JP2004043030A - 詮交換装置及び詮交換方法 - Google Patents

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吉田 英治
Keiichi Yahagi
矢萩 慶一
Hiroyuki Matsunaga
松永 裕之
Masaru Otake
大竹 賢
Hiroki Matsumoto
松元 寛樹
Tatsuro Ishimatsu
石松 達朗
Yusuke Yoshida
吉田 勇介
Kagenori Nagao
長尾 景紀
Tomomi Kudo
工藤 智実
Eri Kawaguchi
川口 恵里
Yukio Andreas Nakayama
中山 征夫 アンドレアス
Yuta Ogino
荻野 雄太
Shotaro Nakajima
中島 祥太郎
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Abstract

【課題】ボトル内にエアーを進入させることなく、既存のボトル詮と代替栓とを交換すること。
【解決手段】栓交換装置10は、ボトル頭部に着脱可能な気密チャンバー体21と、チャンバー体にNガスを供給するガス供給口19と、チャンバー体内のエアーを排出するエアー抜き弁57と、コルクスクリューを支持する昇降可能な第1支持構造28と、代替栓を収納する昇降可能な第2支持構造34とを有している。第1,第2支持構造は相互に位置交換可能で、一方が選択的にボトルの開口部上に臨む。第1支持構造28が開口部上にあるときは、Nガス雰囲気下においてボトル栓を引き入れ可能である。一方、第2支持構造34が開口部上にあるときは、Nガス雰囲気下において代替栓をボトル頭部に取り付け可能である。この装置を利用してボトル詮を代替栓に交換すれば、品質劣化原因となるエアーがボトル内に進入することを防止できる。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイン等の流体が入ったボトルの密封栓と、この密封詮に代わる代替栓とを交換するためのボトル栓の交換装置及びボトル詮の交換方法に関するものである。より詳しくは、ワイン等の液体の劣化を防ぐことを主目的とするガス(劣化防止用ガス)を供給しながら交換可能とするボトル詮の交換装置及びボトル詮の交換方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年におけるワインの普及には目をみはるものがあり、その普及に伴いワインの銘柄、産地、種類又は味などが多様化している。この傾向は、たとえば、ワイン専門のバーいわゆるワインバーの開業を促し、そのようなワインバーでは、顧客の好みに対応する多種多様のワインが提供されるようになってきた。このようなワインバーにおいては、たとえば、顧客に多種多様のワインの中から自分の好みに合ったワインを選ばせるために多数の銘柄のワインを少しずつ試飲させることを行ったり、グラス単位でワインを購入したい顧客に量り売りを行ったりする必要から、多数のボトルを同時期に開栓することが要求される。しかし、ワインは一旦開栓するとボトル内に空気が混入してしまうため、飲みきってしまう場合はよいが残った場合は、その残ったワインの劣化は避けられない。開栓後の時間経過により残ったワインの劣化が進んだ場合は、その残ったワインは捨てるしかない。これでは、ワインが無駄になってしまう。
【0003】
このような不都合を回避する手段として、以下のような構成の液体保存装置が提案されている(特開2001―354206号公報)。この装置は、ボトルの開口部に設置した減圧詮を介して真空ポンプによりボトル内のエアーを吸入し、これにより、ボトル内に残留したワインの酸化を防止することを目的としている。
【0004】
また、本願出願人は先にワイン抽出装置をボトルの開口部に装着して、ボトルを下向き状態とし、不溶不活性ガスを供給しながら開栓して、引き続きこのガス圧によりワインを必要量だけ抽出可能とするワイン抽出装置を提案した(特開2001−122397号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の液体保存装置によれば、代替栓となる減圧詮を取り付けるために、既存のボトル詮を空気中で開栓しなければならない。このため、ボトル詮を開栓するときに、ボトル内にエアーが進入してしまう。したがって、この進入したエアーによる残留ワインの酸化、すなわち、品質低下が避けられない。
【0006】
また、前述した本願出願人の提案に係るワイン抽出装置は、不要不活性ガスを用いてワインを酸化させずにボトルから抽出するためのものであって、減圧詮のような代替栓をボトル詮と交換するための装置ではない。
【0007】
本発明の目的は、流体が入っているボトル内にエアーを進入させることなく、既存のボトル詮と代替栓とを交換することのできるボトル栓の交換装置及びボトル詮の交換方法を提供することにある。なお、流体とは、ワインや炭酸水などの液体の他、乳酸菌飲料、果肉入り果汁、食用油など流体抵抗の大きい流体など流体全般を含むものとする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために本発明は、次に説明する構成を備えている。なお、何れかの発明を説明するに当たって行う用語の定義等は、その性質上可能な範囲において他の発明にも適用されるものとする。さらに、本明細書で「第1」「第2」と記載したのは、あくまでも説明の便宜のためだけであって、何れか一方を特定する趣旨ではない。
【0009】
第1の発明に係る詮交換装置は、流体入りボトルの頭部開口部を閉鎖するボトル栓を、当該開口部に取付可能な代替栓と交換するボトルの栓交換装置であって、
気密取付口を介して当該ボトルの頭部に着脱可能な気密容器と、当該気密容器内に劣化防止用ガスを供給するために当該気密容器に設けたガス供給口と、当該気密容器内にあるエアーを排出するために当該気密容器に設けたエアー抜き弁と、当該ボトル栓を取り外すための開栓部材を当該気密室内で支持するとともに、当該気密室内で気密保持しながら昇降可能な第1支持構造と、当該気密室内に収納させた起立姿勢の代替栓を当該頭部開口部に取り付けるために、当該気密室内で気密保持しながら昇降可能な第2支持構造と、当該第1支持構造及び当該第2支持構造を操作可能な操作体と、を有し、当該気密室の気密を保持しながら、当該第1支持構造又は当該第2支持構造を当該気密取付口を介して当該頭部開口部上に臨ませられるように、当該第1支持構造と当該第2支持構造との間で相互に位置交換可能に構成してあり、当該第1支持構造を臨ませたとき、当該操作体の操作による当該第1支持構造の下降と当該開栓部材の開栓作用により取り外した当該ボトル栓を、当該第1支持構造の上昇に伴い当該気密取付口を介して当該気密室内に引き入れ可能に構成してあり、当該第2支持構造を臨ませたとき、当該操作体の操作による当該気密室内に収納させた当該代替栓を、当該第2支持構造の下降に伴い当該気密取付口を介して当該頭部開口部に取り付け可能に構成してある。
【0010】
第1の発明に係る詮交換装置によれば、第1支持構造と第2支持構造との間で相対位置の変更により、第1支持構造と第2支持構造の何れかが気密取付口すなわち、ボトルの頭部開口部に臨ませることができる。すなわち、ボトルの頭部開口部に対して開栓部材を支持している第1支持構造を位置させるか、又は代替栓を支持している第2支持構造を位置させるかを選択可能となる。また、この装置はボトル内の流体と空気との接触を遮断することにより、一旦開栓したとしてもワイン等の流体の品質低下を生じさせずに、ボトル栓を交換可能とするものであることから、劣化防止用ガスの供給は不可欠である。したがって、ガス通路に連通するガス供給口の設置は必須となっている。これとともに、エアー抜き弁を設けることにより気密室等内にあって品質低下の原因となる既存の空気と、劣化防止用ガスとを入れ換え可能としてある。さらに操作体は、第1支持構造又は第2支持構造を操作可能とし、この操作により開栓部材による開栓操作や代替栓の取り付けを可能とする。
【0011】
第2の発明に係る詮交換装置は、流体入りボトルの頭部開口部を閉鎖するボトル栓を、当該開口部に差込可能な代替栓と交換するボトルの栓交換装置であって、上面開口の凹部を有する保持部と、当該ボトルの頭部外周面に気密状態で装着可能な筒状取付口と、当該凹部と当該筒状取付口の装着孔とを連通可能、かつ、当該ボトル詮及び代替栓が通過可能な貫通孔と、を備えたホルダー体と、当該保持部上に載置して凹部を閉鎖することにより当該凹部内にガス通路を形成可能であるとともに、当該ボトル栓及び代替栓が通過可能な連通孔を備えた移動台と、当該ガス通路と連通可能かつ劣化防止用ガスを供給可能なガス供給口と、当該移動台を、当該ガス通路の気密を保持しながら当該ホルダー体に対して第1位置と、当該第1位置以外の位置である第2位置との間で少なくとも相互に位置交換可能に支持する移動台支持構造と、当該移動台上に位置するとともに、当該連通孔を介して当該ガス通路と連通する気密室を有するチャンバー体と、当該気密室内の空気を排出可能なエアー抜き弁と、当該ボトル栓を取り外すための開栓部材を当該気密室内で支持するとともに、当該気密室内で気密保持しながら昇降可能な第1支持構造と、当該気密室内に収納させた起立姿勢の代替栓を当該頭部開口部に差し込むために、当該気密室内で気密保持しながら昇降可能な第2支持構造と、当該第1支持構造又は当該第2支持構造と選択的かつ着脱自在に連結して当該第1支持構造及び当該第2支持構造を操作可能な操作体と、を有し、当該移動台を移動させて当該第1位置に配し、かつ、当該第1支持構造に連結した当該操作体を操作したとき、当該第1支持構造の下降と当該開栓部材の回転とにより取り外した当該ボトル栓を、当該第1支持構造の上昇に伴い当該貫通孔及び当該連通孔を通して当該気密室内に引き入れ可能に構成してあり、当該移動台を移動させて当該第2位置に配し、かつ、当該第2支持構造に連結した当該操作体を操作したとき、当該気密室内に収納させた当該代替栓を、当該第2支持構造の下降に伴い当該連通孔及び当該貫通孔を介して当該頭部開口部に差し込み可能に構成してある。
