JP2004033300A - 衣服のシワ伸ばし装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上着やズボンなどの衣服1のシワを伸ばすシワ伸ばし装置であって、衣服1を吊り下げ状態で収納し得る収納体2が設けられ、この収納体2内には衣服1の内側に位置し該衣服1を保持して吊り下げ状態に配設する吊下部4が設けられ、収納体2内にして吊下部4の上部所定位置には蒸気を供給する蒸気供給部3が設けられたものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、上着やズボンなどの衣服に生じたシワを伸ばす衣服のシワ伸ばし装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から、上着やズボンなどのシワを伸ばすシワ伸ばし装置(以下、従来例)が提案されている。
【0003】
この従来例は、例えば上着を吊り下げ状態で収納し得る収納体が設けられ、この収納体の下方位置には蒸気供給部が設けられ、この蒸気供給部から上着に対して蒸気を供給することでシワ伸ばしが行われるように構成したものである。
【0004】
そこで、本出願人は、この従来例について種々試してみたところ、例えば何着もの上着を吊り下げ状態にしてシワ伸ばしを行おうとした場合には、例えば重なり合う上着同士の間及び上着の内部には蒸気が行き渡りにくく良好にシワ伸ばしが行われない場合があることを確認した。
【0005】
本発明は、従来にない構造から良好なシワ伸ばしが行われる極めて画期的な衣服のシワ伸ばし装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0007】
上着やズボンなどの衣服1のシワを伸ばすシワ伸ばし装置であって、衣服1を吊り下げ状態で収納し得る収納体2が設けられ、この収納体2内には衣服1の内側に位置し該衣服1を保持して吊り下げ状態に配設する吊下部4が設けられ、収納体2内にして吊下部4の上部所定位置には蒸気を供給する蒸気供給部3が設けられていることを特徴とする衣服のシワ伸ばし装置に係るものである。
【0008】
また、請求項1記載の衣服のシワ伸ばし装置において、前記吊下部4には、吊り下げ状態とした衣服1の内部へ前記蒸気供給部3から供給される蒸気を導入する蒸気導入部6が設けられていることを特徴とする衣服のシワ伸ばし装置に係るものである。
【0009】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の衣服のシワ伸ばし装置において、前記吊下部4には、吊り下げ状態とした衣服1を揺動せしめる揺動機構7が設けられていることを特徴とする衣服のシワ伸ばし装置に係るものである。
【0010】
【発明の作用及び効果】
本発明は、使用に際し、収納体2内の吊下部4に衣服1を吊り下げ状態とし、この状態で収納体2内にして吊下部4の上部所定位置に設けられた蒸気供給部3から蒸気を供給すると、衣服1に対して上方から蒸気が供給される。
【0011】
この衣服1に対して上方から蒸気が供給される構造とすることで、仮に例えば複数の衣服1を吊り下げ状態にした場合であっても蒸気が衣服1同士間や各衣服1の内部に行き渡って良好なシワ伸ばしが行われることを確認している。
【0012】
これは、例えば複数の衣服1を吊り下げ状態とした場合、この衣服1同士間の上方はある程度の間隔が保持され易く、一方、下方は衣服1同士がくっつき易い為、前述した従来例のように下方位置に設けられた蒸気供給部から蒸気を供給しても当該衣服1同士がくっついている箇所から上方へは蒸気が上がりにくく、よって蒸気が行き渡りにくいが、この点、本発明は、衣服1に対して上方から蒸気が供給されることになる為、衣服1の各所に蒸気が行き渡り易い状況であり、効率良く且つ確実に良好なシワ伸ばし作業が行われることになる。
【0013】
以上のように、本発明は、従来にない画期的な作用効果を発揮し、極めて商品価値の高いものになる。
【0014】
【発明の実施の態様】
図面は本発明の一実施例を図示したものであり、以下に説明する。
【0015】
本実施例は、上着やズボンなどの衣服1のシワを伸ばすシワ伸ばし装置であって、衣服1を吊り下げ状態で収納し得る収納体2が設けられ、この収納体2内には衣服1の内側に位置し該衣服1を保持して吊り下げ状態に配設する吊下部4が設けられ、収納体2内にして吊下部4の上部所定位置には蒸気を供給する蒸気供給部3が設けられたものである。尚、本実施例では、衣服1として上着を図示して説明しているが、衣服1としてはズボンやスカーフなどの身にまとう生地製品を広く対象とするものである。
