JP2004064109A - データ記録媒体、データ記録再生装置及びデータ記録方法 - Google Patents

データ記録媒体、データ記録再生装置及びデータ記録方法 Download PDF

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神宝 啓孝
Takashi Hiyama
檜山 隆
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Abstract

【課題】電子透かしが埋め込まれたデータか否かをデータ記録媒体単体で判別することを可能とする。
【解決手段】電池17から報知装置16への電力の供給を制御することができるスイッチ15をオン操作することにより、電子透かし検出回路13がメモリ11に電子透かしが埋め込まれたデータを記録することを検出した際に、報知装置16から音、光、振動、香気のいずれか一つ又は複数個の報知情報を出力する。更に、電子透かし検出回路13により検出された異なる内容の電子透かしに応じて、異なる内容の報知情報を報知装置16から出力する。また、電子透かし検出回路13により検出された電子透かしの内容に対応して、使用者が予め設定したデータのデータ種別或いはデータ種別の分類情報を判別することができるデータ判別回路14を用いて、分類された該データ種別或いはデータ種別の分類情報に応じた異なる内容の報知情報を報知装置16から出力する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ記録媒体、データ記録再生装置及びデータ記録方法に関し、特に、電子透かしを埋め込んだデータを記録しているメモリカード等のデータ記録媒体を該データ記録媒体単体で判別することができるデータ記録媒体、データ記録再生装置及びデータ記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの普及と共に、AV(Audio Visual)機器のデジタル化が進んだことから、デジタルコンテンツを流通させる手段が急増している。これに伴い、近年、音声データや画像データ等のデジタルコンテンツの不正コピーが問題となっている。かかるデジタルコンテンツの不正コピーを防止するための方策として、電子透かし(Digital Watermark)処理により、デジタルコンテンツの著作権の所在を示す著作権情報を埋め込む方法が提案されている。
【0003】
電子透かし処理とは、音声データや画像データ内に存在していて、人間の知覚上重要ではないデータ部分、即ち、再生される音楽や映像に関して人間の知覚からは殆ど認知することができない冗長なデータ部分に、雑音として、例えば著作権保護などの情報を非公開の秘密の処理方法に基づいて埋め込む処理のことである。かかる電子透かし処理を用いて、電子透かしとして著作権情報が埋め込まれた音楽データや画像データ等は、埋め込まれている著作権情報を除去することが極めて困難であり、フィルタリング処理やデータ圧縮処理を施した後であっても、電子透かしとして一旦埋め込まれた著作権情報はそのまま音楽データや画像データと一緒に記録されたままとなり、音楽データや画像データの再生の際に、該著作権情報が最初に取り出されて、以降の再生動作を抑止して、不正コピーを防止することができる。
【0004】
また、電子透かし処理を用いた従来例として、特開平11−145840号公報「送信及び/又は記録装置、受信及び/又は再生装置、送受信/記録再生装置、送受信システム、送信及び/又は記録方法、受信及び/又は再生方法。並びに、記録媒体」に記載された技術がある。以下に、特開平11−145840号公報に記載の従来の実施形態について図4を参照しながら説明する。ここに、図4は、特開平11−145840号公報に記載の従来の実施形態における電子透かし処理の動作を説明するための画像信号を示す信号シーケンス図である。
【0005】
画像信号は、図4(A)に示すように、1水平区間が、当該画像信号を画面表示する期間である有効画面期間と画面表示しない期間である水平ブランキング期間とに分割されている。なお、図4(A)においては、当該画像信号が、有効画面期間中において、信号レベルが一定の信号であるものとして示しているが、実際には、画像内容に応じて、有効画面期間中に信号レベルが変化する信号である。
【0006】
一方、電子透かしの画像信号を図4(A)の画像信号に挿入する際の挿入波形は、図4(B)に示すように、図4(A)の画像信号の有効画面期間に同期した波形となっている。更に、かかる電子透かしの挿入波形は、挿入対象の画像信号の有効画面期間をA領域とB領域との2つの領域に分割した際に、A領域の部分が“1”のレベルとなっており、B領域の部分が“0”のレベルとなっている固定の信号レベルからなる波形とされている。そして、図4(A)に示す画像信号と、図4(B)に示す挿入波形とを合成したものが、図4(C)に示す挿入後の合成画像信号の信号波形となり、このような合成処理を1画面分或いは複数画面分行なった合成信号が、電子透かし処理により挿入波形を重畳した合成画像信号となる。
【0007】
続いて、かかる電子透かし処理により挿入波形が重畳されている合成画像信号から、電子透かしとされる挿入波形を検出する場合は、図4(C)に示すような合成画像信号即ち前記挿入波形を挿入後の信号の信号波形において、A領域の信号からB領域の信号を減算し、減算した差分信号を水平区間毎に累積加算していく。かくのごとき累積加算を施すことにより、図4(A)に示す画像信号の成分が、挿入波形に対してランダムな信号波形となっているため、前記差分信号の中に含まれる図4(A)の画像信号成分は限りなく0に近接していく。一方、挿入波形は、“1”レベル(A領域)と“0”レベル(B領域)との一定レベルの繰り返しであり、前記差分信号として、該挿入波形の“1”レベルと“0”レベルとの差分データが累積加算されていく。而して、図4(B)のごとき挿入波形のデータ即ち電子透かし用の信号が浮き上がってくる。
【0008】
