JP2004029613A - Three-dimensional optical waveguide - Google Patents

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Masakatsu Urairi
浦入 正勝
Shigeru Katayama
片山 茂
Mika Horiike
堀池 美華
Kazuyuki Hirao
平尾 一之
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Nitto Denko Corp
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a three-dimensional optical waveguide for which even a three-dimensionally bent and refracted optical waveguide is easily manufactured in a plastic material with excellent workability. <P>SOLUTION: The three-dimensional optical waveguide is manufactured by forming an inducing structure part in a three-dimensional shape so as to surround a part where the inducing structure is not formed by the irradiation of a laser whose pulse width is ≤10<SP>-12</SP>second in the plastic material. It is preferable that a refractive index difference between the refractive index of the inducing structure part and the refractive index of the part other than the inducing structure part in the plastic material is ≥0.0005. It is suitable that the plastic material has the transmissivity of ≥10% in the visible light wavelength region of 400-800 nm. Either one of the inducing structure part and the part other than the inducing structure part in the plastic material may be selectively removed by etching action from the outside. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチック材料を用いた三次元光導波路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラスチック構造体(部品)の表面や内部を高機能化する要求が高まってきている。このような高機能化の要求に対して、プラスチック構造体自身をポリマーアロイ化又は複合化する材料面での技術対応と、要求に合わせて機能部位を組み込んだり、構造の制御を行ったりする加工面での技術対応との2つの面での取り組みが行われている。例えば、プラスチック構造体の内部(バルク)の高機能化・高性能化では、電気や光の伝導性、光の透過性又は遮断性、水分やガスの透過性又は遮断性、熱・光・応力等の外部刺激に対する応答性又は記憶性などの様々な特性の要求に対応して、材料・加工面の両面から種々の技術的な取り組みがなされている。具体的には、プラスチック構造体の内部に、元のプラスチック内部の構造と異なった構造部位を形成する方法(技術)として、熱を加えることにより相分離(組成変化)、再結晶化(密度や結晶化度の変化)や熱反応を生じさせる方法、圧力や応力を加えることにより分子配向(配向度、光学的・機械的異方性)を促進したり電気的・光学的変化を促進したりする方法、光を照射することにより光反応(電気的化学結合反応)・光架橋(架橋や硬化)・光分解(結合の開裂)などを生じさせる方法が検討されてきている。このような方法(技術)の中で、熱や圧力などは、プラスチック構造体全体に作用させる場合が多く、プラスチック構造体内部における任意の場所(部位)に限定して作用させ、元のプラスチック構造体内部と異なる構造を形成するのは不向きである。一方、光は、本質的に、プラスチック構造体内部の任意の場所への作用させることに適した手段であり、より微細な構造制御による高機能化・高性能化の技術のトレンドに貢献できる可能性がある。
【0003】
一方、レーザー光源に対する技術進歩は著しく、特に、パルスレーザーでは、ナノ秒(10−9秒)のオーダーのパルス幅から、ピコ秒(10−12秒)のオーダーのパルス幅へと超短パルス化が進んでおり、更に最近では、チタン・サファイア結晶などをレーザー媒質とするフェムト秒(10−15秒)のオーダーのパルス幅を有するパルスレーザーなども開発されてきている。パルス幅が10−12秒以下である(例えば、パルス幅がフェムト秒のオーダーである)超短パルスレーザー又はそのシステムは、通常のレーザーが持つ、指向性、空間的・時間的なコヒーレントなどの特徴を有するとともに、パルス幅が極めて狭いことから、同じ平均出力であっても、単位時間・単位空間当たりの電場強度が極めて高いという特徴を有している。そのため、この高い電場強度を利用して、超短パルスレーザーを物質中に照射して新たな構造(誘起構造)を形成させる試みが、無機ガラス材料を主な対象物として行われてきている。
【0004】
また、高分子材料であるアモルファス・プラスチック等は、無機ガラス材料と比較して、ガラス転移温度が低い。これは、無機ガラス材料が共有結合で三次元的に結合してアモルファス構造が形成されているのに対して、高分子材料は、一次元的に共有結合で繋がった高分子鎖が三次元的に絡み合ってアモルファス構造が形成されていることを反映した結果である。従って、無機ガラス材料に対しては、大きな照射エネルギーで照射しないと、誘起構造が形成されないが、高分子材料では、高いエネルギーの照射は材料の劣化を引き起こす虞があるので、高いエネルギーの照射は回避する必要がある。
【0005】
一方、光通信、光計測、光記録などの光利用分野などで光路のスイッチング、分岐・結合や、光波の偏光、増幅、干渉、回折などの目的で数多くの光学機能部品が使用されている。これらの光学機能部品は、予め、独立的に機能付与された部品として作製され、それぞれの機能を有する光学部品を組み合わせて、目的とするシステムが構築されている。このような光利用分野においても、電子利用分野と同様に、今後、光学装置の高密度や三次元積層による高集積システム化、小型システム化等の方向に向かうことが予測される。従って、光学機能部品のユニット化やモジュール化技術の開発が求められている。光学機能部品は、一般的に、無機ガラスや金属酸化物、プラスチック材料等の材料で構成された精密部品であり、ユニット化やモジュール化工程で、熱・圧力・反応性ガスなどによる作用は可能な限り時間的・空間的に限定することが望まれている。上述のように、光を利用した加工方法は、本質的に、任意の部位への作用が適した手段であり、高分子材料(プラスチック材料)を利用することにより、容易に光加工ができる可能性がある。具体的には、高分子材料は、熱伝導性が低いという特徴を有しているので、蓄熱し易い傾向がある。すなわち、高分子材料は熱運動が無機ガラス材料に比べて容易に起こり、運動や反応に必要な熱量が少なくて済むので、無機ガラス材料に比べて、比較的低い照射エネルギーでも誘起構造が形成される可能性がある。従って、特に超短パルスレーザーを用いた高分子材料の誘起構造の形成は、無機ガラスに比べて、低エネルギーのレーザーの照射によって任意の部位で且つその場で(in−situ)形成できる利点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高分子材料であるプラスチック構造体に関して、パルス幅が10−12秒以下である(例えば、パルス幅がフェムト秒のオーダーである)超短パルスレーザーの照射による誘起構造形成の検討は、現在まで、無機ガラス材料ほどには行われていなかった。
【0007】
従って、本発明の目的は、三次元的に屈曲・屈折した光導波路であっても、プラスチック材料中に容易に且つ優れた作業性で作製することができる三次元光導波路を提供することにある。
本発明の他の目的は、パルス幅が10−12秒以下である超短パルスレーザーの照射により、プラスチック材料中の任意の部位に任意の形状で形成された三次元光導波路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、パルス幅が10−12秒以下である超短パルスレーザーを、プラスチック材料の内部の部位に焦点を合わせて照射すると、プラスチック材料の内部において、前記パルスレーザーにより照射された部位及びその周辺部に誘起構造部を形成することができ、さらに、この誘起構造部は、誘起構造が形成されていない部位を囲み、且つ三次元的に屈曲・屈折したものであっても容易に作製することができ、しかも、前記誘起構造部を三次元的な光導波路のクラッド部として利用することができることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は、プラスチック材料に、パルス幅が10−12秒以下のレーザーの照射により、三次元的形状の誘起構造部を、誘起構造が形成されていない部位を囲むように形成して作製されたことを特徴とする三次元光導波路を提供する。
【0010】
前記誘起構造部の屈折率と、プラスチック材料における誘起構造部以外の部位の屈折率との屈折率差は、0.0005以上であることが好ましい。また、プラスチック材料が、400〜800nmの可視光波長領域において10%以上の透過率を有するプラスチック材料であることが好適である。
【0011】
なお、前記誘起構造部とプラスチック材料における誘起構造部以外の部位とのうちいずれか一方の部位を選択的に、外部からのエッチング作用により除去することができてもよい。
【0012】
【発明の実施の態様】
以下に、本発明を必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の部材又は部位については、同一の符号を付している場合がある。
(三次元光導波路)
図1は本発明の三次元光導波路の一例を示す概略鳥瞰図である。図1において、1は三次元光導波路を有するプラスチック構造体(「三次元光導波路プラスチック構造体」と称する場合がある)、2はプラスチック材料、1aは三次元光導波路プラスチック構造体1又はプラスチック材料2の上面、1bは三次元光導波路プラスチック構造体1又はプラスチック材料2の下面、3は光導波路、4は誘起構造部、51は誘起構造部4により囲まれている誘起構造未形成部、52は誘起構造部4により囲まれていない誘起構造未形成部である。
【0013】
図1に係る三次元光導波路プラスチック構造体1は、略直方体であり、その上面1aは、X−Y平面に対して平行(又はZ軸に対して垂直)となっている。三次元光導波路プラスチック構造体1は、プラスチック材料2に、パルス幅が10−12秒以下のレーザー(「超短パルスレーザー」と称する場合がある)の照射により、光導波路3として利用される三次元的形状の誘起構造部4を形成して作製されたものである。具体的には、前記誘起構造部4は、誘起構造未形成部51を囲むようにして形成されており、該誘起構造未形成部51が光導波路3となっている。すなわち、誘起構造部4を利用して光導波路3が形成されている。なお、誘起構造未形成部51は、誘起構造が形成されていない部位であり、その周囲に形成された誘起構造部4により光導波路としての機能を発揮している。一方、誘起構造未形成部52は、誘起構造未形成部51と同様の誘起構造が形成されていない部位であるが、光導波路としての機能は通常有していない。前記光導波路3は、プラスチック材料2の内部における特定の部位に上面1aから下面1bにかけて形成されたものであり、積層等により形成されたものではない。
【0014】
本発明では、光導波路は、パルス幅が10−12秒以下のレーザーの照射により形成された三次元的形状の誘起構造部により囲まれた誘起構造未形成部(誘起構造が形成されていない部位)である。すなわち、誘起構造部は、光導波路のクラッド部となっており、該誘起構造部により囲まれた誘起構造未形成部はコア部となっている。このように、光導波路は、パルス幅が10−12秒以下のレーザーの照射により形成された三次元的形状の誘起構造部を光導波路のクラッド部として利用して形成されており、パルス幅が10−12秒以下のレーザーの照射により形成された三次元的形状の誘起構造部により囲まれた誘起構造未形成部からなっている。
【0015】
なお、図1では、光導波路3は、三次元光導波路プラスチック構造体1の一方の表面から他方の表面にかけて形成されているが、内部のみに形成されていてもよく、また、何れかの表面のみに露出した形態で形成されていてもよい。
【0016】
誘起構造部は、プラスチック材料の内部に、パルス幅が10−12秒以下の超短パルスレーザーの焦点を合わせて、特定の方法により照射することにより形成することができる。例えば、図1に示される誘起構造部4は、超短パルスレーザーを、プラスチック材料2に、一方の表面から他方の表面(例えば、下面1bから上面1a)にかけて焦点を移動させながら照射することにより、形成することができる。すなわち、誘起構造部4は、超短パルスレーザーが照射された(レーザーの焦点が合わせられた)レーザー照射部である。なお、誘起構造未形成部(51,52)は、超短パルスレーザーが照射されていない(レーザーの焦点が合わせられていない)レーザー未照射部であり、該レーザーの照射による影響を受けておらず誘起構造が形成されていない部位であり、元の状態又は形態を保持している。
