JP2004051454A - Fiber cement plate and method for manufacturing the same - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維セメント板およびその製造に係り、特に、建築物の内装壁材や外装壁材として用いられる繊維セメント板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の繊維セメント板は、セメント、シリカ質原料、繊維材、増量材等を所定の割合で配合し、これらに水を加えて原料とし、製造される。その成形法には、押出成形、抄造プレス成形、脱水プレス成形があり、成形された繊維セメント板は、脱水、養生、乾燥、裁断といった工程を経て製品になる。
【0003】
繊維セメント板に要求される重要な物性には、強度、寸法安定性、耐炭酸化性、耐凍害性などがある。このうち、繊維セメント板の耐炭酸化性、耐凍害性は、基材の吸水特性によって大きく影響される。
【0004】
吸水性の高い繊維セメント板では、基材中へ侵入する水の量が大きくなり、その副作用として、水の吸収・放出時の膨張収縮や、大気中の炭酸ガスと基材中の細孔に存在する水に溶解しているセメント起源のカルシウムが反応し、その熱による水分の放出に伴う炭酸化収縮や、低温環境下での細孔水の氷結と融解とを繰り返す凍結融解作用があり、これらの作用は耐久性を大きく低下させる。
【0005】
従来から行われてきている吸水性を抑制する対策としては、▲1▼繊維セメント板の表裏面への塗装による水の侵入防止、▲2▼骨材の配合による水分起源の膨張収縮の緩和がある。
【0006】
塗装による対策では、塗料の塗りむらや塗膜の経年劣化により、やがては水の侵入を防げなくなり、膨張収縮が再発することが多い。
【0007】
また、骨材の配合による対策では、寸法安定性を改善する反面、強度を低下させたり、塗装塗膜の密着強度を低下させるなど、他の物性への悪影響が大きい。
【0008】
近年では、基材中に撥水剤などの化学添加剤を分散させて硬化体を形成し、吸水量を低減させる方法が提案されている。この種の従来技術としては、例えば、特開2002−1715号公報に開示されている方法を挙げることができる。この従来技術は、脂肪酸金属塩または脂肪酸エステルを主成分とする脂肪酸系の粉末撥水剤や、シリコーン系の粉末撥水剤、シラン系の粉末撥水剤を水硬性原料中に添加するというものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、化学添加剤を添加する場合、寸法安定性、耐炭酸化性、耐凍害性を改善せしめるほどの吸水性改善のためには、化学添加剤を多量に添加する必要があるが、その反面で、水和反応の阻害を引き起こし、強度を確保できなくなるという問題がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、撥水剤などの化学添加剤を多量に添加することなく水和反応を阻害せずに吸水性を低く抑えるとともに、強度、耐炭酸化製、耐凍害性などの物性を確保できるようにした繊維セメント板およびその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、
固形原材料の組成が100重量部で、
ポルトランドセメント(A)とシリカ質微粉末(B)の合量が70〜92重量%、
有機質繊維(C)が3〜10重量%、
残余が軽量化材等の充填材(D)からなり、
さらに、前記固形原材料の総量100に対して、脂肪酸エステル化合物(a)、シリコーン系化合物(b)、反応性シリカ質超微粉末(c)のうち2種類以上の添加物を、それらの合量で0.1〜5.0重量%添加したことを特徴とするものである。
【0012】
各成分の添加目的および組成限定の理由は、次のとおりである。
【0013】
主要原材料であるポルトランドセメントとシリカ質微粉末は、珪酸カルシウム反応に直接関わるバインダーの役割を担う物質であるため、それらの配合割合は重要である。ポルトランドセメントとシリカ質微粉末の合量が70重量%以下になると、水と水和する過程でマトリックスの緻密化が進まず、吸水し易い組織になる。他方、ポルトランドセメントとシリカ質微粉末の合量が92重量%以上になると、マトリックス中に他の充填材や有機質繊維などが入り込む余地がなくなり、材料の構成バランスが取れず吸水性以外の製品品質が低下する。したがって、ポルトランドセメントとシリカ質微粉末の合量は、70〜92重量%であるのが好ましく、この範囲で他の材料とのバランスを考慮して決定される。
【0014】
なお、ポルトランドセメントとシリカ質微粉末の混合物に含まれる石灰質とシリカ質の比は、モル比換算にてCaO/SiO2として、0.3〜0.95、より好ましくは0.45〜0.7である。
【0015】
ポルトランドセメントには、低熱セメントが用いられる。ここで本発明に関わる低熱セメントとは、普通セメントに比べて、組成化合物としてビーライトを多く含み、JIS R 5210に規定の低熱セメント若しくはビーライトおよびアルミネート相の含有率が低熱セメント同等の水硬性材料を指し、それ以外のセメントは、単に普通セメントとして区別する。低熱セメントは、間隙相質の中でも接水時の反応熱の発生が極めて多く、かつ、耐薬品性や寸法安定性に影響するといわれるアルミネート相が少なく、市販の低熱セメントは普通セメントの50%以下となっている。
【0016】
