JP2004061759A - レンズ付きフイルムユニットの自動現像サービス機 - Google Patents

レンズ付きフイルムユニットの自動現像サービス機 Download PDF

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film unit
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Kazuo Okoyama
小古山 一夫
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

【課題】特定人のみが使用済みのレンズ付きフイルムユニットを回収する。
【解決手段】自動現像サービス機41の内部には、ロック機構75を備えたボディ収納箱65が設けてある。カートリッジ取出機構でフイルムユニットからフイルムカートリッジを抜き出した後のユニットボディが筒部材66を通ってボディ収納箱65内に落下する。筒部材66を通過するユニットボディがセンサ73によって検知され、ユニットボディの個数がカウントされる。この個数が最大個数Pに達すると、特定の回収業者に通報され、投入口の回動カバーがロックされる。特定の回収業者のみが所有する鍵によってロック機構75のロックが解除され、扉70が開かれてボディ収納箱65からユニットボディが回収される。ロック機構75の破壊等の異常があった時には、無線により通報され、警報装置が作動して大きな音が出る。
【選択図】    図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済みのレンズ付きフイルムユニットを正規の特定人のみが回収するレンズ付きフイルムユニットの自動現像サービス機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
低価格で手軽に写真撮影を楽しむことができるように、本出願人よりレンズ付きフイルムユニットが市販されている。レンズ付きフイルムユニットは、簡単な撮影機構を組み込んだユニット本体に予め未露光の写真フイルムを内蔵したもので、購入したその場ですぐに写真撮影ができ、また撮影後にもそのまま現像取扱店に出せばよいという簡便性から一般に広く利用されている。
【0003】
ユニット本体は、写真フイルムが光密に装填された本体基部と、その本体基部を前面側及び背面側から覆う前カバー及び後カバーとで構成されている。本体基部の両側方には、フイルムカートリッジ収納用のカートリッジ室と、フイルムカートリッジから引き出してロール状にした写真フイルムを収納するフイルム室とが設けられている。後カバーは、本体基部の背面を覆うように背後に取り付けられており、その後カバーには、カートリッジ室とフイルム室との底面を塞ぐ底蓋とが形成されている。底蓋は、本体基部に後カバーを取り付けた後に閉鎖され、カートリッジ室及びフイルム室内を光密に塞ぐ。底蓋は、現像所でフイルムカートリッジを取り出す際に開放される。
【0004】
環境保全や産業廃棄物の削減等を図るために、レンズ付きフイルムユニットはリユース・リサイクルが積極的に進められている。このため、現像取扱店で写真フイルムが取り出されたレンズ付きフイルムユニットは、製造メーカが運営する循環工場に送られる。循環工場では、前カバー及び後カバーに用いられている樹脂部材等は溶解して樹脂ペレットにして再生利用(リサイクル)される。また、前カバー及び後カバーで保護されている内部部品等は、検査を行い、良好なものをそのまま再利用、又、不良品は不良箇所を修正して再利用(リユース)する。
【0005】
一方、特開平4−43349号公報には、自動現像サービス機が記載されている。この自動現像サービス機は、撮影済みのレンズ付きフイルムユニットを装填部にセットすると、写真フイルムをユニット本体から引き出してフイルム処理部に送るとともに、空になったユニット本体を回収箱に排出する。フイルム処理部に送られた写真フイルムは現像され、露光部でカラーペーパーに焼付露光される。料金の精算が済んだ後、ネガフイルム及びプリント写真は写真取出し部に投下される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した現像取扱店,自動現像サービス機のいずれにおいても、レンズ付きフイルムユニットを製造したメーカー以外の第三者が、写真フイルムを取り出した後のユニット本体を勝手に流用して、新たなカートリッジを装填したものが市場に出回るおそれがある。
【0007】
