JP2004057959A - 2個の励磁コイルを有する筒型振動体とその搭載構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】振幅が大に取れ、振幅のピークの加速度がゼロとなる点を回避し、破損の問題のなく、衝撃性の問題もなく、リフロー半田対応させる。
【解決手段】筒型ケース(1)の短手方向内面に対向して格納されると共に通電時対向する面が同極の磁界を発生させるようにした2個の励磁コイル(2)と、この励磁コイル間に配され、通電時に前記励磁コイル間を往復動するもので、可動方向に着磁されたマグネットを少なくとも一部とする可動ウエイト(4)と、この可動ウエイトを支持する弾性体(5)と、前記筒型ケースの開口部に配されたブラケット(7)と、前記筒型励磁コイルに電力を与えるために前記ブラケットに配された給電端子(7a、7b)とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】筒型ケース(1)の短手方向内面に対向して格納されると共に通電時対向する面が同極の磁界を発生させるようにした2個の励磁コイル(2)と、この励磁コイル間に配され、通電時に前記励磁コイル間を往復動するもので、可動方向に着磁されたマグネットを少なくとも一部とする可動ウエイト(4)と、この可動ウエイトを支持する弾性体(5)と、前記筒型ケースの開口部に配されたブラケット(7)と、前記筒型励磁コイルに電力を与えるために前記ブラケットに配された給電端子(7a、7b)とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信装置の報知手段等に用いられる筒型振動体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年移動体通信技術が益々発展し、移動体装置の軽量薄型化に拍車がかけられている。最近では移動体通信装置は発音による報知手段の騒音の問題より振動によるサイレントコール手段が多用されるようになってきた。
この振動発生手段としては、円筒型直流モータの出力軸に偏心ウエイトを取り付けたものか、もしくはロータ自体を偏心させた扁平型コアレス振動モータが用いられている。モータを用いるのは振幅が比較的大きくとれ、遠心力を利用するだけで効率もよいためである。
また、報知手段として振動モータの他に最近では特開2001−347225に開示されたように、U型形状にばね材の先端にマグネットとウエイトを配し、励磁コイルの中に前記マグネットを出し入れすることによって振動を得るようにしたものが知られるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成のものは、板ばね型のため金属疲労の問題が包含され、落下などの衝撃に弱い問題があり、このようなものは振幅のピークに振動加速度がゼロになってしまう問題もある。
そこで、この発明は、前述の欠点を励磁コイルの形状と可動ウエイトに工夫を凝らして解決したもので、振幅が大に取れ、振幅のピークの加速度がゼロとなる点を回避し、破損の問題のなく、衝撃性の問題がないようにし、しかもリフロー半田対応できるようにする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するには、請求項1に記載の発明のように、筒型ケースと、この筒型ケースの短手方向内面に対向して格納されると共に通電時対向する面が同極の磁界を発生させるようにした2個の励磁コイルと、この励磁コイル間に配され、通電時に前記励磁コイル間を往復動するもので、可動方向に着磁されたマグネットを少なくとも一部とする可動ウエイトと、この可動ウエイトを支持する弾性体と、前記筒型ケースの開口部に配されたブラケットと、前記筒型励磁コイルに電力を与えるために前記ブラケットに配された給電端子とを備えたもので達成できる。
このようにすれば、2個の励磁コイルに所定の電気信号を通電することによりこれらの励磁コイルは筒型ソレノイドを構成し、同極を対向させているので反発磁界が発生し、この磁界の方向に応じてマグネットを備えた可動ウエイトを励磁コイル間で往復振動させる。このとき、弾性体は圧縮伸張しながらも可動ウエイトを保持でき、マグネットを備えた可動ウエイトは隔離されているので、リフローハンダが対応できる。
具体的な解決手段は、請求項2に記載の発明のように、前記可動ウエイトは磁性体として可動方向に着磁されたマグネットとこのマグネットに配された比重5以上の高比重部材とを有するのがよい。このようにすれば、振動加速度を大にできる。
請求項3に記載の発明のように、前記弾性体はスポンジ状クッション部材で形成され、常時前記可動ウエイトに接触しているものがよい。
