JP2004057902A - 海洋生物を再使用するための処理方法及び海洋生物を再使用するための処理装置 - Google Patents

海洋生物を再使用するための処理方法及び海洋生物を再使用するための処理装置 Download PDF

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岩崎 和市
Niro Tamura
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Abstract

【課題】廃棄物をできるかぎり有効資源化し、リサイクルすることができる海洋生物及び汚泥を再使用するための処理方法及び海洋生物汚泥を再使用するための処理装置を提供すること。
【解決手段】海洋生物、異物および汚泥の混合物1を分離装置2に搬入して海洋生物と汚泥に分離し、分離された海洋生物から異物分離装置3により異物を除去し、異物が除去された海洋生物を破砕装置4で破砕したのち、海洋生物用脱水装置5で脱水し、海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6で微生物処理して肥料にする。汚泥は汚泥用脱水装置10で汚泥から水分を分離したのち微生物処理して肥料にされる。各脱水装置5,10で生じた分離液は水処理装置13で無害に清浄化処理されて海に放流される。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電所などで大量に発生する海洋生物を再使用するための処理方法及び海洋生物を再使用するための処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、企業においては、全社員一丸となってISOの規定により資源の有効利用化が行われ、特に、廃棄物のリサイクル化は、徹底的に研究、開発が行われている。廃棄物のリサイクル化には、例えば発電所で大量に排出される廃液を有効資源化(再使用)する研究、開発がある。
【0003】
発電所の廃液について、図4に示す発電所の構成を参照して説明する。図4は、火力発電所の構成を説明するための構成図である。タービン発電機71は、タービン72と発電機73とからなる。タービン72は、ボイラ74からの高圧蒸気により高速回転し、タービン72の回転軸に直結された発電機73は、タービン72の回転に伴って高速回転し、高効率で発電する。
【0004】
このタービン72を高速回転させる高圧蒸気は、タービン72の羽根を高速回転させたのち、再利用するために復水器75に供給される。この復水器75には、高圧蒸気を水に変換させるために、冷却水として海76からの大量の海水が循環されている。即ち、海水ポンプ78により汲み上げられた冷却水としての海水は、復水器75内に設けられている循環配管79内を巡回して、タービン72からの多量の蒸気と熱交換したのち、温水となって再び海76に放流されている。
【0005】
復水器75は、タービン72からの多量の蒸気が効率的に流入するように、内部が若干負圧に制御されている。復水器75には、内部を負圧に制御するために真空装置80が接続されている。復水器75で蒸気が変換された水は、水処理設備81を介してボイラ74に帰還され、このボイラ74では高圧蒸気が再生される。このようにして発電所82が構成されている。
【0006】
この発電所82内の水処理設備81で発生した排水は、海76などに放流可能なように処理するための排水処理設備83を介して海76に放流されている。水処理設備81及び排水処理設備83は、凝集沈殿、濾過器、PH調整装置、脱窒素装置、濃縮機等から構成されているが、これらそれぞれの処理装置による処理過程で汚泥が発生し、この汚泥は廃棄物となって処分されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、復水器75の内壁面、海水循環配管の内壁部、海水循環配管の海水取水口、海水排水口などには、海洋に棲息する生物が付着し、あるいは汚泥が堆積し、高圧蒸気の熱交換効率を低下させ、発電効率向上の妨げとなっている。熱交換効率の低下や発電効率の低下を改善するために、この復水器75の内壁面、海水循環配管の内壁部、海水循環配管の海水取水口、海水排水口などに付着した海洋生物と汚泥は、除去作業により取り除かれている。
【0008】
熱交換効率の低下や発電効率の低下を改善するために、海水循環配管の内壁部、海水循環配管内壁部から海洋生物である大量のムラサキ貝を取り除くことは、特開平7−265867号公報に記載されている。取り除れた海洋生物及び汚泥は、復水器75内や海水循環配管の内から廃棄物として除去されている。
【0009】
近年、これらの廃棄物となった大量の海洋生物や汚泥は、廃棄物量を低減させる方法や、あるいは廃棄物とせず有益に利用される方法、再資源化される方法などが要望されている。このような要望を実現するための手段は知られていない。発電所で大量に発生する海洋生物及び汚泥は、廃棄することしか処理することができないが、環境に対する影響への懸念、廃棄施設の飽和等に伴い廃棄が困難となっている。
【0010】
本発明は、上記の課題に対処してなされたもので、廃棄物をできるかぎり有効資源化し、リサイクルすることができる海洋生物を再使用するための処理方法及び海洋生物を再使用するための処理装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、次のような手段による海洋生物を再使用するための処理方法及び海洋生物を再使用するための処理装置を提案するものである。
【0012】
