JP2004032147A - ループネットワーク制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的に簡単に伝送路上の間欠的障害を確実に検出することができるようにしたループネットワーク制御装置を提供する。
【解決手段】間欠的障害検出手段の第一判定手段は、ステップS1でタイマAによる所定の時間内にループバック再構成が未完了であることからステップS4で間欠的障害と判断し、第二判定手段は、ステップS2でループバック再構成の回数をカウンタテーブルに積算し、ある時定数を持ったタイマBの時間内に所定の閾値を超えた回数のループバック再構成が行なわれたか否かを判定し、判定の結果、この閾値を超えた場合にステップS4で間欠的障害と判断し、また第三判定手段は、ステップS3でタイマCにおける所定時間内に伝送路のエラー積算値が一定の閾値を超えたか否かを判定し、エラー積算値が一定の閾値を超えたことを検出した場合、ステップS4で間欠的障害と判断する。
【選択図】 図1
【解決手段】間欠的障害検出手段の第一判定手段は、ステップS1でタイマAによる所定の時間内にループバック再構成が未完了であることからステップS4で間欠的障害と判断し、第二判定手段は、ステップS2でループバック再構成の回数をカウンタテーブルに積算し、ある時定数を持ったタイマBの時間内に所定の閾値を超えた回数のループバック再構成が行なわれたか否かを判定し、判定の結果、この閾値を超えた場合にステップS4で間欠的障害と判断し、また第三判定手段は、ステップS3でタイマCにおける所定時間内に伝送路のエラー積算値が一定の閾値を超えたか否かを判定し、エラー積算値が一定の閾値を超えたことを検出した場合、ステップS4で間欠的障害と判断する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二重化ループ伝送路を有する通信システムにおけるループネットワーク制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来における二重化ループ伝送システムは、図3に示すように伝送路11,12を伝送方向が互いに反対方向になるように構成し、この伝送路11,12中に、データ伝送および二重化ループの状態を監視管理する少なくとも一台のコントロールステーション(以下、CSTと称す)1aと、データ伝送を行なうステーション(以下、STと称す)1b〜1fとを有して構成している。
【0003】
このような伝送路11,12において、図4に示すようにST1e〜ST1f間に障害箇所20が発生したとすると、CST1aは、伝送路11,12の信号が一巡しないため両伝送路11,12の何れかで障害が発生したかを検出し、各ST1b〜ST1fに障害探索指令を送出し、これを受けた各ST1b〜ST1fは障害箇所20を調査する。このときST1eには伝送路12からの信号が途絶され、またST1fには伝送路11からの信号が途絶されていることから、ST1eとST1f間で障害箇所20が発生していることが検出される。次にST1e,ST1fは障害情報をCST1aに送信し、これを受けたCST1aはST1eに対し伝送路11を伝送路12に折り返すように、またST1fに対し伝送路12を伝送路11に折り返すようにそれぞれ指令する。この結果、伝送路11,12は図4に示すように再構成され、障害が発生した箇所を回避することになる。このような伝送路の再構成は一般にループバック再構成と呼ばれ、特開昭58−175335号公報などに記載されている。
【0004】
しかし、このループバック再構成は伝送路の断線やSTの電源断など固定的な障害発生時に、異常を検出して障害箇所20を切り離すことにより伝送路を再構成するものであり、ケーブルの接触不良やノイズ、信号のレベル低下などによる間欠的障害の発生に対しては、ループバック再構成が完成しなかったり、伝送路の障害および回復が繰り返されることになる。この間欠的障害が発生した場合の解決策として、特開2001−94584号公報に記載のループネットワーク制御装置が知られ、このループネットワーク制御装置では、伝送路上の各STで伝送路上流から受信するフレームの異常あるいは正常を常時監視し、障害情報と障害の発生回数を記憶しておき、CSTは一定周期で伝送路上にポーリングフレームを送信し、ポーリングフレームが伝送路上を一巡しない割合が予め定めた値を下回ることにより間欠的障害を検出する。間欠的障害を検出したCSTは伝送路上の全STの障害情報を収集し、障害を検出している最上流のSTを割り出し、それが障害直下のものであると判断する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のループネットワーク制御装置は、間欠的障害を確実に検出するには伝送路におけるポーリングフレームの占有率を高くする必要があるが、これは情報伝達性能低下の要因となり、また逆に情報伝達性能を低下させないために伝送路におけるポーリングフレームの占有率を低くすることは間欠的障害を検出する確率を低下させる要因となる。このように伝送路におけるポーリングフレームの占有率の決定において、情報伝達性能と間欠的障害の検出確率にはトレードオフの関係が発生し、チューニングが容易でない。