従って、かくのごとき例により示した電子透かし処理によれば、挿入波形が既知の場合であれば、前記差分信号を検出することにより、電子透かし用の挿入波形が画像信号に正相で挿入されたか、又は、逆位相で挿入されたかを検出することができる。なお、ここでは、電子透かし処理の例として最も簡単な例を示したが、かかる場合のみが限らず、例えば、挿入波形の周波数を図4(A)の有効画面期間を2分するA及びBの期間の周波数よりも更に上げたり、また、挿入波形の波形を“1”レベルと“0”レベルの繰り返しではなく更に複雑にしたり、周期を固定して信号波形を変形したりしても良い。
【0009】
また、ここでは、電子透かし処理の例として、画像信号の水平区間内の有効画面期間に対して挿入波形を重畳する処理を示しているが、画面に対して挿入波形を垂直方向に重畳する処理を行なうことも可能である。また、水平方向と垂直方向とは互いに相関がないので、それぞれ独立に異なる挿入波形を水平方向と垂直方向とに重畳する処理を行なうことも可能である。
【0010】
次に、電子透かしを用いてデータの種類を識別する従来例として、特開平11−144381号公報「データ記録再生装置、同装置に用いられる記録媒体、コンピュータシステム及びデータ再生方法」に記載された技術がある。以下に、電子透かしをデータの種類の識別用に利用する従来の実施形態について、特開平11−144381号公報に記載の図面を参照して説明する。ここに、図5は、電子透かしを利用する従来技術である特開平11−144381号公報に記載のコンピュータシステムの実施形態を示すブロック構成図である。
【0011】
図5に示すコンピュータシステムは、パーソナルコンピュータ(以下、PCと称す)51、データ記録再生装置としてのDVD−RAMドライブ52及び記録媒体53により構成されている。PC51は、一般的なコンピューティング機能を備えており、DVD−RAMドライブ52の上位装置として機能し、DVD−RAMドライブ52を介して記録媒体53に対してデータの書込み/読出しを行なうことができる。
ここで、記録媒体53に書き込むデータの種類(即ち、信頼性を要求されるコンピュータデータと、記録再生時間の連続性が要求される映像データとの2種類のデータ)を識別するための識別情報として、PC51側において、映像データに対しては、電子透かし情報(Digital Watermark)が複数の箇所に埋め込まれる。
【0012】
DVD−RAMドライブ52(データ記録再生装置)は、PC51から送られてくるコンピュータデータ又は映像データの2種類のデータの記録再生処理を行なうことができるが、前述のごとく、映像データの中に、データの種類を識別する(即ち、映像データであることを識別する)ために埋め込まれている電子透かし情報(Digital Watermark)を検出して、記録再生するデータの種類を識別することにより、データ種類に応じて、記録再生する動作を切り替えるように制御している。
【0013】
データの書込み時において、PC51からDVD−RAMドライブ52に対して、書込み命令が出力されると共に、その書込み対象となるデータが出力される。DVD−RAMドライブ52側においては、書込み対象データと書込み命令とが、I/F54を介して入力されると、該書込み対象データをメモリ59に順次格納しながら、書込み回路55を通じて、該書込み対象データを記録媒体53に書き込む。
ここで、通常は、記録媒体53に対するデータの書込み後、信頼性向上のためにデータが正しく記録媒体53に記録されているか否かをチェックするためのベリファイ処理が、ベリファイ管理部57を動作させて行なわれるが、本実施形態においては、かかるベリファイ処理は、書込み対象のデータの種類に応じて制御されている。
【0014】
即ち、記録媒体53に対するデータの書込みが終了すると、CPU56は、Watermark検出部58を通じて、記録媒体53に書き込んだデータに電子透かし情報(Digital Watermark)が埋め込まれているか否かをチェックする。その結果、電子透かし情報(Digital Watermark)が埋め込まれていないデータであれば、当該データはコンピュータデータであると判別することができる。従って、CPU56は、ベリファイ管理部57を通じて、記録媒体53に書き込んだコンピュータデータに対するベリファイ処理を実行する。即ち、コンピュータデータの場合には、信頼性を重視して、記録媒体53に書き込んだデータを読出し回路55aを介して一旦読み出して、正しく記録されていたか否かをチェックし、正しく記録されていない場合には、ベリファイ管理部57を制御して、再度書込みを実行させるなどの処理を行なう。
【0015】
一方、電子透かし情報(Digital Watermark)が埋め込まれているデータである場合には、記録媒体53に書き込んだ当該データは、映像データであると判別することができる。この場合、CPU56は、記録媒体53に書き込んだ映像データに対するベリファイ処理を行なうことなく、書込み処理を終了する。
【0016】
かくのごとく、電子透かし情報(Digital Watermark)の有無により、記録媒体53に書き込んだデータが、コンピュータデータか映像データかを判別し、コンピュータデータの場合にのみ、書込みデータに対するベリファイ処理を行ない、書込みデータの信頼性を向上させることができる。一方、信頼性よりもデータ記録時の時間的な連続性を重視する映像データに対しては、ベリファイ処理を省略して連続的に記録媒体53にデータを書き込むことにより、書込み処理に要する時間を短縮させることができる。
【0017】
同様にして、記録媒体53からのデータの読出し時においては、電子透かし情報(Digital Watermark)の有無により、記録媒体53から読出し回路55aを介して読み出された読出しデータがコンピュータデータか映像データかを判別し、電子透かし情報(Digital Watermark)が埋め込まれていないコンピュータデータの場合にのみ、読出しエラーが伴うデータに対するリトライ処理を、リトライ管理部57aを制御して行なう。一方、信頼性よりもデータ再生時の時間的な連続性を重視する映像データに対しては、たとえ、読出しエラーを伴うデータが読み出されたとしても、リトライ処理を省略して連続的に記録媒体53からデータを読み出すことにより、読出し処理に要する時間を短縮させることができる。