請求項1記載の海洋生物を再使用するための処理方法は、海洋生物、異物および汚泥の混合物から汚泥を分離する分離工程と、前記海洋生物を破砕し微生物により処理して肥料にする微生物処理工程とを具備してなることを特徴とする。
【0013】
求項1によれば、海洋生物、異物および汚泥の混合物から汚泥を分離するので、夫々に適した有効資源化処理し再利用することができる。さらに、海洋生物から汚泥を分離し、夫々微生物により処理して肥料にするので、より少量を分割して処理することができ、効率的に有効資源化処理することができ、再使用することができる。
【0014】
請求項2記載の海洋生物を再使用するための処理方法は、海洋生物、異物および汚泥の混合物から汚泥を分離する分離工程と、前記海洋生物から異物を除去する異物除去工程と、異物が除去された海洋生物を破砕する破砕工程と、破砕された前記海洋生物から脱水処理する脱水処理工程と、前記脱水処理された海洋生物を乾燥させながら微生物により処理して肥料にする微生物処理工程とを具備してなることを特徴とする。
【0015】
請求項2によれば、海洋生物、異物および汚泥の混合物から汚泥が分離された海洋生物は、異物除去工程、破砕工程、脱水処理工程、乾燥工程、微生物処理工程などの工程を行って肥料にするので、途中の工程で取り除かれるものが異物や水分であるから高効率で有効資源化することができる。ドリンク缶の金属や釣り糸などの異物が取り除かれるので、肥料として使用することができる。
【0016】
請求項3記載の海洋生物を再使用するための処理方法は、請求項1又は2記載の海洋生物を再使用するための処理方法において、前記海洋生物、異物および汚泥の混合物から分離された汚泥は、この汚泥から脱水処理して脱水汚泥にする脱水処理工程と、前記脱水汚泥を乾燥雰囲気中で微生物により処理して肥料にする微生物処理工程とを具備してなることを特徴とする。
【0017】
請求項3によれば、前記海洋生物、異物および汚泥の混合物から分離された汚泥は、脱水処理工程、乾燥工程を経て微生物により処理して肥料にするので、途中の工程で取り除かれる材料が水分のみであるから高効率で有効資源化することができる。
【0018】
請求項4記載の海洋生物を再使用するための処理方法は、請求項2又は3記載の海洋生物を再使用するための処理方法において、前記乾燥は真空乾燥であることを特徴とする。
【0019】
請求項4によれば、乾燥工程は真空乾燥であるので、破砕された海洋生物の表面に付着した水分を高速で高効率に除去することができ、大量の海洋生物を再利用のための処理するのに有効である。
【0020】
請求項5記載の海洋生物を再使用するための処理方法は、請求項2又は3記載の海洋生物を再使用するための処理方法において、前記脱水処理工程により前記海洋生物及び汚泥から分離された水成分は、水処理することにより殺菌し清浄化して再使用することを特徴とする。
【0021】
請求項5によれば、脱水海洋生物及び脱水汚泥の乾燥工程により分離された水成分は、水処理して再使用するので、水も有効資源として利用することができる。
【0022】
請求項6記載の海洋生物を再使用するための処理方法は、請求項1〜5のいずれか1項記載の海洋生物を再使用するための処理方法において、前記海洋生物を再使用する工程から発生する臭気は、脱臭処理して大気中に排気することを特徴とする。
【0023】
請求項6によれば、海洋生物を再使用する工程から発生する臭気は、脱臭処理して大気中に排気するので、公害とならず何処へでも排気することができる。
【0024】
請求項7記載の海洋生物を再使用するための処理方法は、請求項1〜6いずれか1項記載の海洋生物を再使用するための処理方法において、前記海洋生物は発電所の海水による冷却水系で発生した廃棄物が混入したものであることを特徴とする。
【0025】
請求項7によれば、海洋生物は発電所の海水による冷却水系で発生した廃棄物であるので、冷却水が高温度となって排水され大量に海洋生物及び汚泥が発生するが、高効率で有効資源化することができる。
【0026】
請求項8記載の海洋生物を再使用するための処理装置は、海洋生物を再使用するための処理装置において、海洋生物、異物および汚泥の混合物から汚泥を分離する分離手段と、前記海洋生物及び汚泥を夫々脱水処理する脱水処理手段と、脱水処理された前記海洋生物及び汚泥を夫々微生物により処理して肥料にする微生物処理手段とを具備してなることを特徴とする。
【0027】
請求項8によれば、海洋生物、異物および汚泥の混合物から汚泥を分離する分離手段と、海洋生物及び汚泥を夫々脱水処理する脱水処理手段と、脱水処理された海洋生物及び汚泥を夫々微生物により処理して肥料にする微生物処理手段とからなる処理装置であるので、海洋生物及び汚泥を効率的に有効資源化する処理装置を得ることができる。
【0028】
請求項9記載の海洋生物を再使用するための処理装置は、請求項8記載の海洋生物を再使用するための処理装置において、前記微生物処理手段は、第1の気密容器内に第1の撹拌翼が内蔵された第1の微生物処理容器と、第2の気密容器内に第2の撹拌翼が内蔵された第2の微生物処理容器とを具備し、第1の微生物処理容器に前記海洋生物及び汚泥を搬入して前記第1の撹拌翼を回転させながら乾燥雰囲気中で微生物処理し、第1の微生物処理容器で処理された前記海洋生物及び汚泥を第2の微生物処理容器に搬入して前記第2の撹拌翼を回転させながら乾燥雰囲気中で微生物処理することを特徴とする。
【0029】