【0006】
本発明の目的は、比較的に簡単に伝送路上の間欠的障害を確実に検出することができるようにしたループネットワーク制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、伝送方向が互いに反対方向となる二重化ループ伝送路に、伝送路を監視および制御するコントロールステーションと、データ伝送を行なう複数のステーションと、障害発生時にその障害発生箇所を除去して伝送路を再構成するループバック再構成手段と、間欠的障害発生を検出する間欠的障害検出手段と備えたループネットワーク制御装置において、上記間欠的障害検出手段は、ループバック再構成の処理時間を計測し、この計測時間が予め定めた設定値を超えたとき間欠的障害と判定する第一判定手段を有し、上記ループバック再構成手段は、上記第一判定手段が間欠的障害を検出したとき作動して間欠的障害箇所を切り離して伝送路を再構成する間欠的障害用ループバック再構成手段を有することを特徴とする。
【0008】
本発明によるループネットワーク制御装置は、ループバック再構成の処理時間を計測し、この計測時間が予め定めた設定値を超えたとき間欠的障害と判定する第一判定手段と、この第一判定手段が間欠的障害を検出したとき作動して間欠的障害箇所を切り離して伝送路を再構成する間欠的障害用ループバック再構成手段を設けたため、固定的障害と間欠的障害とを区別して検出することができ、しかも従来のように伝送路におけるポーリングフレームの占有率の決定におけるチューニングを行なうことなく、比較的に簡単に伝送路上の間欠的障害を確実に検出することができる。
【0009】
また請求項2および請求項3に記載した本発明は上記目的を達成するために、請求項1記載のものにおいて、上記間欠的障害検出手段は、ある一定時間内のループバック再構成回数をカウントし、このカウント値が予め定めた設定値を超えたとき間欠的障害と判定する第二判定手段、あるいは上記伝送路のエラー積算が予め定めた設定値を超えたとき間欠的障害と判定する第三判定手段を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2および請求項3に記載した本発明によるループネットワーク制御装置は、上述した場合と同様に固定的障害と間欠的障害とを区別して検出することができ、従来のように伝送路におけるポーリングフレームの占有率の決定におけるチューニングを行なうことなく、比較的に簡単に伝送路上の間欠的障害を確実に検出することができ、しかもデータフレームエラー、アボートエラー、送信タイムアウトエラーおよび同期はずれ等の伝送路エラーを区別して検出することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2は、本発明の一実施の形態によるループネットワーク制御装置の要部、つまりCSTでの固定的障害発生検出手段の動作手順を示すフローチャートである。
二重化ループ伝送路については、従来と同様に図3のように構成されているとする。ステップS10でCST1aは、図3中のST1e〜ST1f間の伝送路11,12の両系に固定的障害が発生した場合、伝送路11,12の信号が一巡しないために障害が発生したことを検出する。次にステップS11では、CST1aは各ST1b〜ST1fに障害探索指令を送出し、各ST1b〜ST1fに障害箇所を調査させる。このときST1eでは伝送路12からの信号が途絶え、また同様にST1fでは伝送路11からの信号が途絶えていることから自らのSTの上流側に障害が発生していることを検出し、ST1eおよびST1fは、それぞれ障害情報をCST1aに送信するため、CST1aはST1eに対して伝送路11から伝送路12に折り返すように、またST1fに対して伝送路12から伝送路11に折り返すようにそれぞれ指令を与える。
【0012】
続くステップS12では、伝送路11,12を図4に示すように障害発生箇所を除いてループバック再構成を行なう。その後、ステップS13では障害箇所が切り離されたループバック再構成によってデータ伝送を再開する。このような固定的障害発生検出手段は、伝送路11,12における断線やSTの電源断などの固定的な障害が発生した場合、固定的障害の発生箇所を特定すると共に同部を切り離す上で有効である。
