シャーシに接続されていること、
を特徴とする受信装置。 - 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の受信装置において、
前記アナログ加算回路及び該アナログ加算回路の出力信号をデジタル受信信号に変換する回路が搭載された受信回路基板のグランドパターンと、当該受信装置における他の回路基板のグランドパターンとが、前記送信装置との通信に用いられる無線周波数以上の高周波をカットするフィルタを介して接続されていること、
を特徴とする受信装置。 - 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の受信装置において、
前記複数のアンテナとして、少なくとも第1のアンテナと第2のアンテナとを備え、
当該受信装置の筐体には、持ち運び用の取っ手が設けられていると共に、その取っ手は、前記筐体にて当該取っ手が設けられた面に対して垂直な一対の柱部と、前記面に対して平行な握り部とを有しており、
前記柱部の一方に前記第1のアンテナが配置され、前記握り部に前記第2のアンテナが配置されていること、
を特徴とする受信装置。
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-
2002
- 2002-07-31 JP JP2002223097A patent/JP2004064627A/ja active Pending
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JP2006138684A (ja) * | 2004-11-11 | 2006-06-01 | Seiko Instruments Inc | 電波時計 |
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