JP2004052849A - 配管用管継手の継手構造及びその継手部の組付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属製の環状体を用いてスプリング座とすることで、安価で製品の軽量化を図ることが出来、加工時間の短縮と耐久性を向上させることが出来る配管用管継手の継手構造及びその継手部の組付け方法を提供する。
【解決手段】この発明の実施形態は、雌継手6のストレート状の先端外周面5に所定の深さの環状溝15を形成し、この環状溝15に、前記スリーブ8の内側に配設するスプリング7の一端側を支持するワッシャーを塑性変形させた環状のスプリング座16(塑性変形後の部材)を係合させて構成したものである。この発明にかかるスプリング座16は、予め鉄等の金属材料により円錐台状の環状体16a(塑性変形前)に加工し、そしてこの円錐台状の環状体16aは、塑性変形前は、内径D1 が前記環状溝15の外径D2 よりも大きく、平板状に塑性変形させた後、即ち、スプリング座16に加工した後は、内径D1 が環状溝15の外径D2 より小径となるように形成してある。
【選択図】図3
【解決手段】この発明の実施形態は、雌継手6のストレート状の先端外周面5に所定の深さの環状溝15を形成し、この環状溝15に、前記スリーブ8の内側に配設するスプリング7の一端側を支持するワッシャーを塑性変形させた環状のスプリング座16(塑性変形後の部材)を係合させて構成したものである。この発明にかかるスプリング座16は、予め鉄等の金属材料により円錐台状の環状体16a(塑性変形前)に加工し、そしてこの円錐台状の環状体16aは、塑性変形前は、内径D1 が前記環状溝15の外径D2 よりも大きく、平板状に塑性変形させた後、即ち、スプリング座16に加工した後は、内径D1 が環状溝15の外径D2 より小径となるように形成してある。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、配管用管継手の継手構造及びその継手部の組付け方法にかかわり、更に詳しくはボールロック式配管用継手の継手構造と、その継手部の組付け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ボールロック式配管用継手の施錠機構としては、例えば、図5及び図6に示すように、円筒外周面1に凹状の環状凹部2を形成した雄継手3と、該雄継手3の円筒外周面1に嵌合し、かつ前記環状凹部2に嵌合する複数のロックボール4を円筒状の先端外周面5の同一円周上に形成した貫通穴5aに配設した雌継手6と、該雌継手6の先端外周面5に、スプリング7を介してスライド可能に嵌合し、内径部6aで前記ロックボール4を環状凹部2に押圧させて雄継手3と雌継手6とを施錠させるスリーブ8とで構成されている。
【0003】
前記スリーブ8は、雌継手6の先端外周面5を軸方向にスライドし、該スリーブ8を移動させることにより前記貫通穴5aに配設したロックボール4を径方向に移動または押圧させるようにすることで、雄継手3と雌継手6とを施錠または解除するものである。
【0004】
また、自動に施錠させるために、前記雌継手6の先端外周面5とスリーブ8との間に、常時スリーブ8を施錠方向(ロックボール4をスリーブ8の内径部6aで環状凹部2に押圧させる方向)に附勢させる圧縮させた上記スプリング7を介在させてある。
【0005】
ところで、上記のようなスプリング7を介在させるためには、スプリング7の両端を支持させるスプリング座が必要となり、従来はこのスプリング座として、スリーブ8の内壁面の先端8aと、雌継手6の先端外周面5を加工した段付き部9をスプリング座としている。
【0006】
なお、10は雌継手6の先端外周面5に取付けたスリーブ8のストッパリング、11は雄継手3と雌継手6との間に介在させたOリング、12a,12bは雄継手3と雌継手6との内部に収容された開閉バルブを示している。
【0007】