【0013】
しかし、ケーブルの接触不良やノイズ、信号のレベル低下などによる間欠的障害が発生した場合、ループバック再構成不可や伝送路11,12の障害あるいは回復が繰り返されてしまう。このため、図2に示したルート3のようにループバック再構成が完了しなかったり、もしくはルート4のようにループバック再構成が完了してもデータ伝送を行なう前に再び再構成を行なってしまいデータ伝送が不能となったり、あるいはルート5のようにループバック再構成が頻発、いわゆるハンチングが発生するためにデータ伝送が低品質でしか行なえない場合が発生してしまう。これらの間欠的障害は、上述した固定的障害と区別して検出してそれに応じたループバック再構成を行なう必要がある。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態によるループネットワーク制御装置の動作手順を示すフローチャートである。
ここでループネットワーク制御装置は、ステップS1〜S4として示す間欠的障害検出手段と、この間欠的障害検出手段による間欠的障害の検出があった場合に作動するステップS5〜S6として示す間欠的障害用ループバック再構成手段とから成る。前者の間欠的障害検出手段は、第一判定手段と、第二判定手段および第三判定手段から成り一定間隔で動作する周期タイマ処理を行ない、この周期タイマ処理によってループバック再構成の状況および伝送路の状態を監視し、間欠的障害を検出した場合に最適な間欠的障害用ループバック再構成を行なうようにしている。
【0015】
ステップS1は、図2に示したルート3を回避する間欠的障害検出手段としての第一判定手段の動作を示している。図2に示したステップS10にて障害を検出したCSTの第一判定手段は、ループバック確立監視中を示すフラグをセットし、さらにループバック確立を監視するためのタイマAをセットし、その後、ステップS12でループバック完了時にこのフラグのクリアおよびタイマAのリセットを行なうようにしている。この第一判定手段は、ステップS1でフラグがセットされていることと、タイマAがタイムアウトしていることを検出した場合、タイマAによる所定の時間内にループバック再構成が未完了であることからステップS4で間欠的障害と判断する。
【0016】
ステップS2は、図2に示したルート4およびルート5を回避する間欠的障害検出手段としての第二判定手段の動作を示している。図2に示したステップS31にて障害を検出したCSTの第二判定手段は、図1に示したステップS2で、ループバック再構成の回数をカウンタテーブルに積算し、ある時定数を持ったタイマBの時間内に所定の閾値を超えた回数のループバック再構成が行なわれたか否かを判定し、判定の結果、この閾値を超えた場合にステップS4で間欠的障害と判断する。
【0017】
上述した第一判定手段におけるタイマAの設定時間、第二判定手段におけるタイマBの設定時間およびループバック再構成回数の閾値は、当該ループネットワーク制御装置において、データ伝送がどの程度損失した場合に影響がでるか加味した上で適正な値を算出することが必要となる。また、伝送路の保守作業など人手による伝送路障害を誤って検出することがないようにする必要がある。
【0018】
ステップS3は、データ伝送が低品質となるような伝送路の障害発生時に障害箇所を切り離すため、伝送路のエラー積算を監視する間欠的障害検出手段としての第三判定手段の動作を示している。図2に示したステップS31にて障害を検出したCSTの第三判定手段は、図1に示したステップS3で、タイマCにおける所定時間内に伝送路のエラー積算値が一定の閾値を超えたか否かを判定し、判定の結果、エラー積算値が一定の閾値を超えたことを検出した場合、ステップS4で間欠的障害と判断する。ここで説明している伝送路のエラー積算とは、伝送路の種別によるが一般的にデータフレームエラー、アボートエラー、送信タイムアウトエラーおよび同期はずれなどであり、既存の構成から信号を得ることができる。また、各エラー積算の閾値は、各々伝送路の種別によって積算される度合いが異なるため、それぞれ最適な値を算出することが必要となる。
【0019】
これら第一判定手段、第二判定手段および第三判定手段の少なくとも一つから成る間欠的障害検出手段により、間欠的障害を確実に検出することが可能となる。次に、間欠的障害検出手段によってステップS4で間欠的障害と判断した後、障害箇所を切り離して再構成を行なう間欠的障害用ループバック再構成手段の処理動作について説明する。
【0020】
