JP2004038095A

JP2004038095A - ホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャック

Info

Publication number: JP2004038095A
Application number: JP2002198683A
Authority: JP
Inventors: Yasuro Ishimori; 石盛　安郎
Original assignee: Hosiden Corp
Current assignee: Hosiden Corp
Priority date: 2002-07-08
Filing date: 2002-07-08
Publication date: 2004-02-05
Anticipated expiration: 2022-07-08
Also published as: JP3781295B2

Abstract

【課題】チップスプリングに光素子を保持固定するホルダ部を形成したチップスプリングを有する光ミニジャックを提供する。
【解決手段】絶縁材料より成る光ミニジャック本体１１を具備し、光ミニジャック本体１１には前端からプラグ挿抜孔１３を形成すると共に後端からプラグ挿抜孔１３に連通するチップスプリング収容保持部１７を形成し、光素子１４を光ミニジャック本体１１に取り付け固定する金属板により構成されるホルダ付きチップスプリング７を具備し、ホルダ付きチップスプリング７は光素子１４を固定保持するホルダ部７０とホルダ部７０から前方に延伸形成されるチップスプリング部７３より成り、チップスプリング収容保持部１７にホルダ付きチップスプリング７のチップスプリング部７３を圧入固定すると共にホルダ部７０に光素子１４を圧入保持せしめたホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャック。
【選択図】　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャックに関し、特に、光ミニジャック本体内に収容される光素子をホルダ付きチップスプリングにより保持、固定するホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャックに関する。
【０００２】
【従来の技術】
光素子を光ミニジャック本体に取り付け固定する構成、光ミニジャック本体内に収容される光素子のがたつきを阻止する構成について、当該特許出願人の出願に関わる２０００−３３４４３９号明細書、２００１−１８８０２８号明細書、その他の文献に先行例として記載されている。
ここで、２００１−１８８０２８号明細書に記載される先行例を図５から図７を参照して説明する。１１は絶縁材料より成る光ミニジャック本体である。１２はこの本体１１の前端面に突設した筒部である。筒部１２には、プラグ挿抜孔１３が形成されている。１１Ａはこのプラグ挿抜孔１３に連通する貫通孔である。１４は本体１１に取り付け固定される光素子である。１６はこの光素子１４の底面から導出された端子を示す。
【０００３】
２０は素子ホルダを示す。光素子１４はこの素子ホルダ２０により光ミニジャック本体１１に取り付け固定される。素子ホルダ２０は薄い金属板により構成され、光素子１４の上面１４Ａを覆う上面板２０Ａと、背面１４Ｂを覆う背面板２０Ｂと、両側面１４Ｃを被う側面板２０Ｃを有する。背面板２０Ｂは側面板２０Ｃより短く形成し、切欠２１を形成して端子１６の導出口を形成する。
側面板２０Ｃには内向きに切起し片２２を形成し、この切起し片２２により図２に示される如く光素子１４の両側を弾性的にバイアスし、光素子１４を幅方向のほぼ中央に位置決めし、光素子１４の光軸Ｐと貫通孔１１Ａの中心軸とを一致させる。
【０００４】
光ミニジャック本体１１の後端面には複数の突起２３を形成する。光ミニジャック本体１１の後端面の各四隅に突起２３を形成し、これらの突起２３に光素子１４を係合させて光素子１４を位置決め固定すると共に、この位置決め状態を維持させる。即ち、各突起２３には互に対向する面に傾斜面２３Ａを形成し、これら傾斜面２３Ａに光素子１４に形成した傾斜面２４Ａを係合させ、光素子１４をその固定位置に案内し、光素子１４の光軸Ｐと本体１１に形成した貫通孔１１Ａの中心軸とを一致させる。この場合、光素子１４の前面と本体１１の後端面とを平行に保持して光ミニジャック本体１１に挿入嵌合したプラグと光素子１４との間の光係合を確保する。
【０００５】
光素子１４を光ミニジャック本体１１の背面に圧接するに、素子ホルダ２０の背面板２０Ｂに偏倚部３０を形成する。即ち、背面板２０Ｂに２条のスリット３１、３２を形成し、この２条のスリット３１と３２の間に弾性バイアス片３３を形成する。弾性バイアス片３３を図７にされる如く前方に押し出して湾曲部３４を形成することにより偏倚部３０を構成する。この弾性バイアス片３３を相互に離隔して２個形成したことにより光素子１４を均等に押圧し、光素子１４の前面１４Ｄを絶縁ボディ１１の後端面に平行に圧接することができる。ここで、光素子１４の背面に凹部３５を形成し、弾性バイアス片３３に形成した突起３６をこの凹部３５に係合させ、弾性バイアス片３３と光素子１４との間の係合位置を確定する。
