JP2004059554A - Method for producing amide compound - Google Patents
Method for producing amide compound Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004059554A JP2004059554A JP2002224012A JP2002224012A JP2004059554A JP 2004059554 A JP2004059554 A JP 2004059554A JP 2002224012 A JP2002224012 A JP 2002224012A JP 2002224012 A JP2002224012 A JP 2002224012A JP 2004059554 A JP2004059554 A JP 2004059554A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- anhydride
- oxime
- compound
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアミド化合物の製造方法に関する。詳しくは、液相中で触媒の存在下にオキシムのベックマン転位反応を行うことによりアミド化合物を効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、工業的に行われているアミド化合物の製造方法としては、オキシム化合物をベックマン転位反応させてアミド化合物に変換させる方法が知られており、例えば、ε−カプロラクタムはシクロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応により、ω−ラウリンラクタムはシクロドデカノンオキシムのベックマン転位により製造されている。かかるベックマン転位反応は、現在、工業的には濃硫酸または発煙硫酸のような強酸を触媒として用いた液相反応が採用されている。しかしながら、この公知の方法は、原料のオキシムに対して当量以上の酸を触媒として用いているために、生成したラクタム化合物と触媒分離を行うために、通常、硫酸をアンモニアで中和するという工程を必要としている。さらに、中和の際には、前記ラクタム化合物の約2倍量の硫酸アンモニウム(硫安)が副生すること、および大量の強酸を用いるために反応装置の腐食などの問題があり、必ずしも経済的な方法とは言えず、効率的な転位反応用触媒の開発が期待されていた。
【0003】
そこで、硫酸触媒を使用しない液相でのベックマン転位反応に関し、種々の検討が行なわれてきた。例えば、均一触媒を用いた液相でのシクロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応では、N,N−ジメチルホルムアミドとクロルスルホン酸の反応で得られるイオン対(ビスマイヤー錯体)を触媒とする方法(M.A.Kira and Y.M.Shaker ,Egypt. J.Chem.,16,551(1973))、エポキシ化合物と強酸(三フッ化ホウ素・エーテラート等)から生成するアルキル化剤とN,N−ジアルキルホルムアミドから成る触媒を用いる方法(Y.Izumi,Chemistry Letters,pp.2171(1990))、シクロヘキサノンオキシムをヘプタン溶媒中でリン酸或いは縮合性リン酸化合物を用いて転位させる方法(特開昭62−149665号公報)、五酸化リンおよびN,N−ジアルキルホルムアミド等の化合物から成る触媒を用いる方法(特許−2652280号)、五酸化リンおよび含フッ素強酸あるいはその誘導体とN,N−ジアルキルホルムアミド等の化合物から成る触媒を用いる方法(特開平5−105654号公報)等が提案されている。
しかしながら、これらの触媒系を使用してオキシム化合物を液相でベックマン転位反応させラクタムを製造する方法は、工業的な製造方法としては必ずしも満足し得るものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、先にオキシム化合物のベックマン転位の方法として、高い触媒活性を示すスルホン酸又はスルホン酸無水物から選ばれた化合物を含む酸成分とN,N−二置換アミドを含む触媒系または、非フッ素含有スルホン酸無水物とN,N−二置換アミドを含む触媒系を提案した。(WO01/81302)
また炭素数8〜15の環状オキシム化合物については、有機溶媒中、ベックマン転位させる方法としては、有機スルホン酸または、硫酸半エステルの無水物または、有機スルホン酸と硫酸半エステルとの混合無水物を触媒としてベックマン転位する方法(特開平62−108861)が公知である。
しかしながら、これまではこのような触媒的なベックマン転位反応においても、触媒とアミド化合物、未反応のオキシム化合物との分離のためには、中和工程もしくは、反応液の洗浄が必須であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
しかしながら中和工程を経て、アミド化合物、未反応のオキシム化合物と触媒成分の分離を行う場合には、酸成分が中和により塩になるため、触媒成分をそのまま廃棄するか、もしくは触媒成分の回収、再使用が必要な場合には塩を酸に転換してから触媒を再生しなければならなかった。このような問題があるばかりでなく、多量のアミド化合物を含有したまま中和を行わなければならないため、中和のための反応器が非常に大きくなる、アミド化合物を溶解させるための多量の溶媒が必要になる、多量に存在するアミド化合物が触媒の中和反応を阻害するといった問題がある。
また、水で洗浄した場合には、活性触媒が残っていると、完全に触媒が失活してしまうため、分離した触媒成分をそのまま転位工程にもどして触媒液をリサイクルすることはできなかった。触媒が失活している場合にも、そのまま触媒成分を脱水して酸無水物に再生する場合には、水を除かなければないという問題がある。
そこで本発明者は、触媒とアミド化合物、未反応のオキシム化合物を分離する方法について鋭意検討をおこなった結果、反応液から、アミド化合物、未反応のオキシム化合物と、触媒成分を分離して、アミド化合物を得る方法を見いだし、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、オキシム化合物を、有機溶媒中で、酸無水物を含む触媒成分を添加して転位させてアミド化合物を製造する方法において、転位反応後、反応液を中和も洗浄もすることなく触媒成分とアミド化合物とを分離することを特徴とするアミド化合物の製造方法に存する。
【0006】
本発明の好適な態様としては、触媒が失活していない状態で触媒成分とアミド化合物とを分離すること、分離が晶析であること、晶析分離後、分離された触媒成分を転位工程に循環することが挙げられ、酸無水物が強酸無水物であるか、カルボン酸ならびに強酸および/または強酸無水物であること、オキシム化合物が炭素数8以上の環状オキシム化合物であることが挙げられる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細について説明する。
<オキシム化合物>
本発明のベックマン転位反応で使用される原料のオキシム化合物は、何ら制限されることなく、公知のオキシム化合物が適用される。オキシム化合物として具体的には、シクロヘキサノンオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロドデカノンオキシム、アセトンオキシム、2−ブタノンオキシム、アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム、4’ヒドロキシアセトフェノンオキシム等の炭素数2〜20、好ましくは炭素数3〜13のオキシム化合物が挙げられる。中でもシクロヘキサノンオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロウンデカノンオキシム、シクロドデカノンオキシム等の炭素数4〜20、好ましくは炭素数8以上の環状オキシム化合物が用いられ、特にシクロウンデカノンオキシム、シクロドデカノンオキシムが晶析分離しやすいため好適である。
【0008】
<触媒成分>
本発明のベックマン転位反応で使用される触媒成分は、酸無水物を含む触媒成分であれば特に限定されるものではないが、通常、水との反応性が高く、容易に加水分解して強酸を生ずる酸無水物を用いる。なお、該強酸としては特に限定されないが、pKa4以下の強酸が好ましい。
酸無水物を含む触媒成分としては具体的には、(1) 加水分解により強酸を生ずる酸無水物、(2) カルボン酸無水物ならびに強酸および/または強酸無水物が挙げられる。以下、(1)および(2)のそれぞれにつき説明する。
(1) 加水分解により強酸を生ずる酸無水物
加水分解により強酸を生ずる酸無水物とは、強酸と強酸の無水物、強酸と弱酸の無水物のいずれでもよい。具体的には、芳香族スルホン酸無水物、脂肪族スルホン酸無水物等のスルホン酸無水物や、トリフルオロメタンスルホン酸無水物等の含フッ素酸無水物、燐酸の無水物である五酸化燐、過レニウム酸の無水物である七酸化レニウム、燐酸と硼酸の無水物である燐酸硼素、硫酸半エステルの無水物等がより好ましく例示され、これらの混合酸無水物でもよい。ここで硫酸半エステルの無水物とは、一般式R−OSO2−O−OSO2−R’(但しRおよびR’は、同一でも異なっても良い炭素数1〜20好ましくは1〜10の脂肪族基または炭素数6〜20好ましくは6〜10の芳香族基であり、ハロゲンを含んでも良いが、通常アルキル基である。また、RとR’とが閉環してもよい)により示される化合物である。
これらの中でも、工業的に安価に入手し易いという意味では、非含フッ素スルホン酸無水物や五酸化燐等が好ましく、さらに取り扱い易いという意味では、非含フッ素スルホン酸無水物が好ましい。非含フッ素スルホン酸無水物としては特に限定されるものではなく、芳香族スルホン酸無水物、鎖状または環状の脂肪族スルホン酸無水物等を用いることができる。芳香族スルホン酸無水物は、通常炭素数6〜20好ましくは炭素数6〜10であって、芳香環に置換基を有していても良い。脂肪族スルホン酸無水物は、通常炭素数1〜20好ましくは炭素数1〜10であって、置換基を有していても良い。ここで、置換基とは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、Cl、Br等のハロゲン原子を表す。
【0009】
具体的な化合物としてはベンゼンスルホン酸無水物、p−トルエンスルホン酸無水物、m−キシレン−4−スルホン酸無水物、p−ドデシルベンゼンスルホン酸無水物、2,4−ジメチルベンゼンスルホン酸無水物、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸無水物、4−クロロベンゼンスルホン酸無水物、α−ナフチルスルホン酸無水物、β−ナフチルスルホン酸無水物、ビフェニルスルホン酸無水物、メタンスルホン酸無水物、エタンスルホン酸無水物、プロパンスルホン酸無水物、1−ヘキサンスルホン酸無水物、1−オクタンスルホン酸無水物、p−トルエンスルホン酸とメタンスルホン酸との混合酸無水物等が挙げられ、中でもp−トルエンスルホン酸無水物、メタンスルホン酸無水物が好ましい。
【0010】
加水分解により強酸を生ずる酸無水物の量は、特に制限されるものではないが、一般には、原料オキシムに対して約0.1〜20モル%、好ましくは0.3〜15モル%、更に好ましくは0.5〜10モル%の範囲で用いられる。この範囲を超えて少な過ぎると十分な触媒活性が得られず、他方、過多にすぎると転位反応後の触媒処理に要する負荷が多くなりいずれも好ましくない。
