JP2004059456A - ホイップド水性化粧料およびその製造方法 - Google Patents

ホイップド水性化粧料およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】実質的に油分を含まないオイルフリーの水性製剤でありながら、ホイップ状、スフレ状、マシュマロ状、ペースト状といった幅広い気泡含有形態を呈し、広い温度範囲で長時間にわたり泡安定性が良好で、粉末分散性がよく、べたつき感がなく、清涼感、フィット感に優れる等の使用性に優れたホイップド水性化粧料およびその製造方法を提供する。
【解決手段】(a)表面積60m/g以上の疎水化無水ケイ酸と、(b)水性成分と、所望によりさらに(c)粉末成分を含み、〔(a)+(c)〕成分:(b)成分((c)成分を含まないときは(a)成分:(b)成分)=5:95〜60:40(質量比)であり、かさ比重700〜1300g/Lである、ホイップド水性化粧料、およびその製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホイップ状、スフレ状、マシュマロ状、ペースト状といった幅広い気泡含有形態を呈し得るホイップド水性化粧料に関する。さらに詳しくは、実質的に油分を配合することなくホイップ状、スフレ状、マシュマロ状、ペースト状を呈し、みずみずしく、べたつきがなく、きわめて良好な使用感および仕上がり感(フィット感など)を得ることができるとともに、粉末の分散性および製品長期保存性にも優れ、さらに、水の存在下で不安定な成分や、水に溶解した状態で製品の物性に悪影響を及ぼしたりする成分(以下、「水存在下不安定成分」と総称)を配合した場合でも、これら成分を安定に配合し、該成分の機能を十分に発揮し得る、ホイップド水性化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
気泡を含有した製剤は、気泡を含有しない製剤と比較してソフトでなめらかな独特のテクスチャーを有する。例えば食品分野ではアイスクリームや生クリーム、ババロア等、気泡を含んだ製品が多く存在し、また化粧料の分野では、洗顔料のように泡立てて使用する製品の他、エアゾール製品や泡の出るメーク落しなど、化粧料を専用の容器に充填し、容器から吐出する際に泡を形成させ、泡のソフトな感触を利用する製品がいくつか存在する。このように使用時に泡の特性を利用した化粧品はあるものの、気泡を含んだ状態で容器に充填された化粧料は、これまでほとんど例がなく、本発明者らが知る限りにおいて特開昭56−79613号に高融点ワックス、極性油分、保湿剤を含む組成に気体を所定量オーバーランさせたホイップド化粧料が提案されているだけである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
化粧料において泡の特性を利用する場合、専用の容器を用いて使用時に化粧料を泡として吐出させるエアゾール製品では、容器にコストがかかる上、使用後、廃棄する際に容器内のエアーを抜く等の手間が必要となる。また特開昭56−79613号公報記載のホイップド化粧料は、ワックス、極性油分を配合する油性タイプのもので、清涼感に乏しく、べたつき感があり、また、長時間泡を含んだ状態で形態を保持するのは困難であった。また、泡立つ化粧料原料としては、洗顔フォーム等に用いられている脂肪酸石鹸が最も知られているが、泡立てた状態で充填された製品は例がない。
【0004】
そのため、気泡を含んだ状態で容器に充填され、広い温度範囲で長時間にわたり泡安定性が良好で、粉末分散性がよく、べたつき感がなく、清涼感、フィット感に優れる等の使用性に優れたホイップド水性化粧料の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、(a)表面積60m/g以上の疎水化無水ケイ酸と、(b)水性成分と、所望によりさらに(c)粉末成分を含み、〔(a)+(c)〕成分:(b)成分((c)成分を含まないときは(a)成分:(b)成分)=5:95〜60:40(質量比)であり、かさ比重700〜1300g/Lである、ホイップド水性化粧料を提供する。
【0006】
また本発明は、疎水性空間を形成する中空容器内に、(a)表面積60m/g以上の疎水化無水ケイ酸と、(b)水性成分と、所望によりさらに(c)粉末成分とを投入し、次いで、該疎水性中空容器内を高速攪拌して前記(b)成分を微小水滴化させるとともに、該微小水滴の表面に(a)成分と所望により加えた(c)成分を吸着せしめて粉末状物質としつつ、さらに混合攪拌して該粉末状物質に空気を巻き込ませて気泡を含有させることにより上記ホイップド化粧料を製造する、ホイップド化粧料の製造方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
【0008】
本発明に用いられる(a)成分としての疎水化無水ケイ酸は、微粒子無水ケイ酸表面を疎水化処理したものである。これは製剤中に気泡を巻き込みホイップ状、スフレ状、マシュマロ状、あるいはペースト状のホイップド水性化粧料製剤化のための粉末成分である。