【０００６】
素子ホルダ２０を構成する側面板２０Ｃには、この側面板２０Ｃと一体に前方に突出する係止片４０を形成する。即ち、側面板２０Ｃから突出した係止片４０はその先端に突片４１と４２上下に延伸形成してＴ字型とし、このＴ字型の係止片４０を光ミニジャック本体１１の側面に設けた係止突起５０に係合させる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
上述した光ミニジャックの従来例は、光ミニジャック本体に対して光素子を保持固定する光素子ホルダを光ミニジャック本体とは別体に独立して製造し、これを介して光素子を光ミニジャック本体に対して取り付け固定するものであるところから、光ミニジャック全体の形状構造は複雑化する上に全体の寸法も大きくなり、光ミニジャックの更なる小型化を図る上において支障を来す。
この発明は、光ミニジャックに本来具備されるべきチップスプリングに光素子を保持固定するホルダ部を形成する構成を採用して上述の問題を解消したホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャックを提供するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
絶縁材料より成る光ミニジャック本体１１を具備し、この光ミニジャック本体１１にはその前端からプラグ挿抜孔１３を形成すると共に後端からプラグ挿抜孔１３に連通するチップスプリング収容保持部１７を形成し、光素子１４を光ミニジャック本体１１に取り付け固定する金属板により構成されるホルダ付きチップスプリング７を具備し、このホルダ付きチップスプリング７は光素子１４を固定保持するホルダ部７０とホルダ部７０から前方に延伸形成されるチップスプリング部７３より成り、チップスプリング収容保持部１７にホルダ付きチップスプリング７のチップスプリング部７３を圧入固定すると共にホルダ部７０に光素子１４を圧入保持せしめたホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャックを構成した。
【０００９】
そして、先のホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャックにおいて、ホルダ付きチップスプリング７のホルダ部７０は、光素子１４の上面１４Ａを覆う上板７１、光素子１４の両側面１４Ｃを被う側板７２、光素子１４の背面１４Ｂを前方に弾性的にバイアスする背板７４より成り、側板７２の双方には、それぞれの前方端から僅かに内向きに屈曲して前方に延伸するチップスプリング部７３が形成され、このチップスプリング部７３の先端部は内向き後方に折り返し形成して係合接触片７３１としたホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャックを構成した。
【００１０】
また、先のホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャックにおいて、上板７１には左右方向に延伸して長孔７１１を形成し、側板７２には内向きに突出する凸部７２１を形成し、背板７４には光素子の背面に向かって屈曲して切り起こし片７４１を形成したことを特徴とするホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャックを構成した。
以上の通りにして、光素子が光ミニジャック本体内においてがたつくことを防止している。これにより、光プラグの先端と光素子との間の位置関係が安定すると共に、光素子自体の有する寸法公差を光プラグの先端との関係において吸収することができる。
【００１１】
【実施の形態例】
この発明の実施の形態を図１ないし図４の実施例を参照して説明する。図１は実施例の天面断面、図２は実施例の前後端面を示す図、図３は実施例の側面を示す図、図４はホルダ付きチップスプリングを示す図である。なお、実施例において、先行例における部材と共通する部材には共通する参照符号を付与している。絶縁材料より成る光ミニジャック本体１１の前端に突設した筒部１２には、プラグ挿抜孔１３が形成されている。本体１１には光素子１４が取り付け固定される。この光素子１４の底面から端子１６が導出されている。１７はホルダ付きチップスプリング７を嵌合固定するチップスプリング収容保持部であり、プラグ挿抜孔１３に連通して本体１１の後端に形成される。１７’はこのチップスプリング収容保持部１７の後方の開口を示す。
【００１２】
７はホルダ付きチップスプリングを示す。光素子１４はこのホルダ付きチップスプリング７を介して光ミニジャック本体１１に取り付け固定される。ホルダ付きチップスプリング７は強い剛弾性を有する金属板により構成されている。
ホルダ付きチップスプリング７は、光素子１４の上面１４Ａを覆う上板７１、光素子１４の両側面１４Ｃを被う側板７２、光素子１４の背面１４Ｂを前方に弾性的にバイアスする背板７４を有し、これらにより光素子１４のホルダ部７０を構成している。
上板７１には左右方向に延伸して長孔７１１が形成されている。
【００１３】
側板７２には内向きに突出する凸部７２１が形成されている。この側板７２の双方には、それぞれの前方端から僅かに内向きに屈曲して前方に延伸するチップスプリング部７３が形成されている。