【0012】
第2の発明に係る栓交換装置によれば、ホルダー体と移動台と移動台支持構造とにより、ガス通路を有する基盤ができあがる。この移動体は、移動させることにより、移動台上に設けられた気密室に設置されている第1支持構造と第2支持構造とを、少なくとも第1位置と第2位置との間で位置交換を可能とするように移動可能に構成してある。移動体の移動により、第1位置であるボトル開口部の対向面に対して開栓部材を支持している第1支持構造を位置させるか、又は代替栓を支持している第2支持構造を位置させるかを選択可能となる。
【0013】
また、この装置はボトル内の流体と空気との接触を遮断することにより、一旦開栓したとしてもワイン等の流体の品質低下を生じさせずに、ボトル栓を交換可能とするものであることから、劣化防止用ガスの供給は不可欠である。したがって、ガス通路に連通するガス供給口の設置は必須となっている。これとともに、エアー抜き弁を設けることによりガス通路及び気密室等内にあって品質低下の原因となる既存の空気と、劣化防止用ガスとを入れ換え可能としてある。さらに操作体は、第1支持構造又は第2支持構造と選択的かつ着脱自在に連結してこれらをそれぞれ移動させ、開栓部材による開栓操作や代替栓の取り付け操作を可能とするものである。
【0014】
第3の発明に係る詮交換装置は、第1の発明において、前記チャンバー体が、第1気密室を有する第1気密塔と、第2気密室を有する第2機密塔と、により構成してあり、前記連通孔は、当該第1気密室と前記ガス通路とを連通する第1連通孔と、当該第2気密室と前記ガス通路とを連通する第2連通孔と、から構成してあり、当該第1連通孔が少なくとも当該ボトル栓を通過可能に、当該第2連通孔が少なくとも当該代替栓を通過可能に、それぞれ構成してある。気密室を2つに分けることにより、各支持構造をこの中に収納可能となることから、装置全体のコンパクト化を実現するとともに、劣化防止用ガスの消費量の節減を図るようにしたものである。
【0015】
チャンバー体は各気密室を設置する母体となるものであり、移動台と一体に構成したものであっても、別部材で構成したものであってもよいが、各気密室はいずれも各貫通孔を介してガス通路と連通可能としてあり、これにより劣化防止用ガスを充填可能としてある。また、各気密室内には各々支持構造を設けてあり、これらの気密塔を移動台とともに移動させることにより、各支持構造の位置決めを行うようになっている。このチャンバー体により装置全体のコンパクト化及び劣化防止用ガスの消費量の節減を促進可能なものとなる。
【0016】
第4の発明は、前記詮交換装置が連結補助具をも含み、当該連結補助具が、当該取付口の内周部と、当該ボトルの頭部の外周部との間に介在させたパッキンを含むものである。詮交換装置は、ボトルへの空気の進入を遮断しながら栓交換を行うことができるようにしたものであることから、栓交換装置とボトルとの間も気密状態を保持することが必須となっている。この気密状態を保持する手段として、取付口の内周部とボトルの外周部とに密着可能なパッキンを介在させたものである。このパッキンは、ボトルの頭部とこの装置の取付口の内周部との間を密封状態にするものであればどのようなものでもよい。
【0017】
第5の発明に係る詮交換装置は、前記連結補助具が、前記取付口の外周面に形成したネジ溝と螺合可能に構成した連結ナットをも含み、当該連結ナットの下端には、螺合させたのちに前記パッキンの下端と当接可能な環状フランジを設けてある。取付口外周面のネジ溝に螺合させたのちの環状フランジがパッキンの下端と当接したとき、そのパッキンが外れることを防止する。
【0018】
第6の発明に係る栓交換装置は、前記移動台が円盤体から構成してあり、前記移動台支持構造が、当該移動台を、前記保持部に対して前記第1位置と前記第2位置との間で水平方向に旋回可能に支持している。移動台の位置交換は、往復移動機構その他の機構によっても実現可能ではあるが、ここでは、移動台を円盤体から構成してあり、移動台支持構造は移動台を水平方向に旋回させる。移動台の位置交換は、往復移動機構その他の機構によっても実現可能であるが、ここでは、移動面積をできるだけ小さくして装置全体のコンパクト化を測るために旋回機構を採用したものである。
【0019】
第7の発明に係る詮交換装置は、前記移動台支持構造が、前記保持部の環状環状縁部と、当該環状環状縁部の上端面1と当接可能な移動台の外周部下面と、当該外周部下面より中心よりの位置から下方に延びて前記凹部内に嵌め込み可能に形成した環状のフランジ部と、当該移動台を当該保持部から離反しないように上から押さえ付けるための固定リングと、当該環状環状縁部の内周面と当該フランジ部の外周面との間の気密を保持するためのパッキンとにより構成してある。この移動台支持構造は、移動台が保持部上で旋回運動を可能にするとともにパッキンにより気密状態を保持する。固定リングが移動台の離反を防止して確実な旋回運動を保障する。
【0020】
第8の発明に係る詮交換装置は、前記第1支持構造が、気密保持状態の下に前記第1気密室内で昇降可能、かつ、前記開栓部材を中央部で回転可能に支持する第1ピストンを備えている。第1ピストンの昇降は気密保持状態の中で行われるため、開栓動作のためにこれが昇降しても、このピストンよりも下方の気密室内の気密性が保たれる。また、開栓後においても、ボトル内に空気が進入するような事態を生じさせない。
【0021】
第9の発明に係る栓交換装置は、前記操作体は、一端部を前記ホルダー体に揺動可能に支持された揺動レバーと、当該揺動レバーに摺動自在に装着してあるリードスクリューと、当該リードスクリューと前記第1支持構造又は前記第2支持構造を選択的に連結するコネクターと、を備えている。リードスクリューは、コネクターを介して第1支持構造又は第2支持構造と連結することにより、ボトル詮を外したり代替栓を差し込んだりするための中枢部材である。リードスクリューやコネクターは揺動レバーを介して取り付けてあり、たとえば、位置交換のための操作の際に気密塔が障碍になる構造となる場合に、この揺動レバーを倒すことにより障碍を除去可能としてある。
【0022】
第10の発明に係る詮交換装置は、前記操作体には、前記揺動レバーと前記リードスクリューとの間に移動ねじ機構を成立させるか否かを選択するクラッチ機構が設けてある。このようなクラッチ機構を採用することにより、リードスクリューの多様な機能が保障される。すなわち、このクラッチ機構は、リードスクリューが揺動レバーに対して摺動自在とするか、又は螺旋対偶(移動ねじ機構)とするかの選択を実行するために設けたものである。例えば、コルクにコルクスクリューを差し込む操作においては、螺旋対偶を成立させず、揺動レバーに対するフリー回転により差し込み可能とする。また、代替栓をボトルに装着する際には、このクラッチ機構を噛み合わせ、揺動レバーに対する螺旋対偶を成立させることによりリードスクリューを回転させ、第2気密室内に差し込まれて待機している代替栓を押し出し可能としてある。
【0023】
第11の発明に係る詮交換装置は、当該クラッチ機構は、当該リードスクリューのおねじ部と対向する位置にめねじ部を有する1対のクラッチ片と、これらのクラッチ片を当該リードスクリューから離れる方向に付勢する圧縮ばねと、当該各クラッチ片の外端部に設けてある押しボタンとを備えた手動クラッチである。すなわち、このクラッチ機構は、揺動レバーの側部に設けてある1対の押しボタンを押さえ付けると、1対のクラッチ片のめねじ部がリードスクリューのおねじ部にねじ結合することにより螺旋対偶を成立させるようになっている。この結果、クラッチ機構を噛み合わせた状態でリードスクリューを回転させれば、移動ねじとして昇降可能となる。
【0024】
第12の発明に係る詮交換装置は、流体が入っている詮付きボトルの当該ボトル栓を代替栓と交換するためのボトル栓交換装置であって、気密取付口を介して当該ボトルの頭部に着脱可能な気密容器と、当該気密容器内に劣化防止用ガスを供給するために当該気密容器に設けたガス供給口と、当該気密容器内にあるエアーを排出するために当該気密容器に設けたエアー抜き弁と、当該気密容器が、当該栓とともに収容する開栓部材と、当該栓を外すために当該栓外し部材を外部から操作可能とする操作部と、を備え、当該気密容器の少なくとも一部を可撓性部材により構成してあり、当該可撓性部材の可撓性を利用して、当該気密容器外部から外した当該ボトル栓の代わりに当該代替栓を当該ボトルの頭部に装着可能に構成してある。
【0025】
第12の発明に係る詮交換装置は、前述した第1の発明に係る詮交換装置と同様にボトル内の流体と空気との接触を遮断することにより、一旦開栓したとしてもワイン等の流体の品質低下を生じさせずに、ボトル栓を交換可能とするものである。このことから、劣化防止用ガスの供給は不可欠である。したがって、ガス通路に連通するガス供給口の設置は必須となっている。これとともに、エアー抜き弁を設けることによりガス通路及び気密室等内にあって品質低下の原因となる既存の空気と、劣化防止用ガスとを入れ換え可能としてある。さらに操作体は、第1支持構造又は第2支持構造と選択的かつ着脱自在に連結してこれらをそれぞれ移動させ、開栓部材による開栓操作や代替栓の取り付け操作を可能とするものである。なお、気密容器の少なくとも一部を可撓性部材により構成してあるため、使用者が気密容器の外部から、代替栓の取り付け等の操作を行うことができる。したがって、装置全体の構造を極めてシンプルなものとすることができ、また、使用していないときにコンパクトに折りたたむことができる。
【0026】
第13の発明に係る詮交換装置は、前記開栓部材がコルクスクリューであり、前記第1支持構造が当該ゴルフスクリューを回転可能に支持している。コルクスクリューを第1支持構造を介して回転可能かつ昇降可能に支持することによりコルク栓を引き抜き可能となる。この栓交換装置は、広範な種類の流体の入ったボトルを対象とするものであるが、コルク栓で密閉したワインボトルをターゲットとすることが多いことに配慮し、これに多用されるコルク栓の交換を容易にすることに重点を置いたものである。従って、開栓部材としてはコルクスクリューを採用することになるが、これを支持する第1支持構造の構成もこれを支持可能なものに対応したものとなっている。
