JP2004037242A

JP2004037242A - Method for inspecting inclusion in steel by ultrasonic flaw detection

Info

Publication number: JP2004037242A
Application number: JP2002194443A
Authority: JP
Inventors: Umihiro Sato; 佐藤海広
Original assignee: Sanyo Special Steel Co Ltd
Current assignee: Sanyo Special Steel Co Ltd
Priority date: 2002-07-03
Filing date: 2002-07-03
Publication date: 2004-02-05

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for accurately and rapidly detecting a nonmetallic inclusions existing in steel, especially at the central section of steel by using an ultrasonic flaw detection method. <P>SOLUTION: The method for inspecting inclusions in steel by ultrasonic flaw detection comprises a first step for rolling and/or cogging steel to be evaluated; a second step for taking out a test piece from the steel to be evaluated being rolled and/or cogged in the first step; and a third step for inspecting the inclusions existing in the test piece by soaked ultrasonic flaw detection, thus rolling and/or cogging the steel to be evaluated by a cogging ratio of 40 or more in the first step. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水浸超音波探傷法による鋼中介在物検査方法に関し、詳しくは、水浸超音波探傷法を用いて鋼中（特に中心部）に存在する非金属の介在物の検出方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、鋼中に存在する介在物を検査するための方法として、研磨した試料を顕微鏡を用いて直接観察する顕微鏡法（ＪＩＳ　Ｇ０５５５、ＡＳＴＭ　Ｅ４５等）、希ＨＮＯ_３等を用いて鉄マトリックスを分解し、鋼中の酸化物などを抽出する酸溶解法等が存在する。しかし、顕微鏡法によると被検面積は例えば、１００〜２００ｍｍ^２／個と小さいために、大型介在物の検出精度が低いという問題点がある。
【０００３】
酸溶解法による場合は介在物が酸に溶解したり、溶損して小径化する場合があり、さらに酸溶解に時間がかかるなど、処理の迅速性に劣り、製品の量産工程に対応することも困難である。
【０００４】
また、探触子から出力した超音波ビームを検査対象となる鋼材（試験体）に伝達させその反射波（エコー）から試験体のきずを探す超音波探傷法などが知られている。
【０００５】
そして、超音波探傷法において、水浸超音波探傷法（試験体を全て水中に浸しておき、当該試験体と探触子との間に水を介在させて探傷する方法）は、直接接触法に比べて探触子の走査にかかわらず音響結合状態を一定に維持でき、試験体の表面の影響が少なく、安定した探傷ができる等のメリットがあることから、例えば鋼板の非金属介在物調査のためのＣスキャン探傷や、鋼管や棒鋼のオンライン探傷などに利用されている。
【０００６】
ここで、鋼材の内部欠陥を水浸超音波探傷法で検査するにあたり、当該欠陥がポロシティー（気泡，空孔）に基づくものであるか他の非金属介在物に基づくものなのかを判別することが、清浄度を正確に評価する観点からも、非常に重要となる。
【０００７】
鋼材の内部欠陥につき、ポロシティーと非金属介在物（以下、単に介在物とも言う。）とを判別するための従来方法としては、ＭＵＲＡＩ値：Ｐ／Ａによる判別法（以下、第１の方法という。）が知られている。
【０００８】
また、ポロシティーと非金属介在物とを判別するための他の従来方法としては、特開平９−１７１００５号公報（超音波探傷法による欠陥種類判別方法）において、欠陥エコー波形より得られるパラメータ（欠陥エコーの位相、中心周波数、強度）と、欠陥近傍の底面反射エコーの波形より得られるパラメータ（底面エコー強度、欠陥面積）とに基づいて判別する方法（以下、第２の方法という。）が提案されている。
【０００９】
更に、ポロシティーと非金属介在物とを判別するための他の従来方法としては、特開２０００−２１４１４２号公開公報（超音波探傷による金属材料の清浄度評価方法）において、各検査部位に金属中非金属介在物を超音波探傷法により走査する前に、被検体を圧延、鍛伸することを特徴とする金属材料の清浄度評価方法（以下、第３の方法という。）が提案されている。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した各判別法には、以下のような問題点がある。
【００１１】
すなわち、第１の方法においては、ＭＵＲＡＩ値：Ｐ／Ａ単独では空孔と介在物との見分けが困難であるという問題がある。
【００１２】
