JP2004029924A - 高圧電源システム、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の高圧電源装置で共有している一定電圧の高圧を、各高圧出力の制御タイミングに関係なく安定化することのできる高圧電源装置、高圧電源システムおよびこの高圧電源システムを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】図示の高圧電源装置は、他の同様の構成の高圧電源装置と高圧入力、DC−1kvを共有している。この高圧電源装置は、制御信号にもとづいて所要の高圧出力が得られるようにフィードバック制御されている。そして、前記制御信号による高圧電源装置の立ち上げの際、制御信号は、遅延手段2により変化が遅らされる。このため、高圧電源装置の立ち上げによる前記高圧入力の変動が小さくなり、他の動作中の高圧電源装置への影響が少なくなる。よって、画像形成装置に用いた場合、画像のすじ,ピッチむらが改善できる。
【選択図】 図2
【解決手段】図示の高圧電源装置は、他の同様の構成の高圧電源装置と高圧入力、DC−1kvを共有している。この高圧電源装置は、制御信号にもとづいて所要の高圧出力が得られるようにフィードバック制御されている。そして、前記制御信号による高圧電源装置の立ち上げの際、制御信号は、遅延手段2により変化が遅らされる。このため、高圧電源装置の立ち上げによる前記高圧入力の変動が小さくなり、他の動作中の高圧電源装置への影響が少なくなる。よって、画像形成装置に用いた場合、画像のすじ,ピッチむらが改善できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機,プリンタなどの画像形成装置における高圧負荷装置に対して高電圧を供給するのに好適な高圧電源システムに関し、特に出力の安定化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機やプリンタなどの画像形成装置は、複数の高圧電源装置(高圧発生装置ともいう)を備えている。画像形成時に所定の高電圧を出力するための制御は、出力がある目標値になるようにフィードバック制御を行う構成が採られている。しかし、複数の独立した高圧電源装置であるがゆえに、装置の小型化が難しくなっている。
【0003】
そこで、所定の範囲で出力する高圧電源装置を何ユニットか分別・選択して、複数の高圧電源装置の入力部に同一の高圧を共有する構成が採られてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
高圧電源装置の入力部に入力する高圧を独自に持っている場合には、他の高圧電源装置の制御タイミングは問題ではなかった。しかしながら、高圧電源装置の入力部に同一の高圧を共有しているために、第1の高圧出力中に、第2の高圧をONし、出力を制御しようとした瞬間に、前述の入力している高圧が、数10V振れ、第1の高圧出力値に変動が起こり、画像形成中の画像に所定位置にすじ(むら)が発生するという問題が起きた。
【0005】
所定電圧に制御している高圧出力は、図5に示すようなΔ5V以上の電圧差に対しては敏感に反応するので、Δ5V未満とするように精度高く制御が行わなければならない。
【0006】
以上から、同一の高圧を入力部に入力する高圧電源装置が多いほど、いずれかの電源装置の高圧出力値を変化させるタイミングで他の高圧出力に対してリップルが重畳し、コピー画像を悪化させてしまうという問題が発生する。しかしながら、従来のように各高圧電源装置の入力部それぞれに高圧を持ち、これで別々に、高圧出力を制御する構成は、高圧の発生回路が高圧電源装置の分必要になるので、大幅なコストアップが避けられない。
【0007】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、複数の高圧電源装置で共有している一定電圧の高圧を、各高圧出力の制御タイミングに関係なく安定化することのできる高圧電源システムおよびこの高圧電源システムを用いた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、高圧電源システムを次の(1)ないし、(2)のとおりに構成し、画像形成装置を次の(3)のとおりに構成する。
【0009】
(1)共通の一定電圧の高圧を入力する高圧電源装置を複数個備え、前記複数の高圧電源装置はそれぞれ独立したタイミングで高圧を出力するように、各高圧電源装置の制御信号が制御される高圧電源システムにおいて、
高圧出力に比例した低電圧に高圧出力を分圧する分圧手段と、外部から入力した高圧出力の制御信号により当該高圧電源装置を立ち上げる際に、前記制御信号の変化を遅らす遅延手段と、前記遅延手段の出力電圧値と前記分圧手段の出力電圧値とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果を交流に変換する変換手段と、前記変換手段の出力側である低圧側と当該高圧電源装置の高圧側を分離する分離手段と、前記分離手段からの交流信号を整流・平滑する整流・平滑手段と、前記整流・平滑手段からの電圧に基づいて、供給された一定電圧の高圧をオン/オフすることにより、所要の高圧出力を得るための高圧スイッチング手段と、を複数の高圧電源装置それぞれに備えた高圧電源システム。