本発明は、使用済みのレンズ付きフイルムユニットを製造メーカ等の正規の特定人のみが回収できるレンズ付きフイルムユニットの自動現像サービス機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の自動現像サービス機は、予め未露光の写真フイルムを収納し、露光した写真フイルムを1コマずつフイルム巻取り室に巻き込むレンズ付きフイルムユニットをその使用後に回収して現像処理を行うレンズ付きフイルムユニットの自動現像サービス機において、使用済みになったレンズ付きフイルムユニットが投入される投入口と、投入口から投入されたレンズ付きフイルムユニットの巻上げノブを回動させ、写真フイルムをフイルム巻取り室内に巻き込むフイルム巻き込み手段と、フイルム巻取り室の一部を開放し、写真フイルムをフイルム巻取り室から外部に取り出すフイルム取り出し手段と、フイルム巻取り室から取り出された写真フイルムを現像処理する現像処理手段と、現像済みの写真フイルムからプリント写真を作成するプリント手段と、現像済みの写真フイルムとプリント写真とを返却する返却口と、写真フイルムを取り出した後のレンズ付きフイルムユニットを収納し、開閉扉にロック手段を有する収納箱とを備えたものである。また、前記収納箱に収納されているレンズ付きフイルムユニットの数をカウントするカウント手段と、このカウント手段によるカウント値が所定値に達した際に警告を発する警告手段とを備えたものである。また、前記収納箱のロック手段が破壊される等の異常を検知する検知手段を備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
レンズ付きフイルムユニットの外観を示す図1において、レンズ付きフイルムユニット(以下、フイルムユニットと記す)2は、写真フイルムが装填され各種撮影機構が組み込まれたユニット本体3と、このユニット本体3の外周に巻き付けられるようにして貼付される外装ラベル4とからなる。外装ラベル4には、ユニット本体3の各部を露呈させるための開口が形成されている。
【0010】
ユニット本体3は、その前面に、撮影レンズ5,ファインダ対物窓6,ストロボ発光部7,ストロボ操作ノブ8等が、上面に、レリーズボタン9,カウンタ表示窓10,充電完了表示部材11等が、背面に、撮影後の写真フイルム巻き上げに用いられる巻上げノブ12がそれぞれ設けられている。また、ユニット本体3は、その前面に、2つの位置決め孔13が形成されており、自動現像サービス機でフイルムユニット2の機種を識別するため、また、フイルムユニット2を固定するために用いられる。
【0011】
図2に示すように、ユニット本体3は、前カバー14,本体基部15,露光ユニット16,ストロボユニット17,フイルムカートリッジ18,後カバー19から構成されている。なお、ユニット本体3のうちフイルムカートリッジ18を除く前カバー14,本体基部15,露光ユニット16,ストロボユニット17,後カバー19からなる部分をユニットボディ20という。
【0012】
フイルムカートリッジ18はカートリッジ本体21とこのカートリッジ本体21内に収納される写真フイルム22とからなる。また、カートリッジ本体21内には、写真フイルム22が巻き付けられるスプールと、このスプールの回転によってカートリッジ本体21内から写真フイルム22を送り出すフイルム送出し機構とが組み込まれている。
【0013】
本体基部15の両側方には、カートリッジ本体21が収納されるカートリッジ収納室23と、カートリッジ本体21から引き出されてロール状に巻かれた未露光の写真フイルム22が収納されるフイルム収納室24とが一体に設けられている。フイルム収納室24は、露光位置に未露光の写真フイルムを供給するフイルム供給室となり、カートリッジ収納室23は露光済みの写真フイルムを巻き込んで収納するフイルム巻取り室となる。
【0014】
カートリッジ収納室23の上には、巻上げノブ12が回転自在に設けられている。巻上げノブ12は、一部が後カバー19から露呈している。巻上げノブ12を反時計方向に回転させることによって、未露光の写真フイルム22がフイルム収納室24から引き出され、これと同時に露光済みの写真フイルム22がカートリッジ本体21の内部に収納される。
【0015】
露光ユニット16は、本体基部15の前面中央部に設けられている。露光ユニット16は、その中央部に撮影レンズ5を保持し、撮影レンズ5後方に設けられたシャッタ羽根 (図示せず) を開閉することによって、写真フイルムに被写体像が露光される。
【0016】
ストロボユニット17は、複数の電気部品が取り付けられてストロボ回路が形成された回路基板31と、この回路基板31に取り付けられ、放電管やリフレクタ,拡散板等からなるストロボ発光部7と、回路基板31に取り付けられ、ストロボユニット17の電源となる電池32を電気的に接続する電池接片33と、フイルム収納室24の前面に取り付けられ、ストロボ操作ノブ8のオン位置へのスライド操作によって回路基板31の接点部に接触しストロボ回路にストロボ充電を行わせる金属接片34と、回路基板31に取り付けられ、露光ユニット16のシャッタレリーズ機構のレリーズ動作に連動してオンするシンクロスイッチ35とからなる。また、回路基板31とストロボ操作ノブ18との間には、ストロボ操作ノブ18をスライド自在に保持する受け板36が配置されている。