【0018】
次に、電子透かし(Digital Watermark)を用いたICカードの暗号化技術の従来例として、特開2002−101092号公報「個人認証装置、個人認証情報記憶媒体、個人認証システム、個人認証方法、個人認証プログラムを記憶した媒体、個人認証情報登録方法および個人認証情報認証方法」に記載の技術がある。以下に、電子透かしを用いたICカードの暗号化技術の従来の実施形態について、特開2002−101092号公報に記載の図面を参照して説明する。ここに、図6は、電子透かしを用いたICカードの従来の暗号化技術である特開2002−101092号公報に記載の個人認証システムの実施形態としての模式的なデータ処理の流れを示す模式図である。
【0019】
図6に示す個人認証システムにおいては、ICカード60を取得する際に、登録業者の登録端末61において、該ICカード60の所有者である各個人が、予め、該所有者に関する個人情報(例えば、氏名,住所など)と該所有者に関する画像(例えば、顔)とをデータとしてICカード60に書き込んで登録しておき、買い物などの際に、該ICカード60をPOS端末62に装着して、本人の認証を行なうものである。
まず、ICカード60の所有者は、該ICカード60を取得する際に、電子透かしを入れる画像データ61a,個人情報データ61b,登録業者の秘密鍵VSを取得する。画像データ61aは、一例として、ICカード60の所有者の身体(例えば、顔)を表すものを利用することができる。また、個人情報データ61bは、ICカード60の所有者個人の氏名,住所,年齢などであるが、当該ICカード60の使用用途によって適宜変更可能である。
【0020】
そして、画像データ61aと個人情報データ61bとを登録業者の秘密鍵VSを利用して電子透かし化処理を施すと共に、更に、個人情報データ61bを所有者の秘密鍵OSを使用して暗号化して、両者をICカード60に書き込む。
この結果、図6に示すように、ICカード60には、透かし入り画像データ60aと暗号化データ60bとが保存されることになる。
【0021】
次に、ICカード60を使用してPOS端末62において個人認証を行なう場合は、登録業者の公開鍵VPと所有者の公開鍵OPとを用いて、透かし入り画像データ60aと暗号化データ60bとから、当該ICカード60の所有者の個人情報データa 62aと個人情報データb 62bとをそれぞれ抽出する。抽出された2つの個人情報データa 62aと個人情報データb 62bとを照合することにより、個人認証を行なうと共に、ICカード60に記録されているデータの改ざんの有無をチェックする。
【0022】
以上のように、図6に示す電子透かしを用いたICカードの従来技術においては、ICカードに対して電子透かしを埋め込み、埋め込んだ電子透かしを抽出するために、所有者と登録業者との二組の秘密鍵と公開鍵とを利用して、ICカードに記録されている画像データと情報データとの改ざんを防止でき、ICカードの記録内容を極めて安全性の高いものとすることができる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、メモリカード等のデータ記録媒体は、カードケースの構造上、どのメモリカードに如何なるデータが記録されているのか、特に、所定のメモリカードに使用者が必要としているデータや、探しているデータが記録されているのか、といったことは、メモリカードに記録されているデータを読出し再生することができるメモリカード再生機上でしか確認することができず、大変不便であり、手間のかかる作業になってしまうのが現状である。
【0024】
即ち、従来技術として前述した特開平11−145840号公報に記載の技術においては、電子透かしをデータ(即ち、画像信号)に埋め込んだとしても、所定の記録媒体(例えば、メモリカード)に、電子透かしが埋め込まれたデータが記録されているか否かということまでは、一旦、データ(即ち、画像信号)の再生を行なわない限り、分からなかった。
また、電子透かし情報の有無により、データの記録再生動作を切り替えさせる従来技術である特開平11−144381号公報に記載の技術においても、また、電子透かし化した個人情報をICカードに埋め込む従来技術として前述した特開2002−101092号公報に記載の技術においても、更には、かかる従来技術とは異なる如何なる従来技術にあっても、記録媒体をデータ読出し再生用機器に搭載して、当該記録媒体に記録されているデータを再生すること無しに、当該記録媒体に記録されているデータに電子透かし情報が埋め込まれているか否かを、使用者が知ることは不可能であり、当該記録媒体単体では、該記録媒体に電子透かしが埋め込まれているか否かを知ることが全く不可能であった。
【0025】
而して、例えば、記録媒体に記録されるデータ種別(例えば、個人情報,画像データ,音楽データ,通常のデータなど)に応じて、電子透かしの有無を含めて、異なる内容の電子透かしを埋め込むこととしても、該記録媒体単体では、如何なるデータが記録されているか否かを全く知ることができず、一旦、該記録媒体のデータ再生用機器により再生する動作が必要となり、電子透かし技術を用いた記録媒体の操作性に難点があった。
