JP2004051866A - 水・畜産物含有有効成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】脂溶性成分を含有する水・畜産物植物とデンプン及び脂質可溶性溶媒の混合物にサイクロデキストリン合成酵素を加えて処理することを特徴とする脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法並びに当該包接物を利用した食品、化粧品又は医薬品。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水・畜産物、すなわち水産物と畜産物含有有効成分のサイクロデキストリン(以下、CDと称することがある。)包接物の製造方法に関し、詳しくは水・畜産物とデンプンを原材料として利用し、水・畜産物に含まれる有効成分のCD包接物を効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より水・畜産物に含まれる各種の有効成分は、生体調節機能に有効であることが良く知られており、これら成分は食品、化粧品、医薬品等に広く用いられている。
例えば、さば、いか、ウナギ等の水産物には、EPA、DHA、不飽和脂肪酸が多く含まれている。水産物に含まれている不飽和脂肪酸は、油状として利用されている。
しかし、これら有効成分は脂溶性であるため、例えば食品に使用した場合、水分含有率が多い食品中では、安定性に欠ける性質があり、いずれもその使用形態に制約を受けているのが実状である。
【0003】
上記課題を解消する方法として、特開2000−313897号公報には、γ−CDにより包接したω−3ポリ不飽和脂肪酸含有アシルグリセロールの安定化方法が提案されている。
また、特開平6−32883号公報には、クロロフィル、ステロイド、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、その他の分子量の大きい疎水性物質の包接に利用可能な大環状CDの製造法が提案されている。
【0004】
しかし、現在のCDの生産方法は、特に米デンプンの糊化温度が65℃と他のデンプンに比べ高いため、(a) デンプンに水を加えて65℃以上で加熱して糊化させる、(b) 冷却する、(c) 酵素を加えて適温で反応させる、(d) 乾燥する、の4工程が必要となる。
さらに、脂溶性ビタミンや不飽和脂肪酸などを粉末化するためには、(1) 有機溶媒による脂溶性ビタミンや不飽和脂肪酸の抽出、(2) CD溶液と脂溶性ビタミンや不飽和脂肪酸を攪拌する、(3) 乾燥する、の3工程が必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上記の従来技術によれば、水・畜産物有効成分のCD包接物を製造するためには、複雑な工程を経なければならない。
そこで、本発明の目的は、水・畜産物とデンプンの混合物にサイクロデキストリン合成酵素(以下、CGTaseと称することがある。)を反応させるという簡便な工程での水・畜産物有効成分のCD包接物を製造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討した結果、目的とする水・畜産物含有有効成分のCD包接物は、図1に示すように、水・畜産物とデンプン (デンプンとしては糊化デンプンが望ましい。)を原料としてエタノール等の脂質可溶性溶媒存在下でデンプンをCGTaseと反応させることによりCDを製造し、同時にエタノールで抽出した水・畜産物含有有効成分をCDで包接することによって、水・畜産物含有有効成分のCD包接物を製造できることを見出した。かかる知見に基づいて本発明に到達した。
【0007】
請求項1記載の本発明は、脂溶性成分を含有する水・畜産物、デンプン及び脂質可溶性溶媒の混合物にサイクロデキストリン合成酵素を加えて処理することを特徴とする脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法である。
請求項2記載の本発明は、水・畜産物が、魚介類、牛又は豚である請求項1記載の脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法である。
請求項3記載の本発明は、水・畜産物が、粉末、粒状もしくは懸濁物である請求項1又は2に記載の脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法である。
請求項4記載の本発明は、脂質可溶性溶媒の濃度が、5〜30%(容量)である請求項1〜3のいずれかに記載の脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法である。
請求項5記載の本発明は、サイクロデキストリン合成酵素が、耐熱性のものであり、デンプン1g当たり0.1〜10THU用いる請求項1〜4のいずれかに記載の脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法である。
【0008】
請求項6記載の本発明は、筋子、米デンプン及びエタノールを混合し、これにサイクロデキストリン合成酵素を加えて50〜65℃で24〜48時間振盪しながら処理することを特徴とするビタミンE類のサイクロデキストリン包接物の製造方法である。
請求項7記載の本発明は、イカの内臓、米デンプン及びエタノールを混合し、これにサイクロデキストリン合成酵素を加えて50〜65℃で24〜48時間振盪しながら処理することを特徴とするDHAのサイクロデキストリン包接物の製造方法である。
請求項8記載の本発明は、さば、米デンプン及びエタノールを混合し、これにサイクロデキストリン合成酵素を加えて50〜65℃で24〜48時間振盪しながら処理することを特徴とするEPA及びDHAのサイクロデキストリン包接物の製造方法である。
請求項9記載の本発明は、豚肉又は牛肉、馬鈴薯デンプン及びエタノールを混合し、これにサイクロデキストリン合成酵素を加えて50〜65℃で24〜48時間振盪しながら処理することを特徴とする不飽和脂肪酸のサイクロデキストリン包接物の製造方法である。
請求項10記載の本発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の方法で得られた抗酸化作用を有する脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物である。
請求項11記載の本発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の方法で得られた脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物を含有する食品である。
請求項12記載の本発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の方法で得られた脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物を含有する化粧品又は医薬品である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の対象とされる水・畜産物中に含まれる有効成分と当該成分を含む水・畜産物について示すと、ビタミンE類(ウナギ、アンコウ、卵、筋子、たらこ、あゆ等)、ビタミンA類(牛レバー、豚レバー、鶏レバー、卵、牛乳、ウナギ、銀鱈、ホタルイカ、鱧、穴子、鰯、あゆ、ウニ等)、ビタミンD(サンマ、鰹、鰯、鮭、カレイ、鯖、卵、牛乳等)、飽和又は不飽和脂肪酸(牛、豚、馬、羊、鶏、鯨、卵、牛乳、鮭、鯖、サンマ、鱈、ウナギ等)、DHA(マグロ、ブリ、鯖、サンマ、イカ、鰹、カレイ、ヒラメ、鱈、鰯、鰺、ウナギ、穴子、ニジマス等)、EPA(アンコウ、サンマ、ブリ、鰺、鰹、カレイ、ヒラメ、鱈、鰯、マグロ、鯖、鯛、ハマチ、ウナギ、筋子等)などを挙げることができる。
なお、水・畜産物以外の動物に由来する脂溶性成分に対しても本発明を適用することができる。その他、動物に由来する水溶性成分、例えば色素、ビタミンB類、ビタミンCなどについても本発明によりCD包接物を得ることができる。
これら水・畜産物は、その有効成分を溶媒によって効率よく抽出させるため、粉末、粒状もしくは懸濁物の形態で用いることが好ましい。
本発明においては、上記水・畜産物の他にデンプンを原料として用いるが、デンプンの起源は問わず各種のものを任意に使用できるが、糊化デンプンが好ましい。
【0010】
水・畜産物含有有効成分を抽出するための溶媒としては、当該有効成分を抽出することができる全ての溶媒が利用可能であるが、特に脂質可溶性溶媒が適当であり、エタノール、メタノール、アセトン、エーテル、ヘキサン等を好適に使用することができる。
抽出溶媒としてエタノールを用いる場合を例として説明すると、エタノールの濃度は5〜30%(容量)、好ましくは20〜25%(容量)のものを用いる。
【0011】
CGTaseは、デンプンと反応してCDを合成する作用を有する。この酵素は主に微生物に由来するが、その起源は特に限定されない。市販されているCGTaseの他、CGTase生産微生物の培養物等を粗酵素として使用することができる。なお、糊化デンプンと反応させることを考慮すると、酵素は耐熱性のものが好ましい。
本発明においては、CGTase以外の酵素、例えば4−α−グルカノトランスフェラーゼ(D酵素、不均化酵素、デキストリングリコシルトランスフェラーゼ、トランス−α−グリコシラーゼ、デキストリントランスグリコシラーゼ)等の環状糖を生成する酵素のいずれも使用することができる。
【0012】
次に、本発明による脂溶性成分のCD包接物の製造方法について説明する。水畜産物、デンプンと脂質可溶性溶媒の混合物にCGTaseを加えて処理すると、デンプンとCGTaseの反応によってCDが生成し、さらにエタノール等の脂質可溶性溶媒によって抽出された水畜産物含有有効成分である脂溶性成分は当該CDで包接される。
このように、本発明によれば、従来のような複雑な工程を必要としないで、簡便な方法で水畜産物含有有効成分のCD包接物を製造することができる。
【0013】
本発明に用いる水・畜産物は、有効成分として脂溶性成分(ビタミンA、E、K等の脂溶性ビタミン類、飽和及び/又は不飽和脂肪酸、DHA、EPA、補酵素Q−10等)を含むものであればよく、上記した魚介類等の水産物や牛、豚、馬、羊等の畜産物等を挙げることができる。所望により、動物由来の脂溶性成分自体(例えばα−トコフェロール等のビタミンE類)を原料として用いることもできる。
【0014】
また、CGTase等の酵素の使用量は、デンプン1g当たり0.1〜10THU(チルデン・ハドソン単位)が適当であるが、経済性等を考慮すると0.5〜1THUが好適である。
【0015】
水・畜産物、デンプンと脂質可溶性溶媒の混合物にCGTaseを加えて行う反応条件は、通常の酵素を用いる場合は、40〜55℃、耐熱性酵素を用いる場合は、50〜70℃(好ましくは65℃)で12〜48時間、好ましくは24時間程振盪しながら反応させる。この反応により、水・畜産物中の有効成分である脂溶性成分は抽出され、さらにデンプンと酵素の反応により生成したCDに包接される。
反応終了後、懸濁液を3000〜5000回転/分、好ましくは3500回転/分で1〜30分間、好ましくは5〜10分間遠心分離等の固−液分離操作を行って上澄み液を得る。これを、脂溶性成分のCD包接物として用いることができる。
しかし、乾燥物を得たい場合は、上澄み液をスプレイドライヤー等で150〜250℃の温度で乾燥することにより、脂溶性成分のCD包接物の乾燥粉末を得ることができる。
【0016】
本発明によって得られる脂溶性成分のCD包接物は水溶性であるため、利用できる範囲が広く、例えば食品、化粧品、医薬品等の分野において利用することができる。なお、食品、化粧品、医薬品等に色素や香料等の揮発性物質が含まれている場合、これらもCDに包接され、安定化することも期待できる。
【0017】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
米デンプン5g、筋子10gと高温耐性のCGTase(当該酵素生産菌を培養して調製)をデンプン1g当たり1THU加えたものに、所定濃度のエタノール溶液を加えて全量を100mlとし、これを65℃で24時間振盪しながら反応させた。
反応終了後、懸濁液を3500回転/分で10分間遠心分離して約80mlの上澄み液を得た。これを、噴霧時の温度200℃のスプレードライヤーで乾燥させ、筋子含有有効成分のCD包接物の乾燥粉末約2gを得た。この乾燥粉末は、水溶性であった。
【0018】
この反応によって生成したCD量を、以下の方法により、エタノールの濃度を基準として測定した。結果を第1表に示す。表から明らかなように、エタノール濃度が高くなるにしたがってCD量は減少しており、エタノール濃度が30%を超えると、CDは生成されない。
なお、CDの測定は以下の方法により行った。筋子含有有効成分のCD包接物0.1gを1mlの蒸留水で溶かし、測定試料とする。CD組成は、HPLCで測定した。測定条件は、カラム:Wakosil 5NH2 (φ4mm ×250mm 、和光純薬社製) 、移動層:水/アセトニトリル=40/60、流速:0.8ml/分、カラム温度:25℃、検出器:RID−6AV(島津製作所製)、ポンプ:LC6A (島津製作所製)である。
【0019】
【表1】
第1表
【0020】
次に、筋子含有有効成分のCD包接物にはトコフェロール等のビタミンE類が含まれていることが分かったので、これらを次の方法で測定した。筋子含有有効成分のCD包接物1gに100%エタノール溶液10ml、1%塩化ナトリウム溶液20ml、60%水酸化カリウム溶液10ml、3%ピロガロール溶液100mlを加え、70℃の恒温水槽中で30分間振盪して試料をケン化した。ケン化した試料に酢酸エチル/ヘキサン(1/9)溶液100mlを加えて5分間振盪、抽出した後、遠心分離(3000回転/分、5分間)して上澄みを回収した。この操作を2回繰り返した。
エバポレータ(40℃、100回転/分)で溶媒を留去した後、試料をヘキサン3mlで溶解してHPLC分析試料とした。HPLC分析条件は、カラム:Wakosil 5SIL (φ4mm ×250mm 、和光純薬社製) 、移動層:ヘキサン/ジイソプロピルエーテル=9/1、流速:1ml/分、カラム温度:30℃、UV検出波長(295nm)、UV検出器:SPD−6AV(島津製作所製)、HPLCポンプ:LC6A(島津製作所製)である。エタノールの濃度別に測定した結果を第2表に示す。
【0021】
【表2】
第2表
表中、ビタミンE類の含有量の単位はμg/gである。
【0022】
第2表から明らかなように、トコフェロールの含有量は、エタノール濃度が高くなるにしたがい増加する傾向にあることが分かる。
第1表の結果と併せて考えると、本発明のCD包接物の製造方法においては、エタノール濃度を適切な範囲に調整することが重要であり、5〜30%が好適であることが明らかとなった。
【0023】
また、得られたCD包接物について、抗酸化能を安定なラジカルであるジフェニルピクリルヒドラジル(以下、DDPHと称することがある。)を消去する能力により求めた。すなわち、筋子含有有効成分のCD包接物1gを80%エタノール溶液8mlで振盪抽出(試験管ミキサーで1分間振盪)した後、含浸分離(3000回転/分、5分間)して上澄みを回収しする操作を2回繰り返した。上澄みを集め、全容を25mlとし抽出試料とした。この試料2mlに蒸留水1.2mlと50%エタノール溶液0.8mlを加え、この測定用試料(0〜300μl)を200μM DDPH300μlと反応させ、520nmの吸光度を測定し、試料無添加の吸光度を100%として試料のDDPH消去能を算出した。
また、対象として従来より抗酸化剤として用いられているビタミンC、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(以下、BHTと称することがある。)及びt−ブチルヒドロキシアニソール(以下、BHAと称することがある。)についても、同様に抗酸化能について測定した。図2は、DDPHを25%消去するのに必要な抗酸化剤の量(mg)を示したものである。
【0024】
図2から分かるように、CD包接物はBHTと同程度の抗酸化能を有している。また、DDPHを25%消去するのに必要な量は、製造時に添加するエタノールの濃度が高くなるほど少なくなることが明らかとなった。
【0025】
実施例2
米デンプン5g、イカの内臓の乾燥粉末5gと耐熱性CGTase(バチルス属KF9−10菌産生酵素)を用いた以外は、実施例1と同様にCD包接物の生成を行った。この反応によって生成したCD量は、実施例1と同様に測定した。また、イカの内臓含有有効成分のCD包接物にはドコサヘキサエン酸(DHA)が含まれていることが分かったので、次の方法で測定した。イカの内臓含有有効成分のCD包接物1gを蒸留水5mlに溶かし、10mlのFolch液(メタノール:クロロホルム=1:2混液)を加えて30分間振とうしてDHAを抽出した。Folch液、蒸留水懸濁液を3500回転/分で10分間遠心分離して約10mlのFolch液層を得た。0.5mlのFolch液層に3フッ化ホウ素メタノール錯体メタノール溶液1mlを加えねじ付き試験管で密封して80℃で7時間加熱した。加熱後放冷し、5mlの蒸留水と1mlのヘキサンを加えて1分間試験管ミキサーで振とうした。懸濁液を2000回転/分で5分間遠心分離して上澄みのヘキサン層をガスクロマトグラフィー(GLC)の試料とした。GLC分析条件は、カラム:Shinchrom E71 5% Shimalite 80−100 (φ3.2mm ×3.1m、島津社製) 、キャリアガス:窒素ガス、流速:40ml/分、カラム温度:230℃、気化室温度:260℃、検出器温度:260℃、検出器:FID、GLC:GC14A(島津製作所製)である。エタノールの濃度別に測定した結果を第3表及び第4表に示す。
【0026】
【表3】
第3表
【0027】
【表4】
第4表
表中、DHAの含有量の単位はmg/gである。
【0028】
第3表に示すように、エタノール濃度が高くなるにしたがって、CD含有量が減少することが明らかとなった。特に、エタノール濃度が30%を超えると、CDが生成されないため、エタノールの濃度を適正な範囲に調整して用いることが重要であることが分かった。
また、第4表に示すように、得られたCD包接物に包接されているイカの内蔵分はDHAであった。DHAは、エタノール濃度が高くなるにつれて、包接される含有量が増加した。
以上のことから、本発明のCD包接物の製造方法においては、エタノール濃度を適切な範囲に調整することが重要であり、エタノール濃度を5〜30%とすべきであることが明らかとなった。
また、溶解試験の結果、DHAのCD包接物は水溶性を示した。
【0029】
実施例3
米デンプン5g、さばの乾燥粉末5gと耐熱性CGTase(バチルス属KF9−10菌産生酵素)を用いた以外は、実施例1と同様にCD包接物の生成を行った。この反応によって生成したCD量は、実施例1と同様に測定した。また、さば含有有効成分のCD包接物にはDHAとエイコサペンタエン酸(EPA)が含まれていることが分かったので、次の方法で測定した。さば含有有効成分のCD包接物1gを蒸留水5mlに溶かし、10mlのFolch液(メタノール:クロロホルム=1:2混液)を加えて30分間振とうしてDHAを抽出した。Folch液、蒸留水懸濁液を3500回転/分で10分間遠心分離して約10mlのFolch液層を得た。
【0030】
0.5mlのFolch液層に3フッ化ホウ素メタノール錯体メタノール溶液1mlを加え、ねじ付き試験管で密封して80℃で7時間加熱した。加熱後、放冷し、5mlの蒸留水と1mlのヘキサンを加えて1分間試験管ミキサーで振とうした。懸濁液を2000回転/分で5分間遠心分離して上澄みのヘキサン層をガスクロマトグラフィー(GLC)の試料とした。
GLC分析条件は、カラム: Shinchrom E71 5% Shimalite 80−100 (φ3.2mm ×3.1m、島津社製) 、キャリアガス:窒素ガス、流速:40ml/分、カラム温度:230℃、気化室温度:260℃、検出器温度:260℃、検出器:FID、GLC:GC14A(島津製作所製)である。エタノールの濃度別に測定した結果を第5表及び第6表に示す。
【0031】
【表5】
第5表
【0032】
第5表に示すとおり、エタノール濃度が高くなるにつれて、生成されるCD含有量が減少することが明らかとなった。すなわち、エタノール濃度が30%を超えると、CDが生成されないため、エタノールの濃度を適正な範囲に調整することが重要であることが示された。
【0033】
【表6】
第6表
表中、EPAとDHAの含有量の単位はmg/gである。
【0034】
第6表に示すように、EPAとDHAのCD包接物は、エタノール濃度が高くなるにつれて、包接される含有量が増加した。
以上のことから、本発明のCD包接物の製造方法においては、エタノール濃度を適切な範囲に調整することが重要であり、具体的なエタノール濃度は5〜30%とすべきことが明らかとなった。
【0035】
実施例4
馬鈴薯デンプン5g、豚肉の乾燥粉末5g及び耐熱性CGTase(バチルス属KF9−10菌産生酵素)を用いたこと以外は、実施例1と同様にCD包接物の生成を行った。この反応によって生成したCD量は、実施例1と同様に測定した。また、豚肉含有有効成分のCD包接物にはオレイン酸やリノール酸等の不飽和脂肪酸が含まれていることが分かったので、次の方法で測定した。
豚肉含有有効成分のCD包接物1gを蒸留水5mlに溶かし、10mlのFolch液(メタノール:クロロホルム=1:2混液)を加えて30分間振とうして不飽和脂肪酸を抽出した。Folch液、蒸留水懸濁液を3500回転/分で10分間遠心分離して約10mlのFolch液層を得た。
【0036】
0.5mlのFolch液層に3フッ化ホウ素メタノール錯体メタノール溶液1mlを加え、ねじ付き試験管で密封して80℃で7時間加熱した。加熱後、放冷し、5mlの蒸留水と1mlのヘキサンを加えて1分間試験管ミキサーで振とうした。懸濁液を2000回転/分で5分間遠心分離して上澄みのヘキサン層をガスクロマトグラフィー(GLC)の試料とした。
GLC分析条件は、カラム:Shinchrom E71 5% Shimalite 80−100 (φ3.2mm ×3.1m、島津社製) 、キャリアガス:窒素ガス、流速:40ml/分、カラム温度:230℃、気化室温度:260℃、検出器温度:260℃、検出器:FID、GLC:GC14A(島津製作所製)である。エタノールの濃度別に測定した結果を第7表と第8表に示す。
【0037】
【表7】
第7表
【0038】
【表8】
第8表
表中、オレイン酸とリノール酸の含有量の単位はmg/gである。
【0039】
第7表に示すように、エタノール濃度が高くなるにつれて、生成されるCD含量が減少することが明らかとなった。すなわち、エタノール濃度が30%を超えると、CDが生成されない。それ故、目的とするCD包接物を効果的に得るためには、エタノールの濃度を適正な範囲に調整することが重要である。
また、第8表に示すように、豚肉含有有効成分のCD包接物には、オレイン酸やリノール酸等の不飽和脂肪酸が含まれており、これらの含有量はエタノール濃度が高くなるにしたがって増加した。
【0040】
実施例5
馬鈴薯デンプン5g、牛肉の乾燥粉末5g及び耐熱性CGTase(バチルス属KF9−10菌産生酵素)を用いたこと以外は、実施例1と同様にCD包接物の生成を行った。この反応によって生成したCD量は、実施例1と同様に測定した。また、牛肉含有有効成分のCD包接物にはオレイン酸とリノール酸等の不飽和脂肪酸が含まれていることが分かったので、実施例4に記載した方法と同様にして測定した。エタノールの濃度別に測定した結果を第9表と第10表に示す。
【0041】
【表9】
第9表
【0042】
【表10】
第10表
表中、オレイン酸とリノール酸の含有量の単位はmg/gである。
【0043】
