JP2004033130A

JP2004033130A - Method for greening soil and structure for greening soil

Info

Publication number: JP2004033130A
Application number: JP2002196350A
Authority: JP
Inventors: Shinichi Takeda; 武田　伸一; Takashi Obinata; 小日向　隆; Takashi Sakai; 酒井　隆
Original assignee: Fukuda Corp
Current assignee: Fukuda Corp
Priority date: 2002-07-04
Filing date: 2002-07-04
Publication date: 2004-02-05
Anticipated expiration: 2022-07-04
Also published as: JP4102125B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an extremely practicable method for greening a soil by which an acidic soil is simply and inexpensively greened well by planting a plant well in a vegetation layer formed on the surface layer of a neutralization layer by blocking undesirable effects of a soil layer exhibiting acidity in which the plant can not be vegetated by the neutralization layer containing a neutralization material for neutralizing the acidity of the soil layer. <P>SOLUTION: The neutralization layer 2 comprising the neutralization material for neutralizing the acidity of the soil layer 1 and a water-soluble macromolecular binder is formed on the surface layer of the soil layer 1 exhibiting the acidity. The vegetation layer 3 for vegetation of the plant 4 is formed on the surface layer of the neutralization layer 2, and the soil is greened by vegetating the plant 4 in the vegetation layer 3. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸性土壌を緑化する土壌緑化工法及び土壌緑化構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
日本全土には、ｐＨが２．０〜３．０の強酸性を示す強酸性土壌が広く分布している。従って、大規模な造成工事等を行うと強酸性土壌の法面が広範囲に亙って出現してしまう。この強酸性土壌の法面に植物を植生しようとしても、該植物が枯死したりするため、この強酸性土壌の法面の緑化は非常に厄介である。
【０００３】
ところで、強酸性土壌を緑化する技術として、例えば強酸性土壌に消石灰や生石灰，炭酸カルシウムといった石灰化合物を散布し、該散布した石灰化合物の上に植物を植生するための植物基盤層を設け、該植物基盤層で植物を植生する工法（以下、第一従来例という。）が提案されている。
【０００４】
この第一従来例によれば、強酸性土壌に散布されたアルカリ性の石灰化合物が強酸性土壌の表面部の酸性成分と化学反応（中和反応）する。これにより、強酸性土壌の表面部は中性状態となり、前記石灰化合物の上に設けた植物基盤層が強酸性土壌によって酸性化されず、前記植物基盤層で植物を植生することが可能となる。
【０００５】
しかしながら、この第一従来例の場合、強酸性土壌を中性状態とする石灰化合物は、強酸性土壌に単に散布されるだけであり、しかも、該消石灰や生石灰等の石灰化合物は水溶性であるため、降雨等により該石灰化合物に加水されると、該石灰化合物が強酸性土壌から水分と共に該強酸性土壌外へ流出してしまう問題点がある。特に、土壌が傾斜している場合、即ち、例えば法面の場合、この流出は顕著となる。
【０００６】
また、この第一従来例の改良案として、降雨時等でも石灰化合物が流出しにくいように石灰化合物と粘性土とで形成した中和層を前記強酸性土壌に設け、この中和層の上に植物基盤層を設けて該植物基盤層で植物を植生する工法が提案されている（以下、第二従来例という。）。
【０００７】
この第二従来例は、酸性状態の土壌を中性化する石灰化合物が粘性土によって中和層に保持されているため、該石灰化合物が流出しにくく、法面でも実施することが可能となる。
【０００８】
しかしながら、この第二実施例は、粘性土が疎水性であるため、水分を加えて流動性を高めても粘着力が大きく、よって、法面に吹き付ける場合には、吹き付け力が強力なコンクリートポンプを用いる必要がある。そのため、施工が困難となる上、該施工がコスト高となってしまい実用性に劣る。
【０００９】
また、この第一従来例や第二従来例以外に、強酸性土壌を緑化する技術として、植生基盤層の施工厚を厚層化する工法が提案されている（第三従来例）。
【００１０】
しかしながら、この第三従来例は、強酸性土壌に前記植物基盤層を非常に厚く敷設しなければならないため、手間がかかる上にコスト高である問題点がある。
【００１１】
また、貧配合ソイルセメントを用いて強酸性土壌の表面に遮断層を形成し、該遮断層の表面に植物基盤層を設けて該植物基盤層で植物を植生する工法（以下、第四従来例という。）も提案されている。
【００１２】
しかしながら、この第四従来例は、強酸性土壌と植物基盤層との間が前記貧配合ソイルセメントによって遮断されているため該植物基盤層が酸性化されることはないが、遮断層の施工に時間がかかると共に、該遮断層が強固であるため、植物の根の成長が阻害されて例えば大きな樹木などは植生できない。更に、法面の場合、大雨等により水分が過剰に供給されると、この供給された水分は遮断層内に浸透されず該遮断層上を流れ落ちることとなるため、前記ソイルセメント上から植物基盤層が滑落しかねない懸念を有する。
【００１３】
また、微生物資材を散布して強酸性土壌の土壌改質を図る工法も提案されている（以下、第五従来例という。）。
【００１４】
しかしながら、この第五従来例は、微生物資材が高価なために前記土壌の改質にコストがかかり、実用的でないという問題点を有する。
【００１５】
更に、シートによる遮断層を形成し、該遮断層に植物基盤層を設けて該植物基盤層で植物を植生する工法も提案されている（以下、第六従来例という。）。
【００１６】
しかしながら、この第六従来例の場合においても、強酸性土壌と植物基盤層との間が前記シートによって遮断されてしまうため、植物の根の成長が阻害されたり、法面の場合、大雨により水分が過剰に供給されると、前記シート上から植物基盤層が滑落しかねず、また、該シートが破損した場合には、修理をするのがかなり困難となる問題点がある。
【００１７】
本発明は、上記現状に鑑みて発明したもので、酸性土壌の緑化を簡単且つ安価に行うことができる極めて実用性に秀れた土壌緑化工法及び土壌緑化構造を提供するものである。
【００１８】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【００１９】
酸性を呈する土壌層１の表層に該土壌層１の酸性を中性とする中和材と水溶性高分子バインダーとから成る中和層２を形成し、続いて、この中和層２の表層に植物４を植生する植生層３を形成し、該植生層３に植物４を植生することで土壌を緑化することを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００２０】
また、請求項１記載の土壌緑化工法において、前記土壌層１が傾斜している法面であることを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００２１】
また、請求項１，２いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、前記水溶性高分子バインダーは、前記中和層２から前記中和材が流出することを防止する機能を有するものであることを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００２２】
また、請求項１〜３いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、前記中和材として、消石灰，生石灰，炭酸カルシウム，セメントダスト，鉱滓スラグ，貝殻を採用したことを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００２３】
また、請求項１〜４いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、中和層２は、土壌層１の表層に中和材を敷設して中和材層を設け、続いて、この中和材層の表層に水溶性高分子バインダーを吹き付け該水溶性高分子バインダーにより該中和材層を被覆して形成することを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００２４】
また、請求項１〜５いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、土壌層１の表層に中和層２を形成した後、該中和層２の表面にネット材５を敷設し、続いて、該ネット材５の表面に植生層３を形成することを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００２５】
また、請求項１〜５いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、土壌層１の表層に中和層２を形成する前に、該土壌層１の表面にネット材５を敷設し、続いて、該ネット材５の表面に中和層２を形成し、続いて、該中和層２の表層に植生層３を形成することを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００２６】
また、請求項１〜４いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、中和層２は、中和材と水溶性高分子バインダーと水とを混合することで所定粘度を有する中和層原料を形成し、この中和層原料を土壌層１の表面に吹き付けて該中和層原料を該土壌層１の表面に積層して形成することを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００２７】
また、請求項８記載の土壌緑化工法において、前記中和層原料は吹き付け面積１ｍ^２当たり、中和材が１〜３ｋｇ，水溶性高分子バインダーが０．０６〜０．１８ｋｇ，水が水溶性高分子バインダーの１０〜５０倍となるように調整されていることを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００２８】
また、請求項８，９いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、中和層原料としてファイバー材を混合せしめたものを採用したことを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００２９】
また、請求項８〜１０いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、前記中和層原料を土壌層１に吹き付けて該土壌層１に中和層２を形成した後、該中和層２の表面にネット材５を敷設し、続いて、該ネット材５の表面に植生層３を形成することを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００３０】
また、請求項８〜１０いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、前記中和層原料を土壌層１に吹き付ける前に、該土壌層１にネット材５を敷設し、続いて、該ネット材５の表面から前記中和層原料を吹き付けることで前記土壌層１に前記中和層２を形成し、続いて、この中和層２の表層に植生層３を形成することを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００３１】
また、請求項６，７，１１，１２いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、前記ネット材５は、前記植生層３または前記植生層３及び中和層２を前記酸性の土壌層１に対してずり動落下することなく固定する機能を有するものであることを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００３２】
また、請求項６，７，１１〜１３いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、前記ネット材５の表面に形成する植生層３又は中和層２は、該ネット材５を含んだ状態で形成されることを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００３３】