【0017】
光導波路3において、光導波路の大きさ(例えば、径又は幅など)や形状(例えば、光導波路が形成されている長手方向の形状や、該長手方向に対する垂直な面の断面における断面形状など)としては特に制限されない。光導波路の径(又は幅)dとしては、例えば、0.1〜1000μm、好ましくは0.1〜100μm、さらに好ましくは0.5〜30μm程度の範囲から選択することができる。なお、光導波路が誘起構造部により囲まれた誘起構造未形成部からなっている場合は、光導波路の径(直径又は幅)dとしては、下記に示されるように、5μm以上であることが重要である。
【0018】
光導波路の長手方向の形状としては、直線状であってもよく、また屈曲又は屈折している形状であってもよく、さらには直線状と屈曲又は屈折している形状とが組み合わせられた形状であってもよい。該光導波路の長手方向の長さも特に制限されない。
【0019】
また、光導波路の断面形状のうち、光導波路が形成されている長手方向に対する垂直な面の断面における断面形状としては、例えば、略円形状、略多角形状(例えば、略四角形状など)であってもよい。前記略円形状としては、円形的な形状であればよく、例えば、真円形状、楕円形状などの円形状又はこれに類似する形状(卵型形状などの歪みのある楕円形状など)などが挙げられる。なお、略円形状における弧は波形状や鋸状などの凹凸状を有していてもよい。また、前記略多角形状としては、多角形的な形状であればよく、例えば、略四角形状、略六角形状、略八角形状などが挙げられる。前記略四角形状には、例えば、正方形状、長方形状、台形状、対向する辺がいずれも平行でない四角形状などの四角形状又はこれに類似する形状(歪みのある四角形状など)などが含まれる。なお、略多角形状における角は、角張っていても丸まっていてもよく、これらの複数の角はそれぞれ異なった形状を有していてもよい。また、略多角形状における角の角度(内角の角度)は、特に制限されず、例えば、略四角形状の場合、角のそれぞれの角度は直角であってもよく、鋭角又は鈍角であってもよい。さらにまた、略多角形状(略四角形状など)における辺は、それぞれ、直線状であってもよく、波形状や鋸歯状などの凹凸状であってもよい。なお、光導波路の長手方向に対する垂直な面の断面における断面形状としては、略円形状であることが好ましい。
【0020】
本発明では、光導波路は連続的に形成されていれば、その大きさや形状は、各部位で異なっていてもよい。また、1つの三次元導波路プラスチック構造体において、光導波路の数は、特に制限されず、単数であってもよく、複数であってもよい。内部に複数の光導波路を有しているプラスチック構造体では、適度な間隔を隔てて光導波路を積層したような積層構造とすることも可能である。1つのプラスチック構造体の内部に複数の光導波路が設けられている場合、光導波路間の間隔は、任意に選択することができる。前記光導波路間の間隔は、5μm以上であることが好ましい。プラスチック構造体の内部に設けられた光導波路間の間隔が5μm未満であると、光導波路の作製時に光導波路同士が融合して、独立した複数の光導波路とすることができない場合がある。
【0021】
(誘起構造部の形成方法)
本発明では、プラスチック材料に、超短パルスレーザーを外部からプラスチック材料に(例えば、プラスチック材料の表面又は内部に)焦点を合わせて、その焦点位置を移動させて照射することにより、光導波路のクラッド部として利用される誘起構造部を形成している。図2はプラスチック材料に光導波路のクラッド部として利用される誘起構造部を形成して三次元光導波路を形成する方法の一例を示す概略鳥瞰図である。具体的には、図2は、前記図1に係る三次元光導波路プラスチック構造体を作製する方法の一例を示す図であり、図2(a)は、前記図1に係る三次元光導波路プラスチック構造体を作製する方法の全体的な概略鳥瞰図を示し、図2(b)は、下面1bの要部拡大図を示し、図2(c)は上面1aの要部拡大図を示す。図2において、1、1a、1b、2、3、4、51、52は、それぞれ、図1と同様である。また、6は超短パルスレーザー(単に「レーザー」と称する場合がある)、6aはレンズ、Dはレーザー6の照射方向である。プラスチック材料2は、三次元光導波路プラスチック構造体1を作製するための材料となるものである。プラスチック材料2に光導波路3のクラッド部として利用される誘起構造部4が形成されて、三次元光導波路プラスチック構造体1となる。
【0022】
図2では、レーザー6は1光束でプラスチック材料2に向けて、照射方向Dの向きで(すなわちZ軸と平行な方向で)、照射している。なお、レーザー6はレンズ6aを用いることにより焦点を絞って合わせることができる。従って、レーザー6の焦点を絞って合わせる必要がない場合などでは、レンズ6aを用いる必要がない。
【0023】
また、プラスチック材料2は略直方体であり、その上面はX−Y平面と平行な面となっている(Z軸と垂直となっている)。なお、プラスチック材料2としては、直方体を用いているが、如何なる形状のものであってもよく、その大きさも特に制限されない。
【0024】
また、図2において、7a1はレーザー6の照射をし始めたときの焦点を合わせた最初の位置又はその中心位置(「照射開始位置」と称する場合がある)である。7b1、7c1は、レーザー6の照射の焦点又はその中心位置が移動する移動方向が変化した焦点の位置又はその中心位置(「移動屈曲位置」と称する場合がある)である。7d1はレーザー6の照射を終えたときの焦点を合わせた最終の位置又はその中心位置(「照射終了位置」と称する場合がある)である。なお、照射開始位置7a1はプラスチック材料2の下面1b上の位置であり、照射終了位置7d1はプラスチック材料2の上面1a上の位置である。また、7a2、7d2は、それぞれ、照射開始位置、照射終了位置であり、このように、7anは照射開始位置、7dnは照射終了位置である。
【0025】
図2では、三次元的に屈曲している筒状の誘起構造部4が形成されるように、レーザー6をその焦点を移動させながらプラスチック材料2に照射している。具体的には、一方の面から他方の面にかけて焦点を移動しながら行う照射方法で、下面1bにおける照射開始位置7a1から、移動屈曲位置7b1および移動屈曲位置7c1を経て、上面1aにおける照射終了位置7d1までレーザー6の焦点位置を連続的に移動させながらレーザーの照射を行い、さらに、同様にして、下面1bにおける照射開始位置7a2から、移動屈曲位置を経て、上面1aにおける照射終了位置7d2までレーザー6の焦点位置を連続的に移動させながらレーザーの照射を行い、さらにまた、下面1bにおける照射開始位置7anから、移動屈曲位置を経て、上面1aにおける照射終了位置7dnまでレーザー6の焦点位置を連続的に移動させながらのレーザーの照射を繰り返して、内径がdである筒状の誘起構造部4を形成することにより、誘起構造未形成部51からなる光導波路3を形成することができる。すなわち、誘起構造未形成部51又は光導波路3の径はdである。
【0026】
このように、前回照射時の照射開始位置に隣接する部位から前回照射時の照射終了位置に隣接する部位まで焦点を移動させながら行う照射を、すべての照射開始位置又はすべての照射終了位置が略円形状又は略多角形状となるようにすることにより、誘起構造未形成部を囲むように誘起構造部を形成することができ、この誘起構造部に囲まれた誘起構造未形成部を光導波路とすることができる。なお、前回照射時の照射開始位置に隣接する部位は、前回照射時の照射開始位置から5μm未満(例えば、0.1μm以上5μm未満、好ましくは1〜3μm)の範囲であることが望ましい。前回照射時の照射開始位置に隣接する部位と、前回照射時の照射開始位置との距離が5μm以上であると、この2回の照射により得られる誘起構造部を融合することができなくなる場合がある。
【0027】
このように、本発明では、プラスチック材料にレーザーを照射することにより、前記レーザーの焦点位置の軌跡上の各焦点位置及びその周辺部(近辺部)において、プラスチック材料に誘起構造を形成することができる。また、レーザーの照射に際して、その焦点の位置を連続的に移動させているので、プラスチック材料の誘起構造が形成される部位も焦点位置の移動に応じて連続的に移動して、移動方向に延びて誘起構造が形成された部位からなる誘起構造部が形成されている。すなわち、レーザーの焦点の位置を移動させながら照射することにより三次元的形状の誘起構造部を形成し、以下同様にして、前回の照射で形成された三次元的形状の誘起構造部と融合するような誘起構造部を形成して、筒状の誘起構造部を形成することにより、前記誘起構造部がクラッド部となっている光導波路を形成することができる。
【0028】
レーザー6の焦点位置の移動方向は、特に制限されず、如何なる方向であってもよい。例えば、レーザー6の照射方向Lに対して、垂直な方向、平行な方向(レーザー6の照射方向と同一の方向又は反対の方向)、斜めの方向などが挙げられる。レーザー6の焦点位置は、何れかの方向のみに直線的に移動させることもでき、種々の方向に曲線的に移動させることもできる。また、レーザー6の焦点位置は、連続的又は間欠的に移動させることもできる。
【0029】
レーザー6の焦点位置を移動させる速度(移動速度)は、特に制限されず、プラスチック材料の材質やレーザー6の照射エネルギーの大きさ等に応じて適宜選択することができる。なお、前記移動速度をコントロールすることにより、誘起構造部の大きさ等をコントロールすることも可能である。
【0030】
また、超短パルスレーザーは、単数で用いてもよく、複数で用いてもよい。すなわち、超短パルスレーザーを照射する際には、1光束で照射する方法や、多光束干渉で照射する方法を採用することができる。なお、多光束干渉で照射する方法とは、複数のレーザーを多方向から照射して、その交点又はその近傍に誘起構造部を形成するような光の干渉を利用して照射する方法を意味しており、一光束で照射する方法とは、前記のような光の干渉を利用せずに、単一のレーザー(単光源)で照射する方法を意味している。例えば、2光束干渉でレーザーを照射する方法としては、2台のレーザーを用いて照射する方法や、ビームスプリッター(例えば、ハーフミラー、プリズム、グレーティングなど)を用いて1台のレーザーによる光を分光して照射する方法などを採用することができる。
【0031】
本発明では、誘起構造部としては、例えば、構造の変化による構造変化部であってもよく、また孔(空洞部)が形成されることによる孔であってもよい。なお、前記構造変化部や孔は、二次元的のみならず、三次元的にも任意に形成することができる。
【0032】
前記誘起構造部が構造変化部である場合、その構造の変化としては、相分離(例えば、結晶化などによる相転移など)による構造の変化が主として挙げられるが、その他に、熱溶融・冷却による構造の変化、架橋反応や硬化反応による構造の変化、分解反応による構造の変化などの物理的及び/又は化学的な構造の変化が挙げられる。なお、構造の変化としては、前記例示の構造の変化は、複数組み合わされていてもよく、例えば、相分離による構造の変化とともに、他の形態による構造の変化が併用されていてもよい。また、構造の変化の程度は、均一であってもよく、不均一であってもよい。従って、誘起構造部は、変化した程度が均一的であるように構造が変化して形成されているような構成であってもよく、また、誘起構造未形成部側の端部から内部又は焦点位置若しくはその中心に向かって、変化した程度が徐々に連続的に増加するように構造が変化して形成されているような構成であってもよい。従って、誘起構造部と、誘起構造未形成部との界面(又は境界)は、明瞭又は不明瞭となっていてもよい。
【0033】
誘起構造部が孔である場合、例えば、プラスチック材料の大気と接触する面(表面)から焦点を合わせて、レーザーを照射し始めることにより、孔を形成する方法を採用することができる。このように表面から焦点を合わせると、焦点が合わせられた部位が気化して除去されて、孔が形成されると推察される。
【0034】
なお、本発明では、誘起構造部とプラスチック材料における誘起構造部以外の部位(誘起構造未形成部)との特性・特質の違いを利用して、外部からのエッチング作用により、誘起構造部と誘起構造未形成部とのうちいずれか一方の部位を選択的に除去して、接続部位として必要な部位を選択的に残存させることも可能である。例えば、誘起構造部を選択的に除去することにより、空洞部や溝部などを形成することができる。また、誘起構造未形成部を選択的に除去することにより、種々の形状又は形態で形成された誘起構造部のみからなる部位を形成することができる。外部からのエッチング作用としては、酸・アルカリ・有機溶剤などの化学的作用や、プラズマ・紫外線光などの高エネルギー作用を利用したものなどを採用することができる。
【0035】
本発明では、1つのプラスチック材料において、誘起構造部の数は、特に制限されず、単数であってもよく、複数であってもよい。内部に複数の誘起構造部が形成されているプラスチック材料では、適度な間隔を隔てて誘起構造部を積層したような積層構造とすることも可能である。1つのプラスチック材料の内部に複数の誘起構造部が設けられている場合、誘起構造部間の間隔は、任意に選択することができる。前記誘起構造部間(誘起構造未形成部を囲むようにして形成された誘起構造部の間)の間隔は、5μm以上であることが好ましい。プラスチック材料の内部に設けられた誘起構造部間の間隔が5μm未満であると、誘起構造部の作製時に誘起構造部同士が融合して、独立した複数の誘起構造部とすることができない場合がある。従って、誘起構造部に囲まれた誘起構造未形成部からなる光導波路は、直径又は幅が5μm以上となる。
【0036】
