JP2004036469A - Steam turbine rotor - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気タービンロータ及び蒸気タービンに関する。
【0002】
【従来の技術】
蒸気タービンは、効率向上の点から主蒸気温度が高くなってきている。また、蒸気タービンのロータは大型化する傾向にある。主蒸気温度が600℃以下のときには、ロータ材には12Cr鋼のようにフェライト鋼を用いることができた。しかし、主蒸気温度が650℃を超えるようになってきた今日ではフェライト鋼では強度不足であり、Ni基合金が用いられる。
【0003】
Ni基合金は、大型鋼塊の製造が難しく、高温強度が高いNi基合金ほど大型化が難しい。
【0004】
特開2000−282808号公報には、異種材料よりなる複数個の分割ロータを一体に連結してロータを形成し、650℃以上の温度にさらされる分割ロータをNiを35%以上含むNi基合金によって代表されるオーステナイト系鉄鋼材料によって形成することが記載されている。特開平2000−64805号公報には、ロータを軸受部と高温部と低温部に分割して異種材料により形成し、これらを溶接により接合することが記載されている。ロータを複数個の分割ロータから形成して一体にすることは特開平3−237205号公報にも記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
蒸気タービンの主蒸気温度は、675℃以上700℃にも及ぼうとしており、このような超高温蒸気タービンに適するロータの開発が望まれる。
【0006】
本発明の目的は、主蒸気温度が675℃以上の蒸気タービンに適用するのに適したロータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の分割ロータを冶金的又は機械的に連結することによって一体にし、その際にメタル温度が675℃以上になる部分を1つの分割ロータとして、その部分を特定のNi基合金によって形成したものである。
【0008】
本発明では、メタル温度が675℃以上になる部分を、Al,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+12の関係にあり、Feの含有量が30重量%以下、Crの含有量が10〜24重量%よりなるNi基合金によって形成する。あるいはその部分を、Fe量35〜45重量%,Cr量14〜18重量%,Ti量1.5〜2.0重量%,Nb量1.8〜2.2重量%,Al量1.0〜1.25重量%,C量0.05重量%以下、残部がNi及び不純物よりなり、γ′相により析出強化されたNi基合金により形成される。前記した何れの場合も、分割ロータは鍛造材によって形成される。
【0009】
本発明のロータは、少なくとも2種の材料によって形成される。好ましいロータは、3種の材料から形成される。更に好ましい分割ロータは4種の材料から形成される。
【0010】
2種の材料からロータが構成される場合は、メタル温度が675℃以上になる部分を特定の材料にて形成し、その他の部分を別の材料にて形成する。
【0011】
3種類の材料にてロータを形成する場合は、メタル温度が675℃以上になる部分を特定の材料で形成し、675℃未満の部分を更に2種の材料にて形成する。この場合、メタル温度が660℃以上675℃未満の部分を1つの材料で形成し、メタル温度が660℃未満の部分を別の材料で形成することが望ましい。
【0012】
4種類の材料にてロータを形成する場合は、メタル温度が675℃以上になる部分及びメタル温度が660℃以上675℃未満の部分をそれぞれ特定の材料で形成し、その他を更に2種類の材料で形成する。この場合、メタル温度630℃〜660℃の部分とメタル温度630℃未満の部分とに分けてそれぞれを特定の材料により形成することが望ましい。
【0013】
以下、説明を簡略化するために、メタル温度が675℃以上になる部分を形成する分割ロータを超高温度域ロータと呼ぶ。同様にメタル温度が660℃以上
675℃未満の部分を形成する分割ロータを高温度域ロータ,メタル温度が630℃以上660℃未満の部分を形成する分割ロータを中温度域ロータ,メタル温度が630℃未満の部分を形成する分割ロータを低温度域ロータと呼ぶことにする。
【0014】
高温度域ロータは、Al,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部が
Ni及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金、特にその鍛造材によって形成されることが望ましい。
【0015】
中温度域ロータは、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金、特に鍛造材によって形成することが望ましい。
【0016】
低温度域ロータは、中温度域ロータと同じ材料で形成することもできるが、
12Cr鋼の鍛造材によって形成するのが特に望ましい。
【0017】
Ni基合金として知られているIN718は、超高温度域ロータの材料として好適である。IN706は、高温度域ロータの材料として適する。A286は中温度域ロータ及び低温度域ロータの材料として適する。低温度域ロータは、12Cr鋼とすることもできる。
【0018】
超高温度域ロータに使用される、Fe量35〜45重量%,Cr量14〜18重量%,Ti量1.5〜2.0重量%,Nb量1.8〜2.2 重量%,Al量1.0〜1.25重量%,C量0.05重量%以下、残部がNi及び不純物よりなり、
