JP2004064070A - アクティブ・シールド超伝導磁石アセンブリ - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の磁石アセンブリを改良して、製造における不正確さの結果、コイル装置の個々のパラメータが望ましい値と異なった場合にも、その周縁磁場の境界値を維持することができる磁石アセンブリを提供する。
【解決手段】超伝導的に閉じる少なくとも1つの電流路(P1,…,Pn)は、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系(M)の充電時に少なくとも一時的に超伝導的に短絡され、該電流路(P1,…,Pn)は、該磁石コイル系(M)の充電プロセスで内部に誘導される電流が、該充電された半径方向外側部分コイル系(C2)の磁気双極子モーメントの大きさの少なくとも0.1%の大きさの全磁気双極子モーメントを発生して、該磁石アセンブリの外側での周縁磁場挙動を最適化するように設計される。付加的電流路の適当な設計によって、コイル・パラメータがその設計値からずれることによる周縁磁場の設計仕様からのずれを補償する。
【選択図】 図2
【解決手段】超伝導的に閉じる少なくとも1つの電流路(P1,…,Pn)は、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系(M)の充電時に少なくとも一時的に超伝導的に短絡され、該電流路(P1,…,Pn)は、該磁石コイル系(M)の充電プロセスで内部に誘導される電流が、該充電された半径方向外側部分コイル系(C2)の磁気双極子モーメントの大きさの少なくとも0.1%の大きさの全磁気双極子モーメントを発生して、該磁石アセンブリの外側での周縁磁場挙動を最適化するように設計される。付加的電流路の適当な設計によって、コイル・パラメータがその設計値からずれることによる周縁磁場の設計仕様からのずれを補償する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系に用いる動作状態で少なくとも1つの超伝導的に閉じる少なくとも1つの電流路を含む磁石アセンブリであって、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系が、互いに同軸的に配置された半径方向内側部分コイル系及び半径方向外側部分コイル系から成り、動作状態でそれらの磁気双極子モーメントが反対符号を有し、大きさが量Δmだけ異なり、その絶対値|Δm|が半径方向内側部分コイル系の磁気双極子モーメントの大きさの2.5%よりも小さい磁石アセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】
アクティブ・シールド磁石コイル系と、少なくとも1つの超伝導的に閉じる付加的電流路とを有するこのタイプの磁石アセンブリは、特許文献1に開示されている。この磁石アセンブリでは、超伝導的に閉じる付加的な電流路が超伝導シム・デバイスとして働いて磁石アセンブリの作業容積における磁場の均一性を改善する。
【0003】
特許文献2は、アクティブ・シールド磁石コイル系と、少なくとも1つの超伝導的に閉じる付加的電流路とを含む別の磁石アセンブリを開示している。この磁石アセンブリは、外部の電磁的な擾乱を補償するため、該磁石コイル系自身によって生ずる磁場のドリフトを補償するため、又は作業容積における磁場強度を微調整するために超伝導的に閉じる付加的電流路を備えている。
【0004】
超伝導磁石はいろいろな分野で応用されており、例えば、磁気共鳴法のための高磁場への応用もそれに含まれる。このような高磁場磁石は、普通大きな周縁磁場を発生し、それは磁石の周辺で危険になることがある。この問題は、磁石がアクティブ・シールド、すなわち磁石の主コイルと直列に結合されて反対の極性の磁場を発生する付加的な超伝導コイルを備えることによって解決できる。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第6265960号明細書
【特許文献2】
国際公開第00/52490号パンフレット
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特に、きわめて効率的に周縁磁場を遮蔽する磁石の場合、磁石コイルの設計仕様からのずれによって磁石アセンブリが発生する周縁磁場に大きな変化が生じて、要求される周縁磁場の仕様が満たされなくなることがある。生産における許容誤差による設計仕様からの小さなずれは避け難い。例えば、ワイヤの直径の許容誤差は、1パーセントにまで達することがある。磁石アセンブリの外側では、符号が異なる大きな磁場寄与成分が互いに重畳して周縁磁場を補償しているので、このような小さなずれが周縁磁場の値を劇的に悪化させることがある。0.5mTという周縁磁場が生ずるべき場所で、主コイル及び周縁磁場の相互に補償する量が、例えば大きさ100mTのオーダーになっている。コイル系の製造における不正確さのためにこれら2つの磁場寄与成分の一方がその望ましい値から約1%ずれると、周縁磁場の強度は、0.5mTの等高面という場所で望ましい値から約1mTのずれを生ずる。したがって、この場所で要求される周縁磁場のリミットを、この場合は複数の要因によって、超えてしまう可能性がある。
【0007】
本発明の根底にある目的は、従来の磁石アセンブリを改良して、製造における不正確さの結果、コイル装置の個々のパラメータが望ましい値と異なった場合にも、その周縁磁場の境界値を維持することができる磁石アセンブリを提供することにある。特に、巻線データの望ましい値からのずれ、及び個々のコイル系を担持するコイル成形部の望ましい幾何形状からの幾何的なずれによる周縁磁場への影響を補償することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明に従って、アクティブ・シールド磁石コイル系を充電する際に1つ以上の付加的電流路を誘導的に充電することができるという形で達成される。これを達成するために、これらの電流路は、アクティブ・シールド磁石コイル系が充電されるときに既に超伝導的に閉じられている。付加的電流路は、アクティブ・シールド磁石コイル系が充電される際にそれらに誘導される電流が該磁石コイル系の設計パラメータ(例えば、巻線数やコイルの幾何形状)の望ましい値からのずれに依存するように設計される。本発明の誘導的に充電される電流路はまた、それらの巻線によって囲まれる面積を十分に大きくして、誘導される電流が十分な大きさの周縁磁場寄与成分、特に磁気双極子モーメントを生成できるようなものでなければならない。このような条件の下で、アクティブ・シールド磁石コイル系の磁気双極子モーメントの望ましい値からのずれに関連した製造時の許容誤差を、超伝導的に短絡される付加的電流路に誘導される電流の双極子モーメントによって、この装置構成の動作状態において少なくとも部分的に補償することができる。