図1に示したステップS5では従来技術と異なり、ループバック再構成の端局決定をCSTの判断のみで行なう必要がある。これは、周知の技術として知られるループバックを1台ずつ拡張していく方法により実現することができる。先ず、図3に示したCST1aは、ST1bに対してループバック端局となるよう指令を送信し、CST1aとST1bのみでループバック再構成をとる、いわゆる指定ループバック再構成を行なう。このときCST1aは、固定的障害時のループバック再構成のように短時間で正常確認を行なうのではなく、データ伝送が可能な品質と判断できる時間内に、ループバック再構成が解けないことおよび伝送路のエラー積算がカウントされないことで現在のループバック再構成が正常であることを確認する必要がある。
【0021】
次に、逆側のST1fを追加した構成でループバック再構成をとり、上述の場合と同様に正常確認を行なう。上述のようにSTを一台ずつ追加した構成でループバック構成を拡張させ、正常と判断される最大のループバック再構成を最終形態とし、ステップS6に示すデータ伝送を開始する。
【0022】
ステップS4で間欠障害と判断した後の障害箇所切り離しの他の処理として、さらに高速にループバック構成可能な周知の技術として知られる二分割ループバック再構成を用いることが考えられる。
先ず、図3に示したCST1aは、図中左側ループに対してループ構成が二分割される位置、つまりST1dに対して指定ループバック再構成を行ない、先の場合と同様にデータ伝送が可能な品質と判断できる時間、正常確認を行なう。図4の場合、CST1a〜ST1d間に障害が無いため正常と判断される。次に、図中右側ループに対して二分割した位置、ST1eに対して指定ループバック再構成を行なう。この場合、障害箇所20がループバック構成CST1a〜ST1e内に存在するため、異常であると判断される。
【0023】
次に図中、正常と判断された左側ループに対して二分割拡張した箇所のST1eに対して指定ループバック再構成を行なう。ここでは障害箇所が無いため正常と判断される。次に図中、異常と判断された右側ループに対して二分割縮退した箇所のST1fに対して指定ループバック再構成を行なう。CST1aは右側ループ、左側ループともに最大となるループバック箇所を特定できたため、図4に示す構成の指定ループバック指示を行なう。
【0024】
このように正常確認において正常と判断された場合は、二分割拡張、異常と判断された場合は二分割縮退を繰り返すことにより、先に説明した前者よりも高速にループバック再構成が可能となる。時間的には前者の場合ではMAX台数×正常確認時間、後者の場合ではlog2MAX台数×正常確認時間となる。この説明から分かるように、図1のステップS4で間欠的障害と判定された場合、固定的障害の場合と区別して障害発生箇所を除去した間欠的障害用ループバック再構成手段を作動させればよい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によるループネットワーク制御装置は、従来のように伝送路におけるポーリングフレームの占有率の決定におけるチューニングの問題を伴うことなく、タイマ処理による比較的簡単な構成で固定的酒害と間欠的障害とを区別して検出することができ、その後の障害箇所の切り離しによって安定したデータ伝送を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるループネットワーク制御装置の要部の処理動作を示すフローチャートである。
【図2】従来のループネットワーク制御装置におけるループバック再構成処理を示すフローチャートである。
【図3】一般的なループネットワーク制御装置を示すブロック構成図である。
【図4】図3に示したループネットワーク制御装置の固定障害発生時のループバック再構成を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
1a コントロールステーション
1b〜1f ステーション
11,12 伝送路
20 障害箇所
【発明の属する技術分野】
本発明は、二重化ループ伝送路を有する通信システムにおけるループネットワーク制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来における二重化ループ伝送システムは、図3に示すように伝送路11,12を伝送方向が互いに反対方向になるように構成し、この伝送路11,12中に、データ伝送および二重化ループの状態を監視管理する少なくとも一台のコントロールステーション(以下、CSTと称す)1aと、データ伝送を行なうステーション(以下、STと称す)1b〜1fとを有して構成している。