また、請求項６，７，１１〜１４いずれか１項に記載の土壌緑化工法において、前記ネット材５として、ラス金網又は樹脂ネットを採用したことを特徴とする土壌緑化工法に係るものである。
【００３４】
また、酸性を呈する土壌層１の表層に該土壌層１の酸性を中性とする中和材と水溶性高分子バインダーとから成る中和層２を有し、この中和層２の表層に植物４を植生する植生層３を有することを特徴とする土壌緑化構造に係るものである。
【００３５】
【発明の作用及び効果】
土壌層１が酸性の為、植生層３での植物４の生育に悪影響が生じるところ、土壌層１の表層に形成した中和層２に含まれる中和材の中和作用により、該悪影響は遮断され、よって、該中和層２の表層に形成した植生層３は酸性化されることはなく、該植生層３で植物４は良好に生育し、土壌の緑化が良好に行われる。
【００３６】
また、前記中和層２に含まれる中和材は、水溶性高分子バインダーによって該中和層２中に確実に保持されるため、例えば降水等によって該中和層２が加水されても、中和材が中和層２から流出することはない。
【００３７】
また、前記土壌層１の表層に形成した中和層２は、該中和層２に含まれる水溶性高分子バインダーの接着作用により、該土壌層１に確固に保持され、そのため、上記中和材の中和作用が長期間に亙り発揮されることになる。更にこれにより、従来、降雨等により流出し易いために使用しづらかった例えば消石灰，生石灰，炭酸カルシウム等のアルカリ度の高い石灰化合物も容易に使用できることとなる。
【００３８】
従って、本発明によれば、植生層３が酸性を呈する土壌層１の悪影響を受けることはなく、該植生層３で植物４を良好に植生して土壌の緑化を良好に行うことができる。
【００３９】
また、請求項８〜１２記載の発明の前記中性層２を形成することとなる中和層原料は、前記酸性を呈する土壌層１の表層を中性とする中和材と水溶性高分子バインダーと水とを単に混合するだけで簡単に形成することができ、しかも、この中和層２を形成する中和層原料は、所定粘度を有しているため、酸性の土壌層１の表層にスラリーポンプ等の安価な吹き付け装置によって、単に吹き付けるだけで、簡単に中和層２を形成することができる。
【００４０】
また、例えば、請求項６，７，１１〜１５いずれか１項に記載の発明のように、前記土壌層１と中和層２との間若しくは中和層２と植生層３との間にネット材５を敷設すれば、このネット材５の係止作用により、該土壌層１に対して植生層３や中和層２がずり動落下しないように確実に固定できることになる。
【００４１】
本発明は上述のようにしたから、植生層で植物を良好に植生して酸性の土壌を良好に緑化することができる。
【００４２】
【発明の実施の形態】
図面は本発明の実施例を図示したものであり、以下に説明する。
【００４３】
図１に図示した第一実施例は、酸性を呈する法面の土壌層１の表面にネット材５を敷設し、該ネット材５の表面に中和層２を形成し、この中和層２の表層に植生層３を形成し、この植生層３に植物４を植生することで該土壌層１を緑化する土壌緑化工法である。
【００４４】
尚、酸性とは、植物が良好に生育できない状態を示すものであり、具体的には、ｐＨ６未満程度である。これに対し、後述の中性とは、植物が良好に成長することができる土壌の状態を示すものであり、具体的には、ｐＨ６〜８程度である。
【００４５】
先ず、緑化しようとする酸性を呈するの土壌層１に後述の中和層原料を吹き付けし易いように、土壌層１を予め簡単に整地する。
【００４６】
続いて、前記土壌層１の表面にネット材５を敷設する。
【００４７】
この際、杭等の係止部材により前記土壌層１にネット材５を固定する。
【００４８】
前記ネット材５は、ラス金網（金属線材を粗い格子状に配設したもの）若しくは樹脂ネット（目の粗いもの）を採用すると良い。
【００４９】
続いて、前記土壌層１に敷設したネット材５の表面から、後述の中和層原料を吹き付け、該吹き付けた中和層原料を乾燥固化することで中和層２を形成する。
【００５０】
この中和層２を形成する中和層原料は、土壌層１の酸性を中性とする中和材と水溶性高分子バインダーと水とから成るものを採用する。
【００５１】
具体的には、中和材は、消石灰，生石灰，炭酸カルシウム，セメントダスト，鉱滓スラグ，貝殻等のアルカリ性無機質材料を採用する。
【００５２】
また、水溶性高分子バインダーは、中和層２から中和材が流出することを防止する機能を有する水溶性高分子バインダー、具体的にはクリコートＣ−４０２（商品名）等を採用する。尚、水溶性高分子バインダーは、中和層２から中和材が流出することを防止する機能を有する水溶性高分子バインダーであれば良く、例えば植物性バインダーを採用しても良い。
【００５３】
前記中和層原料は、吹き付け面積１ｍ^２当たり中和材が１〜３ｋｇ，水溶性高分子バインダーが０．０６〜０．１８ｋｇ，水が水溶性高分子バインダーの１０〜５０倍となるように調整されている。
【００５４】
前記のように調整された中和層原料は所定粘度を有するスラリー状物質となる。
【００５５】
また、中和層原料には、ファイバー材、具体的には木質系繊維材（ウッドチップ等）を混入すると良い。この木質系繊維材は、吹き付け面積１ｍ^２当たり０．０５〜０．４０ｋｇとなるように前記中和層原料に混合すると良い。
【００５６】
この木質系繊維材を前記中和層原料に混入すると、該中和層原料を土壌層１の表層に吹き付けた際、木質系繊維材が中和層原料中の水分を吸収するため、中和層原料の余分な水分による滑落がなくなる。従って、前記土壌層１に吹き付けた中和層原料は、迅速に乾燥固化し、傾斜している土壌層１の表層から極めて流下しにくい状態となる。
【００５７】
また、流動性を有するスラリー状の中和層原料を土壌層１に吹き付けるだけで中和層２を簡単に形成することができる。
【００５８】
また、土壌層１に吹き付けた中和層原料は、該土壌層１の表面に固定したネット材５の網目に入り込んで、該中和層原料とネット材５とが積層状態で固化することになり、よって、土壌層１に対してずり動落下することのない強固なネット材５を含んだ中和層２を形成することができる。
【００５９】
また、前記中和層原料の土壌層１への吹き付けは、運搬容易なスラリーポンプで行う。
【００６０】
即ち、前記中和層原料が、粘性土のような粘性度の高い物質ではなく高い流動性を有するスラリー状物質であるため、スラリーポンプで吹き付けすることができ、これにより、緑化しようとする酸性を呈する土壌層１全面に中和層原料を効率良くスピィーディにしかも安価に吹き付けでき、秀れた施工性を発揮することができる。
【００６１】
また、このスラリーポンプは、運搬が容易であるため、施工現場が制限されることは極めて少なく、よって、一層秀れた施工性を発揮することができる。
【００６２】
また、緑化しようとする酸性を呈する土壌層１の面積が非常に大きい場合でも、前記スラリーポンプを移動させながら該土壌層１に中和層原料を吹き付けできるため、中和層２を簡単に形成することができる。
【００６３】
尚、第一実施例では、中和層２の厚さを１〜２ｃｍ程度に設定している。
【００６４】
続いて、中和層２の表面に植物４を植生するための富栄養化された土等を吹き付けて植生層３を形成する。
【００６５】
続いて、この植生層３で植物４を植生する。
【００６６】
また、前記富栄養化された土等を中和層２の表層に吹き付ける際に、該富栄養化された土等に植物の種子を予め一緒に混合して吹き付けても良いし、該富栄養化された土等を吹き付けて植生層３を形成した後に、該植生層３に種子を蒔いたり、樹木を植えたりしても良い。
【００６７】
この工法によれば、酸性を呈する土壌層１の表層に形成した中和層２が、該酸性の土壌層１と植物４を生育する為の植生層３とを遮断するから、植生層３が土壌層１の悪影響を受けることを阻止することができ、よって、植生層３で植物４を良好に植生して酸性土壌の緑化を行うことができる。
【００６８】
即ち、酸性を呈する土壌層１中の酸性成分が植生層３形成側に浸透しようとしても、中和層２に含まれる中和材の中和作用により該酸性成分が中和されるため、該植生層３が酸性を呈する土壌層１によって極めて酸性化されにくく、よって、植生層３に植物４を良好に植生して酸性土壌を緑化することができる。
【００６９】
また、中和層２内の中和材の中和作用により、酸性を呈する土壌層１の表面から所定深さまでの土壌が長期間に亙り中和されて中性状態となるため、該中和層２の表層に形成した植生層３は一層酸性化されにくく、よって、該植生層３で植物４を良好に植生して酸性土壌を良好に緑化できることとなる。
【００７０】
また、中和層２は、該中和層２に含まれる水溶性高分子バインダーの吸着作用により、土壌層１の表層に確固に保持されるため、この点においても、中和層２に含まれる中和材の中和作用を長期間に亙って発揮でき、これにより、中和層２の表層に形成した植生層３がより一層酸性化されにくく、よって、該植生層３で植物４を良好に植生して酸性土壌を良好に緑化できることとなる。
【００７１】
第一実施例は上述のようにするから、植物４の植生が困難な酸性を呈する土壌層１上に、該土壌層１の悪影響を受けることなく植物４を良好に植生できる植生層３を形成でき、よって、該植生層３に植物４を植生して酸性土壌の緑化を良好に行うことができる。
【００７２】
また、前記土壌層１に中和層原料を吹き付け、該中和層原料を乾燥固化させて中和層２を形成した際、中和層原料を構成する水溶性高分子バインダーの接着作用により、該中和層２を酸性土壌１に対してずり動しにくい状態で確固に保持することができる。
【００７３】
即ち、前記土壌層１の酸性を中性にする中和材を中和層２と共に長期間に亙って土壌層１表層に保持できるため、中和層２の表面に設けた植生層３が酸性化されることを長期間に亙って阻止して、酸性土壌の緑化を良好に行うことができる。
【００７４】
また、前記土壌層１の表層に形成された中和層２は、該土壌層１の酸性を中性にする中和材を水溶性高分子バインダーによって確実に保持しているため、大雨により土壌層１に水分が過剰に供給されても該中和材が中和層２から流出することはなく、よって、中和層２内の中和材の中和作用を長期間に亙って良好に発揮することができる。
【００７５】
また、前記中和層２は、酸性を呈する土壌層１の表層に単に形成したのではなく、該土壌層１に固定したネット材５の表面から中和層原料を吹き付けて該ネット材５を含んだ状態で形成されるため、たとえ前記土壌層１に中和層２及び植生層３を厚めに設けても、該中和層２及び植生層３がネット材５によって強固に係止（保持）され、土壌層１に対して極めてずり動落下しにくい状態にできる。従って、この点においても、長期間に亙って酸性土壌を良好に緑化することができる。
【００７６】
また、前記中和層２は、安価で入手可能な消石灰や生石灰等のアルカリ性無機質材料と、市販されている水溶性高分子バインダー（クリコートＣ−４０２等）とにより形成されるため、安価に形成することができ、よって、酸性土壌の緑化を安価に行うことができる。
【００７７】
また、前記中和層２は、流動性の高いスラリー状の中和層原料を、単にネット材５を固定した土壌層１に吹き付けて乾燥固化するだけで形成できるため、酸性を呈する土壌層１を良好に緑化するための中和層２を簡単に形成することができる。
【００７８】
また、例えば第四従来例に記載したソイルセメントのような遮断層を設けず、また、中和層２は該ソイルセメントに比して硬くないため、植生層３に植生した植物４の根が成長して中和層２に達した際、該根が中和層２を通過して土壌層１に侵入することができ、よって、植生層３には小さな植物４から大きな植物４（例えば樹木）まで、様々な植物４を良好な状態で植生して酸性土壌を良好に緑化することができる。
【００７９】
また、本実施例は、施工に際し、予め酸性を呈する土壌層１の表層を整地するから、ネット材５を敷設し易く、また、中和層原料を吹き付けし易く、よって、ネット材５を含んだ中和層２を簡易に形成することができる。
【００８０】
また、中和層原料を吹き付ける前に土壌層１に敷設するネット材５は、杭等の係止部材により固定されるため、このネット材５の表面から中和層原料を吹き付けて乾燥固化することで形成される該ネット材５を含んだ状態の中和層２は、該ネット材５によって土壌層１に強固に保持され、該土壌層１に対して極めてずり動落下しにくい状態となる。
【００８１】
また、植生層３は、ネット材５の表面から吹き付けた中和層原料が乾燥固化して中和層２が形成されてから該中和層２の表面に形成するため、植生層３を形成する富栄養化された土等を該中和層２の表面に吹き付けた際に、植生層３の流下しようとする作用と共に中和層２が土壌層１に沿って流下したりすることなく、植生層３も中和層２も土壌層１の表層に良好に保持されることになる。
【００８２】
図２に図示した第二実施例は、酸性を呈する法面の土壌層１の表層に中和層２を形成し、この中和層２の表面にネット材５を敷設し、該ネット材５の表面に植生層３を形成し、この植生層３に植物４を植生して酸性土壌を緑化するための土壌緑化工法である。
【００８３】
この第二実施例は、ネット材５を敷設する順序が異なる他は、第一実施例と同様の構成である。
【００８４】
先ず、予め整地された酸性を呈する土壌層１に前記中和層原料を吹き付け、該中和層原料を乾燥固化することで中和層２を形成する。
【００８５】
続いて、この中和層２の表面に前記ネット材５を杭等の係止部材により固定する。
【００８６】
続いて、このネット材５の表面から、富栄養化された土等を吹き付けて植生層３を形成する。
【００８７】
続いて、植生層３に植物４を植生する。
【００８８】
第二実施例によれば、中和層２の表面に固定したネット材５の上から富栄養化された土等を吹き付けることで、該富栄養化された土等がネット材５の網目に入り込みつつ積層状態で配設されていくことになり、よって、形成される植生層３は、該ネット材５により係止された状態となって、中和層２に対して極めてずり動落下しにくいことになる。
【００８９】
第二実施例は上述のようにするから、中和層２に対して植生層３を極めてずり動落下しにくい状態で形成することができるため、該植生層３で植物４を良好に植生して酸性土壌を良好に緑化することができる。