このようにすれば、可動ウエイトの打撃音が皆無となる。
請求項4に記載の発明のように、前記スポンジ状クッション部材は、前記筒型励磁コイルに電力を印可したとき可動ウエイトを最大振幅にならない前に受け止めるように構成したものがよい。
このようにすれば、可動ウエイトの往復振動時に振幅のピークである加速度がゼロになる点を規制できる。
請求項5に記載の発明のように、前記弾性体は前記高比重部材に配され、前記筒型ケースの長手方向に延設されたばね性金属体であるものにしてもよい。
このようにすれば、励磁コイルに通電したときに発生する磁力によって磁性体からなる可動ウエイトは、コイルばねに逆らって励磁コイル内に引き込まれ、非通電には今度はコイルばねの維持力によって引き戻されるので往復振動が生ずる機能があり、可動ウエイトを確実に保持できる。
【0005】
この発明の別の課題の解決は請求項6に記載の発明のように、前記筒型ケースは少なくとも一面が平面となっていてこの平面を印刷配線板に載置し、前記ブラケットに配された給電端子を印刷配線板の所定のパターンに半田結線させることを特徴とするもので達成できる。
このようにすれば、容易に印刷配線板に搭載でき、マグネットを備えた可動ウエイトは隔離されているので、リフローハンダが対応できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の2個の励磁コイルを有する筒型振動体の第1の実施の形態を示す断面図である。
図2は、図1の斜視図である。
図3は、同第2の実施の形態を示す断面図である。
図4は、図2の変形例の断面図である。
図5は、筒型ケースの変形例の搭載構造を説明する要部断面図である。
【0007】
次にこの発明の2個の励磁コイルを有する筒型振動体の構成を図面に示す各実施の形態及び変形例に基づいて説明する。
図1は第1の実施の形態を示すもので、すなわち、1はサイズが5mm角で長さが10mm程度の角筒型ケースで、内側に多層ソレノイド型励磁コイル2A、2Bが対向して格納される。これらの励磁コイル2A、2Bには、内外面を保護する塗料3が塗布され、通電時に反発磁界が発生するように互いに逆相となるように結線されている。これらの励磁コイル2A、2Bの中間には、可動ウエイト4が弾性体としてスポンジ状クッション部材5,6を介して格納されており、このスポンジ状クッション部材5、6は、可動時の打撃音を防ぐために常時可動ウエイトに接触させている。
前記可動ウエイト4は可動方向に着磁された希土類マグネット4aとこの希土類マグネット4aを覆うように一体成形された比重8程度の高比重部材4bからなる。
ここで、高比重部材4bは、タングステン合金からなるブロックもしくは粉末をポリアミド樹脂に含ませたもので、全体の比重として5〜13程度のものが用いられ、重量を得るために両側に延ばされている。
前記角筒型ケース1には、これらの部材を格納した後、図2に示すように、その開口部に同形状で形成された、例えば液晶樹脂などの耐熱性のある樹脂製ブラケット7が取り付けられる。この樹脂製ブラケット7には、一対の給電端子7a、7bが一体成形され、長手方向に突き出され、この給電端子7a、7bには前記励磁コイルの端末2aが、溝7cを介してブラケット7の外方に導出されて根元で結線されている。
このようにした角筒型振動体は平らな底面をアクリル系粘着剤などの接着剤を介して移動体通信装置側の印刷配線板Iに載置され、前記給電端子7a、7bが所定の給電パターンに半田接続される。 図中、1aは、角筒型ケース1から長手方向に一体に突き出されたダミー端子である。したがって、各端子は短手方向に突き出ないようになっているので、占有面積が犠牲にならない。
このように構成すれば、励磁コイル2に例えば150ヘルツの交番電流を印可すると、可動ウエイト4は、励磁コイル2に発生する磁界の方向に応じてによって励磁コイル間を往復動するので、外部に150ヘルツの振動を発生させる。
なお、ここで、前記可動ウエイト4は、往復動するときそれぞれのピークで加速度がゼロになってしまうが、これを避けるために前記弾性体の圧縮力をコントロールして可動ウエイトの可動範囲を規制させるようにしてある。
【0008】
図3は、弾性体を金属ばねで構成した実施の形態を示すもので、すなわち、可動ウエイト4を薄いパーマロイ板を長さを稼ぐために波形にフォーミングした弾性体55、56で両端を支持したもので、この弾性体55、56は磁気回路の一部を兼用している。その他の構成部材は、図1と同様なため同一符号を付してその説明を省略する。
