JP2004060282A - Structure or ground investigating method and investigating device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物の内部またはその周囲の地盤との間に生じた空洞の有無や大きさ及び位置、構造物自体の劣化等の状況、あるいは地盤自体の性状等を調査するための、構造物または地盤の調査方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
構造物を構築する際に、その内部あるいはその周囲に発生する空洞は、構造物の強度や寿命に重大な影響を及ぼすことから、それを早期に発見するとともに確実に充填することが一般に求められている。
【0003】
空洞の充填作業を確実に行うには、構造物内の空洞の量の算定が重要であり、電磁波レーダや超音波、弾性波などの非破壊の物理探査による調査が一般的となっている。
また、地盤の状況を、打撃圧、打撃数、穿孔速度をパラメータとする、削岩機の穿孔エネルギーで推定する方法もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、トンネル構造物の例では、覆工コンクリートが厚い(例えば、600mm以上)場合、覆工背面に崩落土砂がある場合、背面地山が緩んでいる場合、あるいは滞水がある場合などでは、電波や超音波等の減衰などにより誤差が大きくなる。また、調査結果の判読は経験者に依存するため、調査結果に客観性が欠けていた。これらの事情は既設トンネルでは一般的であるため、結果的に物理探査手法では精度が期待できない場合が多いが、他に適切な調査手法がないため、物理探査に頼っているのが実情である。
また、穿孔エネルギーで地盤の状況を推定する方法を応用するにしても、穿孔エネルギーは前記各種パラメータを組合せた代表値(各々のパラメータをそれぞれ評価せずに、それらを掛け合わせて一つの代表値としている)であるため、地盤や構造物の詳細な状況を推定するには困難な状況であった。
【0005】
昨今、物理探査手法では上記課題があるため、覆工に実際にコアボーリングで削孔し、空洞の調査を行うことも実施されている。しかしながら、このコアボーリングによる手法では、削孔速度が遅いために調査費用が高くなる欠点があり、より廉価な調査手法が求められていた。
【0006】
このような事情に鑑みて、本発明においては、構造物または地盤に対して強度上や管理上の悪影響を与えず、なおかつ、物理探査手法の精度が期待できない箇所においても、簡易かつ高精度に、構造物の内部またはその周囲の地盤との間に生じた空洞の有無や大きさ及び位置、構造物自体の劣化等の状況あるいは地盤自体の性状等をその位置や大きさを含めて推定することができる、構造物または地盤の調査方法及び調査装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明においては以下の手段を採用した。
すなわち、請求項1記載の構造物または地盤の調査方法は、打撃機構および回転機構をもつ削岩機を用いて、構造物の内部または地盤の状況を調査する構造物または地盤の調査方法であって、
調査対象位置を、フィード圧および打撃圧を所定値に保ちながら削岩機のビットにより削孔しつつ、そのときのビットの削孔速度およびビットに加わるトルク負荷のそれぞれの変化によって、構造物の内部または地盤の状況を調査することを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の構造物または地盤の調査方法は、請求項1記載の方法において、
前記ビットの削孔速度およびビットに加わるトルク負荷の変化に加え、前記ビットによって削孔するときに生じるくり粉を排出するためのフラッシングエアの圧力の変化によって、構造物の内部または地盤の状況を調査することを特徴としている。
【0009】
請求項3記載の構造物または地盤の調査方法は、請求項1または2記載の方法において、
前記フィード圧および打撃圧を所定値に保ちながらの削岩機のビットによる削孔が行えない場合に、打撃圧を漸次上昇させながら削孔し、削孔速度が所定値を超えるようになった時点で、打撃圧をその値に保ちながら削孔して、構造物の内部または地盤の状況を調査することを特徴としている。
【0010】
請求項4記載の構造物または地盤の調査方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の方法において、
前記ビットの削孔速度の変化に代えて、単位時間あたりの前記ビットの削孔長の測定数を一定に設定したときのビットの削孔長の単位長さあたりの測定回数の変化によって、構造物の内部または地盤の状況を調査することを特徴としている。
【0011】
請求項5記載の構造物または地盤の調査方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の方法において、
前記ビットの削孔速度の変化とともに、単位時間あたりの前記ビットの削孔長の測定数を一定に設定したときのビットの削孔長の単位長さあたりの測定回数の変化によって、構造物の内部または地盤の状況を調査することを特徴としている。
【0012】
請求項6記載の構造物または地盤の調査方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の方法において、
構造物の削孔開始時から、ビットの削孔速度が予め設定した上限速度値以上まで上昇し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値以下まで低下したときのビットの削孔長を測定することにより、前記構造物の空洞までの構成材料の厚さ寸法を推定することを特徴としている。
【0013】
請求項7記載の構造物または地盤の調査方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の方法において、
空洞を調査する場合に、前記ビットによる削孔時に、前記削孔速度が予め設定した上限速度値以上まで上昇し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値以下まで低下したときのビットの削孔長を測定し、次いで前記ビットによる削孔を続け、前記削孔速度が予め設定した前記上限速度値より低下し、かつ、トルク負荷が予め設定した前記下限トルク値を超えるときのビットの削孔長を測定し、この値と前記測定したビットの削孔長との差に基づいて空洞の高さ寸法を推定することを特徴としている。
【0014】
請求項8記載の構造物または地盤の調査装置は、打撃機構および回転機構をもつ削岩機を用いて、構造物の内部または地盤の状況を調査するための構造物または地盤の調査装置であって、