【0009】
本発明の構成は、アクティブ・シールドが優れている超伝導磁石系において、その周縁磁場が磁石コイル装置の設計パラメータの望ましい値からのずれに過剰に反応する場合であっても、設計仕様からの製造時のずれをなくすための金のかかる面倒な手段を講じなくても理論的に可能な周縁磁場の限界に合致させることができるという利点がある。これにより、製造の過程で設計仕様による巻線データに正確に合致させるための余分な手段を必要とせず、ワイヤ及びコイル成形部を特別に狭い許容誤差に合致させる必要がなくなるので、製造コストを減少する。本発明の構成は、アクティブ・シールド磁石コイル系のいろいろな設計パラメータの望ましい値からのずれが周縁磁場の限界値を超えることがなく、個々のパラメータの各々について特別な形態を計算して建造する必要がないという点で特に有利である。特に本発明の磁石アセンブリは、磁石アセンブリの製造における不正確さのためにその周縁磁場の限界値を超えることを防ぐ特別な方法を何ら用いずに設置することができる。
【0010】
本発明の磁石アセンブリのある特に好ましい実施の形態では、少なくとも1つの超伝導的に短絡される付加的電流路が半径方向内側部分コイル系との非ゼロの(ゼロでない)誘導結合を有し、少なくとも1つの超伝導的に短絡される付加的電流路がアクティブ・シールド超伝導磁石コイル系の半径方向外側部分コイル系との非ゼロの誘導結合を有する。この条件がないと、部分コイル系の設計パラメータの望ましい値からのずれがあっても超伝導的に短絡される付加的電流路がそれに気づかず、部分コイル系の設計パラメータの望ましい値からのこのようなずれによる周縁磁場の変化が補償されないままになるだろう。
【0011】
本発明の磁石アセンブリの特に好ましいある実施の形態では、少なくとも1つの超伝導的に短絡される付加的電流路が、設計仕様と合致しているときには、全体として、磁石コイル系と誘導的に減結合される。これは、これらの電流路の各々について、半径方向内側部分コイル系とのゼロにならない誘導結合が半径方向外側部分コイル系との誘導結合と実質的に反対符号で大きさが等しいという形で達成されることが好ましい。これが有利であるのは、該系がその設計仕様に正確に対応している場合、該付加的電流路に何も電流が誘導されないという点である。該2つの部分コイル系の1つで製造時にその設計パラメータの望ましい値からずれた場合、磁石コイル系とこれらの電流路との間に誘導結合が生じる。磁石コイル系の充電時に、これらの電流路に誘導される電流が磁場を発生し、その磁場は磁石アセンブリの磁束の設計値からのずれを補償する。磁石アセンブリの周縁磁場の望ましい値からの製造におけるずれも補償されることを確保するために、上記条件が必要になる。
【0012】
本発明の磁石アセンブリの特に有利なある実施の形態では、アクティブ・シールド磁石コイル系の部分コイル系の磁気双極子モーメントは、半径方向内側部分コイル系の磁気双極子モーメントの1%未満だけ異なる。この場合、アクティブ・シールド磁石コイル系の2つの部分コイル系の双極子モーメントのずれに関連した製造許容誤差は、磁石コイル系の全体的な双極子モーメントに対して特に大きい。これにより、部分コイル系の望ましい値からの小さなずれに対しても、磁石コイル系の全体的な双極子モーメントの理論値から大きなずれを生ずる。したがって、磁石コイル系の周縁磁場の望ましい値からのずれを補償するための超伝導的に短絡される付加的電流路という形態で本発明のデバイスを提供することは、特に、このようなアクティブ・シールド磁石コイル系の場合に有利である。
【0013】
また、本発明の磁石アセンブリのある実施の形態は、この磁石アセンブリが高分解能磁気共鳴分光のための装置の一部であり、特に有利である。このような磁石アセンブリの半径方向内側部分コイル系は、一般にそのような装置で必要な高い磁場強度のために非常に大きな双極子モーメントを有し、したがって、アクティブ・シールド磁石系を用いることが特に有利である。本発明の構成は、磁石コイル系の製造における設計仕様からのずれが、通常の大きな双極子モーメントのために、この場合は特に望ましくない過大な周縁磁場を引き起こさないことを保証する。
【0014】
本発明の磁石アセンブリのある有利な実施の形態では、超伝導的に短絡される付加的電流路の少なくとも1つが内部に誘導される電流を制限するデバイスを備える。これによって、アクティブ・シールド磁石コイル系の充電時に過大な電流が付加的電流路に誘導されて該電流路を損傷することが防止できる。
【0015】
本発明の磁石アセンブリの特に好ましいある実施の形態では、超伝導的に閉じる付加的電流路の少なくとも1つに超伝導スイッチが組み込まれ、磁石アセンブリはこの電流路に電流を供給するデバイスを含む。これにより、この付加的電流路の電流を適切に調整することによって、磁石アセンブリ全体が発生する周縁磁場を微調整することが可能になる。特に、特別な応用及び場所について、本発明の磁石アセンブリの周縁磁場の設計仕様と異なる幾何形状を何も追加の手段を必要とせずに得ることができる。
【0016】
本発明の磁石アセンブリの別の有利な実施の形態では、超伝導的に短絡される付加的電流路の少なくとも1つが、磁石アセンブリに追加の機能を与えるデバイスの一部である。特に、その電流路は外部磁場変動を補償する役割をする。本実施の形態は、この二重の機能によって磁石アセンブリ全体がよりコンパクトになるので有利である。
【0017】
本発明の磁石アセンブリの特に好ましい別の実施の形態では、超伝導的に短絡される付加的電流路の少なくとも1つが、アクティブ・シールド磁石コイル系から熱的に減結合される。磁石コイル系でクエンチが起きたとき、この付加的電流路に伝達される熱の量は十分に少なく、少なくともクエンチの初期段階の間、この付加的電流路にクエンチが誘発されない。磁石コイル系のクエンチの初期段階における磁束の変化によって、付加的な、しかしやはり超伝導的な電流路に誘導される電流が磁石アセンブリの周縁磁場をクエンチの間小さく抑えるために必要なので、これは重要である。
【0018】