【0009】
疎水化処理の方法としては、無水ケイ酸に撥水性を付与できる方法であればいかなるものでもよく、その方法は問わないが、例えば気相法、液相法、オートクレーブ法、メカノケミカル法等、通常の表面処理方法を用いることができる。
【0010】
例えば疎水化処理剤を原料粉末に添加して処理を行う場合、適当な溶媒(ジクロルメタン、クロロホルム、ヘキサン、エタノール、キシレン、揮発性シリコーン等)に希釈して添加してもよく、あるいは直接添加してもよい。粉末と処理剤の混合攪拌には、ボールミル、ホジャーサイトボールミル、振動ボールミル、アトライター、ポットミル、ロッドミル、パンミル、ホモミキサー、ホモディスパー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー等も使用することができる。この他にも、粉末表面の活性を利用し、気相反応により100℃以下の低温で環状オルガノシロキサンを粉末表面上で重合させる方法(特公平1−54380号)や、前記方法の後に表面のシリコーンポリマーのSi−H部分にグリセロールモノアリルエーテル等のペンダント基を付加させる方法(特公平1−54381号)等も用いることができる。
【0011】
疎水化処理剤としては、特に限定されるものではないが、脂肪酸デキストリン処理粉末、トリメチルシロキシケイ酸処理粉末、フッ素変性トリメチルシロキシケイ酸処理粉末、メチルフェニルシロキシケイ酸処理粉末、フッ素変性メチルフェニルシロキシケイ酸処理粉末、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の低粘度〜高粘度油状ポリシロキサン処理粉末、ガム状ポリシロキサン処理粉末、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理粉末、フッ素変性メチルハイドロジェンポリシロキサン処理粉末、メチルトリクロルシラン、メチルトリアルコキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ジメチルジクロルシラン、ジメチルジアルコキシシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルアルコキシシラン等の有機シリル化合物あるいはそれらのフッ素置換体による処理粉末、エチルトリクロルシラン、エチルトリアルコキシシラン、プロピルトリクロルシラン、プロピルトリアルコキシシラン、ヘキシルトリクロルシラン、ヘキシルトリアルコキシシラン、長鎖アルキルトリクロルシラン、長鎖アルキルトリエトキシシラン等の有機変性シランあるいはそれらのフッ素置換体による処理粉末、アミノ変性ポリシロキサン処理粉末、フッ素変性ポリシロキサン処理粉末、フッ化アルキルリン酸処理粉末等が挙げられる。
【0012】
本発明では、例えば微粒子無水ケイ酸の表面をオルガノシラン系化合物、シリコーン化合物等で覆うことにより調製することができる。具体的には、トリメチルシロキシル化無水ケイ酸、ジメチルシロキシル化無水ケイ酸、オクチルシロキシル化無水ケイ酸、シリコーンオイル処理無水ケイ酸、メチルポリシロキサン処理無水ケイ酸等が例示される。
【0013】
本発明では、疎水化無水ケイ酸は表面積が60m/g以上であることが必要であり、表面積がこれより小さいと、疎水化無水ケイ酸の粒径が大きくなり、(b)成分である水性成分の表面に多量に配向することができず、水性成分を安定にホイップド化粧料とすることが難しくなる。
【0014】
(b)成分としての水性成分は、水の他、一般に化粧料として用いられる水溶性成分が任意に用いられる。かかる水溶性成分としては、例えば水溶性高分子、水溶性薬剤成分、保湿剤等が挙げられるが、これら例示に限定されるものでない。
【0015】
水溶性高分子としては、化粧品に配合され得るものであれば特に限定されるものでなく、例えば天然の水溶性高分子、半合成の水溶性高分子、合成の水溶性高分子、無機の水溶性高分子等が挙げられる。
【0016】
天然の水溶性高分子としては、例えばアラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、ローカストビンガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、マンナン、寒天、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸等の植物系水溶性高分子;キサンタンガム、ジェランガム、ヒアルロン酸、デキストラン、サクシノグルカン、β−1,3グルカン、プルラン等の微生物系水溶性高分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系水溶性高分子等が挙げられる。
【0017】
