JP2004064399A - 集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システム - Google Patents
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Abstract
【課題】SOHO利用者向けに別系統の配線、およびラックを用意することにより、マンション内の住戸でありながらIT対応事務所ビルのテナントと同様の運用を可能とする。
【解決手段】集合住宅の入居者がプロバイダによるネットワーク情報サービスの提供を受けるために用いる集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムであって、集合住宅の専用部に敷設される一般配線11とは別に、在宅で事業を行う入居者向けにSOHO配線12が敷設され、それぞれの配線を介し、それぞれが必要とするプロバイダとの間に構築される通信インフラストラクチャに接続することにより、そのサービス提供を受ける。また、それぞれの配線を束ね、制御するLAN制御機器は、独立した19インチラック21、22に収容され、セキュリティを確保する。
【選択図】 図1
【解決手段】集合住宅の入居者がプロバイダによるネットワーク情報サービスの提供を受けるために用いる集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムであって、集合住宅の専用部に敷設される一般配線11とは別に、在宅で事業を行う入居者向けにSOHO配線12が敷設され、それぞれの配線を介し、それぞれが必要とするプロバイダとの間に構築される通信インフラストラクチャに接続することにより、そのサービス提供を受ける。また、それぞれの配線を束ね、制御するLAN制御機器は、独立した19インチラック21、22に収容され、セキュリティを確保する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンション等の集合住宅に敷設されたインターネット回線を入居者で共有することにより常時接続サービスを利用でき、特に、SOHO用途に利用して好適な集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
マンション棟内にLAN(Local・Area・Network)を構築し、インターネット回線を入居者で共有することにより、定額、低料金でインターネットの常時接続サービスを利用可能なインターネットマンションが知られている。
ところで、マンションの入居者の中には、単に生活の拠点としてのみならず、ビジネスの拠点としても利用する入居者が増えてきた。SOHO(Small・Office・Home・Office)ワーカーがその代表例である。SOHOとは、情報通信ネットワークや各種情報処理機器を駆使して仕事を行う知的空間としての小規模なオフィスをいう。また、企業によってはマンションをサテライトオフィスとして利用することもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したインターネットマンションをSOHO利用する場合、以下に列挙する(1)〜(4)の問題が発生し、従来、IT(Information・Technology)対応事務所ビルのテナントと同様の運用を行うことは不可能であった。
(1)SOHO利用を前提とした場合、利用するユーザにより、回線品質のニーズが異なる(1Mbps〜10Mbps)。
(2)マンション共用部に設置されるスイッチングハブによりマンション棟内のセキュリティは基本的に確保されているが、SOHOユーザには十分でない。
(3)上記した(1)・(2)を要因として自らが専用のインターネット回線を引き込み利用しようと思っても共用部の配線ルートがなく、配線の後工事は不可能であった。
(4)マンション向けサービスは、サーバ設置が不可能な商用利用できない個人向けを主としたサービス構成であり、それに対応したコスト提供である。従って新規にSOHO向けメニューが必要となってくる。
【0004】
本発明は上記諸々の事情に鑑みてなされたものであり、SOHO利用者向けに別系統の配線、およびラックを用意することにより、マンション内の住戸でありながらIT対応事務所ビルのテナントと同様の運用を可能とする、集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、集合住宅の入居者がプロバイダによるネットワーク情報サービスの提供を受けるために用いる集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムであって、前記集合住宅の専用部に敷設される第1の電話回線とは別に、在宅で事業を行う入居者向けに第2の電話回線が敷設され、前記それぞれの電話回線を介し、それぞれが必要とするプロバイダとの間に構築される通信インフラストラクチャに接続することにより、そのサービス提供を受けることを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、一般入居者とSOHO利用者様に別