本発明の磁石アセンブリのある特に好ましい実施の形態では、超伝導的に閉じる付加的電流路の少なくとも1つが、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系の最も外側のコイル半径の少なくとも90%の半径の磁石コイルを有する。この電流路は、広い面を囲むので、大きな電流を必要とせずにかなりの磁気双極子モーメントを発生する。この電流路を流れる最大電流を、それを超えると超伝導状態が壊れる臨界電流よりも低い値に容易に抑えることができるので、これは有利である。
【0019】
本発明の磁石アセンブリのさらに有利なある実施の形態は、超伝導的に閉じる付加的電流路の少なくとも1つが、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系の外側部分コイル系のコイルも担持するコイル成形部に巻かれているコイルを含むことを特徴とする。これにより、この付加的電流路は広い面を囲むので、周縁磁場に十分な影響を及ぼす磁気双極子モーメントを発生するのにほんのわずかな量の電流しか必要としない。この磁石アセンブリは、付加的電流路のために余分なコイル成形部を必要としないので、安価に生産できる。
【0020】
本発明の磁石アセンブリのさらに有利な別の実施の形態では、超伝導的に閉じる付加的電流路の少なくとも1つが、動作状態において、z=0でz軸と直交する平面に関して非対称な磁場を発生する。この実施の形態は、磁石アセンブリの周縁磁場の望ましい挙動からの、この平面に関して非対称なずれを補正することを可能にする。このタイプの周縁磁場の歪みは、例えば、磁石アセンブリの超伝導シム・コイルによって生じる。これは、シム・コイルがz軸に沿ってz=0のまわりで奇数次係数Hnを有するzの多項式で展開される磁場寄与成分を生ずる場合である。
【0021】
本発明のその他の利点は以下の説明と図面から明らかになる。上述した特徴及び以下で述べる特徴は、本発明に従って、単独でも、任意の組み合わせによっても利用できる。図に示され、説明される実施の形態はすべてを尽くすものではなく、発明を説明するための例示的な性格のものであると理解すべきである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳しく説明する。
【0023】
図1は、作業容積AVを中心に配置され、同軸的な半径方向内側及び半径方向外側部分コイル系C1及びC2を含むアクティブ・シールド超伝導磁石コイル系Mと、別の磁石コイル系C3という形の超伝導的に閉じる付加的電流路P1とを有する本発明の磁石アセンブリを示す図である。
【0024】
図2は、本発明の磁石アセンブリの配線を示す概略図であって、特に、図2(b)は、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系Mとは別の付加的コイル系C3の実施の形態における超伝導的に閉じる付加的電流路P1の配線を示す。図2(a)は、外部電流供給源CSを有する磁石コイル系Mの配線を示す概略図である。
【0025】
本発明は、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系を含む磁石アセンブリの2つの実施の形態によって以下のように説明される。各実施の形態では、作業容積AV内に9Tの強度の磁場を発生させ、超伝導材料として、ニオブ−チタンを用い、磁石アセンブリを液体ヘリウム中で4.2Kという温度で運転する。
【0026】
第1の磁石アセンブリ(以下では、実施の形態「V1」と呼ぶ)は、従来技術によるアクティブ・シールド超伝導磁石コイル系Mを含む。半径方向内側部分コイル系C1と、半径方向外側部分コイル系C2は、この磁石コイル系を構成する部分である。C1は、2つの同心的且つ同軸的なソレノイド・コイルC1a及びC1bから成り、それらは直接互いの上に巻かれて同じ極性を有する。C2は、C1と同心的且つ同軸的に配置され、C1の極性と反対の極性を有する単一のソレノイド・コイルから成る。この磁石コイル系の動作電流は81.7Aである。透明な内側ボアの直径は70mmである。
【0027】
本発明によるバリアント(以下では「V2」と呼ぶ)は、バリアントV1と比較されるものであり、磁石コイル系Mと、これに加えて、別のコイル系C3の形で超伝導的に閉じる付加的電流路P1とを有する。本例では、磁石コイル系MはバリアントV1の磁石コイル系Mと同一である。C3は、2層で1つのソレノイド・コイルから成り、C2の最も外側の層の上に直接巻かれている。
【0028】
表1は、部分コイル系C1(C1a及びC1b)並びにC2と、付加的磁石コイル系C3との最も重要な特徴を示す表である。
【0029】
【表1】
【0030】
表1のそれぞれは以下の通りである。
【0031】
ri ソレノイド・コイルの内径
ra ソレノイド・コイルの外径
L ソレノイド・コイルの長さ
W ソレノイド・コイルの各層の巻線数
N ソレノイド・コイルのワイヤ層の数
m* 電流1アンペアあたりの磁気双極子モーメント
磁石アセンブリV1とV2では、個々の磁石コイルの設計仕様からのずれが動作状態における各構成形態の周縁磁場に及ぼす影響を以下のように計算する。ここでは、設計パラメータの望ましい値からの可能なずれの一例を示し、この例では、超伝導ワイヤの直径が望ましい値よりも小さいことによる理論値と比較される部分コイル系C2の巻線の増大を示す。
【0032】
C3に誘導される電流を計算するためには、上述の構成のインダクタンス行列が必要である。実施例V1やV2の設計仕様に精密に従って製造された構成の場合、C3に誘導される電流は次のように計算される。
【0033】
【数7】
【0034】
ここで、C3との結合を記述する行列要素は、実施の形態V2にのみ関わる。上記の値から推測できるように、実施の形態V2では設計仕様によると、磁石コイル系Mは全体として磁石コイル系C3から誘導的に、すなわち以下のように減結合されている。
【0035】
【数8】
【0036】
C3は部分コイル系C1及びC2の各々と比較的強い結合を有する。
【0037】
磁石コイル系Mは、例えば0.5mT等高面の最大拡がりで特徴づけられる周縁磁場を有する。磁石コイル系Mのある実施の形態では、設計仕様によれば、その拡がりが半径方向で0.63m、軸方向で1.09mである。部分コイル系C2で、直径が仕様で定められた値より4%だけ小さなワイヤが用いられると、この部分コイル系は、1層あたり698本でなく727本の巻線を有することになり、バリアントV1の場合0.5mT等高面の半径方向の拡がりがかなり増大する。これに対して、本発明の磁石アセンブリV2では、設計値と異なる部分コイル系C2との誘導結合によって付加的磁石コイル系C3に電流を誘導して、周縁磁場の望ましい値からのずれを実際上完全に補償する。部分コイル系C2における巻線数の増加は誘導結合