先端にビットが取り付けられたロッドを備える前記削岩機と、
削岩機をロッドの長手方向に移動させる移動機構と、
ビットの移動量を測定する移動量測定センサと、
削孔時に削岩機のビットに加わるトルク負荷を測定するトルクセンサと、
を備えることを特徴としている。
【0015】
請求項9記載の構造物または地盤の調査装置は、請求項8記載の装置において、
前記ビットにより削孔するときに生じるくり粉を排出するためのフラッシングエアの圧力を測定するフラッシング圧測定センサを備えることを特徴としている。
【0016】
請求項10記載の構造物または地盤の調査装置は、請求項8記載の装置において、
前記削岩機および前記移動機構の動作をそれぞれ制御するとともに、前記移動量測定センサ、前記トルクセンサからの検出値が入力される制御装置を備え、
前記制御装置は、削孔開始時から、前記移動量測定センサの測定値から演算されるビットの削孔速度が予め設定した上限速度値以上まで上昇し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値以下まで低下したときのビットの削孔長を測定することにより、前記構造物の空洞までの構成材料の厚さ寸法を推定する構成材料厚測定手段を有することを特徴としている。
【0017】
請求項11記載の構造物または地盤の調査装置は、請求項8または10記載の装置において、
前記制御装置は、ビットによる削孔時に、前記削孔速度が予め設定した上限速度値以上まで上昇し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値以下まで低下し、次いで前記ビットによる削孔を続け、前記削孔速度が予め設定した上限速度値より低下し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値を超えるときのビットの削孔長を測定し、この値と前記ビットの削孔長との差に基づいて空洞の高さ寸法を推定する空洞寸法測定手段を有することを特徴としている。
【0018】
削岩機により削孔するとき、ビットの削孔速度並びにビットに加わるトルク負荷は、削孔しようとする材料によって種々異なる。このため、種々の材料をビットにより削孔するときの削孔速度およびビットに加わるトルク負荷を、それぞれ予め実験等によって調べておけば、実際に削孔したとき、それらビットの削孔速度およびトルク負荷を調べることにより、そのときの削孔材料がわかる。
本発明はこれを利用したものであり、ビットの削孔速度およびビットに加わるトルク負荷を検出しあるいは演算により求め、それらを予め得ているデータと比較することにより、削孔箇所の材料が何であるかあるいは削孔箇所に空洞があるか否か、さらに空洞がどのような大きさであるかをその位置を含めて推定することができる。これにより、コアボーリングを行う場合に比較して、ごく小径の孔を形成するのみで、空洞の存在等を検知することが可能となる。
【0019】
なお、削孔箇所の材料が何であるかあるいは削孔箇所に空洞があるか否か等を推定する基準となるものとしては、前記ビットの削孔速度並びにビットに加わるトルク負荷に加えてあるいはそれらに代わり、前記ビットによって削孔するときに生じるくり粉を排出するためのフラッシングエアの圧力や、単位時間あたりのビットの削孔長の測定数を一定に設定したときのビットの削孔長の単位長さあたりの測定回数を利用することもできる。
【0020】
また、削孔速度と測定回数との関係は、削孔速度が大きくなれば測定回数は小さくなり、削孔速度が小さくなれば測定回数は大きくなると言う逆の関係にあるので、例えば、削孔速度が小さいときには、速度の変化が目立たないが、測定回数の方の変化ではっきりと表れるということもあり、この二つを利用することは、相互を補完する意味で都合がよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である構造物または地盤の調査装置1を、既設トンネルの覆工コンクリートC背面における空洞Vの調査に適用した場合の状況を示す図である。
【0022】
図中に示す調査装置1は、先端にビット2を有するロッド3と、このロッド3を打撃する打撃機構並びにロッド3を回転させる回転機構をそれぞれ備える削岩機4と、削岩機4を支持するためのガイドシェル5と、削岩機4の動作等の制御を行う制御装置6とを備えた構成となっている。
【0023】
この調査装置1において、ビット2には、通常のボーリングと比較すると、はるかに小さい径寸法のもの(例えば、直径が33mmのもの)が用いられている。
【0024】
また、ガイドシェル5と削岩機4との間には、削岩機4を削孔方向に前後進させることが可能な移動機構7が備えられている。ガイドシェル5の延在方向は、削岩機4の削孔方向と同じになるように設定されており、削岩機4によりロッド3に打撃、回転を加えながら移動することにより、ロッド3の先端に取り付けたビット2によって覆工コンクリートCに対して削孔することができるようになっている。
【0025】
また、移動機構7には、ガイドシェル5上の削岩機4の位置を遠隔で測定可能な移動量測定センサ10が設けられている。なお、削孔時において削岩機の初期位置から現位置までの距離はビット2の移動量つまりビット2の削孔長に相当し、結局、削岩機4の位置を測定することは、ビット2の削孔長を測定することにもなる。
【0026】
また、削岩機4には、ロッド3を回転させるときにロッド3に作用するトルク負荷を検知するトルクセンサ11、削孔するときにくり粉を排出するためビット2の図示せぬエア吐出孔から吐出するフラッシングエアの圧力を検知するフラッシング圧センサ12、および前記移動量測定センサ10により測定される削岩機4の移動量の測定数を単位時間あたり一定(例えば、5回/秒)に設定したときの削岩機4の移動量(言い換えればビット2の削孔長)の単位長さあたりの測定回数を集計する測定回数検出機構13を備えている。それらセンサ11、12および測定回数検出機構13等は、前記移動機構7および移動量測定センサ10と同様に、制御装置6に電気的に接続されている。
【0027】
また、削岩機4には、ほかにもロッド3により既設トンネルの覆工コンクリートCを削孔するときに削岩機4の打撃機構を駆動する油圧源あるいは空気源の打撃圧を測定する打撃圧センサ14、および削岩機4を前後方向へスライドさせるシリンダを駆動する油圧源あるいは空気源のフィード圧を測定するフィード圧センサ15がそれぞれ設置されており、それらセンサ14,15は制御装置6に電気的に接続されている。そして、削岩機4は、削孔時において、図2に示されたフローチャートに基づき、打撃圧およびフィード圧が一定値になるように制御されながら、移動機構4を介して前後進するように運転される。
【0028】