【0017】
後カバー19は、本体基部15の背面を覆うように背後に取り付けられる。この後カバー19には、ファインダ接眼窓37と、カートリッジ収納室23とフイルム収納室24との底面を塞ぐ底蓋19a,19bとが一体に形成されている。底蓋19a,19bは、本体基部15に後カバー19を取り付けた後に閉鎖され、カートリッジ収納室23及びフイルム収納室24内を光密に塞ぐ。
【0018】
前カバー14は、前面に撮影レンズ5,ストロボ発光部7,ストロボ操作ノブ8等をそれぞれ露呈させる開口14aが形成されており、本体基部15,露光ユニット16の前面を覆う。また、2つの位置決め孔13は、前カバー14前面に設けられているが、ユニット本体3内部まで貫通していない。
【0019】
フイルムユニット2の現像処理を自動的に行う自動現像サービス機を示す図3において、自動現像サービス機41は、金属製の箱であり、本体部41aとその本体部41aの前面を覆う扉41bとで構成されている。この扉41bは、特定人以外の人間が容易に開くことができないように通常は鍵等のロック手段によりロックされている。
【0020】
自動現像サービス機41は、その前面に、使用済みのフイルムユニット2を投入するためのユニット投入口42,内部にLCDパネルを視認可能に備えたガラス製の表示部43,小銭用料金投入口45,札用料金投入口46,取り扱いができない他社製機種等のフイルムユニットを返却するユニット返却口47,お釣りや操作途中でキャンセルした場合の料金を返却する料金返却口48,現像済みの写真フイルム22が収納されたカートリッジ本体21とプリント写真が返却される写真返却口49が設けられている。なお、その他にも、操作説明50や、製造企業名称51が視認できる。
【0021】
ユニット投入口42は、回動カバー52で覆われており、回動カバー52を手前方向に回動させることによって開放される。また、フイルムユニット2を投入禁止の場合、回動カバー52はロックされ、ユニット投入口42は開放されない。なお、フイルムユニット2は、その前面を上向きに、正面から見て右側端を先頭にしてユニット投入口42に投入する。
【0022】
扉41bを開いた状態の自動現像サービス機41を示す図4において、扉41bは、本体部41aの、正面から見て左側端部で回動自在に軸着されている。扉41bの内面には、自動現像サービス機41を制御するシステムコントローラ等が実装されている基板 (図示せず) が取り付けられており、金属製のカバー53で覆われている。
【0023】
カバー53は、その背面に2つの開口53a,53bが形成されている。開口53aには、ケーブル54が挿入されており、本体部41aに配置される電気回路と基板とを電気的に接続している。なお、本体部41aは、電源電圧を供給するための電源コンセント(図示せず)を備えており、基板上の素子は、ケーブル54を通じて電源が供給される。
【0024】
開口53bは、その内部に配置されているコネクタ (図示せず) を露呈するために設けられている。コネクタが、通信ケーブルを介し、携帯型の端末 (図示せず) と電気的に接続されることによって、端末は、自動現像サービス機41に保存されているデータを取り込むことができる。また、扉41bの内面には、投入口42から投入されたフイルムユニット2を本体部41aに送るためのスロープ55と、取扱外のフイルムユニットをユニット返却口47に排出するスロープ56と、お釣り等を料金返却口48に排出するスロープ57と、プリント写真等を写真返却口49に排出するスロープ58とが取り付けられている。
【0025】
本体部41aは、その内部に金属製のカバー部材59が備えられており、その内部には、フイルムユニット2の機種識別を行う機種識別機構60と、フイルムユニット2からフイルムカートリッジ18を取り出すカートリッジ取出機構61と、フイルムカートリッジ18内の写真フイルム22を自動的に現像処理する現像処理部62とが配置されている(図6参照)。
【0026】
カバー部材59は、その前面に、フイルムユニット2が通過可能な開口59aが形成されており、ユニット投入口42の背面に配置されているスロープ55と対面している。開口59a内部の底面が斜面になっているため、ユニット投入口42から投入されたフイルムユニット2は、スロープ55,開口59aを介して、カバー部材59内部に投入される。
【0027】