【0027】
第14の発明に係る発明は、密閉された流体入りボトルのボトル栓と、代替栓とを交換するボトルの栓交換方法に関するものである。このボトルの栓交換方法は、劣化防止用ガスを充填してある気密容器内でボトル栓を取り外す工程と、気密容器内に収納してある代替栓をボトル栓の代わりに取り付ける工程とを含む工程によってボトル栓と代替栓とを交換可能とするものである。ここで気密容器とは、たとえば、前述した第1の発明、第2の発明及び第12の発明に係るボトル栓交換装置の気密容器がこれに相当するが、必ずしもこれに限定されるものではなく、広く気密容器内で流体の品質低下を起こさせずにボトル栓と代替栓とを交換する方法が含まれる。例えば、装置全体が劣化防止用ガスの密封体の中に入っている状態で栓交換を行うような場合も包含している。
【0028】
第15の発明に係るボトルの詮交換方法は、第14の発明に係る工程には気密容器内の内部エアーを抜いた後に劣化防止用ガスを注入する工程とを含んでいることを明らかにしたものである。通常は、気密容器内には既に空気が入っているが、これをそのまま放置してボトルの栓交換を行うと、空気がボトル内に進入してしまうことになる他、劣化防止用ガスの進入を妨げる原因となることから、このエアー抜き工程を採用したものである。もちろん、初期状態において空気がほとんど存在していない気密室を採用するようなもの、例えば、栓交換装置を劣化防止用ガス雰囲気内に入れて栓交換を行うような場合には、このような工程を必要としない。
【0029】
第16の発明は、栓交換方法において、ボトル栓を取り外す工程及び代替栓を取り付ける工程の進行中には、劣化防止用ガスの供給を継続させるようにしてあるところに特徴がある。これはこれらの工程中は気密保持状態になってはいるが、ガス漏洩や容積の変化による圧力の低下などが見込まれることから、つねにガス補給を続けることにより空気の進入を確実に防止するようにしたものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
(詮交換装置の概略構造)
図1、図2に示すように、栓交換装置10は、ホルダー体11、チャンバー体21、操作体41を主な構成要素とする。図2〜図4に示すように、ホルダー体11は、下部が連結補助具90を介してボトルBの頭部B1に装着可能な取付口13と、この取付口の上部に移動台を載置するための保持部としての旋回保持部15を備えたものからなる。ホルダー体11上にはチャンバー体21が設けてあり、さらにこの栓交換装置を操作する手段として操作体41を備えている。チャンバー体21は、並べて起立させた後述の第1気密塔24及び第2気密塔25とを備えている。操作体41は、ボトル栓の交換作業を行うための手段であり、リードスクリュー45、ハンドル47及びその他の手段を備えている。
【0031】
ボトルBに入れてある流体の種類については、種類や特性を問わないが、ここでは、代表的な飲料としてワインを指定し、劣化防止用ガスとしてチッ素を主成分とするガス(以下「Nガス」という)を採用してある。Nガスを採用した理由は、このガスはワインに対し、不溶性かつ不活性であるため、開栓後あるいはワイン抽出時における空気とワインとの接触を遮断してワインの品質低下を防止するガスとして適していることにある。劣化防止用ガスの栓交換装置10への供給は、図1に示すように、Nガスを充填したガスボンベ等のガス供給装置85からガス供給ホース86を介してガス供給口19へ接続することに行われるようになっている。
【0032】
(栓交換装置の構成)
図1乃至5に示すように、詮交換装置10は、ホルダー体11と、旋回移動台23と、移動台支持構造14(図4参照)と、チャンバー体21と、エアー抜き弁57と、第1支持構造28と、第2支持構造34と、操作体41と、から概略構成してあり、たとえば、コルク詮のような既存のボトル詮Cを代替栓7と交換するための装置である。
【0033】
(ホルダ−体の構造)
ホルダー体11は、筒状の取付口13と、取付口13の上部に設けた旋回保持部(保持部)15と、から概ね構成してある。図4に示すように、取付口13の内部の装着孔13bはボトルの頭部B1の直径(外径)よりもやや大きく形成してあり、外周部の少なくとも下部にはおねじ部13aを設けてある。おねじ部13aは、後述する連結補助具90のめねじ部90aとねじ結合して、この連結補助具90をボトルの頭部B1に装着させる役割を担っている。旋回保持部15は、肉厚の円盤形状に形成してあり、その上面には、周囲から立ち上がる環状の環状縁部15aと、この環状縁部15aが囲む円形の凹部15cと、を形成してある(図4参照)。凹部15cは、後述するように、ガス通路17の一部としても機能する。取付口13の装着孔13bと旋回保持部15の凹部15cとの間の底部15dには、装着孔13bと凹部15cとを連通させるための貫通孔13cを形成してある。貫通孔13cは、ボトル詮Cと代替栓7とを通過可能な大きさに設定してある。
【0034】
(旋回移動台の構造)
環状縁部15aの上方には、旋回移動台(移動台)23を載置してある。旋回移動台23は、厚板状の円盤体からなり、移動台支持構造14を介してホルダー体11に対して旋回可能に構成してある。本実施形態における移動台支持構造14は、旋回保持部15の環状縁部15aと、この環状縁部15aの上端面15bと当接可能な旋回移動台23の外周部下面23bと、外周部下面23bより中心よりの位置から下方に延びて凹部15c内に嵌め込み可能に形成した環状のフランジ部23aと、この旋回移動台23を旋回保持部15から離反しないように上から押さえ付けるための固定リング16と、環状縁部15aの内周面とフランジ部23aの外周面との間の気密を保持するためのO(オー)リング状のパッキン8aとにより構成してある。固定リング16は、その上端から中心に向って突き出る環状突部16aを有しており、この環状突部16aが旋回移動台23の外周部上面を押え付けて旋回移動台23を離反させないようになっている。固定リング16の固定は、固定リング16の内面のネジ構造と環状縁部15a外面のネジ構造との間の螺合により行えるようになっている。逆に、螺合を緩めて固定リング16を取り外せば、ホルダー体11と旋回移動台23とを分離することができる。
【0035】
旋回移動台23の外周部下面23bと環状縁部15aの上端面15bとの当接、及び、固定リング16による旋回移動台23の旋回保持部15からの離反防止が、ホルダー11に対する旋回移動台23の旋回を安定かつ確実なものとする。さらに、環状縁部15aの内周面とフランジ部23aの外周面との間のパッキン8aが、ホルダー11に対する旋回移動台23の旋回に追従しながら、その旋回最中におけるガス通路17の気密性を保持する。このパッキン8aによる凹部15cの気密閉鎖により、凹部15c内にガス通路17の形成が可能となる。
【0036】
旋回保持部15の底部15d下面には、ガス供給口19を取り付けてあり、このガス供給口19は底部15dを貫通するガス導入口19aを介してガス通路17に連通している。ガス供給口19は劣化防止用ガスを供給するための供給プラグ(図示を省略)等を連結することにより、ガス通路17内に劣化防止用ガスを導入可能に構成してある。
【0037】
(チャンバー体の構造)
旋回移動台23の上部には、チャンバー体21をこれと一体に設けてある。チャンバー体21は、開栓部材としてのスクリュー27を収納させた筒状の第1気密塔24と、交換用の代替栓7を起立姿勢で収容可能な同じく筒状の第2気密塔25と、を備え、両者は旋回移動台23上で並んで起立している。第1気密塔24は内部に第1気密室24aを、第2気密塔25は内部に第2気密室25aを、それぞれ備えている。第1気密塔24の外径は、ワインボトルのボトル栓、すなわち、コルク栓の外径が一般に25mm前後であるから、これに第1気密塔24自体の肉厚分を加え、たとえば30mm前後に設定するとよい。また、第1気密塔24の高さは、一般的なコルク栓の長さが60mm前後の長さであるから、これを考慮して、フランジ部23aの下端から、たとえば、85mm前後に設定するとよい。また、第2気密塔25の外径は、コルク栓の外径とほぼ同じ外径となる代替栓を起立姿勢で収納することから、第1気密塔24の外径と同じ30mm前後に、同じく高さは、第1気密塔24の高さと同じに設定してある。これらの外径や高さは、ボトル栓や代替栓の形状や形態等に応じて適宜自由に設定できることはいうまでもない。
【0038】
第1気密塔24及び第2気密塔25の筒状になっている部分、すなわち、胴体部分について、少なくともこの部分は、透明な合成樹脂材により構成するとよい。透明に構成することにより内部状態が透けて見え、これにより、操作やメンテナンスを簡単かつ確実に行うことができて便利だからである。フランジ部23a等を含めた旋回移動台23と第1気密塔24及び第2気密塔25とを、それぞれ別部材により構成し、それらを一体化させることも可能であるが、ここでは、これらを一体成形により一体化させ、組立工程の削減等を通じた製造コストの低減を図ってある。図4に示すように、第1気密塔24の上部には、その外周面に形成したネジ構造と螺合可能な第1スクリューキャップ24cを、第2気密塔25の上部には、その外周面に形成したネジ構造を螺合可能な第2スクリューキャップ25cを、それぞれとりつけてある。第1スクリューキャップ24cの天板中央には円形の第1キャップ孔24hを、第2スクリューキャップ25cの天板中央には円形の第2キャップ孔25hを、それぞれ形成してある。
【0039】
第1気密塔24及び第2気密塔25は、いずれも筒状に形成してあるため、各々が備える第1気密室24aと及び2気密室25aは、いずれも垂直なシリンダ形状になっている。旋回移動台23には、それぞれ厚み方向に貫通する第1連通孔24bと第2連通孔25bとを、それぞれ第1気密室24aと第2気密室25aとに、それぞれ連通可能な位置に形成してある。このため、第1気密室24aと第2気密室25aとは、それぞれ第1連通孔24bと第2連通孔25bとを介してガス通路17に連通している。前述したスクリュー27は第1気密室24a内に、また、同じく代替栓7は第2気密室25a内に、それぞれ位置することになる。第1連通孔24b及び第2連通孔25bは、いずれも貫通孔13cとほぼ同じ大きさ、すなわち、ボトル栓Cや代替栓7を通過可能な大きさに精製してある。
【0040】
上述したように、チャンバー体21、すなわち、第1気密塔24及び第2気密塔25を旋回移動台23と一体化してあるため、旋回移動台23を旋回させることにより、ホルダー体11に対する相対位置を相互に位置変更することができる。本明細書では、第1連通孔24bと貫通孔13cとが重なった位置を第1の位置と、第2連通孔25bと貫通孔13cとが重なった位置を第2の位置と、それぞれ呼ぶことにする。したがって、旋回移動台23が第1位置にあるときは、貫通孔13cと第1連通孔24bとを介してコルク栓を第1気密室24a内に引き入れることができ、旋回移動台23が第2位置にあるときは、第2連通孔25bと貫通孔13cとを介して第2気密室25a内に収納させた代替栓7を押し出して頭部開口部B2に差し込むことができるようになっている。コルク栓の引き入れや代替栓の差し込みは、主として、次に述べる第1支持構造28、第2支持構造34及び操作体41の働きによる。
【0041】
(第1支持構造の構成)
第1支持構造28は、第1気密室24aの内部に昇降可能に設けてある第1ピストン31と、第1ピストン31に対して回転自在な支持部材29と、第1ピストン31の内周面と支持部材29の外周面との間の気密を保持するためのO(オー)リング状のパッキン8bと、第1ピストン31の外周面と第1気密塔24の内周面との間に介在する同じくO(オー)リング状のパッキン8cと、により構成してある。支持部材29は、開栓部材であるスクリュー27の基部と一体化してあり、支持部材29の回転に伴いスクリュー27も回転するようになっている。第1支持構造28全体は、後述する操作体41による操作に従って昇降し、さらに、この昇降とともに支持部材29が回転する。したがって、操作体41の操作にともなってスクリュー27が第1気密室24a内で回転しながら昇降する。第1気密室24a内の下部には、スクリューガイド33をO(オー)リング状のパッキン8dを介して昇降可能に嵌め込んである。このスクリューガイド33は、スクリュー33の先端部をコルク詮Cの中心に合わせるためのガイド部材であって、上昇するコルク栓Cにより押し上げられ、第1ピストン31により押し下げられるようになっている。中心合わせが不要なときは、このスクリューガイド33は省略してよい。なお、第1ピストン31は、軽量かつ加工容易であることから、合成樹脂製としたが、金属その他の素材により構成することもできる。後述する第2ピストン37も、同じことがいえる。
【0042】
(第2支持構造の構成)
第2気密室25a内の上部には、第2支持構造34を設けてある。第2支持構造は、第2気密室25aの内部に昇降可能に設けてある第2ピストン37と、第2ピストン37に対して回転自在な押下部材35と、第2ピストン37内周面と押下部材35の外周面との間の気密を保持するためのO(オー)リング状のパッキン8eと、第2ピストン37の外周面と第2気密塔25aの内周面との間に介在する同じく(オー)リング状のパッキン8fと、により構成してある。パッキン8eは第2ピストン37と押下部材35との間の気密性を、パッキン8fは第2ピストン37と第2気密塔25aとの間の気密性を、それぞれ保持する手段として機能する。押下部材35は、第2気密塔25内に収納させた代替栓7の上端と当接して、第2ピストン37と一体に下降して、その下降により代替栓7を押し下げるための部材である。押下部材35は、代替栓7を押し下げるためには回転させる必要はないが、後述する操作体41を、上述した支持部材29と共有化させるために回転自在に構成した。たとえば、操作体41を構成するリードスクリュー(後述)の回転をキャンセルする手段を講じたり、共有化せずに押下部材35専用の操作体を設けたり、することにより、押下部材35を回転させずに用いることができる。
【0043】
第2ピストン37の下方には、スライダー39を嵌め込んである。スライダー39は、その外周面が第2気密室25aの内周面と摺動可能に構成してあり、第2ピストン37により押し下げられて下降し、代替栓7を入れるときにそれにより押し上げられて上昇する。スライダー39は、第2ピストン37が下降するときに、第2気密室25aに対するがたつきを防止することを主目的とするものであるが、不要であるときは省略してもよい。第2気密塔25内、すなわち、第2気密室25a内におけるスライダー39の下方のスペースは、代替栓7を収納可能な大きさとなっており、かつ、押下部材35等の下降により、そこに収納させた代替栓7を第2気密室25aの下部から下方のボトル方向へ突き出し可能となっている。なお、押下部材35の上端部は、円形突起状の係合部材(コネクター受け部)35aを形成する。
【0044】
第1気密室24a、第2気密室25a及び取付口13の内部には、ホルダー体11の下部に設けてあるガス供給口19から導入されたNガスが、ガス導入路19aからガス通路17を通ってそれぞれの内部に供給可能としてある。また、ボトルBからコルク栓Cを抜き取った場合には、Nガスは貫通孔13cを経てボトルB内にも供給可能となっている。
【0045】
(操作体の構造)
操作体41は、第1気密塔24内のスクリュー27によるコルク詮の引き抜き作業や、第2気密塔25内に収納させた代替栓の押し出し作業等を行うものである。図2〜図6に示すように、操作体41は、ホルダー体11に揺動可能に支持された二股状の揺動レバー43と、揺動レバー43に対して摺動可能に挿着してあるリードスクリュー45及びハンドル47を備えている。図5に示すように揺動レバー43は、段付きの下向きU字状に形成してあり、その下端部を支軸43sを介してホルダー体11に揺動可能に支持させてある。揺動レバー43の頂部には、軸受部材49を設けてある。図7に示す符合43aは、揺動レバー43の内側に設けた位置決め素子43aを示し、この位置決め素子43aは、第1気密塔24の外周に設けた第1係合片24p又は第2気密塔25の外周に設けた第2係合片25pと係合可能に構成してある(図2参照)。この係合は、第1気密塔24又は第2気密塔25に対する揺動レバー43の位置決めを行う。
【0046】
図6に示すように、リードスクリュー45は、所定長の鋼製棒材の外周部に角ねじを形成してなるおねじ部45aと、下端部から所定長の範囲を円柱状に形成してなるストレート部45bと、から構成してある。リードスクリュー45の支持は、揺動レバー43頂部にある軸受部材49が行うようになっている。通常の状態におけるリードスクリュー45は、軸受部材49に対して自由に摺動し揺動レバー43の長さ方向(図5の上下方向)に相対移動自在となるように構成してある。他方、揺動レバー43の頂部には、後述するクラッチ機構55をも設けてあり、このクラッチ機構55を働かせるとリードスクリュー45の動きが制限されるように構成してある。おねじ部45aとストレート部45bは、これらを一体化させてもよい。軸受部材49の下方には、リードスクリュー45の係合部材(コネクター受け部)53を設けてある。
【0047】
図3,5に示すように、ハンドル47には、リードスクリュー45を横断貫通させるための孔部48aを設けてあり、この孔部48aを囲む内周面には、リードスクリュー45のおねじ部とねじ対偶をなすめねじ部47aを形成してある。このような構成により、ハンドル47を回転させることにより、このハンドル47とリードスクリュー45との間で相対移動が可能になる。さらに、このハンドル47は、リードスクリュー45の頂部にねじ込んであるストッパねじ45dにより離脱できないようになっている。ストッパねじ45dの代わりに、リードスクリュー45頂部をねじの頭と同じような形成することもできる。また、ハンドル47の中央部には、横断面が略ハート形に形成してなる切り換え部材48が90°の範囲で揺動自在に挿着してある。この切り換え部材48は、ハンドル47が、リードスクリュー45の上端部に位置している時に、図3に実線で示すように、部材の尖った部分が下向きの姿勢に、あるいは2点鎖線で示してあるように、横向きの姿勢にすることができるように設けてある。
【0048】
この切り換え部材48が下向きの姿勢になっていると、リードスクリュー45の上端部が切り換え部材48の内周面が当たり、これがハンドル47の下降の邪魔をする。すなわち、ハンドル47を回転させると、その孔部48aからリードスクリュー45の上端部が突き出すことになるが、その上端部の突き出しが切り換え部材48の内周面に邪魔されるため、それ以上ハンドル47を回転させることができなくなる。図5に示す状態は、孔部48aが紙面手前方向を向いているため、リードスクリュー45の上端部の突き出しを邪魔している。他方、同じく図3において2点鎖線で示してあるように、この切り換え部材48の尖った部分を横向き姿勢にすると、孔部48aが上部に移動してリードスクリュー45の上端部の突き出しを許容する。このため、ハンドル47はリードスクリュー45から自由になり、螺旋運動によりリードスクリュー45との間で相対的な昇降運動が可能となる。
【0049】
切り換え部材48を下向きの姿勢にしたとき、すなわち、ハンドル47とリードスクリュー45との間の相対的な昇降運動を不能としたときは、ハンドル47とリードスクリュー45とは、両者が固定された状態となり一体になって回転するようになる。このように一体となった状態でハンドル47を回転させると、この回転に応じてリードスクリュー45も回転する。回転するリードスクリュー45は、軸受部材49に対して下降する。この下降が進み、図3及び8に示すように、切り換え部材48が下端に達すると、切り換え部材48のカム面48cが軸受部材49上端の当接面49aと当接する。そして、さらなる下降により生じるカム作用により切り換え部材48が揺動する。この揺動は孔部48aをリードスクリュー45の上端部の突き出しを許容する位置に移動させる。切り換え部材48の揺動が完了すると、今度は軸受部材49が邪魔をしてハンドル47のそれ以上の下降を許さない。ここで、軸受部材49の抗力に逆らいながら、さらにハンドル47を回転させると、当接している切り替え部材48と軸受部材49との間にスリップが生じ、ハンドル47と一体化したリードスクリュー45と軸受部材49との間のネジ作用により、ハンドル47はそのままでリードスクリュー45だけが上昇する。このリードスクリュー45の上昇は、そのままスクリュー27の上昇を伴い、このスクリュー27の上昇はコルク詮Cの上昇、すなわち、ボトル頭部からの引き抜きにほかならない。
【0050】
リードスクリュー45の下部のストレート部45bには、コネクター51が接続してある。図6に示すように、このコネクター51は、管状の圧入部51aと、これよりも大径のコネクター部51bとからなる。コネクター部51bには、図7に示すように、第1支持構造28が有する支持部材29の頭部に設けてある係合部材29aや、第2支持構造34が有する押下部材35の係合部材35aを収容可能な凹部51cが形成してある。コネクター部51bの下端部には、係合部材29aが有する係合ピン29b又は係合部材35aが有する係合ピン35bを(図7参照)、受け入れて、その係合によりリードスクリュー45の回転を支持部材29又は押下部材35に伝達するための一対のクランク状凹部51dを対称位置に設けてある。コネクター51は、リードスクリュー45のストレート部45bの先端部に圧入し、圧入した範囲の中間位置で、止めピン51eを直角に打ち込むことにより抜け落ちないようになっている。
【0051】
図5に示すように、揺動レバー43の上部近傍には、リードスクリュー45に移動ねじ機構(螺旋対偶)を成立させるか否かの選択をするための選択手段としてのクラッチ機構55が設けてある。クラッチ機構55は、揺動レバー43の両側部に設けられたクラッチ穴43cに挿着されている1対のクラッチ片55aと、各クラッチ片を外向きに付勢する圧縮ばね55bと、押しボタン55cとの三者を備えた手動式のクラッチである。各クラッチ片55aの内端部には、リードスクリュー45のおねじ部45aのねじ山に対応するめねじ部55dが形成してあり、これらのめねじ部を両側から押し付けることにより、リードスクリュー45のおねじ部とクラッチ片55aとの間に螺旋対偶が成立するため、押しボタン55cを押し付けている時だけ移動ねじ機構となる。このため、クラッチ機構を噛み合わせてリードスクリュー45を回転させると、揺動レバー43に対して昇降可能となる。なお、各クラッチ片55aは、ガイド43gにより揺動レバー43に対して離脱不能に保持されている。このようなクラッチ機構を備えた栓交換装置を用いることにより、後述するように、大きな力を必要とせずに比較的容易に代替栓の圧入作業を行うことができる。ただし、本発明において、栓交換装置10は、このクラッチ機構を必ずしも備えている必要はないことに留意されたい。圧入操作に慣れた者であって且つ比較的腕力の強い者であれば、クラッチ機構を利用しないでも容易に代替栓を圧入することが可能だからである。
【0052】
第1気密塔24及び第2気密塔25の各上部近傍には、エアー抜き弁57(図1(a)、図2参照)が設けてある。これは栓交換装置10をボトルの頭部に装着した後、劣化防止用ガスを供給する際に開放しておき、ガス通路17、各気密室24a,25a及びこれらと直接又は間接に連通する空間内の空気を追い出し、このガスだけを封入するために用いられるものである。また、このエアー抜き弁57は、劣化防止用ガスとして炭酸ガスを使用するような場合には、このガスは空気より重いことから、空気が気密室の上部に滞留するのを避けるために、適宜ガス抜きキャップ57を開けることにより空気を放出可能とするガス抜き弁としての機能も有する。エアー抜き弁57は、所定の圧力に至ったときに自動的に開放可能なものであってもよいし、手動により開放可能なものであってよい。さらに、上述したようにエアー抜き弁は、ガス通路17、第1気密室24a、第2気密室25a及びこれらと直接又は間接に連通摺る空間内の空気を追い出すための弁であるから、そのような空気を追い出すことができる限り、その構造や動作原理等に何ら制限はなく、また、その取付箇所等は適宜変更することができる。
【0053】
(詮交換装置の第1変形例)
図11乃至14に基づいて説明する。第1変形例が、上述した本実施形態と異なるのは、本実施形態では、コルクスクリューを収納させた第1気密塔と代替栓を収納させた第2気密塔とを旋回移動台の旋回により位置交換するように構成してあるのに対し、本変形例では、気密容器の少なくとも一部を可撓性部材により構成してあり、当該可撓性部材の可撓性を利用して、当該気密容器外部から外した当該ボトル栓の代わりに当該代替栓を当該ボトルの頭部に装着可能に構成してある点である。
【0054】
すなわち、詮交換装置151は、可撓性の気密容器153と、気密容器153内と連通する取付口155と、気密容器153内に劣化防止用ガスを供給するためのガス供給口157と、気密容器153内のエアーを抜くためのエアー抜き弁159と、気密容器153内に収納してあるコルクスクリュー(開栓部材)163を外部から操作するための操作体165と、から概ね構成してある。
【0055】
気密容器153は、気密性及び可撓性を持つ部材、たとえば、合成樹脂製のシートや合成皮革等を袋状に形成したものからなり、取付口155を介してボトル頭部に気密取付できるように構成してある。気密容器153は、その可撓性を利用して使用者が自分の手で外部からコルク栓C及び代替栓167を差し替えるられるように構成してあり、したがって、その差替作業を行うために充分な大きさに形成してある。取付口155は、前述した本実施形態における取付口13と基本的に同じ構造を有し同じ作用が生じるように構成してある。さらに、ガス供給口157及びエアー抜き弁159についても、前述したガス供給口19及びエアー抜き弁57と、それぞれ同じ構成を有し同じ作用が生じるように構成してある。
【0056】
詮交換装置151の使用方法は、次の通りである。まず、図11に示すように、ガス供給口157からNガスを注入しながら、エアー抜き弁159から気密容器153内のエアーを抜き、気密容器153内をNガス雰囲気にする。次に、片手でボトル頭部を押えながら他の手で操作体165を取付口155の上部領域に運び、コルクスクリュー163の先端をコルク詮Cに押し当て僅かに回転させてその先端部を突き刺させる。先端の突き刺しにより仮支持した操作体165を片手で支持し、他の手で操作体165のリードスクリュー166を回転させてコルクスクリュー163をコルク詮C内に深く突き刺させる(図12参照)。この突き刺しに伴い操作体165が下降するが、気密容器153の可撓性が、この下降を可能にする。コルクスクリュー163の突き刺しが適度に進んだところで、一方の手でボトルBを押えながら操作体165を持ち上げてコルク詮Cを引きぬく。この引きぬきも、気密容器153の可撓性が可能にする。
【0057】
コルク詮Cの引きぬきを終えたら、図13に示すように、コルク詮Cを操作体165ごとボトルBの脇にずらし、その代わりに代替栓167を気密容器153の外部から掴みボトルBの開口部B2に差し込み、上から押圧する。代替栓167の差し込みを完了したら、取付口155をボトル頭部B1から取り外す。これで、詮交換作業を完了する。詮交換装置151は、気密容器153の可撓性を利用して詮交換を可能としており複雑な交換のための構造を省略してあるため、前述した詮交換装置10に比べると極めてシンプルに構成することができる。また、気密容器153は、その可撓性から折り畳むことができるので、詮交換装置151を使用しないときなどに折り畳めばコンパクトに収納することができる。さらに、気密容器153は外気をその内側空間に通さないように形成されているので、酸化の原因(品質劣化の原因)となる空気をボトル内に進入させることなく、栓交換を実行することができる。なお、上述した気密容器153は、その内部を透かして見ることができるように、透明な(又は半透明な)材料から形成してあることが好ましい。このような材料を用いることにより、気密容器153内の様子を見ながら操作することができるので、栓交換作業を円滑に進めることが可能になる。
【0058】
(本実施形態の第2変形例)
図15に基づいて説明する。本実施形態の第2変形例に係る詮交換装置171は、開栓部材であるコルクスクリュー173をも代替栓172とともに気密容器176内に収納してある。取付口175、ガス供給口177及びエア−抜き弁179については、上記した第2変形例のそれらと同じ構造を有している。詮交換装置171を使用した詮交換作業は、可撓性を備える気密容器176の外部からコルクスクリュー173を操作してコルク詮Cを引きぬき、その代わりに代替栓172を差し込むことにより行うことができるようになっている。詮交換装置171は、上述した詮交換装置151と同様に、シンプルな構造であり、かつ、コンパクトに収納できてたいへん使い勝手がよい。また、上述した詮交換装置151と同様に、気密容器176は外気をその内側空間に通さないように形成されているので、酸化の原因(品質劣化の原因)となる空気をボトル内に進入させることなく、栓交換を実行することができる。
【0059】
(代替栓の構成例)
ここで代替栓7について図16を参照して詳しく説明する。この代替栓7は、図示してあるように、本体7aに排出弁7bを備えてなる弁付きプラグであり、その構成は以下のようになっている。フランジ部を有する筒体からなる本体7aの上部に、きのこ状の排出弁7bを差し込み、上部にキャップ7cを被せることによりこの弁が抜け出せないようにしてある。また、この排出弁7bの頭部の下面部には、付勢部材としての圧縮ばね7dの上端部が当接しており、このばねの付勢力を受けた弁の頭部がキャップ7cの座孔7iに密着することにより気密保持可能としてある。圧縮ばね7dの下端部は、挿通孔にねじ込まれたばね支持部材7eにより支持されている。なお、このばね7dの付勢力の強さは、ばね支持部材7eを回転させて位置を変化させることにより調節可能となっている。
【0060】
この代替栓7の上部近傍は、同図に示すように、プラグ本体7aとキャップ7cとはねじ固定となっており、フランジ部の上部にパッキンとしてのOリング7fを嵌め込み、本体7aとキャップ7cとの間の気密を保持してある。本体7aの上端部近傍の内側には、同図(b)に示すように、4か所にリブ部7g,…が形成してあり、排出弁7bの頭部は、外周部をこれらの4つのリブ部に接した状態で昇降可能としてある。したがってボトルBの開口部B2を下向きにした状態で、排出弁7bの頭部を付勢力に抗して押圧することにより後退させると、ワインが頭部とキャップ7cの座孔7iとの間に生じる隙間を通って、ボトルB中のワイン等の流体がこれらのリブ部間に形成されたスペース7sを経て、キャップの座孔7iから流出可能となる。なお、代替栓7のフランジ部から下の部分は、ボトルBの開口部B2内に圧入されるものであるため、その部分の外径は、ボトルの開口部の径よりもシール部材としてのOリング7kを弾接状態に介在させる分だけ小さくしてある。
【0061】
ところで、ボトル開口B2の内径は多様化しているため、代替栓をすべての内径に対応させることはコスト上の理由から困難である。そこで本発明では、プラグ本体の外形を一定とし、Oリング7kに代えて、同図(c)に示すように、本体107aの複数か所にT字形断面のゴムリングからなるシール部材107kを取り付けたものを採用してある。このシール部材107kは、内側の厚肉状のリング部107rをプラグ本体107aの溝部に嵌め込み、リング部の外周部を延伸してフランジ状になっている変形部107mにより気密保持可能となっている。すなわち、このシール部材107kは、代替栓107をボトル開口B2に圧入する際に薄いフランジ状になっている部分107mが変形してボトルBの内周と、プラグ本体107aの外周との隙間を埋めることにより広範なボトルのサイズの変化に対応可能となっている。このような代替栓を採用すれば、プラグのサイズの種類を少なくすることができるので、ワインバー等のランニングコストの引き下げに寄与することができる。
【0062】
(栓交換装置によるボトルの栓交換方法)
次に、栓交換装置10を用いたボトルの栓交換方法について説明する。この栓交換装置10を使用した栓交換方法は、基本的には、劣化防止用ガスを充填してある気密容器内でボトル栓を取り外す工程と、この気密容器内に収納してある代替栓をボトル栓の代わりに取り付ける工程とを含む工程によってボトル栓と代替栓とを、流体の品質低下を生じさせずに交換可能とするものである。この発明は、当然にボトル栓交換装置10のような装置の存在を前提とするものであるが、必ずしもこのような装置に限定されるものではない。たとえば、詮交換装置自体は劣化防止用ガスを用いるものではないが、詮交換装置全体を劣化防止用ガスの密封体の中に入っている状態で栓交換を行うような場合も包含している。
【0063】
まず、ボトル栓の交換のための第1の準備操作として、図1に示すように、揺動レバー43を揺動させて操作体41を倒し、旋回保持部15から固定リング16を取り外し、さらに旋回移動台23(チャンバー体21)をホルダー体11から取り外す。さらに、第1気密室24a内における前回使用分の残留コルク栓の有無を確認し、もしも残っている場合にはこれを除去する。次に第2気密室25a内に代替栓7を差し込む。この時、第2支持構造34としての押下部材35、第2ピストン37及びスライダー39を上限まで押し上げておく。次に、旋回移動台23を旋回保持部15上に載置し、固定リング16を締め付けて固定し、移動台支持構造14を成立させる。続いて、図3,7に示すように、第1気密塔24を第1の位置としての取付口13の上方対向位置に位置させ、第2気密塔25を第2の位置として回転中心の対称位置に位置させる。次に、移動台支持構造14を介して旋回移動台23を旋回保持部(保持部)15上に旋回可能かつ気密保持状態に取り付ける。この結果、旋回保持部15の上面に形成されている凹部15cが旋回移動台23の下面によって閉鎖されるため、円板状のスペースからなるガス通路17が区画形成される。次に揺動レバー43を起こし、操作体41のリードスクリュー45が第1気密塔24の上方に位置する通常の状態に戻す。なお、この時、操作体41は位置決め素子43aにより所定の位置で停止させられるようになっている。
【0064】
次に、第2の準備操作として、連結補助具90を、流体入りボトルBの頭部B2に取り付ける。この作業はまず、ボトルの開口部B2を覆っているキャップシールを剥がし、連結補助具90の連結ナット91をめねじ部が上向きになるように挿し込み、さらにボトル頭部にパッキンである広幅リング93を圧入する。なお、これらの準備操作は順不同であるので両操作は並行して行ってもよい。次に上述した第1の準備操作で準備した栓交換装置10をボトルの開口部B2上に載せ、取付口13のおねじ部13aと、連結ナット91のめねじ部91aとを合わせてから連結ナット91を回して締め付けることにより、栓交換装置10がボトルBに固定されかつ気密保持状態に装着される(図3〜5参照)。
【0065】
次に、図1に示すように、ガス供給口19にホースジョイントを介してガスホース86を接続し、ガスボンベ85から劣化防止用ガスとしての窒素ガス(Nガス)をチャンバー体21内へ供給する。ホルダー体11及び各気密室24a,25aには、ガス供給口19、ガス通路17を経由して供給されたNガスが充満するが、Oリング(パッキン)8などの気密保持手段により気密状態は保持されている。ここで、エアー抜き弁57を一時的に開放することにより、ガス通路17及び第1気密室24a及び第2気密室25a内の空気を追い出し、供給される劣化防止用ガスだけを充填された状態とする。なお、エアー抜き操作後においても、栓交換の工程中にはNガスの供給を継続的に行うようにすることが望ましい。
【0066】
次に、ハンドル47に付属している切り換え部材48の尖った部分を下向きに変え、このハンドルをリードスクリュー45と一体回転可能状態の姿勢に維持して押し下げながら右回転させることにより、このリードスクリューを第1支持構造28の摩擦抵抗に抗して下降させる。この時には、クラッチ機構55が開放状態となっており、そのためリードスクリュー45は揺動レバー43に対してフリーとなっているので、スクリュー27の先端部は直ちにコルク栓Cの上端部に達する。また、この時には、コネクター51の下端部に設けてあるクランク状凹部51d(図6参照)が、支持部材29の上部に設けてある係止部材29aと係合することによりスクリュー27は、リードスクリュー45と一体になって右回転する。この時、リードスクリュー45の下降により第1支持構造28を構成する第1ピストン31も下降するが、気密保持手段であるパッキン8cにより、ピストンから下の範囲における第1気密室24a内の気密は保たれているためガス漏れを生じない。
【0067】
こうして、スクリュー27が降下し、ボトルの開口部B2からコルク栓Cの上端部に先端部が突き刺さる。さらに、ハンドル47を押し下げるようにしながら右回転させると、スクリュー27が自己の回転によりコルクC内に進入する。こうしてスクリュー27がボトル開口B2から、コルク栓C内を進入し、図8に示すように、コルク栓の下端部近傍に達したら、リードスクリュー45の回転を止める。ここで、リードスクリューの上端部に位置しているハンドル47に付属している切り換え部材48の姿勢を変えることにより、リードスクリュー上端部が孔部48aから突き出し可能となる。これにより、ハンドルのめねじ部47aとリードスクリューのおねじ部45aとの間に螺旋対偶が成立する。このハンドル47を、揺動レバー43の上部に当接させ、このハンドルを右回転させると、こんどはリードスクリュー45が移動ねじとなり、非回転状態のまま上昇する。
【0068】
この時にも、コネクター51のクランク状凹部51d(図6参照)が、支持部材29の係止部材29aと係合状態を維持しているため、第1気密室24a内の第1支持構造28をはじめ、下降した諸要素が、第1気密室内の上方に上昇する。この結果、コルク栓Cは、図9に示すように、第1気密室24a内に収納された状態となる。この時、ボトルの開口部B2は開いた状態となるが、ガス通路17からNガスがボトル内に継続的に供給されていれば、内部が気密保持状態になっており、減圧作用も生じないため、流体(ワイン)の品質低下が防止可能となっている。次に、ハンドル47を左回転させてこれをリードスクリュー45の上端部まで移動させ、切り換え部材48の姿勢を変えて、ハンドル47をリードスクリュー45の上端部に固定する。
【0069】
次に、このハンドルを片方の手で握り、他方の手でボトルBを抑え付けた状態で、図1に2点鎖線で示してあるように、揺動レバー43を、支軸43sを中心として回動させる(図5参照)。この揺動レバー43は、チャンバー体21の側部に位置決め素子43aにより位置決めされているが、これらの係止力に抗してこのレバーを離反させ、旋回移動台23の旋回の妨げにならない位置(たとえば、140°前後)に倒す。次に、図7に示すように、旋回保持部15上で旋回移動台23を水平方向に180°回転させて、第1気密塔24と第2気密塔25との位置を入れ換える。すなわち、第2気密室25aを第1の位置に移動させ、第1気密室24aをその対称位置である第2位置に移動させる。この間にもNガスの供給は続けられていれば、ボトル中への空気の進入は遮断されているため、ワインを劣化させることはない。図3〜図5に示すように、第2気密室25a内には、上述の通り、代替栓7が差し込んであるが、旋回移動台23が位置交換することにより、この代替栓は、第1位置としての取付口13の上方に位置して、ボトルの頭部B1に取り付け可能な位置に待機状態となっている。
【0070】
次に、揺動レバー43の両側に設けてあるクラッチ機構55の押しボタン55c,55cを押さえ付けることにより、この揺動レバーとリードスクリュー45との間に螺旋対偶を成立させる(図5参照)。この結果、ハンドル47を右回転させれば、リードスクリュー45が下降可能となる。そこで、ハンドル47を使ってリードスクリュー45を右回転させることにより、第2支持構造34を下降させ、代替栓7をボトルの開口部B2へ圧入する。他方、クラッチ機構55を使用せずに代替栓7の圧入を行うこともできる。すなわち、クラッチ機構55を働かせずにフリーの状態にあるリードスクリュー45を押し下げることにより代替栓7を開口部B2に圧入することも可能である。クラッチ機構55を使用する場合はハンドル47を何回も回転させる必要があることから、圧入のために比較的長い時間が必要であるが、その反面、大きな力を必要とせず操作が楽である。他方、クラッチ機構55を使用しない場合は、使用する場合に比べて押し下げるために大きな力が必要であるが、その反面、ワンタッチで圧入ができるので素早い作業が期待できる。クラッチ機構55の使用不使用は、使用者の好みに合わせ適宜選択するとよい。
【0071】
クラッチ機構55の使用の有無にかかわらず、代替栓7を圧入するとき、コネクター51の下端部は、係合部材35aに当接して押下部材35を押し下げる。押下部材35の押し下げに伴い第2ピストン37及びスライダー39を下降させる。この下降により、スライダー39の下部が第2気密室25a内に差し込んである代替栓7の先端部を押圧してこのプラグを下降させ、これをボトルの開口部B2に圧入する。代替栓7は、上部近傍に形成してあるフランジ部がボトル開口部の縁に当接したところで圧入作業が終了する。この状態の下においては、ボトル内部の上部スペースには、Nガスが充填されており、このガスは代替栓7の排出弁7bにより漏出しないようになっている。最後に、連結ナット91を回して栓交換装置10をボトルBから取り外す。これで、詮交換作業を終了する。
【0072】
詮交換作業の終了により、代替栓7によってボトル頭部B1が閉鎖されたボトルB1を得る。ボトルB1の中にエア−はなく、Nガスが充填されている。しながって、ボトルB1内部のワインの酸化が有効に防止される。
【0073】
(その他の構成)
以上の説明は、流体をワインとし、劣化防止用ガスをチッ素を主成分とするガス(Nガス)であることを前提にしたものである。しかし、劣化防止用ガスとしては、この他、炭酸ガス、チッ素ガスと炭酸ガスとの混合気体その他のガスを採用可能である。例えば炭酸飲料の場合には劣化防止用ガスとして炭酸ガスを採用すれば、流体の劣化防止の他、炭酸成分の消失を防止可能となる。また、流体としては、この他、ウィスキー、ブランデー、炭酸入り飲料、栄養剤、乳製品、果肉入り果汁、濃縮流体や流体抵抗の大きい流体など他の飲料であってもよい。ただし、流体の性質に応じて劣化防止用ガスの選択が異なることは元より、流体抽出装置の構成もこれに対応したものとすることが必要である。
【0074】
また、上述の説明は、ボトル栓をコルク栓であることを前提にしたものであるが、本発明は、コルク栓以外にもねじ込み栓など、他の型式のボトル栓にも適用可能である。例えば、ねじ込み栓の栓交換装置とする場合には、図17に示すように、開栓部材としてコルクスクリューに代えて、ボックスレンチに似た形状の掴み部を有し、ボックス部137aの内側の全面にキャップ状の弾性体139を介在させてなるトルクバー137を採用し、上述のコルクスクリューをコルクに差し込む時の要領で回転させ、摩擦抵抗を利用して取り外すようにすればよい。この場合にもボトルBと栓交換装置110との間の連結は連結補助具190により行われる。連結補助具190は、栓交換装置の取付口113の径が大きくなっているために、連結ナット191の直径も大きくなっている。また、この場合には、栓のねじ部が右ねじになっているのであれば、開栓部材110もそれに対応したものとする必要がある。
【0075】
さらにまた、上記の説明においては、ホルダー体の上面を凹部を有する円形とし、その上部に置かれる移動台を旋回台とし、これを旋回させることにより各気密室の位置を交換するものとして説明してあるが、これらは旋回によるものに限定する趣旨ではなく、移動台を直線運動により移動させることにより位置交換をするようにすることも可能である。また、各気密室をそれぞれ気密塔内に設けるようになっているが、これらの気密室も1つのブロック内に並べて設けるようにしてもよい。さらにまた、操作体についても、ホルダー体に揺動自在に支持された揺動レバーを介して設けるものとして説明してあるが、これについては固定式でもよいし、あるいは着脱自在とすることも可能である。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、流体が入っているボトル内にエアーを進入させることなく、既存のボトル詮と代替栓とを交換することのできるボトル栓の交換装置及びボトル詮の交換方法を提供することができる。このような装置又は方法を利用してボトル栓を交換することにより、開栓したボトル内に残っている流体が時間経過に伴って劣化することを有効に防止することが可能になる。したがって、たとえばボトル内に残っている流体がワイン等の飲料である場合には、開栓後における飲料の酸化を気にすることなく、比較的長期間に渡って良好な味を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の栓交換装置を示す正面図である。
【図2】本発明の栓交換装置を示す斜視図である。
【図3】本発明の栓交換装置を示す断面図であり、当該栓交換装置をボトルの頭部に取り付けた状態を示している。
【図4】本発明の栓交換装置の要部を示す拡大断面図であり、ボトルに取り付けてあるホルダー体とチャンバー体とを離間した状態で示している。
【図5】本発明の栓交換装置を示す部分断面図であり、当該栓交換装置をボトルの頭部に取り付けた状態を示している。
【図6】本発明の栓交換装置において用いられるリードスクリュー及びコネクターを示す正面図であり、一部を断面で示している。
【図7】本発明の栓交換装置において用いられる旋回台及びチャンバー体を示す上面図である。
【図8】本発明の栓交換装置を示す断面図であり、図3の栓交換装置の開栓部材が下降して、コルクスクリューがコルク栓に突き刺さっている状態を示している。
【図9】本発明の栓交換装置を示す断面図であり、図8の栓交換装置の開栓部材が上昇して、引き抜かれたコルク栓が第1気密室内に収納されている状態を示している。
【図10】本発明の栓交換装置を示す断面図であり、図9に示す栓交換装置の第1気密室の位置と第2気密室の位置とが入れ替わった状態を示している。
【図11】本発明の栓交換装置の第1変形例を示す断面図であり、当該栓交換装置をボトルの頭部に取り付けた状態を示している。
【図12】本発明の栓交換装置の第1変形例を示す断面図であり、図11の栓交換装置の操作体を下降させて、コルクスクリューをコルク栓に差し込んだ状態を示している。
【図13】本発明の栓交換装置の第1変形例を示す断面図であり、図12の栓交換装置の操作体を上昇させてコルク栓を引き抜いた状態を示している。
【図14】本発明の栓交換装置の第1変形例を示す断面図であり、Nガスで満たされた気密容器内において代替栓を差し込んでいる状態を示している。
【図15】本発明の栓交換装置の第2変形例を示す断面図であり、当該栓交換装置をボトルの頭部に取り付けた状態を示している。
【図16】本発明に関連して用いられる代替栓を示す図であり、(a)は当該代替栓をボトルの開口部に差し込んだ状態を示す断面図であり、(b)は(a)のJ−J線に沿った断面図であり、(c)は(a)の代替栓の変形例を示す断面図である。
【図17】本発明において用いられる開栓部材の他の例を示す部分的な断面図である。
【符号の説明】
B        ボトル
B1       ボトルの頭部
B2       ボトルの開口部
C        ボトル栓
7        第1バルブ(代替栓、弁付きプラグ)
7b       排出弁
8        パッキン(Oリング)
10       栓交換装置
11       ホルダー体
13       取付口
13a      おねじ部
13b      装着孔
13c      貫通孔
14       移動台支持構造
15       保持部(旋回保持部)
15a      環状縁部
15c      凹部
16       固定リング
16a      環状突部
17       ガス通路
19       ガス供給口
19a      ガス導入口
21       チャンバー体
23       旋回移動台(旋回台)
23a      フランジ部
23b      外周部下面
24       第1気密塔
24a      第1気密室
24b      第1連通孔
24c      第1スクリューキャップ
24h      第1キャップ孔
25       第2気密塔
25a      第2気密室
25b      第2連通孔
25c      第2スクリューキャップ
25h      第2キャップ孔
27       開栓部材(コルクスクリュー)
28       第1支持構造
29       支持部材
29a      係合部材
31       第1ピストン
35       押し下げ部材
35a      係合部材(コネクター受け部)
37       第2ピストン
33       スクリューガイド
34       第2支持構造
39       スライダー
41       操作体
43       揺動レバー
43a      位置決め素子
45       リードスクリュー
45a      おねじ部
45b      ストレート部
45d      ストッパねじ
47       ハンドル
47a      めねじ部
48       切り換え部材
48a      孔部
49       軸受部材
51       コネクター
51a      圧入部
51b      コネクター部
51d      クランク状凹部
53       係合部材(コネクター受け部)
55       クラッチ機構
55a      クラッチ片
55c      押しボタン
55d      めねじ部
57       エアー抜き弁
85       ガス供給装置
86       ガス供給ホース
90       連結補助具
91       連結ナット
93       パッキン(広幅リング)
107      第1バルブ(代替栓、弁付きプラグ)
113      取付口
139      弾性体
151      詮交換装置
153      気密容器
155      取付口
157      ガス供給口
159      エアー抜き弁
163      コルクスクリュー(開栓部材)
165      操作体
166      リードスクリュー
167      代替栓
171      詮交換装置
172      代替栓
173      コルクスクリュー(開栓部材)
175      取付口
176      気密容器
177      ガス供給口
179      エア−抜き弁
190      連結補助具
191      連結ナット

Claims (16)

  1. 流体入りボトルの頭部開口部を閉鎖するボトル栓を、当該開口部に取付可能な代替栓と交換するボトルの栓交換装置であって、
    気密取付口を介して当該ボトルの頭部に着脱可能な気密容器と、
    当該気密容器内に劣化防止用ガスを供給するために当該気密容器に設けたガス供給口と、
    当該気密容器内にあるエアーを排出するために当該気密容器に設けたエアー抜き弁と、
    当該ボトル栓を取り外すための開栓部材を当該気密室内で支持するとともに、当該気密室内で気密保持しながら昇降可能な第1支持構造と、
    当該気密室内に収納させた起立姿勢の代替栓を当該頭部開口部に取り付けるために、当該気密室内で気密保持しながら昇降可能な第2支持構造と、
    当該第1支持構造及び当該第2支持構造を操作可能な操作体と、を有し、
    当該気密室の気密を保持しながら、当該第1支持構造又は当該第2支持構造を当該気密取付口を介して当該頭部開口部上に臨ませられるように、当該第1支持構造と当該第2支持構造との間で相互に位置交換可能に構成してあり、
    当該第1支持構造を臨ませたとき、当該操作体の操作による当該第1支持構造の下降と当該開栓部材の開栓作用により取り外した当該ボトル栓を、当該第1支持構造の上昇に伴い当該気密取付口を介して当該気密室内に引き入れ可能に構成してあり、
    当該第2支持構造を臨ませたとき、当該操作体の操作による当該気密室内に収納させた当該代替栓を、当該第2支持構造の下降に伴い当該気密取付口を介して当該頭部開口部に取り付け可能に構成してある
    ことを特徴とする栓交換装置。
  2. 流体入りボトルの頭部開口部を閉鎖するボトル栓を、当該開口部に取付可能な代替栓と交換するボトルの栓交換装置であって、
    上面開口の凹部を有する保持部と、当該ボトルの頭部外周面に気密状態で装着可能な筒状取付口と、当該凹部と当該筒状取付口の装着孔とを連通可能、かつ、当該ボトル詮及び代替栓が通過可能な貫通孔と、を備えたホルダー体と、
    当該保持部上に載置して凹部を閉鎖することにより当該凹部内にガス通路を形成可能であるとともに、当該ボトル栓及び代替栓が通過可能な連通孔を備えた移動台と、
    当該ガス通路と連通可能かつ劣化防止用ガスを供給可能なガス供給口と、
    当該移動台を、当該ガス通路の気密を保持しながら当該ホルダー体に対して第1位置と、当該第1位置以外の位置である第2位置との間で少なくとも相互に位置交換可能に支持する移動台支持構造と、
    当該移動台上に位置するとともに、当該連通孔を介して当該ガス通路と連通する気密室を有するチャンバー体と、
    当該気密室内のエアーを排出可能なエアー抜き弁と、
    当該ボトル栓を取り外すための開栓部材を当該気密室内で支持するとともに、当該気密室内で気密保持しながら昇降可能な第1支持構造と、
    当該気密室内に収納させた起立姿勢の代替栓を当該頭部開口部に取り付けるために、当該気密室内で気密保持しながら昇降可能な第2支持構造と、
    当該第1支持構造又は当該第2支持構造と選択的かつ着脱自在に連結して当該第1支持構造及び当該第2支持構造を操作可能な操作体と、を有し、
    当該移動台を移動させて当該第1位置に配し、かつ、当該第1支持構造に連結した当該操作体を操作したとき、当該第1支持構造の下降と当該開栓部材の回転とにより取り外した当該ボトル栓を、当該第1支持構造の上昇に伴い当該貫通孔及び当該連通孔を介して当該気密室内に引き入れ可能に構成してあり、
    当該移動台を移動させて当該第2位置に配し、かつ、当該第2支持構造に連結した当該操作体を操作したとき、当該気密室内に収納させた当該代替栓を、当該第2支持構造の下降に伴い当該連通孔及び当該貫通孔を介して当該頭部開口部に差し込み可能に構成してある
    ことを特徴とする栓交換装置。
  3. 請求項2において、前記チャンバー体が、第1気密室を有する第1気密塔と、第2気密室を有する第2機密塔と、により構成してあり、
    前記連通孔は、当該第1気密室と前記ガス通路とを連通する第1連通孔と、当該第2気密室と前記ガス通路とを連通する第2連通孔と、から構成してあり、
    当該第1連通孔が少なくとも当該ボトル栓を通過可能に、当該第2連通孔が少なくとも当該代替栓を通過可能に、それぞれ構成してある
    ことを特徴とする詮交換装置。
  4. 請求項2又は3において、連結補助具をも含み、
    当該連結補助具が、当該取付口の内周部と、当該ボトルの頭部の外周部との間に介在させたパッキンを含む
    ことを特徴とする栓交換装置。
  5. 請求項4において、前記連結補助具が、前記取付口の外周面に形成したネジ溝と螺合可能に構成した連結ナットをも含み、
    当該連結ナットの下端には、螺合させたのちに前記パッキンの下端と当接可能な環状フランジを設けてある
    ことを特徴とする栓交換装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれかにおいて、前記移動台が円盤体から構成してあり、
    前記移動台支持構造が、当該移動台を、前記保持部に対して前記第1位置と前記第2位置との間で水平方向に旋回可能に支持している
    ことを特徴とする詮交換装置。
  7. 請求項6において、前記移動台支持構造が、前記保持部の環状縁部と、当該環状縁部の上端面1と当接可能な移動台の外周部下面と、当該外周部下面より中心よりの位置から下方に延びて前記凹部内に嵌め込み可能に形成した環状のフランジ部と、当該移動台を当該保持部から離反しないように上から押さえ付けるための固定リングと、当該環状縁部の内周面と当該フランジ部の外周面との間の気密を保持するためのパッキンとにより構成してある
    ことを特徴とする詮交換装置。
  8. 請求項3乃至7のいずれかにおいて、前記第1支持構造が、気密保持状態の下に前記第1気密室内で昇降可能、かつ、前記開栓部材を中央部で回転可能に支持する第1ピストンを備えていることを特徴とする栓交換装置。
  9. 請求項2乃至請求項8のいずれかにおいて、前記操作体は、一端部を前記ホルダー体に揺動可能に支持された揺動レバーと、当該揺動レバーに摺動自在に装着してあるリードスクリューと、当該リードスクリューと前記第1支持構造又は前記第2支持構造を選択的に連結するコネクターと、を備えていることを特徴とする栓交換装置。
  10. 請求項2乃至請求項9のいずれかにおいて、前記操作体には、前記揺動レバーと前記リードスクリューとの間に移動ねじ機構を成立させるか否かを選択するクラッチ機構が設けてあることを特徴とする栓交換装置。
  11. 請求項10において、当該クラッチ機構は、当該リードスクリューのおねじ部と対向する位置にめねじ部を有する1対のクラッチ片と、これらのクラッチ片を当該リードスクリューから離れる方向に付勢する圧縮ばねと、当該各クラッチ片の外端部に設けてある押しボタンとを備えた手動クラッチであることを特徴とする栓交換装置。
  12. 流体が入っている詮付きボトルの当該ボトル栓を代替栓と交換するためのボトル栓交換装置であって、
    気密取付口を介して当該ボトルの頭部に着脱可能な気密容器と、当該気密容器内に劣化防止用ガスを供給するために当該気密容器に設けたガス供給口と、当該気密容器内にあるエアーを排出するために当該気密容器に設けたエアー抜き弁と、当該気密容器が、当該ボトル栓とともに収容する開栓部材と、当該ボトル栓を外すために当該栓外し部材を外部から操作可能とする操作体と、を備え、当該気密容器の少なくとも一部を可撓性部材により構成してあり、当該可撓性部材の可撓性を利用して、当該気密容器外部から外した当該ボトル栓の代わりに当該代替栓を当該ボトルの頭部に装着可能に構成してある
    ことを特徴とする詮交換装置。
  13. 請求項1乃至請求項11のいずれかにおいて、前記開栓部材がコルクスクリューであり、
    前記第1支持構造が当該コルクスクリューを回転可能に支持していることを特徴とする栓交換装置。
  14. 密閉された流体入りボトルのボトル栓と、代替栓とを交換するボトルの栓交換方法であって、
    劣化防止用ガスを充填してある気密容器内で当該ボトル栓を取り外す工程と、当該気密容器内に収納してある当該代替栓を当該ボトル栓の代わりに取り付ける工程と
    を含むことを特徴とする栓交換方法。
  15. 請求項14において、前記気密容器内の内部エアーを抜いた後に前記劣化防止用ガスを注入する工程とを含むことを特徴とする栓交換方法。
  16. 請求項14又は15のいずれかにおいて、前記ボトル栓を取り外す工程及び前記代替栓を取り付ける工程の進行中には、前記劣化防止用ガスの供給を継続させることを特徴とする栓交換方法。
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CN109442131A (zh) * 2018-12-26 2019-03-08 台州市金焰机械设备有限公司 一种开孔下堵一体机

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