【0011】
(2) カルボン酸無水物ならびに強酸および/または強酸無水物
また、酸無水物として、カルボン酸無水物ならびに強酸および/または強酸無水物を用いる場合には、カルボン酸無水物としては、特に限定されるものではないが、例えば置換基を有していても良い炭素数1〜20、好ましくは1〜8の脂肪族カルボン酸無水物、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香族カルボン酸無水物を使用することができる(ここで、置換基とは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、Cl、Br、F等のハロゲン原子を表す)。カルボン酸の価数は特に限定されないが、好ましくは一価である。具体的な化合物としては、無水酢酸、プロピオン酸無水物、n−酪酸無水物、n−吉草酸無水物、n−カプロン酸無水物、n−ヘプタン酸無水物、2−エチルヘキサン酸無水物、安息香酸無水物、フタル酸無水物、マレイン酸無水物、コハク酸無水物等が挙げられるが、中でも低沸点化合物の無水酢酸、プロピオン酸無水物が本発明では好ましい。
【0012】
本発明におけるカルボン無水物の使用量は、特に制限されるものではないが、一般には、上述したスルホン酸およびこれらの酸無水物からなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物に対して約0.5〜200モル倍、好ましくは1.0〜100モル倍、更に好ましくは2.0〜50モル倍の範囲で用いられる。この範囲を越えて少なすぎると十分な触媒活性が得られず、他方、過多にしすぎると転位反応後の触媒分離に要する負荷が多くなりいずれも好ましくない。
強酸および/または強酸無水物における強酸無水物は強酸と弱酸の無水物でも強酸と強酸の無水物のいずれでもよい。強酸および/または強酸無水物としては、スルホン酸および/またはその酸無水物から選ばれる化合物が好ましい。スルホン酸および/またはその酸無水物から選ばれた化合物は特に限定されるものではなく、置換基を有していても良い炭素数6〜20、好ましくは6〜10の芳香族スルホン酸、置換基を有していても良い炭素数1〜20、好ましくは1〜10の脂肪族スルホン酸およびこれらの酸無水物を使用することができる(ここで、置換基とは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、Cl、Br、F等のハロゲン原子を表す)。これらの中、より好ましくは非含フッ素スルホン酸及びその無水物である。
【0013】
具体的な化合物としてはベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸・一水和物、p−ドデシルベンゼンスルホン酸、2,4−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、4−フルオロベンゼンスルホン酸、α−ナフチルスルホン酸、β−ナフチルスルホン酸、ビフェニルスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフロロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、1−ヘキサンスルホン酸、1−オクタンスルホン酸およびこれらの酸無水物または混合酸無水物等が挙げられ、中でもメタンスルホン酸、トリフロロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−ドデシルベンゼンスルホン酸およびこれらの酸無水物または混合酸無水物が好ましく、特にメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸およびこれらの酸無水物が好ましい。なお、トリフロロメタンスルホン酸およびその酸無水物等の含フッ素強酸化合物も転位反応を良好に進行させる化合物ではあるが、含フッ素強酸化合物は極めて高価であるため、経済的な工業製造法を確立するためには高度な該含フッ素強酸化合物の回収技術ならびに再使用技術の確立が求められる。
【0014】
本発明における強酸および/または強酸無水物から選ばれた化合物の使用量は、特に制限されるものではないが、一般には、原料オキシムに対して約0.1〜20モル%、好ましくは0.3〜15モル%、更に好ましくは0.5〜10モル%の範囲で用いられる。この範囲を越えて少なすぎると十分な触媒活性が得られず、他方、過多にすぎると転位反応後の触媒処理に要する負荷が多くなりいずれも好ましくない。
【0015】
<溶媒>
本発明の転位反応に使用することが出来る溶媒としては、通常炭素数1〜20の有機溶媒を用いる。転位反応を阻害するものでなければ特に限定されない。例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−ドデカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、モノクロロベンゼン、メトキシベンゼン等の芳香族炭化水素化合物、アセトニトリル、プロパンニトリル、カプロニトリル、アジポニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリル等のニトリル化合物、フタル酸ジメチル、フタル酸ジブチル、マロン酸ジメチル、コハク酸ジメチル等のエステル化合物、N,N―ジメチルホルムアミド、N,N,N‘,N’テトラメチル尿素等のアミド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド類を挙げることができ、これらは単独でも混合しても使用することが出来る。
これらの溶媒の中でも、触媒が溶解していないと反応速度が低下することがあるため、反応条件において触媒を溶解させる溶媒がより好ましい。
【0016】
溶媒の使用量は特に限定されないが、通常、オキシム化合物に対して、1重量倍から100重量倍、好ましくは2重量倍から10重量倍の量を用いることができる。
【0017】
<転位反応条件>
本発明方法を実施する条件としては特に規定されないが、反応温度は通常0℃から200℃、好ましくは40℃から150℃、更に好ましくは50℃から130℃の範囲で実施される。
反応圧力も特に制限されるものでなく、減圧、常圧、加圧条件下で実施でき、通常常圧下で実施する。
反応時間或いは反応基質の反応器中の滞留時間は、通常10秒〜10時間であり、好ましくは1分〜7時間である。
本発明では酸無水物と原料オキシム化合物を如何なる順序で混合しても転位反応は進行する。例えば、原料オキシムを有機溶媒に混合し、所定温度に達した後、酸無水物を添加してもよいし、酸無水物を有機溶媒に混合した混合物、あるいはこれらの混合物に更に少量の原料オキシム化合物を加えた混合物を所定の温度に加熱し、次いで原料オキシム化合物の溶解した原料液を一括添加してもよいし、逐次的に供給して反応を開始してもよい。
原料オキシム化合物は、溶媒の一部に溶解して反応に供することもできるし、溶解させずにそのまま添加することも出来る。
【0018】
<転位反応形式>
本発明の反応を実施する反応形式は特に規定されるものではなく、回分反応、連続流通反応のいずれでも実施することができるが、工業的には連続流通反応形式を用いるのが好ましい。反応器の形式については特に制約はなく、1槽あるいは2槽以上の連続した攪拌槽からなる反応器や、チューブラー型反応器等、一般的な反応器を使用することができる。また、本発明で使用される無水物は、反応液中に含まれる水により加水分解して酸が生ずるため反応器材質は耐腐食性材質のものを用いるのが好ましく、例えばステンレス鋼、ハステロイ、モネル、インコネル、チタン、チタン合金、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、タンタル、又はフッ素樹脂、各種ガラスを内側にコーテイングした材料などが例示できる。
【0019】
<転位反応方法>
本発明の反応方法は特に限定されないが、例えばバッチでも連続でもよく、工業的には連続反応で行うのが好ましい。
連続流通反応の場合の具体例とては、十分に乾燥処理した反応器に本発明の触媒成分を溶解させた触媒液を仕込み所定温度に維持する。これに原料オキシム化合物を溶解させた溶媒とともに連続的に供給して所望の滞留時間の間に反応させ、同時に生成したアミド化合物、未反応オキシム化合物および触媒成分、更には溶媒を含む反応混合物を連続的に取り出す。
【0020】
<反応混合物>
取り出した反応混合物は、軽沸生成物、溶媒、目的生成物であるアミド化合物、未反応オキシム、触媒成分を含む。
【0021】
<触媒成分とアミド化合物との分離>
本発明方法では、転位反応後、反応液を中和も洗浄もすることなく触媒成分とアミド化合物とを分離する。中和も洗浄もすることなく分離することにより、アミド化合物を簡便に触媒成分から分離でき、触媒の再生も容易となる。
なお、本発明において中和とは存在する酸と等量以上の塩基を添加することをいい、洗浄とは反応混合液に対して水を30重量%以上添加することをいう。
分離されたアミド化合物は必要であればさらに精製をおこなうことにより純度の高いアミド化合物を得ることができ、触媒成分については、必要があれば酸型のまま再生工程に導くことができるし、場合によっては中和工程を経て再生工程に導くこともできる。アミド化合物と分離後の触媒成分は、分離後に中和工程があっても、多量のアミド化合物を含有しないので容易に中和を行うことが出来る。
【0022】
本発明の方法によれば、アミド化合物、未反応のオキシム化合物と触媒成分を分離する工程は、触媒が失活したあとの反応液でも、触媒が失活していない反応液からでもよい。
触媒が全て失活している場合には、アミド化合物、未反応のオキシム化合物を分離した後の触媒成分は、触媒の再生工程に導くことができる。
また、触媒が失活していない場合には、アミド化合物、未反応のオキシム化合物を分離した後の触媒成分を含有する母液は、触媒の再生工程に導くこともできるし、再生工程に導かずにそのまま転位工程にリサイクルすることもできる。反応液中の触媒に対するアミド化合物の存在量が多すぎると、反応基質によってはアミド化合物が触媒を失活させる作用を有したり、あるいは反応基質であるオキシム化合物と触媒との効率的な接触が阻害されると予想される。したがって、反応生成物が触媒に対して過度に存在しないように、反応系を維持して運転することが望ましく、例えば、反応液の触媒に対するアミド化合物の存在量を、モル比で40以下、中でも30以下にするのが好ましい。
そして、未反応のオキシム化合物が残留しないベックマン転位反応条件が選ばれていれば、未反応オキシム化合物を分離しなくて良いので、触媒成分と目的アミド化合物のみを分離すればよい。
<分離方法>
転位反応液から、溶媒、アミド化合物、未反応のオキシム化合物と触媒成分を分離する方法としては、蒸留、晶析、抽出等の、公知のいずれの方法でも採用することができるが、操作が簡便で、設備が簡易である点で晶析が好ましい。
晶析による場合には、反応に用いた溶媒をそのまま用いることもできるし、反応に用いた溶媒を一部または全部留去し、別のトルエン等の溶媒を添加後、晶析をおこなってもよい。
【0023】
晶析の際の溶媒の使用量は特に制限されるものではないが、通常、上記アミド化合物及び未反応のオキシム化合物の合計重量に対し、通常、0.5倍から20倍、好ましくは1倍から10倍の範囲で用いられる。
