JP2004035514A - 光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体の製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】医薬品中間体として有用な光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体を、安価で入手容易な原料から短工程で簡便に製造できる方法を提供する。
【解決手段】入手容易な光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体を塩基存在下に、スルホニル化することにより、光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を製造し、次いで還元することにより、光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を製造し、更に酸触媒存在下に、アセタール化することにより製造する。
【選択図】 なし。
【解決手段】入手容易な光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体を塩基存在下に、スルホニル化することにより、光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を製造し、次いで還元することにより、光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を製造し、更に酸触媒存在下に、アセタール化することにより製造する。
【選択図】 なし。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬品中間体、特にHMG−CoAレダクターゼ阻害剤中間体として有用な光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体の製造法として、以下のような方法が知られている。
(1)L−リンゴ酸を出発原料に7段階の反応を経て(4R,6S)−6−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸tert−ブチルを製造し、塩化p−メチルベンゼンスルホニル、又は塩化メタンスルホニルを用いてスルホニル化する方法(J.Med.Chem.,(1991),34,(10),2962−2983.)。
(2)(4R,6S)−6−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸tert−ブチルを塩化p−ニトロベンゼンスルホニル、又は塩化p−クロロベンゼンスルホニルを用いてスルホニル化する方法(TetrahedronLetters,Vol.33,No.17,2279−2282,1992)。
【0003】
しかしながら、前記従来技術は、多段階を経て製造した光学活性6−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体を経由していることから、決して商業的に有用な方法であるとは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記現状に鑑み、本発明の目的は医薬品中間体として有用な光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体を、安価で入手容易な原料から短工程で簡便に製造できる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記現状に鑑み鋭意検討を行った結果、安価で入手容易な原料である光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体から光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体を簡便に製造できる方法を開発するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、一般式(2);
【0007】
【化11】
【0008】
(式中、R1、R2はそれぞれ独立して炭素数1〜12の置換基を有してもよいアルキル基、炭素数6〜12の置換基を有してもよいアリール基、又は炭素数7〜12の置換基を有してもよいアラルキル基を表し、*は不斉炭素を表す。)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を立体選択的に還元することを特徴とする、一般式(3);
【0009】
【化12】
【0010】
(式中、*、R1、R2は前記に同じ。)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体の製造法である。
【0011】
また、本発明は、一般式(1);
【0012】
【化13】
【0013】
(式中、*、R1は前記と同じ。)で表される光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体を塩基存在下にスルホニル化することにより、前記式(2)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を製造し、次いで立体選択的に還元することを特徴とする、一般式(3);
【0014】
【化14】
【0015】
(式中、*、R1、R2は前記に同じ。)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体の製造法である。
【0016】
本発明はまた、上記の様にして製造された光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体(3)を、酸触媒存在下に、アセタール化することを特徴とする、一般式(4);
【0017】
【化15】
【0018】
(式中、*、R1、R2は前記に同じ。R3、R4はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表すか、又は、R3とR4が一緒になって環を形成してもよい。)で表される光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体の製造法である。
【0019】
また、本発明は前記式(1)で表される光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体を塩基存在下に、スルホニル化することを特徴とする、前記式(2)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体の製造法である。
【0020】
更に、本発明は前記式(2)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体である。
【0021】
更に、本発明は前記式(3)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体でもある。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
本発明で用いる光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体は、一般式(1);
【0023】
【化16】
【0024】
で表される。ここで、*は不斉炭素を表す。
【0025】
また、R1は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表す。ここで、上記アルキル基、アリール基、又は、アラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、炭素数1〜12のアルコキシ基等が挙げられ、置換基の数は0〜3個が挙げられる。
【0026】
R1として具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、クロロメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、フェネチル基、フェニル基、p−ニトロフェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、m−クロロフェニル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、又はtert−ブチル基が挙げられ、更に好ましくはtert−ブチル基である。
【0027】
上記光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体(1)は特開平4−173767に記載の方法に従って、入手容易な光学活性3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンと酢酸エステルのリチウムエノラートを反応させることにより簡便に製造することができる。
【0028】
また、本発明で製造される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体は、一般式(2);
【0029】
【化17】
【0030】
で表される。ここで、*、R1は前記に同じであり、R2は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又は7〜12のアラルキル基を表す。ここで、上記アルキル基、アリール基、又はアラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基として具体的には、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、炭素数1〜12のアルコキシ基等が挙げられ、置換基の数は0〜3個が挙げられる。
【0031】
R2として具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、クロロメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、フェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、o−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、o−ニトロフェニル基、m−ニトロフェニル基、又はp−ニトロフェニル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、フェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、o−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、o−ニトロフェニル基、m−ニトロフェニル基、又はp−ニトロフェニル基であり、更に好ましくはp−メチルフェニル基である。
【0032】