また、制御装置6は、削岩機4および移動機構7の動作をそれぞれ制御するものであり、そこには構造物、例えば、既設トンネルの内周面から空洞Vまで覆工コンクリートCの厚さ寸法Chを推定する構成材料厚測定手段6a、および、空洞Vの高さ寸法Vhを推定する空洞寸法測定手段6bが備えられている。なお、これら構成材料厚測定手段6aおよび空洞寸法測定手段6bの詳細については、後述する調査方法の説明で明らかにする。
【0029】
次に、この調査装置1を用いた構造物または地盤の調査方法について説明する。
これには、まず、削岩機の移動機構7により、ロッド3の先端のビット2を覆工コンクリートCに対して当接させ、さらに、制御装置6により打撃圧、フィード圧を制御しながらロッド3を回転駆動させ、覆工コンクリートCの削孔を開始する。
【0030】
この場合の制御装置6の処理手順を図2のフローチャートに示す。
まず、削孔が開始されると(ステップ1)、制御装置6は打撃圧を予め設定した最小値(例えば2Mpa)およびフィード圧を予め設定した一定値(例えば5Mpa)になるよう保ちながら、削孔を開始する(ステップ2)。
【0031】
ここで、削孔が進むか否か、具体的にはビット2による削孔速度が予め設定した所定値を超えるか否か判断し(ステップ3)、削孔が進まない場合には、打撃圧を一定量増加させて削孔効率を上げる。(ステップ4)、それでも削孔が進まない場合にはさらに打撃圧を一定量増加させる。そして、削孔が進むまで順次打撃圧を上げ続ける(ステップ3,4)。
【0032】
そして、削孔が進むとつまり削孔速度が所定値を超えると、フィード圧および打撃圧をそのときの値に保ちながら削孔を続ける(ステップ5)。この削孔が進むのに伴い、削孔中の削孔長、削孔速度、フラッシング圧、測定回数の測定をそれぞれ開始する。すなわち、移動量測定センサ10でビット2による削孔長を測定し、この削孔長を時間で除して削孔速度を求め、またフラッシング圧センサ12でフラッシング圧を測定し、また、測定回数検出機構13によって得られる、ビット2の削孔長の単位長さあたりの測定回数を求める。そして、それら機械的なデータを図示略の記憶手段に記憶させながらそれら値の推移を調べ、それら値がどの程度変化しているかも調べる(ステップ6)。
【0033】
ここで、後述する覆工コンクリートCを抜けたと判定する前に、削孔速度が非常に小さくなり、図3中(イ)で示すように前記測定回数が突出するように急増する場合には、制御装置6はビット2が覆工コンクリートC中の鉄筋もしくは鋼製支保工にあたって削孔が不可能になったと判定する。
この際には、これ以上の削孔は困難であるために、移動機構7を駆動してロッド3を介してビット2を覆工コンクリートCから引き抜くとともに、調査装置1を図示せぬ支持台ごとガイドシェル5とともにトンネル内部を移動させ、再度フローチャートのステップ1のスタートに戻って、別の箇所の削孔を開始する。
【0034】
また、例えば、覆工コンクリートCを削孔中に、トルク負荷やフラッシング圧等のほかの機械データの傾向は変化しないものの、図3中(ロ)で示すように削孔速度が若干上昇する場合は、覆工コンクリートCの強度が劣化していると判定する。
【0035】
このように覆工コンクリートC中の削孔を持続するが、ロッド3の先端のビット2が覆工コンクリートCを貫通したとすると、図3に示すように、削孔速度が急増し、トルク負荷が急減する。この場合、制御装置6は、ビット2が覆工コンクリートCを貫通したと判定し、さらに、このときの移動機構7によるガイドシェル上の削岩機4の位置を、移動量測定センサ10の出力信号に基づき測定する。さらに、制御装置6は内蔵してある構成材料厚測定手段6aにより、この測定値と、予め測定しておいた削孔開始時の削岩機4の位置との差を覆工コンクリートCの覆工厚Chとして図示略の記憶手段に記憶する。
【0036】
制御装置6が覆工コンクリートCを抜けたと判定した場合には、図2のフローチャート上で新たな対象物を検知したことになるため(ステップ7)、ステップ2に戻る。このとき、覆工コンクリートCを抜くために打撃圧を、予め設定した最小値よりも大きな値に設定している場合には、再び打撃圧を最小値に戻して設定するとともにフィード圧を所定の一定値に保ち、この条件で削孔を開始する。
【0037】
前記状況にて削孔速度が予め設定した上限速度値以上まで上昇し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値以下まで低下した場合、制御装置6はビット2による削孔対象位置が空洞Vに達したと判定する。
なお、上限速度値、下限トルク値は、当該削岩機4を用いて種々の実験を行い、ビット2が地山や覆工コンクリートを貫通してその先端が単に空気や水等の流体にしか当接していない場合のデータをとり、これらのデータ値を基に妥当な値を予め決定する。
【0038】
そして、そのままの状況にて削孔を持続し、削孔速度が上限速度値より低下し、かつトルク負荷が下限トルク値を超えた場合、制御装置6はビット2が空洞Vを抜けたと判定し、そのときのガイドシェル5上の削岩機4の位置を移動量測定センサ10の検出値に基づき測定する。
【0039】
さらに、制御装置6は内蔵してある空洞寸法測定手段6bにより、この測定値と予め測定しておいた空洞Vに入ったと判定したときの削岩機4の位置との差を空洞Vの高さ寸法Vhとして図示略の記憶手段に記憶する。
【0040】
一方、覆工コンクリートCを抜けたと判定した後、削孔速度が上昇するものの上限速度値近くまで上がらず、トルク負荷も下がるものの下限トルク値近くまで達しない場合は、覆工コンクリートCの背面には空洞Vがないと判定する。フラッシング圧センサ12で検出されるフラッシング圧が増加した場合、ビット2の先端が当たっている箇所の材料は、覆工コンクリートCとは異なった材料であり、軟かく、ビット先端が閉塞しやすいもの、例えば粘性地山と判定される。ちなみに、地山Gが砂質の場合には、フラッシング圧はそれほど上昇しない。
【0041】
上述したようにビット2による削孔を行いながら、削孔中の削孔長、削孔速度、フラッシング圧、測定回数といった機械的データを測定し、それら値がどのように変化するかを調べながら、既設トンネルの覆工コンクリートC背面における空洞調査を行うが、この調査は、ビット2による調査削孔長が、削岩機4の機能やロッド3およびガイドシェル5の長さによって定まる最大削孔長に達するまで行われ(ステップ5,6,8)、同調査削孔長が最大削孔長に達した時点で調査削孔を終了する(ステップ9)。
【0042】
以上述べた調査方法では、空洞調査対象位置を、ロッド3の先端に取り付けたビット2を用いて削孔しつつ、削孔時の削孔速度、トルク負荷、フラッシング圧などの変化から空洞Vの有無およびその大きさを推定するようにしているため、コアボーリングを行う場合に比較して、ごく小径の孔を形成するのみで、空洞Vの存在等を正確に検知することができる。これにより低コストでかつ管理上の問題を生じることなく、精度の高い空洞調査を実施することができる。