【0024】
晶析操作においては、晶析温度はいずれでもよく、通常、用いる溶媒の融点から沸点までの温度が用いられるが、―10℃から常温の間の温度が好ましい。アミド化合物及び未反応オキシム化合物と、触媒成分との分離は、通常の常圧濾過や減圧濾過、加圧濾過等公知の方法を用いることができる。
失活していない触媒成分を含む反応液から触媒成分とアミド化合物及び未反応オキシム化合物を分離したあとの触媒溶液をそのまま転位工程に戻す場合には、水分により触媒が失活するので、これらの分離操作は、乾燥雰囲気下で行う、若しくは乾燥させたシリンジなどで触媒成分の溶解した溶液を採取する、などの方法により水分を混入させないことが好ましい。また、触媒が失活していて触媒の再生が必要な場合にも、上記のような方法で、触媒溶液への水分の混入を防ぐことが好ましい。
晶析効率を上げるために、水を貧溶媒として使用する場合には、水の量は転位反応液に対して30重量%以下、水の分離操作の負担を考慮するならば20重量%以下、好ましくは15重量%以下とする。
【0025】
<触媒成分の再生、リサイクル>
分離された触媒成分は、溶媒に溶解させた状態でそのまま反応系に再循環することが可能であるが、酸無水物に転換する必要がある場合には、温和な条件で例えば、スルホン酸の場合には、発煙硫酸、五酸化二燐、縮合燐酸、無水酢酸等の脱水剤との接触で容易に脱水して、スルホン酸無水物に変換することが可能であり、転位工程に再循環することが可能である。
また、アミド化合物と分離されたあとの触媒成分は、中和工程、酸への再生のうち必要な工程を選び、それを経て酸無水物へ再生する事も可能である。
【0026】
<オキシム化合物およびアミド化合物>
分離されたアミド化合物およびオキシム化合物は、蒸留、抽出、晶析分離等の各種分離操作により、アミド化合物とオキシム化合物とに分離する。目的アミド化合物はさらに、蒸留、晶析等の方法で精製することにより、さらに高純度品を得ることができる。
【0027】
本発明の反応形式及び後処理工程につき、以下に本発明の連続流通反応の例を挙げて具体的に述べる。
十分に乾燥処理した反応器に本発明の酸無水物を溶解させた触媒液を仕込み所定温度に維持する。これに原料オキシム化合物を連続的に供給して所望の滞留時間の間に反応させ、同時に生成したアミド化合物、未反応オキシム化合物および触媒成分、更には溶媒を含む反応混合物を連続的に取り出す。
【0028】
取り出した反応混合物は、溶媒、目的アミド化合物、未反応オキシム、触媒成分を含む。これらは晶析によりアミド化合物及び未反応オキシム化合物と、溶媒に溶解した触媒成分に分離する。分離された触媒成分は溶媒に溶解した状態でそのまま転位工程に循環させることも可能であるが、酸無水物に変換する必要がある場合には、温和な条件で例えば、スルホン酸の場合には、発煙硫酸、五酸化二燐、縮合燐酸、無水酢酸等の脱水剤との接触で容易に脱水して、スルホン酸無水物に変換することが可能であり、再生されたスルホン酸無水物は転位工程に再循環することが可能である。
また、酸無水物に変換する際に必要に応じて、中和、酸への再生工程を採用することもできる。
【0029】
アミド化合物及び未反応のオキシム化合物は、蒸留、抽出、晶析分離等の各種分離操作により、アミド化合物と未反応のオキシム化合物とに分離する。未反応のオキシム化合物が残留しないベックマン転位反応条件が選ばれていれば、未反応オキシム化合物を分離しする必要はない。目的アミド化合物はさらに、蒸留、晶析等の方法により、精製することによりさらに高純度品を得ることができる。
【0030】
【実施例】
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の例においてラクタム収率は、仕込みオキシムに対するモル%で表し、TON値(Turn Over Number)は仕込みのスルホン酸無水物に対する生成ラクタムのモル数で表した。
また、ラクタム収率及びTONは1H−NMRにより求めた。不溶の触媒が存在したり、溶解している触媒量が不明な場合は内部標準としてジクロロメタンを用い、ラクタムのN−HまたはC=Oに隣接したメチレン(CH2)の積分比(2H分)とのジクロロメタンのプロトンとの積分比(2H)から換算して求めた。触媒が全て溶解していて触媒量がわかっている場合には、p−トルエンスルホン酸のベンゼン核の水素(2H)を基準にラクタムの生成量を求めた。触媒量を定量する場合にも内部標準としてジクロロメタンを用いた。
なお、本発明方法では、酸無水物を用いるが、反応中酸無水物は次第に分解し、対応する酸または酸成分を含む誘導体に変化することが1H−NMR分析によりわかった。
【0031】
参考例(シクロドデカノンオキシムの合成)
シクロドデカノンオキシムは市販品がないので、合成した。合成法の一例を下記に示す。
メカニカルスターラーと温度計を備えた4つ口にフラスコにシクロドデカノン19.04g(0.104mol)を仕込み、エタノール164gを加えて室温で攪拌し、溶解させた。酢酸ナトリウム18.07g(0.220mol)、ヒドロキシルアミン硫酸塩10.67g(0.0650mol)を52mlの水に溶解させた水溶液を、シクロドデカノンオキシムのエタノール溶液に十分な攪拌下室温で滴下した。滴下中33℃まで反応液の温度が上昇した。室温でさらに3時間充分に攪拌を行ったのち、1H−NMR分析でシクロドデカノンの残留がないことを確認後、エタノールを40℃で減圧下留去した。195mlの水を添加し、白色固体を洗浄、濾過したのち、さらに400mlの水で水洗した。この白色固体に脱塩水を加え、90℃加熱攪拌後濾過し、さらに90℃の脱塩水で洗浄した。洗浄された白色固体にエタノールを加え加熱溶解後、熱濾過したのちに、エタノール(300g)−水(112g)の混合溶媒から再結晶し、減圧濾過した。さらに減圧濾過しながら、エタノール(74g)−水(28g)の0℃の混合溶媒で結晶を洗浄してシクロドデカノンオキシムの結晶を得た。この結晶をさらに減圧乾燥して、以下の反応に用いた。尚、この方法によれば、仕込みのシクロドデカノンに対し、90mol%前後の収率でシクロドデカノンオキシムが得られる。
【0032】
実施例1
アルゴン雰囲気下で、70℃の乾燥機で乾燥した50mlの丸底フラスコに、減圧乾燥により水分含有量を0.07wt%に低下させた、シクロドデカノンオキシム10.0290g(50.82mmol)及び予めモレキュラーシーブ3Aで乾燥したトルエン40.1g(水分含量0ppm)を仕込んだ。アルゴン雰囲気下、95℃に加熱してシクロドデカノンオキシムが溶解した後、p−トルエンスルホン酸無水物0.2219g(0.6800mmol)と上記トルエン4.2gを混合したもの(大部分のp−トルエンスルホン酸無水物はトルエンに溶解していない)を加え、引き続き95℃に加熱攪拌しベックマン転位反応を行った。 反応条件下でも、大部分のp−トルエンスルホン酸無水物は溶媒に溶解せずに溶媒中に分散していた。p−トルエンスルホン酸無水物を添加後、6分後から緩やかな発熱が観測され、16分〜55分までは97℃を保ち、その後96℃まで低下した。
反応液を熱溶液のままサンプリングし、1H−NMRで分析した。その結果、3時間45分後のTONは41であり、6時間にもサンプリングを行ったが、TONは39であった。
このとき、反応前の、仕込みのオキシムと溶媒に含有される水分の、p―トルエンスルホン酸無水物に対する水のモル比は0.6であった。
この反応液を2週間密封保存したのち、以下の晶析操作を行った。晶析に用いた反応液は仕込みの反応液の99.3%に相当し、1H−NMRの分析結果によれば、未反応のシクロドデカノンオキシムを23.9mmol、ω−ラウリンラクタムを26.6mmol、p−トルエンスルホン酸を1.4mmol含有していた。この反応液を、室温まで冷却後、減圧濾過して結晶と濾液を分離し、少量の0℃に冷却したトルエンで結晶を洗浄した。このとき、得られた結晶の重量は6.65g、濾液は、50.1gであった。この濾液を冷蔵庫にいれて2日間0℃に放置した。析出した結晶を同様に減圧濾過して濾液と分離した。この時の結晶は1.555g、濾液は46.31gであった。
これらの結晶及び濾液を分析したところ、得られた結晶中にω−ラウリンラクタムが21.8mmol、未反応のシクロドデカノンオキシムが17.3mmol、p−トルエンスルホン酸は0.08mmol検出された。
また、濾液中には、ω−ラウリンラクタムが3.9mmol、未反応のシクロドデカノンオキシムが4.3mmol、p−トルエンスルホン酸が1.4mmol含まれることがわかった。
この段階で、晶析仕込みに対して、ω−ラウリンラクタムが結晶中に82%回収され、未反応のシクロドデカノンオキシムが72%回収された。
さらに、この濾液をトルエンが10gになるまで濃縮し、再度0℃で晶析をおこなったところ、得られた結晶中にω−ラウリンラクタム1.5mmol、未反応のシクロドデカノンオキシムが2.2mmol、p−トルエンスルホン酸が0.01mmol結晶中に回収された。これらの一連の晶析操作により、晶析仕込みに対してω−ラウリンラクタムが88%、未反応のシクロドデカノンオキシムが82%回収された。結晶中へのp―トルエンスルホン酸の混入は晶析仕込みの6.4%であった。
【0033】
実施例2
トルエンのかわりに、同様に脱水した、水分量0.004wt%のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を用いた以外は実施例2と同様の方法で、シクロドデカノンオキシムのベックマン転位反応を行った。p−トルエンスルホン酸無水物はDMFに溶解してシクロドデカノンオキシムのDMF溶液に添加した。添加直後に反応液の温度が120℃まで上昇し、その後除々に低下し、40分経過以降は96℃一定の温度となった。
反応液を熱溶液のままサンプリングし、1H−NMRで分析した。その結果、30分後のω−ラウリンラクタムの収率は80.2%、TON値は59であった。2時間45分、3時間50分にもサンプリングしたが、TONは57であり殆ど変化しなかった。
このとき、反応前の、仕込みのオキシムと溶媒に含有される水分の、p―トルエンスルホン酸無水物に対する水のモル比は0.6であった。
この反応液は仕込みの反応液の98.3%に相当し、1H−NMRの分析結果によれば、未反応のシクロドデカノンオキシムを11.3mmol、ω−ラウリンラクタムを38.8mmol、p−トルエンスルホン酸を1.4mmol含有していた。この反応液をとりだし、室温まで冷却後、減圧濾過して結晶と濾液を分離し、少量の0℃に冷却したDMFで結晶を洗浄した。このとき、得られた結晶の重量は1.59g、濾液は、50.66gであった。この濾液を冷蔵庫にいれて2日間0℃に放置した。析出した結晶を同様に減圧濾過して濾液と分離した。この時の結晶は3.1g、濾液は45.05gであった。
これらの結晶及び濾液を分析したところ、得られた結晶中にω−ラウリンラクタムが17.3mmol、未反応のシクロドデカノンオキシムが4.2mmol、p−トルエンスルホン酸が0.02mmol含まれることがわかった。また、濾液中には、ω−ラウリンラクタムが9.6mmol、未反応のシクロドデカノンオキシムが15.1mmol、p−トルエンスルホン酸が1.4mmol含まれることがわかった。
この段階で、晶析仕込みに対して、ω−ラウリンラクタムが結晶中に約45%回収され、未反応のシクロドデカノンオキシムが約37%回収された。