【0038】
【数9】
【0039】
を−1.26Hまで増大させる。磁石コイル系C3は、全体としてもはや磁石コイル系Mから誘導的に減結合されていない。この誘導結合は、磁石コイル系Mをその所望の電流(C2の巻線数が増加したために、これは82.0Aになっている)まで充電する間に、磁石コイル系C3に12.5Aの電流を誘導する。
【0040】
表2は、2つの実施の形態V1及びV2について動作状態で得られる双極子モーメントと0.5mT等高面の寸法とを、設計仕様に従った場合、及び部分コイル系C2におけるワイヤが4%細すぎる場合に対して示す表である。
【0041】
【表2】
【0042】
表2のそれぞれは以下の通りである。
【0043】
R5G 0.5mT等高面の半径方向での磁石軸から測った最大拡がり
Z5G 0.5mT等高面の軸方向での磁石中央面から測った最大拡がり
B63 半径0.63mの磁石コイル系と同軸な円筒面での磁石アセンブリの磁場強度の最大の大きさ
mC1 動作状態での部分コイル系C1の磁気双極子モーメント
mC2 動作状態での部分コイル系C2の磁気双極子モーメント
mM 動作状態での磁石コイル系Mの磁気双極子モーメント
mC3 動作状態での付加的部分コイル系C3の磁気双極子モーメント
表2の値から分かるように、設計仕様からの巻線データのずれは、部分コイル系C2の磁気双極子モーメントにはっきりした変化を生ずる。この変化は、本発明の実施の形態V2の場合、磁石コイル系C3に誘導される電流が発生する磁気双極子モーメントによって大体補償されて、実際上設計と同一の周縁磁場を生ずる。表2はまた、0.5mT等高面の半径方向の最小拡がりに関して最適化された磁石コイル系Mが最小の磁気双極子モーメントにならないことを示している。部分コイル系C2における仮の巻線数のずれに対して、バリアントV1では設計仕様によるものよりも小さな磁気双極子モーメントが得られる。しかし、0.5mT等高面の半径方向の拡がりは設計仕様よりもかなり大きくなる。本発明の実施の形態V2の場合、付加的コイル系C3に誘導される電流によって、全双極子モーメントの大きさは増加するが、0.5mT等高面の半径方向の拡がりは最小になる。
【0044】
磁石軸から距離R5Gの内側の領域は、普通、磁性材料がないようにし、磁場に敏感な装置がないようにしておかなければならない。この距離は、設計仕様による構成では0.63mである。このため、個々のコイル・パラメータが望ましい値とは異なる値を有するときでも、磁石軸からこの距離で0.5mTという磁場強度を超えないことが必要である。この要求は実施の形態V1では満たされない。周縁磁場は磁石軸から0.63mの距離で、0.5mTという設計値の2倍にまで増加し、0.5mTという閾値は、磁石軸からの距離が0.8mを超えるところではじめて達成される。これと対照的に、本発明のバリアントV2は、設計値と比べた周縁磁場の増加を何も示さない。
【0045】
上記の例における磁石コイル系Mの周縁磁場は、0.5mT等高面の半径方向の最小拡がりに関して最適化されている。個々のコイル・パラメータの設計仕様からの製造時のずれのために、従来技術による上記の例の磁石アセンブリの実施形態は、0.5mT等高面の軸方向の拡がりが望ましい値より小さいことを示す。これには常に、0.5mT等高面の半径方向の拡がりの増加が伴う(表2の例に示される)。本発明の磁石アセンブリの実施の形態は、製造時の個々のコイル・パラメータの設計仕様からのずれが周縁磁場に及ぼす影響を大体排除することができる。磁石アセンブリの設計で目標とした周縁磁場の値は、いくつかのコイル・パラメータの製造許容誤差と関わりなく、常に維持することができる。本発明の磁石アセンブリでは、設計によって最適化しようと意図した周縁磁場規準が、いくつかのコイル・パラメータの製造許容誤差に関わりなく、いつでも最適化されたままにとどまる。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、従来の磁石アセンブリを改良して、製造における不正確さの結果、コイル装置の個々のパラメータが望ましい値と異なった場合にも、その周縁磁場の境界値を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁石アセンブリの半径方向の半分を通る概略垂直断面図である。
【図2】本発明の磁石アセンブリの配線ダイアグラムであり、(a)は、外部電流供給源CSを有する磁石コイル系Mの配線を示し、(b)は、超伝導的に閉じる付加的電流路P1の配線を示す。
【符号の説明】
AV 作業容積
M アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系
C1 半径方向内側部分コイル系
C2 半径方向外側部分コイル系
M2 別の磁石コイル系(付加的コイル系)
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系に用いる動作状態で少なくとも1つの超伝導的に閉じる少なくとも1つの電流路を含む磁石アセンブリであって、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系が、互いに同軸的に配置された半径方向内側部分コイル系及び半径方向外側部分コイル系から成り、動作状態でそれらの磁気双極子モーメントが反対符号を有し、大きさが量Δmだけ異なり、その絶対値|Δm|が半径方向内側部分コイル系の磁気双極子モーメントの大きさの2.5%よりも小さい磁石アセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】
アクティブ・シールド磁石コイル系と、少なくとも1つの超伝導的に閉じる付加的電流路とを有するこのタイプの磁石アセンブリは、特許文献1に開示されている。この磁石アセンブリでは、超伝導的に閉じる付加的な電流路が超伝導シム・デバイスとして働いて磁石アセンブリの作業容積における磁場の均一性を改善する。
【0003】
特許文献2は、アクティブ・シールド磁石コイル系と、少なくとも1つの超伝導的に閉じる付加的電流路とを含む別の磁石アセンブリを開示している。この磁石アセンブリは、外部の電磁的な擾乱を補償するため、該磁石コイル系自身によって生ずる磁場のドリフトを補償するため、又は作業容積における磁場強度を微調整するために超伝導的に閉じる付加的電流路を備えている。