本発明では、誘起構造部の大きさ、形状、構造の変化の程度などは、レーザーの照射時間、レーザーの焦点位置の移動方向やその速度、プラスチック材料の材質の種類、レーザーのパルス幅の大きさや照射エネルギーの大きさ、レーザーの焦点を調整するためのレンズの開口数や倍率などにより適宜調整することができる。
【0037】
このように、超短パルスレーザーを、その焦点をレンズを利用して絞って合わせて、プラスチック材料の任意の部位(又は箇所)に照射し、前記レーザーの焦点位置(又は照射位置)を移動させることにより、誘起構造部を任意の部位(特に内部の部位)に設けることができる。前記レーザーの焦点位置の移動は、レーザー及びレンズと、プラスチック材料との相対位置を動かせることにより、例えば、レーザー及びレンズ、及び/又はプラスチック材料を移動させることにより、行うことができる。具体的には、例えば、2次元又は3次元の方向に精密に動かすことができるステージ上にプラスチック材料(照射サンプル)を設置し、超短パルスレーザー発生装置及びレンズを前記プラスチック材料に対して焦点が合うよう(任意の部位でよい)に固定し、前記ステージを動かせて焦点位置を移動させることにより、プラスチック材料の任意の部位に、目的とする形状の誘起構造部を作製することができる。なお、前記ステージの移動速度、移動方向や移動時間などをコントロールすることにより、レーザーの照射を2又は3次元的な連続性を持って任意に行うことができる。
【0038】
このように、本発明では、超短パルスレーザーをその焦点を絞って照射して、前記焦点位置を移動させるという簡単な操作により、プラスチック材料の任意の部位(内部など)に円滑に誘起構造部を形成できる。そして、前記誘起構造部をクラッド部とし、この誘起構造部に囲まれている誘起構造未形成部をコア部とした光導波路を形成することができる。
【0039】
なお、具体的には、例えば、プラスチック材料に超短パルスレーザーが照射されると、プラスチック材料におけるレーザーが照射された照射部と、該照射部の近辺部とは、プラズマ発生など化学的・物理的作用を受けながら、局部的に高温状態となり、その後、照射の終了や、照射部の移動(例えば、二次元的な移動や三次元的な移動)に伴い、照射されていた照射部及びその近辺部は、通常は、常温に戻される。この照射により、任意の部位に誘起構造が形成された誘起構造部と、誘起構造が形成されていない誘起構造未形成部とが形成される。
【0040】
本発明では、例えば、誘起構造部がプラスチック材料の内部に形成されている場合、誘起構造部(構造変化部や孔など)の大きさとしては、幅が1mm以下(好ましくは500μm以下)であってもよい。なお、誘起構造部が孔である場合は、該孔の径(又は幅)としては、例えば、0.1〜1000μm、好ましくは0.1〜100μm、さらに好ましくは0.5〜30μm程度の範囲から選択することができる。このように、誘起構造部の大きさが極めて小さくても、レーザーとして超短パルスレーザーを用いることにより、精密に誘起構造部を制御して作製することができる。
【0041】
[プラスチック材料]
プラスチック材料は、有機系高分子や無機系高分子などの各種ポリマー成分により構成されている。ポリマー成分は単独で又は2種以上組み合わせられていてもよい。前記有機系高分子としては、特に制限されず、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂など種々の有機系の樹脂を用いることができる。有機系高分子としては、熱可塑性樹脂、なかでも2つ以上のガラス転移温度(ガラス転移点)を有する熱可塑性樹脂材料を好適に用いることができる。プラスチック材料がこのような2つ以上のガラス転移温度(ガラス転移点)を有する熱可塑性樹脂材料であると、超短パルスレーザーの照射により相分離が生じて、構造が変化した誘起構造部を形成することができる。2つ以上のガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂材料には、熱的な運動性が異なったお互いに相溶性のない2つ以上の成分を含んで構成された材料系が含まれる。このような材料系としては、2つ以上の異種材料のブレンド物(例えば、2種以上のホモポリマー及び/又はランダム共重合体のブレンド物、2種以上のブロック共重合体のブレンド物など)、2つ以上の異種成分から構成されたブロック共重合体などが挙げられる。
【0042】
プラスチック材料が、ガラス転移温度が常温(例えば、23℃)以下である場合、常温近傍の温度において十分な柔軟性を有している。そのため、非相溶性成分として、常温(例えば、20〜25℃、特に23℃)以下のガラス転移温度を有するプラスチック材料を含むブレンド物の材料系では、各プラスチック材料の成分比を調整することにより、常温において任意に柔軟性を調整することができ、取り扱いを容易にすることが可能である。
【0043】
また、例えば、2つ以上の異種成分から構成された2つのガラス転移温度を有する材料系において、常温(例えば20〜25℃、特に23℃)以下のガラス転移温度(Tg1)を示す成分(Tg1成分)が低温側のガラス転移温度を示す成分である場合には、高温側のガラス転移温度を示す成分(Tg2成分)のガラス転移温度(Tg2)以上の温度(T)から温度を降下させる(低下させる)と、まず、温度Tg2の近傍で、Tg2成分は運動性が低下して固化し、一方、Tg1成分はまだ十分な運動性を有した状態で常温(例えば20〜25℃、特に23℃)まで冷却されることになる。このとき、特に、温度Tg1とTとが一定の場合、2つのガラス転移温度(Tg1、Tg2)の温度差(Tg2−Tg1)が大きい程、Tg2成分はより速く固化することになり、常温までの冷却過程では、高温側のガラス転移温度を示す成分(Tg2成分)が固化した状態での低温側のガラス転移温度を示す成分(Tg1成分)のみの運動期間が長くなる。しかも、特に、低温側のガラス転移温度Tg1が常温(例えば、20〜25℃、特に23℃)以下であると、常温まで冷却される過程で、すなわち、Tg2〜常温の温度領域で、Tg1成分による十分な運動性と緩和性とを保ちながら、相分離構造が形成され、誘起構造部が形成されることになる。この際、プラスチック材料が組成比が勾配を有している形態で複数の成分(ポリマー成分)を含有していると、多少の超短パルスレーザーのエネルギーのばらつきがあっても、プラスチック材料(被照射体)の構成成分の傾斜構造により緩和され、結果的に照射により得られた誘起構造部のサイズの制御が行い易くなる。従って、超短パルスレーザーのエネルギーにばらつきがあっても、誘起構造部の大きさ(厚みや長さなど)のばらつきの幅を低減して、一定又はほぼ一定の大きさに制御された誘起構造部を形成することも可能である。
【0044】
なお、これらの材料系の中で、異種材料のブレンド物はブレンドする各成分の成分比を変えることや分散加工条件を変えることにより、その構造形態として、ドメイン状、シリンダー状、層状、共連続状などの様々な非相溶な形態を作り出す事が出来る。一方、ブロック共重合体並びにそれらのブレンド物(2種以上のブロック共重合体のブレンド物)は、ブロック的に結合された高分子鎖の非相溶性が系全体の非相溶性を担っているので、その構造形態としては前記例示の非相溶な形態が挙げられ、該非相溶な形態としては、ブレンド物よりもより一層微細なものにすることが出来る。
【0045】
このように、プラスチック材料に、超短パルスレーザーの照射を行うと、超短パルスレーザーの照射部において、一旦ミクロドメイン熱溶融が起こり、照射の終了や照射部の移動により、再度相分離構造が形成され、この際、相分離構造の再生時に架橋(硬化)反応などが並列的に起こると、相分離が一層促進され、出来上がった相分離構造は、元の相分離構造よりもドメイン構造などの寸法や形態が大きくなる場合がある。従って、誘起構造部としては、ミクロ相分離構造の寸法又は形態が大きくなるように、構造が変化して形成されていることが好ましい。
【0046】
特に、誘起構造部が、特定の成分を選択的に含んだり、架橋(硬化)や光異性化などを起こしたりすることにより、元の成分又はその構造とは異なるように化学的変化を起こし形成されている場合には、屈折率等の物理的特性にも変化(変調)が生じている場合がある。誘起構造部におけるドメインの構造部の屈折率が、誘起構造が形成されていない誘起構造未形成部におけるドメインの構造部の屈折率に対して、0.0005以上異なっていれば(すなわち、前記各部の屈折率の差が0.0005以上であれば)、光導波路として使用出来る可能性がある。従って、本発明では、誘起構造部と、誘起構造未形成部との屈折率の差が0.0005以上となるように、誘起構造部が形成されていることが好ましい。このような誘起構造部の屈折率と、誘起構造未形成部の屈折率との差としては、0.0005以上(好ましくは0.0008以上、さらに好ましくは0.001以上)であることが望ましい。また、前記屈折率差は、0.005以上(特に0.01以上)であると、光導波路としてより一層有効に使用できる。
【0047】
このようなプラスチック材料としては、各種の高分子材料を組み合わせて用いることができる。従って、本発明では、このような数多くある組み合わせを利用することができ、極めて有用な方法である。なお、高分子材料の相溶性やガラス転移温度などの各種特性は、例えば、ポリマーハンドブックなどに記載されている。なお、プラスチック材料は、相溶系であってもよく、非相溶系であってもよい。
【0048】
具体的には、超短パルスレーザーの照射により相分離を起こすことができるとともに、2つ以上のガラス転移温度を発現する高分子材料の組み合わせの中で、例えば、低温側のガラス転移温度が常温(例えば、20〜25℃、特に23℃)以下で光学的に透明性を有するアモルファスな成分としては、例えば、ポリイソプレンやポリブタジエンなどのポリジエン類;ポリイソブチレンなどのポリアルケン類;ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸エチルなどのポリアクリル酸エステル類;ポリブトオキシメチレンなどのポリビニルエステル類;ポリウレタン類;ポリシロキサン類;ポリサルファイド類;ポリフォスファゼン類;ポリトリアジン類;ポリカーボラン類などが挙げられる。なお、これらのうちポリジエン類、ポリアルケン類、ポリアクリル酸エステル類、ポロシロキサン類などは、ガラス転移温度が低いことを利用して粘着剤の構成成分として幅広く使用されている。
【0049】
また、高温側にガラス転移温度を有し光学的に透明性の高い材料としては、ポリカーボネート(PC);ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのメタクリレート系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル系樹脂;ポリエーテルスルホン(PES)(ポリエーテルサルホン);ポリノルボルネン;エポキシ系樹脂;ポリアリール;ポリイミド;ポリエーテルイミド(PEI);ポリアミドイミド;ポリエステルイミド;ポリアミド;ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのスチレン系樹脂;ポリフェニレンエーテルなどのポリアリーレンエーテル;ポリアリレート;ポリアセタール;ポリフェニレンスルフィド;ポリスルホン(ポリサルホン);ポリエーテルエーテルケトンやポリエーテルケトンケトンなどのポリエーテルケトン類;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
【0050】
2つ以上のブロックからなるブロック共重合体の高分子鎖のミクロ相分離により、2つ以上のガラス転移温度を有するブロック共重合体は、上記の低温側にガラス転移温度を発現する成分と、高温側にガラス転移温度を発現する成分とを適当に組み合わせて、ブロック共重合体となるように重合(共重合)して、共重合化すれば良い。重合方法(共重合方法)としては、特に制限されず、例えば、リビングアニオン重合法、リビングカチオン重合法、リビングラジカル重合法などの公知のリビング重合法を採用することができる。
【0051】
なお、このような熱可塑性樹脂材料のガラス転移温度は、2つ以上であれば、2つであってもよく、3つ以上であってもよい。該熱可塑性樹脂材料としては、2つのガラス転移温度を有するポリマーが好適であり、特に、2つのガラス転移温度を有するブロック共重合体からなるポリマーが好ましい。
【0052】
また、フッ化ビニリデン系樹脂、ヘキサフルオロプロピレン系樹脂、ヘキサフルオロアセトン系樹脂等のフッ素系樹脂を用いることもできる。
【0053】
さらにまた、ポリシラン等のポリシラン系ポリマーが配合されていても良い。プラスチック材料にポリシラン系ポリマーが含まれていると、プラスチック材料の機械的特性を向上させることができ、優れた作業性で誘起構造部を形成することができる。また、ポリシラン系ポリマーは、光照射により構造がケイ素−ケイ素結合(Si−Si結合)が切断されて、シロキサン結合(Si−O−Si結合)やシラノール基(Si−OH)が生成して、屈折率が大きく変化したり(例えば、低下したり)、ラジカルを発生したりするなどの特徴を有しており、複合材料として有用である。なお、ポリシラン系ポリマーは、ケイ素−ケイ素結合を有する主鎖から構成されているポリマーである。主鎖のケイ素原子に置換している置換基としては、特に制限されず、例えば、水素原子、有機基、ハロゲン原子などが挙げられる。ポリシラン系ポリマーは、ホモポリマーであってもよく、コポリマーであってもよい。具体的には、ポリシラン系ポリマーとしては、例えば、ポリシラン;ポリ(ジメチルシラン)、ポリ(メチルエチルシラン)、ポリ(メチルプロピルシラン)、ポリ(メチルブチルシラン)、ポリ(メチルヘキシルシラン)、ポリ(ジヘキシルシラン)、ポリ(ジドデシルシラン)等のポリ(アルキルアルキルシラン);ポリ(メチルシクロヘキシルシラン)等のポリ(アルキルシクロアルキルシラン);ポリ(メチルフェニルシラン)、ポリ(エチルフェニルシラン)、ポリ(プロピルフェニルシラン)、ポリ(イソプロピルフェニルシラン)、ポリ(ブチルフェニルシラン)、ポリ(ヘキシルフェニルシラン)等のポリ(アルキルアリールシラン);ポリ(ジフェニルシラン)等のポリ(アリールアリールシラン);ポリフェニルシリン、ポリメチルシリン等のケイ素原子の3次元構造を有する(ケイ素原子が3次元的に結合された構造を有する)ケイ素原子含有ポリマーなどのホモポリマーや、ポリ(ジメチルシラン−メチルシクロヘキシルシラン)、ポリ(ジメチルシラン−メチルフェニルシラン)などのコポリマーなどが挙げられる。
【0054】
高分子材料(ポリマー)の分子量(重量平均分子量など)は特に制限されない。高分子材料の分子量(重量平均分子量など)は、目的とするプラスチック材料に応じて適宜選択することができ、例えば、1,000以上(好ましくは10,000〜500,000程度)の範囲から選択することができる。
【0055】
なお、本発明では、プラスチック材料は、無機化合物や金属化合物などの他の材料を分散状態で含んだ複合体や他の材料を層状の状態で含んだ積層体であってもよい。また、必要に応じて架橋剤、滑剤、静電防止剤、可塑剤、分散剤、安定剤、界面活性剤、無機あるいは有機の充填剤など含有していてもよい。
【0056】
なお、プラスチック材料は、可視光波長領域(例えば、400nm〜800nm)において全光線透過率が10%以上(好ましくは50%以上、さらに好ましくは85%以上)であることが好ましい。このように、10%以上の光透過性を有していると、波長が可視光波長領域にある超短パルスレーザーの照射により、レーザー加工が容易に出来るようになる。従って、可視光の波長領域において、著しい光吸収や散乱を起こす着色したプラスチック材料や、散乱性粒子を多量に含むプラスチック材料は望ましくない。なお、プラスチック材料の透過率が10%以上であると、超短パルスレーザー光の強度をサンプル中で減衰させることなく焦点を合わせることができる。また、プラスチック材料の透過率が10%以上であると、プラスチック材料の内部の状態を視認することができるので、超短パルスレーザーの照射位置又は焦点位置や、構造の変化の度合いなどを視認することができ、プラスチック材料への超短パルスレーザーの照射を有効に行うことができる。
【0057】
(レーザー)
プラスチック材料を加工する際に使用する超短パルスレーザーとしては、パルス幅が10−12秒以下であれば特に制限されず、パルス幅が10−15秒のオーダーのパルスレーザーを好適に用いることができる。パルス幅が10−15秒のオーダーであるパルスレーザーには、パルス幅が1×10−15秒〜1×10−12秒であるパルスレーザーが含まれる。より具体的には、超短パルスレーザーとしては、パルス幅が10×10−15秒〜500×10−15秒(好ましくは50×10−15秒〜300×10−15秒)程度であるパルスレーザーが好適である。
【0058】
パルス幅が10−12秒以下である超短パルスレーザーは、例えば、チタン・サファイア結晶を媒質とするレーザーや色素レーザーを再生・増幅して得ることができる。
【0059】
超短パルスレーザーにおいて、その波長としては、例えば、可視光の波長領域(例えば、400〜800nm)であることが好ましい。また、超短パルスレーザーにおいて、その繰り返しとしては、例えば、1Hz〜80MHzの範囲から選択することができ、通常、10Hz〜500kHz程度である。
【0060】
なお、超短パルスレーザーの平均出力又は照射エネルギーとしては、特に制限されず、目的とする誘起構造部の大きさやその構造変化の種類又は該変化の程度等に応じて適宜選択することができ、例えば、500mW以下(例えば、1〜500mW)、好ましくは5〜300mW、さらに好ましくは10〜100mW程度の範囲から選択することができる。このように、超短パルスレーザーの照射エネルギーは低くてもよい。そのため、プラスチック材料への超短パルスレーザーの照射による熱的な影響を抑制又は防止することができる。
【0061】
また、超短パルスレーザーの照射スポット径としては、特に制限されず、目的とする誘起構造部の大きさやその誘起構造の種類又は該誘起された構造の程度、レンズの大きさや開口数又は倍率などに応じて適宜選択することができ、例えば、0.1〜10μm程度の範囲から選択することができる。
【0062】
本発明の光導波路は、図1で示されているような、直線状の2回屈曲の形態や、また、図3で示されているような、直線状の3回屈曲の形態などが挙げられ、屈曲の回数は特に制限されず任意の回数とすることができ、また屈曲の角度は特に制限されず任意の角度とすることができる。また、円弧のように、曲線の形態であってもよい。なお、図3は本発明の三次元光導波路の他の例を示す概略鳥瞰図であり、図3中の各符号は図1と同様である。
【0063】
このような光導波路は、例えば、光スイッチング部品、光分合波部品、波長変換フィルター、光アイソレーター、光サーキュレータ、光コネクター、光外部変調器等に接合して用いることができる。
【0064】
【発明の効果】
本発明の光導波路によれば、三次元的に屈曲・屈折した光導波路であっても、プラスチック材料中に容易に且つ優れた作業性で作製することができる。また、パルス幅が10−12秒以下である超短パルスレーザーの照射により、プラスチック材料中の任意の部位に任意の形状で形成することができる。従って、作業工程の低減化、高密度や三次元積層による高集積化、小型システム化のための工学デバイス設計自由度の向上に有利な三次元光導波路を、容易に且つ安価に提供できる。
【0065】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0066】
(実施例1)
重合用容器に、モノマー成分としてアクリル酸ブチル(BA)と、アクリル酸エチル(EA)とを等モル比の割合で入れ、重合開始剤として2−ブロモイソ酪酸エチル(前記モノマー成分全量に対して0.0012モル%)、重合触媒として臭化銅(前記モノマー成分全量に対して0.0012モル%)、助触媒として2、2´−ビピリジン系誘導体(前記モノマー成分全量に対して0.0036モル%)を用いた公知のリビングラジカル重合法により、先ず、重量平均分子量約25,000のアクリル酸ブチル・アクリル酸エチルランダム共重合体[ポリ(BA・EA)ランダム共重合体]を作製した。
引き続いて、前記ポリ(BA・EA)ランダム共重合体を含む反応混合物に、ブロック共重合体を作製するための共重合性モノマー成分としてメチルメタアクリレート(MMA)を追加して、さらにリビングラジカル重合を行うことにより、ポリ(BA・EA)ランダム共重合体に、ブロック的に、重量平均分子量が約58,000のポリメチルメタクリレート(PMMA)を結合させた、PMMA・(ポリ(BA・EA)ランダム共重合体)ブロック共重合体[ポリ(MMA/BA・EA)ブロック共重合体]を得た。該ポリ(MMA/BA・EA)ブロック共重合体(「ブロック共重合体A」と称する場合がある)において、ブロック共重合体全体の重量平均分子量は約83,000であり、PMMAの比率は70重量%(重量平均分子量比)である。
このブロック共重合体Aをフィルターやイオン交換樹脂を用いて精製した後、さらに酢酸エチルを加えて、濃度が約30重量%の溶液にして、キャスティング法により、膜厚:500μmのフィルム状サンプル(「照射サンプルA」と称する場合がある)を作製した。
【0067】
図2に示されるような方法で、前記照射サンプルAの上面から深さが約500μmの位置である底面を焦点にして、チタン・サファイア・フェムト秒パルスレーザー装置及び対物レンズ(倍率:20倍)を使用して、超短パルスレーザー(照射波長:800nm、パルス幅:150×10−15秒、繰り返し:200kHz)を、照射エネルギー(平均出力):20mW、照射スポット径:約3μmの条件で、照射サンプルAを照射方向に平行な方向(第1の方向)に、移動速度:約20μm/秒で10秒、次に垂直な方向(第2の方向)に移動速度:約50μm/秒で4秒、さらに90°方向を変えた垂直な方向(第3の方向)に移動速度:約50μm/秒で4秒、最後に、平行な方向(第4の方向)に移動速度:20μm/秒で15秒移動させながら、照射した。次に、照射サンプルAの底面における前回の照射の開始位置に戻り、直径が20μm(半径が10μm)の円弧上で、且つ前回の照射の開始位置から4μm離れた距離の位置を焦点として、前回の照射と同様の移動速度で、前回の照射の終了位置から4μm離れた距離の位置で且つ直径が20μm(半径が10μm)の円弧上の位置まで照射することを、計16回繰り返したところ[照射時間(移動に要した時間)は表1のとおりである。また、各照射開始位置は同一の円弧上にあり、各照射終了位置は同一の円弧上にある。]、図3で示されるような三次元的に屈曲した円筒状の誘起構造部が形成された。前記誘起構造部の内部(中心)には、誘起構造未形成部が存在しており、誘起構造部が、誘起構造未形成部を囲むようにして形成されている。
【0068】
前記誘起構造部は、超短パルスレーザーの未照射部(誘起構造未形成部)に対して、屈折率が約0.002高い永久的な屈折率変調を起こしており、屈折率の高い光導波路のクラッド部として利用でき、一方、超短パルスレーザーの未照射部はコア部となり、光導波路として機能した。
【0069】
【表1】

Figure 2004029613
【0070】
なお、表1中、「第1の方向への移動」とは、照射サンプルAを初めに照射方向に平行な方向に移動速度:約20μm/秒で移動させた際の方向への移動を意味し、「第2の方向への移動」とは、次に照射方向に垂直な方向に移動速度:約50μm/秒で移動させた際の方向への移動を意味し、「第3の方向への移動」とは、その後、さらに90°方向を変えた照射方向に垂直な方向に移動速度:約50μm/秒で移動させた際の方向への移動を意味し、「第4の方向への移動」とは、さらにその後、最後に照射方向に平行な方向に移動速度:20μm/秒で移動させた際の方向への移動を意味している。
【0071】
(実施例2)
基板[光学ガラス(BK7);厚さ:2.0mm]上に、ポリシラン系ポリマー[ポリ(メチルフェニルシラン)]の20重量%トルエン溶液による溶媒除去、減圧乾燥法(真空乾燥法)で、ポリシラン系ポリマーによる薄膜(膜厚:約300μm)を形成して、基板上の薄膜状サンプル(「照射サンプルB」と称する場合がある)を作製した。
【0072】
図2に示されるような方法で、前記照射サンプルBのポリシラン系ポリマーによる薄膜の上面から深さが約300μmである前記薄膜の底面を焦点にして、チタン・サファイア・フェムト秒パルスレーザー装置及び対物レンズ(倍率:20倍)を使用して、超短パルスレーザー(照射波長:800nm、パルス幅:150×10−15秒、繰り返し:200kHz)を、照射エネルギー(平均出力):20mW、照射スポット径:約3μmの条件で、照射サンプルBを照射方向に平行な方向(第1の方向)に、移動速度:約20μm/秒で10秒、次に垂直な方向(第2の方向)に移動速度:約100μm/秒で2秒、最後に、平行な方向(第3の方向)に移動速度:20μm/秒で15秒移動させながら、照射した。次に、薄膜の底面における前回の照射の開始位置に戻り、直径が20μm(半径が10μm)の円弧上で、且つ前回の照射の開始位置から4μm離れた距離の位置を焦点として、前回の照射と同様の移動速度で、前回の照射の終了位置から4μm離れた距離の位置で且つ直径が20μm(半径が10μm)の円弧上の位置まで照射することを、計16回繰り返したところ[照射時間(移動に要した時間)は表2のとおりである。また、各照射開始位置は同一の円弧上にあり、各照射終了位置は同一の円弧上にある。]、図1で示されるような三次元的に屈曲した円筒状の誘起構造部が形成された。前記誘起構造部の内部(中心)には、誘起構造未形成部が存在しており、誘起構造部が、誘起構造未形成部を囲むようにして形成されている。
【0073】
前記誘起構造部は、超短パルスレーザーの未照射部(誘起構造未形成部)に対して、屈折率が約0.002高い永久的な屈折率変調を起こしており、屈折率の高い光導波路のクラッド部として利用でき、一方、超短パルスレーザーの未照射部はコア部となり、光導波路として機能した。
【0074】
【表2】
Figure 2004029613
【0075】
なお、表2中、「第1の方向への移動」とは、照射サンプルBを初めに照射方向に平行な方向に移動速度:約20μm/秒で移動させた際の方向への移動を意味し、「第2の方向への移動」とは、次に照射方向に垂直な方向に移動速度:約100μm/秒で移動させた際の方向への移動を意味し、「第3の方向への移動」とは、その後、最後に照射方向に平行な方向に移動速度:20μm/秒で移動させた際の方向への移動を意味している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の三次元光導波路の一例を示す概略鳥瞰図である。
【図2】プラスチック材料に光導波路のクラッド部として利用される誘起構造部を形成して三次元光導波路を形成する方法の一例を示す概略鳥瞰図である。
【図3】本発明の三次元光導波路の他の例を示す概略鳥瞰図である。
【符号の説明】
1 三次元光導波路を有するプラスチック構造体
2 プラスチック材料
1a 三次元光導波路プラスチック構造体1の上面
1b 三次元光導波路プラスチック構造体1の下面
3 光導波路
4 誘起構造部
d 光導波路3の径(直径又は幅)
51、52 誘起構造未形成部
6 超短パルスレーザー
6a レンズ
D レーザー6の照射方向
7a1,・・,7an レーザー6の照射開始位置
7b1、7c1 レーザー6の移動屈曲位置
7d1,・・,7dn レーザー6の照射終了位置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a three-dimensional optical waveguide using a plastic material.