カバー部材59の下方には、ユニットボディ20を収納するボディ収納箱65と4つの筒部材66〜69が設けられている。筒部材66はボディ収納箱65に連結されている。また、筒部材67〜69の端部には、開口67a〜69aが形成されており、ユニット返却口47の背面に配置されるスロープ56,料金返却口48の背面に配置されるスロープ57,写真返却口49の背面に配置されるスロープ58にそれぞれ対面している。
【0028】
ボディ収納箱65は、金庫のように頑丈な金属製であり、扉70は通常ロックされている。このロックを外すためには、鍵穴71に適合した専用の鍵が必要である。この専用の鍵は、フイルムユニット2の正規の製造メーカもしくはその製造メーカから依頼を受けた特定の回収業者のみが所有しており、第三者が扉70を開けることはできないようにされている。これにより、使用済みのユニットボディ20が詰替え業者に渡ることを防止できる。
【0029】
また、筒部材66のボディ収納箱65近傍には、筒部材66内を落下してくるユニットボディ20の検出を行うセンサ73が設けられている。このセンサ73からの出力信号が後述するシステムコントローラ100に入力され、ユニットボディ20の個数がボディ収納箱65に適正に収納可能な最大個数Pに達すると、例えば無線通信回線を通じて特定の回収業者に通知される。
【0030】
また、ボディ収納箱65内には、扉65の開閉を監視するセンサ74が設けられており、システムコントローラ100に蓄積された個数データは、扉70が開かれた際にリセットされる。また、鍵穴71の背後に設けられたロック機構75の近傍には、センサ76が設けられており、所定の鍵によるロック解除を除く他の方法、例えばロック機構75の破壊によって扉65のロックが解除された場合には、センサ76からの信号によってシステムコントローラ100が無線装置105(図6参照)を使って管理者又は特定の回収業者に通報する。これと同時に、警報装置108(図6参照)を作動して大きな警告音を発する。
【0031】
図5において、機種識別機構60は、フイルムユニット2を搬送する搬送ベルト78,搬送ベルト78近傍の縁部で回動自在な平板状の回動板79,フイルムユニット2を撮像するためのCCDイメージセンサ80等で構成されている。
【0032】
搬送ベルト78は、回動自在な2本のローラ81a,81bにかけ渡されたゴム製の無端ベルトであり、ローラ81a,81bは、モータM1で回転制御される。なお、搬送ベルト78の表面には、フイルムユニット2を滑らせないように、凹凸が形成されている。
【0033】
フイルムユニット2は、搬送ベルト78によって回動板79上に搬送される。回動板79の上面には、ストッパ82が備えられている。ストッパ82は、フイルムユニット2を停止させる場合、回動板79の面に対して垂直に突出している。また、回動板79には、ストッパ82を収納する溝部79aが形成されており、フイルムユニット2を通過させる場合、回動板79の面から突出しないように倒伏される。また、ストッパ82には、フイルムユニット2がストッパ82に当接したことを検知するセンサ (図示せず) が配置されている。
【0034】
押圧片84は、回動板79の側方に配置されており、フイルムユニット2の搬送方向と垂直に移動する。また、回動板79を挟んで押圧片84と逆側には、被押圧片85が配置されている。ストッパ82とフイルムユニット2の側面とが当接したことをセンサが検知すると、押圧片84がフイルムユニット2上面を押圧する。フイルムユニット2は、その上面を、押圧片84に押圧されることによって、被押圧片85に当接する。フイルムユニット2は、その長手方向が搬送方向に対して平行に配置されるとともに、ストッパ82及び被押圧片85に当接する。これによって、フイルムユニット2が指定の位置に配置される。
【0035】
機種識別機構60の上方には、CCDイメージセンサ80が配置されており、フイルムユニット2が指定の位置に配置されると、フイルムユニット2を撮像し、その撮像画像から位置決め孔13の位置を検出し、フイルムユニット2の機種識別が行われる。
【0036】
回動板79は、搬送ベルト78近傍の縁部で回動自在に軸着されており、回動することにより、フイルムユニット2を分別する。回収可能なフイルムユニット2が搬送されてきた場合、搬送方向と平行のまま保持し、ストッパ82を溝部79aに収納する。これによって、フイルムユニット2は、カートリッジ取出機構61方向に導かれる。
【0037】
また、他社製品等の回収不可能なフイルムユニットが搬送されてきた場合、下方向に回動し、回動板79の下方に備えられた筒部材67に排出する。なお、回収可能な機種であっても、その方向を誤って投入されたフイルムユニット2であれば筒部材67に排出され、また、フイルムユニット以外のものを投入しても同様の処理が行われる。