請求項9によれば、被処理海洋生物及び汚泥を第1及び第2の微生物処理容器にて分けて微生物処理するので、大量の海洋生物及び汚泥を高速で微生物処理するのに有効な処理装置を得ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の海洋生物を再使用するための処理方法及び海洋生物を再使用するための処理装置の実施形態を図1を参照して説明する。図1は、本発明による海洋生物を再使用するための処理方法及び海洋生物を再使用するための処理装置の実施形態を処理工程順に説明するための図である。
【0031】
この実施形態は、火力発電所の廃液系で発生した海洋生物及び汚泥を有効資源化してリサイクルするケースである。図4と同一部分については、説明が重複するので同一符号を付与し、その詳細な説明を省略する。
【0032】
火力発電所の復水器75の内壁面、海水循環配管の内壁面、海水循環配管の海水取水口、海水排水口などに付着したムラサキ貝や海草などの海洋生物と汚泥の除去物は、次のようにして有効資源化処理される。除去された海洋生物と異物と汚泥の混合物1は、分離装置2に供給されて、海洋生物から汚泥が分離される。この海洋生物と汚泥の分離は例えば篩により行うことができる。
【0033】
分離された海洋生物及び汚泥は、次のような微生物処理のための前処理工程が実施される。先ず、分離された一方の海洋生物は、異物分離装置3に供給されて、異物分離工程により異物分離装置3は海洋生物から砂、ゴミ、貝、魚の骨、ドリンクの空き缶、釣り糸、プラスチックなどの異物を分離、除去する。この海洋生物から砂、ゴミ、貝、魚の骨、ドリンクの空き缶、釣り糸、プラスチックなど異物の分離する装置は、例えば遠心分離機である。
【0034】
汚泥や異物が分離、除去された海洋生物は、破砕装置4に供給されて、破砕工程により、微生物処理に適した大きさに破砕されて破砕海洋生物となる。破砕装置4により破砕される海洋生物の大きさは、次工程の脱水工程や微生物処理するのに好適な大きさで例えば2〜3mmである。この破砕工程により多量の汁液が発生し、激しい悪臭が発生する。
【0035】
破砕された海洋生物は、海洋生物用脱水装置5に供給されて、脱水工程により多量の汁液を除去する。海洋生物用脱水装置5は、破砕された各海洋生物に付着していた水分を分離除去し、脱水海洋生物と海洋生物付着分離液とに分離する。この海洋生物用脱水装置5は、例えば遠心分離機による脱水が最適である。破砕された各海洋生物の脱水率は、50%〜90%であり70%〜80%が最適である。
【0036】
前者の脱水海洋生物は、微生物処理装置例えば海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6に搬入されて、真空乾燥させながら微生物処理をする。海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6には、微生物が適宜加えられるように微生物混入口が設けられており、さらに、微生物処理容器内容物を真空乾燥するために真空装置7が接続されている。真空装置7は、図4に示す発電所82の構成機器の一部である真空装置80の吸引パイプを、真空乾燥用として接続することもできる。
【0037】
海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6は、海洋生物を真空乾燥させながら、微生物による有機物分解を行い、発酵させて海洋生物処理物を生成する。この海洋生物処理物は、肥料として再資源化され、再利用される。微生物による有機物分解工程において海洋生物処理物は、60℃〜70℃の高温となり、殺菌されている。海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6は、微生物による有機物分解を行い、発酵させたのちに真空乾燥させて、海洋生物処理物を生成してもよい。
【0038】
海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6は、脱水海洋生物を撹拌しながら真空乾燥中の脱水海洋生物に微生物例えばバチルス菌を混入させて微生物処理する。バチルス菌は、全脱水海洋生物容積の例えば5%混入する。海洋生物は、時間例えば48時間撹拌され、真空乾燥中で微生物処理されると、微生物により有機物分解され、微生物の酵母作用により発酵する。この真空乾燥中での微生物処理工程は、海洋生物処理物の含水率が5%になるまで処理し、海洋生物処理物の肥料を製造する。このようにして比較的高速で、海洋生物を肥料にリサイクルすることができる。
【0039】
一方、後者の海洋生物用脱水装置5により脱水分離された海洋生物付着分離液水は、破砕された海洋生物に付着していた水に、海洋生物の微少破片や貝の肉片などが混入していることがあるため汚泥用脱水装置10に供給される。この汚泥用脱水装置10には、上記分離装置2で分離された大量の汚泥も供給されている。汚泥用脱水装置10は、分離装置2から供給された汚泥及び海洋生物付着分離液水を、脱水処理した脱水汚泥と脱水ろ液水(水分)とに分離する。汚泥用脱水装置10は、例えば遠心脱水機である。
【0040】
前者の脱水汚泥は、汚泥用真空乾燥微生物処理装置11に供給され、この汚泥用真空乾燥微生物処理装置11には、微生物が加えられ、微生物処理が行われる。この汚泥用真空乾燥微生物処理装置11は、真空乾燥による汚泥の減容と、微生物による有機分解を行い、汚泥処理物が生成される。この汚泥処理物は、肥料として再利用される。微生物による有機物分解工程において汚泥処理物は、60℃〜70℃の高温となり、殺菌されている。
【0041】
即ち、汚泥用真空乾燥微生物処理装置11には、微生物処理容器内で脱水汚泥を撹拌しながら真空乾燥中の脱水汚泥に微生物例えばバチルス菌が混入される。バチルス菌は、例えば全脱水汚泥容積の例えば5%混合して時間例えば48時間微生物処理すると、汚泥は、微生物により有機物分解され、微生物の酵母作用により発酵される。この微生物処理工程は、含水率が5%になるまで行われ、脱水汚泥の肥料を製造する。このように真空乾燥を用いているので比較的高速で、海洋生物の汚泥は肥料にリサイクルされる。