【0004】
超伝導磁石はいろいろな分野で応用されており、例えば、磁気共鳴法のための高磁場への応用もそれに含まれる。このような高磁場磁石は、普通大きな周縁磁場を発生し、それは磁石の周辺で危険になることがある。この問題は、磁石がアクティブ・シールド、すなわち磁石の主コイルと直列に結合されて反対の極性の磁場を発生する付加的な超伝導コイルを備えることによって解決できる。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第6265960号明細書
【特許文献2】
国際公開第00/52490号パンフレット
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特に、きわめて効率的に周縁磁場を遮蔽する磁石の場合、磁石コイルの設計仕様からのずれによって磁石アセンブリが発生する周縁磁場に大きな変化が生じて、要求される周縁磁場の仕様が満たされなくなることがある。生産における許容誤差による設計仕様からの小さなずれは避け難い。例えば、ワイヤの直径の許容誤差は、1パーセントにまで達することがある。磁石アセンブリの外側では、符号が異なる大きな磁場寄与成分が互いに重畳して周縁磁場を補償しているので、このような小さなずれが周縁磁場の値を劇的に悪化させることがある。0.5mTという周縁磁場が生ずるべき場所で、主コイル及び周縁磁場の相互に補償する量が、例えば大きさ100mTのオーダーになっている。コイル系の製造における不正確さのためにこれら2つの磁場寄与成分の一方がその望ましい値から約1%ずれると、周縁磁場の強度は、0.5mTの等高面という場所で望ましい値から約1mTのずれを生ずる。したがって、この場所で要求される周縁磁場のリミットを、この場合は複数の要因によって、超えてしまう可能性がある。
【0007】
本発明の根底にある目的は、従来の磁石アセンブリを改良して、製造における不正確さの結果、コイル装置の個々のパラメータが望ましい値と異なった場合にも、その周縁磁場の境界値を維持することができる磁石アセンブリを提供することにある。特に、巻線データの望ましい値からのずれ、及び個々のコイル系を担持するコイル成形部の望ましい幾何形状からの幾何的なずれによる周縁磁場への影響を補償することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明に従って、アクティブ・シールド磁石コイル系を充電する際に1つ以上の付加的電流路を誘導的に充電することができるという形で達成される。これを達成するために、これらの電流路は、アクティブ・シールド磁石コイル系が充電されるときに既に超伝導的に閉じられている。付加的電流路は、アクティブ・シールド磁石コイル系が充電される際にそれらに誘導される電流が該磁石コイル系の設計パラメータ(例えば、巻線数やコイルの幾何形状)の望ましい値からのずれに依存するように設計される。本発明の誘導的に充電される電流路はまた、それらの巻線によって囲まれる面積を十分に大きくして、誘導される電流が十分な大きさの周縁磁場寄与成分、特に磁気双極子モーメントを生成できるようなものでなければならない。このような条件の下で、アクティブ・シールド磁石コイル系の磁気双極子モーメントの望ましい値からのずれに関連した製造時の許容誤差を、超伝導的に短絡される付加的電流路に誘導される電流の双極子モーメントによって、この装置構成の動作状態において少なくとも部分的に補償することができる。
【0009】
本発明の構成は、アクティブ・シールドが優れている超伝導磁石系において、その周縁磁場が磁石コイル装置の設計パラメータの望ましい値からのずれに過剰に反応する場合であっても、設計仕様からの製造時のずれをなくすための金のかかる面倒な手段を講じなくても理論的に可能な周縁磁場の限界に合致させることができるという利点がある。これにより、製造の過程で設計仕様による巻線データに正確に合致させるための余分な手段を必要とせず、ワイヤ及びコイル成形部を特別に狭い許容誤差に合致させる必要がなくなるので、製造コストを減少する。本発明の構成は、アクティブ・シールド磁石コイル系のいろいろな設計パラメータの望ましい値からのずれが周縁磁場の限界値を超えることがなく、個々のパラメータの各々について特別な形態を計算して建造する必要がないという点で特に有利である。特に本発明の磁石アセンブリは、磁石アセンブリの製造における不正確さのためにその周縁磁場の限界値を超えることを防ぐ特別な方法を何ら用いずに設置することができる。
【0010】
本発明の磁石アセンブリのある特に好ましい実施の形態では、少なくとも1つの超伝導的に短絡される付加的電流路が半径方向内側部分コイル系との非ゼロの(ゼロでない)誘導結合を有し、少なくとも1つの超伝導的に短絡される付加的電流路がアクティブ・シールド超伝導磁石コイル系の半径方向外側部分コイル系との非ゼロの誘導結合を有する。この条件がないと、部分コイル系の設計パラメータの望ましい値からのずれがあっても超伝導的に短絡される付加的電流路がそれに気づかず、部分コイル系の設計パラメータの望ましい値からのこのようなずれによる周縁磁場の変化が補償されないままになるだろう。
【0011】
本発明の磁石アセンブリの特に好ましいある実施の形態では、少なくとも1つの超伝導的に短絡される付加的電流路が、設計仕様と合致しているときには、全体として、磁石コイル系と誘導的に減結合される。これは、これらの電流路の各々について、半径方向内側部分コイル系とのゼロにならない誘導結合が半径方向外側部分コイル系との誘導結合と実質的に反対符号で大きさが等しいという形で達成されることが好ましい。これが有利であるのは、該系がその設計仕様に正確に対応している場合、該付加的電流路に何も電流が誘導されないという点である。該2つの部分コイル系の1つで製造時にその設計パラメータの望ましい値からずれた場合、磁石コイル系とこれらの電流路との間に誘導結合が生じる。磁石コイル系の充電時に、これらの電流路に誘導される電流が磁場を発生し、その磁場は磁石アセンブリの磁束の設計値からのずれを補償する。磁石アセンブリの周縁磁場の望ましい値からの製造におけるずれも補償されることを確保するために、上記条件が必要になる。
【0012】