シリカ質微粉末は、セメントと共に珪酸カルシウム反応に供されるもので、100重量部中、シリカ質がSiO2換算で50重量%以上のものである。ここで、「微粉末」とは、ブレーン比表面積が6000cm2/gのものを指す。
【0017】
また、シリカ質微粉末として、100重量部中6〜30重量%をシリカフュームと置換した原料とする。6重量%以下では、配合の効果が見られない。30重量%以上では吸水性の抑制効果に変化が見られず、そればかりか脱水プレスなどの成形法によっては生産性を悪くする。より好ましくは、10〜15重量%である。
【0018】
ブレーン比表面積が7000cm2/gを超えることで、セメントとの珪酸カルシウム反応が促進するため、マトリックスの緻密化となり強度特性や吸水特性を改善する。ブレーン比表面積が14000cm2/g以上では、粒子の凝集や分散の問題から、それ以上の品質の改善が見込めず、経済的にも粉砕処理費がかさむため好ましくない。
【0019】
本発明に係る繊維セメント板では、添加物として、脂肪酸エステル化合物、シリコーン系化合物、シリカ質反応性超微粉末の中、2種類以上を添加し、硬化体の吸水特性を改善する。
【0020】
各添加物の吸水性、撥水性に関わる作用は次のようなものである。
【0021】
脂肪酸エステル化合物は、原料組成物に対して撥水性を付与し、繊維セメント板の吸水特性を改善する。すなわち、脂肪酸エステル化合物の一部がセメント起源のアルカリによる加水分解と、カルシウム成分との反応による脂肪酸カルシウム塩の形成により、セメントをベースとする原料組成物に対して化学的に強固に結びつき、その際、脂肪酸エステル化合物の持つ疎水性アルキル基が基材の細孔表面に配列することで撥水性を示すものと考えられる。
【0022】
なお、脂肪酸エステル化合物は、具体的には、炭素数6〜22程度の脂肪酸と炭素数1〜22程度のアルコールとのエステルが好ましい。
【0023】
次に、シリコーン系化合物は、セメントをベースとする原料組成物に含まれるSiに対して自身が持つSiとがシラン結合することで強固に結合する。
【0024】
このシリコーン系化合物は、熱的、化学的な安定性が高く不活性なシリコーンオイルなどがある。具体的には、ジメチルシリコーンオイルまたは長鎖アルキル基含有シリコーンオイルを用いることができる。
【0025】
また、シリコーン化合物中の一部の末端基を疎水性の高いアルキル基やアリール基で置換したシリコーン系化合物の場合、脂肪酸エステル化合物と同様に疎水性アルキル基が基材細孔表面に配列することで撥水作用を示すものと考えられる。
【0026】
特に、オルガノシラン、あるいはオルガノシランの縮合物である環状オルガノポリシロキサンを加水分解した分岐状オルガノポリシロキサンに対して、それらの末端をアルキル基やアリール基により変性したシリコーン化合物の場合、少量の添加でも撥水作用が大きく、経済的に有利となるため好ましい。
【0027】
反応性シリカ質超微粉末は、セメントとシリカ質微粉末による珪酸カルシウム反応生成物からなる基材に形成された連結性のある細孔に存在してポゾラン反応をすることで、細孔の連結性を分断して毛細管作用を低下させることによって防水効果を付与するものと考えられる。
【0028】
この反応性シリカ質超微粉末は、単なるシリカ質微粉末よりも反応活性なシリカ質が多く、かつ粒子がシリカフュームよりも細かいものをいう。
【0029】
反応性シリカ質超微粉末の粒子径は、顕微鏡観察においてシリカフュームの粒子が0.3〜0.6μmレベルであるのに対して、その半分程度の大きさを示す。
【0030】
ここでいう「反応活性」の有無は、次の試験をもって決定する。
【0031】
▲1▼標準試料の調整;セメントと市販の粉末珪石(ブレーン比表面積 3000〜4000cm2/g)を重量でそれぞれ 6:4 の割合にて混合する。これを、水と混練してモルタルとし、型枠にて成形体とする。この成形体は、翌日脱型した後、蒸気養生(60℃、24時間)を行い、標準試料とする。
【0032】
▲2▼被検体試料の調整;セメント、市販の粉末珪石および該シリカ質微粉末を重量でそれぞれ 6:3.5:0.5 の割合にて混合する。これを、前述の標準試料の調整にて用いた同率の水にて混練して、モルタルとし、型枠にて成形体とする。この成形体は、翌日脱型した後、蒸気養生(60℃、24時間)を行い、被検体試料とする。
【0033】
▲3▼反応活性の判定;▲1▼および▲2▼の各試料を粉砕して、X線回折により、セメントの水和が起源のポルトランダイト(2θ≒18°)のピーク強度を確認する。標準試料、被検体試料それぞれの該ピーク強度を、I0およびISとする。判定は、次の場合に反応活性があるとする。 IS/I0≦0.9
本発明に係る反応性シリカ質超微粉末として利用できるものには、例えば、光ファイバーのガラスの研磨粉末がある。
【0034】
上記のように、脂肪酸エステル化合物、シリコーン系化合物、反応性シリカ質超微粉末は、吸水性を抑制し撥水性を付加する作用のメカニズムがそれぞれ異なるので、単独ではなく、2種類以上を併用することで、相乗的な効果が得られ、繊維セメント板の吸水特性を大幅に改善することができる。
【0035】
これらの添加剤において、2種類以上の添加剤の合量が固形原材料の総量に対する割合で0.1重量%以下の場合、十分な吸水性の改善に至らず、他方、5.0重量%を越えるとセメントの水和そのものが阻害されてしまい、強度を低下させる。したがって、添加量は、0.1〜5.0重量%が好ましい。
【0036】