【0016】
具体的には、図1に図示したように正面に開閉扉2aを有する収納体2内の上部所定位置に吊下部4を設け、この吊下部4の近傍位置に蒸気Sを供給する蒸気供給部3が設けられている。
【0017】
吊下部4は、収納体2の上部所定位置に水平状態に横設される長尺の吊下部材8と、この吊下部材8の所定位置に着脱自在に係止し得るハンガー部材9とで構成されている。
【0018】
吊下部材8は、その上面部に所定間隔を介して複数の凹部8aが形成されており、この凹部8aはハンガー部材9を位置決め係止し得るためのものである。
【0019】
また、吊下部材8は水平状態を維持したまま揺動するように構成されている。
【0020】
具体的には、吊下部材8は、収納体2の天部2bの左右2箇所に設けられる回動体10に連結されており、この回動体10は、上端部が駆動装置11に連結されて回動する回動軸12と、この回動軸12の下端部に連結部材13を介して固着連結され、また、この連結部材13は吊下部材8に設けた連結軸14と枢着されており、回動軸12の回動により吊下部材8は連結部材13の回転にともなって水平方向に回転することになる。
【0021】
また、回動体10同志は、駆動モーター19,スプロケット15及びベルト部材16から成る前述した駆動装置11を介して連動するように構成されており、よって、この駆動装置11を作動させて回動軸12を回動させることにより、吊下部材8は水平方向に回転することになり、この吊下部材8に吊り下げられる衣服1は揺動することになる。符号20はテンションローラーである。
【0022】
図面のハンガー部材9は、内側から上着1の肩部を受けるものであって、正面視略三角形状にして内部に空間を有する中空体を設け、その上部には内部空間と連通する開口部9aが形成されており、この上部開口部9aには吊下部材8に設けた凹部8aに吊り下げ係止されるフック部材17が設けられている。
【0023】
また、ハンガー部材9の上部開口部9aは蒸気供給部3から供給される蒸気Sを導入する蒸気導入部6として構成されている。
【0024】
また、ハンガー部材9は、その背面部には複数の孔9bが形成されており、この孔9bは、下部開口部9cとともに蒸気導入部6から導入した蒸気Sを排出する蒸気排出孔として構成されている。
【0025】
従って、蒸気導入部6からハンガー部材9内に導入された蒸気Sは蒸気排出孔から排出され、ハンガー部材9に掛けられて吊り下げ状態となる衣服1、例えば上着1の胴部1a及び袖部1b夫々の内部に蒸気Sが導入されることになる。符号9dはハンガー部材9内に導入された蒸気Sを左右に誘導する蒸気誘導板である。
【0026】
蒸気供給部3は、収納体2内の上部所定位置にして吊下部材8の近傍位置に蒸気Sを噴射する噴射ノズル5を配設して構成されている。
【0027】
この噴射ノズル5は、前述した吊下部4の揺動機構7により回転するハンガー部材9の蒸気導入部6内に常に蒸気Sを供給し得るような位置に設けられている。尚、この噴射ノズル5は複数のハンガー部材9に対応できるように複数設けられている。
【0028】
この噴射ノズル5からは、蒸気供給源18から供給される約90℃〜100℃の蒸気Sが噴射される。
【0029】
また、本実施例では、収納体2の下方位置に熱冷風装置が設けられている。
【0030】
この熱冷風装置は、適宜な切替え装置によりファン21からの送風が収納体2の下方中央部のラジエーター部22を通過することで収納体2内に下方から熱風(A)を供給したり、このラジエーター部22を通過せず周囲の空間23を通過することで収納体2内に下方から冷風(A’)を供給したりするものである。
【0031】
この熱冷風装置は、熱風(A)だけを供給して蒸気Sにより湿った衣服1を乾燥させたり、冷風(A’)だけを供給して収納体2内の温度調節を行うように機能する。
【0032】
符号24は排気筒である。
【0033】
以上の構成からなる本実施例に係るシワ伸ばし装置の使用方法について説明する。
【0034】
吊下部4に係る吊下部材8の凹部8aに衣服1を掛けたハンガー部材9を係止して、収納体2内に衣服1を吊り下げ状態とする。
【0035】
続いて、蒸気供給部3に係る噴射ノズル5から蒸気Sを噴射するとともに、揺動機構7により吊下部4を回転させて衣服1を揺動させてシワ伸ばしが行われる。この際、噴射ノズル5から噴射された蒸気Sは、上方から下方へ収納体1内全体に充満することになるのは勿論、吊下部4に係るハンガー部材9の蒸気導入部6から蒸気排気孔を通過して衣服1の内部(胴部1a及び袖部1b)に導入されている。
【0036】
続いて、熱冷風装置から熱風を供給して蒸気Sで湿った衣服1の乾燥作業が行われる。
【0037】
続いて、熱冷風装置から冷風を供給するとともに排気筒24から熱を排気して高温状態の収納体1内を冷却し、開閉扉2aから衣服1を取り出せる状態とし、作業は完了する。
【0038】
よって、本実施例によれば、衣服1に対して上方から蒸気が供給されることになる為、衣服1の各所に蒸気が行き渡り易い状況であり、効率良く且つ確実に良好なシワ伸ばし作業が行われることになり、例えばクリーニング店の仕上げ用の機械として使用したり、ホテルの宿泊者向けサービスとしての利用が可能である。
【0039】
また、本実施例は、吊り下げ状態とした衣服1の内部へ蒸気供給部3から供給される蒸気を導入する蒸気導入部6を吊下部4に設けたから、衣服1の内面部へ積極的に蒸気を導入し得ることにより、より一層効率良く且つ確実に良好なシワ伸ばし作業が行われることになる。
【0040】
また、本実施例は、吊り下げ状態とした衣服1を水平方向に公転(平面視円運動)させて揺動せしめる揺動機構7を吊下部4に設けたから、より一層効率良く且つ確実に良好なシワ伸ばし作業が行われることになる。この衣服1を揺動(回転)させることで良好にシワが伸びる点については、何ら揺動させない場合と比較するなど、本出願人は繰り返し行った実験により確認している。
【0041】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例を説明する側断面図である。
【図2】本実施例に係る要部を説明する正面図である。
【図3】本実施例に係る要部を説明する平面図である。
【図4】本実施例を説明する平面図である。
【図5】本実施例に係る要部を説明する側断面図である。
【符号の説明】
1 衣服
2 収納体
3 蒸気供給部
4 吊下部
6 蒸気導入部
7 揺動機構
Claims (3)
- 上着やズボンなどの衣服のシワを伸ばすシワ伸ばし装置であって、衣服を吊り下げ状態で収納し得る収納体が設けられ、この収納体内には衣服の内側に位置し該衣服を保持して吊り下げ状態に配設する吊下部が設けられ、収納体内にして吊下部の上部所定位置には蒸気を供給する蒸気供給部が設けられていることを特徴とする衣服のシワ伸ばし装置。
- 請求項1記載の衣服のシワ伸ばし装置において、前記吊下部には、吊り下げ状態とした衣服の内部へ前記蒸気供給部から供給される蒸気を導入する蒸気導入部が設けられていることを特徴とする衣服のシワ伸ばし装置。
- 請求項1,2いずれか1項に記載の衣服のシワ伸ばし装置において、前記吊下部には、吊り下げ状態とした衣服を揺動せしめる揺動機構が設けられていることを特徴とする衣服のシワ伸ばし装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002191114A JP2004033300A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 衣服のシワ伸ばし装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004033300A true JP2004033300A (ja) | 2004-02-05 |
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JP2002191114A Ceased JP2004033300A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 衣服のシワ伸ばし装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011108865A3 (en) * | 2010-03-03 | 2012-04-26 | Lg Electronics Inc. | Laundry treating apparatus |
JP2017086136A (ja) * | 2015-11-02 | 2017-05-25 | 三菱電機株式会社 | 繊維製品メンテナンス装置 |
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2002
- 2002-06-28 JP JP2002191114A patent/JP2004033300A/ja not_active Ceased
Cited By (4)
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