JP2004063186A - ガス放電パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス放電パネル内の不純物ガスを効果的に除去することができ、ガス放電パネルの異常放電の発生を低減する。
【解決手段】対向配置した一組の基板の周縁部を封着部材で封着してパネルとする封着工程と、そのパネル内を排気する排気ベーキング工程とを有し、排気ベーキング工程では、封着部材の軟化点温度よりも高い第1の温度T1に昇温した後封着部材の軟化点温度よりも低い第2の温度T2に降温するとともにパネル内に酸素を含むガスを充填し、その後、第2の温度T2以下の温度でパネル内を排気する。
【選択図】 図3
【解決手段】対向配置した一組の基板の周縁部を封着部材で封着してパネルとする封着工程と、そのパネル内を排気する排気ベーキング工程とを有し、排気ベーキング工程では、封着部材の軟化点温度よりも高い第1の温度T1に昇温した後封着部材の軟化点温度よりも低い第2の温度T2に降温するとともにパネル内に酸素を含むガスを充填し、その後、第2の温度T2以下の温度でパネル内を排気する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ等の表示装置に使用されるガス放電パネルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス放電パネルは、前面基板と背面基板とを対向配置し、その周縁部を封着部材によって封着するとともに内部に希ガスを封入して構成されている。前面基板上には平行配置された2つの電極からなる表示電極が複数形成され、その表示電極を覆うように誘電体層が形成され、さらに誘電体層上に保護層が形成されている。また、背面基板上には表示電極に垂直な方向に複数のアドレス電極が形成され、アドレス電極を覆うように絶縁性材料からなる下地層が形成されている。下地層上にはアドレス電極の間に位置するように隔壁が形成され、隔壁間の下地層上には蛍光体層が形成されている。
【0003】
このようなガス放電パネルは、前面基板および背面基板にそれぞれ表示電極やアドレス電極などの所定の構成部材を形成した後、前面基板と背面基板とを封着してパネルを構成する封着工程、パネルを加熱するとともにパネル内を排気する排気ベーキング工程およびパネル内に放電用のガスを封入するガス封入工程を行うことにより製造される。
【0004】
前面基板と背面基板との封着に使用する封着部材ははじめペースト状であり、非晶質性の低融点ガラスからなる粉状のフリットに溶剤と樹脂成分を含む液体を混ぜてペースト状にしたものである。封着工程では、背面基板の周縁部にペースト状の封着部材を塗布し、110℃程度で乾燥させることにより封着部材中の溶剤を除去した後、360℃程度に加熱することにより封着部材中の樹脂成分を除去する。次に、前面基板と背面基板とを対向配置して封着温度(450℃程度)に加熱することにより、封着部材を溶融して前面基板と背面基板とを封着する。このようにしてパネルが構成され封着工程が終了する。
【0005】
封着工程の後の排気ベーキング工程では、パネルを排気温度(350℃程度)に加熱するとともにパネル内を真空排気し、次のガス封入工程においてパネル内に放電用のガスをパネル内に封入することによりガス放電パネルが得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにして得たガス放電パネルでは使用中に異常発光現象が生じたり、あるいは長時間同じ画像パターンを表示点灯するとその周辺に異常発光現象が生じる、いわゆる焼き付き現象などが生じるという問題を有することがわかった。
【0007】
本発明者らはこの問題について鋭意検討を重ねた結果、パネル内に残留する水分や一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)などの不純物ガスが影響することがわかった。これらの不純物ガスを除去する工程の1つが排気ベーキング工程であり、排気ベーキング工程でのパネルのベーキング温度(排気温度)は350℃程度までしか上げることができない。これは、一般的に封着部材として使用している材料が非晶質性の低融点ガラスを主成分とするもので、その軟化点温度が370℃前後であるためである。すなわち、排気ベーキング工程において封着部材の軟化点温度以上にパネルを加熱すると、軟化した封着部材が真空排気している間にパネル内部に引き込まれてパネル内部を排気しにくくしたり、リークして排気ができなくなるからである。
【0008】
一方、排気ベーキング工程の前の封着工程ではパネルを450℃程度まで昇温するため、450℃付近までに多くの水分、COあるいはCO2などの不純物ガスが発生することになるが、封着工程での降温時にはこれらの不純物ガスはパネルの封着とともにパネル内に閉じ込められる。このように封着工程においてパネル内に閉じこめられた不純物ガスのうち、350℃より高い温度で放出される不純物ガスは、排気ベーキング工程での350℃程度の排気温度では放出されずパネル内に残留することになる。このようにパネル内に残留した不純物ガスはガス放電パネルの点灯時の放電エネルギーによってガス放電パネル内に放出され一部は不点灯個所へ移動し再び吸着する。これらの繰り返しによって異常放電が続くことになる。
【0009】
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、ガス放電パネル内の不純物ガスを効果的に除去することができ、ガス放電パネルの異常放電の発生を低減することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のガス放電パネルの製造方法は、対向配置した一組の基板の周縁部を封着部材で封着してパネルとする封着工程と、そのパネル内を排気する排気ベーキング工程とを有し、前記排気ベーキング工程では、封着部材の軟化点温度よりも高い第1の温度に昇温した後封着部材の軟化点温度よりも低い第2の温度に降温するとともにパネル内に酸素を含むガスを充填し、その後、前記第2の温度以下の温度でパネル内を排気するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施の形態におけるガス放電パネルを示す断面図である。図1に示すように、ガス放電パネルでは、ガラス製の前面基板1上に平行に配列された一対の電極からなる表示電極2を複数設けており、表示電極2を覆うように前面基板1上に誘電体層3を形成し、さらに誘電体層3の上に保護層4を形成している。
【0013】
一方、前面基板1と対向して配置されているガラス製の背面基板5上には、表示電極2と直交する方向にアドレス電極6を形成している。そして、アドレス電極6を覆うように背面基板5上に絶縁性材料からなる下地層7を形成しており、下地層7上にはアドレス電極6の間に位置するように隔壁8を形成している。そして、隔壁8に挟まれた各空間内に、赤色、緑色および青色の蛍光体層9を順次並べて形成している。また、背面基板5の外面には、貫通孔10を通じてガス放電パネルの内部空間とつながるように排気およびガス封入のためのガラス材料からなる管11が封着部材12によって固着されている。