【００９０】
また、その余は第一実施例と同様である。
【００９１】
尚、第一実施例，第二実施例では、前記中和層２を、中和材，水溶性高分子バインダー，水を混合した中和層原料を土壌層１に吹き付けて乾燥固化させることで形成しているが、酸性を呈する土壌層に、先ず中和材を敷設して中和材層を設け、この中和材層の表面から水溶性高分子バインダーを吹き付けて乾燥固化することで、中和層を形成しても良い。
【００９２】
また、本実施例は、法面以外にも、傾斜していない平坦な土壌に対しても施工しても良い。また、中性状態の土壌や法面に施工しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図１】第一実施例の法面緑化状態を示す説明断面図である。
【図２】第二実施例の法面緑化状態を示す説明断面図である。
【符号の説明】
１　土壌層
２　中和層
３　植生層
４　植物
５　ネット材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a soil greening method for greening an acidic soil and a soil greening structure.
[0002]
Problems to be solved by the prior art and the invention
Strongly acidic soils exhibiting a strong acidity with a pH of 2.0 to 3.0 are widely distributed throughout Japan. Therefore, when a large-scale reclamation work or the like is performed, the slope of the strongly acidic soil appears over a wide area. Even if a plant is to be vegetated on the slope of this strongly acidic soil, the plant will die, so that the greening of the slope of this strongly acidic soil is very troublesome.
[0003]
By the way, as a technique for greening a strongly acidic soil, for example, a lime compound such as slaked lime, quicklime, or calcium carbonate is sprayed on the strongly acid soil, and a plant base layer for planting plants is provided on the sprayed lime compound. A construction method of vegetating plants with a plant base layer (hereinafter referred to as a first conventional example) has been proposed.
[0004]
According to the first conventional example, the alkaline lime compound sprayed on the strongly acidic soil chemically reacts with the acidic component on the surface of the strongly acidic soil (neutralization reaction). Thereby, the surface part of the strongly acidic soil becomes a neutral state, and the plant base layer provided on the lime compound is not acidified by the strong acid soil, and it becomes possible to vegetate plants in the plant base layer. .
[0005]
However, in the case of the first conventional example, the lime compound that renders the strongly acidic soil in a neutral state is simply sprayed on the strongly acidic soil, and the lime compound such as slaked lime or quicklime is water-soluble. Therefore, when added to the lime compound due to rainfall or the like, there is a problem that the lime compound flows out of the strongly acidic soil together with moisture from the strongly acidic soil. In particular, when the soil is sloping, that is, for example, on a slope, the outflow is remarkable.
[0006]
Further, as an improvement of the first conventional example, a neutralization layer formed of a lime compound and a cohesive soil is provided on the strongly acidic soil so that the lime compound does not easily flow out even during rainfall or the like. There has been proposed a method of providing a plant base layer in a plant and vegetating the plant with the plant base layer (hereinafter referred to as a second conventional example).
[0007]
In the second conventional example, since the lime compound that neutralizes the soil in the acidic state is held in the neutralization layer by the viscous soil, the lime compound hardly flows out, and the method can be performed on a slope. .
[0008]
However, in the second embodiment, since the viscous soil is hydrophobic, the adhesive strength is large even when the fluidity is increased by adding moisture, and therefore, when the slope is sprayed, the concrete pump having a strong spraying force is used. Must be used. Therefore, the construction becomes difficult, and the construction becomes expensive, resulting in poor practicality.
[0009]
In addition to the first conventional example and the second conventional example, as a technique for greening strongly acidic soil, a construction method of increasing the construction thickness of a vegetation base layer has been proposed (third conventional example).
[0010]
However, the third conventional example has a problem that the plant base layer must be laid very thickly in a strongly acidic soil, which is troublesome and expensive.
[0011]
A method of forming a barrier layer on the surface of strongly acidic soil using poorly-mixed soil cement, providing a plant base layer on the surface of the barrier layer, and vegetating plants with the plant base layer (hereinafter referred to as a fourth conventional example) Has been proposed.
[0012]
However, in the fourth conventional example, the plant base layer is not acidified because the poorly-mixed soil cement blocks the space between the strongly acidic soil and the plant base layer. Since it takes time and the barrier layer is strong, the growth of plant roots is hindered and large trees cannot be vegetated. Furthermore, in the case of a slope, if water is excessively supplied due to heavy rain or the like, the supplied water does not penetrate into the barrier layer and flows down on the barrier layer. There is concern that the layers may slide down.
[0013]
Also, a method of spraying microbial materials to improve the soil of strongly acidic soil has been proposed (hereinafter referred to as a fifth conventional example).
[0014]
However, the fifth conventional example has a problem that the cost of the soil modification is high because the microbial material is expensive and is not practical.
[0015]
Furthermore, there has been proposed a method of forming a barrier layer by a sheet, providing a plant base layer on the barrier layer, and vegetating plants with the plant base layer (hereinafter, referred to as a sixth conventional example).
[0016]
However, also in the case of the sixth conventional example, since the sheet is intercepted between the strongly acidic soil and the plant base layer, the growth of the root of the plant is inhibited, or in the case of a slope, the water is lost due to heavy rain. If the sheet is excessively supplied, the plant base layer may slide off from the sheet, and if the sheet is damaged, it is very difficult to repair the sheet.
[0017]
The present invention has been made in view of the above-mentioned situation, and provides an extremely practical soil revegetation method and a soil revegetation structure capable of easily and inexpensively replanting acidic soil.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