半合成の水溶性高分子としては、例えばアセチル化ヒアルロン酸;カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系水溶性高分子;メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系水溶性高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系水溶性高分子等が挙げられる。
【0018】
合成の水溶性高分子としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー(商品名「カーボポール」)等のビニル系水溶性高分子;ポリエチレングリコール(分子量20,000、600,000、4,000,000)等のポリオキシエチレン系水溶性高分子;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系水溶性高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系水溶性高分子;ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が挙げられる。
【0019】
無機の水溶性高分子としては、例えばベントナイト、ケイ酸AlMg(商品名「ビーガム」)、ラポナイト、ヘクトライト等が挙げられる。
【0020】
本発明では、アラビアガム、寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ジェランガム、マンナン、カードラン、サクシノグルカン、キサンタンガム等が特に好ましい。
【0021】
上記水溶性高分子を配合する場合、その配合量は、化粧料全量中に0.01〜15質量%とするのが好ましく、特には0.1〜10質量%である。0.01質量%以下では泡を保持するのに充分でないことがあり、一方、15質量%を超えて配合すると、得られた化粧料が硬すぎて指どれが悪くなり、マシュマロ感、ホイップ感、スフレ感が十分に出せないことがある。
【0022】
また水溶性薬剤成分としては、化粧料、医薬品等に薬剤等として配合され、その機能を発揮するためには水の介在が不可欠である水溶性の成分であるが、水との接触、光、熱等の影響により分解、失活、結晶析出、変退色、異臭を感じる等、水の存在下不安定な成分で、そのまま水性化粧料に配合すると分離、凝集、増粘等を生じさせるものをいう。このような成分として、例えば、美白剤、抗炎症剤、抗菌剤、ホルモン剤、ビタミン類、酵素、包接化合物、抗酸化剤、植物抽出液などの薬剤が挙げられる。本発明水性化粧料では、このような水存在下で不安定成分を長期に安定して含有させることができる。
【0023】
美白剤としては、アルブチン等のハイドロキノン誘導体、コウジ酸、L−アスコルビン酸およびその誘導体、パントテニールエチルエーテル、トラネキサム酸およびその誘導体などが例示される。
【0024】
L−アスコルビン酸は、一般にビタミンCといわれ、その強い還元作用により細胞呼吸作用、酵素賦活作用、膠原形成作用を有し、かつメラニン還元作用を有する。L−アスコルビン酸誘導体としては、例えばL−アスコルビン酸モノリン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルなどのL−アスコルビン酸モノエステル類や、L−アスコルビン酸−2−グルコシドなどのL−アスコルビン酸グルコシド類、あるいはこれらの塩(L−アスコルビン酸リン酸マグネシウム等)などが挙げられる。
【0025】
トラネキサム酸誘導体としては、トラネキサム酸の二量体(例えば、塩酸トランス−4−(トランス−アミノメチルシクロヘキサンカルボニル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、等)、トラネキサム酸とハイドロキノンのエステル体(例えば、トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸4’−ヒドロキシフェニルエステル、等)、トラネキサム酸とゲンチシン酸のエステル体(例えば、2−(トランス−4−アミノメチルシクロヘキシルカルボニルオキシ)−5−ヒドロキシ安息香酸およびその塩、等)、トラネキサム酸のアミド体(例えば、トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸メチルアミドおよびその塩、トランス−4−(P−メトキシベンゾイル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびその塩、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびその塩、等)などが挙げられる。
【0026】
抗炎症剤としては、例えばグリチルリチン酸塩(例えばグリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸アンモニウム、等)、アラントインなどが挙げられる。
【0027】
抗菌剤としては、例えばレゾルシン、イオウ、サリチル酸などが挙げられる。
【0028】