一方、第２の方法については、▲１▼欠陥が塊状の介在物の場合には、欠陥エコーの中心周波数が「低」，欠陥エコー強度が「低」，欠陥エコー位相が「正」，底面エコー強度が「高」になり、▲２▼欠陥が球状の介在物の場合には、欠陥エコーの中心周波数が「低」，欠陥エコー強度が「低」，欠陥エコー位相が「反転」，底面エコー強度が「高」になり、▲３▼欠陥がポロシティーの場合には、欠陥エコーの中心周波数が「高」，欠陥エコー強度が「高」，欠陥エコー位相が「反転」，底面エコー強度が「低」になる、旨の知見が述べられているが、以下のような問題点があることが判明した。
【００１３】
すなわち、欠陥エコー強度の値については、大きい介在物と小さいポロシティーとでは同様の値を示し、両者の判別が困難となるため、信頼性が低い。また、欠陥エコーの位相については、縦波垂直探触子や横波垂直探触子を用いた場合には、球状介在物でも気泡でも反転する条件では、介在物と気泡の弁別手段としては不十分である。
【００１４】
焦点型探触子を用いた場合であっても、球状介在物では、正転条件を満たしても、塊状介在物である場合には、その形状により必ずしも位相が正転しない場合があるため、信頼性に欠ける。
【００１５】
さらに、底面エコー強度の値については、超音波ビームの出力面に対して欠陥（介在物又はポロシティー）が非常に小さい場合には、その値に有意差が生じないため、これも信頼性が低いものである。さらには、欠陥エコーの中心周波数の値は、欠陥がポロシティーの場合、介在物の場合よりもむしろ低下する場合が多いことが、実験により判明した。
【００１６】
この欠陥エコーの中心周波数を使用しようとすると、これを解析するために材料ノイズと欠陥エコーとの精密な弁別が必要となる。そのため、正確な波形をデジタルに収録する分、走査スピードが通常より遅くなり、また、データ解析工数が「欠陥エコーと材料ノイズの弁別」の分だけ増加することとなり、ランニング的な迅速さに欠けるという問題点がある。
【００１７】
また、第３の方法では、特開平２０００−２１４１４２号公開公報掲載の明細書の段落番号００４３に記載の通り、「金属材料においては、一般的に鋳造のままではミクロ的な空孔が無数にあり乱反射で検査できないといったことがあり、超音波探傷により走査する場合に、これによる無数の乱反射、ノイズが発生する不都合が生ずる。そこで、超音波探傷をする前に被検体を圧鍛する」旨示されており、より詳細には、段落番号００５１に記載の通り「圧鍛比９で圧鍛する」旨示されている。ところが、この第３の方法には以下のような問題がある。
【００１８】
即ち、圧鍛比９で被検体を圧鍛した場合、圧鍛比が低いためこの被検体の中心に存在する空孔を十分に除去することができない。そのため、超音波探傷により、被検体の中心部を走査した場合に、空孔により無数の乱反射、ノイズが発生し、介在物の正確な評価が困難となる。
【００１９】
本発明は、これらの問題点に鑑み、鋭意研究の末、超音波探傷により鋼の中心付近に存在する介在物を正確かつ容易に検出可能な介在物の検出方法を案出するに至った。
【００２０】
本発明の目的は、超音波探傷法を用いて鋼中、特に鋼の中心部に存在する非金属の介在物の正確かつ迅速な検出を可能とする方法を提供することにある。
【００２１】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の問題点を解消する手段を提供するものであり、その要旨は以下の通りである。
【００２２】
即ち、本発明は、評価対象鋼を圧延及び／又は鍛伸する第１のステップと、第１のステップで圧延及び／又は鍛伸された評価対象鋼から試験片を取り出す第２のステップと、この試験片内に存在する介在物を水浸超音波探傷により検査する第３のステップとを有し、第１のステップにおいて評価対象鋼を圧鍛比４０以上で圧延及び／又は鍛伸することを特徴とする水浸超音波探傷による鋼の介在物検査方法である。
【００２３】
このように本発明では、評価対象鋼が圧鍛比４０以上で圧延及び／又は鍛伸されるため、この評価対象鋼の中心付近に存在する空孔を概ねつぶすことができる。従って、試験片内の中心部分に超音波を入射させた場合であっても、空孔による乱反射、ノイズ等の発生を概ね防止できるため、介在物の正確な検出、検査が可能となる。
【００２４】
また、本発明は、第２のステップで取り出された試験片を焼き入れ、焼き戻しした後に、第３のステップを行なうことを特徴とした水浸超音波探傷による鋼の介在物検査方法である。
【００２５】
このように本発明では、水浸超音波探傷を行う前に、鋼を構成する組織をマルテンサイト組織にするために試験片の焼入れ・焼き戻しが行われる。従って、介在物の検出、検査をよりいっそう正確に行なうことができる。
【００２６】
また、本発明は、周波数２０ＭＨｚ以上の高周波焦点型探触子を使用して水浸超音波探傷による鋼の介在物検査を行なう方法である。
【００２７】
また、本発明は、第３のステップにおいて、試験片に入射された超音波のうちこの試験片内に存在する大型介在物、試験片の表面又は内部に存在する傷及び試験片内に残存する空孔から反射される反射波を、反射波強度と反射波形情報とに基づき選別し、波形処理により検査対象から除外することを特徴とした水浸超音波探傷による鋼の介在物検査方法である。
【００２８】
このように本発明では、中小径介在物以外の大型介在物などから反射される波形情報が検査対象から除外される。従って、中小径介在物に関連した鋼の清浄度評価が容易になる。
【００２９】
【発明の実施の形態】
本発明の鋼中介在物検査方法は、図３に示すように基準感度校正（ステップ１）、検査試料作成（ステップ２）、超音波探傷開始（ステップ３）、鋼中介在物の検出（ステップ４）という手順に従い、鋼中に含まれる中小径介在物を検査するものであり、超音波探傷により得られたデータに基づいて中小径介在物の存在を確かめるものである。ここで中小径介在物とは、非金属系の介在物から大型介在物（√ＡＲＥＡ１００μｍ以上）と空孔とを除外したものをいう。
【００３０】
本発明の介在物検査方法では、超音波探傷により被検体となる鋼の試験片中の中小径介在物を検出する。超音波探傷は、探触子から発せられる超音波（以下「ビーム」ということもある）を対象物に入射させ、その反射波を検出して、反射波強度および反射波形情報（グラフとして出力された波形、正半波強度、負半波強度など）に基づいて所望の情報を得るものである。