さらに、この濾液をDMFが5.7gになるまで濃縮し、トルエンを4.0g添加したのち再度0℃で晶析をおこなったところ、得られた結晶中にω−ラウリンラクタム6.7mmol、未反応のシクロドデカノンオキシムが4.2mmol検出され、p−トルエンスルホン酸は検出されなかった。この一連の晶析操作により、晶析仕込みに対してω−ラウリンラクタムが62%、未反応のシクロドデカノンオキシムが74%回収された。結晶中へのp―トルエンスルホン酸の混入は晶析仕込みの1.5%であった。
【0034】
実施例3
アルゴン雰囲気下で、70℃の乾燥機で乾燥した50mlの丸底フラスコ(反応器1)に、減圧乾燥により水分含有量を0.07wt%に低下させた、シクロドデカノンオキシム5.0486g(25.59mmol)及び予めモレキュラーシーブ3Aで乾燥したDMF42.7g(水分含量0.004%)を仕込んだ。アルゴン雰囲気下、95℃に加熱してシクロドデカノンオキシムが溶解した後、p−トルエンスルホン酸無水物0.227g(0.6955mmol)を上記DMF2.6gに溶解した溶液を加え、30分加熱攪拌しベックマン転位反応を行った。p−トルエンスルホン酸無水物添加直後に122℃まで反応温度が上昇し、その後除々に反応温度は低下し、12分後には96.5℃に低下しそのま30分後までその温度を保持した。
この反応液を氷浴につけ、結晶を析出させたのち、70℃の乾燥機で乾燥したシリンジを用いて大部分の溶液成分を取り出した。
アルゴン雰囲気下で、別の70℃の乾燥機で乾燥した50mlの丸底フラスコ(反応器2)に、減圧乾燥により水分含有量を0.07wt%に低下させた、シクロドデカノンオキシム5.0549g(25.62mmol)を仕込み、シリンジで反応器1から採取した溶液成分を反応器2に仕込んだ。このとき、反応器1から反応器2へ移送された溶液は、33.35gであり、シリンジ内に残留した溶液は2.20gであった。
反応器2を引き続きアルゴン雰囲気下で、95℃に加熱攪拌し、ベックマン転位反応を行った。各反応器の成分を1H−NMRで分析した結果、反応器1で生成したω−ラウリンラクタムは、25.59mmol(TON=39)、反応器2で新たに生成したω−ラウリンラクタムは、2.4mmol(TON=5)であり、トータルのω−ラウリンラクタムのTON=44であった。
また、反応器1に残留した結晶中に含まれる、ω−ラウリンラクタムは11.6mmolであり、生成した成分のうち45%が結晶中に回収された。また、触媒成分であるp−トルエンスルホン酸は同じ結晶中に0.21mmol(仕込みの15%の成分)が結晶中に含有されており、大部分の触媒成分は反応器2に移送され、反応器2でもベックマン転位反応が進行したことがわかった。
なお、反応前の、仕込みのオキシムと溶媒に含有される水分の、p―トルエンスルホン酸無水物に対する水のモル比は0.6であった。
【0035】
【発明の効果】
本発明方法によれば、オキシム化合物から温和な反応条件下で高収率でアミド化合物を製造でき、アミド化合物と触媒の分離が容易であり、工業的に有利な方法である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing an amide compound. More specifically, the present invention relates to a method for efficiently producing an amide compound by performing a Beckmann rearrangement reaction of an oxime in the presence of a catalyst in a liquid phase.
[0002]
[Prior art]
Generally, as a method for producing an amide compound which is industrially performed, a method of converting an oxime compound into an amide compound by performing a Beckmann rearrangement reaction is known.For example, ε-caprolactam is used as a Beckmann rearrangement of cyclohexanone oxime. By reaction, ω-laurinlactam is produced by Beckmann rearrangement of cyclododecanone oxime. At present, such a Beckmann rearrangement reaction is industrially adopted as a liquid phase reaction using a strong acid such as concentrated sulfuric acid or fuming sulfuric acid as a catalyst. However, in this known method, since an acid in an amount equivalent to or more than the starting oxime is used as a catalyst, a step of neutralizing sulfuric acid with ammonia is usually performed in order to separate the produced lactam compound from the catalyst. In need. Further, during the neutralization, ammonium sulfate (ammonium sulfate) is by-produced in an amount about twice as much as that of the lactam compound, and there are problems such as corrosion of the reactor due to the use of a large amount of strong acid. It could not be said to be a method, and development of an efficient catalyst for rearrangement reaction was expected.
[0003]
Therefore, various studies have been made on the Beckmann rearrangement reaction in a liquid phase without using a sulfuric acid catalyst. For example, in a Beckmann rearrangement reaction of cyclohexanone oxime in a liquid phase using a homogeneous catalyst, a method using an ion pair (bismeier complex) obtained by a reaction between N, N-dimethylformamide and chlorosulfonic acid as a catalyst (MA) Kira and YM Shaker, Egypt. J. Chem., 16, 551 (1973)), an alkylating agent and an N, N-dialkylformamide formed from an epoxy compound and a strong acid (boron trifluoride, etherate, etc.). (Y. Izumi, Chemistry Letters, pp. 2171 (1990)), and a method of rearranging cyclohexanone oxime using phosphoric acid or a condensable phosphoric acid compound in a heptane solvent (Japanese Patent Laid-Open No. 62-149665). ), Phosphorus pentoxide and N, N-di A method using a catalyst composed of a compound such as alkylformamide (Japanese Patent No. 2652280), a method using a catalyst composed of phosphorus pentoxide and a fluorinated strong acid or a derivative thereof and a compound such as N, N-dialkylformamide (JP-A-5-105654) And the like have been proposed.
However, a method of producing a lactam by performing a Beckmann rearrangement reaction of an oxime compound in a liquid phase using these catalyst systems has not always been satisfactory as an industrial production method.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present inventors have previously proposed a method of Beckmann rearrangement of an oxime compound as a catalyst system comprising an acid component containing a compound selected from sulfonic acid or sulfonic anhydride exhibiting high catalytic activity and an N, N-disubstituted amide. Alternatively, a catalyst system containing a non-fluorine-containing sulfonic anhydride and an N, N-disubstituted amide was proposed. (WO01 / 81302)
For a cyclic oxime compound having 8 to 15 carbon atoms, in a solvent, an organic sulfonic acid or an anhydride of a sulfuric acid half-ester or a mixed anhydride of an organic sulfonic acid and a sulfuric acid half-ester may be used as a method of Beckmann rearrangement. A method of Beckmann rearrangement as a catalyst (Japanese Patent Application Laid-Open No. 62-108861) is known.