また、ボールロック式配管用継手の施錠機構におけるスプリング座の他の従来例としては、図7に示すように、上記の段付き部9の代わりに雌継手6の先端外周面5に環状溝13を形成し、この環状溝13に外径及び内径が拡縮可能なC型または円環状の樹脂製のリング14をスプリング座としているものも提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、前者の場合には、スプリング座を形成するためには、雌継手6の先端外周面5を段付きに加工せざるを得なく、切削時間がかかる上に雌継手6の外径を大きくする必要があり、材料コストが高くなると共に、重量増加となる問題があった。
【0009】
また、後者の環状溝13に樹脂製のリング14を嵌合させてスプリング座とする構造のものは、耐熱性に劣り、外力による変形が考えられ、耐久性の点において問題があった。
【0010】
この発明は、かかる従来の問題点に着目して案出されたもので、金属製の環状体を用いてスプリング座とすることで、安価で製品の軽量化を図ることが出来、加工時間の短縮と耐久性を向上させることが出来る配管用管継手の継手構造及び及びその継手部の組付け方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するため、この発明の配管用管継手の継手構造は、円筒外周面に環状凹部を形成した雄継手と、該雄継手に嵌合し、かつ前記環状凹部に嵌合する複数のロックボールを先端外周面の同一円周上に配設した雌継手と、該雌継手の先端外周面に、スプリングを介してスライド可能に嵌合し、内径部で前記ロックボールを押圧させて雄継手と雌継手とを施錠させるスリーブとから成る配管用管継手の継手構造において、前記雌継手の先端外周面に環状溝を形成し、この環状溝に、前記スリーブの内側に配設するスプリングの一端側を支持するワッシャーを塑性変形させた環状のスプリング座を係合させて構成したことを要旨とするものである。
【0012】
また、前記スプリング座は、スプリング座は、予め金属材料により円錐台状の環状体に加工し、このスプリング座は、塑性変形前は内径が前記雌継手の環状溝の外径よりも大きく、平板状に塑性変形させた後は内径が雌継手の環状溝の外径より小径となるように形成するものである。
【0013】
このように、雌継手の先端外周面に環状溝を形成し、この環状溝に、予め金属材料により円錐台状の環状体に加工し、塑性変形前は内径が前記環状溝の外径よりも大きく、平板状に塑性変形させた後は内径が環状溝の外径より小径となるようにスプリング座を形成するので、従来のように雌継手の先端外周面に段付き加工を施す必要がなく、安価で製品の軽量化を図ることが出来、加工時間の短縮と耐久性を向上させることが出来るものである。
【0014】
また、この発明の配管用管継手の継手部の組付け方法は、円筒状の雌継手の先端内部に、環状凹部を形成した雄継手を嵌合し、前記雌継手の先端外周面の同一円周上に配設した複数のロックボールを雄継手の円筒外周面に形成した環状凹部に係合させた状態で、雌継手の先端外周面にスライド可能に嵌合したスリーブをスプリングを介してスライドさせ、スリーブの内径部で前記ロックボールを押圧させて雄継手と雌継手とを施錠させる配管用管継手の継手部の組付け方法において、前記雌継手の先端外周面にワッシャー係合用の環状溝を形成し、この環状溝に、塑性変形前は内径が前記環状溝の外径よりも大きく、平板状のスプリング座に塑性変形させた後は内径が環状溝の外径より小径となるように予め金属材料により形成した円錐台状の環状体を配設し、該環状体を治具により加圧して平板状に塑性変形させて環状のスプリング座に加工すると共に環状溝に係合させ、前記スリーブの先端内側と前記雌継手の先端外周面に係合させたスプリング座とでスプリングを支持させることを要旨とするものである。
【0015】
また、前記塑性変形前の円錐台状の環状体は、予め金属製の平板状の環状体を先端円錐状の治具を用いて内径が前記環状溝の外径よりも大きく形成し、平板状のスプリング座に塑性変形させた後は内径が環状溝の外径より小径となるように加圧加工により成形するものである。
【0016】
