JP2004038870A - 指紋認証装置及び携帯端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】指紋認証と同時にコマンド入力を行うことができる指紋認証装置を提供することを目的とする。
【解決手段】スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサ7と、複数の読取データに基づいて、予め定められた2以上のスライド方向について、指紋データを構築する指紋データ構築部10と、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部13と、読取データ及び登録指紋データを相対的に回転させる指紋データ回転部12と、相対的な回転後に指紋データ及び登録指紋データを照合し、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向および指先の向きを判別する指紋データ照合部11とを備える。
【選択図】 図5
【解決手段】スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサ7と、複数の読取データに基づいて、予め定められた2以上のスライド方向について、指紋データを構築する指紋データ構築部10と、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部13と、読取データ及び登録指紋データを相対的に回転させる指紋データ回転部12と、相対的な回転後に指紋データ及び登録指紋データを照合し、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向および指先の向きを判別する指紋データ照合部11とを備える。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指紋認証装置及び携帯端末装置に係り、さらに詳しくは、指紋認証時にコマンド入力が可能な指紋認証装置及び携帯端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーザの指紋を画像データとして入力させ、入力された指紋データを予め登録された指紋データと照合することによって、ユーザの認証を行う指紋認証装置が従来から知られている。この種の指紋認証装置には、認証されたユーザに対し、予め定められた特定のサービスのみを提供するものもあるが、多くの指紋認証装置では、認証されたユーザのみが利用可能な複数のユーザコマンドを提供している。つまり、ユーザは、所望のサービスを受けるためには、指紋による認証を受けた後あるいは認証を受ける前に、さらに複数のコマンドの中から所望のコマンドを選択して入力する必要があった。
【0003】
例えば、従来の指紋認証機能を有する携帯電話機には、指紋センサから入力された指紋データを、登録された指紋データと照合して指紋認証を行い、この認証結果に基づいて、特定サービス又は全サービスの利用を規制するキーロックや、当該規制を解除するキーアンロックなどの機能を有するものがあった。この様なキーロック、キーアンロック機能を利用しようとする場合、指紋認証のために指紋を入力する操作だけでなく、キーロック又はキーアンロックのいずれかを指定するユーザコマンドを別途入力する必要があった。
【0004】
さらに、キーロックやアンロックに限らず、認証されたユーザが複数のサービスを選択可能である場合には、指紋認証後、さらにユーザはサービスを指定する必要があった。例えば、規制されたアプリケーションソフトウエアを起動させたい場合、まず指紋認証を行って規制を解除し、その後に、当該アプリケーションソフトウエア起動のための操作を行う必要があり、サービスを利用するために必要なコマンド入力操作が煩雑であるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、指紋認証と同時にコマンド入力を行うことができる指紋認証装置を提供することを目的とする。また、指紋認証と同時にコマンド入力を行うことができる携帯端末装置を提供することを目的とする。
【0006】
さらに、本発明は、コマンド入力操作が簡便な指紋認証装置を提供することを目的とする。また、コマンド入力操作が簡便な携帯端末装置、特に、指紋入力によって複数のコマンドからユーザにより選択されたコマンドが入力可能な携帯端末装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明による指紋認証装置は、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向を判別するスライド方向判別部とを備えて構成される。
【0008】
請求項2に記載の本発明による指紋認証装置は、上記スライド方向判別部が、複数の読取データに基づいて、予め定められた2以上のスライド方向について、指紋データを構築する指紋データ構築部と、構築された各指紋データを登録指紋データと照合する指紋データ照合部とを備えて構成される。
【0009】
請求項3に記載の本発明による指紋認証装置は、上記指紋読取センサが、線形状の画像読取センサからなり、上記スライド判別部が、指のスライド方向が指紋読取センサに直交する2方向のいずれであるのかを判別するように構成される。
【0010】
請求項4に記載の本発明による指紋認証装置は、指紋を読み取って読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び読取データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指紋読取センサに対する指先の向きを判別する指先方向判別部とを備えて構成される。
【0011】
請求項5に記載の本発明による指紋認証装置は、上記指先方向判別部が、予め定められた2以上の指先方向について、読取データ及び登録指紋データを相対的に回転させる指紋データ回転部と、相対的な回転後に指紋データ及び登録指紋データを照合する指紋データ照合部とを備えて構成される。
【0012】
請求項6に記載の本発明による指紋認証装置は、上記指紋読取センサが、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する線形状の画像読取センサからなり、上記指先方向判別部が、複数の読取データに基づいて、指紋データを構築する指紋データ構築部をさらに備え、構築された指紋データ及び登録指紋データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指紋読取センサに対する指先の向きを判別するように構成される。
【0013】
請求項7に記載の本発明による指紋認証装置は、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向及び指先方向を判別する方向判別部とを備えて構成される。
【0014】
請求項8に記載の本発明による指紋認証装置は、上記方向判別部が、複数の読取データに基づいて、予め定められた2以上のスライド方向について、指紋データを構築する指紋データ構築部と、予め定められた2以上の指先方向について、構築された指紋データ及び登録指紋データを相対的に回転させる指紋データ回転部と、相対的な回転後に指紋データ及び登録指紋データを照合する指紋データ照合部とを備えて構成される。
【0015】
請求項9に記載の本発明による指紋認証装置は、上記指紋データ回転部が、指紋データ登録部に登録された登録指紋データを回転させることにより、予め定められた2以上の指先方向ごとの指紋データを生成するように構成される。
【0016】
請求項10に記載の本発明による携帯端末装置は、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指のスライド方向を判別するスライド方向判別部と、指のスライド方向をユーザコマンドに予め対応づけたコマンド対応テーブルとを備え、判別された指のスライド方向に対応づけられたユーザコマンドを実行するように構成される。
【0017】
請求項11に記載の本発明による携帯端末装置は、上記スライド方向判別部が、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うように構成される。
【0018】
請求項12に記載の本発明による携帯端末装置は、指紋を読み取って読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び読取データに基づいて、指紋読取センサに対する指先の向きを判別する指先方向判別部と、指先の向きをユーザコマンドに予め対応づけたコマンド対応テーブルとを備え、判別された指先の向きに対応づけられたユーザコマンドを実行するように構成される。
【0019】
請求項13に記載の本発明による携帯端末装置は、上記指先方向判別部が、登録指紋データ及び読取データに基づいて、指紋認証を行うように構成される。
【0020】
請求項14に記載の本発明による携帯端末装置は、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指のスライド方向及び指先方向を判別する方向判別部と、指のスライド方向及び指先方向をユーザコマンドに予め対応づけたコマンド対応テーブルとを備え、判別されたスライド方向及び指先の向きに対応づけられたユーザコマンドを実行するように構成される。
【0021】
請求項15に記載の本発明による携帯端末装置は、上記方向判別部が、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うように構成される。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による指紋認証装置の一例を示した外観図であり、指紋認証機能センサ付きの携帯電話機が示されている。図中の1は、携帯電話機、2はアンテナ、3はスピーカ、4はマイクロフォン、5は表示部、6は操作ボタン、7は指紋読取センサである。
【0023】
指紋読取センサ7は、ユーザの指紋データを入力するための画像入力センサであり、受話器としてのスピーカ3、送話器としてのマイクロフォン4、LCDからなる表示部5、操作ボタン6等が設けられた携帯電話機1の操作面に取り付けられている。この指紋読取センサ7は、線形状に配置された多数の微小画像読取素子(例えばCCD)からなり、指紋読取センサ7に対し指を相対的に移動(スライド)させることによって、指紋全体の画像を読み取る。
【0024】
図2は、指紋読取時の指のスライド方向の一例を示した説明図である。指の指紋側を指紋読取センサ7に対向させた状態で、指紋読取センサ7と直交する互いに逆向きの2方向sd1、sd2のいずれかに指をスライドさせることにより、指紋を入力することができる。なお、ここでは、直線形状の指紋読取センサ7に直交する2方向に指をスライドさせて入力する場合の例について説明するが、指のスライド方向は、直交方向でなくてもよく、斜め方向でもよいし、スライド方向を3以上とすることもできる。
【0025】
図3は、指紋読取時の指先の向きの一例を示した説明図である。指紋読取センサ7により指紋を読み取る際、指紋読取センサ7に対する4つの指先方向d1〜d4が示されている。指先方向d1〜d4は、指紋読取センサ7に対し、指先を順に90°回転させたときの状態であり、指先方向d1,d3のとき、指が読取センサ7に直交し、指先方向d2,d4のとき、指が読取センサ7に平行となる。なお、ここでは、指先方向が4方向の場合の例について説明するが、少なくとも2以上であればよい。
【0026】
図4は、図2及び図3に示された指のスライド方向と、指先方向の組み合わせを示した模式図である。4つの指先方向d1〜d4及び2つのスライド方向sd1,sd2を組み合わせることにより、8つの指紋入力方法が考えられる。携帯電話機1は、指紋認証を行うのと同時に、これらの指紋入力方法を判別し、各指紋入力方法に対応づけられたユーザコマンドを実行する。このため、ユーザは、指紋入力後に、改めてユーザコマンドを入力する必要がない。
【0027】
図5は、図1の携帯電話機1の要部の構成例を示したブロック図である。図中の7は指紋読取センサ、10は指紋データ構築部、11は指紋データ照合部、12は指紋データ回転部、13は指紋データ登録部、14はコマンド変換部、15はコマンド対応テーブルである。
【0028】
指紋読取センサ7は、時間差を有して複数回にわたってスライド中の指紋を読み取って読取データを生成し、この読取データを指紋データ構築部10へ出力する。指紋読取センサ7は、指紋入力の際、指紋読取センサ7の幅を指がスライドするよりも短い時間間隔で指紋画像の読み取りを行い、線形状からなる複数の読取データを生成する。これらの読取データは、指のスライド方向sd1,sd2を考慮して合成することにより、指紋データに変換することができる。
【0029】
指紋データ構築部10は、指紋読取センサ7で読み取られた読取データに基づいて指紋の画像データを構築する。指紋データ構築部10は、複数の読み取りデータを合成して指紋データを構築する際、予め定められた各スライド方向sd1,sd2のそれぞれについて合成を行い、2つの指紋データを生成する。すなわち、各スライド方向sd1,sd2を想定し、それぞれのスライド方向sd1,sd2ごとの指紋データを構築する。
【0030】
指紋データ照合部11は、指紋データ構築部10で構築された指紋データと、指紋データ回転部12で回転させた指紋データとの照合を行い、その照合結果をコマンド変換部14へ出力する。この照合結果には、一致又は不一致のみならず、一致した指紋データのスライド方向及び指先方向も含まれる。
【0031】
指紋データ登録部13は、予め登録された指紋データ(登録指紋データ)を記憶保持している記憶手段であり、認証されるユーザの指紋データを保持している。指紋データ回転部12は、指紋データ登録部13に保持されている指紋データを読み出し、各指先方向d1〜d4を想定して、照合すべき指紋データを生成する。すなわち、登録指紋データを回転させ、指先方向d1〜d4のそれぞれに対応した指紋データを生成する。
【0032】
コマンド変換部14は、指紋データ照合部11の照合結果に基づいて、認証時には、コマンド対応テーブル15を用いてユーザコマンドを生成する。すなわち、指紋データ構築部10により構築された指紋データが、指紋データ回転部12で回転された登録指紋データに一致した場合、一致した指紋データのスライド方向及び指先方向に基づいて、コマンド対応テーブル15からユーザコマンドを読み出す。この様にして生成されたユーザコマンドは、図示しない携帯電話機1のアプリケーション処理部に入力され、実行される。なお、ユーザコマンドとは、多数の携帯電話機1の機能の中からユーザによって選択された機能を携帯電話機1に実行させるための命令である。
【0033】
コマンド対応テーブル15は、指のスライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4の組み合わせにユーザコマンドを対応づけたデータテーブルであり、予め定められたコマンド対応テーブル15が記憶手段に保持されている。図6は、コマンド対応テーブル15の一例を示した図である。指先方向d1〜d4及びスライド方向sd1,sd2の組み合わせごとにユーザコマンドA〜Hが割り当てられている。
【0034】
なお、指紋データ構築部10、指紋データ照合部11,指紋データ回転部12及びコマンド変換部14は、それぞれ携帯電話機1に内蔵されたCPU等により実行されるコンピュータプログラムとして構成され、CD−ROM等の記憶媒体に記録され、あるいは有線又は無線の通信回線を介して携帯電話機1に提供することができる。
【0035】
図7のステップS101〜S108は、図5の携帯電話機1の動作の一例を示したフローチャートである。まず、ユーザが、指紋読取センサ7に指を近づけて、スライド方向sd1又はsd2のいずれかに指をスライドさせ、指紋読取センサ7が、時間をずらして指紋画像を読み取り、複数(2以上)の読取データを出力する(ステップS101)。
【0036】
次に、指紋データ構築部10が、2つのスライド方向sd1,sd2を想定して、各スライド方向ごとに読み取りデータを合成し、2つの指紋データを構築する(ステップS102)。また、指紋データ回転部12が、指紋データ登録部13に保持された指紋データを読み出して回転させ、4つの指先方向d1〜d4を想定し、各指先方向ごとの指紋データを生成する(ステップS103)。
【0037】
指紋データ照合部11は、指紋データ構築部10により構築された2つの指紋データを、指紋データ回転部12により生成された4つの指紋データとそれぞれ照合する。この結果、一致する指紋データがなかった場合には、認証に失敗したものとしてエラー処理を行って処理を終了する(ステップS106)。
【0038】
一方、一致する指紋データがあった場合には、一致した指紋データが想定していたスライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4が出力される。コマンド変換部14は、これらのスライド方向及び指先方向の組み合わせに対応付けられたユーザコマンドをコマンド対応テーブル15から読み出し(ステップS107)、アプリケーション処理部によって実行される(ステップS108)。
【0039】
本実施の形態によれば、指紋読取センサ7が、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り2以上の読取データを出力し、指紋データ構築部10が、スライド方向sd1,sd2ごとに指紋データを構築している。また、指紋データ回転部12が、指紋データ登録部13の登録指紋データを読み出し、指先方向ごとの指紋データを生成する。そして、指紋データ照合部11が、これら指紋データを照合して、指紋認証を行うとともに、一致した指紋のスライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4を判別している。このため、指紋照合と同時に、スライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4の判別を行うことができる。
【0040】
また、コマンド変換部14が、スライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4に対応づけられたユーザコマンドを読み出して、指紋入力動作をユーザコマンドに変換し、変換されたユーザコマンドが実行される。このため、指紋認証と同時にコマンド入力を行うことができる。
【0041】
また、ユーザは、指をスライドさせる方向や指先の方向によって、複数種類のサービスから所望のサービスを選択することができる。つまり、複数のサービスから所望のサービスを選択する際、ボタン押下等の従来の入力操作を行わなくてもよく、簡潔な操作でサービスを選択することができる。
【0042】
特に、本実施の形態では、指紋データ回転部12が、指紋データ登録部13に保持された1つの指紋データを回転させて、各指先方向d1〜d4ごとの指紋データを生成している。このため、指紋データ登録部13には、指先方向d1〜d4ごとの指紋データを保持する必要がなく、大きな記憶容量を必要としない。
【0043】
また、線形状の指紋読取センサを用いることにより、筐体に大きな面積を占有することなく取り付けることができるため、様々な電子機器に取り付けることができる。特に、小型化、高性能化が顕著で、セキュリティ対策が求められる携帯電話機、PDA等の携帯端末装置の入力手段に好適である。
【0044】
なお、本実施の形態では、指紋読取センサ7として、直線形状の指紋読取センサを用いる場合の例について説明したが、直線形状でなくてもよいし、線形状でなくてもよい。例えば、面形状の指紋読取センサを用いてもよい。この場合、指紋入力のために指をスライドさせる必要はないが、スライド方向によりユーザコマンドを判別する場合であれば、少なくとも時間差を有して2回以上、指紋を読み取ることが必要となる。
【0045】
また、2以上の異なる指紋データを指紋データ登録部13に予め記録させ、指紋データ回転部12がこれらの各指紋データについて、指先方向d1〜d4ごとの指紋データを生成し、指紋データ照合部11がこれらの指紋データに基づいて照合を行ってもよい。この場合、2人以上のユーザを認証することができる。
【0046】
さらに、コマンド対応テーブル15が、指紋データ登録部13に登録された2以上の指紋データごとに異なるコマンドを対応づけていれば、予め複数の指を登録し、指ごとに異なるコマンドを入力することができる。すなわち、コマンド変換部14が、指の種類(登録された指紋データ)、スライド方向及び指先方向に基づいて、コマンドを選択すれば、指紋認証と同時に入力できるコマンドを、より多くのコマンドから選択することができる。
【0047】
実施の形態2.
実施の形態1では、指紋認証を行う際にスライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4の組み合わせに基づいてユーザコマンドを入力する場合の例について説明したが、本実施の形態では、スライド方向sd1,sd2のみに基づいて、ユーザコマンドを入力する場合について説明する。
【0048】
図8は、本発明の実施の形態2による指紋認証装置の一例を示した外観図であり、指紋認証機能センサ付きの携帯電話機が示されている。図中の1Aは、携帯電話機、2はアンテナ、3はスピーカ、4はマイクロフォン、5は表示部、6は操作ボタン、7Aは指紋読取センサである。図1の携帯電話装置と比較すれば、指紋読取センサ7Aが、携帯電話機1Aの側面にとりつけられている点で異なっている。
【0049】
図9は、指紋読取センサ7Aに対する指のスライド方向sd1,sd2を示した図であり、スライド方向sd1には、キー入力を規制するためのキーロック命令が対応づけられるとともに、スライド方向sd2には、キー入力規制を解除するためのキーアンロック命令が対応づけられている。なお、本実施の形態では、指先方向d1〜d4による命令の判別は行わないものとする。
【0050】
従来の指紋認証装置を携帯電話機に適用し、キーロック又はキーアンロック時に指紋認証させようとすれば、認証前又は認証後に、少なくともキーロック又はキーアンロックを指定するためのキー入力が必要となる。しかしながら、この携帯電話機1Aでは、指紋認証時に指をスライド方向sd1にスライドさせるだけで指紋認証だけでなく、キーロックを指定することができる。同様にして、指紋認証時に指をスライド方向sd2にスライドさせるだけで指紋認証だけでなく、キーアンロックを指定することができる。
【0051】
本実施の形態によれば、指紋入力時のスライド方向を変えるだけで、キーロック及びキーアンロックを使い分けることができ、指紋認証のための指紋入力と同時に、ユーザコマンド入力を行うことができ、携帯電話機1A等の携帯端末装置の利便性を向上させることができる。
【0052】
また、線形状の指紋読取センサを薄型の携帯端末装置の側面に取り付けることによって、筐体の操作面等を占有することなく指紋読取センサを取り付けることができる。このため、様々な電子機器、特に携帯可能な小型の端末装置、例えば携帯電話機、PDA等にも取り付けることができる。
【0053】
なお、本実施の形態では、指のスライド方向のみによりユーザコマンドを判別しているので、指紋入力時の指先方向が1方向に予め指定されている場合には、図5に示された指紋データ回転部12を省略することができる。
【0054】
また、本実施の形態では、指のスライド方向のみによりユーザコマンドを判別する場合の例について説明したが、指先方向のみによりユーザコマンドを判別してもよい。この場合、指紋入力時のスライド方向が1方向に予め指定されている場合には、図5に示した指紋データ構築部10は、所定のスライド方向についてのみ指紋データを構築すればよい。
【0055】
実施の形態3.
実施の形態2では、指紋認証と同時にキーロック及びキーアンロックのユーザコマンドが入力される場合の例について説明したが、本実施の形態では、指紋入力を用いて、従来はキー操作によって入力されていた様々なコマンドが入力される場合、例えばアプリケーションソフトウエアを起動させるためのコマンドが入力される場合について説明する。
【0056】
図10は、本発明の実施の形態3によるコマンド対応テーブルの一例を示した図である。ここでは、図8の携帯電話機1Aを用いて、2つの指先方向d1,d2及び2つのスライド方向sd1,sd2を判別し、4つのユーザコマンドのいずれか判別して実行する。
【0057】
指紋入力時の指先方向がd1の場合、スライド方向がsd1であれば、指紋認証が行われキーロック命令が実行され、スライド方向がsd2であれば、指紋認証が行われキーアンロック命令が実行される。これらの動作は、実施の形態1、2の場合と同様である。
【0058】
指紋入力時の指先方向がd2の場合、スライド方向がsd1であれば、電子メールのアプリケーションソフトが起動され、スライド方向がsd2であれば、従来と同様の指紋認証が行われる。
【0059】
電子メールのアプリケーションソフトを起動する際に、指紋認証を行うことによって、他人が勝手に受信済みの電子メールを読んだり、ユーザのアカウントを使って電子メールの送受信を行うのを防止することができる。しかも、指紋認証のための煩雑な操作を必要としない。
【0060】
これとは逆に、指紋認証を行う必要のないユーザコマンドを、コマンド対応テーブル15に割り当てれば、従来のボタン操作を指紋入力で代用することができる。この場合、ボタン数の削減等により、携帯端末装置の操作性を向上させることができる。また、指の向きと動きにより、コマンドが入力できるため、従来のボタン操作よりも利便性が高い。
【0061】
なお、上述したとおり、特に認証を必要としないユーザコマンドの入力についても上記指紋入力を用いることができ、このような場合には、厳密な指紋認証を行わなくてもよい。つまり、指紋データ照合部11において、スライド方向及び指先方向のみが判別できれば、指紋データが完全に一致しなくてもエラー処理を行う必要はなく、指紋データ照合部11において、スライド方向及び指先方向が判別できない場合にエラー処理を行えばよい。例えば、指紋データが完全に一致しなくても、最も一致度の高い組み合わせに基づいて、スライド方向及び指先方向を判別しユーザコマンドを実行することができる。
【0062】
【発明の効果】
本発明による指紋認証装置は、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向、指先方向又はこれらの両方を判別している。このため、指紋読取センサを指紋認証と同時にユーザコマンド等を入力可能な入力手段として用いることができ、入力操作の簡便な指紋認証装置を提供することができる。
【0063】
本発明による指紋認証装置は、指紋読取センサを用いて、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データと予め登録された指紋データとに基づいて、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向を判別している。このため、指紋読取センサを指紋認証と同時にユーザコマンド等を入力可能な入力手段として用いることができる。
【0064】
また、本発明による指紋認証装置は、指紋読取センサを用いて、指紋を読み取り、読取データと予め登録された登録指紋データを相対的に回転させ、これらに基づいて、指紋認証を行うとともに、指先の方向を判別している。このため、指紋読取センサを指紋認証と同時にユーザコマンド等を入力可能な入力手段として用いることができる。
【0065】
また、本発明による携帯端末装置は、指紋読取センサを用いて、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データと予め登録された指紋データとに基づいて、指のスライド方向を判別し、判別された指のスライド方向に予め対応づけられたユーザコマンドを実行する。このため、指紋読取センサを操作の簡単なユーザコマンドの入力手段として用いることができる。
【0066】
また、本発明による携帯端末装置は、指紋読取センサを用いて、指紋を読み取り、読取データと予め登録された登録指紋データを相対的に回転させ、これらに基づいて、指先の方向を判別し、判別された指のスライド方向に予め対応づけられたユーザコマンドを実行する。このため、指紋読取センサを操作の簡単なユーザコマンドの入力手段として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による指紋認証装置の一例を示した外観図であり、指紋認証機能センサ付きの携帯電話機が示されている。
【図2】指紋読取時の指のスライド方向の一例を示した説明図である。
【図3】指紋読取時の指先の向きの一例を示した説明図である。
【図4】図2及び図3に示された指のスライド方向と、指先方向の組み合わせを示した模式図である。
【図5】図1の携帯電話機1の要部の構成例を示したブロック図である。
【図6】コマンド対応テーブル15の一例を示した図である。
【図7】ステップS101〜S108は、図5の携帯電話機1の動作の一例を示したフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態2による指紋認証装置の一例を示した外観図であり、指紋認証機能センサ付きの携帯電話機が示されている。
【図9】指紋読取センサ7Aに対する指のスライド方向sd1,sd2を示した図である。
【図10】本発明の実施の形態3によるコマンド対応テーブルの一例を示した図である。
【符号の説明】
1,1A 携帯電話機、7,7A 指紋読取センサ、10 指紋データ構築部、11 指紋データ照合部、12 指紋データ回転部、13 指紋データ登録部、14 コマンド変換部、15 コマンド対応テーブル、
d1〜d4 各指先方向、sd1,sd2 スライド方向
【発明の属する技術分野】
本発明は、指紋認証装置及び携帯端末装置に係り、さらに詳しくは、指紋認証時にコマンド入力が可能な指紋認証装置及び携帯端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーザの指紋を画像データとして入力させ、入力された指紋データを予め登録された指紋データと照合することによって、ユーザの認証を行う指紋認証装置が従来から知られている。この種の指紋認証装置には、認証されたユーザに対し、予め定められた特定のサービスのみを提供するものもあるが、多くの指紋認証装置では、認証されたユーザのみが利用可能な複数のユーザコマンドを提供している。つまり、ユーザは、所望のサービスを受けるためには、指紋による認証を受けた後あるいは認証を受ける前に、さらに複数のコマンドの中から所望のコマンドを選択して入力する必要があった。
【0003】
例えば、従来の指紋認証機能を有する携帯電話機には、指紋センサから入力された指紋データを、登録された指紋データと照合して指紋認証を行い、この認証結果に基づいて、特定サービス又は全サービスの利用を規制するキーロックや、当該規制を解除するキーアンロックなどの機能を有するものがあった。この様なキーロック、キーアンロック機能を利用しようとする場合、指紋認証のために指紋を入力する操作だけでなく、キーロック又はキーアンロックのいずれかを指定するユーザコマンドを別途入力する必要があった。
【0004】
さらに、キーロックやアンロックに限らず、認証されたユーザが複数のサービスを選択可能である場合には、指紋認証後、さらにユーザはサービスを指定する必要があった。例えば、規制されたアプリケーションソフトウエアを起動させたい場合、まず指紋認証を行って規制を解除し、その後に、当該アプリケーションソフトウエア起動のための操作を行う必要があり、サービスを利用するために必要なコマンド入力操作が煩雑であるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、指紋認証と同時にコマンド入力を行うことができる指紋認証装置を提供することを目的とする。また、指紋認証と同時にコマンド入力を行うことができる携帯端末装置を提供することを目的とする。
【0006】
さらに、本発明は、コマンド入力操作が簡便な指紋認証装置を提供することを目的とする。また、コマンド入力操作が簡便な携帯端末装置、特に、指紋入力によって複数のコマンドからユーザにより選択されたコマンドが入力可能な携帯端末装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明による指紋認証装置は、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向を判別するスライド方向判別部とを備えて構成される。
【0008】
請求項2に記載の本発明による指紋認証装置は、上記スライド方向判別部が、複数の読取データに基づいて、予め定められた2以上のスライド方向について、指紋データを構築する指紋データ構築部と、構築された各指紋データを登録指紋データと照合する指紋データ照合部とを備えて構成される。
【0009】
請求項3に記載の本発明による指紋認証装置は、上記指紋読取センサが、線形状の画像読取センサからなり、上記スライド判別部が、指のスライド方向が指紋読取センサに直交する2方向のいずれであるのかを判別するように構成される。
【0010】
請求項4に記載の本発明による指紋認証装置は、指紋を読み取って読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び読取データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指紋読取センサに対する指先の向きを判別する指先方向判別部とを備えて構成される。
【0011】
請求項5に記載の本発明による指紋認証装置は、上記指先方向判別部が、予め定められた2以上の指先方向について、読取データ及び登録指紋データを相対的に回転させる指紋データ回転部と、相対的な回転後に指紋データ及び登録指紋データを照合する指紋データ照合部とを備えて構成される。
【0012】
請求項6に記載の本発明による指紋認証装置は、上記指紋読取センサが、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する線形状の画像読取センサからなり、上記指先方向判別部が、複数の読取データに基づいて、指紋データを構築する指紋データ構築部をさらに備え、構築された指紋データ及び登録指紋データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指紋読取センサに対する指先の向きを判別するように構成される。
【0013】
請求項7に記載の本発明による指紋認証装置は、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向及び指先方向を判別する方向判別部とを備えて構成される。
【0014】
請求項8に記載の本発明による指紋認証装置は、上記方向判別部が、複数の読取データに基づいて、予め定められた2以上のスライド方向について、指紋データを構築する指紋データ構築部と、予め定められた2以上の指先方向について、構築された指紋データ及び登録指紋データを相対的に回転させる指紋データ回転部と、相対的な回転後に指紋データ及び登録指紋データを照合する指紋データ照合部とを備えて構成される。
【0015】
請求項9に記載の本発明による指紋認証装置は、上記指紋データ回転部が、指紋データ登録部に登録された登録指紋データを回転させることにより、予め定められた2以上の指先方向ごとの指紋データを生成するように構成される。
【0016】
請求項10に記載の本発明による携帯端末装置は、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指のスライド方向を判別するスライド方向判別部と、指のスライド方向をユーザコマンドに予め対応づけたコマンド対応テーブルとを備え、判別された指のスライド方向に対応づけられたユーザコマンドを実行するように構成される。
【0017】
請求項11に記載の本発明による携帯端末装置は、上記スライド方向判別部が、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うように構成される。
【0018】
請求項12に記載の本発明による携帯端末装置は、指紋を読み取って読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び読取データに基づいて、指紋読取センサに対する指先の向きを判別する指先方向判別部と、指先の向きをユーザコマンドに予め対応づけたコマンド対応テーブルとを備え、判別された指先の向きに対応づけられたユーザコマンドを実行するように構成される。
【0019】
請求項13に記載の本発明による携帯端末装置は、上記指先方向判別部が、登録指紋データ及び読取データに基づいて、指紋認証を行うように構成される。
【0020】
請求項14に記載の本発明による携帯端末装置は、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指のスライド方向及び指先方向を判別する方向判別部と、指のスライド方向及び指先方向をユーザコマンドに予め対応づけたコマンド対応テーブルとを備え、判別されたスライド方向及び指先の向きに対応づけられたユーザコマンドを実行するように構成される。
【0021】
請求項15に記載の本発明による携帯端末装置は、上記方向判別部が、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うように構成される。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による指紋認証装置の一例を示した外観図であり、指紋認証機能センサ付きの携帯電話機が示されている。図中の1は、携帯電話機、2はアンテナ、3はスピーカ、4はマイクロフォン、5は表示部、6は操作ボタン、7は指紋読取センサである。
【0023】
指紋読取センサ7は、ユーザの指紋データを入力するための画像入力センサであり、受話器としてのスピーカ3、送話器としてのマイクロフォン4、LCDからなる表示部5、操作ボタン6等が設けられた携帯電話機1の操作面に取り付けられている。この指紋読取センサ7は、線形状に配置された多数の微小画像読取素子(例えばCCD)からなり、指紋読取センサ7に対し指を相対的に移動(スライド)させることによって、指紋全体の画像を読み取る。
【0024】
図2は、指紋読取時の指のスライド方向の一例を示した説明図である。指の指紋側を指紋読取センサ7に対向させた状態で、指紋読取センサ7と直交する互いに逆向きの2方向sd1、sd2のいずれかに指をスライドさせることにより、指紋を入力することができる。なお、ここでは、直線形状の指紋読取センサ7に直交する2方向に指をスライドさせて入力する場合の例について説明するが、指のスライド方向は、直交方向でなくてもよく、斜め方向でもよいし、スライド方向を3以上とすることもできる。
【0025】
図3は、指紋読取時の指先の向きの一例を示した説明図である。指紋読取センサ7により指紋を読み取る際、指紋読取センサ7に対する4つの指先方向d1〜d4が示されている。指先方向d1〜d4は、指紋読取センサ7に対し、指先を順に90°回転させたときの状態であり、指先方向d1,d3のとき、指が読取センサ7に直交し、指先方向d2,d4のとき、指が読取センサ7に平行となる。なお、ここでは、指先方向が4方向の場合の例について説明するが、少なくとも2以上であればよい。
【0026】
図4は、図2及び図3に示された指のスライド方向と、指先方向の組み合わせを示した模式図である。4つの指先方向d1〜d4及び2つのスライド方向sd1,sd2を組み合わせることにより、8つの指紋入力方法が考えられる。携帯電話機1は、指紋認証を行うのと同時に、これらの指紋入力方法を判別し、各指紋入力方法に対応づけられたユーザコマンドを実行する。このため、ユーザは、指紋入力後に、改めてユーザコマンドを入力する必要がない。
【0027】
図5は、図1の携帯電話機1の要部の構成例を示したブロック図である。図中の7は指紋読取センサ、10は指紋データ構築部、11は指紋データ照合部、12は指紋データ回転部、13は指紋データ登録部、14はコマンド変換部、15はコマンド対応テーブルである。
【0028】
指紋読取センサ7は、時間差を有して複数回にわたってスライド中の指紋を読み取って読取データを生成し、この読取データを指紋データ構築部10へ出力する。指紋読取センサ7は、指紋入力の際、指紋読取センサ7の幅を指がスライドするよりも短い時間間隔で指紋画像の読み取りを行い、線形状からなる複数の読取データを生成する。これらの読取データは、指のスライド方向sd1,sd2を考慮して合成することにより、指紋データに変換することができる。
【0029】
指紋データ構築部10は、指紋読取センサ7で読み取られた読取データに基づいて指紋の画像データを構築する。指紋データ構築部10は、複数の読み取りデータを合成して指紋データを構築する際、予め定められた各スライド方向sd1,sd2のそれぞれについて合成を行い、2つの指紋データを生成する。すなわち、各スライド方向sd1,sd2を想定し、それぞれのスライド方向sd1,sd2ごとの指紋データを構築する。
【0030】
指紋データ照合部11は、指紋データ構築部10で構築された指紋データと、指紋データ回転部12で回転させた指紋データとの照合を行い、その照合結果をコマンド変換部14へ出力する。この照合結果には、一致又は不一致のみならず、一致した指紋データのスライド方向及び指先方向も含まれる。
【0031】
指紋データ登録部13は、予め登録された指紋データ(登録指紋データ)を記憶保持している記憶手段であり、認証されるユーザの指紋データを保持している。指紋データ回転部12は、指紋データ登録部13に保持されている指紋データを読み出し、各指先方向d1〜d4を想定して、照合すべき指紋データを生成する。すなわち、登録指紋データを回転させ、指先方向d1〜d4のそれぞれに対応した指紋データを生成する。
【0032】
コマンド変換部14は、指紋データ照合部11の照合結果に基づいて、認証時には、コマンド対応テーブル15を用いてユーザコマンドを生成する。すなわち、指紋データ構築部10により構築された指紋データが、指紋データ回転部12で回転された登録指紋データに一致した場合、一致した指紋データのスライド方向及び指先方向に基づいて、コマンド対応テーブル15からユーザコマンドを読み出す。この様にして生成されたユーザコマンドは、図示しない携帯電話機1のアプリケーション処理部に入力され、実行される。なお、ユーザコマンドとは、多数の携帯電話機1の機能の中からユーザによって選択された機能を携帯電話機1に実行させるための命令である。
【0033】
コマンド対応テーブル15は、指のスライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4の組み合わせにユーザコマンドを対応づけたデータテーブルであり、予め定められたコマンド対応テーブル15が記憶手段に保持されている。図6は、コマンド対応テーブル15の一例を示した図である。指先方向d1〜d4及びスライド方向sd1,sd2の組み合わせごとにユーザコマンドA〜Hが割り当てられている。
【0034】
なお、指紋データ構築部10、指紋データ照合部11,指紋データ回転部12及びコマンド変換部14は、それぞれ携帯電話機1に内蔵されたCPU等により実行されるコンピュータプログラムとして構成され、CD−ROM等の記憶媒体に記録され、あるいは有線又は無線の通信回線を介して携帯電話機1に提供することができる。
【0035】
図7のステップS101〜S108は、図5の携帯電話機1の動作の一例を示したフローチャートである。まず、ユーザが、指紋読取センサ7に指を近づけて、スライド方向sd1又はsd2のいずれかに指をスライドさせ、指紋読取センサ7が、時間をずらして指紋画像を読み取り、複数(2以上)の読取データを出力する(ステップS101)。
【0036】
次に、指紋データ構築部10が、2つのスライド方向sd1,sd2を想定して、各スライド方向ごとに読み取りデータを合成し、2つの指紋データを構築する(ステップS102)。また、指紋データ回転部12が、指紋データ登録部13に保持された指紋データを読み出して回転させ、4つの指先方向d1〜d4を想定し、各指先方向ごとの指紋データを生成する(ステップS103)。
【0037】
指紋データ照合部11は、指紋データ構築部10により構築された2つの指紋データを、指紋データ回転部12により生成された4つの指紋データとそれぞれ照合する。この結果、一致する指紋データがなかった場合には、認証に失敗したものとしてエラー処理を行って処理を終了する(ステップS106)。
【0038】
一方、一致する指紋データがあった場合には、一致した指紋データが想定していたスライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4が出力される。コマンド変換部14は、これらのスライド方向及び指先方向の組み合わせに対応付けられたユーザコマンドをコマンド対応テーブル15から読み出し(ステップS107)、アプリケーション処理部によって実行される(ステップS108)。
【0039】
本実施の形態によれば、指紋読取センサ7が、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り2以上の読取データを出力し、指紋データ構築部10が、スライド方向sd1,sd2ごとに指紋データを構築している。また、指紋データ回転部12が、指紋データ登録部13の登録指紋データを読み出し、指先方向ごとの指紋データを生成する。そして、指紋データ照合部11が、これら指紋データを照合して、指紋認証を行うとともに、一致した指紋のスライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4を判別している。このため、指紋照合と同時に、スライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4の判別を行うことができる。
【0040】
また、コマンド変換部14が、スライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4に対応づけられたユーザコマンドを読み出して、指紋入力動作をユーザコマンドに変換し、変換されたユーザコマンドが実行される。このため、指紋認証と同時にコマンド入力を行うことができる。
【0041】
また、ユーザは、指をスライドさせる方向や指先の方向によって、複数種類のサービスから所望のサービスを選択することができる。つまり、複数のサービスから所望のサービスを選択する際、ボタン押下等の従来の入力操作を行わなくてもよく、簡潔な操作でサービスを選択することができる。
【0042】
特に、本実施の形態では、指紋データ回転部12が、指紋データ登録部13に保持された1つの指紋データを回転させて、各指先方向d1〜d4ごとの指紋データを生成している。このため、指紋データ登録部13には、指先方向d1〜d4ごとの指紋データを保持する必要がなく、大きな記憶容量を必要としない。
【0043】
また、線形状の指紋読取センサを用いることにより、筐体に大きな面積を占有することなく取り付けることができるため、様々な電子機器に取り付けることができる。特に、小型化、高性能化が顕著で、セキュリティ対策が求められる携帯電話機、PDA等の携帯端末装置の入力手段に好適である。
【0044】
なお、本実施の形態では、指紋読取センサ7として、直線形状の指紋読取センサを用いる場合の例について説明したが、直線形状でなくてもよいし、線形状でなくてもよい。例えば、面形状の指紋読取センサを用いてもよい。この場合、指紋入力のために指をスライドさせる必要はないが、スライド方向によりユーザコマンドを判別する場合であれば、少なくとも時間差を有して2回以上、指紋を読み取ることが必要となる。
【0045】
また、2以上の異なる指紋データを指紋データ登録部13に予め記録させ、指紋データ回転部12がこれらの各指紋データについて、指先方向d1〜d4ごとの指紋データを生成し、指紋データ照合部11がこれらの指紋データに基づいて照合を行ってもよい。この場合、2人以上のユーザを認証することができる。
【0046】
さらに、コマンド対応テーブル15が、指紋データ登録部13に登録された2以上の指紋データごとに異なるコマンドを対応づけていれば、予め複数の指を登録し、指ごとに異なるコマンドを入力することができる。すなわち、コマンド変換部14が、指の種類(登録された指紋データ)、スライド方向及び指先方向に基づいて、コマンドを選択すれば、指紋認証と同時に入力できるコマンドを、より多くのコマンドから選択することができる。
【0047】
実施の形態2.
実施の形態1では、指紋認証を行う際にスライド方向sd1,sd2及び指先方向d1〜d4の組み合わせに基づいてユーザコマンドを入力する場合の例について説明したが、本実施の形態では、スライド方向sd1,sd2のみに基づいて、ユーザコマンドを入力する場合について説明する。
【0048】
図8は、本発明の実施の形態2による指紋認証装置の一例を示した外観図であり、指紋認証機能センサ付きの携帯電話機が示されている。図中の1Aは、携帯電話機、2はアンテナ、3はスピーカ、4はマイクロフォン、5は表示部、6は操作ボタン、7Aは指紋読取センサである。図1の携帯電話装置と比較すれば、指紋読取センサ7Aが、携帯電話機1Aの側面にとりつけられている点で異なっている。
【0049】
図9は、指紋読取センサ7Aに対する指のスライド方向sd1,sd2を示した図であり、スライド方向sd1には、キー入力を規制するためのキーロック命令が対応づけられるとともに、スライド方向sd2には、キー入力規制を解除するためのキーアンロック命令が対応づけられている。なお、本実施の形態では、指先方向d1〜d4による命令の判別は行わないものとする。
【0050】
従来の指紋認証装置を携帯電話機に適用し、キーロック又はキーアンロック時に指紋認証させようとすれば、認証前又は認証後に、少なくともキーロック又はキーアンロックを指定するためのキー入力が必要となる。しかしながら、この携帯電話機1Aでは、指紋認証時に指をスライド方向sd1にスライドさせるだけで指紋認証だけでなく、キーロックを指定することができる。同様にして、指紋認証時に指をスライド方向sd2にスライドさせるだけで指紋認証だけでなく、キーアンロックを指定することができる。
【0051】
本実施の形態によれば、指紋入力時のスライド方向を変えるだけで、キーロック及びキーアンロックを使い分けることができ、指紋認証のための指紋入力と同時に、ユーザコマンド入力を行うことができ、携帯電話機1A等の携帯端末装置の利便性を向上させることができる。
【0052】
また、線形状の指紋読取センサを薄型の携帯端末装置の側面に取り付けることによって、筐体の操作面等を占有することなく指紋読取センサを取り付けることができる。このため、様々な電子機器、特に携帯可能な小型の端末装置、例えば携帯電話機、PDA等にも取り付けることができる。
【0053】
なお、本実施の形態では、指のスライド方向のみによりユーザコマンドを判別しているので、指紋入力時の指先方向が1方向に予め指定されている場合には、図5に示された指紋データ回転部12を省略することができる。
【0054】
また、本実施の形態では、指のスライド方向のみによりユーザコマンドを判別する場合の例について説明したが、指先方向のみによりユーザコマンドを判別してもよい。この場合、指紋入力時のスライド方向が1方向に予め指定されている場合には、図5に示した指紋データ構築部10は、所定のスライド方向についてのみ指紋データを構築すればよい。
【0055】
実施の形態3.
実施の形態2では、指紋認証と同時にキーロック及びキーアンロックのユーザコマンドが入力される場合の例について説明したが、本実施の形態では、指紋入力を用いて、従来はキー操作によって入力されていた様々なコマンドが入力される場合、例えばアプリケーションソフトウエアを起動させるためのコマンドが入力される場合について説明する。
【0056】
図10は、本発明の実施の形態3によるコマンド対応テーブルの一例を示した図である。ここでは、図8の携帯電話機1Aを用いて、2つの指先方向d1,d2及び2つのスライド方向sd1,sd2を判別し、4つのユーザコマンドのいずれか判別して実行する。
【0057】
指紋入力時の指先方向がd1の場合、スライド方向がsd1であれば、指紋認証が行われキーロック命令が実行され、スライド方向がsd2であれば、指紋認証が行われキーアンロック命令が実行される。これらの動作は、実施の形態1、2の場合と同様である。
【0058】
指紋入力時の指先方向がd2の場合、スライド方向がsd1であれば、電子メールのアプリケーションソフトが起動され、スライド方向がsd2であれば、従来と同様の指紋認証が行われる。
【0059】
電子メールのアプリケーションソフトを起動する際に、指紋認証を行うことによって、他人が勝手に受信済みの電子メールを読んだり、ユーザのアカウントを使って電子メールの送受信を行うのを防止することができる。しかも、指紋認証のための煩雑な操作を必要としない。
【0060】
これとは逆に、指紋認証を行う必要のないユーザコマンドを、コマンド対応テーブル15に割り当てれば、従来のボタン操作を指紋入力で代用することができる。この場合、ボタン数の削減等により、携帯端末装置の操作性を向上させることができる。また、指の向きと動きにより、コマンドが入力できるため、従来のボタン操作よりも利便性が高い。
【0061】
なお、上述したとおり、特に認証を必要としないユーザコマンドの入力についても上記指紋入力を用いることができ、このような場合には、厳密な指紋認証を行わなくてもよい。つまり、指紋データ照合部11において、スライド方向及び指先方向のみが判別できれば、指紋データが完全に一致しなくてもエラー処理を行う必要はなく、指紋データ照合部11において、スライド方向及び指先方向が判別できない場合にエラー処理を行えばよい。例えば、指紋データが完全に一致しなくても、最も一致度の高い組み合わせに基づいて、スライド方向及び指先方向を判別しユーザコマンドを実行することができる。
【0062】
【発明の効果】
本発明による指紋認証装置は、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向、指先方向又はこれらの両方を判別している。このため、指紋読取センサを指紋認証と同時にユーザコマンド等を入力可能な入力手段として用いることができ、入力操作の簡便な指紋認証装置を提供することができる。
【0063】
本発明による指紋認証装置は、指紋読取センサを用いて、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データと予め登録された指紋データとに基づいて、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向を判別している。このため、指紋読取センサを指紋認証と同時にユーザコマンド等を入力可能な入力手段として用いることができる。
【0064】
また、本発明による指紋認証装置は、指紋読取センサを用いて、指紋を読み取り、読取データと予め登録された登録指紋データを相対的に回転させ、これらに基づいて、指紋認証を行うとともに、指先の方向を判別している。このため、指紋読取センサを指紋認証と同時にユーザコマンド等を入力可能な入力手段として用いることができる。
【0065】
また、本発明による携帯端末装置は、指紋読取センサを用いて、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データと予め登録された指紋データとに基づいて、指のスライド方向を判別し、判別された指のスライド方向に予め対応づけられたユーザコマンドを実行する。このため、指紋読取センサを操作の簡単なユーザコマンドの入力手段として用いることができる。
【0066】
また、本発明による携帯端末装置は、指紋読取センサを用いて、指紋を読み取り、読取データと予め登録された登録指紋データを相対的に回転させ、これらに基づいて、指先の方向を判別し、判別された指のスライド方向に予め対応づけられたユーザコマンドを実行する。このため、指紋読取センサを操作の簡単なユーザコマンドの入力手段として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による指紋認証装置の一例を示した外観図であり、指紋認証機能センサ付きの携帯電話機が示されている。
【図2】指紋読取時の指のスライド方向の一例を示した説明図である。
【図3】指紋読取時の指先の向きの一例を示した説明図である。
【図4】図2及び図3に示された指のスライド方向と、指先方向の組み合わせを示した模式図である。
【図5】図1の携帯電話機1の要部の構成例を示したブロック図である。
【図6】コマンド対応テーブル15の一例を示した図である。
【図7】ステップS101〜S108は、図5の携帯電話機1の動作の一例を示したフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態2による指紋認証装置の一例を示した外観図であり、指紋認証機能センサ付きの携帯電話機が示されている。
【図9】指紋読取センサ7Aに対する指のスライド方向sd1,sd2を示した図である。
【図10】本発明の実施の形態3によるコマンド対応テーブルの一例を示した図である。
【符号の説明】
1,1A 携帯電話機、7,7A 指紋読取センサ、10 指紋データ構築部、11 指紋データ照合部、12 指紋データ回転部、13 指紋データ登録部、14 コマンド変換部、15 コマンド対応テーブル、
d1〜d4 各指先方向、sd1,sd2 スライド方向
Claims (15)
- スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向を判別するスライド方向判別部とを備えたことを特徴とする指紋認証装置。
- 上記スライド方向判別部は、複数の読取データに基づいて、予め定められた2以上のスライド方向について、指紋データを構築する指紋データ構築部と、構築された各指紋データを登録指紋データと照合する指紋データ照合部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の指紋認証装置。
- 上記指紋読取センサは、線形状の画像読取センサからなり、
上記スライド判別部は、指のスライド方向が指紋読取センサに直交する2方向のいずれであるのかを判別することを特徴とする請求項1に記載の指紋認証装置。 - 指紋を読み取って読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び読取データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指紋読取センサに対する指先の向きを判別する指先方向判別部とを備えたことを特徴とする指紋認証装置。
- 上記指先方向判別部は、予め定められた2以上の指先方向について、読取データ及び登録指紋データを相対的に回転させる指紋データ回転部と、相対的な回転後に指紋データ及び登録指紋データを照合する指紋データ照合部とを備えることを特徴とする請求項4に記載の指紋認証装置。
- 上記指紋読取センサは、スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する線形状の画像読取センサからなり、
上記指先方向判別部は、複数の読取データに基づいて、指紋データを構築する指紋データ構築部をさらに備え、構築された指紋データ及び登録指紋データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指紋読取センサに対する指先の向きを判別することを特徴とする請求項4に記載の指紋認証装置。 - スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うとともに、指のスライド方向及び指先方向を判別する方向判別部とを備えたことを特徴とする指紋認証装置。
- 上記方向判別部は、複数の読取データに基づいて、予め定められた2以上のスライド方向について、指紋データを構築する指紋データ構築部と、予め定められた2以上の指先方向について、構築された指紋データ及び登録指紋データを相対的に回転させる指紋データ回転部と、相対的な回転後に指紋データ及び登録指紋データを照合する指紋データ照合部とを備えることを特徴とする請求項7に記載の指紋認証装置。
- 上記指紋データ回転部は、指紋データ登録部に登録された登録指紋データを回転させることにより、予め定められた2以上の指先方向ごとの指紋データを生成することを特徴とする請求項5又は8に記載の指紋認証装置。
- スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指のスライド方向を判別するスライド方向判別部と、指のスライド方向をユーザコマンドに予め対応づけたコマンド対応テーブルとを備え、判別された指のスライド方向に対応づけられたユーザコマンドを実行することを特徴とする携帯端末装置。
- 上記スライド方向判別部が、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うことを特徴とする請求項10に記載の携帯端末装置。
- 指紋を読み取って読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び読取データに基づいて、指紋読取センサに対する指先の向きを判別する指先方向判別部と、指先の向きをユーザコマンドに予め対応づけたコマンド対応テーブルとを備え、判別された指先の向きに対応づけられたユーザコマンドを実行することを特徴とする携帯端末装置。
- 上記指先方向判別部が、登録指紋データ及び読取データに基づいて、指紋認証を行うことを特徴とする請求項12に記載の携帯端末装置。
- スライドさせた指の指紋を時間差を有して読み取り、複数の読取データを出力する指紋読取センサと、予め登録された登録指紋データを保持する指紋データ登録部と、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指のスライド方向及び指先方向を判別する方向判別部と、指のスライド方向及び指先方向をユーザコマンドに予め対応づけたコマンド対応テーブルとを備え、判別されたスライド方向及び指先の向きに対応づけられたユーザコマンドを実行することを特徴とする携帯端末装置。
- 上記方向判別部が、登録指紋データ及び複数の読取データに基づいて、指紋認証を行うことを特徴とする請求項14に記載の携帯端末装置。
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