JP2004049958A - 導電材とプラスチック材の振動式選別装置 - Google Patents

導電材とプラスチック材の振動式選別装置 Download PDF

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佐伯 暢人
Tetsuya Inoue
井上 鉄也
Masanori Tsukahara
塚原 正徳
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Abstract

【課題】僅かの電荷や水分で互いに吸着しやすい導電材とプラスチックの粒子の混合物を高い分離精度で分離する。
【解決手段】プラスチック粒子と導電材粒子の混合物に同一極性の電荷を付与する帯電装置8と、帯電された混合物を供給する混合物供給装置5と、所定角度傾斜されるとともに導電性材料からなり帯電装置による混合物の帯電電荷と逆極性の電荷を有する傾斜振動板3と、傾斜振動板3を傾斜方向下方の滑落分離方向Qと異なる搬送分離方向Rに混合物を搬送するように振動させる振動装置4とを具備し、傾斜振動板3上に投入された混合物のうち、プラスチック粒子を鏡像力により吸引させて搬送分離方向に移動させて分離するとともに、導電材粒子を傾斜振動板3と同極性に帯電させて鏡像力により傾斜振動板3に反発させ、滑落分離方向に移動させて分離する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチック材と導電材(金属類)との混合物、たとえば廃家電、廃自動車、廃OA機器や廃電線などから排出され、たとえば縒り線ケーブルなどのような粉砕微粉混合物を分離するのに適した導電材とプラスチック材の振動式選別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来には、導電性物質と絶縁性物質からなる分離対象物を帯電させて分離するものが、たとえば特開2000−271509号CD−ROMに提案されている。この分離装置は、図5に示すように、無端状の導電性搬送ベルト52を2つの大小回転ロータ51a,51b間に巻回し、搬送ベルト52上に投入した分離対象物に対して、回転ロータ51bでの転向部手前位置に静電電極53とコロナ電極54とを配置し、コロナ電極54により分離対象物を帯電させるとともに、静電電極53により静電場を形成して分離対象物を搬送ベルト52に吸引させる。これにより、導電性物質は帯電後に搬送ベルト52に接触し中和されて同極性に帯電され、搬送ベルト52に反発して分離トレイ55に落下される。一方、絶縁性物質はコロナイオンにより帯電された電荷により搬送ベルト52に吸着され、除去ユニット56により絶縁性物質が除電されて搬送ベルト52から落下され分離トレイ57に分離されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記搬送ベルト52は、可撓性に形成される必要があることから網目状の導電材(金属)から採用されるため、分離対象物が粒状の場合には、ある程度以下の小径粒子を分離することができないという問題がある。また搬送ベルト52を金属製のスラットコンベヤベルトで構成しても、折り曲げ部があるため分離精度がよくないという問題がある。
【0004】
特に廃電線などの特に縒り線ケーブルやプリント基板などを粉砕した微粉混合物では、金属粒子およびプラスチック粒子が500μm以下となって、これらが僅かな電荷で互いに吸着して分離精度を低下させるという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決して、特に僅かの電荷で互いに吸着しやすい導電材とプラスチックの粒子の混合物を高い分離精度で分離できる導電材とプラスチック材の振動式選別装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、プラスチック粒子と導電材粒子の混合物に同一極性の電荷を付与する帯電手段と、帯電された混合物を供給する混合物供給手段と、所定角度傾斜されるとともに、導電性材料からなり前記帯電手段により帯電された混合物の電荷と逆極性の電荷を有する傾斜振動板と、前記傾斜振動板を、傾斜方向下方の滑落分離方向と異なる搬送分離方向に混合物を搬送するように振動させる振動手段とを具備し、前記傾斜振動板上に投入された混合物のうち、プラスチック粒子を鏡像力により傾斜振動板に吸引させるとともに、導電材粒子を傾斜振動板と同極性に帯電させて鏡像力により傾斜振動板に反発させるように構成したものである。