【0043】
また、上述の調査方法では、削孔開始時から削孔速度、トルク負荷がともに急変するまでの間の削岩機の移動寸法を測定することにより、覆工コンクリートCの厚さ寸法Chを測定するようにしている。そして、削孔速度が予め設定した上限速度値以上まで上昇し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値以下まで低下した場合、空洞Vに入ったと判定し、次に削孔速度が上限速度値より低下し、かつ、トルク負荷が下限トルク値よりも上昇した場合、その変化時の位置から空洞Vの高さ寸法Vhを推定するしてするようにしている。こうすることにより、直接的に覆工コンクリートCの厚さ寸法Chや空洞Vの高さ寸法Vhを検知することができ、地山Gの物理的性状等に影響されることなく、物理探査等に比較して精度の高い調査が実施できる。
【0044】
さらに、削孔時に、打撃圧を上昇させても、削孔速度が非常に小さくかつ測定回数が突出するように急増する場合には、削孔を停止して別の箇所の削孔を行うようにしているため、支保工や鉄筋等を避けつつ、適切な箇所における空洞Vの調査を行うことができる。
【0045】
また、上述の調査装置1は、制御装置6が削孔開始時から削孔速度が急増し、トルク負荷が急減するまでの間の削岩機4の位置の差に基づいて空洞Vまでの覆工コンクリート厚の厚さ寸法Chを測定するようになっており、また空洞Vに入ってから削孔速度が低下し、トルク負荷が増加するまでの削岩機4の位置の差に基づいて空洞Vの高さ寸法Vhを測定するようになっているため、自動的に覆工コンクリートCの厚さ寸法Chや空洞Vの大きさを検知することができ、効率よい調査を実施することができる。
【0046】
加えて、空洞Vがあると推定されたとき、この空洞Vに連通する既存の調査孔を、調査孔を削孔するのに用いたビット2よりも大きな径の拡径ビット(図示略)を用い拡径することにより、図1中20で示すようなグラウト注入用孔を得ることができる。この場合、既存の調査孔を利用してグラウト注入用孔20を得るので、直接、削岩機によりグラウト注入用孔を形成する場合に比べ、芯抜き効果によって振動を低減できしかも工期を短縮することができる。
【0047】
なお、前記実施の形態においては、本発明をトンネル覆工の場合を例に挙げて説明したが、本発明に係る調査装置1による調査対象は、既設トンネルに限定されず、他のコンクリート構造物あるいはその他の材料によって構成された構造物であっても地盤そのものであっても勿論かまわない。要は、調査対象が、構造物の内部または地盤との間に生じた空洞の有無や大きさ及び位置、構造物自体の劣化等の状況、地盤自体の性状等を調査するものであれば、本発明は十分適用可能である。
。
例えば、建物の地下の状況を調べるときには、上述した調査方法を用いることにより、例えば、互いに隣り合う、地下側壁の厚さ、空洞の幅、地山幅をそれぞれ推定することができる。
【0048】
また、前記実施の形態では、空洞調査を行うにあたって、主に、ビット2の削孔速度および削孔時にビット2に加わるトルク負荷のそれぞれの変化を基に、空洞の有無やその大きさを推定しているが、前記ビット2の削孔速度に代えてあるいはそれに加えて、単位時間あたりのビットの削孔長の測定数を一定に設定したときのビットの削孔長の単位長さあたりの測定回数の変化を基に、空洞Vの有無等を推定してもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、空洞調査を行うにあたって、コアボーリングを行う場合に比べてごく小径の孔を形成するのみで、空洞の存在等を正確にかつ短時間で検知することができる。
これにより、低コストで、かつ、管理上の問題等を生じることなく、精度の高い空洞調査を少ない期間で実施することができる。
また、直接的に構造物または地盤の構成材料の厚さ寸法や空洞の大きさを検知することができるため、構造物または地盤やその周辺部の物理的性状等に関係なく精度の高い調査を実施できるとともに、構造材等の障害物を避けつつ空洞の調査を行うことも可能である。
また、フラッシングエアの圧力変化を加味すれば、構造物や地山の材料も推定することができる。また、打撃圧を適宜高い値に設定することにより、削孔速度を速めたり、硬い材料のものでも削孔することができ、調査の自由度を高めることができるとともに調査のために期間も短縮できる。また、推定するためのデータとして、単位時間あたりのビットの削孔長の測定数を一定に設定したときのビットの削孔長の単位長さあたりの測定回数を導入すれば、より精度の高い調査を行うことができる。さらに、空洞があると推定されたとき、この空洞に連通する既存の調査孔を拡径ビットを用いて拡径してグラウト注入用孔を得るようにすれば、直接、削岩機によりグラウト注入用孔を形成する場合に比べ、振動を低減できしかも注入孔形成のための工期を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である調査装置により既設トンネルの空洞を調査する際の状況を示す立断面図である。
【図2】図1に示した調査装置における制御装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図1に示した調査装置により既設トンネルの空洞を調査する際の覆工コンクリートおよびその背面における空洞および地山の状態と機械的データと関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 調査装置
2 ビット
3 ロッド
4 削岩機
5 ガイドシェル
6 制御装置
6a 構成材料厚測定手段
6b 空洞寸法測定手段
7 移動機構
10 移動量測定センサ
11 トルクセンサ
13 測定回数検出機構
14 打撃圧センサ
15 フィード圧センサ
C 覆工コンクリート
V 空洞[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a structure for investigating the presence or absence, size, and position of a cavity formed between the inside of a structure and the surrounding ground, the state of deterioration of the structure itself, the property of the ground itself, and the like. The present invention relates to an object or ground survey method and apparatus.
