JP2004045083A - 回転角度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数個の検出器を用いることなく安価で、容易に回転体の絶対回転角度を検出することができる回転角度検出装置を提供する。
【解決手段】本発明の回転角度検出装置(舵角センサ)1は、回転体(ステアリングシャフト)2の中立位置から正逆方向の全回転角度範囲を1回転未満の角度範囲に変換し1周期の角度粗信号を出力する粗信号検出手段3と、ステアリングシャフト2の中立位置から正逆方向の全回転角度角度範囲内で所定角度(64度)ごとに繰り返し角度に相当する微信号を出力する微信号検出手段4と、粗信号検出手段3からの粗信号出力値から微信号検出手段4から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定し、その周期数に所定の角度(64度)をかけた値に微信号出力値に相当する角度を加えてステアリングシャフト2の絶対舵角θ2を演算する演算手段5とからなる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の回転角度検出装置(舵角センサ)1は、回転体(ステアリングシャフト)2の中立位置から正逆方向の全回転角度範囲を1回転未満の角度範囲に変換し1周期の角度粗信号を出力する粗信号検出手段3と、ステアリングシャフト2の中立位置から正逆方向の全回転角度角度範囲内で所定角度(64度)ごとに繰り返し角度に相当する微信号を出力する微信号検出手段4と、粗信号検出手段3からの粗信号出力値から微信号検出手段4から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定し、その周期数に所定の角度(64度)をかけた値に微信号出力値に相当する角度を加えてステアリングシャフト2の絶対舵角θ2を演算する演算手段5とからなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多回転する回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置に関し、特に、ステアリングシャフトの絶対舵角の検出に好適な回転角度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステアリングシャフト等の回転体の回転角度(絶対角度)を求める場合、回転体の全回転角度範囲において1周期程度の検出値として出力する粗信号と、複数周期の検出値として出力する微信号とを用いてこれらの信号から演算によって回転角度を検出する回転角度検出装置が特表平8−511350号で提案されている。
【0003】
この回転角度検出装置では、微信号用に9つのホールICと、粗信号用に3つのホールICとが設けられ、角度分解能として2度を可能にしている。また、このように9つの微信号用のホールICと3つの粗信号用のホールICを設けることで回転体の絶対回転角度を検出する場合、外乱が実質的に除去でき、精度の高い角度検出ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記回転角度検出装置では、複数のホールICを用いることで精度の高い角度検出を行うことができるが、複数個のホールICを用いなければならので、製造コストが高いという課題を有している。
【0005】
また、微信号検出用の9つのホールICを基板上の高精度で実装しなければならず、これによっても製造コストが高くなる。
【0006】
そこで、本発明は、複数個の検出器を用いることなく安価で、容易に回転体の絶対回転角度を検出することができる回転角度検出装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1の発明は、回転体の中立位置から正逆方向の全回転角度範囲を1回転未満の角度範囲に変換しリニアに変化する1周期の角度粗信号を出力する粗信号検出手段と、前記回転体の中立位置から正逆方向の全回転角度角度範囲内で所定角度ごとに繰り返し出力し角度に相当する微信号を出力する微信号検出手段と、前記粗信号検出手段からの粗信号出力値から前記微信号検出手段から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定し、その周期数に所定角度をかけた値に微信号出力値に相当する角度を加えて回転体の絶対舵角を演算する演算手段とからなることを特徴としている。
【0008】
この回転角度検出装置では、微信号検出手段からの微信号と、粗信号検出手段からの粗信号とにより演算手段が回転体の絶対回転角度を求める。演算手段は、粗信号検出手段からの粗信号出力値から、微信号検出手段から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定し、その周期数に所定角度をかけた値に微信号出力値に相当する角度を加えることで回転体の絶対回転角度を求める。
【0009】
この場合、本発明では、微信号用の検出手段と粗信号用の検出手段のみで、複数個の検出器を用いることがないので、安価で、容易に回転体の絶対回転角度を検出することができる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1記載の回転角度検出装置であって、前記演算手段が前記回転体の全回転角度範囲における前記粗信号検出手段からの出力値を前記全回転角度範囲内に存在する前記微信号の周期数で割った1周期分の出力値で、前記粗信号検出手段からの出力値を割ることにより前記微信号検出手段から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定することを特徴としている。
【0011】
この回転角度検出装置では、演算手段は、回転体の全回転角度範囲における粗信号検出手段からの出力値を全回転角度範囲内に存在する微信号の周期数で割った1周期分の出力値で、粗信号検出手段からの出力値を割ることにより微信号検出手段から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定する。求められた周期数に所定角度をかけた値に、微信号検出手段の出力値に相当する角度を加えることで回転体の絶対角度が求められる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の回転角度検出装置であって、前記演算手段が前記微信号と前記粗信号の増減が一致したとき前記回転体が中立位置から正方向へ回転したと判断し、一致しないとき中立位置から逆方向へ回転したと判断することを特徴としている。
【0013】
この回転角度検出装置では、微信号検出手段によって検出された微信号と、粗信号検出手段によって検出された粗信号の増減が一致したときに回転体が正方向へ回転したと判断し、増減が一致しないとき中立位置から逆方向へ回転したと判断する。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の回転角度検出装置であって、前記粗信号検出手段が、前記回転体の全回転角度範囲を1回転未満の回転角度範囲に変換する第1のギア機構と、この第1のギア機構の出力軸の近傍に設けられた粗信号用磁気回路部とで構成され、前記粗信号磁気回路部が第1のギア機構の出力軸に固定され半径方向に着磁された第1の磁石と、この磁石の周囲に設けられ所定のギャップを有する固定子と、前記ギャップに配置されて粗信号を出力する第1のホールICとからなり、前記微信号検出手段が、前記回転体の全回転角度範囲において1回転以上の回転角度範囲に変換する第2のギア機構と、この第1のギア機構の出力軸に設けられた微信号磁気回路部とで構成され、前記微信号磁気回路部が、第2のギア機構の出力軸に固定され半径方向に着磁された第2の磁石と、この第2の磁石の近傍に設けられて微信号を出力する第2のホールICとからなることを特徴としている。
【0015】
この回転角度検出装置では、回転体が回転すると、第1のギア機構によってこの回転体の全回転角度範囲が1回転未満に変換され、第1のホールICが粗信号を出力する。これと共に、第2のギア機構によってこの回転体の全回転角度範囲が1回転以上の回転角度範囲に変換され、第2のホールICが微信号を出力する。これらの粗信号と、微信号とにより演算手段が、回転体の絶対回転角度を求める。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図1は回転検出装置(以下「舵角センサ」という)1の構成を示し、(a)は平面図、(b)は内部を示す断面図、図2は粗信号用磁気回路部8の構成を示す平面図、第3図は第2のギア機構19を示す平面図、第4図は第微信号用磁気回路部21の構成を示す平面図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態の舵角センサ1は、回転体としてのステアリングシャフト2の中立位置から正逆方向(左右方向)の全回転角度範囲を1回転未満の角度範囲に変換しリニアに変化する1周期の角度粗信号を出力する粗信号検出手段3と、ステアリングシャフト2の中立位置から正逆方向(左右方向)の全回転角度範囲内で所定角度(実施形態では64度)ごとに繰り返し出力し角度に相当する微信号を出力する微信号検出手段4と、粗信号検出手段3からの粗信号出力値か微信号検出手段4から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定し、その周期数に所定角度(64)をかけた値に微信号出力値に相当する角度を加えてステアリングシャフト2の絶対舵角を演算する演算手段5とからなる。
【0018】
粗信号検出手段3は、ステアリングシャフト2の全回転角度範囲を1回転未満の回転角度範囲に変換する第1のギア機構6と、この第1のギア機構6の出力軸7の近傍に設けられた粗信号用磁気回路部8とで構成されている。第1のギア機構6は、センサケース9内に収容されており、ステアリングシャフト2と一体に回転する第1の歯車10と、この第1の歯車10に噛み合う第2の歯車11と、第2の歯車11と同軸的に回転する第3の歯車12と、第3の歯車12と噛み合う第4の歯車13とで形成されている。そして、ステアリングシャフト2の回転を約1/4に減速することによってステアリングシャフト2の最大角の回転を360度以下に変換する。また、第4の歯車13の下部側に粗信号磁気回路部8が配置されている。
【0019】
粗信号磁気回路部8は、図2に示すように第1のギア機構6の出力軸7に固定され半径方向に着磁された第1の磁石14と、この磁石14の周囲に設けられ所定のギャップ15を有する固定子16と、ギャップ15に配置されて粗信号を出力する第1のホールIC17とで形成されている。そして、ホールIC17からは、図5に示すように、ステアリングシャフト2の回転に伴ってリニアに変化する粗信号18が出力される。
【0020】
上記微信号検出手段4は、ステアリングシャフト2の全回転角度範囲において1回転以上の回転角度範囲に変換する第2のギア機構19と、この第2のギア機構19の出力軸20に設けられた微信号磁気回路部21とで構成されている。第2のギア機構19は、第1のギア機構6の第2の歯車11に噛み合う第5の歯車からなる。この第5の歯車(第2のギア機構)19の下部側に微信号用磁気回路部21が配置されている。
【0021】
微信号用磁気回路部21は、第5の歯車19の出力軸20に固定され半径方向に着磁された第2の磁石22と、この第2の磁石22の近傍に設けられて微信号を出力する第2のホールIC23とで形成されている。そして、ホールIC23からは、図5に示すように、ステアリングシャフト2の回転に伴って周期的に繰り返す微信号24が出力される。このホールIC23としては、例えばAMS社製「AS5020」(商品名)などが適当である。この「AS5020」は360度を64ポジションで判断可能である。
【0022】
上記ホールIC17とホールIC23から出力された粗信号18、微信号24は、演算手段5に入力され、演算手段5によってステアリングシャフト2の絶対舵角が求められる。
【0023】
演算手段5は、図6に示すように、ホールIC17、ホールIC23からの信号が入力される入力ポート25と、入力された粗信号18、微信号24が一旦記憶される記憶部26と、これらの粗信号18、微信号24から絶対舵角を演算する演算部27と、演算部27によって求められたステアリングシャフト2の絶対舵角信号を出力する出力ポート28とで構成されている。
【0024】
なお、本実施形態において、1度のステアリングシャフト角分解能を得るための加速ギア比は、
加速ギア比=ステアリングシャフトの1回転/センサの分解能
となる。分解能64ポジションの場合は、
加速ギア比=360/64=45/8
となる。ここでステアリングシャフトは、ほぼどの車種もφ30mm以上であるため、図3に示す第1の歯車10は、φ45mmで第5の歯車(第2のギア機構)19はφ8mmとなる。ちなみに、ステアリング角1.5度の分解能を得るには、φ8mmを1.5倍したφ12mmを用いればよい。
【0025】
以下に、上記のように構成された舵角センサ1がステアリングシャフト2の絶対舵角を求める手順について図7乃至図10に示すフローチャートに従って説明する。なお、ステアリングシャフト1の中立位置(車両が直進する位置)を0度とし、右へステアリングを回転させたとき(正転)プラス、左へ回転させたとき(逆転)をマイナスとする。
【0026】
最初に図7に示す、ステアリングシャフト1が中立位置付近にある場合のステアリングシャフト1の舵角を求める手順について説明する。
【0027】
図7に示すように、ステアリングシャフト1を回転させると、絶対舵角の検出が開始され、ステップS1で微信号θ1、粗信号V1が取り込まれる。この結果は、演算手段5の記憶部26に記憶される。ステップS2で、微信号θ0=θ1、粗信号V0=V1、フラグH=0として初期化を行う。ここで、フラグH=0はステアリングシャフト2が中立位置にあることを示している。初期化を行った後に、ステップS3でステアリングシャフト1の現在の回転位置における微信号θ1、粗信号V1を取り込む。次にステップS4で粗信号出力値V1が0.3〜4.7の間にあるか否かを判断する。
【0028】
第1のホールIC17が0〜5ボルトで出力可能な場合、第1のホールIC17の故障(openやshort)を判断できるようにするため、0.4ボルト〜4.6ボルトを0〜720度に対して出力するように設定する。この設定により、0ボルトや5ボルトが出力された場合は第1のホール1C17が故障したと判断する。ここで、0.3〜4.7ボルトの範囲(つまり、0.4ボルトを含む、0.4ボルト以上4.6ボルト以下の範囲、4.2ボルトの範囲)としたのは、720度の角度範囲を微信号が何周期存在するかを求めると、12周期あることになるので、12で割り切れる数値(4.2/12=0.35)にしたためである。ここで、0.35は、微信号出力の1周期分の粗信号出力値を示す。
【0029】
ステップS4で粗信号出力値V1が0.3〜4.7ボルトの間にない場合は、ステップS13で、舵角センサ1の検出エラーとなる。また、ステップS4で粗信号出力値V1が0.3〜4.7ボルトの間にある場合には、正常な検出がなされたことを示す。粗信号出力値V1が正常に検出されると、ステップS5でこの粗信号検出値V1が0.55ボルト以下であるか否かが判断される。ステアリングシャフト1が中立位置付近にある場合(±64度以下)は、誤認識を防ぐため、V1が0.55ボルト以下に限定する。そして、ステップS5で、粗信号出力値V1が0.55ボルト以下であるとき、ステップS6でこの範囲においては微信号θ1が31度以下であるか否かが判断される。ステップS5において粗信号出力値V1が0.55ボルト以下でない場合には、ステップS14で、Hが0か否かが判断される。このHは、ステアリングシャフト2の回転方向が右回転か、左回転なのかを表すもので、後述する図9に示すフローチャートにしたがってステアリングシャフト2が左右いずれの回転なのかが求められる。Hが0でない場合は、図8に示すフローチャートに従ってステアリングシャフト1の舵角が求められ、Hが0であるとき図9に示すフローチャートに従ってステアリングシャフト1の舵角が求められる。
【0030】
ステップS5において粗信号出力値V1が0.55ボルト以下であると、ステップS6にて微信号出力値θ1が31度以下であるか否かが判断される。微信号出力値θ1が31度以下である場合には、ステップS7で微信号出力値θ1がステアリングシャフト1の絶対舵角θ2となり、ステップS8でHを+1とする。すなわち、ステアリングシャフト1が中立位置より右側に回転していることを示す。ステップS6にて微信号出力値θ1が31度以上である場合には、ステップS9で、63度から微信号出力値θ1を引いた値にマイナス符号を付した値をステアリングシャフト1の絶対舵角θ2とし、ステップS10でHを−1とする。すなわち、ステアリングシャフト1が中立位置より左側に回転していることを示す。そして、ステップS11にて、出力ポート28から求められたステアリングシャフト1の絶対舵角θ2を出力する。ステップS12で引き続きステアリングシャフト1の絶対舵角を検出するか否かを判断し、検出しない場合には終了し、検出する場合にはステップS3以下が再び実行される。
【0031】
次にステップS14にて、Hが0でない場合、すなわち、ステアリングシャフト1が中立位置から右側に回転しているときのステアリングシャフト1の絶対舵角の検出手順について図8に示すフローチャートのステップS20以下に従い説明する。
【0032】
ステアリングシャフト1を右側へ回転させた場合、微信号は0→63への周期を繰り返し、粗信号はリニアに増加する(図5参照)。そこで、粗信号出力値V1ボルトから微信号が何周期目にあるかを求めることでステアリングシャフト1の絶対舵角を求める。ステップS21で、(1)式により微信号が何周期目にあるかを演算する。
【0033】
Vn=(V1−0.4)/0.35・・・・(1)
(1)式は、粗信号出力値V1から0.4ボルトを引いた値(V1−0.4)を、上記した微信号出力の1周期分の粗信号出力値(0.35)で割ることによりVnを求める。次にステップS22で、
Vna=Vnの正数部・・・・(2)
Vnb=Vnの少数部・・・・(3)
を定める。ステップS23にて、Hが+1であるか否かを判断する。すなわちステアリングシャフト2が右回転しているのか否か判断する。Hが+であれば、ステップS24にて、微信号出力値θ1が4度以上59度以下の範囲にあるか否か、すなわち、Vnの正数値が変わる近辺では、粗信号の精度やノイズ等の問題から値が繰り上がったり、繰り下がったりする。ここでは、微信号θ1が4度〜59度の間に有る場合には、繰り上がったり、繰り下がったりすることがなく、この場合にはステップS25で正数部Vnaを64倍した値に微信号出力値θ1を加えて、
θ2=θ1+Vna×64・・・(4)
ステアリングシャフト1の絶対舵角θ2を演算する。絶対舵角θ2が求められた後は、図7に示すフローチャートのステップS31以下が実行されて出力ポート28からステアリングシャフト1の絶対舵角θ2が出力され、ステップS12が実行される。
【0034】
ステップS24において、微信号θ1が4度〜59度の間にない場合、すなわち、繰り上がりか繰り下がりがった場合には、ステップS26にて微信号θ1が4度以下であるか否かが判断される。微信号θ1が4度以下である場合には、ステップS27でVnの小数部Vnbが0.5以下であるか否かが判断される。小数部Vnbが0.5以下である場合には、ステップS32以下、すなわち、ステップS25、ステップS31が実行される。また、ステップS27において小数部Vnbが0.5以下でない場合には、すなわち、繰り上がった場合には、ステップS29で次式によりステアリングシャフト1の絶対舵角θ2が演算される。
【0035】
θ2=θ1+(Vna+1)×64・・・(5)
(5)式により絶対舵角θ2が演算されると、ステップS31以下が実行される。ステップS26において、微信号θ1が4度以上である場合には、ステップS28にて、小数部Vnbが0.5以下であるか否かが判断される。小数部Vnbが0.5以下でない場合、すなわち0.5より大きい場合には、ステップS32以下、ステップS25、ステップS31が実行される。ステップS28において、小数部Vnbが0.5以下である場合にはステップS30で、次式により絶対舵角が演算される。
【0036】
θ2=θ1+(Vna−1)×64・・・(6)
以上により、ステアリングシャフト1が中立位置から右側へ回転したときの絶対舵角θ2が求められる。
【0037】
次に、ステアリングシャフト1が中立位置から左右方向のどちら側に回転しているのかを判断する手順(図7に示すステップS40以下)について図9に示すフローチャートに従い説明する。
【0038】
図9に示すようにステップS41で、以前のステアリングシャフト1の位置における微信号θ0が現在のステアリングシャフト1の位置における微信号θ1から1を引いた値より小さいか、大きいかが判断される。以前の微信号θ0が小さい場合には、ステップS42で現在の粗信号出力値V1が、以前の粗信号出力値V0より大きいか否かが判断され、以前の粗信号出力値V0が小さい場合には、Hを+1とし右回転であることが認識される。また、以前の粗信号出力値V0が大きい場合には、Hを−1とし左回転であることが認識される。これらの認識は、図8におけるステップS20以下が実行されてステップS23のときの判断として用いられる。
【0039】
また、ステップS41において現在の微信号θ1から1を引いた値より以前の微信号θ0が大きい場合には、ステップS43で以前の微信号が現在の微信号に1を加えた値より大きいか否かが判断される。この判断において、以前の微信号θ0が大きい場合には、ステップS44にて以前の粗信号出力値V0が現在の粗信号出力値V1より大きいか否かを判断する。ステップS44において、以前の粗信号出力値V0が現在の粗信号出力値V1より大きい場合には、Hを+1として、すなわち、ステアリングシャフト1が右回転であると認識し、以前の粗信号出力値V0が現在の粗信号出力値V1より大きくない場合は、Hを−1として、すなわち、ステアリングシャフト1が左回転であると認識する。これらの認識は、図8におけるステップS20以下が実行されてステップS23のときの判断として用いられる。
【0040】
また、ステップS43にて、以前の微信号が現在の微信号に1を加えた値より小さいと判断するとステップS45で舵角センサ1がエラー信号を出しステップS31以下(図7に示すフローチャートのステップS11、12)が実行される。
【0041】
図8に示すフローチャートのステップS23において、Hが+1でない場合、すなわち、ステアリングシャフト1が左回転の場合のステアリングシャフト1の舵角を求める手順について図10に示すフローチャートに従い説明する。
【0042】
図8に示すフローチャートにおいてステップS23においてHが+1でない場合には、ステップS50で微信号θ1が4度〜59度の間にあるか否かが判断される。微信号出力値θ1が4度以上59度以下の範囲にあるか否か、すなわち、Vnの正数値が変わる近辺では、粗信号の精度やノイズ等の問題から値が繰り上がったり、繰り下がったりする。ここでは、微信号θ1が4度〜59度の間に有る場合には、ステップS51で次式により粗信号の電圧V1から微信号θ1が何周期目かを上記(1)式、(2)式、(4)式から求めた後に次式から絶対舵角θ2を演算する。
【0043】
θ2=−(63−θ1)+Vna×64・・・(7)
この(7)式で求めた絶対舵角θ2はステップS31(図7に示す)以下のステップS11で出力ポート28から出力される。
【0044】
ここで、(2)式における小数部Vnaの値が変化する近辺では、粗信号の精度やノイズ等の問題から、値が繰り上がったり、繰り下がったりする。そこで、ステップS50において、微信号θ1が4〜59の間にない場合は、ステップS52で、微信号θ1が4以下か否かが判断され、微信号θ1が4以下である場合には、ステップS53で小数部Vnbが0.5以下であるか否かが判断される。小数部Vnbが0.5より大きい場合には、ステップS54以下が実行され、上式(7)によってステアリングシャフト1の絶対舵角が演算される。
【0045】
ステップS53において小数部Vnbが0.5より小さい場合にはステップS55で次式により絶対舵角θ2が演算される。
【0046】
θ2=−((63−θ1)+(Vna−1)×64)・・・(8)
この(8)式により求められた絶対舵角θ2は、ステップS31以下によって出力ポート28から出力される。
【0047】
ステップS52において、微信号θ1が4より大きい場合には、ステップS56にて小数部Vnbが0.5より小さいか否かが判断され、小数部Vnbが0.5より小さい場合にはステップS54以下が実行される。また、ステップS56において、小数部Vnbが大きい場合には、ステップS57で次式により絶対舵角θ2が演算される。
【0048】
θ2=−((63−θ1)+(Vna+1)×64)・・・(9)
この(9)式により求められた絶対舵角θ2は、ステップS31以下によって出力ポート28から出力される。
【0049】
以上の手順により、ステアリングシャフト1が、中立位置近辺にある場合の絶対舵角、左回転したのか右回転したのかを判断する手順、この判断手順によって右回転したときの絶対舵角、左回転したときの絶対舵角が求められる。
【0050】
なお、最初に説明した、ステアリングシャフト1の中立位置近辺での絶対舵角を求める式としては、
θ2=θ1・・・・(10)
θ2=−(63−θ1)・・・(11)
である。
【0051】
本実施形態の舵角センサ1によれば、第1のホールIC17からの粗信号出力値から第2のホールIC23からの微信号が何周期目の出力値なのかを判定し、その周期数を64倍した値に微信号出力値に相当する角度を加えることでステアリングシャフト1の絶対舵角を求めるので、複数個の検出器を用いる必要がなく、安価で、容易に回転体の絶対回転角度を検出することができる。
【0052】
なお、上記実施形態では、所定角度ごとに繰り返し出力する微信号として64度のものを用いたが、64度以外の所定角度ごとに繰り返し出力する微信号を用いても良い。
【0053】
また、本実施形態では、回転角度検出装置としてステアリングシャフト2の絶対舵角を検出する舵角センサについて説明したが、ステアリングシャフト以外に多回転する回転体の絶対角度を求める場合にも、本発明の回転角度検出装置を適用することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、微信号用の検出手段と粗信号用の検出手段のみで、複数個の検出器を用いることがないので、安価で、容易に回転体の絶対回転角度を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転角度検出装置を示し、(1)は平面図、(2)は断面図である。
【図2】本発明に係る回転角度検出装置に用いられる粗信号用磁気回路部を示す平面図である。
【図3】本発明に係る回転角度検出装置に用いられる第2のギア機構を示す平面図である。
【図4】本発明に係る回転角度検出装置に用いられる微信号用磁気回路部を示す斜視図である。
【図5】第1、第2のホールICからの粗信号及び微信号の出力波形を示す波形図である。
【図6】演算手段の内部を示すブロック図である。
【図7】ステアリングシャフトが中立位置近辺にある場合のステアリングシャフトの絶対舵角を求める手順を示すフローチャートである。
【図8】ステアリングシャフトが右回転したときのステアリングシャフトの絶対舵角を求める手順を示すフローチャートである。
【図9】ステアリングシャフトが左回転なのか、右回転なのかを判断する手順を示すフローチャートである。
【図10】ステアリングシャフトが左回転したときのステアリングシャフトの絶対舵角を求める手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 回転角度検出装置(舵角センサ)
2 回転体(ステアリングシャフト)
3 粗信号検出手段
4 微信号検出手段
5 演算手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、多回転する回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置に関し、特に、ステアリングシャフトの絶対舵角の検出に好適な回転角度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステアリングシャフト等の回転体の回転角度(絶対角度)を求める場合、回転体の全回転角度範囲において1周期程度の検出値として出力する粗信号と、複数周期の検出値として出力する微信号とを用いてこれらの信号から演算によって回転角度を検出する回転角度検出装置が特表平8−511350号で提案されている。
【0003】
この回転角度検出装置では、微信号用に9つのホールICと、粗信号用に3つのホールICとが設けられ、角度分解能として2度を可能にしている。また、このように9つの微信号用のホールICと3つの粗信号用のホールICを設けることで回転体の絶対回転角度を検出する場合、外乱が実質的に除去でき、精度の高い角度検出ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記回転角度検出装置では、複数のホールICを用いることで精度の高い角度検出を行うことができるが、複数個のホールICを用いなければならので、製造コストが高いという課題を有している。
【0005】
また、微信号検出用の9つのホールICを基板上の高精度で実装しなければならず、これによっても製造コストが高くなる。
【0006】
そこで、本発明は、複数個の検出器を用いることなく安価で、容易に回転体の絶対回転角度を検出することができる回転角度検出装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1の発明は、回転体の中立位置から正逆方向の全回転角度範囲を1回転未満の角度範囲に変換しリニアに変化する1周期の角度粗信号を出力する粗信号検出手段と、前記回転体の中立位置から正逆方向の全回転角度角度範囲内で所定角度ごとに繰り返し出力し角度に相当する微信号を出力する微信号検出手段と、前記粗信号検出手段からの粗信号出力値から前記微信号検出手段から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定し、その周期数に所定角度をかけた値に微信号出力値に相当する角度を加えて回転体の絶対舵角を演算する演算手段とからなることを特徴としている。
【0008】
この回転角度検出装置では、微信号検出手段からの微信号と、粗信号検出手段からの粗信号とにより演算手段が回転体の絶対回転角度を求める。演算手段は、粗信号検出手段からの粗信号出力値から、微信号検出手段から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定し、その周期数に所定角度をかけた値に微信号出力値に相当する角度を加えることで回転体の絶対回転角度を求める。
【0009】
この場合、本発明では、微信号用の検出手段と粗信号用の検出手段のみで、複数個の検出器を用いることがないので、安価で、容易に回転体の絶対回転角度を検出することができる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1記載の回転角度検出装置であって、前記演算手段が前記回転体の全回転角度範囲における前記粗信号検出手段からの出力値を前記全回転角度範囲内に存在する前記微信号の周期数で割った1周期分の出力値で、前記粗信号検出手段からの出力値を割ることにより前記微信号検出手段から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定することを特徴としている。
【0011】
この回転角度検出装置では、演算手段は、回転体の全回転角度範囲における粗信号検出手段からの出力値を全回転角度範囲内に存在する微信号の周期数で割った1周期分の出力値で、粗信号検出手段からの出力値を割ることにより微信号検出手段から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定する。求められた周期数に所定角度をかけた値に、微信号検出手段の出力値に相当する角度を加えることで回転体の絶対角度が求められる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の回転角度検出装置であって、前記演算手段が前記微信号と前記粗信号の増減が一致したとき前記回転体が中立位置から正方向へ回転したと判断し、一致しないとき中立位置から逆方向へ回転したと判断することを特徴としている。
【0013】
この回転角度検出装置では、微信号検出手段によって検出された微信号と、粗信号検出手段によって検出された粗信号の増減が一致したときに回転体が正方向へ回転したと判断し、増減が一致しないとき中立位置から逆方向へ回転したと判断する。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の回転角度検出装置であって、前記粗信号検出手段が、前記回転体の全回転角度範囲を1回転未満の回転角度範囲に変換する第1のギア機構と、この第1のギア機構の出力軸の近傍に設けられた粗信号用磁気回路部とで構成され、前記粗信号磁気回路部が第1のギア機構の出力軸に固定され半径方向に着磁された第1の磁石と、この磁石の周囲に設けられ所定のギャップを有する固定子と、前記ギャップに配置されて粗信号を出力する第1のホールICとからなり、前記微信号検出手段が、前記回転体の全回転角度範囲において1回転以上の回転角度範囲に変換する第2のギア機構と、この第1のギア機構の出力軸に設けられた微信号磁気回路部とで構成され、前記微信号磁気回路部が、第2のギア機構の出力軸に固定され半径方向に着磁された第2の磁石と、この第2の磁石の近傍に設けられて微信号を出力する第2のホールICとからなることを特徴としている。
【0015】
この回転角度検出装置では、回転体が回転すると、第1のギア機構によってこの回転体の全回転角度範囲が1回転未満に変換され、第1のホールICが粗信号を出力する。これと共に、第2のギア機構によってこの回転体の全回転角度範囲が1回転以上の回転角度範囲に変換され、第2のホールICが微信号を出力する。これらの粗信号と、微信号とにより演算手段が、回転体の絶対回転角度を求める。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図1は回転検出装置(以下「舵角センサ」という)1の構成を示し、(a)は平面図、(b)は内部を示す断面図、図2は粗信号用磁気回路部8の構成を示す平面図、第3図は第2のギア機構19を示す平面図、第4図は第微信号用磁気回路部21の構成を示す平面図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態の舵角センサ1は、回転体としてのステアリングシャフト2の中立位置から正逆方向(左右方向)の全回転角度範囲を1回転未満の角度範囲に変換しリニアに変化する1周期の角度粗信号を出力する粗信号検出手段3と、ステアリングシャフト2の中立位置から正逆方向(左右方向)の全回転角度範囲内で所定角度(実施形態では64度)ごとに繰り返し出力し角度に相当する微信号を出力する微信号検出手段4と、粗信号検出手段3からの粗信号出力値か微信号検出手段4から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定し、その周期数に所定角度(64)をかけた値に微信号出力値に相当する角度を加えてステアリングシャフト2の絶対舵角を演算する演算手段5とからなる。
【0018】
粗信号検出手段3は、ステアリングシャフト2の全回転角度範囲を1回転未満の回転角度範囲に変換する第1のギア機構6と、この第1のギア機構6の出力軸7の近傍に設けられた粗信号用磁気回路部8とで構成されている。第1のギア機構6は、センサケース9内に収容されており、ステアリングシャフト2と一体に回転する第1の歯車10と、この第1の歯車10に噛み合う第2の歯車11と、第2の歯車11と同軸的に回転する第3の歯車12と、第3の歯車12と噛み合う第4の歯車13とで形成されている。そして、ステアリングシャフト2の回転を約1/4に減速することによってステアリングシャフト2の最大角の回転を360度以下に変換する。また、第4の歯車13の下部側に粗信号磁気回路部8が配置されている。
【0019】
粗信号磁気回路部8は、図2に示すように第1のギア機構6の出力軸7に固定され半径方向に着磁された第1の磁石14と、この磁石14の周囲に設けられ所定のギャップ15を有する固定子16と、ギャップ15に配置されて粗信号を出力する第1のホールIC17とで形成されている。そして、ホールIC17からは、図5に示すように、ステアリングシャフト2の回転に伴ってリニアに変化する粗信号18が出力される。
【0020】
上記微信号検出手段4は、ステアリングシャフト2の全回転角度範囲において1回転以上の回転角度範囲に変換する第2のギア機構19と、この第2のギア機構19の出力軸20に設けられた微信号磁気回路部21とで構成されている。第2のギア機構19は、第1のギア機構6の第2の歯車11に噛み合う第5の歯車からなる。この第5の歯車(第2のギア機構)19の下部側に微信号用磁気回路部21が配置されている。
【0021】
微信号用磁気回路部21は、第5の歯車19の出力軸20に固定され半径方向に着磁された第2の磁石22と、この第2の磁石22の近傍に設けられて微信号を出力する第2のホールIC23とで形成されている。そして、ホールIC23からは、図5に示すように、ステアリングシャフト2の回転に伴って周期的に繰り返す微信号24が出力される。このホールIC23としては、例えばAMS社製「AS5020」(商品名)などが適当である。この「AS5020」は360度を64ポジションで判断可能である。
【0022】
上記ホールIC17とホールIC23から出力された粗信号18、微信号24は、演算手段5に入力され、演算手段5によってステアリングシャフト2の絶対舵角が求められる。
【0023】
演算手段5は、図6に示すように、ホールIC17、ホールIC23からの信号が入力される入力ポート25と、入力された粗信号18、微信号24が一旦記憶される記憶部26と、これらの粗信号18、微信号24から絶対舵角を演算する演算部27と、演算部27によって求められたステアリングシャフト2の絶対舵角信号を出力する出力ポート28とで構成されている。
【0024】
なお、本実施形態において、1度のステアリングシャフト角分解能を得るための加速ギア比は、
加速ギア比=ステアリングシャフトの1回転/センサの分解能
となる。分解能64ポジションの場合は、
加速ギア比=360/64=45/8
となる。ここでステアリングシャフトは、ほぼどの車種もφ30mm以上であるため、図3に示す第1の歯車10は、φ45mmで第5の歯車(第2のギア機構)19はφ8mmとなる。ちなみに、ステアリング角1.5度の分解能を得るには、φ8mmを1.5倍したφ12mmを用いればよい。
【0025】
以下に、上記のように構成された舵角センサ1がステアリングシャフト2の絶対舵角を求める手順について図7乃至図10に示すフローチャートに従って説明する。なお、ステアリングシャフト1の中立位置(車両が直進する位置)を0度とし、右へステアリングを回転させたとき(正転)プラス、左へ回転させたとき(逆転)をマイナスとする。
【0026】
最初に図7に示す、ステアリングシャフト1が中立位置付近にある場合のステアリングシャフト1の舵角を求める手順について説明する。
【0027】
図7に示すように、ステアリングシャフト1を回転させると、絶対舵角の検出が開始され、ステップS1で微信号θ1、粗信号V1が取り込まれる。この結果は、演算手段5の記憶部26に記憶される。ステップS2で、微信号θ0=θ1、粗信号V0=V1、フラグH=0として初期化を行う。ここで、フラグH=0はステアリングシャフト2が中立位置にあることを示している。初期化を行った後に、ステップS3でステアリングシャフト1の現在の回転位置における微信号θ1、粗信号V1を取り込む。次にステップS4で粗信号出力値V1が0.3〜4.7の間にあるか否かを判断する。
【0028】
第1のホールIC17が0〜5ボルトで出力可能な場合、第1のホールIC17の故障(openやshort)を判断できるようにするため、0.4ボルト〜4.6ボルトを0〜720度に対して出力するように設定する。この設定により、0ボルトや5ボルトが出力された場合は第1のホール1C17が故障したと判断する。ここで、0.3〜4.7ボルトの範囲(つまり、0.4ボルトを含む、0.4ボルト以上4.6ボルト以下の範囲、4.2ボルトの範囲)としたのは、720度の角度範囲を微信号が何周期存在するかを求めると、12周期あることになるので、12で割り切れる数値(4.2/12=0.35)にしたためである。ここで、0.35は、微信号出力の1周期分の粗信号出力値を示す。
【0029】
ステップS4で粗信号出力値V1が0.3〜4.7ボルトの間にない場合は、ステップS13で、舵角センサ1の検出エラーとなる。また、ステップS4で粗信号出力値V1が0.3〜4.7ボルトの間にある場合には、正常な検出がなされたことを示す。粗信号出力値V1が正常に検出されると、ステップS5でこの粗信号検出値V1が0.55ボルト以下であるか否かが判断される。ステアリングシャフト1が中立位置付近にある場合(±64度以下)は、誤認識を防ぐため、V1が0.55ボルト以下に限定する。そして、ステップS5で、粗信号出力値V1が0.55ボルト以下であるとき、ステップS6でこの範囲においては微信号θ1が31度以下であるか否かが判断される。ステップS5において粗信号出力値V1が0.55ボルト以下でない場合には、ステップS14で、Hが0か否かが判断される。このHは、ステアリングシャフト2の回転方向が右回転か、左回転なのかを表すもので、後述する図9に示すフローチャートにしたがってステアリングシャフト2が左右いずれの回転なのかが求められる。Hが0でない場合は、図8に示すフローチャートに従ってステアリングシャフト1の舵角が求められ、Hが0であるとき図9に示すフローチャートに従ってステアリングシャフト1の舵角が求められる。
【0030】
ステップS5において粗信号出力値V1が0.55ボルト以下であると、ステップS6にて微信号出力値θ1が31度以下であるか否かが判断される。微信号出力値θ1が31度以下である場合には、ステップS7で微信号出力値θ1がステアリングシャフト1の絶対舵角θ2となり、ステップS8でHを+1とする。すなわち、ステアリングシャフト1が中立位置より右側に回転していることを示す。ステップS6にて微信号出力値θ1が31度以上である場合には、ステップS9で、63度から微信号出力値θ1を引いた値にマイナス符号を付した値をステアリングシャフト1の絶対舵角θ2とし、ステップS10でHを−1とする。すなわち、ステアリングシャフト1が中立位置より左側に回転していることを示す。そして、ステップS11にて、出力ポート28から求められたステアリングシャフト1の絶対舵角θ2を出力する。ステップS12で引き続きステアリングシャフト1の絶対舵角を検出するか否かを判断し、検出しない場合には終了し、検出する場合にはステップS3以下が再び実行される。
【0031】
次にステップS14にて、Hが0でない場合、すなわち、ステアリングシャフト1が中立位置から右側に回転しているときのステアリングシャフト1の絶対舵角の検出手順について図8に示すフローチャートのステップS20以下に従い説明する。
【0032】
ステアリングシャフト1を右側へ回転させた場合、微信号は0→63への周期を繰り返し、粗信号はリニアに増加する(図5参照)。そこで、粗信号出力値V1ボルトから微信号が何周期目にあるかを求めることでステアリングシャフト1の絶対舵角を求める。ステップS21で、(1)式により微信号が何周期目にあるかを演算する。
【0033】
Vn=(V1−0.4)/0.35・・・・(1)
(1)式は、粗信号出力値V1から0.4ボルトを引いた値(V1−0.4)を、上記した微信号出力の1周期分の粗信号出力値(0.35)で割ることによりVnを求める。次にステップS22で、
Vna=Vnの正数部・・・・(2)
Vnb=Vnの少数部・・・・(3)
を定める。ステップS23にて、Hが+1であるか否かを判断する。すなわちステアリングシャフト2が右回転しているのか否か判断する。Hが+であれば、ステップS24にて、微信号出力値θ1が4度以上59度以下の範囲にあるか否か、すなわち、Vnの正数値が変わる近辺では、粗信号の精度やノイズ等の問題から値が繰り上がったり、繰り下がったりする。ここでは、微信号θ1が4度〜59度の間に有る場合には、繰り上がったり、繰り下がったりすることがなく、この場合にはステップS25で正数部Vnaを64倍した値に微信号出力値θ1を加えて、
θ2=θ1+Vna×64・・・(4)
ステアリングシャフト1の絶対舵角θ2を演算する。絶対舵角θ2が求められた後は、図7に示すフローチャートのステップS31以下が実行されて出力ポート28からステアリングシャフト1の絶対舵角θ2が出力され、ステップS12が実行される。
【0034】
ステップS24において、微信号θ1が4度〜59度の間にない場合、すなわち、繰り上がりか繰り下がりがった場合には、ステップS26にて微信号θ1が4度以下であるか否かが判断される。微信号θ1が4度以下である場合には、ステップS27でVnの小数部Vnbが0.5以下であるか否かが判断される。小数部Vnbが0.5以下である場合には、ステップS32以下、すなわち、ステップS25、ステップS31が実行される。また、ステップS27において小数部Vnbが0.5以下でない場合には、すなわち、繰り上がった場合には、ステップS29で次式によりステアリングシャフト1の絶対舵角θ2が演算される。
【0035】
θ2=θ1+(Vna+1)×64・・・(5)
(5)式により絶対舵角θ2が演算されると、ステップS31以下が実行される。ステップS26において、微信号θ1が4度以上である場合には、ステップS28にて、小数部Vnbが0.5以下であるか否かが判断される。小数部Vnbが0.5以下でない場合、すなわち0.5より大きい場合には、ステップS32以下、ステップS25、ステップS31が実行される。ステップS28において、小数部Vnbが0.5以下である場合にはステップS30で、次式により絶対舵角が演算される。
【0036】
θ2=θ1+(Vna−1)×64・・・(6)
以上により、ステアリングシャフト1が中立位置から右側へ回転したときの絶対舵角θ2が求められる。
【0037】
次に、ステアリングシャフト1が中立位置から左右方向のどちら側に回転しているのかを判断する手順(図7に示すステップS40以下)について図9に示すフローチャートに従い説明する。
【0038】
図9に示すようにステップS41で、以前のステアリングシャフト1の位置における微信号θ0が現在のステアリングシャフト1の位置における微信号θ1から1を引いた値より小さいか、大きいかが判断される。以前の微信号θ0が小さい場合には、ステップS42で現在の粗信号出力値V1が、以前の粗信号出力値V0より大きいか否かが判断され、以前の粗信号出力値V0が小さい場合には、Hを+1とし右回転であることが認識される。また、以前の粗信号出力値V0が大きい場合には、Hを−1とし左回転であることが認識される。これらの認識は、図8におけるステップS20以下が実行されてステップS23のときの判断として用いられる。
【0039】
また、ステップS41において現在の微信号θ1から1を引いた値より以前の微信号θ0が大きい場合には、ステップS43で以前の微信号が現在の微信号に1を加えた値より大きいか否かが判断される。この判断において、以前の微信号θ0が大きい場合には、ステップS44にて以前の粗信号出力値V0が現在の粗信号出力値V1より大きいか否かを判断する。ステップS44において、以前の粗信号出力値V0が現在の粗信号出力値V1より大きい場合には、Hを+1として、すなわち、ステアリングシャフト1が右回転であると認識し、以前の粗信号出力値V0が現在の粗信号出力値V1より大きくない場合は、Hを−1として、すなわち、ステアリングシャフト1が左回転であると認識する。これらの認識は、図8におけるステップS20以下が実行されてステップS23のときの判断として用いられる。
【0040】
また、ステップS43にて、以前の微信号が現在の微信号に1を加えた値より小さいと判断するとステップS45で舵角センサ1がエラー信号を出しステップS31以下(図7に示すフローチャートのステップS11、12)が実行される。
【0041】
図8に示すフローチャートのステップS23において、Hが+1でない場合、すなわち、ステアリングシャフト1が左回転の場合のステアリングシャフト1の舵角を求める手順について図10に示すフローチャートに従い説明する。
【0042】
図8に示すフローチャートにおいてステップS23においてHが+1でない場合には、ステップS50で微信号θ1が4度〜59度の間にあるか否かが判断される。微信号出力値θ1が4度以上59度以下の範囲にあるか否か、すなわち、Vnの正数値が変わる近辺では、粗信号の精度やノイズ等の問題から値が繰り上がったり、繰り下がったりする。ここでは、微信号θ1が4度〜59度の間に有る場合には、ステップS51で次式により粗信号の電圧V1から微信号θ1が何周期目かを上記(1)式、(2)式、(4)式から求めた後に次式から絶対舵角θ2を演算する。
【0043】
θ2=−(63−θ1)+Vna×64・・・(7)
この(7)式で求めた絶対舵角θ2はステップS31(図7に示す)以下のステップS11で出力ポート28から出力される。
【0044】
ここで、(2)式における小数部Vnaの値が変化する近辺では、粗信号の精度やノイズ等の問題から、値が繰り上がったり、繰り下がったりする。そこで、ステップS50において、微信号θ1が4〜59の間にない場合は、ステップS52で、微信号θ1が4以下か否かが判断され、微信号θ1が4以下である場合には、ステップS53で小数部Vnbが0.5以下であるか否かが判断される。小数部Vnbが0.5より大きい場合には、ステップS54以下が実行され、上式(7)によってステアリングシャフト1の絶対舵角が演算される。
【0045】
ステップS53において小数部Vnbが0.5より小さい場合にはステップS55で次式により絶対舵角θ2が演算される。
【0046】
θ2=−((63−θ1)+(Vna−1)×64)・・・(8)
この(8)式により求められた絶対舵角θ2は、ステップS31以下によって出力ポート28から出力される。
【0047】
ステップS52において、微信号θ1が4より大きい場合には、ステップS56にて小数部Vnbが0.5より小さいか否かが判断され、小数部Vnbが0.5より小さい場合にはステップS54以下が実行される。また、ステップS56において、小数部Vnbが大きい場合には、ステップS57で次式により絶対舵角θ2が演算される。
【0048】
θ2=−((63−θ1)+(Vna+1)×64)・・・(9)
この(9)式により求められた絶対舵角θ2は、ステップS31以下によって出力ポート28から出力される。
【0049】
以上の手順により、ステアリングシャフト1が、中立位置近辺にある場合の絶対舵角、左回転したのか右回転したのかを判断する手順、この判断手順によって右回転したときの絶対舵角、左回転したときの絶対舵角が求められる。
【0050】
なお、最初に説明した、ステアリングシャフト1の中立位置近辺での絶対舵角を求める式としては、
θ2=θ1・・・・(10)
θ2=−(63−θ1)・・・(11)
である。
【0051】
本実施形態の舵角センサ1によれば、第1のホールIC17からの粗信号出力値から第2のホールIC23からの微信号が何周期目の出力値なのかを判定し、その周期数を64倍した値に微信号出力値に相当する角度を加えることでステアリングシャフト1の絶対舵角を求めるので、複数個の検出器を用いる必要がなく、安価で、容易に回転体の絶対回転角度を検出することができる。
【0052】
なお、上記実施形態では、所定角度ごとに繰り返し出力する微信号として64度のものを用いたが、64度以外の所定角度ごとに繰り返し出力する微信号を用いても良い。
【0053】
また、本実施形態では、回転角度検出装置としてステアリングシャフト2の絶対舵角を検出する舵角センサについて説明したが、ステアリングシャフト以外に多回転する回転体の絶対角度を求める場合にも、本発明の回転角度検出装置を適用することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、微信号用の検出手段と粗信号用の検出手段のみで、複数個の検出器を用いることがないので、安価で、容易に回転体の絶対回転角度を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転角度検出装置を示し、(1)は平面図、(2)は断面図である。
【図2】本発明に係る回転角度検出装置に用いられる粗信号用磁気回路部を示す平面図である。
【図3】本発明に係る回転角度検出装置に用いられる第2のギア機構を示す平面図である。
【図4】本発明に係る回転角度検出装置に用いられる微信号用磁気回路部を示す斜視図である。
【図5】第1、第2のホールICからの粗信号及び微信号の出力波形を示す波形図である。
【図6】演算手段の内部を示すブロック図である。
【図7】ステアリングシャフトが中立位置近辺にある場合のステアリングシャフトの絶対舵角を求める手順を示すフローチャートである。
【図8】ステアリングシャフトが右回転したときのステアリングシャフトの絶対舵角を求める手順を示すフローチャートである。
【図9】ステアリングシャフトが左回転なのか、右回転なのかを判断する手順を示すフローチャートである。
【図10】ステアリングシャフトが左回転したときのステアリングシャフトの絶対舵角を求める手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 回転角度検出装置(舵角センサ)
2 回転体(ステアリングシャフト)
3 粗信号検出手段
4 微信号検出手段
5 演算手段
Claims (4)
- 回転体の中立位置から正逆方向の全回転角度範囲を1回転未満の角度範囲に変換しリニアに変化する1周期の角度粗信号を出力する粗信号検出手段と、前記回転体の中立位置から正逆方向の全回転角度角度範囲内で所定角度ごとに繰り返し出力し角度に相当する微信号を出力する微信号検出手段と、前記粗信号検出手段からの粗信号出力値から前記微信号検出手段から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定し、その周期数に所定角度をかけた値に微信号出力値に相当する角度を加えて回転体の絶対舵角を演算する演算手段とからなることを特徴とする回転角度検出装置。
- 請求項1記載の回転角度検出装置であって、前記演算手段が前記回転体の全回転角度範囲における前記粗信号検出手段からの出力値を前記全回転角度範囲内に存在する前記微信号の周期数で割った1周期分の出力値で、前記粗信号検出手段からの出力値を割ることにより前記微信号検出手段から出力された微信号が何周期目の出力値なのかを判定することを特徴とする回転角度検出装置。
- 請求項1又は請求項2に記載の回転角度検出装置であって、前記演算手段が前記微信号と前記粗信号の増減が一致したとき前記回転体が中立位置から正方向へ回転したと判断し、一致しないとき中立位置から逆方向へ回転したと判断することを特徴とする回転角度検出装置。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の回転角度検出装置であって、前記粗信号検出手段が、前記回転体の全回転角度範囲を1回転未満の回転角度範囲に変換する第1のギア機構と、この第1のギア機構の出力軸の近傍に設けられた粗信号用磁気回路部とで構成され、前記粗信号磁気回路部が第1のギア機構の出力軸に固定され半径方向に着磁された第1の磁石と、この磁石の周囲に設けられ所定のギャップを有する固定子と、前記ギャップに配置されて粗信号を出力する第1のホールICとからなり、
前記微信号検出手段が、前記回転体の全回転角度範囲において1回転以上の回転角度範囲に変換する第2のギア機構と、この第2のギア機構の出力軸に設けられた微信号磁気回路部とで構成され、前記微信号磁気回路部が、第2のギア機構の出力軸に固定され半径方向に着磁された第2の磁石と、この第2の磁石の近傍に設けられて微信号を出力する第2のホールICとからなることを特徴とする回転角度検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002200088A JP2004045083A (ja) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | 回転角度検出装置 |
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