【0042】
後者の上記汚泥用脱水装置10において分離された脱水ろ液水(水分)は、水処理装置13に供給されて、環境への影響の無い、清浄水に処理されて海に放流される。水処理装置13は、脱水ろ液水(水分)中の公害物質を無害化処理し、清浄処理水に処理し、殺菌処理して、脱水ろ液水は、海に放流される。
【0043】
分離装置2からの汚泥には、多量の水分が含まれているため、水処理装置13処理能力以上の水量の流入があった場合、余った水は上記分離装置2に帰還させ、再処理したのち水処理装置13により清浄水にして海に放流される。
【0044】
環境への影響の無い水にする水処理装置13による水処理プロセスの例は、次の通りである。水処理装置13は、脱水ろ液水(水分)中の溶解性有機物の汚染度であるBOD(生化学的酸素要求量)を低減させた処理水にする。この処理水は、環境汚染物質のバクテリア、フッ素や塩素などが除去された水である。環境汚染物質の除去は、フィルタにより濾過して無害に処理することができる。公害物質を無害にする水処理は、公害物質である水銀、カドミウム、PCB、ダイオキシンなどを分解する処理である。
【0045】
水銀、カドミウムは、超音波を使用して分解し無害にすることもできる。PCB、ダイオキシンは、微生物により分解することができる。この微生物による分解は、例えば酵素(BphA酵素、BphB酵素…)による分解である。殺菌は例えばオゾンガスによるバブリングで無害に殺菌する処理である。プランクトンは、フィルタで濾過することにより無害な程度に除去できる。
【0046】
このようにして海洋生物や汚泥を有効資源化するための海洋生物処理装置14が構成されている。このような海洋生物処理装置14による海洋生物の処理工程は、激しい異臭が発生するため脱臭処理が必要である。海洋生物処理装置14全体から発生する臭気は、直接周囲に拡散しないように海洋生物処理装置14全体を気密室15で囲繞し、排気管16を脱臭装置17に接続して、この脱臭装置17に吸引させる。脱臭装置17は、吸引された臭気を脱臭処理し、臭気による環境への影響を防止する程度に脱臭処理する。このようにして海洋生物及び汚泥は、より効率的に有効資源化される。
【0047】
次に、海洋生物処理装置14の実施例を説明する。
分離装置2について、
海洋生物汚泥を海洋生物と汚泥に分離する分離装置2としては、例えば篩い等の網での水洗浄が最適であるが、その他、遠心分離装置、沈降分離装置など海洋生物と汚泥の混合物を海洋生物と汚泥に分離する機能を有するものであれば何れでもよい。
【0048】
異物分離装置3について、
海洋生物から異物を分離する異物分離装置3としては、例えば遠心分離装置、沈降分離装置、金属探知装置など海洋生物から異物を分離する機能を有する装置であれば何れでもよい。
【0049】
破砕装置4について、
海洋生物を破砕する破砕装置4としては、例えば圧縮破砕装置、剪断破砕装置、引き裂き破砕装置などであり、海洋生物の微生物処理が効率的に行われる大きさに海洋生物を破砕する機能を有するものであれば何れでもよい。破砕された海洋生物の大きさは、2mm〜3mm角又は径が望ましい。
【0050】
海洋生物用脱水装置5及び汚泥用脱水装置10について、
破砕された海洋生物から付着していた水を分離する海洋生物用脱水装置5及び汚泥用脱水装置10としては、例えば遠心脱水機、ベルトプレス脱水機、重力脱水機、フィルタープレス、ロールプレス、造粒脱水機など脱水機能を有するものであれば何れでもよい。海洋生物用脱水装置5及び汚泥用脱水装置10は、含水量例えば20%程度まで脱水する。
【0051】
海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6及び汚泥用真空乾燥微生物処理装置11について、脱水された海洋生物の破砕物を真空乾燥中で、微生物処理する海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6及び脱水された汚泥を真空乾燥中で、微生物処理する汚泥用真空乾燥微生物処理装置11としては、例えば撹拌機付きタンクが最適であり、必要に応じて加熱用水ジャケット、冷却水用水ジャケット、また使用する微生物の種類に応じて空気供給口、空気排出口等の装置が付属していてもよい。
【0052】
真空乾燥させるための真空装置7としては、発電所の真空装置80の他、真空ポンプ、水ジャケットなど負圧にする手段であれば何れでもよい。汚泥を脱水処理した脱水ろ液水を処理水として海に放流する水処理装置13としては、凝集沈殿装置、砂濾過装置、活性炭濾過装置等処理水として濾過できる装置であれば何れでもよい。
【0053】
脱臭装置17としては、例えば活性炭脱臭装置が最適であるが、その他水洗浄装置、酸洗浄装置等脱臭機能を有するものであれば何れでもよい。脱臭装置17は複数直列に接続してもよいし、並列に接続してもよい。
【0054】
次に、図1に示す海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6の具体的実施例を、図2を参照して説明する。この実施例は、微生物処理容器を複数個例えば2個設置し、一方で前工程の微生物処理工程を終了した海洋生物の微生物処理物を後工程の微生物処理工程に移送して微生物の酵母作用により海洋生物を発酵させ、肥料を生成するケースである。
【0055】