なお、ここで、前記可動ウエイト4は、往復動するときそれぞれのピークで加速度がゼロになってしまうが、これを避けるために前記励磁コイル内にスポンジ状クッション部材5、6を配して前記可動ウエイト4を受け止め、圧縮力をコントロールして前記可動ウエイトの可動範囲を規制させるようにしてあるが、前記クッション部材5、6と前記弾性体の5、6、55、56の強度をコントロールすることによって同様な機能を発揮させることもできる。
【0009】
図4は、図2の変形例で可動ウエイト4を前記の内片方だけの弾性体56で支持したものである。このようにすると、長手方向を短くできたり、本例のように、この弾性体56の反対側を高比重部材55として延在させるのがよい。その他の構成部材は、図1、図2と同様なため同一符号を付してその説明を省略する
【0010】
今までの実施の形態の振動モードは1方向、図において上下方向であったが、図5に示すように筒型ケースの形状を変えることによって水平方向の振動成分を発生させることもできる。すなわち、内蔵させた可動ウエイト4が斜めになるように例えば8角形の筒型ケース11を採用し、水平に対して斜めの対向する位置に特殊形状に巻回した励磁コイル22A、22Bを配し、これらの励磁コイル22A、22B間に前述と同様な可動ウエイト4を配したものである。
図中,11aは、前記8角形の筒型ケース11から突き出された取り付け用脚部で筒型ケース11より側方に出ないようになっている。
このようにすると、可動ウエイトの往復振動は上下と水平の両方に振動成分が生ずることになる。
【0011】
なお、上記はいずれも角筒型ケースと同形状のブラケットからなるものを示したが、印刷配線板に載置できるような平面があれば、角筒型に限定されない。例えば断面が蒲鉾型にしたものでもよく、円筒型で別に取り付け部材を備えたものでもよい。
また、弾性体はスポンジ状クッション部材と金属ばねの組み合わせでもよく、さらに弾性体としてクッション部材や圧縮コイルばね以外のものを用いることもできる。
さらに筒型ケースは断熱効果のあるステンレスで構成したり、ダミー端子を一体化した耐熱性樹脂で形成してもよい。
そして、前記高比重部材は、比重17程度のタングステン焼結合金にすることもできる。
【0012】
この発明はその技術的思想、特徴から逸脱することなく、他のいろいろな実施の形態をとることができる。そのため、前述の実施の形態は単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。この発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には拘束されない。
【0013】
【発明の効果】
以上に説明したように、特に請求項1に記載した発明によれば、2個の励磁コイルに所定の電気信号を通電することによりこれらの励磁コイルは薄い筒型ソレノイドを構成し、同極を対向させているので反発磁界が発生し、この磁界の方向に応じてマグネットを備えた可動ウエイトを励磁コイル間で往復振動させる。このとき、弾性体は圧縮伸張しながらも可動ウエイトを保持でき、マグネットを備えた可動ウエイトはハウジングから隔離されているので、リフローハンダが対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2個の励磁コイルを有する筒型振動体の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】同第2の実施の形態を示す断面図である。
【図4】図3の変形例の断面図である。
【図5】筒型ケースの変形例の搭載構造を説明する要部断面図である。
【符号の説明】
1、11 筒型ケース
2、22 励磁コイル
3 保護塗料
4 可動ウエイト
5、6、弾性体としてのクッション部材
55、56 弾性体
7 ブラケット
7a、7b 給電端子
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信装置の報知手段等に用いられる筒型振動体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年移動体通信技術が益々発展し、移動体装置の軽量薄型化に拍車がかけられている。最近では移動体通信装置は発音による報知手段の騒音の問題より振動によるサイレントコール手段が多用されるようになってきた。
この振動発生手段としては、円筒型直流モータの出力軸に偏心ウエイトを取り付けたものか、もしくはロータ自体を偏心させた扁平型コアレス振動モータが用いられている。モータを用いるのは振幅が比較的大きくとれ、遠心力を利用するだけで効率もよいためである。
また、報知手段として振動モータの他に最近では特開2001−347225に開示されたように、U型形状にばね材の先端にマグネットとウエイトを配し、励磁コイルの中に前記マグネットを出し入れすることによって振動を得るようにしたものが知られるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成のものは、板ばね型のため金属疲労の問題が包含され、落下などの衝撃に弱い問題があり、このようなものは振幅のピークに振動加速度がゼロになってしまう問題もある。
そこで、この発明は、前述の欠点を励磁コイルの形状と可動ウエイトに工夫を凝らして解決したもので、振幅が大に取れ、振幅のピークの加速度がゼロとなる点を回避し、破損の問題のなく、衝撃性の問題がないようにし、しかもリフロー半田対応できるようにする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するには、請求項1に記載の発明のように、筒型ケースと、この筒型ケースの短手方向内面に対向して格納されると共に通電時対向する面が同極の磁界を発生させるようにした2個の励磁コイルと、この励磁コイル間に配され、通電時に前記励磁コイル間を往復動するもので、可動方向に着磁されたマグネットを少なくとも一部とする可動ウエイトと、この可動ウエイトを支持する弾性体と、前記筒型ケースの開口部に配されたブラケットと、前記筒型励磁コイルに電力を与えるために前記ブラケットに配された給電端子とを備えたもので達成できる。
このようにすれば、2個の励磁コイルに所定の電気信号を通電することによりこれらの励磁コイルは筒型ソレノイドを構成し、同極を対向させているので反発磁界が発生し、この磁界の方向に応じてマグネットを備えた可動ウエイトを励磁コイル間で往復振動させる。このとき、弾性体は圧縮伸張しながらも可動ウエイトを保持でき、マグネットを備えた可動ウエイトは隔離されているので、リフローハンダが対応できる。
具体的な解決手段は、請求項2に記載の発明のように、前記可動ウエイトは磁性体として可動方向に着磁されたマグネットとこのマグネットに配された比重5以上の高比重部材とを有するのがよい。このようにすれば、振動加速度を大にできる。
請求項3に記載の発明のように、前記弾性体はスポンジ状クッション部材で形成され、常時前記可動ウエイトに接触しているものがよい。
このようにすれば、可動ウエイトの打撃音が皆無となる。
請求項4に記載の発明のように、前記スポンジ状クッション部材は、前記筒型励磁コイルに電力を印可したとき可動ウエイトを最大振幅にならない前に受け止めるように構成したものがよい。
このようにすれば、可動ウエイトの往復振動時に振幅のピークである加速度がゼロになる点を規制できる。
請求項5に記載の発明のように、前記弾性体は前記高比重部材に配され、前記筒型ケースの長手方向に延設されたばね性金属体であるものにしてもよい。
このようにすれば、励磁コイルに通電したときに発生する磁力によって磁性体からなる可動ウエイトは、コイルばねに逆らって励磁コイル内に引き込まれ、非通電には今度はコイルばねの維持力によって引き戻されるので往復振動が生ずる機能があり、可動ウエイトを確実に保持できる。
【0005】
この発明の別の課題の解決は請求項6に記載の発明のように、前記筒型ケースは少なくとも一面が平面となっていてこの平面を印刷配線板に載置し、前記ブラケットに配された給電端子を印刷配線板の所定のパターンに半田結線させることを特徴とするもので達成できる。
このようにすれば、容易に印刷配線板に搭載でき、マグネットを備えた可動ウエイトは隔離されているので、リフローハンダが対応できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の2個の励磁コイルを有する筒型振動体の第1の実施の形態を示す断面図である。
図2は、図1の斜視図である。
図3は、同第2の実施の形態を示す断面図である。
図4は、図2の変形例の断面図である。
図5は、筒型ケースの変形例の搭載構造を説明する要部断面図である。
【0007】
次にこの発明の2個の励磁コイルを有する筒型振動体の構成を図面に示す各実施の形態及び変形例に基づいて説明する。
図1は第1の実施の形態を示すもので、すなわち、1はサイズが5mm角で長さが10mm程度の角筒型ケースで、内側に多層ソレノイド型励磁コイル2A、2Bが対向して格納される。これらの励磁コイル2A、2Bには、内外面を保護する塗料3が塗布され、通電時に反発磁界が発生するように互いに逆相となるように結線されている。これらの励磁コイル2A、2Bの中間には、可動ウエイト4が弾性体としてスポンジ状クッション部材5,6を介して格納されており、このスポンジ状クッション部材5、6は、可動時の打撃音を防ぐために常時可動ウエイトに接触させている。
前記可動ウエイト4は可動方向に着磁された希土類マグネット4aとこの希土類マグネット4aを覆うように一体成形された比重8程度の高比重部材4bからなる。
