JP2004056316A - 映像情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】飛び越し走査をプログレッシブ走査に変換する際の画質を改善する。
【解決手段】フィールド情報記憶部311,312,313は、入力ビデオ信号をフィールド単位で循環的に記憶する。記憶制御部315は、フィールド情報記憶部311,312,313を制御する。比較器316は、記憶部311,313に記憶されているフィールド情報を比較する。これにより、入力ビデオ信号が動画像を含むかどうかが検出される。記憶制御部315は、比較器316から出力されるフィールド単位比較情報に応じて、出力すべき映像情報を決定する。動画を含まない場合、記憶制御部315は、記憶部311,312に記憶されているフィールド情報を内部水平同期信号のタイミングで交互に出力する。動画を含む場合、記憶制御部315は、記憶部311に記憶されているフィールド情報のみを出力水平同期信号の2回に1回の割合で出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】フィールド情報記憶部311,312,313は、入力ビデオ信号をフィールド単位で循環的に記憶する。記憶制御部315は、フィールド情報記憶部311,312,313を制御する。比較器316は、記憶部311,313に記憶されているフィールド情報を比較する。これにより、入力ビデオ信号が動画像を含むかどうかが検出される。記憶制御部315は、比較器316から出力されるフィールド単位比較情報に応じて、出力すべき映像情報を決定する。動画を含まない場合、記憶制御部315は、記憶部311,312に記憶されているフィールド情報を内部水平同期信号のタイミングで交互に出力する。動画を含む場合、記憶制御部315は、記憶部311に記憶されているフィールド情報のみを出力水平同期信号の2回に1回の割合で出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターレース走査の映像信号をプログレッシブ走査の映像信号に変換する、テレビジョンにおける映像信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、テレビジョン放送の方式として、アナログ伝送方式からデジタル伝送方式への移行が検討され、デジタル化という新たな技術革新を契機として、テレビジョン放送が情報通信メディアとして更に高度化し、飛躍的な発展を遂げようとしている。既に、国内では、CS(Communication Satellite:通信衛星)放送、及び、BS(Broadcasting Satellite:放送衛星)放送でのデジタル化が実現されている。更に現在、地上波においてもデジタル化の検討が進められており、近い将来、全ての放送波がデジタル方式に変わろうとしている。
【0003】
デジタルテレビジョン放送のメリットは、アナログ方式では1チャンネル分に相当する周波数帯域で、デジタル方式では3チャンネル分の番組を伝送することができ、多チャンネル化が可能となることである。これにより、ニュースやスポーツ、或いはドラマなどを組み合わせたマルチ番組(混合多重編成番組)や、一つのチャンネル内で異なる三つの番組を放送するマルチチャンネル放送など、新たなサービスが実現される。
【0004】
更に、デジタルテレビジョン放送では、映像や音声の放送に限らず、各種のデータ放送を付加した統合型の放送サービスが可能となる。データ放送を付加したサービスとしては、テレビ番組にデータ情報を付加してマルチメディア的サービスを提供するものと、テレビ番組とは別の独立したサービスを提供するものとに分けられ、主なサービスとしては、視聴者参加型テレビ、ホームショッピング、各種情報サービス、並びに、いつでも好きな時に見ることのできる天気予報及びニュースなどが挙げられる。
【0005】
このようなデジタルテレビジョン放送に対応するために、テレビジョン放送の受信装置も進化を遂げており、薄型で大画面のプラズマディスプレイが登場し、従来のブラウン管型のテレビ受像機もデジタルテレビジョン放送に対応した高精細な解像度を有するものが出ている。これらの表示装置では、従来の1ライン毎の飛び越し走査によるインターレース走査での映像表示ではなく、順次走査によるプログレッシブ走査で映像が表示される。そのため、従来のアナログテレビジョン放送を表示する場合には、インターレース走査での映像情報をプログレッシブ走査による映像情報に変換し、更に表示装置の有する解像度に映像情報を変換する必要がある。以下、インターレース走査からプログレッシブ走査への変換をIP(Interlace−Progressive)変換と呼ぶ。
【0006】
図9は、アナログテレビジョン放送をIP変換してプログレッシブ走査による映像情報に変換し、デジタルテレビジョン放送対応の表示装置で表示する映像情報処理装置の基本構成を示す概略構成ブロック図である。
【0007】
入力ビデオ信号は同期情報を含む輝度情報と色情報とにより構成される。A/D変換器10は、入力ビデオ信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。ビデオ信号処理部20は、輝度情報から同期情報を分離して入力水平同期信号と入力垂直同期信号を生成すると共に、純粋な輝度情報としてのY信号を生成し、色情報から色差信号としてのR−Y信号及びB−Y信号を生成する。
【0008】
IP変換処理部30は、インターレース走査の映像情報から飛び越されたラインの補間データを生成し、プログレッシブ走査の映像情報を生成すると共に、後述する出力タイミング生成部60により生成される内部水平同期信号と内部垂直同期信号に同期して、表示するための有効情報の出力期間を示すACT信号と、生成したプログレッシブ走査の映像情報とを出力する。
【0009】
IP変換処理部30によりIP変換された映像情報は、解像度変換処理部40にて、表示する表示装置の解像度に合うように解像度の変換が行われ、解像度変換処理にて発生した遅延時間分を調整した同期信号としての出力水平同期信号と出力垂直同期信号と共に出力され、そのうちの映像情報に関してはD/A変換器50にてアナログ信号に変換されて出力される。
【0010】
60は出力タイミング生成部で、表示装置で表示を行うための同期信号(内部水平同期信号と内部垂直同期信号)を生成する。70は制御部で、解像度変換処理部40に対する倍率係数の設定等、全体の制御を行う。
【0011】
従来のアナログテレビジョン放送でのインターレース走査による映像情報の表示を簡単に説明する。
【0012】
図10は、インターレース走査の映像情報が表示される様子を示す概念図である。従来のアナログテレビジョン放送では、1回のインターレース走査により表示される画面の単位をフィールドと呼ぶ。2枚のフィールド画面はお互いの飛び越した走査ラインを補間するような関係にあり、2回のインターレース走査で1枚の画面(これをフレームと呼ぶ。)が完成する。但し、各フィールドの画像は動画像を含む映像情報から生成されるので、動きのある映像において2枚のフィールド画面からフレーム画像を生成すると、図11に示すように、動きのある部分に段差を生じてしまう。
【0013】
一般的に、IP変換処理部30では、プログレッシブ走査の映像情報を生成する際に動画像を検出し、フィールド情報に動画像が含まれていない場合には、図10に示したように2枚のフィールド情報からフレーム情報を生成することにより、元の画像に等価な映像情報を生成し、フィールド情報に動画像が含まれている場合には、各フィールド毎に上下或いは近傍の画素から飛び越されたラインの画素情報を生成することにより、元の画像に近似した映像情報を生成する。
【0014】
図12は、IP変換処理部30の構成を示すブロック図である。301,302,303は、入力されるビデオ信号をフィールド単位で記憶するフィールド情報記憶部であり、入力されたビデオ信号をフィールド毎に順番に記憶部301、302、303、301・・・といように循環的に記憶する。即ち、フィールド情報記憶部301,302,303には、現在、入力されているフィールド情報、1フィールド前に入力されたフィールド情報、2フィールド前に入力されたフィールド情報が、それぞれフィールド毎に各フィールド情報記憶部301,302,303を移りながら記憶されることとなる。
【0015】
図12では、フィールド情報記憶部301に現在、入力されているフィールド情報が記憶され、フィールド情報記憶部302に1フィールド前に入力されたフィールド情報が記憶され、フィールド情報記憶部303に2フィールド前に入力されたフィールド情報が記憶されるものとしている。
【0016】
304は、後述する補間データ選択部308から出力される補間情報を記憶する補間情報記憶部である。記憶制御部305が、これらの情報記憶部301,302,303,304を制御する。
【0017】
記憶制御部305は更に、出力タイミング生成部60により生成された内部水平同期信号と内部垂直同期信号に従い、フィールド情報記憶部301又は補間情報記憶部304からデータを読み出し、表示するための有効情報の出力期間を示すACT信号と共に出力する。