【0010】
(2)前記(1)記載の高圧電源システムにおいて、
前記遅延手段は、抵抗とトランジスタで構成した高圧電源システム。
【0011】
(3)前記(2)記載の高圧電源システムの各高圧電源装置により各種高圧負荷に高電圧を供給する画像形成装置。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を高圧電源システムの実施例により詳しく説明する。
【0013】
【実施例】
図1は、実施例である“高圧電源システム”の概略構成を示すブロック図である。本実施例システムは、図示のように、DC−1kVを複数の高圧電源装置で共有するシステムである。この共有する高圧(−1kV)を制御信号1で制御する高圧電源装置A、制御信号2で制御する電源装置B、制御信号3で制御する電源装置Cに接続している。図1では、3個の高圧電源装置としたが、本発明では2個以上を対象としている。また、共有する高圧電圧値例を負電圧(−1kV)としたが、正電圧(例えば+1kV)の場合も同様の構成で効果が得られる。制御信号は、0Vから12VのDC電圧で、これら複数の高圧電源装置の外部から入力し、制御する構成が採られている。また、各高圧電源装置A,B,Cは、図示に示すように、使用するクロックCLK(周波数1kHz・duty50%の矩形波)も、共通の信号を使用することで、高圧電源システム全体をできるかぎり小型化させている。
【0014】
次に図2により、各高圧電源装置の内部について説明する。なお、図1に示した高圧電源装置A,B,Cは同一の回路で構成されている。
【0015】
図2の高圧電源装置は、共有するDC−1kVから、制御信号(DC0〜12V)に応じた高圧出力(DC0〜−1000V)とするために、フィードバック制御が行われている。
【0016】
高圧出力を、抵抗R6,R7,R8で構成される、高圧出力に比例して低電圧に分圧する分圧手段1に接続することで、0〜12Vの範囲の電圧に変換し、OP AMPの+入力部に入力される。所定の高圧出力に制御するための制御信号は抵抗R10とトランジスタTR3で構成される遅延手段2を介して、OP AMPの−入力部に接続される。このOP AMPは立ち上がり/立ち下がりの応答性を決定するコンデンサC3と電源を安定化させるためのコンデンサC4と接続され、比較手段3を構成している。
【0017】
高圧出力のフィードバックされた電圧が制御信号の電圧値より高い場合には、高圧出力を軽減するように、OP AMPの出力値は電圧が低下する。逆に高圧出力のフィードバックされた電圧が制御信号の電圧値より低い場合には、高圧出力を増大するようにOP AMPの出力値の電圧が上がる。このOP AMPの出力値を抵抗R4,R5とトランジスタTR2で構成されるスイッチ手段4で1kHzの交流電圧に変換し、スイッチ手段4がある低圧側を後述のスイッチング手段7がある高圧側と分離している分離手段5のコンデンサC2を介して、高圧側に接続する。
【0018】
分離手段5から出力された交流電圧をダイオードD2,D3,コンデンサC1,抵抗R1,R2から構成される整流・平滑手段6によりDC化して、高圧スイッチング手段7のトランジスタTR1をオン・オフさせる。なお、ダイオードD1はトランジスタTR1を保護する保護手段8である。
【0019】
以上説明した構成で、高圧出力が所要の値に制御されている。
【0020】
次に、高圧ON時と高圧OFF時の制御信号と高圧出力の関係を図3,図4を参照して説明する。
【0021】
図3は高圧出力ON時(制御電圧が11Vから減少する)の制御信号と高圧出力の変化を示したものである。ここでいう制御信号は、図2のOP AMP入力部、抵抗R9の電圧を示す。図6に示す従来例の場合、OP AMPの入力部に制御信号を遅延する遅延手段2を有していないので、約15msから20ms程度で目標の制御電圧まで変化し、それに伴い高圧出力も目標の電圧値に達している。本実施例の構成の場合、OP AMPの入力部に制御信号をソフトスタート動作させる遅延手段2を有しているので、約40msで所要の制御電圧,高圧出力値に到達する。なお、遅延手段2で遅延させる時間は、共有している入力高圧の変動がΔ5V未満となるように時間を設定する。この遅延手段2により、図5に示すように、従来例より出力変動の波形が改善され、高圧ON時のリップルが大幅に軽減された。
【0022】
図4は、高圧OFF時の制御信号と高圧出力の変化を示したものである。高圧OFFの時(制御電圧が0Vから増加する)には、遅延手段2によりソフトスタート動作にはならないので、従来例,本実施例の制御信号、高圧出力の変化に差は殆どない。したがって、高圧ON時のみ、高圧出力変動が抑えられることになる。
【0023】
