JP2004057415A - 前後どちらからでも装着が容易なおむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ファスニングテープ5,5間に、おむつ幅方向に弾性伸縮する伸縮部8が形成されており、該伸縮部8は、幅20〜50mmの帯状弾性部材81を、ウエスト縁部11からファスニングテープ間5,5の領域Dの少なくとも一部に亘るように固定して形成されており、股下部Aの最小幅部分の幅W1が100〜240mmであり、おむつ長手方向中央線CLの両側の飽和吸収容量の比が45/55〜55/45であり、帯状弾性部材81の股下部側の一端縁81aと、吸収体4の帯状弾性部材側の一端縁42aとの間の距離L6が0〜20mmである、使い捨ておむつ。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、起立した状態の幼児等に対して容易に装着することができ、特に背側装着する際の装着性及びフィット性に優れた、前後どちらからでも装着が容易な使い捨ておむつに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、使い捨ておむつとして、ファスニングテープを有する展開型の使い捨ておむつと、予めパンツ型に形成されたパンツ型の使い捨ておむつが知られており、展開型の使い捨ておむつは、新生児から使用できることや、製造コストが安いこと等から、最も一般的に用いられている。
【0003】
しかし、従来の展開型使い捨ておむつは、仰向けに寝ている状態の赤ちゃんや幼児等に対しては容易に装着できるが、活動が活発になって、その装着をいやがったりする場合、例えば、寝るのを嫌がって逃げ回ったりする場合には、その装着が容易ではない。
このような場合、幼児等の装着対象者を起立させた状態で、おむつを装着すること(以下、立位装着ともいう)が考えられる。
しかし、従来の使い捨ておむつは、装着対象者が寝ている状態で装着するように設計されており、立ち上がった状態の幼児等に装着する場合には、装着が容易でなかったり、フィット性が悪化したり、着用中におむつがずれ下がる等の問題が生じる。
立位装着の方法として、本発明者らは、ファスニングテープを着用者の腹側においてランディングゾーンに止着して装着する方法(以下、この方法により装着することを腹側装着ともいう)の他に、ファスニングテープを着用者の背側においてランディングゾーンに止着して装着する方法(以下、この方法で装着することを背側装着ともいう)を検討したが、従来の使い捨ておむつにおいては、特に背側装着する場合に、上述したような問題点が顕著であった。
【0004】
尚、着用者の背側でファスニングテープを止着させる目的のおむつが特開平6−63077号に提案されている。これはおむつ本体の側部に弾性耳片とこれに固定したファスニングテープを有する構造のおむつであり、背側で止着するには従来のおむつに比べて装着し易さが改善されている。しかし、ファスニングテープを有するいわゆる展開型のおむつは前側で止着する場面も多く、後側で止着する場合だけを考慮した設計では本来の前側で止着する場合での装着し易さ、吸収性能及び漏れ防止性能が犠牲とならざるを得ない。前記公報の発明は、動きの激しくなった幼児に適用すべく背側のみで止着する設計となっており、前側で止着する場合については考慮されていない。従って、腹側・背側どちらで止着しても装着性や吸収性能を十分に満足できるおむつは未だ提案されていなかった。
【0005】
従って、本発明の目的は、起立した状態の幼児等に対して容易に装着することができ、特に背側装着する際の装着性及びフィット性に優れた、前後装着容易な使い捨ておむつを提供することにある。
ここで、前後装着容易とは、腹側装着及び背側装着の何れの場合にも容易に装着できることをいう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及び両シート間に介在された液保持性の吸収体を備えたおむつであって、長手方向の一方の部位の左右両側縁部にファスニングテープが設けられており、前記左右のファスニングテープ間に、おむつ幅方向に弾性伸縮する伸縮部が形成されており、該伸縮部は、幅20〜50mmの帯状弾性部材を、前記一方の部位のウエスト縁部から前記左右のファスニングテープ間の領域の少なくとも一部に亘るように固定して形成されており、股下部の最小幅部分の幅が100〜230mmであり、おむつを長手方向に2等分する中央線の両側の飽和吸収容量の比(前記一方の部位側/他方の部位側)が45/55〜55/45であり、前記帯状弾性部材の股下部側の一端縁と、前記吸収体の該帯状弾性部材側の一端縁との間の距離が0〜20mmである、前後どちらからでも装着が容易なおむつを提供することにより、前記目的を達成したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、その好ましい一実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の一実施形態としての使い捨ておむつ1は、図1及び図2に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート3、及び両シート間に介在された液保持性の吸収体4を備えている。