JP2004045024A - 溶融炉のための冷却装置、それを備えた溶融炉、および溶融炉を冷却する方法 - Google Patents

溶融炉のための冷却装置、それを備えた溶融炉、および溶融炉を冷却する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶融炉を効果的に冷却し、製造および維持もしくは交換が容易な冷却装置、それを備えた溶融炉、および溶融炉を冷却する方法を提供すること。
【解決手段】溶融材3を収容するタンク2、このタンクを少なくとも部分的に囲む側壁5とを有する溶融炉1のための冷却装置であって、複数の細長い冷却体4を備え、各冷却体4は、冷却流体が流れるように互いに接続された供給ラインと排出ラインとを備えている。本発明に係る冷却体は、2つの管状部材14,15からなり、それらの管状部材は、少なくとも部分的に一方が他方の内部に配置され、この構成によって、冷却流体のための少なくとも1つの供給ラインと、少なくとも1つの排出ラインとが形成されている。
【選択図】 図3

Description

 本発明は、請求項1に記載された溶融炉ための冷却装置、請求項6に記載されたその冷却装置を備えた溶融炉、請求項12に記載された溶融炉を冷却する方法、および請求項17に記載された冷却体に関する。
 溶融炉の運転中には、内張りに使用される耐火レンガに対する熱的、化学的、および機械的負荷の増大につながる状況がしばしば発生する。この熱的および機械的負荷が特に大きなものとなるのは、たとえば廃棄物焼却からのスラグ(slag)のような、組成が変化する溶融材のための溶融炉であって大幅な温度変動を伴う場合、または連続運転しない溶融炉の場合である。特に、廃棄物焼却からのスラグを溶融するための溶融炉の場合、その内張りは、たとえば塩化水素、フッ化水素、または硫化水素のような高反応性のガスによる化学的負荷にもさらされる。炉の内部で発生する化合物が耐火レンガを侵食し、その安定性を低減させて崩壊を引き起こす場合もある。したがって、このような炉に対しては、炉壁の破壊の危険性をできるだけ低減することを意図した厳しい安全規制が存在している。
 過度の損耗、その結果として生じる耐用年数の短縮、および関連するコスト効率についての欠点を防ぐため、さまざまな冷却システムが知られている。たとえば、溶融炉の溶融帯の上方には内張りをせず、炉の天蓋を支持する冷却パイプを設けた溶融炉が知られている。しかし、この保護手段は、主としてアーチ型の天井に関するものである。また、この場合に使用される銅または鋼の冷却パイプは、特定の時間の経過後に交換しなければならず、プラントの操業時間に対して悪影響を及ぼす。溶融帯の領域において溶融炉の側壁を冷却するためには、たとえば、外部からレンガ構造体の部分に冷却体が導入される。冷却体は、閉じた冷却循環路中に連結され、同様に交換可能である場合もある。さらに、特許文献1には、閉じた冷却循環路に連結された冷却体を外部から炉壁に接触させて、炉壁を冷却することが開示されている。最後に、たとえば水の膜のような冷却流体によって、炉壁の外部を濡らすことも知られている。
 レンガ構造体の外部から、またはレンガ構造体内部に配された手段によって、レンガ構造体を冷却する公知のプラントの欠点は、最高温度にさらされる炉の内部に近接する内張り領域さえも所望の温度に冷却するために、比較的大きな冷却能力または大きな熱流を使用するように設計しなければならないことである。最大の冷却能力は、それが実際に必要とされる場所で生じるものではない。したがって、冷却体は、比較的大容積の冷却媒体を受け入れなければならない。このことには、漏れが発生した場合に、炉の内部に入った冷却流体が爆発的に蒸発する危険性が伴い、その結果、冷却体およびプラント全体に重大な損傷が生じる可能性がある。
 特許文献2には、溶融炉において熱にさらされるレンガ構造体部を冷却するための装置が開示されており、この装置は、炉の内部の内張り上に直接に配置された複数のパイプを備えている。各パイプは、2つの空洞に細分され、冷却流体、特に水が部分的に充填されている。各パイプは、その上端においてそれぞれ復水装置および蒸気発生装置に連結され、閉じた循環路を形成している。冷却流体の循環は、対流によって純粋に受動的に生じる。各パイプが炉壁の近くに直接に配置されているため、パイプの炉壁とは反対側の側面には、凝固した溶融材の膜が形成される。この溶融材層は、レンガ構造体のための付加的な熱シールドをなすものであるが、損傷が発生した際に個別のパイプを交換することの妨げとなる。さらに、冷却流体の循環が純粋に受動的に生じるため、冷却能力を外部から監視して調節することには必ず困難が伴う。その結果、たとえば詰まりや漏れによって生じた不具合をすぐには検知できない。溶融体の温度変化を補償することは不可能である。