【0014】
前面基板1と背面基板5とはその周縁部が封着部材12によって封着され、前面基板1と背面基板5との間に形成された放電空間13にはネオン(Ne)とキセノン(Xe)の放電ガスが封入されている。放電により発生する真空紫外線によって蛍光体層9が励起され、R、G、Bの可視光を前面基板1側から発することによりカラー表示を行っている。
【0015】
次に、本実施の形態によるガス放電パネルの製造方法について説明する。
【0016】
まず、前面基板1上に表示電極2、誘電体層3および保護層4を形成し、背面基板5上にアドレス電極6、下地層7、隔壁8および蛍光体層9を形成する。その後の封着工程では、粉体化した低融点ガラスに有機溶剤を加えてペースト化した封着部材(封着用ペースト)12を、背面基板5の周縁部の所定の位置に印刷やディスペンサー等の方法で塗布し乾燥させた後、その背面基板5と前面基板1とを前面基板1に対して背面基板5が上側に位置するように配置するとともに、背面基板5の外面に管11を配置し、その管11の周囲に封着用ペーストを塗布する。次に、前面基板1、背面基板5および管11の所定部分を加圧しながら封着温度(450℃程度)まで加熱して封着用ペースト中の低融点ガラスを溶融させることにより、封着部材12で前面基板1および背面基板5の周縁部を封着すると同時に管11を背面基板5に固着する。このようにして封着工程が終了し、前面基板1と背面基板5とを封着して構成したパネルが得られる。
【0017】
次に、封着工程の後に行う排気ベーキング工程について図2〜図4を用いて説明する。
【0018】
図2は排気ベーキング工程において使用する装置の概略構成図であり、パネル14を装置にセットした状態を示している。パネル14はベーキング炉15内に設置され管11は切換装置16を介して排気装置17、洗浄ガスボンベ18および放電ガスボンベ19に接続されており、ベーキング炉15には加熱手段20が設けられている。切換装置16は排気装置17、洗浄ガスボンベ18および放電ガスボンベ19のいずれかとパネル14とを接続するための装置である。洗浄ガスボンベ18には酸素を含むガスが入っており、放電ガスボンベ19にはネオン、キセノンなどの放電ガスが入っている。また、図3は、排気ベーキング工程におけるベーキング炉15の温度特性図であり、横軸は時間を表し、縦軸はベーキング炉15内の温度を表している。
【0019】
まず、封着し終わったパネル14を図2に示すようにベーキング炉15内に設置するとともに管11を排気装置17、洗浄ガスボンベ18および放電ガスボンベ19に接続する。そして、図3に示すように、常温から封着部材12の軟化点温度よりも高い温度T1(第1の温度)まで上昇させて所定時間保持した後、封着部材12の軟化点温度よりも低い温度T2(第2の温度)まで下げる第1のステップ21と、温度T2を所定時間保持した後に常温まで下げる第2のステップ22とから構成される温度特性にしたがってパネル14のベーキングを行う。ここで、第1のステップ21においては洗浄ガスボンベ18からパネル14内に酸素を含むガスを充填し、第2のステップ22においては排気装置17を用いてパネル14内を排気する。すなわち、対向配置した一組の基板である前面基板1と背面基板5の周縁部を封着部材12で封着してパネル14とする封着工程と、そのパネル14内を排気する排気ベーキング工程とを有し、排気ベーキング工程では、封着部材12の軟化点温度よりも高い第1の温度T1に昇温した後封着部材12の軟化点温度よりも低い第2の温度T2に降温するとともにパネル14内に酸素を含むガスを充填し、その後、第2の温度T2以下の温度でパネル14内を排気する。
【0020】
第1のステップ21では、封着部材12の軟化点温度よりも高い温度T1まで昇温してパネル14を加熱しており、温度T1を高く設定することによりパネル14内部の構成部材から多くの不純物ガスを離脱させることができる。温度T1が高いほど構成部材から離脱する不純物ガスが多くなるため温度T1はできるだけ高いほうがよいが、温度T1をあまり高くすると蛍光体の劣化や他の構成部材の軟化や変形につながるので、温度T1はパネルの構成部材に影響を与えないようにできるだけ高い温度に設定することが好ましい。また、パネル14内に酸素を含むガスを充填することにより、パネル14内に残留する有機物を効率良く燃焼させ、離脱しやすい不純物ガスに変えることができる。
【0021】
また、第1のステップ21では、温度が封着部材12の軟化点温度より高くなるので封着部材12が軟化することになるが、パネル14の内部と外部との圧力差を小さくすれば前述した封着部材12の引き込みなどのような現象が発生することはない。すなわち、パネル内に充填する酸素を含むガスの量は、封着部材12の引き込みなどの現象が発生しないように適宜設定すればよい。なお、パネル14内に酸素を含むガスを充填する際、その充填の前にパネル14内を排気することになるが、パネル14内の排気は、パネル14を昇温する前に行ってもよいし、パネル14を昇温し始めてから温度が封着部材12の軟化点温度に達するまでの間に行ってもよい。
【0022】
第2のステップ22では、パネル14内を排気することにより第1のステップ21で離脱した不純物ガスなどを排出しパネル14内を真空排気している。温度T2については、排気中に封着部材12の引き込みなどが発生しないように封着部材12の軟化点温度よりも低い温度に設定すればよいが、封着部材12の引き込みなどの発生をより確実に防止するために温度T2を封着部材12の軟化点温度よりも10〜30℃程度低い温度に設定するのが好ましい。
【0023】
このように、排気ベーキング工程において、パネル14の内部に酸素を含むガスを充填して封着部材12の軟化点温度よりも高い温度に昇温した後、パネル内部を排気しているので、パネル内部の不純物ガスを効果的にパネル外部へ排出することができ、パネル内部に残留する不純物ガスを極めて少なくすることができる。このため、異常放電現象や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を抑制することができる。
【0024】
排気ベーキング工程の後、ネオンやキセノンからなる放電ガスを放電ガスボンベ19から所定の圧力だけパネル14内に導入し管11を封じ切ることによりガス放電パネルが得られる。
【0025】
上記の説明では第1のステップ21において酸素を含むガスをパネル14内に充填したが、酸素を含むガスがパネル14内を流れるようにしてもよい。この場合、図4に示すように例えばパネル14のコーナー部の1個所に管11を設けるとともにその対角の位置に別の管11を設け、一方の管11に排気装置17および放電ガスボンベ19を接続し、他方の管11に洗浄ガスボンベ18を接続する。そして、洗浄ガスボンベ18から酸素を含むガスをパネル14内に導入しながら排気装置17を用いて排出することによって実施することができる。