【0003】
このような伝送路11,12において、図4に示すようにST1e〜ST1f間に障害箇所20が発生したとすると、CST1aは、伝送路11,12の信号が一巡しないため両伝送路11,12の何れかで障害が発生したかを検出し、各ST1b〜ST1fに障害探索指令を送出し、これを受けた各ST1b〜ST1fは障害箇所20を調査する。このときST1eには伝送路12からの信号が途絶され、またST1fには伝送路11からの信号が途絶されていることから、ST1eとST1f間で障害箇所20が発生していることが検出される。次にST1e,ST1fは障害情報をCST1aに送信し、これを受けたCST1aはST1eに対し伝送路11を伝送路12に折り返すように、またST1fに対し伝送路12を伝送路11に折り返すようにそれぞれ指令する。この結果、伝送路11,12は図4に示すように再構成され、障害が発生した箇所を回避することになる。このような伝送路の再構成は一般にループバック再構成と呼ばれ、特開昭58−175335号公報などに記載されている。
【0004】
しかし、このループバック再構成は伝送路の断線やSTの電源断など固定的な障害発生時に、異常を検出して障害箇所20を切り離すことにより伝送路を再構成するものであり、ケーブルの接触不良やノイズ、信号のレベル低下などによる間欠的障害の発生に対しては、ループバック再構成が完成しなかったり、伝送路の障害および回復が繰り返されることになる。この間欠的障害が発生した場合の解決策として、特開2001−94584号公報に記載のループネットワーク制御装置が知られ、このループネットワーク制御装置では、伝送路上の各STで伝送路上流から受信するフレームの異常あるいは正常を常時監視し、障害情報と障害の発生回数を記憶しておき、CSTは一定周期で伝送路上にポーリングフレームを送信し、ポーリングフレームが伝送路上を一巡しない割合が予め定めた値を下回ることにより間欠的障害を検出する。間欠的障害を検出したCSTは伝送路上の全STの障害情報を収集し、障害を検出している最上流のSTを割り出し、それが障害直下のものであると判断する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のループネットワーク制御装置は、間欠的障害を確実に検出するには伝送路におけるポーリングフレームの占有率を高くする必要があるが、これは情報伝達性能低下の要因となり、また逆に情報伝達性能を低下させないために伝送路におけるポーリングフレームの占有率を低くすることは間欠的障害を検出する確率を低下させる要因となる。このように伝送路におけるポーリングフレームの占有率の決定において、情報伝達性能と間欠的障害の検出確率にはトレードオフの関係が発生し、チューニングが容易でない。
【0006】
本発明の目的は、比較的に簡単に伝送路上の間欠的障害を確実に検出することができるようにしたループネットワーク制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、伝送方向が互いに反対方向となる二重化ループ伝送路に、伝送路を監視および制御するコントロールステーションと、データ伝送を行なう複数のステーションと、障害発生時にその障害発生箇所を除去して伝送路を再構成するループバック再構成手段と、間欠的障害発生を検出する間欠的障害検出手段と備えたループネットワーク制御装置において、上記間欠的障害検出手段は、ループバック再構成の処理時間を計測し、この計測時間が予め定めた設定値を超えたとき間欠的障害と判定する第一判定手段を有し、上記ループバック再構成手段は、上記第一判定手段が間欠的障害を検出したとき作動して間欠的障害箇所を切り離して伝送路を再構成する間欠的障害用ループバック再構成手段を有することを特徴とする。
【0008】
本発明によるループネットワーク制御装置は、ループバック再構成の処理時間を計測し、この計測時間が予め定めた設定値を超えたとき間欠的障害と判定する第一判定手段と、この第一判定手段が間欠的障害を検出したとき作動して間欠的障害箇所を切り離して伝送路を再構成する間欠的障害用ループバック再構成手段を設けたため、固定的障害と間欠的障害とを区別して検出することができ、しかも従来のように伝送路におけるポーリングフレームの占有率の決定におけるチューニングを行なうことなく、比較的に簡単に伝送路上の間欠的障害を確実に検出することができる。
【0009】