 特許文献3には、溶融炉の内壁上に配置するための冷却体が開示されている。この冷却体は、平坦な銅板中に鋳造された蛇紋岩の管からなる。冷却流体を供給および排出するための接続部は、銅板から突出している。シート状の冷却体は複数の取付け部材によって炉の内壁上に取り付けられる。この構成の欠点は、損耗の際に冷却体を容易に交換できないことである。
ドイツ国特許公開第3603783号明細書 ドイツ国特許公開第1934486号明細書 英国特許公開第2131137号明細書
 本発明は、先行技術の欠点を回避するような方法で、公知の冷却装置および冷却体を改良することを目的とする。特に、製造および交換が容易な冷却体を提供するものである。さらに、そのような冷却装置のための溶融炉および溶融炉を冷却する方法を詳述する。
 上記の目的は、請求項1に記載の特徴を有する冷却装置、そのような冷却装置を備えた請求項6に記載の特徴を有する溶融炉、請求項12に記載の特徴を有する溶融炉を冷却する方法、および請求項17に記載の特徴を有する冷却体によって達成される。さらに有利な態様は、従属請求項、以下の説明および図面から明らかになるであろう。
 溶融炉のための本発明に係る冷却装置は、冷却流体を通すための複数の細長い冷却体を備えている。それぞれの冷却体は、流体力学的に互いに接続された、冷却流体のための1つの供給ラインおよび1つの排出ラインを少なくとも備えている。本発明に係る冷却体は、2つの管状部材を備え、その一方は、少なくとも部分的には他方の内部に配置されている。以下では、これらの管をそれぞれ内管(内部管状部材)および外管(外部管状部材)と呼ぶ。内管は、冷却流体の供給ラインまたは排出ラインとして機能し、2つの管の間の空間は、冷却流体の排出ラインまたは供給ラインとして機能する。“細長い”という用語は、冷却体の長さがその直径よりも非常に大きく、好ましくは何倍も大きいことを意味するものである。これによって、目標とする地点で冷却を実施することができ、また予定の温度プロファイルを設定することもできる。このような槍状の冷却体は、特にそれが下部領域において一方が他方の内部に組み込まれた2つの中空の円筒である場合には、容易かつ低コストに製造できる。この冷却体は、特定の場所において炉壁を通じて導入し、そこに固着すればよいだけであるため、その装着および交換が容易である。2つの管の一方を他方の内部に配置することによって、構成が非常に単純化され、冷却流体の流れの制御性の改善、およびその接触領域の拡大のために有利である。
 好ましくは水である冷却流体は、適切なポンプ装置によって、冷却体中に強制的に供給されることが好ましい。冷却流体の圧力を適切に選択することによって、冷却能力を、その時点で支配的な炉の内部の条件に対して適合させることができる。このことは、たとえば廃棄物焼却からのスラグを溶融するための炉のような、溶融材の組成が変化する溶融炉において特に有利である。しかし、本発明は、たとばガラス溶融炉や金属溶融炉のような、定常供給による溶融炉の場合にも有利に使用することができる。
 冷却体は、少なくとも部分的に溶融材中に浸漬されて炉の内部に配置される。その位置は、好ましくは冷却すべき内張りの近くであって、特に好ましくはその内張りから距離をおいて配置される。側壁からの距離を維持することには、側壁と冷却体との間にある溶融体が凝固するという利点があり、それによって、システムの反応が鈍化して側壁に対する一種の防護シールドが形成される。冷却体の故障の際には、その周りの領域の溶融材が溶融するため、新しい冷却体をこの領域に押し込むことができる。
 冷却体を側壁の近くに直接的に配置する場合には、有利な方法で、側壁に対する支持機能をさらに果たすことができる。
 冷却装置の動作パラメータは、内張りに近接する領域に存在する溶融材が凝固し、それによって内張りに対する熱防護シールドが形成されるように選択することが好ましい。
 本発明の特に好ましい態様では、冷却体は、冷却流体が浸透可能であるように形成される。したがって、冷却流体は、冷却体の壁または表面から炉の内部へと浸出し、蒸発冷却の方法によって冷却効果を増大することができる。蒸発する冷却流体の量が少ない場合でも、冷却体は効果的に冷却され、その結果、所望の領域において溶融体が冷却される。これに対して、すべての公知の冷却システムでは、水であることが多い冷却流体を供給することによってそこで成立している反応条件を変化させないため、および大量の冷却流体が爆発的に蒸発することを防止するため、いかなる条件下でも冷却媒体の炉の内部空間への排出は回避するように設計されている。驚くべきことに、本発明に従って目標設定された方法によって、少量の冷却流体が炉の内部空間に放出された場合、心配される弊害は生じないことが発見された。炉の内部の条件が、放出される量によって大きく変動することはない。大量の冷却流体が突発的に蒸発することは、冷却体の表面が予め定められた浸透性を有することによって回避され、それによって、冷却体に含まれる冷却流体全体に突然の熱伝達が生じることが回避されている。排出される冷却媒体の量は、回収される量と比較して常に何倍も少ない。水の蒸発熱は非常に大きいため、特定の冷却能力を達成するために必要な水量を、閉じた冷却循環路を備えた従来の冷却システムの公称水量の1/10から1/16に低減することができる。この点で、従来の冷却システムでは、無圧状態において水の温度は約40℃から約80℃に上昇し、一方、水が炉の内部に放出された場合には約600℃に上昇すると考えられており、それに応じて吸収する熱量が増大するものである。
 さらに、1つの冷却体当たり必要な冷却流体の量は、その通過速度を適切に選択することによって非常に小さく維持できる。その結果、漏れがあった場合でも、損傷の危険性を低く抑えることができる。
 本発明に係る溶融炉は、長い耐用年数と、その結果としての優れたコスト効率によって特徴付けられる。冷却装置の使用が特に有利なのは、廃棄物焼却からのスラグのための溶融炉の場合である。スラグの変動する組成のために生じる温度ピークおよびレンガ構造体に対する化学的侵食は、この冷却装置を、レンガ構造体が凝固したスラグの防護層を備えるように常に動作させることによって、低く抑えることができる。
 この冷却装置は、好ましくは、互いに独立な個別の冷却体からモジュール構成をとって構築され、個々の冷却体は、それぞれ固有のポンプ装置または共通のポンプ装置と共に、そのいずれの場合においても、それぞれに冷却循環路を形成するものである。この構成は、冷却体の生産コストの低減、その装着および維持もしくは交換の容易性の点で有利である。
 冷却装置の機能は、供給される冷却流体の量と排出される冷却流体の量との差を測定することによって、容易に監視することができる。このようにして、漏れを容易に発見することが可能となる。冷却能力は、たとえば、冷却体を通じて単位時間に圧送される媒体の量を設定することによって調整することができ、これは、特にポンプ圧を調整することによって実施される。
 1つまたは複数の冷却体が故障した場合には、故障した冷却体の領域に存在する凝固した溶融材は溶融する。冷却装置がモジュール構成をとって構築されていることによって、残りの冷却体の機能を完全に維持したまま、故障した冷却体を冷却循環路から分離して炉内に押し出し、それを溶融材と共に溶融することによって処理し、その後の位置に未使用の冷却体を押し込むことによって交換することが可能となる。
 本発明に係る冷却装置は、レンガ構造体をその外部からまたはその内部において冷却する公知の冷却装置の補助手段として使用することが好ましい。この場合、このシステムを小型化することができる。さらに、このような場合においては、1つまたは複数の冷却体の故障によって必ずしも炉の運転を中断する必要は生じない。
 本発明の例は、以下の説明および図面に示される。図面は、単に構成を示すものである。
 廃棄物焼却からのスラグを溶融するための溶融炉1の縦断面図を図1に示す。図2は、溶融炉1の横断面図、図3は図1の部分拡大図である。溶融炉1は、溶融材3のためのタンク2を備え、このタンクは、底部2と側壁5とを備えている。溶融材3とは、まだ固体状の物質3a、すなわち固体スラグもしくは熱分解コークスと、すでに溶融された物質3b(溶融体)とを意味するものとする。固体状の溶融材3aは、炉1に第1縦孔8を通じて供給され、溶融体3bの標準液位N上に突出する固体物質のパイル3cをそこに形成できる。燃焼ガスまたは熱分解ガスは、ノズル12、13を通じて炉の内部1'に供給される。これらのノズルは第2縦孔9の壁中に配置され、この第2縦孔は、炉頂ガスを後燃焼室へ排出するものである。タンク2は、その周囲を耐熱材料からなる側壁5によって囲まれている。底部6は、スラグの液体金属成分とその金属上に浮かぶ残留物質との分離を促進するために、特定の位置(領域6a)で低くなっている。
 図1に示す炉1の変形例を図4に示す。タンク2の底部6は、領域6bにおいて側壁5に向かって上方に傾斜するように形成されている。これによって、溶融体3bと側壁5との接触が大幅に減少する。冷却体4は、その下端4aのみが溶融体3b中に浸漬されている。
 図3に示すように、側壁5は二層の耐火レンガ5a、5bからなり、外殻5cで終端している。外殻は、第1縦孔8に沿って上方に続き、その壁を形成する。外殻5cは、周知の方法によって炉を冷却するために、水7によって濡らされている。耐火レンガ5a、5bは隙間10を有し、周知の方法によって冷却媒体を導くものである。これらの周知の冷却手段に加えて、この側壁は、本発明に係る冷却手段によって冷却される。
 本発明に係る冷却装置は、炉1の内部に配置された複数の冷却体4からなる。棒または槍状の冷却体は、上方から炉壁中の適切な開口部11を通じて炉1の内部空間に押し出され、側壁5から距離dをおいて垂直方向に延びている。この距離dは、好ましくは1〜10cm、特に好ましくは2〜3cmである。冷却体4は、その前端すなわち下端4aを、溶融体3b中に突出させている。この冷却装置の動作条件、特に、冷却体4どうしの距離D、側壁5からの距離d、および個々の冷却体4の冷却能力は、冷却体4と側壁5との間の領域に存在する溶融体3bが凝固するように選択することが好ましい。凝固したスラグは、側壁5の防護シールドをなす。1つの冷却体が故障した場合、凝固したスラグは局所的に融解するが、側壁5に対する全体的な負荷は生じない。次に、故障した冷却体4をその動作位置から取り除き、新しいものと交換することができる。たとえば、故障した冷却体4を、開口部11から上方へ引き抜いてもよい。しかし、好ましくは、冷却体4を炉1の内部に押し込み、溶融材3と共に溶融することによって処理するものである。
 冷却体4のより詳細な平面図を図5に示し、その2つの異なる実施形態における断面図を図6および図7に示す。これらの実施形態では、冷却体は、2つの管14、15を備え、それら2つの管は、少なくとも下部領域4aにおいて、長手軸Aに関して同軸に一方を他方の内部に含んで配置されている。この下部領域は、炉の内部に配置されるものである。炉1の外部に配置される上部領域4bでは、内管14が外管15から引き出され、これによって、2つの管を、図示しない冷却媒体循環路の接続部に連結することができる。
 上部領域4bにおいて、2つの管は曲げられている。開放端14b、15bには、好ましくは冷却循環路の接続部に対する接続部が存在するものである(図示せず)。冷却体4は、直径が小さいため、炉壁中の小さな開口部を通じて溶融炉に容易に導入することができる。このような冷却体4は、好ましくは鋼からなり、単純かつ低コストの方法で製造できるため、消耗部品として好適である。
 内管14と外管15は、それぞれ円形の断面を有する中空の円筒形状を有するが、原理的には、他の断面形状を考慮することもできる。内管14の外径は、外管15の内径よりも小さく、それによって、内管14と外管15との間に、冷却媒体のための排出路20として機能する空間が形成される。この場合、内管14は、冷却媒体、特に水の供給ライン19として機能する。供給ライン19と排出ライン20は、2つの管14、15の下端14a、15aを共通のプラグ17で閉じ、かつ内管14がその下端14a領域において空間20への開口部18を有していることによって、流体力学的に互いに接続される。この場合、外管15の下端15aは、軸Aの方向に測ってプラグの長さ分だけ、内管14の下端14aから上方へ突出している。動作条件、特に冷却媒体の種類と流量は、冷却媒体が供給ライン19中では液体であり、排出ライン20中では蒸発して蒸気膜を形成するように設定することが好ましい。
 外管15上には、スリーブ16が装着され、このスリーブは、冷却体4の下端からその上端4bまで延びている。スリーブ16は、不可欠の要素ではないが、さまざまな機能を有している。図5に示す第1の実施形態の場合は、管系14、15のための保護スリーブとして機能し、過度な損耗を防止するものである。
 本発明に係る冷却体4の第2の実施形態を図7に示す。外管15は、その管壁に半径方向に走る複数の流路21を備えることによって、下端4aにおいて冷却媒体が浸透可能なように形成されている。スリーブ16も同様に浸透可能であり、好ましくは多孔性の焼結材料からなるものである。冷却媒体は流路20を通じて排出ライン20から浸出し、多孔性の焼結材料からなるスリーブ16を介して炉の内部に入る。この効果を、流路21の毛管作用によって増大させることもできる。冷却体4、したがって溶融材は、冷却媒体がスリーブ16の表面から蒸発することによって冷却される。本発明におけるしみ出し冷却または蒸発冷却は、放出される冷却媒体が少量であっても、効果的に温度を低下させる点で有利である。冷却媒体は少量であるため、炉の内部の反応条件に対して悪影響を及ぼさない。さらに、多孔性のスリーブ16によって、大量の冷却媒体が爆発的に蒸発することが防止される。
 外管15は、複数のリング状部品から構成され、個々の部品の間の空間が冷却流体の浸出流路として機能するものであってもよい(図示せず)。外管15の開口が十分に微細なものであれば、スリーブ16を省略することも可能である。
 本発明に係るプラントの動作条件の例は、以下のようなものである。冷却体4は、互いにD=25cmの距離をおいて、側壁上に直接的に配置される。内管14と外管15の直径は、それぞれ21.3mmおよび42.4mmであり、冷却体の炉内の長さは、好ましくは30〜60cmである。冷却媒体としては水が使用される。ポンプ装置の圧力は、冷却媒体の供給流量が約1000l/hであるように設定される。このうち、好ましくは約20l/hが冷却体4の浸透性の表面から周囲に浸出する。流路21は、好ましくは直径を2mm、全表面積を140mm2とし、焼結材料の気孔率は約10%とする。壁の温度は外側に蒸発する水によってほぼ一定に保たれているため、冷却媒体は冷却体を通過する際に僅かにしか加熱されず、その温度上昇は1℃程度である。
冷却体を備えた溶融炉の縦断面図である。 図1に示す炉の横断面図である。 図1の示す炉の側方部の拡大図である。 冷却体と傾斜した炉壁とを備えた溶融炉の縦断面図である。 冷却体の平面図である。 図5に示す冷却体の縦断面図である。 さらに別の冷却体を示す縦断面図である。
符号の説明
 1  溶融炉
 2  タンク
 3  溶融材
 4  冷却体
 5  側壁
 8  第1縦孔
 9  第2縦孔
 14  内管
 15  外管
 16  スリーブ
 17  プラグ
 18  開口部
 19  供給ライン
 20  排出ライン
 21  流路



Claims (21)

  1.  溶融物質(3,3a,3b,3c)を収容するために炉の内部(1')に配置されたタンク(2)と、前記タンクの周囲を少なくとも部分的に囲む側壁(5)とを有する溶融炉のために使用され、冷却流体を通すための複数の細長い冷却体(4)を備え、前記冷却体(4)は、前記炉の内部(1')に配置されかつ流体力学的に互いに接続された、前記冷却流体のための1つの供給ライン(19)と1つの排出ライン(20)とを少なくとも有する冷却装置であって、
     前記冷却体は、1つの内部管状部材(14)と1つの外部管状部材(15)とを少なくとも備え、
     前記内部管状部材(14)は、少なくとも1つの前記供給ライン(14)と少なくとも1つの前記排出ライン(15)とが形成されるように、少なくともその一部が前記外部管状部材(15)の内部に配置されることを特徴とする冷却装置。
  2.  前記冷却体(4)は、前記炉の内部(1')の前記側壁の近くに、前記側壁から距離をおいて配置されることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3.  前記冷却流体は、前記冷却体(4)中に強制的に供給されることを特徴とする請求項1または2に記載の冷却装置。
  4.  前記冷却体(4)は、前記冷却流体が浸透可能であるように形成され、それによって、前記冷却流体は、前記冷却体から前記炉の内部(1')へ浸出できることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の冷却装置。
  5.  前記外部管状部材(15)は、少なくとも部分的に多孔性材料からなるか、流路(21)を有するか、または部品どうしの間から前記冷却流体が浸出し得るように個別の部品から構成されるかのいずれか1つ、またはそれらの任意の組み合わせであることを特徴とする請求項4に記載の冷却装置。
  6.  溶融物質(3,3a,3b,3c)を収容するために炉の内部(1')に配置されたタンク(2)と、前記タンクの周囲を少なくとも部分的に囲む側壁(5)とを有する溶融炉であって、
     請求項1から5のいずれか1つに記載の冷却装置を備えていることを特徴とする溶融炉。
  7.  前記冷却流体を強制的に供給するためのポンプ装置を備えていることを特徴とする請求項6に記載の溶融炉。
  8.  前記冷却体(4)は、前記炉の内部(1')の前記側壁の近くに、前記側壁から距離をおいて配置されていることを特徴とする請求項6または7に記載の溶融炉。
  9.  少なくとも1つの前記冷却体(4)は、前記溶融物質(3,3a,3b,3c)中に少なくとも部分的に浸漬されることを特徴とする請求項6から8のいずれか1つに記載の溶融炉。
  10.  前記冷却体(4)は、前記溶融炉(1)の側壁(5)からの距離dとして1〜10cm、または2〜3cmを有して配置されることを特徴とする請求項6から9のいずれか1つに記載の溶融炉。
  11.  前記冷却体(4)は、垂直方向に延びて前記炉の内部(1')に配置され、
     前記タンク上方の炉壁は開口部(11)を有し、
     前記冷却体(4)は、前記開口部を通じて前記炉の内部(1')に導入されることを特徴とする請求項6から10のいずれか1つに記載の溶融炉。
  12.  請求項1から5のいずれか1つに記載の冷却装置によって溶融炉を冷却する方法であって、
     複数の前記冷却体(4)は、前記溶融物質(3,3a,3b,3c)中に少なくとも部分的に浸漬されて、前記炉の内部(1')の前記側壁(5)の近くに配置され、
     前記冷却流体は、前記冷却体を通じて流れ、
     前記側壁の温度が予め定められた温度を超えないように、前記冷却装置の冷却能力を選択することを特徴とする方法。
  13.  前記溶融物質(3,3a,3b,3c)は溶融体の状態にあり、
     前記側壁(5)領域に存在する前記溶融体が凝固するように、前記冷却装置の冷却能力を選択することを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14.  前記冷却体(4)が損耗した場合、前記冷却体を、前記炉壁中のその装着位置から取り外して前記炉の内部に落とし、空いた位置に新しい冷却体(4)を配置することを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
  15.  前記冷却体の機能または損耗を判別するために、前記冷却体に供給される冷却流体の量と前記冷却体から排出される冷却流体の量との差を測定および評価することを特徴とする請求項12から14のいずれか1つに記載の方法。
  16.  少なくとも部分的に前記冷却流体が浸透可能である前記冷却体を使用し、
     前記冷却流体の圧力は、予め定められた量の前記冷却流体が前記冷却体から常に浸出しているように設定することを特徴とする請求項12から15のいずれか1つに記載の方法。
  17.  溶融炉(1)のための冷却装置用の冷却流体が通り、細長い形状を有し、流体力学的に互いに接続された前記冷却流体のための1つの供給ライン(19)と1つの排出ライン(20)とを少なくとも有する冷却体であって、
     1つの内部管状部材(14)と1つの外部管状部材(15)とを少なくとも備え、
     前記内部管状部材(14)は、前記冷却流体のための少なくとも1つの前記供給ライン(19)と少なくとも1つの前記排出ライン(20)とが形成されるように、前記外部管状部材(15)の内部に配置されることを特徴とする冷却体。
  18.  前記内部管状部材(14)および前記外部管状部材(15)のそれぞれは、円形の断面を有する中空の円筒形状を有し、前記内部管状部材(14)の外径は、前記外部管状部材(15)の内径よりも小さいことを特徴とする請求項17に記載の冷却体。
  19.  前記外部管状部材(15)は、前記冷却流体が浸透可能であり、好ましくは半径方向外向きに走る流路(21)を備えていることを特徴とする請求項17または18に記載の冷却体。
  20.  前記外部管状部材(15)に装着されたスリーブ(16)、または前記外部管状部材(15)に装着されかつ前記冷却流体が浸透可能なスリーブ(16)を備えていることを特徴とする請求項17から19のいずれか1つに記載の冷却体。
  21.  請求項1から5のいずれか1つに記載の冷却装置で使用されることを特徴とする、請求項17から20のいずれか1つに記載の冷却体。

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