なお、前記式(2)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体は文献未知の新規化合物である。前記式(2)において5位の絶対配置はR、Sいずれでもあってもよく、どちらも本発明の範囲に含まれるが、好ましくは5位の絶対配置がSである。
【0033】
次に、本発明で製造される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体は、一般式(3);
【0034】
【化18】
【0035】
で表される。ここで、*、R1、及びR2は前記に同じである。本化合物は文献未知の新規化合物であり、不斉炭素を2個有しているため、各々4個の光学異性体が存在するが、これら全ての光学異性体が本発明の範囲に含まれる。好ましくは3位の絶対配置がRであり、5位の絶対配置がSである。
【0036】
また、本発明で製造される光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体は、一般式(4);
【0037】
【化19】
【0038】
で表される。ここで、*、R1、及びR2は前記に同じであり、R3、R4はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基であるか、又はR3、R4が一緒になって環を形成していてもよい。
【0039】
具体的には、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、1,1−ジメチルエチル基、ヘキシル基、ドデカニル基、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。又はR3、R4が一緒になってシクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。好ましくはR3、R4がともにメチル基である。
【0040】
次に、本発明における各製造法について説明する。
【0041】
まず、前記式(1)で表される光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体を塩基存在下に、スルホニル化することにより、前記式(2)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を製造する工程について説明する。
【0042】
ここで、スルホニル化剤としては、例えば塩化メタンスルホニル、塩化エタンスルホニル、塩化イソプロピルスルホニル、塩化n―ブタンスルホニル、塩化tert−ブタンスルホニル、塩化クロロメタンスルホニル、塩化フェニルメタンスルホニル、塩化p−メトキシフェニルメタンスルホニル、塩化ベンゼンスルホニル、塩化o−メチルフェニルスルホニル、塩化m−メチルフェニルスルホニル、塩化p−メチルフェニルスルホニル、塩化o−クロロベンゼンスルホニル、塩化m−クロロベンゼンスルホニル、塩化p−クロロベンゼンスルホニル、塩化o−ニトロベンゼンスルホニル、塩化m−ニトロベンゼンスルホニル、塩化p−ニトロベンゼンスルホニル等の塩化スルホニル;臭化メタンスルホニル、臭化ベンゼンスルホニル、臭化p−メチルフェニルスルホニル、臭化p−ニトロベンゼンスルホニル、臭化p−クロロベンゼンスルホニル等の臭化スルホニル;無水メタンスルホン酸、無水ベンゼンスルホン酸、無水p−メチルベンゼンスルホン酸、無水トリフルオロメタンスルホン酸等の無水スルホン酸が挙げられる。
【0043】
好ましくは、塩化メタンスルホニル、塩化ベンゼンスルホニル、塩化o−メチルフェニルスルホニル、塩化m−メチルフェニルスルホニル、塩化p−メチルフェニルスルホニル、塩化o−クロロベンゼンスルホニル、塩化m−クロロベンゼンスルホニル、塩化p−クロロベンゼンスルホニル、塩化o−ニトロベンゼンスルホニル、塩化m−ニトロベンゼンスルホニル、塩化p−ニトロベンゼンスルホニル等の塩化スルホニルであり、更に好ましくは塩化p−メチルフェニルスルホニルである。
【0044】
前記スルホン化剤の使用量としては、光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体に対し、好ましくは1〜5倍モル量、更に好ましくは1〜2倍モル量である。
【0045】
前記塩基としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリフェニルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、イミダゾール、ピリジン、2,6−ルチジン、2,4,6−コリジン、p−クロロピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、1,7−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデク−7−エン等の第3級アミン類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水素化リチウム、水素化ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。好ましくはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、又は2,4,6−コリジンであり、更に好ましくはピリジンである。
【0046】
前記塩基の使用量としては、光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体に対し、好ましくは1〜100倍モル量であり、更に好ましくは1〜30倍モル量である。また、反応を速やかに促進させる目的で、塩基を溶媒として使用することが出来る。
【0047】
本反応は無溶媒でも実施できるが、水及び各種有機溶媒を反応溶媒に使用しても良い。使用できる有機溶媒としては、例えば、非プロトン性溶媒が挙げられる。非プロトン性溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、蟻酸エチル等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、p−キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレンウレア等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のリン酸アミド系溶媒が挙げられる。前記溶媒は、単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
【0048】
本反応の反応温度としては、好ましくは−20〜80℃、更に好ましくは0〜50℃で行うと良い。
【0049】
本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な後処理を行えば良い。例えば、反応終了後の反応液に水を添加し、一般的な抽出溶媒、例えば酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から、減圧加熱等の操作により反応溶媒及び抽出溶媒を留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる目的物は、晶析精製、分別蒸留、カラムクロマトグラフィー等の一般的手法により精製を行い、さらに純度を高めても良い。
【0050】
次に、前記式(2)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を立体選択的に還元することにより、前記式(3)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を製造する工程について説明する。
【0051】
還元方法は、3位のカルボニル基を立体選択的に還元する方法であれば特に限定されないが、好ましくは、シン選択的な還元、即ち、5位の絶対配置がRの時に3位をS選択的に還元するか、又は、5位の絶対配置がSの時に3位をR選択的に還元するのが好ましく、5位の絶対配置がSの時に3位をR選択的に還元するのがより好ましい。
【0052】
立体選択的な還元は、例えば、ヒドリド型還元剤を用いて行ってもよく、遷移金属触媒存在下に水素を用いて還元してもよく、又は遷移金属触媒存在下に蟻酸、蟻酸アンモニウム、蟻酸トリエチルアンモニウムイソプロパノール等の水素移動型還元剤を用いて行ってもよい。
【0053】
まず、ヒドリド型還元剤で還元する方法について説明する。前記ヒドリド型還元剤としては、例えば、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素亜鉛、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ジボラン等が挙げられる。好ましくは、水素化ホウ素ナトリウムが挙げられる。
【0054】
前記ヒドリド型還元剤の使用量としては、例えば、光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体に対して、1〜10倍モル量であり、好ましくは1〜3倍モル量である。
【0055】
本反応の反応温度としては、好ましくは−100℃〜50℃、更に好ましくは−80℃〜−50℃である。
【0056】
本工程に使用できる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、蟻酸エチル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレンウレア等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のリン酸アミド系溶媒が挙げられる。前記溶媒は、単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
【0057】
前記溶媒において好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒である。
【0058】
また本反応のシン選択性を高める目的で、アルコキシホウ素化合物を添加するとよい。前記アルコキシホウ素化合物としては、例えば、メトキシジエチルボラン、ジメトキシエチルボラン、トリメトキシボラン、エトキシジエチルボラン等が挙げられる。前記アルコキシホウ素化合物は系中で発生させてもよく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコールとトリメチルボラン、トリエチルボラン等のボラン化合物から調製することもできる。前記アルコキシホウ素化合物の使用量としては、例えば、0.1〜10倍モル量であり、好ましくは0.5〜2倍モル量である。
【0059】
本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な後処理を行えばよい。例えば反応終了後の反応液に水、又は塩酸水溶液、硫酸水溶液、クエン酸水溶液、酢酸水溶液等の酸水溶液を添加し、一般的な抽出溶媒、例えば酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から、減圧加熱等の操作により反応溶媒及び抽出溶媒を留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる目的物は、分別蒸留、カラムクロマトグラフィー等の一般的手法により精製を行い、さらに純度を高めても良い。