【0007】
上記構成によれば、帯電手段により、混合物に同一極性の電荷を与えることで、混合物粒子はそれぞれの電荷により生じる鏡像力で互いに反発し分離分散され、傾斜振動板に供給される。そして傾斜振動板による振動でも、互いに付着した混合物粒子が更に分離分散される。そして、傾斜振動板に導電材粒子が接触することで、傾斜振動板の電荷が移動して導電材粒子の電荷が中和され、さらに導電材粒子に傾斜振動板と同極性の電荷が蓄えられる。これにより導電材粒子の電荷と傾斜振動板の電荷との間に鏡像力が生じて導電材粒子が傾斜振動板に反発する。これにより、導電材粒子と傾斜振動板との接触時間が短縮されかつ接触状態が粗になることから、傾斜振動板の振動による搬送力を受けにくくなる。これにより重力による傾斜方向の滑落力が大きく作用して、導電材粒子は滑落分離方向に滑落する。一方、プラスチック粒子は、帯電された電荷と傾斜振動板の電荷とに傾斜振動板に対して吸着する方向に鏡像力が働き、これによりプラスチック粒子と傾斜振動板との接触時間が長くなりかつ接触状態が密になって、振動搬送力を大きく受け、プラスチック粒子が搬送分離方向に搬送される。したがって、混合物が微粉粒子であっても、導電材微粉粒子とプラスチック微粉粒子とを精度良く分離することができる。
【0008】
請求項2記載の発明は、帯電手段を、コロナ放電電極から発生されたコロナイオンを混合物に吹き付けて帯電させるコロナ放電式帯電装置としたものである。
上記構成によれば、コロナ放電式帯電装置により、混合物粒子にそれぞれ効果的に電荷を付与して同一極性に帯電させることができる。
【0009】
請求項3記載の発明は、搬送分離方向を、滑落分離方向に対して略90°で交差する方向とし、前記傾斜振動板の下辺部に沿って分離物排出口を形成し、該分離物排出口に分離位置調整自在な仕切り板を設けたものである。
【0010】
上記構成によれば、振動分離方向と傾斜振動板の傾斜方向とを略90°とすることにより、電荷量が少なくかつ軽量で振動搬送力を受けにくいような微細な混合物粒子であっても、小さい鏡像力でも分離効果的に分離することができる。また傾斜振動板の下辺に連続して形成された分離物排出口に、分離位置を調整自在な仕切り板を設けることにより、混合物や分離環境などの分離条件に対応して、分離状態を調整することができ、より高精度な分離を行うことができる。
【0011】
請求項4記載の発明は、傾斜振動板上への供給前に、混合物を乾燥する乾燥手段を設けたものである。
上記構成によれば、混合物の粒子を乾燥することにより、高水分や高湿度による粒子同士の付着、吸着を防止して粒子を分散させることができ、分離精度をより向上することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明に係る導電材とプラスチック材の振動式選別装置の第1の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
【0013】
この選別装置は、縒り線ケーブルやプリント基板などの粉砕品で、たとえば外径が500μm以下の金属材(導電材)微粉粒子とプラスチック微粉粒子の混合物を、金属微粉粒子とプラスチック微粉粒子とに分離するのに適したもので、混合物微粉粒子を加熱することにより、水分や湿気により吸着した微粉粒子を分離し、また混合物微粉粒子にそれぞれ同一極性の電荷を付与することで、電荷による鏡像力を利用して微粉粒子を分離分散させるとともに再付着を防止し、更に振動を付与することで微粉粒子の分離を更に促進する。そして後述する傾斜振動板3上で、導電材微粉粒子を滑落搬送方向に、プラスチック微粉粒子を振動搬送方向にそれぞれ分離するものである。