[0002]
[Prior art]
In recent years, there has been an increasing demand for highly functional surfaces and interiors of plastic structures (components). In response to such demands for higher functionality, technical support on the material side of polymer structures or composites of plastic structures themselves, and processing that incorporates functional parts and controls the structure according to demands Efforts are being made in two aspects, technical support in terms of aspects. For example, in the functionalization and performance enhancement of the inside (bulk) of plastic structures, electricity and light conductivity, light transmission or blocking properties, moisture and gas transmission or blocking properties, heat, light, and stress In response to various characteristics such as responsiveness to external stimuli or memory characteristics, various technical efforts have been made from both the material and processing surfaces. Specifically, as a method (technique) for forming a structure part different from the structure inside the original plastic inside the plastic structure, by applying heat, phase separation (composition change), recrystallization (density and (Change in crystallinity) and methods that cause thermal reaction, and by applying pressure and stress, molecular orientation (orientation degree, optical / mechanical anisotropy) is promoted, and electrical / optical changes are promoted. And methods for causing photoreaction (electrochemical bond reaction), photocrosslinking (crosslinking and curing), photolysis (bond cleavage), etc. by irradiation with light have been studied. Of these methods (techniques), heat and pressure are often applied to the entire plastic structure, and are limited to an arbitrary location (part) within the plastic structure. It is unsuitable to form a structure different from that inside the body. On the other hand, light is essentially a means suitable for acting anywhere in the plastic structure, and can contribute to the trend of technology for higher functionality and higher performance through finer structure control. There is sex.
[0003]
On the other hand, technological progress with respect to laser light sources is remarkable, and in particular, pulsed lasers have nanosecond (10 -9 From a pulse width on the order of seconds, picoseconds (10 -12 Ultra-short pulses are progressing to pulse widths on the order of seconds, and more recently, femtoseconds (10 -15 A pulse laser having a pulse width on the order of seconds) has also been developed. Pulse width is 10 -12 Ultra-short pulse lasers or systems that have subseconds (for example, the pulse width is on the order of femtoseconds) or the system has characteristics such as directivity, spatial and temporal coherence, etc. Since the width is extremely narrow, even with the same average output, the electric field strength per unit time and unit space is extremely high. Therefore, an attempt to form a new structure (induced structure) by irradiating a substance with an ultrashort pulse laser using this high electric field strength has been carried out mainly using an inorganic glass material.
[0004]
In addition, amorphous plastics and the like that are polymer materials have a lower glass transition temperature than inorganic glass materials. This is because inorganic glass materials are three-dimensionally bonded by covalent bonds to form an amorphous structure, whereas polymer materials are three-dimensionally linked by one-dimensional covalently linked polymer chains. This is a result of reflecting that an amorphous structure is formed by being entangled with each other. Therefore, when an inorganic glass material is not irradiated with large irradiation energy, an induced structure is not formed. However, in a polymer material, irradiation with high energy may cause deterioration of the material. It is necessary to avoid it.
[0005]
On the other hand, many optical functional parts are used for the purpose of optical path switching, branching / coupling, light wave polarization, amplification, interference, diffraction, and the like in optical applications such as optical communication, optical measurement, and optical recording. These optical functional components are manufactured in advance as functionally imparted components in advance, and a target system is constructed by combining optical components having respective functions. In such an optical application field, as in the electronic application field, it is predicted that the optical device will be directed toward a high-integrated system or a compact system by high-density optical devices or three-dimensional stacking in the future. Therefore, there is a demand for the development of unitized optical modular components and modularization technology. Optical functional parts are generally precision parts made of materials such as inorganic glass, metal oxides, plastic materials, etc., and can be acted on by heat, pressure, reactive gas, etc. in unitization and modularization processes. It is desired to limit the time and space as much as possible. As described above, the processing method using light is essentially a means that is suitable for action on any part, and can be easily processed by using a polymer material (plastic material). There is sex. Specifically, since the polymer material has a characteristic of low thermal conductivity, it tends to store heat easily. In other words, the thermal motion of polymer materials occurs more easily than inorganic glass materials, and the amount of heat required for motion and reaction can be reduced, so that an induced structure is formed even with relatively low irradiation energy compared to inorganic glass materials. There is a possibility. Therefore, the formation of an inductive structure of a polymer material using an ultrashort pulse laser has an advantage that it can be formed at an arbitrary position and in-situ by irradiation with a low-energy laser compared to inorganic glass. Have.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, for plastic structures that are polymeric materials, the pulse width is 10 -12 Until now, the formation of induced structures by irradiation with ultrashort pulse lasers with a pulse width of the order of femtoseconds or less (for example, the pulse width is on the order of femtoseconds) has not been performed as much as inorganic glass materials.
[0007]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a three-dimensional optical waveguide that can be easily and excellently manufactured in a plastic material, even if the optical waveguide is bent and refracted three-dimensionally. .
Another object of the present invention is that the pulse width is 10 -12 An object of the present invention is to provide a three-dimensional optical waveguide formed in an arbitrary shape at an arbitrary position in a plastic material by irradiation with an ultrashort pulse laser of seconds or less.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have found that the pulse width is 10 -12 When an ultrashort pulse laser of less than 1 second is focused on and irradiates a portion inside the plastic material, an induced structure is formed in the portion irradiated by the pulse laser and its peripheral portion inside the plastic material. Furthermore, the inductive structure portion can be easily manufactured even if the inductive structure portion surrounds a portion where the inductive structure is not formed and is bent and refracted three-dimensionally. Has been found to be usable as a cladding portion of a three-dimensional optical waveguide, and the present invention has been completed.
[0009]
That is, the present invention provides a plastic material with a pulse width of 10 -12 Provided is a three-dimensional optical waveguide produced by forming a three-dimensionally shaped induction structure so as to surround a portion where no induction structure is formed by laser irradiation for a second or less.
[0010]
The refractive index difference between the refractive index of the induced structure portion and the refractive index of the portion other than the induced structure portion in the plastic material is preferably 0.0005 or more. The plastic material is preferably a plastic material having a transmittance of 10% or more in a visible light wavelength region of 400 to 800 nm.
[0011]
It should be noted that one of the induction structure portion and the portion other than the induction structure portion in the plastic material may be selectively removed by an etching action from the outside.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings as necessary. In addition, about the same member or site | part, the same code | symbol may be attached | subjected.
(Three-dimensional optical waveguide)
FIG. 1 is a schematic bird's-eye view showing an example of the three-dimensional optical waveguide of the present invention. In FIG. 1, 1 is a plastic structure having a three-dimensional optical waveguide (sometimes referred to as “three-dimensional optical waveguide plastic structure”), 2 is a plastic material, 1a is a three-dimensional optical waveguide plastic structure 1 or a plastic material. The upper surface of 2, 1 b is the lower surface of the three-dimensional optical waveguide plastic structure 1 or plastic material 2, 3 is the optical waveguide, 4 is the induction structure portion, 51 is the induction structure unformed portion surrounded by the induction structure portion 4, 52 Is an inductive structure non-formed part not surrounded by the inductive structure part 4.
[0013]
The three-dimensional optical waveguide plastic structure 1 according to FIG. 1 is a substantially rectangular parallelepiped, and the upper surface 1a thereof is parallel to the XY plane (or perpendicular to the Z axis). The three-dimensional optical waveguide plastic structure 1 has a pulse width of 10 on the plastic material 2. -12 The induction structure 4 having a three-dimensional shape used as the optical waveguide 3 is formed by irradiation with a laser of less than a second (sometimes referred to as “ultrashort pulse laser”). Specifically, the induction structure portion 4 is formed so as to surround the induction structure non-formation portion 51, and the induction structure non-formation portion 51 is the optical waveguide 3. That is, the optical waveguide 3 is formed using the induction structure portion 4. The induction structure non-formed part 51 is a part where the induction structure is not formed, and the induction structure part 4 formed around the induction structure exhibits a function as an optical waveguide. On the other hand, the induced structure non-formed portion 52 is a portion where an induced structure similar to the induced structure unformed portion 51 is not formed, but usually does not have a function as an optical waveguide. The optical waveguide 3 is formed at a specific portion inside the plastic material 2 from the upper surface 1a to the lower surface 1b, and is not formed by lamination or the like.
[0014]
In the present invention, the optical waveguide has a pulse width of 10 -12 This is an induced structure non-formed part (part where no induced structure is formed) surrounded by a three-dimensional shaped induced structure part formed by laser irradiation for less than a second. That is, the induction structure portion is a clad portion of the optical waveguide, and the induction structure unformed portion surrounded by the induction structure portion is a core portion. Thus, the optical waveguide has a pulse width of 10 -12 It is formed by using a three-dimensionally shaped inductive structure formed by laser irradiation for less than a second as a cladding of an optical waveguide, and has a pulse width of 10 -12 It consists of an induced structure non-formed part surrounded by a three-dimensional shaped induced structure part formed by laser irradiation for less than a second.
[0015]
In FIG. 1, the optical waveguide 3 is formed from one surface of the three-dimensional optical waveguide plastic structure 1 to the other surface, but may be formed only inside, or any surface. It may be formed in a form exposed only to the surface.
[0016]
The induction structure has a pulse width of 10 inside the plastic material. -12 It can be formed by irradiating with a specific method while focusing an ultrashort pulse laser of less than a second. For example, the inducing structure 4 shown in FIG. 1 irradiates the plastic material 2 with the ultrashort pulse laser while moving the focal point from one surface to the other surface (for example, the lower surface 1b to the upper surface 1a). Can be formed. That is, the induction structure portion 4 is a laser irradiation portion irradiated with an ultrashort pulse laser (laser focused). The induced structure non-formed portions (51, 52) are laser non-irradiated portions that are not irradiated with the ultrashort pulse laser (the laser is not focused) and are not affected by the laser irradiation. It is a part where the induced structure is not formed and retains its original state or form.
[0017]
In the optical waveguide 3, the size (for example, diameter or width) and shape of the optical waveguide (for example, the shape in the longitudinal direction in which the optical waveguide is formed, the cross-sectional shape in the cross section of the surface perpendicular to the longitudinal direction, etc.) There is no particular limitation. The diameter (or width) d of the optical waveguide can be selected from a range of, for example, about 0.1 to 1000 μm, preferably 0.1 to 100 μm, and more preferably about 0.5 to 30 μm. In addition, when the optical waveguide is composed of an induction structure non-formed part surrounded by the induction structure part, the diameter (diameter or width) d of the optical waveguide is 5 μm or more as shown below. is important.
[0018]
The shape of the optical waveguide in the longitudinal direction may be linear, may be bent or refracted, and is a combination of linear and bent or refracted shapes. It may be. The length in the longitudinal direction of the optical waveguide is not particularly limited.
[0019]
Among the cross-sectional shapes of the optical waveguide, the cross-sectional shape in the cross section of the surface perpendicular to the longitudinal direction in which the optical waveguide is formed is, for example, a substantially circular shape or a substantially polygonal shape (for example, a substantially rectangular shape). May be. The substantially circular shape may be a circular shape, and examples thereof include a circular shape such as a perfect circle shape or an elliptical shape, or a shape similar thereto (such as an elliptical shape having a distortion such as an egg shape). It is done. In addition, the arc in the substantially circular shape may have an uneven shape such as a wave shape or a saw shape. Further, the substantially polygonal shape may be a polygonal shape, and examples thereof include a substantially rectangular shape, a substantially hexagonal shape, and a substantially octagonal shape. The substantially quadrangular shape includes, for example, a square shape, a rectangular shape, a trapezoidal shape, a quadrangular shape such as a quadrangular shape whose opposing sides are not parallel to each other, or a similar shape (such as a distorted square shape). . Note that the corners of the substantially polygonal shape may be angular or rounded, and the plurality of corners may have different shapes. In addition, the angle of the corner (inner angle) in the substantially polygonal shape is not particularly limited. For example, in the case of a substantially rectangular shape, each angle of the corner may be a right angle, an acute angle or an obtuse angle. . Furthermore, the sides in a substantially polygonal shape (such as a substantially square shape) may each be a straight shape, or may be an uneven shape such as a wave shape or a sawtooth shape. In addition, as a cross-sectional shape in the cross section of the surface perpendicular | vertical with respect to the longitudinal direction of an optical waveguide, it is preferable that it is a substantially circular shape.