[0002]
[Prior art]
When constructing a structure, the cavities that occur inside or around it have a significant effect on the strength and life of the structure, so it is generally required to find it early and ensure that it is filled. ing.
[0003]
It is important to calculate the amount of cavities in a structure in order to ensure that the cavities are filled, and nondestructive geophysical surveys such as electromagnetic wave radar, ultrasonic waves, and elastic waves have become commonplace.
There is also a method of estimating the condition of the ground by the drilling energy of a rock drill using the impact pressure, the number of impacts, and the drilling speed as parameters.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the example of the tunnel structure, when the lining concrete is thick (for example, 600 mm or more), when there is landslide on the back of the lining, when the back ground is loose, or when there is water accumulation, Errors increase due to attenuation of radio waves and ultrasonic waves. In addition, interpretation of the survey results depended on experienced persons, and the survey results lacked objectivity. These circumstances are common in existing tunnels, and consequently, geophysical exploration methods often cannot be expected to be accurate.However, there are no other appropriate survey methods, so the actual situation is to rely on geophysical exploration. .
In addition, even if a method of estimating the state of the ground by using the drilling energy is applied, the drilling energy is represented by a representative value obtained by combining the above-mentioned various parameters (each parameter is not evaluated, and is multiplied by one representative value. Therefore, it was difficult to estimate the detailed condition of the ground and structures.
[0005]
In recent years, due to the above-mentioned problems in the geophysical exploration method, it has also been practiced to actually drill holes in the lining by core boring to investigate the cavities. However, the method using the core boring has a disadvantage that the drilling speed is low and the survey cost is high. Therefore, a less expensive survey method has been required.
[0006]
In view of such circumstances, in the present invention, there is no adverse effect on the strength or management of the structure or the ground, and even in a place where the accuracy of the geophysical exploration method cannot be expected, it is simple and highly accurate. Estimate the presence / absence, size and position of cavities created inside or around the structure or the surrounding ground, the state of deterioration of the structure itself, etc., or the properties of the ground itself, including its position and size An object of the present invention is to provide a method and an apparatus for investigating a structure or the ground, which can be performed.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention employs the following solutions.
That is, the method for investigating a structure or the ground according to the first aspect is a method for investigating the inside of a structure or the state of the ground using a rock drill having a striking mechanism and a rotating mechanism. hand,
While drilling the survey position with the bit of the rock drill while maintaining the feed pressure and the impact pressure at the predetermined values, the change in the drilling speed of the bit and the torque load applied to the bit at that time changes the structure. It is characterized by investigating internal or ground conditions.
[0008]
The method for inspecting a structure or the ground according to
In addition to the change in the drilling speed of the bit and the torque load applied to the bit, the change in the pressure of the flushing air for discharging the dust generated when drilling by the bit changes the state of the inside of the structure or the ground. It is characterized by investigating.
[0009]
According to a third aspect of the present invention, there is provided a method for inspecting a structure or a ground,
When drilling with a rock drill bit cannot be performed while maintaining the feed pressure and the impact pressure at predetermined values, drilling was performed while gradually increasing the impact pressure, and the drilling speed exceeded the predetermined value. At the time, the drilling is performed while maintaining the impact pressure at that value, and the state of the inside of the structure or the ground is investigated.
[0010]
The method for inspecting a structure or ground according to claim 4 is the method according to any one of claims 1 to 3,
Instead of the change in the drilling speed of the bit, the change in the number of measurements per unit length of the drilling length of the bit when the number of measurements of the drilling length of the bit per unit time is set to a constant value, It is characterized by investigating the condition of the inside of the object or the ground.
[0011]
The method for inspecting a structure or the ground according to
With the change in the drilling speed of the bit, the change in the number of measurements of the drilling length of the bit per unit length when the number of measurements of the drilling length of the bit per unit time is set to a constant value, It is characterized by investigating internal or ground conditions.
[0012]
The method for investigating a structure or the ground according to
From the start of drilling of a structure, the drilling length of the bit is measured when the drilling speed of the bit rises above the preset upper limit speed value and the torque load falls below the preset lower limit torque value. Thus, the thickness dimension of the constituent material up to the cavity of the structure is estimated.
[0013]
The method for inspecting a structure or the ground according to
When investigating a cavity, when drilling with the bit, drilling of the bit when the drilling speed rises above a preset upper limit speed value and when the torque load falls below a preset lower limit torque value. The hole length is measured, and then the drilling with the bit is continued. The drilling of the bit when the drilling speed falls below the preset upper limit speed value and the torque load exceeds the preset lower limit torque value is performed. The method is characterized in that the hole length is measured, and the height of the cavity is estimated based on the difference between this value and the measured hole drilling length.