添加剤の組合せが、脂肪酸エステルとシリコーン系化合物である場合は、いずれも流動性の高い液状であり、前もって混合液体としておくことで、調整段階の工程が省略でき、また、コスト的にシリコーン化合物単体よりも有利であり、価格性能比が大きく向上する。
【0037】
添加剤の組合せが、シリコーン化合物と反応性シリカ質超微粉末である場合は、撥水効果の高いシリコーン化合物とその作用がまったく異なる反応性シリカ質超微粉末を選択した上で、液状のシリコーン化合物に反応性シリカ質超微粉末を分散させたスラリー状の添加剤とするのが好ましい。反応性シリカ質超微粉末の分散性が向上し、効率的な配合が可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による繊維セメント板の製造方法の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態による繊維セメント板の製造工程の流れを示す工程図である。
【0039】
原料混合工程10では、ポルトランドセメントとシリカ質微粉末の合量が70〜92重量%、有機質繊維が3〜10重量%、残余が充填材である固形原材料に水を混合し、ハンドミキサーにより2分間混練し、固形分濃度が28%の原料スラリーを調整する。
【0040】
次いで、原料スラリーに対して、脂肪酸エステル化合物、シリコーン系化合物、反応性シリカ質超微粉末のうち2種類以上の添加物11を固形原材料の総量100に対して、それらの合量で0.1〜5.0重量%添加する。
【0041】
調整された原料スラリーは、ポンプによって脱水プレス機に送られて脱水プレス工程12に供される。脱水プレスの条件は、最終的な到達圧力が5.0MPaで、保持時間が18秒間である。
こうして、脱水プレスされて板状に成形された成形品は、まず、前置き養生工程14として、湿空槽に入れて常温常圧で5時間養生したのち、蒸気養生工程16では湿空槽に入れて60〜80℃を保って6〜10時間養生を行う。次いで、オートクレーブ養生工程18では、オートクレーブに入れて160〜180℃、6〜9.9気圧を保って6〜10時間養生する。
【0042】
その後、養生した成形品は、乾燥工程20、所定の寸法の板に加工する切削加工工程22、塗装工程24、塗料を乾燥させる乾燥工程26を経て繊維セメント板の製品が得られる。
【0043】
【発明の実施例】
図2は、本発明による繊維セメント板の実施例の組成と性能試験の結果を示す。また、性能の比較のために、比較例1乃至9を挙げている。
【0044】
原材料として使用した原料は、次の通りである。
・低熱セメント;低熱ポルトランドセメント
・普通セメント;普通ポルトランドセメント
・シリカ質微粉末;珪石粉末
シリカフューム(EFACO)
・有機質繊維;パルプ(LBKP)、合成繊維(PP)
・増量材;軽量骨材
・添加剤;脂肪酸エステル化合物;EX−105
シリコーン化合物;アデカスーパーガードHS
反応性のシリカ質超微粉末;光ファイバー研磨粉
物性試験の各種目は、次の条件で行っている。
・比重 ; JIS A 5430「かさ比重試験(1)」に準拠
・吸水率 ; JIS A 5422「含水率試験」に準拠
・曲げ強度 ; JIS A 5430「曲げ強度試験(2)」に準拠
・長さ変化率 ; JIS A 5430「吸水による長さ変化率試験」に準拠。
・凍結融解試験 ; JIS A 5422「耐凍結融解性試験」に準拠。ただし、耐久サイクルとして通常の200サイクルに150サイクル加えた350サイクル後の観察とした。
【0045】
・炭酸化後の凍結融解試験
▲1▼ 炭酸化処理 ; 試料の含水率を10±2%に調整後、25℃、65%RH、CO2濃度 5%の恒湿恒温槽に240時間暴露。
▲2▼ 凍結融解試験 ; JIS A 5422「耐凍結融解性試験」に準拠。
【0046】
以下、実施例と比較例とを比較しながら、実施例の効果について説明する。
実施例1、実施例2
実施例1、実施例2は、ともに低熱セメントが45重量%、シリカ質微粉末が45重量%で、これらの合量は原材料全体の90重量%を占め、有機質繊維、増量材がそれぞれ5重量%という組成で共通している。実施例1と実施例2が異なるのは、添加剤の種類であり、実施例1は、脂肪酸エステル化合物とシリコーン化合物を原材料100に対して合計0.3重量%添加したものであるのに対して、実施例2は、シリコーン化合物と反応性シリカ超微粉末を合計2.0重量%添加したものである。
【0047】
実施例3、実施例4
実施例3、実施例4は、実施例1および実施例2と低熱セメントとシリカ質微粉末の組成を変えて、これらの合量は原材料の75重量%で、その分、増量材を20重量%に増したという組成で共通している。添加剤については、実施例3が脂肪酸エステル化合物とシリコーン化合物を原材料100に対して合計1.0重量%添加したものであるのに対して、実施例4は、脂肪酸エステル化合物と反応性シリカ超微粉末を合計3.0重量%添加したものである。
【0048】
従来の繊維セメント板との比較
比較例8、比較例9は、普通セメント、珪砂、有機質繊維、増量材を原材料とする、従来の標準的な窯業サイデイング材の配合からなる繊維セメント板である。このうち、比較例8の方は、脂肪酸エステル化合物と反応性超微粉末を3.0重量%添加されている。
【0049】
比較例8は添加剤を用いているにも関わらず吸水率が27.1%と高く、比較例9になると35.0%にもなるのに対して、実施例1乃4は、吸水率が最大で23.8%で平均すると14.2%である、総じて吸水性が良好に抑制されている。