[0020]
In the present invention, as long as the optical waveguide is formed continuously, its size and shape may be different in each part. Further, in one three-dimensional waveguide plastic structure, the number of optical waveguides is not particularly limited, and may be singular or plural. A plastic structure having a plurality of optical waveguides inside may have a laminated structure in which optical waveguides are laminated at an appropriate interval. In the case where a plurality of optical waveguides are provided inside one plastic structure, the interval between the optical waveguides can be arbitrarily selected. The interval between the optical waveguides is preferably 5 μm or more. If the distance between the optical waveguides provided in the plastic structure is less than 5 μm, the optical waveguides may be fused at the time of producing the optical waveguide, and it may not be possible to form a plurality of independent optical waveguides.
[0021]
(Induction structure forming method)
In the present invention, an ultra-short pulse laser is focused on a plastic material from outside (for example, on the surface or inside of the plastic material), and the focal position is moved to irradiate the clad of the optical waveguide. The induction structure part used as a part is formed. FIG. 2 is a schematic bird's-eye view showing an example of a method of forming a three-dimensional optical waveguide by forming an induction structure portion used as a cladding portion of an optical waveguide in a plastic material. Specifically, FIG. 2 is a view showing an example of a method for producing the three-dimensional optical waveguide plastic structure according to FIG. 1, and FIG. 2 (a) is a three-dimensional optical waveguide plastic according to FIG. An overall schematic bird's-eye view of the method for manufacturing the structure is shown, FIG. 2 (b) shows an enlarged view of the main part of the lower surface 1b, and FIG. 2 (c) shows an enlarged view of the main part of the upper surface 1a. 2, reference numerals 1, 1a, 1b, 2, 3, 4, 51, 52 are the same as those in FIG. Reference numeral 6 denotes an ultrashort pulse laser (sometimes simply referred to as “laser”), 6 a denotes a lens, and D denotes an irradiation direction of the laser 6. The plastic material 2 is a material for producing the three-dimensional optical waveguide plastic structure 1. An inductive structure 4 used as a clad of the optical waveguide 3 is formed in the plastic material 2 to form a three-dimensional optical waveguide plastic structure 1.
[0022]
In FIG. 2, the laser 6 irradiates the plastic material 2 with one light flux in the direction of the irradiation direction D (that is, in a direction parallel to the Z axis). The laser 6 can be focused by using the lens 6a. Therefore, when it is not necessary to focus the laser 6 by focusing, the lens 6a need not be used.
[0023]
Moreover, the plastic material 2 is a substantially rectangular parallelepiped, and the upper surface thereof is a plane parallel to the XY plane (perpendicular to the Z axis). In addition, although the rectangular parallelepiped is used as the plastic material 2, what kind of shape may be sufficient and the magnitude | size is not restrict | limited in particular.
[0024]
In FIG. 2, reference numeral 7a1 denotes an initial position or a center position (which may be referred to as an “irradiation start position”) when the laser 6 starts to be irradiated. Reference numerals 7b1 and 7c1 denote focal positions at which the focal point of irradiation of the laser 6 or the central position of the laser 6 moves or a central position thereof (which may be referred to as a “moving bending position”). Reference numeral 7d1 denotes a final position where the focus is obtained when the irradiation of the laser 6 is finished or a center position thereof (sometimes referred to as an "irradiation end position"). The irradiation start position 7a1 is a position on the lower surface 1b of the plastic material 2, and the irradiation end position 7d1 is a position on the upper surface 1a of the plastic material 2. Reference numerals 7a2 and 7d2 denote an irradiation start position and an irradiation end position, respectively. Thus, 7an is an irradiation start position and 7dn is an irradiation end position.
[0025]
In FIG. 2, the plastic material 2 is irradiated while moving the focal point of the laser 6 so that the cylindrical induction structure 4 bent in three dimensions is formed. Specifically, in the irradiation method performed while moving the focal point from one surface to the other surface, the irradiation end position on the upper surface 1a from the irradiation start position 7a1 on the lower surface 1b, through the moving bending position 7b1 and the moving bending position 7c1. Laser irradiation is performed while continuously moving the focal position of the laser 6 to 7d1, and, similarly, the laser is irradiated from the irradiation start position 7a2 on the lower surface 1b to the irradiation end position 7d2 on the upper surface 1a through the moving bending position. Laser irradiation is performed while continuously moving the focal position of 6, and further, the focal position of the laser 6 is continued from the irradiation start position 7 an on the lower surface 1 b to the irradiation end position 7 dn on the upper surface 1 a through the moving bending position. Cylindrical induction structure having an inner diameter d by repeating laser irradiation while moving By forming the can to form an optical waveguide 3 consisting of inducing structure unformed portion 51. That is, the diameter of the inductive structure non-forming portion 51 or the optical waveguide 3 is d.
[0026]
As described above, the irradiation performed while moving the focal point from the part adjacent to the irradiation start position at the previous irradiation to the part adjacent to the irradiation end position at the previous irradiation is almost all the irradiation start positions or all the irradiation end positions. By making it circular or substantially polygonal, the induced structure part can be formed so as to surround the induced structure non-formed part, and the induced structure non-formed part surrounded by the induced structure part is defined as an optical waveguide. can do. In addition, it is desirable that the portion adjacent to the irradiation start position at the previous irradiation is in a range of less than 5 μm (for example, 0.1 μm or more and less than 5 μm, preferably 1 to 3 μm) from the irradiation start position at the previous irradiation. If the distance between the part adjacent to the irradiation start position at the previous irradiation and the irradiation start position at the previous irradiation is 5 μm or more, the induced structure obtained by the two irradiations may not be fused. is there.
[0027]
As described above, in the present invention, by irradiating a plastic material with a laser, an inductive structure can be formed in the plastic material at each focal position on the locus of the focal position of the laser and its peripheral part (near part). it can. In addition, since the focal position is continuously moved during laser irradiation, the portion where the plastic material induction structure is formed also moves continuously in accordance with the movement of the focal position and extends in the moving direction. Thus, an inductive structure portion composed of a portion where the inductive structure is formed is formed. That is, a three-dimensional shape induction structure is formed by irradiating while moving the focal point of the laser, and in the same manner, the three-dimensional shape induction structure formed by the previous irradiation is fused. By forming such an induction structure portion and forming a cylindrical induction structure portion, an optical waveguide having the induction structure portion as a cladding portion can be formed.
[0028]
The moving direction of the focal position of the laser 6 is not particularly limited and may be any direction. For example, a direction perpendicular to the irradiation direction L of the laser 6, a parallel direction (the same direction as or opposite to the irradiation direction of the laser 6), an oblique direction, and the like can be given. The focal position of the laser 6 can be moved linearly only in any direction, or can be moved in a curved manner in various directions. Further, the focal position of the laser 6 can be moved continuously or intermittently.
[0029]
The speed (movement speed) for moving the focal position of the laser 6 is not particularly limited, and can be appropriately selected according to the material of the plastic material, the magnitude of the irradiation energy of the laser 6, and the like. In addition, it is also possible to control the size of the inducing structure portion by controlling the moving speed.
[0030]
Further, the ultrashort pulse laser may be used singly or in plural. That is, when irradiating an ultrashort pulse laser, a method of irradiating with one light beam or a method of irradiating with multi-beam interference can be employed. In addition, the method of irradiating with multi-beam interference means a method of irradiating using a plurality of lasers from multiple directions and using light interference that forms an induction structure at or near the intersection. The method of irradiating with one light beam means a method of irradiating with a single laser (single light source) without using the light interference as described above. For example, as a method of irradiating a laser with two-beam interference, a method of irradiating with two lasers or a beam splitter (for example, a half mirror, a prism, a grating, etc.) to split light from one laser. Then, a method of irradiating can be employed.
[0031]
In the present invention, the induction structure portion may be, for example, a structure change portion due to a structure change, or may be a hole formed by forming a hole (cavity portion). Note that the structure change portion and the hole can be arbitrarily formed not only two-dimensionally but also three-dimensionally.
[0032]
When the induced structure part is a structure change part, the change in the structure mainly includes a change in structure due to phase separation (for example, phase transition due to crystallization, etc.). Physical and / or chemical structural changes such as structural changes, structural changes due to cross-linking reactions or curing reactions, structural changes due to decomposition reactions, and the like can be mentioned. As the structural change, a plurality of the structural changes illustrated above may be combined. For example, a structural change according to another form may be used together with a structural change due to phase separation. Further, the degree of change in structure may be uniform or non-uniform. Therefore, the induced structure portion may have a structure in which the structure is changed so that the degree of change is uniform, and the induced structure portion may be formed from the end on the induced structure non-formed portion side to the inside or the focal point. The structure may be such that the structure is changed so that the degree of change gradually and continuously increases toward the position or the center thereof. Therefore, the interface (or boundary) between the induced structure portion and the induced structure-unformed portion may be clear or unclear.
[0033]
When the inducing structure is a hole, for example, a method of forming a hole by focusing from a surface (surface) in contact with the atmosphere of the plastic material and starting to irradiate a laser can be employed. When focusing from the surface in this way, it is inferred that the focused site is vaporized and removed, and a hole is formed.
[0034]
In the present invention, the induced structure portion and the induced structure are induced by an external etching action by utilizing the difference in characteristics and characteristics between the induced structure portion and the portion other than the induced structure portion in the plastic material (the portion where the induced structure is not formed). It is also possible to selectively remove any part of the structure-unformed part and selectively leave a necessary part as a connection part. For example, by selectively removing the induction structure portion, a cavity portion, a groove portion, or the like can be formed. Moreover, the site | part consisting only of the induction structure part formed in various shapes or forms can be formed by selectively removing the induction structure non-formation part. As an etching action from the outside, a chemical action such as acid, alkali, or organic solvent, or a thing using a high energy action such as plasma or ultraviolet light can be employed.
[0035]
In the present invention, in one plastic material, the number of inductive structures is not particularly limited, and may be singular or plural. In a plastic material in which a plurality of induction structure portions are formed, a laminated structure in which induction structure portions are stacked at an appropriate interval may be used. In the case where a plurality of induction structures are provided inside one plastic material, the interval between the induction structures can be arbitrarily selected. The distance between the induction structure parts (between induction structure parts formed so as to surround the induction structure non-formed part) is preferably 5 μm or more. When the interval between the induction structure parts provided in the plastic material is less than 5 μm, the induction structure parts may be fused together at the time of producing the induction structure part, so that a plurality of independent induction structure parts cannot be obtained. is there. Therefore, the diameter or width of the optical waveguide composed of the induced structure non-formed part surrounded by the induced structure part is 5 μm or more.
[0036]
In the present invention, the size and shape of the induced structure, the degree of structural change, etc. are the laser irradiation time, the moving direction and speed of the focal position of the laser, the type of plastic material, and the pulse width of the laser. It can be appropriately adjusted depending on the size of the irradiation energy, the numerical aperture of the lens for adjusting the focus of the laser, the magnification, and the like.
[0037]
In this way, the ultrashort pulse laser is focused by using a lens, and is irradiated to any part (or part) of the plastic material, and the focal position (or irradiation position) of the laser is moved. Thus, the induction structure portion can be provided at an arbitrary site (particularly an internal site). The focal position of the laser can be moved by moving the relative position between the laser and the lens and the plastic material, for example, by moving the laser and the lens and / or the plastic material. Specifically, for example, a plastic material (irradiated sample) is placed on a stage that can be moved precisely in two-dimensional or three-dimensional directions, and an ultrashort pulse laser generator and a lens are focused on the plastic material. Are fixed so that they match each other (can be an arbitrary part), and the stage can be moved to move the focal position, whereby an induction structure having a desired shape can be produced at an arbitrary part of the plastic material. Note that laser irradiation can be arbitrarily performed with two- or three-dimensional continuity by controlling the moving speed, moving direction, moving time, and the like of the stage.
[0038]
As described above, in the present invention, the inductive structure portion can be smoothly induced in an arbitrary portion (inside, etc.) of the plastic material by a simple operation of irradiating the ultrashort pulse laser with the focus reduced and moving the focal position. Can be formed. Then, an optical waveguide can be formed in which the induction structure portion is a cladding portion, and the induction structure non-formed portion surrounded by the induction structure portion is a core portion.
