JP2004030711A - レコード洗浄具 - Google Patents

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Akira Hasegawa
長谷川 昭
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Abstract

【課題】本発明の課題は、濡れによるレーベル部分の損傷を防止でき、且つレーベル部分の水濡れを気にせずにレコードを洗浄できるレコード洗浄具を提供することである。
【解決手段】レコード20の中央部分に形成されたレーベル部分21を覆うレコード洗浄具1であって、レコード洗浄具はレーベル部分21をレコードの両側から覆う一組のカバー部材3、5と、カバー部材とレコードとの間をシールするシール材7、8と、雄ねじ部材9と、雄ねじ部材に螺合する雌ねじ部材11とを備え、カバー部材は外周に沿ってシール材を装着しており、且つ中央にレコードの中央孔25と一致する貫通孔13、15を備え、レコードの中央孔とカバー部材の貫通孔とを一致させた位置でレコードの中央孔とカバー部材とに雄ねじ部材を挿通して雌ねじ部材を螺合することにより一組のカバー部材でレコードを狭着することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レコード盤の洗浄に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、音楽を記録する媒体としてコンパクトディスク(CD)やミニディスク(MD)等が一般的になってきている。これらの記録媒体はデジタル方式であるため、音が劣化し難く、また音質も良好である。一方、アナログ方式であるLPレコードは、音質がデジタル方式に比べて若干劣っているが、その独特の音感を求めて愛好者は多い。
【0003】
LPレコードは表面にゴミ等が付いていれば、それが音になって出てしまうので、定期的なクリーニングが必要であった。クリーニングの方法としては、木綿の布などに中性洗剤を拭きつけ、表面の溝に沿って擦るようにふき取っていた。
【0004】
しかし、上記の方法でも取れない頑固なカビやこびりついた汚れは、中性洗剤を水で希釈して、それを雑巾につけて同じように擦り取り、水道の流水で丸洗いした後、乾いた綺麗な布、もしくは大きなガーゼでふき取るように擦り取っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法ではレコードの中央部分であるレーベル部分が水に濡れてしまい、レーベル部分のフィルムが剥がれたり、表面が変色したりするなどの損傷が生じるため、レーベル部分に水がかからないように、慎重に洗浄する必要があった。
【0006】
本発明の課題は、水濡れによるレーベル部分の損傷を防止でき、且つレーベル部分の水濡れを気にせずにレコードを洗浄できるレコード洗浄具を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、レコードの中央部分に形成されたレーベル部分を覆うレコード洗浄具であって、レコード洗浄具はレーベル部分をレコードの両側から覆う一組のカバー部材と、カバー部材とレコードとの間をシールするシール材と、雄ねじ部材と、雄ねじ部材に螺合する雌ねじ部材とを備え、カバー部材は外周に沿ってシール材を装着しており、且つ中央にレコードの中央孔と一致する貫通孔を備え、レコードの中央孔とカバー部材の貫通孔とを一致させた位置でレコードの中央孔とカバー部材とに雄ねじ部材を挿通して雌ねじ部材を螺合することにより一組のカバー部材でレコードを狭着することを特徴とする。
【0008】
この請求項1に記載の発明では、レコード洗浄具をレコードに狭着する際には、カバー部材の外周に沿ってシール材を装着する。そして、レコードの両側からレコードの中央孔とカバー部材の貫通孔とを一致させた位置にくるように、カバー部材を配置する。レコードの中央孔とカバー部材の貫通孔とに雄ねじ部材を挿通して雌ねじ部材と螺合することにより一組のカバー部材でレコードを狭着する。
【0009】
レコードのレーベル部分の表面がカバー部材で覆われ、さらにカバー部材とレコード表面との間がシール材でシールされるので、レコードを洗浄する際にレーベル部分に水が浸入しないので、水濡れによる損傷を防止でき、レーベル部分の水濡れを気にせずにレコードを洗浄できる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、雄ねじ部材又は雌ねじ部材の少なくとも一方には、把持用の取っ手を設けたことを特徴とする。