ホルモン剤としては、例えばオキシトシン、コルチコトロピン、バソプレッシン、セクレチン、ガストリン、カルシトニンなどが挙げられる。
【0029】
ビタミン類としては、例えばビタミンB、ビタミンB塩酸塩等のビタミンB誘導体、ニコチン酸、ニコチン酸アミド等のニコチン酸誘導体などが挙げられる。
【0030】
酵素としては、例えばトリプシン、塩化リゾチーム、キモトリプシン、セミアルカリプロテナーゼ、セラペプターゼ、リパーゼ、ヒアルロニダーゼなどが挙げられる。
【0031】
包接化合物としては、例えば油溶解性の薬剤や香料を包接し得るシクロデキストリン(CD)およびその誘導体が例示される。本発明では、水溶解性を増すためにCDの水酸基にヒドロキシアルキル基を導入したヒドロキシアルキル化シクロデキストリン(HACD)を用いるのが好ましい。
【0032】
ヒドロキシアルキル基としてはおもにヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ジヒドロキシプロピル等の置換基が使用され、これら置換反応の結果、ヒドロキシメチルシクロデキストリン、ヒドロキシエチルシクロデキストリン、ヒドロキシプロピルシクロデキストリンなどのHACDを得ることができる。
【0033】
CDは、グルコースの数の違いによってα、β、γの構造をもつCDが知られているが、本発明はこれらのCDの1種または2種以上をヒドロキシアルキル化として用いる。通常はβ−CDを用いるが、γ−CDを母核としてもかまわない。α、β、γのCDを同時に含有するデンプン分解物も用いることができる。中でもヒドロキシエチル化β−CD、ヒドロキシプロピル化β−CDが好ましいが、これらに限定されるものでない。
【0034】
抗酸化剤としては、チオタウリン、グルタチオン、カテキン、アルブミン、フェリチン、メタロチオネインなどが挙げられる。
【0035】
植物抽出液としては、茶エキス、イザヨイバラエキス、オウゴンエキス、ドクダミエキス、オウバクエキス、メリロートエキス、オドリコソウエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、キナエキス、ユキノシタエキス、クララエキス、コウホネエキス、ウイキョウエキス、サクラソウエキス、バラエキス、ジオウエキス、レモンエキス、シコンエキス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキス、スギナエキス、セージエキス、タイムエキス、海藻エキス、キューカンバエキス、チョウジエキス、キイチゴエキス、メリッサエキス、ニンジンエキス、マロニエエキス、モモエキス、桃葉エキス、クワエキス、ヤグルマギクエキス、ハマメリスエキス、カンゾウエキス、イチョウエキス、イチヤクエキスなどが挙げられる。
【0036】
保湿剤としては、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ムコ多糖、コンドロイチン硫酸、キトサン等が挙げられる。
【0037】
上記水溶性薬剤成分を配合する場合、その配合量は、化粧料全量中にその上限が10質量%が好ましく、より好ましくは7質量%、特には5質量%である。またその下限が0.001質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%であり、特には0.01質量%である。配合量が少なすぎると、有効成分たる薬剤成分の機能を十分に発揮することが難しく、一方、配合量が必要以上に多すぎても、配合量の増加に見合った効果の増強を見込むことが困難となる。本発明水性化粧料では、水溶性薬剤成分を配合した場合でも、これら成分を安定化を図ることができ、それらの機能を十分に発揮し得る。
【0038】
(b)成分としては、上記以外にも、本発明の効果を損わない範囲において、一般に化粧料に用いられ得る水溶性の成分を配合することができる。
【0039】
(b)成分は水の他に、水溶性成分を1種または2種以上を用いることができる。
【0040】
本発明ではさらに所望により(c)成分として、(a)成分以外の粉末成分を配合してもよい。粉末成分は、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されることなく使用することができ、例えば、タルク、マイカ、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、球状シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウムなど)、窒化ホウ素等の無機粉末;ポリアミド球状樹脂粉末(ナイロン球状粉末)、球状ポリエチレン、架橋型ポリ(メタ)クリル酸メチル球状樹脂粉末、球状ポリエステル、架橋ポリスチレン球状樹脂粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体球状樹脂粉末、ベンゾグアナミン球状樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン球状粉末、球状セルロース等の球状の有機粉末;二酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