【0014】
以下、詳細を図1,図2を参照して説明する。基台1上には、ばねやリンク機構などの振動許容する弾性支持装置2を介して傾斜振動板3が上位後方から前方下位に所定角度θ傾斜して支持されている。前記傾斜振動板3は、導電性材料により形成されるとともにアースされている。
【0015】
傾斜振動板3の底部には、矢印Aで示すように、傾斜振動板3に傾斜方向を含む垂直面に対して直交する垂直面内で右方下位から左方上位に斜め方向に沿って所定の周期および振幅で振動させ、傾斜方向(後述する滑落分離方向)に略垂直な搬送分離方向Rに搬送する振動装置(振動手段)4が取付けられている。
【0016】
前記傾斜板3の後部右側(上位一端側)には、金属微粉粒子とプラスチック微粒子からなる混合物を投入する混合物供給装置(混合物供給手段)5の混合物投入口6iが形成され、この混合物供給装置5には、混合物を加熱して水分を除去し粒子同士の結合を防止する乾燥用加熱装置(乾燥手段)7と、混合物に同一極性の電荷を付与する帯電装置(帯電手段)8が一体に設けられている。
【0017】
すなわち、混合物供給装置5は、気送ポンプ11より混合物を気送する気送管12と、供給ホッパ13内の混合物をスクリュフィーダや振動フィーダなどから成る定量供給装置14を介して気送管12に直接またはエゼクタ15を介して投入する混合物供給部16と、加熱ヒータ(加熱装置)7aにより気送管12を介して気送空気と共に混合物を加熱する乾燥用加熱装置7と、気送管12の出口に接続されて投入口6が下位となるように傾斜された角筒状の供給ダクト17と、この供給ダクト17内に電極21A,21Bが設置された帯電装置8とで構成されている。乾燥手段に加熱ヒータ7aを有する乾燥用加熱装置7を用いたが、乾燥された気送空気を使用して混合物を乾燥することもできる。この場合には、ある程度の時間、混合物を乾燥用の気送空気中に晒しておく必要があり、気送管による長い搬送経路を有する設備に適している。
【0018】
前記帯電装置8は、供給ダクト17の天井部に多数の針状電極を垂設したコロナ放電電極21Aが配設され、このコロナ放電電極21Aに対向して供給ダクト17の底部に対向電極21Bが配設されている。そして、高電圧電源22のたとえば陰極がコロナ放電電極21Aに接続されると共に、陽極が対向電極21Bに接続されている。ここで高電圧電源22の陽極と傾斜振動板3はそれぞれアースされており、同一極性の電荷を有している。したがって、高電圧電源22によりコロナ放電電極21Aから対向電極21Bに向かって陰イオンが降り注がれ、供給ダクト17を通過する混合物の各微粉粒子にそれぞれ十分な(−)の電荷を付与することができる。
【0019】
傾斜振動板3の下辺部に沿って連続する分離物排出口6oが形成され、右側(一端側)から左端(他端側)に、導電物回収トレイ23A、中間物回収トレイ23Bおよびプラスチック回収トレイ23Cが順次配置され、これら回収トレイ23A〜23C間に移動または回動して分離位置を調整可能な仕切り板24A,24Bが配置されている。そして、中間部回収トレイ23Bには、回収された非分離物を供給ホッパ13に供給して再分離を行う回収循環ライン24が接続されている。
【0020】
ここで、傾斜振動板3の傾斜角θについて図3を参照して説明する。
この傾斜振動板3の傾斜角θは、傾斜振動板3の静摩擦係数μ<tanθであらわされる。これは傾斜振動板3上に置いた物体が滑り出す角度以上であることを示している。すなわち、傾斜角θの傾斜面では重量Wの物体に働く摩擦力:F=μ×Wcosθであり、傾斜角θが大きくなってWsinθが摩擦力Fより大きくなると物体が滑り出す。これはWsinθ>μ×Wcosθで表される。そしてWsinθ/Wcosθ>μであり、tanθ>μであらわされる。
【0021】
上記構成において、プラスチック微粉粒子と金属微粉粒子からなる混合物が供給ホッパ13から定量供給装置14を介して気送管12に定量供給され、気送ポンプ11から供給される気送空気により搬送され、気送管12内で加熱ヒータ7aにより加熱乾燥されることにより、互いに付着した粒子が分離される。そして供給ダクト17に投入されると、コロナ放電電極21Aから放出された陰イオンにより、プラスチック微粉粒子および金属微粉粒子が(−)の電荷が付与されて帯電される。