【0026】
このように、酸素を含むガスをパネル14内に充填するか、あるいは流すようにするとともにパネル14を第1の温度T1まで昇温した後第2の温度T2に降温し、その後第2の温度T2以下の温度でパネル14内を排気することにより、従来封着工程で発生してパネル内に残留し排気ベーキング工程でパネルの外部に排出されなかった不純物ガスをも効果的に除去することができ、異常放電や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を大幅に抑制することができる。
【0027】
次に、本発明の別の実施の形態について、封着工程および排気ベーキング工程におけるベーキング炉の温度特性図である図5を用いて説明する。
【0028】
放電電極2等を形成した前面基板1とアドレス電極6や封着部材12等を形成した背面基板5とを、前面基板1に対して背面基板5が上側に位置するように配置し、背面基板5の外面に管11を配置し、その管11の周囲に封着用ペーストを塗布する。管11は背面基板5の対角の位置に2つ設け、図4と同様に、一方の管11に排気装置17および放電ガスボンベ19を接続し、他方の管11に洗浄ガスボンベ18を接続する。そして図5に示すように、常温から封着部材12の軟化点温度よりも高い封着温度(450℃程度)に上昇させて所定時間保持した後に封着部材12の軟化点温度よりも低い第2の温度T2に降温する第1のステップ21と、第2の温度T2を所定時間保持した後に常温まで降温する第2のステップ22から構成される温度特性にしたがってパネルを加熱する。ここで、第1のステップ21においては、洗浄ガスボンベ18からパネル14内に酸素を含むガスを導入しながら排気装置17を用いて排出することにより、酸素を含むガスがパネル14内を流れるようにしている。また、第2のステップ22においては排気装置17を用いてパネル14内を排気する。
【0029】
第1のステップ21において、パネル14を封着温度に上昇させると封着部材12が軟化しパネル14が封着されるので、封着された後にパネル14内に酸素を含むガスを流すようにする。このように、パネル14を封着し、封着温度を所定時間保持した後封着部材12の軟化点温度よりも低い第2の温度T2に降温するとともに酸素を含むガスがパネル14内を流れるようにしているので、従来封着工程で発生してパネル内に残留し排気ベーキング工程でパネルの外部に排出されなかった不純物ガスをも効果的に除去することができる。
【0030】
次に第2のステップ22では、温度T2で所定時間保持した後降温するとともにパネル14内を排気しており、パネル14内の不純物ガスが排出される。パネル14内を十分排気するためには温度が高い方がよいが、排気中に封着部材12の引き込みなどが発生しないようにするため温度T2を封着部材12の軟化点温度よりも10〜30℃程度低い温度に設定することが好ましい。
【0031】
以上のように図5に示した実施の形態では、パネル14を封着する封着工程に引き続いて常温まで温度を低下させることなくパネル14内を排気する排気ベーキング工程を行っているので工程を短縮することができる。さらに、前述したように、従来封着工程で発生してパネル内に残留し排気ベーキング工程でパネルの外部に排出されなかった不純物ガスをも効果的に除去することができ、異常放電や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を大幅に抑制することができる。なお、酸素を含むガスがパネル14内を流れるようにするかわりに、パネル14内に酸素を含むガスを充填した場合でも同様の効果を得ることができる。
【0032】
以上では、封着部材として非晶質の低融点ガラスを用いた場合について説明したが、以下では結晶化ガラスからなる封着部材を用いた場合について、排気ベーキング工程におけるベーキング炉の温度特性図である図6を用いて説明する。
【0033】
封着部材12として結晶化ガラスを用いる場合、封着部材12の軟化点温度よりも高い封着温度(450℃程度)に加熱して所定時間保持すると封着部材12は結晶化する。こうして結晶化した封着部材12は融点が非常に高くなり、500℃程度まで加熱しても再度溶融することはない。したがって、結晶化ガラスを用いた封着部材12で封着することにより構成したパネルを、封着温度を超えて500℃程度まで加熱しても、封着部材12が溶融することはない。ここで、結晶化ガラスを用いた封着部材12の軟化点温度とは、結晶化する前の状態における軟化点温度をいう。
【0034】
まず図2に示すように、結晶化ガラスからなる封着部材12を用いて封着したパネル14を、ベーキング炉15内に設置するとともに管11を排気装置17、洗浄ガスボンベ18および放電ガスボンベ19に接続する。そして、排気ベーキング工程では図6に示すように、常温から封着部材12の軟化点温度よりも高い温度T3まで昇温した後に所定時間保持する第1のステップ21と、その後、温度T3を所定時間保持した後に常温まで降温する第2のステップ22とから構成される温度特性にしたがってパネル14のベーキングを行う。ここで、第1のステップ21においては排気装置17を用いてパネル14内を排気した後、洗浄ガスボンベ18からパネル14内に酸素を含むガスを充填し、第2のステップ22においては排気装置17を用いてパネル14内を排気する。
【0035】
本実施の形態では、封着部材12が一度結晶化するとその融点はかなり高くなるので、温度T3はパネルの構成部材に影響を与えない限り、より高い温度に設定することが好ましく、封着温度より高い温度(470℃程度)に設定することができる。このように高い温度T3に昇温するとともにパネル14内に酸素を含むガスを充填し、その後排気しているので、従来封着工程で発生してパネル内に残留し排気ベーキング工程でパネルの外部に排出されなかった不純物ガスをも効果的に除去することができ、異常放電や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を大幅に抑制することができる。
【0036】
ここではパネル14内に酸素を含むガスを充填し排気する過程を1回実施しているが、第1のステップ21において、パネル14内に酸素を含むガスを充填し排気する過程を複数回行った後に第2のステップ22において排気をしながら降温してもよい。また、第2のステップ22に入って直ちに降温するようにしてもよい。すなわち、対向配置した一組の基板である前面基板1と背面基板5の周縁部を結晶化ガラスを用いた封着部材12で封着してパネル14とする封着工程と、そのパネル14内を排気する排気ベーキング工程とを有し、この排気ベーキング工程では、封着部材12の軟化点温度よりも高い温度に昇温しその後降温するとともに、パネル14内に酸素を含むガスを充填して排気する過程を少なくとも1回行うようにする。これにより、従来封着工程で発生してパネル内に残留し排気ベーキング工程でパネルの外部に排出されなかった不純物ガスをも効果的に除去することができ、異常放電や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を大幅に抑制することができる。また、パネル14内に酸素を含むガスを充填するかわりに、パネル14内に酸素を含むガスを流すようにしても同様の効果を得ることができる。