However, in the past, even in such catalytic Beckmann rearrangement, a neutralization step or washing of the reaction solution was essential for separating the catalyst from the amide compound and unreacted oxime compound.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
However, when the amide compound, unreacted oxime compound and the catalyst component are separated through the neutralization step, the acid component is converted into a salt by neutralization, so the catalyst component is discarded as it is or the catalyst component is recovered. If re-use was required, the salt had to be converted to an acid before the catalyst had to be regenerated. In addition to these problems, the neutralization must be carried out while containing a large amount of the amide compound, so that the reactor for the neutralization becomes very large, and a large amount of solvent for dissolving the amide compound. And the amide compound present in a large amount inhibits the neutralization reaction of the catalyst.
In addition, when washed with water, if the active catalyst remains, the catalyst is completely deactivated, so the separated catalyst component cannot be returned to the rearrangement step as it is to recycle the catalyst liquid. . Even when the catalyst has been deactivated, there is a problem that water must be removed when the catalyst component is directly dehydrated and regenerated to an acid anhydride.
Accordingly, the present inventors have conducted intensive studies on a method for separating the catalyst, the amide compound, and the unreacted oxime compound.As a result, the amide compound, the unreacted oxime compound, and the catalyst component were separated from the reaction solution. A method for obtaining the compound has been found, and the present invention has been reached.
That is, the gist of the present invention is to provide a method for producing an amide compound by rearranging an oxime compound by adding a catalyst component containing an acid anhydride in an organic solvent to produce an amide compound. A method for producing an amide compound characterized by separating a catalyst component and an amide compound without any problem.
[0006]
In a preferred embodiment of the present invention, the catalyst component and the amide compound are separated in a state where the catalyst is not deactivated, the separation is crystallization, and after the crystallization separation, the separated catalyst component is subjected to a rearrangement step. The acid anhydride is a strong acid anhydride, a carboxylic acid and a strong acid and / or a strong acid anhydride, and the oxime compound is a cyclic oxime compound having 8 or more carbon atoms. .
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, details of the present invention will be described.
<Oxime compound>
The oxime compound as a raw material used in the Beckmann rearrangement reaction of the present invention is not particularly limited, and a known oxime compound is applied. Specific examples of the oxime compound include cyclohexanone oxime, cyclopentanone oxime, cyclododecanone oxime, acetone oxime, 2-butanone oxime, acetophenone oxime, benzophenone oxime, and 2 to 20 carbon atoms such as 4'hydroxyacetophenone oxime, preferably An oxime compound having 3 to 13 carbon atoms is exemplified. Among them, cyclic oxime compounds having 4 to 20 carbon atoms, preferably 8 or more carbon atoms, such as cyclohexanone oxime, cyclopentanone oxime, cycloundecanone oxime, and cyclododecanone oxime are used, and in particular, cycloundecanone oxime, cyclododecanone oxime Are preferred because they are easily separated by crystallization.
[0008]
<Catalyst component>
The catalyst component used in the Beckmann rearrangement reaction of the present invention is not particularly limited as long as it is a catalyst component containing an acid anhydride, but usually has high reactivity with water and is easily hydrolyzed to form a strong acid. Is used. The strong acid is not particularly limited, but a strong acid having a pKa of 4 or less is preferable.
Specific examples of the catalyst component containing an acid anhydride include (1) an acid anhydride that generates a strong acid by hydrolysis, (2) a carboxylic acid anhydride, and a strong acid and / or a strong acid anhydride. Hereinafter, each of (1) and (2) will be described.
(1) Acid anhydride which produces a strong acid by hydrolysis The acid anhydride which produces a strong acid by hydrolysis may be any of a strong acid and a strong acid anhydride, or a strong acid and a weak acid anhydride. Specifically, aromatic sulfonic anhydride, sulfonic anhydride such as aliphatic sulfonic anhydride, and fluorinated anhydride such as trifluoromethanesulfonic anhydride, phosphorus pentoxide which is an anhydride of phosphoric acid, Rhenium pentoxide, which is an anhydride of perrhenic acid, boron phosphate, which is an anhydride of phosphoric acid and boric acid, anhydride of a half ester of sulfuric acid, and the like are more preferably exemplified, and a mixed acid anhydride thereof may be used. Here, the anhydride of sulfuric acid half esters of the general formula R-OSO 2 -O-OSO 2 -R '( wherein R and R' are carbon atoms, which may be the same or different 1 to 20 preferably from 1 to 10 An aliphatic group or an aromatic group having 6 to 20 carbon atoms, preferably 6 to 10 carbon atoms, which may contain halogen, but is usually an alkyl group, and R and R 'may be ring-closed. Compound.
Of these, non-fluorinated sulfonic anhydrides and phosphorus pentoxide are preferred from the viewpoint that they are industrially easily available at low cost, and non-fluorinated sulfonic anhydrides are preferred from the viewpoint of easier handling. The non-fluorinated sulfonic anhydride is not particularly limited, and an aromatic sulfonic anhydride, a linear or cyclic aliphatic sulfonic anhydride, or the like can be used. The aromatic sulfonic anhydride usually has 6 to 20 carbon atoms, preferably 6 to 10 carbon atoms, and may have a substituent on the aromatic ring. The aliphatic sulfonic anhydride usually has 1 to 20 carbon atoms, preferably 1 to 10 carbon atoms, and may have a substituent. Here, the substituent represents an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, an acyl group having 2 to 4 carbon atoms, or a halogen atom such as Cl or Br.
[0009]
Specific compounds include benzenesulfonic anhydride, p-toluenesulfonic anhydride, m-xylene-4-sulfonic anhydride, p-dodecylbenzenesulfonic anhydride, and 2,4-dimethylbenzenesulfonic anhydride. 2,5-dimethylbenzenesulfonic anhydride, 4-chlorobenzenesulfonic anhydride, α-naphthylsulfonic anhydride, β-naphthylsulfonic anhydride, biphenylsulfonic anhydride, methanesulfonic anhydride, ethanesulfonic Acid anhydride, propanesulfonic anhydride, 1-hexanesulfonic anhydride, 1-octanesulfonic anhydride, a mixed acid anhydride of p-toluenesulfonic acid and methanesulfonic acid, and the like. Sulfonic anhydride and methanesulfonic anhydride are preferred.
[0010]
The amount of the acid anhydride that produces a strong acid by hydrolysis is not particularly limited, but is generally about 0.1 to 20 mol%, preferably 0.3 to 15 mol%, and more preferably 0.3 to 15 mol% based on the starting oxime. Preferably, it is used in the range of 0.5 to 10 mol%. If the amount is less than this range, sufficient catalytic activity cannot be obtained. On the other hand, if the amount is excessive, the load required for the catalyst treatment after the rearrangement reaction increases, which is not preferable.
[0011]
(2) Carboxylic anhydride and strong acid and / or strong acid anhydride When carboxylic anhydride and strong acid and / or strong acid anhydride are used as the acid anhydride, the carboxylic anhydride is not particularly limited. Although it is not a thing, for example, an aliphatic carboxylic anhydride having 1 to 20 carbon atoms which may have a substituent, preferably 1 to 8 carbon atoms having 6 to 12 carbon atoms which may have a substituent Aromatic carboxylic anhydrides can be used (where the substituent is an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, an acyl group having 2 to 4 carbon atoms, Cl, Br , F etc.). The valence of the carboxylic acid is not particularly limited, but is preferably monovalent. Specific compounds include acetic anhydride, propionic anhydride, n-butyric anhydride, n-valeric anhydride, n-caproic anhydride, n-heptanoic anhydride, 2-ethylhexanoic anhydride, Examples thereof include benzoic anhydride, phthalic anhydride, maleic anhydride, and succinic anhydride. Among them, acetic anhydride and propionic anhydride, which are low-boiling compounds, are preferred in the present invention.
[0012]
The amount of the carboxylic anhydride to be used in the present invention is not particularly limited, but is generally about 0.1 to at least one compound selected from the group consisting of the above-mentioned sulfonic acids and these acid anhydrides. It is used in the range of 5-200 mole times, preferably 1.0-100 mole times, more preferably 2.0-50 mole times. If the amount is less than this range, sufficient catalytic activity cannot be obtained. On the other hand, if the amount is excessive, the load required for catalyst separation after the rearrangement reaction increases, which is not preferable.
The strong acid anhydride in the strong acid and / or strong acid anhydride may be either a strong acid or a weak acid anhydride or a strong acid or a strong acid anhydride. As the strong acid and / or strong acid anhydride, a compound selected from sulfonic acid and / or an acid anhydride thereof is preferable. The compound selected from sulfonic acid and / or an acid anhydride thereof is not particularly limited, and may have an optionally substituted aromatic sulfonic acid having 6 to 20 carbon atoms, preferably 6 to 10 carbon atoms. An aliphatic sulfonic acid having 1 to 20 carbon atoms, preferably 1 to 10 carbon atoms, which may have a group, and an acid anhydride thereof can be used (where the substituent means a group having 1 to 12 carbon atoms). An alkyl group, an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, an acyl group having 2 to 4 carbon atoms, and a halogen atom such as Cl, Br, and F). Among these, more preferred are non-fluorinated sulfonic acids and anhydrides thereof.