前工程の微生物処理工程及び後工程の微生物処理工程を実施する処理容器は、同一容量の例えば角筒状気密反応容器で、第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器21,22である。第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器21,22の材質は、海洋生物を取り扱うため、耐腐食性を有する、例えばステンレスやチタニウムが望ましい。
【0056】
第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器21,22は、隣接して配列され、第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器21,22内には、破砕された海洋生物を撹拌するための撹拌翼23、24が設けられている。この撹拌翼23、24は、第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器21,22を貫通して1本の回転軸26が設けられ、この回転軸26には、この回転軸26を回転させるための駆動源例えばモータ27の回転軸が連結されている。
【0057】
回転軸26は、第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器21,22に設けられている撹拌翼23,24共通に1本で構成されているが、撹拌翼23,24の回転軸を夫々独立に設けてもよい。この場合、各撹拌翼23,24の回転速度は、最適速度に選択できる効果がある。
【0058】
回転軸26の周表面には、軸方向に交互に取付位置を変えて多数の各支柱28が植設され、この各支柱28の先端部にはそれぞれ翼29が取着されている。即ち、撹拌翼23、24は、モータ27の回転軸に連結された回転軸26と、支柱28と、翼29とからなる。撹拌翼23、24は、その他スクリュー型撹拌機、スパイラル型撹拌機などが1機又は複数機設けたものでもよく、破砕され、含水率が20%に脱水された海洋生物を撹拌できるものであれば何れでもよい。
【0059】
第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器21,22の例えば天板31、32には、海洋生物搬入口33、34と微生物混入口35,36と排気口37,38がそれぞれ設けられている。海洋生物搬入口33は、脱水海洋生物が図1に示す海洋生物用脱水装置5から連結パイプ(図示せず)を介して搬入されるとき開に操作されるバルブ(図示せず)が設けられている搬入口である。海洋生物搬入口34は、第1の真空乾燥微生物処理容器21で前工程の微生物処理を終了したとき海洋生物が、後工程の微生物処理をするための第2の真空乾燥微生物処理容器22に搬入されるように開に操作されるバルブ(図示せず)が設けられている搬入口である。
【0060】
微生物混入口35,36は、真空乾燥、撹拌中の海洋生物を微生物処理するための微生物を微生物貯蔵タンク(図示せず)から微生物搬送パイプを介して搬入するためのバルブ(図示せず)が設けられている搬入口である。排気口37,38は、微生物処理工程中海洋生物を真空乾燥するための図1に示す真空装置7に排気管(図示せず)を介して接続される排気口である。
【0061】
第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器21,22の例えば底面41、42には、微生物処理済みの処理物を排出するための処理物排出口43,44が設けられている。処理物排出口43は、前工程の微生物処理をしたとき海洋生物の処理物45aを第2の真空乾燥微生物処理容器22の海洋生物搬入口34に搬送するためのバルブ(図示せず)が設けられている排出口である。処理物排出口44は、後工程の微生物処理されたとき海洋生物処理物を肥料45bとして排出するためのバルブ(図示せず)が設けられている排出口である。
【0062】
処理物排出口44の下方には、処理済みの肥料を搬送するための搬送装置46が設けられている。搬送装置46は、処理物排出口44から落下する肥料45bが散乱しないように案内する案内板47と、案内板47に沿って落下した肥料45bを受け止め、予め定められた収集場に搬送するコンベアベルト48と、コンベアベルト48上の肥料をコンベアベルト48の移動方向に回転しながら案内するスクリュー49とからなる。このようにして海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6が構成されている。
【0063】
海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6には、さらに海洋生物を微生物処理するために必要に応じて第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器21,22内を加熱、冷却するための加熱用水ジャケットや冷却用水ジャケットを内壁面に設けてもよい。このような海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6によれば、海洋生物の微生物処理工程を前工程と後工程に分担して処理するので、前後工程で処理温度や、含水率などを調整することができ、効率的に海洋生物を肥料に有効資源化することができる。
【0064】
次に、図1に示す汚泥用真空乾燥微生物処理装置11の具体的実施例を、図3を参照して説明する。この実施例は、微生物処理容器を複数個例えば2個設置し、一方で前工程の汚泥処理工程を終了した汚泥の微生物処理物を後工程の微生物処理工程に移送して微生物の酵母作用により汚泥を発酵させ、肥料を生成するケースである。この実施例は、微生物処理容器として円筒状容器を使用し、撹拌機としてスクリュー翼により構成している点が、図2の海洋生物用真空乾燥微生物処理装置6と異なる。図3は、図2と同一部分に同一符号を付与し、その詳細な説明を省略する。