また請求項2および請求項3に記載した本発明は上記目的を達成するために、請求項1記載のものにおいて、上記間欠的障害検出手段は、ある一定時間内のループバック再構成回数をカウントし、このカウント値が予め定めた設定値を超えたとき間欠的障害と判定する第二判定手段、あるいは上記伝送路のエラー積算が予め定めた設定値を超えたとき間欠的障害と判定する第三判定手段を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2および請求項3に記載した本発明によるループネットワーク制御装置は、上述した場合と同様に固定的障害と間欠的障害とを区別して検出することができ、従来のように伝送路におけるポーリングフレームの占有率の決定におけるチューニングを行なうことなく、比較的に簡単に伝送路上の間欠的障害を確実に検出することができ、しかもデータフレームエラー、アボートエラー、送信タイムアウトエラーおよび同期はずれ等の伝送路エラーを区別して検出することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2は、本発明の一実施の形態によるループネットワーク制御装置の要部、つまりCSTでの固定的障害発生検出手段の動作手順を示すフローチャートである。
二重化ループ伝送路については、従来と同様に図3のように構成されているとする。ステップS10でCST1aは、図3中のST1e〜ST1f間の伝送路11,12の両系に固定的障害が発生した場合、伝送路11,12の信号が一巡しないために障害が発生したことを検出する。次にステップS11では、CST1aは各ST1b〜ST1fに障害探索指令を送出し、各ST1b〜ST1fに障害箇所を調査させる。このときST1eでは伝送路12からの信号が途絶え、また同様にST1fでは伝送路11からの信号が途絶えていることから自らのSTの上流側に障害が発生していることを検出し、ST1eおよびST1fは、それぞれ障害情報をCST1aに送信するため、CST1aはST1eに対して伝送路11から伝送路12に折り返すように、またST1fに対して伝送路12から伝送路11に折り返すようにそれぞれ指令を与える。
【0012】
続くステップS12では、伝送路11,12を図4に示すように障害発生箇所を除いてループバック再構成を行なう。その後、ステップS13では障害箇所が切り離されたループバック再構成によってデータ伝送を再開する。このような固定的障害発生検出手段は、伝送路11,12における断線やSTの電源断などの固定的な障害が発生した場合、固定的障害の発生箇所を特定すると共に同部を切り離す上で有効である。
【0013】
しかし、ケーブルの接触不良やノイズ、信号のレベル低下などによる間欠的障害が発生した場合、ループバック再構成不可や伝送路11,12の障害あるいは回復が繰り返されてしまう。このため、図2に示したルート3のようにループバック再構成が完了しなかったり、もしくはルート4のようにループバック再構成が完了してもデータ伝送を行なう前に再び再構成を行なってしまいデータ伝送が不能となったり、あるいはルート5のようにループバック再構成が頻発、いわゆるハンチングが発生するためにデータ伝送が低品質でしか行なえない場合が発生してしまう。これらの間欠的障害は、上述した固定的障害と区別して検出してそれに応じたループバック再構成を行なう必要がある。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態によるループネットワーク制御装置の動作手順を示すフローチャートである。
ここでループネットワーク制御装置は、ステップS1〜S4として示す間欠的障害検出手段と、この間欠的障害検出手段による間欠的障害の検出があった場合に作動するステップS5〜S6として示す間欠的障害用ループバック再構成手段とから成る。前者の間欠的障害検出手段は、第一判定手段と、第二判定手段および第三判定手段から成り一定間隔で動作する周期タイマ処理を行ない、この周期タイマ処理によってループバック再構成の状況および伝送路の状態を監視し、間欠的障害を検出した場合に最適な間欠的障害用ループバック再構成を行なうようにしている。
【0015】
ステップS1は、図2に示したルート3を回避する間欠的障害検出手段としての第一判定手段の動作を示している。図2に示したステップS10にて障害を検出したCSTの第一判定手段は、ループバック確立監視中を示すフラグをセットし、さらにループバック確立を監視するためのタイマAをセットし、その後、ステップS12でループバック完了時にこのフラグのクリアおよびタイマAのリセットを行なうようにしている。この第一判定手段は、ステップS1でフラグがセットされていることと、タイマAがタイムアウトしていることを検出した場合、タイマAによる所定の時間内にループバック再構成が未完了であることからステップS4で間欠的障害と判断する。
【0016】
ステップS2は、図2に示したルート4およびルート5を回避する間欠的障害検出手段としての第二判定手段の動作を示している。図2に示したステップS31にて障害を検出したCSTの第二判定手段は、図1に示したステップS2で、ループバック再構成の回数をカウンタテーブルに積算し、ある時定数を持ったタイマBの時間内に所定の閾値を超えた回数のループバック再構成が行なわれたか否かを判定し、判定の結果、この閾値を超えた場合にステップS4で間欠的障害と判断する。
【0017】
上述した第一判定手段におけるタイマAの設定時間、第二判定手段におけるタイマBの設定時間およびループバック再構成回数の閾値は、当該ループネットワーク制御装置において、データ伝送がどの程度損失した場合に影響がでるか加味した上で適正な値を算出することが必要となる。また、伝送路の保守作業など人手による伝送路障害を誤って検出することがないようにする必要がある。
【0018】
ステップS3は、データ伝送が低品質となるような伝送路の障害発生時に障害箇所を切り離すため、伝送路のエラー積算を監視する間欠的障害検出手段としての第三判定手段の動作を示している。図2に示したステップS31にて障害を検出したCSTの第三判定手段は、図1に示したステップS3で、タイマCにおける所定時間内に伝送路のエラー積算値が一定の閾値を超えたか否かを判定し、判定の結果、エラー積算値が一定の閾値を超えたことを検出した場合、ステップS4で間欠的障害と判断する。ここで説明している伝送路のエラー積算とは、伝送路の種別によるが一般的にデータフレームエラー、アボートエラー、送信タイムアウトエラーおよび同期はずれなどであり、既存の構成から信号を得ることができる。また、各エラー積算の閾値は、各々伝送路の種別によって積算される度合いが異なるため、それぞれ最適な値を算出することが必要となる。
【0019】
これら第一判定手段、第二判定手段および第三判定手段の少なくとも一つから成る間欠的障害検出手段により、間欠的障害を確実に検出することが可能となる。次に、間欠的障害検出手段によってステップS4で間欠的障害と判断した後、障害箇所を切り離して再構成を行なう間欠的障害用ループバック再構成手段の処理動作について説明する。
【0020】
図1に示したステップS5では従来技術と異なり、ループバック再構成の端局決定をCSTの判断のみで行なう必要がある。これは、周知の技術として知られるループバックを1台ずつ拡張していく方法により実現することができる。先ず、図3に示したCST1aは、ST1bに対してループバック端局となるよう指令を送信し、CST1aとST1bのみでループバック再構成をとる、いわゆる指定ループバック再構成を行なう。このときCST1aは、固定的障害時のループバック再構成のように短時間で正常確認を行なうのではなく、データ伝送が可能な品質と判断できる時間内に、ループバック再構成が解けないことおよび伝送路のエラー積算がカウントされないことで現在のループバック再構成が正常であることを確認する必要がある。
【0021】
次に、逆側のST1fを追加した構成でループバック再構成をとり、上述の場合と同様に正常確認を行なう。上述のようにSTを一台ずつ追加した構成でループバック構成を拡張させ、正常と判断される最大のループバック再構成を最終形態とし、ステップS6に示すデータ伝送を開始する。
【0022】
ステップS4で間欠障害と判断した後の障害箇所切り離しの他の処理として、さらに高速にループバック構成可能な周知の技術として知られる二分割ループバック再構成を用いることが考えられる。
先ず、図3に示したCST1aは、図中左側ループに対してループ構成が二分割される位置、つまりST1dに対して指定ループバック再構成を行ない、先の場合と同様にデータ伝送が可能な品質と判断できる時間、正常確認を行なう。図4の場合、CST1a〜ST1d間に障害が無いため正常と判断される。次に、図中右側ループに対して二分割した位置、ST1eに対して指定ループバック再構成を行なう。この場合、障害箇所20がループバック構成CST1a〜ST1e内に存在するため、異常であると判断される。
【0023】
次に図中、正常と判断された左側ループに対して二分割拡張した箇所のST1eに対して指定ループバック再構成を行なう。ここでは障害箇所が無いため正常と判断される。次に図中、異常と判断された右側ループに対して二分割縮退した箇所のST1fに対して指定ループバック再構成を行なう。CST1aは右側ループ、左側ループともに最大となるループバック箇所を特定できたため、図4に示す構成の指定ループバック指示を行なう。
【0024】
このように正常確認において正常と判断された場合は、二分割拡張、異常と判断された場合は二分割縮退を繰り返すことにより、先に説明した前者よりも高速にループバック再構成が可能となる。時間的には前者の場合ではMAX台数×正常確認時間、後者の場合ではlog2MAX台数×正常確認時間となる。この説明から分かるように、図1のステップS4で間欠的障害と判定された場合、固定的障害の場合と区別して障害発生箇所を除去した間欠的障害用ループバック再構成手段を作動させればよい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によるループネットワーク制御装置は、従来のように伝送路におけるポーリングフレームの占有率の決定におけるチューニングの問題を伴うことなく、タイマ処理による比較的簡単な構成で固定的酒害と間欠的障害とを区別して検出することができ、その後の障害箇所の切り離しによって安定したデータ伝送を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるループネットワーク制御装置の要部の処理動作を示すフローチャートである。
【図2】従来のループネットワーク制御装置におけるループバック再構成処理を示すフローチャートである。
【図3】一般的なループネットワーク制御装置を示すブロック構成図である。
【図4】図3に示したループネットワーク制御装置の固定障害発生時のループバック再構成を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
1a コントロールステーション
1b〜1f ステーション
11,12 伝送路
20 障害箇所
Claims (3)
- 伝送方向が互いに反対方向となる二重化ループ伝送路に、伝送路を監視および制御するコントロールステーションと、データ伝送を行なう複数のステーションと、障害発生時にその障害発生箇所を除去して伝送路を再構成するループバック再構成手段と、間欠的障害発生を検出する間欠的障害検出手段と備えたループネットワーク制御装置において、上記間欠的障害検出手段は、ループバック再構成の処理時間を計測し、この計測時間が予め定めた設定値を超えたとき間欠的障害と判定する第一判定手段を有し、上記ループバック再構成手段は、上記第一判定手段が間欠的障害を検出したとき作動して間欠的障害箇所を切り離して伝送路を再構成する間欠的障害用ループバック再構成手段を有することを特徴とするループネットワーク制御装置。
- 請求項1記載のものにおいて、上記間欠的障害検出手段は、ある一定時間内のループバック再構成回数をカウントし、このカウント値が予め定めた設定値を超えたとき間欠的障害と判定する第二判定手段を有することを特徴とするループネットワーク制御装置。
- 請求項1記載のものにおいて、上記間欠的障害検出手段は、上記伝送路のエラー積算が予め定めた設定値を超えたとき間欠的障害と判定する第三判定手段を有することを特徴とするループネットワーク制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2002182533A JP2004032147A (ja) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | ループネットワーク制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002182533A JP2004032147A (ja) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | ループネットワーク制御装置 |
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JP2004032147A true JP2004032147A (ja) | 2004-01-29 |
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ID=31179006
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JP (1) | JP2004032147A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101997723A (zh) * | 2010-11-18 | 2011-03-30 | 中兴通讯股份有限公司 | 一种业务切换方法及装置 |
-
2002
- 2002-06-24 JP JP2002182533A patent/JP2004032147A/ja active Pending
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