[0014]
The structure or ground survey device according to
The rock drill having a rod with a bit attached to the tip,
A moving mechanism for moving the rock drill in the longitudinal direction of the rod,
A moving distance measuring sensor for measuring the moving distance of the bit,
A torque sensor that measures the torque load applied to the drill bit during drilling,
It is characterized by having.
[0015]
The structure or ground survey device according to claim 9 is the device according to
A flushing pressure measuring sensor for measuring a pressure of flushing air for discharging cutting dust generated when drilling by the bit is provided.
[0016]
The structure or ground survey device according to
While controlling the operation of the rock drill and the movement mechanism, respectively, the movement amount measurement sensor, comprising a control device to which a detection value from the torque sensor is input,
The control device is configured such that, from the start of drilling, the drilling speed of the bit calculated from the measurement value of the movement amount measurement sensor is increased to or above a preset upper limit speed value, and the torque load is set to a preset lower limit torque. It is characterized in that it has a constituent material thickness measuring means for estimating the thickness dimension of the constituent material up to the cavity of the structure by measuring the drilling length of the bit when the bit falls below the value.
[0017]
The structure or ground survey device according to
The control device, at the time of drilling with a bit, the drilling speed rises above a preset upper limit speed value, and the torque load falls below a preset lower limit torque value, and then drills with the bit. Subsequently, the drilling length of the bit when the drilling speed is lower than the preset upper limit speed value and the torque load exceeds the preset lower limit torque value is measured, and this value and the drilling length of the bit are measured. And a cavity dimension measuring means for estimating the height dimension of the cavity based on the difference between the two.
[0018]
When drilling with a rock drill, the drilling speed of the bit and the torque load applied to the bit vary depending on the material to be drilled. For this reason, if the drilling speed and the torque load applied to the bit when drilling various materials with the bit are examined in advance by experiments, etc., the drilling speed and torque of the bit are actually determined when drilling. By examining the load, the drilling material at that time can be determined.
The present invention utilizes this, and detects or calculates the drilling speed of the bit and the torque load applied to the bit, and compares them with data obtained in advance to determine the material of the drilled portion. It can be estimated whether or not there is a cavity at the drilling location, and also how large the cavity is, including its position. This makes it possible to detect the presence of a cavity or the like only by forming a hole having a very small diameter as compared with the case where core boring is performed.
[0019]
As a reference for estimating what the material of the drilled portion is or whether there is a cavity in the drilled portion, etc., in addition to or in addition to the drilling speed of the bit and the torque load applied to the bit. Instead of the pressure of the flushing air for discharging the cuttings generated when drilling with the bit, the drilling length of the bit when the number of measurements of the drilling length of the bit per unit time are set to be constant The number of measurements per unit length can also be used.
[0020]
In addition, the relationship between the drilling speed and the number of measurements is the opposite relationship that the number of measurements decreases as the drilling speed increases, and the number of measurements increases as the drilling speed decreases. When the speed is low, the change in the speed is inconspicuous, but the change in the number of times of measurement may be apparent, and the use of these two is convenient in terms of complementing each other.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a diagram showing a situation in which a structure or ground survey device 1 according to an embodiment of the present invention is applied to a survey of a cavity V on the back of a lining concrete C of an existing tunnel.
[0022]
The investigation device 1 shown in the figure supports a rod 3 having a
[0023]
In this investigation device 1, a
[0024]
Further, between the
[0025]
The
[0026]
Further, the rock drill 4 has a
[0027]
In addition, the rock drill 4 also includes a striking device for measuring the striking pressure of a hydraulic or air source that drives a striking mechanism of the rock drill 4 when drilling the lining concrete C of the existing tunnel with the rod 3. A
[0028]
The
[0029]
Next, a method of inspecting a structure or the ground using the inspection device 1 will be described.
For this, first, the
[0030]
The processing procedure of the
First, when drilling is started (step 1), the
[0031]
Here, it is determined whether or not the drilling proceeds, specifically, whether or not the drilling speed by the
[0032]
When drilling proceeds, that is, when the drilling speed exceeds a predetermined value, drilling is continued while maintaining the feed pressure and the impact pressure at the values at that time (step 5). As the drilling proceeds, measurement of the drilling length, drilling speed, flushing pressure, and the number of measurements during drilling is started. That is, the drilling length by the
[0033]
Here, before it is determined that the concrete has passed through the lining concrete C, which will be described later, if the drilling speed becomes very small and the number of measurements suddenly increases so as to protrude as shown in FIG. The
In this case, since it is difficult to make a further drilling, the moving
[0034]
Also, for example, while drilling the lining concrete C, the tendency of other mechanical data such as torque load and flushing pressure does not change, but the drilling speed slightly increases as shown in (b) in FIG. Determines that the strength of the lining concrete C has deteriorated.
[0035]
As described above, the drilling in the lining concrete C is continued, but if the
[0036]
If the
[0037]
In this situation, when the drilling speed increases to a value equal to or higher than a preset upper limit speed value and the torque load decreases to a value equal to or less than a preset lower limit torque value, the
It should be noted that the upper limit speed value and the lower limit torque value were obtained by conducting various experiments using the rock drill 4 and the
[0038]
When the drilling is continued in the same state, the drilling speed falls below the upper limit speed value, and the torque load exceeds the lower limit torque value, the
[0039]
Further, the
[0040]
On the other hand, after it is determined that the concrete has passed through the lining concrete C, if the drilling speed increases but does not increase to near the upper limit speed value, and the torque load also decreases but does not reach near the lower limit torque value, the back surface of the lining concrete C Determines that there is no cavity V. When the flushing pressure detected by the flushing
[0041]
While drilling with the
[0042]
In the investigation method described above, the cavity inspection target position is drilled using the
[0043]
In addition, in the above-described investigation method, the thickness dimension Ch of the lining concrete C is measured by measuring the moving dimension of the rock drilling machine from the start of drilling until the drilling speed and the torque load are both suddenly changed. I am trying to do it. When the drilling speed increases to a value equal to or higher than a preset upper limit speed value and the torque load decreases to a value equal to or less than the preset lower limit torque value, it is determined that the cavity V has been entered. If the torque load falls below the value and the torque load rises above the lower limit torque value, the height Vh of the cavity V is estimated from the position at the time of the change. In this manner, the thickness Ch of the lining concrete C and the height Vh of the cavity V can be directly detected, and the physical exploration or the like can be performed without being affected by the physical properties of the ground G. The survey can be conducted with higher accuracy than that of the survey.