The gist of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0019]
A neutralizing layer 2 made of a neutralizing material for neutralizing the acidity of the soil layer 1 and a water-soluble polymer binder is formed on a surface layer of the soil layer 1 exhibiting acidity, and subsequently, a surface layer of the neutralizing layer 2 is formed. A vegetation layer 3 for vegetation of a plant 4 is formed on the vegetation layer 3, and the plant is vegetated on the vegetation layer 3 to green the soil.
[0020]
Further, in the soil greening method according to claim 1, the soil greening method is characterized in that the soil layer 1 is a sloped surface.
[0021]
In the soil greening method according to any one of claims 1 and 2, the water-soluble polymer binder has a function of preventing the neutralizing material from flowing out of the neutralizing layer 2. It relates to a soil greening method characterized by the following.
[0022]
The soil greening method according to any one of claims 1 to 3, wherein slaked lime, quicklime, calcium carbonate, cement dust, slag slag, and shells are used as the neutralizing material. It is related to.
[0023]
Further, in the soil greening method according to any one of claims 1 to 4, the neutralization layer 2 is provided with a neutralization material layer by laying a neutralization material on the surface layer of the soil layer 1, and then, in this, The present invention relates to a soil greening method, wherein a water-soluble polymer binder is sprayed on the surface of the Japanese material layer to cover the neutralizing material layer with the water-soluble polymer binder.
[0024]
Further, in the soil greening method according to any one of claims 1 to 5, after forming the neutralization layer 2 on the surface layer of the soil layer 1, the net material 5 is laid on the surface of the neutralization layer 2, Thus, the present invention relates to a soil greening method characterized by forming a vegetation layer 3 on the surface of the net material 5.
[0025]
Further, in the soil greening method according to any one of claims 1 to 5, before forming the neutralization layer 2 on the surface layer of the soil layer 1, the net material 5 is laid on the surface of the soil layer 1, Then, the neutralization layer 2 is formed on the surface of the net material 5, and subsequently, the vegetation layer 3 is formed on the surface layer of the neutralization layer 2 according to the soil greening method.
[0026]
The soil revegetation method according to any one of claims 1 to 4, wherein the neutralization layer 2 has a predetermined viscosity by mixing a neutralizing material, a water-soluble polymer binder, and water. And spraying the neutralized layer material onto the surface of the soil layer 1 to laminate the neutralized layer material on the surface of the soil layer 1 to form a soil greening method.
[0027]
Further, in the soil revegetation method according to claim 8, the neutralizing layer raw material has a neutralizing material of 1 to ³ kg, a water-soluble polymer binder of 0.06 to 0.18 kg, and water of water-soluble per 1 m ² of sprayed area. The present invention relates to a soil greening method, which is adjusted so as to be 10 to 50 times the polymer binder.
[0028]
Further, in the soil greening method according to any one of claims 8 and 9, a material obtained by mixing a fiber material as a raw material of the neutralization layer is employed.
[0029]
Further, in the soil greening method according to any one of claims 8 to 10, after the neutralization layer raw material is sprayed on the soil layer 1 to form the neutralization layer 2 on the soil layer 1, the neutralization layer 2 is formed. And a vegetation layer 3 is formed on the surface of the net member 5 according to the soil greening method.
[0030]
Moreover, in the soil greening method according to any one of claims 8 to 10, a net material 5 is laid on the soil layer 1 before spraying the neutralized layer material onto the soil layer 1, The neutralization layer material is sprayed from the surface of the material 5 to form the neutralization layer 2 on the soil layer 1, and subsequently, the vegetation layer 3 is formed on the surface layer of the neutralization layer 2. It relates to the soil greening method.
[0031]
In addition, in the soil greening method according to any one of claims 6, 7, 11, and 12, the net material 5 includes the vegetation layer 3 or the vegetation layer 3 and the neutralization layer 2 in the acidic soil layer 1. The present invention relates to a soil greening method characterized by having a function of fixing without slipping and falling against the soil.
[0032]
In the soil greening method according to any one of claims 6, 7, 11 to 13, the vegetation layer 3 or the neutralization layer 2 formed on the surface of the net 5 includes the net 5. The present invention relates to a soil greening method characterized by being formed by:
[0033]
Further, in the soil greening method according to any one of claims 6, 7, 11 to 14, the present invention relates to a soil greening method, wherein a lath wire mesh or a resin net is adopted as the net material 5. .
[0034]
In addition, the surface layer of the soil layer 1 exhibiting acidity has a neutralization layer 2 made of a neutralizing material for making the acidity neutral of the soil layer 1 and a water-soluble polymer binder. The present invention relates to a soil greening structure having a vegetation layer 3 for vegetation of plants 4.
[0035]
Function and effect of the present invention
Where the soil layer 1 is acidic and adversely affects the growth of the plant 4 on the vegetation layer 3, the adverse effect is caused by the neutralizing action of the neutralizing material contained in the neutralizing layer 2 formed on the surface layer of the soil layer 1. The vegetation layer 3 formed on the surface of the neutralization layer 2 is not acidified, and the plant 4 grows well in the vegetation layer 3 and the soil is greened satisfactorily.