γ′相により析出強化されたNi基合金は、本発明者らの開発による材料であり、有害なδ相の析出を抑え、IN706と同程度の強度が得られるようにしたものである。
【0019】
本発明によれば、前記した複数個の分割ロータによって形成されたロータを具備し、主蒸気温度が675℃以上である蒸気タービンが提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
大型鍛造品の製造性と高温強度は反比例の関係にある。図1は、Ni基合金を強度と製造性の観点から3つに分類した図を示している。Ni基合金は、主にAlとTiによる析出強化とNbとMoによる固溶強化とによって材質強化がなされる。このことから、NbとMoによる固溶強化を縦軸とし、AlとTiによる析出強化を横軸として分類した。図1中にAGで示されているAグループは、700℃の温度域まで使用可能であるが、10トン以上の鋼塊を製造するのが難しい領域である。このAグループに含まれるNi基合金は、超高温度域ロータの部分に使用することができる。BGで示されているBグループは、使用可能な温度域が675℃未満であり、15トン以下の鋼塊までなら製造できる領域である。このBグループに含まれるNi基合金は、高温度域ロータの部分に使用することができる。CGで示されているCグループは、使用可能な温度域が660℃未満であり、20トン以上の大型鋼塊を製造できる領域を示している。このCグループに含まれるNi基合金は中温度域ロータ及び低温度域ロータの部分に使用することができる。
【0021】
表1は、図1中に示されているNi基合金の化学成分を示したものである。図1のAグループに含まれる代表的なNi基合金はIN718である。Bグループに含まれる代表的なNi基合金はIN706である。Cグループに含まれる代表的なNi基合金はA286である。
【0022】
【表1】
【0023】
図2に、表1に示したNi基合金について、650℃におけるクリープラプチュア強度とFe含有量との関係を示した。析出強化及び固溶強化の違いによって強度に違いは出るものの、強度の最大値はFe含有量が多いほど低下する。したがって、メタル温度が高い部位に使用される材料ほど、Fe含有量を低くする必要がある。
【0024】
図3は、蒸気タービンロータの模式図をロータ内のメタル温度分布と共に示した。超高温度域部位1はメタル温度が675℃以上になる部分であり、図1のAグループに属するNi基合金を使用する。ただし、Fe含有量が多いと強度が低下するため、Fe含有量は30重量%以下にする。メタル温度が675℃以上の部位がロータ全体に占める比率は低く、5トン鋼塊で十分である。
【0025】
高温度域部位2はメタル温度が660℃以上675℃未満の部分であり図1のBグループのNi基合金を使用する。この部位はメタル温度が675℃以上の部位に比べるとロータ全体に占める割合は大きくなるが、それでも10トン以下である。したがって、図1のBグループに属するNi基合金を使用することができる。強度維持の観点から、この部位に使用されるNi基合金のFe含有量は45重量%以下にすべきであり、材料コストを高めないために下限量は30重量%以上にするのがよい。
【0026】
中温及び低温度域部位3はメタル温度が660℃未満の部分であり、図1のCグループに属するNi基合金が使用される。この部位はジャーナル部を含むため、大型鋼塊を用いる必要があるが、図1のCグループに属するNi基合金は、
20トンを超える大型鋼塊を製造可能であるので、この部位の材料に適する。強度維持と材料コスト低減の観点から、Fe含有量は45〜55重量%にするのが望ましい。なお、メタル温度が630℃を下回る部分は、12Cr鋼を用いることも可能である。
【0027】
図4(a)は、IN718とIN706とA286の3種類のNi基合金によってロータを形成した例を示している。本実施例のロータは7つの部位に分割されている。ロータは中央部を境にして左右対称になっており、左半分あるいは右半分のロータ材耐用温度とメタル温度は図示のようになっている。
【0028】
図4(b)は、IN718とIN706の2種類のNi基合金にてロータを形成した例を示している。図4(c)はIN706とA286にてロータを形成した例を示している。
【0029】
表2に示した3鋼種について、大型鋼塊を作製し鍛造及び熱処理後、切断して組織観察を行った。また、クリープ試験を行いクリープ破断した試験片の組織観察を行った。
【0030】
【表2】
【0031】
図5は、熱処理後の光学顕微鏡組織のスケッチである。従来材の鋼種1はNbCが帯状に多量に析出している。従来材の鋼種2はNbを低減しているため、鋼種1に比較するとNbCは少ない。しかし、C量が多いため、鋼種3にくらべるとNbCの析出量は多い。鋼種3は、本発明による改良材であり、Nb,C共に減量しているため、NbCの析出量が少ない。鋼種1,2及び3の結晶粒度は、それぞれ4.0,3.5,3.0 であった。図6は鋼種1,鋼種3のクリープ試験結果である。図7はクリープ破断材のTEM(透過型電子顕微鏡像)である。鋼種3では、偏析元素であるNbが2%まで低減されているにもかかわらず、高温クリープ強度が鋼種1と同等であり、クリープ破断に至るまで強化相であるγ′相が残留し、有害な相が見られない。鋼種3は、本発明において超高温度域の部位を形成するのに極めて好適である。
【0032】
【発明の効果】
本発明により、主蒸気温度が675℃以上、700℃に及ぶ蒸気タービン向けの大型のロータを実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ni基鍛造合金を、Nb,Moによる固溶強化とAl,Tiによる析出強化の観点から分類した図。
【図2】Ni基鍛造合金のFe含有量とクリープ強度の関係を示す図。
【図3】本発明による蒸気タービンロータの模式図。
【図4(a)】本発明の実施例を示すロータの模式図。
【図4(b)】本発明の実施例を示すロータの模式図。
【図4(c)】本発明の実施例を示すロータの模式図。
【図5】Ni基合金の溶解熱処理後の光学顕微鏡組織をスケッチした図。
【図6】Ni基合金のクリープ破断試験結果を示す図。
【図7】Ni基合金のクリープ破断試験後のTEM組織をスケッチした図。
【符号の説明】
1…超高温度域部位、2…高温度域部位、3…中温及び低温度域部位。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a steam turbine rotor and a steam turbine.
[0002]
[Prior art]
In steam turbines, the main steam temperature is increasing from the viewpoint of improving efficiency. Further, the rotor of a steam turbine tends to be large. When the main steam temperature was 600 ° C. or lower, ferrite steel such as 12Cr steel could be used for the rotor material. However, today when the main steam temperature has exceeded 650 ° C., the strength of ferrite steel is insufficient, and a Ni-based alloy is used.
[0003]
It is difficult to produce large ingots of Ni-based alloys, and it is difficult to increase the size of Ni-based alloys having higher high-temperature strength.
[0004]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-282808 discloses a Ni-based alloy in which a plurality of divided rotors made of different materials are integrally connected to form a rotor, and the divided rotor exposed to a temperature of 650 ° C. or more contains 35% or more of Ni. Is formed of an austenitic steel material represented by Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-64805 describes that a rotor is divided into a bearing portion, a high-temperature portion, and a low-temperature portion, formed of different materials, and these are joined by welding. The formation of the rotor from a plurality of split rotors to be integrated is also described in JP-A-3-237205.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The main steam temperature of a steam turbine is approaching 675 ° C. or more and 700 ° C., and development of a rotor suitable for such an ultra-high-temperature steam turbine is desired.
[0006]
An object of the present invention is to provide a rotor suitable for application to a steam turbine having a main steam temperature of 675 ° C. or higher.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention integrates a plurality of divided rotors by metallurgically or mechanically connecting them, and in that case, a part where the metal temperature becomes 675 ° C. or more is defined as one divided rotor, and the part is formed of a specific Ni-based alloy. It was formed.