【0050】
曲げ強度についても、実施例1乃至4は、比較例8、比較例9に比べて良好な数値を示し、また、比較例8、9は、凍結融解試験並びに炭酸化後の凍結融試験において、いずれも異常がみられたのに対して、実施例1乃至4は、異常はなかった。
【0051】
このように従来の標準的な繊維セメント板に比べて、実施例1乃至4は、吸水性を低く抑えた上で、強度、寸法安定性、耐炭酸化性、耐凍害性などの性能を良好に確保できることがわかる。
【0052】
低熱セメントおよび添加剤の効用
実施例1と比較例1は、前者のセメントが低熱セメントであるのに対して後者は普通セメントである点以外は、同じ組成である。比較例1は、吸水率が31.4%と高いのに対して実施例1は23.8%と大幅に改善されていることがわかる。この吸水率の差に伴って、普通セメントの比較例1では、凍結融解試験並びに炭酸化後の凍結融試験において、いずれも異常がみられた。
【0053】
比較例2は、実施例1並びに実施例2と原材料の組成は同一であるが、添加剤を添加していない点が異なるものである。比較例2は、吸水率34.0%と高い数値を示し、凍結融解試験並びに炭酸化後の凍結融試験において異常がみられた。
【0054】
以上のことから、吸水性を低く抑えるには、低熱セメントと添加剤の一方だけでは効果がなく、両者がいっしょになってはじめて効果があるのがわかる。
【0055】
添加剤の組合せの効用
比較例3と実施例1との違いは、前者が脂肪酸エステル化合物を単独で添加したのに対して、後者が脂肪酸エステル化合物とシリコーン化合物の二種類を配合した点であり、その他の組成は全く同一である。この違いは、吸水率に大きく反映され、実施例1は比較例3に較べると、大幅に吸水率を低く改善されることがわかる。
【0056】
上記の比較例3は、脂肪酸エステル化合物を単独で実施例1の添加物配合量と同じ量を添加したものであるが、比較例4は、脂肪酸エステル化合物を単独で多量に添加した例である。
【0057】
この比較例4は、比較例3に較べて吸水率は多少の改善がみられるものの、凍結融解試験並びに炭酸化後の凍結融試験において異常が認められ、添加剤は、単独で量を多く入れれば吸水率が下がるというものではないことがわかる。
【0058】
シリカ質微粉末の効用
比較例5は、実施例3の組成において、シリカ質微粉末を少なく配合し、その減少分を増量材で代用した組成をもつものである。同じように、比較例6は、実施例の3の組成において、シリカ質微粉末を少なく配合し、その減少分を珪砂で代用した組成をもつものである。この比較例6で使用した珪砂は、シリカ質微粉末として使用する珪石粉末に較べて粒度の大きいものである。
【0059】
実施例3と、比較例5、6を比較すると、シリカ質微粉末と珪砂の違いだけでありながら、実施例3では、吸水率が大幅に低く改善されるのがみて取れる。
【0060】
実施例3と比較例7との違いは、前者がシリカ質微粉末のうち、シリカフュームを29重量%含むのに対して、後者は3重量%しか含有しない点であり、その他の組成は同一である。
【0061】
実施例3と比較例7を比較すると、シリカフュームが吸水率の改善に大きく寄与しているとがわかる。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、撥水剤などの化学添加剤を多量に添加することなく吸水性を低く抑えるとともに、セメントの水和を阻害せずに強度、耐炭酸化製、耐凍害性などの物性を確保できるようにした繊維セメント板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による繊維セメント板の製造工程を示す工程図。
【図2】本発明の実施例および比較例の組成および物性を示す図表。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a fiber cement board and its manufacture, and more particularly to a fiber cement board used as an interior wall material and an exterior wall material of a building, and a method of manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
This type of fiber cement board is manufactured by mixing cement, a siliceous raw material, a fiber material, an extender, and the like at a predetermined ratio, and adding water to these materials to form a raw material. The molding method includes extrusion molding, papermaking press molding, and dehydration press molding, and the molded fiber cement board becomes a product through processes such as dehydration, curing, drying, and cutting.