【0018】
比較器306は、フィールド情報記憶部301に記憶されているフィールド情報とフィールド情報記憶部303に記憶されているフィールド情報とを比較することにより、現在、入力されているフィールド情報に動画像が含まれているかどうかを判定する。具体的には、比較器306は、記憶制御部305から出力される有効領域信号により、記憶制御部305から表示の行われる画素情報が出力されていることを検知し、有効領域信号が出力されている期間、フィールド情報記憶部301から読み出された画素情報とフィールド情報記憶部303から読み出された画素情報とを比較し、その結果を画素単位比較情報として出力する。
【0019】
307は、動画像を検出した際に用いられる、上下或いは近傍の画素から飛び越されたラインの画素情報を生成する補間データ生成部、308は、比較器306から出力される画素単位比較情報に従い、補間データ生成部307から出力される画素データ及びフィールド情報記憶部302から読み出された画素データのうち一方を選択して出力する補間データ選択部である。即ち、補間データ選択部308は、比較器306から出力される画素単位比較情報により、現在、入力されているフィールド情報に動画像が含まれていると判断された場合には補間データ生成部307からのデータを選択して出力し、現在、入力されているフィールド情報に動画像が含まれていないと判断された場合には、フィールド情報記憶部302から読み出されたデータを選択して出力する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のIP変換処理では、フィールド情報に動画像が含まれていない場合には元の画像と等価な映像情報を生成できるが、フィールド情報に動画像が含まれている場合には、補間される情報は近傍の画素から近似したものとなり、特に物体の輪郭部においてはぼやけた感じの画像となってしまう。
【0021】
更に、後段の解像度変換処理部40では、このように近傍の画素から近似して生成された画素情報をオリジナルの画素データとみなして補間処理を行ってしまうので、更に画質を劣化させてしまう。
【0022】
補間した情報をオリジナルの画素データとみなして更に処理を加えることで画質の劣化を招くという課題を解決する方法として、特開2001−036831号公報には、補間した情報であることを示す情報を信号に付加する構成が記載されている。しかし、同公報に記載される構成では、IP変換以降の処理において補間した情報であることを示す情報を監視する手段が必要となり、更には、補間した情報がある場合と無い場合とで処理を別に設ける必要があり、処理装置の複雑さを増す。
【0023】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、IP変換処理においてフィールド情報に動画像が含まれている場合にも良質なプログレッシブ画像を生成できる映像情報処理装置を提示することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、インターレース走査による映像情報の処理装置に於いて、飛び越し走査による映像情報を受信する受信手段と、受信手段により受信した映像情報を記憶しておくための映像情報記憶手段と、映像情報記憶手段に記憶されている映像情報に動画情報が含まれていることを検出する動画像検出手段と、映像情報記憶手段に記憶されている映像情報を任意の情報量に変換する解像度変換手段とを備え、更に解像度変換手段は、動画像検出手段による検出結果に応じ、変換する情報量を変える解像度調整手段を備える。
【0025】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0026】
(第1実施例)
図1は、本発明の一実施例としてのIP変換処理部の概略構成ブロック図である。本実施例において、アナログテレビジョン放送をIP変換してプログレッシブ走査の映像情報に変換し、デジタルテレビジョン放送対応の表示装置で表示を行う為の情報に変換するという映像信号のおおまかな流れは、図9に示した従来の映像情報処理装置の構成と同じとなる。
【0027】
図12に示す従来例と比較して、補間情報記憶部304、補間データ生成部307及び補間データ選択部308が削除されている。即ち、本実施例では、近傍の画素からの近似による補間データの生成を行わないので、これらの要素は不要となる。
【0028】
フィールド情報記憶部311,312,313は、フィールド情報記憶部301,302,303と同様に、入力されるビデオ信号をフィールド単位で循環的に記憶する。記憶制御部315は、フィールド情報記憶部311,312,313を制御する。以下の説明では、フィールド情報記憶部311に現在のフィールドの映像情報が格納され、フィールド情報記憶部312には1フィールド前の映像情報が格納され、フィールド情報記憶部313には2フィールド前の映像情報が格納されているとする。
【0029】
比較器316は、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報とフィールド情報記憶部313に記憶されているフィールド情報とを比較し、ビデオ信号処理部20から出力される垂直同期信号のタイミングで、それまでに比較を行った結果の論理オアの情報を1ビットのフィールド単位比較情報として出力する。即ち、比較器316から出力されるフィールド単位比較情報が”1”の場合、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれていることを示し、”0”の場合には、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれていないことを示す。
【0030】
記憶制御部315は、比較器316から出力されるフィールド単位比較情報に応じて、出力すべき映像情報を決定する。即ち、フィールド単位比較情報が”0”の場合、記憶制御部315は、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報とフィールド情報記憶部312に記憶されているフィールド情報とを、出力タイミング生成部から出力される内部水平同期信号のタイミングで交互に出力する。これにより、図10で示すように、1フィールド分過去のフィールド情報を補間データとするIP変換が実現される。
【0031】
フィールド単位比較情報が”1”の場合、記憶制御部315は、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報のみを、出力タイミング生成部から出力される出力水平同期信号の2回に1回の割合で出力する。この様子を、図2に示す。
【0032】
図3は、本発明の一実施例としての解像度変換処理部40の概略構成ブロック図である。
【0033】
401は解像度変換部であり、入力された映像情報を任意の解像度へ変換する。解像度変換部401における解像度変換手法としては、公知の方法を利用できる。例えば、近傍の4画素から補間する画素を求める直線補間手法、又は近傍の16画素から補間する画素を求めるCubic補間手法等が用いられる。
【0034】
402は横方向の倍率を設定するX方向倍率係数設定部、403は、縦方向の倍率を設定するY方向倍率係数設定部である。X方向倍率係数設定部402及びY方向倍率係数設定部403の係数は、制御部70により設定される8ビットのデータであり、上位1ビットが整数部、残りの下位7ビットが小数部を示すものとする。Y方向倍率係数設定部403のデータから、最上位ビットに“0”が付加された静止画用Y方向倍率係数情報404と、最下位ビットに“0”が付加された動画用Y方向倍率係数情報405とが生成される。
【0035】
セレクタ406は、比較器306から出力されるフィールド単位比較情報に従い、情報404,405のどちらか一方を選択して解像度変換部401に供給する。即ち、IP変換処理部30から出力される映像情報がIP変換されたものであれば、Y方向倍率係数設定部403に設定されたデータがそのまま採用され、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれ、IP変換処理部30からIP変換されない映像情報が出力された場合には、Y方向倍率係数設定部403に設定されたデータを2倍したデータが解像度変換部401に渡される。これにより、結果的に、解像度変換部401でIP変換の処理も行われることとなる。
【0036】
解像度変換部401で補間データが生成される様子を、図4に示す。図4は、説明を簡単にするために、解像度変換部401には等倍の設定がされ、IP変換処理部30からはフィールド単位比較情報が”1”で、出力水平同期信号の2回に1回の割合でIP変換されない映像情報が出力される時の様子を示している。
【0037】
図4に示す例のとき、セレクタ406は、Y方向の倍率係数として動画用Y方向倍率係数情報405を選択し、解像度変換部401にはY方向の倍率係数が2倍として入力される。その結果、解像度変換部401は、入力された1ライン分の映像情報から2ライン分の映像情報を生成する。即ち、過去に入力された映像情報と新規に入力された映像情報とから補間データを生成し、生成した出力水平同期信号のタイミングで、生成した補間データを出力すると共に、次の出力水平同期信号のタイミングで、入力された映像情報を出力する。