[0036]
Further, since the neutralizing material contained in the neutralizing layer 2 is securely held in the neutralizing layer 2 by the water-soluble polymer binder, even if the neutralizing layer 2 is hydrated by, for example, precipitation, The neutralizing material does not flow out of the neutralizing layer 2.
[0037]
Further, the neutralization layer 2 formed on the surface layer of the soil layer 1 is firmly held by the soil layer 1 due to the adhesive action of the water-soluble polymer binder contained in the neutralization layer 2, so that the neutralization The neutralizing action of the material is exerted for a long period of time. Further, this makes it possible to easily use a highly alkaline lime compound such as slaked lime, quicklime, calcium carbonate, etc., which has conventionally been difficult to use because it easily flows out due to rainfall or the like.
[0038]
Therefore, according to the present invention, the vegetation layer 3 is not adversely affected by the soil layer 1 exhibiting an acidity, and the vegetation layer 3 can satisfactorily vegetate the plants 4 and satisfactorily green the soil.
[0039]
In addition, the neutralizing layer raw material for forming the neutral layer 2 according to the invention of claims 8 to 12 is a neutralizing material and a water-soluble polymer that neutralize the surface layer of the acidic soil layer 1. It can be easily formed simply by mixing the binder and water, and the raw material of the neutralization layer forming the neutralization layer 2 has a predetermined viscosity. The neutralizing layer 2 can be easily formed simply by spraying with an inexpensive spraying device such as a slurry pump.
[0040]
Further, for example, as in the invention according to any one of claims 6, 7, 11 to 15, between the soil layer 1 and the neutralization layer 2 or between the neutralization layer 2 and the vegetation layer 3 When the net member 5 is laid, the vegetation layer 3 and the neutralizing layer 2 can be reliably fixed to the soil layer 1 so as not to slip and fall by the locking action of the net member 5.
[0041]
Since the present invention has been made as described above, it is possible to vegetatively vegetatively vegetatively and satisfactorily green an acidic soil.
[0042]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The drawings illustrate embodiments of the present invention and will be described below.
[0043]
In the first embodiment shown in FIG. 1, a net material 5 is laid on the surface of a soil layer 1 having an acidic slope, a neutralizing layer 2 is formed on the surface of the net material 5, and the neutralizing layer 2 is formed. Is a soil greening method for greening the soil layer 1 by forming a vegetation layer 3 on a surface layer of the vegetation layer 3 and vegetating a plant 4 on the vegetation layer 3.
[0044]
The term “acid” refers to a state in which a plant cannot grow well, and specifically has a pH of less than about 6. On the other hand, the term “neutral” as described below indicates the state of the soil in which the plant can grow well, and specifically has a pH of about 6 to 8.
[0045]
First, the soil layer 1 is easily ground in advance so that a later-described neutralized layer material can be easily sprayed on the acidic soil layer 1 to be greened.
[0046]
Subsequently, a net material 5 is laid on the surface of the soil layer 1.
[0047]
At this time, the net member 5 is fixed to the soil layer 1 by a locking member such as a pile.
[0048]
As the net material 5, a lath wire mesh (a metal wire material arranged in a coarse lattice) or a resin net (a coarse mesh) is preferably used.
[0049]
Subsequently, a neutralization layer material described later is sprayed from the surface of the net material 5 laid on the soil layer 1, and the sprayed neutralization layer material is dried and solidified to form the neutralization layer 2.
[0050]
As the material of the neutralization layer forming the neutralization layer 2, a material composed of a neutralizing material for making the soil layer 1 neutral and a water-soluble polymer binder and water is used.
[0051]
Specifically, an alkaline inorganic material such as slaked lime, quicklime, calcium carbonate, cement dust, slag slag, and shells is used as the neutralizing material.
[0052]
As the water-soluble polymer binder, a water-soluble polymer binder having a function of preventing the neutralizing material from flowing out of the neutralizing layer 2, specifically, Cricoat C-402 (trade name) or the like is used. The water-soluble polymer binder may be any water-soluble polymer binder having a function of preventing the neutralizing material from flowing out of the neutralization layer 2, and for example, a vegetable binder may be employed.
[0053]
The raw material of the neutralization layer is such that the neutralizing material is 1 to ³ kg, the water-soluble polymer binder is 0.06 to 0.18 kg, and the water is 10 to 50 times the water-soluble polymer binder per square meter of sprayed area. Has been adjusted.
[0054]
The neutralized layer raw material adjusted as described above becomes a slurry-like substance having a predetermined viscosity.
[0055]
Further, a fiber material, specifically, a wood fiber material (eg, wood chips) may be mixed in the raw material of the neutralization layer. The wood-based fiber material is preferably mixed with the raw material for the neutralization layer so as to be 0.05 to 0.40 kg per 1 m ^{2 of} spray area.
[0056]
When this wood-based fiber material is mixed with the neutralization layer material, the wood-based fiber material absorbs moisture in the neutralization layer material when the neutralization layer material is sprayed onto the surface layer of the soil layer 1. Sliding due to excess moisture of the bed material is eliminated. Therefore, the raw material of the neutralized layer sprayed on the soil layer 1 is quickly dried and solidified, and becomes extremely hard to flow down from the inclined surface layer of the soil layer 1.
[0057]
Further, the neutralization layer 2 can be easily formed simply by spraying the slurry-like neutralization layer raw material having fluidity onto the soil layer 1.