チップスプリング部７３は、その先端部を内向き後方に折り返し形成した係合接触片７３１とされている。
背板７４には光素子の背面に向かって屈曲して切り起こし片７４１が形成されている。この切り起こし片７４１により光素子１４の背面１４Ｂを前方に弾性的にバイアスし、プラグ挿抜孔１３の軸方向に位置決めする。
【００１４】
以上のホルダ付きチップスプリング７は、そのチップスプリング部７３を開口１７’を介してチップスプリング収容保持部１７に対して強い剛性に抗して強く押し込み嵌合することにより、光ミニジャック本体１１に弾性的に強固に固定保持される。次いで、特に図３を参照するに、光ミニジャック本体１１に強固に固定保持されたホルダ付きチップスプリング７の上板７１、両側板７２、背板７４より成るホルダ部７０に対して、光素子１４を下側から圧入して光素子１４の上面１４Ａを上板７１および光ミニジャック本体１１の後面部突起１８に押し当てる。この圧入に際して、両側板７２に内向きにする凸部７２１が形成されているところから、これら凸部７２１を介して光素子１４の両側面１４Ｃは左右方向に弾性的に強くバイアスされて光素子１４の光軸とプラグ挿抜孔１３の中心軸とは上下左右方向に関して整列せしめられるに到る。この場合、背板７４には光素子１４の背面１４Ｂを前方に強く弾性的にバイアスする切り起こし片７４１が形成されているところから、光素子１４はプラグ挿抜孔１３の中心軸方向前方に弾性的に強くバイアスされ、光素子１４は上板７１に左右方向に延伸形成される長孔７１１に上面１４Ａのゲートバリを逃し、これにより中心軸方向に関しても位置決めされる。なお、ここにおけるゲートバリとは、光素子の透明モールドの樹脂注入口に残るバリのことを言う。また、背面への圧接面積が構造上少なくなるところからチップスプリング７にストッパ形状７５を設け、プラグ挿入に起因する外力が加わった場合も、本体圧接面と合わせて圧接するので信頼性は向上する。ストッパ形状７５の光素子の挿入側の角は湾曲せしめて挿入を容易にしている。
【００１５】
ここで、光ミニジャック本体１１のプラグ挿抜孔１３に超小型単頭３極プラグ（ＪＩＳＣ　６５６０）を挿入嵌合した場合に、端子ｔ１、ｔ４、ｔ５はプラグスリーブに接続し、端子ｔ３はプラグリングに接続し、端子ｔ２はプラグチップに接続し、そして、超小型単頭３極プラグのチップの先端は光素子１４の受光部或いは発光部に接近対向する。
【００１６】
【発明の効果】
以上の通りであって、この発明によれば、光ミニジャックに本来具備されるべきチップスプリングに光素子を保持固定するホルダ部を形成する構成を採用することにより、ホルダ部を光ミニジャック本体とは別体に独立して製造してこれを介して光素子を光ミニジャック本体に取り付け固定する場合と比較して、ホルダ部をチップスプリングと共に板金加工により一挙に極く簡単に製造することができる。そして、ホルダ部はチップスプリングを構成する板金により構成されるのでホルダ部自体の形状構造を簡略化することができる上にこれを小型化することができる。また、ホルダ付きチップスプリングは、チップスプリング収容保持部に開口を介して圧入するすることのみにより光ミニジャック本体に組み込むことができる。そして、光素子もチップスプリングのホルダ部に対して単に下側から圧入することのみにより、光素子の光軸とプラグ挿抜孔の中心軸とが上下方向に関して整列せしめられると共に中心軸方向に関しても位置決めされる。即ち、光素子取り付け固定専用のホルダ部を格別に準備することなしに、光ミニジャックとして本来的に具備すべきチップスプリングに僅かの設計変更を施すことによりホルダ部の小型化と、部品点数の減少と、光ミニジャックの組み立て工数の減少と、光ミニジャックのコスト低減を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例を上方から看た一部断面図。
【図２】実施例の端面を示す図。
【図３】実施例を側方から看た一部断面図。
【図４】ホルダ付きチップスプリングの実施例を説明する図。
【図５】従来例の分解斜視図。
【図６】素子ホルダの従来例の動作を説明する図。
【図７】素子ホルダの従来例の他の動作を説明する図。
【符号の説明】
１１　光ミニジャック本体　　　　　　１２　筒部
１３　プラグ挿抜孔　　　　　　　　　１４　光素子
１４Ａ　上面　　　　　　　　　　　　１４Ｂ　背面
１４Ｃ　側面　　　　　　　　　　　　　１６　端子
１７　チップスプリング収容保持部　　１７’開口
１８　後面部突起　　　　　　　　　　　７　ホルダ付きチップスプリング
７０　ホルダ部　　　　　　　　　　　７１　上板
７１１　長孔　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　７２　側板
７２１　凸部　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　７３　チップスプリング部
７３１　係合接触片　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　７４　背板
７４１　切り起こし片　　　　　　　　　７５　ストッパ形状