以上説明したように、本実施例によれば、各高圧電源装置の高圧出力を制御する制御信号を遅延しソフトスタートさせることで、複数の高圧電源装置で共有している一定電圧の高圧を、各高圧出力の制御タイミングに関係なく安定化することができる。これにより、各高圧出力も制御電圧通りに安定に制御され、画像形成装置の画像のすじ,ピッチむらを改善し、画像品質の向上を実現できる。
【0024】
なお、制御信号自体をソフトスタート制御する手法も考えられるが、高圧電源装置が多いほど制御信号の制御が複雑になり、回路規模が増大する。それと比較すると本実施例は非常に簡易的に実現できる手法である。前記制御信号を遅延(積分ともいえる)させる遅延手段の特徴は、高圧ON時の瞬間的な変動は抑制できるが、高圧オフ時の高圧制御には殆ど影響しないので、高圧出力の早い立ち下げを実現できる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の高圧電源装置で共有している一定電圧の高圧を、各高圧出力の制御タイミングに関係なく安定化することができる。これにより、各高圧出力も制御電圧通りに安定に制御され、たとえば、画像形成装置の場合、画像のすじ,ピッチむらを改善し、画像品質の向上を実現できる。また、本発明は大幅なコストアップせずに実現でき、かつ各高圧電源装置ごとに遅延時間を設定するのも簡単に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の概略構成を示すブロック図
【図2】各高圧電源装置の回路構成を示す図
【図3】高圧出力ON時の制御信号と高圧出力の変化を示す図
【図4】高圧出力OFF時の制御信号と高圧出力の変化を示す図
【図5】複数の高圧出力を制御するシステムで発生する高圧出力変動を示す図
【図6】従来の高圧電源装置の回路構成を示す図
【符号の説明】
1 高圧出力に比例して低電圧に分圧する分圧手段
2 遅延手段
3 比較手段
4 スイッチ手段
7 高圧スイッチング手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機,プリンタなどの画像形成装置における高圧負荷装置に対して高電圧を供給するのに好適な高圧電源システムに関し、特に出力の安定化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機やプリンタなどの画像形成装置は、複数の高圧電源装置(高圧発生装置ともいう)を備えている。画像形成時に所定の高電圧を出力するための制御は、出力がある目標値になるようにフィードバック制御を行う構成が採られている。しかし、複数の独立した高圧電源装置であるがゆえに、装置の小型化が難しくなっている。
【0003】
そこで、所定の範囲で出力する高圧電源装置を何ユニットか分別・選択して、複数の高圧電源装置の入力部に同一の高圧を共有する構成が採られてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
高圧電源装置の入力部に入力する高圧を独自に持っている場合には、他の高圧電源装置の制御タイミングは問題ではなかった。しかしながら、高圧電源装置の入力部に同一の高圧を共有しているために、第1の高圧出力中に、第2の高圧をONし、出力を制御しようとした瞬間に、前述の入力している高圧が、数10V振れ、第1の高圧出力値に変動が起こり、画像形成中の画像に所定位置にすじ(むら)が発生するという問題が起きた。
【0005】
所定電圧に制御している高圧出力は、図5に示すようなΔ5V以上の電圧差に対しては敏感に反応するので、Δ5V未満とするように精度高く制御が行わなければならない。
【0006】
以上から、同一の高圧を入力部に入力する高圧電源装置が多いほど、いずれかの電源装置の高圧出力値を変化させるタイミングで他の高圧出力に対してリップルが重畳し、コピー画像を悪化させてしまうという問題が発生する。しかしながら、従来のように各高圧電源装置の入力部それぞれに高圧を持ち、これで別々に、高圧出力を制御する構成は、高圧の発生回路が高圧電源装置の分必要になるので、大幅なコストアップが避けられない。
【0007】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、複数の高圧電源装置で共有している一定電圧の高圧を、各高圧出力の制御タイミングに関係なく安定化することのできる高圧電源システムおよびこの高圧電源システムを用いた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、高圧電源システムを次の(1)ないし、(2)のとおりに構成し、画像形成装置を次の(3)のとおりに構成する。
【0009】
(1)共通の一定電圧の高圧を入力する高圧電源装置を複数個備え、前記複数の高圧電源装置はそれぞれ独立したタイミングで高圧を出力するように、各高圧電源装置の制御信号が制御される高圧電源システムにおいて、