[0058]
The neutralized layer raw material sprayed on the soil layer 1 enters the mesh of the net material 5 fixed on the surface of the soil layer 1, and the neutralized layer raw material and the net material 5 are solidified in a laminated state. Therefore, it is possible to form the neutralization layer 2 including the strong net material 5 that does not slip and fall on the soil layer 1.
[0059]
The spray of the neutralized layer raw material onto the soil layer 1 is performed by a slurry pump that is easily transported.
[0060]
That is, since the neutralized layer raw material is not a highly viscous substance such as a viscous soil but a slurry-like substance having a high fluidity, it can be sprayed by a slurry pump, and thereby, the acid to be greened can be sprayed. The material of the neutralization layer can be sprayed efficiently and inexpensively onto the entire surface of the soil layer 1 exhibiting the above-mentioned conditions, and excellent workability can be exhibited.
[0061]
In addition, since the slurry pump is easy to transport, there is very little restriction on the construction site, and therefore, a more excellent workability can be exhibited.
[0062]
Further, even when the area of the soil layer 1 exhibiting the acidity to be greened is very large, the neutralization layer 2 can be easily formed because the neutralization layer material can be sprayed on the soil layer 1 while moving the slurry pump. can do.
[0063]
In the first embodiment, the thickness of the neutralizing layer 2 is set to about 1 to 2 cm.
[0064]
Subsequently, vegetation layer 3 is formed by spraying eutrophic soil or the like for vegetation of plant 4 on the surface of neutralization layer 2.
[0065]
Subsequently, plants 4 are vegetated in the vegetation layer 3.
[0066]
When spraying the eutrophic soil or the like onto the surface of the neutralization layer 2, plant seeds may be mixed and sprayed on the eutrophic soil or the like in advance, or the eutrophic soil may be sprayed. After the vegetation layer 3 is formed by spraying the soil or the like, seeds may be sown on the vegetation layer 3 or trees may be planted.
[0067]
According to this method, the neutralization layer 2 formed on the surface layer of the acid soil layer 1 blocks the acid soil layer 1 and the vegetation layer 3 for growing the plant 4, so that the vegetation layer 3 It is possible to prevent the soil layer 1 from being adversely affected, so that the vegetation layer 3 can favorably vegetate the plant 4 and green the acidic soil.
[0068]
In other words, even if the acidic component in the soil layer 1 exhibiting acidity tries to penetrate into the vegetation layer 3 formation side, the acidic component is neutralized by the neutralizing action of the neutralizing material contained in the neutralizing layer 2. The vegetation layer 3 is extremely unlikely to be acidified by the acid soil layer 1, so that the vegetation layer 3 can favorably vegetate the plants 4 and green the acid soil.
[0069]
In addition, the neutralization of the neutralizing material in the neutralization layer 2 neutralizes the soil from the surface of the acidic soil layer 1 to a predetermined depth over a long period of time to a neutral state. The vegetation layer 3 formed on the surface layer of the layer 2 is less likely to be acidified, so that the vegetation layer 3 can favorably vegetate the plants 4 and satisfactorily green the acidic soil.
[0070]
In addition, since the neutralized layer 2 is firmly held on the surface layer of the soil layer 1 by the adsorption action of the water-soluble polymer binder contained in the neutralized layer 2, the neutralized layer 2 is also included in the neutralized layer 2 in this respect. The neutralizing effect of the neutralizing material can be exerted over a long period of time, whereby the vegetation layer 3 formed on the surface layer of the neutralization layer 2 is less likely to be acidified, and thus the vegetation layer 3 Vegetation can be satisfactorily vegetated and the acid soil can be satisfactorily greened.
[0071]
Since the first embodiment is as described above, the vegetation layer 3 which can satisfactorily vegetate the plant 4 without being affected by the soil layer 1 is formed on the acidic soil layer 1 where vegetation of the plant 4 is difficult. Therefore, the plant 4 can be vegetated on the vegetation layer 3 and the acid soil can be satisfactorily planted.
[0072]
Further, when the neutralized layer raw material is sprayed on the soil layer 1 and the neutralized layer raw material is dried and solidified to form the neutralized layer 2, the adhesive action of the water-soluble polymer binder constituting the neutralized layer raw material causes The neutralized layer 2 can be firmly held in a state where it is difficult for the neutralized layer 2 to move with respect to the acidic soil 1.
[0073]
That is, since the neutralizing material for neutralizing the acidity of the soil layer 1 can be retained on the surface layer of the soil layer 1 together with the neutralizing layer 2 for a long period of time, the vegetation layer 3 provided on the surface of the neutralizing layer 2 Acidification can be prevented for a long period of time, so that acid soil can be satisfactorily planted.
[0074]
Further, since the neutralizing layer 2 formed on the surface layer of the soil layer 1 surely holds the neutralizing material for neutralizing the acidity of the soil layer 1 by the water-soluble polymer binder, Even if water is excessively supplied to the layer 1, the neutralizing material does not flow out of the neutralizing layer 2, so that the neutralizing action of the neutralizing material in the neutralizing layer 2 is good over a long period of time. Can be demonstrated.
[0075]