【0038】
カートリッジ取出機構61は、搬送ベルト86,回動板87,フイルム巻上げユニット88,カートリッジ取出ユニット89等で構成されている。搬送ベルト86は、搬送ベルト78と同じものであり、モータM2の稼動によってフイルムユニット2を搬送する。また、ストッパ90,押圧片91,被押圧片92も、トッパ74,押圧片84,被押圧片85と同じものであり、フイルムユニット2を指定の位置に配置させる。
【0039】
指定位置の上方には、2本の突起93が配置されている。フイルムユニット2が指定の位置に配置されることによって、機種識別した際に検出した位置決め孔13に突起93が挿入される。そして、所定の位置まで挿入され、フイルムユニット2を固定することによって、この後記述するフイルム巻上げ処理や、カートリッジ取出処理等を容易に実施できる。
【0040】
フイルム巻上げユニット88は、レリーズボタン9を押圧するボタン押圧バー94と、巻上げノブ12を回動させるノブ回動ローラ95と、撮影レンズ5を遮蔽するレンズカバー96とで構成される。レンズカバー96が撮影レンズ5を遮蔽するように配置されるとともに、ボタン押圧バー94がレリーズボタン9を押圧した状態で、ノブ回動ローラ95を巻上げノブ12に当接させ、回動させる。これによって、フイルム収納室24内に残っている写真フイルム22をフイルムカートリッジ18に収納させる。なお、レリーズボタン9,巻上げノブ12,撮影レンズ5の位置は、予め機種ごとに登録されている。
【0041】
カートリッジ取出ユニット89は、底蓋19aを開放する開放フック97とカートリッジ取出バー98で構成される。開放フック97は、爪部97aと、その爪部97aを支持する支持バー97bから構成されている。爪部97aを底蓋19aと前カバー14との間に挿入し、支持バー97bを搬送方向に対して垂直に動かすことによって、底蓋19aを開放し、カートリッジ収納室23内部を露呈する。
【0042】
カートリッジ取出バー98は、カートリッジ収納室23内部に収納されているフイルムカートリッジ18の中心に挿入される。カートリッジ取出バー98を搬送方向に対して垂直方向に移動させると、フイルムカートリッジ18は、カートリッジ取出バー98とともに、カートリッジ収納室23外部に取り出される。この後、カートリッジ取出バー98は、フイルムカートリッジ18を保持したまま奥に設けられた現像処理部62に移動する。現像処理部62には、フイルムカートリッジ18を把持してカートリッジ取出バー98から抜き取り、現像処理部62のカートリッジセット部にセットするロボットハンド(図示せず)が設けられている。
【0043】
回動板87は、機種識別機構60の回動板79と同じものであり、フイルムカートリッジ18を取り出したユニットボディ20を回動板87の下方に配置された筒部材66に投入する。投入されたユニットボディ20は、筒部材66を介してボディ収納箱65に排出される。
【0044】
自動現像サービス機41の電気的構成を示す図6において、システムコントローラ100は、信号の入力に応じて自動現像サービス機41の各部を制御する。システムコントローラ100は、制御用シーケンスのプログラムやパラメータ等が格納されているROMと、このプログラムにしたがってシーケンスを実行するCPUと、各種シーケンスの遂行に必要なデータを一時的に格納するワークエリアとして用いられるRAMとで構成されている。
【0045】
撮像ユニット101は、前述のCCDイメージセンサ80,アンプ,A/D変換機等の素子で構成されている。CCDイメージセンサ80で結像された画像は、増幅,デジタル変換され、信号補正が行われた後に出力される。画像処理部102は、撮像ユニット101から出力された画像信号を解析し、フイルムユニット2の位置決め孔13の位置を検出する。
【0046】
また、画像処理部102は、LCDドライバ103に表示画像の出力を行う。LCDドライバ103は、LCDパネル104に表示できるように画像信号を変換し、LCDパネル104は、その画像信号に応じた画像を表示する。なお、LCDパネル104はタッチパネルになっており、表示部43を通してLCDパネル104の画面をタッチすることによって選択操作を行うことができる。
【0047】
システムコントローラ100には、料金算出部106が接続されており、フイルムユニット2の投入後に作動して、選択されたコースと、フイルムユニット2の機種(24枚撮りか36枚撮りか)と、プリントサイズとに従って、請求金額を算出する。また、選択されたコースが同時プリントの場合には、ネガの状態によって予定されたプリント枚数と実際のプリント枚数とに差が生じることがあるから、料金算出部106は、その差額を算出し、システムコントローラ100にその結果を通知する。
【0048】
また、システムコントローラ100には、プリント処理部107が接続されている。プリント処理部107は、現像処理部62から現像済みの写真フイルム22が搬入されると、システムコントローラ100の指示に従って、全てのコマをマトリクス状にプリントするインデックスプリントや各コマのプリント写真をカラーペーパーに焼き付ける。
【0049】
LCDパネル104には、図7(A)に示すように、同時プリントコース111,現像&インデックスプリントコース112の選択画面が受け待ち画面として表示されている。表示部43を通してLCDパネル104の画面をタッチして、いずれか一方を選択する。
【0050】
同時プリントコースを選択した場合には、図7(B)に示すように、Lサイズ113,2Lサイズ114のうち一方を選択するプリントサイズ選択画面に切り替わる。ここで、同時プリントコース111をやめて、現像&インデックスプリントコース112を選択し直す場合には、戻るマーク115をタッチする。
【0051】
同時プリントコース111及びサイズ選択が終了した後、またはインデックスプリントコース112を選択した後、図7(C)に示すように、確認画面が表示されるから、よければスタートマーク116、止める場合には戻るマーク117をタッチする。
【0052】
スタートマーク116をタッチすると、図7(D)に示すように、フイルムユニット2の投入指示が表示される。フイルムユニット2を投入した後、間もなく、図8(A)に示すように、料金を請求する画面が表示されるから、表示金額を小銭用料金投入口45,札用料金投入口46に投入する。この後、図7(D)に示すような表示がLCDパネル104に出るから、しばらく待っていると、現像済みの写真フイルム22が収納されたカートリッジ本体21とプリント写真とが写真返却口49に排出された後、図7(A)に示す表示に戻る。
【0053】
このように構成された自動現像サービス機41の作用を図9に示すフローチャートを参照して説明する。まず、ユーザーは表示部43を通してLCDパネル104をタッチし、例えば表示部43に表示されているコース111,112から同時プリントコース111を選択する(図7(A))。
【0054】
プリントサイズを選択する画面(図7(B))に切り替わるから、例えば、Lサイズプリント113を選択すると、回動カバー51が回動自在になる。ユーザーは、回動カバー51を開き、撮影済みのフイルムユニット2をセットし、回動カバー51を閉める。ユニット投入口42から投入されたフイルムユニット2は、スロープ55,開口59aを介し、機種識別機構60に配置される。
【0055】
システムコントローラ100は、搬送ベルト78を回動させ、フイルムユニット2を回動板79方向に搬送させる。フイルムユニット2は、ストッパ82によって停止する。センサがフイルムユニット2を検出すると、押圧片84を搬送方向に対して垂直に可動させ、フイルムユニット2を指定の位置に配置する。そして、システムコントローラ100は、搬送ベルト78を停止させる。
【0056】
CCDイメージセンサ80は、フイルムユニット2を撮像し、画像処理部102に画像データを送る。画像処理部102は、画像データを解析し、位置決め孔13の位置を検出し、機種識別を行う。
【0057】
自動現像サービス機41は、フイルムユニット2が回収できない機種、あるいは、回収可能な機種であるが、投入方向を誤ったと判断される場合、回動板79を下方向に回動させる。ストッパ82を回動板79に対して平行にして、搬送ベルト78を回動させる。これによって、フイルムユニット2は、回動板79の下方に配置されている筒部材67に投入され、返却口47に排出される。また、表示部43には、警告画像が表示される。なお、フイルムユニット2以外を投入しても同じように処理される。
【0058】
また、フイルムユニット2が回収可能な機種であると判別すると、システムコントローラ100は料金算出部106に指令してユーザーに請求すべき予想金額を算出させ、その結果を表示部43に表示する(図8(A))。この予想金額に従ってユーザーが料金を小銭用料金投入口45,札用料金投入口46に投入する。投入された料金が予想金額に満たない場合には、表示部43に料金が足りない旨の警告が表示される。
【0059】
投入された料金が表示金額以上である場合には、システムコントローラ100は、ストッパ82を回動板79と平行に回動させ、搬送ベルト78,86を回動させる。これによって、フイルムユニット2は、カートリッジ取出機構61方向に搬送される。
【0060】
カートリッジ取出機構61でも同様に、搬送ベルト86,ストッパ90,押圧片91,被押圧片92によって、フイルムユニット2を指定の位置に配置させる。2本の突起93は、位置決め孔13に挿入され、フイルムユニット2を固定する。レンズカバー96が撮影レンズ5を遮蔽するように配置し、ボタン押圧バー94がレリーズボタン9を押圧した状態で、ノブ回動ローラ95を巻上げノブ12に当接させ、回動させる。これによって、フイルム収納室24内に残っている写真フイルム22をフイルムカートリッジ18に収納させる。
【0061】
開放フック97の爪部97aを底蓋19aと前カバー14との間に挿入し、支持バー97bを搬送方向に対して垂直に動かし、底蓋19aを開放する。カートリッジ取出バー98は、フイルムカートリッジ18の中心に挿入され、フイルムカートリッジ18がカートリッジ取出バー98とともにカートリッジ収納室23外部に取り出される。
【0062】
カートリッジ取出バー98が現像処理部62に移動すると、現像処理部62に設けられたロボットハンドがフイルムカートリッジ18を把持して所定のカートリッジセット位置にセットする。現像処理部62では、フイルムカートリッジ18の遮光蓋が回動された後、スプールが回転されて写真フイルム22がカートリッジ本体21から排出され、周知の現像処理工程を経て写真フイルム22が現像される。この現像済みの写真フイルム22は、プリント処理部107に送られ、インデックスプリント及び各コマのLサイズプリントが所定のカラーペーパーに焼き付けられる。
【0063】
プリント処理部107でのプリント処理工程が終了した後、現像済みの写真フイルム22は、元のカートリッジ本体21のスプールに係止された後、巻き戻されてカートリッジ本体21内に収納される。このカートリッジ本体21と、焼き付けられたインデックスプリント及びLサイズプリントとが、写真返却口49に排出される。
【0064】
プリント処理部107では、許容範囲を超えるオーバー露光又はアンダー露光のコマは焼付を行わないから、システムコントローラ100は、実際に焼付が行われたコマ数をチェックし、このデータを料金算出部106に送って実際の料金を算出する。システムコントローラ100は、算出された実際の金額と、ユーザーが投入した金額とを比較して投入金額が多い場合には、その差額をお釣りとして料金返却口48に返却する。逆に料金が少ない場合には、その差額を投入するように促す表示を表示部43に表示する。
【0065】
一方、フイルムカートリッジ18の抜き取りが完了した後、回動板87が下方向に回動してユニットボディ20を筒部材66に投入する。投入されたユニットボディ20は、筒部材66を介して、ボディ収納箱65に収納され、回動板87は初期状態に戻る。
【0066】
ユニットボディ20が筒部材66を通過してボディ収納箱65に落下する度に、センサ76の出力信号がシステムコントローラ100に入力される。システムコントローラ100は、センサ76からの出力信号をカウントしてボディ収納箱65内の収納個数をチェックする。この収納個数が予め決めてあるボディ収納箱65に適正に収納可能な最大個数Pに達すると、システムコントローラ100は無線装置105に指令して特定の回収業者宛に警告信号を発するとともに、新たなフイルムユニット2が投入されないように回動カバー52をロックする。
【0067】
警告信号を受信した特定の回収業者は、自動現像サービス機41の設置場所まで出向き、扉41bのロックを外して扉41bを開く。そして、鍵穴71に合う特定の鍵を用いて扉70のロックを外し、扉70を開いてボディ収納箱65からユニットボディ20を回収する。回収されたユニットボディ20は、循環工場に送られ、リユース・リサイクルされる。もし、特定の鍵を用いずに(特定の回収業者以外の人間が)扉70のロック機構75を破壊する等により扉70が開かれた場合には、センサ74,76から警告が管理者または特定の回収業者に通知されると同時に警報装置108が作動して大きな警告音が発せられる。
【0068】
最初の選択画面で現像&インデックスプリントコース112を選んだ場合には、写真フイルム22の現像とインデックスプリントのみが行われ、現像済みの写真フイルム22を収納したカートリッジ本体21とインデックスプリントが写真返却口49に排出される。
【0069】
以上説明した実施形態は、2種類のコースから選択するきわめて簡単な例であったが、プリントサイズや枚数を自由に指定したり、焼増し等の他のサービスを付加してもよい。この場合には、扉41bの前面にキーボード等の入力機器を設けるとよい。また、フイルムユニットを投入してからユーザーはその場で待つようにしたが、予想される仕上がり時刻を印字した受取書を発行して、その受取書を当該時刻以降に自動現像サービス機に投入することにより、仕上がっているプリント写真等を受け取れるようにしてもよい。このようにすれば、連続的に多数のユーザーを受け付けることができる。
【0070】
また、上記実施形態では、IX240タイプのフイルムカートリッジ18を用いたフイルムユニット2であったが、例えば135タイプのものなど別の種類のカートリッジを使用したフイルムユニットでもよく、さらにはカートリッジ類を用いずに、フイルム巻取り室に写真フイルムを直接巻き込むようにしたフイルムユニットでもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上のように、本発明の自動現像サービス機によれば、使用済みになったレンズ付きフイルムユニットを投入することによりフイルム巻取り室から写真フイルムを取り出して現像処理・プリント処理を行うとともに、写真フイルムを取り出した後のレンズ付きフイルムユニットを収納する収納箱の開閉扉にロック手段を設けたので、ロック手段を解除できる製造メーカ等の正規の特定人のみが使用済みのレンズ付きフイルムユニットを回収できる。また、収納箱内のレンズ付きフイルムユニットの数をカウントして、この値が所定値に達した際に警告を発するようにすると、例えば収納箱がいっぱいになったらレンズ付きフイルムユニットの回収を行えばよいので、回収業者の無駄な巡回が不要になって回収費用の節約が図れる。また、収納箱のロック手段が破壊される等の異常を検知する検知手段を備えたので、使用済みのレンズ付きフイルムユニットが第三者に渡ることを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ付きフイルムユニットの外観を示す斜視図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットを示す分解斜視図である。
【図3】自動現像サービス機の外観を示す斜視図である。
【図4】扉を開けた自動現像サービス機を示す斜視図である。
【図5】自動現像サービス機のカートリッジ取出機構等を示す説明図である。
【図6】自動現像サービス機の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】自動現像サービス機の操作画面を示す説明図である。
【図8】自動現像サービス機の操作画面を示す説明図である。
【図9】自動現像サービス機のシーケンスの概略を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 レンズ付きフイルムユニット
3 ユニット本体
13 位置決め孔
18 フイルムカートリッジ
20 ユニットボディ
41 自動現像サービス機
42 投入口
43 表示部
49 写真返却口
60 機種識別機構
61 カートリッジ取出機構
62 現像処理部
65 ボディ収納箱
66〜69 筒部材
70 扉
71 鍵穴
73,74,76 センサ
75 ロック機構
100 システムコントローラ
105 無線装置
107 プリント処理部
108 警報装置

Claims (3)

  1. 予め未露光の写真フイルムを収納し、露光した写真フイルムを1コマずつフイルム巻取り室に巻き込むレンズ付きフイルムユニットをその使用後に回収して現像処理を行うレンズ付きフイルムユニットの自動現像サービス機において、
    使用済みになったレンズ付きフイルムユニットが投入される投入口と、
    投入口から投入されたレンズ付きフイルムユニットの巻上げノブを回動させ、写真フイルムをフイルム巻取り室内に巻き込むフイルム巻き込み手段と、
    フイルム巻取り室の一部を開放し、写真フイルムをフイルム巻取り室から外部に取り出すフイルム取り出し手段と、
    フイルム巻取り室から取り出された写真フイルムを現像処理する現像処理手段と、
    現像済みの写真フイルムからプリント写真を作成するプリント手段と、
    現像済みの写真フイルムとプリント写真とを返却する返却口と、
    写真フイルムを取り出した後のレンズ付きフイルムユニットを収納し、開閉扉にロック手段を有する収納箱とを備えたことを特徴とするレンズ付きフイルムユニットの自動現像サービス機。
  2. 前記収納箱に収納されているレンズ付きフイルムユニットの数をカウントするカウント手段と、
    このカウント手段によるカウント値が所定値に達した際に警告を発する警告手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のレンズ付きフイルムユニットの自動現像サービス機。
  3. 前記収納箱のロック手段が破壊される等の異常を検知する検知手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載のレンズ付きフイルムユニットの自動現像サービス機。
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