ここで、高比重部材4bは、タングステン合金からなるブロックもしくは粉末をポリアミド樹脂に含ませたもので、全体の比重として5〜13程度のものが用いられ、重量を得るために両側に延ばされている。
前記角筒型ケース1には、これらの部材を格納した後、図2に示すように、その開口部に同形状で形成された、例えば液晶樹脂などの耐熱性のある樹脂製ブラケット7が取り付けられる。この樹脂製ブラケット7には、一対の給電端子7a、7bが一体成形され、長手方向に突き出され、この給電端子7a、7bには前記励磁コイルの端末2aが、溝7cを介してブラケット7の外方に導出されて根元で結線されている。
このようにした角筒型振動体は平らな底面をアクリル系粘着剤などの接着剤を介して移動体通信装置側の印刷配線板Iに載置され、前記給電端子7a、7bが所定の給電パターンに半田接続される。 図中、1aは、角筒型ケース1から長手方向に一体に突き出されたダミー端子である。したがって、各端子は短手方向に突き出ないようになっているので、占有面積が犠牲にならない。
このように構成すれば、励磁コイル2に例えば150ヘルツの交番電流を印可すると、可動ウエイト4は、励磁コイル2に発生する磁界の方向に応じてによって励磁コイル間を往復動するので、外部に150ヘルツの振動を発生させる。
なお、ここで、前記可動ウエイト4は、往復動するときそれぞれのピークで加速度がゼロになってしまうが、これを避けるために前記弾性体の圧縮力をコントロールして可動ウエイトの可動範囲を規制させるようにしてある。
【0008】
図3は、弾性体を金属ばねで構成した実施の形態を示すもので、すなわち、可動ウエイト4を薄いパーマロイ板を長さを稼ぐために波形にフォーミングした弾性体55、56で両端を支持したもので、この弾性体55、56は磁気回路の一部を兼用している。その他の構成部材は、図1と同様なため同一符号を付してその説明を省略する。
なお、ここで、前記可動ウエイト4は、往復動するときそれぞれのピークで加速度がゼロになってしまうが、これを避けるために前記励磁コイル内にスポンジ状クッション部材5、6を配して前記可動ウエイト4を受け止め、圧縮力をコントロールして前記可動ウエイトの可動範囲を規制させるようにしてあるが、前記クッション部材5、6と前記弾性体の5、6、55、56の強度をコントロールすることによって同様な機能を発揮させることもできる。
【0009】
図4は、図2の変形例で可動ウエイト4を前記の内片方だけの弾性体56で支持したものである。このようにすると、長手方向を短くできたり、本例のように、この弾性体56の反対側を高比重部材55として延在させるのがよい。その他の構成部材は、図1、図2と同様なため同一符号を付してその説明を省略する
【0010】
今までの実施の形態の振動モードは1方向、図において上下方向であったが、図5に示すように筒型ケースの形状を変えることによって水平方向の振動成分を発生させることもできる。すなわち、内蔵させた可動ウエイト4が斜めになるように例えば8角形の筒型ケース11を採用し、水平に対して斜めの対向する位置に特殊形状に巻回した励磁コイル22A、22Bを配し、これらの励磁コイル22A、22B間に前述と同様な可動ウエイト4を配したものである。
図中,11aは、前記8角形の筒型ケース11から突き出された取り付け用脚部で筒型ケース11より側方に出ないようになっている。
このようにすると、可動ウエイトの往復振動は上下と水平の両方に振動成分が生ずることになる。
【0011】
なお、上記はいずれも角筒型ケースと同形状のブラケットからなるものを示したが、印刷配線板に載置できるような平面があれば、角筒型に限定されない。例えば断面が蒲鉾型にしたものでもよく、円筒型で別に取り付け部材を備えたものでもよい。
また、弾性体はスポンジ状クッション部材と金属ばねの組み合わせでもよく、さらに弾性体としてクッション部材や圧縮コイルばね以外のものを用いることもできる。
さらに筒型ケースは断熱効果のあるステンレスで構成したり、ダミー端子を一体化した耐熱性樹脂で形成してもよい。
そして、前記高比重部材は、比重17程度のタングステン焼結合金にすることもできる。
【0012】
この発明はその技術的思想、特徴から逸脱することなく、他のいろいろな実施の形態をとることができる。そのため、前述の実施の形態は単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。この発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には拘束されない。
【0013】
【発明の効果】