系統の電話回線を敷設しておくことにより、入居者はその電話回線を選択し、かつ、利用者によって異なる品質を持つ通信回線および情報サービスプロバイダを選択利用することで、マンション内住戸でありながらIT対応事務所ビルのテナントと同様な運用が可能になる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のネットワーク情報サービス利用システムにおいて、前記集合住宅の共有部に設置され、前記第1の電話回線をシェアして特定のポートにのみパケットをスイッチングするスイッチングハブと、加入者端末用の前記ポートを備え、前記第1の電話回線を用いたパケット交換または電話交換サービスを行う集線モデムとを収容する第1のラックと、前記集合住宅の共有部に設置され、前記第2の電話回線をシェアして、特定のポートにのみパケットをスイッチングするスイッチングハブと、加入者端末用の前記ポートを備え、前記第2の電話回線を用いたパケット交換または電話交換サービスを行う集線モデムとを収容する第2のラックと、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、スイッチングハブと集線モデムを収容した別系統のラックを用いそれぞれの回線を収容することで、セキュリティの確保が可能となり、また、配線後は工事が不要となる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のネットワーク情報サービス利用システムにおいて、前記第2の電話回線には専用部にルータを介して設置される商用サーバが接続されることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、第2の回線に接続される商用サーバにより、別途用意されるSOHOサービスメニューを利用して、例えば、ドメメイン取得、ホスティングサービス等を行い、商用利用が可能となる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のネットワーク情報サービス利用システムにおいて、前記情報サービスプロバイダとの間に構築される通信インフラストラクチャは、前記集合住宅に敷設される第1と第2の電話回線と、前記集合住宅に引き込まれる光ファイバによる通信回線を通信媒体とすることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、光ファイバによる専用線を通信媒体とするため、マンション等集合住宅の居住者に対してブロードバンドのインターネットサービス提供が可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のネットワーク情報サービス利用システムの一実施形態を説明するために引用した図である。
図1に示すように、マンション内にはイーサネット(登録商標)によるLAN回線が張りめぐられており、専用部1(各住戸)に一般入居者用に敷設された電話回線11(以下、一般配線という)には加入者端末13が接続される。専用部1にはまた、SOHO入居者のために別系統の電話回線12(以下、SOHO配線という)も敷設されており、このSOHO配線12には、ルータ14を介して商用サーバ15が接続される。
一方、共用部2には、電子機器収容箱である19インチラック21、22(JIS規格やEIA規格によってそれぞれ標準化され、パネル面の横幅が19インチ(44.45mm)の整数倍と定められている)が設置され、それぞれに後述するLAN制御機器が収納されている。ここで、LAN制御機器は、スイッチングハブ、ルータ、集線モデム等から構成される。以降、便宜上19インチラック21を一般ラック、19インチラック22をSOHOラックと称する。
【0014】
スイッチングハブは、一般配線11、あるいはSOHO配線12を束ねて特定のポートにのみパケットをスイッチングする機能を持ち、集線モデムは、加入者端末13(商用サーバ15)用のポートを備え、束ねられた配線を用いてパケット交換、あるいは電話サービスを行う機能を持つ。ルータは、マンション1内に構築される有線LANと、マンション外に構築されるLAN間データの中継、あるいは交換を行うコンピュータである。いずれも詳細は後述する。
上記した一般ラック21、SOHOラック22は、集線モデムまで光ファイバケーブル等の高速インターネット回線3を引き込み、インターネット5によるネットワーク情報サービスを行うプロバイダ(ISP:Internet・Service・Provider)のコンピュータ4に接続されている。このようにしてマンション内各住戸に個人用、あるいはSOHO用インターネット常時接続環境が設備されている。
【0015】
なお、運用の形態として、SOHO利用者は、SOHO配線12およびSOHOラック22を、例えば、管理組合から借り受け、自社(自分)が希望する品質を持つ通信媒体である高速インターネット回線3、およびISP4を選択して利用する。
この運用により、マンション内の住戸でありながら、希望するユーザは、IT対応事務所テナントと同様な運用も可能となる。管理組合としては、共用設備の一部を駐車場同様受益者負担で運用することにより、組合会計に利益を落とすことも可能になる。