[0008]
In the present invention, the portion where the metal temperature becomes 675 ° C. or higher contains Al, Ti, Nb, Mo, Cr and Fe, and the remainder consists of Ni and impurities, and the content of Al, Ti, Nb and Mo is 1. 33 × (Al wt% + Ti wt%) + 8 <(Nb wt% + Mo wt%) <1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 12, Fe content is 30 wt% or less, Cr Is formed from a Ni-based alloy having a content of 10 to 24% by weight. Alternatively, the portion may be composed of 35 to 45% by weight of Fe, 14 to 18% by weight of Cr, 1.5 to 2.0% by weight of Ti, 1.8 to 2.2% by weight of Nb, and 1.0% of Al. 1.25% by weight, C content of 0.05% by weight or less, with the balance being Ni and impurities, formed of a Ni-based alloy precipitation-strengthened by a γ 'phase. In each case described above, the split rotor is formed of a forged material.
[0009]
The rotor of the present invention is formed of at least two kinds of materials. Preferred rotors are formed from three materials. More preferred split rotors are formed from four materials.
[0010]
When the rotor is composed of two types of materials, a portion where the metal temperature is 675 ° C. or higher is formed of a specific material, and the other portions are formed of another material.
[0011]
When the rotor is formed of three types of materials, a portion where the metal temperature is 675 ° C. or higher is formed of a specific material, and a portion where the metal temperature is lower than 675 ° C. is further formed of two types of materials. In this case, it is desirable that a portion having a metal temperature of 660 ° C. or more and less than 675 ° C. is formed of one material, and a portion having a metal temperature of less than 660 ° C. is formed of another material.
[0012]
When the rotor is formed of four types of materials, a portion where the metal temperature is 675 ° C. or more and a portion where the metal temperature is 660 ° C. or more and less than 675 ° C. are each formed of a specific material, and the other portions are further two types of materials. Formed. In this case, it is desirable to divide a portion having a metal temperature of 630 ° C. to 660 ° C. and a portion having a metal temperature of less than 630 ° C. and form each of them with a specific material.
[0013]
Hereinafter, for the sake of simplicity, the split rotor that forms a portion where the metal temperature becomes 675 ° C. or higher is referred to as an ultra-high temperature range rotor. Similarly, a divided rotor forming a portion having a metal temperature of 660 ° C. or more and less than 675 ° C. is a high temperature region rotor, and a divided rotor forming a portion having a metal temperature of 630 ° C. or more and less than 660 ° C. is a medium temperature region rotor. The divided rotor that forms a portion having a temperature lower than C is referred to as a low-temperature region rotor.
[0014]
The high-temperature region rotor contains Al, Ti, Nb, Mo, Cr and Fe, and the balance consists of Ni and impurities, and the content of Al, Ti, Nb and Mo is 1.33 × (Al wt% + Ti wt%). ) +2 <(Nb wt% + Mo wt%) <1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 4, where the Fe content is 45 to 60 wt% and the Cr content is 14 to 16 wt. % Of the Ni-based alloy, particularly a forged material thereof.
[0015]
The medium temperature rotor has a content of Al, Ti, Nb and Mo of 1.33 × (Al weight% + Ti weight%) + 2 <(Nb weight% + Mo weight%) <1.33 × (Al weight% + Ti weight) %) + 4, and is preferably formed of a Ni-based alloy having a Fe content of 45 to 60% by weight and a Cr content of 14 to 16% by weight, particularly a forged material.
[0016]
The low temperature range rotor can be made of the same material as the medium temperature range rotor,
It is particularly desirable to form it with a 12Cr steel forging.
[0017]
IN718, which is known as a Ni-based alloy, is suitable as a material for an ultra-high temperature range rotor. IN706 is suitable as a material for a high temperature range rotor. A286 is suitable as a material for the medium temperature range rotor and the low temperature range rotor. The low temperature rotor may be 12Cr steel.
[0018]
35 to 45% by weight of Fe, 14 to 18% by weight of Cr, 1.5 to 2.0% by weight of Ti, 1.8 to 2.2% by weight of Nb used in an ultra-high temperature range rotor, An Al content of 1.0 to 1.25% by weight, a C content of 0.05% by weight or less, and the balance of Ni and impurities
The Ni-based alloy precipitation-strengthened by the γ 'phase is a material developed by the present inventors, and suppresses precipitation of a harmful δ phase so that the same strength as IN706 can be obtained.
[0019]
According to the present invention, there is provided a steam turbine including a rotor formed by the plurality of split rotors and having a main steam temperature of 675 ° C. or higher.
[0020]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Manufacturability and high-temperature strength of large forgings are in inverse proportion. FIG. 1 shows a diagram in which a Ni-based alloy is classified into three from the viewpoint of strength and manufacturability. The quality of the Ni-based alloy is strengthened mainly by precipitation strengthening by Al and Ti and solid solution strengthening by Nb and Mo. From this, the solid solution strengthening by Nb and Mo was classified as the vertical axis, and the precipitation strengthening by Al and Ti was classified as the horizontal axis. Group A indicated by AG in FIG. 1 can be used up to a temperature range of 700 ° C., but is an area where it is difficult to produce a steel ingot of 10 tons or more. The Ni-based alloy included in the group A can be used for a part of a rotor in an ultra-high temperature range. Group B indicated by BG is an area where the usable temperature range is less than 675 ° C. and can be manufactured up to a steel ingot of 15 tons or less. The Ni-based alloy included in the group B can be used for a high temperature range rotor. Group C indicated by CG indicates an area where the usable temperature range is lower than 660 ° C. and a large ingot of 20 tons or more can be produced. The Ni-based alloy included in the C group can be used for the middle temperature range rotor and the low temperature range rotor.
[0021]
Table 1 shows the chemical components of the Ni-based alloy shown in FIG. A typical Ni-based alloy included in the group A in FIG. 1 is IN718. A typical Ni-based alloy included in the B group is IN706. A representative Ni-based alloy included in the C group is A286.
[0022]
[Table 1]
[0023]
FIG. 2 shows the relationship between the creep rupture strength at 650 ° C. and the Fe content of the Ni-based alloys shown in Table 1. Although the strength differs depending on the difference between precipitation strengthening and solid solution strengthening, the maximum strength decreases as the Fe content increases. Therefore, it is necessary to lower the Fe content as the material is used in a portion where the metal temperature is higher.
[0024]
FIG. 3 shows a schematic view of a steam turbine rotor together with a metal temperature distribution in the rotor. The
[0025]
The
[0026]
The middle and
Since a large steel ingot exceeding 20 tons can be manufactured, it is suitable for the material in this part. From the viewpoint of maintaining strength and reducing material costs, the Fe content is desirably 45 to 55% by weight. In addition, 12Cr steel can also be used for the part where the metal temperature is lower than 630 ° C.
[0027]
FIG. 4A shows an example in which the rotor is formed of three types of Ni-based alloys, IN718, IN706, and A286. The rotor of this embodiment is divided into seven parts. The rotor is symmetrical with respect to the center part, and the left half or right half rotor material service temperature and metal temperature are as shown in the figure.
[0028]
FIG. 4B shows an example in which the rotor is formed of two types of Ni-based alloys, IN718 and IN706. FIG. 4C shows an example in which the rotor is formed by IN706 and A286.
[0029]
For the three steel types shown in Table 2, large ingots were prepared, forged and heat-treated, and then cut to observe the structure. In addition, a creep test was performed, and the structure of the test piece that had undergone creep rupture was observed.
[0030]
[Table 2]
[0031]
FIG. 5 is a sketch of the optical microscope structure after the heat treatment.
[0032]
【The invention's effect】
According to the present invention, a large-sized rotor for a steam turbine having a main steam temperature of 675 ° C. or more and 700 ° C. can be realized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram in which Ni-based forged alloys are classified in terms of solid solution strengthening by Nb and Mo and precipitation strengthening by Al and Ti.
FIG. 2 is a view showing the relationship between the Fe content of a Ni-based forged alloy and creep strength.
FIG. 3 is a schematic view of a steam turbine rotor according to the present invention.
FIG. 4A is a schematic view of a rotor showing an embodiment of the present invention.
FIG. 4B is a schematic view of a rotor showing an embodiment of the present invention.
FIG. 4C is a schematic view of a rotor showing an embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing a sketch of an optical microscopic structure of a Ni-based alloy after a melting heat treatment.
FIG. 6 is a view showing a creep rupture test result of a Ni-based alloy.
FIG. 7 is a diagram illustrating a sketch of a TEM structure after a creep rupture test of a Ni-based alloy.
[Explanation of symbols]
1. Ultra-high temperature region, 2 ... High temperature region, 3 ... Medium temperature and low temperature region.
Claims (20)
メタル温度が675℃以上になる部分がAl,Ti,Nb,Mo,Cr及び
Feを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+12の関係にあり、Feの含有量が30重量%以下、Crの含有量が10〜24重量%よりなるNi基合金により形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。In a rotor used in a steam turbine having a main steam temperature of 675 ° C. or higher, the rotor is divided into a plurality of portions according to a metal temperature and connected,
The portion where the metal temperature becomes 675 ° C. or higher contains Al, Ti, Nb, Mo, Cr and Fe, and the remainder consists of Ni and impurities, and the content of Al, Ti, Nb and Mo is 1.33 × (Al weight % + Ti wt%) + 8 <(Nb wt% + Mo wt%) <1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 12, where the Fe content is 30 wt% or less and the Cr content is 10 A steam turbine rotor made of a Ni-based alloy comprising up to 24% by weight.
メタル温度が675℃以上の部分とメタル温度が660〜675℃の部分及びメタル温度が660℃未満の部分によりそれぞれの分割ロータを形成し、
メタル温度が675℃以上となる部分を形成する分割ロータをAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+12の関係にあり、Feの含有量が30重量%以下、Crの含有量が10〜24重量%よりなるNi基合金によって形成し、
メタル温度が660〜675℃となる部分を形成する分割ロータをAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8の関係にあり、Feの含有量が30〜45重量%、Crの含有量が14〜18重量%よりなるNi基合金によって形成したことを特徴とする蒸気タービンロータ。A rotor formed by connecting split rotors made of different materials in the axial direction and used for a steam turbine having a main steam temperature of 675 ° C. or more,
Each divided rotor is formed by a portion where the metal temperature is 675 ° C. or more, a portion where the metal temperature is 660 to 675 ° C., and a portion where the metal temperature is less than 660 ° C.
The split rotor that forms the portion where the metal temperature is 675 ° C. or higher contains Al, Ti, Nb, Mo, Cr, and Fe, and the remainder consists of Ni and impurities, and the content of Al, Ti, Nb, and Mo is 1. 33 × (Al wt% + Ti wt%) + 8 <(Nb wt% + Mo wt%) <1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 12, Fe content is 30 wt% or less, Cr Formed by a Ni-based alloy having a content of 10 to 24% by weight,
The split rotor forming the portion where the metal temperature is 660 to 675 ° C. contains Al, Ti, Nb, Mo, Cr and Fe, the remainder is made of Ni and impurities, and the content of Al, Ti, Nb and Mo is 1%. 0.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 4 <(Nb wt% + Mo wt%) <1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 8, and the Fe content is 30 to 45 wt% A steam turbine rotor made of a Ni-based alloy having a Cr content of 14 to 18% by weight.
630℃以上の部分を形成する分割ロータがAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が
45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金の鍛造材により形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。5. The divided rotor according to claim 4, wherein the portion having a metal temperature of less than 660 ° C. is further divided into a portion having a metal temperature of 630 ° C. or more and a portion having a metal temperature of less than 630 ° C. , Ti, Nb, Mo, Cr and Fe, with the balance being Ni and impurities, the content of Al, Ti, Nb and Mo being 1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 2 <(Nb wt% + Mo wt%) <1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 4, and a Ni-based alloy having a Fe content of 45 to 60 wt% and a Cr content of 14 to 16 wt% A steam turbine rotor formed of a forged material.
1.0〜1.5重量%,Si量が0.25〜0.75重量%,C量が0.03〜0.07重量%、残部のFeおよび不純物よりなるNi−Fe基合金の鍛造材により形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。10. The split rotor according to claim 9, wherein the divided rotor forming the portion having a metal temperature of 630 ° C. or higher has a Ni content of 23 to 29% by weight, a Cr content of 14 to 16% by weight, a Mo content of 1.0 to 1.5% by weight, 0.1-0.3% by weight, 0.7-1.3% by weight of Ti, 1.0-1.5% by weight of Mn, 0.25-0.75% by weight of Si , C in an amount of 0.03 to 0.07% by weight, and a balance made of a forged Ni-Fe-based alloy comprising Fe and impurities.
メタル温度が675℃以上になる部分をもって分割ロータの1つが形成され、該分割ロータがFe量35〜45重量%,Cr量14〜18 重量%,Ti量1.5〜2.0重量%,Nb量1.8〜2.2重量%,Al量1.0〜1.25重量%,C量0.05 重量%以下、残部がNi及び不純物よりなり、γ′相により析出強化されたNi基合金の鍛造材により形成されたことを特徴とする蒸気タービンロータ。In a rotor used in a steam turbine having a main steam temperature of 675 ° C. or higher and formed by axially connecting split rotors made of different kinds of materials,
One of the split rotors is formed at a portion where the metal temperature becomes 675 ° C. or higher, and the split rotor has an Fe content of 35 to 45 wt%, a Cr content of 14 to 18 wt%, a Ti content of 1.5 to 2.0 wt%, Nb content 1.8-2.2% by weight, Al content 1.0-1.25% by weight, C content 0.05% by weight or less, balance Ni and impurities, precipitation strengthened by γ 'phase Ni A steam turbine rotor formed of a forged material of a base alloy.
(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金によって形成されたことを特徴とする蒸気タービンロータ。15. The method according to claim 14, wherein the portion having a metal temperature of less than 660 ° C. further forms one split rotor, wherein the split rotor contains Al, Ti, Nb, Mo, Cr and Fe, and the balance consists of Ni and impurities. And the contents of Ti, Nb and Mo are 1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 2 <(Nb wt% + Mo wt%) <1.33 ×
(Al wt% + Ti wt%) + 4, wherein the steam is formed by a Ni-based alloy having an Fe content of 45 to 60 wt% and a Cr content of 14 to 16 wt%. Turbine rotor.
630℃以上の部分をもって1つの分割ロータが形成され、該分割ロータがAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、
AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金によって形成されたことを特徴とする蒸気タービンロータ。The split rotor according to claim 14, wherein one of the portions having a metal temperature of 630 ° C or higher among the portions having a metal temperature of lower than 660 ° C, the split rotor includes Al, Ti, Nb, Mo, Cr, and Fe; The balance consists of Ni and impurities,
The relationship of Al, Ti, Nb and Mo content is 1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 2 <(Nb wt% + Mo wt%) <1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 4 A steam turbine rotor comprising a Ni-based alloy having an Fe content of 45 to 60% by weight and a Cr content of 14 to 16% by weight.
メタル温度に応じて複数個に分割され軸方向に連結されて一体に形成された前記ロータを有し、
メタル温度が675℃以上となる部分を形成する分割ロータを有し、該分割ロータがAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+12の関係にあり、Feの含有量が30重量%以下、Crの含有量が10〜24重量%よりなるNi基合金によって形成されていることを特徴とする蒸気タービン。In a steam turbine having a rotor having a main steam temperature of 675 ° C. or more and a weight of 10 tons or more,
The rotor is divided into a plurality according to metal temperature, and is integrally formed by being connected in the axial direction,
A split rotor for forming a portion having a metal temperature of 675 ° C. or higher, the split rotor containing Al, Ti, Nb, Mo, Cr and Fe, the balance being Ni and impurities, and Al, Ti, Nb and Mo content is 1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 8 <(Nb wt% + Mo wt%) <1.33 × (Al wt% + Ti wt%) + 12, and Fe content Is formed of a Ni-based alloy containing 30% by weight or less and a Cr content of 10 to 24% by weight.
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