JP2004047379A - 照光式押釦スイッチ用キートップの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】文字や記号等を表す表示部6と対応する同形状または抜き文字形状にバックライトによって照光する照光式押釦スイッチ用キートップ5の製造方法について、透光性樹脂からなる樹脂キートップ1の表面に透光性導電層2を形成し、該透光性導電層2の表面に電気絶縁性の透光性マスキング層3を形成し、さらに該透光性マスキング層3が形成されていない前記透光性導電層2の表面に電気めっき層4を形成する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話、携帯情報端末、AV機器等の各種電子機器の入力操作部に用いられる押釦スイッチ、またはその他の各種端末用の押釦スイッチに用いられる押釦スイッチ用キートップであって、特に、キートップ裏面からのLED等によるバックライトにより文字や記号等を表す表示部が照光する照光式押釦スイッチ用キートップの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等の電子機器の押釦スイッチにおいて、そのボタンの機能を示す文字や記号等を表示する押釦スイッチ用キートップは、操作感がいいこと、デザインバリエーションが豊富なこと等から、樹脂製のキートップ(樹脂キートップ)を用いたものが多く使われ、中でも、高級感がありデザイン的に優れた金属調の光沢や色彩を有するキートップや、夜間や暗所においても文字や記号等を表す表示部のみが照光する照光式のキートップに対する市場の要求が高まっている。
【0003】
金属調の光沢や色彩を有する押釦スイッチ用キートップの製造方法には、第1の方法として、樹脂キートップ表面の所望の位置に、蒸着法やスパッタリング法によって金属薄膜層を設ける方法、第2の方法として、金属調の外観を与える塗料を塗装する方法、などが知られている。
【0004】
しかしながら、第1の樹脂キートップ表面に蒸着法やスパッタリング法によって金属薄膜層を形成する方法は、得られる金属薄膜層が薄層であり、樹脂キートップを繰り返し押圧すると金属薄膜層が摩耗してしまい、表示部が消えてしまう問題があり、生産性に関してもバッチ式で製造され、大がかりな装置が必要である点でコスト高で量産性の低いものであった。また、第2の金属調の外観を与える塗料を塗装する方法においては、めっきのように平滑な鏡面性を持った金属調の光沢を持たせる事は難しく、さらに耐摩耗性も弱いという問題があった。
【0005】
一方、これらの方法とは異なり、簡単に量産でき、かつ品質的にも優れためっきを用いる方法がある。めっきを用いた方法は、予めエンボス加工等により樹脂キートップの表面に文字や記号等の表示部を凹凸によって形成し、この表面に無電解めっきを施した後、電気めっきを行うか、エンボス加工等をした樹脂キートップの表面に銀インクを塗工して導電層を形成した後、電気めっきを行っていた。しかしながら、表示部を凹凸で形成するため、表示部の形状毎にキートップ形成用金型が必要になりコスト高になることや、表示部デザインの簡単な変更ができないという問題があった。
【0006】
また、めっきを用いた別の方法として、金属めっきが付着する樹脂と金属めっきが付着しない樹脂との二色成形で文字や記号等を表す表示部を形成し、金属めっきが付着する樹脂にめっき層を設ける方法や、樹脂キートップの表面全体にめっき層を形成した後、レーザー等を利用して後加工を施すことにより表示部の形状を表出させる方法がある。しかしながら、金属めっきが付着する樹脂としない樹脂との二色成形で表示部を形成する方法は、細かいデザインや複雑なデザインの表示部の形成が困難であり、コスト高であることや、特に「0」「8」のように、内部に周囲から隔離されたいわゆる島部を有する文字や記号の形成が困難であるといった問題があった。また、レーザー等を利用して後加工することにより表示部を表出させる方法では、めっき層に影響を与えずに表示部を形成するためのレーザー出力の調整が困難であったり、めっき層を除去する部分が多い場合にはコストや工程に無駄が多かった。
【0007】
そして、これらのめっき処理を施す方法を用いて照光式の押釦スイッチ用キートップを得るためには、レーザー等による後加工を施して、めっき層及びその下層の導電層を除去する方法を採らざるを得なかった。また、めっき処理を用いた照光式の押釦スイッチ用キートップは画一的なデザインとなることが多かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、金属調の光沢と色彩を備えながら、文字や記号等を表す表示部がバックライトにより照光する照光式押釦スイッチ用キートップを、簡単かつ安価に、そして歩留まりよく、大量生産できることを目的としてなされたものである。
【0009】
さらに本発明は、文字や記号等を表す表示部を膨らませたり凹ませたりすることが簡単にでき、デザイン表現の多様化が簡単に図れる照光式押釦スイッチ用キートップを、安価に効率良く得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、文字や記号等を表す表示部と対応する同形状または抜き文字形状にバックライトによって照光する照光式押釦スイッチ用キートップの製造方法について、透光性樹脂からなる樹脂キートップの表面に透光性導電層を形成し、該透光性導電層の表面に電気絶縁性の透光性マスキング層を形成し、さらに該透光性マスキング層が形成されていない前記透光性導電層の表面に電気めっき層を形成することを特徴とする照光式押釦スイッチ用キートップの製造方法を提供する。
【0011】
この照光式押釦スイッチ用キートップの製造方法によれば、透光性樹脂からなる樹脂キートップの表面に透光性導電層を形成し、該透光性導電層の表面に電気絶縁性の透光性マスキング層を形成したため、この照光式押釦スイッチ用キートップの裏面側からLED等のバックライトを点灯させれば、夜間や暗所においても、樹脂キートップ、透光性導電層、透光性マスキング層中を光が透過して照光する、照光式の押釦スイッチ用キートップが得られる。
【0012】
さらに、この製造方法によれば、透光性マスキング層を印刷や塗工等の簡単な方法で精緻に形成することができるため、細かな文字や複雑なデザイン等を簡単、安価に形成できる。また、透光性マスキング層の部分が大面積で、相対的にめっき層の部分が小面積となるようなデザインであっても、後工程でめっき層の部分を除去する必要がなく、高価なめっき用金属を有効に利用することができる。
【0013】
また、透光性導電層を光が透過するため、樹脂キートップの全面に透光性導電層が塗工されていても、電気めっき層が形成される部分以外の部分は透光性とすることができる。そのため、バックライトを点灯すれば大変明るく照光する照光式押釦スイッチ用キートップを得ることができる。
【0014】
さらに、電気めっき層の表面に対して膨出する透光性マスキング層と、電気めっき層の表面に対して凹んだ透光性マスキング層とを併有するように、透光性マスキング層を形成する部位によって該透光性マスキング層の層厚を変化させて形成することができる。これは、透光性マスキング層はパッド印刷等により形成され、電気めっき層は電気めっき処理により形成されるため、何れの層厚も簡単に変化させることができるからである。従って、キートップ表面を平らにすることも、どちらか一方の層を他方の層よりも厚く、または薄くしてキートップ表面に凹凸を付けることも簡単にでき、デザインバリエーションの豊富な押釦スイッチ用キートップを簡単に得ることができる。例えば、文字形状とした透光性マスキング層の部分を電気めっき層よりも厚く形成すれば、バックライトを点灯させない場合は文字が透光性マスキング層の色彩で見え、バックライトを点灯させた場合は文字が浮き出て照光するように見える。一方、文字形状とした透光性マスキング層の部分を電気めっき層よりも薄く形成すれば、バックライトを点灯させない場合はめっき色がやや混在した色彩で文字が見え、バックライトを点灯させた場合はキートップの内側にある文字が照光するように見える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳しく説明する。本発明の照光式押釦スイッチ用キートップの製造方法は、例えば図1に示すように、予め所定のキートップの形状に成形された透光性樹脂からなる樹脂キートップ1の表面に、透光性導電層2を塗布形成し、該透光性導電層2の表面に、文字や記号等の形状と同形状に電気絶縁性の透光性マスキング層3を印刷形成する。さらに、図2に示すように、この透光性マスキング層3が形成されていない透光性導電層2の表面に電気めっき処理により電気めっき層4を形成する。このようにして、照光式の押釦スイッチ用キートップ5を得る。この照光式押釦スイッチ用キートップ5は、透光性マスキング層3が文字や記号等と同形状に形成され、その周囲を電気めっき層4で囲んで表出した表示部6を有している。
【0016】
押釦スイッチ用キートップ5の裏面側からLED等のバックライトによる光を当てれば(図示せず)、樹脂キートップ1、透光性導電層2、そして透光性マスキング層3の何れも透光性であるため、これらの部分を光が透過して押釦スイッチ用キートップの文字や記号等の部分で照光する。図3に示したように数字「8」の部分を透光性マスキング層3で形成すれば、数字の周囲(島部7を含む)の部分が金属調の光沢と色彩を有し、夜間や暗所においてバックライトを点灯すれば、数字部分が照光する照光式押釦スイッチ用キートップ5となる。なお、本明細書において「透光性」とは、透過率測定器(島津製作所社製;「UV−1600」)にて測定した可視光線透過率が0.1%以上であるものをいう。
【0017】
一方、透光性マスキング層3を形成する部位を簡単に代えることができ、例えば、数字「8」の周囲の部分を透光性マスキング層で形成し、数字「8」の部分を電気めっき層で形成すれば、数字「8」の周囲部分(島部を含む)が照光する照光式押釦スイッチ用キートップ(図示せず)とすることもできる。
【0018】
本発明で用いる樹脂キートップ1は、光を透過する透光性樹脂からなり、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合体樹脂、メチルメタクリレート・スチレン共重合体樹脂、結晶性ポリオレフィン系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。樹脂キートップ1の形成は、上記樹脂を一般的な方法、例えば射出成形法等を用いて成形する。
【0019】
透光性導電層2は、電気めっきを樹脂キートップ1に付着させるのに必要な程度の導電性が要求されるため、電気抵抗値は好ましくは103Ω/□以下であるが、透光性が必要なことからより好ましくは、10−2Ω/□〜103Ω/□である。透光性導電層2は、透光性があれば無色に限らず、場合によっては有色であってもよい。透光性導電層2の層厚は、3〜30μmが好ましい。透光性導電層の厚みが3μm未満では、抵抗値が高くなり、電気めっき層4が均一に付着しない。また、透光性導電層2の厚みが30μmを越える場合は、多量の塗料が必要となり経済的ではない。
【0020】
この透光性導電層2は、導電性高分子を溶剤に溶解又は分散させて印刷又は塗布して形成したり、導電性微粒子材料をバインダー中に分散させたものを印刷又は塗布して形成することができる。
【0021】
導電性高分子には、ポリチオフェン系の高分子を挙げることができるが、その中でも透明性、導電性の見地からポリエチレンジオキシチオフェンが好ましい。これらの高分子を適当な溶剤に溶解又は分散させるが、適宜、分散剤、着色剤、バインダーなどの添加剤を添加して透光性導電層用インク又は塗料を作製しても良い。
【0022】
導電性微粒子材料には、透明導電材料である、ITO(Indium Tin Oxide)、ATO(Antimony doped Tin Oxide)、AZO(Aluminum doped Zinc Oxide)、CdIn2O4、MgIn2O4、ZnGa2O4、InGaZnO4などのn型を示す複合酸化物、Cuを含むデラフォサイト型などのp型を含む複合酸化物などからなる導電性無機微粒子が挙げられ、これらの導電性無機微粒子をポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系の何れかまたはこれらの混合系からなるバインダー樹脂に分散した透光性導電インク又は塗料が好適に用いらる。
【0023】
導電性無機微粒子の粒径は、0.5μm以下であることが好ましい。導電性無機微粒子の粒径が可視光付近の波長である300nm〜800nm以下であると、層を透過する光が散乱しなくなり、透明度が高くなるためである。より好ましくは、0.1μm〜0.001μmである。0.001μmより小さい導電性無機微粒子は、微粒子自体の製造が困難であり、また、粒径も安定せずコスト高になるだけでなく、バインダー樹脂への分散が困難で、塗料の製造も難しくなる。
【0024】
導電性無機微粒子の含有率は、固形分中に20wt%〜70wt%であることが好ましい。含有率が20wt%未満では、透光性導電層2の電気抵抗値が、10,000Ω/□を超えてしまい電気めっき層が均一に形成できなくなり、また、導電性無機物の含有率が70wt%を超えると、透光性が著しく劣化する。
【0025】
透光性導電塗料とした場合の各成分の配合比は、樹脂バインダー:10wt%〜30wt%、導電性無機微粒子:10wt%〜50wt%、上記樹脂バインダーを溶解する溶剤20wt%〜80wt%であり、これらの各成分を混合して透光性導電塗料を得る。
【0026】
透光性マスキング層3は、電気めっきが付着しないように、電気絶縁性の材料であって、透光性導電層2に対する接着性が必要である。また、電気めっきを行う工程で腐食されないものを用いる。この透光性マスキング層3用の塗料としては、例えばアクリル系、ウレタン系、またはエポキシ系等の塗料が挙げられる。透光性マスキング層3は、透光性を有していれば、無色でも有色でも良い。
【0027】
透光性マスキング層の層厚は、0.5μm〜20μmが好ましい。透光性マスキング層の厚みが0.5μm未満とすることは印刷、塗布が困難であり、また透光性導電層2の電気絶縁性が不十分となり電気めっき層4が付着する可能性があり好ましくない。また、20μmを越える場合は、その部分が突出しすぎて形成されるため、押釦の操作時に指先に違和感を生じさせて好ましくない。
【0028】
電気めっき層4は、樹脂キートップ1の表面に形成され、押釦スイッチ用キートップ5に金属調の光沢と色彩を付与し、高級感を持たせるために形成される層であり、バックライトが点灯されても、キートップ裏面からの光を遮光する層である。電気めっき層4として用いられる金属に制限はないが、ニッケル、銅、クロム、錫、コバルト、金、銀、鉛、亜鉛、またはそれらを含む合金等を用いることができ、これらの内の何れかを選択して、順次積層して電気めっき層4を形成することが好ましい。
【0029】
電気めっき層4の層厚は、10μm〜30μmが好ましい。電気めっき層4の厚みが10μm未満では、表面が祖れて均一な光沢が得られないし、押釦スイッチ用キートップの連続使用により、電気めっき層4が摩耗するおそれがある。一方、30μmを越えて積層しても、得られる金属調の光沢や色彩に変化はなく、コスト高となる。
【0030】
その他、各層間の接着性を高める接着層や、色彩の補助を行う着色層、押釦スイッチ用キートップ5の表面を保護するための保護層などを適宜設けることも可能である。
【0031】
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明する。
【0032】
【実施例1】
本実施例による照光式押釦スイッチ用キートップの縦断面図を図4、及び平面図を図5に示す。射出成形法によって中実な略ハット状に成形したポリカーボネート樹脂からなる樹脂キートップ(1)の上面にアクリル・ウレタン系塗料(武蔵塗料株式会社製;「ハイウレックスP」)をスプレー塗装法にて塗布し赤色透明の着色層(8)を形成した後、着色層(8)を含む樹脂キートップ(1)の表面に、無色透明な導電塗料(住友大阪セメント株式会社製;「S−200」)をスプレー塗装法にて塗布した後、80℃のボックス乾燥器にて30分間の乾燥をし、厚み8μm〜10μmの透光性導電層(2)を形成した。次に、この透光性導電層(2)の上面に、電気絶縁性の青色透明のUV硬化型ウレタン・アクリレート系インク(株式会社セイコーアドバンス製;「RIG」)を乗せ文字状(文字と同形状)に印刷し、紫外線を照射することにより硬化させて透光性マスキング層(3)を形成した。さらに、電気めっき処理し、ニッケルからなる電気めっき層(4)を形成して、照光式押釦スイッチ用キートップ(9)を得た。
【0033】
この押釦スイッチ用キートップ(9)は、明るい所では、文字が青色で、その周囲が銀色の金属光沢がある押釦スイッチ用キートップ(9)であり、暗所で白色のバックライトを点灯すると、文字部分だけが紫色に照光した。
【0034】
【実施例2】
実施例1において用いた透明導電塗料の代わりに、ポリエステル系インク(セイコーアドバンス社製;「PAL透明」)20wt%と、粒径が0.05μmのITO、30wt%と、溶剤50wt%とを混合して得た青色透明の透光性導電塗料を用いた以外は実施例1と同様にして照光式押釦スイッチ用キートップ(9)を得た。
【0035】
この押釦スイッチ用キートップ(9)は、明るい所では、文字が青色で、その周囲が銀色の金属光沢がある押釦スイッチ用キートップ(9)であり、暗所で白色のバックライトを点灯すると、文字部分だけが紫色に照光した。
【0036】
【実施例3】
実施例1において用いた透明導電塗料の代わりに、青色透明のポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)系インク(日本アグフア・ゲバルト株式会社製;「Orgacon」)を塗布して120℃で5分間乾燥して、厚みが10μmの透光性導電層(2)を得、透光性マスキング層(3)の形成に、黒色透明のエポキシ系インク(株式会社セイコーアドバンス製;「SG160」)を用いてバッド印刷にて文字パターンを印刷し、80℃で30分間乾燥することにより電気絶縁性の透光性マスキング層(3)を形成し、電気めっき処理として、銅、ニッケル、クロムの順に電気めっきを行って、めっき層(4)を形成した。また、着色層(8)は設けなかった。これらの点を除き、実施例1と同様にして、図2、図3に示す照光式押釦スイッチ用キートップ(5)を得た。
【0037】
この押釦スイッチ用キートップ(5)は、明るい所では、文字が黒色で、その周囲が銀色の金属光沢がある押釦スイッチ用キートップ(5)であり、暗所で白色のバックライトを点灯すると、文字部分だけが紺色に照光した。
【0038】
【実施例4】
実施例1において、抜き文字状に透光性マスキング層(3)を形成し、文字と同形状に電気めっき層(4)を形成した以外は、実施例1と同様にして押釦スイッチ用キートップ(図示せず)を得た。
【0039】
この押釦スイッチ用キートップは、明るい所では、文字が銀色の金属光沢があり、その周囲が青色をした押釦スイッチ用キートップであり、暗所で白色のバックライトを点灯すると、文字部分の周囲が紫色に照光した。
【0040】
【実施例5】
実施例3で用いた材料と同じ材料を用いて、図6、図7に示したような、キートップ上に「数字」(11)と「記号」(12)を有する押釦スイッチ用キートップ(13)を作製した。表示部を形成する「数字」(11)の部分を厚さ15μmの透光性マスキング層(3)とし、「記号」(12)の部分を厚さ5μmの透光性マスキング層(3)となるように、パッド印刷を行った。また、電気めっき層(4)の厚さが10μmとなるようにめっき処理を行った。それ以外は実施例3と同様にして、「数字」(11)部分は凸文字状、「記号」(12)部分は凹文字状に形成した押釦スイッチ用キートップ(13)を得た。
【0041】
この押釦スイッチ用キートップ(13)は、明るい所では、数字(11)が黒色で、記号(12)が黒色であり、数字(11)や記号(12)の周囲が銀色の金属光沢があるキートップであった。また、暗所で白色のバックライトを点灯すると、数字(11)が浮き上がったように紺色に照光し、記号(12)がキートップの内部で青色に照光するように見えた。
【0042】
【発明の効果】
本発明の照光式押釦スイッチ用キートップの製造方法は、細かいデザインや複雑なデザインの表示部が簡単に形成でき、バックライトによる照光機能と深みのある金属光沢を備えた照光式押釦スイッチ用キートップを安価に、生産性が高く得ることができる。
【0043】
また、数字の「8」や、文字「な」のように、いわゆる島部を有する文字や記号であっても、島部に電気めっきを形成することができ、デザイン性に優れた照光式押釦スイッチ用キートップを得ることができる。
【0044】
また、本発明の照光式押釦スイッチ用キートップの製造方法によれば、文字や記号等を表す表示部に起伏を形成して、文字や記号の種類毎に異なって照光するように見える多様化したデザイン表現が可能な照光式押釦スイッチ用キートップを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照光式押釦スイッチ用キートップの製造工程を示す図で、透光性導電層と透光性マスキング層の形成状態を示す説明図である。
【図2】本発明により得られた照光式押釦スイッチ用キートップの断面図であり、図3のSA−SA線断面図である。
【図3】本発明により得られた照光式押釦スイッチ用キートップの平面図である。
【図4】本発明の別の実施形態により得られた照光式押釦スイッチ用キートップの断面図であり、図5のSB−SB線断面図である。
【図5】本発明の別の実施形態により得られた照光式押釦スイッチ用キートップの平面図である。
【図6】本発明により得られた照光式押釦スイッチ用キートップの断面図であり、図7のSC−SC線断面図である。
【図7】本発明により得られた照光式押釦スイッチ用キートップの平面図である。
【符号の説明】
1 樹脂キートップ
2 透光性導電層
3 透光性マスキング層
4 電気めっき層
5,9,13 押釦スイッチ用キートップ
6 表示部
7 島部
8 着色層
11 数字
12 記号
Claims (2)
- 文字や記号等を表す表示部と対応する同形状または抜き文字形状にバックライトによって照光する照光式押釦スイッチ用キートップの製造方法において、
透光性樹脂からなる樹脂キートップの表面に透光性導電層を形成し、該透光性導電層の表面に電気絶縁性の透光性マスキング層を形成し、さらに該透光性マスキング層が形成されていない前記透光性導電層の表面に電気めっき層を形成することを特徴とする照光式押釦スイッチ用キートップの製造方法。 - 電気めっき層の表面に対して膨出する透光性マスキング層と、電気めっき層の表面に対して凹んだ透光性マスキング層とを併有するように、透光性マスキング層を形成する部位によって該透光性マスキング層の層厚を変化させて形成する請求項1記載の照光式押釦スイッチ用キートップの製造方法。
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