【００３１】
探触子による走査は、試験片の所定の間隔を置いた複数箇所で超音波の発射、反射波の受信を行う（この間隔のことを「探傷走査ピッチ」または、単に「走査ピッチ」という）。
【００３２】
超音波探傷における探傷走査ピッチは、試験片の大きさ、予想される介在物の大きさなどから任意に設定することができるが、好ましくは焦点位置における探触子からのビーム束の直径１／２以下とする。ビーム束の直径の１／２以下とすれば、反射波強度の損失が約３０％以内の領域で介在物の検出を行うことができる。
【００３３】
このように探傷を行って、試験片中に存在する中小径介在物の数、分布などが特定される。
【００３４】
超音波ビームを当てて得られる介在物からの反射波強度は、その介在物から受信し得る最大の反射波強度であることが精度向上の点で望ましい。しかし、探傷走査ピッチが大きすぎると、介在物にビームが当たっても、本来その介在物から得られるべき最大の反射波強度よりも小さな値しか得られない場合がある。
【００３５】
探触子から発せられる超音波ビームはビームの束であるので幅を持っているが、ビームの中心部と外周部とでは強度に差がある。また、ビーム束が介在物の中心部に当たった場合と、周辺部に当たった場合とでは、反射波強度に差が生じる。そこで、走査ピッチを適正なものとする必要がある。
【００３６】
このような観点から、本発明においては、種々の実験を行った結果、好適な探傷走査ピッチとしては、０．０３ｍｍ×０．０３ｍｍ（平面走査）であることを見出し、かかる条件により超音波探傷を行うものである。
【００３７】
本発明の鋼中介在物検査方法は、超音波探傷により、試験片内に存在する中小径介在物の分布などを特定し、鋼の清浄度を評価するものである。
【００３８】
ところが試験片中には、空孔が残存している場合があり、この空孔から反射波が生じる。
【００３９】
そこで、検出目的としている中小径介在物以外のものから生じる反射波信号を除外することにより、検出操作を迅速に行うことができる。
【００４０】
上記のような異常信号が生じる原因のひとつである、鋼中に存在する空孔などは、超音波探傷により走査すると無数の乱反射、ノイズを発生させるものであり、鋼中の中小径介在物の正確な検出を妨げるものである。そこで、検査対象にかかる鋼を事前に圧延、鍛伸しておくことにより空孔が除去され、乱反射などの弊害を除去することができる。
【００４１】
しかし、かかる圧延、鍛伸を行っても、圧鍛比が低い場合には中心部に存在する空孔を十分に除去することはできない。そこで、本発明では圧鍛比４０以上で圧延、鍛伸することにより中心部に存在する空孔を概ね除去することとしている。尚、圧鍛比４０以上には、圧延又は鍛伸のいずれか一方を行うことにより、鋼の横断面積を４０倍以上とすることも含まれる。
【００４２】
図１には、横軸に鋼材の圧鍛比を縦軸に水浸超音波探傷により得られる約２０μｍ以上の空孔の数をとり、両者の関係をグラフ化したデータが示されている。この図１からわかるように、圧鍛比を０から４０に向かって増加させると、圧鍛比４０で空孔の数は急激に減少し、その後大きな増加・減少は見られず、一定値を保つ。
【００４３】
本発明の介在物検出では、超音波探傷を行うが、超音波探傷を行う装置、探触子は様々な種類が既に市販されており、本発明ではこれらの物を用いることができる。好ましい探触子としては、焦点型高周波探触子などが挙げられる。探触子の周波数は、２０ＭＨｚ以上とする。さらに好適には、３０〜１３０ＭＨｚとする。
【００４４】
図２には、焦点型探触子による超音波探傷の概略図を示す。図２に示される超音波探傷装置には、マイクロプロセッサを備えたＰＣ４が備えられており、このマイクロプロセッサには、図５に示すフローチャートに沿った演算処理を行うプログラムが組み込まれる。このプログラムが実行されると、試験片の中心から約９０％の範囲に存在する介在物の評価が行われる。
【００４５】
本発明の鋼中介在物の検出方法は、Ｍｇ合金、Ａｌ合金、Ｔｉ合金、Ｃｒ合金、Ｆｅ合金（鋼を含む）、Ｃｏ合金、Ｎｉ合金、Ｃｕ合金、Ｚｎ合金、Ａｇ合金、Ａｕ合金等の各種金属材料に広く適用することができ、好適にされるものとして、介在物のもととなる酸素の含有量を下げるため脱酸することを意図してアルミキルド鋼などの鋼種、合金が挙げられる。
【００４６】
【実施例】
次に、本発明の介在物検出方法について、図２から図６を用いて本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明の介在物検出方法は、以下の実施例に限定されるものではない。
【００４７】
図３は、介在物の検出方法の手順を示すフローチャートである。
【００４８】
≪ステップ１≫
まず、基準感度校正を行い、機械的な誤差を修正する。かかる基準感度校正は、ＳＴＢ−Ｂ０２０試験片のφ０．４ｍｍ、深さ０．７５ｍｍの平底穴（φ０．４ＦＢＨ）について超音波探傷を行ない位置を特定し、そのφ０．４ＦＢＨに超音波の焦点を合わせたときに得られる最大反射波強度を８０％となるように超音波探傷装置を設定した。このとき感度設定値を基準感度とし、これより１８ｄｂ分増加した感度設定値を探傷感度とした。
【００４９】
≪ステップ２≫
次に、試験片を作製する。本実施例においては、ＳＣＭ４３５を用いるものである。
【００５０】
まず、鋳片を圧鍛比４０で圧延、鍛伸する。具体的には、図４に示すように、この鋳片を横断面の直径が１６７ｍｍになるように圧延した後、この圧延された鋼を横断面の直径が６５ｍｍになるように鍛伸する。これにより、中心付近（主として中心部より０〜３０％の範囲）に存在する空孔を概ね除去することができる。なお、本実施例では、圧延と鍛伸の双方を行なったが、圧延又は鍛伸のいずれかを行うことにより空孔を除去するようにしてもよい。
【００５１】