[0003]
Important physical properties required of the fiber cement board include strength, dimensional stability, resistance to carbonation, and resistance to frost damage. Among them, the carbonation resistance and the frost damage resistance of the fiber cement board are greatly affected by the water absorption properties of the base material.
[0004]
In a fiber cement board with high water absorption, the amount of water that enters the base material increases, and as a side effect, expansion and contraction during absorption and release of water and carbon dioxide gas in the atmosphere and pores in the base material occur. Cement-derived calcium dissolved in the existing water reacts, there is a carbonation shrinkage due to the release of water by the heat, and there is a freeze-thaw action that repeatedly freezes and melts pore water under a low temperature environment, These effects greatly reduce durability.
[0005]
Conventional measures to suppress water absorption include: (1) Prevention of water intrusion by painting on the front and back surfaces of fiber cement boards, and (2) Relaxation of expansion and contraction caused by moisture by mixing aggregate. is there.
[0006]
In the countermeasure by coating, it is often impossible to prevent water from entering due to uneven coating of the paint or deterioration of the coating over time, and the expansion and contraction often recurs.
[0007]
In addition, measures taken by mixing the aggregate have a large adverse effect on other physical properties, such as a decrease in strength and a decrease in adhesion strength of the coating film, while improving dimensional stability.
[0008]
In recent years, a method has been proposed in which a chemical additive such as a water repellent is dispersed in a base material to form a cured product, thereby reducing the amount of water absorption. As a conventional technique of this kind, for example, a method disclosed in JP-A-2002-1715 can be mentioned. This conventional technique involves adding a fatty acid-based powder water repellent containing a fatty acid metal salt or a fatty acid ester as a main component, a silicone-based powder water-repellent, and a silane-based powder water-repellent to a hydraulic material. It is.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, when a chemical additive is added, it is necessary to add a large amount of the chemical additive in order to improve the water absorption so as to improve the dimensional stability, carbonation resistance, and frost damage resistance. Thus, there is a problem that the hydration reaction is inhibited, and the strength cannot be secured.
[0010]
Therefore, an object of the present invention is to solve the above-mentioned problems of the prior art and to reduce the water absorption without inhibiting the hydration reaction without adding a large amount of a chemical additive such as a water repellent, and to improve the strength. Another object of the present invention is to provide a fiber cement board capable of ensuring physical properties such as resistance to carbonation and frost damage, and a method for producing the same.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the above object, the present invention provides:
The composition of the solid raw material is 100 parts by weight,
The total amount of Portland cement (A) and siliceous fine powder (B) is 70 to 92% by weight,
Organic fiber (C) is 3 to 10% by weight,
The remainder consists of fillers (D) such as lightweight materials,
Further, two or more additives of fatty acid ester compound (a), silicone compound (b), and reactive siliceous ultrafine powder (c) are added to the total amount of the solid raw materials of 100, At 0.1 to 5.0% by weight.
[0012]
The purpose of addition of each component and the reason for limiting the composition are as follows.
[0013]
Portland cement and fine silica powder, which are main raw materials, are substances that play a role of a binder directly involved in the calcium silicate reaction, and therefore, their proportions are important. When the total amount of Portland cement and the fine silica powder is 70% by weight or less, the matrix does not become dense during the hydration process with water, and the structure becomes easy to absorb water. On the other hand, if the combined amount of Portland cement and siliceous fine powder is 92% by weight or more, there is no room for other fillers or organic fibers to enter the matrix, and the composition of the material is not balanced and product quality other than water absorption is not achieved. Decreases. Therefore, the total amount of the portland cement and the siliceous fine powder is preferably 70 to 92% by weight, and the range is determined in consideration of the balance with other materials.
[0014]
The ratio of calcareous and siliceous included in Portland cement and siliceous fine powder mixture as CaO / SiO 2 in molar ratio terms, 0.3 to 0.95, more preferably 0.45 to 0. 7
[0015]
Low heat cement is used for Portland cement. Here, the low heat cement according to the present invention includes belite as a component compound in a larger amount than ordinary cement, and has a low heat cement specified in JIS R 5210 or a water content equivalent to the low heat cement having a belite and aluminate phase content. Refers to a hard material, other cement is simply distinguished as ordinary cement. The low heat cement generates a large amount of reaction heat during water contact among the pores, and has a small amount of an aluminate phase, which is said to affect chemical resistance and dimensional stability. % Or less.
[0016]
The siliceous fine powder is subjected to a calcium silicate reaction together with cement, and the siliceous matter is 50% by weight or more in terms of SiO 2 in 100 parts by weight. Here, “fine powder” refers to a powder having a Blaine specific surface area of 6000 cm 2 / g.
[0017]
Further, a raw material in which 6 to 30% by weight of 100 parts by weight of silica fine powder is replaced with silica fume is used. If the amount is less than 6% by weight, the effect of the compounding is not observed. At 30% by weight or more, no change is observed in the effect of suppressing water absorption, and in addition, productivity is deteriorated depending on a molding method such as a dehydration press. More preferably, it is 10 to 15% by weight.