【0065】
前工程の微生物処理工程及び後工程の微生物処理工程を実施する処理容器は、同一容量の例えば円筒状気密反応容器で、第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器51,52である。第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器51,52の材質は、海洋の汚泥を取り扱うため耐腐食性を有する、ステンレスやチタニウムが望ましい。
【0066】
第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器51,52は、隣接して配列され、第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器51,52内には、脱水された汚泥を撹拌するための例えばスクリュー型撹拌翼53、54が設けられている。この撹拌翼53、54は、第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器51,52を貫通して1本の回転軸56が設けられ、この回転軸56には、この回転軸56を回転させるための駆動源例えばモータ27の回転軸が連結されている。
【0067】
回転軸56の周表面には、軸方向にネジ山状スクリュー翼57、58が取着されている。即ち、各撹拌翼53、54は、モータ27の回転軸に連結された回転軸56と、スクリュー翼57、58とからなる。各撹拌翼53、54としては、その他リボン型撹拌機、スパイラル型撹拌機などが1機又は複数機設けたものでもよく、含水率が20%に脱水された汚泥を撹拌できるものであれば何れでもよい。
【0068】
第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器51,52の例えば上壁面61、62には、汚泥搬入口39、40と微生物混入口35,36と排気口37,38がそれぞれ設けられている。汚泥搬入口39は、脱水汚泥が図1に示す汚泥用脱水装置10から連結パイプ(図示せず)を介して搬入されるとき開に操作されるバルブ(図示せず)が設けられている搬入口である。汚泥搬入口40は、第1の真空乾燥微生物処理容器51で前工程の微生物処理を終了したとき汚泥が、後工程の微生物処理をするための第2の真空乾燥微生物処理容器52に搬入されるように開に操作されるバルブ(図示せず)が設けられている搬入口である。
【0069】
微生物混入口35,36は、真空乾燥、撹拌中の汚泥を微生物処理するための微生物を微生物貯蔵タンク(図示せず)から微生物搬送パイプを介して搬入するためのバルブ(図示せず)が設けられている搬入口である。排気口37,38は、微生物処理工程中真空乾燥するための図1に示す真空装置7に排気管(図示せず)を介して接続されている排気口である。
【0070】
第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器51,52の例えば底面63、64には、微生物処理済みの処理物を排出するための処理物排出口43,44が設けられている。処理物排出口43は、前工程の微生物処理をした汚泥の処理物65aを第2の真空乾燥微生物処理容器52の汚泥搬入口40に搬送するためのバルブ(図示せず)が設けられる排出口である。処理物排出口44は、後工程の微生物処理を終了したとき汚泥処理物を肥料65bとして排出するためのバルブ(図示せず)が設けられている排出口である。
【0071】
処理物排出口44の下方には、処理済みの肥料を搬送するための搬送装置46が設けられている。搬送装置46は、予め定められた収集場に搬送するものである。このようにして汚泥用真空乾燥微生物処理装置11が構成されている。
【0072】
汚泥用真空乾燥微生物処理装置11には、さらに汚泥を微生物処理するために必要に応じて第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器51,52内を加熱、冷却するための加熱用水ジャケットや冷却用水ジャケットを内壁面に設けてもよい。さらに、第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器51,52には、汚泥の微生物による分解反応を促進させるために第1及び第2の真空乾燥微生物処理容器51,52内を下方から上方へ抜け出るように気体の流れが形成される構造にしてもよい。汚泥の微生物処理工程は、前工程と後工程に分担して処理するので、前後工程で処理温度や、含水率などを適宜調整することができ、効率的に海洋生物の汚泥を肥料に有効資源化することができる。
【0073】
次に、図2を参照して破砕海洋生物の真空乾燥、微生物処理プロセスの実施例について説明する。脱水処理された破砕海洋生物は、第1の真空乾燥微生物処理容器21内に海洋生物搬入口33のバルブを開にして搬入される。海洋生物が1回の処理量搬入されたとき、海洋生物搬入口33のバルブを閉にしたのち撹拌翼23を回転させる。撹拌翼23の回転速度は例えば1回転/分させて海洋生物を撹拌させる。海洋生物を攪拌させながら真空装置7を動作させ海洋生物は、真空乾燥される。
【0074】
その後、撹拌、真空乾燥中の海洋生物に微生物混入口35のバルブを開にして微生物は、所定量混入される。撹拌翼23の回転により混入された微生物は、破砕海洋生物全体に分散、混合される。このようにして海洋生物は、常温常圧、真空乾燥中で撹拌しながら微生物処理される。撹拌翼23の回転は、回転速度を変化させたり、反転させたり、断続回転させたりすることができる。この結果、上記微生物は、種菌として繁殖する。