次に、図４に斜線で示すように圧延、鍛伸された鋼から試験片を切り出す。この試験片は、圧延、鍛伸された鋼の軸心を含むように切り出された全体形状略直方体のものである。
【００５２】
より詳細には、横断面の形状が一辺６５ｍｍ、他辺１０ｍｍの略矩形で、この横断面に直交する方向の長さが１５０ｍｍの全体形状を略直方体とする試験片であり、フライス加工により鋼から切り出される。なお、軸心を通りかつ横断面の他辺に直交する平面を考えたとき、この平面から試験片の上面までの距離は１ｍｍで下面までの距離は９ｍｍである。
【００５３】
次に、フライス加工により切り出された試験片に対して焼入・焼戻を行い、これによりこの試験片を構成する組織の機械的性質を改善させる。そして、最後に、平面研磨を行うことにより、試験片の表面を平滑なものとし、超音波の伝達損失をより少ないものとする。
【００５４】
≪ステップ３≫
次に、上述したように作製した試験片を全没式の水浸超音波探傷法により、鋼中介在物の検出を行う。具体的には、接触媒質として水を用いるものであり、試験片全体をこの水の中に沈めて行うものである。
【００５５】
本発明の鋼中介在物では超音波探傷を行うが、超音波探傷を行う装置には様々な種類の物が市販されており、本発明ではこれらのものを用いることができる。好ましい探触子としては、焦点型高周波探触子などが挙げられる。探触子の周波数は、５０ＭＨｚとする。
【００５６】
図２には、焦点型探触子による超音波探傷の概略を例示する。図２に示される超音波探傷装置は、焦点型探触子１、超音波探傷ユニット２、走査ユニット３、マイクロプロセッサを備えたＰＣ４、映像化ユニット５、水槽（不図示）からなるものである。
【００５７】
ＰＣ４のマイクロプロセッサには、図５に示すフローチャートに沿った演算処理プログラムが組み込まれる。このようなＰＣ４を超音波探傷装置に組み込むことにより、大量のデータ処理を迅速に行うことができる。
【００５８】
焦点型探触子１より、送信された超音波は、水槽に全没している試験片に入射し、試験片の表面、内部及び底面で反射した超音波は、焦点型探触子１に受信される。
【００５９】
まず、試験片を水槽にセットした後、ＰＣ４に試験片のデータ及び以下に示す１の測定条件を入力する。
【００６０】
【表１】

【００６１】
≪ステップ４≫
次に、焦点型探触子１を作動させ、超音波探傷を開始させる。
【００６２】
上記のように入力されたデータは、超音波探傷ユニット２及び走査ユニット３に伝達され、かかる条件の下において超音波探傷が開始される。
【００６３】
すなわち、焦点型探触子１から超音波が発信され、対象物にあたり、その反射波を検出して、その反射波強度及び反射波形情報（グラフとして出力された波形、正半波強度、負半波強度など）に基づいて所望の情報を得るものである。焦点型探触子１による走査は、試験片の所定の間隔をおいた複数箇所の超音波の発射、反射の受信を行う。（この間隔のことを「探傷走査ピッチ」または、単に「走査ピッチ」という）
本発明における、探傷走査は、平面走査を行い、探傷走査ピッチは、０．０３ｍｍ×０．０３ｍｍとする。また、本発明は、特に試験片の中心部付近に存在する介在物も検出するのに好適な発明であるため、走査範囲を中心部から０％〜９０％の範囲に設定しておく。
【００６４】
試験片に入射され、被試験片表面、内部及び底面で反射された超音波は、焦点型探触子１に反射波形情報として受信され、ＰＣ４に保存される。反射波形情報とは、反射波を受信して得られる情報のことであり、具体的には反射波強度、反射波形強度（グラフとして出力された波形、正半波強度、負半波強度など）などの情報である。
【００６５】
正半波強度とは、基準線より下に出ている反射波形の強度であり、負半波強度とは、基準線より下に出ている反射波形の強度である。
【００６６】
図６には反射波形情報を処理したグラフが示されている。このグラフは、横軸にＭＵＲＡＩ値、縦軸に反射波強度をとり、グラフ中にプロットされた点は中小径介在物の存在を示すものである。
【００６７】
また、ＭＵＲＡＩ値が０．５以上、反射波強度が１５０％以上の領域にプロットされるデータは中小径介在物以外の物、つまり空孔、大型介在物、傷の恐れが高いと考えられるため、ＰＣ４はこの領域にプロットされるデータを波形処理によって除外するプログラムを備えている。このプログラムが実行されると、画面上には中小径介在物を示すデータのみがプロットされるため、検査を行なう者は、不必要なデータに惑わされることなく迅速かつ正確に介在物の検査を行なうことができる。
【００６８】
なお、ＭＵＲＡＩ値とは、正半波強度を正半波強度と負半波強度を足した値で割ることにより得られる値をいう。
【００６９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、迅速かつ正確に鋼中、特に中心部の介在物検出方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】鋼材圧鍛比と約２０μｍ以上の空孔の発生頻度との関係を示したグラフ。
【図２】焦点型探触子による超音波探傷の概略図。
【図３】介在物検出法の手順を示すフローチャート。
【図４】圧延及び鍛伸された評価対象鋼とこの評価対象鋼からきりだされる試験片とを示した図。
【図５】ＰＣが行う演算処理を示したフローチャート。
【図６】介在物の数を表したグラフ。
【符号の説明】
１　焦点型探触子
２　超音波探傷ユニット
３　走査ユニット
４　ＰＣ
５　映像化ユニット[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for detecting inclusions in steel by water immersion ultrasonic testing, and more particularly to a method for detecting nonmetallic inclusions present in steel (particularly at the center) using water immersion ultrasonic testing. .