このように、予め雌継手の先端外周面に段付き加工を施す必要がなく、切削加工による切削量も少なく、加工時間の短縮化を図ることが出来ると共に、樹脂製のスプリング座に比べて耐熱性の向上、外力による変形の影響が小さく、耐久性を著しく向上させることが出来るものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づきこの発明の実施の形態を説明する。
【0018】
なお、従来例と同一構成要素は、同一符号を付して説明は省略する。
【0019】
図1は、この発明を実施した配管用管継手の継手構造の組付けた状態の半断面図、図2は雌継手の要部半断面図、図3はスプリング座を構成する塑性変形前の円錐台状の環状体の斜視図、図4は図2のA部の拡大断面図を示し、3は、円筒外周面1に凹状の環状凹部2を形成した雄継手、6は複数のロックボール4を円筒状の先端外周面5の同一円周上に形成した貫通穴5aに配設した雌継手、7はスプリング、8は雄継手3と雌継手6とを施錠させるスリーブを示している。
【0020】
更に、10は雌継手6の先端外周面5に取付けたスリーブ8のストッパリング、11は雄継手3と雌継手6との間に介在させたOリング、12a,12bは雄継手3と雌継手6との内部に収容された開閉バルブを示している。
【0021】
この発明の実施形態は、雌継手6のストレート状の先端外周面5に所定の深さの環状溝15を形成し、この環状溝15に、前記スリーブ8の内側に配設するスプリング7の一端側を支持するワッシャーを塑性変形させた環状のスプリング座16(塑性変形後の部材)を係合させて構成したものである。
【0022】
即ち、この発明にかかるスプリング座16は、予め鉄等の金属材料により図4の実線に示すように円錐台状の環状体16a(塑性変形前)に加工し、そしてこの円錐台状の環状体16aは、塑性変形前は、内径D1 が前記環状溝15の外径D2 よりも大きく、平板状に塑性変形させた後、即ち、スプリング座16に加工した後は、図4の一点鎖線に示すように、内径D1 が環状溝15の外径D2 より小径となるように形成してある。
【0023】
即ち、塑性変形前は、環状体16aの内径D1 >環状溝15の外径D2
塑性変形後は、スプリング座16の内径D1 <環状溝15の外径D2
となるように形成することで、スプリング座16は環状溝15から脱落することなくスプリング7を支持させることが出来る。
【0024】
なお、塑性変形前の環状体16aの内径D1 としては、環状溝15の外径D2 よりも大きく、雌継手6のストレート状の先端外周面5を挿通できる大きさ程度であれば良く、また塑性変形後のスプリング座16の内径D1 は、環状溝15内に係合できる程度縮経すれば良い。
【0025】
また、このようなスプリング座16として加工する方法は、前記塑性変形前の円錐台状の環状体16aは、予め金属製の平板状の環状体を先端円錐状の治具を用いてプレス等により内径D1 が前記環状溝15の外径D2 よりも大きく、またプレス等により平板状のスプリング座16に塑性変形させた後は内径D1 が環状溝15の外径D2 より小径となるように加圧加工するものである。
【0026】
このように、雌継手6の先端外周面5に予め環状溝15を形成し、この環状溝部15に、塑性変形前は内径D1 が前記環状溝15の外径D2 よりも大きく、平板状に塑性変形させた後は内径D1 が環状溝15の外径D2 より小径となるように予め金属材料により形成した円錐台状の環状体16aを配設し、該環状体16aを治具によりプレス等により加圧して平板状に塑性変形させて環状のスプリング座16に加工すると共に環状溝15に係合させることで、前記スリーブ8の先端内側と前記雌継手6の先端外周面5に係合させたスプリング座16とでスプリング7を支持させることが出来る。
【0027】
このようにすることで、予め雌継手6の先端外周面5に段付き加工を施す必要がなく、切削加工による切削量も少なく、加工時間の短縮化を図ることが出来ると共に、樹脂製のスプリング座に比べて耐熱性の向上、外力による変形の影響が小さく、耐久性を著しく向上させることが出来るものである。
【0028】
【発明の効果】
この発明は、上記のように構成したので、以下のような優れた効果を奏するものである。