【0060】
次に、遷移金属触媒存在下に、水素を用いて還元する方法について説明する。前記遷移金属触媒としては、例えば、ロジウム触媒、ルテニウム触媒、イリジウム触媒、パラジウム触媒等が挙げられ、好ましくはルテニウム触媒が挙げられる。 前記ルテニウム触媒としては、一般式(5);
【0061】
【化20】
【0062】
で表される錯体、一般式(6);
Ru(P−P)Y2(arene) (6)
で表される錯体、又は、一般式(7);
【0063】
【化21】
【0064】
で表される錯体などが挙げられる。
【0065】
ここで、前記式(5)、(6)及び(7)におけるP−P、又は
【0066】
【化22】
【0067】
は、光学活性ホスフィン配位子を表す。具体的には、例えば、光学活性2,2’−ビス(ジアリールホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(以下、BINAPとも称す)、又は光学活性1,2−ビス(trans−2,5−ジアルキルホスホラノ)ベンゼン(以下、DuPhosとも称す)、又は光学活性1,2−ビス(trans−2,5−ジアルキルホスホラノ)エタン(以下、BPEとも称す)、又は光学活性ビス(tert−ブチルメチルホスフィノ)エタン(以下、BisP*とも称す)等が挙げられ、好ましくは光学活性2,2’−ビス(ジアリールホスフィノ)−1,1’−ビナフチルである。
【0068】
前記光学活性2,2’−ビス(ジアリールホスフィノ)−1,1’−ビナフチルにおけるアリール基としては、フェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、o−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、p−メトキシフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、2−フリル基、2−チオフェニル、2−ピリジル基、3−ピリジル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。
【0069】
前記式(5)及び(6)におけるYは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、アセトキシ基、メチルアリル基、又はアセチルアセトナート基を表す。好ましくは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子であり、更に好ましくは臭素原子である。
【0070】
前記式(6)におけるareneは、芳香族配位子を表す。芳香族配位子としては特には限定されず、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シメン、メシチレン、アニソール、ナフタレン等が挙げられるが、触媒の調製の容易さから好ましくはベンゼン、メシチレン、シメンである。
【0071】
前記式(7)におけるZは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を表し、好ましくは臭素原子である。
【0072】
前記式(5)、(6)、又は(7)で表される錯体のなかでも、反応の高い立体選択性、高収率、及び低い水素圧下で実施できる点で、好ましくは前記式(5)、又は(6)で表される錯体であり、更に好ましくは前記式(5)で表される錯体である。また、取り扱いの容易さ及び安定性の観点から光学活性ホスフィン配位子が光学活性2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルであり、Yが臭素原子である前記式(5)で表される錯体が好ましく、更に5位の絶対配置がSである光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体(2)の3位のカルボニル基をR選択的に還元するためには、光学活性ホスフィン配位子が(R)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルであることが好ましい。
【0073】
前記遷移金属触媒の使用量としては、反応が十分に進行する量であれば特に制限されず、触媒や溶媒の種類、及び反応条件によっても異なるが、反応速度および経済性を考慮すると前記式(2)で表される化合物に対して1/50倍モル量以下であり、好ましくは1/100〜1/10000倍モル量である。
【0074】
本反応における水素圧は、好ましくは100kg/cm2以下であり、更に好ましくは1−10kg/cm2である。
【0075】
本反応に使用できる溶媒としては、例えば例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、蟻酸エチル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレンウレア等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のリン酸アミド系溶媒が挙げられる。また、前記溶媒は、単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
【0076】
好ましくは、水、メタノール、又は、メタノールと水の混合溶媒であり、更に好ましくはメタノールと水の混合溶媒である。前記メタノールと水の混合溶媒の比率は任意に選択できるが、好ましくはメタノール/水の容量比が100/1〜1/1であり、更に好ましくは20/1〜4/1である。
【0077】
本反応における反応温度としては、好ましくは−50℃〜150℃、更に好ましくは0℃〜50℃で行うとよい。
【0078】
本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な後処理を行えば良い。例えば、反応終了後の反応液に水を添加し、一般的な抽出溶媒、例えば酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から、減圧加熱等の操作により反応溶媒及び抽出溶媒を留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる目的物は、晶析精製、分別蒸留、カラムクロマトグラフィー等の一般的手法により精製を行い、さらに純度を高めても良い。
【0079】
次に、前記式(3)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を、酸触媒存在下にアセタール化することにより、前記式(4)で表される光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体を製造する工程について説明する。
【0080】
ここで、アセタール化に用いるアセタール形成反応剤としては、ケトン、アルデヒド、アルコキシアルカン、アルコキシアルケン等が挙げられ、具体的には、例えば、アセトン、シクロヘキサノン、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、ジメトキシエタン、2,2−ジメトキシプロパン、2−メトキシプロペン、1,1−ジメトキシシクロヘキサン等が挙げられ、好ましくはアセトン、2−メトキシプロペン、2,2−ジメトキシプロパンであり、更に好ましくは2,2−ジメトキシプロパンである。
【0081】
前記アセタール形成反応剤の使用量としては、前記光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体に対して、1〜10モル倍量であり、好ましくは1〜5モル倍量である。また、反応を速やかに促進させる目的で、アセタール形成反応剤を溶媒として使用することができる。
【0082】
また、本反応に使用できる酸触媒としては、ルイス酸、又はブロンステッド酸が挙げられる。前記ルイス酸、及びブロンステッド酸としては、例えば、三塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、二塩化亜鉛、四塩化スズ等のルイス酸;シュウ酸、蟻酸、酢酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等のスルホン酸;p−トルエンスルホン酸ピリジニウム、p−トルエンスルホン酸トリエチルアンモニウム、メタンスルホン酸ピリジニウム、カンファースルホン酸ピリジニウム等のスルホン酸アンモニウム;塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、ホウ酸等の無機酸等が挙げられ、好ましくはメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等のスルホン酸;p−トルエンスルホン酸ピリジニウム、p−トルエンスルホン酸トリエチルアンモニウム、メタンスルホン酸ピリジニウム、カンファースルホン酸ピリジニウム等のスルホン酸アンモニウムであり、更に好ましくはp−トルエンスルホン酸、又はp−トルエンスルホン酸ピリジニウムである。
【0083】
前記酸触媒の使用量は、前記光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体(3)に対して、0.5倍モル量以下であり、好ましくは0.005〜0.2倍モル量である。
【0084】
本反応の反応温度としては、好ましくは−20℃〜100℃、更に好ましくは10℃〜60℃で行うとよい。
【0085】
本反応は無溶媒でも実施できるが、各種有機溶媒を反応溶媒に使用してもよい。使用できる有機溶媒としては、例えば、非プロトン性溶媒が挙げられる。非プロトン性溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、蟻酸プロピル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレンウレア等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のリン酸アミド系溶媒が挙げられる。前記溶媒は、単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。前記溶媒において好ましくは、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレンウレア等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のリン酸アミド系溶媒である。
【0086】