Claims

絶縁材料より成る光ミニジャック本体を具備し、この光ミニジャック本体にはその前端からプラグ挿抜孔を形成すると共に後端からプラグ挿抜孔に連通するチップスプリング収容保持部を形成し、
光素子を光ミニジャック本体に取り付け固定する金属板により構成されるホルダ付きチップスプリングを具備し、このホルダ付きチップスプリングは光素子を固定保持するホルダ部とホルダ部から前方に延伸形成されるチップスプリング部より成り、
チップスプリング収容保持部にホルダ付きチップスプリングのチップスプリング部を圧入固定すると共にホルダ部に光素子を圧入保持せしめたことを特徴とするホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャック。
請求項１に記載されるホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャックにおいて、
ホルダ付きチップスプリングのホルダ部は光素子の上面を覆う上板、光素子の両側面を被う側板、光素子の背面を前方に弾性的にバイアスする背板より成り、
側板の双方には、それぞれの前方端から僅かに内向きに屈曲して前方に延伸するチップスプリング部が形成され、このチップスプリング部の先端部は内向き後方に折り返し形成して係合接触片としたことを特徴とするホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャック。
請求項２に記載されるホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャックにおいて、
上板には左右方向に延伸して長孔を形成し、側板には内向きに突出する凸部を形成し、背板には光素子の背面に向かって屈曲して切り起こし片を形成したことを特徴とするホルダ付きチップスプリングを有する光ミニジャック。