[0044]
Further, at the time of drilling, even if the impact pressure is increased, if the drilling speed is very small and increases rapidly so that the number of measurements is prominent, stop drilling and drill a hole at another location. Therefore, it is possible to investigate the cavity V at an appropriate location while avoiding the support works, the reinforcing bars, and the like.
[0045]
In addition, the above-described investigation device 1 uses the
[0046]
In addition, when it is estimated that there is a cavity V, an existing inspection hole communicating with the cavity V is replaced with an enlarged bit (not shown) having a diameter larger than the
[0047]
In the above-described embodiment, the present invention has been described by taking the case of tunnel lining as an example. However, the investigation target by the investigation device 1 according to the present invention is not limited to an existing tunnel, and other concrete structures may be used. Alternatively, it may be a structure made of another material or the ground itself. In short, if the survey target is to investigate the presence or absence, size and location of cavities created inside the structure or between the ground, the state of deterioration of the structure itself, the properties of the ground itself, etc. The invention is fully applicable.
.
For example, when investigating the condition of the basement of a building, for example, the thickness of the underground side wall, the width of the cavity, and the width of the ground that are adjacent to each other can be estimated by using the above-described investigation method.
[0048]
In the above-described embodiment, when performing the cavity survey, the presence or absence of the cavity and its size are mainly estimated based on the respective changes in the drilling speed of the
[0049]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to detect the presence of a cavity accurately and in a short time only by forming a hole having a very small diameter as compared with a case where core boring is performed when performing a cavity survey. Can be.
This makes it possible to perform a high-accuracy cavity inspection in a short period of time at low cost and without any management problems.
In addition, since it is possible to directly detect the thickness dimension and the size of the cavity of the structural material of the structure or the ground, high-precision surveys can be performed regardless of the physical properties of the structure or the ground or its surroundings. It is possible to carry out the survey while also avoiding obstacles such as structural materials.
Also, by taking into account the change in the pressure of the flushing air, it is possible to estimate the material of the structure and the ground. In addition, by setting the percussion pressure to a suitably high value, the drilling speed can be increased, and drilling of hard materials can be performed, increasing the degree of freedom of investigation and shortening the period for investigation. it can. Also, as the data for estimation, if the number of measurements per unit length of the drilling length of the bit when the number of measurements of the drilling length of the bit per unit time is set to a constant, higher accuracy can be achieved. A survey can be conducted. Furthermore, when it is presumed that there is a cavity, if the existing investigation hole communicating with this cavity is expanded using a diameter expansion bit to obtain a grout injection hole, grout injection can be performed directly by a rock drill. Vibration can be reduced as compared with the case of forming a hole, and the period for forming the injection hole can be shortened.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an elevational sectional view showing a situation when investigating a cavity of an existing tunnel by an investigation device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing a processing procedure of a control device in the investigation device shown in FIG.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing the relationship between mechanical data and the state of the lining concrete and the cavities and ground at the back thereof when the cavity of the existing tunnel is investigated by the investigation device shown in FIG. 1;
[Explanation of symbols]
Reference Signs List 1
Claims (11)
調査対象位置を、フィード圧および打撃圧を所定値に保ちながら削岩機のビットにより削孔しつつ、そのときのビットの削孔速度およびビットに加わるトルク負荷のそれぞれの変化によって、構造物の内部または地盤の状況を調査することを特徴とする構造物または地盤の調査方法。A method for investigating a structure or ground using a rock drill having a striking mechanism and a rotating mechanism to investigate the state of the inside of the structure or the ground,
While drilling the survey position with the bit of the rock drill while maintaining the feed pressure and the impact pressure at the predetermined values, the change in the drilling speed of the bit and the torque load applied to the bit at that time changes the structure. A method for investigating a structure or ground, wherein the state of the inside or the ground is investigated.
前記ビットの削孔速度およびビットに加わるトルク負荷の変化に加え、前記ビットによって削孔するときに生じるくり粉を排出するためのフラッシングエアの圧力の変化によって、構造物の内部または地盤の状況を調査することを特徴とする構造物または地盤の調査方法。In the method for inspecting a structure or the ground according to claim 1,
In addition to the change in the drilling speed of the bit and the torque load applied to the bit, the change in the pressure of the flushing air for discharging the dust generated when drilling by the bit changes the state of the inside of the structure or the ground. A method for investigating a structure or ground characterized by investigating.
前記フィード圧および打撃圧を所定値に保ちながらの削岩機のビットによる削孔が行えない場合に、打撃圧を漸次上昇させながら削孔し、削孔速度が所定値を超えるようになった時点で、打撃圧をその値に保ちながら削孔して、構造物の内部または地盤の状況を調査することを特徴とする構造物または地盤の調査方法。In the method for investigating a structure or ground according to claim 1 or 2,
When drilling with the bit of the rock drill while maintaining the feed pressure and the percussion pressure at predetermined values cannot be performed, drilling was performed while gradually increasing the percussion pressure, so that the perforation speed exceeded the predetermined value. A method for investigating a structure or the ground, characterized by drilling while maintaining the percussion pressure at that point, and investigating the state of the inside of the structure or the ground.