本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な後処理を行えば良い。例えば、反応終了後の反応液に水を添加し、一般的な抽出溶媒、例えば酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から、減圧加熱等の操作により反応溶媒及び抽出溶媒を留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる目的物は、晶析精製、分別蒸留、カラムクロマトグラフィー等の一般的手法により精製を行い、さらに純度を高めても良い。
【0087】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
【0088】
(参考例1) (5S)−5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸tert−ブチルの製造
(S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン(3.00g,28.7mmol)、酢酸tert−ブチル(8.33g,71.8mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液にtert−ブチルマグネシウムクロライド〔1.6mmol/kg〕(15.9g,28.7mmol)を5℃、30分かけて滴下し、室温、30分攪拌した。ここへ、n−ブチルリチウム〔1.5M、ヘキサン溶液〕(67mL、100.5mmol)にジイソプロピルアミン(10.75g、100.5mmol)を滴下して調製したリチウムジイソプロピルアミド溶液(100.5mmol)を5℃、2時間かけて滴下、そのまま室温まで昇温し16時間攪拌した。反応溶液を酢酸(14.1g、235.3mmol)/水(45mL)/酢酸エチル(100mL)の氷浴下冷却した混合溶液に徐々に加え、そのままの温度で1時間攪拌した。有機層を分離し、水層を更に酢酸エチル(100mL)で二回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水(20mL)を加え、3規定塩酸水溶液でpH5.0に調製した。水層を除去後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮することにより、(5S)−5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸tert−ブチルを橙色油状物(9.03g)として取得した。
【0089】
(実施例1) (5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルの製造
参考例1にて製造した(5S)−5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸tert−ブチル(5.00g、22.91mmol)、ピリジン(40mL)からなる溶液に、塩化p−メチルフェニルスルホニル(3.49g、18.33mmol)を氷浴下、添加した。室温まで昇温後、4.0時間攪拌、次いで反応溶液に水(50mL)を加えて反応を停止した。3規定塩酸水溶液で酸性(pH3.0)にした後、酢酸エチル(100mL)を加え、水層を除去、更に有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)、水(50mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮することにより、淡黄色油状物10.4381gを取得した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merck社製Kieselgel60、酢酸エチル/ヘキサン=1/1)にて精製することにより,(5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルを白色固体(6.0251g、単離収率56%)として取得した。
1H−NMR(CDCl3,400MHz/ppm);1.46(9H,s)、2.45(3H,s)、2.78(2H,d)、3.38(2H,s)3.74(1H,m)、4.02(2H,d)、4.31(1H,m)、7.36(2H,dd)、7.79(2H,dd)
【0090】
(実施例2) (5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルの製造
参考例1にて製造した(5S)−5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸tert−ブチル(100mg、0.46mmol)、2,6−ルチジン(1.5mL)からなる溶液に、塩化p−メチルフェニルスルホニル(96mg、0.51mmol)を氷浴下、添加した。室温まで昇温後、4.0時間攪拌、次いで反応溶液に水(5mL)を加えて反応を停止した。3規定塩酸水溶液で酸性(pH3.0)にした後、酢酸エチル(10mL)を加え、水層を除去、更に有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)、水(5mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮することにより、(5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルを淡黄色油状物(72.7mg、粗収率40%)として取得した。
【0091】
(実施例3) (3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルの製造
実施例1で製造した(5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−トシルオキシヘキサン酸tert−ブチル(1.12g、3.0mmol)にジエチルメトキシボラン〔1.0M、テトラヒドロフラン溶液〕(4.5mL、4.5mmol)を25℃、5分かけて滴下し、25℃、30分攪拌した(A液とする)。
別の容器に、水素化ホウ素ナトリウム(170mg, 4.5mmol)、テトラヒドロフラン(2mL)を入れ、ここにメタノール(557mg、18mmol)を−70℃で加えて、そのまま1.0時間攪拌した。ここに、先に調製したA液を、−70℃、30分かけて滴下し、−70℃、3.0時間〜室温、1.0時間攪拌した。酢酸(1.08g、18mmol)で反応を停止後、そのまま室温、30分攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮し、そこに酢酸エチル(20mL)、3規定塩酸水溶液(10mL)を加えて水層を除去後、有機層を更に水(10mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮することにより、(3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルを淡黄色油状物(1.0495g、粗収率76%)として取得した。
1H−NMR(CDCl3,400MHz/ppm);1.27(2H,m)、1.45(9H,s)、2.41(2H,m)、2.45(3H,s)、4.00(2H,m)、4.18(1H,m)、4.33(1H,m)、7.35(2H,dd)、7.80(2H,dd)
【0092】
(実施例4) (3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルの製造
実施例1で製造した(5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−トシルオキシヘキサン酸tert−ブチル(93mg、0.25mmol)にメタノール(1.8mL)、水(0.2mL)を加えて減圧脱気後、 ((R)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル)ルテニウムジブロミド錯体(2mol%)を加えた。3気圧水素雰囲気下、室温、20時間反応を行い、反応溶液を減圧濃縮することにより、(3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルを赤褐色油状物(136.6mg、粗収率65%)として取得した。
【0093】
(実施例5) 6−(p−メチルフェニル)スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸tert−ブチルの製造
実施例3で製造した(3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチル(600mg、1.6mmol)の2,2−ジメトキシプロパン(20mL)溶液にp−トルエンスルホン酸ピリジニウム(0.16mmol)を加えて40℃、3日間攪拌した。そこに酢酸エチル(15mL)、水(10mL)を加えて抽出した。更に有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)、水(10mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮することにより、6−(p−メチルフェニル)スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸tert−ブチルを淡黄色油状物(711.3mg、粗収率44%)として取得した。
1H−NMR(CDCl3,400MHz/ppm);1.29(3H,s)、1.39(3H,s)、1.41(2H,m)、1.44(9H,s)、2.34(2H,m)、2.45(3H,s)、3.95(2H,m)、4.10(1H,m)、4.24(1H,m)、7.33(2H,dd)、7.79(2H,dd)
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、医薬品中間体として有用な光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体を、安価で入手容易な原料から短工程で簡便且つ実用的な方法で製造、提供することが出来る。
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬品中間体、特にHMG−CoAレダクターゼ阻害剤中間体として有用な光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体の製造法として、以下のような方法が知られている。
(1)L−リンゴ酸を出発原料に7段階の反応を経て(4R,6S)−6−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸tert−ブチルを製造し、塩化p−メチルベンゼンスルホニル、又は塩化メタンスルホニルを用いてスルホニル化する方法(J.Med.Chem.,(1991),34,(10),2962−2983.)。
(2)(4R,6S)−6−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸tert−ブチルを塩化p−ニトロベンゼンスルホニル、又は塩化p−クロロベンゼンスルホニルを用いてスルホニル化する方法(TetrahedronLetters,Vol.33,No.17,2279−2282,1992)。