使い捨ておむつ1は、幼児用の展開型の使い捨ておむつであり、長手方向の中央部に股下部Aを有しており、長手方向における該股下部Aの前後に、左右両側縁部に一対のファスニングテープ5が設けられた第1部(長手方向の一方の部位)B及び外表面にファスニングテープ5を止着するランディングゾーン51が設けられた第2部Cを有している。股下部Aは、着用時に装着対象者(着用者)の股下部(股間部)に配される。
【0008】
本実施形態のおむつ1は、股下部Aの両側縁が凹状(円弧状)に形成されており、全体として、長手方向中央部が括れた砂時計状の形状を有している。
表面シート2は、吸収体4よりも外形寸法の大きい略矩形状の平面視形状を有しており、裏面シート3の幅方向中央部に配されている。裏面シート3は、おむつの外形形状に一致する砂時計状の外形を有している。
表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、吸収体4の両側縁41,41及び両端縁42a,42bから外方に延出しており、それらの延出部において互いに直接又は間接的に接合されている。裏面シート3の長手方向の両側部は、表面シート2の両側縁から幅方向外方に延出している。
【0009】
本実施形態のおむつ1における長手方向の両側には、一対の立体ギャザー6,6及び一対のレッグギャザー7,7が形成されている。
より詳細には、一対の立体ギャザー6は、それぞれ、弾性部材61を有する立体ギャザー形成用のシート材62を、表面シート2の両側縁の外方から内方に亘るように配設して形成されている。各シート材62は、吸収体4の側縁41と後述するレッグ部弾性部材71との間において、ヒートシール、接着剤等の公知の接合手段により、おむつ長手方向に亘って直線状に表面シート2上に固定されており、その直線状の固定部により立体ギャザー6の固定端(図示せず)が形成されている。各シート材62は、前記固定端よりも幅方向外方に位置する部分が表面シート2又は裏面シート3上に固定されており、また、おむつの長手方向両端部近傍における該固定端よりもおむつ幅方向中央側に位置する部分が表面シート2上に固定されている。各立体ギャザー6に配設された弾性部材61は、それぞれ糸状の形態を有し、各立体ギャザー6の自由端63と略平行に複数本配されている。
【0010】
一対のレッグギャザー7は、おむつ幅方向における、立体ギャザー6,6の前記固定端の位置よりも更に外側に、複数本のレッグ部弾性部材71,71を、略直線状に配設して形成されている。
【0011】
本実施形態のおむつ1における左右一対のファスニングテープ5,5間には、おむつ幅方向に弾性伸縮する伸縮部8が形成されている。
伸縮部8は、幅20〜50mmの帯状弾性部材81を、図1に示すように、第1部B(一方の部位)のウエスト縁部11から一対のファスニングテープ5,5同士間の領域Dに亘るように固定して形成されている。帯状弾性部材81は、その幅L1(図1参照)が30〜40mmであることが一層好ましい。
ここで、ファスニングテープ5,5間の領域Dは、図1に示すように、おむつ本体部分(ここで、おむつ本体部分とは、おむつからファスニングテープが突出した部位を除いた箇所を言う)内に固定されたファスニングテープの固定部分52,52間に挟まれた領域である。
【0012】
ファスニングテープ5,5間の領域Dは、該領域Dを、おむつ幅方向に伸張させたときの、最大伸張時の伸張率から30%を減じた伸張率における引張荷重(引張力)(以下、テープ間領域の引張荷重ともいう)が、50〜500gf、特に100〜300gfであることが好ましい。尚、テープ間領域の引張荷重は、以下のようにして測定する。
〔テープ間領域の引張荷重〕
おむつから、第1部Bにおける、左右のファスニングテープ固定端の間に存在する領域のおむつ幅方向に亘る全体を切り出し、テンシロン引張り試験機〔型番:RTA−100、(株)オリエンテック社製〕を用いて、おむつ幅方向に対応する方向に伸張させる。
初期チャック間距離は、第1部の幅方向の自然長(弾性部材を伸長させない自然状態における長さ,初期長)から50mmを減じた長さとし、サンプルの両端部をそれぞれチャックに挟む。次いで、クロスヘッド移動速度300mm/minの条件で、サンプルを最大伸張幅(第1部から弾性部材を排除し、該胴回り部を収縮させないようにして測定した第1部Bにおける胴回り部の幅)まで伸長させる。最大伸張時の伸長率P(%)は、〔(最大伸張幅−初期長)/初期長〕×100で求められる。そして、最大伸張時の伸張率Pから30%を減じた伸張率〔(P−30)%〕における引張荷重(引張力)を求める。
【0013】
本実施形態のおむつ1における前記伸縮部8は、各ファスニングテープ5の近傍においても弾性伸縮性を発現する。具体的には、吸収体4の両側縁41,41の位置よりもおむつ幅方向外方に位置する左右のサイドフラップ部にも帯状弾性部材81の一部が延在している。
帯状弾性部材81がファスニングテープ5の近傍においても弾性伸縮性を発現するようにすると、その伸縮部がファスニングテープとより連動するため、より着用し易く、また、背側装着した場合においては、着用中に腹囲の変化に対して追従性が良好であるため隙間を生じず、漏れも一層生じにくい。
帯状弾性部材81は、おむつ幅方向の長さL2(図1参照)が、第1部B(前記一方の部位)のおむつ全幅L3(第1部Bの全幅,図1参照)の75〜95%であることが好ましい。
尚、本実施形態においては、帯状弾性部材81のウエスト縁部側の一端縁の位置は、おむつのウエスト縁部11の端縁の位置と完全に一致しているが、多少ずれた位置にあっても良い。
【0014】
また、帯状弾性部材81は、一対のファスニングテープ間の領域D内に位置する部分のおむつ長手方向の長さL4(図1参照)が、該領域Dのおむつ長手方向の長さL5(図1参照)に対して1/3〜2/3の長さである。
帯状弾性部材81が前記領域Dと完全に重なる場合には吸収体4が股下方向へ追いやられて背側装着時の吸収性能が不充分となる恐れがある。両者の比(L4/L5)を2/3以下とすることにより、背側装着時の吸収性能を充分とすることができる。また、両者の比(L4/L5)を1/3以上とすることにより、背側装着時のフィット性が上がり脇漏れの発生を確実に防止することができる。
【0015】
本実施形態のおむつ1は、股下部Aの最小幅部分の幅W1(図1参照)が100〜240mmであり、好ましくは100〜230、特に好ましくは100〜200mmである。最小幅部分の幅W1は、図1に示すように使い捨ておむつ1を平面状に拡げた状態(緊張状態)下に、おむつ両側縁11,11間の距離W(以下、股下部の幅ともいう)をおむつ幅方向に沿って測定したときの最小値である。
股下部の最小幅部分の幅W1が100mm未満であると、装着作業中に起立状態の着用者の両脚間に使い捨ておむつを保持させることが難しくなると共に必要な吸収性能や漏れ防止性能を確保できなくなる恐れがあり、前記幅W1が240mm超であると、着用者の両脚間に使い捨ておむつをスムーズに挿入できなくなったり、着用者の装着感を悪化させる恐れがある。
【0016】
本実施形態のおむつ1においては、おむつ長手方向の50mm以上の長さに亘って、前記股下部の幅Wが100〜240mmの範囲内(特に100〜230の範囲内)であることが好ましく、特に、股下部の最小幅部分からおむつ長手方向にそれぞれ25mm以上の長さに亘って、前記股下部の幅Wが100〜240mmの範囲内(特に100〜230の範囲内)であることが立位での装着がし易いので好ましい。
【0017】
本実施形態のおむつ1は、おむつを長手方向に2等分する中央線(図2参照)の両側の飽和吸収容量、即ち中央線CLの両側に位置する両部分F,Gの飽和吸収容量の比(部分F/部分G)が45/55〜55/45であり、そのため、背側装着した場合においても尿漏れが生じない。腹側装着及び背側装着の何れの場合においても尿漏れが生じないようにする観点から、前記飽和吸収容量の比(部分F/部分G)は48/52〜52/48であることが好ましく、両部分の飽和吸収容量は、両者の差が小さい程好ましい。図2には、図1の使い捨ておむつを、立ち上がった状態の幼児に装着(立位装着)する様子を示した。図2(a)は腹側装着する場合、図2(b)は背側装着する場合である。
【0018】
ここで、おむつの中央線CLの両側の飽和吸収容量は、以下のようにして測定される。
〔飽和吸収容量の測定方法〕
先ず、おむつ1を、その長手方向を2等分する中央線CLで、幅方向に切断する。
そして、立体ギャザー及びレッグギャザーを切断して除去する。更に、胴回り部に配された配された伸縮部を切断する。但し、吸収層の構造が破壊又は切断されることがないように留意する。容器から水平に取り出せるように加工した金網に、切断したおむつを載せ、金網ごと重量を測定する。予め側面下部に溶液を排出する開口部を設けた容器内に金網ごとおむつを入れ、排出開口部を閉じ、0.9重量%の生理食塩水を吸収体が完全に浸漬するように注入する。このときに、おむつの切断端部からポリマー等が脱落しないように注入速度を調節する。完全浸漬後30分放置する。その後、排出開口部を下側にして容器ごと10度傾け、排出開口部を開き、容器内の溶液を排出する。排出が完全に終了するまで30分放置し、その後、容器から金網ごとおむつを取り出し、金網ごと重量を測定する。「試験終了後の重量」−「試験開始前の重量」からおむつの吸収量を算出し、この値を飽和吸収量(g)とする。
【0019】
本実施形態のおむつ1においては、帯状弾性部材81の股下部B側の一端縁81aと、吸収体4の帯状弾性部材81側の一端縁42aとの間の距離L6が0〜20mmである。
前記距離L6が20mm超であると、背側装着の際L6の部分がヨレ易くフィットし難いためモレ易くなる。
背側装着時のフィット性向上並びに吸収性能向上の観点から、前記距離L6は、0〜10mmであることがより好ましい。
【0020】
尚、本使い捨ておむつ1における第2部Cのウエスト縁部には、帯状弾性部材81よりも細幅の帯状弾性部材91が配設されてウエスト伸縮部9が形成されている。
【0021】
本実施形態のおむつ1によれば、ファスニングテープと幅方向に整列した位置に、帯状弾性部材81により形成された伸縮部があるため、股下部の幅を狭くしてもずれ落ちが生じにくく、漏れ防止性能が高い。また、漏れ防止性能やフィット性を損なうことなく股下部の幅を狭くすることができたので、立位状態の幼児等における狭い股間部(両脚間の空間)にもおむつをスムーズに当てることができ、立位状態の幼児等に対して、腹側装着及び背側装着の何れの方法でも容易に装着できる。
また、吸収体の長手方向の端縁に帯状弾性部材を接触ないし近接させて配したので、吸収体端縁においては着用者の肌との間に細かい隙間が生じにくくなるため、尿漏れが抑止される。
【0022】
本実施形態のおむつ1における各部の形成材料について説明する。
表面シート2、裏面シート3、吸収体4、及び立体ギャザー形成用のシート材62、ランディングゾーン51形成用のランディングテープ等の形成材料としては、従来、使い捨ておむつに用いられている各種公知の材料を特に制限なく用いることができる。
【0023】
ファスニングテープ5は、機械的面ファスナーのオス部材からなる止着部を有するものでも、粘着剤を塗布して形成した粘着部を有するものでも良い。また、裏面シート3の外表面側を係合性に富む素材により形成し、それをランディングゾーン51として利用することもできる。
【0024】
弾性部材61、71、91としては、それぞれ各種公知の弾性部材を用いることができ、例えば、各弾性部材の形態としては、糸状のもの(糸ゴム等)、所定幅の帯状のもの(平ゴム等)、薄膜状のもの等を挙げることができ、弾性部材の形成素材としては、天然ゴムの他、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ウレタン等を挙げることができる。
【0025】
帯状弾性部材81の形成素材としても、天然ゴムの他、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ウレタン等を挙げることができ、特にウレタン発泡体が好ましい。
【0026】
以上、本発明の好ましい一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
例えば、上記実施形態のおむつにおいては、おむつ長手方向の中央線CL上において股下部の幅が最小となっているが、中央線CLからおむつ長手方向の前方又は後方に偏倚した位置に股下部の最小幅部分が存在していても良い。
本発明の使い捨ておむつは、成人用の使い捨ておむつであっても良いが、幼児(ベビー)用の使い捨ておむつ、特におむつ換えを嫌がる幼児に適している。
【0027】
【実施例】
(実施例1)
図1に示す形態の使い捨ておむつを製造した。
そのおむつは帯状弾性部材81の幅L1が40mm、他方の帯状弾性部材91の幅が20mm、股下部の最小幅部分の股間幅W1が220mmであり、帯状弾性部材と吸収体端縁との間の距離L6が5mmであり、飽和吸収容量の前後比が52/48であった。
【0028】
(比較例1)
比較例として帯状弾性部材81の幅が18mm、他方の帯状弾性部材91の幅が18mm、股下部の最小幅部分の股間幅W1が240mmであり、帯状弾性部材81と吸収体端縁との間のキョリが10mmであり、飽和吸収容量の前後比が56/44である使い捨ておむつを製造した。なお、左右のファスニングテープ固定部の存在するおむつ幅方向領域には上記帯状弾性部材81は存在しない。
(比較例2)
実施例1において、帯状弾性部材81と吸収体端縁との間の距離を25mmとし、飽和吸収容量の前後比を54/46とした以外は同様にしておむつを作成した。
【0029】
<性能評価>
実施例及び比較例の使い捨ておむつについて、立位装着の容易性、前後装着前モレ性能、背側装着におけるズレ落ち性能を下記評価方法及び評価基準で評価した。結果を表1に示した。
立位装着の容易性
(装着のし易さの評価)
装着方法は幼児モデルを立たせておいて、紙おむつのファスニングテープを着用者の腹側においてランディングゾーンに止着する方法(腹側装着)とし、立位での装着のし易さを評価した。
(評価基準)
立位での装着においてずれることなくきちんとおへそ位置に装着できた場合、○とした。
装着途中ずれておへそ下で止着せざるをえなくなった場合は×とした。
【0030】
前後装着前モレ性能
(前モレ値の測定)
実施例及び比較例の使い捨ておむつを、それぞれ立位における腹側装着及び背側装着の二つの装着方法により、幼児腰部モデル股間部からの人工尿の注入が可能であり、形態的に幼児の腰部を模してあるモデル)に装着し、装着方法毎に下記方法で前漏れ値を測定した。その結果を表1に示した。尚、腹側装着は、第1部を着用者の背側に位置させて装着する通常の方法(ファスニングテープを着用者の腹側においてランディングゾーンに止着する方法)であり、背側装着は、第1部を着用者の腹側に位置させて装着する方法である。
前漏れ値の測定においては、先ず、使い捨ておむつを、上記の幼児腰部モデルに装着し、モデルをうつ伏せにし、5g/秒の速度で40gの人工尿を注入し、40gの注入が終了した時点で漏れが生じていないかを目視にてチェックした。漏れが生じていないものについては、5分後更に40gの人工尿の注入を行い、このような操作を漏れが生じるまで繰り返した。そして、尿の漏れが観察された時点における人工尿の合計注入量を前漏れ値とした。
【0031】
背側装着におけるズレ落ち性能
(ズレ落ち量の評価)
実施例及び比較例の使い捨ておむつを、腹側装着により幼児腰部モデル(立位で両脚を前後させる歩行運動及び股間部からの人工尿の注入が可能であり、形態的に幼児の腰部を模してあるモデル)に装着し、下記方法で動的股モレ値とズレ落ち量を測定した。
股モレ値とズレ落ち量の測定においては、先ず使い捨ておむつを上記の幼児モデルに装着し(腹側先端オヘソ位置)、150歩/分の歩行速度で5分間歩行運動させた。(立位)その後、歩行運動を停止し、チューブを介しておむつ5g/秒の速度で80gの人工尿を注入し、さらに5分間歩行運動を行なわせた。その時のオヘソからおむつ先端までのキョリをズレ落ち量とした。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、起立した状態の幼児等に対して容易に装着することができ、特に背側装着する際の装着性及びフィット性に優れた、前後装着容易な展開型の使い捨ておむつを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態としての使い捨ておむつを、各部の弾性部材を伸張させ平面状に拡げた状態(緊張状態)を示す平面図である。
【図2】図2は、図1の使い捨ておむつを、立ち上がった状態の幼児に装着する様子を示す図であり、図2(a)は腹側装着する場合、図2(b)は背側装着する場合を示す図である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 ファスニングテープ
81 帯状弾性部材
A 股下部
D 一対のファスニングテープ同士間に位置する領域
Claims (3)
- 液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及び両シート間に介在された液保持性の吸収体を備えたおむつであって、
長手方向の一方の部位の左右両側縁部にファスニングテープが設けられており、
前記左右のファスニングテープ間に、おむつ幅方向に弾性伸縮する伸縮部が形成されており、該伸縮部は、幅20〜50mmの帯状弾性部材を、前記一方の部位のウエスト縁部から前記左右のファスニングテープ間の領域の少なくとも一部に亘るように固定して形成されており、
股下部の最小幅部分の幅が100〜240mmであり、
おむつを長手方向に2等分する中央線の両側の飽和吸収容量の比(前記一方の部位側/他方の部位側)が45/55〜55/45であり、
前記帯状弾性部材の股下部側の一端縁と、前記吸収体の該帯状弾性部材側の一端縁との間の距離が0〜20mmである、前後どちらからでも装着が容易なおむつ。 - 前記伸縮部は、各ファスニングテープの近傍においても弾性伸縮性を発現する請求項1記載の前後どちらからでも装着が容易なおむつ。
- 前記帯状弾性部材は、前記左右のファスニングテープ間の領域内に位置する部分のおむつ長手方向の長さが、該領域のおむつ長手方向の長さの1/3〜2/3である請求項1又は2記載の前後どちらからでも装着が容易なおむつ。
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A02 | Decision of refusal |
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