[0013]
Specific compounds include benzenesulfonic acid, p-toluenesulfonic acid, p-toluenesulfonic acid monohydrate, p-dodecylbenzenesulfonic acid, 2,4-dimethylbenzenesulfonic acid, and 2,5-dimethylbenzenesulfonic acid. Acid, 4-chlorobenzenesulfonic acid, 4-fluorobenzenesulfonic acid, α-naphthylsulfonic acid, β-naphthylsulfonic acid, biphenylsulfonic acid, methanesulfonic acid, trifluoromethanesulfonic acid, ethanesulfonic acid, propanesulfonic acid, -Hexanesulfonic acid, 1-octanesulfonic acid, and acid anhydrides or mixed acid anhydrides thereof. Among them, methanesulfonic acid, trifluoromethanesulfonic acid, ethanesulfonic acid, propanesulfonic acid, benzenesulfonic acid, p -Toluenesulfonic acid, p-dodecylbe Preferred are benzenesulfonic acid and their acid anhydrides or mixed acid anhydrides, and particularly preferred are methanesulfonic acid, p-toluenesulfonic acid and these acid anhydrides. Fluorine-containing strong acid compounds such as trifluoromethanesulfonic acid and its acid anhydride are compounds that promote the rearrangement reaction well. However, since fluorine-containing strong acid compounds are extremely expensive, an economical industrial production method has been established. To do so, it is required to establish advanced techniques for recovering and reusing the fluorinated strong acid compound.
[0014]
The amount of the compound selected from the strong acids and / or strong acid anhydrides in the present invention is not particularly limited, but is generally about 0.1 to 20 mol%, preferably 0.1 to 20 mol%, based on the starting oxime. It is used in the range of 3 to 15 mol%, more preferably 0.5 to 10 mol%. If the amount is less than this range, sufficient catalytic activity cannot be obtained. On the other hand, if the amount is too large, the load required for the catalyst treatment after the rearrangement reaction increases, which is not preferable.
[0015]
<Solvent>
As a solvent that can be used in the rearrangement reaction of the present invention, an organic solvent having 1 to 20 carbon atoms is usually used. There is no particular limitation as long as it does not inhibit the rearrangement reaction. For example, aliphatic hydrocarbon compounds such as n-hexane, n-heptane, n-dodecane, and cyclohexane; aromatic hydrocarbon compounds such as benzene, toluene, xylene, mesitylene, monochlorobenzene, and methoxybenzene; acetonitrile, propanenitrile, and capronitrile , Nitrile compounds such as adiponitrile, benzonitrile and tolunitrile; ester compounds such as dimethyl phthalate, dibutyl phthalate, dimethyl malonate and dimethyl succinate; N, N-dimethylformamide; N, N, N ', N'tetramethyl Examples include amides such as urea, ethers such as tetrahydrofuran, dioxane, and diethylene glycol dimethyl ether; and sulfoxides such as dimethyl sulfoxide and sulfolane. These may be used alone or in combination. Can.
Among these solvents, a solvent that dissolves the catalyst under the reaction conditions is more preferable because the reaction rate may decrease if the catalyst is not dissolved.
[0016]
The amount of the solvent to be used is not particularly limited, but it can be usually 1 to 100 times, preferably 2 to 10 times the weight of the oxime compound.
[0017]
<Translocation reaction conditions>
The conditions for carrying out the method of the present invention are not particularly limited, but the reaction is usually carried out at a temperature of 0 ° C to 200 ° C, preferably 40 ° C to 150 ° C, more preferably 50 ° C to 130 ° C.
The reaction pressure is not particularly limited, and the reaction can be carried out under reduced pressure, normal pressure, and pressurized conditions, and is usually performed under normal pressure.
The reaction time or the residence time of the reaction substrate in the reactor is usually 10 seconds to 10 hours, preferably 1 minute to 7 hours.
In the present invention, the rearrangement reaction proceeds even if the acid anhydride and the starting oxime compound are mixed in any order. For example, the raw material oxime may be mixed with an organic solvent and, after reaching a predetermined temperature, an acid anhydride may be added, or a mixture of the acid anhydride mixed with an organic solvent, or a small amount of the raw material oxime may be added to the mixture. The mixture to which the compound has been added is heated to a predetermined temperature, and then a raw material solution in which the raw oxime compound is dissolved may be added at once, or the reaction may be started by sequentially supplying the raw material oxime compound.
The starting oxime compound can be dissolved in a part of the solvent and used for the reaction, or can be added as it is without dissolving.
[0018]
<Transposition reaction format>
The reaction mode for carrying out the reaction of the present invention is not particularly limited, and any of a batch reaction and a continuous flow reaction can be performed. However, a continuous flow reaction mode is preferably used industrially. The type of the reactor is not particularly limited, and a general reactor such as a reactor having one or two or more continuous stirring tanks or a tubular reactor can be used. Further, the anhydride used in the present invention is preferably used as the material of the reactor because it is hydrolyzed by water contained in the reaction solution to generate an acid, and the material of the reactor is preferably a corrosion-resistant material, for example, stainless steel, Hastelloy, Monel, inconel, titanium, a titanium alloy, zirconium, a zirconium alloy, nickel, a nickel alloy, tantalum, a fluororesin, a material coated with various types of glass on the inside, and the like can be exemplified.
[0019]
<Relocation reaction method>
Although the reaction method of the present invention is not particularly limited, for example, it may be batch or continuous, and industrially, it is preferable to carry out a continuous reaction.
As a specific example in the case of a continuous flow reaction, a catalyst solution obtained by dissolving the catalyst component of the present invention is charged into a sufficiently dried reactor and maintained at a predetermined temperature. The raw material oxime compound is continuously supplied together with the solvent in which the oxime compound is dissolved, and reacted during a desired residence time.At the same time, the reaction mixture containing the amide compound, the unreacted oxime compound, the catalyst component, and the solvent is continuously formed. Take out.
[0020]
<Reaction mixture>
The reaction mixture taken out contains a low-boiling product, a solvent, an amide compound as an intended product, an unreacted oxime, and a catalyst component.
[0021]
<Separation of catalyst component and amide compound>
In the method of the present invention, after the rearrangement reaction, the catalyst component and the amide compound are separated without neutralizing or washing the reaction solution. By separating without neutralization or washing, the amide compound can be easily separated from the catalyst component, and the catalyst can be easily regenerated.
In the present invention, neutralization means adding a base in an amount equal to or more than that of an existing acid, and washing means adding water in an amount of 30% by weight or more to a reaction mixture.
The separated amide compound can be further purified, if necessary, to obtain a high-purity amide compound, and the catalyst component can be led to the regeneration step as needed in the acid form, if necessary. Depending on the case, it can be led to a regeneration step through a neutralization step. Even if there is a neutralization step after separation, the amide compound and the separated catalyst component can be easily neutralized because they do not contain a large amount of the amide compound.
[0022]
According to the method of the present invention, the step of separating the amide compound, the unreacted oxime compound and the catalyst component may be performed from the reaction solution after the catalyst has been deactivated or from the reaction solution without the catalyst deactivated.
When all of the catalyst has been deactivated, the catalyst component after separating the amide compound and the unreacted oxime compound can be led to a catalyst regeneration step.
When the catalyst has not been deactivated, the mother liquor containing the catalyst component after separating the amide compound and the unreacted oxime compound can be led to the regeneration step of the catalyst or not to the regeneration step. Can be directly recycled to the rearrangement process. If the amount of the amide compound relative to the catalyst in the reaction solution is too large, the amide compound may have an action of deactivating the catalyst depending on the reaction substrate, or an efficient contact between the oxime compound as the reaction substrate and the catalyst may occur. Expected to be inhibited. Therefore, it is desirable to operate while maintaining the reaction system so that the reaction product does not excessively exist with respect to the catalyst. For example, the amount of the amide compound with respect to the catalyst in the reaction solution is 40 or less in molar ratio, among which It is preferably set to 30 or less.
Then, if the Beckmann rearrangement reaction condition in which the unreacted oxime compound does not remain is selected, the unreacted oxime compound does not need to be separated, and only the catalyst component and the target amide compound need be separated.
<Separation method>
As a method for separating the solvent, the amide compound, the unreacted oxime compound and the catalyst component from the rearrangement reaction solution, any known method such as distillation, crystallization, or extraction can be employed, but the operation is simple. The crystallization is preferred in that the equipment is simple.
In the case of crystallization, the solvent used for the reaction can be used as it is, or part or all of the solvent used for the reaction is distilled off, and after adding another solvent such as toluene, crystallization is performed. Good.
[0023]
The amount of the solvent used in the crystallization is not particularly limited, but is usually 0.5 to 20 times, preferably 1 time, based on the total weight of the amide compound and the unreacted oxime compound. Used in the range from to 10 times.
[0024]
In the crystallization operation, any crystallization temperature may be used. Usually, a temperature from the melting point to the boiling point of the solvent to be used is used, but a temperature between −10 ° C. and room temperature is preferable. For separation of the amide compound and the unreacted oxime compound from the catalyst component, a known method such as ordinary atmospheric pressure filtration, vacuum filtration, and pressure filtration can be used.
When the catalyst solution after separating the catalyst component, the amide compound, and the unreacted oxime compound from the reaction solution containing the catalyst component that has not been deactivated is directly returned to the rearrangement step, the catalyst is deactivated by moisture. The separation operation is preferably performed under a dry atmosphere, or a method in which a solution in which a catalyst component is dissolved is collected with a dried syringe or the like to prevent water from being mixed. Even when the catalyst has been deactivated and the catalyst needs to be regenerated, it is preferable to prevent water from being mixed into the catalyst solution by the method described above.