【0016】
図2は、図1に示す一般ラック、SOHOラックのそれぞれに収納されるLAN制御機器の接続構成を示すブロック図である。
LAN制御機器は、光回線終端装置(ONU)221と、ルータ222と、スイッチングハブ(S−HUB)223と、マンションの、例えばフロア単位に配置される複数の集線モデム装置(MDU)224で構成される。
ONU221は、ISPのコンピュータ4とは高速インターネット回線3である光ファイバケーブルを介して接続され、ISPのコンピュータ4からこの光ファイバケーブルを介して送出される直流信号を電話回線に応じた信号形式に変換する他、制御ビットの挿入を行い送受信するディジタル回線用の光宅内回線終端装置である。
【0017】
ルータ112は、マンション内に構築されるLANと、マンション外に構築される、例えば周辺地域の無線LAN等、複数のLANを接続するコンピュータであって、LAN間データの中継、あるいは交換を行う。ルータ112の基本的な機能の一つであるパケット転送は、パケットに書き込まれてあるヘッダ情報を参照することにより目的の加入者端末を含むコンピュータに必要なデータを転送する。
パケットのヘッダ情報には、ネットワーク機器のネットワークインタフェースカード(NIC)固有のMACアドレス(Media Access Control)とIPルーティングに必要な転送先のIPアドレスが書き込まれており、この2つのアドレスを参照することでデータの転送処理を実現している。マンション内に構築されるLAN制御機器では、インターネットの常時接続に使用される専用型のポイント・ツー・ポイントのプロトコルに従いアドレス認証が行なわれることとする。詳細は、同社から平成13年2月19日に出願済みの特願2001−42088に開示されている。
【0018】
スイッチングハブ223は、LANスイッチとも呼ばれるネットワークケーブルを束ねる集線装置であり、特定のポートにしかパケットを転送しないブリッジ機能を有し、イーサネット(登録商標)LAN特有の衝突やトラフィックを軽減した高速ネットワーク環境を実現する。ここでは、スイッチングハブ223が内蔵するポートに、マンションのフロア毎に設置された複数のMDU224が接続される。
MDU224は、マンション内に敷設された電話線を用いてパケットの交換と電話サービスとを行う、LAN接続された加入者端末のための接続用ポートを持つ集線モデムである。
【0019】
図3に、マンションの各フロアに設置されるMDU224の配線接続構造を示す。ここでは、HomePNA(Phoneline Networking Alliance)と称される家庭内にある電話線を利用するネットワークの規格が用いられ、接続や設定が容易であると共に、既設の電話線を利用するため配線工事やケーブル費用を要しない。
MDU224は、8戸分の加入者端末接続用のポート(8個の電話ジャックの接続口)を備え、更に、ルータ112等ゲートウェイデバイスのためにイーサネット(登録商標)ポートを備えている。ここでは、イーサネット(登録商標)ケーブル(CAT線)を介してルータ112が接続される。また、各住戸に設置された加入者端末は、MDU224のポート、電話線(UTP:Un−shielded Twisted・Pair)を介してジャックパネルに接続され、MDF(マルチ接続可能な端子板)の接続端子を介して各住戸への電話配線、および通信事業者が管理する電話交換網に接続される。
なお、MDU224は、直接MDFにある端子に繋げてもインターネット接続は可能であるが、インターネット線と通信事業者の回線の障害を切り分けするためにここではジャックパネルを使用するものとする。
【0020】
上記した集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムにより、SOHO入居者は、マンション内の住戸でありながらIT対応事務所ビルのテナントと同様の運用を可能とすることができ、ドメインの取得やホスティングサービス等のSOHO向けメニューを用意することで商用利用のための環境を構築することができる。
勿論、一般入居者は、大容量ネット常時接続環境を活かし、これまでにない双方向サービスの利用が可能となる。例えば、VoIP(Voice IP)を利用した格安な電話サービス、ゲームセンタやマンション間で、将棋、麻雀、囲碁、格闘技ゲーム等を行うことのできるネット対戦ゲーム、各種センサにより遠隔モニタリングする遠隔医療、介護サービス、CATV(Cable TV)の機能を吸収したネット放送局、好きな時間に好きなカリキュラムを双方向で学習できる通信教育等である。
【0021】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、一般入居者とSOHO利用者様に別系統の電話回線を敷設しておくことにより、入居者はその電話回線を選択し、かつ、利用者によって異なる品質を持つ通信回線および情報サービスプロバイダを選択利用することで、SOHO入居者は、マンション内住戸でありながらIT対応事務所ビルのテナントと同様な運用が可能になる。一般入居者もまた、大容量ネット常時接続環境を活かし、これまでにない双方向サービスの利用が可能となる。