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a method for inspecting inclusions present in steel, a microscopic method of directly observing a polished sample using a microscope (JIS G0555, ASTM E45, etc.), and decomposition of an iron matrix using dilute HNO ₃ etc. However, there is an acid dissolving method for extracting oxides and the like in steel. However, according to the microscopic method, since the area to be inspected is as small as 100 to 200 mm ² / piece, there is a problem that the detection accuracy of large inclusions is low.
[0003]
In the case of using the acid dissolution method, inclusions may be dissolved in an acid, or may be damaged by erosion, resulting in a smaller diameter. Have difficulty.
[0004]
In addition, there is known an ultrasonic flaw detection method in which an ultrasonic beam output from a probe is transmitted to a steel material (test object) to be inspected and a flaw of the test object is searched for from a reflected wave (echo) thereof.
[0005]
In the ultrasonic flaw detection method, the water immersion ultrasonic flaw detection method (a method of immersing a test piece in water and interposing water between the test piece and the probe to detect a flaw) is a direct contact method. Compared to the conventional method, the acoustic coupling state can be maintained irrespective of the scanning of the probe, the influence of the surface of the specimen is small, and there are advantages such as stable flaw detection. It is used for C-scan flaw detection and online flaw detection of steel pipes and steel bars.
[0006]
Here, when inspecting the internal defect of the steel material by the water immersion ultrasonic inspection method, it is determined whether the defect is based on porosity (bubbles, pores) or other nonmetallic inclusions. This is very important from the viewpoint of accurately evaluating cleanliness.
[0007]
Conventional methods for discriminating between porosity and non-metallic inclusions (hereinafter, also simply referred to as inclusions) with respect to internal defects of steel materials include a discrimination method using a MURAI value: P / A (hereinafter, a first method). Is known).
[0008]
Another conventional method for discriminating between porosity and non-metallic inclusions is disclosed in Japanese Unexamined Patent Publication No. Hei 9-171005 (defect type discrimination method using ultrasonic flaw detection). A method (hereinafter, referred to as a second method) of discriminating based on the phase (center frequency, intensity of the defect echo) and parameters (bottom echo intensity, defect area) obtained from the waveform of the bottom surface reflected echo near the defect. Proposed.
[0009]
Further, as another conventional method for discriminating between porosity and non-metallic inclusions, Japanese Unexamined Patent Application Publication No. 2000-214142 (method for evaluating the cleanliness of metal materials by ultrasonic flaw detection) discloses a method in which metal is applied to each inspection site. A method for evaluating the cleanliness of a metal material (hereinafter, referred to as a third method) has been proposed, in which a specimen is rolled and forged before scanning medium nonmetallic inclusions by ultrasonic testing. I have.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, each of the above-mentioned discrimination methods has the following problems.
[0011]
That is, in the first method, there is a problem that it is difficult to distinguish between holes and inclusions by using only the MURAI value: P / A.
[0012]
On the other hand, in the second method, (1) when the defect is a massive inclusion, the center frequency of the defect echo is “low”, the defect echo intensity is “low”, the defect echo phase is “positive”, (2) When the defect is a spherical inclusion, the center frequency of the defect echo is "low", the defect echo intensity is "low", the defect echo phase is "inverted", and the bottom surface is When the echo intensity becomes "high" and the defect is porosity, the center frequency of the defect echo is "high", the defect echo intensity is "high", the defect echo phase is "inverted", and the bottom surface echo intensity. Has been described as "low", but it has been found that there are the following problems.
[0013]
That is, as for the value of the defect echo intensity, a large inclusion and a small porosity show the same value, and it is difficult to discriminate between them, so that the reliability is low. Also, regarding the phase of the defect echo, when a vertical wave vertical probe or a horizontal wave vertical probe is used, it is not enough as a means for discriminating inclusions and bubbles under the condition that both spherical inclusions and bubbles are reversed. It is.
[0014]
Even in the case of using a focus type probe, even in the case of a spherical inclusion, even if the normal rotation condition is satisfied, in the case of a massive inclusion, the phase may not always rotate forward due to its shape, Lack of reliability.
[0015]
Further, regarding the value of the bottom surface echo intensity, when the defect (inclusion or porosity) is very small with respect to the output surface of the ultrasonic beam, there is no significant difference in the value, so that the reliability is also low. It is low. Furthermore, experiments have shown that the value of the center frequency of the defect echo often drops when the defect is porosity, rather than when it is an inclusion.
[0016]
If an attempt is made to use the center frequency of this defect echo, precise discrimination between the material noise and the defect echo is required to analyze this. Therefore, the scanning speed becomes slower than usual because the accurate waveform is recorded digitally, and the man-hour for data analysis is increased by "discrimination between defect echo and material noise". There is a problem.