【0011】
この請求項2に記載の発明では、請求項1記載の発明と同様の作用効果を奏するとともに、雄ねじ部材又は雌ねじ部材には、把持用の取っ手を設けたので、レコードを洗浄する際に、取り扱いが容易である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
【0013】
図1は本発明に係るレコード洗浄具を概略的に示した分解斜視図、図2は図1のレコード洗浄具をレコードに装着したときを示した断面図、図3は図1のレコード洗浄具をレコードに装着したときを示した斜視図、図4は図3の雄ねじ部材の変形例を示す斜視図である。
【0014】
レコード洗浄具1は、レコード20の表面を両側から挟着することで、レコード20の表面を洗浄する際、レコード20のレーベル部分21への水の浸入を防止するものであり、レーベル部分21を両側から覆う一組のカバー部材3、5と、シール材7、8と、雄ねじ部材(固定ネジ)9と、雌ねじ部材(固定ナット)11とを備えている。
【0015】
カバー部材3、5は、円板状の透明のアクリル板であり、中央部分にネジの貫通孔13、15が設けられており、またカバー部材3、5の外周に沿って溝部27、29が設けられている。尚、カバー部材3、5の直径はレコード20のレーベル部分21の直径より大きく、且つ録音部23にかからない大きさに形成されている。
【0016】
シール材7、8は、弾性を有する材料、例えば二トリルゴムにより形成されており、カバー部材3、5の外周に形成された溝部27、29に装着される。シール材7、8は、レコード20の洗浄時に、カバー部材3、5とレコード20の表面との隙間部分を密閉してレコード20の中央のレーベル部分21に水が浸入するのを防止する。
【0017】
尚、シール材7、8はカバー部材3、5の溝部27、29に装着した際、カバー部材3、5の表面から約0.5mm盛り上がるようにしてシール効果を高めている。
【0018】
固定ネジ9及び固定ナット11は、レコード20の両側からカバー部材3、5を挟んだ状態で、カバー部材3、5をレコード20に固定するものであり、固定ネジ9はネジ部10を備えており、固定ナット11は固定ネジ9側のネジ部10が螺合するネジ孔12が設けられている。
【0019】
尚、固定ネジ9又は固定ナット11の少なくとも一方に、把持用の取っ手部31を設けるようにしても良い。取っ手部31を設けることで、レコードを洗浄する際に、取り扱いが容易である。また、取っ手部31に凹凸の滑り止めを設けても良い。
【0020】
パッキン17、19は、弾性材からなり、固定ネジ9と固定ナット11とを螺合する際に、固定ネジ9及び固定ナット11とカバー部材3、5との間に挟んで、ネジを強く締め付けることができるようにしている。
【0021】
尚、パッキン17、19の穴のサイズは、固定ナット11側に装着するパッキン19の穴を、固定ネジ9側のパッキン17の穴よりも大きくして、ネジの締め付けによりパッキン19がネジに食い込んだり、傷がついたりすることを防いでいる。
【0022】
次に、上記した構成に基づき、本実施の形態の作用を説明する。レコード洗浄具1をレコード20に固定するには、カバー部材3、5の外周に沿ってシール材7、8を装着する。固定ネジ9を平行な台の上に載せ、ネジ部分10にパッキン17を入れ、更にその上から一方のカバー部材3の貫通孔13をネジ部分10に挿入する。次いで、レコード20の中央孔25をネジ部分10に挿入し、その上から他方のカバー部材5を挿入する。そして、カバー部材5の上部からネジ部分10に固定ナット11を螺合し、固定ナット11を回して軽く閉める。固定ナット11を持ちながらレコード洗浄具1を上方に持ち上げ、両手で固定ネジ9及び固定ナット11を再度締め付ける。
【0023】
次に、レコードの洗浄について説明する。レコード20を洗浄する際には上述したようにレコード洗浄具1をレコード20に固定した後、洗面台にレコード洗浄具1を装着したレコード20をつけて洗面器にお湯を張り、この中にレコード洗浄具1を固定したレコード20を洗面器の中に入れ、ガーゼやペーパータオル等で表面を洗う。レコード20の両面が洗い終わったら、洗面器からレコード20を取り出し、流水で表面をすすいで汚れを落とす。
【0024】
尚、レコード20にカビ等の頑固な汚れがある場合には、中性洗剤をあらかじめ数滴混ぜておき、レコード洗浄具1を固定したレコード20をこの洗面器に5分から10分程度漬けておいても良い。
【0025】
このように、レコード20のレーベル部分21の表面がカバー部材3、5で覆われ、さらにカバー部材3、5とレコード表面との間がシール材7、8でシールされるので、レコード20を洗浄する際にレーベル部分21に水が浸入しないので、レーベル部分21の水濡れを気にせずにレコード20を洗浄したり、丸洗いしたりできる。
【0026】
次に、レコード洗浄具1をレコード20から取り外す場合、レコード20の表面に付いた水滴をある程度取り除いてから、固定ナット11を回してネジを少し緩め、水平な台に固定ネジ9側を下にして置く。そして、カバー部材3、5を手で押さえながら固定ナット11を開方向に回して固定ナット11を取り外す。その後、パッキン17、19及びカバー部材3、5を夫々レコード20から取り外す。
【0027】
レコード洗浄具1をレコード20から取り外したら、表面に付いている水分を良く拭き取った後、レコード20を所定の乾燥場所に移動させて乾燥させる。また、レコード洗浄具1も同様に水分を拭き取った後、乾燥させてから収納する。尚、カバー部材3、5に装着したシール材7、8は、長期間使用しない場合は、カバー部材3、5の溝部27、29から外しておく方が望ましい。
【0028】
本発明は、上述のような実施例に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形が可能である。例えば、本実施の形態ではレコード洗浄具1をLPレコードに装着する場合について説明したが、これに限定されずEPレコードに装着しても良い。
【0029】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明では、レコードのレーベル部分の表面がカバー部材で覆われ、さらにカバー部材とレコード表面との間がシール材でシールされるので、レコードを洗浄する際にレーベル部分に水が浸入しないので、水濡れによるレーベル部分の損傷を防止でき、またレーベル部分の水濡れを気にせずにレコードを洗浄できる。
【0030】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、雄ねじ部材又は雌ねじ部材には、把持用の取っ手を設けたので、レコードを洗浄する際に、取り扱い易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレコード洗浄具を概略的に示した分解斜視図である。
【図2】図1のレコード洗浄具をレコードに装着したときを示した断面図である。
【図3】図1のレコード洗浄具をレコードに装着したときを示した斜視図である。
【図4】図3の係合部材の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1      レコード洗浄具
3、5    カバー部材
7、8    シール材
9      雄ねじ部材(固定ネジ)
11     雌ねじ部材(固定ナット)
13、15  貫通孔
20     レコード
21     レーベル部分
25     中央孔

Claims (2)

  1. レコードの中央部分に形成されたレーベル部分を覆うレコード洗浄具であって、レコード洗浄具はレーベル部分をレコードの両側から覆う一組のカバー部材と、カバー部材とレコードとの間をシールするシール材と、雄ねじ部材と、雄ねじ部材に螺合する雌ねじ部材とを備え、カバー部材は外周に沿ってシール材を装着しており、且つ中央にレコードの中央孔と一致する貫通孔を備え、レコードの中央孔とカバー部材の貫通孔とを一致させた位置でレコードの中央孔とカバー部材とに雄ねじ部材を挿通して雌ねじ部材を螺合することにより一組のカバー部材でレコードを狭着することを特徴とするレコード洗浄具。
  2. 雄ねじ部材又は雌ねじ部材の少なくとも一方には、把持用の取っ手を設けたことを特徴とする請求項1記載のレコード洗浄具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101239831B1 (ko) * 2011-10-07 2013-03-06 김의숙 엘피레코드판 세척장치
IT201900001357A1 (it) * 2019-02-02 2020-08-02 Benedetto Nicola Di Sistema per la pulizia dei dischi in vinile
CN114171064A (zh) * 2021-11-03 2022-03-11 深圳万百万科技有限公司 一种唱片清洗器

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