JP2004047423A - Conductive paste - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide conductive paste increasing the mixing ratio of conductive powder having high reliability or high migration resistance, highly competitive in price by reducing the amount of silver plating, and suitable for forming a soldering electrode, for conductive paste or the like. <P>SOLUTION: This conductive paste is composed of conductive powder containing 65-95 wt% almost spherical silver-covered copper powder in which the surface of copper powder is covered with silver and moreover the surface of it is covered with a 0.02-0.5 wt% fatty acid to the copper powder, 1-10 wt% silver powder having a mean particle size of 7 μm or less and a 4-25 wt% low-melting point metal conductive powder, and a binder. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線板の回路形成、シールド層形成、電子部品の電極形成、はんだ付電極形成、導電性接着剤等に使用される導電ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷配線板上に導電回路を形成する方法の1つに、金、銀、銅、カーボン等の導電性粉末を用い、それにバインダ、有樹溶剤及び必要に応じて添加剤などを加えてペースト状に混合して作製していた。特に高導電性が要求される分野では、金粉、銀粉、パラジウム粉又はこれらの合金粉が一般的に用いられていた。
【0003】
【非特許文献1】
電子材料、1994年10月号(第42〜46頁)
【0004】
上記のうち銀粉を含有する導電ペーストは、導電性が良好なことから印刷配線板、電子部品等の配線層(導電層)又は電子部品の電気回路や電極の形成に使用されているが、これらは高温多湿の雰囲気下で電界が印加されると、電気回路や電極にマイグレーションと称する銀の電析が生じ電極間又は配線間が短絡するという欠点が生じる。このマイグレーションを防止するための方策はいくつか行われており、導体の表面に防湿塗料を塗布するか、導電ペーストに含窒素化合物などの腐食抑制剤を添加する等の方策が検討されているが十分な効果の得られるものではなかった。銀粉に替えて銀−パラジウム合金粉を使用すれば耐マイグレーション性は改善できるが、銀及びパラジウムが高価なため銀−パラジウム合金粉も高価になる欠点を有していた。
【0005】
また、導通抵抗の良好な導体を得るには銀粉の配合量を増加しなければならず、銀粉が高価であることから導電ペーストも高価になるという欠点があった。銀被覆銅粉を使用すればマイグレーションを改善でき、これを用いれば安価な導電ペーストが得られることになる。しかし、銀で銅粉の表面を均一にかつ厚く被覆するとマイグレーションの改善効果が十分ではない。しかも得られる導電ペーストの塗膜に、直接はんだ付けを適用することができないという欠点があった。さらに銀粉を使用した導電ペーストにはんだ付けを行う場合、銀喰われが起こり、十分な接合が得られないという欠点もあった。
【0006】
一方、銀粉以外に銅粉を使用する場合がある。しかし、銅粉を使用した導電ペーストは、加熱硬化後の銅の被酸化性が大きいため、空気中及びバインダ中に含まれる酸素と銅粉が反応し、その表面に酸化膜を形成し、導電性を著しく低下させる。そのため、各種還元剤を加えて、銅粉表面の酸化を防止し、導電性が安定した銅ペーストが開示されているが、導電性及び導電性の安定性は銀ペーストには及ばず、高温高湿試験などで導通抵抗値が増大するなどの欠点があった。
【0007】
また、導電ペースト中の、銅粉の含有率を高くしなければ安定した導電性が得られない。しかし、銅粉の含有率を高くすると、この影響で接着性が悪くなったり、保存安定性が悪くなるなどの欠点があった。しかも、得られた銅ペーストの塗膜に、従来の銅ペーストでは、直接はんだ付けを適用することができないという欠点もあった。
【0008】
従来、公知の導電ペーストは、接着剤として使用する場合、はんだペーストに比較して導電粉が高価であることから導電ペーストも高価であるという欠点を有していた。従って銅ペーストより導電性の信頼性が高く、かつ銀ペーストより耐マイグレーション性に優れ、はんだペースト及び乾燥硬化の作業性に優れた導電接着剤が望まれていた。
【0009】
また、従来、公知の導電ペーストは、直接はんだ付けをすることができないため、導電ペーストの塗膜に活性化処理を施して無電解めっきするか又は塗膜を陰極としてめっき液中で電気銅めっきを施した後、めっきで得られた銅皮膜上にはんだ付けをしていた。しかし、塗膜と銅めっきとの層間の結合が確実でないと実用的ではない。従って、無電解めっき又は電気めっきを施す必要のないはんだ付け可能な導電ペーストが開発されれば、回路形成工程が大幅に短縮されるので、そのメリットは大きい。
【0010】
はんだは金属とは接合し易いが、バインダとは接合しない。はんだ付けを行う場合、理想的には導電粉のみの塗膜を形成し、それにはんだ付けを行えばよいが、バインダを用いず導電粉のみでは塗膜を形成できないという問題点がある。
そのためバインダを使用し、導電ペーストにして用いている。しかし、信頼性及び塗膜形成の作業性を重視するためバインダの量についても制限があり、例えば、バインダの比率を高くすると、金属である導電粉をバインダが覆ってしまい、はんだと導電粉が接触する面積がなくなってしまうため、はんだが付かなくなり、導電性も低下するという欠点が生じる。
【0011】
はんだが付くような導電ペーストにするためには、限りなく銅箔に近い組成にする必要がある。即ち、導電粉をあるスペースに入れた場合、導電粉の充填性が高く、導電粉同士の間にできた隙間の体積分だけバインダが占めるような組成にすることが理想である。
【0012】
しかし、上記のように導電粉の比率を高くすると、導電ペーストの粘度が極端に高くなり、導電ペーストの作製が困難になり導電ペーストを塗布する作業性も悪くなると共に導電粉同士を結着させるバインダが少ないため塗膜の強度も低下する。また導電性接着剤として使用する場合には、接着性が低下するので、使用に適さない。さらに導電ペーストを用いてはんだ接合を行う場合には、はんだ付け性、導電性、作業性、強度さらにはコストのバランスがとれている導電ペーストが必要である。
【0013】
はんだ代替材料として導電接着を目的として使用する場合、導電ペーストの印刷性,接着性及び導通の信頼性と共に、短時間で乾燥、硬化できる作業性も重要である。これまでチップ部品等のはんだ付けにアッセンブリメーカが使用していたリフロー炉を、はんだ代替接着剤の乾燥、硬化に使用できれば、設備の有効活用がはかれ、好ましい。一般の銀ペーストの場合、はんだリフロー炉のような高温。短時間の乾燥・硬化では膨れを生じやすい欠点がある。また銅ペーストも高温短時間の硬化では導電性が安定せず、また恒温恒湿試験又は気相冷熱試験等の信頼性試験で、導通をなくす所謂断線状態になる欠点を有する。
【0014】
導電ペーストを用いる方法は、導電粉をバインダに分散させ、ペースト状にした導電ペーストを基板の表面に塗布又はスルーホールに充填して図1に示すような導電層を形成する方法である。なお図1において1は導電ペースト及び2は銅箔である。
また、印刷配線板に形成したスルーホールに導電層を形成する他の手段としては、スルーホール内壁に銅めっきを施して導電層を形成する方法がある。
【0015】
一般的にスルーホール内に充填して用いる孔埋め導電ペーストを用いた場合の層間接続は、小さい孔でありながら高導電性を必要とするため、孔にできる限り導電ペーストを充填し、孔にすき間なく導電ペーストを埋め込む必要がある。そのため従来の孔埋め導電ペーストは導電粉の比率を高くする必要があるが、導電粉の比率を高くすると導電ペーストの粘度が高くなり孔への充填性が低下してしまう。これに対してバインダの比率を高くすると粘度が低くなり孔への充填性が向上するが導電性が低下してしまうという欠点が生じる。
【0016】
その方策として、溶剤を含まない無溶剤型で、バインダとして液状エポキシ樹脂を主成分とした導電ペーストを用い、また孔の大きさにより溶剤を若干使用した導電ペーストを用いていた。
しかし、エポキシ樹脂はフェノール樹脂などと比較すると、熱による硬化収縮量が低いため、エポキシ樹脂を主成分とする導電ペーストの抵抗が低くなり難いという欠点があった。
抵抗を低くするためには、導電ペーストにおける導電粉の割合を高くするか、銀など高導電性の金属粉を使用すればその欠点を補うことは可能であるが、導電ペーストが高価になってしまう。
【0017】
一方、フェノール樹脂を主成分とした導電ペーストもあるが、この導電ペーストはエポキシ樹脂を主成分とする導電ペーストより導電性は良好であるが、導電ペーストの粘度が高くなり孔への充填性に問題があった。
【0018】
また、導電ペーストを用いてスルーホール内に導電層を形成する場合、溶剤を多量に含む導電ペーストを用いてスルーホール内を充填すると、溶剤の乾燥によりスルーホール内にボイドを生じることが避けられない。そのため図2に示すように、基材3の表面、導電ペーストを充填したスルーホール端部、銅箔ランド7上及び一部の銅箔回路8上に絶縁層5を形成し、さらに導電材料(ジャンパー導電ペースト)で絶縁層5上に導電材印刷回路(以下印刷回路とする)を形成するような多層回路板では、スルーホール内のボイドをなくし、スルーホール10と銅箔ランド7、銅箔回路8及び印刷回路との接続の信頼性を高くしなければならないという欠点があった。なお図2において、4は導電層、6はジャンパー回路及び9はオーバーコート層である。
【0019】
スルーホールの導通をスルーホール内壁に形成した銅めっきで行うようにして多層回路板を製作する場合、スルーホール内壁に銅めっきを施した後、スルーホールを埋めた導電ペースト上に蓋めっきを施せば、上記の欠点を解消することができるが、工程が増えコストも高くなるので好ましくない。
【0020】
また、スルーホール内壁に銅めっきを施して導電層を形成し、空隙を樹脂で埋め込む方法もあるが、この方法においても工程数が多くなるためコストが高くなるという欠点がある。
【0021】
また、スルーホール内にボイドレス又は略ボイドレスの導電材料を充填してスルーホールの導通を確保した後、基材表面に絶縁層及び印刷回路を形成する方法があるが、この方法ではスルーホール内に充填した導電材料と銅箔ランド部が銅箔の端部断面で接続されるため、接続の信頼性が低くなる欠点がある。これを回避するには、前記の蓋めっきを施せばよいが、これでは工程が増え、コストが高くなり好ましくない。
【0022】
さらに、スルーホール内に、溶剤を15重量%以上含む銀導電材料(銀ペースト)を充填する銀スルーホール配線板を使用し、この配線板の表面に絶縁層及び印刷回路を形成して多層回路板を作製する場合、溶剤の揮発に伴ってスルーホール内に生じる大きな空隙が信頼性を低下させる原因となる。即ち、洗浄工程などの際にボイド内にイオン性不純物が残存すると耐マイグレーション性が低下する。また銀スルーホール配線板では、銀ペーストが銅箔ランド上に厚く盛り上がる場合があり、部品実装の場合、この厚く盛り上がった銀ペーストの高さが障害になる場合がある。
【0023】
一方、鉛を主成分とするはんだ材料もあるが、このようなはんだ材料は、融点が比較的低く、かつ作業性もよいため長期にわたって幅広く実用化されてきた。しかし、近年になって、毒性の高い鉛を含有するため、鉛含有廃棄物の処理で、人体又は環境の生態系に悪影響を及ぼし易いことから、鉛の使用規制が提案されている。現在、鉛の代替としてビスマスなどの比較的低融点の金属材料を使用する低融点金属ろう材が開発されているが、これらの融点は鉛はんだに比較して高いため、基板材料又は実装電子部品等の耐熱性を高くしなければならず、技術的な困難さ、コストアップを招く等の欠点があった。
【0024】
一般的に使用されている孔埋め導電ペーストを用いた多層化積層工程は、孔に導電ペーストを充填し、予備乾燥させたビルドアップ層を積層し、本乾燥として加熱加圧を行う。そのため本乾燥後に導電ペーストが硬化していることが必要であり、また積層後加圧することによって加圧しない場合よりも導電性が向上している必要がある。
【0025】
ところが、従来の孔埋め導電ペーストは、バインダの主成分がエポキシ樹脂でありその硬化剤としてイミダゾール類を一般的に用いているが、導電粉として凝集を解きほぐす解粒処理を行い表面に銅が露出している略球状銀被覆銅粉を用いた場合、導電ペーストの硬化性が低下することがあるという欠点があった。
【0026】
解粒処理を行った銀被覆銅粉を使用するためには、銅とキレート結合を形成せず、エポキシ樹脂の硬化剤として働く物質を添加する必要がある。
また、略球状銀被覆銅粉は銀めっき加工工程で凝集し易く、タップ密度が低いため、高含有率で導電ペーストに配合すると粘度上昇を引き起こし好ましくない。
さらに、解粒処理を行った略球状銀被覆銅粉を使用するとレゾール型フェノール樹脂は銅とキレート結合を起こすため導電ペーストの保管中に粘度上昇を起こす欠点を有していた。
【0027】
また、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂及びエポキシ樹脂をバインダとして用いて導電接着剤(導電ペースト)を作製した場合において、もし印刷配線板に接着した接着部品に不具合が生じて、接着部品を取り換える場合には、熱硬化性樹脂硬化物をゴム状態にできる高い温度に加熱しなければならないが、このようなときは、バインダとして熱可塑性樹脂を使用すれば上記の欠点を解消することができる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1記載の発明は、導電粉の高配合率化が可能で導電性の信頼性又は耐マイグレーション性に優れ、銀めっき量を低減することで価格競争力も高く、はんだ付電極形成用、導電接着剤用等に適した導電ペーストを提供するものである。請求項2記載の発明は、請求項1の発明に加えて、高充填性及び流動性に優れた導電ペーストを提供するものである。
請求項3記載の発明は、請求項1の発明に加えて、シェルフライフに優れ短時間での硬化が可能で、かつ遠赤外炉(以下IR炉とする)使用での短時間乾燥、硬化性に優れた配線板回路形成用、孔埋め用等に適した導電ペーストを提供するものである。
【0029】
請求項4記載の発明は、請求項1の発明に加えて、低粘度、高充填量化でき、エポキシ当量が小さいことから耐熱性も良好な導電ペーストを提供するものである。
請求項5及び6記載の発明は、請求項1の発明に加えて、シェルフライフの安定した導電ペーストを提供するものである。
請求項7記載の発明は、請求項1の発明に加えて、印刷後における乾燥の際の滲みが少ない導電ペーストを提供するものである。
請求項8記載の発明は、請求項1の発明のうち、特に硬化性に優れた導電ペーストを提供するものである。
【0030】
請求項9記載の発明は、請求項1の発明の発明に加えて、シェルフライフに優れ、接着部品の取り外し性が良好な導電接着剤に適した導電ペーストを提供するものである。
請求項10記載の発明は、請求項9の発明に加えて、導電性が良好でシェルフライフの安定した導電ペーストを提供するものである。
請求項11記載の発明は、請求項9の発明に加えて、印刷後における乾燥の際の滲みが少なく、接着性及び可撓性に優れた導電ペーストを提供するものである。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明は、銅粉の表面が銀で被覆され、さらにこの表面に銅粉に対して0.02〜0.5重量%の脂肪酸が被覆された略球状銀被覆銅粉65〜95重量%、平均粒径が7μm以下の銀粉1〜10重量%及び低融点金属を4〜25重量%含む導電粉並びにバインダを含有してなる導電ペーストに関する。
また、本発明は、略球状銀被覆銅粉が、平均粒径が1〜10μm及びタップ密度が相対値で55〜75%であり、かつその表面が平滑化されたものである前記の導電ペーストに関する
また、本発明は、バインダの主成分が、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂及びエポキシ樹脂並びにこれらの硬化剤、添加剤及び溶剤である前記の導電ペーストに関する。
【0032】
また、本発明は、エポキシ樹脂のエポキシ当量が、130〜330g/eqである前記の導電ペーストに関する。
また、本発明は、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂が、アルコキシ基の炭素数が1〜6である前記の導電ペーストに関する
また、本発明は、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂が、アルコキシ化率が5〜95%のものである前記の導電ペーストに関する。
また、本発明は、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂が、重量平均分子量が500〜200,000である前記の導電ペーストに関する。
また、本発明は、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂とエポキシ樹脂の配合割合が、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂:エポキシ樹脂が重量比で5:95〜60:40である前記の導電ペーストに関する。
【0033】
また、本発明は、バインダの主成分が、熱可塑性樹脂並びにこれらの添加剤及び溶剤である前記の導電ペーストに関する。
また、本発明は、熱可塑性樹脂が、熱軟化温度が90〜240℃の熱可塑性樹脂である前記の導電ペーストに関する。
さらに、本発明は、熱可塑性樹脂が、熱軟化温度が90〜240℃のフェノキシ樹脂である前記の導電ペーストに関する。
【0034】
【発明の実施の形態】
銅粉の表面への銀の被覆量は特に制限はないが、銅粉に対して2.5〜12重量%の範囲であることが好ましく、2.5〜7.5重量%の範囲であることがさらに好ましい。銀の被覆量が12重量%を超えると銀被覆工程での凝集割合が高くなり、タップ密度が低下する傾向があると共にコストアップとなり、一方、2.5重量%未満であると銅の露出割合が高くなり、導電性の信頼性が低くなり易くなる傾向がある。
【0035】
本発明で用いられる略球状銀被覆銅粉の平均粒径は、印刷、吐出等の取扱い、価格の点で1〜10μmの範囲が好ましく、2〜7μmの範囲がさらに好ましい。
なお、上記でいう平均粒径は、レーザー散乱型粒度分布測定装置により測定することができる。本発明においては、測定装置としてマスターサイザー(マルバン社製)を用いて測定した。以下の銀粉の平均粒径もこれと同じ装置を用いて測定した。
【0036】
また、略球状銀被覆銅粉は、アスペクト比が1〜1.5の範囲であることが好ましく、1〜1.3の範囲であることがさらに好ましい。
本発明におけるアスペクト比とは、略球状銀被覆銅粉の粒子の長径と短径の比率(長径/短径)をいう。本発明においては、粘度の低い硬化性樹脂中に略球状銀被覆銅粉の粒子をよく混合し、静置して粒子を沈降させると共にそのまま樹脂を硬化させ、得られた硬化物を垂直方向に切断し、その切断面に現れる粒子の形状を電子顕微鏡で拡大して観察し、少なくとも100の粒子について一つ一つの粒子の長径/短径を求め、それらの平均値をもってアスペクト比とする。
【0037】
ここで、短径とは、前記切断面に現れる粒子について、その粒子の外側に接する二つの平行線の組み合わせ粒子を挟むように選択し、それらの組み合わせのうち最短間隔になる二つの平行線の距離である。一方、長径とは、前記短径を決する平行線に直角方向の二つの平行線であって、粒子の外側に接する二つの平行線の組み合わせのうち、最長間隔になる二つの平行線の距離である。これらの四つの線で形成される長方形は、粒子がちょうどその中に納まる大きさとなる。
なお、本発明において行った具体的方法については後述する。
【0038】
本発明において、銅粉の表面に銀を被覆する方法としては特に制限はないが、例えば置換めっき、電気めっき、無電解めっき等の方法があり、銅粉と銀の付着力が高いこと及びランニングコストが安価であることから、置換めっきで被覆することが好ましい。
【0039】
本発明においては、銅粉の表面に銀を被覆した銀被覆銅粉の表面にさらに脂肪酸を被覆するものである。本発明で用いられる脂肪酸としては、ステアリン酸、ラウリン酸、カプリン酸、パルミチン酸などの飽和脂肪酸又はオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ソルビン酸などの不飽和脂肪酸等が挙げられる。
【0040】
銀被覆銅粉の表面への脂肪酸の被覆量は、銅粉に対して0.02〜0.5重量%の範囲、好ましくは0.02〜0.2重量%の範囲、さらに好ましくは0.02〜0.1重量%の範囲とされ、0.5重量%を超えると銀被覆銅粉同士の凝集を解粒し易く、また銀被覆銅粉が樹脂溶液に濡れ易くなるが、反面脂肪酸が内部離型剤として働くため、接着力が低下する。一方、脂肪酸の被覆量が0.02重量%未満であると銀被覆銅粉同士の凝集を解粒することが困難になる。
【0041】
銀被覆銅粉の表面に脂肪酸を被覆すれば下記のような利点がある。即ち、銅粉に銀めっきを施した場合、その後の乾燥工程で銅粉に含まれる水分を乾燥させるが、このとき水分を直接乾燥させると水の蒸発潜熱が大きいため乾燥に多くの時間を要する。しかし、水分を予めアルコール、アセトン等の親水性の有機溶剤で置換し、この有機溶剤を乾燥すれば乾燥は容易になる。本発明はこれを利用したもので、前記、有機溶剤に脂肪酸を配合して乾燥を容易にすると共に、脂肪酸の被覆量を上記に示す範囲にすることにより、銀被覆銅粉の凝集を容易に解粒させ、接着力についても何ら問題はなく、タップ密度の高い略球状銀被覆銅粉を得ることができる。
【0042】
略球状銀被覆銅粉のタップ密度は相対値で55〜75%の範囲であることが好ましく、57〜75%の範囲であることがさらに好ましい。タップ密度が55%未満の場合、充填密度が低いため導電粉の配合割合を高くすると導電ペーストの粘度が高くなり、反面導電粉の配合割合を低くすると、十分な導電性及び信頼性が得られなくなる傾向がある。また銅粉を銀めっき処理すると銀被覆銅粉が得られるが、めっき処理しただけの銀被覆銅粉の表面は、銀の微結晶が析出しており、表面は平滑ではなく、粒子同士の流動性も低くなる傾向がある。また銀の微結晶間に粒界が存在するため、銀めっき層の導電性自体も低い場合がある。さらに、銀めっき処理を行った場合、銀めっき層とコア材の銅粉との密着性が十分でない場合もある。一方、タップ密度が上限の75%を超える略球状銀被覆銅粉は、それ自体作製することが困難である。
【0043】
なお、タップ密度の相対値とは、25mmのストロークでタッピングを1000回行い、体積と質量から算出したタップ密度をその粒子の真密度又は理論密度で除した値である。
【0044】
また、本発明で用いられる銀粉は、平均粒径が7μm以下、好ましくは6μm以下、さらに好ましくは0.1〜5μmの範囲であることが必要とされ、7μmを超えると略球状銀被覆銅粉と混合した後の印刷又は吐出などの際の流動性が悪くなるおそれがある。また略球状銀被覆銅粉と混合した際に緻密な充填状態を得ることが困難になるなどの欠点が生じる。
【0045】
本発明において、導電粉として用いられる材料は、上記の略球状銀被覆銅粉及び平均粒径が7μm以下の銀粉の他に低融点金属が用いられる。
低融点金属としては、融点が120〜300℃の金属を用いることが好ましく、120〜280℃の金属を用いることがさらに好ましい。このような金属としては、例えば、ビスマス、錫等が挙げられ、ペースト中に粉末の状態で混合してもよく、また略球状銀被覆銅粉や銀粉の表面に付着する形態であってもよい。
【0046】
低融点金属は粉末で添加する場合その粒径は小さいほど好ましく、印刷、吐出等の障害を防止する点で300メッシュ以下が好ましく、400メッシュ以下がより好ましく、500メッシュ以下がさらに好ましい。また平均粒径が3μm以下、特に0.1〜2.5μmの範囲であれば、略球状銀被覆銅粉の空隙を埋めることができ、少ない添加量で略球状銀被覆銅粉同士の接触確率を高められるのでさらに好ましい。
【0047】
低融点金属の添加時機は特に制限はないが、銀めっき銅粉の解粒の際に添加し、均一混合と同時に粒子間の接合を進めれば、融点以下でも略球状銀被覆銅粉との接合が向上し、導電性を高くすることができる。特にIR炉で乾燥、硬化させる場合、数分の短時間ではあるが220℃以上の高温を通過する。その際にバインダが硬化するだけでなく、低融点金属が略球状銀被覆銅粉との接合性を高めることができ、導電性及びその信頼性を向上できる。
【0048】
略球状銀被覆銅粉、平均粒径が7μm以下の銀粉及び低融点金属の配合割合は、略球状銀被覆銅粉が65〜95重量%、平均粒径が7μm以下の銀粉が1〜10重量%及び低融点金属が4〜25重量%、好ましくは略球状銀被覆銅粉が75〜95重量%、平均粒径が7μm以下の銀粉が1〜5重量%及び低融点金属が4〜20重量%の範囲とされ、上記の範囲から外れると導電性が低下し、その信頼性が低下するという欠点がある。
【0049】
本発明で用いられるバインダとしては、主成分がアルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂及びエポキシ樹脂並びにこれらの硬化剤、添加剤及び溶剤又は主成分が熱可塑性樹脂並びに添加剤及び溶剤が好ましいものとして挙げられる。
フェノール樹脂を使用した導電ペーストは、エポキシ樹脂を単独で使用した導電ペーストより高い導電性が得られる。これは硬化収縮量がエポキシ樹脂よりフェノール樹脂の方が大きいため、導電体の体積減少が大きく、導電粉同士の接触面積及び確率が高くなるためである。高導電性が要求される導電ペーストにはフェノール樹脂は不可欠であるが、導電ペーストの粘度が高くなり易く、導電粉の配合割合を高くすることが困難であるが、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂を使用することによりこれらの問題を回避することができる。
【0050】
アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂は、銅が露出した略球状銀被覆銅粉と混合しても、フェノール樹脂のメチロール基がアルコキシ基によってマスキングされているため、銅表面とメチロール基との反応が抑制できる。
一方、エポキシ樹脂は、その機械的性質、耐熱性及び接着性に優れるため、接着剤などの用途のバインダとして適する。しかし、硬化剤としてイミダゾール類を単独で使用する場合、硬化性を高くすると室温での暗反応が避けられず、シェルフライフが短くなることを避けられない。ところが、上記のアルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂とイミダゾールとを併用し、これらをエポキシ樹脂の硬化剤として使用すれば、シェルフライフが長く、かつ160℃前後での硬化性の優れた導電ペーストを得ることができる。
【0051】
熱可塑性樹脂を使用して得られる導電接着剤(導電ペースト)は、印刷配線板上に接着した接着部品を交換する必要がある場合、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂及びエポキシ樹脂を使用して接着したものよりも接着部品を容易に交換することができるという効果を奏する。
【0052】
溶剤は、粘性を調節して印刷、吐出等の作業性を制御するために使用可能であるが、その沸点が低いと作業中の粘度変化が大きく好ましくなく、一方、沸点が高すぎると乾燥性が悪くなり硬化、乾燥作業に支障をきたすため、大気圧での沸点が150〜250℃の溶剤を使用することが好ましく、170〜240℃の溶剤を使用することがさらに好ましい。上記の条件に該当する溶剤としては、例えばエチルカルビトール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジプロピレングリコールイソプロピルエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブチルエーテル、乳酸ブチル等が挙げられる。
【0053】
本発明で用いられるエポキシ樹脂は常温で液状のものが好ましい。常温で結晶化するものは液状物と混合して結晶化を回避することができれば結晶性のエポキシ樹脂であっても使用できる。本発明における常温で液状のエポキシ樹脂とは、例えば常温で固形のものでも常温で液状のエポキシ樹脂と混合することで常温で安定して液状となるものも含む。なお本発明において常温とは温度が約25℃を示すものを意味する。
また、エポキシ樹脂のエポキシ当量は130〜330g/eqの範囲のものを用いることが好ましく、160〜250eqの範囲のものを用いることがさらに好ましい。
【0054】
エポキシ樹脂は公知のものが用いられ、分子量中にエポキシ基を2個以上含有する化合物、例えばビスフェノールA、ビスフェノールAD、ビスフェノールF、ノボラック、クレゾールノボラック類とエピクロールヒドリンとの反応により得られるポリグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂やジグリシジルヒダントイン等の複素環式エポキシ、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、ジシクロペンタンジエンジオキサイド、アリサイクリックジエポキシアジペイトのような脂環式エポキシ樹脂が挙げられる。
【0055】
必要に応じて可撓性付与剤が用いられる。可撓性付与剤は公知の物でよく、分子量中にエポキシ基を1個だけ有する化合物、例えばn−ブチルグリシジルエーテル、バーサティック酸グリシジルエステル、スチレンオキサイド、エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエール等のような通常のエポキシ樹脂が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂及び可撓性付与剤は、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
【0056】
アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂とエポキシ樹脂とを併用し、なおかつ従来使用していた硬化剤を併用することで、上記のようにシェルフライフが長く、硬化性に優れ、かつ導電ペースト硬化物の耐溶剤性が良好になり好ましい。特に、融点、解離温度の異なる硬化剤を使用又は組み合わせて用いることにより、導電ペーストのセミキュア状態をコントロールできるので好ましい。その硬化剤としては、ポットライフの点でイミダゾール類が好ましいが、その他としては、例えばメンセンジアミン、イソフオロンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、メチレンジアニリン等のアミン類、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の酸無水物、ジシアンジアミド等の化合物系硬化剤を用いてもよく、必要に応じて、潜在性アミン硬化剤等の硬化剤と併用して用いてもよく、また3級アミン、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスフェニルボレート等といった化合物を添加してもよい。
これらの硬化剤の含有量は、導電ペースト硬化物のガラス転移点(Tg)の点でエポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲であることが好ましく、1〜10重量部の範囲であることがさらに好ましい。
【0057】
導電ペーストのバインダとして使用した場合の粘度、導電性等の点からアルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂のアルコキシ基の炭素数は、1〜6であることが好ましく、2〜5であることがさらに好ましい。
また、レゾール型フェノール樹脂のアルコキシ化率、即ち全メチロール基のアルコキシ化されている割合は、導電ペーストの粘度、導電性及び信頼性の点から5〜95%の範囲が好ましく、10〜85%の範囲がさらに好ましい。
【0058】
さらに、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂中のアルコキシ基は、ベンゼン環1個当たりアルコキシ基が0.1〜2個の範囲が好ましく、0.3〜1.5個の範囲がより好ましく、0.5〜1.2個の範囲がさらに好ましい。
なお、アルコキシ化率又はアルコキシ基の数は、核磁気共鳴スペクトル分析法(以下NMR法とする)で測定できる。
【0059】
本発明におけるアルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量は、導電ペーストの粘度、シェルフライフ、導電ペーストの硬化性、導電性、接着性、靱性等の点から500〜200,000の範囲が好ましく、500〜120,000の範囲がさらに好ましい。
なお、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法で測定し、標準ポリスチレン換算する事により求めることができる。
【0060】
アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂とエポキシ樹脂の配合割合は、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂:エポキシ樹脂が重量比で5:95〜60:40であることが好ましく、10:90〜40:60であることがさらに好ましい。アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂の割合が上記の範囲を下回ると硬化剤としての働きが小さく、導電性も悪くなる傾向があり、上記の範囲を上回ると導電ペーストの導電性は高いものの接着性、靱性、粘度等のバランスが悪くなる傾向がある。
【0061】
熱可塑性樹脂は、熱軟化温度が90〜240℃、好ましくは130〜200℃の熱可塑性樹脂を用いることが望ましく、例えばフェノキシ樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂等が挙げられ、これらのうち熱軟化温度が90〜240℃のフェノキシ樹脂を用いれば、機械的強度、耐熱性、接着性に優れるので好ましい。熱可塑性樹脂は、銅が露出した略球状銀被覆銅粉と混合しても、銅表面と官能基との反応が抑制できる。また熱可塑性樹脂を用いれば、シェルフライフが長く、かつ100〜160℃前後で乾燥するだけでよい導電ペーストを得ることができる。
【0062】
本発明に用いられるバインダには、上記の材料以外に必要に応じてシラン系、チタネート系、アルミネート系のカップリング剤(添加剤)、チキソ剤、カップリング剤、消泡剤、粉末表面処理剤、沈降防止剤等を添加して均一に混合して得られる。必要に応じて添加されるカップリング剤、チキソ剤、消泡剤、粉末表面処理剤、沈降防止剤等の含有量は、導電ペーストに対して0.01〜1重量%の範囲であることが好ましく、0.03〜0.5重量%の範囲であることがさらに好ましい。
【0063】
本発明の導電ペーストは、上記のバインダ、導電粉及び必要に応じて添加されるカップリング剤、チキソ剤、消泡剤、粉末表面処理剤、沈降防止剤、溶剤等と共に、らいかい機、ニーダー、三本ロール等で均一に混合、分散して得ることができる。
【0064】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
実施例1
アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂(当社試作品、アルコキシ基の炭素数が4、アルコキシ化率65%、重量平均分子量1,200)38重量部、エポキシ当量が170g/eqのビスフェノールF型エポキシ樹脂(三井石油化学工業(株)製、商品名エポミックR110)57重量部及び2−フェニル−4−メチル−イミダゾール(四国化成(株)製、商品名キュアゾ−ル2P4MZ)5重量部を均一に混合してバインダとした。
なお、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の割合は、重量比でフェノール樹脂:エポキシ樹脂が40:60であった。
【0065】
次に、アトマイズ法で作製した平均粒径が5.1μmの球状銅粉(日本アトマイズ加工(株)製、商品名SFR−Cu)を希塩酸及び純水で洗浄した後、水1リットルあたりAgCN80g及びNaCN75gを含むめっき溶液で球状銅粉に対して銀の被覆量が3重量%になるように置換めっきを行い、水洗、乾燥して銀めっき銅粉(銀被覆銅粉)を得た。なお上記の乾燥の際に水分をエタノールで3回置換した。特に3回目のエタノールには、使用した銅粉1kgあたり0.5g(銅粉に対して被覆量が0.05重量%に相当)のステアリン酸を溶解し、このステアリン酸を溶解したエタノールで上記銀めっき銅粉に含む水分を置換した後乾燥してステアリン酸処理した銀めっき銅粉を得た。
【0066】
この後、2リットルのボールミル容器内に上記で得たステアリン酸処理した銀めっき銅粉250g及び直径が3mmのジルコニアボール2kgを投入し、3時間回転させて、アスペクト比が平均1.1及び平均粒径が5.1μmの解粒並びに表面平滑化処理した略球状銀被覆銅粉を得た。
なお、略球状銀被覆銅粉のタップ密度は相対値で66%であった。
【0067】
上記で得たバインダ50gに、上記で得た略球状銀被覆銅粉427.5g、平均粒径が2.2μmの鱗片状銀粉(徳力化学研究所製、商品名TCG−1)4.5g、平均粒径が3.2μmのビスマス粉(高純度化学研究所製)18g及び溶剤としてエチルカルビトール15gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
【0068】
なお、導電粉(略球状銀被覆銅粉、鱗片状銀粉及びビスマス粉)の割合は、略球状銀被覆銅粉95重量%に対し、鱗片状銀粉1重量%及びビスマス粉4重量%であった。
また、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が10:90であった。
【0069】
次に、上記で得た導電ペーストを用いて、図3に示すポリイミドフィルム11上にテストパターン12を印刷し、乾燥機に入れた後170℃まで13分間で昇温し、その温度で1時間の加熱処理を行い配線板を得た。
得られた配線板について、導電ペーストの硬化性をJISの塗膜用鉛筆引かき試験(K5401−69)で評価した結果、評価は6Hだった。また導体のシート抵抗は110mΩ/□であった。
【0070】
さらに、厚さが1.2mmのガラスコンポジット基板表面の銅箔をエッチアウトした基板上にテストパターンを印刷し、IR炉で240℃まで10分間で昇温し、次いで240℃で0.5分間加熱処理し、硬化させテスト基板を得た。このテスト基板のシート抵抗は77mΩ/□であり、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ1.5%及び5.2%であった。上記の恒温恒湿試験は、85℃85%相対湿度中に保管し、気相冷熱試験は−65℃30分間〜125℃30分間を1サイクルとして行った(以下同じ)。
【0071】
なお、本実施例におけるアスペクト比の具体的測定法を以下に示す。低粘度のエポキシ樹脂(ビューラー社製)の主剤(No.10−8130)8gと硬化剤(No.10−8132)2gを混合し、ここへ導電粉2gを混合してよく分散させ、そのまま30℃で真空脱泡した後、10時間30℃の条件で静置して粒子を沈降させ硬化させた。その後、得られた硬化物を垂直方向に切断し、切断面を電子顕微鏡で1000倍に拡大して切断面に現れた150個の粒子について長径/短径を求め、それらの平均値をもって、アスペクト比とした。
【0072】
実施例2
いずれも実施例1で用いたアルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂19重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂76重量部及び2−フェニル−4−メチル−イミダゾール5重量部を均一に混合してバインダとした。
なお、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の割合は、重量比でフェノール樹脂:エポキシ樹脂が20:80であった。
【0073】
上記で得たバインダ50gに、実施例1で得た略球状銀被覆銅粉382.5g、実施例1で用いた鱗片状銀粉22.5g、実施例1で用いたビスマス粉45g及び溶剤としてエチルカルビトール10gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
【0074】
なお、導電粉(略球状銀被覆銅粉、鱗片状銀粉及びビスマス粉)の割合は、略球状銀被覆銅粉85重量%に対し、鱗片状銀粉5重量%及びビスマス粉10重量%であった。
また、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が10:90であった。
【0075】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は6H及び導体のシート抵抗は100mΩ/□であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は64mΩ/□であり、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ1.8%及び6.9%であった。
【0076】
実施例3
アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂(当社試作品、アルコキシ基の炭素数が4、アルコキシ化率65%、重量平均分子量20,000)4.75重量部、実施例1で用いたビスフェノールF型エポキシ樹脂90.25重量部及び実施例1で用いた2−フェニル−4−メチル−イミダゾール5重量部を均一に混合してバインダとした。
なお、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の割合は、重量比でフェノール樹脂:F型エポキシ樹脂が5:95であった。
【0077】
上記で得たバインダ50gに、実施例1と同様の工程を経て球状銅粉に対して銀の被覆量(以下単に銀の被覆量とする)が5重量%及び球状銅粉に対してステアリン酸の被覆量(以下単にステアリン酸の被覆量とする)が0.1重量%のステアリン酸処理した銀めっき銅粉を作製し、さらに実施例1と同様の工程を経て得たアスペクト比が平均1.1及び平均粒径が5.3μmの解粒、表面平滑化処理した略球状銀被覆銅粉315g、実施例1で用いた鱗片状銀粉45g、実施例1で用いたビスマス粉90g並びに溶剤としてエチルカルビトール13gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
【0078】
なお、略球状銀被覆銅粉のタップ密度は相対値で62%であった。また導電粉(略球状銀被覆銅粉、銀粉及びビスマス粉)の割合は、略球状銀被覆銅粉70重量%に対し、銀粉10重量%及びビスマス20重量%粉であった。
さらに、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が10:90であった。
【0079】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は6H及び導体のシート抵抗は96mΩ/□であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は96mΩ/□であり、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ1.7%及び9.6%であった。
【0080】
実施例4
実施例3で用いたアルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂4.75重量部、実施例1で用いたビスフェノールF型エポキシ樹脂90.25重量部、実施例1で用いた2−フェニル−4−メチル−イミダゾール5重量部を均一に混合してバインダとした。
なお、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の割合は、重量比でフェノール樹脂:エポキシ樹脂が5:95であった。
【0081】
上記で得たバインダ50gに、実施例1と同様の工程を経て銀の被覆量が12重量%及びステアリン酸の被覆量が0.15重量%のステアリン酸処理した銀めっき銅粉を作製し、さらに実施例1と同様の工程を経て得たアスペクト比が平均1.1及び平均粒径が1.1μmの解粒、表面平滑化処理を行った略球状銀被覆銅粉382.5g、一次粒径が1μm以下の凝集性を有する銀粉(ディーエムシースクエアジャパン(株)製、商品名SFK−ED)22.5g、平均粒径が24μmの錫粉(高純度化学研究所製)45g並びに溶剤としてエチルカルビトール16gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
【0082】
なお、略球状銀被覆銅粉のタップ密度は相対値で58%であった。また導電粉(略球状銀被覆銅粉、銀粉及び錫粉)の割合は、略球状銀被覆銅粉85重量%に対し、銀粉5重量%及び錫粉10重量%であった。
さらに、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が10:90であった。
【0083】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は6H及び導体のシート抵抗は98mΩ/□であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は65mΩ/□であり、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ1.3%及び7.2%であった。
【0084】
比較例1
いずれも実施例1で用いたアルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂38重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂57重量部及び2−フェニル−4−メチル−イミダゾール5重量部を均一に混合してバインダとした。
なお、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の割合は、重量比でフェノール樹脂:エポキシ樹脂が40:60であった。
【0085】
上記バインダ50gに、実施例1と同様の工程を経て銀の被覆量が2重量%及びステアリン酸の被覆量が0.005重量%のステアリン酸処理した銀めっき銅粉を作製し、さらに実施例1と同様の工程を経て得たアスペクト比が平均1.1及び平均粒径が5.3μmの解粒、表面平滑化処理した略球状銀被覆銅粉427.5g、実施例1で用いた鱗片状銀粉4.5g、実施例1で用いたビスマス粉18g並びに溶剤としてエチルカルビトール22gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
【0086】
なお、略球状銀被覆銅粉のタップ密度は相対値で62%であった。また導電粉(略球状銀被覆銅粉、鱗片状銀粉及びビスマス粉)の割合は、略球状銀被覆銅粉95重量%に対し、銀粉1重量%及びビスマス粉4重量%であった。
また、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が10:90であった。
【0087】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は6H、導体のシート抵抗は135mΩ/□と高い値であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は115mΩ/□と高く、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ85.1%及び78.3%と大きかった。
【0088】
比較例2
いずれも実施例1で用いたアルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂4.75重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂90.25重量部及び2−フェニル−4−メチル−イミダゾール5重量部を均一に混合してバインダとした。
なお、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の割合は、重量比でフェノール樹脂:F型エポキシ樹脂が5:95であった。
【0089】
上記で得たバインダ50gに、実施例1と同様の工程を経て作製した銀の被覆量が2重量%及びステアリン酸の被覆量が0.6重量%のステアリン酸処理した銀めっき銅粉を作製し、さらに実施例1と同様の工程を経て得たアスペクト比が平均1.1及び平均粒径が5.3μmの解粒、表面平滑化処理した略球状銀被覆銅粉360g、実施例1で用いた鱗片状銀粉45g、実施例1で用いたビスマス粉45g並びに溶剤としてエチルカルビトール26gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
【0090】
なお、略球状銀被覆銅粉のタップ密度は相対値で48%であった。また導電粉(略球状銀被覆銅粉、鱗片状銀粉及びビスマス粉)の割合は、略球状銀被覆銅粉80重量%に対し、銀粉10重量%及びビスマス粉10重量%であった。
さらに、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が10:90であった。
【0091】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は2Hと柔らかく、導体のシート抵抗は112mΩ/□と高い値であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は98mΩ/□と高く、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行ったところ、回路抵抗の変化率はそれぞれ59.7%及び107%と大きかった。
【0092】
比較例3
実施例1で用いたビスフェノールF型エポキシ樹脂95重量部及び2−エチル−4−メチル−イミダゾール(四国化成(株)製、商品名キュアゾール2E4MZ)5重量部を均一に混合してバインダとした。
【0093】
上記バインダ50gに、実施例1と同様の工程を経て作製した銀の被覆量が12重量%及びステアリン酸の被覆量が0.15重量%のステアリン酸処理した銀めっき銅粉を作製し、さらに実施例1と同様の工程を経て得たアスペクト比が平均1.1及び平均粒径が5.2μmの解粒、平滑化処理した略球状銀被覆銅粉270g、実施例1で用いた鱗片状銀粉4g、実施例4で用いた錫粉175.5g並びに溶剤としてエチルカルビトール20gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合分散して導電ペーストを得た。この導電ペーストのシェルフライフは冷蔵保管で2日であり、実施例4で得た導電ペーストの冷蔵保管60日以上に比較して大幅に悪かった。
【0094】
なお、略球状銀被覆銅粉のタップ密度は相対値で58%であった。また導電粉(略球状銀被覆銅粉、銀粉及び錫粉)の割合は、略球状銀被覆銅粉60重量%に対し、銀粉1重量%及び錫粉39重量%であった。
さらに、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が10:90であった。
【0095】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は3Hと柔らかく、導体のシート抵抗は210mΩ/□と高い値であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は125mΩ/□と高く、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ127%及び95.6%と大きかった。
【0096】
実施例5
フェノキシ樹脂〔フェノキシ スペシャリティーズ(Phenoxy Specialties)社製、商品名PKHJ、熱軟化温度170℃〕50重量部及びチタネート系カップリング剤(味の素(株)製、商品名KR−TTS2)0.4重量部に、溶剤としてジエチレングリコールモノエチルエーテル(日本乳化剤(株)製、商品名EtDG)75重量部を加えて均一に混合、溶解して熱可塑性樹脂溶液を作製し、これをバインダとした。
【0097】
上記で得たバインダ125gに、実施例1で得た略球状銀被覆銅粉427.5g、実施例1で用いた鱗片状銀粉4.5g、実施例1で用いたビスマス粉18g及び溶剤としてエチルカルビトール17gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
【0098】
なお、導電粉(略球状銀被覆銅粉、鱗片状銀粉及びビスマス粉)の割合は、略球状銀被覆銅粉95重量%に対し、鱗片状銀粉1重量%及びビスマス粉4重量%であった。
また、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が10:90であった。
【0099】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は6H及び導体のシート抵抗は132mΩ/□であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は95mΩ/□であり、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ2.7%及び11.3%であった。
さらに、上記で得た導電ペーストを用いてチップ抵抗を銅箔上に接着し、その後チップ抵抗を取り外す為に加熱したところ、温度180℃で容易に取り外すことができた。
【0100】
実施例6
実施例5で得たバインダ125gに、実施例1で得た略球状銀被覆銅粉405g、実施例1で用いた鱗片状銀粉22.5g、実施例1で用いたビスマス粉22.5g及び溶剤としてエチルカルビトール13gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
【0101】
なお、導電粉(略球状銀被覆銅粉、鱗片状銀粉及びビスマス粉)の割合は、略球状銀被覆銅粉90重量%に対し、鱗片状銀粉5重量%及びビスマス粉5重量%であった。
また、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が10:90であった。
【0102】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は4H及び導体のシート抵抗は115mΩ/□であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は87mΩ/□であり、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ1.9%及び8.7%であった。
【0103】
実施例7
いずれも実施例5で用いたフェノキシ樹脂30重量部及びチタネート系カップリング剤0.5重量部に、溶剤としてジエチレングリコールモノエチルエーテル85重量部を加えて均一に混合、溶解して熱可塑性樹脂溶液を作製し、これをバインダとした。
【0104】
上記で得たバインダ115gに、実施例3で得た略球状銀被覆銅粉315g、実施例1で用いた鱗片状銀粉22.5g、実施例1で用いたビスマス粉112.5g及び溶剤としてエチルカルビトール15gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
【0105】
なお、導電粉(略球状銀被覆銅粉、鱗片状銀粉及びビスマス粉)の割合は、略球状銀被覆銅粉70重量%に対し、鱗片状銀粉5重量%及びビスマス粉25重量%であった。
また、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が6:94であった。
【0106】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は4H及び導体のシート抵抗は97mΩ/□であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は69mΩ/□であり、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ1.7%及び7.9%であった。
【0107】
実施例8
いずれも実施例5で用いたフェノキシ樹脂70重量部及びチタネート系カップリング剤0.5重量部に、溶剤としてジエチレングリコールモノエチルエーテル77重量部を加えて均一に混合、溶解して熱可塑性樹脂溶液を作製し、これをバインダとした。
【0108】
上記で得たバインダ147gに、実施例4で得た略球状銀被覆銅粉360g、実施例4で用いた一次粒径が1μm以下の凝集性を有する銀粉22.5g、実施例4で用いた錫粉67.5g及び溶剤としてエチルカルビトール20gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
【0109】
なお、導電粉(略球状銀被覆銅粉、銀粉及び錫粉)の割合は、略球状銀被覆銅粉80重量%に対し、銀粉22.5重量%及び錫粉67.5重量%であった。
また、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が14:86であった。
【0110】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は4H及び導体のシート抵抗は152mΩ/□であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は119mΩ/□であり、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ5.3%及び14.1%であった。
【0111】
比較例4
実施例5で得たバインダ125gに、比較例1で得た略球状銀被覆銅粉450g及び溶剤としてエチルカルビトール10gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
なお、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が10:90であった。
【0112】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は5Hであったが、導体のシート抵抗は270mΩ/□と高い値であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は263mΩ/□と高く、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ91.5%及び80.5%と大きかった。
【0113】
比較例5
実施例8で得たバインダ147gに、比較例2で得た略球状銀被覆銅粉430g及び溶剤としてエチルカルビトール36gを加えて撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に混合、分散して導電ペーストを得た。
なお、バインダと導電粉の割合は、重量比でバインダ:導電粉が14:86であった。
【0114】
次に、実施例1と同様の工程を経て配線板を作製し特性を評価した結果、塗膜用鉛筆引かき試験は2Hと柔らかく、導体のシート抵抗は318mΩ/□と高い値であった。
また、実施例1と同様の工程を経てテスト基板を作製したところ、テスト基板のシート抵抗は324mΩ/□と高く、該テスト基板を恒温恒湿試験で4,000時間及び気相冷熱試験で3,000サイクルの信頼性試験を行った結果、回路抵抗の変化率はそれぞれ119%及び136%と大きかった。
【0115】
【発明の効果】
請求項1記載の導電ペーストは、導電粉の高配合率化が可能で導電性の信頼性又は耐マイグレーションに優れ、はんだ付電極形成用、導電接着剤用に適する。請求項2記載の導電ペーストは、請求項1記載の導電ペーストに加えて、高充填性及び導電ペーストの流動性に優れる。
請求項3記載の導電ペーストは、請求項1記載の導電ペーストに加えて、シェルフライフに優れ、かつIR炉使用での短時間乾燥、硬化性に優れる。
請求項4記載の導電ペーストは、請求項1記載の導電ペーストに加えて、低粘度、高充填量化でき、また耐熱性が良好である。
請求項5及び6記載の導電ペーストは、請求項1記載の導電ペーストに加えて、シェルフライフの安定性に優れる。
請求項7記載の導電ペーストは、請求項1記載の導電ペーストに加えて、印刷後の乾燥、硬化の際の滲みが少ない。
請求項8記載の導電ペーストは、請求項1記載の導電ペーストのうち、硬化性に優れる。
請求項9記載の導電ペーストは、請求項1記載の導電ペーストに加えて、シェルフライフに優れ、接着部品の取り外し性が良好な導電接着剤に適する。
請求項10記載の導電ペーストは、請求項9記載の導電ペーストに加えて、導電性が良好でシェルフライフが安定である。
請求項11記載の導電ペーストは、請求項9の導電ペーストに加えて、印刷後における乾燥の際の滲みが少なく、接着性及び可撓性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スルーホールを導電ペーストで接続した状態を示す断面図である。
【図2】従来のスルーホール配線板の断面図である。
【図3】ポリイミドフィルム上にテストパターンを形成した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 導電ペースト
2 銅箔
3 基材
4 導電層
5 絶縁層
6 ジャンパー回路
7 銅箔ランド
8 銅箔回路
9 オーバーコート層
10 スルーホール
11 ポリイミドフィルム
12 テストパターン
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a conductive paste used for circuit formation of a wiring board, shield layer formation, electrode formation of an electronic component, soldered electrode formation, conductive adhesive, and the like.
[0002]
[Prior art]
One method of forming a conductive circuit on a printed wiring board is to use a conductive powder such as gold, silver, copper, carbon, etc., and add a binder, a resinous solvent, and additives as necessary to a paste. It was prepared by mixing with. In particular, gold powder, silver powder, palladium powder, or an alloy powder thereof has been generally used in a field where high conductivity is required.
[0003]
[Non-Patent Document 1]
Electronic Materials, October 1994 Issue (pp. 42-46)
[0004]
Among the above, the conductive paste containing silver powder is used for forming printed circuit boards, wiring layers (conductive layers) of electronic components, etc. or electric circuits and electrodes of electronic components because of its good conductivity. When an electric field is applied in an atmosphere of high temperature and humidity, there is a disadvantage that silver electrodeposition called migration occurs in an electric circuit or an electrode, causing a short circuit between electrodes or wirings. Several measures have been taken to prevent this migration, and measures such as applying a moisture-proof paint to the surface of the conductor or adding a corrosion inhibitor such as a nitrogen-containing compound to the conductive paste have been studied. A sufficient effect was not obtained. If silver-palladium alloy powder is used instead of silver powder, the migration resistance can be improved. However, silver and palladium are expensive, so that silver-palladium alloy powder is also expensive.
[0005]
Moreover, in order to obtain a conductor with good conduction resistance, the blending amount of silver powder must be increased, and since silver powder is expensive, the conductive paste is also expensive. If silver-coated copper powder is used, migration can be improved, and if this is used, an inexpensive conductive paste can be obtained. However, if the surface of the copper powder is uniformly and thickly coated with silver, the effect of improving migration is not sufficient. Moreover, there is a drawback that direct soldering cannot be applied to the coating film of the obtained conductive paste. Furthermore, when soldering is performed on a conductive paste using silver powder, silver erosion occurs and there is a disadvantage that sufficient bonding cannot be obtained.
[0006]
On the other hand, copper powder may be used in addition to silver powder. However, since the conductive paste using copper powder has high oxidizability of copper after heat curing, the oxygen contained in the air and the binder reacts with the copper powder to form an oxide film on the surface, and the conductive paste Remarkably decreases the performance. Therefore, various reducing agents are added to prevent oxidation of the copper powder surface, and a copper paste with stable conductivity is disclosed. However, the conductivity and conductivity stability do not reach that of silver paste, and the high temperature and high stability. There have been drawbacks such as an increase in conduction resistance in a humidity test.
[0007]
In addition, stable conductivity cannot be obtained unless the content of the copper powder in the conductive paste is increased. However, when the content of the copper powder is increased, there are drawbacks such as poor adhesion and poor storage stability due to this effect. In addition, the conventional copper paste cannot be directly applied to the obtained copper paste coating.
[0008]
Conventionally, when a known conductive paste is used as an adhesive, the conductive powder is more expensive than the solder paste, and thus the conductive paste is also expensive. Accordingly, there has been a demand for a conductive adhesive having higher conductivity reliability than copper paste, better migration resistance than silver paste, and excellent solder paste and dry-curing workability.
[0009]
In addition, conventionally known conductive pastes cannot be soldered directly, so the conductive paste coating film is subjected to activation treatment and electroless plated, or the coating film is used as a cathode for electro copper plating in a plating solution. Then, soldering was performed on the copper film obtained by plating. However, it is not practical unless the bonding between the coating film and the copper plating is reliable. Therefore, if a solderable conductive paste that does not require electroless plating or electroplating is developed, the circuit forming process is greatly shortened, and the merit is great.
[0010]
Solder is easy to join with metal, but not with binder. When soldering, ideally, a coating film made of only conductive powder may be formed and soldered thereto. However, there is a problem that a coating film cannot be formed using only conductive powder without using a binder.
Therefore, a binder is used and used as a conductive paste. However, there is a limit on the amount of the binder because importance is placed on the reliability and workability of the coating film formation.For example, when the binder ratio is increased, the conductive powder which is a metal covers the binder, and the solder and the conductive powder are separated. Since the contact area is lost, there is a disadvantage that the solder is not attached and the conductivity is lowered.
[0011]
In order to obtain a conductive paste to which solder is attached, it is necessary to make the composition as close as possible to the copper foil. That is, when the conductive powder is put in a certain space, it is ideal that the conductive powder has a high filling property, and the binder occupies the volume of the gap formed between the conductive powders.
[0012]
However, when the ratio of the conductive powder is increased as described above, the viscosity of the conductive paste becomes extremely high, it becomes difficult to produce the conductive paste, the workability of applying the conductive paste is deteriorated, and the conductive powder is bound. Since there is little binder, the intensity | strength of a coating film also falls. Moreover, when using as a conductive adhesive, since adhesiveness falls, it is not suitable for use. Further, when solder bonding is performed using a conductive paste, a conductive paste that balances solderability, conductivity, workability, strength, and cost is required.
[0013]
When using as a solder substitute material for the purpose of conductive bonding, the workability of drying and curing in a short time is important as well as the printability, adhesiveness and conduction reliability of the conductive paste. If the reflow furnace that has been used by assembly manufacturers for soldering chip parts, etc., can be used for drying and curing of solder substitute adhesives, the equipment can be used effectively, which is preferable. In the case of general silver paste, high temperature like a solder reflow furnace. There is a drawback that blistering tends to occur when drying and curing for a short time. Further, copper paste also has a drawback that the conductivity is not stable when cured at a high temperature for a short time, and in a reliability test such as a constant temperature and humidity test or a vapor phase cooling test, it becomes a so-called disconnection state that eliminates conduction.
[0014]
The method using a conductive paste is a method in which conductive powder is dispersed in a binder and the paste-like conductive paste is applied to the surface of the substrate or filled in through holes to form a conductive layer as shown in FIG. In FIG. 1, 1 is a conductive paste and 2 is a copper foil.
Further, as another means for forming a conductive layer in a through hole formed in a printed wiring board, there is a method of forming a conductive layer by performing copper plating on the inner wall of the through hole.
[0015]
In general, when using a hole-filling conductive paste that fills a through-hole, the interlayer connection requires a high conductivity even though it is a small hole. Therefore, the hole is filled with a conductive paste as much as possible. It is necessary to embed the conductive paste without any gaps. Therefore, the conventional hole-filling conductive paste needs to increase the ratio of the conductive powder. However, if the ratio of the conductive powder is increased, the viscosity of the conductive paste increases and the filling property into the holes decreases. On the other hand, when the ratio of the binder is increased, the viscosity is lowered and the filling property into the holes is improved, but the conductivity is lowered.
[0016]
As a countermeasure, a solvent-free type containing no solvent, a conductive paste mainly composed of a liquid epoxy resin as a binder, and a conductive paste slightly using a solvent depending on the size of the holes were used.
However, the epoxy resin has a disadvantage that the resistance of the conductive paste mainly composed of the epoxy resin is difficult to decrease because the amount of cure shrinkage due to heat is lower than that of the phenol resin.
In order to reduce the resistance, it is possible to compensate for the disadvantage by increasing the proportion of the conductive powder in the conductive paste or using a highly conductive metal powder such as silver, but the conductive paste becomes expensive. End up.
[0017]
On the other hand, there is also a conductive paste mainly composed of phenol resin, but this conductive paste has better conductivity than a conductive paste mainly composed of epoxy resin, but the viscosity of the conductive paste is increased and the filling property to the holes is improved. There was a problem.
[0018]
In addition, when a conductive layer is formed in a through hole using a conductive paste, if the through hole is filled with a conductive paste containing a large amount of solvent, voids in the through hole due to drying of the solvent can be avoided. Absent. Therefore, as shown in FIG. 2, the insulating layer 5 is formed on the surface of the base material 3, the end portion of the through hole filled with the conductive paste, the copper foil land 7 and a part of the copper foil circuit 8, and further the conductive material ( In a multilayer circuit board in which a conductive material printed circuit (hereinafter referred to as a printed circuit) is formed on the insulating layer 5 with a jumper conductive paste), voids in the through hole are eliminated, the through hole 10, the copper foil land 7, and the copper foil. There was a drawback that the reliability of connection with the circuit 8 and the printed circuit had to be increased. In FIG. 2, 4 is a conductive layer, 6 is a jumper circuit, and 9 is an overcoat layer.
[0019]
When manufacturing a multilayer circuit board in which the conduction of the through hole is performed by copper plating formed on the inner wall of the through hole, after the copper plating is applied to the inner wall of the through hole, the cover plating is applied to the conductive paste filling the through hole. In this case, the above disadvantages can be solved, but this is not preferable because the number of steps increases and the cost increases.
[0020]
In addition, there is a method in which the inner wall of the through hole is plated with copper to form a conductive layer, and the gap is filled with a resin. However, this method also has a disadvantage that the number of steps increases and the cost increases.
[0021]
In addition, there is a method of forming an insulating layer and a printed circuit on the surface of a substrate after filling the through hole with a conductive material of a voidless or substantially voidless to ensure conduction of the through hole. Since the filled conductive material and the copper foil land portion are connected at the end cross section of the copper foil, there is a drawback that the connection reliability is lowered. In order to avoid this, the above-described lid plating may be performed. However, this increases the number of processes and increases the cost, which is not preferable.
[0022]
Furthermore, a silver through-hole wiring board in which a silver conductive material (silver paste) containing 15% by weight or more of a solvent is filled in the through hole is used, and an insulating layer and a printed circuit are formed on the surface of the wiring board to form a multilayer circuit. When a plate is produced, a large gap generated in the through hole as the solvent volatilizes causes a decrease in reliability. That is, migration resistance decreases if ionic impurities remain in the void during a cleaning process or the like. Moreover, in the silver through-hole wiring board, the silver paste sometimes swells thickly on the copper foil land, and in the case of component mounting, the height of this thick swelled silver paste may become an obstacle.
[0023]
On the other hand, there is a solder material mainly composed of lead. However, such a solder material has been widely put into practical use for a long time because it has a relatively low melting point and good workability. However, in recent years, because lead contains highly toxic lead, the use of lead has been proposed because the treatment of lead-containing waste tends to adversely affect the human body or the environmental ecosystem. Currently, low melting point metal brazing materials that use relatively low melting point metal materials such as bismuth have been developed as an alternative to lead, but these melting points are higher than lead solder, so board materials or mounted electronic components The heat resistance such as the above had to be increased, resulting in technical difficulties and increased costs.
[0024]
In a multi-layer lamination process using a hole-filling conductive paste, which is generally used, a hole is filled with a conductive paste, a pre-dried build-up layer is stacked, and heat-pressing is performed as main drying. Therefore, the conductive paste needs to be cured after the main drying, and the conductivity needs to be improved as compared with the case where no pressure is applied by pressurization after lamination.
[0025]
However, in the conventional hole-filling conductive paste, the main component of the binder is an epoxy resin, and imidazoles are generally used as its curing agent, but copper is exposed on the surface by conducting a pulverization treatment to break up the aggregation as a conductive powder. When the substantially spherical silver-coated copper powder is used, there is a drawback that the curability of the conductive paste may be lowered.
[0026]
In order to use the silver-coated copper powder that has been subjected to the pulverization treatment, it is necessary to add a substance that does not form a chelate bond with copper and acts as a curing agent for the epoxy resin.
Moreover, since the substantially spherical silver-coated copper powder easily aggregates in the silver plating process and has a low tap density, it is not preferable to add it to a conductive paste at a high content rate, resulting in an increase in viscosity.
Furthermore, when a substantially spherical silver-coated copper powder that has undergone pulverization treatment is used, the resol type phenolic resin has a drawback of causing a viscosity increase during storage of the conductive paste because it causes chelate bonding with copper.
[0027]
Also, when a conductive adhesive (conductive paste) is produced using an alkoxy group-containing resol-type phenolic resin and epoxy resin as a binder, if the adhesive part that adheres to the printed wiring board is defective, the adhesive part is replaced. In this case, it is necessary to heat the thermosetting resin cured product to a high temperature at which the rubber can be made into a rubber state. In such a case, the use of a thermoplastic resin as a binder can eliminate the above-mentioned drawbacks.
[0028]
[Problems to be solved by the invention]
The invention according to claim 1 is capable of increasing the blending ratio of conductive powder, is excellent in electrical reliability or migration resistance, and has high price competitiveness by reducing the amount of silver plating. The present invention provides a conductive paste suitable for an adhesive or the like. The invention according to claim 2 provides a conductive paste excellent in high filling property and fluidity in addition to the invention of claim 1.
In addition to the invention of claim 1, the invention of claim 3 is excellent in shelf life and can be cured in a short time, and can be dried and cured in a short time using a far-infrared furnace (hereinafter referred to as an IR furnace). It is an object of the present invention to provide a conductive paste suitable for forming a wiring board circuit and filling a hole with excellent properties.
[0029]
In addition to the invention of claim 1, the invention described in claim 4 provides a conductive paste that can have a low viscosity, a high filling amount, and that has a low epoxy equivalent, and also has good heat resistance.
In addition to the invention of claim 1, the inventions of claims 5 and 6 provide a conductive paste having a stable shelf life.
In addition to the invention of claim 1, the invention of claim 7 provides a conductive paste with less bleeding at the time of drying after printing.
The invention according to claim 8 provides a conductive paste having excellent curability in the invention of claim 1.
[0030]
In addition to the invention of the first aspect, the ninth aspect of the present invention provides a conductive paste suitable for a conductive adhesive having an excellent shelf life and good detachability of adhesive parts.
In addition to the invention of claim 9, the invention of claim 10 provides a conductive paste having good conductivity and stable shelf life.
In addition to the invention of claim 9, the invention of claim 11 provides a conductive paste that has less bleeding during drying after printing and is excellent in adhesion and flexibility.
[0031]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, the surface of the copper powder is coated with silver, and the surface of the copper powder is coated with 0.02 to 0.5% by weight of a fatty acid, approximately spherical silver-coated copper powder 65 to 95% by weight, The present invention relates to a conductive paste containing 1 to 10% by weight of silver powder having an average particle size of 7 μm or less and 4 to 25% by weight of a low melting point metal and a binder.
Further, the present invention provides the conductive paste, wherein the substantially spherical silver-coated copper powder has an average particle diameter of 1 to 10 μm, a tap density of 55 to 75% in relative value, and a smooth surface. In addition, the present invention relates to the conductive paste, wherein the main component of the binder is an alkoxy group-containing resol type phenol resin and epoxy resin, and curing agents, additives, and solvents thereof.
[0032]
Moreover, this invention relates to the said electrically conductive paste whose epoxy equivalent of an epoxy resin is 130-330 g / eq.
In addition, the present invention relates to the conductive paste in which the alkoxy group-containing resol type phenol resin has 1 to 6 carbon atoms of the alkoxy group. The present invention also relates to the alkoxy group-containing resol type phenol resin having an alkoxylation rate. It is related with the said electrically conductive paste which is a thing of 5-95%.
Moreover, this invention relates to the said electrically conductive paste whose alkoxy group containing resol type phenol resin is a weight average molecular weight 500-200,000.
The present invention also relates to the above conductive paste, wherein the mixing ratio of the alkoxy group-containing resol type phenol resin and the epoxy resin is 5:95 to 60:40 by weight ratio of the alkoxy group containing resol type phenol resin: epoxy resin.
[0033]
Moreover, this invention relates to the said electrically conductive paste whose main component of a binder is a thermoplastic resin, these additives, and a solvent.
Moreover, this invention relates to the said electrically conductive paste whose thermoplastic resin is a thermoplastic resin whose heat softening temperature is 90-240 degreeC.
Furthermore, this invention relates to the said electrically conductive paste whose thermoplastic resin is a phenoxy resin whose heat softening temperature is 90-240 degreeC.
[0034]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The coating amount of silver on the surface of the copper powder is not particularly limited, but is preferably in the range of 2.5 to 12% by weight, and in the range of 2.5 to 7.5% by weight with respect to the copper powder. More preferably. If the silver coating amount exceeds 12% by weight, the agglomeration ratio in the silver coating process increases, and the tap density tends to decrease and the cost increases. On the other hand, if it is less than 2.5% by weight, the copper exposure ratio Tends to be high, and the reliability of conductivity tends to be low.
[0035]
The average particle diameter of the substantially spherical silver-coated copper powder used in the present invention is preferably in the range of 1 to 10 μm, and more preferably in the range of 2 to 7 μm in terms of handling such as printing and discharging, and cost.
In addition, the average particle diameter mentioned above can be measured with a laser scattering type particle size distribution measuring apparatus. In this invention, it measured using the master sizer (made by Malvern company) as a measuring apparatus. The average particle size of the following silver powder was also measured using the same apparatus.
[0036]
The substantially spherical silver-coated copper powder preferably has an aspect ratio in the range of 1 to 1.5, and more preferably in the range of 1 to 1.3.
The aspect ratio in the present invention refers to the ratio of the major axis to the minor axis (major axis / minor axis) of the substantially spherical silver-coated copper powder particles. In the present invention, the particles of the substantially spherical silver-coated copper powder are well mixed in a curable resin having a low viscosity, and the particles are allowed to settle, and the resin is cured as it is. After cutting, the shape of the particles appearing on the cut surface is magnified and observed with an electron microscope, and for each of at least 100 particles, the major axis / minor axis of each particle is obtained, and the average value thereof is taken as the aspect ratio.
[0037]
Here, the minor axis is selected so as to sandwich a combination particle of two parallel lines in contact with the outside of the particle appearing on the cut surface, and the two parallel lines that are the shortest interval among the combinations are selected. Distance. On the other hand, the major axis is a distance between two parallel lines that are perpendicular to the parallel line that determines the minor axis and that is the longest interval among the two parallel lines that are in contact with the outside of the particle. is there. The rectangle formed by these four lines is the size that the particles just fit within.
A specific method performed in the present invention will be described later.
[0038]
In the present invention, there is no particular limitation on the method for coating the surface of the copper powder with silver. For example, there are methods such as displacement plating, electroplating, electroless plating, and the like. Since the cost is low, coating with displacement plating is preferable.
[0039]
In the present invention, the surface of the silver-coated copper powder in which the surface of the copper powder is coated with silver is further coated with a fatty acid. Examples of the fatty acid used in the present invention include saturated fatty acids such as stearic acid, lauric acid, capric acid, and palmitic acid, and unsaturated fatty acids such as oleic acid, linoleic acid, linolenic acid, and sorbic acid.
[0040]
The coating amount of the fatty acid on the surface of the silver-coated copper powder is in the range of 0.02 to 0.5% by weight, preferably in the range of 0.02 to 0.2% by weight, more preferably 0.8% with respect to the copper powder. The range is from 02 to 0.1% by weight, and when it exceeds 0.5% by weight, the aggregation of the silver-coated copper powder is easy to break up, and the silver-coated copper powder is easily wetted by the resin solution. Since it works as an internal release agent, the adhesive strength is reduced. On the other hand, when the coating amount of the fatty acid is less than 0.02% by weight, it becomes difficult to break up the aggregation of the silver-coated copper powder.
[0041]
If the surface of the silver-coated copper powder is coated with a fatty acid, the following advantages are obtained. In other words, when silver plating is applied to the copper powder, the moisture contained in the copper powder is dried in the subsequent drying process. However, if the moisture is directly dried at this time, the latent heat of vaporization of the water is large, which requires a lot of time for drying. . However, if the moisture is previously replaced with a hydrophilic organic solvent such as alcohol or acetone, and the organic solvent is dried, drying becomes easy. The present invention utilizes this, and the fatty acid is blended in the organic solvent to facilitate drying, and the coating amount of the fatty acid is within the range shown above, so that the aggregation of the silver-coated copper powder is facilitated. There is no problem with the pulverization and adhesion, and a substantially spherical silver-coated copper powder having a high tap density can be obtained.
[0042]
The tap density of the substantially spherical silver-coated copper powder is preferably in the range of 55 to 75% in relative value, and more preferably in the range of 57 to 75%. If the tap density is less than 55%, the packing density is low, so increasing the blending ratio of the conductive powder increases the viscosity of the conductive paste, while reducing the blending ratio of the conductive powder results in sufficient conductivity and reliability. There is a tendency to disappear. Silver-coated copper powder can be obtained by silver-plating the copper powder, but the surface of the silver-coated copper powder that has just been plated is precipitated with silver crystallites, the surface is not smooth, and the flow of particles Tend to be low. Further, since grain boundaries exist between silver microcrystals, the conductivity of the silver plating layer itself may be low. Furthermore, when a silver plating process is performed, the adhesiveness of a silver plating layer and the copper powder of a core material may not be enough. On the other hand, it is difficult to produce a substantially spherical silver-coated copper powder having a tap density exceeding 75% of the upper limit.
[0043]
The relative value of the tap density is a value obtained by performing tapping 1000 times with a stroke of 25 mm and dividing the tap density calculated from the volume and mass by the true density or theoretical density of the particles.
[0044]
Further, the silver powder used in the present invention is required to have an average particle size of 7 μm or less, preferably 6 μm or less, more preferably 0.1 to 5 μm. There is a possibility that the fluidity at the time of printing or discharging after mixing with the ink will deteriorate. Moreover, when mixed with the substantially spherical silver-coated copper powder, there is a drawback that it becomes difficult to obtain a dense filling state.
[0045]
In the present invention, as the material used as the conductive powder, a low melting point metal is used in addition to the substantially spherical silver-coated copper powder and the silver powder having an average particle size of 7 μm or less.
As the low melting point metal, a metal having a melting point of 120 to 300 ° C is preferably used, and a metal having a temperature of 120 to 280 ° C is more preferably used. Examples of such a metal include bismuth and tin, which may be mixed in a paste in a powder state, or may be in a form that adheres to the surface of a substantially spherical silver-coated copper powder or silver powder. .
[0046]
When the low melting point metal is added as a powder, the particle size is preferably as small as possible, and is preferably 300 mesh or less, more preferably 400 mesh or less, and even more preferably 500 mesh or less in terms of preventing problems such as printing and ejection. If the average particle size is 3 μm or less, particularly 0.1 to 2.5 μm, the gap between the substantially spherical silver-coated copper powders can be filled, and the contact probability between the substantially spherical silver-coated copper powders with a small addition amount. Is more preferable.
[0047]
The timing of adding the low melting point metal is not particularly limited, but it is added at the time of pulverization of the silver-plated copper powder. Bonding is improved and conductivity can be increased. In particular, when drying and curing in an IR furnace, it passes a high temperature of 220 ° C. or higher for a short time of several minutes. At that time, not only the binder is cured, but also the low melting point metal can enhance the bonding property with the substantially spherical silver-coated copper powder, and the conductivity and its reliability can be improved.
[0048]
The mixing ratio of the substantially spherical silver-coated copper powder, the silver powder having an average particle diameter of 7 μm or less and the low melting point metal is 65 to 95% by weight of the substantially spherical silver-coated copper powder, and 1 to 10% by weight of the silver powder having an average particle diameter of 7 μm or less % And low melting point metal is 4 to 25% by weight, preferably 75 to 95% by weight of substantially spherical silver-coated copper powder, 1 to 5% by weight of silver powder having an average particle size of 7 μm or less, and 4 to 20% by weight of low melting point metal. %, And if it is out of the above range, there is a disadvantage that the conductivity is lowered and the reliability is lowered.
[0049]
As the binder used in the present invention, it is preferable that the main component is an alkoxy group-containing resol-type phenol resin and epoxy resin, and these curing agents, additives and solvents, or the main component is a thermoplastic resin and additives and solvents. .
A conductive paste using a phenolic resin has higher conductivity than a conductive paste using an epoxy resin alone. This is because the amount of curing shrinkage is larger in the phenol resin than in the epoxy resin, so that the volume of the conductor is greatly reduced, and the contact area and probability between the conductive powders are increased. Phenol resin is indispensable for conductive pastes that require high conductivity, but the viscosity of the conductive paste tends to be high, and it is difficult to increase the blending ratio of conductive powder. These problems can be avoided by using.
[0050]
Alkoxy group-containing resol-type phenolic resin suppresses reaction between copper surface and methylol group even when mixed with copper powder exposed substantially spherical silver-coated copper powder because methylol group of phenol resin is masked by alkoxy group it can.
On the other hand, an epoxy resin is suitable as a binder for uses such as an adhesive because of its excellent mechanical properties, heat resistance and adhesiveness. However, when an imidazole is used alone as a curing agent, if the curability is increased, a dark reaction at room temperature cannot be avoided, and the shelf life cannot be avoided. However, when the above alkoxy group-containing resol type phenol resin and imidazole are used in combination, and these are used as a curing agent for the epoxy resin, a conductive paste having a long shelf life and excellent curability at around 160 ° C. is obtained. be able to.
[0051]
Conductive adhesive (conductive paste) obtained using a thermoplastic resin is bonded using an alkoxy group-containing resol-type phenolic resin and an epoxy resin when it is necessary to replace the adhesive parts bonded on the printed wiring board. As a result, it is possible to replace the adhesive part more easily than the above.
[0052]
Solvents can be used to control the workability of printing, discharging, etc. by adjusting the viscosity, but if the boiling point is low, the viscosity change during work is not large, and on the other hand, if the boiling point is too high, the drying property is low. In view of this problem, it is preferable to use a solvent having a boiling point of 150 to 250 ° C, more preferably 170 to 240 ° C. Examples of the solvent corresponding to the above conditions include ethyl carbitol, dipropylene glycol methyl ether, dipropylene glycol ethyl ether, dipropylene glycol isopropyl methyl ether, dipropylene glycol isopropyl ethyl ether, tripropylene glycol methyl ether, propylene glycol ethyl. Examples include ether acetate, ethylene glycol ethyl ether acetate, ethylene glycol butyl ether, diethylene glycol methyl ether, diethylene glycol ethyl ether, 3-methyl-3-methoxybutanol, 3-methyl-3-methoxybutyl ether, and butyl lactate.
[0053]
The epoxy resin used in the present invention is preferably liquid at room temperature. A crystalline epoxy resin that can be crystallized at room temperature can be used even if it can be mixed with a liquid material to avoid crystallization. The epoxy resin that is liquid at normal temperature in the present invention includes, for example, those that are solid at normal temperature and that are stably liquid at normal temperature by mixing with an epoxy resin that is liquid at normal temperature. In the present invention, the normal temperature means a temperature of about 25 ° C.
The epoxy equivalent of the epoxy resin is preferably in the range of 130 to 330 g / eq, more preferably in the range of 160 to 250 eq.
[0054]
Known epoxy resins are used, and compounds obtained by reaction of compounds containing two or more epoxy groups in the molecular weight, such as bisphenol A, bisphenol AD, bisphenol F, novolac, cresol novolacs, and epichlorohydrin. Aliphatic epoxy resins such as glycidyl ether, dihydroxynaphthalene diglycidyl ether, butanediol diglycidyl ether, neopentyl glycol diglycidyl ether, heterocyclic epoxy such as diglycidyl hydantoin, vinylcyclohexene dioxide, dicyclopentane diene dioxide, Examples include alicyclic epoxy resins such as alicyclic diepoxy adipate.
[0055]
A flexibility imparting agent is used as necessary. The flexibility imparting agent may be a known one, and is a compound having only one epoxy group in the molecular weight, such as n-butyl glycidyl ether, versatic acid glycidyl ester, styrene oxide, ethylhexyl glycidyl ether, phenyl glycidyl ether, cresyl Examples include ordinary epoxy resins such as glycidyl ether and butylphenyl glycidyl ale.
These epoxy resins and flexibility-imparting agents can be used alone or in admixture of two or more.
[0056]
By using an alkoxy group-containing resol-type phenolic resin and an epoxy resin together with a curing agent that has been used in the past, the shelf life is long, the curability is excellent, and the resistance of the cured conductive paste is as described above. Solvent property is good and preferable. In particular, it is preferable to use a curing agent having a different melting point and dissociation temperature because the semi-cured state of the conductive paste can be controlled. As the curing agent, imidazoles are preferable in terms of pot life, but other examples include amines such as mensendiamine, isophoronediamine, metaphenylenediamine, diaminodiphenylmethane, diaminodiphenylsulfone, and methylenedianiline, anhydrous Compound curing agents such as phthalic acid, trimellitic anhydride, pyromellitic anhydride, succinic anhydride, tetrahydrophthalic anhydride, and compound curing agents such as dicyandiamide may be used. These may be used in combination with a curing agent such as a tertiary amine, or a compound such as a tertiary amine, triphenylphosphine, tetraphenylphosphenyl borate or the like may be added.
The content of these curing agents is preferably in the range of 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the epoxy resin in terms of the glass transition point (Tg) of the cured conductive paste. More preferably, it is in the range of parts.
[0057]
The carbon number of the alkoxy group of the alkoxy group-containing resol type phenol resin is preferably 1 to 6 and more preferably 2 to 5 in terms of viscosity, conductivity, etc. when used as a binder of the conductive paste. .
Further, the alkoxylation rate of the resol type phenolic resin, that is, the ratio of alkoxylation of all methylol groups is preferably in the range of 5 to 95% from the viewpoint of the viscosity, conductivity and reliability of the conductive paste, and is preferably 10 to 85%. The range of is more preferable.
[0058]
Further, the alkoxy group in the alkoxy group-containing resol type phenol resin preferably has a range of 0.1 to 2 alkoxy groups per benzene ring, more preferably a range of 0.3 to 1.5. The range of 5 to 1.2 is more preferable.
The alkoxylation rate or the number of alkoxy groups can be measured by nuclear magnetic resonance spectrum analysis (hereinafter referred to as NMR method).
[0059]
The weight average molecular weight of the alkoxy group-containing resol type phenol resin in the present invention is preferably in the range of 500 to 200,000 from the viewpoints of the viscosity of the conductive paste, shelf life, curability of the conductive paste, conductivity, adhesiveness, toughness and the like. A range of 500 to 120,000 is more preferable.
In addition, a weight average molecular weight can be calculated | required by measuring by gel permeation chromatography method and converting into standard polystyrene.
[0060]
The blending ratio of the alkoxy group-containing resol type phenol resin and the epoxy resin is preferably 5: 95-60: 40 by weight ratio of the alkoxy group-containing resol type phenol resin: epoxy resin, and 10: 90-40: 60. More preferably it is. If the proportion of the alkoxy group-containing resol type phenol resin is below the above range, the action as a curing agent is small and the conductivity tends to be poor, and if it exceeds the above range, the conductivity of the conductive paste is high, but the adhesion, There is a tendency that the balance of toughness, viscosity and the like is deteriorated.
[0061]
As the thermoplastic resin, it is desirable to use a thermoplastic resin having a heat softening temperature of 90 to 240 ° C., preferably 130 to 200 ° C., and examples thereof include phenoxy resin, thermoplastic polyester resin, polystyrene resin and the like. It is preferable to use a phenoxy resin having a softening temperature of 90 to 240 ° C. because it is excellent in mechanical strength, heat resistance, and adhesiveness. Even when the thermoplastic resin is mixed with the substantially spherical silver-coated copper powder from which copper is exposed, the reaction between the copper surface and the functional group can be suppressed. If a thermoplastic resin is used, a conductive paste that has a long shelf life and only needs to be dried at around 100 to 160 ° C. can be obtained.
[0062]
In addition to the above materials, the binder used in the present invention includes silane, titanate, and aluminate coupling agents (additives), thixotropic agents, coupling agents, antifoaming agents, and powder surface treatments as necessary. An agent, an anti-settling agent, etc. are added and mixed uniformly. The content of coupling agents, thixotropic agents, antifoaming agents, powder surface treatment agents, anti-settling agents and the like added as necessary may be in the range of 0.01 to 1% by weight with respect to the conductive paste. The range is preferably 0.03 to 0.5% by weight.
[0063]
The conductive paste of the present invention includes a binder, a conductive powder, and a coupling agent, a thixotropic agent, an antifoaming agent, a powder surface treatment agent, an anti-settling agent, a solvent, and the like that are added as necessary. It can be obtained by uniformly mixing and dispersing with three rolls.
[0064]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples.
Example 1
Alkoxy group-containing resol-type phenolic resin (our prototype, bisphenol F-type epoxy resin having an alkoxy group of 4 carbon atoms, alkoxylation ratio of 65%, weight average molecular weight of 1,200) and 38 parts by weight of epoxy equivalent of 170 g / eq ( Uniformly mixing 57 parts by weight of Mitsui Petrochemical Co., Ltd., trade name Epomic R110) and 5 parts by weight of 2-phenyl-4-methyl-imidazole (trade name: Cuazole 2P4MZ, manufactured by Shikoku Kasei Co., Ltd.) And made a binder.
In addition, the ratio of the alkoxy group-containing resol type phenol resin and bisphenol F type epoxy resin was 40:60 phenol resin: epoxy resin in weight ratio.
[0065]
Next, after washing spherical copper powder having an average particle diameter of 5.1 μm produced by the atomizing method (trade name SFR-Cu, manufactured by Nippon Atomizing Co., Ltd.) with dilute hydrochloric acid and pure water, 80 g of AgCN per liter of water and Substitution plating was performed with a plating solution containing 75 g of NaCN so that the coating amount of silver was 3% by weight with respect to the spherical copper powder, followed by washing with water and drying to obtain a silver-plated copper powder (silver-coated copper powder). In the above drying, water was replaced with ethanol three times. In particular, in the third ethanol, 0.5 g of stearic acid per 1 kg of copper powder used (the coating amount is equivalent to 0.05% by weight with respect to the copper powder) is dissolved. After replacing the water contained in the silver-plated copper powder, it was dried and stearic acid-treated silver-plated copper powder was obtained.
[0066]
Thereafter, 250 g of the stearic acid-treated silver-plated copper powder obtained above and 2 kg of zirconia balls having a diameter of 3 mm were put into a 2 liter ball mill container and rotated for 3 hours. The aspect ratio was 1.1 and average. A substantially spherical silver-coated copper powder having a particle size of 5.1 μm and a surface smoothing treatment was obtained.
The tap density of the substantially spherical silver-coated copper powder was 66% as a relative value.
[0067]
50 g of the binder obtained above, 427.5 g of the substantially spherical silver-coated copper powder obtained above, 4.5 g of scaly silver powder having an average particle size of 2.2 μm (trade name TCG-1 manufactured by Tokuru Chemical Laboratory), 18 g of bismuth powder having an average particle size of 3.2 μm (manufactured by Kokusei Kagaku Kenkyusho) and 15 g of ethyl carbitol as a solvent were added and uniformly mixed and dispersed with a stirrer and three rolls to obtain a conductive paste. .
[0068]
The ratio of the conductive powder (substantially spherical silver-coated copper powder, scaly silver powder and bismuth powder) was 1% by weight of scaly silver powder and 4% by weight of bismuth powder with respect to 95% by weight of substantially spherical silver-coated copper powder. .
The ratio of binder to conductive powder was 10:90 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0069]
Next, using the conductive paste obtained above, a test pattern 12 was printed on the polyimide film 11 shown in FIG. 3, and after putting in a dryer, the temperature was raised to 170 ° C. in 13 minutes, and that temperature was 1 hour. Then, the wiring board was obtained.
About the obtained wiring board, as a result of evaluating the curability of an electrically conductive paste by the pencil scratch test for coating films (K5401-69) of JIS, evaluation was 6H. The sheet resistance of the conductor was 110 mΩ / □.
[0070]
Further, a test pattern is printed on the substrate obtained by etching out the copper foil on the surface of the glass composite substrate having a thickness of 1.2 mm, heated to 240 ° C. for 10 minutes in an IR furnace, and then heated to 240 ° C. for 0.5 minutes. The test substrate was obtained by heat treatment and curing. The sheet resistance of this test substrate is 77 mΩ / □, and the test substrate was subjected to a reliability test for 4,000 hours in a constant temperature and humidity test and 3,000 cycles in a gas phase cooling / heating test. Were 1.5% and 5.2%, respectively. The above constant temperature and humidity test was stored in 85 ° C. and 85% relative humidity, and the gas phase cooling and heating test was performed in a cycle of −65 ° C. for 30 minutes to 125 ° C. for 30 minutes (the same applies hereinafter).
[0071]
In addition, the specific measuring method of the aspect ratio in a present Example is shown below. 8 g of a main agent (No. 10-8130) of a low-viscosity epoxy resin (manufactured by Buehler) and 2 g of a curing agent (No. 10-8132) are mixed, and then 2 g of conductive powder is mixed and dispersed well. After vacuum degassing at 0 ° C., the particles were allowed to stand for 10 hours at 30 ° C. to settle and harden the particles. Thereafter, the obtained cured product was cut in the vertical direction, the cut surface was magnified 1000 times with an electron microscope, and the major axis / minor axis were obtained for 150 particles appearing on the cut surface. Ratio.
[0072]
Example 2
In any case, 19 parts by weight of the alkoxyl-containing resol type phenol resin used in Example 1, 76 parts by weight of bisphenol F type epoxy resin and 5 parts by weight of 2-phenyl-4-methyl-imidazole were uniformly mixed to obtain a binder.
In addition, the ratio of the alkoxy group-containing resol type phenol resin and the bisphenol F type epoxy resin was 20:80 of phenol resin: epoxy resin by weight ratio.
[0073]
50 g of the binder obtained above, 382.5 g of substantially spherical silver-coated copper powder obtained in Example 1, 22.5 g of flaky silver powder used in Example 1, 45 g of bismuth powder used in Example 1, and ethyl as a solvent 10 g of carbitol was added and mixed and dispersed uniformly with a stirrer and three rolls to obtain a conductive paste.
[0074]
In addition, the ratio of the conductive powder (substantially spherical silver-coated copper powder, scaly silver powder and bismuth powder) was 5% by weight of scaly silver powder and 10% by weight of bismuth powder with respect to 85% by weight of substantially spherical silver-coated copper powder. .
The ratio of binder to conductive powder was 10:90 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0075]
Next, as a result of producing a wiring board through the same steps as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for the coating film was 6H and the sheet resistance of the conductor was 100 mΩ / □.
Further, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was 64 mΩ / □, and the test substrate was 4,000 hours in the constant temperature and humidity test and 3 in the vapor phase cooling test. As a result of a reliability test of 1,000 cycles, the rate of change in circuit resistance was 1.8% and 6.9%, respectively.
[0076]
Example 3
4.75 parts by weight of an alkoxy group-containing resol-type phenol resin (our prototype, alkoxy group having 4 carbon atoms, alkoxylation ratio of 65%, weight average molecular weight of 20,000), bisphenol F-type epoxy resin used in Example 1 90.25 parts by weight and 5 parts by weight of 2-phenyl-4-methyl-imidazole used in Example 1 were uniformly mixed to obtain a binder.
In addition, the ratio of the alkoxy group-containing resol type phenol resin and the bisphenol F type epoxy resin was 5:95 phenol resin: F type epoxy resin in weight ratio.
[0077]
50 g of the binder obtained above was subjected to the same steps as in Example 1, and the silver coating amount (hereinafter simply referred to as silver coating amount) was 5% by weight with respect to the spherical copper powder, and stearic acid with respect to the spherical copper powder. A silver-plated copper powder treated with stearic acid having a coating amount of 0.1% by weight (hereinafter simply referred to as the stearic acid coating amount) was prepared, and the average aspect ratio obtained through the same steps as in Example 1 was 1 on average. 0.1 and an average particle size of 5.3 μm pulverized, surface-smoothed substantially spherical silver-coated copper powder 315 g, scale-like silver powder 45 g used in Example 1, bismuth powder 90 g used in Example 1, and solvent 13 g of ethyl carbitol was added and uniformly mixed and dispersed with a stirrer and three rolls to obtain a conductive paste.
[0078]
The tap density of the substantially spherical silver-coated copper powder was 62% as a relative value. The proportion of conductive powder (substantially spherical silver-coated copper powder, silver powder and bismuth powder) was 10% by weight silver powder and 20% by weight bismuth powder with respect to 70% by weight of substantially spherical silver-coated copper powder.
Furthermore, the ratio of binder to conductive powder was 10:90 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0079]
Next, as a result of producing a wiring board through the same steps as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for coating film was 6H and the sheet resistance of the conductor was 96 mΩ / □.
Further, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was 96 mΩ / □, and the test substrate was tested for 4,000 hours in a constant temperature and humidity test and 3 in a gas phase cooling test. As a result of performing a reliability test for 1,000 cycles, the rate of change in circuit resistance was 1.7% and 9.6%, respectively.
[0080]
Example 4
4.75 parts by weight of the alkoxy group-containing resol type phenol resin used in Example 3, 90.25 parts by weight of the bisphenol F type epoxy resin used in Example 1, and 2-phenyl-4-methyl- used in Example 1 A binder was prepared by uniformly mixing 5 parts by weight of imidazole.
In addition, the ratio of the alkoxy group-containing resol type phenol resin and the bisphenol F type epoxy resin was 5:95 in a weight ratio of phenol resin: epoxy resin.
[0081]
A silver-plated copper powder treated with stearic acid having a silver coating amount of 12% by weight and a stearic acid coating amount of 0.15% by weight through the same steps as in Example 1 was prepared in 50 g of the binder obtained above. Furthermore, 382.5 g of substantially spherical silver-coated copper powder subjected to pulverization and surface smoothing with an average aspect ratio of 1.1 and an average particle diameter of 1.1 μm obtained through the same steps as in Example 1, primary grains Aggregating silver powder having a diameter of 1 μm or less (DMC Square Japan Co., Ltd., trade name SFK-ED) 22.5 g, tin powder having an average particle diameter of 24 μm (manufactured by High Purity Chemical Research Laboratories) 45 g and a solvent 16 g of ethyl carbitol was added, and the mixture was uniformly mixed and dispersed with a stirrer and three rolls to obtain a conductive paste.
[0082]
The tap density of the substantially spherical silver-coated copper powder was 58% as a relative value. The proportion of conductive powder (substantially spherical silver-coated copper powder, silver powder and tin powder) was 5% by weight of silver powder and 10% by weight of tin powder with respect to 85% by weight of substantially spherical silver-coated copper powder.
Furthermore, the ratio of binder to conductive powder was 10:90 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0083]
Next, as a result of producing a wiring board through the same steps as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for the coating film was 6H and the sheet resistance of the conductor was 98 mΩ / □.
Further, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was 65 mΩ / □, and the test substrate was 4,000 hours in the constant temperature and humidity test and 3 in the gas phase cooling test. As a result of a reliability test of 1,000 cycles, the rate of change in circuit resistance was 1.3% and 7.2%, respectively.
[0084]
Comparative Example 1
In any case, 38 parts by weight of the alkoxyl group-containing resol type phenol resin, 57 parts by weight of bisphenol F type epoxy resin and 5 parts by weight of 2-phenyl-4-methyl-imidazole used in Example 1 were uniformly mixed to obtain a binder.
In addition, the ratio of the alkoxy group-containing resol type phenol resin and bisphenol F type epoxy resin was 40:60 phenol resin: epoxy resin in weight ratio.
[0085]
A silver-plated copper powder treated with stearic acid having a silver coating amount of 2% by weight and a stearic acid coating amount of 0.005% by weight through the same steps as in Example 1 was prepared on the binder 50g. 427.5 g of a substantially spherical silver-coated copper powder having an average aspect ratio of 1.1 and an average particle diameter of 5.3 μm obtained by the same steps as in No. 1 and a surface smoothing treatment, and the scale used in Example 1 A conductive paste was obtained by adding 4.5 g of silver powder, 18 g of bismuth powder used in Example 1 and 22 g of ethyl carbitol as a solvent, and uniformly mixing and dispersing with a stirrer and three rolls.
[0086]
The tap density of the substantially spherical silver-coated copper powder was 62% as a relative value. The ratio of the conductive powder (substantially spherical silver-coated copper powder, scaly silver powder and bismuth powder) was 1% by weight of silver powder and 4% by weight of bismuth powder with respect to 95% by weight of the substantially spherical silver-coated copper powder.
The ratio of binder to conductive powder was 10:90 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0087]
Next, as a result of producing a wiring board through the same steps as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for the coating film had a high value of 6H and the sheet resistance of the conductor was 135 mΩ / □.
In addition, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was as high as 115 mΩ / □, and the test substrate was 4,000 hours in the constant temperature and humidity test and 3 in the gas phase cooling test. As a result of performing a reliability test of 1,000 cycles, the rate of change in circuit resistance was as large as 85.1% and 78.3%, respectively.
[0088]
Comparative Example 2
In any case, 4.75 parts by weight of the alkoxy group-containing resol type phenol resin used in Example 1, 90.25 parts by weight of bisphenol F type epoxy resin and 5 parts by weight of 2-phenyl-4-methyl-imidazole were mixed uniformly. A binder was used.
In addition, the ratio of the alkoxy group-containing resol type phenol resin and the bisphenol F type epoxy resin was 5:95 phenol resin: F type epoxy resin in weight ratio.
[0089]
A silver-plated copper powder treated with stearic acid having a silver coating amount of 2% by weight and a stearic acid coating amount of 0.6% by weight was prepared on 50 g of the binder obtained through the same steps as in Example 1. Furthermore, 360 g of substantially spherical silver-coated copper powder subjected to pulverization and surface smoothing with an average aspect ratio of 1.1 and an average particle size of 5.3 μm obtained through the same steps as in Example 1, 45 g of the flaky silver powder used, 45 g of the bismuth powder used in Example 1 and 26 g of ethyl carbitol as a solvent were added, and mixed and dispersed uniformly with a stirrer and three rolls to obtain a conductive paste.
[0090]
The tap density of the substantially spherical silver-coated copper powder was 48% as a relative value. The proportion of the conductive powder (substantially spherical silver-coated copper powder, scaly silver powder and bismuth powder) was 10% by weight of silver powder and 10% by weight of bismuth powder with respect to 80% by weight of the substantially spherical silver-coated copper powder.
Furthermore, the ratio of binder to conductive powder was 10:90 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0091]
Next, as a result of producing a wiring board through the same process as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for coating film was as soft as 2H, and the sheet resistance of the conductor was as high as 112 mΩ / □.
Further, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was as high as 98 mΩ / □, and the test substrate was 4,000 hours in the constant temperature and humidity test and 3 in the gas phase cooling test. When a reliability test of 1,000 cycles was performed, the rate of change in circuit resistance was as large as 59.7% and 107%, respectively.
[0092]
Comparative Example 3
95 parts by weight of the bisphenol F type epoxy resin used in Example 1 and 5 parts by weight of 2-ethyl-4-methyl-imidazole (manufactured by Shikoku Kasei Co., Ltd., trade name: Curazole 2E4MZ) were uniformly mixed to obtain a binder.
[0093]
A silver-plated copper powder treated with stearic acid having a silver coating amount of 12% by weight and a stearic acid coating amount of 0.15% by weight prepared in the same manner as in Example 1 was prepared on the binder 50g, and 270 g of a roughly spherical silver-coated copper powder having an average aspect ratio of 1.1 and an average particle diameter of 5.2 μm obtained by the same steps as in Example 1 and smoothing treatment, and the scale shape used in Example 1 4 g of silver powder, 175.5 g of tin powder used in Example 4 and 20 g of ethyl carbitol as a solvent were added, and the mixture was uniformly mixed and dispersed with a stirrer and three rolls to obtain a conductive paste. The shelf life of this conductive paste was 2 days in refrigerated storage, and was significantly worse than that in the refrigerated storage of 60 days or more of the conductive paste obtained in Example 4.
[0094]
The tap density of the substantially spherical silver-coated copper powder was 58% as a relative value. The proportion of conductive powder (substantially spherical silver-coated copper powder, silver powder and tin powder) was 1% by weight of silver powder and 39% by weight of tin powder with respect to 60% by weight of substantially spherical silver-coated copper powder.
Furthermore, the ratio of binder to conductive powder was 10:90 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0095]
Next, as a result of producing a wiring board through the same steps as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for coating film was as soft as 3H, and the sheet resistance of the conductor was as high as 210 mΩ / □.
In addition, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was as high as 125 mΩ / □, and the test substrate was 4,000 hours in the constant temperature and humidity test and 3 in the gas phase cooling test. As a result of performing a reliability test for 1,000 cycles, the rate of change in circuit resistance was as large as 127% and 95.6%, respectively.
[0096]
Example 5
50 parts by weight of a phenoxy resin (Phenoxy Specialties, trade name PKHJ, heat softening temperature 170 ° C.) and a titanate coupling agent (Ajinomoto Co., trade name KR-TTS2) 0.4 parts by weight In addition, 75 parts by weight of diethylene glycol monoethyl ether (trade name EtDG, manufactured by Nippon Emulsifier Co., Ltd.) was added as a solvent, and mixed and dissolved uniformly to prepare a thermoplastic resin solution, which was used as a binder.
[0097]
125 g of the binder obtained above, 427.5 g of substantially spherical silver-coated copper powder obtained in Example 1, 4.5 g of flaky silver powder used in Example 1, 18 g of bismuth powder used in Example 1, and ethyl as a solvent 17 g of carbitol was added, and the mixture was uniformly mixed and dispersed with a stirrer and three rolls to obtain a conductive paste.
[0098]
The ratio of the conductive powder (substantially spherical silver-coated copper powder, scaly silver powder and bismuth powder) was 1% by weight of scaly silver powder and 4% by weight of bismuth powder with respect to 95% by weight of substantially spherical silver-coated copper powder. .
The ratio of binder to conductive powder was 10:90 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0099]
Next, as a result of producing a wiring board through the same steps as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for the coating film was 6H and the sheet resistance of the conductor was 132 mΩ / □.
Further, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was 95 mΩ / □, and the test substrate was 4,000 hours in the constant temperature and humidity test and 3 in the gas phase cooling test. As a result of a reliability test of 1,000 cycles, the rate of change in circuit resistance was 2.7% and 11.3%, respectively.
Furthermore, when the chip resistor was bonded onto the copper foil using the conductive paste obtained above and then heated to remove the chip resistor, it could be easily removed at a temperature of 180 ° C.
[0100]
Example 6
125 g of binder obtained in Example 5, 405 g of substantially spherical silver-coated copper powder obtained in Example 1, 22.5 g of flaky silver powder used in Example 1, 22.5 g of bismuth powder used in Example 1, and a solvent 13 g of ethyl carbitol was added and uniformly mixed and dispersed with a stirrer and three rolls to obtain a conductive paste.
[0101]
In addition, the ratio of the conductive powder (substantially spherical silver-coated copper powder, scaly silver powder and bismuth powder) was 5% by weight of scaly silver powder and 5% by weight of bismuth powder with respect to 90% by weight of the substantially spherical silver-coated copper powder. .
The ratio of binder to conductive powder was 10:90 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0102]
Next, as a result of producing a wiring board through the same steps as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for coating film was 4H and the sheet resistance of the conductor was 115 mΩ / □.
Further, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was 87 mΩ / □, and the test substrate was 4,000 hours in the constant temperature and humidity test and 3 in the gas phase cooling test. As a result of performing a reliability test for 1,000 cycles, the rate of change in circuit resistance was 1.9% and 8.7%, respectively.
[0103]
Example 7
In either case, 85 parts by weight of diethylene glycol monoethyl ether as a solvent was added to 30 parts by weight of the phenoxy resin and 0.5 parts by weight of the titanate coupling agent used in Example 5, and the mixture was uniformly mixed and dissolved to obtain a thermoplastic resin solution. This was produced and used as a binder.
[0104]
115 g of the binder obtained above, 315 g of substantially spherical silver-coated copper powder obtained in Example 3, 22.5 g of flaky silver powder used in Example 1, 112.5 g of bismuth powder used in Example 1, and ethyl as a solvent A conductive paste was obtained by adding 15 g of carbitol and uniformly mixing and dispersing with a stirrer and three rolls.
[0105]
In addition, the ratio of the conductive powder (substantially spherical silver-coated copper powder, scaly silver powder and bismuth powder) was 5% by weight of scaly silver powder and 25% by weight of bismuth powder with respect to 70% by weight of substantially spherical silver-coated copper powder. .
Moreover, the ratio of the binder and the conductive powder was 6:94 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0106]
Next, as a result of producing a wiring board through the same steps as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for coating film was 4H and the sheet resistance of the conductor was 97 mΩ / □.
Further, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was 69 mΩ / □, and the test substrate was 4,000 hours in the constant temperature and humidity test and 3 in the gas phase cooling test. As a result of performing a reliability test for 1,000 cycles, the rate of change in circuit resistance was 1.7% and 7.9%, respectively.
[0107]
Example 8
In both cases, 77 parts by weight of diethylene glycol monoethyl ether as a solvent was added to 70 parts by weight of the phenoxy resin and 0.5 parts by weight of the titanate coupling agent used in Example 5, and mixed and dissolved to obtain a thermoplastic resin solution. This was produced and used as a binder.
[0108]
To the binder 147 g obtained above, 360 g of the substantially spherical silver-coated copper powder obtained in Example 4, 22.5 g of Ag powder having a primary particle size of 1 μm or less used in Example 4, and used in Example 4 67.5 g of tin powder and 20 g of ethyl carbitol as a solvent were added and uniformly mixed and dispersed with a stirrer and three rolls to obtain a conductive paste.
[0109]
In addition, the ratio of the conductive powder (substantially spherical silver-coated copper powder, silver powder and tin powder) was 22.5% by weight of silver powder and 67.5% by weight of tin powder with respect to 80% by weight of the substantially spherical silver-coated copper powder. .
Moreover, the ratio of the binder and the conductive powder was 14:86 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0110]
Next, as a result of producing a wiring board through the same steps as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for coating film was 4H and the sheet resistance of the conductor was 152 mΩ / □.
Further, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was 119 mΩ / □, and the test substrate was 4,000 hours in the constant temperature and humidity test and 3 in the gas phase cooling test. As a result of performing a reliability test of 1,000 cycles, the change rates of the circuit resistance were 5.3% and 14.1%, respectively.
[0111]
Comparative Example 4
To the binder 125 g obtained in Example 5, 450 g of the substantially spherical silver-coated copper powder obtained in Comparative Example 1 and 10 g of ethyl carbitol as a solvent were added and mixed and dispersed uniformly with a stirrer and three rolls to conduct electricity. A paste was obtained.
In addition, the ratio of binder and conductive powder was 10:90 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0112]
Next, as a result of producing a wiring board through the same process as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for the coating film was 5H, but the sheet resistance of the conductor was a high value of 270 mΩ / □. It was.
In addition, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was as high as 263 mΩ / □, and the test substrate was 4,000 hours in the constant temperature and humidity test and 3 in the gas phase cooling test. As a result of a reliability test of 1,000 cycles, the rate of change in circuit resistance was as large as 91.5% and 80.5%, respectively.
[0113]
Comparative Example 5
To the binder 147 g obtained in Example 8, 430 g of the substantially spherical silver-coated copper powder obtained in Comparative Example 2 and 36 g of ethyl carbitol as a solvent were added, and mixed and dispersed uniformly with a stirrer and three rolls to conduct electricity. A paste was obtained.
In addition, the ratio of binder and conductive powder was 14:86 in terms of weight ratio of binder: conductive powder.
[0114]
Next, as a result of producing a wiring board through the same process as in Example 1 and evaluating the characteristics, the pencil scratch test for coating film was as soft as 2H, and the sheet resistance of the conductor was as high as 318 mΩ / □.
Further, when a test substrate was manufactured through the same steps as in Example 1, the sheet resistance of the test substrate was as high as 324 mΩ / □, and the test substrate was 4,000 hours in the constant temperature and humidity test and 3 in the gas phase cooling test. As a result of a reliability test of 1,000 cycles, the rate of change in circuit resistance was as large as 119% and 136%, respectively.
[0115]
【The invention's effect】
The conductive paste according to claim 1 is capable of increasing the blending ratio of the conductive powder, has excellent conductivity reliability or migration resistance, and is suitable for forming a soldered electrode and a conductive adhesive. In addition to the conductive paste according to claim 1, the conductive paste according to claim 2 is excellent in high filling property and fluidity of the conductive paste.
In addition to the conductive paste according to claim 1, the conductive paste according to claim 3 is excellent in shelf life and excellent in drying and curability for a short time when using an IR furnace.
In addition to the conductive paste according to claim 1, the conductive paste according to claim 4 can have a low viscosity and a high filling amount, and has good heat resistance.
In addition to the electrically conductive paste of Claim 1, the electrically conductive paste of Claim 5 and 6 is excellent in shelf life stability.
In addition to the conductive paste according to claim 1, the conductive paste according to claim 7 has less bleeding at the time of drying and curing after printing.
The conductive paste according to claim 8 is excellent in curability among the conductive paste according to claim 1.
In addition to the conductive paste of claim 1, the conductive paste of claim 9 is suitable for a conductive adhesive that has excellent shelf life and good detachability of adhesive parts.
The conductive paste according to claim 10 has good conductivity and stable shelf life in addition to the conductive paste according to claim 9.
In addition to the conductive paste according to claim 9, the conductive paste according to claim 11 has less bleeding at the time of drying after printing, and is excellent in adhesiveness and flexibility.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a state in which through holes are connected by a conductive paste.
FIG. 2 is a cross-sectional view of a conventional through-hole wiring board.
FIG. 3 is a plan view showing a state in which a test pattern is formed on a polyimide film.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Conductive paste 2 Copper foil 3 Base material 4 Conductive layer 5 Insulating layer 6 Jumper circuit 7 Copper foil land 8 Copper foil circuit 9 Overcoat layer 10 Through hole 11 Polyimide film 12 Test pattern

Claims (11)

銅粉の表面が銀で被覆され、さらにこの表面に銅粉に対して0.02〜0.5重量%の脂肪酸が被覆された略球状銀被覆銅粉65〜95重量%、平均粒径が7μm以下の銀粉1〜10重量%及び低融点金属を4〜25重量%含む導電粉並びにバインダを含有してなる導電ペースト。The surface of the copper powder is coated with silver, and the surface is coated with 0.02 to 0.5% by weight of fatty acid with respect to the copper powder. A conductive paste comprising 1 to 10% by weight of silver powder of 7 μm or less and 4 to 25% by weight of a low melting point metal and a binder. 略球状銀被覆銅粉が、平均粒径が1〜10μm及びタップ密度が相対値で55〜75%であり、かつその表面が平滑化されたものである請求項1記載の導電ペースト。2. The conductive paste according to claim 1, wherein the substantially spherical silver-coated copper powder has an average particle diameter of 1 to 10 [mu] m, a tap density of 55 to 75% in relative value, and a smooth surface. バインダの主成分が、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂及びエポキシ樹脂並びにこれらの硬化剤、添加剤及び溶剤である請求項1又は2記載の導電ペースト。The conductive paste according to claim 1 or 2, wherein the main component of the binder is an alkoxy group-containing resol-type phenol resin and epoxy resin, and curing agents, additives, and solvents thereof. エポキシ樹脂のエポキシ当量が、130〜330g/eqである請求項1〜3のいずれかに記載の導電ペースト。The electrically conductive paste according to any one of claims 1 to 3, wherein an epoxy equivalent of the epoxy resin is 130 to 330 g / eq. アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂が、アルコキシ基の炭素数が1〜6である請求項1〜4のいずれかに記載の導電ペースト。The electrically conductive paste according to any one of claims 1 to 4, wherein the alkoxy group-containing resol type phenol resin has 1 to 6 carbon atoms in the alkoxy group. アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂が、アルコキシ化率5〜95%のものである請求項1〜5のいずれかに記載の導電ペースト。The electrically conductive paste according to any one of claims 1 to 5, wherein the alkoxy group-containing resol type phenol resin has an alkoxylation rate of 5 to 95%. アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂が、重量平均分子量が500〜200,000である請求項1〜6のいずれかに記載の導電ペースト。The electrically conductive paste according to any one of claims 1 to 6, wherein the alkoxy group-containing resol type phenol resin has a weight average molecular weight of 500 to 200,000. アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂とエポキシ樹脂の配合割合が、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂:エポキシ樹脂が重量比で5:95〜60:40である請求項1〜7のいずれかに記載の導電ペースト。The conductive ratio according to any one of claims 1 to 7, wherein a mixing ratio of the alkoxy group-containing resol type phenol resin and the epoxy resin is 5:95 to 60:40 by weight ratio of the alkoxy group containing resol type phenol resin: epoxy resin. paste. バインダの主成分が、熱可塑性樹脂並びにこれらの添加剤及び溶剤である請求項1又は2記載の導電ペースト。The conductive paste according to claim 1 or 2, wherein a main component of the binder is a thermoplastic resin, and an additive and a solvent thereof. 熱可塑性樹脂が、熱軟化温度が90〜240℃の熱可塑性樹脂である請求項1、2又は9記載の導電ペースト。The conductive paste according to claim 1, 2 or 9, wherein the thermoplastic resin is a thermoplastic resin having a thermal softening temperature of 90 to 240C. 熱可塑性樹脂が、熱軟化温度が90〜240℃のフェノキシ樹脂である請求項1、2又は9記載の導電ペースト。The conductive paste according to claim 1, 2, or 9, wherein the thermoplastic resin is a phenoxy resin having a heat softening temperature of 90 to 240 ° C.
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