本発明の磁石アセンブリの特に有利なある実施の形態では、アクティブ・シールド磁石コイル系の部分コイル系の磁気双極子モーメントは、半径方向内側部分コイル系の磁気双極子モーメントの1%未満だけ異なる。この場合、アクティブ・シールド磁石コイル系の2つの部分コイル系の双極子モーメントのずれに関連した製造許容誤差は、磁石コイル系の全体的な双極子モーメントに対して特に大きい。これにより、部分コイル系の望ましい値からの小さなずれに対しても、磁石コイル系の全体的な双極子モーメントの理論値から大きなずれを生ずる。したがって、磁石コイル系の周縁磁場の望ましい値からのずれを補償するための超伝導的に短絡される付加的電流路という形態で本発明のデバイスを提供することは、特に、このようなアクティブ・シールド磁石コイル系の場合に有利である。
【0013】
また、本発明の磁石アセンブリのある実施の形態は、この磁石アセンブリが高分解能磁気共鳴分光のための装置の一部であり、特に有利である。このような磁石アセンブリの半径方向内側部分コイル系は、一般にそのような装置で必要な高い磁場強度のために非常に大きな双極子モーメントを有し、したがって、アクティブ・シールド磁石系を用いることが特に有利である。本発明の構成は、磁石コイル系の製造における設計仕様からのずれが、通常の大きな双極子モーメントのために、この場合は特に望ましくない過大な周縁磁場を引き起こさないことを保証する。
【0014】
本発明の磁石アセンブリのある有利な実施の形態では、超伝導的に短絡される付加的電流路の少なくとも1つが内部に誘導される電流を制限するデバイスを備える。これによって、アクティブ・シールド磁石コイル系の充電時に過大な電流が付加的電流路に誘導されて該電流路を損傷することが防止できる。
【0015】
本発明の磁石アセンブリの特に好ましいある実施の形態では、超伝導的に閉じる付加的電流路の少なくとも1つに超伝導スイッチが組み込まれ、磁石アセンブリはこの電流路に電流を供給するデバイスを含む。これにより、この付加的電流路の電流を適切に調整することによって、磁石アセンブリ全体が発生する周縁磁場を微調整することが可能になる。特に、特別な応用及び場所について、本発明の磁石アセンブリの周縁磁場の設計仕様と異なる幾何形状を何も追加の手段を必要とせずに得ることができる。
【0016】
本発明の磁石アセンブリの別の有利な実施の形態では、超伝導的に短絡される付加的電流路の少なくとも1つが、磁石アセンブリに追加の機能を与えるデバイスの一部である。特に、その電流路は外部磁場変動を補償する役割をする。本実施の形態は、この二重の機能によって磁石アセンブリ全体がよりコンパクトになるので有利である。
【0017】
本発明の磁石アセンブリの特に好ましい別の実施の形態では、超伝導的に短絡される付加的電流路の少なくとも1つが、アクティブ・シールド磁石コイル系から熱的に減結合される。磁石コイル系でクエンチが起きたとき、この付加的電流路に伝達される熱の量は十分に少なく、少なくともクエンチの初期段階の間、この付加的電流路にクエンチが誘発されない。磁石コイル系のクエンチの初期段階における磁束の変化によって、付加的な、しかしやはり超伝導的な電流路に誘導される電流が磁石アセンブリの周縁磁場をクエンチの間小さく抑えるために必要なので、これは重要である。
【0018】
本発明の磁石アセンブリのある特に好ましい実施の形態では、超伝導的に閉じる付加的電流路の少なくとも1つが、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系の最も外側のコイル半径の少なくとも90%の半径の磁石コイルを有する。この電流路は、広い面を囲むので、大きな電流を必要とせずにかなりの磁気双極子モーメントを発生する。この電流路を流れる最大電流を、それを超えると超伝導状態が壊れる臨界電流よりも低い値に容易に抑えることができるので、これは有利である。
【0019】
本発明の磁石アセンブリのさらに有利なある実施の形態は、超伝導的に閉じる付加的電流路の少なくとも1つが、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系の外側部分コイル系のコイルも担持するコイル成形部に巻かれているコイルを含むことを特徴とする。これにより、この付加的電流路は広い面を囲むので、周縁磁場に十分な影響を及ぼす磁気双極子モーメントを発生するのにほんのわずかな量の電流しか必要としない。この磁石アセンブリは、付加的電流路のために余分なコイル成形部を必要としないので、安価に生産できる。
【0020】
本発明の磁石アセンブリのさらに有利な別の実施の形態では、超伝導的に閉じる付加的電流路の少なくとも1つが、動作状態において、z=0でz軸と直交する平面に関して非対称な磁場を発生する。この実施の形態は、磁石アセンブリの周縁磁場の望ましい挙動からの、この平面に関して非対称なずれを補正することを可能にする。このタイプの周縁磁場の歪みは、例えば、磁石アセンブリの超伝導シム・コイルによって生じる。これは、シム・コイルがz軸に沿ってz=0のまわりで奇数次係数Hnを有するzの多項式で展開される磁場寄与成分を生ずる場合である。
【0021】
本発明のその他の利点は以下の説明と図面から明らかになる。上述した特徴及び以下で述べる特徴は、本発明に従って、単独でも、任意の組み合わせによっても利用できる。図に示され、説明される実施の形態はすべてを尽くすものではなく、発明を説明するための例示的な性格のものであると理解すべきである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳しく説明する。
【0023】
図1は、作業容積AVを中心に配置され、同軸的な半径方向内側及び半径方向外側部分コイル系C1及びC2を含むアクティブ・シールド超伝導磁石コイル系Mと、別の磁石コイル系C3という形の超伝導的に閉じる付加的電流路P1とを有する本発明の磁石アセンブリを示す図である。
【0024】
図2は、本発明の磁石アセンブリの配線を示す概略図であって、特に、図2(b)は、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系Mとは別の付加的コイル系C3の実施の形態における超伝導的に閉じる付加的電流路P1の配線を示す。図2(a)は、外部電流供給源CSを有する磁石コイル系Mの配線を示す概略図である。
【0025】
本発明は、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系を含む磁石アセンブリの2つの実施の形態によって以下のように説明される。各実施の形態では、作業容積AV内に9Tの強度の磁場を発生させ、超伝導材料として、ニオブ−チタンを用い、磁石アセンブリを液体ヘリウム中で4.2Kという温度で運転する。