【0022】
請求項2に記載の発明によれば、スイッチングハブと集線モデムを備えた別系統のラックを用いそれぞれの回線を収容することで、セキュリティの確保が可能となり、また、配線後は工事が不要となる。
【0023】
請求項3に記載の発明によれば、第2の回線に接続される商用サーバにより、別途用意されるSOHOサービスメニューを利用して、例えば、ドメメイン取得、ホスティングサービス等を行い、商用利用が可能となる。
【0024】
請求項4に記載の発明によれば、光ファイバによる専用線を通信媒体とするため、マンション等集合住宅の居住者に対してブロードバンドのインターネットサービス提供が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムの一実施形態を説明するために引用した図である。
【図2】図1に示す一般ラック、SOHOラックのそれぞれに収納されるLAN制御機器の接続構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示すMDUの配線接続構造を説明するために引用した図である。
【符号の説明】
1 専有部
2 共有部
3 高速インターネット回線(光ファイバケーブル)
4 ISPのコンピュータ
5 インターネット
11 第1の電話回線(一般配線)
12 第2の電話回線(SOHO配線)
13 加入者端末
15 商用サーバ
21 第1のラック(一般ラック)
22 第2のラック(SOHOラック)
221 光回線終端装置(ONU)
222 ルータ
223 スイッチングハブ(S−HUB)
224 集線モデム(MDU)
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンション等の集合住宅に敷設されたインターネット回線を入居者で共有することにより常時接続サービスを利用でき、特に、SOHO用途に利用して好適な集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
マンション棟内にLAN(Local・Area・Network)を構築し、インターネット回線を入居者で共有することにより、定額、低料金でインターネットの常時接続サービスを利用可能なインターネットマンションが知られている。
ところで、マンションの入居者の中には、単に生活の拠点としてのみならず、ビジネスの拠点としても利用する入居者が増えてきた。SOHO(Small・Office・Home・Office)ワーカーがその代表例である。SOHOとは、情報通信ネットワークや各種情報処理機器を駆使して仕事を行う知的空間としての小規模なオフィスをいう。また、企業によってはマンションをサテライトオフィスとして利用することもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したインターネットマンションをSOHO利用する場合、以下に列挙する(1)〜(4)の問題が発生し、従来、IT(Information・Technology)対応事務所ビルのテナントと同様の運用を行うことは不可能であった。
(1)SOHO利用を前提とした場合、利用するユーザにより、回線品質のニーズが異なる(1Mbps〜10Mbps)。
(2)マンション共用部に設置されるスイッチングハブによりマンション棟内のセキュリティは基本的に確保されているが、SOHOユーザには十分でない。
(3)上記した(1)・(2)を要因として自らが専用のインターネット回線を引き込み利用しようと思っても共用部の配線ルートがなく、配線の後工事は不可能であった。
(4)マンション向けサービスは、サーバ設置が不可能な商用利用できない個人向けを主としたサービス構成であり、それに対応したコスト提供である。従って新規にSOHO向けメニューが必要となってくる。
【0004】
本発明は上記諸々の事情に鑑みてなされたものであり、SOHO利用者向けに別系統の配線、およびラックを用意することにより、マンション内の住戸でありながらIT対応事務所ビルのテナントと同様の運用を可能とする、集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、集合住宅の入居者がプロバイダによるネットワーク情報サービスの提供を受けるために用いる集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムであって、前記集合住宅の専用部に敷設される第1の電話回線とは別に、在宅で事業を行う入居者向けに第2の電話回線が敷設され、前記それぞれの電話回線を介し、それぞれが必要とするプロバイダとの間に構築される通信インフラストラクチャに接続することにより、そのサービス提供を受けることを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、一般入居者とSOHO利用者様に別系統の電話回線を敷設しておくことにより、入居者はその電話回線を選択し、かつ、利用者によって異なる品質を持つ通信回線および情報サービスプロバイダを選択利用することで、マンション内住戸でありながらIT対応事務所ビルのテナントと同様な運用が可能になる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のネットワーク情報サービス利用システムにおいて、前記集合住宅の共有部に設置され、前記第1の電話回線をシェアして特定のポートにのみパケットをスイッチングするスイッチングハブと、加入者端末用の前記ポートを備え、前記第1の電話回線を用いたパケット交換または電話交換サービスを行う集線モデムとを収容する第1のラックと、前記集合住宅の共有部に設置され、前記第2の電話回線をシェアして、特定のポートにのみパケットをスイッチングするスイッチングハブと、加入者端末用の前記ポートを備え、前記第2の電話回線を用いたパケット交換または電話交換サービスを行う集線モデムとを収容する第2のラックと、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、スイッチングハブと集線モデムを収容した別系統のラックを用いそれぞれの回線を収容することで、セキュリティの確保が可能となり、また、配線後は工事が不要となる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のネットワーク情報サービス利用システムにおいて、前記第2の電話回線には専用部にルータを介して設置される商用サーバが接続されることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、第2の回線に接続される商用サーバにより、別途用意されるSOHOサービスメニューを利用して、例えば、ドメメイン取得、ホスティングサービス等を行い、商用利用が可能となる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のネットワーク情報サービス利用システムにおいて、前記情報サービスプロバイダとの間に構築される通信インフラストラクチャは、前記集合住宅に敷設される第1と第2の電話回線と、前記集合住宅に引き込まれる光ファイバによる通信回線を通信媒体とすることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、光ファイバによる専用線を通信媒体とするため、マンション等集合住宅の居住者に対してブロードバンドのインターネットサービス提供が可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のネットワーク情報サービス利用システムの一実施形態を説明するために引用した図である。
図1に示すように、マンション内にはイーサネット(登録商標)によるLAN回線が張りめぐられており、専用部1(各住戸)に一般入居者用に敷設された電話回線11(以下、一般配線という)には加入者端末13が接続される。専用部1にはまた、SOHO入居者のために別系統の電話回線12(以下、SOHO配線という)も敷設されており、このSOHO配線12には、ルータ14を介して商用サーバ15が接続される。
一方、共用部2には、電子機器収容箱である19インチラック21、22(JIS規格やEIA規格によってそれぞれ標準化され、パネル面の横幅が19インチ(44.45mm)の整数倍と定められている)が設置され、それぞれに後述するLAN制御機器が収納されている。ここで、LAN制御機器は、スイッチングハブ、ルータ、集線モデム等から構成される。以降、便宜上19インチラック21を一般ラック、19インチラック22をSOHOラックと称する。
【0014】
スイッチングハブは、一般配線11、あるいはSOHO配線12を束ねて特定のポートにのみパケットをスイッチングする機能を持ち、集線モデムは、加入者端末13(商用サーバ15)用のポートを備え、束ねられた配線を用いてパケット交換、あるいは電話サービスを行う機能を持つ。ルータは、マンション1内に構築される有線LANと、マンション外に構築されるLAN間データの中継、あるいは交換を行うコンピュータである。いずれも詳細は後述する。
上記した一般ラック21、SOHOラック22は、集線モデムまで光ファイバケーブル等の高速インターネット回線3を引き込み、インターネット5によるネットワーク情報サービスを行うプロバイダ(ISP:Internet・Service・Provider)のコンピュータ4に接続されている。このようにしてマンション内各住戸に個人用、あるいはSOHO用インターネット常時接続環境が設備されている。
【0015】
なお、運用の形態として、SOHO利用者は、SOHO配線12およびSOHOラック22を、例えば、管理組合から借り受け、自社(自分)が希望する品質を持つ通信媒体である高速インターネット回線3、およびISP4を選択して利用する。
この運用により、マンション内の住戸でありながら、希望するユーザは、IT対応事務所テナントと同様な運用も可能となる。管理組合としては、共用設備の一部を駐車場同様受益者負担で運用することにより、組合会計に利益を落とすことも可能になる。
【0016】
図2は、図1に示す一般ラック、SOHOラックのそれぞれに収納されるLAN制御機器の接続構成を示すブロック図である。