【0026】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、データ記録媒体に記録される特定のデータに対しては、該データのデータ種別に応じた異なる内容の電子透かしを予め埋め込み、かかる電子透かしが埋め込まれている特定のデータを記録しているデータ記録媒体に関し、該データ記録媒体のデータを再生する操作を改めて行なうことなく、該データ記録媒体単体から、電子透かしが埋め込まれて記録されている特定のデータのデータ種別に応じて、異なる刺激情報、例えば、報知音,報知香気,報知振動,報知光など、使用者の知覚系に感応する刺激情報を報知情報として発生させ、該報知情報に応じて特定のデータが記録されているデータの種別(個人情報,画像データ,音楽データ,通常のデータなど)を特定することができると共に、かかる特定のデータが記録されているデータ記録媒体であるか否かを使用者に報知することを可能にせんとするものであり、もって、使用者が探している特定のデータが記録されているデータ記録媒体を、データの読出し再生操作を伴うことなく、データ記録媒体単体で確認することを可能にせんとするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るデータ記録媒体、データ記録再生装置及びデータ記録方法は、前述した目的を達成するために、映像、音声などの種々のデータを記録することが可能なデータ記録媒体において、電子透かしが埋め込まれた特定データが記録されている場合に、該特定データのデータ種別に応じて埋め込まれた異なる内容の電子透かしに応じて、異なる音,香気,振動,光(即ち、特定データの記録を報知するために、データ種別毎に異なる報知情報として、異なる内容の報知音,報知香気,報知振動,報知光)等のいずれか又は複数の報知情報を発生させることが可能な報知装置を、データ記録媒体に備え、備えられた該報知装置は、データ記録媒体に設けられたマニュアル操作可能なスイッチをオンさせることにより、電子透かしが埋め込まれた特定のデータが記録されているデータ記録媒体であるか否かを判別して、特定のデータが記録されている場合には、該特定のデータのデータ種別に応じて異なる内容の電子透かしが埋め込まれている特定のデータの種別に基づいて、異なる内容の報知音,報知香気,報知振動,報知光等を発生させるように構成されているものであり、一方、前記スイッチをオフさせることにより、電子透かしが埋め込まれた特定のデータが記録されているデータ記録媒体であっても、報知音,報知香気,報知振動,報知光等の発生を停止させるように構成されている。
即ち、本発明に係るデータ記録媒体は、以下のごとき具体的な技術手段から構成されている。
【0028】
第1の技術手段は、電子透かしが埋め込まれたデータが記録されていることを検出することができる電子透かし検出手段と、該電子透かし検出手段により前記電子透かしが埋め込まれていることが検出された際に、使用者の知覚系に感応させることができる刺激情報を報知情報として出力することにより、前記電子透かしが埋め込まれたデータが記録されていることを使用者に報知する報知手段とを備えているデータ記録媒体とすることを特徴とするものである。
【0029】
第2の技術手段は、前記第1の技術手段に記載のデータ記録媒体において、前記報知手段が出力する前記報知情報が、音、光、振動、香気のいずれか一つ又は複数個の報知情報からなっているデータ記録媒体とすることを特徴とするものである。
【0030】
第3の技術手段は、前記第1又は第2の技術手段に記載のデータ記録媒体において、データに埋め込まれる前記電子透かしが、前記データのデータ種別に応じて異なる内容の電子透かしからなっていて、前記電子透かし検出手段が、異なる内容の電子透かしを判別して検出することができるデータ記録媒体とすることを特徴とするものである。
【0031】
第4の技術手段は、前記第3の技術手段に記載のデータ記録媒体において、前記報知手段が、前記電子透かし検出手段により判別して検出された異なる内容の電子透かしそれぞれに応じて、前記報知情報を異なる内容からなる報知情報として出力することが可能であるデータ記録媒体とすることを特徴とするものである。
【0032】
第5の技術手段は、前記第1乃至第4の技術手段のいずれかに記載のデータ記録媒体において、異なる内容の電子透かしそれぞれに対応するデータ種別を分類分けしてデータ種別の分類情報として予め設定することができるデータ判別手段を備え、前記電子透かし検出手段により検出された異なる内容の電子透かしそれぞれに基づいて、前記データ判別手段が、予め設定されている前記データ種別の分類情報を索引することにより、検出された異なる内容の電子透かしに該当するデータ種別の分類情報を特定して判別することができるデータ記録媒体とすることを特徴とするものである。
【0033】
第6の技術手段は、前記第5の技術手段に記載のデータ記録媒体において、前記データ判別手段により特定して判別された前記データ種別の分類情報に応じて、前記報知手段が、前記報知情報を異なる内容からなる報知情報として出力することが可能であるデータ記録媒体とすることを特徴とするものである。
【0034】
第7の技術手段は、前記第1乃至第6の技術手段のいずれかに記載のデータ記録媒体において、使用者がマニュアル操作することが可能なスイッチを備え、該スイッチのオン/オフ操作により、前記報知手段からの前記報知情報の出力動作を制御することを可能とするデータ記録媒体とすることを特徴とするものである。
【0035】
第8の技術手段は、前記第1乃至第7の技術手段のいずれかに記載の前記データ記録媒体に記録されるデータとして、データ種別に応じて電子透かしを埋め込んだ状態のデータを前記データ記録媒体に記録させることができ、また、前記電子透かしが埋め込まれているデータを前記データ記録媒体から読み出すことができるデータ記録再生装置とすることを特徴とするものである。
【0036】
第9の技術手段は、データ記録媒体に記録されるデータのデータ種別に応じて電子透かしを埋め込んだ状態のデータを、前記データ記録媒体に記録するデータ記録ステップと、該データ記録ステップにより記録された前記データに埋め込まれた電子透かしを当該データ記録媒体単体で判別することができる電子透かし検出手段により、電子透かしが埋め込まれていることが検出された際に、使用者の知覚系に感応することができる刺激情報を報知情報として出力する検出・報知ステップとからなり、電子透かしが埋め込まれたデータが記録されていることを当該データ記録媒体単体で使用者に報知することを可能とするデータ記録方法とすることを特徴とするものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るデータ記録媒体の実施形態の一例を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る電子透かしを用いたデータ記録媒体の実施形態における構成の一例を示すブロック構成図である。
図1においては、本発明に係るデータ記録媒体として、メモリカード10を用いている場合を示しており、メモリカード10に記録するデータに対して電子透かしを埋め込む電子透かし埋め込み手段1と、メモリカード10に電子透かしが埋め込まれたデータを書き込むための書込み手段である外部機器2とを合わせて表示している。ここで、メモリカード10は、データが記録されるメモリ11と、電子透かしが埋め込まれたデータがメモリ11に記録されていることを、使用者に報知する判別・報知手段12とから構成される。
【0038】
また、判別・報知手段12は、メモリ11に記録されているデータに埋め込まれている電子透かしを検出すると共に、埋め込まれている該電子透かしの内容を特定して判別することができる電子透かし検出回路13と、電子透かし検出回路13からの電子透かしの内容に応じて、該電子透かしが埋め込まれた特定のデータのデータ種別或いは該データ種別の分類を判別することができるデータ判別回路14と、メモリカード10に使用者が必要とする特定のデータが記録されているか否かを、使用者が知りたくなった時に、マニュアル操作によりオン状態に設定することができるスイッチ15と、データ判別回路14からの駆動信号に基づいて、音,香気,振動,光(即ち、報知音,報知香気,報知振動,報知光)など、使用者の知覚系に感応させることができる刺激情報を報知情報として発生させ、電子透かしが埋め込まれた特定のデータが記録されていることを、データ種別或いは該データ種別の分類情報を含めて、使用者に報知することができる報知装置16と、電子透かし検出回路13とデータ判別回路14と報知装置16とに電力を供給する電池17とから構成されている。
【0039】
また、スイッチ15は、マニュアル操作によりオン状態に設定した状態においては、報知装置16に対して電池17からの電力が供給されて、報知装置16が作動可能な状態にされる。なお、スイッチ15のオン/オフ操作により、報知装置16が作動可能な状態/作動停止の状態に切替制御される場合のみに限るものではなく、スイッチ15のオン/オフ操作により、電子透かし検出回路13からの信号を受信するデータ判別回路14の作動及び/又は報知装置16の作動を制御することを可能とすることとしても良い。
【0040】
また、判別・報知手段12には、前述のごとく、メモリ11に記録されているデータに埋め込まれている電子透かしを、電子透かしの内容と共に判別して検出することができる電子透かし検出回路13が備えられており、該電子透かし検出回路13により検出された電子透かしの内容(電子透かしの有無も含め)に応じて、データ判別回路14は、メモリ11に記録されているデータのデータ種別(例えば、画像データ,音楽データ,個人情報に関するデータなど)を判別することができる。
【0041】
ここで、埋め込まれた電子透かしの内容に応じて、即ち、異なる内容の電子透かしに対応するデータ種別(例えば、画像データ,音楽データ,個人情報,一般のデータなどのデータ種別)に応じて、使用者に報知すべき報知情報を異なる内容の報知情報として出力するか、などの報知方法を、使用者が適宜選択して、データ判別回路14に設定することも可能である。あるいは、記録されているデータが、消去せずに保存すべきデータかあるいは消去せずに追記することが可能なデータかあるいは上書きして消去することが可能なデータかなどのデータ属性(データ種別)に応じて、使用者に報知すべき報知情報を異なる内容の報知情報として出力するか、などの報知方法を、使用者が適宜選択して、データ判別回路14に設定することも可能である。
【0042】
更には、異なる内容の電子透かしそれぞれに対応するデータ種別を分類分けして、データ種別の分類情報としてデータ判別回路14に使用者が予め設定する(例えば、画像データと音楽データを一つのデータ種別の分類情報として纏めるように分類分けして、予め設定するなど)ことも可能であり、かかる予め設定されているデータ種別の分類情報を、電子透かし検出回路13にて検出された電子透かしそれぞれに基づいて索引することにより、検出された異なる内容の電子透かしに該当するデータ種別の分類情報を特定して、特定された該データ種別の分類情報に応じて、使用者に報知すべき報知情報を異なる内容の報知情報として出力することも可能である。
即ち、データ判別回路14は、電子透かし検出回路13により検出された電子透かしの内容に応じて、使用者が予め選択設定したデータ種別或いはデータ種別の分類情報を特定して判別することが可能であり、判別された該データ種別或いはデータ種別の分類情報に応じた駆動信号を報知装置16に対して出力することにより、所有者が所望するデータ種別或いはデータ種別の分類情報に応じた種類の報知情報を出力することができる。
【0043】
なお、データに埋め込まれる電子透かしの埋め込み方式としては、信号波形や画素等の標本値に特定の処理を施して埋め込む方式や、データを周波数成分に変換して、特定の周波数成分に埋め込む方式など種々の方式があるが、本発明においては、かかるいずれか特定の方式に限定されているものではない。
【0044】
また、電子透かし検出回路13においては、メモリ11から読み出したデータに対して、電子透かしの埋め込み時の埋め込み方式とは逆の処理(逆変換)を施すことにより、電子透かしを検出することができる。しかしながら、本発明に係るデータ記録媒体例えばメモリカード10においては、かかるデータの読出し再生動作を行なうことなく、当該メモリカード10に対してデータの書込み記録動作を行なう際に、電子透かしが埋め込まれた特定のデータを記録する記録動作がなされているか否かを、電子透かし検出回路13において常に監視し、電子透かしが埋め込まれた特定のデータが記録されようとしている場合には、該電子透かしの内容も含め、電子透かし検出回路13内の制御用メモリあるいはメモリ11内の制御専用のメモリ番地に記憶保存することにより、如何なる電子透かしが埋め込まれているデータが記録されているかを直ちに検出することが可能である。
【0045】
図2は、図1に示した報知装置16の実施形態の一例を示すブロック図であり、4種類の報知装置を例示している。メモリカード10には、かくのごとき複数の報知装置15のいずれか一つ又は複数の報知装置を予め備えており、而して、電子透かしを埋め込んだ特定のデータがメモリカード10に記録されている場合は、いずれか一つ又は複数の報知装置15が駆動されて、特定のデータが記録されている旨を使用者に報知することができる。
【0046】
図2(A)は、電子透かしが埋め込まれた特定のデータが記録されているデータ種別或いはデータ種別の分類情報を示すデータ判別回路14からの信号入力により鳴動する報知ブザー21よりブザー音(報知音)を発生させる場合を示し、図2(B)は、電子透かしが埋め込まれた特定のデータが記録されているデータ種別或いはデータ種別の分類情報を示すデータ判別回路14からの信号入力により発熱するサーマルヘッド22と該サーマルヘッド22からの熱により香気を発する香料23とからなり、香料23より香気(報知香気)を発生させる場合を示し、図2(C)は、電子透かしが埋め込まれた特定のデータが記録されているデータ種別或いはデータ種別の分類情報を示すデータ判別回路14からの信号入力により振動する振動モータ24より振動(報知振動)を発生させる場合を示し、図2(D)は、電子透かしが埋め込まれた特定のデータが記録されているデータ種別或いはデータ種別の分類情報を示すデータ判別回路14からの信号入力により発光するLED25より光(報知光)を発生させる場合を示している。
【0047】
ここに、複数種類のデータ種別からなるデータに異なる内容の電子透かしを埋め込んでメモリカード10に記録する場合については、以下の如く、報知装置15が構成されており、いずれか一つ又は複数の報知装置15が、検出された電子透かしの内容であるデータ種別或いはデータ種別の分類情報に応じて作動される。図2(A)に示す報知装置16においては、報知装置16に複数の音源を有する報知ブザー21を備えており、検出された電子透かしの内容であるデータ種別或いはデータ種別の分類情報を指定するデータ判別回路14から、報知装置作動の駆動信号が入力すると、報知ブザー21が該データ種別或いはデータ種別の分類情報に応じて異なる特定の音を報知音として発生して、メモリカード10に該データ種別或いはデータ種別の分類情報に応じた特定のデータが記録されていることを使用者に報知する。
【0048】
また、図2(B)に示す報知装置16においては、報知装置16に複数のサーマルヘッド22と複数のマイクロカプセル状の香料23とを備えており、検出された電子透かしの内容であるデータ種別或いはデータ種別の分類情報を指定するデータ判別回路14から、報知装置作動の駆動信号が入力すると、サーマルヘッド22が該データ種別或いはデータ種別の分類情報に応じて異なる香料23を加熱・破壊し、該データ種別或いはデータ種別の分類情報に応じた特定の香気を報知香気として発生して、メモリカード10に該データ種別或いはデータ種別の分類情報に応じた特定のデータが記録されていることを使用者に報知する。
【0049】
また、図2(C)に示す報知装置16においては、報知装置16に複数の振動周波数からなる振動モータ24を備えており、検出された電子透かしの内容であるデータ種別或いはデータ種別の分類情報を指定するデータ判別回路14から、報知装置作動の駆動信号が入力すると、振動モータ24がメモリカード10を該データ種別或いはデータ種別の分類情報に応じて異なる特定の振動周波数により報知振動として振動させて、メモリカード10に該データ種別或いはデータ種別の分類情報に応じた特定のデータが記録されていることを使用者に報知する。
【0050】
また、図2(D)に示す報知装置16においては、報知装置16に複数の異なる色光を発光するLED25を備えており、検出された電子透かしの内容であるデータ種別或いはデータ種別の分類情報を指定するデータ判別回路14から、報知装置作動の駆動信号が入力すると、該データ種別或いはデータ種別の分類情報に応じて異なるLED25が報知光として特定波長の光を発光し、該データ種別或いはデータ種別の分類情報に応じた特定のデータが記録されていることを使用者に報知する。
【0051】
以下に、本発明に係るデータ記録媒体の動作に関する実施形態の一例を、図3に示すフローチャートに従って説明する。ここに、図3は、本発明に係るデータ記録媒体の動作の一例を、メモリカード10を例にとって示しているフローチャートである。なお、図3に示すフローチャートにおいては、図1に示す報知装置16として、図2(A)に示すような報知ブザー21を備えていて、特定の電子透かしを埋め込んだ特定のデータ「A」が記録されている場合、報知ブザー21により該特定のデータ「A」のデータ種別(即ち、電子透かしの内容)に対応する報知音を発生する場合について説明するものとする。
【0052】
まず、メモリカード10にデータを記録せんとする際に、報知装置16を介してある特定の報知音を出力させたい特定のデータ「A」を記録せんとしているか否かを判別する(ステップS1)。特定の報知音を出力したい特定のデータ「A」を記録せんとする場合には(ステップS1のYES)、メモリカード10への記録対象の該特定のデータ「A」が生成又は保管されている外部機器2において、該特定のデータ「A」のデータ種別を特定することができる特定の電子透かしを、記録対象の特定のデータ「A」に対して埋め込む動作の指示をする(ステップS2)。
【0053】
次に、PC,デジタルスチルカメラ,携帯電話機などの当該外部機器2にメモリカード10を装着し、データ種別に対応した特定の電子透かしが埋め込まれている状態で特定のデータ「A」を当該メモリカード10に書き込む(ステップS3)。かかる特定の電子透かしが埋め込まれた特定のデータの書き込み動作がなされた際に、電子透かし検出回路13において、特定のデータに埋め込まれているデータ種別に対応した特定の電子透かしの内容を制御用メモリ内に保存記憶する。
特定のデータ「A」の書き込みが終了した後、当該メモリカード10を、外部機器2から取り外す(ステップS4)。
【0054】
一方、報知音を出力すべき特定のデータ「A」以外の通常のデータを記録せんとしている場合には(ステップS1のNO)、電子透かしが埋め込まれていない状態でデータをメモリカード10に書き込んだ後(ステップS13)、当該メモリカード10を、外部機器2から取り外す(ステップS4)。
以上の書き込み動作が終了すると、電子透かしが埋め込まれた特定のデータ「A」あるいは電子透かしが埋め込まれていない通常のデータのいずれかのデータが記録された状態のメモリカード10が単体で保管される状態になる。
【0055】
次に、単体で保管されているメモリカード10が外部機器2に装着されていない状態にある場合に、使用者が、当該メモリカード10に、データ種別毎に異なる特定の電子透かしが埋め込まれている特定のデータ「A」が記録されているか否かを、把握したくなった場合(ステップS5のYES)、メモリカード10に備えられているスイッチ15をオン操作する(ステップS6)。該スイッチ15は当該メモリカード10の使用者がマニュアル操作することが可能である。スイッチ15がマニュアル操作によりオン状態になると、図1において説明したように、メモリカード10内の報知装置16に電池17からの電力が供給されて、報知装置16が作動可能な状態となる。
【0056】
一方、データ判別回路14においては、電子透かし検出回路13により、メモリ11への書き込み動作時において検出されて、制御用メモリに記憶されている特定の電子透かしの有無情報又は電子透かし毎に対応するデータ種別或いはデータ種別の分類情報に基づいて、メモリ11内に記録されているデータのデータ種別が、所望のデータ種別或いはデータ種別の分類情報に対応する特定の電子透かしが埋め込まれた特定のデータ「A」であるか否かが判別される(ステップS7)。かかる判別結果として、特定のデータ「A」が記録されていると判定された場合には(ステップS8のYES)、データ判別回路14から報知装置16に対して駆動信号が出力され、該駆動信号を受信した報知装置16は、該特定のデータ「A」に対応する報知音を鳴動させる(ステップS9)。
【0057】
なお、図2に示すごとく、報知装置16としては、前述のごとく、報知音を鳴動させる報知ブザー21の場合のみに限らず、報知香気を出力するサーマルヘッド22と香料23とからなる場合、報知振動を出力する振動モータ24からなる場合、あるいは、報知光を出力するLED25からなる場合であっても良く、また、一つの特定のデータ「A」に対応して、複数種類の報知情報を出力させることができるように複数種類の報知装置を備えている場合であっても良く、あるいは、かかる報知手段のそれぞれにおいて、電子透かしの内容即ちデータに埋め込まれた電子透かしの内容に対応する特定のデータのデータ種別或いはデータ種別の分類情報に応じて異なる刺激情報(報知情報)を出力できるように、複数個備えている場合であっても勿論構わない。
【0058】
ステップS9により出力される特定の報知音を聴取することにより、使用者は、当該メモリカード10に、所望のデータ種別或いはデータ種別の分類情報に応じた特定の電子透かしが埋め込まれた特定のデータ「A」が記録されていることを確認することができる(ステップS10)。
然る後に、使用者がマニュアル操作によりスイッチ15をオフすることにより(ステップS11)、報知装置16に対する電池17からの電力の供給を停止させて、報知装置16からの報知音の出力を停止させる(ステップS12)。
【0059】
一方、ステップS13において通常のデータをメモリカード10に記録している場合のように、電子透かしを埋め込んだ特定のデータ「A」がメモリカード10のメモリ11に記録されていなかった場合には(ステップS8のNO)、データ判別回路14から報知装置16に対しては、駆動信号が出力されず、報知装置16は作動せず、報知音が出力されることはない(ステップS14)。
従って、使用者は、当該メモリカード10に、特定の電子透かしが埋め込まれている特定のデータ「A」が記録されていないことを直ちに確認することができる(ステップS15)。
【0060】
而して、使用者は、例えば、データ種別として、音楽データや画像データが蓄積保存されているメモリカード10であるか、クレジットカードのごとき個人情報等の重要データが蓄積保存されているメモリカード10であるか、一般のデータが保存されているメモリカードであるか否か、あるいは、消去せずに保存したいデータが記録されているメモリカード10であるか、上書きしても構わないデータが記録されているメモリカード10であるか否かなど、使用者が所望する分類に分類分けされて、記録されているデータのデータ種別或いはデータ種別の分類情報をメモリカード単体で容易に判別することができると共に、多数のメモリカード10を所持している場合であっても、例えば、重要なデータが記録されているデータ記録媒体を容易に探し出すことが可能になる。
【0061】
【発明の効果】
以上に説明したごとく、本発明に係るデータ記録媒体、データ記録再生装置及びデータ記録方法によれば、メモリカード等のデータ記憶媒体が単体の状態にある場合において、データ記録媒体上に備えられたスイッチを操作するのみという極めて簡易なマニュアル操作により、特定の電子透かしを埋め込んだ特定のデータが記録されているか否かを直ちに確認することができる。
特に、個人情報等の重要なデータに対して特定の電子透かしを埋め込んでおくことにより、多数のデータ記録媒体を所持している場合であっても、該重要なデータが記録されているデータ記録媒体を容易に探し出すことが可能になる。
【0062】
而して、従来技術のごとく、たとえ、データ記録媒体に所定の電子透かしをデータに埋め込んで記録させていたとしても、当該データ記録媒体を読出し再生することができる外部機器に該データ記録媒体を装着して、記録されているデータを読出し再生しない限り、データ記録媒体に電子透かしが埋め込まれているデータが記録されているか否かについて確認することができない場合とは異なり、本発明においては、データ記録媒体を読出し再生する外部機器を所持していない場合であっても、データ記録媒体単体で電子透かしが埋め込まれたデータが記録されているか否かを容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子透かしを用いたデータ記録媒体の実施形態における構成の一例を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示した報知装置の実施形態の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るデータ記録媒体の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】従来の実施形態における電子透かし処理の動作を説明するための画像信号を示す信号シーケンス図である。
【図5】電子透かしを利用する従来のコンピュータシステムの実施形態を示すブロック構成図である。
【図6】電子透かしを用いたICカードの従来の暗号化技術である個人認証システムの模式的なデータ処理の流れを示す模式図である。
【符号の説明】
1…電子透かし埋め込み手段、2…外部機器、10…メモリカード、11…メモリ、12…判別・報知手段、13…電子透かし検出回路、14…データ判別回路、15…スイッチ、16…報知装置、17…電池、21…報知ブザー、22…サーマルヘッド、23…香料、24…振動モータ、25…LED、51…PC、52…DVD−RAMドライブ、53…記録媒体、54…I/F、55…書込み回路、55a…読出し回路、56…CPU、57…ベリファイ管理部、57a…リトライ管理部、58…Watermark検出部、59…メモリ、60…ICカード、60a…透かし入りの画像データ、60b…暗号化データ、61…登録端末、61a…画像データ、61b…個人情報データ、62…POS端末、62a…個人情報データa、62b…個人情報データb、OP…所有者の公開鍵、OS…所有者の秘密鍵、VP…登録業者の公開鍵、VS…登録業者の秘密鍵。

Claims (9)

  1. 電子透かしが埋め込まれたデータが記録されていることを検出することができる電子透かし検出手段と、該電子透かし検出手段により前記電子透かしが埋め込まれていることが検出された際に、使用者の知覚系に感応させることができる刺激情報を報知情報として出力することにより、前記電子透かしが埋め込まれたデータが記録されていることを使用者に報知する報知手段とを備えていることを特徴とするデータ記録媒体。
  2. 請求項1に記載のデータ記録媒体において、前記報知手段が出力する前記報知情報が、音、光、振動、香気のいずれか一つ又は複数個の報知情報からなっていることを特徴とするデータ記録媒体。
  3. 請求項1又は2に記載のデータ記録媒体において、データに埋め込まれる前記電子透かしが、前記データのデータ種別に応じて異なる内容の電子透かしからなっていて、前記電子透かし検出手段が、異なる内容の電子透かしを判別して検出することができることを特徴とするデータ記録媒体。
  4. 請求項3に記載のデータ記録媒体において、前記報知手段が、前記電子透かし検出手段により判別して検出された異なる内容の電子透かしそれぞれに応じて、前記報知情報を異なる内容からなる報知情報として出力することが可能であることを特徴とするデータ記録媒体。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のデータ記録媒体において、異なる内容の電子透かしそれぞれに対応するデータ種別を分類分けしてデータ種別の分類情報として予め設定することができるデータ判別手段を備え、前記電子透かし検出手段により検出された異なる内容の電子透かしそれぞれに基づいて、前記データ判別手段が、予め設定されている前記データ種別の分類情報を索引することにより、検出された異なる内容の電子透かしに該当するデータ種別の分類情報を特定して判別することができることを特徴とするデータ記録媒体。
  6. 請求項5に記載のデータ記録媒体において、前記データ判別手段により特定して判別された前記データ種別の分類情報に応じて、前記報知手段が、前記報知情報を異なる内容からなる報知情報として出力することが可能であることを特徴とするデータ記録媒体。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のデータ記録媒体において、使用者がマニュアル操作することが可能なスイッチを備え、該スイッチのオン/オフ操作により、前記報知手段からの前記報知情報の出力動作を制御することを可能とすることを特徴とするデータ記録媒体。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の前記データ記録媒体に記録されるデータとして、データ種別に応じて電子透かしを埋め込んだ状態のデータを前記データ記録媒体に記録させることができ、また、前記電子透かしが埋め込まれているデータを前記データ記録媒体から読み出すことができることを特徴とするデータ記録再生装置。
  9. データ記録媒体に記録されるデータのデータ種別に応じて電子透かしを埋め込んだ状態のデータを、前記データ記録媒体に記録するデータ記録ステップと、該データ記録ステップにより記録された前記データに埋め込まれた電子透かしを当該データ記録媒体単体で判別することができる電子透かし検出手段により、電子透かしが埋め込まれていることが検出された際に、使用者の知覚系に感応することができる刺激情報を報知情報として出力する検出・報知ステップとからなり、電子透かしが埋め込まれたデータが記録されていることを当該データ記録媒体単体で使用者に報知することを可能とすることを特徴とするデータ記録方法。
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