【0026】
第1の磁石アセンブリ(以下では、実施の形態「V1」と呼ぶ)は、従来技術によるアクティブ・シールド超伝導磁石コイル系Mを含む。半径方向内側部分コイル系C1と、半径方向外側部分コイル系C2は、この磁石コイル系を構成する部分である。C1は、2つの同心的且つ同軸的なソレノイド・コイルC1a及びC1bから成り、それらは直接互いの上に巻かれて同じ極性を有する。C2は、C1と同心的且つ同軸的に配置され、C1の極性と反対の極性を有する単一のソレノイド・コイルから成る。この磁石コイル系の動作電流は81.7Aである。透明な内側ボアの直径は70mmである。
【0027】
本発明によるバリアント(以下では「V2」と呼ぶ)は、バリアントV1と比較されるものであり、磁石コイル系Mと、これに加えて、別のコイル系C3の形で超伝導的に閉じる付加的電流路P1とを有する。本例では、磁石コイル系MはバリアントV1の磁石コイル系Mと同一である。C3は、2層で1つのソレノイド・コイルから成り、C2の最も外側の層の上に直接巻かれている。
【0028】
表1は、部分コイル系C1(C1a及びC1b)並びにC2と、付加的磁石コイル系C3との最も重要な特徴を示す表である。
【0029】
【表1】
【0030】
表1のそれぞれは以下の通りである。
【0031】
ri ソレノイド・コイルの内径
ra ソレノイド・コイルの外径
L ソレノイド・コイルの長さ
W ソレノイド・コイルの各層の巻線数
N ソレノイド・コイルのワイヤ層の数
m* 電流1アンペアあたりの磁気双極子モーメント
磁石アセンブリV1とV2では、個々の磁石コイルの設計仕様からのずれが動作状態における各構成形態の周縁磁場に及ぼす影響を以下のように計算する。ここでは、設計パラメータの望ましい値からの可能なずれの一例を示し、この例では、超伝導ワイヤの直径が望ましい値よりも小さいことによる理論値と比較される部分コイル系C2の巻線の増大を示す。
【0032】
C3に誘導される電流を計算するためには、上述の構成のインダクタンス行列が必要である。実施例V1やV2の設計仕様に精密に従って製造された構成の場合、C3に誘導される電流は次のように計算される。
【0033】
【数7】
【0034】
ここで、C3との結合を記述する行列要素は、実施の形態V2にのみ関わる。上記の値から推測できるように、実施の形態V2では設計仕様によると、磁石コイル系Mは全体として磁石コイル系C3から誘導的に、すなわち以下のように減結合されている。
【0035】
【数8】
【0036】
C3は部分コイル系C1及びC2の各々と比較的強い結合を有する。
【0037】
磁石コイル系Mは、例えば0.5mT等高面の最大拡がりで特徴づけられる周縁磁場を有する。磁石コイル系Mのある実施の形態では、設計仕様によれば、その拡がりが半径方向で0.63m、軸方向で1.09mである。部分コイル系C2で、直径が仕様で定められた値より4%だけ小さなワイヤが用いられると、この部分コイル系は、1層あたり698本でなく727本の巻線を有することになり、バリアントV1の場合0.5mT等高面の半径方向の拡がりがかなり増大する。これに対して、本発明の磁石アセンブリV2では、設計値と異なる部分コイル系C2との誘導結合によって付加的磁石コイル系C3に電流を誘導して、周縁磁場の望ましい値からのずれを実際上完全に補償する。部分コイル系C2における巻線数の増加は誘導結合
【0038】
【数9】
【0039】
を−1.26Hまで増大させる。磁石コイル系C3は、全体としてもはや磁石コイル系Mから誘導的に減結合されていない。この誘導結合は、磁石コイル系Mをその所望の電流(C2の巻線数が増加したために、これは82.0Aになっている)まで充電する間に、磁石コイル系C3に12.5Aの電流を誘導する。
【0040】
表2は、2つの実施の形態V1及びV2について動作状態で得られる双極子モーメントと0.5mT等高面の寸法とを、設計仕様に従った場合、及び部分コイル系C2におけるワイヤが4%細すぎる場合に対して示す表である。
【0041】
【表2】
【0042】
表2のそれぞれは以下の通りである。
【0043】
R5G 0.5mT等高面の半径方向での磁石軸から測った最大拡がり
Z5G 0.5mT等高面の軸方向での磁石中央面から測った最大拡がり
B63 半径0.63mの磁石コイル系と同軸な円筒面での磁石アセンブリの磁場強度の最大の大きさ
mC1 動作状態での部分コイル系C1の磁気双極子モーメント
mC2 動作状態での部分コイル系C2の磁気双極子モーメント
mM 動作状態での磁石コイル系Mの磁気双極子モーメント
mC3 動作状態での付加的部分コイル系C3の磁気双極子モーメント
表2の値から分かるように、設計仕様からの巻線データのずれは、部分コイル系C2の磁気双極子モーメントにはっきりした変化を生ずる。この変化は、本発明の実施の形態V2の場合、磁石コイル系C3に誘導される電流が発生する磁気双極子モーメントによって大体補償されて、実際上設計と同一の周縁磁場を生ずる。表2はまた、0.5mT等高面の半径方向の最小拡がりに関して最適化された磁石コイル系Mが最小の磁気双極子モーメントにならないことを示している。部分コイル系C2における仮の巻線数のずれに対して、バリアントV1では設計仕様によるものよりも小さな磁気双極子モーメントが得られる。しかし、0.5mT等高面の半径方向の拡がりは設計仕様よりもかなり大きくなる。本発明の実施の形態V2の場合、付加的コイル系C3に誘導される電流によって、全双極子モーメントの大きさは増加するが、0.5mT等高面の半径方向の拡がりは最小になる。
【0044】
磁石軸から距離R5Gの内側の領域は、普通、磁性材料がないようにし、磁場に敏感な装置がないようにしておかなければならない。この距離は、設計仕様による構成では0.63mである。このため、個々のコイル・パラメータが望ましい値とは異なる値を有するときでも、磁石軸からこの距離で0.5mTという磁場強度を超えないことが必要である。この要求は実施の形態V1では満たされない。周縁磁場は磁石軸から0.63mの距離で、0.5mTという設計値の2倍にまで増加し、0.5mTという閾値は、磁石軸からの距離が0.8mを超えるところではじめて達成される。これと対照的に、本発明のバリアントV2は、設計値と比べた周縁磁場の増加を何も示さない。
【0045】