【0022】
混合物投入口6iから傾斜振動板3の右側上部に混合物が投入されると、金属微粉粒子が傾斜振動板3に接触して金属微粉粒子の(−)の電荷は、傾斜振動板3の(+)の電荷により中和され、さらに金属微粉粒子に(+)の電荷が帯電される。すると、金属微粉粒子の持つ(+)の電荷と傾斜振動板3の持つ(+)の電荷との間に生じる鏡像力(影像力:image force)により、金属微粉粒子が傾斜振動板3に対して反発し、傾斜振動板3への着地時間や密な接触状態が大幅に軽減されることから、振動装置4による振動搬送力を金属微粉粒子が極めて受けにくくなり、この振動搬送力よりも重力による滑落力がはるかに大きく作用して、金属微粉粒子は傾斜下方に沿う滑落分離方向Qに分離滑落される。一方、(−)の電荷を有するプラスチック微粉粒子は、傾斜振動板3の持つ(+)の電荷との間に生じる鏡像力が傾斜振動板3に吸着する方向に働き、傾斜振動板3への着地時間や密な接触状態が増大して振動搬送力を大きく作用し、傾斜方向側方に沿う搬送分離方向Rに分離搬送される。
【0023】
したがって、分離物出口6oでは、金属微粉粒子は、滑落分離方向Qに沿って滑落されて分離物排出口6oの右側寄りから排出され、導電物回収トレイ23Aに回収される。またプラスチック微粉粒子は、搬送分離方向Rに沿って湾曲条に搬送されて分離物排出口6oの左側寄りから排出され、プラスチック回収トレイ23Cに回収される。さらに、金属微粉粒子とプラスチック微粉粒子とが付着結合した結合粒子や、電荷が小さい微粉粒子などは、滑落分離方向Qと搬送分離方向Rの中間方向に沿って移動され、分離物排出口6oの中間部から排出されて中間物回収トレイ23Bに回収される。この中間物回収トレイ23Bに回収された未分離微粉粒子は、回収循環ライン24を介して再度供給ホッパ13に戻され再分離される。
【0024】
上記構成の実験装置を製作して実験した結果、帯電装置8の電極21A,21Bに印加された電圧は−10kVで、150〜250μmのPVC微粉粒子と、銅微粉粒子との混合物で分離した場合、導電物回収トレイ23Aおよびプラスチック回収トレイ23Cに回収されたPVC微粉粒子と銅微粉粒子の純度がそれぞれ純度99%以上となった。
【0025】
純度=回収トレイに回収されたPVC微粉粒子(銅微粉粒子)/回収トレイに回収された全微粉粒子である。
上記実施の形態によれば、乾燥用加熱装置7により混合物微粉粒子を加熱乾燥することにより、水分を介して付着吸着している微粉粒子を効果的に分離することができ、分離精度を向上させることができる。またコロナ放電式の帯電装置8により、すべての混合物微粉粒子に同一極性の電荷を付与することで、その鏡像力を利用して供給前の微粉粒子を互いに反発させて分離するとともに微粉粒子同士の再付着を防止することができる。さらに傾斜振動板3上における振動により、微粉粒子の分離の促進と再付着を防止することができる。したがって、分離物が互いに吸着しやすい500μm以下の微粉粒子であっても、効果的に微粉粒子の分離を行い、傾斜振動板3の鏡像力の作用を利用して、滑落分離方向Qと搬送分離方向Rとに効果的に分離することができ、微粉粒子の分離精度をより向上させることができる。
【0026】
第2の実施の形態を図4を参照して説明する。
第1の実施の形態では、滑落分離方向Qと振動搬送方向Rとを90°隔てて配置したが、滑落分離方向Qと振動搬送方向Rとの角度は、80°〜180°が適正な範囲であり、80°以下では分離精度が低下するためである。第2の実施の形態では、滑落分離方向Qと振動搬送方向Rとを180°隔てて配置したものを示す。第1の実施の形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0027】
この傾斜振動板3は、振動装置4により傾斜振動板3の傾斜方向上方に沿う搬送分離方向Rで、傾斜振動板3の傾斜角θより大きい角度αで振動方向Bに振動される。
【0028】
また混合物供給装置30に設けられた帯電装置31は、乾燥用加熱装置32が一体に設けられたもので、陰イオンを発生するコロナイオン発生器33と、コロナイオン発生器33と気送管12の帯電部34とを接続する中間ダクト34と、この中間ダクト34内で気流により搬送される陰イオン風を加熱ヒータ32aにより加熱する乾燥用加熱装置32とを具備し、加熱されたイオン風を混合物微粉粒子に吹き付けて帯電と加熱乾燥とを同時に行うことができる。また気送管12の先端部は、傾斜振動板3の中央部上方に開口された供給ダクト36に接続されている。
【0029】
上記実施の形態において、プラスチック微粉粒子と金属微粉粒子からなる混合物が供給ホッパ13から定量供給装置14を介して気送管12のエゼクタ15に定量供給され、気送ポンプ11から供給される気送空気により搬送される。そして帯電部35では、コロナイオン発生器33から発生させた陰イオン風が中間ダクト34で加熱ヒータ32aにより加熱されて吹き付けられることにより、混合物微粉粒子がそれぞれ加熱乾燥されて、水分により互いに付着した粒子が分離されるとともに、陰イオンの電荷がプラスチック微粉粒子および金属微粉粒子にそれぞれ付与されて帯電される。
【0030】
傾斜振動板3の中央部に開口された混合物投入口37iから混合物が投入されると、金属微粉粒子が傾斜振動板3に接触して金属微粉粒子の(−)の電荷は、傾斜振動板3の(+)の電荷により中和され、さらに金属微粉粒子に(+)の電荷が帯電される。すると、金属微粉粒子の持つ(+)の電荷と傾斜振動板3の持つ(+)の電荷との間に生じる鏡像力により、金属微粉粒子が傾斜振動板3に対して反発し、傾斜振動板3への着地時間や密な接触状態が大幅に軽減されることから、振動装置4による振動搬送力を金属微粉粒子が極めて受けにくくなり、この振動搬送力よりも重力による滑落力がはるかに大きく作用して、金属微粉粒子は傾斜方向下方に沿う滑落分離方向Qに滑落される。一方、(−)の電荷を有するプラスチック微粉粒子は、傾斜振動板3の持つ(+)の電荷との間に生じる鏡像力が傾斜振動板3に吸着する方向に働いて、傾斜振動板3への着地時間や密な接触状態が増大して振動搬送力を大きく受け、傾斜方向上方に沿う搬送分離方向Sに搬送される。
【0031】
これにより、金属微粉粒子は、滑落分離方向Qに滑落されて下位の分離物排出口37dを介して導電物回収トレイ23Aに排出され回収される。またプラスチック微粉粒子は、搬送分離方向Sに沿って搬送されて上位の分離物排出口37uからプラスチック回収トレイ23Cに排出され回収される。
【0032】
上記第2実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加えて、軽量のプラスチック微粉粒子を、傾斜方向上方の搬送分離方向Sに搬送して分離するように構成したので、プラスチック回収トレイ23Cに分離回収されるプラスチック微粉粒子の純度をより向上させることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上に述べたごとく請求項1記載の発明によれば、帯電手段により、混合物に同一極性の電荷を与えることで、混合物粒子はそれぞれの電荷により生じる鏡像力で互いに反発し分離分散され、傾斜振動板に供給される。そして傾斜振動板による振動でも、互いに付着された混合物粒子が更に分離分散される。そして、傾斜振動板に導電材粒子が接触することで、傾斜振動板の電荷が移動して導電材粒子の電荷が中和され、さらに導電材粒子に傾斜振動板と同極性の電荷が蓄えられる。これにより導電材粒子の電荷と傾斜振動板の電荷との間に鏡像力が生じて導電材粒子が傾斜振動板に反発する。これにより、導電材粒子と傾斜振動板との接触時間が短縮されかつ接触状態が粗になることから、傾斜振動板の振動による搬送力を受けにくくなる。これにより重力による傾斜方向の滑落力が大きく作用して、導電材粒子は滑落分離方向に滑落する。一方、プラスチック粒子は、帯電された電荷と傾斜振動板の電荷とに傾斜振動板に対して吸着する方向に鏡像力が働き、これによりプラスチック粒子と傾斜振動板との接触時間が長くなりかつ接触状態が密になって、振動搬送力を大きく受け、プラスチック粒子が搬送分離方向に搬送される。したがって、混合物が微粉粒子であっても、導電材微粉粒子とプラスチック微粉粒子とを精度良く分離することができる。
【0034】
請求項2記載の発明によれば、コロナ放電式帯電装置により、混合物粒子にそれぞれ効果的に電荷を付与して同一極性に帯電させることができる。
請求項3記載の発明によれば、振動分離方向と傾斜振動板の傾斜方向とを略90°とすることにより、電荷量が少なくかつ軽量で振動搬送力を受けにくいような微細な混合物粒子であっても、小さい鏡像力でも分離効果的に分離することができる。また傾斜振動板の下辺に連続して形成された分離物排出口に、分離位置を調整自在な仕切り板を設けることにより、混合物や分離環境などの分離条件に対応して、分離状態を調整することができ、より高精度な分離を行うことができる。
【0035】
請求項4記載の発明によれば、混合物の粒子を乾燥することにより、高水分や高湿度による粒子同士の付着、吸着を防止して粒子を分散させることができ、分離精度をより向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動式選別装置の第1の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】同選別装置の混合物供給それぞれを示す概略構成図である。
【図3】摩擦力と傾斜角度を説明する説明図である。
【図4】本発明に係る振動式選別装置の第2の実施の形態を示す概略説明図である。
【図5】従来のプラスチック選別装置を示す側面図である。
【符号の説明】
Q  滑落分離方向
R,S 搬送分離方向
3  傾斜振動板
4  振動装置
5  混合物供給装置
6i 混合物投入口
6o 分離物排出口
7  乾燥用加熱装置
8  帯電装置
11  気送ポンプ
12  気送管
13  供給ホッパ
14  定量供給装置
15  エゼクタ
16  混合物供給部
17  供給ダクト
21A コロナ放電電極
21B 対向電極
22  高電圧電源
23A 導電物回収トレイ
23B 中間物回収トレイ
23C プラスチック回収トレイ
24  回収循環ライン
30  混合物供給装置
32  乾燥用加熱装置
33  コロナイオン発生器
37i 混合物供給口
37u,37d 分離物排出口

Claims (4)

  1. プラスチック粒子と導電材粒子の混合物に同一極性の電荷を付与する帯電手段と、
    帯電された混合物を供給する混合物供給手段と、
    所定角度傾斜されるとともに、導電性材料からなり前記帯電手段により帯電させる電荷と逆極性の電荷を有する傾斜振動板と、
    前記傾斜振動板を、傾斜方向下方の滑落分離方向と異なる搬送分離方向に混合物を搬送するように振動させる振動手段とを具備し、
    前記傾斜振動板上に投入された混合物のうち、プラスチック粒子を鏡像力により傾斜振動板に吸引させるとともに、導電材粒子を傾斜振動板と同極性に帯電させて鏡像力により傾斜振動板に反発させるように構成した
    ことを特徴とする導電材とプラスチック材の振動式選別装置。
  2. 帯電手段を、コロナ放電電極から発生されたコロナイオンを混合物に吹き付けて帯電させるコロナ式帯電装置とした
    ことを特徴とする請求項1記載の導電材とプラスチック材の振動式選別装置。
  3. 搬送分離方向を、滑落分離方向に対して略90°で交差する方向とし、
    前記傾斜振動板の下辺部に沿って分離物排出口を形成し、
    該分離物排出口に分離位置調整自在な仕切り板を設けた
    ことを特徴とする請求項1または2記載の導電材とプラスチック材の振動式選別装置。
  4. 傾斜振動板上への供給前に、混合物を乾燥する乾燥手段を設けた
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の導電材とプラスチック材の振動式選別装置。
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