LAN制御機器は、光回線終端装置(ONU)221と、ルータ222と、スイッチングハブ(S−HUB)223と、マンションの、例えばフロア単位に配置される複数の集線モデム装置(MDU)224で構成される。
ONU221は、ISPのコンピュータ4とは高速インターネット回線3である光ファイバケーブルを介して接続され、ISPのコンピュータ4からこの光ファイバケーブルを介して送出される直流信号を電話回線に応じた信号形式に変換する他、制御ビットの挿入を行い送受信するディジタル回線用の光宅内回線終端装置である。
【0017】
ルータ112は、マンション内に構築されるLANと、マンション外に構築される、例えば周辺地域の無線LAN等、複数のLANを接続するコンピュータであって、LAN間データの中継、あるいは交換を行う。ルータ112の基本的な機能の一つであるパケット転送は、パケットに書き込まれてあるヘッダ情報を参照することにより目的の加入者端末を含むコンピュータに必要なデータを転送する。
パケットのヘッダ情報には、ネットワーク機器のネットワークインタフェースカード(NIC)固有のMACアドレス(Media Access Control)とIPルーティングに必要な転送先のIPアドレスが書き込まれており、この2つのアドレスを参照することでデータの転送処理を実現している。マンション内に構築されるLAN制御機器では、インターネットの常時接続に使用される専用型のポイント・ツー・ポイントのプロトコルに従いアドレス認証が行なわれることとする。詳細は、同社から平成13年2月19日に出願済みの特願2001−42088に開示されている。
【0018】
スイッチングハブ223は、LANスイッチとも呼ばれるネットワークケーブルを束ねる集線装置であり、特定のポートにしかパケットを転送しないブリッジ機能を有し、イーサネット(登録商標)LAN特有の衝突やトラフィックを軽減した高速ネットワーク環境を実現する。ここでは、スイッチングハブ223が内蔵するポートに、マンションのフロア毎に設置された複数のMDU224が接続される。
MDU224は、マンション内に敷設された電話線を用いてパケットの交換と電話サービスとを行う、LAN接続された加入者端末のための接続用ポートを持つ集線モデムである。
【0019】
図3に、マンションの各フロアに設置されるMDU224の配線接続構造を示す。ここでは、HomePNA(Phoneline Networking Alliance)と称される家庭内にある電話線を利用するネットワークの規格が用いられ、接続や設定が容易であると共に、既設の電話線を利用するため配線工事やケーブル費用を要しない。
MDU224は、8戸分の加入者端末接続用のポート(8個の電話ジャックの接続口)を備え、更に、ルータ112等ゲートウェイデバイスのためにイーサネット(登録商標)ポートを備えている。ここでは、イーサネット(登録商標)ケーブル(CAT線)を介してルータ112が接続される。また、各住戸に設置された加入者端末は、MDU224のポート、電話線(UTP:Un−shielded Twisted・Pair)を介してジャックパネルに接続され、MDF(マルチ接続可能な端子板)の接続端子を介して各住戸への電話配線、および通信事業者が管理する電話交換網に接続される。
なお、MDU224は、直接MDFにある端子に繋げてもインターネット接続は可能であるが、インターネット線と通信事業者の回線の障害を切り分けするためにここではジャックパネルを使用するものとする。
【0020】
上記した集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムにより、SOHO入居者は、マンション内の住戸でありながらIT対応事務所ビルのテナントと同様の運用を可能とすることができ、ドメインの取得やホスティングサービス等のSOHO向けメニューを用意することで商用利用のための環境を構築することができる。
勿論、一般入居者は、大容量ネット常時接続環境を活かし、これまでにない双方向サービスの利用が可能となる。例えば、VoIP(Voice IP)を利用した格安な電話サービス、ゲームセンタやマンション間で、将棋、麻雀、囲碁、格闘技ゲーム等を行うことのできるネット対戦ゲーム、各種センサにより遠隔モニタリングする遠隔医療、介護サービス、CATV(Cable TV)の機能を吸収したネット放送局、好きな時間に好きなカリキュラムを双方向で学習できる通信教育等である。
【0021】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、一般入居者とSOHO利用者様に別系統の電話回線を敷設しておくことにより、入居者はその電話回線を選択し、かつ、利用者によって異なる品質を持つ通信回線および情報サービスプロバイダを選択利用することで、SOHO入居者は、マンション内住戸でありながらIT対応事務所ビルのテナントと同様な運用が可能になる。一般入居者もまた、大容量ネット常時接続環境を活かし、これまでにない双方向サービスの利用が可能となる。
【0022】