【0037】
また、封着工程と排気ベーキング工程との間においてパネルの温度を常温まで低下させなくてもよい。すなわち、封着温度に昇温してパネルを封着し、その後さらに封着温度を所定時間保持した後降温するとともに、パネル14内に酸素を含むガスを充填して排気する過程を少なくとも1回行うようにしてもよい。この場合においても、異常放電や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を大幅に抑制することができる。また、パネル14内に酸素を含むガスを充填するかわりに、パネル14内に酸素を含むガスを流すようにしても同様の効果を得ることができる。
【0038】
なお、図3および図5に示したベーキング炉の温度特性については、結晶化ガラスからなる封着部材12を用いた場合にも適用することが可能であり、この場合には、封着部材12が結晶化した後でパネル14内に酸素を含むガスを充填して排気する過程を複数回行ってもよい。また、以上の各実施の形態において、酸素を含むガスとして乾燥ガスを用いるのが好ましく、例えばドライエアーや数%の酸素を含む放電ガスや酸素ガスを用いればよい。
【0039】
次に、上記の方法によりガス放電パネルを製造した具体的な実施例について説明する。
【0040】
(実施例1)
封着部材として軟化点温度が380℃の非晶質ガラスであるLS0206(日本電気硝子(株)製)を用いた。封着部材をペースト化して背面基板の周縁部に塗布し、加熱してペースト中のバインダを除去した。次に、背面基板と前面基板を対向配置しアライメントを行った後、封着工程として、450℃(封着温度)まで昇温して10分間保持した後冷却することによりパネルを作製した。その後、排気ベーキング工程に移った。排気ベーキング工程では、パネルの管を排気装置に接続して6.7×10−4Paまで真空排気を行うとともにパネルを350℃まで加熱した。350℃に達した時点で排気を停止し、洗浄用のドライエアーボンベに切り替え、パネル内に65000Paのドライエアーを充填するとともに引き続き450℃まで昇温した。450℃で30分間保持した後350℃まで自然冷却し、ここで排気装置に切り替えてパネル内を真空に排気するとともに350℃を4時間保持してから自然冷却した。その後、パネル内に放電ガスを導入後、管を封じることによりガス放電パネルを製造した。
【0041】
このようにして作製したガス放電パネルでは、パネルを評価しても異常放電等は発生しなかった。
【0042】
(実施例2)
封着部材として軟化点温度が380℃の非晶質ガラスであるLS0206(日本電気硝子(株)製)を用いた。封着部材をペースト化して背面基板の周縁部に塗布し、加熱してペースト中のバインダを除去した。次に、背面基板と前面基板を対向配置しアライメントを行った後、封着工程として、450℃(封着温度)まで昇温して10分間保持した後冷却することによりパネルを作製した。その後、排気ベーキング工程に移った。すなわち、パネルのコーナーに設置した管を排気装置に接続し、その対角に設置した管を洗浄ガスボンベに接続した。洗浄ガスボンベから100sccmのドライエアーをパネル内に導入しかつ排気装置で同量のガスを排気することにより、パネル内部にドライエアーが流れるようにし、パネルを450℃まで昇温して30分間保持した後350℃まで自然冷却した。ここでドライエアーの導入を停止して排気装置によってパネル内を真空に排気するとともに350℃を4時間保持してから自然冷却した。その後、パネル内に放電ガスを導入後、管を封じることによりガス放電パネルを製造した。
【0043】
このようにして作製したガス放電パネルでは、パネルを評価しても異常放電等は発生しなかった。
【0044】
(実施例3)
封着部材として結晶化ガラスであるLS7105(日本電気硝子(株)製)を用いた。封着部材をペースト化して背面基板の周縁部に塗布し、加熱してペースト中のバインダを除去した。次に、背面基板と前面基板を対向配置しアライメントを行った後、封着工程として450℃まで昇温して30分間保持した後冷却することによりパネルを作製した。その後、排気ベーキング工程に移った。すなわち、パネルの管を排気装置に接続し、6.7×10−4Paまで真空排気を行うとともにパネルを450℃まで昇温し保持に入った。450℃を所定時間保持した時点で排気を停止するとともに洗浄ガスボンベに切り替えることにより、パネル内に65000Paのドライエアーを充填し、1分後に約200Paまで真空排気した。さらに65000Paのドライエアーを充填した後約200Paまで真空排気する過程を10回繰り返した。その後、真空排気しながら450℃から自然冷却して350℃になった時点で4時間保持し、続いて10−4Pa以下になるように真空排気しながら室温まで自然冷却した。続いて、パネル内に放電ガスを導入後、管を封じることによりガス放電パネルを製造した。
【0045】
このようにして作製したガス放電パネルでは、パネルを評価しても異常放電等は発生しなかった。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るガス放電パネルの製造方法によれば、排気温度と封着温度の間の温度でパネル内に発生し、残留している不純物ガスを有効に除去することができるので、パネルの異常放電を大幅に低減でき、表示品質の優れたガス放電パネルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるガス放電パネルの断面図
【図2】同ガス放電パネルの排気ベーキング工程において使用する装置の概略構成図
【図3】同ガス放電パネルの排気ベーキング工程におけるベーキング炉の温度特性図
【図4】同ガス放電パネルの排気ベーキング工程において使用する他の装置を示す概略構成図
【図5】同ガス放電パネルの排気ベーキング工程におけるベーキング炉の温度特性の別の例を示す温度特性図
【図6】同ガス放電パネルの排気ベーキング工程におけるベーキング炉の温度特性の別の例を示す温度特性図
【符号の説明】
1 前面基板
5 背面基板
11 管
12 封着部材
14 パネル
21 第1のステップ
22 第2のステップ
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ等の表示装置に使用されるガス放電パネルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス放電パネルは、前面基板と背面基板とを対向配置し、その周縁部を封着部材によって封着するとともに内部に希ガスを封入して構成されている。前面基板上には平行配置された2つの電極からなる表示電極が複数形成され、その表示電極を覆うように誘電体層が形成され、さらに誘電体層上に保護層が形成されている。また、背面基板上には表示電極に垂直な方向に複数のアドレス電極が形成され、アドレス電極を覆うように絶縁性材料からなる下地層が形成されている。下地層上にはアドレス電極の間に位置するように隔壁が形成され、隔壁間の下地層上には蛍光体層が形成されている。