上記の例における磁石コイル系Mの周縁磁場は、0.5mT等高面の半径方向の最小拡がりに関して最適化されている。個々のコイル・パラメータの設計仕様からの製造時のずれのために、従来技術による上記の例の磁石アセンブリの実施形態は、0.5mT等高面の軸方向の拡がりが望ましい値より小さいことを示す。これには常に、0.5mT等高面の半径方向の拡がりの増加が伴う(表2の例に示される)。本発明の磁石アセンブリの実施の形態は、製造時の個々のコイル・パラメータの設計仕様からのずれが周縁磁場に及ぼす影響を大体排除することができる。磁石アセンブリの設計で目標とした周縁磁場の値は、いくつかのコイル・パラメータの製造許容誤差と関わりなく、常に維持することができる。本発明の磁石アセンブリでは、設計によって最適化しようと意図した周縁磁場規準が、いくつかのコイル・パラメータの製造許容誤差に関わりなく、いつでも最適化されたままにとどまる。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、従来の磁石アセンブリを改良して、製造における不正確さの結果、コイル装置の個々のパラメータが望ましい値と異なった場合にも、その周縁磁場の境界値を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁石アセンブリの半径方向の半分を通る概略垂直断面図である。
【図2】本発明の磁石アセンブリの配線ダイアグラムであり、(a)は、外部電流供給源CSを有する磁石コイル系Mの配線を示し、(b)は、超伝導的に閉じる付加的電流路P1の配線を示す。
【符号の説明】
AV 作業容積
M アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系
C1 半径方向内側部分コイル系
C2 半径方向外側部分コイル系
M2 別の磁石コイル系(付加的コイル系)
Claims (9)
- z軸上でz=0を中心に配置された作業容積(AV)内にz軸方向の磁場(H)を発生させる磁石アセンブリであって、アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系(M)及び動作状態で超伝導的に閉じる少なくとも1つの電流路(P1,…,Pn)を含み、該アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系(M)は、互いに同軸的に配置された半径方向内側部分コイル系(C1)と半径方向外側部分コイル系(C2)を含み、動作状態で該コイル系(C1,C2)の磁気双極子モーメントは反対符号を有すると共に、大きさが量Δmだけ異なり、その絶対値|Δm|<該半径方向内側部分コイル系(C1)の磁気双極子モーメントの2.5%の磁石アセンブリにおいて、
該電流路(P1,…,Pn)は、該アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系(M)の充電時に少なくとも一時的に超伝導的に短絡され、該電流路(P1,…,Pn)は、該磁石コイル系(M)の充電プロセスで内部に誘導される電流が、該充電された半径方向外側部分コイル系(C2)の磁気双極子モーメントの大きさの少なくとも0.1%の大きさの全磁気双極子モーメントを発生して、該磁石アセンブリの外側での周縁磁場挙動を最適化するように設計されることを特徴とする磁石アセンブリ。 - 該電流路(P1,…,Pn)の少なくとも1つ(Pj1,…,Pjm)は、該アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系(M)の第1の部分コイル系(C1)との非ゼロの誘導結合
該電流路(P1,…,Pn)の少なくとも1つ(Pk1,…,Pkp)は、該アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系(M)の第2の部分コイル系(C2)との非ゼロの誘導結合
特に関連する結合係数
結合係数
ここで、
- 該部分コイル系(C1)及び(C2)並びに該電流路(P1,…,Pn)が設計されるときに、該電流路(P1,…,Pn)の少なくとも1つ(Pi1,…,Piq)は、該アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系(M)から実質的に且つ誘導的に減結合されるように、特に該電流路(Pi1,…,Piq)の各々で該コイル系(C1)との誘導結合が該コイル系(C2)との誘導結合と実質的に反対で大きさが等しくなるように、巻線の数と位置とが選ばれることを特徴とする請求項1又は2記載の磁石アセンブリ。
- 該絶対値|Δm|は、該部分コイル系(C1)の磁気双極子モーメントの大きさの1%よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁石アセンブリ。
- 該電流路(P1,…,Pn)の少なくとも1つは超伝導スイッチによって架橋され、該磁石アセンブリは該電流路に電流を供給する手段を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁石アセンブリ。
- 該超伝導的に短絡される電流路(P1,…,Pn)の少なくとも1つは、該磁石アセンブリの動作状態において外部磁場変動を補償する装置の一部でもあることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁石アセンブリ。
- 該電流路(P1,…,Pn)の少なくとも1つは、該アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系(M)の最も外側のコイルの半径の少なくとも90%である半径を有する磁石コイルを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の磁石アセンブリ。
- 該電流路(P1,…,Pn)の少なくとも1つは、該アクティブ・シールド超伝導磁石コイル系(M)の外側部分コイル系(C2)のコイルも担持するコイル成形部に巻かれたコイルを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の磁石アセンブリ。
- 該電流路(P1,…,Pn)の少なくとも1つは、動作状態において、z=0でz軸と直交する平面に関して非対称な磁場を発生することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の磁石アセンブリ。
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