【0075】
さらに、空気又はオゾンは第1の真空乾燥微生物処理容器21内に送入され、排気口37から排気して酸素を破砕海洋生物全体に分散させることにより、微生物の繁殖が盛んになり、繁殖した微生物は、破砕海洋生物を有機分解する。この有機分解工程により反応熱が発生し、海洋生物は、温度が60℃〜70℃に上昇する。このような高温度により時間例えば24時間の微生物処理による前工程が行れる。その後、処理物排出口43のバルブ及び海洋生物搬入口34のバルブを開に制御して前工程を終了した海洋生物の処理物45aは、第2の真空乾燥微生物処理容器22内に搬入される。前工程の処理物が第2の真空乾燥微生物処理容器22内に搬入されたのち、次の海洋生物が第1の真空乾燥微生物処理容器21内に搬入され、上記した前工程が行われる。
【0076】
第2の真空乾燥微生物処理容器22内に搬入された海洋生物は、同様に撹拌され、真空乾燥され、撹拌中の海洋生物には微生物が混入される。この結果、撹拌中の海洋生物中には、盛んに微生物が繁殖し、繁殖した微生物は、酵母として作用し、海洋生物を発酵させる。この発酵工程により海洋生物の温度は、60℃〜70℃となり、発酵工程は海洋生物の含水率が5%〜10%になるまで時間にして例えば24時間実施する。この高温度による長時間処理された海洋生物の処理物は、殺菌された完熟肥料45bとなり、撹拌翼24の下方に堆積する。海洋生物は、再資源化されリサイクルされる。後工程中は、前工程も同時に進行されている。
【0077】
真空乾燥は、脱水海洋生物を比較的低電力量で高速に乾燥することができる。乾燥は、脱水海洋生物の脱水による減容が目的であり、真空乾燥に限らずヒータによる加熱乾燥、赤外線による加熱乾燥、温風による乾燥などいずれの手段でもよい。海洋生物の微生物処理を前後2工程で実施したが、1工程でもよいし、3工程など複数工程でもよい。さらに、前後工程時間を同時間の実施例について説明したが、異なる微生物処理時間にしてもよい。さらにまた、前後工程で回転速度を同一にしたが、撹拌翼23,24の回転軸26を夫々独立に設けて、異なる回転速度に適宜変化させてもよい。
【0078】
次に、汚泥の真空乾燥、微生物処理プロセスについて図3を参照して説明する。脱水処理された汚泥は、汚泥搬入口39のバルブを開にして第1の真空乾燥微生物処理容器51内に搬入される。汚泥が1回の処理量搬入されたとき、汚泥搬入口39のバルブを閉にしたのち撹拌翼53を回転させる。撹拌翼53の回転速度は例えば1回転/分させて汚泥を撹拌させる。汚泥を撹拌させながら真空装置7を動作させて汚泥は真空乾燥される。
【0079】
その後、撹拌、真空乾燥中の汚泥に微生物混入口35のバルブを開にして微生物は、所定量混入される。撹拌翼53の回転により混入された微生物は、汚泥全体に分散、混合される。このようにして汚泥は、常温常圧、真空乾燥中で撹拌しながら微生物処理される。撹拌翼53の回転は、回転速度を変化させたり、反転させたり、断続回転させたりすることができる。この結果、上記微生物は、種菌として繁殖する。
【0080】
さらに、空気又はオゾンは第1の真空乾燥微生物処理容器51内に送入され、排気口37から排気して酸素を汚泥全体に分散させることにより、微生物の繁殖が盛んになり、繁殖した微生物は、汚泥を有機分解する。この有機分解工程により反応熱が発生し、汚泥の温度は、60℃〜70℃に上昇する。このような高温度により時間例えば5時間〜6時間の微生物処理による前工程を行う。その後、処理物排出口43のバルブ及び汚泥搬入口40のバルブを開に制御して前工程を終了した汚泥の処理物は、第2の真空乾燥微生物処理容器52内に搬入される。前工程の汚泥の処理物65aが第2の真空乾燥微生物処理容器52内に搬入されたのち、次の海洋生物が第1の真空乾燥微生物処理容器51内に搬入され、上記した前工程が行われる。後工程中は、前工程も同時に進行されている。
【0081】
第2の真空乾燥微生物処理容器52内に搬入された汚泥は、同様に撹拌され、真空乾燥され、撹拌中の汚泥には微生物が混入される。この結果、撹拌中の汚泥中には、盛んに微生物が繁殖し、繁殖した微生物は、酵母として作用し、汚泥を発酵させる。この発酵工程により汚泥の温度は、60℃〜70℃となり、発酵工程は汚泥の含水率が5%〜10%になるまで時間にして例えば5時間〜6時間実施する。この高温度による長時間処理された汚泥の処理物は、殺菌された完熟肥料65bとなり、撹拌翼54の下方に堆積する。汚泥は、再資源化されリサイクルされる。
【0082】
真空乾燥は、脱水汚泥を比較的低電力量で高速に乾燥することができる。乾燥は、脱水汚泥の脱水による減容が目的であり、真空乾燥に限らずヒータによる加熱乾燥、赤外線による加熱乾燥、温風による乾燥などいずれの手段でもよい。汚泥の微生物処理を前後2工程で実施したが、1工程でもよいし、3工程など複数工程でもよい。さらに、前後工程時間を同時間の実施例につて説明したが、異なる微生物処理時間にしてもよい。さらにまた、前後工程で回転速度を同一にしたが、撹拌翼53,54の回転軸56を夫々独立に設けて、異なる回転速度に適宜変化させてもよい。
【0083】
この実施形態によれば、廃棄物であった海洋生物・汚泥を海洋生物と汚泥に分離し、すべてを肥料や処理物、処理水として再利用することができる。廃棄物としては、海洋生物と汚泥に含まれていた異物のみに大幅に減容することができる。