、無水ケイ酸を被覆あるいは複合した酸化亜鉛等の無機白色顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;雲母チタン、ベンガラ被覆雲母、ベンガラ被覆雲母チタン、カーミン被覆雲母チタン、紺青被覆雲母チタン、酸化チタン被覆合成金雲母、ベンガラ・酸化チタン被覆合成金雲母、酸化チタン被覆ガラスフレーク、ベンガラ・酸化チタン被覆ガラスフレーク、酸化チタン被覆アルミナフレーク、酸化チタン被覆シリカフレーク、酸化鉄・シリカ被覆アルミニウム、酸化鉄・シリカ被覆酸化鉄、金属被覆板状粉末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末(色材を含有してもよい)、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末(色材を含有してもよい)、エポキシ樹脂被覆アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート(色材を含有してもよい)、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート(色材を含有してもよい)、ウレタン樹脂被覆アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート(色材を含有してもよい)、アクリル樹脂被覆アルミニウム末(色材を含有してもよい)、酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、着色酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等のパール剤・ラメ剤などが例示される。
【0041】
またシリコーン系粉末も好ましく用いられる。シリコーン系粉末としては、化粧品に配合され得るものであれば特に限定されるものでなく、例えばシリコーンレジン、架橋型シリコーン末等を用いることができる。シリコーンレジンとしては、例えばSiO、RSiO3/2、RSiO(Rは水素、炭素原子数1〜6の炭化水素基またはフェニル基を表す)なる構造単位の1種または2種以上からなる共重合体、あるいはその末端をRSiO1/2(Rは上記と同じ)で封鎖した共重合体等が挙げられる。架橋型シリコーン末としては、具体的には例えばジメチルシリコーン架橋弾性体等が挙げられる。これらの中でも製剤の安定性を良好に保ち、しかも優れた使用性を発揮する点から架橋型シリコーン末等が好ましい。
【0042】
上記粉末成分の中でも、使用性の点からは、球状シリカ、球状ポリエチレン、ポリアミド球状樹脂粉末(ナイロン球状粉末)、架橋型ポリ(メタ)クリル酸メチル球状樹脂粉末等の球状粉末や、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の体質顔料、シリコーン系粉末、金属石鹸などが好ましく用いられる。またパール剤・ラメ剤も好ましく用いられる。
【0043】
なお、(c)成分として粉末を疎水化処理したもの、未処理のもののいずれも用いることができる。疎水化処理の方法としては、粉末に撥水性を付与できる方法であればいかなるものでもよく、上記した(a)成分での疎水化処理方法を用いることができる。
【0044】
本発明の粉末化粧料には、上記成分以外に、通常の化粧料に用いられる各種の任意成分、例えば、香料、pH調整剤、防腐剤、紫外線吸収剤等を、本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
【0045】
本発明のホイップド水性化粧料は、(a)成分、あるいは、所望により(c)成分を配合した(a)+(c)成分からなる粉末相が、微小水滴化した(b)成分である水相の表面に配向して被覆して粉末状物質をなし、ここにさらに気泡を巻き込んでホイップ状、スフレ状、マシュマロ状、あるいはペースト状をなすものであり、これまでにない新規な形態を幅広くとることができる水性化粧料である。本発明では、実質的に油分を含有することなくホイップ状、スフレ状、マシュマロ状、ペースト状をなすことができ、しかも、長期間安定的に維持することができる。
【0046】
本発明水性化粧料は、弾力(こし)のある肌触り、フィット感、化粧もちに優れ、かつ、みずみずしさ、清涼感を有するという優れた効果を奏する。
【0047】
このような新規なホイップド水性化粧料は、(a)成分と(c)成分との合計配合量((c)成分を含まないときは(a)成分の配合量)と、(b)成分の配合量が、〔(a)+(c)〕成分:(b)成分=5:95〜60:40(質量比)である。水相に対する粉末相が上記範囲を超える場合は、粉末状のままでホイップ状、スフレ状、マシュマロ状、ペースト状とすることができず、一方、上記範囲より低い場合は、(b)成分の表面に粉体が配向して被覆するには不十分となり、やはりホイップ状、スフレ状、マシュマロ状、ペースト状とすることができない。