【0003】
このようなガス放電パネルは、前面基板および背面基板にそれぞれ表示電極やアドレス電極などの所定の構成部材を形成した後、前面基板と背面基板とを封着してパネルを構成する封着工程、パネルを加熱するとともにパネル内を排気する排気ベーキング工程およびパネル内に放電用のガスを封入するガス封入工程を行うことにより製造される。
【0004】
前面基板と背面基板との封着に使用する封着部材ははじめペースト状であり、非晶質性の低融点ガラスからなる粉状のフリットに溶剤と樹脂成分を含む液体を混ぜてペースト状にしたものである。封着工程では、背面基板の周縁部にペースト状の封着部材を塗布し、110℃程度で乾燥させることにより封着部材中の溶剤を除去した後、360℃程度に加熱することにより封着部材中の樹脂成分を除去する。次に、前面基板と背面基板とを対向配置して封着温度(450℃程度)に加熱することにより、封着部材を溶融して前面基板と背面基板とを封着する。このようにしてパネルが構成され封着工程が終了する。
【0005】
封着工程の後の排気ベーキング工程では、パネルを排気温度(350℃程度)に加熱するとともにパネル内を真空排気し、次のガス封入工程においてパネル内に放電用のガスをパネル内に封入することによりガス放電パネルが得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにして得たガス放電パネルでは使用中に異常発光現象が生じたり、あるいは長時間同じ画像パターンを表示点灯するとその周辺に異常発光現象が生じる、いわゆる焼き付き現象などが生じるという問題を有することがわかった。
【0007】
本発明者らはこの問題について鋭意検討を重ねた結果、パネル内に残留する水分や一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)などの不純物ガスが影響することがわかった。これらの不純物ガスを除去する工程の1つが排気ベーキング工程であり、排気ベーキング工程でのパネルのベーキング温度(排気温度)は350℃程度までしか上げることができない。これは、一般的に封着部材として使用している材料が非晶質性の低融点ガラスを主成分とするもので、その軟化点温度が370℃前後であるためである。すなわち、排気ベーキング工程において封着部材の軟化点温度以上にパネルを加熱すると、軟化した封着部材が真空排気している間にパネル内部に引き込まれてパネル内部を排気しにくくしたり、リークして排気ができなくなるからである。
【0008】
一方、排気ベーキング工程の前の封着工程ではパネルを450℃程度まで昇温するため、450℃付近までに多くの水分、COあるいはCO2などの不純物ガスが発生することになるが、封着工程での降温時にはこれらの不純物ガスはパネルの封着とともにパネル内に閉じ込められる。このように封着工程においてパネル内に閉じこめられた不純物ガスのうち、350℃より高い温度で放出される不純物ガスは、排気ベーキング工程での350℃程度の排気温度では放出されずパネル内に残留することになる。このようにパネル内に残留した不純物ガスはガス放電パネルの点灯時の放電エネルギーによってガス放電パネル内に放出され一部は不点灯個所へ移動し再び吸着する。これらの繰り返しによって異常放電が続くことになる。
【0009】
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、ガス放電パネル内の不純物ガスを効果的に除去することができ、ガス放電パネルの異常放電の発生を低減することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のガス放電パネルの製造方法は、対向配置した一組の基板の周縁部を封着部材で封着してパネルとする封着工程と、そのパネル内を排気する排気ベーキング工程とを有し、前記排気ベーキング工程では、封着部材の軟化点温度よりも高い第1の温度に昇温した後封着部材の軟化点温度よりも低い第2の温度に降温するとともにパネル内に酸素を含むガスを充填し、その後、前記第2の温度以下の温度でパネル内を排気するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施の形態におけるガス放電パネルを示す断面図である。図1に示すように、ガス放電パネルでは、ガラス製の前面基板1上に平行に配列された一対の電極からなる表示電極2を複数設けており、表示電極2を覆うように前面基板1上に誘電体層3を形成し、さらに誘電体層3の上に保護層4を形成している。
【0013】
一方、前面基板1と対向して配置されているガラス製の背面基板5上には、表示電極2と直交する方向にアドレス電極6を形成している。そして、アドレス電極6を覆うように背面基板5上に絶縁性材料からなる下地層7を形成しており、下地層7上にはアドレス電極6の間に位置するように隔壁8を形成している。そして、隔壁8に挟まれた各空間内に、赤色、緑色および青色の蛍光体層9を順次並べて形成している。また、背面基板5の外面には、貫通孔10を通じてガス放電パネルの内部空間とつながるように排気およびガス封入のためのガラス材料からなる管11が封着部材12によって固着されている。
【0014】
前面基板1と背面基板5とはその周縁部が封着部材12によって封着され、前面基板1と背面基板5との間に形成された放電空間13にはネオン(Ne)とキセノン(Xe)の放電ガスが封入されている。放電により発生する真空紫外線によって蛍光体層9が励起され、R、G、Bの可視光を前面基板1側から発することによりカラー表示を行っている。
【0015】
次に、本実施の形態によるガス放電パネルの製造方法について説明する。
【0016】
まず、前面基板1上に表示電極2、誘電体層3および保護層4を形成し、背面基板5上にアドレス電極6、下地層7、隔壁8および蛍光体層9を形成する。その後の封着工程では、粉体化した低融点ガラスに有機溶剤を加えてペースト化した封着部材(封着用ペースト)12を、背面基板5の周縁部の所定の位置に印刷やディスペンサー等の方法で塗布し乾燥させた後、その背面基板5と前面基板1とを前面基板1に対して背面基板5が上側に位置するように配置するとともに、背面基板5の外面に管11を配置し、その管11の周囲に封着用ペーストを塗布する。次に、前面基板1、背面基板5および管11の所定部分を加圧しながら封着温度(450℃程度)まで加熱して封着用ペースト中の低融点ガラスを溶融させることにより、封着部材12で前面基板1および背面基板5の周縁部を封着すると同時に管11を背面基板5に固着する。このようにして封着工程が終了し、前面基板1と背面基板5とを封着して構成したパネルが得られる。
【0017】
次に、封着工程の後に行う排気ベーキング工程について図2〜図4を用いて説明する。
【0018】
図2は排気ベーキング工程において使用する装置の概略構成図であり、パネル14を装置にセットした状態を示している。パネル14はベーキング炉15内に設置され管11は切換装置16を介して排気装置17、洗浄ガスボンベ18および放電ガスボンベ19に接続されており、ベーキング炉15には加熱手段20が設けられている。切換装置16は排気装置17、洗浄ガスボンベ18および放電ガスボンベ19のいずれかとパネル14とを接続するための装置である。洗浄ガスボンベ18には酸素を含むガスが入っており、放電ガスボンベ19にはネオン、キセノンなどの放電ガスが入っている。また、図3は、排気ベーキング工程におけるベーキング炉15の温度特性図であり、横軸は時間を表し、縦軸はベーキング炉15内の温度を表している。
【0019】
まず、封着し終わったパネル14を図2に示すようにベーキング炉15内に設置するとともに管11を排気装置17、洗浄ガスボンベ18および放電ガスボンベ19に接続する。そして、図3に示すように、常温から封着部材12の軟化点温度よりも高い温度T1(第1の温度)まで上昇させて所定時間保持した後、封着部材12の軟化点温度よりも低い温度T2(第2の温度)まで下げる第1のステップ21と、温度T2を所定時間保持した後に常温まで下げる第2のステップ22とから構成される温度特性にしたがってパネル14のベーキングを行う。ここで、第1のステップ21においては洗浄ガスボンベ18からパネル14内に酸素を含むガスを充填し、第2のステップ22においては排気装置17を用いてパネル14内を排気する。すなわち、対向配置した一組の基板である前面基板1と背面基板5の周縁部を封着部材12で封着してパネル14とする封着工程と、そのパネル14内を排気する排気ベーキング工程とを有し、排気ベーキング工程では、封着部材12の軟化点温度よりも高い第1の温度T1に昇温した後封着部材12の軟化点温度よりも低い第2の温度T2に降温するとともにパネル14内に酸素を含むガスを充填し、その後、第2の温度T2以下の温度でパネル14内を排気する。
【0020】
第1のステップ21では、封着部材12の軟化点温度よりも高い温度T1まで昇温してパネル14を加熱しており、温度T1を高く設定することによりパネル14内部の構成部材から多くの不純物ガスを離脱させることができる。温度T1が高いほど構成部材から離脱する不純物ガスが多くなるため温度T1はできるだけ高いほうがよいが、温度T1をあまり高くすると蛍光体の劣化や他の構成部材の軟化や変形につながるので、温度T1はパネルの構成部材に影響を与えないようにできるだけ高い温度に設定することが好ましい。また、パネル14内に酸素を含むガスを充填することにより、パネル14内に残留する有機物を効率良く燃焼させ、離脱しやすい不純物ガスに変えることができる。
【0021】
また、第1のステップ21では、温度が封着部材12の軟化点温度より高くなるので封着部材12が軟化することになるが、パネル14の内部と外部との圧力差を小さくすれば前述した封着部材12の引き込みなどのような現象が発生することはない。すなわち、パネル内に充填する酸素を含むガスの量は、封着部材12の引き込みなどの現象が発生しないように適宜設定すればよい。なお、パネル14内に酸素を含むガスを充填する際、その充填の前にパネル14内を排気することになるが、パネル14内の排気は、パネル14を昇温する前に行ってもよいし、パネル14を昇温し始めてから温度が封着部材12の軟化点温度に達するまでの間に行ってもよい。
【0022】
第2のステップ22では、パネル14内を排気することにより第1のステップ21で離脱した不純物ガスなどを排出しパネル14内を真空排気している。温度T2については、排気中に封着部材12の引き込みなどが発生しないように封着部材12の軟化点温度よりも低い温度に設定すればよいが、封着部材12の引き込みなどの発生をより確実に防止するために温度T2を封着部材12の軟化点温度よりも10〜30℃程度低い温度に設定するのが好ましい。
【0023】
このように、排気ベーキング工程において、パネル14の内部に酸素を含むガスを充填して封着部材12の軟化点温度よりも高い温度に昇温した後、パネル内部を排気しているので、パネル内部の不純物ガスを効果的にパネル外部へ排出することができ、パネル内部に残留する不純物ガスを極めて少なくすることができる。このため、異常放電現象や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を抑制することができる。
【0024】
排気ベーキング工程の後、ネオンやキセノンからなる放電ガスを放電ガスボンベ19から所定の圧力だけパネル14内に導入し管11を封じ切ることによりガス放電パネルが得られる。
【0025】
上記の説明では第1のステップ21において酸素を含むガスをパネル14内に充填したが、酸素を含むガスがパネル14内を流れるようにしてもよい。この場合、図4に示すように例えばパネル14のコーナー部の1個所に管11を設けるとともにその対角の位置に別の管11を設け、一方の管11に排気装置17および放電ガスボンベ19を接続し、他方の管11に洗浄ガスボンベ18を接続する。そして、洗浄ガスボンベ18から酸素を含むガスをパネル14内に導入しながら排気装置17を用いて排出することによって実施することができる。
【0026】
このように、酸素を含むガスをパネル14内に充填するか、あるいは流すようにするとともにパネル14を第1の温度T1まで昇温した後第2の温度T2に降温し、その後第2の温度T2以下の温度でパネル14内を排気することにより、従来封着工程で発生してパネル内に残留し排気ベーキング工程でパネルの外部に排出されなかった不純物ガスをも効果的に除去することができ、異常放電や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を大幅に抑制することができる。
【0027】
次に、本発明の別の実施の形態について、封着工程および排気ベーキング工程におけるベーキング炉の温度特性図である図5を用いて説明する。
【0028】
放電電極2等を形成した前面基板1とアドレス電極6や封着部材12等を形成した背面基板5とを、前面基板1に対して背面基板5が上側に位置するように配置し、背面基板5の外面に管11を配置し、その管11の周囲に封着用ペーストを塗布する。管11は背面基板5の対角の位置に2つ設け、図4と同様に、一方の管11に排気装置17および放電ガスボンベ19を接続し、他方の管11に洗浄ガスボンベ18を接続する。そして図5に示すように、常温から封着部材12の軟化点温度よりも高い封着温度(450℃程度)に上昇させて所定時間保持した後に封着部材12の軟化点温度よりも低い第2の温度T2に降温する第1のステップ21と、第2の温度T2を所定時間保持した後に常温まで降温する第2のステップ22から構成される温度特性にしたがってパネルを加熱する。ここで、第1のステップ21においては、洗浄ガスボンベ18からパネル14内に酸素を含むガスを導入しながら排気装置17を用いて排出することにより、酸素を含むガスがパネル14内を流れるようにしている。また、第2のステップ22においては排気装置17を用いてパネル14内を排気する。
【0029】
第1のステップ21において、パネル14を封着温度に上昇させると封着部材12が軟化しパネル14が封着されるので、封着された後にパネル14内に酸素を含むガスを流すようにする。このように、パネル14を封着し、封着温度を所定時間保持した後封着部材12の軟化点温度よりも低い第2の温度T2に降温するとともに酸素を含むガスがパネル14内を流れるようにしているので、従来封着工程で発生してパネル内に残留し排気ベーキング工程でパネルの外部に排出されなかった不純物ガスをも効果的に除去することができる。
【0030】
次に第2のステップ22では、温度T2で所定時間保持した後降温するとともにパネル14内を排気しており、パネル14内の不純物ガスが排出される。パネル14内を十分排気するためには温度が高い方がよいが、排気中に封着部材12の引き込みなどが発生しないようにするため温度T2を封着部材12の軟化点温度よりも10〜30℃程度低い温度に設定することが好ましい。
【0031】
以上のように図5に示した実施の形態では、パネル14を封着する封着工程に引き続いて常温まで温度を低下させることなくパネル14内を排気する排気ベーキング工程を行っているので工程を短縮することができる。さらに、前述したように、従来封着工程で発生してパネル内に残留し排気ベーキング工程でパネルの外部に排出されなかった不純物ガスをも効果的に除去することができ、異常放電や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を大幅に抑制することができる。なお、酸素を含むガスがパネル14内を流れるようにするかわりに、パネル14内に酸素を含むガスを充填した場合でも同様の効果を得ることができる。
【0032】
以上では、封着部材として非晶質の低融点ガラスを用いた場合について説明したが、以下では結晶化ガラスからなる封着部材を用いた場合について、排気ベーキング工程におけるベーキング炉の温度特性図である図6を用いて説明する。
【0033】
封着部材12として結晶化ガラスを用いる場合、封着部材12の軟化点温度よりも高い封着温度(450℃程度)に加熱して所定時間保持すると封着部材12は結晶化する。こうして結晶化した封着部材12は融点が非常に高くなり、500℃程度まで加熱しても再度溶融することはない。したがって、結晶化ガラスを用いた封着部材12で封着することにより構成したパネルを、封着温度を超えて500℃程度まで加熱しても、封着部材12が溶融することはない。ここで、結晶化ガラスを用いた封着部材12の軟化点温度とは、結晶化する前の状態における軟化点温度をいう。
【0034】
まず図2に示すように、結晶化ガラスからなる封着部材12を用いて封着したパネル14を、ベーキング炉15内に設置するとともに管11を排気装置17、洗浄ガスボンベ18および放電ガスボンベ19に接続する。そして、排気ベーキング工程では図6に示すように、常温から封着部材12の軟化点温度よりも高い温度T3まで昇温した後に所定時間保持する第1のステップ21と、その後、温度T3を所定時間保持した後に常温まで降温する第2のステップ22とから構成される温度特性にしたがってパネル14のベーキングを行う。ここで、第1のステップ21においては排気装置17を用いてパネル14内を排気した後、洗浄ガスボンベ18からパネル14内に酸素を含むガスを充填し、第2のステップ22においては排気装置17を用いてパネル14内を排気する。
【0035】
本実施の形態では、封着部材12が一度結晶化するとその融点はかなり高くなるので、温度T3はパネルの構成部材に影響を与えない限り、より高い温度に設定することが好ましく、封着温度より高い温度(470℃程度)に設定することができる。このように高い温度T3に昇温するとともにパネル14内に酸素を含むガスを充填し、その後排気しているので、従来封着工程で発生してパネル内に残留し排気ベーキング工程でパネルの外部に排出されなかった不純物ガスをも効果的に除去することができ、異常放電や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を大幅に抑制することができる。
【0036】
ここではパネル14内に酸素を含むガスを充填し排気する過程を1回実施しているが、第1のステップ21において、パネル14内に酸素を含むガスを充填し排気する過程を複数回行った後に第2のステップ22において排気をしながら降温してもよい。また、第2のステップ22に入って直ちに降温するようにしてもよい。すなわち、対向配置した一組の基板である前面基板1と背面基板5の周縁部を結晶化ガラスを用いた封着部材12で封着してパネル14とする封着工程と、そのパネル14内を排気する排気ベーキング工程とを有し、この排気ベーキング工程では、封着部材12の軟化点温度よりも高い温度に昇温しその後降温するとともに、パネル14内に酸素を含むガスを充填して排気する過程を少なくとも1回行うようにする。これにより、従来封着工程で発生してパネル内に残留し排気ベーキング工程でパネルの外部に排出されなかった不純物ガスをも効果的に除去することができ、異常放電や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を大幅に抑制することができる。また、パネル14内に酸素を含むガスを充填するかわりに、パネル14内に酸素を含むガスを流すようにしても同様の効果を得ることができる。
【0037】
また、封着工程と排気ベーキング工程との間においてパネルの温度を常温まで低下させなくてもよい。すなわち、封着温度に昇温してパネルを封着し、その後さらに封着温度を所定時間保持した後降温するとともに、パネル14内に酸素を含むガスを充填して排気する過程を少なくとも1回行うようにしてもよい。この場合においても、異常放電や長時間点灯後の焼き付き現象の発生を大幅に抑制することができる。また、パネル14内に酸素を含むガスを充填するかわりに、パネル14内に酸素を含むガスを流すようにしても同様の効果を得ることができる。
【0038】
なお、図3および図5に示したベーキング炉の温度特性については、結晶化ガラスからなる封着部材12を用いた場合にも適用することが可能であり、この場合には、封着部材12が結晶化した後でパネル14内に酸素を含むガスを充填して排気する過程を複数回行ってもよい。また、以上の各実施の形態において、酸素を含むガスとして乾燥ガスを用いるのが好ましく、例えばドライエアーや数%の酸素を含む放電ガスや酸素ガスを用いればよい。
【0039】
次に、上記の方法によりガス放電パネルを製造した具体的な実施例について説明する。
【0040】
(実施例1)