さらに、発電所内で発生する海洋生物や汚泥は、微生物処理して肥料にすることにより、再資源化して、リサイクルすることができる。さらに、再資源化工程において発生した分離液は、無害に水処理して海に放流することができる。
【0084】
【発明の効果】
この発明によれば、廃棄物をできるかぎり有効資源化し、リサイクルすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明処理方法及び処理装置の実施形態を工程順に説明するためのフローチャート。
【図2】図1の海洋生物用真空乾燥微生物処理装置の実施例を説明するための図。
【図3】図1の汚泥用真空乾燥微生物処理装置の実施例を説明するための図。
【図4】従来の発電所の廃液処理系統を説明するためのシステム構成図。
【符号の説明】
1…海洋生物と汚泥の混合物、2…分離装置、3…異物分離装置、4…破砕装置、5…海洋生物用脱水装置、6…海洋生物用真空乾燥微生物処理装置、7…真空装置、10…汚泥用脱水装置、11…汚泥用真空乾燥微生物処理装置、13…水処理装置、14…海洋生物処理装置、15…気密室程、16…排気管、17…脱臭装置、21,22…真空乾燥微生物処理容器、23,24,53,54…撹拌翼、26,56…回転軸、27…モータ、28…支柱、29…翼、31…天板、33…海洋生物搬入口、34…海洋生物搬入口、35,36…微生物混入口、37,38…排気口、39,40…汚泥搬入口、41…底面、43,44…処理物排出口、45a…海洋生物の処理物、65a…汚泥の処理物、45b,65b…肥料、46…搬送装置、47…案内板、48…コンベアベルト、49…スクリュー、51,52…真空乾燥微生物処理容器、57,58…スクリュー翼、61,62…上壁面、63,64…底面。

Claims (9)

  1. 海洋生物、異物および汚泥の混合物から汚泥を分離する分離工程と、
    前記海洋生物を破砕し微生物により処理して肥料にする微生物処理工程と
    を具備してなることを特徴とする海洋生物を再使用するための処理方法。
  2. 海洋生物、異物および汚泥の混合物から汚泥を分離する分離工程と、
    前記海洋生物から異物を除去する異物除去工程と、
    異物が除去された海洋生物を破砕する破砕工程と、
    破砕された前記海洋生物から脱水処理する脱水処理工程と、
    前記脱水処理された海洋生物を乾燥させながら微生物により処理して肥料にする微生物処理工程と
    を具備してなることを特徴とする海洋生物を再使用するための処理方法。
  3. 前記海洋生物、異物および汚泥の混合物から分離された汚泥は、
    この汚泥から脱水処理して脱水汚泥にする脱水処理工程と、
    前記脱水汚泥を乾燥雰囲気中で微生物により処理して肥料にする微生物処理工程とを具備してなることを特徴とする請求項1又は2記載の海洋生物を再使用するための処理方法。
  4. 前記乾燥は真空乾燥であることを特徴とする請求項2又は3記載の海洋生物を再使用するための処理方法。
  5. 前記脱水処理工程により前記海洋生物及び汚泥から分離された水成分は、水処理することにより殺菌し清浄化して再使用することを特徴とする請求項2又は3記載の海洋生物を再使用するための処理方法。
  6. 前記海洋生物を再使用する工程から発生する臭気は、脱臭処理して大気中に排気することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の海洋生物を再使用するための処理方法。
  7. 前記海洋生物は発電所の海水による冷却水系で発生した廃棄物が混入したものであることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の海洋生物を再使用するための処理方法。
  8. 海洋生物、異物および汚泥の混合物から汚泥を分離する分離手段と、
    前記海洋生物及び汚泥を夫々脱水処理する脱水処理手段と、
    脱水処理された前記海洋生物及び汚泥を夫々微生物により処理して肥料にする微生物処理手段と
    を具備してなることを特徴とする海洋生物を再使用するための処理装置。
  9. 前記微生物処理手段は、第1の気密容器内に第1の撹拌翼が内蔵された第1の微生物処理容器と、
    第2の気密容器内に第2の撹拌翼が内蔵された第2の微生物処理容器とを具備し、
    第1の微生物処理容器に前記海洋生物及び汚泥を搬入して前記第1の撹拌翼を回転させながら乾燥雰囲気中で微生物処理し、第1の微生物処理容器で処理された前記海洋生物及び汚泥を第2の微生物処理容器に搬入して前記第2の撹拌翼を回転させながら乾燥雰囲気中で微生物処理することを特徴とする請求項8記載の海洋生物を再使用するための処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005342552A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Chugoku Electric Power Co Inc:The クラゲ等の海棲生物の処理方法
WO2010044167A1 (ja) * 2008-10-17 2010-04-22 Miyanouchi Koji 有用産物製造装置、その装置によって製造された有用産物及びその製造方法
JP2011020103A (ja) * 2009-07-18 2011-02-03 Kajima Corp 脱水器およびスラリーの脱水法
JP2013102727A (ja) * 2011-11-14 2013-05-30 Hitachi Zosen Corp 養鶏用飼料

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