[0039]
Specifically, for example, when a plastic material is irradiated with an ultrashort pulse laser, the irradiated portion irradiated with the laser in the plastic material and the vicinity of the irradiated portion are chemically and physically generated such as plasma generation. It is in a high temperature state locally while receiving the action, and then the irradiated irradiation unit and its irradiation with the end of irradiation or the movement of the irradiation unit (for example, two-dimensional movement or three-dimensional movement) The vicinity is usually returned to room temperature. By this irradiation, an induction structure part in which an induction structure is formed at an arbitrary site and an induction structure non-formation part in which no induction structure is formed are formed.
[0040]
In the present invention, for example, when the inductive structure is formed inside a plastic material, the width of the inductive structure (structure change portion, hole, etc.) is 1 mm or less (preferably 500 μm or less). May be. When the inductive structure portion is a hole, the diameter (or width) of the hole is, for example, in the range of about 0.1 to 1000 μm, preferably about 0.1 to 100 μm, and more preferably about 0.5 to 30 μm. You can choose from. Thus, even if the size of the induction structure portion is extremely small, the induction structure portion can be precisely controlled by using an ultrashort pulse laser as the laser.
[0041]
[Plastic materials]
Plastic materials are composed of various polymer components such as organic polymers and inorganic polymers. The polymer components may be used alone or in combination of two or more. The organic polymer is not particularly limited, and various organic resins such as a thermoplastic resin, a thermosetting resin, and an ultraviolet curable resin can be used. As the organic polymer, a thermoplastic resin, in particular, a thermoplastic resin material having two or more glass transition temperatures (glass transition points) can be suitably used. When the plastic material is a thermoplastic resin material having two or more glass transition temperatures (glass transition points), phase separation occurs due to irradiation with an ultrashort pulse laser to form an induced structure part whose structure has changed. can do. The thermoplastic resin material having two or more glass transition temperatures includes a material system including two or more components having different thermal motility and incompatible with each other. Such material systems include blends of two or more dissimilar materials (eg, blends of two or more homopolymers and / or random copolymers, blends of two or more block copolymers, etc.) Examples thereof include a block copolymer composed of two or more different components.
[0042]
When the plastic material has a glass transition temperature of room temperature (for example, 23 ° C.) or less, the plastic material has sufficient flexibility at a temperature near room temperature. Therefore, in a material system of a blend including a plastic material having a glass transition temperature of room temperature (for example, 20 to 25 ° C., particularly 23 ° C.) or less as an incompatible component, by adjusting the component ratio of each plastic material The flexibility can be arbitrarily adjusted at room temperature, and the handling can be facilitated.
[0043]
In addition, for example, in a material system having two glass transition temperatures composed of two or more different components, a glass transition temperature (T g1 ) (T) g1 In the case where the component) is a component showing the glass transition temperature on the low temperature side, the component showing the glass transition temperature on the high temperature side (T g2 Component glass transition temperature (T) g2 ) Above temperature (T 3 ), The temperature T g2 Near T g2 The ingredients solidify with reduced mobility, while T g1 The component is cooled to room temperature (for example, 20 to 25 ° C., particularly 23 ° C.) while still having sufficient mobility. At this time, in particular, the temperature T g1 And T 3 Are constant, the two glass transition temperatures (T g1 , T g2 ) Temperature difference (T g2 -T g1 ) Is larger, T g2 The component solidifies faster, and in the cooling process to room temperature, the component (T g2 Component (T) showing glass transition temperature on the low temperature side in a state where component) is solidified g1 The exercise period of only the component) becomes longer. In particular, the glass transition temperature T on the low temperature side g1 In the process of being cooled to room temperature, that is, T g2 ~ T in the normal temperature range, T g1 A phase-separated structure is formed and an induced structure is formed while maintaining sufficient mobility and relaxation properties due to the components. In this case, if the plastic material contains a plurality of components (polymer components) in a form having a gradient in composition ratio, the plastic material (covered material) can be used even if there is a slight variation in the energy of the ultrashort pulse laser. As a result, it becomes easy to control the size of the induced structure obtained by irradiation. Therefore, even if the energy of the ultrashort pulse laser varies, the induced structure is controlled to a constant or almost constant size by reducing the width of the variation of the size (thickness, length, etc.) of the induced structure. It is also possible to form a part.
[0044]
Among these material systems, blends of different materials can be structured in the form of domains, cylinders, layers, and co-continuous by changing the ratio of each component to be blended and changing the dispersion processing conditions. Various incompatible forms such as shapes can be created. On the other hand, in block copolymers and blends thereof (blends of two or more types of block copolymers), the incompatibility of the block-bonded polymer chains is responsible for the incompatibility of the entire system. Therefore, examples of the structural form include the incompatible forms exemplified above, and the incompatible form can be made finer than the blend.
[0045]
In this way, when the plastic material is irradiated with the ultrashort pulse laser, the microdomain thermal melting once occurs in the irradiated portion of the ultrashort pulse laser, and the phase separation structure is again formed by the end of irradiation or movement of the irradiated portion. In this case, if a cross-linking (curing) reaction or the like occurs in parallel during the regeneration of the phase separation structure, the phase separation is further promoted, and the completed phase separation structure has a domain structure or the like rather than the original phase separation structure. Dimensions and forms may be large. Therefore, it is preferable that the inductive structure portion is formed by changing the structure so that the size or form of the microphase separation structure is increased.
[0046]
In particular, the induced structure part is formed by selectively containing a specific component, causing cross-linking (curing), photoisomerization, etc. to cause a chemical change that is different from the original component or its structure. In some cases, changes (modulation) may occur in physical characteristics such as refractive index. If the refractive index of the domain structure part in the induced structure part differs by 0.0005 or more from the refractive index of the domain structure part in the induced structure non-formed part where the induced structure is not formed (that is, each of the above parts) If the difference in refractive index is 0.0005 or more), there is a possibility that it can be used as an optical waveguide. Therefore, in the present invention, it is preferable that the induction structure portion is formed so that the difference in refractive index between the induction structure portion and the induction structure non-formation portion is 0.0005 or more. The difference between the refractive index of the induced structure portion and the refractive index of the portion where the induced structure is not formed is preferably 0.0005 or more (preferably 0.0008 or more, more preferably 0.001 or more). . Further, when the refractive index difference is 0.005 or more (particularly 0.01 or more), it can be used more effectively as an optical waveguide.
[0047]
As such a plastic material, various polymer materials can be used in combination. Therefore, in the present invention, such a large number of combinations can be used, which is a very useful method. Various characteristics such as compatibility of the polymer material and glass transition temperature are described in, for example, a polymer handbook. The plastic material may be compatible or incompatible.
[0048]
Specifically, phase separation can be caused by irradiation with an ultrashort pulse laser, and among the combinations of two or more polymer materials that express a glass transition temperature, for example, the glass transition temperature on the low temperature side is normal temperature. (For example, 20 to 25 ° C., particularly 23 ° C.) As an amorphous component having optical transparency, for example, polydienes such as polyisoprene and polybutadiene; polyalkenes such as polyisobutylene; polybutyl acrylate, Polyacrylic acid esters such as polyethyl acrylate; Polyvinyl esters such as polybutoxymethylene; Polyurethanes; Polysiloxanes; Polysulfides; Polyphosphazenes; Polytriazines; Polycarboranes and the like. Of these, polydienes, polyalkenes, polyacrylates, polysiloxanes, and the like are widely used as constituents of pressure-sensitive adhesives because of their low glass transition temperature.
[0049]
In addition, as a material having a glass transition temperature on the high temperature side and high optical transparency, polycarbonate (PC); methacrylate resin such as polymethyl methacrylate (PMMA); polyester resin such as polyethylene terephthalate (PET); Polyethersulfone (PES) (polyethersulfone); Polynorbornene; Epoxy resin; Polyaryl; Polyimide; Polyetherimide (PEI); Polyamideimide; Polyesterimide; Polyamide; Polystyrene, Acrylonitrile-styrene copolymer (AS resin) ), Styrene resin such as acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer (ABS resin); polyarylene ether such as polyphenylene ether; polyarylate; polyacetal; polyphenylene sulfi ; Polysulfones (polysulfone); polyether ketones such as polyether ether ketone and polyether ketone ketones; polyvinyl alcohol; polyvinyl pyrrolidone.
[0050]
A block copolymer having two or more glass transition temperatures by microphase separation of a polymer chain of a block copolymer composed of two or more blocks is a component that develops a glass transition temperature on the low temperature side, What is necessary is just to copolymerize by suitably combining with the component which expresses a glass transition temperature on the high temperature side, and superposing | polymerizing (copolymerization) so that it may become a block copolymer. The polymerization method (copolymerization method) is not particularly limited, and for example, a known living polymerization method such as a living anion polymerization method, a living cation polymerization method, or a living radical polymerization method can be employed.
[0051]
In addition, as long as the glass transition temperature of such a thermoplastic resin material is two or more, two may be sufficient and three or more may be sufficient. As the thermoplastic resin material, a polymer having two glass transition temperatures is preferable, and a polymer composed of a block copolymer having two glass transition temperatures is particularly preferable.
[0052]
In addition, fluorine resins such as vinylidene fluoride resin, hexafluoropropylene resin, and hexafluoroacetone resin can also be used.
[0053]
Furthermore, a polysilane polymer such as polysilane may be blended. If the plastic material contains a polysilane-based polymer, the mechanical properties of the plastic material can be improved, and the induction structure can be formed with excellent workability. In addition, the polysilane polymer has a structure in which a silicon-silicon bond (Si-Si bond) is cut by light irradiation, and a siloxane bond (Si-O-Si bond) or a silanol group (Si-OH) is generated. It has characteristics such as a large change in refractive index (for example, a decrease) and generation of radicals, and is useful as a composite material. The polysilane polymer is a polymer composed of a main chain having a silicon-silicon bond. The substituent that is substituted on the silicon atom of the main chain is not particularly limited, and examples thereof include a hydrogen atom, an organic group, and a halogen atom. The polysilane polymer may be a homopolymer or a copolymer. Specifically, examples of the polysilane-based polymer include polysilane; poly (dimethylsilane), poly (methylethylsilane), poly (methylpropylsilane), poly (methylbutylsilane), poly (methylhexylsilane), poly (Dihexylsilane), poly (alkylalkylsilane) such as poly (didodecylsilane); poly (alkylcycloalkylsilane) such as poly (methylcyclohexylsilane); poly (methylphenylsilane), poly (ethylphenylsilane), Poly (alkylarylsilane) such as poly (propylphenylsilane), poly (isopropylphenylsilane), poly (butylphenylsilane), poly (hexylphenylsilane); poly (arylarylsilane) such as poly (diphenylsilane); Polyphenylsilin Homopolymers such as a silicon atom-containing polymer having a three-dimensional structure of silicon atoms such as polymethylsiline (having a structure in which silicon atoms are three-dimensionally bonded), poly (dimethylsilane-methylcyclohexylsilane), poly ( And a copolymer such as (dimethylsilane-methylphenylsilane).
[0054]
The molecular weight (weight average molecular weight, etc.) of the polymer material (polymer) is not particularly limited. The molecular weight (weight average molecular weight, etc.) of the polymer material can be appropriately selected according to the target plastic material, for example, selected from the range of 1,000 or more (preferably about 10,000 to 500,000) can do.
[0055]
In the present invention, the plastic material may be a composite containing another material such as an inorganic compound or a metal compound in a dispersed state, or a laminate containing another material in a layered state. Further, it may contain a crosslinking agent, a lubricant, an antistatic agent, a plasticizer, a dispersant, a stabilizer, a surfactant, an inorganic or organic filler, if necessary.
[0056]
The plastic material preferably has a total light transmittance of 10% or more (preferably 50% or more, more preferably 85% or more) in the visible light wavelength region (for example, 400 nm to 800 nm). Thus, if it has a light transmittance of 10% or more, laser processing can be easily performed by irradiation with an ultrashort pulse laser whose wavelength is in the visible light wavelength region. Accordingly, a colored plastic material that causes significant light absorption or scattering in the visible wavelength region or a plastic material that contains a large amount of scattering particles is not desirable. When the transmittance of the plastic material is 10% or more, focusing can be performed without attenuating the intensity of the ultrashort pulse laser beam in the sample. Further, when the transmittance of the plastic material is 10% or more, the internal state of the plastic material can be visually recognized, so that the irradiation position or focal position of the ultrashort pulse laser, the degree of structural change, and the like are visually recognized. It is possible to effectively irradiate the plastic material with the ultrashort pulse laser.