【0048】
本発明水性化粧料は、かさ比重700〜1300g/Lである。かさ比重の下限値は好ましくは800g/Lである。また上限値は好ましくは1200g/Lである。
【0049】
本発明化粧料の製造方法は、特に限定されるものでないが、好ましくは、疎水性空間を形成する中空容器内に、(a)成分と、(b)成分と、所望によりさらに(c)成分とを投入し、次いで、該疎水性中空容器内を高速攪拌して前記(b)成分を微小水滴化させるとともに、該微小水滴の表面に(a)成分と所望により加えた(c)成分を吸着せしめて粉末状形態としつつ、さらに混合攪拌して空気を巻き込ませて気泡を含有させることによって得ることができる。
【0050】
また、疎水性空間を形成する中空容器内に、(a)成分と(b)成分を投入し、次いで、該疎水性中空容器内を高速攪拌して前記(b)成分を微小水滴化させるとともに、該微小水滴の表面に(a)成分を吸着せしめて粉末状形態とした後、ここに所望により(c)を添加して高速攪拌し、さらに混合攪拌して空気を巻き込ませて気泡を含有させることによって得てもよい。
【0051】
あるいは、疎水性空間を形成する中空容器内に、(a)成分と(b)成分を投入し、次いで、該疎水性中空容器内を高速攪拌して前記(b)成分を微小水滴化させるとともに、該微小水滴の表面に(a)成分を吸着せしめて粉末状形態としつつ、さらに混合攪拌して空気を巻き込ませて気泡を含有させた後、所望により(c)成分を添加し、さらにさらに混合攪拌することによって得てもよい。
【0052】
上記疎水性空間は、好ましくは密閉系とするのがよい。密閉系疎水性空間とすることにより大量製造が可能となる。
【0053】
ここで疎水性空間とは、材料を攪拌混合するための中空容器自体が疎水性のもの(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂など)のみでなく、攪拌混合材料が接触する容器内壁が疎水性面であればよい。また、密閉系とは、高速攪拌混合時に内容物が外に飛散しない程度に密閉されていればよい。このように疎水性空間、より好ましくは疎水性密閉空間、とすることにより、疎水性粉末と水性成分とを攪拌混合するに際し、水性成分によって容器内壁の濡れ性が高まることに起因した離水を防止し、攪拌混合力を高め、十分にホイップド製剤とすることができる。
【0054】
このような疎水性密閉空間を有する中空容器としては、ニーダー(混練機)ホモジナイザー(ナイフ付きの軸が高速回転することで攪拌)、ロッキングミキサー(回転揺動型混合機。解砕羽根なし)、解砕機能付きロッキングミキサー(回転揺動型混合機。解砕羽根あり)、シェーカー、V型混合機(V字型の容器が回転することで攪拌)、気流攪拌型混合機、水平円筒型混合機、二重円錐型混合機、リボン型混合機、高速流動型混合機等が挙げられる。
【0055】
なお、サンプルミル、マグネティックスターラー、ディスパー、ホモミキサー、ポリトロン、スリーワンモーター等の開放系の疎水性空間を形成する小型混合機も、少量生産の場合にはもちろん好適に用いることができる。
【0056】
以下、一例として、疎水性密閉空間を形成する中空容器を用いた場合を例にとって説明する。
【0057】
疎水性密閉空間を形成する中空容器は、内容物である水性成分をあらかじめ微小水滴化せしめるよう、内部空間内が高速度で攪拌される。水性成分が微小水滴化されるのは、高速攪拌により内部空間に乱流が引き起こされ、水性成分が容器内壁等に衝突して跳ね返り、これを繰り返して微小水滴化されるか、あるいは、水滴どおしが衝突して微小水滴化されることによるものと考えられる。
【0058】
高速攪拌中、微小水滴化されるとほぼ同時に、この微小化された無数の水滴の表面に疎水性粉末が均一に吸着され、さらなる攪拌によりホイップド製剤となる。このような高速攪拌力により、微小水滴表面に疎水性粉末が均一に被覆し、かつ気泡を巻き込んだホイップド製剤の大量製造が可能となる。なお、攪拌力が強すぎたり、攪拌時間が長すぎたりするとホイップド製剤とならなくなることから、上記した作用を奏するような範囲の攪拌力で攪拌混合を行うのが好ましい。
【0059】
密閉された疎水性中空容器内で水性成分を微小水滴化させ、さらに気泡を巻き込んでホイップド製剤とするよう高速攪拌する手段としては、例えば該内部空間を直接強制的に高速攪拌する攪拌羽根部材や、あるいは、容器自体を外力によって振動、回転、振動等させることによって容器内部空間内の内容物を高速攪拌させる手段等が挙げられる。具体的には、上記したニーダー、ホモジナイザー、ロッキングミキサー、解砕機能付きロッキングミキサー、シェーカー、V型混合機、気流攪拌型混合機、水平円筒型混合機、二重円錐型混合機、リボン型混合機、高速流動型混合機、等が挙げられる。中でも解砕機能付きロッキングミキサーが好ましく用いられる。これら混合機等を用いた場合、解砕羽根や掻上板等の附属部材により、容器内に乱流が引き起こされ、内容物が容器内壁や上記部材等に衝突して跳ね返り、このとき水性成分が微小水滴化されるか、あるいはさらに水滴どうしが衝突してさらに微小化され、ここに粉末が吸着して粉末状物質となり、さらに高速攪拌を続けることによりホイップド製剤となるものと考えられる。