高圧出力に比例した低電圧に高圧出力を分圧する分圧手段と、外部から入力した高圧出力の制御信号により当該高圧電源装置を立ち上げる際に、前記制御信号の変化を遅らす遅延手段と、前記遅延手段の出力電圧値と前記分圧手段の出力電圧値とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果を交流に変換する変換手段と、前記変換手段の出力側である低圧側と当該高圧電源装置の高圧側を分離する分離手段と、前記分離手段からの交流信号を整流・平滑する整流・平滑手段と、前記整流・平滑手段からの電圧に基づいて、供給された一定電圧の高圧をオン/オフすることにより、所要の高圧出力を得るための高圧スイッチング手段と、を複数の高圧電源装置それぞれに備えた高圧電源システム。
【0010】
(2)前記(1)記載の高圧電源システムにおいて、
前記遅延手段は、抵抗とトランジスタで構成した高圧電源システム。
【0011】
(3)前記(2)記載の高圧電源システムの各高圧電源装置により各種高圧負荷に高電圧を供給する画像形成装置。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を高圧電源システムの実施例により詳しく説明する。
【0013】
【実施例】
図1は、実施例である“高圧電源システム”の概略構成を示すブロック図である。本実施例システムは、図示のように、DC−1kVを複数の高圧電源装置で共有するシステムである。この共有する高圧(−1kV)を制御信号1で制御する高圧電源装置A、制御信号2で制御する電源装置B、制御信号3で制御する電源装置Cに接続している。図1では、3個の高圧電源装置としたが、本発明では2個以上を対象としている。また、共有する高圧電圧値例を負電圧(−1kV)としたが、正電圧(例えば+1kV)の場合も同様の構成で効果が得られる。制御信号は、0Vから12VのDC電圧で、これら複数の高圧電源装置の外部から入力し、制御する構成が採られている。また、各高圧電源装置A,B,Cは、図示に示すように、使用するクロックCLK(周波数1kHz・duty50%の矩形波)も、共通の信号を使用することで、高圧電源システム全体をできるかぎり小型化させている。
【0014】
次に図2により、各高圧電源装置の内部について説明する。なお、図1に示した高圧電源装置A,B,Cは同一の回路で構成されている。
【0015】
図2の高圧電源装置は、共有するDC−1kVから、制御信号(DC0〜12V)に応じた高圧出力(DC0〜−1000V)とするために、フィードバック制御が行われている。
【0016】
高圧出力を、抵抗R6,R7,R8で構成される、高圧出力に比例して低電圧に分圧する分圧手段1に接続することで、0〜12Vの範囲の電圧に変換し、OP AMPの+入力部に入力される。所定の高圧出力に制御するための制御信号は抵抗R10とトランジスタTR3で構成される遅延手段2を介して、OP AMPの−入力部に接続される。このOP AMPは立ち上がり/立ち下がりの応答性を決定するコンデンサC3と電源を安定化させるためのコンデンサC4と接続され、比較手段3を構成している。
【0017】
高圧出力のフィードバックされた電圧が制御信号の電圧値より高い場合には、高圧出力を軽減するように、OP AMPの出力値は電圧が低下する。逆に高圧出力のフィードバックされた電圧が制御信号の電圧値より低い場合には、高圧出力を増大するようにOP AMPの出力値の電圧が上がる。このOP AMPの出力値を抵抗R4,R5とトランジスタTR2で構成されるスイッチ手段4で1kHzの交流電圧に変換し、スイッチ手段4がある低圧側を後述のスイッチング手段7がある高圧側と分離している分離手段5のコンデンサC2を介して、高圧側に接続する。
【0018】
分離手段5から出力された交流電圧をダイオードD2,D3,コンデンサC1,抵抗R1,R2から構成される整流・平滑手段6によりDC化して、高圧スイッチング手段7のトランジスタTR1をオン・オフさせる。なお、ダイオードD1はトランジスタTR1を保護する保護手段8である。
【0019】
以上説明した構成で、高圧出力が所要の値に制御されている。
【0020】
次に、高圧ON時と高圧OFF時の制御信号と高圧出力の関係を図3,図4を参照して説明する。
【0021】
図3は高圧出力ON時(制御電圧が11Vから減少する)の制御信号と高圧出力の変化を示したものである。ここでいう制御信号は、図2のOP AMP入力部、抵抗R9の電圧を示す。図6に示す従来例の場合、OP AMPの入力部に制御信号を遅延する遅延手段2を有していないので、約15msから20ms程度で目標の制御電圧まで変化し、それに伴い高圧出力も目標の電圧値に達している。本実施例の構成の場合、OP AMPの入力部に制御信号をソフトスタート動作させる遅延手段2を有しているので、約40msで所要の制御電圧,高圧出力値に到達する。なお、遅延手段2で遅延させる時間は、共有している入力高圧の変動がΔ5V未満となるように時間を設定する。この遅延手段2により、図5に示すように、従来例より出力変動の波形が改善され、高圧ON時のリップルが大幅に軽減された。
【0022】