When water is used as a poor solvent in order to increase the crystallization efficiency, the amount of water is 30% by weight or less based on the rearrangement reaction solution, and 20% by weight or less when considering the burden of water separation operation. Preferably, it is 15% by weight or less.
[0025]
<Regeneration and recycling of catalyst components>
The separated catalyst component can be recycled to the reaction system as it is in a state of being dissolved in a solvent, but when it is necessary to convert to an acid anhydride, for example, under mild conditions, for example, sulfonic acid In such a case, it can be easily dehydrated by contacting with a dehydrating agent such as fuming sulfuric acid, diphosphorus pentoxide, condensed phosphoric acid, acetic anhydride, etc., and can be converted to sulfonic anhydride, which is recycled to the rearrangement step. It is possible.
Further, the catalyst component after being separated from the amide compound can be regenerated to an acid anhydride through a necessary step selected from a neutralization step and a regeneration to an acid.
[0026]
<Oxime compound and amide compound>
The separated amide compound and oxime compound are separated into an amide compound and an oxime compound by various separation operations such as distillation, extraction, and crystallization separation. The target amide compound can be further purified by a method such as distillation or crystallization to obtain a higher purity product.
[0027]
The reaction mode and the post-treatment step of the present invention will be specifically described below with reference to examples of the continuous flow reaction of the present invention.
A catalyst solution obtained by dissolving the acid anhydride of the present invention is charged into a sufficiently dried reactor, and maintained at a predetermined temperature. The raw material oxime compound is continuously supplied thereto and reacted during a desired residence time, and the reaction mixture containing the amide compound, the unreacted oxime compound and the catalyst component, and the solvent, which are simultaneously produced, are continuously taken out.
[0028]
The reaction mixture taken out contains a solvent, a target amide compound, unreacted oxime, and a catalyst component. These are separated by crystallization into an amide compound and an unreacted oxime compound, and a catalyst component dissolved in a solvent. The separated catalyst component can be circulated to the rearrangement step as it is in a state of being dissolved in a solvent, but when it is necessary to convert it to an acid anhydride, for example, in the case of sulfonic acid under mild conditions, It can be easily dehydrated by contact with a dehydrating agent such as fuming sulfuric acid, diphosphorus pentoxide, condensed phosphoric acid, acetic anhydride, etc., and converted to sulfonic anhydride, and the regenerated sulfonic anhydride is rearranged. It is possible to recycle to the process.
In addition, when converting to an acid anhydride, a neutralization and regeneration step to an acid can be employed as necessary.
[0029]
The amide compound and the unreacted oxime compound are separated into the amide compound and the unreacted oxime compound by various separation operations such as distillation, extraction, and crystallization separation. It is not necessary to separate the unreacted oxime compound as long as the Beckmann rearrangement reaction condition in which the unreacted oxime compound does not remain is selected. The target amide compound can be further purified by a method such as distillation or crystallization to obtain a higher purity product.
[0030]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples as long as the gist of the present invention is not exceeded.
In the following examples, the lactam yield was represented by mol% based on the charged oxime, and the TON value (Turn Over Number) was represented by the number of moles of the lactam produced based on the charged sulfonic anhydride.
The lactam yield and TON were determined by 1 H-NMR. When an insoluble catalyst is present or the amount of dissolved catalyst is unknown, dichloromethane is used as an internal standard, and the integral ratio of methylene (CH 2 ) adjacent to NH or COO of the lactam is used (for 2H). From the integral ratio (2H) with the proton of dichloromethane. When the catalyst was completely dissolved and the amount of the catalyst was known, the amount of lactam produced was determined based on hydrogen (2H) of the benzene nucleus of p-toluenesulfonic acid. Dichloromethane was also used as an internal standard when quantifying the amount of the catalyst.
In the method of the present invention, an acid anhydride was used, but it was found by 1 H-NMR analysis that the acid anhydride gradually decomposed during the reaction and changed to a corresponding acid or a derivative containing an acid component.
[0031]
Reference example (synthesis of cyclododecanone oxime)
Cyclododecanone oxime was synthesized because there is no commercial product. An example of the synthesis method is shown below.
A flask was charged with 19.04 g (0.104 mol) of cyclododecanone into a four-necked flask equipped with a mechanical stirrer and a thermometer, and 164 g of ethanol was added thereto, followed by stirring at room temperature to dissolve. An aqueous solution obtained by dissolving 18.07 g (0.220 mol) of sodium acetate and 10.67 g (0.0650 mol) of hydroxylamine sulfate in 52 ml of water was added dropwise to a solution of cyclododecanone oxime in ethanol at room temperature with sufficient stirring. . During the dropwise addition, the temperature of the reaction solution rose to 33 ° C. After sufficiently stirring at room temperature for further 3 hours, 1H-NMR analysis confirmed that no cyclododecanone remained, and then ethanol was distilled off under reduced pressure at 40 ° C. 195 ml of water was added, the white solid was washed, filtered, and then washed with 400 ml of water. Demineralized water was added to the white solid, and the mixture was heated and stirred at 90 ° C., filtered, and washed with 90 ° C. demineralized water. Ethanol was added to the washed white solid, and the mixture was dissolved by heating. After hot filtration, the solid was recrystallized from a mixed solvent of ethanol (300 g) -water (112 g) and filtered under reduced pressure. Further, while filtering under reduced pressure, the crystals were washed with a mixed solvent of ethanol (74 g) and water (28 g) at 0 ° C. to obtain crystals of cyclododecanone oxime. The crystals were further dried under reduced pressure and used for the following reaction. According to this method, cyclododecanone oxime can be obtained in a yield of about 90 mol% based on the charged cyclododecanone.
[0032]
Example 1
In an argon atmosphere, 10.0290 g (50.82 mmol) of cyclododecanone oxime, whose water content was reduced to 0.07 wt% by vacuum drying, was placed in a 50 ml round bottom flask dried with a dryer at 70 ° C. 40.1 g (water content: 0 ppm) of toluene dried over Molecular Sieve 3A was charged. After the cyclododecanone oxime was dissolved by heating to 95 ° C. under an argon atmosphere, a mixture of 0.2219 g (0.6800 mmol) of p-toluenesulfonic anhydride and 4.2 g of the above toluene (most p-toluenesulfonic acid anhydride) was used. (Toluenesulfonic anhydride was not dissolved in toluene), and the mixture was heated and stirred at 95 ° C. to carry out a Beckmann rearrangement reaction. Even under the reaction conditions, most of the p-toluenesulfonic anhydride was not dissolved in the solvent but was dispersed in the solvent. After the addition of p-toluenesulfonic anhydride, moderate heat generation was observed after 6 minutes, and the temperature was maintained at 97 ° C from 16 minutes to 55 minutes, and then decreased to 96 ° C.
The reaction solution was sampled as a hot solution and analyzed by 1 H-NMR. As a result, TON after 3 hours and 45 minutes was 41, and sampling was performed also for 6 hours, but TON was 39.
At this time, before the reaction, the molar ratio of the water contained in the oxime charged and the solvent to p-toluenesulfonic anhydride was 0.6.
After this reaction solution was sealed and stored for 2 weeks, the following crystallization operation was performed. The reaction solution used for the crystallization corresponds to 99.3% of the charged reaction solution. According to the 1 H-NMR analysis result, 23.9 mmol of unreacted cyclododecanone oxime and 26% of ω-laurin lactam were used. 0.6 mmol, 1.4 mmol of p-toluenesulfonic acid. After the reaction solution was cooled to room temperature, it was filtered under reduced pressure to separate crystals and the filtrate, and the crystals were washed with a small amount of toluene cooled to 0 ° C. At this time, the weight of the obtained crystal was 6.65 g, and the filtrate was 50.1 g. The filtrate was kept in a refrigerator at 0 ° C. for 2 days. The precipitated crystals were similarly filtered under reduced pressure and separated from the filtrate. At this time, the amount of the crystals was 1.555 g, and the amount of the filtrate was 46.31 g.
When these crystals and the filtrate were analyzed, 21.8 mmol of ω-laurinlactam, 17.3 mmol of unreacted cyclododecanone oxime, and 0.08 mmol of p-toluenesulfonic acid were detected in the obtained crystals.
It was also found that the filtrate contained 3.9 mmol of ω-laurin lactam, 4.3 mmol of unreacted cyclododecanone oxime, and 1.4 mmol of p-toluenesulfonic acid.
At this stage, 82% of ω-laurin lactam was recovered in the crystals and 72% of unreacted cyclododecanone oxime was recovered in the crystallization preparation.
Further, the filtrate was concentrated until the amount of toluene became 10 g, and crystallization was performed again at 0 ° C., and 1.5 mmol of ω-laurin lactam and 2.2 mmol of unreacted cyclododecanone oxime were obtained in the obtained crystals. , P-toluenesulfonic acid was recovered in 0.01 mmol crystals. By these series of crystallization operations, 88% of ω-laurin lactam and 82% of unreacted cyclododecanone oxime were recovered from the crystallization charge. Incorporation of p-toluenesulfonic acid into the crystals was 6.4% of the crystallization charge.
[0033]
Example 2
A Beckmann rearrangement reaction of cyclododecanone oxime was performed in the same manner as in Example 2 except that instead of toluene, N, N-dimethylformamide (DMF) having a water content of 0.004 wt%, which was similarly dehydrated, was used. Was. The p-toluenesulfonic anhydride was dissolved in DMF and added to a DMF solution of cyclododecanone oxime. Immediately after the addition, the temperature of the reaction solution rose to 120 ° C., then gradually decreased, and became constant at 96 ° C. after 40 minutes.
The reaction solution was sampled as a hot solution and analyzed by 1 H-NMR. As a result, the yield of ω-laurin lactam after 30 minutes was 80.2%, and the TON value was 59. Sampling was performed at 2 hours 45 minutes and 3 hours 50 minutes, but the TON was 57 and hardly changed.
At this time, before the reaction, the molar ratio of the water contained in the oxime charged and the solvent to p-toluenesulfonic anhydride was 0.6.
This reaction solution corresponds to 98.3% of the charged reaction solution. According to the analysis result of 1 H-NMR, 11.3 mmol of unreacted cyclododecanone oxime, 38.8 mmol of ω-laurinlactam, p -It contained 1.4 mmol of toluenesulfonic acid. The reaction solution was taken out, cooled to room temperature, filtered under reduced pressure to separate the crystal and the filtrate, and the crystal was washed with a small amount of DMF cooled to 0 ° C. At this time, the weight of the obtained crystal was 1.59 g, and the filtrate was 50.66 g. The filtrate was kept in a refrigerator at 0 ° C. for 2 days. The precipitated crystals were similarly filtered under reduced pressure and separated from the filtrate. At this time, the crystals weighed 3.1 g and the filtrate weighed 45.05 g.
Analysis of these crystals and the filtrate revealed that the obtained crystals contained 17.3 mmol of ω-laurinlactam, 4.2 mmol of unreacted cyclododecanone oxime, and 0.02 mmol of p-toluenesulfonic acid. all right. It was also found that the filtrate contained 9.6 mmol of ω-laurin lactam, 15.1 mmol of unreacted cyclododecanone oxime, and 1.4 mmol of p-toluenesulfonic acid.
At this stage, about 45% of the ω-laurin lactam was recovered in the crystal and about 37% of unreacted cyclododecanone oxime was recovered from the crystallization charge.
Further, the filtrate was concentrated until the amount of DMF became 5.7 g, and 4.0 g of toluene was added. Then, crystallization was performed again at 0 ° C., and 6.7 mmol of ω-laurin lactam was found in the obtained crystals. In the reaction, 4.2 mmol of cyclododecanone oxime was detected, and p-toluenesulfonic acid was not detected. As a result of this series of crystallization operations, 62% of ω-laurin lactam and 74% of unreacted cyclododecanone oxime were recovered from the crystallization charge. Incorporation of p-toluenesulfonic acid into the crystals was 1.5% of the crystallization charge.
[0034]
Example 3
Under an argon atmosphere, 5.0486 g (25.25 g) of cyclododecanone oxime whose water content was reduced to 0.07 wt% by drying under reduced pressure was placed in a 50 ml round bottom flask (reactor 1) dried by a dryer at 70 ° C. .59 mmol) and 42.7 g (water content 0.004%) of DMF previously dried over molecular sieve 3A. After the cyclododecanone oxime was dissolved by heating to 95 ° C. in an argon atmosphere, a solution of 0.227 g (0.6955 mmol) of p-toluenesulfonic anhydride dissolved in 2.6 g of DMF was added, and the mixture was heated and stirred for 30 minutes. A Beckmann rearrangement reaction was performed. The reaction temperature rose to 122 ° C. immediately after the addition of p-toluenesulfonic anhydride, and then gradually decreased, and then decreased to 96.5 ° C. after 12 minutes and kept at that temperature for 30 minutes. .
The reaction solution was placed in an ice bath to precipitate crystals, and then most of the solution components were taken out using a syringe dried with a dryer at 70 ° C.
5.0549 g of cyclododecanone oxime whose water content was reduced to 0.07 wt% by drying under reduced pressure in a 50-ml round bottom flask (reactor 2) dried by another dryer at 70 ° C. under an argon atmosphere. (25.62 mmol), and the solution component collected from the reactor 1 with a syringe was charged into the reactor 2. At this time, the amount of the solution transferred from the reactor 1 to the reactor 2 was 33.35 g, and the amount of the solution remaining in the syringe was 2.20 g.
The reactor 2 was continuously heated and stirred at 95 ° C. under an argon atmosphere to perform a Beckmann rearrangement reaction. As a result of analyzing the components of each reactor by 1 H-NMR, ω-laurin lactam generated in reactor 1 was 25.59 mmol (TON = 39), and ω-laurin lactam newly generated in reactor 2 was: 2.4 mmol (TON = 5), and the total TON of ω-laurinlactam was 44.
The amount of ω-laurin lactam contained in the crystals remaining in the reactor 1 was 11.6 mmol, and 45% of the generated components were recovered in the crystals. The catalyst component, p-toluenesulfonic acid, contained 0.21 mmol (15% of the charged component) in the same crystal, and most of the catalyst component was transferred to the reactor 2 and reacted. It was found that the Beckmann rearrangement reaction also proceeded in vessel 2.
Before the reaction, the molar ratio of the water contained in the charged oxime and the solvent to p-toluenesulfonic anhydride was 0.6.
[0035]
【The invention's effect】
According to the method of the present invention, an amide compound can be produced in a high yield from an oxime compound under mild reaction conditions, the amide compound and the catalyst can be easily separated, and this is an industrially advantageous method.
Claims (7)
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002224012A JP4218277B2 (en) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | Method for producing amide compound |
PCT/JP2003/009749 WO2004011428A1 (en) | 2002-07-31 | 2003-07-31 | Process for production of amides |
AU2003254791A AU2003254791A1 (en) | 2002-07-31 | 2003-07-31 | Process for production of amides |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002224012A JP4218277B2 (en) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | Method for producing amide compound |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004059554A true JP2004059554A (en) | 2004-02-26 |
JP4218277B2 JP4218277B2 (en) | 2009-02-04 |
Family
ID=31943619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002224012A Expired - Fee Related JP4218277B2 (en) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | Method for producing amide compound |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4218277B2 (en) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009116537A1 (en) * | 2008-03-17 | 2009-09-24 | 宇部興産株式会社 | Manufacturing method for laurolactam |
JP2011105723A (en) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | Evonik Degussa Gmbh | Method for after-treating substance flow containing laurinlactam for recovering all of contained useful component by combination of crystallization with back-connected distillation |
JP2015120707A (en) * | 2010-03-15 | 2015-07-02 | 宇部興産株式会社 | Method for producing amide compound |
-
2002
- 2002-07-31 JP JP2002224012A patent/JP4218277B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009116537A1 (en) * | 2008-03-17 | 2009-09-24 | 宇部興産株式会社 | Manufacturing method for laurolactam |
JP2011105723A (en) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | Evonik Degussa Gmbh | Method for after-treating substance flow containing laurinlactam for recovering all of contained useful component by combination of crystallization with back-connected distillation |
EP2336112A1 (en) | 2009-11-20 | 2011-06-22 | Evonik Degussa GmbH | Work up process of a material flow containing laurinlactam for recovering all contained components by combining crystallisation with subsequent distillation |
US8399658B2 (en) | 2009-11-20 | 2013-03-19 | Evonik Degussa Gmbh | Method for isolation of laurolactam from a laurolactam synthesis process stream |
JP2015120707A (en) * | 2010-03-15 | 2015-07-02 | 宇部興産株式会社 | Method for producing amide compound |
JP2015129130A (en) * | 2010-03-15 | 2015-07-16 | 宇部興産株式会社 | Method for producing amide compound |
US9242931B2 (en) | 2010-03-15 | 2016-01-26 | Ube Industries, Ltd. | Method for producing amide compound |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4218277B2 (en) | 2009-02-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5462488B2 (en) | Method for producing laurolactam | |
Sharghi et al. | Titanium oxide (TiO2) catalysed one-Step Beckmann rearrangement of aldehydes and ketones in solvent free conditions | |
JP5447502B2 (en) | Method for producing amide compound | |
JPH01203344A (en) | Production of cyclic ketone by isomerization of epoxide | |
JPS60231645A (en) | Synthesis of o-substituted oxime compound and conversion thereof to corresponding hydroxylamine o-substituted compound | |
JP6559798B2 (en) | Process for preparing 2-thiophenecarbonyl chloride | |
JP4218277B2 (en) | Method for producing amide compound | |
JP5585445B2 (en) | Method for producing laurolactam | |
JP2004059553A (en) | Method for producing amide compound | |
CA1058615A (en) | Process for benz(f)-2,5-oxazocines | |
US3466296A (en) | Process for the preparation of alkyl 3,5-disubstituted-isoxazole-4-carboxylates | |
US5393921A (en) | Process for synthesizing O-substituted oxime compounds and conversion to the corresponding O-substituted hydroxylamine | |
JP4250887B2 (en) | Method for producing amide compound | |
JP4038657B2 (en) | Method for producing adamantanone | |
JPS60132933A (en) | Manufacture of nitrodiarylamine | |
JP2003238520A (en) | Production of sulfonic acid and method for producing amide using the same | |
JP2002255954A (en) | METHOD FOR PRODUCING 2-n-BUTYL-5-NITROBENZOFURAN | |
KR20020019464A (en) | Process for producing amide compound | |
WO2004011428A1 (en) | Process for production of amides | |
JP2003104968A (en) | Method for producing amide compound | |
JPS6054948B2 (en) | Method for producing aromatic amines from α,β↓-unsaturated cycloaliphatic ketoxime | |
JP2002348269A (en) | Method for producing amide compound | |
JP2002155058A (en) | Method for producing 1-substituted hydratoin compound | |
JP2002234870A (en) | Method for producing amide compound | |
JP2003104969A (en) | Method for producing amide compound |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050721 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081021 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081103 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131121 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |