JP2004042637A - 画像形成部材およびその形成方法 - Google Patents

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スレシュ サンダーラヤン
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Abstract

【課題】従来の画像形成ベースの欠点を克服する複合画像形成材料を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの画像形成層、ベースを含んでなり、前記ベースが独立気泡フォームコアシートならびにそれに接着された上部および下部フランジシートを含む画像形成部材であって、50〜250ミリニュートンの剛性を有し、そして導電性である画像形成部材。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成媒体に関する。好ましい態様では、本発明は、写真、インクジェット、感熱、および電子写真媒体用の支持体に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント画像形成支持体が画像形成用途の消費者に広く受け入れられるためには、支持体が、好ましい坪量、キャリパー(caliper)、剛性、平滑度、光沢、白色度、および不透明度の要件に合致しなければならない。「像形成媒体」の典型的範囲から外れた特性を持つ支持体は、消費者には受け入れられにくい。
【0003】
これらの基本的要件に加えて、画像形成用支持体は、支持体上への画像形成の方式に応じて他の特定の要件も適用される。例えば、写真ペーパーの作製の場合、写真ペーパーが、液体処理用薬剤に対して耐浸透性であり、深刻な画質損失を伴ったプリント境界上の汚れが存在することがないことが重要である。「写真品質」インクジェット紙の作製の場合、この紙がインクに容易に濡れ、高濃度のインクを吸収する能力を示し、迅速に乾くことが望ましい。インクが迅速に吸収されないと、この要素は後続のプリントに対して積み重ねられた場合に要素が互いにブロック(スティック)したり、汚れおよび不均一プリント濃度を示したりする。感熱媒体の場合、ドナーからの色素の転写を最大にする(より高い色飽和度をもたらす)ために支持体が断熱層を含むことが望ましい。
【0004】
従って、画像形成媒体が同時に幾つかの要件を満たすことが重要である。複数の要件を同時に満たすために当該技術分野で一般に用いらる技法は、各層が独立にまたは相乗的に異なる機能を果たす複数層を含む複合構造の使用によるものである。例えば、通常の写真ペーパーが、写真ペーパーに防水性を付与するように機能するとともに、感光性層を上に形成する平滑な表面も付与するポリオレフィン樹脂、典型的にはポリエチレンの層を適用させたセルロース紙ベースを含むことが知られている。また、例えば、米国特許5,866,282号明細書に記載されているような別の画像形成材料では、二軸配向ポリオレフィンシートが、セルロース紙に押出積層されてハロゲン化銀画像形成用層のための支持体を形成する。そこに記載された二軸配向シートは、共押出層と組み合わせて微小空隙層を有し、共押出層は、この微小空隙層の上下にTiO等の白色顔料を含有する。上述した複合画像形成支持体構造は、セルロース紙上に塗工されたキャスト溶融押出ポリエチレン層を用いる先行技術の写真ペーパー画像形成用支持体よりも、耐久性があり、鮮明で明るいことが見出された。また、例えば、米国特許5,851,651号明細書では、無機顔料およびアニオン有機バインダーを含む多孔質塗膜が、セルロース紙にブレード塗工されて「写真品質」インクジェット紙を形成している。
【0005】
上述したような画像形成支持体は全て、各層を製造して組立てるために複数の操作を必要とする。例えば、写真ペーパーは、典型的に、紙製造操作とその後のポリエチレン押出コーティング操作を必要とするか、または米国特許5,866,282号明細書に記載されるように、紙製造操作の後、積層操作がつづき、積層体はまた別の押出キャスト操作でつくられる。単一インライン製造法で製造でき、なおも画像形成ベースの厳しい特性および品質要件に適合する画像形成支持体のニーズがある。
【0006】
また、従来の画像形成ベースが原紙ベースからなることも知られている。例えば、現在製造されている典型的な写真ペーパーは、写真ペーパーの約75質量%は原紙ベースを含んでなっている。原紙ベースは一般的に、高弾性率、低コスト材料であるが、製紙方法に伴う深刻な環境問題を有する。より環境に優しい、別の原料および製造方法のニーズがある。さらに、環境に与える影響を最小にするためには、消費者によって評価される画像形成ベース特性、即ち、画像形成支持体の強度、剛性および表面特性を犠牲にすることなく、可能な場合は、原紙ベース含有率を減らすことである。
【0007】
上述の当然の帰結として重要なことは、写真ペーパーをリサイクルする能力である。現行の写真ペーパーは、ポリエチレンと原紙ベースを含んでなり、その場合、ポリマー回収プロセスまたは紙回収プロセスを使ってはリサイクルできないと言う理由で、それはリサイクルできない。非常に高いポリマー含量を有する写真ペーパーは、ポリマー回収プロセスを用いるリサイクルに向いている。
【0008】
現行の複合カラーペーパー構造は、製造、仕上げ、および現像処理操作を通して、一般的にカールする。このカールは主として、製造および乾燥操作時、ならびに保存操作時(コアセットカール)に、複合構造の種々の層に内蔵された内部応力のためである。さらに、複合構造の種々の層が、湿度に対して異なる感受性を示すので、画像形成ベースのカールはその周囲環境の湿度の関数として変化する。湿度の関数としてのカール感受性を最小化する、または理想的にはカール感受性を示さない画像形成支持体のニーズがある。
【0009】
画像形成媒体の厳しく且つさまざまな要件は、それ故、材料および加工技術の不断の発展を求めている。当該技術分野で「ポリマーフォーム」として知られているそのような一つの技法は、食品および飲料品の容器、包装、家具、電気器具などにおける重要な用途がこれまで見つかっている。
【0010】
ポリマーフォームは、気泡ポリマー、フォームプラスチック、または発泡プラスチックとも称される。ポリマーフォームは、連続している固体ポリマーマトリックスおよび気体相を含む、多相システムである。例えば、米国特許4,832,775号は、ポリスチレンフォーム基体、このポリスチレンフォーム基体の少なくとも1つの主面に適用された配向されたポリプロピレンフィルム、およびポリプロピレンフィルムをこのポリスチレンフォーム基体の主面に固定するアクリル系接着成分を含む、複合フォーム/フィルム構造を開示している。前記複合フォーム/フィルム構造は、熱成形のような従来の方法により造形することができ、優れたレベルの破壊抵抗、屈曲亀裂抵抗、耐脂性および耐摩耗性、防湿性、および弾力性を示す、カップ、ボウル、および皿に加え、カートンおよびコンテナを含む多くの種類の有用な商品を提供する。
【0011】
最近、独立気泡(closed cell)フォームコアシート、そしてそれに接着された上側および下側フランジシートを含んでなる、高剛性、優れた平滑度、高不透明度、および優れた湿度カール耐性を有する優れた画像形成支持体が、Dontula等によって2000年11月28日に出願された米国特許出願第09/723,518号明細書に記載されている。そのような画像形成支持体は、単一インライン操作で製造でき、そして効率良くリサイクルすることができる。しかし、そのような画像形成支持体は、製造、増感、仕上げおよび写真処理時に、従来の樹脂コートペーパーに比べて、高い静電気の発生と蓄積に曝される場合がある。その問題点は、その水分含量および塩含量のために本来的に導電性を有する紙とは異なり、フォームに基づく画像形成支持体が、疎水性且つ高絶縁性であり、それ故、容易に帯電することができるということによって生じる。支持体の高速搬送時の誘電性材料および摩擦電気帯電可能な搬送手段(例えば、ローラ)との摩擦のために、この静電気蓄積が生じる。帯電した支持体は、典型的な塗工現場の引火性溶剤の存在下での火災を生じるスパーク発生によって静電放電する場合がある。
【0012】
通常の写真用樹脂コートペーパープリントは、外部帯電防止層と組合せて導電性ペーパーコアを用いて静電気をコントロールする。ペーパーベース内部に塩および水分の添加、ならびに最外部裏面層上の低導電性層によってこれは実現される。そのような静電気コントロール手段は、一般的に湿度依存であり、低湿度条件下で、いくつかの問題を有する場合がある。そのような問題点には、静電気放電、感光性層の静電気マーキング、搬送時にプリントジャムを起こす場合がある静電気付着、ならびに別のプリント装置における複数シートフィードが含まれる。さらに、樹脂コート写真プリントに塩を添加すると、典型的なハロゲン化銀画像層において、化学層の処理を妨げることによる問題を生じる場合がある処理薬剤中に塩が漏れる場合がある。さらに、塩を添加すると処理薬剤に耐浸透性であるペーパーベースの能力を妨げる場合があり、プリントの端部に汚れを生じる場合がある。ポリマー画像形成要素は全て、内部に電荷を搬送または放出させる手段が無いので、静電気および電荷蓄積をコントロールする別の手段が必要である。
【0013】
さらに、全て合成のプリントペーパーのニーズは、感光性フィルム系ネガ型システムおよび他のペーパー系画像形成システムのニーズとは異なる。例えば、ハロゲン化銀プリントペーパーの写真感光度は、フィルム系システムの感光度よりは数倍小さい。フィルムハロゲン化銀システムの感受性は、より低感度のプリントペーパー系の感受性よりもはるかに高い。一方、プリントペーパー製品は、一般的に、非常に高速で製造される。このことは、写真材料が非常に高速でさまざまな組成からなるローラー間を写真材料を搬送するときに、帯電防止電荷制御系の性能要件に追加の独特な要求を突きつける。
【0014】
ウェブがローラー面から離れるとき、残留電荷が蓄積して、それが限界レベルに到達すると静電放電を起こす場合がある。伝統的なペーパー製品では、導電性は塩化合物によって提供されるが、このペーパーが処理される際に塩が外部帯電防止剤からいくらか漏れて、導電性が低下する。ペーパー製品は内部帯電防止剤を有するので、追加の静電気または電荷制御は紙の内部導電性によって提供される。全て合成のプリントペーパーでは、帯電防止特性は外部帯電防止剤によって提供され、処理後に実質的に変化しない静電気および電荷制御を提供することが重要である。
【0015】
非感光性画像形成要素の場合、内部(要素のコアまたはベース構造内)帯電防止剤または電荷蓄積を放出する手段が無いと、全て合成のプリントペーパーはロールにくっついて、ジャムおよび他の搬送問題ならびにペーパージャムを起こす場合がある複数シートのくっつきを生じることがある。いくつかの画像形成システムでは、ペーパーが加熱されそして感熱色素昇華の色素供与体のような別のウェブに押し付けられ接触させられる。このプロセスはシート対シートの分離スティッキング問題を生じるので、ウェブおよび特にプリントウェブに適当な静電気管理を提供することが重要である。
【0016】
電荷の管理および制御は非常に複雑であり、画像形成要素の製造および処理システム要件に依存するだけでなく、このシステムおよび画像形成要素の全体的な性能を最適化するためには、画像形成要素それ自体を同時に設計しなければならない。
【0017】
画像形成支持体、特に写真乳剤を有する場合、スパークすると、例えば、不規則カブリパターンまたはスタティックマークおよび画質の劣化等のさらなる問題を生じる場合がある。この静電気問題が、新規な乳剤の感度増加、塗工機速度の増加、および後塗膜乾燥効率の増大によってさらに悪化することが判った。塗工プロセスにおいて生成した電荷は、巻取りおよび巻出し操作時、塗工機内の搬送時およびスリット形成およびスプール等の仕上げ操作時に蓄積する場合がある。
【0018】
写真ペーパー用の帯電防止剤の多く、例えば、米国特許第5,244,728号、同第5,683,862号、同第5,955,190号および同第6,171,769号明細書に教示されている帯電防止剤は、通常、「処理耐性」が無い(それらが、湿式化学処理後にその導電性を失うことを意味する)。このことは、通常の写真ペーパーの場合ペーパーコアが電荷散逸のための導電手段を提供するので、その後の使用において容認することができる。しかし、フォームコアを含む画像形成支持体の場合、そのような帯電防止剤(処理耐性が無い)は、低湿度環境でプリントスティッキングおよびホコリ誘引に関連する障害をもたらす場合がある。
【0019】
従って、画像形成支持体の静電気特性を慎重にコントロールすることは、特に、支持体が高絶縁性フォームコアを含む場合、非常に重要な問題である。さらに、これらのフォーム系画像形成支持体の静電コントロールに適合する導電手段は、発塵またはトラックオフ、バックマーク保持、および継ぎ接ぎの無い搬送を含めた通常のカラーペーパー製品の全ての要件を満たさねばならない。
【0020】
【特許文献1】
米国特許第4,832,775号明細書
【特許文献2】
米国特許第5,244,728号明細書
【特許文献3】
米国特許第5,683,862号明細書
【特許文献4】
米国特許第5,719,016号明細書
【特許文献5】
米国特許第5,731,119号明細書
【特許文献6】
米国特許第5,851,651号明細書
【特許文献7】
米国特許第5,866,282号明細書
【特許文献8】
米国特許第5,888,643号明細書
【特許文献9】
米国特許第5,888,683号明細書
【特許文献10】
米国特許第5,939,243号明細書
【特許文献11】
米国特許第5,955,190号明細書
【特許文献12】
米国特許第6,025,119号明細書
【特許文献13】
米国特許第6,030,742号明細書
【特許文献14】
米国特許第6,060,229号明細書
【特許文献15】
米国特許第6,077,655号明細書
【特許文献16】
米国特許第6,096,491号明細書
【特許文献17】
米国特許第6,120,979号明細書
【特許文献18】
米国特許第6,124,083号明細書
【特許文献19】
米国特許第6,162,596号明細書
【特許文献20】
米国特許第6,171,769号明細書
【特許文献21】
米国特許第6,187,522号明細書
【特許文献22】
米国特許第6,190,846号明細書
【特許文献23】
米国特許第6,197,486号明細書
【特許文献24】
米国特許第6,207,361号明細書
【特許文献25】
米国特許第6,296,983号明細書
【特許文献26】
米国特許第6,537,656号明細書
【特許文献27】
特開平09−179241号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
単一インライン操作で製造でき、画像形成ベースの全ての要件に適合する複合材料のニーズがある。
使用する原紙ベースの量を減らした画像形成ベースのニーズがある。
また、効率良くリサイクルできる画像形成ベースのニーズがある。
また、周囲湿度の関数としてのカール傾向に耐性を有する画像形成ベースのニーズがある。
また、ベースを成功裏に製造、増感、仕上げ、写真処理および最終使用するために、静電気制御するニーズがある。
【0022】
従来の画像形成ベースの欠点を克服する複合画像形成材料を提供することが本発明の目的である。
湿度カールに耐性を有する複合画像形成材料を提供することが本発明の目的である。
単一操作のインラインで製造できる画像形成部材を提供することが本発明のもう一つの目的である。
リサイクルできる画像形成部材を提供することが本発明のもう一つの目的である。
画像形成ベースの優れた静電気特性を実現するように導電手段を備えた画像形成部材を提供することが本発明のさらなる目的である。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的を、少なくとも1つの画像形成層、ベースを含んでなり、前記ベースが独立気泡フォームコアシートならびにそれに接着された上部および下部フランジシートを含む画像形成部材であって、50〜250ミリニュートンの剛性を有し、そして導電性である画像形成部材によって達成することができる。
【0024】
また、本発明は、25〜175μmの厚みを有する独立気泡フォームコアシートを含む導電性ベースを供給すること、前記フォームコアシートの各面にフランジ材料を接着すること、そして少なくとも1つの画像形成層を加えることを含んでなる導電性画像形成部材の形成方法であって、前記画像形成部材が50〜250ミリニュートンの剛性を有する形成方法も提供する。
【0025】
本発明は、優れた画像形成支持体を提供する。特に、高剛性、優れた平滑性、高不透明度、および優れた湿度カール耐性を有する画像形成支持体を提供する。また、本発明は、単一のインライン操作で製造できる画像形成支持体を提供する。また、効率良くリサイクルできる画像形成支持体を提供する。さらに、導電手段を組み込むことによって、この画像形成部材を導電性とすることができる。さらにまた、そのような画像形成部材は、成功裏に製造、増感、仕上げ、写真処理および最終使用するための他の要件も満たす。
【0026】
本発明は多くの利点を有する。本発明は、極端な湿度に曝されたばあいにほとんどカールする傾向のない要素を生成する。この要素は単一のインライン操作で製造することができる。これによって、要素製造コストを大きく低下させ、原料ベースの非常に厳しい水分仕様および樹脂コーティング時にピットを最小限にする仕様を含めた現行世代の画像形成支持体の製造における欠点を除く。フォームコアの回りに必要な剛性を提供する両面上の高弾性率のフランジ層とともに、画像形成ベースのコアのところに発泡体を用いることが本発明の目的である。この方法を用いると、画像形成ベースの多くの新規な特徴を活用することができ、製造時の制限を除くことができる。本発明のさらなる利点は、導電手段を組み込むことによって達成することができ、静電気コントロールのためにこの要素を導電性とすることができる。そのような導電性要素は、早発のカブリのリスク無しに、製造、増感、そして仕上げをより高速とすることができる。本発明により処理耐性導電手段が付与されると、プリントくっつきおよびホコリ蓄積することなく、そのような要素の、取り扱い、操作および最終使用を確実に容易にする。これらの利点は以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の画像形成部材は、接着された上部および下部フランジシートを有するポリマーフォームコアを含んでなる。このコアのポリマーフォームは本当の発泡体であり、気泡ポリマー、発泡プラスチック、または気泡プラスチックとも呼ばれる。ポリマーフォームは、連続している固体ポリマーマトリックスおよび気体相を含む複相系である。これらのフォームは、空隙を有するポリマーまたは空隙を有する層(ポリマーマトリックスに非相溶性相または空隙誘導粒子を添加し、その後空隙誘導粒子の回りが延伸されるときマトリックスポリマーに空隙を創出する延伸が続き、仕上げられたシートの空隙内に空隙誘導粒子が残る)と同じ意味ではない。
【0028】
本発明のポリマーフォームコアは、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニルもしくは他の種類の典型的熱可塑性ポリマーのようなホモポリマー;それらのコポリマーもしくはそれらの配合物;または、固体ポリマーマトリックスおよび気体相の二相からなるよう発泡剤の使用により発泡されているポリウレタン、およびポリイソシアヌレートのような他の高分子系を含む。他の固体相も、このフォーム中に、有機(高分子状、繊維状)源または無機(ガラス、セラミック、金属)源である充填剤の形で存在することができる。これらの充填剤は、フォームの物理的、光学的(明度、白色度、および不透明度)、化学的、または加工上の特性の増強のために使用することができる。
【0029】
これらのポリマーの発泡は、いくつかの機械的、化学的または物理的手段を用いて行うことができる。機械的方法は、気体を、ポリマーの溶融体、溶液または懸濁液中にホイップすることを含み、次に触媒作用もしくは加熱のいずれかまたは両方により硬化され、その結果気体の泡をマトリックス中に捕獲させる。化学的方法は、加熱によるか、または重合時の発熱反応を通じ、窒素または二酸化炭素のような気体を発生する化学発泡剤の熱分解のような技法を含む。物理的方法は、系圧低下時のポリマー塊中に溶解した気体の膨張;フルオロカーボンもしくは塩化メチレンのような低沸点液体の気化、またはポリマーマトリックスへの中空微小球の混入のような技法を含む。発泡技法の選択は、望ましいフォーム密度低下および望ましい特徴および製造方法によって指定される。
【0030】
好ましい本発明の態様では、ポリエチレンおよびポリプロピレンのようなポリオレフィン、それらの配合物およびそれらのコポリマーは、炭酸水素ナトリウムおよびそのクエン酸との混合物、有機酸塩、アゾジカーボンアミド、アゾビスホルムアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノベンゼン、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、N,N’−ジニトロソペンタメチルテトラアミン(DNPA)、水素化ホウ素ナトリウム、および当該技術分野において周知のその他の発泡剤などの化学発泡剤と共に、このフォームコア中のマトリックスポリマーとして使用される。好ましい化学発泡剤は、炭酸水素ナトリウム/クエン酸混合物、アゾジカーボンアミドであるが;しかしその他のものも使用することができる。必要であるならば、これらの起泡剤は、補助起泡剤、成核剤、および架橋剤と共に使用することができる。
【0031】
本発明のフランジシートは、曲げ弾性率、キャリパー、表面粗さ、ならびに測色および不透明度のような光学特性の特定の要件を満足するように選択される。フランジ部材は、フランジ表皮シートと一緒にフォームコアを製造することによってフォームコアと一体形成することができ、また、フォームコア材料に積層することができる。コアとフランジ部材の一体押出がコストのためには好ましい。積層技法は、広範な特性および材料をスキン材料のために使用可能とする。
【0032】
画像形成要素は、一定範囲の剛性およびキャリパーに限定される。一定の最低剛性を下回る剛性では、要素に、写真仕上げ装置、特に高速写真処理装置を通しての搬送時のプリント段積み適性およびプリント移送性に関する問題が生じる。ほとんどの写真仕上げ装置を通しての効果的搬送に必要な好ましい最低の横方向剛性60ミリニュートンが存在すると考えられる。一定の最大値を超える剛性では、要素に、写真仕上げ装置を通しての搬送時に、切断、穿孔、縦割れ、細断の問題が生じる場合がある。写真仕上げ装置を通しての効果的搬送時に最大の好ましいマシン方向の剛性300ミリニュートンが存在すると考えられる。写真仕上げ装置を通しての同じ搬送理由のために、画像形成要素のキャリパーは好ましくは75μm〜350μmに限定されることも望ましい。
【0033】
画像形成要素は、典型的には消費動向および現行の処理マシン制限により、剛性範囲を約50ミリニュートン〜250ミリニュートンに、およびキャリパー範囲を約100μm〜400μmに限定限定される。本発明の要素の設計では、画像形成要素の剛性と、フォームコアのキャリパーおよび弾性率と、フランジシートの弾性率との間に一定の関係がある。即ち、所定のコア厚で、要素の剛性を、フランジ要素のキャリパーを変更、そして/またはフランジ要素の弾性率を変更、そしてまたはフォームコアの弾性率を変更することによって変えることができる。
【0034】
画像形成要素の目標とする全体的な剛性およびキャリパーが特定される場合は、所与のコア厚およびコア材料において、フランジ要素の目標キャリパーおよび弾性率が暗黙のうちに束縛される。反対に、フランジシートの所与キャリパーおよび弾性率のために、画像形成要素の目標剛性およびキャリパーを付与する場合、コア厚およびコア弾性率が暗黙のうちに束縛される。
【0035】
フォームコアキャリパーおよび弾性率ならびにフランジキャリパーおよび弾性率の好ましい範囲は次のとおりである。本発明のフォームコアの好ましいキャリパーは、200μm〜350μmの範囲であり、本発明のフランジシートのキャリパーは10μm〜175μmの範囲であり、本発明のフォームコアの弾性率は30MPa〜1000MPaの範囲であり、そして本発明のフランジシートの弾性率は700MPa〜10500MPaの範囲である。それぞれの場合において、(a)消費者動向、(b)製造可能性、および(c)材料選定のために上述した範囲が好ましい。好ましい態様では、画像形成部材は100〜400μmの厚みを有するベースを含んでなる。フランジおよびコア材料、弾性率、ならびにキャリパーの最終的な選定は目標とする全体的な要素の剛性およびキャリパーの問題となることに留意されたい。
【0036】
コア材料の選定、密度低下(発泡)の範囲、および添加物/処理(例えば発泡体の架橋等)の使用が、フォームコア弾性率を決定する。フランジ材料および処理(例えば、ペーパーベースの場合の補強剤の添加またはポリマーフランジ材料の場合の充填剤の使用)が、フランジ弾性率を決定する。好ましい態様では、フォームコアの弾性率は、フランジ層または複数のフランジ層の弾性率よりも小さいであろう。
【0037】
例えば、目標とする剛性の下限(50ミリニュートン)およびキャリパーの下限(100μm)のところで、キャリパー50μmおよび弾性率137.9MPaの典型的なポリオレフィンフォームを用いると、フランジシートキャリパーはコアの各面において25μmまで抑制してもよく、フランジ弾性率は10343MPaであるのがよい。また、例えば、目標とする剛性の上限(250ミリニュートン)およびキャリパーの上限(400μm)のところで、キャリパー300μmおよび弾性率137.9MPaの典型的なポリオレフィンフォームを用いると、フランジシートキャリパーはコアの各面において50μmまで抑制してもよく、フランジ弾性率は1034MPa(ポリオレフィンフランジシートを用いて合致できる特性)であるのがよい。
【0038】
好ましい態様では、上部および下部フランジシートは、それぞれ独立気泡フォームコアシートの弾性率よりも大きな弾性率を有する。本発明の好ましい積層形態では、用いられるフランジシートは紙を含む。本発明の紙は、標準連続長網抄紙ワイヤマシンまたは他の近代的紙製造機で製造することが可能である。紙を生成することが技術上知られているいずれのパルプも本発明において用いることができる。漂白硬木化学クラフトパルプは、強度を維持しつつ、輝度、良好な出発表面および良好な構成体を提供するので好ましい。本発明に有用な紙フランジシートは、要素全体の厚みが、画像形成要素の消費者にとって好ましい範囲に入るので、また現行装置での処理方法に好ましい範囲に入るので、25μm〜100μmの間、好ましくは、30μm〜70μmの間のキャリパーとなることができる。紙フランジシートは、画像を見ることを妨げないように「滑らか」でなければならない。疎水性(サイジング)、湿潤強度および乾燥強度を付与する化学添加剤を必要に応じて用いることができる。光学的特性を強化するとともに必要に応じてコストを下げるために、TiO、タルク、CaCO、クレイ等の無機充填材料を用いることができる。色素、殺生剤、処理化学薬品なども必要に応じて用いることができる。紙は、乾式カレンダリングまたは湿式カレンダリング等の平滑化操作およびインライン紙コーターまたはオフライン紙コーターで塗工にかけることができる。
【0039】
本発明のもう一つの好ましい実施形態では、用いられるフランジシートは、延伸されているか、または配向されている高密度ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリスチレン、それらのブレンドまたはそれらのコポリマー等の高弾性率ポリマー(好ましくは、700MPa〜10500MPa)を含む。このポリマーの弾性率を高めるため、好ましくは、好ましくは、700MPa〜10500MPaに高め、そして不透明度および平滑度等の他の特性を高めるために、好適な充填材料で充填することができる。一般に用いられる無機充填剤材料の一部は、タルク、クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マイカ、水酸化アルミニウム(三水和物)、ウォラストナイト、ガラス繊維、ガラス球、シリカ、種々のシリケートおよびカーボンブラックとなることができる。用いられる有機充填剤の一部は、木紛、ジュート繊維、サイザル繊維およびポリエステル繊維となることができる。好ましい充填剤は、優れた弾性率を提供して特性を高めるので、タルク、マイカおよび炭酸カルシウムである。本発明に有用なポリマーフランジシートは、10μm〜150μmの間、好ましくは35μm〜70μmのキャリパーとなることができる。
【0040】
製造方法
本発明の要素をいくつかの異なる製造方法を用いて作製することができる。要素の同時押出、急冷、配向、およびヒートセットは、例えばフラットシート法またはバブル法もしくはチューブラ法によるような、配向シートの製造に関して当該技術分野において公知のいずれかの方法により達成することができる。フラットシート法は、配合物をスリットダイを通して押出し、この押出されたウェブをチルド注型ドラム上で迅速に急冷し、その結果、要素のフォームコア構成材料および重合性一体式フランジ構成材料がそのガラス凝固温度以下で冷却されることを要する。発泡剤を含有してない外側フランジ形成ポリマー流を用いて、複式ストリームダイを通してフランジ構成材料を押し出すことができる。あるいは、発泡剤含有ポリマーの表面を冷却して、表面発泡を防止してフランジを形成することができる。次に急冷されたシートは、マトリックスポリマーのガラス転移温度以上かつ融点以下の温度で互いに直交方向へ延伸することにより二軸配向される。シートは、一方向へ延伸され、次に第二の方向へ延伸してもよく、もしくは両方向へ同時に延伸してもよい。シートが延伸された後、これは延伸の両方向への収縮に対してシートをある程度拘束しながら、ポリマーの結晶化またはアニーリングに十分な温度に加熱することによりヒートセットすることができる。
【0041】
この要素は、好ましくは、少なくとも3層、フォームコアおよび各側のフランジ層を有することが説明されているが、これは更に当該要素の特性を変更するために利用される追加層を備えることもできる。画像形成要素は、接着および外観を改善する表面層と一緒に形成することができる。
【0042】
印刷性能を含むシートの特性を改善するために、蒸気障壁を提供するために、熱封止可能とするために、または支持体もしくは感光性層に対する接着改善のために、用いることができるいくつかの塗膜を用いて、同時押出および配向プロセス後にまたはキャスティングと完全配向との間に、これらの要素を、塗工または処理することができる。この例は、印刷性能のためのアクリル系塗膜、ヒートシール特性のためのポリ塩化ビニリデン塗膜がある。更なる例は、印刷性能または接着性を改善するための、火炎処理、プラズマ処理またはコロナ放電処理を含む。
【0043】
また、この要素を押出積層法で作製してもよい。押出積層法は、本発明に用いられる紙またはポリマーフランジシートおよびフォームコアを、それらの間に接着剤を塗布することにより一緒にし、その後それらを2本のローラー間のようなニップにおいて加圧することにより行われる。接着剤は、フランジシートまたはフォームコアのいずれかに、それらがニップに送られる前に塗布することができる。好ましい形態では、接着剤を、フランジシートおよびフォームコアと同時にニップ内に適用する。この接着剤は、この要素に有害な作用を及ぼさないいずれの好適な材料にもなることができる。好ましい材料は、フォームコアおよびフランジシートの間においてニップに配置された時点で融解されるポリエチレンである。また添加剤を、接着剤層へ加えてもよい。系の光学性能を改善するために当該技術分野において使用される公知の材料を使用することができる。TiOの使用が好ましい。また積層プロセスの間、得られる積層受容体支持体のカールを最小にするために、フランジシートの張力制御を維持することが望ましい。
【0044】
フォームコアの仕様には、25μm〜350μmのフォームコアの好適なキャリパー範囲を含むことができる。好ましい要素全体のキャリパー範囲が100μm〜400μmであるので、好ましいキャリパー範囲は、50μm〜200μmである。フォームコアの密度減少の範囲は20%〜95%となることができる。密度減少の好ましい範囲は、40%〜70%である。これは、高い密度減少(70%超)の均一な製品を製造することが困難だからである。密度減少は固体ポリマーと特定のフォームサンプルとの差の百分率である。また、密度減少が40%未満の製品を製造することは経済的でない。
【0045】
本発明の別の態様では、用いられるフランジシートは、一方の側にある紙およびもう一方の側にある高弾性率ポリマー材料を含んでなる。別の態様では、一体型スキンが一方の側にあり、フォームコアのもう一方の側に積層された別のスキンがあることもできる。紙および高弾性率ポリマー材料のキャリパーは、画像形成要素の全体剛性が好ましい範囲内にあるようにそれぞれの曲げ弾性率によって決定され、そして中心軸の回りの曲げモーメントをバランスさせて過度のカールを防止することができる。
【0046】
剛性およびキャリパーに加え、画像形成要素は、望ましい表面平滑度ならびに不透明度および測色(colorimetry)のような光学特性の制限に対する適合を必要とする。好ましくは、画像形成部材は上部表面および下部表面を有し、ベースの上部表面および下部表面の少なくとも一方は、0.1μm〜1.1μmの平均表面粗さを有する。表面平滑度の特性は、フランジシート製造の操作時(例えば、紙製造時または配向ポリスチレンのような配向ポリマーの製造時)に適合させることができる。あるいは、表面模様付きチルドロールとの接触時、フランジシート上へのポリエチレンなどのポリマーの追加層(複数可)のコーティングによるかまたは当業者には公知である同様の技法により適合させることができる。不透明度および測色のような光学特性は、二酸化チタンおよび炭酸カルシウムのような充填剤材料ならびに着色剤、色素および/または蛍光増白剤または当業者に公知の他の添加剤の適切な使用により適合させることができる。不透明度は、ASTM法E308−96に従って測定することができる。ベースがこの試験方法で80%〜99%の不透明度を有することが好ましい。
【0047】
ポリエチレンのように、これらの充填剤は、フランジまたは上塗り層、即ち、表面オーバーコート(SOC)層中に存在することができる。一般に、カラープリント画像形成材料に関するベース材料は、白色であり、好ましくはわずかな青色が画像中の白色を好ましい白色とするので、淡青色を有することが可能である。例えば二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、二酸化ジルコニウム、鉛白、硫酸鉛、塩化鉛、アルミン酸鉛、フタル酸鉛、三酸化アンチモン、ホワイトビスマス、酸化錫、ホワイトマンガン、ホワイトタングステンおよびそれらの組合せのようないずれか適当な白色顔料を、ポリオレフィン層に混入することができる。この顔料は、通常フランジまたは樹脂コート層中に分散されるいずれの形態でも使用される。好ましい顔料は二酸化チタンである。さらに、「リサーチディスクロージャー」第308号、1989年12月、刊行物308119、第V段、998頁に説明されたものを含む好適な蛍光増白剤を、ポリオレフィン層中で使用することができる。
【0048】
さらに、プラスチック要素における、酸化防止剤、スリップ剤または滑剤、および光安定剤等、ならびに紙要素における、殺生剤などの様々な添加剤を使用することが必要な場合もある。これらの添加剤を加えて、改良、中でも充填剤および/または着色剤の分散性の改良、ならびに加工処理時の熱および色安定性の改良、そして完成製品の量産性および長寿命を改善することができる。例えば、ポリオレフィン塗膜は、4,4’−ブチリデン−ビス(6−tert−ブチル−メタ−クレゾール)、ジ−ラウリル−3,3’−チオプロピオン酸エステル、N−ブチレート−p−アミノフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2−ジ−tert−ブチル−4−メチル−フェノール、N,N−ジサリチリデン−1,2−ジアミノプロパン、テトラ(2,4−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ジフェニルジホスホナイト、オクタデシル3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシルフェニルプロピオン酸エステル)、それらの組合せなどのような酸化防止剤;高級脂肪族酸の金属塩、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、オクチル酸ジルコニウム、ラウリン酸ナトリウム、ならびに安息香酸の塩、例えば安息香酸ナトリウム、安息香酸カルシウム、安息香酸マグネシウム、および安息香酸亜鉛などの、熱安定化剤;好ましい例は、ポリ{[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチルアミノ}−1,3,5−トリアジン−4−ピペリジニル)−イミノ]−1,6−ヘキセニジル[{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]}(Chimassorb(商標)944LD/FL)であるヒンダードアミン光安定剤(HALS)のような、光安定剤を含むことができる。
【0049】
本発明による導電手段は、画像形成要素に導電性物質を混ぜることによって実現することができる。導電手段含有層は帯電防止層としても知られている。導電性材料は2つの大きな群に分けることができる、即ち、(i)イオン伝導体と、(ii)電子伝導体である。イオン伝導体では、帯電した化学種が電解質を通ってバルク拡散することによって電荷が運ばれる。この場合、抵抗率は、温度と湿度に依存する。比較的安価であるが、イオン伝導体の多くは水溶性であり、湿式写真処理中に帯電防止層から浸出して、帯電防止作用が低下する場合がある。電子伝導体の導電率は、イオン移動度よりもむしろ電子移動度に依存するので、湿度とは無関係である。通常、処理耐久性を有するが、電子電導材料は高価である場合があり、着色、脆性の増加及び接着性の低下等の好ましくなく物性を付与する場合がある。
【0050】
共役導電性ポリマー、導電カーボン粒子、結晶性半導体粒子、アモルファス半導体フィブリル、および連続金属または半導体薄膜等の電子導電体を本発明に用いて、湿度非依存性、処理耐久性の帯電防止を付与することができる。種々のタイプの電子導電体の中で、電子導電性金属含有粒子(例えば、半導体金属酸化物)、および電子導電性ポリマー(例えば、置換または非置換のポリチオフェン、置換または非置換のポリピロール、および置換または非置換のポリアニリン)が、本発明には特に効果的となることができる。
【0051】
本発明に用いることができる導電性金属含有粒子の例には、導電性結晶性無機酸化物、導電性金属アンチモン酸塩および導電性無機非酸化物が含まれる。結晶性無機酸化物は、米国特許第4,275,103号、同4,394,441号、同4,416,963号、同4,418,141号、同4,431,764号、同4,495,276号、同4,571,361号、同4,999,276号、および5,122,445号明細書に記載されているように、酸化亜鉛、チタニア、酸化スズ、アルミナ、酸化インジウム、シリカ、マグネシア、酸化バリウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、および酸化バナジウムまたはそれらの複合酸化物から選択することができる。
【0052】
導電性結晶性無機酸化物は、0.01〜30モル%の範囲で「ドーパント」を含んでもよく、好ましいドーパントは、酸化亜鉛の場合はアルミニウムまたはインジウム、チタニアの場合は二オブまたはタンタル、そして酸化スズの場合はアンチモン、二オブまたはハロゲンである。あるいは、当該技術分野で周知の方法によって酸素欠陥を形成して、導電率を高めることができる。米国特許第5,484,694号明細書に教示するように、少なくとも8原子%のアンチモンドーピング量で、100Å未満のX線結晶サイズおよび15nm未満で且つX線結晶サイズよりより小さくないの平均等価球径を有するアンチモンドープ酸化スズの使用が具体的に考えられる。
【0053】
帯電防止層に使用できる、特に有用な、電子導電性金属含有粒子には、針状ドープ金属酸化物、針状金属酸化物粒子、酸素欠陥含有針状金属酸化物が含まれる。このカテゴリーでは、その入手可能性から、針状ドープ酸化スズ粒子、特に針状アンチモンドープ酸化スズ粒子、針状二オブドープ二酸化チタン粒子が好ましい。好ましくは、前述の針状導電性粒子は、0.02μm以下の断面直径を有し、5:1以上のアスペクト比を有する。本発明に有用なこれらの針状導電性粒子のいくつかは、米国特許第5,719,016号、同第5,731,119号、同第5,939,243号明細書およびそこに記載された文献に記載されている。
【0054】
使用する場合、本発明に使用する乾燥帯電防止層中の針状電子導電性金属酸化物粒子の体積分率は、最適物性の場合、1〜70%、好ましくは5〜50%の範囲である。非針状電子導電性金属酸化物粒子の場合、体積分率は、最適特性の場合、15〜90%、好ましくは20〜80%の範囲である。
【0055】
本発明は、導電剤が、酸化バナジウムリボンまたは繊維を含む酸化バナジウムゲルのような導電性「非晶質」ゲルを含む場合も適用できる。そのような酸化バナジウムゲルは、米国特許第4,203,769号明細書に記載するような溶融急冷、ドイツ国特許第4,125,758号明細書に記載するようなイオン交換、またはWO93/24584号明細書に記載するようなバナジウムオキソアルコキシドの加水分解と含めた種々の方法によって調製することができるが、これらの方法に限定するものではない。この酸化バナジウムゲルを、好ましくは、銀でドープして導電性を高めてもよい。文献上周知の酸化バナジウムを調製する別の方法には、バナジウムまたは五酸化バナジウムと過酸化水素との反応およびVOOAcまたはバナジウムオキシクロリドの加水分解が含まれる。
【0056】
本発明に好適な導電性金属アンチモン酸塩には、例えば、米国特許第5,368,995号およぎ同第5,457,013号明細書に記載するものが含まれる。好ましい導電性金属アンチモン酸塩は、ルチル型またはルチル関連結晶構造を有し、M+2Sb+5 (ここで、M+2=Z+2、Ni+2、Mg+2、Fe+2、Cu+2、Mn+2、Co+2)またはM+3Sb+5(ここで、M+3=In+3、Al+3、Sc+3、Cr+3、Fe+3)で表すことができる。いくつかのコロイド状導電性金属アンチモン酸塩分散物が、水性または有機分散物の形態で日産化学株式会社から市販されている。あるいは、米国特許第4,169,104号および同第4,110,247号明細書には、アンチモン酸カリウムの水溶液を適当な金属塩(例えば、塩化物、硝酸塩、硫酸塩)の水溶液で処理して、適当な処理法で導電性金属アンチモン酸塩に転換可能な対応する不溶性水和物のゼラチン状沈殿物を形成することによる、M+2Sb+5 の調製法が記載されている。使用する場合、乾燥帯電防止層中の導電性金属アンチモン酸塩の体積分率は、15〜90%の範囲となることができる。しかし好ましくは、最適物性の場合、20〜80%の範囲である。
【0057】
本発明の導電性粒子としての使用に好適な導電性無機非酸化物には、金属窒化物、金属ホウ化物および金属ケイ化物が含まれ、針状または非針状形態となることができる。これらの無機非酸化物の例には、窒化チタン、ホウ化チタン、炭化チタン、ホウ化二オブ、炭化タングステン、ホウ化ランタン、ホウ化ジルコニウム、およびホウ化モリブデンが含まれる。導電性カーボン粒子の例には、カーボンブラックおよびカーボン繊維または単壁もしくは多壁形状のナノチューブが含まれる。そのような好適な導電性炭素粒子の例は、米国特許第5,576,162号およびそこに記載されている文献に見ることができる。
【0058】
本発明の帯電防止層への混入に好ましい好適な導電性ポリマーは、米国特許第6,025,119号、同第6,060,229号、同第6,077,655号、同第6,096,491号、同第6,124,083号、同第6,162,596号、同第6,187,522号、および同第6,190,846号明細書に記載されたもののような電子導電性ポリマーである。これらの電子導電性ポリマーには、置換または非置換のアニリン含有ポリマー(米国特許第5,716,550号、同第5,093,439号、および同第4,070,189号明細書に記載)、置換または非置換のチオフェン含有ポリマー(米国特許第5,300,575号、同第5,312,681号、同第5,354,613号、同第5,370,981号、同第5,372,924号、同第5,391,472号、同第5,403,467号、同第5,443,944号、同第5,575,898号、同第4,987,号042および同第4,731,408号明細書に記載)、置換または非置換のピロール含有ポリマー(米国特許第5,665,498号および同第5,674,654号明細書に記載)、およびポリイソチアナフテンまたはそれらの誘導体が含まれる。
【0059】
これらの導電性ポリマーは有機溶媒もしくは水またはそれらの混合物に溶解性または分散性となることができる。本発明に好ましい導電性ポリマーには、それらの色のために、ポリピロールスチレンスルホネート(米国特許第5,674,654号明細書では、ポリピロール/ポリスチレンスルホン酸と称せられている)、3,4−ジアルコキシ置換されたポリピロールスチレンスルホネート、および3,4−ジアルコキシ置換されたポリチオフェンスチレンスルホネートが含まれる。最も好ましい、置換された電子導電性ポリマーには、その比較的大量での明らかな入手可能性のために、ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェンスチレンスルホネート、例えば、Bayton(商標)P(Bayer Co.製)が含まれる。本発明の乾燥帯電防止層中の導電性ポリマーの質量%は、1〜99%の範囲であるが、好ましくは、最適物性のためには2〜30%の範囲である。
【0060】
湿度依存ではあるが、イオン性導電体は電子導電体よりも伝統的にコスト効率が高く、反射型画像形成媒体(例えば、印画紙)において広範な用途が見出されている。そのようなイオン性導電体を本発明の帯電防止層に導入することができる。イオン性導電体は、無機および/または有機塩を含むことができる。アルカリ金属塩、特に多酸のものが有用となることができる。アルカリ金属には、リチウム、ナトリウムまたはカリウムを含むことができ、多酸にはポリアクリル酸またはポリメタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、ポリスルホン酸またはこれらの化合物の混合ポリマー、ならびにセルロース誘導体を含むことができる。ポリスチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸のアルカリ塩またはスルホン酸アルカリセルロースがその性能のために好ましい。
【0061】
米国特許第4,542,095号および同第5,683,862号明細書に記載されている重合されたアルキレンオキシドとアルカリ金属塩との組合せも好ましい選択である。好ましいアルキレンオキシドには、例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、およびポリエチレンオキシドの共重合体が含まれる。その性能とコストのために、特に、ポリエチレンエーテルグリコールおよ硝酸リチウムの組合せ好ましい選択となることができる。また、好ましいものは、電子導電性の剛性または天然のスメチッククレー等の無機粒子である。本発明の用途にとりわけ好ましいものは、米国特許第5,683,862号、同第5,869,227号、同第5,891,611号、同第5,981,126号、同第6,077,656号、同第6,120,979号、同第6,171,769号およびそこに記載されている文献に開示されているイオン導電体である。
【0062】
静電気散逸可能な界面活性剤も本発明の用途に好適となることができる。そのような界面活性剤は、通常、高極性化合物であって、米国特許第6,136,396号に記載されているように、アニオン性、カチオン性、または非イオン性となることができ、またはそれらの混合物となることができる。アニオン性界面活性剤の例には、鎖中に4つ以上の炭素原子を含むアルキル基を有する、アルキルスルフェート、アルキルスルホネートおよびアルキルホスフェートを含むもののような化合物が含まれる。カチオン性界面活性剤の例には、鎖中に4つ以上の炭素原子を含むアルキル基を有する、オニウム塩、特に、四級アンモニウム塩またはホスホニウム塩等の化合物が含まれる。非イオン性界面活性剤の例には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンおよびポリエーテル、ならびにアミン類、酸および鎖中に4つ以上の炭素原子を含むアルキル基を有する脂肪酸エステル等の化合物が含まれる。本発明に従って、界面活性剤もバランスを変えるために有効に用いることができる。この場合、好適な界面活性剤を、表面に生成した摩擦電気と逆のバランスをとるように選定することができる。
【0063】
電導剤の他に、本発明の帯電防止層は、好ましくは、好適なポリマーバインダーを含んで、接着、摩耗耐性、バックマーク保持等の物性を実現することができる。ポリマーバインダーは、具体的なニーズに基づいていずれのポリマーにもなることができる。バインダーポリマーは、水溶性ポリマー、親水性コロイドまたは水不溶性ポリマー、ラテックスまた分散物の1つまたは複数となることができる。特に好ましいものは、エチレン系不飽和モノマー、例えば、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸またはメタクリル酸およびそれらの誘導体、オレフィン、塩素化オレフィン、(メタ)アクリロニトリル、イタコン酸およびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、ビニルハロゲン化物、ビニリデンハロゲン化物、一級アミン付加塩を有するビニルモノマー、アミノスチレン付加塩を有するビニルモノマー等から調製される重合体および共重合体からなる群より選ばれるポリマーである。また、ポリウレタンおよびポリエステル等のポリマーも含まれる。特に好ましいバインダーポリマーは、その優れた接着性のために、米国特許第6,171,769号、同第6,120,979号、および同第6,077,656号明細書に記載されているものである。
【0064】
帯電防止層に導入できる導電性粒子は粒径または形状において限定されない。粒子形状は、繊維上、ホイスカ状、管状、板状またはリボン状等の略球形または等軸粒子から高アスペクト比粒子にわたることができる。さらに、上述の導電性粒子は、種々の他の粒子(形状または組成は特に限定されない)の上に塗布することができる。例えば、導電性無機材料を、非導電性のシリカ、アルミナ、チタニア、およびマイカ粒子、ホイスカまたは繊維の上に塗布することができる。
【0065】
本発明の帯電防止層は、好ましくは、コロイドゾルを含み、それは導電性であっても無くてもよいが、耐久性、粗さ、摩擦係数等の物性を改善し、またコストを低減する。本発明に使用するコロイドゾルは、液体媒体、好ましくは水に微細分割された無機粒子を含む。最も好ましくは無機粒子は金属酸化物系である。そのような金属酸化物には、酸化スズ、チタニア、酸化アンチモン、ジルコニア、酸化セリウム、イットリア、ケイ酸ジルコニウム、シリカ、アルミナ、ベーマイトのようなアルミニウム改質シリカ、ならびに周期律表のIII族およびIV族の他の金属酸化物およびそれらの混合物が含まれる。無機金属酸化物ゾルの選定は、所望の特性とコストとの最終的なバランスによる。炭化ケイ素、窒化ケイ素およびフッ化マグネシウム等の無機粒子は、ゾル形態のときは本発明においても有用となることができる。ゾルの無機粒子は100nm未満、好ましくは70nm未満、最も好ましくは40nm未満の平均粒径を有する。本発明に有用な多種多様のコロイドゾルが、DuPont社、Nalco Chemical社およびNyacol Products Inc.から市販されている。
【0066】
前述したゾルの無機粒子の質量%は、所望の物性を達成する本発明の乾燥帯電防止層の、好ましくは少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%である。
【0067】
一つの態様では、帯電防止層を、周知の塗工方法によって水性または非水性の塗布組成物から形成することができる。環境上の理由のために、水性塗工が好ましい。塗工方法には、ホッパー塗工法、ロッド塗工法、グラビア塗工法、ローラー塗工法、スプレー塗工法等が含まれるが、これらに限定されない。帯電防止層を形成するため塗布組成物を付着させることができる表面を、接着を改善するために、当該技術分野で公知の手段、例えば、酸エッチング、フレーム処理、コロナ放電処理、グロー放電処理で処理することができ、また、好適なプライマ層で被覆することができる。しかし、接着促進のためにはコロナ放電処理が好ましい手段である。
【0068】
別の態様では、帯電防止層を、押出、共押出(延伸してもしなくてもよい)、射出成形、ブロー成形、および積層等の熱処理で形成することができる。熱処理を要する場合、導電性材料が熱処理可能であることが好ましいであろう。溶融処理可能な導電性ポリマー材料が米国特許第6,197,486号、同第6,207,361号明細書および米国特許出願第09/853,846号(Majumdar等、2001年5月11日出願)、米国特許出願第09/853,905号(Majumdar等、2001年5月11日出願)、米国特許出願第09/853,515号(Majumdar等、2001年5月11日出願)各明細書に開示されており、これらの用途に好ましい。そのようなポリマー材料には、ポリエーテル基を有するもの、例えば、ポリエーテルブロックポリアミド、ポリエーテル エステルアミド、ポリアルキレングリコール部分を有するポリウレタンが含まれ、熱処理可能なオニウム塩を含んでも含まなくてもよい。置換または非置換のポリアニリンもこの目的に好適となることができる。所望の物性を達成するために、溶融処理可能な導電性材料を、当該技術分野で公知の1種以上のマトリックスポリマーおよび相溶化剤と混合することが好ましい。
【0069】
本発明の帯電防止層は、特定の目的のためにいくつかの添加物を含むことができる。これらの添加物には、ざらつきを付与する成分(例えば、米国特許第5,405,907号明細書を参照されたい)、界面活性剤、消泡剤、または塗布助剤、電荷制御剤、増粘剤または粘性改良剤、融合助剤、架橋剤または硬膜剤、可溶性および/または固体粒状色素、カブリ防止剤、フィラー、艶消しビーズ、無機または有機粒子、接着促進剤、腐食溶剤または化学エッチング剤、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、ボイド化剤、着色剤または色味剤、粗面化剤、スリップ剤、および当該技術分野で周知の他の添加物が含まれる。
【0070】
本発明の帯電防止層を画像形成要素のどの位置でも、即ち、最上部側、または底部側、または両側に配置することができる。最上部側とは画像を受け入れる側をいい、底部側とは画像を形成する支持体の反対側をいう。同様に、「上部フランジ」とは、画像受容層に最も近いフランジをいい、「下部フランジ」とは、画像受容層から最も遠いフランジをいう。具体的には、帯電防止層を上部フランジおよび/または下部フランジの上、および/または独立気泡フォームコアと前記フランジのいずれかとの間に配置することができる。フランジがスキン層を備えている場合、帯電防止層をスキン層の上および/またはスキン層の下に配置することができる。あるいは、上述した導電性材料を独立気泡フォームコアおよび/またはフランジ(複数可)本体に混入することによって、独立気泡フォームコアおよび/またはフランジのいずれかそれ自体を帯電防止性にすることができる。さらに別の態様では、帯電防止層を、いずれかの画像受容層内に、画像受容層間に(即ち、中間層として)、画像受容層の下に(即ち、下塗り層として)、画像受容層の上に(即ち、外部層またはオーバーコートとして)、またはそれらを組合せて配置することができる。好ましい態様では、帯電防止層を画像形成要素の下部フランジの上の底部最外部層として配置することができる。
【0071】
十分な静電気保護のためには、本発明の帯電防止層は、13logオーム/□、好ましくは12logオーム/□、より好ましくは11logオーム/□、最も好ましくは10logオーム/□の表面電気抵抗率または内部電気抵抗率を必要とする。
【0072】
本願明細書において使用される用語「画像形成要素」は、画像の画像形成要素上への転写を決定する複数の技法に適用可能であるような画像受容層と共に、先に説明された画像形成支持体を含む。このような技法は、感熱色素転写、電子写真印刷、またはインクジェット印刷、更には写真ハロゲン化銀像用支持体を含む。本願明細書において使用される用語「写真要素」は、画像形成において感光性ハロゲン化銀を利用する材料である。
【0073】
本発明を利用する受容要素の感熱色素画像受容層は、例えば、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(スチレン−コ−アクリロニトリル)、ポリ(カプロラクトン)、またはそれらの混合物を含むことができる。色素画像受容層は、意図された目的に関して有効な量で存在することができる。一般に、良好な結果は、1〜10g/mの濃度で得られる。Harrisonらの米国特許第4,775,657号明細書に開示されるように、色素受容層の上にオーバーコート層を更にコーティングすることができる。
【0074】
本発明に用いられる色素受容要素と共に利用される色素供与体要素は、通常上に色素含有層を有する支持体を含むことができる。熱の作用により色素受容層へと転写することが可能であることを条件として、いずれの色素も、本発明で用いられる色素供与体中に使用することができる。特に良い結果が、昇華性色素により得られる。本発明における使用に適応可能な色素供与体は、例えば米国特許第4,916,112号;第4,927,803号;および、第5,023,228号明細書に開示されている。前述のように、色素供与体要素を利用し、色素転写画像が形成される。このようなプロセスは、色素供与体要素の像様の加熱、および色素転写画像を形成するための前述のような色素画像の色素受容要素への転写を含む。感熱色素転写法印刷の好ましい態様では、シアン、マゼンタ、イエロー色素の順の繰り返し領域で被覆されたポリ(エチレンテレフタレート)支持体を含む色素供与体要素が使用され、そして三色色素転写画像を得るために、この色素転写工程が各色について順に実施される。このプロセスがひとつの色についてのみ行われる場合は、単色性色素転写画像が得られる。
【0075】
本発明で利用する色素供与体要素から受容要素への色素転写に使用することができるサーマルプリントヘッドは市販されている。例えば、Fujitsu Thermal Head(FTP−040 MCSOO1)、TDK Thermal Head F415 HH7−1089、またはRohm Thermal Head KE 2008−F3を使用することができる。あるいは、例えば英国特許第2,083,726A号に開示されたレーザーのような、感熱色素転写に関するその他の公知のエネルギー源を使用することができる。
【0076】
本発明に用いる感熱色素転写集成体は、(a)色素供与体要素、および(b)前述のような色素受容要素を含み、この色素受容要素は、供与要素の色素層が受容要素の色素画像受容層と接触するように、色素供与体要素と重ね合わせの関係にある。
【0077】
三色画像を得る場合、サーマルプリントヘッドにより熱が加えられている間に3回前記集成体を形成することができる。第一の色素が転写された後に、これらの要素ははぎ取られる。次に第二の色素供与体要素(または異なる色素領域を伴う供与体要素の別の領域)が、色素受容要素と位置見当合わせされ、このプロセスが繰り返される。第三の色は同じ方法で得ることができる。
【0078】
電子記録プロセスおよび電子写真プロセスならびにそれらの個々の工程は、従来技術において十分に説明されている。これらのプロセスは、静電像の形成、この画像の帯電し着色した粒子(トナー)による現像、必要に応じて、得られた現像画像の第二基体への転写、およびこの画像の基体への定着の基本的工程を組込んでいる。これらのプロセスおよび基本的工程には、多くの変型が存在し;乾燥トナーの代わりの液体トナーの使用は、単純なこれらの変型のひとつである。
【0079】
最初の基本的工程である静電像の形成は、様々な方法により実現することができる。一つの態様では、コピー機の電子写真プロセスは、均一に帯電された光導電体のアナログまたはデジタル露光による像様の光放電を使用する。この光導電体は、使い切りシステムであるか、またはこれは、セレンベースのものまたは有機光レセプタのように充電可能および再画像形成可能であることもできる。
【0080】
別の電子記録プロセスでは、イオノグラフィで静電像を形成することができる。この潜像は、紙またはフィルムのいずれかの、誘電性(電荷保持)媒体上に形成することができる。電圧を、媒体の幅を横切るように一定間隔で配置されたスタイラスのアレイから選択された金属製スタイラスまたは記録用ペン先(nib)へ加えることができ、選択されたスタイラスと媒体の間の空気の絶縁破壊を生じる。イオンが形成され、これは媒体上に潜像を形成することができる。
【0081】
しかし形成された静電像は、対極に帯電したトナー粒子により現像することができる。液体トナーによる現像に関しては、この液体現像剤は、静電像に直接接触させられる。十分なトナー粒子が現像に利用可能であることを確実にするために、通常、液体流れを用いられる。静電像により形成された場(field)は、帯電した粒子を生じ、非導電性液体中に懸濁され、電気泳動により移動する。このようにして静電潜像の電荷は、対極に帯電した粒子により中和することがでkる。液体トナーによる電気泳動現像の理論および物理は、多くの書籍および刊行物において十分に説明されている。
【0082】
再画像形成可能な光受容器または電気記録マスターが使用される場合、トナー画像を、紙(または他の基体)へ転写することができる。紙を静電気的に帯電することができ、トナー粒子が紙に対して転写を起こすように極性が選択される。最後に、トナー画像を紙に定着することができる。自己定着型トナーの場合、残留液体を、風乾または加熱により紙から除去することができる。溶剤の蒸発時に、これらのトナーは、紙に結合したフィルムを形成する。加熱融合可能なトナーの場合、熱可塑性ポリマーを、粒子の一部として用いることができる。加熱は、残留液体を除去し、かつトナーを紙に定着する。
【0083】
インクジェット画像形成媒体として使用される場合、記録要素または媒体は、インク受容層または画像形成層をその少なくともひとつの表面上に有する基体または支持体材料を典型的に含んでいる。必要ならば、インク受容層の支持体への接着を改良するために、支持体の表面は、支持体に溶剤吸収層が塗布される前にコロナ放電処理されるか、あるいは、ハロゲン化フェノールまたは部分的に加水分解された塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマーから形成された層のような下塗りが、支持体表面に塗布される。このインク受容層を、好ましくは、乾燥厚さ範囲が3〜75μm、好ましくは8〜50μmで、水または水−アルコール溶液から支持体層上にコーティングすることができる。
【0084】
いずれか公知のインクジェット受容層も、本発明と組合わせて使用することができる。例えば、インク受容層は主に、無機の酸化物粒子、例えばシリカ、改質シリカ、クレイ、アルミナ、熱可塑性または熱硬化性ポリマーで構成されたビーズのような可融性ビーズ、不融性有機ビーズ、または親水性ポリマー、例えば天然の親水性コロイド、およびゼラチン、アルブミン、グアールガム、キサンタンガム、アラビアゴム、キサンタンガムのようなガム、デンプンおよびそれらの誘導体;天然ポリマーの誘導体、例えば機能性タンパク質、機能性ガムおよびデンプン、ならびにセルロースエステルおよびそれらの誘導体;ならびに、合成ポリマー、例えばポリビニルオキサゾリン、ポリビニルメチルオキサゾリン、ポリオキシド、ポリエーテル、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリアクリルアミドおよびポリビニルピロリドンを含むn−ビニルアミド、ならびにポリ(ビニルアルコール)、その誘導体およびコポリマー;ならびに、これらの材料の組合せからなることができる。親水性ポリマー、無機酸化物粒子、および有機ビーズが、基体上の1つまたは複数の層中に、および層内の様々な組合せ中に存在することができる。
【0085】
セラミックまたは硬質ポリマー系の粒子の添加、コーティング時の発泡もしくは吹込み、または非溶剤導入することによる層中の相分離の誘導により、多孔質構造を、親水性ポリマーで構成されたインク受容層へ導入することができる。概してベース層は、親水性ではあるが多孔質でないことが好ましい場合がある。これは特に多孔性が光沢の喪失を引き起すことがある写真品質のプリントに関して当てはまる。特に、インク受容層は、親水性ポリマー、または当該技術分野において周知であるような添加剤を伴うかまたは伴わないポリマーの組合せからなることができる。
【0086】
必要ならば、このインク受容層は、インク浸透性の抗粘着性保護層、例えばセルロース誘導体もしくはカチオン改質されたセルロース誘導体またはそれらの混合物を含む層などをオーバーコートすることができる。特に好ましいオーバーコートは、ポリβ−1,4−アンヒドロ−グルコース−g−オキシエチレン−g−(2’−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチル−N−ドデシル塩化アンモニウムである。このオーバーコート層は非孔質となることができるが、インク浸透性であり、水を主成分とするインクによりこの要素上に印刷された画像の光学濃度を改善するために利用される。オーバーコート層は同じく、磨耗、汚れ、および水破損からインク受容層を保護することもできる。一般にこのオーバーコート層は、乾燥厚さ0.1〜5μm、好ましくは0.25〜3μmで存在することができる。
【0087】
実施上、様々な添加剤を、インク受容層およびオーバーコートにおいて使用することができる。これらの添加剤は、コーティング性を改善し乾燥したコーティングの表面張力を調節するための界面活性剤(複数可)、pHを制御するための酸または塩基、懸濁化剤、酸化防止剤、コーティングを架橋結合するための硬化剤、酸化防止剤、UV安定化剤、光安定化剤のような表面活性化物質を含むことができる。さらに、媒染剤を、耐水堅牢性を改善するために、少量添加してもよい(ベース層の2%〜10質量%)。有用な媒染剤は米国特許第5,474,843号に開示されている。
【0088】
インク受容層およびオーバーコート層を含めた前述の層は、当該技術分野において通常使用される透明または不透明の支持体材料上に、従来型の塗工手段によりコーティングすることができる。塗工法は、ブレード塗工法、巻き線ロッド(wound wire rod)塗工法、スロット塗工法、スライドホッパー塗工法、グラビア、カーテン塗工法を含むことができるが、これらに限定されるものではない。これらの方法の一部は、両側の層の同時コーティングが可能であり、これは製造の経済的観点から好ましい。
【0089】
DRL(色素受容層)は、厚さ0.1〜10μmの範囲、好ましくは0.5〜5μmで、つなぎ層(tie layer)(TL)上にコーティングすることができる。色素受容層として有用であることがわかっている多くの配合物が存在する。主要な要件は、DRLは、望ましい色域および濃度を得るために像形成されるインクと適合性があることである。インク滴はDRLを通過するので、この色素は、DRL中に保持されるかまたは媒染されると同時に、このインク溶剤はDRLを自在に通過し、TLにより迅速に吸収される。加えてDRL配合物は、水からコーティングされ、適切なTLへの接着性を示し、表面光沢を容易に制御することができることが好ましい。
【0090】
例えば、Misudaらは米国特許第4,879,166号;第5,264,275号;第5,104,730号;第4,879,166号、および日本国特許第1,095,091号;第2,276,671号;第2,276,670号;第4,267,180号;第5,024,335号;および、第5,016,517号明細書において、偽ベーマイトおよびある種の水溶性樹脂の混合物を含有する、水を主成分としたDRL配合物を開示している。Lightは、米国特許第4,903,040号;第4,930,041号;第5,084,338号;第5,126,194号;第5,126,195号;および、第5,147,717号において、ポリビニルピロリドンおよびある種の水分散性および/または水溶性ポリエステルの混合物を、他のポリマーおよび添加剤と共に含有する、水を主成分としたDRL配合物を開示している。Buttersらは、米国特許第4,857,386号および第5,102,717号において、ポリビニルピロリドンおよびアクリルまたはメタクリル系ポリマーの混合物を含むインク吸収性樹脂層を開示している。Satoらは、米国特許第5,194,317号において、およびHigumaらは米国特許第5,059,983号において、ポリ(ビニルアルコール)を主成分とした水性のコーティング可能なDRL配合物を開示している。Iqbalは、米国特許第5,208,092号において、連続して架橋されるビニルコポリマーを含む水を主成分としたIRL配合物を開示している。これらの例に加え、前述のDRLの主要な要件および副次的要件に合致するその他の公知または企図されたDRL配合物があり、こえらは全て本発明の精神および範囲内である。
【0091】
好ましいDRLは、厚さ0.1〜10μmであり、アルモクサン(alumoxane)5部およびポリ(ビニルピロリドン)5部の水性分散液としてコーティングされる。DRLは、光沢、摩擦および/または指紋抵抗性を制御するための種々のレベルおよび寸法の艶消し剤、乾燥したコーティングの表面均一性を増強しかつ表面張力を調節するための界面活性剤、媒染剤、酸化防止剤、UV吸収化合物、光安定化剤を含むこともできる。
【0092】
前述のインク受容要素を本発明の目的を達成するために、成功裏に使用することができるが、像形成された要素の耐久性を増強する目的で、DRLをオーバーコートすることが望ましい。このようなオーバーコートは、要素が像形成される前または後のいずれかで、DRLに塗布することができる。例えば、DRLを、インクが自在に通過するインク浸透層でオーバーコートすることができる。この種の層は、米国特許4,686,118号;第5,027,131号;および、第5,102,717号に開示されている。あるいは、オーバーコートを、要素が像形成された後に追加してもよい。この目的のために、公知の積層フィルムおよび装置のいずれも使用することができる。前述の画像形成プロセスにおいて使用されるインクは周知であり、このインク配合物は、コンティニュアス、圧電、または熱等の特定のプロセスと密接に結びついていることが多い。従って、特定のインクプロセスに応じて、これらのインクは、溶剤、着色剤、保存剤、界面活性剤、および湿潤剤などの広範に異なる量および組合せを含むことができる。本発明の画像記録要素との併用において好ましいインクは、水を主成分とし、例えば、Hewlett−Packard Desk Writer 560Cプリンターにおける使用のために現在販売されているものなどである。しかし、所定のインク記録プロセスまたは所定の商業的ベンダーに特定のインクを使用するために処方することができる、前述のような画像記録要素の別の態様も意図されており、本発明の範囲内である。
【0093】
ハロゲン化銀画像と組み合わせた平滑な不透明紙ベースは有用である。ハロゲン化銀画像のコントラスト範囲が改善され、画像観察中に周辺光の透き通しが減少するからである。本発明の好ましい画像形成用要素は、電子印刷法または従来の光学印刷法のいずれかによって露光された時に優れた性能が可能なハロゲン化銀画像形成用要素を目指している。電子印刷法は、ピクセルバイピクセルモードにおいて記録要素の放射線感受性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも10−7J/m(10−4エルグ/cm)の化学線に100μ秒以下の持続時間にわたって曝すことを含み、この場合ハロゲン化銀乳剤層は上述したハロゲン化銀粒子を含む。従来の光学印刷法は、像様モードにおいて記録要素の放射線感受性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも10−7J/m(10−4エルグ/cm)の化学線に10−3〜300秒にわたって供することを含み、この場合ハロゲン化銀乳剤層は上述したハロゲン化銀粒子を含む。
【0094】
好ましい実施形態における本発明は、(a)銀を基準にして50モル%より多い塩化物を含有し、(b){100}結晶面によって提供される表面積の50%より多くを有し、(c)全銀の95〜99%を占める中心部分を有するとともに、(i)式:
(I)[ML
(式中、nは、0、−1、−2、−3または−4であり、Mはイリジウム以外の充填フロンティア軌道多価金属イオンであり、Lは、配位子の少なくとも四個がアニオン配位子となることができ、配位子の少なくとも一個がシアノ配位子またはシアノ配位子より電気陰性の配位子となることができることを条件として、独立して選択されうる橋架け配位子を表す。)を満足させる六配位金属錯体および(ii)チアゾール配位子または置換チアゾール配位子を含むイリジウム配位錯体というクラス要件の各々を満足させるように選択された二種のドーパントを含む、ハロゲン化銀粒子を含む放射線感受性乳剤を用いる。好ましい写真画像形成層構造はソ欧州特許公報第1048977号に記載されている。そこの記載されている写真画像形成層は、本発明のベース上に特に好ましい画像を提供する。
【0095】
本発明は、支持体と、上述したようにハロゲン化銀粒子を含む少なくとも一層の感光性ハロゲン化銀乳剤層とを含む写真記録要素に向けられる。
【0096】
【実施例】
以下の例は本発明の実施技術を例示する。例は、本発明の可能なすべての変形を網羅しようとするものではない。部およびパーセントは特に断らないかぎり質量基準である。
水性塗布組成物から塗布される帯電防止層の支持体
以下に記載する支持体Aを、水性帯電防止組成物の塗布に用いることができる。
キャリパー152.4μm(6ミル)且つ密度0.53g/mのポリプロピレンフォームをBerwick Industries, Berwick, PA.から入手した。そしてこれをフラットシートダイを使って両面に押出樹脂コートした。上部フランジまたはこのフォームのおもて側を共押出コートした。フォームに近い層を36.6g/m(7.5lbs/ksf)被覆量、溶融温度274℃(525°F)で塗布し、それはアナターゼ型TiO10%、Mistron(商標)CB(Luzenac America製)20%、PA609(商標)(Exxon Mobil製の非晶質の置換されたシクロペンタジエン有機ポリマー)20%およびPF611(商標)(押出塗布グレードのポリプロピレンホモポリマー、Basell製)50%から構成されていた。スキン層を12.4g/m(2.55lbs/ksf)被覆量、溶融温度302℃(575°F)で塗布し、それはTiO18%、ZnO4.5%、およびD4002P(商標)(低密度ポリエチレン、Eastman Chemical Co.製)78.5%から構成されていた。下部フランジまたはフォームのワイヤ側を274℃(525°F)で単押出塗布した。下部フランジ塗膜は被覆量56g/m(11.5lbs/ksf)であり、アナターゼ型TiO10%、Mistron(商標)CBタルク20%、PA609(商標)20%およびPF611(商標)50%から構成されていた。
【0097】
水性帯電防止組成物
実施例で用いた水性帯電防止塗布組成物は次の成分を有する。
導電性材料
(a)針状アンチモンドープ酸化スズ分散物FS 10D(商標)(Ishihara Techno Corp.製)または
(b)ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェンスチレンスルホネート、Baytron P(商標)(Bayer Corp.製)。
ポリマーバインダー
スチレンアクリレートラテックス、Neocryl(商標)A5045(Avecia製)。
コロイドゾル
アルミナ改質コロイドシリカ、Ludox (商標)AM(DuPont製)。
【0098】
以下の試料例1〜13を、表面をコロナ放電処理した後、上述の支持体の下部フランジのその面に適当な水性帯電防止組成物を塗布して本発明に従って調製した。比較試料1は、比較のために塗膜を有しないむき出しの支持体Aである。試料の組成の詳細を表1Aに示す。
【0099】
【表1】
Figure 2004042637
【0100】
このように調製した試料をその性能について試験した。
表面電気抵抗率(SER)を、米国特許第2,801,191号明細書第4欄、4行目〜34行目に記載されているものと同じ方法で、2点DCプローブを使ってKeithlyモデル616デジタル電位計で測定した。内部抵抗率または「水電極テイク率(WER)」を、アール.エイ.エルダー(R.A.Elder)著「埋込み導電性層の抵抗率測定」(Resistivity Measurement on Buried Conductive Layers)、EOS/ESDシンポジウム議事録、1990年、p.251−254に記載されている手順で測定した。
【0101】
バックマーク保持の場合、ドットマトリックスプリンタを用いて帯電防止層を塗布した面上に印刷された画像を適用する。そして、支持体を通常のカラーペーパー現像液に30秒間さらし、温水で5秒間洗浄し、プリント保持評価のためにこすった。以下の等級を割り付けた。1〜3の番号が容認できる良好な性能を示す。
【0102】
1=抜群。処理外観と未処理外観に全く差が無い。
2=優。外観に僅かに劣化あり。
3=可。外観に中程度の劣化あり。
4=不可。外観に深刻な劣化あり。
5=不可。全体的な劣化あり。
例1〜13および比較1の試験結果を表1Bに示す。
【0103】
【表2】
Figure 2004042637
【0104】
試料例1〜13(本発明に従って調製)に塗布された帯電防止層が合成ペーパー支持体に導電手段を付与することは明らかである。帯電防止層をもたない場合(比較1)支持体は高絶縁性である。この違いは、試料例1〜13および比較1のSER値に反映されている。さらに試料例1〜13は、良好なバックマーク保持特性に対して抜きんでており、カラー写真ペーパー等のプリント画像媒体としての魅力を提供することを具体的に示している。
【0105】
熱処理可能な組成物から形成される帯電防止層の支持体
帯電防止層が、支持体製造時に、下部フランジ面上かまたは独立気泡フォームコアと下部フランジとの間に押出塗布された以外は、以下に記載する実施例で用いた支持体Bは、支持体Aと同様に、フォームコアならびに上部および下部フランジを含んでなる。
【0106】
熱処理可能な帯電防止組成物
導電性材料
ポリエーテル−ブロック−ポリアミドPebax(商標)(Atofina製)
マトリックスポリマー
ポリプロピレンPF611(商標)(Basell製)
相溶化剤
マレイン酸無水物官能化ポリプロピレンOrevac(商標)CA 100(Atofina製)
【0107】
試料例14および15を、232℃で押出塗布して支持体Bに熱処理可能な帯電防止層を組み込むことによって調製する。例14では、帯電防止層を下部フランジ上に配置し、例15では、下部フランジとフォームコアとの間に配置する。これらの試料の組成の詳細およびその電気抵抗率(例14ではSER、例15ではWER)を表2に示す。
【0108】
【表3】
Figure 2004042637
【0109】
熱処理法で本発明に従って調製された試料例14および15が、支持体に十分な導電性を付与できる(そうでなければ、高絶縁性である)ことは明らかである。
【0110】
本発明の他の好ましい態様を次に記載する。
本発明は、少なくとも1つの画像形成層、ベースを含んでなり、前記ベースが独立気泡フォームコアシートならびにそれに接着された上部および下部フランジシートを含む画像形成部材であって、50〜250ミリニュートンの剛性を有し、そして導電性である画像形成部材に関する。
また本発明は他の態様も含む。一つの態様では、上部および下部フランジシートは、それぞれ独立気泡フォームコアの弾性率よりも大きい弾性率を有する。別の態様では、上部および下部フランジシートは、それぞれ700MPa〜10500MPaの弾性率を有する。
【0111】
別の態様では、画像形成部材は、上部表面および下部表面を有し、上部表面および下部表面の少なくとも一方は0.1μm〜1.1μmの平均粗さを有する。別の態様では、フォームコアシートは25〜350μmの厚みを有する。別の態様では、フォームコアシートはポリオレフィンを含んでなる。別の態様では、ベースは80%〜99%の不透明度を有する。別の態様では、ベースは100〜400μmの厚みを有する。
【0112】
別の態様では、画像形成層は感光性ハロゲン化銀を含む少なくとも一つの層を含んでなるか、または画像形成層はインクジェット受容層を含んでなるか、または画像形成層は感熱色素受容層を含んでなる。本発明の別の態様では、前記画像形成部材は電荷バランスされている。別の態様では、画像形成部材は、13logオーム/□より低い表面抵抗率または内部抵抗率を有する。別の態様では、画像形成部材はイオン性導電体を含む。別の態様では、イオン性導電体は無機塩である。別の態様では、イオン性導電体はアルカリ金属塩である。別の態様では、アルカリ金属塩はリチウム、ナトリウムまたはカリウムからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属塩である。
【0113】
別の態様では、イオン性導電体は界面活性剤である。別の態様では、界面活性剤はアニオン性であるか、または界面活性剤はカチオン性である。別の態様では、イオン性導電体はポリマー塩である。別の態様では、ポリマー塩はポリスチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸およびスルホン酸アルカリセルロースからなる群より選ばれる少なくとも一つである。別の態様では、イオン性導電体はさらにアルキレンオキシドを含む。別の態様では、アルキレンオキシドはポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、およびポリエチレンオキシドの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一つを含む。別の態様では、イオン性導電体は熱処理可能な導電性ポリマーである。別の態様では、熱処理可能な導電性ポリマーは、ポリエーテルブロックポリマーである。
【0114】
別の態様では、画像形成部材は電子導電体を含む。別の態様では、電子導電手段は金属含有粒子を含む。別の態様では、金属含有粒子は、酸化スズ、酸化バナジウム、アンチモン酸亜鉛、およびアンチモン酸インジウムからなる群より選ばれる。別の態様では、電子導電体は電子導電性ポリマーを含む。別の態様では、電子導電性ポリマーは、置換または非置換のチオフェン含有ポリマー、置換または非置換のピロール含有ポリマー、および置換または非置換のアニリン含有ポリマーからなる群より選ばれる。別の態様では、電子導電性ポリマーはポリ3,4−エチレンジオキシチオフェンスチレンスルホネートである。
【0115】
別の態様では、画像形成層が導電体を含む。別の態様では、ベースが導電体を含む。別の態様では、上部フランジおよび下部フランジの少なくとも一方が導電体を含む。別の態様では、独立気泡フォームコアシートが導電体を含む。
【0116】
別の態様では、画像形成部材は、さらに導電体を含有する少なくとも一つの層を含む。別の態様では、導電体を含有する層または複数の層が、独立気泡フォームコアシートと上部フランジおよび下部フランジの少なくとも一方との間にある。別の態様では、導電体を含有する少なくとも一つの層が、少なくとも一つの画像形成層と上部フランジとの間にある。本発明の別の態様では、下部フランジが導電体を含有する少なくとも一つの層と独立気泡フォームコアシートとの間にある。別の態様では、導電体を含有する層が二つの画像形成層の間にある。
【0117】
また、本発明は、25〜175μmの厚みを有する独立気泡フォームコアシートを含む導電性ベースを供給すること、前記フォームコアシートの各面にフランジ材料を接着すること、そして少なくとも1つの画像形成層を加えることを含んでなる導電性画像形成部材の形成方法であって、前記画像形成部材が50〜250ミリニュートンの剛性を有し、そして導電性である形成方法にも関する。この方法の別の態様では、上部および下部フランジシートは、それぞれ独立気泡フォームコアの弾性率よりも大きい弾性率を有する。別の態様では、上部および下部フランジシートは、それぞれ700MPa〜10500MPaの弾性率を有する。本発明の方法の別の態様では、画像形成部材は、13logオーム/□より低い表面抵抗率または内部抵抗率を有する。この方法の別の態様では、画像形成層が導電体を含む。この方法の別の態様では、ベースが導電体を含む。この方法の別の態様では、上部フランジおよび/または下部フランジが導電体を含む。この方法の別の態様では、独立気泡フォームコアシートが導電体を含む。

Claims (2)

  1. 少なくとも1つの画像形成層、ベースを含んでなり、前記ベースが独立気泡フォームコアシートならびにそれに接着された上部および下部フランジシートを含む画像形成部材であって、50〜250ミリニュートンの剛性を有し、そして導電性である画像形成部材。
  2. 25〜175μmの厚みを有する独立気泡フォームコアシートを含むベースを供給すること、前記フォームコアシートの各面にフランジ材料を接着すること、そして少なくとも1つの画像形成層を加えることを含んでなる導電性画像形成部材の形成方法であって、前記画像形成部材が50〜250ミリニュートンの剛性を有し、そして導電性である形成方法。
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