【0038】
このように、解像度変換部401では、IP変換処理部30において入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれていることが検出されたことによりIP変換されない映像情報が出力され、解像度変換部401において縦方向を本来の倍率係数よりも2倍の倍率係数で処理を行わなければならないとしても、この場合にはIP変換処理部30から1ラインおきに映像情報が出力されるため、解像度変換部401においては高速処理を要求されることなく、本来の処理と同じように処理すれば良いこととなる。
【0039】
以上、説明した構成によれば、インターレース走査の映像情報が入力され、その映像情報をIP変換処理及び解像度変換処理して表示装置に表示させるような映像情報処理装置において、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれているかどうかを検出し、そのフィールド情報に動画像が含まれている場合にはIP変換処理において従来のような近傍の画素からの近似による補間データを生成するといったことを行わずに、入力されたインターレース走査による映像情報をそのまま出力し、後段の解像度変換処理部においてIP変換処理にて生成されなかった補間データを含めた解像度変換処理を行うとしたので、解像度変換処理部では、入力された映像情報をそのまま用いた解像度変換処理が行われることとなり、画質の劣化を抑えた、インターレース走査の映像情報の処理が可能となる。
【0040】
また更に、以上、説明した構成によれば、図12に示した従来のIP変換処理部の構成と図1に示した本発明の一実施例としてのIP変換処理部の構成とを比較してわかるように、IP変換処理部の簡素化を図ることが可能となる。
【0041】
尚、解像度変換部401から出力される、プログレッシブ走査に変換された映像情報は、プログレッシブ走査で映像の表示が行われる表示装置に表示されるものと限ったものではなく、例えばデジタルテレビジョン放送規格での1080Iの表示フォーマットのような、入力される映像情報とは異なる情報量で表示が行われるインターレース走査による表示装置に用いることも、また、映像情報の入力手段を複数有し、一つの入力手段からの映像情報を縮小して複数の入力手段からの映像情報を同時に表示するような表示装置に用いることも可能である。
【0042】
(第2実施例)
第1実施例では、1フィールド分の映像情報から動画像の有無を判断している。即ち、入力された1フィールド分の映像情報の中で1ラインでも動画像が検出された場合には、IP変換処理部ではそのフィールドでのIP変換処理を行わずに、入力されたインターレース走査の映像情報をそのまま出力している。
【0043】
これに対し、第2実施例では、ライン単位で動画像を検出し、動画像の検出されたラインの本数が所定本数以上である場合に、IP変換処理部ではそのフィールドでのIP変換処理を行わずに、入力されたインターレース走査の映像情報をそのまま出力し、動画像の検出されたラインが所定本数未満である場合には、従来通り、静止画個所においては2枚のフィールド情報からフレーム情報を生成し、動画個所においては、各フィールド毎に上下或いは近傍の画素から飛び越されたラインの画素情報を生成してプログレッシブ走査の映像情報へ変換する。
【0044】
図5は、第2実施例でのIP変換処理部30の一構成例を示すブロック図である。図5では、図12で示した従来のIP変換処理部30に対し、動画/静止画判定部319が追加されている。
【0045】
314は、補間情報記憶部304と同様の機能の補間情報記憶部、317は、補間データ生成部307と同様の機能の補間データ生成部、318は、補間データ選択部308と同様の補間データ選択部である。
【0046】
比較器316は、まず、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報とフィールド情報記憶部313に記憶されているフィールド情報とを画素単位で比較し、ビデオ信号処理部20から出力される入力水平同期信号のタイミングで、それまでに比較を行った結果の論理オアの情報をそのラインでの比較情報として出力する。この処理を全ての表示有効画素に対して行い、その結果として全てのラインについて比較情報が生成され、これをライン単位比較情報として出力する。
【0047】
図6は、ライン単位比較情報の生成される様子を示す模式図である。図6は、無地の画面上に“L”という文字が表示されたときの様子を示す。
【0048】
比較器316は、表示有効ラインの画素毎に過去の画素情報との比較を行い、ライン上に1画素でも変化した画素が存在する場合、そのラインにおけるライン単位比較情報に“1”をセットする。このようにして生成されたライン単位比較情報は、入力垂直同期信号のタイミングで動画/静止画判定部319に渡され、その後、全ての情報が“0”にクリアされて、再びライン毎の比較結果が格納される。
【0049】
動画/静止画判定部319は、入力垂直同期信号のタイミングで比較器316から出力されるライン単位比較情報を取りこみ、ライン単位比較情報に含まれる“1”の数を計測し、その値が所定数以上である場合にはフィールド単位比較情報として“1”を出力し、所定数未満である場合にはフィールド単位比較情報として“0”を出力する。
【0050】
記憶制御部315は、動画/静止画判定部319から出力されるフィールド単位比較情報に応じて、出力すべき映像情報を選択する。即ち、フィールド単位比較情報が”0”の場合には、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報と補間情報記憶部314に記憶されている補間情報とを、出力タイミング生成部60から出力される内部水平同期信号のタイミングで交互に出力する。図12を参照して説明したように、比較器316により現在、入力されている画素情報が動画像であると判断された場合には、補間データ生成部317から出力される画素データが、現在、入力されている画素情報が動画像でないと判断された場合にはフィールド情報記憶部312から読み出された画素データが、それぞれ、補間データ選択部318により選択される。フィールド単位比較情報が”1”の場合には、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報のみを、出力タイミング生成部から出力される出力水平同期信号の2回に1回の割合で出力する。
【0051】
本実施例において、解像度変換処理部40の構成は、第1実施例の図3で説明した構成と同じものとなる。
【0052】
以上説明した構成によれば、インターレース走査の映像情報が入力され、その映像情報をIP変換処理及び解像度変換処理して表示装置に表示させるような映像情報処理装置に於いて、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれているかどうかをライン毎に検出し、動画像の検出されたラインの本数が所定本数以上である場合においてのみ、IP変換処理において近傍の画素からの近似による補間データ生成処理を行わずに、入力されたインターレース走査の映像情報をそのまま出力し、後段の解像度変換処理部においてIP変換処理にて生成されなかった補間データを含めた解像度変換処理が行われることとなるので、静止画情報の多い映像情報で尚且つ動画情報の表示が画質の劣化を生じてもわからないくらい小さな領域で行われているような場合には、静止画情報の画質を優先したIP変換処理部でのIP変換処理結果が採用されることとなる。
【0053】
尚、この実施例では、ライン単位で動画/静止画を判定し、その本数でIP変換処理をIP変換処理部で行うか後段の解像度変換処理部で行うかを決定するとしたが、これを、画素単位で動画/静止画を判断し、動画像の検出された画素数が所定画素数以上であるかどうかでIP変換処理をIP変換処理部で行うか後段の解像度変換処理部で行うかを決定することにより、画素単位での処理も可能である。
【0054】
(第3実施例)
第1実施例及び第2実施例では、インターレース走査による映像情報が入力され、その映像情報をIP変換処理及び解像度変換処理して表示装置に表示させるような映像情報処理装置に於いて、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれているかどうかをフィールド単位、ライン単位又は画素単位で自動検出し、そのフィールド情報に動画像が所定量以上含まれている場合にはIP変換処理において近傍の画素からの近似による補間データ生成を行わずに、入力されたインターレース走査の映像情報をそのまま出力し、後段の解像度変換処理部においてIP変換処理にて生成されなかった補間データを含めた解像度変換処理を行う構成を説明した。しかし、たとえ小さな静止画像でも、きれいな映像で見たいという要求が視聴者によってはあるかもしれない。また、第2実施例で示した構成においても、たとえ小さな動画像でもきれいな映像で見たいという要求が視聴者によってはあるかもしれない。