以上に説明したように、特に請求項1に記載した発明によれば、2個の励磁コイルに所定の電気信号を通電することによりこれらの励磁コイルは薄い筒型ソレノイドを構成し、同極を対向させているので反発磁界が発生し、この磁界の方向に応じてマグネットを備えた可動ウエイトを励磁コイル間で往復振動させる。このとき、弾性体は圧縮伸張しながらも可動ウエイトを保持でき、マグネットを備えた可動ウエイトはハウジングから隔離されているので、リフローハンダが対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2個の励磁コイルを有する筒型振動体の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】同第2の実施の形態を示す断面図である。
【図4】図3の変形例の断面図である。
【図5】筒型ケースの変形例の搭載構造を説明する要部断面図である。
【符号の説明】
1、11 筒型ケース
2、22 励磁コイル
3 保護塗料
4 可動ウエイト
5、6、弾性体としてのクッション部材
55、56 弾性体
7 ブラケット
7a、7b 給電端子
Claims (6)
- 筒型ケースと、この筒型ケースの短手方向内面に対向して格納されると共に通電時対向する面が同極の磁界を発生させるようにした2個の励磁コイルと、この励磁コイル間に配され、通電時に前記励磁コイル間を往復動するもので、可動方向に着磁されたマグネットを少なくとも一部とする可動ウエイトと、この可動ウエイトを支持する弾性体と、前記筒型ケースの開口部に配されたブラケットと、前記筒型励磁コイルに電力を与えるために前記ブラケットに配された給電端子とを備えたことを特徴とする2個の励磁コイルを有する筒型振動体。
- 前記可動ウエイトは前記マグネットに配された比重5以上の高比重部材とを有する請求項1に記載の2個の励磁コイルを有する筒型振動体。
- 前記弾性体はスポンジ状クッション部材で形成され、常時前記可動ウエイトに接触している請求項1に記載の2個の励磁コイルを有する筒型振動体。
- 前記スポンジ状クッション部材は、前記筒型励磁コイルに電力を印可したとき可動ウエイトを最大振幅にならない前に受け止めるように構成した請求項3に記載の2個の励磁コイルを有する筒型振動体。
- 前記弾性体は前記高比重部材に配され、前記筒型ケースの長手方向に延設されたばね性金属体である請求項1に記載の2個の励磁コイルを有する筒型振動体。
- 前記筒型ケースは少なくとも一面が平面となっていてこの平面を印刷配線板に載置し、前記ブラケットに配された給電端子を印刷配線板の所定のパターンに半田結線させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の2個の励磁コイルを有する筒型振動体の搭載構造。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002220835A Pending JP2004057959A (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | 2個の励磁コイルを有する筒型振動体とその搭載構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004057959A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100596060B1 (ko) | 2004-04-14 | 2006-07-03 | 주식회사 에이 이 패스 | 휴대 통신 단말기의 진동발생장치 |
JP2016534858A (ja) * | 2013-10-22 | 2016-11-10 | レゾダイン・コーポレイション | 機械式共鳴システム |
-
2002
- 2002-07-30 JP JP2002220835A patent/JP2004057959A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100596060B1 (ko) | 2004-04-14 | 2006-07-03 | 주식회사 에이 이 패스 | 휴대 통신 단말기의 진동발생장치 |
JP2016534858A (ja) * | 2013-10-22 | 2016-11-10 | レゾダイン・コーポレイション | 機械式共鳴システム |
US10258945B2 (en) | 2013-10-22 | 2019-04-16 | Resodyn Corporation | Mechanical resonant system |
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