(a).従来のように雌継手の先端外周面に段付き加工を施す必要がなく、安価で製品の軽量化を図ることが出来、加工時間の短縮と耐久性を向上させることが出来る。
(b).予め雌継手の先端外周面に段付き加工を施す必要がなく、切削加工による切削量も少なく、加工時間の短縮化を図ることが出来ると共に、樹脂製のスプリング座に比べて耐熱性の向上、外力による変形の影響が小さく、耐久性を著しく向上させることが出来る。
(c).スプリング座は金属材料を使用し、環状の形態で塑性変形しているので、環状溝から脱落することはなく、スプリングを確実に支持することが出来る。
(d).従来と同様な性能を担保しつつ、軽量、コンパクトで、低コストの製品を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施した配管用管継手の継手構造の組付けた状態の半断面図である。
【図2】この発明の雌継手の要部半断面図である。
【図3】スプリング座を構成する塑性変形前の円錐台状の環状体の斜視図である。
【図4】図2のA部の拡大断面図である。
【図5】従来の配管用管継手の継手構造の組付けた状態の半断面図である。
【図6】図5のB部の拡大断面図である。
【図7】従来の他の配管用管継手の継手構造の組付けた状態の半断面図である。
【符号の説明】
1 円筒外周面 2 環状凹部
3 雄継手 4 ロックボール
5 先端外周面 5a 貫通穴
6 雌継手 6a 内径部
7 スプリング 8 スリーブ
8a スリーブの内壁面の先端 9 段付き部
10 ストッパリング 11 Oリング
12a,12b 開閉バルブ
13 環状溝 14 樹脂製のリング
15 環状溝 16 スプリング座
16a 環状体 D1 環状体またはスプリング座の内径
D2 環状溝の外径
【発明の属する技術分野】
この発明は、配管用管継手の継手構造及びその継手部の組付け方法にかかわり、更に詳しくはボールロック式配管用継手の継手構造と、その継手部の組付け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ボールロック式配管用継手の施錠機構としては、例えば、図5及び図6に示すように、円筒外周面1に凹状の環状凹部2を形成した雄継手3と、該雄継手3の円筒外周面1に嵌合し、かつ前記環状凹部2に嵌合する複数のロックボール4を円筒状の先端外周面5の同一円周上に形成した貫通穴5aに配設した雌継手6と、該雌継手6の先端外周面5に、スプリング7を介してスライド可能に嵌合し、内径部6aで前記ロックボール4を環状凹部2に押圧させて雄継手3と雌継手6とを施錠させるスリーブ8とで構成されている。
【0003】
前記スリーブ8は、雌継手6の先端外周面5を軸方向にスライドし、該スリーブ8を移動させることにより前記貫通穴5aに配設したロックボール4を径方向に移動または押圧させるようにすることで、雄継手3と雌継手6とを施錠または解除するものである。
【0004】
また、自動に施錠させるために、前記雌継手6の先端外周面5とスリーブ8との間に、常時スリーブ8を施錠方向(ロックボール4をスリーブ8の内径部6aで環状凹部2に押圧させる方向)に附勢させる圧縮させた上記スプリング7を介在させてある。
【0005】
ところで、上記のようなスプリング7を介在させるためには、スプリング7の両端を支持させるスプリング座が必要となり、従来はこのスプリング座として、スリーブ8の内壁面の先端8aと、雌継手6の先端外周面5を加工した段付き部9をスプリング座としている。
【0006】
なお、10は雌継手6の先端外周面5に取付けたスリーブ8のストッパリング、11は雄継手3と雌継手6との間に介在させたOリング、12a,12bは雄継手3と雌継手6との内部に収容された開閉バルブを示している。
【0007】
また、ボールロック式配管用継手の施錠機構におけるスプリング座の他の従来例としては、図7に示すように、上記の段付き部9の代わりに雌継手6の先端外周面5に環状溝13を形成し、この環状溝13に外径及び内径が拡縮可能なC型または円環状の樹脂製のリング14をスプリング座としているものも提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、前者の場合には、スプリング座を形成するためには、雌継手6の先端外周面5を段付きに加工せざるを得なく、切削時間がかかる上に雌継手6の外径を大きくする必要があり、材料コストが高くなると共に、重量増加となる問題があった。
【0009】
また、後者の環状溝13に樹脂製のリング14を嵌合させてスプリング座とする構造のものは、耐熱性に劣り、外力による変形が考えられ、耐久性の点において問題があった。
【0010】
この発明は、かかる従来の問題点に着目して案出されたもので、金属製の環状体を用いてスプリング座とすることで、安価で製品の軽量化を図ることが出来、加工時間の短縮と耐久性を向上させることが出来る配管用管継手の継手構造及び及びその継手部の組付け方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するため、この発明の配管用管継手の継手構造は、円筒外周面に環状凹部を形成した雄継手と、該雄継手に嵌合し、かつ前記環状凹部に嵌合する複数のロックボールを先端外周面の同一円周上に配設した雌継手と、該雌継手の先端外周面に、スプリングを介してスライド可能に嵌合し、内径部で前記ロックボールを押圧させて雄継手と雌継手とを施錠させるスリーブとから成る配管用管継手の継手構造において、前記雌継手の先端外周面に環状溝を形成し、この環状溝に、前記スリーブの内側に配設するスプリングの一端側を支持するワッシャーを塑性変形させた環状のスプリング座を係合させて構成したことを要旨とするものである。
【0012】
また、前記スプリング座は、スプリング座は、予め金属材料により円錐台状の環状体に加工し、このスプリング座は、塑性変形前は内径が前記雌継手の環状溝の外径よりも大きく、平板状に塑性変形させた後は内径が雌継手の環状溝の外径より小径となるように形成するものである。
【0013】
このように、雌継手の先端外周面に環状溝を形成し、この環状溝に、予め金属材料により円錐台状の環状体に加工し、塑性変形前は内径が前記環状溝の外径よりも大きく、平板状に塑性変形させた後は内径が環状溝の外径より小径となるようにスプリング座を形成するので、従来のように雌継手の先端外周面に段付き加工を施す必要がなく、安価で製品の軽量化を図ることが出来、加工時間の短縮と耐久性を向上させることが出来るものである。
【0014】
また、この発明の配管用管継手の継手部の組付け方法は、円筒状の雌継手の先端内部に、環状凹部を形成した雄継手を嵌合し、前記雌継手の先端外周面の同一円周上に配設した複数のロックボールを雄継手の円筒外周面に形成した環状凹部に係合させた状態で、雌継手の先端外周面にスライド可能に嵌合したスリーブをスプリングを介してスライドさせ、スリーブの内径部で前記ロックボールを押圧させて雄継手と雌継手とを施錠させる配管用管継手の継手部の組付け方法において、前記雌継手の先端外周面にワッシャー係合用の環状溝を形成し、この環状溝に、塑性変形前は内径が前記環状溝の外径よりも大きく、平板状のスプリング座に塑性変形させた後は内径が環状溝の外径より小径となるように予め金属材料により形成した円錐台状の環状体を配設し、該環状体を治具により加圧して平板状に塑性変形させて環状のスプリング座に加工すると共に環状溝に係合させ、前記スリーブの先端内側と前記雌継手の先端外周面に係合させたスプリング座とでスプリングを支持させることを要旨とするものである。
【0015】
また、前記塑性変形前の円錐台状の環状体は、予め金属製の平板状の環状体を先端円錐状の治具を用いて内径が前記環状溝の外径よりも大きく形成し、平板状のスプリング座に塑性変形させた後は内径が環状溝の外径より小径となるように加圧加工により成形するものである。
【0016】
このように、予め雌継手の先端外周面に段付き加工を施す必要がなく、切削加工による切削量も少なく、加工時間の短縮化を図ることが出来ると共に、樹脂製のスプリング座に比べて耐熱性の向上、外力による変形の影響が小さく、耐久性を著しく向上させることが出来るものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づきこの発明の実施の形態を説明する。