[0057]
(laser)
As an ultrashort pulse laser used when processing a plastic material, the pulse width is 10 -12 If it is 2 seconds or less, there is no particular limitation, and the pulse width is 10 -15 A pulse laser of the order of seconds can be suitably used. Pulse width is 10 -15 For pulsed lasers on the order of seconds, the pulse width is 1 × 10 -15 Second to 1 × 10 -12 A pulsed laser that is seconds is included. More specifically, an ultrashort pulse laser has a pulse width of 10 × 10. -15 Second to 500x10 -15 Seconds (preferably 50 × 10 -15 Second to 300x10 -15 A pulse laser of about 2 seconds) is preferable.
[0058]
Pulse width is 10 -12 For example, an ultrashort pulse laser of less than 2 seconds can be obtained by reproducing and amplifying a laser or dye laser using a titanium / sapphire crystal as a medium.
[0059]
In the ultrashort pulse laser, the wavelength is preferably, for example, a wavelength region of visible light (for example, 400 to 800 nm). In the ultrashort pulse laser, the repetition can be selected from the range of 1 Hz to 80 MHz, for example, and is usually about 10 Hz to 500 kHz.
[0060]
The average output or irradiation energy of the ultrashort pulse laser is not particularly limited, and can be appropriately selected according to the size of the target induced structure part, the type of the structural change, the degree of the change, etc. For example, it can be selected from a range of about 500 mW or less (for example, 1 to 500 mW), preferably 5 to 300 mW, and more preferably about 10 to 100 mW. Thus, the irradiation energy of the ultrashort pulse laser may be low. Therefore, it is possible to suppress or prevent the thermal influence caused by the irradiation of the ultrashort pulse laser onto the plastic material.
[0061]
Further, the irradiation spot diameter of the ultrashort pulse laser is not particularly limited, and the size of the target induced structure, the type of the induced structure or the degree of the induced structure, the size, the numerical aperture, or the magnification of the lens, etc. For example, it can select from the range of about 0.1-10 micrometers.
[0062]
The optical waveguide of the present invention has a linear two-fold shape as shown in FIG. 1 and a straight three-fold shape as shown in FIG. The number of bends is not particularly limited and can be any number, and the bend angle is not particularly limited and can be any angle. Moreover, the form of a curve may be sufficient like a circular arc. FIG. 3 is a schematic bird's-eye view showing another example of the three-dimensional optical waveguide according to the present invention, and the reference numerals in FIG. 3 are the same as those in FIG.
[0063]
Such an optical waveguide can be used by being joined to, for example, an optical switching component, an optical multiplexing / demultiplexing component, a wavelength conversion filter, an optical isolator, an optical circulator, an optical connector, an optical external modulator, or the like.
[0064]
【The invention's effect】
According to the optical waveguide of the present invention, even an optical waveguide bent and refracted three-dimensionally can be easily produced in a plastic material with excellent workability. The pulse width is 10 -12 It can be formed in an arbitrary shape in an arbitrary part in a plastic material by irradiation with an ultrashort pulse laser of less than a second. Therefore, it is possible to easily and inexpensively provide a three-dimensional optical waveguide that is advantageous in reducing the number of work steps, increasing the integration density by high-density or three-dimensional stacking, and improving the degree of freedom in designing an engineering device for a compact system.
[0065]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not limited to these examples.
[0066]
(Example 1)
In a polymerization vessel, butyl acrylate (BA) and ethyl acrylate (EA) as monomer components are put in an equimolar ratio, and ethyl 2-bromoisobutyrate (0% relative to the total amount of the monomer components) is used as a polymerization initiator. .0012 mol%), copper bromide as a polymerization catalyst (0.0012 mol% based on the total amount of the monomer components), and 2,2′-bipyridine derivative as a co-catalyst (0.0036 mol based on the total amount of the monomer components). First, a butyl acrylate / ethyl acrylate random copolymer [poly (BA / EA) random copolymer] having a weight average molecular weight of about 25,000 was prepared by a known living radical polymerization method using the following method.
Subsequently, methyl methacrylate (MMA) was added as a copolymerizable monomer component for producing a block copolymer to the reaction mixture containing the poly (BA / EA) random copolymer, and further living radical polymerization was performed. In this way, polymethyl methacrylate (PMMA) having a weight average molecular weight of about 58,000 is bonded to the poly (BA · EA) random copolymer in a block manner, and PMMA · (poly (BA · EA) Random copolymer) block copolymer [poly (MMA / BA · EA) block copolymer] was obtained. In the poly (MMA / BA · EA) block copolymer (sometimes referred to as “block copolymer A”), the weight average molecular weight of the entire block copolymer is about 83,000, and the ratio of PMMA is 70% by weight (weight average molecular weight ratio).
The block copolymer A is purified using a filter or an ion exchange resin, and then further added with ethyl acetate to make a solution having a concentration of about 30% by weight. By a casting method, a film sample (film thickness: 500 μm) This was sometimes referred to as “irradiated sample A”.
[0067]
With the method as shown in FIG. 2, focusing on the bottom surface at a depth of about 500 μm from the top surface of the irradiated sample A, a titanium / sapphire / femtosecond pulse laser device and objective lens (magnification: 20 ×) Using an ultrashort pulse laser (irradiation wavelength: 800 nm, pulse width: 150 × 10 -15 Second, repetition: 200 kHz), irradiation energy (average output): 20 mW, irradiation spot diameter: about 3 μm, irradiation sample A in a direction parallel to the irradiation direction (first direction), moving speed: about 20 μm / Second for 10 seconds, then moving speed in the vertical direction (second direction): about 50 μm / second for 4 seconds, and further moving direction in the vertical direction (third direction) changed by 90 °: about Irradiation was performed while moving at 50 μm / second for 4 seconds, and finally moving in a parallel direction (fourth direction) at a moving speed of 20 μm / second for 15 seconds. Next, returning to the previous irradiation start position on the bottom surface of the irradiation sample A, focusing on a position on a circular arc with a diameter of 20 μm (radius of 10 μm) and a distance of 4 μm from the previous irradiation start position, When irradiation was performed 16 times in total at a position that is 4 μm away from the end position of the previous irradiation and a position on an arc with a diameter of 20 μm (radius is 10 μm) at the same movement speed as the irradiation of [ The irradiation time (time required for movement) is as shown in Table 1. Each irradiation start position is on the same arc, and each irradiation end position is on the same arc. ], A three-dimensionally bent cylindrical induction structure as shown in FIG. 3 was formed. An induction structure non-formation part exists in the inside (center) of the induction structure part, and the induction structure part is formed so as to surround the induction structure non-formation part.
[0068]
The inductive structure portion causes a permanent refractive index modulation having a refractive index higher by about 0.002 with respect to an unirradiated portion of the ultrashort pulse laser (an induced structure-unformed portion), and an optical waveguide having a high refractive index. On the other hand, the unirradiated part of the ultrashort pulse laser became the core part and functioned as an optical waveguide.
[0069]
[Table 1]
Figure 2004029613
[0070]
In Table 1, “movement in the first direction” means movement in the direction when the irradiation sample A is first moved in a direction parallel to the irradiation direction at a moving speed of about 20 μm / second. The term “movement in the second direction” means movement in the direction when moving at a movement speed of about 50 μm / second in the direction perpendicular to the irradiation direction, and “in the third direction”. The term “movement” means movement in the direction when moving at a movement speed of about 50 μm / second in a direction perpendicular to the irradiation direction after changing the 90 ° direction. “Movement” means the movement in the direction when moving at a moving speed of 20 μm / second in the direction parallel to the irradiation direction.
[0071]
(Example 2)
On a substrate [optical glass (BK7); thickness: 2.0 mm], a polysilane-based polymer [poly (methylphenylsilane)] is removed with a 20 wt% toluene solution and dried under reduced pressure (vacuum drying method). A thin film (thickness: about 300 μm) was formed from a system polymer to prepare a thin film sample (sometimes referred to as “irradiated sample B”) on the substrate.
[0072]
2, a titanium / sapphire / femtosecond pulse laser apparatus and an object are focused on the bottom surface of the thin film having a depth of about 300 μm from the top surface of the thin film made of the polysilane-based polymer of the irradiation sample B. Using a lens (magnification: 20 times), ultrashort pulse laser (irradiation wavelength: 800 nm, pulse width: 150 × 10 -15 Second, repetition: 200 kHz), irradiation energy (average output): 20 mW, irradiation spot diameter: about 3 μm, irradiation sample B in a direction parallel to the irradiation direction (first direction), moving speed: about 20 μm / Second for 10 seconds, then the moving speed in the vertical direction (second direction): about 100 μm / second for 2 seconds, and finally the parallel direction (third direction) for moving speed: 15 for 20 μm / second Irradiated while moving for 2 seconds. Next, returning to the start position of the previous irradiation on the bottom surface of the thin film, the previous irradiation is focused on an arc having a diameter of 20 μm (radius is 10 μm) and a distance of 4 μm from the start position of the previous irradiation. When irradiation was performed a total of 16 times at a position at a distance of 4 μm from the end position of the previous irradiation and a position on a circular arc with a diameter of 20 μm (radius is 10 μm) at the same movement speed as in FIG. Table 2 shows (the time required for movement). Each irradiation start position is on the same arc, and each irradiation end position is on the same arc. ], A three-dimensionally bent cylindrical induction structure as shown in FIG. 1 was formed. An induction structure non-formation part exists in the inside (center) of the induction structure part, and the induction structure part is formed so as to surround the induction structure non-formation part.
[0073]
The inductive structure portion causes a permanent refractive index modulation having a refractive index higher by about 0.002 with respect to an unirradiated portion of the ultrashort pulse laser (an induced structure-unformed portion), and an optical waveguide having a high refractive index. On the other hand, the unirradiated part of the ultrashort pulse laser became the core part and functioned as an optical waveguide.
[0074]
[Table 2]
Figure 2004029613
[0075]
In Table 2, “movement in the first direction” means movement in the direction when the irradiation sample B is first moved in a direction parallel to the irradiation direction at a moving speed of about 20 μm / second. The term “movement in the second direction” means movement in the direction when moving at a movement speed of about 100 μm / second in the direction perpendicular to the irradiation direction, and “in the third direction”. The term “movement” means the movement in the direction when moving at a moving speed of 20 μm / sec in the direction parallel to the irradiation direction at the end.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic bird's-eye view showing an example of a three-dimensional optical waveguide of the present invention.
FIG. 2 is a schematic bird's-eye view showing an example of a method of forming a three-dimensional optical waveguide by forming an induction structure portion used as a cladding portion of an optical waveguide in a plastic material.
FIG. 3 is a schematic bird's-eye view showing another example of the three-dimensional optical waveguide of the present invention.
[Explanation of symbols]
1. Plastic structure with three-dimensional optical waveguide
2 Plastic materials
1a Top surface of three-dimensional optical waveguide plastic structure 1
1b Three-dimensional optical waveguide plastic structure 1 bottom surface
3 Optical waveguide
4 Induction structure
d Diameter (diameter or width) of the optical waveguide 3
51, 52 Induced structure non-formed part
6 Ultra short pulse laser
6a lens
D Irradiation direction of laser 6
7a1, ..., 7an Irradiation start position of laser 6
7b1, 7c1 Moving and bending position of laser 6
7d1, ..., 7dn End position of laser 6 irradiation

Claims (4)

プラスチック材料に、パルス幅が10−12秒以下のレーザーの照射により、三次元的形状の誘起構造部を、誘起構造が形成されていない部位を囲むように形成して作製されたことを特徴とする三次元光導波路。A plastic material is produced by irradiating a laser with a pulse width of 10 −12 seconds or less to form a three-dimensional induction structure so as to surround a portion where no induction structure is formed. 3D optical waveguide. 誘起構造部の屈折率と、プラスチック材料における誘起構造部以外の部位の屈折率との屈折率差が、0.0005以上である請求項1記載の三次元光導波路。The three-dimensional optical waveguide according to claim 1, wherein a refractive index difference between a refractive index of the induction structure portion and a refractive index of a portion other than the induction structure portion in the plastic material is 0.0005 or more. プラスチック材料が、400〜800nmの可視光波長領域において10%以上の透過率を有するプラスチック材料である請求項1又は2記載の三次元光導波路。The three-dimensional optical waveguide according to claim 1 or 2, wherein the plastic material is a plastic material having a transmittance of 10% or more in a visible light wavelength region of 400 to 800 nm. 誘起構造部とプラスチック材料における誘起構造部以外の部位とのうちいずれか一方の部位を選択的に、外部からのエッチング作用により除去することができる請求項1〜3の何れかの項に記載の三次元光導波路。The part according to any one of claims 1 to 3, wherein any one part of the induction structure part and the part other than the induction structure part in the plastic material can be selectively removed by an etching action from the outside. Three-dimensional optical waveguide.
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