JP2004048437A

JP2004048437A - 周波数拡散電波用エリア拡大装置

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Publication number: JP2004048437A
Application number: JP2002203890A
Authority: JP
Inventors: Hidenori Toshinaga; 俊長　秀紀; Mamoru Kobayashi; 小林　守
Original assignee: NTT Communications Corp
Current assignee: NTT Communications Corp
Priority date: 2002-07-12
Filing date: 2002-07-12
Publication date: 2004-02-12

Abstract

【課題】周波数拡散された信号を用いる無線ＬＡＮ用通信システムにおいて、信号対雑音比の特性を向上させたエリア拡大装置を提供する。
【解決手段】本発明の周波数拡散電波用エリア拡大装置は、受信回路１０２がアンテナ１０１に入射した周波数拡散された電波を受信し、受信側周波数変換器１０３が所定の周波数に周波数変換し、復調器１０４において、逆拡散回路１１１が周波数変換された信号を逆拡散し、判定回路１１２が逆拡散された信号を判定してディジタル信号を生成し、同期回路１１３が生成されたディジタル信号の同期を確立し、変調器１０５において、拡散回路１１４が同期の確立されたディジタル信号を周波数拡散し、送信側周波数変換器１０６が受信時の周波数に周波数変換し、送信回路１０７がアンテナ１０１に出力し、アンテナ１０１が周波数拡散された電波を送信する。
【選択図】　　　　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、周波数拡散された信号を用いる無線ＬＡＮ用通信システムの使用エリアを拡大するエリア拡大装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、周波数拡散された信号を用いる無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ　Ａｒｅａ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）用通信システムの使用エリアを拡大する手段としてエリア拡大装置が用いられている。図２は、エリア拡大装置を用いて相互接続可能な範囲を拡大した周波数拡散された信号を用いる無線ＬＡＮ用通信システムの構成を示す模式図である。同図において、この無線ＬＡＮ用通信システムは、周波数拡散電波送受信基地局（以後、基地局と記す）２０１と、基地局２０１の通信可能範囲２０２の中に配置されたエリア拡大装置２０３と、基地局２０１の通信可能範囲２０２の外でかつエリア拡大装置２０３の通信可能範囲２０４の中に配置された周波数拡散電波送受信端末局（以後、端末局と記す）２０５とからなる。ここで、基地局２０１は、端末局２０５の通信可能範囲２０６の外、エリア拡大装置２０３は端末局２０５の通信可能範囲２０６の中にそれぞれあるものとする。
【０００３】
従来のエリア拡大装置は、図４に示すように、アンテナ４０１と受信回路４０２と受信側周波数変換器４０３と増幅器４０４と送信側周波数変換器４０５と送信回路４０６とを有し、アンテナ４０１が受信回路４０２の入力と送信回路４０６の出力に接続され、受信回路４０２の出力が受信側周波数変換器４０３の入力に接続され、受信側周波数変換器４０３の出力が増幅器４０４の入力に接続され、増幅器４０４の出力が送信側周波数変換器４０５の入力に接続され、送信側周波数変換器４０５の出力が送信回路４０６の入力に接続されている。
【０００４】
従来のエリア拡大装置はこのように構成されているので、アンテナ４０１に入射した無線ＬＡＮ用通信システムの電波は、受信回路４０２で受信され、受信側周波数変換器４０３で中間周波数に周波数変換され、増幅器４０４で増幅された後、送信側周波数変換器４０５で受信時の周波数に再度周波数変換され、送信回路４０６からアンテナ４０１に出力され、アンテナ４０１から送信される。これにより、基地局２０１から届く電波の強度が信号を復調するために十分でないエリアに配置された端末局２０５であっても、基地局２０１に接続することが可能となり、基地局２０１の使用エリアを拡大することができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のエリア拡大装置を用いた場合、以下の問題があった。図５に示すように、送信元となる基地局や端末局から送信される周波数拡散された信号５０１を含む送信元電波（ａ）に対して、エリア拡大装置が受信する電波（ｂ）は、送信元からこのエリア拡大装置までの伝搬路の雑音５０２が重畳されている。従来のエリア拡大装置は、受信した電波を増幅して再送信するため、周波数拡散された信号５０１が増幅されると同時に雑音５０２も増幅されて送信される（ｃ）。
【０００６】
このため、送信先となる端末局や基地局が受信する電波（ｄ）は、送信元からエリア拡大装置までの伝搬路の増幅された雑音５０２と、エリア拡大装置から送信先までの伝搬路の雑音５０３とが重畳されている。これらの雑音は、信号に対してそれぞれ影響を与えるために送信先となる端末局や基地局が受信する信号の信号対雑音比が劣化してしまう。このため、従来のエリア拡大装置は信号強度を上げることができても信号対雑音比の劣化により使用エリアを大きく拡大することができなかった。
本発明は、周波数拡散された信号を用いる無線ＬＡＮ用通信システムにおいて、信号対雑音比の特性を向上させた使用エリアを拡大するエリア拡大装置を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、周波数拡散電波送受信基地局と、この基地局に接続する機能を有し、この基地局の通信可能範囲から離れて配置された少なくとも１つの周波数拡散電波送受信端末局とを相互接続させる周波数拡散電波用エリア拡大装置において、上述した課題を解決するために、周波数拡散電波送受信基地局又は周波数拡散電波送受信端末局から送信される周波数拡散された電波を受信する受信機部と、受信した電波を復調する復調器と、復調された信号を再変調する変調器と、再変調された信号を送信する送信機部とを有することによって特徴づけられる。
【０００８】
この場合、復調器は受信機部の受信した周波数拡散された電波をあらかじめ定められた符号系列を用いて復調するものであり、変調器は復調器の復調した信号を基地局及び端末局が用いるものと同一のあらかじめ定められた符号系列を用いて周波数拡散方式で再変調するものである。これにより、周波数拡散電波送受信基地局と周波数拡散電波送受信端末局が同一の符号系列を変調及び復調に用い、周波数拡散電波用エリア拡大装置の復調器と変調器が周波数拡散電波送受信基地局と周波数拡散電波送受信端末局が用いるものと同一のあらかじめ定められた符号系列を用いることで、周波数拡散電波用エリア拡大装置が周波数拡散電波送受信基地局と周波数拡散電波送受信端末局の中継器として機能するので、周波数拡散電波送受信基地局と少なくとも１つの周波数拡散電波送受信端末局とにより構成される無線ＬＡＮ用通信システムの使用エリアを拡大することが可能となる。
【０００９】
この周波数拡散電波用エリア拡大装置の一構成例は、復調器が直接周波数拡散方式の信号を復調するものであり、変調器が復調器の復調した信号を直接周波数拡散方式で再変調するものである。
【００１０】
本発明の周波数拡散電波用エリア拡大装置は、周波数拡散された電波を受信すると、いったん復調した後、再変調して送信する。これにより、送信元装置とエリア拡大装置の間の伝搬路における雑音と、エリア拡大装置と送信先装置との間の伝搬路における雑音との相関関係がなくなり、従来のエリア拡大装置に比べて信号対雑音比の特性が向上する。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下に図を用いて発明の実施の形態を説明する。
図１は、本発明にかかる周波数拡散電波用エリア拡大装置の構成を示すブロック図であり、本発明の一実施の形態を示す。図１において、周波数拡散電波用エリア拡大装置は、アンテナ１０１と受信回路１０２と受信側周波数変換器１０３と復調器１０４と変調器１０５と送信側周波数変換器１０６と送信回路１０７とを有し、アンテナ１０１が受信回路１０２の入力と送信回路１０７の出力に接続され、受信回路１０２の出力が受信側周波数変換器１０３の入力に接続され、受信側周波数変換器１０３の出力が復調器１０４の入力に接続され、復調器１０４の出力が変調器１０５の入力に接続され、変調器１０５の出力が送信側周波数変換器１０６の入力に接続され、送信側周波数変換器１０６の出力が送信回路１０７の入力に接続されている。
【００１２】
この周波数拡散電波用エリア拡大装置は、周波数拡散変調方式の１つである直接周波数拡散方式に対応しており、復調器１０４は逆拡散回路１１１と判定回路１１２と同期回路１１３を有し、変調器１０５は拡散回路１１４を有する。この場合、逆拡散回路１１１の入力が復調器１０４の入力として受信側周波数変換器１０３の出力に接続され、逆拡散回路１１１の出力が判定回路１１２の入力に接続されている。また、判定回路１１２の出力が同期回路１１３の入力に接続され、同期回路１１３の出力が復調器１０４の出力として変調器１０５の入力となる拡散回路１１４の入力に接続されている。拡散回路１１４の出力は変調器１０５の出力として送信側周波数変換器１０６の入力に接続されている。
【００１３】
図２に示すように、この周波数拡散電波用エリア拡大装置２０３は、周波数拡散電波送受信基地局（基地局）２０１の通信可能範囲２０２の中に配置され、この基地局２０１の送信する電波を基地局２０１の通信可能範囲２０２の外に配置された少なくとも１つの周波数拡散電波送受信端末局（端末局）２０５に中継するとともに、端末局２０５の送信する電波を基地局２０１へ中継する中継装置として動作し、基地局２０１と端末局２０５とを相互接続させる。ここで、基地局２０１は無線ＬＡＮ用通信システムの親局を、端末局２０５は無線ＬＡＮ用通信システムの子局をそれぞれ構成し、ＬＡＮ信号の送受信を行う。
【００１４】
この場合、基地局２０１と端末局２０５は、周波数拡散変調方式の１つである直接周波数拡散方式に対応しており、それぞれ同じ符号系列で直接周波数拡散された電波を送受信する。このような構成において、周波数拡散電波用エリア拡大装置は、アンテナ１０１と受信回路１０２と受信側周波数変換器１０３とが受信機部を構成し、受信回路１０２がアンテナ１０１に入射した直接周波数拡散された電波を受信し、その出力信号を受信側周波数変換器１０３に入力する。受信側周波数変換器１０３は、受信回路１０２から入力された信号を所定の周波数に周波数変換し、復調器１０４に出力する。
【００１５】
次に、復調器１０４において、受信側周波数変換器１０３から出力された信号が逆拡散回路１１１に入力されて逆拡散された後、判定回路１１２に入力される。判定回路１１２は入力された逆拡散された信号を判定してディジタル信号を生成し、同期回路１１３に出力する。同期回路１１３は入力されたディジタル信号の同期を確立し、変調器１０５に出力する。変調器１０５は、拡散回路１１４が同期回路１１３から出力されたディジタル信号を直接周波数拡散し、送信側周波数変換器１０６に出力する。ここで、復調器１０４と変調器１０５は、基地局２０１及び端末局２０５が用いるものと同じあらかじめ定められた符号系列を用いて復調と再変調を行う。
【００１６】
また、送信側周波数変換器１０６と送信回路１０７とアンテナ１０１とが送信機部を構成し、送信側周波数変換器１０６は、変調器１０５から出力される直接周波数拡散された信号をあらかじめ定められた受信時の周波数に周波数変換し送信回路１０７に出力する。送信回路１０７は、送信側周波数変換器１０６から出力された信号をアンテナ１０１に出力し、アンテナ１０１から直接周波数拡散された電波が送信される。
【００１７】
この実施の形態にかかる周波数拡散電波用エリア拡大装置は、図３に示すように、送信元となる基地局や端末局から送信される周波数拡散された信号３０１を含む送信元電波（ａ）に対して、送信元からこのエリア拡大装置までの伝搬路の雑音３０２が重畳された電波（ｂ）を受信するが、再送信する電波（ｃ）は受信した電波を復調して生成したディジタルデータを再変調したものであるため、伝搬路の雑音３０２が除かれた送信元電波と同じ品質の周波数拡散された信号３０１を含む電波となる。これにより、送信先となる端末局や基地局が受信する電波（ｄ）に重畳される雑音３０３は、このエリア拡大装置から送信先までの伝搬路の雑音のみとなるので、従来のエリア拡大装置のように信号対雑音比が大きく劣化することがなくなる。
【００１８】
この実施の形態にかかる周波数拡散電波用エリア拡大装置は、基地局及び端末局と同じあらかじめ定められた符号系列を用いて復調と再変調を行うため、基地局と端末局、あるいは端末局同士が同時に送信を行うと混信が発生する可能性があるが、基地局と端末局は無線ＬＡＮを構成する通信システムであるため、一般的なＬＡＮプロトコルにより対処が可能であり、実用上障害となることはない。なお、この実施の形態では、直接周波数拡散方式を用いたエリア拡大装置を例に説明したが、これに限られるものではなく、例えば周波数ホッピング変調方式やチャープ変調方式など他の変調方式の周波数拡散通信システムについても、復調器と変調器を用いる変調方式に対応させることで適用可能である。
【００１９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の周波数拡散電波用エリア拡大装置は、周波数拡散電波送受信基地局又は周波数拡散電波送受信端末局から送信される周波数拡散された電波を受信する受信機部と、受信した電波を復調する復調器と、復調された信号を再変調する変調器と、再変調された信号を送信する送信機部とを有するので、周波数拡散された電波を受信すると、いったん復調した後、再変調して送信する。これにより、送信元装置とエリア拡大装置の間の伝搬路における雑音と、エリア拡大装置と送信先装置との間の伝搬路における雑音との相関関係がなくなるので、従来のエリア拡大装置に比べて信号対雑音比の特性が向上する効果が得られる。また、使用エリアの拡大可能な範囲を広げる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる周波数拡散電波用エリア拡大装置の構成を示すブロック図である。
【図２】エリア拡大装置を用いて相互接続可能な範囲を拡大した周波数拡散された信号を用いる無線ＬＡＮ用通信システムの構成を示す模式図である。
【図３】実施の形態にかかる周波数拡散電波用エリア拡大装置を図２に示すシステムに適用したときの送受信電波を示す図である。
【図４】従来の周波数拡散電波用エリア拡大装置の構成を示すブロック図である。
【図５】従来の周波数拡散電波用エリア拡大装置を図２に示すシステムに適用したときの送受信電波を示す図である。
【符号の説明】
１０１，４０１…アンテナ、１０２，４０２…受信回路、１０３，１０６，４０３，４０５…周波数変換器、１０４…復調器、１０５…変調器、１０７，４０６…送信回路、１１１…逆拡散回路、１１２…判定回路、１１３…同期回路、１１４…拡散回路、２０１…周波数拡散電波送受信基地局（基地局）、２０２…基地局通信可能範囲、２０３…エリア拡大装置、２０４…エリア拡大装置通信可能範囲、２０５…周波数拡散電波送受信端末局（端末局）、２０６…端末局通信可能範囲、３０１，５０１…信号、３０２，３０３，５０２，５０３…雑音、４０４…増幅器。

Claims

周波数拡散電波送受信基地局と、この基地局に接続する機能を有し、この基地局の通信可能範囲から離れて配置された少なくとも１つの周波数拡散電波送受信端末局とを相互接続させる周波数拡散電波用エリア拡大装置であって、
前記基地局又は前記端末局から送信される周波数拡散された電波を受信する受信機部と、
受信した前記電波を復調する復調器と、
復調された信号を再変調する変調器と、
再変調された信号を送信する送信機部と
を有することを特徴とする周波数拡散電波用エリア拡大装置。
請求項１記載の周波数拡散電波用エリア拡大装置において、
前記復調器は、前記受信機部の受信した周波数拡散された電波をあらかじめ定められた符号系列を用いて復調するものであり、
前記変調器は、前記復調器の復調した信号を前記基地局及び前記端末局が用いるものと同一のあらかじめ定められた符号系列を用いて周波数拡散方式で再変調するものである
ことを特徴とする周波数拡散電波用エリア拡大装置。
請求項２記載の周波数拡散電波用エリア拡大装置において、
前記復調器は、直接周波数拡散方式の信号を復調するものであり、
前記変調器は、前記復調器の復調した信号を直接周波数拡散方式で再変調するものである
ことを特徴とする周波数拡散電波用エリア拡大装置。