【0055】
そこで、第3実施例として、IP変換処理をIP変換処理部で行うか後段の解像度変換処理部で行うかを自動決定する以外に、どちらかを強制的に選択できる手段を設けることにより、視聴者が好みに応じて静止画情報の表示品位を優先した処理か、動画情報の表示品位を優先した処理かを選択できるようになる。
【0056】
図7は、第3実施例における映像情報処理装置の一構成例を示したブロック図である。図9で示した従来の映像情報処理装置の構成に対し、情報受信部80が付加されている。
【0057】
情報受信部80は、例えば、視聴者により操作されるリモートコントローラから発生される赤外線を受信する赤外線受光部のような、視聴者からの情報を入力する手段であり、情報受信部80が受け取った情報は制御部70に渡され、制御部70は、視聴者により指示された情報に従い各処理部を制御する。この実施例では、視聴者による指示に従い、IP変換処理部30に対し画質選択情報及び自動比較設定情報が出力される。
【0058】
図8は、本実施例でのIP変換処理部30の一構成例を示したブロック図である。図8では、図5で示す第2の実施例におけるIP変換処理部30の構成を示すブロック図に対し、比較情報選択部320が追加されている。
【0059】
比較情報選択部320は単純な切換え機構で構成されており、制御部70から出力される1ビットの自動比較設定情報に従い、動画/静止画判定部319からの出力及び制御部70から出力される画質選択情報のいずれか一方を選択して、フィールド単位比較情報として出力する。
【0060】
制御部70から出力される画質選択情報は1ビットの情報であり、動画/静止画判定部319からの出力と同様に、”0”の場合には、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報と補間情報記憶部314に記憶されている補間情報とを、出力タイミング生成部から出力される内部水平同期信号のタイミングで交互に出力することを指示し、”1”の場合には、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報のみを、出力タイミング生成部から出力される出力水平同期信号の2回に1回の割合で出力することを指示する信号である。
【0061】
即ち、本実施例では、情報受信部80を介して視聴者からIP変換処理を固定にするという指示があった場合、制御部70は自動比較設定情報として“0”を出力することで、比較情報選択部320は制御部70から出力される画質選択情報をフィールド単位比較情報として出力することとなり、動画/静止画判定部319により出力される情報に依らず、制御部70から出力される画質選択情報に従い、IP変換処理部30及び解像度変換処理部40の動作が決定される。
【0062】
また、視聴者からIP変換処理を固定にするという指示が解除された場合、制御部70は、自動比較設定情報として“1”を出力することで、比較情報選択部320は動画/静止画判定部319により出力される情報をフィールド単位比較情報として出力することとなり、第1実施例及び第2実施例で説明したように、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれているかどうかをフィールド単位、ライン単位又は画素単位で検出し、その検出結果に応じてIP変換処理をIP変換処理部30で行うか後段の解像度変換処理部40で行うかが決定される。
【0063】
ここで、第3実施例における解像度変換処理部40の構成は、第1実施例の図3で説明した構成と同じものとなる。
【0064】
以上説明した構成によれば、IP変換手法を自動で選択するか、強制的に選択するかを切換えることのできる手段を設けたことにより、視聴者により静止画情報の表示品位を優先した処理で行うか或いは動画情報の表示品位を優先した処理で行うかを選択することが可能となる。
【0065】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解できるように、本発明によれば、インターレース走査の映像情報の、画質の劣化を抑えた処理が可能となる。また、従来のIP変換処理手段と比較した場合に、IP変換処理手段の簡素化を図ることが可能となる。
【0066】
ライン単位又は画素単位で動画/静止画を判断し、その数でIP変換処理をIP変換処理部で行うか後段の解像度変換処理部で行うかを決定することにより、静止画情報の多い映像情報で尚且つ動画情報の表示が画質の劣化が生じてもわからないくらい小さな領域で行われているような場合には、たとえ入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれているとしても、静止画情報の画質を優先した映像情報の処理を行うことが可能となる。
【0067】
IP変換処理をIP変換処理部で行うか後段の解像度変換処理部で行うかを自動決定する以外に、どちらかを強制的に選択できる手段を設けたことにより、視聴者が好みに応じて静止画情報の表示品位を優先した処理で行うか、動画情報の表示品位を優先した処理で行うかを選択することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるIP変換処理部の構成を示したブロック図である。
【図2】第1実施例において,IP変換処理部から映像情報の出力される様子を示すタイミングチャート図である。
【図3】本発明の実施例における解像度変換処理部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施例において、解像度変換処理部から映像情報の出力される様子を示すタイミングチャート図である。
【図5】第2実施例におけるIP変換処理部の構成を示すブロック図である。
【図6】第2実施例において、IP変換処理部にてライン単位比較情報が生成される様子を示す模式図である。
【図7】第3実施例における映像信号処理装置の構成を示したブロック図である。
【図8】第3実施例におけるIP変換処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】従来の映像信号処理装置の構成を示したブロック図である。
【図10】インターレース走査方式の映像信号で映像情報が表現される様子を示した模式図である。
【図11】インターレース走査方式の映像信号で動画像が表現される時の様子を示した模式図である。
【図12】従来のIP変換処理部の構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
10:A/D変換器
20:ビデオ信号処理部
30:IP変換処理部
40:解像度変換処理部
50:D/A変換器
60:出力タイミング生成部
70:制御部
80:情報受信部
301,302,303:フィールド情報記憶部
304:補間情報記憶部
305:記憶制御部
306:比較器
307:補間データ生成部
308:補間データ選択部
311,312,313:フィールド情報記憶部
314:補間情報記憶部
315:記憶制御部
316:比較器
317:補間データ生成部
318:補間データ選択部
319:動画/静止画判定部
320:比較情報選択部
401:解像度変換部
402:X方向倍率係数設定部
403:Y方向倍率係数設定部
404:静止画用Y方向倍率係数情報
405:動画用Y方向倍率係数情報
406:セレクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターレース走査の映像信号をプログレッシブ走査の映像信号に変換する、テレビジョンにおける映像信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、テレビジョン放送の方式として、アナログ伝送方式からデジタル伝送方式への移行が検討され、デジタル化という新たな技術革新を契機として、テレビジョン放送が情報通信メディアとして更に高度化し、飛躍的な発展を遂げようとしている。既に、国内では、CS(Communication Satellite:通信衛星)放送、及び、BS(Broadcasting Satellite:放送衛星)放送でのデジタル化が実現されている。更に現在、地上波においてもデジタル化の検討が進められており、近い将来、全ての放送波がデジタル方式に変わろうとしている。
【0003】
デジタルテレビジョン放送のメリットは、アナログ方式では1チャンネル分に相当する周波数帯域で、デジタル方式では3チャンネル分の番組を伝送することができ、多チャンネル化が可能となることである。これにより、ニュースやスポーツ、或いはドラマなどを組み合わせたマルチ番組(混合多重編成番組)や、一つのチャンネル内で異なる三つの番組を放送するマルチチャンネル放送など、新たなサービスが実現される。
【0004】
更に、デジタルテレビジョン放送では、映像や音声の放送に限らず、各種のデータ放送を付加した統合型の放送サービスが可能となる。データ放送を付加したサービスとしては、テレビ番組にデータ情報を付加してマルチメディア的サービスを提供するものと、テレビ番組とは別の独立したサービスを提供するものとに分けられ、主なサービスとしては、視聴者参加型テレビ、ホームショッピング、各種情報サービス、並びに、いつでも好きな時に見ることのできる天気予報及びニュースなどが挙げられる。
【0005】
このようなデジタルテレビジョン放送に対応するために、テレビジョン放送の受信装置も進化を遂げており、薄型で大画面のプラズマディスプレイが登場し、従来のブラウン管型のテレビ受像機もデジタルテレビジョン放送に対応した高精細な解像度を有するものが出ている。これらの表示装置では、従来の1ライン毎の飛び越し走査によるインターレース走査での映像表示ではなく、順次走査によるプログレッシブ走査で映像が表示される。そのため、従来のアナログテレビジョン放送を表示する場合には、インターレース走査での映像情報をプログレッシブ走査による映像情報に変換し、更に表示装置の有する解像度に映像情報を変換する必要がある。以下、インターレース走査からプログレッシブ走査への変換をIP(Interlace−Progressive)変換と呼ぶ。
【0006】
図9は、アナログテレビジョン放送をIP変換してプログレッシブ走査による映像情報に変換し、デジタルテレビジョン放送対応の表示装置で表示する映像情報処理装置の基本構成を示す概略構成ブロック図である。
【0007】
入力ビデオ信号は同期情報を含む輝度情報と色情報とにより構成される。A/D変換器10は、入力ビデオ信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。ビデオ信号処理部20は、輝度情報から同期情報を分離して入力水平同期信号と入力垂直同期信号を生成すると共に、純粋な輝度情報としてのY信号を生成し、色情報から色差信号としてのR−Y信号及びB−Y信号を生成する。
【0008】
IP変換処理部30は、インターレース走査の映像情報から飛び越されたラインの補間データを生成し、プログレッシブ走査の映像情報を生成すると共に、後述する出力タイミング生成部60により生成される内部水平同期信号と内部垂直同期信号に同期して、表示するための有効情報の出力期間を示すACT信号と、生成したプログレッシブ走査の映像情報とを出力する。
【0009】
IP変換処理部30によりIP変換された映像情報は、解像度変換処理部40にて、表示する表示装置の解像度に合うように解像度の変換が行われ、解像度変換処理にて発生した遅延時間分を調整した同期信号としての出力水平同期信号と出力垂直同期信号と共に出力され、そのうちの映像情報に関してはD/A変換器50にてアナログ信号に変換されて出力される。
【0010】
60は出力タイミング生成部で、表示装置で表示を行うための同期信号(内部水平同期信号と内部垂直同期信号)を生成する。70は制御部で、解像度変換処理部40に対する倍率係数の設定等、全体の制御を行う。
【0011】
従来のアナログテレビジョン放送でのインターレース走査による映像情報の表示を簡単に説明する。
【0012】
図10は、インターレース走査の映像情報が表示される様子を示す概念図である。従来のアナログテレビジョン放送では、1回のインターレース走査により表示される画面の単位をフィールドと呼ぶ。2枚のフィールド画面はお互いの飛び越した走査ラインを補間するような関係にあり、2回のインターレース走査で1枚の画面(これをフレームと呼ぶ。)が完成する。但し、各フィールドの画像は動画像を含む映像情報から生成されるので、動きのある映像において2枚のフィールド画面からフレーム画像を生成すると、図11に示すように、動きのある部分に段差を生じてしまう。
【0013】
一般的に、IP変換処理部30では、プログレッシブ走査の映像情報を生成する際に動画像を検出し、フィールド情報に動画像が含まれていない場合には、図10に示したように2枚のフィールド情報からフレーム情報を生成することにより、元の画像に等価な映像情報を生成し、フィールド情報に動画像が含まれている場合には、各フィールド毎に上下或いは近傍の画素から飛び越されたラインの画素情報を生成することにより、元の画像に近似した映像情報を生成する。
【0014】
図12は、IP変換処理部30の構成を示すブロック図である。301,302,303は、入力されるビデオ信号をフィールド単位で記憶するフィールド情報記憶部であり、入力されたビデオ信号をフィールド毎に順番に記憶部301、302、303、301・・・といように循環的に記憶する。即ち、フィールド情報記憶部301,302,303には、現在、入力されているフィールド情報、1フィールド前に入力されたフィールド情報、2フィールド前に入力されたフィールド情報が、それぞれフィールド毎に各フィールド情報記憶部301,302,303を移りながら記憶されることとなる。
【0015】
図12では、フィールド情報記憶部301に現在、入力されているフィールド情報が記憶され、フィールド情報記憶部302に1フィールド前に入力されたフィールド情報が記憶され、フィールド情報記憶部303に2フィールド前に入力されたフィールド情報が記憶されるものとしている。
【0016】
304は、後述する補間データ選択部308から出力される補間情報を記憶する補間情報記憶部である。記憶制御部305が、これらの情報記憶部301,302,303,304を制御する。
【0017】
記憶制御部305は更に、出力タイミング生成部60により生成された内部水平同期信号と内部垂直同期信号に従い、フィールド情報記憶部301又は補間情報記憶部304からデータを読み出し、表示するための有効情報の出力期間を示すACT信号と共に出力する。
【0018】
比較器306は、フィールド情報記憶部301に記憶されているフィールド情報とフィールド情報記憶部303に記憶されているフィールド情報とを比較することにより、現在、入力されているフィールド情報に動画像が含まれているかどうかを判定する。具体的には、比較器306は、記憶制御部305から出力される有効領域信号により、記憶制御部305から表示の行われる画素情報が出力されていることを検知し、有効領域信号が出力されている期間、フィールド情報記憶部301から読み出された画素情報とフィールド情報記憶部303から読み出された画素情報とを比較し、その結果を画素単位比較情報として出力する。
【0019】
307は、動画像を検出した際に用いられる、上下或いは近傍の画素から飛び越されたラインの画素情報を生成する補間データ生成部、308は、比較器306から出力される画素単位比較情報に従い、補間データ生成部307から出力される画素データ及びフィールド情報記憶部302から読み出された画素データのうち一方を選択して出力する補間データ選択部である。即ち、補間データ選択部308は、比較器306から出力される画素単位比較情報により、現在、入力されているフィールド情報に動画像が含まれていると判断された場合には補間データ生成部307からのデータを選択して出力し、現在、入力されているフィールド情報に動画像が含まれていないと判断された場合には、フィールド情報記憶部302から読み出されたデータを選択して出力する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のIP変換処理では、フィールド情報に動画像が含まれていない場合には元の画像と等価な映像情報を生成できるが、フィールド情報に動画像が含まれている場合には、補間される情報は近傍の画素から近似したものとなり、特に物体の輪郭部においてはぼやけた感じの画像となってしまう。
【0021】
更に、後段の解像度変換処理部40では、このように近傍の画素から近似して生成された画素情報をオリジナルの画素データとみなして補間処理を行ってしまうので、更に画質を劣化させてしまう。
【0022】
補間した情報をオリジナルの画素データとみなして更に処理を加えることで画質の劣化を招くという課題を解決する方法として、特開2001−036831号公報には、補間した情報であることを示す情報を信号に付加する構成が記載されている。しかし、同公報に記載される構成では、IP変換以降の処理において補間した情報であることを示す情報を監視する手段が必要となり、更には、補間した情報がある場合と無い場合とで処理を別に設ける必要があり、処理装置の複雑さを増す。
【0023】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、IP変換処理においてフィールド情報に動画像が含まれている場合にも良質なプログレッシブ画像を生成できる映像情報処理装置を提示することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、インターレース走査による映像情報の処理装置に於いて、飛び越し走査による映像情報を受信する受信手段と、受信手段により受信した映像情報を記憶しておくための映像情報記憶手段と、映像情報記憶手段に記憶されている映像情報に動画情報が含まれていることを検出する動画像検出手段と、映像情報記憶手段に記憶されている映像情報を任意の情報量に変換する解像度変換手段とを備え、更に解像度変換手段は、動画像検出手段による検出結果に応じ、変換する情報量を変える解像度調整手段を備える。
【0025】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0026】
(第1実施例)
図1は、本発明の一実施例としてのIP変換処理部の概略構成ブロック図である。本実施例において、アナログテレビジョン放送をIP変換してプログレッシブ走査の映像情報に変換し、デジタルテレビジョン放送対応の表示装置で表示を行う為の情報に変換するという映像信号のおおまかな流れは、図9に示した従来の映像情報処理装置の構成と同じとなる。
【0027】
図12に示す従来例と比較して、補間情報記憶部304、補間データ生成部307及び補間データ選択部308が削除されている。即ち、本実施例では、近傍の画素からの近似による補間データの生成を行わないので、これらの要素は不要となる。
【0028】
フィールド情報記憶部311,312,313は、フィールド情報記憶部301,302,303と同様に、入力されるビデオ信号をフィールド単位で循環的に記憶する。記憶制御部315は、フィールド情報記憶部311,312,313を制御する。以下の説明では、フィールド情報記憶部311に現在のフィールドの映像情報が格納され、フィールド情報記憶部312には1フィールド前の映像情報が格納され、フィールド情報記憶部313には2フィールド前の映像情報が格納されているとする。
【0029】
比較器316は、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報とフィールド情報記憶部313に記憶されているフィールド情報とを比較し、ビデオ信号処理部20から出力される垂直同期信号のタイミングで、それまでに比較を行った結果の論理オアの情報を1ビットのフィールド単位比較情報として出力する。即ち、比較器316から出力されるフィールド単位比較情報が”1”の場合、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれていることを示し、”0”の場合には、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれていないことを示す。
【0030】
記憶制御部315は、比較器316から出力されるフィールド単位比較情報に応じて、出力すべき映像情報を決定する。即ち、フィールド単位比較情報が”0”の場合、記憶制御部315は、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報とフィールド情報記憶部312に記憶されているフィールド情報とを、出力タイミング生成部から出力される内部水平同期信号のタイミングで交互に出力する。これにより、図10で示すように、1フィールド分過去のフィールド情報を補間データとするIP変換が実現される。
【0031】
フィールド単位比較情報が”1”の場合、記憶制御部315は、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報のみを、出力タイミング生成部から出力される出力水平同期信号の2回に1回の割合で出力する。この様子を、図2に示す。
【0032】
図3は、本発明の一実施例としての解像度変換処理部40の概略構成ブロック図である。
【0033】
401は解像度変換部であり、入力された映像情報を任意の解像度へ変換する。解像度変換部401における解像度変換手法としては、公知の方法を利用できる。例えば、近傍の4画素から補間する画素を求める直線補間手法、又は近傍の16画素から補間する画素を求めるCubic補間手法等が用いられる。
【0034】
402は横方向の倍率を設定するX方向倍率係数設定部、403は、縦方向の倍率を設定するY方向倍率係数設定部である。X方向倍率係数設定部402及びY方向倍率係数設定部403の係数は、制御部70により設定される8ビットのデータであり、上位1ビットが整数部、残りの下位7ビットが小数部を示すものとする。Y方向倍率係数設定部403のデータから、最上位ビットに“0”が付加された静止画用Y方向倍率係数情報404と、最下位ビットに“0”が付加された動画用Y方向倍率係数情報405とが生成される。
【0035】
セレクタ406は、比較器306から出力されるフィールド単位比較情報に従い、情報404,405のどちらか一方を選択して解像度変換部401に供給する。即ち、IP変換処理部30から出力される映像情報がIP変換されたものであれば、Y方向倍率係数設定部403に設定されたデータがそのまま採用され、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれ、IP変換処理部30からIP変換されない映像情報が出力された場合には、Y方向倍率係数設定部403に設定されたデータを2倍したデータが解像度変換部401に渡される。これにより、結果的に、解像度変換部401でIP変換の処理も行われることとなる。
【0036】
解像度変換部401で補間データが生成される様子を、図4に示す。図4は、説明を簡単にするために、解像度変換部401には等倍の設定がされ、IP変換処理部30からはフィールド単位比較情報が”1”で、出力水平同期信号の2回に1回の割合でIP変換されない映像情報が出力される時の様子を示している。
【0037】
図4に示す例のとき、セレクタ406は、Y方向の倍率係数として動画用Y方向倍率係数情報405を選択し、解像度変換部401にはY方向の倍率係数が2倍として入力される。その結果、解像度変換部401は、入力された1ライン分の映像情報から2ライン分の映像情報を生成する。即ち、過去に入力された映像情報と新規に入力された映像情報とから補間データを生成し、生成した出力水平同期信号のタイミングで、生成した補間データを出力すると共に、次の出力水平同期信号のタイミングで、入力された映像情報を出力する。
【0038】
このように、解像度変換部401では、IP変換処理部30において入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれていることが検出されたことによりIP変換されない映像情報が出力され、解像度変換部401において縦方向を本来の倍率係数よりも2倍の倍率係数で処理を行わなければならないとしても、この場合にはIP変換処理部30から1ラインおきに映像情報が出力されるため、解像度変換部401においては高速処理を要求されることなく、本来の処理と同じように処理すれば良いこととなる。
【0039】
以上、説明した構成によれば、インターレース走査の映像情報が入力され、その映像情報をIP変換処理及び解像度変換処理して表示装置に表示させるような映像情報処理装置において、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれているかどうかを検出し、そのフィールド情報に動画像が含まれている場合にはIP変換処理において従来のような近傍の画素からの近似による補間データを生成するといったことを行わずに、入力されたインターレース走査による映像情報をそのまま出力し、後段の解像度変換処理部においてIP変換処理にて生成されなかった補間データを含めた解像度変換処理を行うとしたので、解像度変換処理部では、入力された映像情報をそのまま用いた解像度変換処理が行われることとなり、画質の劣化を抑えた、インターレース走査の映像情報の処理が可能となる。
【0040】
また更に、以上、説明した構成によれば、図12に示した従来のIP変換処理部の構成と図1に示した本発明の一実施例としてのIP変換処理部の構成とを比較してわかるように、IP変換処理部の簡素化を図ることが可能となる。
【0041】
尚、解像度変換部401から出力される、プログレッシブ走査に変換された映像情報は、プログレッシブ走査で映像の表示が行われる表示装置に表示されるものと限ったものではなく、例えばデジタルテレビジョン放送規格での1080Iの表示フォーマットのような、入力される映像情報とは異なる情報量で表示が行われるインターレース走査による表示装置に用いることも、また、映像情報の入力手段を複数有し、一つの入力手段からの映像情報を縮小して複数の入力手段からの映像情報を同時に表示するような表示装置に用いることも可能である。
【0042】
(第2実施例)
第1実施例では、1フィールド分の映像情報から動画像の有無を判断している。即ち、入力された1フィールド分の映像情報の中で1ラインでも動画像が検出された場合には、IP変換処理部ではそのフィールドでのIP変換処理を行わずに、入力されたインターレース走査の映像情報をそのまま出力している。
【0043】
これに対し、第2実施例では、ライン単位で動画像を検出し、動画像の検出されたラインの本数が所定本数以上である場合に、IP変換処理部ではそのフィールドでのIP変換処理を行わずに、入力されたインターレース走査の映像情報をそのまま出力し、動画像の検出されたラインが所定本数未満である場合には、従来通り、静止画個所においては2枚のフィールド情報からフレーム情報を生成し、動画個所においては、各フィールド毎に上下或いは近傍の画素から飛び越されたラインの画素情報を生成してプログレッシブ走査の映像情報へ変換する。
【0044】
図5は、第2実施例でのIP変換処理部30の一構成例を示すブロック図である。図5では、図12で示した従来のIP変換処理部30に対し、動画/静止画判定部319が追加されている。
【0045】
314は、補間情報記憶部304と同様の機能の補間情報記憶部、317は、補間データ生成部307と同様の機能の補間データ生成部、318は、補間データ選択部308と同様の補間データ選択部である。
【0046】
比較器316は、まず、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報とフィールド情報記憶部313に記憶されているフィールド情報とを画素単位で比較し、ビデオ信号処理部20から出力される入力水平同期信号のタイミングで、それまでに比較を行った結果の論理オアの情報をそのラインでの比較情報として出力する。この処理を全ての表示有効画素に対して行い、その結果として全てのラインについて比較情報が生成され、これをライン単位比較情報として出力する。
【0047】
図6は、ライン単位比較情報の生成される様子を示す模式図である。図6は、無地の画面上に“L”という文字が表示されたときの様子を示す。
【0048】
比較器316は、表示有効ラインの画素毎に過去の画素情報との比較を行い、ライン上に1画素でも変化した画素が存在する場合、そのラインにおけるライン単位比較情報に“1”をセットする。このようにして生成されたライン単位比較情報は、入力垂直同期信号のタイミングで動画/静止画判定部319に渡され、その後、全ての情報が“0”にクリアされて、再びライン毎の比較結果が格納される。
【0049】
動画/静止画判定部319は、入力垂直同期信号のタイミングで比較器316から出力されるライン単位比較情報を取りこみ、ライン単位比較情報に含まれる“1”の数を計測し、その値が所定数以上である場合にはフィールド単位比較情報として“1”を出力し、所定数未満である場合にはフィールド単位比較情報として“0”を出力する。
【0050】
記憶制御部315は、動画/静止画判定部319から出力されるフィールド単位比較情報に応じて、出力すべき映像情報を選択する。即ち、フィールド単位比較情報が”0”の場合には、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報と補間情報記憶部314に記憶されている補間情報とを、出力タイミング生成部60から出力される内部水平同期信号のタイミングで交互に出力する。図12を参照して説明したように、比較器316により現在、入力されている画素情報が動画像であると判断された場合には、補間データ生成部317から出力される画素データが、現在、入力されている画素情報が動画像でないと判断された場合にはフィールド情報記憶部312から読み出された画素データが、それぞれ、補間データ選択部318により選択される。フィールド単位比較情報が”1”の場合には、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報のみを、出力タイミング生成部から出力される出力水平同期信号の2回に1回の割合で出力する。
【0051】
本実施例において、解像度変換処理部40の構成は、第1実施例の図3で説明した構成と同じものとなる。
【0052】
以上説明した構成によれば、インターレース走査の映像情報が入力され、その映像情報をIP変換処理及び解像度変換処理して表示装置に表示させるような映像情報処理装置に於いて、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれているかどうかをライン毎に検出し、動画像の検出されたラインの本数が所定本数以上である場合においてのみ、IP変換処理において近傍の画素からの近似による補間データ生成処理を行わずに、入力されたインターレース走査の映像情報をそのまま出力し、後段の解像度変換処理部においてIP変換処理にて生成されなかった補間データを含めた解像度変換処理が行われることとなるので、静止画情報の多い映像情報で尚且つ動画情報の表示が画質の劣化を生じてもわからないくらい小さな領域で行われているような場合には、静止画情報の画質を優先したIP変換処理部でのIP変換処理結果が採用されることとなる。
【0053】
尚、この実施例では、ライン単位で動画/静止画を判定し、その本数でIP変換処理をIP変換処理部で行うか後段の解像度変換処理部で行うかを決定するとしたが、これを、画素単位で動画/静止画を判断し、動画像の検出された画素数が所定画素数以上であるかどうかでIP変換処理をIP変換処理部で行うか後段の解像度変換処理部で行うかを決定することにより、画素単位での処理も可能である。
【0054】
(第3実施例)
第1実施例及び第2実施例では、インターレース走査による映像情報が入力され、その映像情報をIP変換処理及び解像度変換処理して表示装置に表示させるような映像情報処理装置に於いて、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれているかどうかをフィールド単位、ライン単位又は画素単位で自動検出し、そのフィールド情報に動画像が所定量以上含まれている場合にはIP変換処理において近傍の画素からの近似による補間データ生成を行わずに、入力されたインターレース走査の映像情報をそのまま出力し、後段の解像度変換処理部においてIP変換処理にて生成されなかった補間データを含めた解像度変換処理を行う構成を説明した。しかし、たとえ小さな静止画像でも、きれいな映像で見たいという要求が視聴者によってはあるかもしれない。また、第2実施例で示した構成においても、たとえ小さな動画像でもきれいな映像で見たいという要求が視聴者によってはあるかもしれない。
【0055】
そこで、第3実施例として、IP変換処理をIP変換処理部で行うか後段の解像度変換処理部で行うかを自動決定する以外に、どちらかを強制的に選択できる手段を設けることにより、視聴者が好みに応じて静止画情報の表示品位を優先した処理か、動画情報の表示品位を優先した処理かを選択できるようになる。
【0056】
図7は、第3実施例における映像情報処理装置の一構成例を示したブロック図である。図9で示した従来の映像情報処理装置の構成に対し、情報受信部80が付加されている。
【0057】
情報受信部80は、例えば、視聴者により操作されるリモートコントローラから発生される赤外線を受信する赤外線受光部のような、視聴者からの情報を入力する手段であり、情報受信部80が受け取った情報は制御部70に渡され、制御部70は、視聴者により指示された情報に従い各処理部を制御する。この実施例では、視聴者による指示に従い、IP変換処理部30に対し画質選択情報及び自動比較設定情報が出力される。
【0058】
図8は、本実施例でのIP変換処理部30の一構成例を示したブロック図である。図8では、図5で示す第2の実施例におけるIP変換処理部30の構成を示すブロック図に対し、比較情報選択部320が追加されている。
【0059】
比較情報選択部320は単純な切換え機構で構成されており、制御部70から出力される1ビットの自動比較設定情報に従い、動画/静止画判定部319からの出力及び制御部70から出力される画質選択情報のいずれか一方を選択して、フィールド単位比較情報として出力する。
【0060】
制御部70から出力される画質選択情報は1ビットの情報であり、動画/静止画判定部319からの出力と同様に、”0”の場合には、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報と補間情報記憶部314に記憶されている補間情報とを、出力タイミング生成部から出力される内部水平同期信号のタイミングで交互に出力することを指示し、”1”の場合には、フィールド情報記憶部311に記憶されているフィールド情報のみを、出力タイミング生成部から出力される出力水平同期信号の2回に1回の割合で出力することを指示する信号である。
【0061】
即ち、本実施例では、情報受信部80を介して視聴者からIP変換処理を固定にするという指示があった場合、制御部70は自動比較設定情報として“0”を出力することで、比較情報選択部320は制御部70から出力される画質選択情報をフィールド単位比較情報として出力することとなり、動画/静止画判定部319により出力される情報に依らず、制御部70から出力される画質選択情報に従い、IP変換処理部30及び解像度変換処理部40の動作が決定される。
【0062】
また、視聴者からIP変換処理を固定にするという指示が解除された場合、制御部70は、自動比較設定情報として“1”を出力することで、比較情報選択部320は動画/静止画判定部319により出力される情報をフィールド単位比較情報として出力することとなり、第1実施例及び第2実施例で説明したように、入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれているかどうかをフィールド単位、ライン単位又は画素単位で検出し、その検出結果に応じてIP変換処理をIP変換処理部30で行うか後段の解像度変換処理部40で行うかが決定される。
【0063】
ここで、第3実施例における解像度変換処理部40の構成は、第1実施例の図3で説明した構成と同じものとなる。
【0064】
以上説明した構成によれば、IP変換手法を自動で選択するか、強制的に選択するかを切換えることのできる手段を設けたことにより、視聴者により静止画情報の表示品位を優先した処理で行うか或いは動画情報の表示品位を優先した処理で行うかを選択することが可能となる。
【0065】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解できるように、本発明によれば、インターレース走査の映像情報の、画質の劣化を抑えた処理が可能となる。また、従来のIP変換処理手段と比較した場合に、IP変換処理手段の簡素化を図ることが可能となる。
【0066】
ライン単位又は画素単位で動画/静止画を判断し、その数でIP変換処理をIP変換処理部で行うか後段の解像度変換処理部で行うかを決定することにより、静止画情報の多い映像情報で尚且つ動画情報の表示が画質の劣化が生じてもわからないくらい小さな領域で行われているような場合には、たとえ入力された1フィールド分の映像情報に動画像が含まれているとしても、静止画情報の画質を優先した映像情報の処理を行うことが可能となる。
【0067】
IP変換処理をIP変換処理部で行うか後段の解像度変換処理部で行うかを自動決定する以外に、どちらかを強制的に選択できる手段を設けたことにより、視聴者が好みに応じて静止画情報の表示品位を優先した処理で行うか、動画情報の表示品位を優先した処理で行うかを選択することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるIP変換処理部の構成を示したブロック図である。
【図2】第1実施例において,IP変換処理部から映像情報の出力される様子を示すタイミングチャート図である。
【図3】本発明の実施例における解像度変換処理部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施例において、解像度変換処理部から映像情報の出力される様子を示すタイミングチャート図である。
【図5】第2実施例におけるIP変換処理部の構成を示すブロック図である。
【図6】第2実施例において、IP変換処理部にてライン単位比較情報が生成される様子を示す模式図である。
【図7】第3実施例における映像信号処理装置の構成を示したブロック図である。
【図8】第3実施例におけるIP変換処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】従来の映像信号処理装置の構成を示したブロック図である。
【図10】インターレース走査方式の映像信号で映像情報が表現される様子を示した模式図である。
【図11】インターレース走査方式の映像信号で動画像が表現される時の様子を示した模式図である。
【図12】従来のIP変換処理部の構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
10:A/D変換器
20:ビデオ信号処理部
30:IP変換処理部
40:解像度変換処理部
50:D/A変換器
60:出力タイミング生成部
70:制御部
80:情報受信部
301,302,303:フィールド情報記憶部
304:補間情報記憶部
305:記憶制御部
306:比較器
307:補間データ生成部
308:補間データ選択部
311,312,313:フィールド情報記憶部
314:補間情報記憶部
315:記憶制御部
316:比較器
317:補間データ生成部
318:補間データ選択部
319:動画/静止画判定部
320:比較情報選択部
401:解像度変換部
402:X方向倍率係数設定部
403:Y方向倍率係数設定部
404:静止画用Y方向倍率係数情報
405:動画用Y方向倍率係数情報
406:セレクタ
Claims (7)
- 飛び越し走査の映像情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した映像情報を一時記憶する映像情報記憶手段と、
前記映像情報記憶手段に記憶されている映像情報に動画情報が含まれていることを検出する動画像検出手段と、
前記映像情報記憶手段に記憶されている映像情報を任意の情報量に変換する解像度変換手段と、
を備え、
前記解像度変換手段は、前記動画像検出手段による検出結果に応じ、変換する情報量を変更する解像度調整手段を備えることを特徴とする映像情報処理装置。 - 飛び越し走査の映像情報を受信する受信部と、
前記受信手段により受信した映像情報を一時記憶する映像情報記憶手段と、
前記映像情報記憶手段に記憶されている映像情報に動画情報が含まれていることを検出する動画像検出手段と、
前記動画像検出手段による検出結果に応じ、補間情報を生成する補間情報生成手段と、
前記補間情報生成手段により生成された補間情報を記憶する補間情報記憶手段と、
前記動画像検出手段による検出結果に応じ、前記映像情報記憶手段に記憶されている映像情報及び前記補間情報記憶手段に記憶されている映像情報のいずれかを選択して出力する映像情報選択手段と、
前記映像情報選択手段により選択された映像情報を任意の情報量に変換する解像度変換手段と、
を備え、
前記解像度変換手段は、前記動画像検出手段による検出結果に応じ、変換する情報量を変更する解像度調整手段を備えることを特徴とする映像情報処理装置。 - 前記映像情報記憶手段は、
飛び越し走査の一画面の映像情報を一時記憶する第1の映像情報記憶手段と、前記受信部により受信し尚且つ一画面遡った、飛び越し走査による一画面の映像情報を一時記憶する第2の映像情報記憶手段と、
前記受信部により受信し且つ二画面遡った飛び越し走査の一画面の映像情報を一時記憶する第3の映像情報記憶手段と、
を備え、前記動画像検出手段は前記第1の映像情報記憶手段に記憶されている映像情報と前記第3の映像情報記憶手段に記憶されている映像情報とを比較することにより前記第1の映像情報記憶手段に記憶されている映像情報に動画情報が含まれていることを検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の映像情報処理装置。 - 前記動画像検出手段は、飛び越し走査の一画面の走査毎に検出結果を出力することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の映像情報処理装置。
- 前記動画像検出手段は一走査線毎に検出を行い、更に飛び越し走査の一画面の走査毎に検出結果を判定する判定手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の映像情報処理装置。
- 前記動画像検出手段は一情報毎に検出を行い、更に飛び越し走査の一画面の走査毎に検出結果を判定する判定手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の映像情報処理装置。
- 前記映像情報処理装置は更に、前記動画像検出手段による検出結果を強制的に設定する検出結果設定手段を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の映像情報処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002208851A JP2004056316A (ja) | 2002-07-17 | 2002-07-17 | 映像情報処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002208851A JP2004056316A (ja) | 2002-07-17 | 2002-07-17 | 映像情報処理装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004056316A true JP2004056316A (ja) | 2004-02-19 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002208851A Withdrawn JP2004056316A (ja) | 2002-07-17 | 2002-07-17 | 映像情報処理装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004056316A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010193530A (ja) * | 2010-06-11 | 2010-09-02 | Hitachi Ltd | 映像処理装置及び映像表示装置 |
JP2011229191A (ja) * | 2011-08-18 | 2011-11-10 | Hitachi Ltd | 映像処理装置及び映像表示装置 |
-
2002
- 2002-07-17 JP JP2002208851A patent/JP2004056316A/ja not_active Withdrawn
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