【0018】
なお、従来例と同一構成要素は、同一符号を付して説明は省略する。
【0019】
図1は、この発明を実施した配管用管継手の継手構造の組付けた状態の半断面図、図2は雌継手の要部半断面図、図3はスプリング座を構成する塑性変形前の円錐台状の環状体の斜視図、図4は図2のA部の拡大断面図を示し、3は、円筒外周面1に凹状の環状凹部2を形成した雄継手、6は複数のロックボール4を円筒状の先端外周面5の同一円周上に形成した貫通穴5aに配設した雌継手、7はスプリング、8は雄継手3と雌継手6とを施錠させるスリーブを示している。
【0020】
更に、10は雌継手6の先端外周面5に取付けたスリーブ8のストッパリング、11は雄継手3と雌継手6との間に介在させたOリング、12a,12bは雄継手3と雌継手6との内部に収容された開閉バルブを示している。
【0021】
この発明の実施形態は、雌継手6のストレート状の先端外周面5に所定の深さの環状溝15を形成し、この環状溝15に、前記スリーブ8の内側に配設するスプリング7の一端側を支持するワッシャーを塑性変形させた環状のスプリング座16(塑性変形後の部材)を係合させて構成したものである。
【0022】
即ち、この発明にかかるスプリング座16は、予め鉄等の金属材料により図4の実線に示すように円錐台状の環状体16a(塑性変形前)に加工し、そしてこの円錐台状の環状体16aは、塑性変形前は、内径D1 が前記環状溝15の外径D2 よりも大きく、平板状に塑性変形させた後、即ち、スプリング座16に加工した後は、図4の一点鎖線に示すように、内径D1 が環状溝15の外径D2 より小径となるように形成してある。
【0023】
即ち、塑性変形前は、環状体16aの内径D1 >環状溝15の外径D2
塑性変形後は、スプリング座16の内径D1 <環状溝15の外径D2
となるように形成することで、スプリング座16は環状溝15から脱落することなくスプリング7を支持させることが出来る。
【0024】
なお、塑性変形前の環状体16aの内径D1 としては、環状溝15の外径D2 よりも大きく、雌継手6のストレート状の先端外周面5を挿通できる大きさ程度であれば良く、また塑性変形後のスプリング座16の内径D1 は、環状溝15内に係合できる程度縮経すれば良い。
【0025】
また、このようなスプリング座16として加工する方法は、前記塑性変形前の円錐台状の環状体16aは、予め金属製の平板状の環状体を先端円錐状の治具を用いてプレス等により内径D1 が前記環状溝15の外径D2 よりも大きく、またプレス等により平板状のスプリング座16に塑性変形させた後は内径D1 が環状溝15の外径D2 より小径となるように加圧加工するものである。
【0026】
このように、雌継手6の先端外周面5に予め環状溝15を形成し、この環状溝部15に、塑性変形前は内径D1 が前記環状溝15の外径D2 よりも大きく、平板状に塑性変形させた後は内径D1 が環状溝15の外径D2 より小径となるように予め金属材料により形成した円錐台状の環状体16aを配設し、該環状体16aを治具によりプレス等により加圧して平板状に塑性変形させて環状のスプリング座16に加工すると共に環状溝15に係合させることで、前記スリーブ8の先端内側と前記雌継手6の先端外周面5に係合させたスプリング座16とでスプリング7を支持させることが出来る。
【0027】
このようにすることで、予め雌継手6の先端外周面5に段付き加工を施す必要がなく、切削加工による切削量も少なく、加工時間の短縮化を図ることが出来ると共に、樹脂製のスプリング座に比べて耐熱性の向上、外力による変形の影響が小さく、耐久性を著しく向上させることが出来るものである。
【0028】
【発明の効果】
この発明は、上記のように構成したので、以下のような優れた効果を奏するものである。
(a).従来のように雌継手の先端外周面に段付き加工を施す必要がなく、安価で製品の軽量化を図ることが出来、加工時間の短縮と耐久性を向上させることが出来る。