Further, the neutralization layer 2 is not simply formed on the surface layer of the acid soil layer 1, but is sprayed with a neutralization layer material from the surface of the net material 5 fixed to the soil layer 1 to form the net material 5. Even if the neutralization layer 2 and the vegetation layer 3 are provided thicker in the soil layer 1, the neutralization layer 2 and the vegetation layer 3 are firmly locked (held) by the net material 5. ), And it can be made to be in a state where it is extremely difficult to slip and drop onto the soil layer 1. Therefore, also in this respect, it is possible to satisfactorily green the acidic soil for a long period of time.
[0076]
The neutralizing layer 2 is formed of an alkaline inorganic material such as slaked lime or quick lime which can be obtained at a low cost, and a commercially available water-soluble polymer binder (such as CLICOAT C-402), so that the neutralizing layer 2 can be formed at low cost. Therefore, greening of the acidic soil can be performed at low cost.
[0077]
In addition, the neutralization layer 2 can be formed by simply spraying the slurry-like neutralization layer raw material having high fluidity onto the soil layer 1 to which the net material 5 is fixed, and drying and solidifying the raw material. Can easily be formed with a neutralizing layer 2 for greening satisfactorily.
[0078]
In addition, for example, since a barrier layer such as the soil cement described in the fourth conventional example is not provided, and the neutralizing layer 2 is not harder than the soil cement, the roots of the plants 4 vegetated on the vegetation layer 3 When growing and reaching the neutralization layer 2, the roots can pass through the neutralization layer 2 and invade the soil layer 1, so that the vegetation layer 3 contains small plants 4 to large plants 4 (for example, trees). ), It is possible to vegetate the various plants 4 in a favorable state and satisfactorily green the acidic soil.
[0079]
In addition, in this embodiment, since the surface layer of the soil layer 1 exhibiting acidity is leveled in advance at the time of construction, the net material 5 is easily laid, and the raw material of the neutralization layer is easily sprayed. The neutralizing layer 2 can be easily formed.
[0080]
Further, since the net material 5 laid on the soil layer 1 before spraying the neutralization layer material is fixed by a locking member such as a pile, the neutralization layer material is sprayed from the surface of the net material 5 to be dried and solidified. The neutralizing layer 2 including the net material 5 formed by the above is firmly held on the soil layer 1 by the net material 5, and is in a state in which the neutralizing layer 2 does not easily slip and drop onto the soil layer 1. .
[0081]
The vegetation layer 3 is formed on the surface of the neutralization layer 2 after the neutralization layer raw material sprayed from the surface of the net material 5 is dried and solidified to form the neutralization layer 2. When the eutrophicated soil or the like is sprayed on the surface of the neutralization layer 2, the neutralization layer 2 does not flow down along the soil layer 1 together with the action of the vegetation layer 3 flowing down. Both the vegetation layer 3 and the neutralization layer 2 are favorably retained on the surface layer of the soil layer 1.
[0082]
In the second embodiment shown in FIG. 2, a neutralizing layer 2 is formed on the surface layer of a soil layer 1 having an acidic slope, a net material 5 is laid on the surface of the neutralizing layer 2, and the net material 5 is formed. This is a soil greening method for forming a vegetation layer 3 on the surface of the plant and planting a plant 4 on the vegetation layer 3 to green the acidic soil.
[0083]
The second embodiment has the same configuration as the first embodiment except that the order in which the net members 5 are laid is different.
[0084]
First, the neutralized layer raw material is sprayed on a previously prepared soil layer 1 having an acidity, and the neutralized layer raw material is dried and solidified to form a neutralized layer 2.
[0085]
Subsequently, the net member 5 is fixed to the surface of the neutralization layer 2 by a locking member such as a pile.
[0086]
Subsequently, the vegetation layer 3 is formed by spraying eutrophic soil or the like from the surface of the net material 5.
[0087]
Subsequently, a plant 4 is vegetated on the vegetation layer 3.
[0088]
According to the second embodiment, the eutrophicated soil and the like are sprayed on the net material 5 fixed to the surface of the neutralization layer 2 so that the eutrophicated soil and the like are meshed with the net 5 The vegetation layer 3 thus formed is disposed in a stacked state while entering, so that the formed vegetation layer 3 is locked by the net material 5 and extremely slips and falls on the neutralization layer 2. It will be difficult.
[0089]
In the second embodiment, as described above, the vegetation layer 3 can be formed in a state in which the vegetation layer 3 does not easily slip and drop with respect to the neutralization layer 2, so that the vegetation layer 3 can favorably vegetate the plant 4. To green the acidic soil well.
[0090]
The rest is the same as in the first embodiment.
[0091]
In the first embodiment and the second embodiment, the neutralized layer 2 is formed by spraying a neutralized layer material obtained by mixing a neutralizing material, a water-soluble polymer binder, and water onto the soil layer 1 to dry and solidify the same. Although it is formed, first, a neutralizing material is laid on the soil layer exhibiting acidity, a neutralizing material layer is provided, and a water-soluble polymer binder is sprayed from the surface of the neutralizing material layer to dry and solidify, A neutralizing layer may be formed.
[0092]
In addition, this embodiment may be applied to flat soil that is not inclined, in addition to the slope. Further, it may be applied to a neutral soil or a slope.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory sectional view showing a green state of a slope according to a first embodiment.
FIG. 2 is an explanatory sectional view illustrating a green state of a slope according to a second embodiment.
[Explanation of symbols]
1 Soil layer 2 Neutralization layer 3 Vegetation layer 4 Plant 5 Net material