【0060】
したがって、例えば内部空間に解砕羽根や掻上板等の附属部材を有しない中空円筒状のドラムを一方向(正方向、逆方向)に回転することのみによる攪拌は、乱流が生じず、水性成分が円筒内壁等に衝突したり跳ね返ったりすることがなく、微小水滴化されずに、水性成分と疎水性粉末が中空円筒内壁に沿って回転するのみなので、本発明水性化粧料を製造することができない。
【0061】
なお、上記附属部材を有しない中空円筒状のドラムを一方向に回転させるのに加えて、ドラム自体を揺動させる動作とを併用した場合は、揺動によってドラムの上下内壁などに内容物である水性成分が衝突して跳ね返り、これによりあらかじめ水滴化し得るので、このような場合は本発明水性化粧料を製造することができる。
【0062】
また、容器内部空間に解砕羽根や掻上板等の附属部材を有さなくとも、V字型混合機のように、容器内壁どうしが少なくとも1箇所で不連続面を形成するような容器や、あるいは、内壁面が凹凸部分形状を有するような容器を用いた場合などは、該容器を一方向に回転させて攪拌する場合であっても、該不連続面に内部空気や内容物がぶつかり、水性成分が内壁に衝突して跳ね返り、あらかじめ微小水滴化され得ることから、このような場合は本発明水性化粧料を製造することができる。
【0063】
また、解砕羽根や掻上板等の附属部材を有する中空円筒状のドラムを、ドラムの回転をさせることなく、解砕羽根、掻上板等の附属部材を駆動させる場合も、これら部材の駆動によってドラム内に乱流が引き起こされ、内容物がドラム内壁に衝突して、水性成分があらかじめ微小水滴化され得ることから、このような場合も本発明水性化粧料の製造が可能である。
【0064】
解砕機能付きロッキングミキサーは、疎水性密閉空間を形成する中空円筒状の課回転ドラムと、該回転ドラムの少なくとも一端に前記疎水性密閉空間内方に向けて配設した解砕羽根部材を有するものが好ましく用いられる。そして、例えば10〜3000L容の回転ドラムを用いた場合、回転ドラムを周速度0.1〜10m/s程度で回転させ、解砕羽根部材を前記回転ドラムと逆回転方向に周速度5〜100m/s程度で回転させるのが好ましい。またドラムの揺動は、揺動数2〜100spm程度が好ましい。かかる解砕機能付きロッキングミキサーとしては、例えば、RMDシリーズ等として市販されている乾式粉体混合機(愛知電機社製)などが好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。
【0065】
解砕機能付きロッキングミキサーは、該ホイップド製剤の製造においては、上述したように攪拌力がある程度強くなければマシュマロ状とならないことから、マシュマロ状とするのに好適な程度の攪拌を行うことにより、均一で良好なホイップド製剤を得ることができる。
【0066】
なお、ホイップド製剤の製造方法においては、製造時には高速攪拌のための空間が必要なことと、疎水性粉末は一般に嵩高いことから、製造容器の容器(L)に対して原料重量(kg)で5〜50%程度用いるのが好ましい。例えば、容器10L容のものでは原料重量0.5〜5kg程度とするのが好ましい。
【0067】
従来、これら解砕機能付きロッキングミキサー等の攪拌混合機は、通常、回転ドラムはSUS等の金属からなり、疎水性空間を形成せず、凝集粉や吸湿粉体の解砕混合や、異なる粉体どうしの混合には用いられていたが、疎水性粉末と水性成分という、互いになじまない性質の内容物を混合・攪拌して、微小水滴表面に疎水性粉末を均一に被覆し、さらに気泡を巻き込んでホイップド製剤を製造するために用いられたことはなかった。
【0068】
本発明において、疎水性粉末と水性成分を疎水性密閉容器内で高速攪拌混合して、水性成分を微小水滴化し、該微小水滴表面に疎水性粉末を均一被覆し、さらに気泡を巻き込んでホイップド製剤とするという、当業界ではおよそ考え及びもしなかった技術的手法が採用され、従来に比べて格段に格段に大量かつ簡便にホイップド製剤を製造することが可能となった。
【0069】
またこの製造方法により得られたホイップド製剤を用いて、例えば、製品の長期保存安定性にも優れ、さらに、従来化粧品への配合が難しいとされていた水存在下不安定成分を組成中に長時間に亘り安定に保持することができるホイップド化粧料が提供される。
【0070】
本発明化粧料は、水性製剤でありながらホイップ状、スフレ状、マシュマロ状、あるいはペースト状を呈する全く新規なホイップド水性化粧料であって、みずみずしくきわめて良好な使用感および仕上がり感(フィット感など)を得ることができるとともに、粉末の分散性および製品の長期保存性にも優れ、さらに、水存在下不安定成分を配合した場合でも、これら成分を安定に配合し、該成分の機能を十分に発揮することができる。
【0071】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、配合量はすべて質量%で示す。
【0072】
(実施例1〜4、比較例1〜2)
下記表1〜2に示す各成分を用いて、ホイップド化粧料が製造できるかどうかについて実験を行った。なお表1〜2中、ジメチルシリコーンオイル処理無水ケイ酸(*)は、「アエロジルRY200S」(日本アエロジル社製;表面積80m/g)を用いた。
(製法および評価)
表1〜2中、(1)〜(6)を混合し常法により化粧水(水性成分)を調製した後、該化粧水(水性成分)と(7)〜(15)を解砕機能付ロッキングミキサー(愛知電機社製)のドラム(容量10L)内に入れ、次いで解砕機能付ロッキングミキサーの該ドラムを回転させ、これを揺動し、さらに解砕羽根を駆動して、ドラム内を高速攪拌(100Hz)して、経時でホイップド化粧料の製剤化可否を目視により下記基準に基づき判定した。また得られた化粧料の性状を目視で判定した。結果を表1〜2に示す。
【0073】
[ホイップド製剤化]
○: ホイップド製剤化された
△: ホイップド製剤化されたものに加え、一部、粉末残余がみられた
×: ホイップド製剤化されなかった(粉末残余のみがみられた)
【0074】
【表1】
Figure 2004059456
【0075】
【表2】
Figure 2004059456
【0076】
【発明の効果】
本発明化粧料は、水性製剤でありながらホイップ状、スフレ状、マシュマロ状、ペースト状といった幅広い形状を呈する全く新規なタイプのホイップド水性化粧料であって、みずみずしくきわめて良好な使用感および仕上がり感(フィット感など)を得ることができる。また、製品の長期保存安定性にも優れる。さらに、従来化粧品への配合が難しいとされていた水存在下不安定成分を組成中に長期間に亘り安定に保持することができるので、新しいタイプの化粧料として広く利用が可能である。また、従来、分散性の点から、化粧水、美容液の水性成分の多い化粧料に配合が難しいとされていたラメ剤、パール剤等の化粧料成分としての疎水性粉末を均一に分散させることができ、この点からも化粧料として広い用途への適用が可能である。

Claims (9)

  1. (a)表面積60m/g以上の疎水化無水ケイ酸と、(b)水性成分と、所望によりさらに(c)粉末成分を含み、〔(a)+(c)〕成分:(b)成分((c)成分を含まないときは(a)成分:(b)成分)=5:95〜60:40(質量比)であり、かさ比重700〜1300g/Lである、ホイップド水性化粧料。
  2. (c)成分中に体質顔料、球状粉末、シリコーン系粉末、パール剤、ラメ剤の中から選ばれる1種または2種以上を含有する、請求項1記載のホイップド水性化粧料。
  3. (b)成分中に、水の他に、水溶性高分子、水存在下不安定成分、保湿剤の中から選ばれる1種または2種以上を含有する、請求項1または2記載のホイップド水性化粧料。
  4. 水溶性高分子が、アラビアガム、寒天、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ジェランガム、マンナン、カードラン、サクシノグルカン、キサンタンガムの中から選ばれる1種または2種以上である、請求項3記載のホイップド水性化粧料。
  5. 水存在下不安定成分が、美白剤、抗炎症剤、抗菌剤、ホルモン剤、ビタミン類、酵素、包接化合物、抗酸化剤、植物抽出液の中から選ばれる1種または2種以上である、請求項3または4記載のホイップド水性化粧料。
  6. 水存在下不安定成分が、ハイドロキノン誘導体、コウジ酸、L−アスコルビン酸およびその誘導体、パントテニールエチルエーテル、トラネキサム酸およびその誘導体、グリチルリチン酸塩、レゾルシン、イオウ、サリチル酸、ビタミンBおよびその誘導体、ニコチン酸およびその誘導体、トリプシン、ヒアルロニダーゼ、シクロデキストリンおよびその誘導体、チオタウリン、グルタチオン、茶エキス、イザヨイバラエキスの中から選ばれる1種または2種以上である、請求項3〜5のいずれか1項に記載のホイップド水性化粧料。
  7. 保湿剤がジプロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ムコ多糖、コンドロイチン硫酸、キトサンの中から選ばれる1種または2種以上である、請求項3〜6のいずれか1項に記載のホイップド水性化粧料。
  8. 実質的に油分を含まない、請求項1〜7のいずれか1項に記載のホイップド水性化粧料。
  9. 疎水性空間を形成する中空容器内に、(a)表面積60m/g以上の疎水化無水ケイ酸と、(b)水性成分と、所望によりさらに(c)粉末成分とを投入し、次いで、該疎水性中空容器内を高速攪拌して前記(b)成分を微小水滴化させるとともに、該微小水滴の表面に(a)成分と所望により加えた(c)成分を吸着せしめて粉末状物質としつつ、さらに混合攪拌して該粉末状物質に空気を巻き込ませて気泡を含有させることにより請求項1〜8のいずれかに記載のホイップド化粧料を製造する、ホイップド化粧料の製造方法。
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