前記ビットの削孔速度の変化に代えて、単位時間あたりの前記ビットの削孔長の測定数を一定に設定したときのビットの削孔長の単位長さあたりの測定回数の変化によって、構造物の内部または地盤の状況を調査することを特徴とする構造物または地盤の調査方法。In the structure or ground survey method according to any one of claims 1 to 3,
Instead of the change in the drilling speed of the bit, the change in the number of measurements per unit length of the drilling length of the bit when the number of measurements of the drilling length of the bit per unit time is set to a constant value, A method for investigating a structure or a ground, characterized by investigating the state of the inside of the object or the ground.
前記ビットの削孔速度の変化とともに、単位時間あたりの前記ビットの削孔長の測定数を一定に設定したときのビットの削孔長の単位長さあたりの測定回数の変化によって、構造物の内部または地盤の状況を調査することを特徴とする構造物または地盤の調査方法。In the structure or ground survey method according to any one of claims 1 to 3,
With the change in the drilling speed of the bit, the change in the number of measurements of the drilling length of the bit per unit length when the number of measurements of the drilling length of the bit per unit time is set to a constant value, A method for investigating a structure or ground, wherein the state of the inside or the ground is investigated.
構造物の削孔開始時から、ビットの削孔速度が予め設定した上限速度値以上まで上昇し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値以下まで低下したときのビットの削孔長を測定することにより、前記構造物の空洞までの構成材料の厚さ寸法を推定することを特徴とする構造物または地盤の調査方法。In the structure or ground survey method according to any one of claims 1 to 3,
From the start of drilling of a structure, the drilling length of the bit is measured when the drilling speed of the bit rises above the preset upper limit speed value and the torque load falls below the preset lower limit torque value. A method of estimating a thickness of a constituent material up to a cavity of the structure.
空洞を調査する場合に、前記ビットによる削孔時に、前記削孔速度が予め設定した上限速度値以上まで上昇し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値以下まで低下したときのビットの削孔長を測定し、次いで前記ビットによる削孔を続け、前記削孔速度が予め設定した前記上限速度値より低下し、かつ、トルク負荷が予め設定した前記下限トルク値を超えるときのビットの削孔長を測定し、この値と前記測定したビットの削孔長との差に基づいて空洞の高さ寸法を推定することを特徴とする構造物または地盤の調査方法。In the structure or ground survey method according to any one of claims 1 to 3,
When investigating a cavity, when drilling with the bit, drilling of the bit when the drilling speed rises above a preset upper limit speed value and when the torque load falls below a preset lower limit torque value. The hole length is measured, and then the drilling with the bit is continued. The drilling of the bit when the drilling speed falls below the preset upper limit speed value and the torque load exceeds the preset lower limit torque value is performed. A method for investigating a structure or ground, comprising measuring a hole length, and estimating a height of a cavity based on a difference between the value and the measured drilling length of a bit.
先端にビットが取り付けられたロッドを備える前記削岩機と、
削岩機をロッドの長手方向に移動させる移動機構と、
ビットの移動量を測定する移動量測定センサと、
削孔時に削岩機のビットに加わるトルク負荷を測定するトルクセンサと、
を備えることを特徴とする構造物または地盤の調査装置。A structure or ground investigation device for investigating a state of the inside of a structure or a ground using a rock drill having a hitting mechanism and a rotation mechanism,
The rock drill having a rod with a bit attached to the tip,
A moving mechanism for moving the rock drill in the longitudinal direction of the rod,
A moving distance measuring sensor for measuring the moving distance of the bit,
A torque sensor that measures the torque load applied to the drill bit during drilling,
An investigation device for a structure or ground, comprising:
前記ビットにより削孔するときに生じるくり粉を排出するためのフラッシングエアの圧力を測定するフラッシング圧測定センサを備えることを特徴とする構造物または地盤の調査装置。The structure or ground survey device according to claim 8,
A structure or ground surveying device, comprising: a flushing pressure measurement sensor for measuring a pressure of flushing air for discharging cutting dust generated when drilling by the bit.
前記削岩機および前記移動機構の動作をそれぞれ制御するとともに、前記移動量測定センサ、前記トルクセンサからの検出値が入力される制御装置を備え、
前記制御装置は、削孔開始時から、前記移動量測定センサの測定値から演算されるビットの削孔速度が予め設定した上限速度値以上まで上昇し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値以下まで低下したときのビットの削孔長を測定することにより、前記構造物の空洞までの構成材料の厚さ寸法を推定する構成材料厚測定手段を有することを特徴とする構造物または地盤の調査装置。The structure or ground survey device according to claim 8,
While controlling the operation of the rock drill and the movement mechanism, respectively, the movement amount measurement sensor, comprising a control device to which a detection value from the torque sensor is input,
The control device is configured such that, from the start of drilling, the drilling speed of the bit calculated from the measurement value of the movement amount measurement sensor is increased to or above a preset upper limit speed value, and the torque load is set to a preset lower limit torque. A structure or ground having component material thickness measuring means for estimating the thickness dimension of the component material up to the cavity of the structure by measuring the drilling length of the bit when the bit falls below the value. Survey equipment.
前記制御装置は、ビットによる削孔時に、前記削孔速度が予め設定した上限速度値以上まで上昇し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値以下まで低下し、次いで前記ビットによる削孔を続け、前記削孔速度が予め設定した上限速度値より低下し、かつ、トルク負荷が予め設定した下限トルク値を超えるときのビットの削孔長を測定し、この値と前記ビットの削孔長との差に基づいて空洞の高さ寸法を推定する空洞寸法測定手段を有することを特徴とする構造物または地盤の調査装置。The structure or ground survey device according to claim 8 or 10,
The control device, at the time of drilling with a bit, the drilling speed rises above a preset upper limit speed value, and the torque load falls below a preset lower limit torque value, and then drills with the bit. Subsequently, the drilling length of the bit when the drilling speed is lower than the preset upper limit speed value and the torque load exceeds the preset lower limit torque value is measured, and this value and the drilling length of the bit are measured. A cavity or dimension measuring device for estimating a height of a cavity based on a difference between the surveying device and the ground.
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