【0003】
しかしながら、前記従来技術は、多段階を経て製造した光学活性6−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体を経由していることから、決して商業的に有用な方法であるとは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記現状に鑑み、本発明の目的は医薬品中間体として有用な光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体を、安価で入手容易な原料から短工程で簡便に製造できる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記現状に鑑み鋭意検討を行った結果、安価で入手容易な原料である光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体から光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体を簡便に製造できる方法を開発するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、一般式(2);
【0007】
【化11】
【0008】
(式中、R1、R2はそれぞれ独立して炭素数1〜12の置換基を有してもよいアルキル基、炭素数6〜12の置換基を有してもよいアリール基、又は炭素数7〜12の置換基を有してもよいアラルキル基を表し、*は不斉炭素を表す。)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を立体選択的に還元することを特徴とする、一般式(3);
【0009】
【化12】
【0010】
(式中、*、R1、R2は前記に同じ。)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体の製造法である。
【0011】
また、本発明は、一般式(1);
【0012】
【化13】
【0013】
(式中、*、R1は前記と同じ。)で表される光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体を塩基存在下にスルホニル化することにより、前記式(2)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を製造し、次いで立体選択的に還元することを特徴とする、一般式(3);
【0014】
【化14】
【0015】
(式中、*、R1、R2は前記に同じ。)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体の製造法である。
【0016】
本発明はまた、上記の様にして製造された光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体(3)を、酸触媒存在下に、アセタール化することを特徴とする、一般式(4);
【0017】
【化15】
【0018】
(式中、*、R1、R2は前記に同じ。R3、R4はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表すか、又は、R3とR4が一緒になって環を形成してもよい。)で表される光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体の製造法である。
【0019】
また、本発明は前記式(1)で表される光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体を塩基存在下に、スルホニル化することを特徴とする、前記式(2)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体の製造法である。
【0020】
更に、本発明は前記式(2)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体である。
【0021】
更に、本発明は前記式(3)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体でもある。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
本発明で用いる光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体は、一般式(1);
【0023】
【化16】
【0024】
で表される。ここで、*は不斉炭素を表す。
【0025】
また、R1は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表す。ここで、上記アルキル基、アリール基、又は、アラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、炭素数1〜12のアルコキシ基等が挙げられ、置換基の数は0〜3個が挙げられる。
【0026】
R1として具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、クロロメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、フェネチル基、フェニル基、p−ニトロフェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、m−クロロフェニル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、又はtert−ブチル基が挙げられ、更に好ましくはtert−ブチル基である。
【0027】
上記光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体(1)は特開平4−173767に記載の方法に従って、入手容易な光学活性3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンと酢酸エステルのリチウムエノラートを反応させることにより簡便に製造することができる。
【0028】
また、本発明で製造される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体は、一般式(2);
【0029】
【化17】
【0030】
で表される。ここで、*、R1は前記に同じであり、R2は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又は7〜12のアラルキル基を表す。ここで、上記アルキル基、アリール基、又はアラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基として具体的には、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、炭素数1〜12のアルコキシ基等が挙げられ、置換基の数は0〜3個が挙げられる。
【0031】
R2として具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、クロロメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、フェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、o−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、o−ニトロフェニル基、m−ニトロフェニル基、又はp−ニトロフェニル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、フェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、o−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、o−ニトロフェニル基、m−ニトロフェニル基、又はp−ニトロフェニル基であり、更に好ましくはp−メチルフェニル基である。
【0032】
なお、前記式(2)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体は文献未知の新規化合物である。前記式(2)において5位の絶対配置はR、Sいずれでもあってもよく、どちらも本発明の範囲に含まれるが、好ましくは5位の絶対配置がSである。
【0033】
次に、本発明で製造される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体は、一般式(3);
【0034】
【化18】
【0035】
で表される。ここで、*、R1、及びR2は前記に同じである。本化合物は文献未知の新規化合物であり、不斉炭素を2個有しているため、各々4個の光学異性体が存在するが、これら全ての光学異性体が本発明の範囲に含まれる。好ましくは3位の絶対配置がRであり、5位の絶対配置がSである。
【0036】
また、本発明で製造される光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体は、一般式(4);
【0037】
【化19】
【0038】
で表される。ここで、*、R1、及びR2は前記に同じであり、R3、R4はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基であるか、又はR3、R4が一緒になって環を形成していてもよい。
【0039】
具体的には、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、1,1−ジメチルエチル基、ヘキシル基、ドデカニル基、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。又はR3、R4が一緒になってシクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。好ましくはR3、R4がともにメチル基である。
【0040】
次に、本発明における各製造法について説明する。
【0041】
まず、前記式(1)で表される光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体を塩基存在下に、スルホニル化することにより、前記式(2)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を製造する工程について説明する。
【0042】