(b).予め雌継手の先端外周面に段付き加工を施す必要がなく、切削加工による切削量も少なく、加工時間の短縮化を図ることが出来ると共に、樹脂製のスプリング座に比べて耐熱性の向上、外力による変形の影響が小さく、耐久性を著しく向上させることが出来る。
(c).スプリング座は金属材料を使用し、環状の形態で塑性変形しているので、環状溝から脱落することはなく、スプリングを確実に支持することが出来る。
(d).従来と同様な性能を担保しつつ、軽量、コンパクトで、低コストの製品を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施した配管用管継手の継手構造の組付けた状態の半断面図である。
【図2】この発明の雌継手の要部半断面図である。
【図3】スプリング座を構成する塑性変形前の円錐台状の環状体の斜視図である。
【図4】図2のA部の拡大断面図である。
【図5】従来の配管用管継手の継手構造の組付けた状態の半断面図である。
【図6】図5のB部の拡大断面図である。
【図7】従来の他の配管用管継手の継手構造の組付けた状態の半断面図である。
【符号の説明】
1 円筒外周面 2 環状凹部
3 雄継手 4 ロックボール
5 先端外周面 5a 貫通穴
6 雌継手 6a 内径部
7 スプリング 8 スリーブ
8a スリーブの内壁面の先端 9 段付き部
10 ストッパリング 11 Oリング
12a,12b 開閉バルブ
13 環状溝 14 樹脂製のリング
15 環状溝 16 スプリング座
16a 環状体 D1 環状体またはスプリング座の内径
D2 環状溝の外径
Claims (4)
- 円筒外周面に環状凹部を形成した雄継手と、該雄継手に嵌合し、かつ前記環状凹部に嵌合する複数のロックボールを先端外周面の同一円周上に配設した雌継手と、該雌継手の先端外周面に、スプリングを介してスライド可能に嵌合し、内径部で前記ロックボールを押圧させて雄継手と雌継手とを施錠させるスリーブとから成る配管用管継手の継手構造において、
前記雌継手の先端外周面に環状溝を形成し、この環状溝に、前記スリーブの内側に配設するスプリングの一端側を支持するワッシャーを塑性変形させた環状のスプリング座を係合させて構成したことを特徴とする配管用管継手の継手構造。 - 前記スプリング座は、予め金属材料により円錐台状の環状体に加工し、このスプリング座は、塑性変形前は内径が前記雌継手の環状溝の外径よりも大きく、平板状に塑性変形させた後は内径が雌継手の環状溝の外径より小径となるように形成した請求項1に記載の配管用管継手の継手構造。
- 円筒状の雌継手の先端内部に、環状凹部を形成した雄継手を嵌合し、前記雌継手の先端外周面の同一円周上に配設した複数のロックボールを雄継手の円筒外周面に形成した環状凹部に係合させた状態で、雌継手の先端外周面にスライド可能に嵌合したスリーブをスプリングを介してスライドさせ、スリーブの内径部で前記ロックボールを押圧させて雄継手と雌継手とを施錠させる配管用管継手の継手部の組付け方法において、
前記雌継手の先端外周面にワッシャー係合用の環状溝を形成し、この環状溝に、塑性変形前は内径が前記環状溝の外径よりも大きく、平板状のスプリング座に塑性変形させた後は内径が環状溝の外径より小径となるように予め金属材料により形成した円錐台状の環状体を配設し、該環状体を治具により加圧して平板状に塑性変形させて環状のスプリング座に加工すると共に環状溝に係合させ、前記スリーブの先端内側と前記雌継手の先端外周面に係合させたスプリング座とでスプリングを支持させる配管用管継手の継手部の組付け方法。 - 前記塑性変形前の円錐台状の環状体は、予め金属製の平板状の環状体を先端円錐状の治具を用いて内径が前記環状溝の外径よりも大きく形成し、平板状のスプリング座に塑性変形させた後は内径が環状溝の外径より小径となるように加圧加工により成形する請求項3に記載の配管用管継手の継手部の組付け方法。
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