[0017]
Further, in the third method, as described in paragraph 0043 of the specification published in Japanese Patent Laid-Open Publication No. 2000-214142, "in a metal material, microscopic holes are generally innumerable as cast. Inspection may not be possible due to irregular reflection, and when scanning by ultrasonic flaw detection, this may cause countless irregular reflections and inconveniences of noise. Therefore, the subject is forged before performing ultrasonic flaw detection. " More specifically, as described in paragraph No. 0051, it is described that "pressing is performed at a forging ratio of 9". However, the third method has the following problems.
[0018]
That is, when the subject is forged at a forging ratio of 9, the forging ratio is low, so that the hole existing at the center of the subject cannot be sufficiently removed. Therefore, when the center of the subject is scanned by the ultrasonic flaw detection, the holes generate countless irregular reflections and noises, making it difficult to accurately evaluate inclusions.
[0019]
In view of these problems, the present invention has devised a method of detecting an inclusion that can accurately and easily detect an inclusion existing near the center of steel by ultrasonic testing after extensive research.
[0020]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a method that enables accurate and quick detection of nonmetallic inclusions present in steel, particularly at the center of steel, using ultrasonic flaw detection.
[0021]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides means for solving the above-mentioned problems, and the gist is as follows.
[0022]
That is, the present invention provides a first step of rolling and / or forging and elongating the steel to be evaluated, a second step of taking out a test piece from the steel to be evaluated which has been rolled and / or forged in the first step, And a third step of inspecting inclusions present in the test piece by water immersion ultrasonic testing, and rolling and / or forging the steel to be evaluated at a forging ratio of 40 or more in the first step. This is a method for inspecting inclusions in steel by water immersion ultrasonic testing.
[0023]
As described above, in the present invention, since the steel to be evaluated is rolled and / or forged at a forging ratio of 40 or more, it is possible to substantially crush the holes existing near the center of the steel to be evaluated. Therefore, even when ultrasonic waves are made incident on the central portion of the test piece, irregular reflection and noise due to holes can be substantially prevented, and accurate detection and inspection of inclusions can be performed.
[0024]
Further, the present invention is a method for inspecting inclusions in steel by water immersion ultrasonic flaw detection, wherein the third step is performed after quenching and tempering the test piece taken out in the second step. .
[0025]
As described above, in the present invention, the quenching and tempering of the test piece are performed before the water immersion ultrasonic inspection to make the structure constituting the steel a martensitic structure. Therefore, detection and inspection of inclusions can be performed more accurately.
[0026]
Further, the present invention is a method of performing an inclusion inspection on steel by water immersion ultrasonic inspection using a high-frequency focus type probe having a frequency of 20 MHz or more.
[0027]
Further, according to the present invention, in the third step, of the ultrasonic waves incident on the test piece, large inclusions present in the test piece, flaws existing on or inside the test piece, and remaining in the test piece This is a method for inspecting steel inclusions by water immersion ultrasonic flaw detection, in which reflected waves reflected from holes are selected based on reflected wave intensity and reflected waveform information, and are excluded from inspection targets by waveform processing. .
[0028]
As described above, in the present invention, waveform information reflected from large inclusions other than the small and medium diameter inclusions is excluded from the inspection target. Therefore, the cleanliness evaluation of the steel related to the small and medium diameter inclusions becomes easy.
[0029]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
As shown in FIG. 3, the method for inspecting inclusions in steel according to the present invention includes a reference sensitivity calibration (step 1), a test sample preparation (step 2), an ultrasonic flaw detection start (step 3), and a detection of inclusions in steel (step 3). According to the procedure 4), small- and medium-sized inclusions contained in steel are inspected, and the existence of small- and medium-sized inclusions is confirmed based on data obtained by ultrasonic flaw detection. Here, the medium- and small-sized inclusions mean non-metallic inclusions excluding large inclusions (√AREA 100 μm or more) and pores.
[0030]
In the inclusion inspection method of the present invention, small and medium-sized inclusions in a steel test piece to be inspected are detected by ultrasonic flaw detection. In ultrasonic flaw detection, ultrasonic waves (hereinafter sometimes referred to as “beams”) emitted from a probe are incident on an object, the reflected waves are detected, and reflected wave intensity and reflected waveform information (output as a graph) Waveform, positive half-wave intensity, negative half-wave intensity, etc.).
[0031]
In the scanning by the probe, ultrasonic waves are emitted and reflected waves are received at a plurality of locations at predetermined intervals on the test piece (this interval is referred to as a “flaw detection scanning pitch” or simply “scanning pitch”). .
[0032]
The flaw detection scanning pitch in ultrasonic flaw detection can be set arbitrarily based on the size of a test piece, the expected size of an inclusion, and the like. Preferably, the diameter 1 / of the beam bundle from the probe at the focal position is used. 2 or less. If the diameter of the beam bundle is not more than の, the inclusion can be detected in a region where the loss of the reflected wave intensity is within about 30%.
[0033]
By performing the flaw detection in this way, the number, distribution, and the like of the small and medium-sized inclusions present in the test piece are specified.
[0034]
The intensity of the reflected wave from the inclusion obtained by applying the ultrasonic beam is desirably the maximum intensity of the reflected wave that can be received from the inclusion from the viewpoint of improving accuracy. However, if the flaw detection scanning pitch is too large, even if the beam hits an inclusion, a value smaller than the maximum reflected wave intensity that should be originally obtained from the inclusion may be obtained.
[0035]
The ultrasonic beam emitted from the probe has a width because it is a bundle of beams, but there is a difference in intensity between the central portion and the outer peripheral portion of the beam. Also, there is a difference in reflected wave intensity between the case where the beam bundle hits the center of the inclusion and the case where it hits the periphery. Therefore, it is necessary to make the scanning pitch appropriate.
[0036]
From such a viewpoint, in the present invention, as a result of conducting various experiments, it was found that a suitable flaw detection scanning pitch was 0.03 mm × 0.03 mm (planar scanning), and the ultrasonic flaw detection was performed under such conditions. Is what you do.
[0037]
The method for inspecting inclusions in steel according to the present invention specifies the distribution of small and medium-sized inclusions present in a test piece by ultrasonic flaw detection and evaluates the cleanliness of the steel.
[0038]
However, a hole may remain in the test piece, and a reflected wave is generated from the hole.
[0039]
Therefore, the detection operation can be performed quickly by excluding a reflected wave signal generated from a substance other than the medium- and small-diameter inclusions targeted for detection.
[0040]
One of the causes of the abnormal signal as described above, such as vacancies existing in steel, generate an infinite number of irregular reflections and noise when scanned by ultrasonic flaw detection. This hinders accurate detection. Therefore, by rolling and forging the steel to be inspected in advance, holes are removed, and adverse effects such as diffuse reflection can be eliminated.
[0041]
However, even if such rolling and forging are performed, if the forging ratio is low, the holes existing in the center cannot be sufficiently removed. Therefore, in the present invention, vacancies existing in the central portion are substantially removed by rolling and forging at a forging ratio of 40 or more. Note that the forging ratio of 40 or more includes making the cross-sectional area of the steel 40 times or more by performing either rolling or forging.
[0042]
FIG. 1 shows data obtained by plotting the forging ratio of a steel material on the horizontal axis and the number of holes of about 20 μm or more obtained by water immersion ultrasonic testing on the vertical axis, and graphing the relationship between the two. As can be seen from FIG. 1, when the forging ratio is increased from 0 to 40, the number of cavities decreases rapidly at the forging ratio of 40, and thereafter no large increase or decrease is observed. keep.
[0043]
In the inclusion detection of the present invention, ultrasonic flaw detection is performed, and various types of ultrasonic flaw detection devices and probes are already on the market, and these can be used in the present invention. Preferred examples of the probe include a focus type high frequency probe. The frequency of the probe is 20 MHz or more. More preferably, the frequency is 30 to 130 MHz.
[0044]
FIG. 2 shows a schematic diagram of ultrasonic flaw detection by a focus type probe. The ultrasonic flaw detector shown in FIG. 2 includes a PC 4 having a microprocessor, and a program for performing arithmetic processing according to the flowchart shown in FIG. 5 is incorporated in the microprocessor. When this program is executed, the evaluation of inclusions existing in a range of about 90% from the center of the test piece is performed.
[0045]
The method for detecting inclusions in steel according to the present invention includes the following: Mg alloy, Al alloy, Ti alloy, Cr alloy, Fe alloy (including steel), Co alloy, Ni alloy, Cu alloy, Zn alloy, Ag alloy, Au alloy, etc. Can be widely applied to various types of metal materials, and preferred are steel types and alloys such as aluminum-killed steel with the intention of deoxidizing in order to reduce the content of oxygen as a source of inclusions. Can be
[0046]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to FIGS. However, the inclusion detection method of the present invention is not limited to the following embodiments.
[0047]
FIG. 3 is a flowchart illustrating a procedure of a method for detecting an inclusion.
[0048]
{Step 1}
First, reference sensitivity calibration is performed to correct mechanical errors. In this reference sensitivity calibration, a position where ultrasonic testing is performed on a flat bottom hole (φ0.4 FBH) having a diameter of 0.4 mm and a depth of 0.75 mm of an STB-B020 test piece is specified, and the focus of the ultrasonic wave is focused on the φ0.4 FBH. The ultrasonic flaw detector was set so that the maximum reflected wave intensity obtained when combined was 80%. At this time, the sensitivity set value was set as the reference sensitivity, and the sensitivity set value increased by 18 db from this was set as the flaw detection sensitivity.
[0049]
{Step 2}
Next, a test piece is prepared. In this embodiment, SCM435 is used.
[0050]
First, the slab is rolled and forged at a forging ratio of 40. Specifically, as shown in FIG. 4, the slab is rolled so that the cross-sectional diameter is 167 mm, and then the rolled steel is forged to have a cross-sectional diameter of 65 mm. Thereby, the vacancies existing near the center (mainly in the range of 0 to 30% from the center) can be substantially removed. In this embodiment, both the rolling and the forging are performed, but the holes may be removed by performing either the rolling or the forging.
[0051]
Next, a test piece is cut out from the rolled and forged steel as shown by hatching in FIG. This test piece is of a substantially rectangular parallelepiped shape cut out to include the axis of rolled and forged steel.
[0052]
More specifically, the test piece is a substantially rectangular parallelepiped having a substantially rectangular shape with a cross section of 65 mm on one side and 10 mm on the other side and a length of 150 mm in a direction perpendicular to the cross section. It is cut out from. When considering a plane that passes through the axis and is orthogonal to the other side of the cross section, the distance from this plane to the upper surface of the test piece is 1 mm, and the distance from the lower surface is 9 mm.
[0053]
Next, the test piece cut out by milling is subjected to quenching and tempering, thereby improving the mechanical properties of the structure constituting the test piece. Finally, the surface of the test piece is made smooth by performing plane polishing, and the transmission loss of the ultrasonic wave is further reduced.
[0054]
{Step 3}
Then, inclusions in the steel are detected by a submerged water immersion ultrasonic testing method on the test piece manufactured as described above. Specifically, water is used as the couplant, and the entire test piece is submerged in this water.
[0055]
Ultrasonic flaw detection is performed with the inclusions in steel according to the present invention, and various types of ultrasonic flaw detection equipment are commercially available, and these can be used in the present invention. Preferred examples of the probe include a focus type high frequency probe. The frequency of the probe is 50 MHz.
[0056]
FIG. 2 illustrates an outline of ultrasonic flaw detection using a focus type probe. The ultrasonic inspection apparatus shown in FIG. 2 includes a focus type probe 1, an ultrasonic inspection unit 2, a scanning unit 3, a PC 4 having a microprocessor, an imaging unit 5, and a water tank (not shown). .
[0057]
An arithmetic processing program according to the flowchart shown in FIG. 5 is incorporated in the microprocessor of the PC 4. By incorporating such a PC 4 into an ultrasonic flaw detector, a large amount of data processing can be rapidly performed.
[0058]
The ultrasonic wave transmitted from the focus type probe 1 is incident on the test piece which is completely immersed in the water tank, and the ultrasonic waves reflected on the surface, inside and bottom of the test piece are transmitted to the focus type probe 1. Received.
[0059]
First, after setting the test piece in the water tank, the data of the test piece and the following one measurement condition are input to PC4.
[0060]
[Table 1]

[0061]
{Step 4}
Next, the focus type probe 1 is operated to start ultrasonic flaw detection.
[0062]
The data input as described above is transmitted to the ultrasonic inspection unit 2 and the scanning unit 3, and the ultrasonic inspection is started under such conditions.
[0063]
That is, an ultrasonic wave is transmitted from the focused probe 1, hits the object, detects the reflected wave, and obtains the reflected wave intensity and reflected waveform information (waveform output as a graph, positive half wave intensity, negative half wave). Desired information based on the wave intensity). Scanning by the focus type probe 1 emits ultrasonic waves and receives reflections at a plurality of locations at predetermined intervals on the test piece. (This interval is referred to as “flaw detection scanning pitch” or simply “scanning pitch”)
In the present invention, the flaw detection scanning is a plane scan, and the flaw detection scanning pitch is 0.03 mm × 0.03 mm. Further, since the present invention is particularly suitable for detecting inclusions present near the center of the test piece, the scanning range is set to a range of 0% to 90% from the center.
[0064]
The ultrasonic wave incident on the test piece and reflected on the surface, inside, and bottom surface of the test piece is received by the focal point probe 1 as reflected waveform information and stored in the PC 4. The reflected waveform information is information obtained by receiving a reflected wave, and specifically, reflected wave intensity, reflected waveform intensity (waveform output as a graph, positive half wave intensity, negative half wave intensity, etc.) Such information.
[0065]
The positive half-wave intensity is the intensity of the reflected waveform falling below the reference line, and the negative half-wave intensity is the intensity of the reflected waveform falling below the reference line.
[0066]
FIG. 6 shows a graph obtained by processing the reflected waveform information. In this graph, the MURAI value is plotted on the horizontal axis and the reflected wave intensity is plotted on the vertical axis, and the points plotted in the graph indicate the presence of small and medium diameter inclusions.
[0067]
Further, data plotted in a region where the MURAI value is 0.5 or more and the reflected wave intensity is 150% or more is considered that there is a high possibility of inclusions other than small and medium diameter inclusions, that is, holes, large inclusions, and scratches. , PC4 have a program for excluding data plotted in this area by waveform processing. When this program is executed, only data indicating small and medium diameter inclusions is plotted on the screen, so that the inspector can quickly and accurately inspect the inclusions without being distracted by unnecessary data. Can do it.
[0068]
The MURAI value refers to a value obtained by dividing the positive half-wave intensity by a value obtained by adding the positive half-wave intensity and the negative half-wave intensity.
[0069]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to quickly and accurately provide a method for detecting inclusions in steel, particularly at the center.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing a relationship between a steel material forging ratio and the frequency of occurrence of holes having a size of about 20 μm or more.
FIG. 2 is a schematic diagram of an ultrasonic flaw detection using a focus type probe.
FIG. 3 is a flowchart showing a procedure of an inclusion detection method.
FIG. 4 is a view showing a rolled and forged steel to be evaluated and a test piece cut out from the steel to be evaluated.
FIG. 5 is a flowchart illustrating a calculation process performed by the PC.
FIG. 6 is a graph showing the number of inclusions.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Focusing probe 2 Ultrasonic flaw detection unit 3 Scanning unit 4 PC
5 Imaging unit

Claims

A first step of rolling and / or forging the steel to be evaluated;
A second step of removing a test piece from the steel to be evaluated rolled and / or forged in the first step;
A third step of inspecting inclusions present in the test piece by water immersion ultrasonic testing,
In the first step, the steel to be evaluated is rolled and / or forged at a press-forging ratio of 40 or more, and a method for inspecting inclusions in steel by water immersion ultrasonic testing.

The method of claim 1, wherein the third step is performed after quenching and tempering the test piece taken out in the second step. .

The method of claim 1 or 2, wherein a high-frequency focused probe having a frequency of 20 MHz or more is used for the water immersion ultrasonic inspection.

In the third step, ultrasonic waves incident on the test piece are reflected from large inclusions present in the test piece, flaws present on the surface or inside of the test piece, and pores remaining in the test piece. The reflected wave is selected based on the reflected wave intensity and the reflected waveform information, and is excluded from the inspection target by waveform processing, and the steel is subjected to water immersion ultrasonic flaw detection according to any one of claims 1 to 3. Inclusion inspection method.