ここで、スルホニル化剤としては、例えば塩化メタンスルホニル、塩化エタンスルホニル、塩化イソプロピルスルホニル、塩化n―ブタンスルホニル、塩化tert−ブタンスルホニル、塩化クロロメタンスルホニル、塩化フェニルメタンスルホニル、塩化p−メトキシフェニルメタンスルホニル、塩化ベンゼンスルホニル、塩化o−メチルフェニルスルホニル、塩化m−メチルフェニルスルホニル、塩化p−メチルフェニルスルホニル、塩化o−クロロベンゼンスルホニル、塩化m−クロロベンゼンスルホニル、塩化p−クロロベンゼンスルホニル、塩化o−ニトロベンゼンスルホニル、塩化m−ニトロベンゼンスルホニル、塩化p−ニトロベンゼンスルホニル等の塩化スルホニル;臭化メタンスルホニル、臭化ベンゼンスルホニル、臭化p−メチルフェニルスルホニル、臭化p−ニトロベンゼンスルホニル、臭化p−クロロベンゼンスルホニル等の臭化スルホニル;無水メタンスルホン酸、無水ベンゼンスルホン酸、無水p−メチルベンゼンスルホン酸、無水トリフルオロメタンスルホン酸等の無水スルホン酸が挙げられる。
【0043】
好ましくは、塩化メタンスルホニル、塩化ベンゼンスルホニル、塩化o−メチルフェニルスルホニル、塩化m−メチルフェニルスルホニル、塩化p−メチルフェニルスルホニル、塩化o−クロロベンゼンスルホニル、塩化m−クロロベンゼンスルホニル、塩化p−クロロベンゼンスルホニル、塩化o−ニトロベンゼンスルホニル、塩化m−ニトロベンゼンスルホニル、塩化p−ニトロベンゼンスルホニル等の塩化スルホニルであり、更に好ましくは塩化p−メチルフェニルスルホニルである。
【0044】
前記スルホン化剤の使用量としては、光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体に対し、好ましくは1〜5倍モル量、更に好ましくは1〜2倍モル量である。
【0045】
前記塩基としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリフェニルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、イミダゾール、ピリジン、2,6−ルチジン、2,4,6−コリジン、p−クロロピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、1,7−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデク−7−エン等の第3級アミン類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水素化リチウム、水素化ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。好ましくはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、又は2,4,6−コリジンであり、更に好ましくはピリジンである。
【0046】
前記塩基の使用量としては、光学活性5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸誘導体に対し、好ましくは1〜100倍モル量であり、更に好ましくは1〜30倍モル量である。また、反応を速やかに促進させる目的で、塩基を溶媒として使用することが出来る。
【0047】
本反応は無溶媒でも実施できるが、水及び各種有機溶媒を反応溶媒に使用しても良い。使用できる有機溶媒としては、例えば、非プロトン性溶媒が挙げられる。非プロトン性溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、蟻酸エチル等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、p−キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレンウレア等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のリン酸アミド系溶媒が挙げられる。前記溶媒は、単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
【0048】
本反応の反応温度としては、好ましくは−20〜80℃、更に好ましくは0〜50℃で行うと良い。
【0049】
本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な後処理を行えば良い。例えば、反応終了後の反応液に水を添加し、一般的な抽出溶媒、例えば酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から、減圧加熱等の操作により反応溶媒及び抽出溶媒を留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる目的物は、晶析精製、分別蒸留、カラムクロマトグラフィー等の一般的手法により精製を行い、さらに純度を高めても良い。
【0050】
次に、前記式(2)で表される光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を立体選択的に還元することにより、前記式(3)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を製造する工程について説明する。
【0051】
還元方法は、3位のカルボニル基を立体選択的に還元する方法であれば特に限定されないが、好ましくは、シン選択的な還元、即ち、5位の絶対配置がRの時に3位をS選択的に還元するか、又は、5位の絶対配置がSの時に3位をR選択的に還元するのが好ましく、5位の絶対配置がSの時に3位をR選択的に還元するのがより好ましい。
【0052】
立体選択的な還元は、例えば、ヒドリド型還元剤を用いて行ってもよく、遷移金属触媒存在下に水素を用いて還元してもよく、又は遷移金属触媒存在下に蟻酸、蟻酸アンモニウム、蟻酸トリエチルアンモニウムイソプロパノール等の水素移動型還元剤を用いて行ってもよい。
【0053】
まず、ヒドリド型還元剤で還元する方法について説明する。前記ヒドリド型還元剤としては、例えば、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素亜鉛、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ジボラン等が挙げられる。好ましくは、水素化ホウ素ナトリウムが挙げられる。
【0054】
前記ヒドリド型還元剤の使用量としては、例えば、光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体に対して、1〜10倍モル量であり、好ましくは1〜3倍モル量である。
【0055】
本反応の反応温度としては、好ましくは−100℃〜50℃、更に好ましくは−80℃〜−50℃である。
【0056】
本工程に使用できる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、蟻酸エチル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレンウレア等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のリン酸アミド系溶媒が挙げられる。前記溶媒は、単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
【0057】
前記溶媒において好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒である。
【0058】
また本反応のシン選択性を高める目的で、アルコキシホウ素化合物を添加するとよい。前記アルコキシホウ素化合物としては、例えば、メトキシジエチルボラン、ジメトキシエチルボラン、トリメトキシボラン、エトキシジエチルボラン等が挙げられる。前記アルコキシホウ素化合物は系中で発生させてもよく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコールとトリメチルボラン、トリエチルボラン等のボラン化合物から調製することもできる。前記アルコキシホウ素化合物の使用量としては、例えば、0.1〜10倍モル量であり、好ましくは0.5〜2倍モル量である。
【0059】
本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な後処理を行えばよい。例えば反応終了後の反応液に水、又は塩酸水溶液、硫酸水溶液、クエン酸水溶液、酢酸水溶液等の酸水溶液を添加し、一般的な抽出溶媒、例えば酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から、減圧加熱等の操作により反応溶媒及び抽出溶媒を留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる目的物は、分別蒸留、カラムクロマトグラフィー等の一般的手法により精製を行い、さらに純度を高めても良い。
【0060】
次に、遷移金属触媒存在下に、水素を用いて還元する方法について説明する。前記遷移金属触媒としては、例えば、ロジウム触媒、ルテニウム触媒、イリジウム触媒、パラジウム触媒等が挙げられ、好ましくはルテニウム触媒が挙げられる。 前記ルテニウム触媒としては、一般式(5);
【0061】
【化20】
【0062】
で表される錯体、一般式(6);
Ru(P−P)Y2(arene) (6)
で表される錯体、又は、一般式(7);
【0063】
【化21】
【0064】
で表される錯体などが挙げられる。
【0065】
ここで、前記式(5)、(6)及び(7)におけるP−P、又は
【0066】
【化22】
【0067】
は、光学活性ホスフィン配位子を表す。具体的には、例えば、光学活性2,2’−ビス(ジアリールホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(以下、BINAPとも称す)、又は光学活性1,2−ビス(trans−2,5−ジアルキルホスホラノ)ベンゼン(以下、DuPhosとも称す)、又は光学活性1,2−ビス(trans−2,5−ジアルキルホスホラノ)エタン(以下、BPEとも称す)、又は光学活性ビス(tert−ブチルメチルホスフィノ)エタン(以下、BisP*とも称す)等が挙げられ、好ましくは光学活性2,2’−ビス(ジアリールホスフィノ)−1,1’−ビナフチルである。
【0068】
前記光学活性2,2’−ビス(ジアリールホスフィノ)−1,1’−ビナフチルにおけるアリール基としては、フェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、o−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、p−メトキシフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、2−フリル基、2−チオフェニル、2−ピリジル基、3−ピリジル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。
【0069】
前記式(5)及び(6)におけるYは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、アセトキシ基、メチルアリル基、又はアセチルアセトナート基を表す。好ましくは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子であり、更に好ましくは臭素原子である。
【0070】
前記式(6)におけるareneは、芳香族配位子を表す。芳香族配位子としては特には限定されず、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シメン、メシチレン、アニソール、ナフタレン等が挙げられるが、触媒の調製の容易さから好ましくはベンゼン、メシチレン、シメンである。
【0071】
前記式(7)におけるZは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を表し、好ましくは臭素原子である。
【0072】
前記式(5)、(6)、又は(7)で表される錯体のなかでも、反応の高い立体選択性、高収率、及び低い水素圧下で実施できる点で、好ましくは前記式(5)、又は(6)で表される錯体であり、更に好ましくは前記式(5)で表される錯体である。また、取り扱いの容易さ及び安定性の観点から光学活性ホスフィン配位子が光学活性2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルであり、Yが臭素原子である前記式(5)で表される錯体が好ましく、更に5位の絶対配置がSである光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体(2)の3位のカルボニル基をR選択的に還元するためには、光学活性ホスフィン配位子が(R)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルであることが好ましい。
【0073】
前記遷移金属触媒の使用量としては、反応が十分に進行する量であれば特に制限されず、触媒や溶媒の種類、及び反応条件によっても異なるが、反応速度および経済性を考慮すると前記式(2)で表される化合物に対して1/50倍モル量以下であり、好ましくは1/100〜1/10000倍モル量である。
【0074】
本反応における水素圧は、好ましくは100kg/cm2以下であり、更に好ましくは1−10kg/cm2である。
【0075】
本反応に使用できる溶媒としては、例えば例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、蟻酸エチル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレンウレア等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のリン酸アミド系溶媒が挙げられる。また、前記溶媒は、単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
【0076】
好ましくは、水、メタノール、又は、メタノールと水の混合溶媒であり、更に好ましくはメタノールと水の混合溶媒である。前記メタノールと水の混合溶媒の比率は任意に選択できるが、好ましくはメタノール/水の容量比が100/1〜1/1であり、更に好ましくは20/1〜4/1である。
【0077】
本反応における反応温度としては、好ましくは−50℃〜150℃、更に好ましくは0℃〜50℃で行うとよい。
【0078】
本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な後処理を行えば良い。例えば、反応終了後の反応液に水を添加し、一般的な抽出溶媒、例えば酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から、減圧加熱等の操作により反応溶媒及び抽出溶媒を留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる目的物は、晶析精製、分別蒸留、カラムクロマトグラフィー等の一般的手法により精製を行い、さらに純度を高めても良い。
【0079】
次に、前記式(3)で表される光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体を、酸触媒存在下にアセタール化することにより、前記式(4)で表される光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体を製造する工程について説明する。
【0080】
ここで、アセタール化に用いるアセタール形成反応剤としては、ケトン、アルデヒド、アルコキシアルカン、アルコキシアルケン等が挙げられ、具体的には、例えば、アセトン、シクロヘキサノン、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、ジメトキシエタン、2,2−ジメトキシプロパン、2−メトキシプロペン、1,1−ジメトキシシクロヘキサン等が挙げられ、好ましくはアセトン、2−メトキシプロペン、2,2−ジメトキシプロパンであり、更に好ましくは2,2−ジメトキシプロパンである。
【0081】
前記アセタール形成反応剤の使用量としては、前記光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体に対して、1〜10モル倍量であり、好ましくは1〜5モル倍量である。また、反応を速やかに促進させる目的で、アセタール形成反応剤を溶媒として使用することができる。
【0082】
また、本反応に使用できる酸触媒としては、ルイス酸、又はブロンステッド酸が挙げられる。前記ルイス酸、及びブロンステッド酸としては、例えば、三塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、二塩化亜鉛、四塩化スズ等のルイス酸;シュウ酸、蟻酸、酢酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等のスルホン酸;p−トルエンスルホン酸ピリジニウム、p−トルエンスルホン酸トリエチルアンモニウム、メタンスルホン酸ピリジニウム、カンファースルホン酸ピリジニウム等のスルホン酸アンモニウム;塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、ホウ酸等の無機酸等が挙げられ、好ましくはメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等のスルホン酸;p−トルエンスルホン酸ピリジニウム、p−トルエンスルホン酸トリエチルアンモニウム、メタンスルホン酸ピリジニウム、カンファースルホン酸ピリジニウム等のスルホン酸アンモニウムであり、更に好ましくはp−トルエンスルホン酸、又はp−トルエンスルホン酸ピリジニウムである。
【0083】
前記酸触媒の使用量は、前記光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体(3)に対して、0.5倍モル量以下であり、好ましくは0.005〜0.2倍モル量である。
【0084】
本反応の反応温度としては、好ましくは−20℃〜100℃、更に好ましくは10℃〜60℃で行うとよい。
【0085】
本反応は無溶媒でも実施できるが、各種有機溶媒を反応溶媒に使用してもよい。使用できる有機溶媒としては、例えば、非プロトン性溶媒が挙げられる。非プロトン性溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、蟻酸プロピル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレンウレア等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のリン酸アミド系溶媒が挙げられる。前記溶媒は、単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。前記溶媒において好ましくは、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレンウレア等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のリン酸アミド系溶媒である。
【0086】
本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な後処理を行えば良い。例えば、反応終了後の反応液に水を添加し、一般的な抽出溶媒、例えば酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から、減圧加熱等の操作により反応溶媒及び抽出溶媒を留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる目的物は、晶析精製、分別蒸留、カラムクロマトグラフィー等の一般的手法により精製を行い、さらに純度を高めても良い。
【0087】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
【0088】
(参考例1) (5S)−5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸tert−ブチルの製造
(S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン(3.00g,28.7mmol)、酢酸tert−ブチル(8.33g,71.8mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液にtert−ブチルマグネシウムクロライド〔1.6mmol/kg〕(15.9g,28.7mmol)を5℃、30分かけて滴下し、室温、30分攪拌した。ここへ、n−ブチルリチウム〔1.5M、ヘキサン溶液〕(67mL、100.5mmol)にジイソプロピルアミン(10.75g、100.5mmol)を滴下して調製したリチウムジイソプロピルアミド溶液(100.5mmol)を5℃、2時間かけて滴下、そのまま室温まで昇温し16時間攪拌した。反応溶液を酢酸(14.1g、235.3mmol)/水(45mL)/酢酸エチル(100mL)の氷浴下冷却した混合溶液に徐々に加え、そのままの温度で1時間攪拌した。有機層を分離し、水層を更に酢酸エチル(100mL)で二回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水(20mL)を加え、3規定塩酸水溶液でpH5.0に調製した。水層を除去後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、水(20mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮することにより、(5S)−5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸tert−ブチルを橙色油状物(9.03g)として取得した。
【0089】
(実施例1) (5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルの製造
参考例1にて製造した(5S)−5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸tert−ブチル(5.00g、22.91mmol)、ピリジン(40mL)からなる溶液に、塩化p−メチルフェニルスルホニル(3.49g、18.33mmol)を氷浴下、添加した。室温まで昇温後、4.0時間攪拌、次いで反応溶液に水(50mL)を加えて反応を停止した。3規定塩酸水溶液で酸性(pH3.0)にした後、酢酸エチル(100mL)を加え、水層を除去、更に有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)、水(50mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮することにより、淡黄色油状物10.4381gを取得した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merck社製Kieselgel60、酢酸エチル/ヘキサン=1/1)にて精製することにより,(5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルを白色固体(6.0251g、単離収率56%)として取得した。
1H−NMR(CDCl3,400MHz/ppm);1.46(9H,s)、2.45(3H,s)、2.78(2H,d)、3.38(2H,s)3.74(1H,m)、4.02(2H,d)、4.31(1H,m)、7.36(2H,dd)、7.79(2H,dd)
【0090】
(実施例2) (5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルの製造
参考例1にて製造した(5S)−5,6−ジヒドロキシ−3−オキソヘキサン酸tert−ブチル(100mg、0.46mmol)、2,6−ルチジン(1.5mL)からなる溶液に、塩化p−メチルフェニルスルホニル(96mg、0.51mmol)を氷浴下、添加した。室温まで昇温後、4.0時間攪拌、次いで反応溶液に水(5mL)を加えて反応を停止した。3規定塩酸水溶液で酸性(pH3.0)にした後、酢酸エチル(10mL)を加え、水層を除去、更に有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)、水(5mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮することにより、(5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルを淡黄色油状物(72.7mg、粗収率40%)として取得した。
【0091】
(実施例3) (3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルの製造
実施例1で製造した(5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−トシルオキシヘキサン酸tert−ブチル(1.12g、3.0mmol)にジエチルメトキシボラン〔1.0M、テトラヒドロフラン溶液〕(4.5mL、4.5mmol)を25℃、5分かけて滴下し、25℃、30分攪拌した(A液とする)。
別の容器に、水素化ホウ素ナトリウム(170mg, 4.5mmol)、テトラヒドロフラン(2mL)を入れ、ここにメタノール(557mg、18mmol)を−70℃で加えて、そのまま1.0時間攪拌した。ここに、先に調製したA液を、−70℃、30分かけて滴下し、−70℃、3.0時間〜室温、1.0時間攪拌した。酢酸(1.08g、18mmol)で反応を停止後、そのまま室温、30分攪拌した。反応溶液をそのまま濃縮し、そこに酢酸エチル(20mL)、3規定塩酸水溶液(10mL)を加えて水層を除去後、有機層を更に水(10mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮することにより、(3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルを淡黄色油状物(1.0495g、粗収率76%)として取得した。
1H−NMR(CDCl3,400MHz/ppm);1.27(2H,m)、1.45(9H,s)、2.41(2H,m)、2.45(3H,s)、4.00(2H,m)、4.18(1H,m)、4.33(1H,m)、7.35(2H,dd)、7.80(2H,dd)
【0092】
(実施例4) (3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルの製造
実施例1で製造した(5S)−5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−トシルオキシヘキサン酸tert−ブチル(93mg、0.25mmol)にメタノール(1.8mL)、水(0.2mL)を加えて減圧脱気後、 ((R)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル)ルテニウムジブロミド錯体(2mol%)を加えた。3気圧水素雰囲気下、室温、20時間反応を行い、反応溶液を減圧濃縮することにより、(3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチルを赤褐色油状物(136.6mg、粗収率65%)として取得した。
【0093】
(実施例5) 6−(p−メチルフェニル)スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸tert−ブチルの製造
実施例3で製造した(3R,5S)−3,5−ジヒドロキシ−6−[(p−メチルフェニル)スルホニルオキシ]ヘキサン酸tert−ブチル(600mg、1.6mmol)の2,2−ジメトキシプロパン(20mL)溶液にp−トルエンスルホン酸ピリジニウム(0.16mmol)を加えて40℃、3日間攪拌した。そこに酢酸エチル(15mL)、水(10mL)を加えて抽出した。更に有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)、水(10mL)で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮することにより、6−(p−メチルフェニル)スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸tert−ブチルを淡黄色油状物(711.3mg、粗収率44%)として取得した。
1H−NMR(CDCl3,400MHz/ppm);1.29(3H,s)、1.39(3H,s)、1.41(2H,m)、1.44(9H,s)、2.34(2H,m)、2.45(3H,s)、3.95(2H,m)、4.10(1H,m)、4.24(1H,m)、7.33(2H,dd)、7.79(2H,dd)
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、医薬品中間体として有用な光学活性6−スルホニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−4−イル酢酸誘導体を、安価で入手容易な原料から短工程で簡便且つ実用的な方法で製造、提供することが出来る。
Claims (26)
- R1がtert−ブチル基である請求項1に記載の製造法。
- R2がメチル基、フェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、o−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、o−ニトロフェニル基、m−ニトロフェニル基、又はp−ニトロフェニル基である請求項1又は2に記載の製造法。
- R2がp−メチルフェニル基である請求項1又は2に記載の製造法。
- アルコキシボラン化合物存在下に、水素化ホウ素ナトリウムを用いて還元することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の製造法。
- 遷移金属触媒触媒下に、水素を用いて還元することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造法。
- 前記遷移金属触媒がルテニウム触媒である請求項6に記載の製造法。
- 前記式(5)、(6)、又は(7)における光学活性ホスフィン配位子が、2,2’−ビス(ジアリールホスフィノ)−1,1’−ビナフチルである請求項8に記載の製造法。
- ルテニウム触媒として、前記式(5)における光学活性ホスフィン配位子が(R)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルであり、Yが臭素原子である錯体を用いる請求項7に記載の製造法。
- 前記塩基が、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、又は2.4.6−コリジンである請求項11に記載の製造法。
- 酸触媒が、p−トルエンスルホン酸、又はp−トルエンスルホン酸ピリジニウムである請求項13に記載の製造法。
- R3、R4がともにメチル基である請求項13又は14に記載の製造法。
- 一般式(1);
- R1がtert−ブチル基である請求項16に記載の製造法。
- 前記塩基が、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、又は2,4,6−コリジンである請求項16又は17に記載の製造法。
- R2がメチル基、フェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、o−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、o−ニトロフェニル基、m−ニトロフェニル基、又はp−ニトロフェニル基である請求項16〜18のいずれかに記載の製造法。
- R2がp−メチルフェニル基である請求項16〜19のいずれかに記載の製造法。
- R1がtert−ブチル基であり、R2がp−メチルフェニル基である請求項21に記載の光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体。
- 5位の絶対配置がSである請求項21又は22に記載の光学活性5−ヒドロキシ−3−オキソ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体。
- R1がtert−ブチル基であり、R2がp−メチルフェニル基である請求項24に記載の光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体。
- 3位の絶対配置がRであり、5位の絶対配置がSである請求項24又は25に記載の光学活性3,5−ジヒドロキシ−6−スルホニルオキシヘキサン酸誘導体。
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