図4は、高圧OFF時の制御信号と高圧出力の変化を示したものである。高圧OFFの時(制御電圧が0Vから増加する)には、遅延手段2によりソフトスタート動作にはならないので、従来例,本実施例の制御信号、高圧出力の変化に差は殆どない。したがって、高圧ON時のみ、高圧出力変動が抑えられることになる。
【0023】
以上説明したように、本実施例によれば、各高圧電源装置の高圧出力を制御する制御信号を遅延しソフトスタートさせることで、複数の高圧電源装置で共有している一定電圧の高圧を、各高圧出力の制御タイミングに関係なく安定化することができる。これにより、各高圧出力も制御電圧通りに安定に制御され、画像形成装置の画像のすじ,ピッチむらを改善し、画像品質の向上を実現できる。
【0024】
なお、制御信号自体をソフトスタート制御する手法も考えられるが、高圧電源装置が多いほど制御信号の制御が複雑になり、回路規模が増大する。それと比較すると本実施例は非常に簡易的に実現できる手法である。前記制御信号を遅延(積分ともいえる)させる遅延手段の特徴は、高圧ON時の瞬間的な変動は抑制できるが、高圧オフ時の高圧制御には殆ど影響しないので、高圧出力の早い立ち下げを実現できる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の高圧電源装置で共有している一定電圧の高圧を、各高圧出力の制御タイミングに関係なく安定化することができる。これにより、各高圧出力も制御電圧通りに安定に制御され、たとえば、画像形成装置の場合、画像のすじ,ピッチむらを改善し、画像品質の向上を実現できる。また、本発明は大幅なコストアップせずに実現でき、かつ各高圧電源装置ごとに遅延時間を設定するのも簡単に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の概略構成を示すブロック図
【図2】各高圧電源装置の回路構成を示す図
【図3】高圧出力ON時の制御信号と高圧出力の変化を示す図
【図4】高圧出力OFF時の制御信号と高圧出力の変化を示す図
【図5】複数の高圧出力を制御するシステムで発生する高圧出力変動を示す図
【図6】従来の高圧電源装置の回路構成を示す図
【符号の説明】
1 高圧出力に比例して低電圧に分圧する分圧手段
2 遅延手段
3 比較手段
4 スイッチ手段
7 高圧スイッチング手段
Claims (3)
- 共通の一定電圧の高圧を入力する高圧電源装置を複数個備え、前記複数の高圧電源装置はそれぞれ独立したタイミングで高圧を出力するように、各高圧電源装置の制御信号で制御される高圧電源システムにおいて、
高圧出力に比例した低電圧に高圧出力を分圧する分圧手段と、外部から入力した高圧出力の制御信号により当該高圧電源装置を立ち上げる際に、前記制御信号の変化を遅らす遅延手段と、前記遅延手段の出力電圧値と前記分圧手段の出力電圧値とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果を交流に変換する変換手段と、前記変換手段の出力側である低圧側と当該高圧電源装置の高圧側を分離する分離手段と、前記分離手段からの交流信号を整流・平滑する整流・平滑手段と、前記整流・平滑手段からの電圧に基づいて、供給された一定電圧の高圧をオン/オフすることにより、所要の高圧出力を得るための高圧スイッチング手段と、を複数の高圧電源装置それぞれに備えたことを特徴とする高圧電源システム。 - 請求項1記載の高圧電源システムにおいて、
前記遅延手段は、抵抗とトランジスタで構成したことを特徴とする高圧電源システム。 - 請求項2記載の高圧電源システムの各高圧電源装置により各種高圧負荷に高電圧を供給することを特徴とする画像形成装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002181505A JP2004029924A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 高圧電源システム、画像形成装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002181505A JP2004029924A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 高圧電源システム、画像形成装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004029924A true JP2004029924A (ja) | 2004-01-29 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002181505A Withdrawn JP2004029924A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 高圧電源システム、画像形成装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050906 |