第9表に示すように、エタノール濃度が高くなるにつれて、生成されるCD含量が減少することが明らかとなった。すなわち、エタノール濃度が30%を超えると、CDが生成されない。それ故、目的とするCD包接物を効果的に得るためには、エタノールの濃度を適正な範囲に調整することが重要である。
また、第10表に示すように、牛肉含有有効成分のCD包接物には、オレイン酸やリノール酸等の不飽和脂肪酸が含まれており、これらの含有量はエタノール濃度が高くなるにしたがって増加した。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、原料のデンプンとCGTaseの反応によって生成したCDが、脂質可溶性溶媒によって抽出された水・畜産物含有有効成分である脂溶性成分を包接したCD包接物を簡便、かつ効率よく製造することが可能である。しかも、有効成分として抽出される脂溶性成分はCDに包接されることで水溶性を示す。
そのため、得られた水・畜産物含有有効成分のCD包接物は、食品、化粧品、医薬品等幅広い水溶性製品に容易に添加し、利用することが可能となった。
【0045】
さらに、本発明の水・畜産物含有有効成分のCD包接体は、CDを含有しているため、このものを添加した食品、化粧品、医薬品に含まれる色素や香料等揮発性物質が包接され、これら物質を安定化させることも期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水・畜産物含有有効成分のCD包接体の製造工程の1態様を示す。
【図2】筋子由来脂溶性ビタミンの水溶性粉末の抗酸化能を示す。
【符号の説明】横軸の0〜30%の数値はエタノール濃度を、記号は市販抗酸化剤を示し、BHTは2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、BHAはt−ブチルヒドロキシアニソール、V.C.はビタミンCを示す。
Claims (12)
- 脂溶性成分を含有する水・畜産物、デンプン及び脂質可溶性溶媒の混合物にサイクロデキストリン合成酵素を加えて処理することを特徴とする脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法。
- 水・畜産物が、魚介類、牛又は豚である請求項1記載の脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法。
- 水・畜産物が、粉末、粒状もしくは懸濁物である請求項1又は2に記載の脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法。
- 脂質可溶性溶媒の濃度が、5〜30%(容量)である請求項1〜3のいずれかに記載の脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法。
- サイクロデキストリン合成酵素が、耐熱性のものであり、デンプン1g当たり0.1〜10THU用いる請求項1〜4のいずれかに記載の脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法。
- 筋子、米デンプン及びエタノールを混合し、これにサイクロデキストリン合成酵素を加えて50〜65℃で24〜48時間振盪しながら処理することを特徴とするビタミンE類のサイクロデキストリン包接物の製造方法。
- イカの内臓、米デンプン及びエタノールを混合し、これにサイクロデキストリン合成酵素を加えて50〜65℃で24〜48時間振盪しながら処理することを特徴とするDHAのサイクロデキストリン包接物の製造方法。
- さば、米デンプン及びエタノールを混合し、これにサイクロデキストリン合成酵素を加えて50〜65℃で24〜48時間振盪しながら処理することを特徴とするEPA及びDHAのサイクロデキストリン包接物の製造方法。
- 豚肉又は牛肉、馬鈴薯デンプン及びエタノールを混合し、これにサイクロデキストリン合成酵素を加えて50〜65℃で24〜48時間振盪しながら処理することを特徴とする不飽和脂肪酸のサイクロデキストリン包接物の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の方法で得られた抗酸化作用を有する脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の方法で得られた脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物を含有する食品。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の方法で得られた脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物を含有する化粧品又は医薬品。
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