請求項2に記載の発明によれば、スイッチングハブと集線モデムを備えた別系統のラックを用いそれぞれの回線を収容することで、セキュリティの確保が可能となり、また、配線後は工事が不要となる。
【0023】
請求項3に記載の発明によれば、第2の回線に接続される商用サーバにより、別途用意されるSOHOサービスメニューを利用して、例えば、ドメメイン取得、ホスティングサービス等を行い、商用利用が可能となる。
【0024】
請求項4に記載の発明によれば、光ファイバによる専用線を通信媒体とするため、マンション等集合住宅の居住者に対してブロードバンドのインターネットサービス提供が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムの一実施形態を説明するために引用した図である。
【図2】図1に示す一般ラック、SOHOラックのそれぞれに収納されるLAN制御機器の接続構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示すMDUの配線接続構造を説明するために引用した図である。
【符号の説明】
1 専有部
2 共有部
3 高速インターネット回線(光ファイバケーブル)
4 ISPのコンピュータ
5 インターネット
11 第1の電話回線(一般配線)
12 第2の電話回線(SOHO配線)
13 加入者端末
15 商用サーバ
21 第1のラック(一般ラック)
22 第2のラック(SOHOラック)
221 光回線終端装置(ONU)
222 ルータ
223 スイッチングハブ(S−HUB)
224 集線モデム(MDU)
Claims (4)
- 集合住宅の入居者がプロバイダによるネットワーク情報サービスの提供を受けるために用いる集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システムであって、
前記集合住宅の専用部に敷設される第1の電話回線とは別に、在宅で事業を行う入居者向けに第2の電話回線が敷設され、
前記それぞれの電話回線を介し、それぞれが必要とするプロバイダとの間に構築される通信インフラストラクチャに接続することにより、そのサービス提供を受けることを特徴とする集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システム。 - 前記集合住宅の共有部に設置され、前記第1の電話回線をシェアして特定のポートにのみパケットをスイッチングするスイッチングハブと、加入者端末用の前記ポートを備え、前記第1の電話回線を用いたパケット交換または電話交換サービスを行う集線モデムとを収容する第1のラックと、
前記集合住宅の共有部に設置され、前記第2の電話回線をシェアして、特定のポートにのみパケットをスイッチングするスイッチングハブと、加入者端末用の前記ポートを備え、前記第2の電話回線を用いたパケット交換または電話交換サービスを行う集線モデムとを収容する第2のラックと、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システム。 - 前記第2の電話回線に、専用部にルータを介して設置される商用サーバが接続されることを特徴とする請求項1に記載の集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システム。
- 前記プロバイダとの間に構築される通信インフラストラクチャは、前記第1と第2の電話回線と、前記集合住宅に引き込まれる光ファイバによる通信回線を通信媒体とすることを特徴とする請求項1に記載の集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002219700A JP2004064399A (ja) | 2002-07-29 | 2002-07-29 | 集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002219700A JP2004064399A (ja) | 2002-07-29 | 2002-07-29 | 集合住宅向けネットワーク情報サービス利用システム |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=31940537
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006195967A (ja) * | 2004-12-13 | 2006-07-27 | Japan Care Service Corp | 随時対応型訪問介護サービスシステム |
JP6427835B1 (ja) * | 2017-12-28 | 2018-12-05 | 株式会社エプコ | 充電設備運用支援システムおよび充電設備運用支援方法 |
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2002
- 2002-07-29 JP JP2002219700A patent/JP2004064399A/ja not_active Withdrawn
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