[0018]
When the Blaine specific surface area exceeds 7000 cm 2 / g, the calcium silicate reaction with the cement is promoted, so that the matrix becomes dense and the strength characteristics and the water absorption characteristics are improved. If the Blaine specific surface area is 14000 cm 2 / g or more, further improvement in quality cannot be expected due to the problem of aggregation and dispersion of particles, and the cost of pulverization is undesirably increased.
[0019]
In the fiber cement board according to the present invention, two or more of a fatty acid ester compound, a silicone-based compound and a siliceous reactive ultrafine powder are added as additives to improve the water absorption properties of the cured product.
[0020]
The effect of each additive on water absorption and water repellency is as follows.
[0021]
The fatty acid ester compound imparts water repellency to the raw material composition and improves the water absorption properties of the fiber cement board. That is, a part of the fatty acid ester compound is chemically bonded to the raw material composition based on the cement by the hydrolysis with the alkali derived from the cement and the formation of the fatty acid calcium salt by the reaction with the calcium component. At this time, it is considered that the hydrophobic alkyl group of the fatty acid ester compound is arranged on the surface of the pores of the base material to exhibit water repellency.
[0022]
The fatty acid ester compound is preferably an ester of a fatty acid having about 6 to 22 carbon atoms and an alcohol having about 1 to 22 carbon atoms.
[0023]
Next, the silicone compound is firmly bonded to Si contained in the raw material composition based on cement by bonding the Si with itself to the Si.
[0024]
This silicone compound includes an inert silicone oil having high thermal and chemical stability. Specifically, dimethyl silicone oil or long-chain alkyl group-containing silicone oil can be used.
[0025]
In addition, in the case of a silicone compound in which a part of the terminal group in the silicone compound is substituted with a highly hydrophobic alkyl group or aryl group, the hydrophobic alkyl group is arranged on the surface of the pores of the base material similarly to the fatty acid ester compound. Is considered to exhibit a water repellent action.
[0026]
In particular, in the case of a silicone compound whose terminal is modified with an alkyl group or an aryl group to a branched organopolysiloxane obtained by hydrolyzing an organosilane or a cyclic organopolysiloxane which is a condensate of an organosilane, a small amount of addition is required. However, it is preferable because it has a large water repellency and is economically advantageous.
[0027]
The reactive ultrafine siliceous powder is present in the interconnected pores formed on the base material composed of the calcium silicate reaction product of the cement and the siliceous fine powder, and causes a pozzolanic reaction to connect the pores. It is thought that the waterproof effect is imparted by dividing the properties and reducing the capillary action.
[0028]
This reactive siliceous ultrafine powder refers to a substance having more reactive siliceous matter than mere siliceous fine powder and having finer particles than silica fume.
[0029]
The particle size of the reactive siliceous ultrafine powder is about half the size of silica fume particles of 0.3 to 0.6 μm in microscopic observation.
[0030]
The presence or absence of the “reaction activity” here is determined by the following test.
[0031]
{Circle around (1)} Preparation of a standard sample: Cement and commercially available silica powder (Brain specific surface area: 3000 to 4000 cm 2 / g) are mixed at a ratio of 6: 4 by weight. This is kneaded with water to form a mortar, and a molded body is formed into a mortar. After demolding the next day, the molded body is subjected to steam curing (60 ° C., 24 hours) to be used as a standard sample.
[0032]
{Circle around (2)} Preparation of test sample: Cement, commercially available silica powder and the siliceous fine powder are mixed in a ratio of 6: 3.5: 0.5 by weight, respectively. This is kneaded with the same ratio of water used in the preparation of the above standard sample to form a mortar, and a molded body is formed in a mold. The molded body is removed from the mold the next day, and then subjected to steam curing (60 ° C., 24 hours) to be used as a test sample.
[0033]
{Circle around (3)} Judgment of the reaction activity; crush each of the samples {circle around (1)} and {circle around (2)} and confirm the peak intensity of portlandite (2θ ≒ 18 °) originating from cement hydration by X-ray diffraction. . Standard sample, the peak intensity of each test sample, and I 0 and I S. Judgment is made that the reaction is active in the following cases. I S / I 0 ≦ 0.9
As the reactive siliceous ultrafine powder according to the present invention, for example, there is a polishing powder of glass for optical fiber.
[0034]
As described above, fatty acid ester compounds, silicone-based compounds, and reactive siliceous ultrafine powders have different mechanisms of action for suppressing water absorption and adding water repellency. Thereby, a synergistic effect can be obtained, and the water absorption characteristics of the fiber cement board can be significantly improved.
[0035]
In these additives, when the total amount of the two or more additives is 0.1% by weight or less based on the total amount of the solid raw materials, sufficient improvement in water absorption is not achieved. If it exceeds, the hydration itself of the cement is hindered, and the strength is reduced. Therefore, the added amount is preferably 0.1 to 5.0% by weight.
[0036]
When the combination of additives is a fatty acid ester and a silicone-based compound, both are liquids having high fluidity, and by preparing them as a mixed liquid in advance, the step of the adjustment step can be omitted, and the cost of the silicone compound can be reduced. It is more advantageous than a single unit, and the price / performance ratio is greatly improved.
[0037]
When the combination of additives is a silicone compound and a reactive siliceous ultrafine powder, after selecting a silicone compound having a high water-repellent effect and a reactive siliceous ultrafine powder having a completely different action, a liquid silicone It is preferable to use a slurry-like additive in which a reactive siliceous ultrafine powder is dispersed in a compound. The dispersibility of the reactive siliceous ultrafine powder is improved, and efficient compounding becomes possible.
[0038]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a method for manufacturing a fiber cement board according to the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 is a process diagram illustrating a flow of a manufacturing process of the fiber cement board according to the present embodiment.
[0039]
In the raw
[0040]
Next, two or more kinds of additives 11 among the fatty acid ester compound, the silicone compound, and the reactive siliceous ultrafine powder were added to the raw material slurry in a total amount of 0.1 with respect to the
[0041]
The adjusted raw material slurry is sent to a dewatering press machine by a pump, and is supplied to a
The molded product formed into a plate shape by the dehydration press in this manner is first placed in a wet-air tank at a normal temperature and normal pressure for 5 hours in a pre-curing step 14, and then put in a wet-air tank in a steam curing step 16. Curing is performed for 6 to 10 hours while maintaining the temperature at 60 to 80 ° C. Next, in the autoclave curing step 18, curing is performed in an autoclave at 160 to 180 ° C. and 6 to 9.9 atm for 6 to 10 hours.
[0042]
Thereafter, the cured molded article is subjected to a drying
[0043]
DESCRIPTION OF THE PREFERRED EMBODIMENTS
FIG. 2 shows the composition and the results of performance tests of examples of the fiber cement board according to the present invention. For comparison of performance, Comparative Examples 1 to 9 are given.
[0044]
The raw materials used as raw materials are as follows.
・ Low heat cement; Low heat portland cement ・ Normal cement; Normal portland cement ・ Siliceous fine powder; Silica powder silica fume (EFACO)
・ Organic fiber; Pulp (LBKP), synthetic fiber (PP)
・ Extending material; lightweight aggregate ・ Additives; fatty acid ester compound; EX-105
Silicone compound; ADEKA SUPERGUARD HS
Reactive siliceous ultrafine powder: Various items of the optical fiber polishing powder physical property test are performed under the following conditions.
・ Specific gravity; conforms to JIS A 5430 “Bulk specific gravity test (1)” ・ Water absorption rate: conforms to JIS A 5422 “Water content test” ・ Bending strength: Complies with JIS A 5430 “Bending strength test (2)” ・ Length Change rate: Based on JIS A 5430 "Length change rate test by water absorption".
-Freezing and thawing test: Complies with JIS A 5422 "Freezing and thawing resistance test". However, the observation was made 350 cycles after adding 150 cycles to the normal 200 cycles as the endurance cycle.
[0045]
-Freeze-thaw test after carbonation (1) Carbonation treatment: After adjusting the water content of the sample to 10 ± 2%, the sample was exposed to a constant temperature and humidity chamber at 25 ° C, 65% RH, and 5% CO2 for 240 hours.
(2) Freezing and thawing test: Based on JIS A 5422 "Freezing and thawing resistance test".
[0046]
Hereinafter, the effect of the embodiment will be described while comparing the embodiment with the comparative example.
Example 1, Example 2
In Examples 1 and 2, low-heat cement was 45% by weight and siliceous fine powder was 45% by weight. The total amount of these was 90% by weight of the whole raw material, and the organic fiber and the filler were 5% each. % Is common. The difference between Example 1 and Example 2 is the type of additive. In Example 1, a total of 0.3% by weight of the fatty acid ester compound and the silicone compound was added to the
[0047]
Example 3 and Example 4
Example 3 and Example 4 differ from Example 1 and Example 2 in the composition of the low heat cement and the siliceous fine powder. The total amount of these materials is 75% by weight of the raw material, and the amount of the filler is 20% by weight. % In common. As for the additives, Example 3 was a total of 1.0% by weight of the fatty acid ester compound and the silicone compound added to the
[0048]
Comparative Example 8 and Comparative Example 9 with Conventional Fiber Cement Boards are fiber cement boards made of a conventional standard ceramic siding material using ordinary cement, silica sand, organic fibers, and extenders as raw materials. In Comparative Example 8, 3.0% by weight of the fatty acid ester compound and the reactive ultrafine powder were added.
[0049]
Comparative Example 8 had a high water absorption of 27.1% despite the use of the additive, and Comparative Example 9 had a water absorption of 35.0%. Is a maximum of 23.8% and an average of 14.2%. In general, the water absorption is well suppressed.
[0050]
Regarding the flexural strength, Examples 1 to 4 show better values than Comparative Examples 8 and 9, and Comparative Examples 8 and 9 show the results in the freeze-thaw test and the freeze-thaw test after carbonation. In all cases, abnormalities were observed, while Examples 1 to 4 did not have abnormalities.
[0051]
As described above, in comparison with the conventional standard fiber cement board, Examples 1 to 4 have good performance such as strength, dimensional stability, carbonation resistance, and frost damage resistance while suppressing water absorption. It can be seen that it can be secured.
[0052]
Utility of low heat cement and additives Example 1 and Comparative Example 1 have the same composition except that the former cement is a low heat cement whereas the latter is a normal cement. It can be seen that the water absorption of Comparative Example 1 was as high as 31.4%, whereas the water absorption of Example 1 was significantly improved at 23.8%. Along with this difference in water absorption, in Comparative Example 1 of ordinary cement, abnormalities were observed in both the freeze-thaw test and the freeze-thaw test after carbonation.
[0053]
Comparative Example 2 is the same as Example 1 and Example 2 in the composition of the raw materials, except that no additive was added. Comparative Example 2 showed a high water absorption of 34.0%, and abnormalities were observed in the freeze-thaw test and the freeze-thaw test after carbonation.
[0054]
From the above, it can be seen that one of the low-heat cement and the additive alone has no effect in suppressing the water absorption to a low level, and that the effect is achieved only when both are combined.
[0055]
The difference between the effect of the combination of additives and Comparative Example 3 and Example 1 is that the former compounded the fatty acid ester compound alone, while the latter compounded the fatty acid ester compound and the silicone compound. , And other compositions are exactly the same. This difference is largely reflected in the water absorption, and it can be seen that the water absorption in Example 1 is significantly lower than that in Comparative Example 3.
[0056]
Comparative Example 3 is an example in which the fatty acid ester compound alone was added in the same amount as the additive in Example 1, whereas Comparative Example 4 was an example in which the fatty acid ester compound was added alone in a large amount. .
[0057]
In Comparative Example 4, although the water absorption was slightly improved as compared with Comparative Example 3, abnormalities were observed in the freeze-thaw test and the freeze-thaw test after carbonation, and the additive alone was used in a large amount. It can be seen that the water absorption does not decrease.
[0058]
Comparative example 5 of the utility of the siliceous fine powder has a composition in which the amount of the siliceous fine powder is smaller than that of the composition of Example 3, and the amount of the decrease is substituted by the filler. Similarly, Comparative Example 6 has a composition in which a small amount of fine silica powder is added to the composition of Example 3 and the reduced amount is replaced with silica sand. The silica sand used in Comparative Example 6 has a larger particle size than the silica stone powder used as the siliceous fine powder.
[0059]
Comparing Example 3 with Comparative Examples 5 and 6, it can be seen that in Example 3, the water absorption was significantly reduced and improved, with only the difference between the siliceous fine powder and the silica sand.
[0060]
The difference between Example 3 and Comparative Example 7 is that the former contains 29% by weight of silica fume of the siliceous fine powder, whereas the latter contains only 3% by weight, and the other compositions are the same. is there.
[0061]
Comparing Example 3 with Comparative Example 7, it can be seen that silica fume greatly contributes to the improvement in water absorption.
[0062]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, according to the present invention, the water absorption is kept low without adding a large amount of a chemical additive such as a water repellent, and the strength and carbonic acid resistance are maintained without inhibiting the hydration of the cement. A fiber cement board capable of securing physical properties such as chemical resistance and frost damage resistance can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a process chart showing a manufacturing process of a fiber cement board according to the present invention.
FIG. 2 is a table showing compositions and physical properties of Examples and Comparative Examples of the present invention.
Claims (5)
ポルトランドセメント(A)とシリカ質微粉末(B)の合量が70〜92重量%、
有機質繊維(C)が3〜10重量%、
残余が軽量化材等の増量材(D)からなり、
さらに、前記固形原材料の総量100に対して、脂肪酸エステル化合物(a)、シリコーン系化合物(b)、反応性シリカ質超微粉末(c)のうち2種類以上の添加物を、それらの合量で0.1〜5.0重量%添加したことを特徴とする繊維セメント板。The composition of the solid raw material is 100 parts by weight,
The total amount of Portland cement (A) and siliceous fine powder (B) is 70 to 92% by weight,
Organic fiber (C) is 3 to 10% by weight,
The remainder is made up of an expanding material (D) such as a lightweight material,
Further, two or more additives of fatty acid ester compound (a), silicone compound (b), and reactive siliceous ultrafine powder (c) are added to the total amount of the solid raw materials of 100, A fiber cement board, wherein 0.1 to 5.0% by weight is added.
前記原料スラリーを脱水プレスにより板状に成形する脱水プレス工程と、
脱水された成形品を養生する養生工程と、
を含むことを特徴とする繊維セメント板の製造方法。A raw material mixing step of mixing water with the raw material of the fiber cement board having the composition according to any one of claims 1 to 4, and adjusting a raw material slurry,
A dehydration press step of forming the raw material slurry into a plate shape by a dehydration press,
A curing process for curing the dehydrated molded article;
A method for producing a fiber cement board, comprising:
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