封着部材として軟化点温度が380℃の非晶質ガラスであるLS0206(日本電気硝子(株)製)を用いた。封着部材をペースト化して背面基板の周縁部に塗布し、加熱してペースト中のバインダを除去した。次に、背面基板と前面基板を対向配置しアライメントを行った後、封着工程として、450℃(封着温度)まで昇温して10分間保持した後冷却することによりパネルを作製した。その後、排気ベーキング工程に移った。排気ベーキング工程では、パネルの管を排気装置に接続して6.7×10−4Paまで真空排気を行うとともにパネルを350℃まで加熱した。350℃に達した時点で排気を停止し、洗浄用のドライエアーボンベに切り替え、パネル内に65000Paのドライエアーを充填するとともに引き続き450℃まで昇温した。450℃で30分間保持した後350℃まで自然冷却し、ここで排気装置に切り替えてパネル内を真空に排気するとともに350℃を4時間保持してから自然冷却した。その後、パネル内に放電ガスを導入後、管を封じることによりガス放電パネルを製造した。
【0041】
このようにして作製したガス放電パネルでは、パネルを評価しても異常放電等は発生しなかった。
【0042】
(実施例2)
封着部材として軟化点温度が380℃の非晶質ガラスであるLS0206(日本電気硝子(株)製)を用いた。封着部材をペースト化して背面基板の周縁部に塗布し、加熱してペースト中のバインダを除去した。次に、背面基板と前面基板を対向配置しアライメントを行った後、封着工程として、450℃(封着温度)まで昇温して10分間保持した後冷却することによりパネルを作製した。その後、排気ベーキング工程に移った。すなわち、パネルのコーナーに設置した管を排気装置に接続し、その対角に設置した管を洗浄ガスボンベに接続した。洗浄ガスボンベから100sccmのドライエアーをパネル内に導入しかつ排気装置で同量のガスを排気することにより、パネル内部にドライエアーが流れるようにし、パネルを450℃まで昇温して30分間保持した後350℃まで自然冷却した。ここでドライエアーの導入を停止して排気装置によってパネル内を真空に排気するとともに350℃を4時間保持してから自然冷却した。その後、パネル内に放電ガスを導入後、管を封じることによりガス放電パネルを製造した。
【0043】
このようにして作製したガス放電パネルでは、パネルを評価しても異常放電等は発生しなかった。
【0044】
(実施例3)
封着部材として結晶化ガラスであるLS7105(日本電気硝子(株)製)を用いた。封着部材をペースト化して背面基板の周縁部に塗布し、加熱してペースト中のバインダを除去した。次に、背面基板と前面基板を対向配置しアライメントを行った後、封着工程として450℃まで昇温して30分間保持した後冷却することによりパネルを作製した。その後、排気ベーキング工程に移った。すなわち、パネルの管を排気装置に接続し、6.7×10−4Paまで真空排気を行うとともにパネルを450℃まで昇温し保持に入った。450℃を所定時間保持した時点で排気を停止するとともに洗浄ガスボンベに切り替えることにより、パネル内に65000Paのドライエアーを充填し、1分後に約200Paまで真空排気した。さらに65000Paのドライエアーを充填した後約200Paまで真空排気する過程を10回繰り返した。その後、真空排気しながら450℃から自然冷却して350℃になった時点で4時間保持し、続いて10−4Pa以下になるように真空排気しながら室温まで自然冷却した。続いて、パネル内に放電ガスを導入後、管を封じることによりガス放電パネルを製造した。
【0045】
このようにして作製したガス放電パネルでは、パネルを評価しても異常放電等は発生しなかった。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るガス放電パネルの製造方法によれば、排気温度と封着温度の間の温度でパネル内に発生し、残留している不純物ガスを有効に除去することができるので、パネルの異常放電を大幅に低減でき、表示品質の優れたガス放電パネルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるガス放電パネルの断面図
【図2】同ガス放電パネルの排気ベーキング工程において使用する装置の概略構成図
【図3】同ガス放電パネルの排気ベーキング工程におけるベーキング炉の温度特性図
【図4】同ガス放電パネルの排気ベーキング工程において使用する他の装置を示す概略構成図
【図5】同ガス放電パネルの排気ベーキング工程におけるベーキング炉の温度特性の別の例を示す温度特性図
【図6】同ガス放電パネルの排気ベーキング工程におけるベーキング炉の温度特性の別の例を示す温度特性図
【符号の説明】
1 前面基板
5 背面基板
11 管
12 封着部材
14 パネル
21 第1のステップ
22 第2のステップ
Claims (6)
- 対向配置した一組の基板の周縁部を封着部材で封着してパネルとする封着工程と、そのパネル内を排気する排気ベーキング工程とを有し、前記排気ベーキング工程では、封着部材の軟化点温度よりも高い第1の温度に昇温した後封着部材の軟化点温度よりも低い第2の温度に降温するとともにパネル内に酸素を含むガスを充填し、その後、前記第2の温度以下の温度でパネル内を排気することを特徴とするガス放電パネルの製造方法。
- 対向配置した一組の基板の周縁部を封着部材で封着されたガス放電パネルの製造方法であって、封着部材の軟化点温度よりも高い封着温度に昇温してパネルを封着し、前記封着温度を所定時間保持した後封着部材の軟化点温度よりも低い所定の温度に降温するとともにパネル内に酸素を含むガスを充填し、その後、前記所定の温度以下の温度でパネル内を排気することを特徴とするガス放電パネルの製造方法。
- 対向配置した一組の基板の周縁部を結晶化ガラスを用いた封着部材で封着してパネルとする封着工程と、そのパネル内を排気する排気ベーキング工程とを有し、前記排気ベーキング工程では、封着部材の軟化点温度よりも高い温度に昇温しその後降温するとともに、パネル内に酸素を含むガスを充填して排気する過程を少なくとも1回行うことを特徴とするガス放電パネルの製造方法。
- 対向配置した一組の基板の周縁部を結晶化ガラスを用いた封着部材で封着されたガス放電パネルの製造方法であって、封着部材の軟化点温度よりも高い封着温度に昇温してパネルを封着し、その後、前記封着温度を所定時間保持した後降温するとともに、パネル内に酸素を含むガスを充填して排気する過程を少なくとも1回行うことを特徴とするガス放電パネルの製造方法。
- パネル内に酸素を含むガスを充填するかわりに、パネル内に酸素を含むガスを流すことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のガス放電パネルの製造方法。
- 酸素を含むガスは乾燥ガスであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のガス放電パネルの製造方法。
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2002
- 2002-07-26 JP JP2002217866A patent/JP2004063186A/ja active Pending
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