Claims

Forming a neutralization layer composed of a neutralizing material that renders the acidity of the soil layer neutral and a water-soluble polymer binder on the surface layer of the soil layer exhibiting acidity, and then planting plants on the surface layer of the neutralization layer A soil vegetation layer, wherein a vegetation layer is formed, and plants are vegetated in the vegetation layer to green the soil.

The soil greening method according to claim 1, wherein the soil layer is a sloped surface.

The soil greening method according to any one of claims 1 and 2, wherein the water-soluble polymer binder has a function of preventing the neutralizing material from flowing out of the neutralizing layer. And the soil greening method.

The soil greening method according to any one of claims 1 to 3, wherein slaked lime, quicklime, calcium carbonate, cement dust, slag slag, and shells are used as the neutralizing material.

In the soil revegetation method according to any one of claims 1 to 4, the neutralization layer is provided with a neutralization material layer by laying a neutralization material on a surface layer of the soil layer. A soil greening method comprising spraying a water-soluble polymer binder on a surface layer and coating the neutralizing material layer with the water-soluble polymer binder.

In the soil greening method according to any one of claims 1 to 5, after forming a neutralization layer on the surface layer of the soil layer, laying a net material on the surface of the neutralization layer, A soil greening method characterized by forming a vegetation layer on the surface.

The soil greening method according to any one of claims 1 to 5, wherein a net material is laid on a surface of the soil layer before forming a neutralization layer on a surface layer of the soil layer. A soil greening method comprising forming a neutralized layer on the surface, and subsequently forming a vegetation layer on the surface of the neutralized layer.

The soil revegetation method according to any one of claims 1 to 4, wherein the neutralization layer forms a neutralization layer material having a predetermined viscosity by mixing a neutralizing material, a water-soluble polymer binder, and water. And a method of spraying the neutralized layer material on the surface of the soil layer to form the neutralized layer material on the surface of the soil layer.

9. The soil revegetation method according to claim 8, wherein the neutralizing layer raw material has a neutralizing material of 1 to ³ kg, a water-soluble polymer binder of 0.06 to 0.18 kg, and water of a water-soluble polymer per square meter of sprayed area. A soil revegetation method characterized by being adjusted to be 10 to 50 times the binder.

The soil greening method according to any one of claims 8 and 9, wherein a fiber mixture is used as a raw material for the neutralization layer.

The soil greening method according to any one of claims 8 to 10, wherein the neutralization layer material is sprayed on the soil layer to form a neutralization layer on the soil layer, and then a net material is applied to the surface of the neutralization layer. Laying and subsequently forming a vegetation layer on the surface of the net material.

In the soil greening method according to any one of claims 8 to 10, before spraying the neutralized layer raw material to the soil layer, laying a net material on the soil layer, and subsequently, from the surface of the net material, A soil greening method, wherein the neutralization layer is formed on the soil layer by spraying a neutralization layer material, and then a vegetation layer is formed on a surface layer of the neutralization layer.

The soil greening method according to any one of claims 6, 7, 11, and 12, wherein the netting material slides down the vegetation layer or the vegetation layer and the neutralization layer with respect to the acidic soil layer. A soil revegetation method characterized by having a function of fixing without soil.

The soil revegetation method according to any one of claims 6, 7, 11 to 13, wherein the vegetation layer or the neutralization layer formed on the surface of the net material is formed in a state including the net material. Characteristic soil greening method.

The soil greening method according to any one of claims 6, 7, 11 to 14, wherein a lath wire net or a resin net is used as the net material.

A vegetation layer which has a neutralization layer comprising a neutralizing agent which renders the acidity of the soil layer neutral and a water-soluble polymer binder on a surface layer of the acidification soil layer, and vegetation is vegetated on the surface of the neutralization layer A soil greening structure comprising: