JP2004028697A - Radioactive ion species eluent treatment apparatus, treatment system of radioactive ion-exchange resin, and treatment method of radioactive ion-exchange resin - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば原子力発電所の放射性核種を含む系統水中に含まれる放射性イオンを吸着した放射性イオン交換樹脂を廃棄するための放射性イオン種溶離液処理装置、放射性イオン交換樹脂の処理システム、および放射性イオン交換樹脂の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所等の原子力施設においてイオン交換樹脂は、放射性イオンを吸着するために用いられている。具体的には、原子力発電所の放射性核種を含む系統水中に含まれる放射性イオンを吸着して、放射性核種を含む系統水を純化するために用いられている。原子力発電所の運転に伴い放射性イオンを吸着した使用済の放射性イオン交換樹脂が廃棄物として発生する。
【0003】
イオン交換樹脂は、一般にスチレンとジビニルベンゼン(D.V.B)の共重合体を基材とし、これにイオン交換基として陽イオン交換樹脂の場合にはスルホン酸基を、また陰イオン交換樹脂の場合には、4級アンモニウム基を結合させた構造を有する芳香族系有機高分子化合体である。
【0004】
さて、放射性核種を含む系統水には、Co−60(コバルト60)、Cs−137(セシウム137)、Sr−90(ストロンチウム90)、その他Fe(鉄)やNi(ニッケル)等の放射能強度の高い陽イオン種と、I(ヨウ素)、C−14(炭素14)を含む有機物質等の放射能強度が低い陰イオン種とが含まれている。したがって、放射性核種を含む系統水中のCo−60、Cs−137、Sr−90等の陽イオン種は、陽イオン交換樹脂に吸着され、I、C−14を含む有機物質等の陰イオン種は、陰イオン交換樹脂に吸着されることによって浄化される。
【0005】
イオン交換樹脂は放射性イオン交換樹脂塔に陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂の2種類がほぼ同量充填されており、系統水から陽イオン種または陰イオン種を除去する能力(除染係数)が所定能力以下に低下した場合には、使用済の放射性イオン交換樹脂として廃棄処理され、放射性イオン交換樹脂塔には、未使用の陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂が充填される。廃棄物として処理される放射性イオン交換樹脂の体積比は、原子力発電所にて発生する全廃棄物のうち少量を占めているにすぎないが、放射性イオン交換樹脂によって吸着された物質による放射能量の合計は、原子力発電所の通常運転において発生する廃棄物中の放射能量の大部分を占めている。このように、運転中に原子力発電所から排出される放射性廃棄物に含まれる放射能のほとんどは、放射性イオン交換樹脂によって吸着されている。
【0006】
このような使用済の放射性イオン交換樹脂を廃棄物として処理する場合には、以下のようにして行われている。すなわち、放射性イオン交換樹脂塔に充填された陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂は、その除染係数が所定値以下に低下したことが確認されると、図9に示すように、放射性イオン交換樹脂搭(図示せず)から使用済樹脂貯蔵タンク62へと移し替えられ、そこでしばらく貯蔵される。この貯蔵期間中に、陽イオンであるCo−58、陰イオンであるI−131等半減期の短い核種を減衰させることができる。
【0007】
このように、半減期の短い核種が減衰したところで、使用済の放射性イオン交換樹脂が、使用済樹脂貯蔵タンク62から一旦廃樹脂供給タンク63に移し替えられ、さらにそこから溶離器64へと移される。溶離器64には、硫酸水溶液が通液される。これによって、使用済の放射性イオン交換樹脂に吸着していた放射性イオンが、硫酸水溶液中に移行して溶離する。
【0008】
このようにして放射性物質が溶離して取り除かれたイオン交換樹脂は、溶離器64の下部から取り出され、溶離済樹脂輸送容器67によって焼却設備68に移送され、そこで焼却処理される。
【0009】
一方、溶離器64において放射性イオン交換樹脂に通液された硫酸水溶液中には、放射性イオンが溶存している。この硫酸水溶液は、溶離器64から硫酸回収器69の左室70に導入される。硫酸水溶液は、この硫酸回収器69に備えられた拡散透析膜71によって放射性物質と硫酸とが分離される。すなわち、図10に示すように、左室70に導入された硫酸水溶液のうち、硫酸は拡散透析膜71を介して右室72側に拡散され回収される一方、放射性物質は左室70に残る。右室72側に回収された硫酸は、溶離器64に送られ再使用される。この結果、左室70には放射性物質を含む廃液が得られる。
【0010】
図11に示すように、左室70で得られた溶離初期の廃液(以下、「Aモード廃液」と称する)は、左室70で得られた溶離後期の廃液(以下、「Bモード廃液」と称する)に比べて、放射性核種濃度が有意に高い。
【0011】
このためAモード廃液は、第1中和タンク73(#1)において中和剤タンク75から供給された中和剤であるNaOHが添加されることによって中和処理され、中和体である芒硝(Na2SO4)が生成された後に、蒸発器76に送られる。そして、蒸発器76によって蒸発濃縮された後に濃縮廃液タンク77に送られそこで長期貯蔵される。これによって、放射能を減衰させた後、セメント固化されることになる。このような蒸発濃縮は、廃液を減容し、廃棄物の発生量を減らすという観点から重要である。
【0012】
一方、Bモード廃液は、放射性核種濃度が低いために中和タンク73(#2)に移し、ここでも同様に中和剤タンク75から供給された中和剤であるNaOHが添加されることによって中和処理され、中和体である芒硝(Na2SO4)が生成された後に、蒸発濃縮せずに、そのまま液体廃棄物処理系78へと送られ、アスファルト等によって固化処理されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の放射性イオン交換樹脂の処理方法では、以下のような問題がある。
【0014】
硫酸回収器69では、左室70に導入された硫酸水溶液のうち、硫酸が拡散透析膜71を介して右室72に回収されるが、その硫酸回収率は90%程度であり、廃液中には10%程度の硫酸が残っている。上述したように、硫酸に中和剤であるNaOHが添加されることによって芒硝(Na2SO4)が生成される。
【0015】
セメントは、その中に芒硝を含むと、エトリンジャイト(ettringite)を形成し、含有芒硝濃度の上昇に伴って強度特性が低下するということが知られている。
【0016】
上述したようなAモード廃液と、Bモード廃液との比率は、おおよそ6:4である。放射性イオン交換樹脂に吸着している放射性イオンを溶離器64において硫酸水溶液に溶離させるためには、放射性イオン交換樹脂の10倍〜数10倍の体積の硫酸水溶液が必要となる。
【0017】
Aモード廃液は、蒸発器76による蒸発濃縮によって減容化が図られているものの、その減容率は、芒硝濃度が析出する濃度を超えない範囲に制約されるため、もとの放射性イオン交換樹脂量の1/2程度までしかその発生量を減ずることができない。一方、Bモード廃液は、液体廃棄物処理系78でそのままアスファルト等によって固化処理されている。
【0018】
Aモード廃液が減容化された後に固化されてなるセメント固化体、およびBモード廃液が固化されてなるアスファルト固化体を所定期間貯蔵するための設備である放射性廃棄物貯蔵設備は、その貯蔵容量が限られていることから、Aモード廃液を固化してなる固化体、およびBモード廃液を固化してなる固化体の発生量を減少させることは極めて重要である。
【0019】
Aモード廃液を固化してなる固化体の減容率を高めるためには、含有芒硝濃度を低減させる必要があり、そのためには、Aモード廃液中からの硫酸回収効率を高める必要がある。
【0020】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、Aモード廃液については、濃縮して含有硫酸濃度を一旦高めた後に、別の硫酸回収器によって再び硫酸を回収することによって、硫酸回収効率の向上を図るとともに、Aモード廃液を固化してなる固化体の更なる減容化と前述のエトリンジャイト(ettringite)形成によるセメントの強度低下の抑制に寄与する一方、Bモード廃液については、溶離器に供給する溶離用硫酸水溶液として再利用することによって、Bモード廃液を固化してなる固化体の発生を無くし、もって、放射性廃棄物の発生量の低減化を図ることが可能な放射性イオン種溶離液処理装置、放射性イオン交換樹脂の処理システム、および放射性イオン交換樹脂の処理方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0022】
すなわち、請求項1の発明の、放射性イオン種溶離液処理装置は、放射性イオン種が溶離した酸水溶液が供給される酸水溶液受入室と酸回収溶液が供給されて酸を回収する回収室とが拡散透析膜を介して仕切られ、拡散透析膜を介して酸水溶液中の酸を回収室側に移動させる酸回収手段の酸水溶液受入室上流に酸水溶液中の水分を抽出して酸水溶液を濃縮させる電気脱塩式濃縮手段を配置している。
【0023】
従って、請求項1の発明の放射性イオン種溶離液処理装置においては、以上のような手段を講じることにより、酸水溶液であるAモード廃液については、電気脱塩式濃縮手段によって溶解イオンを分離濃縮した後に、酸回収手段によって、含有酸濃度を低減することができる。
【0024】
請求項2の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムは、溶離手段と、第1の酸回収手段と、廃液濃縮手段と、第2の酸回収手段と、固化手段と、貯液手段とを備えている。
【0025】
溶離手段は、供給された放射性イオン交換樹脂を受け入れ、この受け入れた放射性イオン交換樹脂に、供給された所定供給量の溶離用酸水溶液を通液し、放射性イオン交換樹脂に吸着している放射性イオン種を溶離用酸水溶液中へ溶離させることによって、イオン交換樹脂と放射性イオン種とを分離する。
【0026】
第1の酸回収手段は、第1の拡散透析膜で互いに分離された第1の溶離済酸水溶液受入室と第1の酸回収室とからなり、第1の溶離済酸水溶液受入室に、溶離手段において放射性イオン種が溶離した溶離済酸水溶液を供給されるようにする一方、第1の酸回収室に、溶離済酸水溶液の供給方向と対向する方向から酸回収用液が供給されることによって、第1の溶離済酸水溶液受入室側から第1の拡散透析膜を介して第1の酸回収室側に酸を回収し、溶離済酸水溶液から酸が回収された廃液を生成する。
【0027】
廃液濃縮手段は、第1の酸回収手段において生成された廃液から、電気脱塩法を用いてイオンを分離することによって、溶解イオンを分離濃縮した液を生成する。
【0028】
第2の酸回収手段は、第2の拡散透析膜で互いに分離された第2の溶離済酸水溶液受入室と第2の酸回収室とからなり、第2の溶離済酸水溶液受入室に、廃液濃縮手段によって生成された溶解イオンを分離濃縮した液のうち、初めに生成された所定量の溶解イオンを分離濃縮した液を供給されるようにする一方、第2の酸回収室に、溶解イオンを分離濃縮した液の供給方向と対向する方向から酸回収用液が供給されることによって、第2の溶離済酸水溶液受入室側から第2の拡散透析膜を介して第2の酸回収室側に酸を回収し、溶解イオンを分離濃縮した液から酸が回収された高濃縮廃液を生成する。
【0029】
固化手段は、第2の酸回収手段によって生成された高濃縮廃液を固化し、貯液手段は、廃液濃縮手段によって生成された溶解イオンを分離濃縮した液のうち、初めに生成された所定量の溶解イオンを分離濃縮した液以降に生成された溶解イオンを分離濃縮した液を貯液する。
【0030】
従って、請求項2の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムにおいては、以上のような手段を講じることにより、Aモード廃液については、廃液濃縮手段によって溶解イオンを分離濃縮した後に、更に第2の酸回収手段によって、含有硫酸濃度を低減することができるので、固化体の強度低下をもたらすエトリンジャイト(ettringite)の形成を抑制するとともに、固化体の発生量を低減することができる。また、Bモード廃液については排出せずに、貯液手段に貯液しておく。その結果、放射性廃棄物の発生量の低減化を図ることが可能となる。
【0031】
請求項3の発明は、請求項2の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムにおいて、溶離手段によって放射性イオン種と分離されたイオン交換樹脂を、溶離手段から払い出して焼却する焼却手段を付加している。
【0032】
従って、請求項3の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムにおいては、以上のような手段を講じることにより、請求項1の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムにおいて処理されたイオン交換樹脂を、焼却処理することができる。
【0033】
請求項4の発明は、請求項3の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムにおいて、焼却手段によってイオン交換樹脂が払い出された溶離手段に、新たな放射性イオン交換樹脂を供給する樹脂供給手段と、樹脂供給手段によって溶離手段に新たな放射性イオン交換樹脂が供給された場合には、貯液手段に貯液された溶解イオンを分離濃縮した液を溶離用酸水溶液として溶離手段に供給する溶解イオンを分離濃縮した液の供給手段と、溶解イオンを分離濃縮した液の供給手段によって溶離手段に溶離用酸水溶液として供給された溶解イオンを分離濃縮した液の量が、所定供給量以下の場合には、不足分の溶離用酸水溶液を溶離手段に供給する溶離用酸水溶液追加供給手段とを付加している。
【0034】
従って、請求項4の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムにおいては、以上のような手段を講じることにより、請求項2の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムにおいて処理済みのイオン交換樹脂が焼却されると、連続して新たなイオン交換樹脂を処理することができる。
【0035】
また、貯液手段に貯液していたBモード廃液を、新たに供給された放射性イオン交換樹脂の溶離手段における初期の溶離用酸水溶液として再利用することができるので、Bモード廃液を固化してなる固化体は発生せず、放射性廃棄物の発生量の低減化を図ることが可能となる。
【0036】
なお、第2の酸回収手段によって回収された酸も新たに供給された放射性イオン交換樹脂の溶離手段における溶離用酸水溶液として使用しても良い。
【0037】
請求項5の発明は、請求項2乃至4のうち何れか1項の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムにおいて、廃液濃縮手段でイオンが分離された水を、酸回収用液として、第1または第2の酸回収手段に供給する水供給手段を付加している。
【0038】
従って、請求項5の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムにおいては、以上のような手段を講じることにより、廃液濃縮手段において廃液からイオンを分離した水を、酸回収用液として有効利用することができる。
【0039】
請求項6の発明は、請求項2乃至5のうち何れか1項の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムにおいて、廃液濃縮手段は、両端に陰イオン交換膜が配置されるように、陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とを交互に所定間隔をおいてほぼ平行に配置し、隣接する陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とに挟まれて形成されてなる複数の流路のうち、1つおきの流路に、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを混合して装填することによって、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とが混合して装填された脱塩用流路と、脱塩用流路に隣接する流路である濃縮用流路とを形成してなる濃縮器からなる。
【0040】
そしてこの濃縮器を用いて、両端に配置された陰イオン交換膜のうち、脱塩用流路を形成している陰イオン交換膜側から、他端の陰イオン交換膜側へと電位勾配を与え、第1の酸回収手段において生成された廃液を、脱塩用流路内および濃縮用流路内にそれぞれ同側端部に設けられた入口から流通させ、脱塩用流路では、装填された陽イオン交換樹脂によって廃液中の陽イオンを吸着させる一方、装填された陰イオン交換樹脂によって該廃液中の陰イオンを吸着させる。
【0041】
更に、電位勾配に従って、陽イオン交換樹脂に吸着された陽イオンを該流路を形成している陽イオン交換膜側に移動させ、しかる後に該陽イオン交換膜を通過させて該陽イオン交換膜が形成している濃縮用流路内に移動させる一方、陰イオン交換樹脂に吸着された陰イオンを該流路を形成している陰イオン交換膜側に移動させ、しかる後に該陰イオン交換膜を通過させて該陰イオン交換膜が形成している濃縮用流路内に移動させることによって、脱塩用流路において、該流路に流通された廃液から水を抽出する一方、濃縮用流路において、該流路に流通された廃液を濃縮することによって溶解イオンを分離濃縮した液を生成する。
【0042】
従って、請求項6の発明の放射性イオン交換樹脂の処理システムにおいては、以上のような手段を講じることにより、腐食環境の厳しくない常温常圧において溶解イオンを分離濃縮した液を生成することができる。その結果、特に耐食性に優れた配管や材料を用いる必要が無く、低コストでシステムを構成することが可能となる。
【0043】
請求項7の発明の放射性イオン交換樹脂の処理方法は、供給された放射性イオン交換樹脂を溶離器に受け入れ、この受け入れた放射性イオン交換樹脂に、供給された所定供給量の溶離用酸水溶液を通液し、放射性イオン交換樹脂に吸着している放射性イオン種を溶離用酸水溶液中へ溶離させることによって、イオン交換樹脂と放射性イオン種とを分離する溶離段階と、溶離段階において放射性イオン種が溶離した溶離済酸水溶液から酸を回収する第1の酸回収段階と、第1の酸回収段階において酸が回収された溶離済酸水溶液の廃液から、電気脱塩法を用いてイオンを分離することによって廃液から溶解イオンを分離濃縮した液を常温常圧で生成する廃液濃縮段階と、廃液濃縮段階において生成された溶解イオンを分離濃縮した液のうち、初めに生成された所定量の溶解イオンを分離濃縮した液から酸を回収し、溶解イオンを分離濃縮した液から酸が回収された高濃縮廃液を生成する第2の酸回収段階と、第2の酸回収段階において生成された高濃縮廃液を固化する固化段階と、廃液濃縮段階において生成された溶解イオンを分離濃縮した液のうち、初めに生成された所定量の溶解イオンを分離濃縮した液以降に生成された溶解イオンを分離濃縮した液を貯液タンクに貯液する貯液段階とからなる。
【0044】
従って、請求項7の発明の放射性イオン交換樹脂の処理方法においては、以上のような手段を講じることにより、Aモード廃液については、常温常圧で濃縮減容した後に、更に第2の酸回収段階において含有硫酸濃度を低減することができるので、固化体の強度低下をもたらすエトリンジャイト(ettringite)の形成を抑制するとともに、固化体の発生量を低減することができる。また、Bモード廃液については排出せずに、貯液手段に貯液しておく。その結果、放射性廃棄物の発生量の低減化を図ることが可能となる。
【0045】
請求項8の発明は、請求項7の発明の放射性イオン交換樹脂の処理方法において、溶離段階において放射性イオン種と分離されたイオン交換樹脂を、溶離器から払い出して焼却する焼却段階を付加してなる。
【0046】
従って、請求項8の発明の放射性イオン交換樹脂の処理方法においては、以上のような手段を講じることにより、請求項7の発明の放射性イオン交換樹脂の処理方法において処理されたイオン交換樹脂を、焼却処理することができる。
【0047】
請求項9の発明は、請求項7の発明の放射性イオン交換樹脂の処理方法において、焼却段階においてイオン交換樹脂が払い出された溶離器に、新たな放射性イオン交換樹脂を供給する樹脂供給段階と、樹脂供給段階において溶離器に新たな放射性イオン交換樹脂が供給された場合には、貯液タンクに貯液された溶解イオンを分離濃縮した液を、溶離用酸水溶液として溶離器に供給する溶解イオンを分離濃縮した液の供給段階と、溶解イオンを分離濃縮した液の供給段階において溶離器に溶離用酸水溶液として供給された溶解イオンを分離濃縮した液の量が、所定供給量以下の場合には、不足分の溶離用酸水溶液を溶離器に供給する溶離用酸水溶液追加供給段階とを付加してなる。
【0048】
従って、請求項9の発明の放射性イオン交換樹脂の処理方法においては、以上のような手段を講じることにより、請求項6の発明の放射性イオン交換樹脂の処理方法において処理済みのイオン交換樹脂が焼却されると、連続して新たなイオン交換樹脂を処理することができる。
【0049】
請求項10の発明は、請求項7乃至9のうちの何れか1項の発明の放射性イオン交換樹脂の処理方法において、溶離用酸水溶液を、硫酸水溶液としている。
【0050】
従って、請求項10の発明の放射性イオン交換樹脂の処理方法においては、以上のような手段を講じることにより、放射性イオン交換樹脂に吸着している放射性イオン種を効率良く溶離することができる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0052】
なお、以下の実施の形態の説明に用いる図中の符号は、図9から図10と同一部分については同一符号を付して示すことにする。
【0053】
本発明の実施の形態を図1から図8を用いて説明する。
【0054】
図1は、本発明の実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムの一例を示す系統構成図である。
【0055】
すなわち、本発明の実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムは、使用済樹脂貯蔵タンク10と、溶離器11と、硫酸供給系12と、溶離済樹脂焼却炉14と、純水回収供給系16と、硫酸回収器17(#1)と、電気脱塩装置18と、硫酸回収器17(#2)と、中和固化設備19と、硫酸リサイクルタンク20と、硫酸リサイクルタンク21と、硫酸リサイクルポンプ22と、これら各機器を接続する配管Pおよび配管Pに設けられたバルブVとを備えて構成している。
【0056】
使用済樹脂貯蔵タンク10は、例えば図示しない放射性イオン交換樹脂塔から使用済の放射性イオン交換樹脂を受け入れ、受け入れた放射性イオン交換樹脂を所定の貯蔵期間の間貯蔵しておく。この貯蔵期間中に、半減期の短い放射性核種を減衰させるようにしている。そして、所定の貯蔵期間を経たのちに、使用済の放射性イオン交換樹脂を溶離器11に供給し、1バッチ目の運転を開始する。
【0057】
溶離器11には、配管P1〜P4が接続している。配管P1は、使用済樹脂貯蔵タンク10から排出される使用済の放射性イオン交換樹脂を受け入れるための配管である。また、配管P2は、硫酸供給系12および硫酸リサイクルポンプ22に接続しており、この配管P2を介して硫酸供給系12および硫酸リサイクルポンプ22側から溶離用硫酸水溶液を連続的に供給し、溶離器11内に内蔵された使用済の放射性イオン交換樹脂に溶離用硫酸水溶液を通液するようにしている。これによって、使用済の放射性イオン交換樹脂に吸着していた放射性イオン種を溶離用硫酸水溶液中に溶離する。
【0058】
放射性イオン交換樹脂に吸着している放射性イオン種を硫酸濃度が2N(規定)の溶離用硫酸水溶液に溶離させるために、放射性イオン交換樹脂の20倍の体積の溶離用硫酸水溶液を用いる。以下、放射性イオン交換樹脂の20倍の体積を、20BVと称する。BVとはbed volumeの略であって、放射性イオン交換樹脂の体積を1BVとした場合における相対値で示している。
【0059】
本発明の実施の形態では、溶離用硫酸水溶液の硫酸濃度を2Nまたは4Nとする。溶離用硫酸水溶液の硫酸濃度が2Nの場合には、放射性イオン交換樹脂に吸着している放射性イオン種を溶離させるためには、上述したように、20BVの溶離用硫酸水溶液を用いる。
【0060】
一方、溶離用硫酸水溶液の硫酸濃度を4Nとした場合には、硫酸濃度が2倍になることから、放射性イオン交換樹脂に吸着している放射性イオン種を同様に溶離するためには、10BVの溶離用硫酸水溶液を用いる。以下においては、溶離用硫酸水溶液の硫酸濃度を4Nとした場合を例に説明する。
【0061】
このように放射性イオン種を溶離した溶離済硫酸水溶液は、配管P3を介して連続的に排出され、硫酸回収器17(#1)の左室70(#1)へ供給されるようにしている。一方、吸着していた放射性イオン種が溶離用硫酸水溶液に溶離すると、バルブV1が開状態にされ、放射性イオン交換樹脂を配管P4を介して溶離済樹脂焼却炉14へと移送し、ここで焼却処理する。
【0062】
硫酸回収器17(#1)は、従来技術で説明した硫酸回収器69と同様に左室70(#1)、拡散透析膜71(#1)、右室72(#1)を備えており、硫酸回収器69と同様に機能する。すなわち、右室72(#1)には、純水回収供給系16によって、溶離器11から溶離済硫酸水溶液が供給される方向と対向する方向から純水が配管P5を介して供給されるようにしている。左室70(#1)に導入された溶離済硫酸水溶液のうち、約90%の硫酸を拡散透析膜71(#1)を介して右室72(#1)側に回収する一方、放射性イオン種および約10%の硫酸を含む廃液が左室70(#1)で生成されるようにしている。左室70(#1)で生成された廃液は、配管P6を介して電気脱塩装置18に送液されるようにしている。
【0063】
電気脱塩装置18は、電気脱塩法(electrodeionization)を用いて、そもそも純水を生成するために広く適用されている装置である。一般的な電気脱塩装置30の構成について、図2の構成概念を示す断面図を用いて説明する。
【0064】
すなわち、純水を生成するための電気脱塩装置30は、正電位側に接続された陽極室31と、負電位側に接続された陰極室32とによって挟まれてなる濃縮器33が備えられている。
【0065】
濃縮器33の両端はそれぞれ陽極室31および陰極室32に固定された陰イオン交換膜34が配置され、更に、陰イオン交換膜34と陽イオン交換膜35とが交互に所定間隔をおいてほぼ平行に配置されている。隣接する陰イオン交換膜34と陽イオン交換膜35とに挟まれて形成されてなる複数の流路のうち、1つおきの流路に、陽イオン交換樹脂36と陰イオン交換樹脂37とを混合して装填することによって、陽イオン交換樹脂36と陰イオン交換樹脂37とが混合して装填された脱塩用流路38と、脱塩用流路38に隣接する流路である濃縮用流路39とに区分されている。
【0066】
そして、脱塩用流路38および濃縮用流路39に、図中下方から上方に向かって供給水Wを供給すると、脱塩用流路38では、装填された陽イオン交換樹脂36によって供給水W中の陽イオンが吸着される一方、装填された陰イオン交換樹脂37によって供給水W中の陰イオンが吸着される。
【0067】
更に、濃縮器33には、陽極室31側から、陰極室32側へと電位勾配が与えられているので、この電位勾配に従って、陽イオン交換樹脂37に吸着した陽イオンは、陰極室32側の陽イオン交換膜35側に移動し、しかる後にこの陽イオン交換膜35を通過して濃縮用流路39内に移動する。一方、陰イオン交換樹脂36に吸着された陰イオンは、陽極室31側の陰イオン交換膜34側に移動し、しかる後にこの陰イオン交換膜34を通過して濃縮用流路39内に移動する。
【0068】
これによって、脱塩用流路38に供給された供給水Wは純化され、溶解イオンが分離された水が取り出される一方、濃縮用流路39に供給された供給水Wでは溶解イオンが濃縮される。電気脱塩装置30は、常温常圧で作動する。
【0069】
このように本来は、純水の生成に用いられている電気脱塩装置30を、本実施の形態では、電気脱塩装置30が純水を生成するのと同時に、溶解イオンが濃縮された供給水Wを生成していることに着目して、硫酸回収器17(#1)の左室70(#1)で得られた廃液に含まれる硫酸を濃縮することに用いている。
【0070】
すなわち、図2中に示す供給水Wとして、硫酸回収器17(#1)の左室70(#1)で得られた廃液を供給する。これによって、電気脱塩装置18は、脱塩用流路38に供給された廃液を純化し、溶解イオンが分離された水を生成する一方、濃縮用流路39に供給された廃液中の溶解イオン濃度を上昇させる。
【0071】
電気脱塩装置18における濃縮性能は、流路38,39の長さと、脱塩用流路38に装填されたイオン交換樹脂36,37の装填量によるので、本発明の実施の形態では、これらを調節することによって、溶解イオンを10倍濃縮した液を生成するようにしている。硫酸濃度が4Nのとき、溶離器11に供給される溶離用硫酸水溶液は10BVなので、電気脱塩装置18によって溶解イオンを分離濃縮した液の量が1BVに減容されるようにしている。
【0072】
そして、1BVに減容濃縮された溶解イオンを分離濃縮した液を、配管P7を介して排出するとともに、生成した純溶解イオンが分離された水を配管P8を介して純水回収供給系16に回収されるようにしている。
【0073】
なお、電気脱塩装置18は、常温常圧で溶解イオンを濃縮する。電気脱塩装置18によって10倍濃縮された溶解イオンを分離濃縮した液に含まれる硫酸濃度は極めて高くなる。一般に、硫酸濃度の高い溶液は、温度が高くなると厳しい腐食環境をもたらすが、常温常圧ではさほど腐食環境は厳しくない。したがって、溶解イオンを分離濃縮した液を導く配管P7には、特別に耐食性に優れた材料を用いる必要はない。
【0074】
図11に示したように、Aモード廃液の放射性核種濃度は、Bモード廃液のそれに比べて有意に高い。本発明の実施の形態では、Aモード濃縮液のみを、以下に示すようにしてセメント固化する。
【0075】
すなわち、電気脱塩装置18から配管P7へと払い出された1BVの溶解イオンを分離濃縮した液のうち、前半の半分、すなわち0.5BVの溶解イオンを分離濃縮した液をAモード濃縮液とする。このAモード濃縮液については、バルブV2を閉状態とする一方、バルブV3を開状態とすることによって、配管P12を介して、硫酸回収器17(#2)の左室70(#2)に供給されるようにしている。
【0076】
硫酸回収器17(#2)もまた、従来技術で説明した硫酸回収器69と同様に左室70(#2)、拡散透析膜71(#21)、右室72(#2)を備えており、硫酸回収器69と同様に機能する。すなわち、右室72(#2)には、純水回収供給系16によって、電気脱塩装置18からAモード濃縮液が供給される方向と対向する方向から純水が配管P10を介して供給されるようにしている。左室70(#2)に導入されたAモード濃縮廃液のうち、約90%の硫酸を拡散透析膜71(#2)を介して右室72(#2)側に回収する一方、放射性イオン種および約10%の硫酸を含むAモード高濃縮廃液が左室70(#2)で生成されるようにしている。左室70(#2)で生成されたAモード高濃縮廃液は、配管P11を介して中和固化設備19に送液されるようにしている。
【0077】
硫酸回収器17(#2)のサイズは、電気脱塩装置18によってなされる濃縮係数に依存する。すなわち、電気脱塩装置18によって、溶解イオンが10倍濃縮された液が生成される場合には、硫酸回収器17(#2)が処理するAモード濃縮液の量(0.5BV)は、硫酸回収器17(#1)が処理するAモード廃液の量(5BV)の1/10であるので、硫酸回収器17(#2)は、硫酸回収器17(#1)の1/10のサイズでよい。
【0078】
中和固化設備19では、配管P11を介してAモード高濃縮廃液を受け入れると、Aモード高濃縮廃液に中和剤を添加して中和処理し、その後にセメント固化する。硫酸の中和剤としては、NaOHが好適である。中和剤としてNaOHを用いて硫酸を中和した場合、中和処理によってNa2SO4を得る。
【0079】
このようにして電気脱塩装置18から硫酸回収器17(#2)へのAモード濃縮液の供給を終えると、バルブV3を閉状態とする一方、バルブV2を開状態とすることによって、電気脱塩装置18から配管P7へと払い出された1BVの溶解イオンを分離濃縮した液の内、後半の半分、すなわち0.5BVの溶解イオンを分離濃縮した液であるBモード濃縮液を、硫酸リサイクルタンク20に回収するようにしている。このとき、バルブV4は閉状態としている。
【0080】
次に、使用済樹脂貯蔵タンク10から溶離器11内に新たな使用済の放射性イオン交換樹脂を供給し、2バッチ目の運転を開始する。
【0081】
まず、バルブV5およびバルブV6を開状態とし、硫酸リサイクルポンプ22を起動することによって、硫酸リサイクルタンク21に回収されていた回収硫酸を、配管P2を介して溶離器11に供給し、溶離器11の液張り(メイクアップ)に用いる。硫酸リサイクルタンク21に回収されていた全ての回収硫酸の溶離器11への供給が終了すると、バルブV5を閉状態とする。
【0082】
次に、バルブV4を開状態とし、硫酸リサイクルポンプ22を起動することによって、硫酸リサイクルタンク20に回収されていたBモード濃縮液を、配管P2を介して同じく溶離器11の液張り(メイクアップ)として供給する。硫酸リサイクルタンク20に回収されていた全てのBモード濃縮廃液の溶離器11への供給が終了すると、バルブV4を閉状態とする。
【0083】
なお、硫酸リサイクルタンク21に回収されていた回収硫酸の量は約0.5BVであり、硫酸リサイクルタンク20に回収されていたBモード濃縮液の量も約0.5BVであるため、液張り(メイクアップ)用として略賄うことができる。その後の溶離段階において、硫酸回収器71(#1)にて約90%回収された硫酸が配管P13および配管P2を介して再度溶離器11へ供給されるが、バルブV7を開状態として、硫酸供給系12から、不足分の約10%の硫酸を供給することによって、使用済の放射性イオン交換樹脂に吸着していた放射性イオン種を溶離用硫酸水溶液中に溶離する。
【0084】
次に、以上のように構成した本発明の実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムの動作について図3から図7に示す工程図を用いて説明する。
【0085】
すなわち、本発明の実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムでは、初回の運転開始時に図3に示すステップ1の工程を行い、その後は図4から図7に示すステップ2からステップ5までの工程を繰り返すことによって使用済の放射性イオン交換樹脂が連続的に処理される。
【0086】
先ず、図3に示すように、ステップ1では、第1バッチの運転を行うために、使用済の放射性イオン交換樹脂が使用済樹脂貯蔵タンク10から配管P1を介して溶離器11に供給される。次に、バルブV7が開状態とされ、配管P2を介して硫酸供給系12から溶離器11へと溶離用硫酸水溶液が供給される。溶離用硫酸水溶液における硫酸濃度が2Nの場合には、放射性イオン交換樹脂に吸着している放射性イオン種を溶離するのに必要な量である20BVが連続的に供給される。また、溶離用硫酸水溶液における硫酸濃度を4Nとした場合には、放射性イオン交換樹脂に吸着している放射性イオン種を溶離するのに必要な量は、半分の10BVとなる。以下では、溶離用硫酸水溶液における硫酸濃度は4Nであるとし、10BVの硫酸水溶液が溶離器11に連続的に供給されるものとする。
【0087】
放射性イオン交換樹脂に吸着していた放射性イオン種は、溶離用硫酸水溶液に溶離する。そして、放射性イオン種を溶離した溶離済硫酸水溶液は、配管P3を介して硫酸回収器17(#1)の左室70(#1)に供給される。硫酸回収器17(#1)の右室72(#1)には、純水回収供給系16から配管P5を介して純水が、溶離器11から溶離済硫酸水溶液が供給される方向と対向する方向から供給される。これによって、左室70(#1)に導入された溶離済硫酸水溶液のうち、約90%すなわち約3.6Nの硫酸が拡散透析膜71(#1)を介して右室72側に拡散され回収される一方、放射性イオン種および約10%すなわち約0.4Nの硫酸を含む廃液が左室70(#1)で生成される。硫酸が回収されることによって右室72で生成される回収硫酸水溶液は、配管P13および配管P2を介して不足分の約10%の硫酸を硫酸供給系12から、バルブV7を開状態とすることにより補給した上で再度溶離器11に溶離用硫酸水溶液として供給される。
【0088】
このようにして左室70(#1)で生成された廃液は、配管P6を介して電気脱塩装置18に送液される。電気脱塩装置18では、脱塩用流路38に供給された廃液が純化され、溶解イオンが分離された水が生成される一方、濃縮用流路39に供給された廃液中の溶解イオンが例えば10倍に濃縮されることによって、廃液の量が1BVに減容され、配管P7を介して電気脱塩装置18から払い出される。10倍濃縮されることによってこの溶解イオンを分離濃縮した液には約4Nの硫酸が含まれることになる。
【0089】
このようにして電気脱塩装置18から配管P7へと払い出された1BVの溶解イオンを分離濃縮した液の内、前半の0.5BVの溶解イオンを分離濃縮した液であるAモード濃縮液については、バルブV2が閉状態とされる一方、バルブV3が開状態とされることによって、配管P12を介して、硫酸回収器17(#2)の左室70(#2)に供給される。
【0090】
硫酸回収器17(#2)もまた、硫酸回収器69と同様に機能することによって、左室70(#2)に導入されたAモード濃縮液のうち、約90%すなわち約3.6Nの硫酸は拡散透析膜71(#2)を介して右室72(#2)側に拡散され回収される一方、放射性イオン種および約10%すなわち約0.4Nの硫酸を含むAモード高濃縮廃液が左室70(#2)で生成される。左室70(#2)で得られたAモード高濃縮廃液は、配管P11を介して中和固化設備19に送液される。一方、右室72(#2)側に回収された回収硫酸は、配管P9を介して硫酸リサイクルタンク21に回収される。
【0091】
中和固化設備19では、配管P11を介してAモード高濃縮廃液が払い出されると、このAモード高濃縮廃液に中和剤として例えばNaOHが添加されることによって中和処理され、その後にセメント固化体とされる。中和剤としてNaOHが添加された場合には、中和処理によってNa2SO4が得られる。
【0092】
溶離用硫酸水溶液として4Nの硫酸が用いられた場合、硫酸回収器17(#1)の左室70(#1)において硫酸の90%が回収されるために、0.4Nの硫酸濃度の廃液となる。そして、この廃液は、電気脱塩装置18によって10倍濃縮されるために、この濃縮液に含まれる硫酸濃度は4Nに高められる。更に、Aモード濃縮液は、硫酸回収器17(#2)の左室70(#2)において硫酸の90%が回収され、0.4Nの硫酸濃度のAモード高濃縮廃液となる。このようなAモード高濃縮廃液が0.5BV中和処理される。
【0093】
図9に示すような従来方式の放射性イオン交換樹脂処理システムにおいて、溶離用硫酸水溶液として4Nの硫酸を用いた場合、硫酸回収器69の左室70において硫酸の90%が回収されるために、0.4Nの硫酸濃度の廃液となる。このような廃液が10BV中和処理される。
【0094】
したがって、本発明の実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムにおいて中和固化設備19で生成されるセメント固化体に含まれる硫酸根の量は、以下のように、従来方式に対して1/20となる。これによって、セメント固化体に含まれる硫酸根の重量割合は、約2%程度となり、セメント固化体の強度低下をもたらすエトリンジャイト(ettringite)の形成を抑制することができる。また、中和固化設備19で中和剤として用いている例えばNaOH等の中和剤の消費量を1/20とすることができる。
(本方式)/(従来方式)=(0.5BV*0.4N)/(10BV*0.4N)=1/20
電気脱塩装置18から配管P7へと払い出された1BVの溶解イオンを分離濃縮した液の内、前半の0.5BVの溶解イオンを分離濃縮した液であるAモード濃縮液が上述したように硫酸回収器17(#2)に導入されると、図4に示すように、ステップ2では、バルブV3を閉状態とする一方、バルブV2を開状態として、後半の0.5BVの溶解イオンを分離濃縮した液であるBモード濃縮液が、硫酸リサイクルタンク20に回収される。これによって、第1バッチの運転が完了する。
【0095】
ステップ3では、図5に示すように、バルブV7が閉状態とされる一方、バルブV1が開状態とされ、放射性イオン交換樹脂が配管P4を介して溶離器11から溶離済樹脂焼却炉14へと移送され、ここで焼却処理される。その後、使用済樹脂貯蔵タンク10から配管P2を介して溶離器11内に新たな使用済の放射性イオン交換樹脂が供給され、2バッチ目の運転が開始される。
【0096】
ステップ4では、図6に示すように、まず、バルブV5およびバルブV6を開状態とし、更に硫酸リサイクルポンプ22を起動することによって、硫酸リサイクルタンク21に回収されていた回収硫酸が、配管P2を介して溶離器11に供給され、溶離器11の液張り(メイクアップ)に用いられる。硫酸リサイクルタンク21に回収されていた全ての回収硫酸の溶離器11への供給が終了すると、バルブV5が閉状態とされる。
【0097】
ステップ5では、図7に示すように、バルブV4を開状態とし、硫酸リサイクルポンプ22を起動することによって、硫酸リサイクルタンク20に回収されていたBモード濃縮液が、配管P2を介して同じく溶離器11の液張り(メイクアップ)として供給される。硫酸リサイクルタンク20に回収されていた全てのBモード濃縮液の溶離器11への供給が終了すると、バルブV4は閉状態とされる。なお、硫酸リサイクルタンク21に回収されていた回収硫酸の量は約0.5BVであり、硫酸リサイクルタンク20に回収されていたBモード濃縮液の量も約0.5BVであるため、液張り(メイクアップ)として略賄うことができる。その後の溶離段階において、硫酸回収器71(#1)にて約90%回収された硫酸が配管P13および配管P2を介して再度溶離器11へ供給されるが、バルブV7を開状態として、硫酸供給系12から、不足分の約10%の硫酸を供給することによって、使用済の放射性イオン交換樹脂に吸着していた放射性イオン種の溶離用硫酸水溶液中への溶離が行われる。
【0098】
そして、放射性イオン種を溶離した溶離済硫酸水溶液は、配管P3を介して硫酸回収器17(#1)の左室70(#1)に供給される。その後は、ステップ1で説明したものと同様に動作することによって、電気脱塩装置18で廃液中の溶解イオンが濃縮されることによって溶解イオンを分離濃縮した液が生成される。更に、電気脱塩装置18から配管P7へと払い出された1BVの溶解イオンを分離濃縮した液の内、前半の0.5BVの溶解イオンを分離濃縮した液であるAモード濃縮液については、硫酸回収器17(#2)によって硫酸が回収された後に、最終的に中和固化設備19において中和処理され、その後にセメント固化体とされる。一方、電気脱塩装置18から配管P7へと払い出された1BVの溶解イオンを分離濃縮した液の内、後半の0.5BVの溶解イオンを分離濃縮した液であるBモード濃縮液については、硫酸リサイクルタンク20に回収される。その後は、図4に示すステップ2に戻り、ステップ2からステップ5までの動作が繰り返し行われることによって、放射性イオン交換樹脂の処理が連続的に行われる。
【0099】
上述したように、本発明の実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムにおいては、使用済の放射性イオン交換樹脂に吸着している放射性イオン種を溶離した溶離済硫酸水溶液の廃液を電気脱塩装置18により10倍に濃縮することによって、廃液の体積を1/10に減容することができる。
【0100】
電気脱塩装置18は、常温常圧で廃液の濃縮を行い、溶解イオンを分離濃縮した液を生成する。廃液には約0.4Nの硫酸が含まれており、10倍濃縮によって溶解イオンを分離濃縮した液中の硫酸濃度は4Nとなる。このような高濃度の硫酸を含む濃縮液は、腐食性が高く、特に濃縮液の温度が高くなると腐食性も同様に高くなる。しかしながら、電気脱塩装置18は、常温で廃液を濃縮し、溶解イオンを分離濃縮した液を生成するので、さほど腐食性は高くなく、溶解イオンを分離濃縮した液を内部に流通させる配管P7の材質は特に耐食性に優れたものを用いなくとも良い。これによって、高温加熱することによって廃液を濃縮する蒸発器76を用いた場合に比べてコストダウンを図ることが可能となる。
【0101】
更に、濃縮液の半分に相当するAモード濃縮液のみを廃棄物としてセメント固化処理し、残りの半分に相当するBモード濃縮液については廃棄物としては発生させず、溶離用硫酸水溶液として再利用することによって、発生廃棄物量を、以下の式に示すように、従来技術の放射性イオン交換樹脂処理システムに対して12%弱とすることができ、大幅な低減が可能となる。これによって、中和固化設備19の設備能力のみならず、中和固化設備19で固化されたセメント固化体の貯蔵施設に対するインパクトも緩和することができ、貯蔵スペース不足に対する問題を解決するために大きく寄与する。
(本方式/従来方式)=(10BV*1/10(電気脱塩装置による減容)*1/2(Aモード))/(6BV(Aモード)*1/22(蒸発による減容)+4BV(Bモード))*100(%)
=11.7 (%)
従来技術の放射性イオン交換樹脂処理システムでは、Bモード廃液については、液体廃棄物処理系78へと送り、アスファルト等によって固化処理していたが、本発明の実施の形態では、Bモード廃液からは廃棄物は発生しないので、液体廃棄物処理系78のように、アスファルト等によって固化処理を行うことは不要となり、コストダウンを図ることが可能となる。
【0102】
また、上述したように、中和固化設備19で生成されるセメント固化体に含まれる硫酸根の量は、従来方式に対して1/20となる。これによって、セメント固化体に含まれる硫酸根の重量割合は、約2%程度となり、セメント固化体の強度低下をもたらすエトリンジャイト(ettringite)の形成を抑制することができる。
【0103】
更に、中和固化設備19で中和剤として用いている例えばNaOH等の中和剤の消費量を1/20とすることができるので、コストダウンを図ることが可能となる。
【0104】
なお、本発明の実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムは、2基の硫酸回収器、すなわち硫酸回収器17(#1)と硫酸回収器17(#2)とを備えているが、1バッチの処理に要する運転時間は、図8のタイムチャート(溶離用硫酸水溶液に含まれる硫酸濃度は同じ場合)に示すように、1基の硫酸回収器、すなわち硫酸回収器69を備えた従来技術の放射性イオン交換樹脂処理システムのものとほぼ同じである。
【0105】
なお、請求項1に記載の放射性イオン種溶離液処理装置は、上記実施の形態において、電気脱塩装置18と、硫酸回収器17(#2)とから構成してなる。
【0106】
以上、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、Aモード廃液については濃縮して含有硫酸濃度をいったん高めた後に、別の硫酸回収器によって再び硫酸を回収することによって、硫酸回収効率の向上を図るとともに、Aモード廃液を固化してなる固化体の減容化を図ることが可能となる。
【0108】
一方、Bモード廃液については、溶離器に供給される溶離用硫酸水溶液として再利用することによって、Bモード廃液を固化してなる固化体の発生を無くすことが可能となる。
【0109】
以上により、放射性廃棄物の発生量の低減化を図ることが可能な放射性イオン種溶離液処理装置、放射性イオン交換樹脂の処理システム、および放射性イオン交換樹脂の処理方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムの一例を示す系統構成図
【図2】電気脱塩装置の構成概念を示す断面図
【図3】同実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムの動作を示す工程図(ステップ1)
【図4】同実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムの動作を示す工程図(ステップ2)
【図5】同実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムの動作を示す工程図(ステップ3)
【図6】同実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムの動作を示す工程図(ステップ4)
【図7】同実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムの動作を示す工程図(ステップ5)
【図8】同実施の形態に係る放射性イオン交換樹脂の処理方法を適用した放射性イオン交換樹脂処理システムと、従来技術の放射性イオン交換樹脂処理システムとの運転タイムチャートの比較図
【図9】従来技術の放射性イオン交換樹脂処理装置の系統構成図
【図10】硫酸回収器における酸回収原理を説明するための概念図
【図11】溶離済硫酸水溶液に含まれる放射能濃度の時間推移を示す図
【符号の説明】
P1〜P13…配管
V1〜V8…バルブ
10,62…使用済樹脂貯蔵タンク
11,64…溶離器
12…硫酸供給系
14…溶離済樹脂焼却炉
16…純水回収供給系
17,69…硫酸回収器
18,30…電気脱塩装置
19…中和固化設備
20,21…硫酸リサイクルタンク
22…硫酸リサイクルポンプ
31…陽極室
32…陰極室
33…濃縮器
34…陰イオン交換膜
35…陽イオン交換膜
36…陽イオン交換樹脂
37…陰イオン交換樹脂
38…脱塩用流路
39…濃縮用流路
63…廃樹脂供給タンク
67…溶離済樹脂輸送容器
68…焼却設備
70…左室
71…拡散透析膜
72…右室
73…中和タンク
75…中和剤タンク
76…蒸発器
77…濃縮廃液タンク
78…液体廃棄物処理系[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention provides, for example, a radioactive ion species eluent processing apparatus for disposing a radioactive ion exchange resin adsorbing radioactive ions contained in system water containing radionuclides of a nuclear power plant, a radioactive ion exchange resin processing system, and a radioactive ion exchange resin processing system. The present invention relates to a method for treating an ion exchange resin.
[0002]
[Prior art]
In a nuclear facility such as a nuclear power plant, an ion exchange resin is used to adsorb radioactive ions. Specifically, it is used to adsorb radioactive ions contained in radionuclide-containing system water of a nuclear power plant and to purify radionuclide-containing system water. With the operation of a nuclear power plant, spent radioactive ion exchange resin that has absorbed radioactive ions is generated as waste.
[0003]
The ion exchange resin is generally based on a copolymer of styrene and divinylbenzene (D.V.B), and a sulfonic acid group in the case of a cation exchange resin as an ion exchange group, and an anion exchange resin. Is an aromatic organic polymer compound having a structure in which a quaternary ammonium group is bonded.
[0004]
The system water containing radionuclides includes radioactive intensities such as Co-60 (cobalt 60), Cs-137 (cesium 137), Sr-90 (strontium 90) and other Fe (iron) and Ni (nickel). And anionic species having low radioactivity such as organic substances containing I (iodine) and C-14 (carbon 14). Therefore, cation species such as Co-60, Cs-137 and Sr-90 in the system water containing radionuclides are adsorbed on the cation exchange resin, and anion species such as organic substances containing I and C-14 are It is purified by being adsorbed on an anion exchange resin.
[0005]
The ion exchange resin has a radioactive ion exchange resin tower filled with almost the same amount of cation exchange resin and anion exchange resin, and has the ability to remove cation or anion species from system water (decontamination coefficient). Is reduced to a predetermined capacity or less, the used radioactive ion exchange resin is discarded, and the radioactive ion exchange resin tower is filled with unused cation exchange resin and anion exchange resin. The volume ratio of radioactive ion exchange resin treated as waste accounts for only a small percentage of the total waste generated at nuclear power plants, but the amount of radioactivity due to substances adsorbed by the radioactive ion exchange resin is small. The total accounts for the majority of the radioactivity in waste generated during normal operation of nuclear power plants. As described above, most of the radioactivity contained in the radioactive waste discharged from the nuclear power plant during operation is adsorbed by the radioactive ion exchange resin.
[0006]
When such a used radioactive ion exchange resin is treated as waste, it is performed as follows. That is, when it is confirmed that the decontamination coefficient of the cation exchange resin and the anion exchange resin packed in the radioactive ion exchange resin tower has decreased to a predetermined value or less, as shown in FIG. It is transferred from a resin tower (not shown) to a used
[0007]
As described above, when the nuclide with a short half-life has attenuated, the used radioactive ion exchange resin is temporarily transferred from the used
[0008]
The ion exchange resin from which the radioactive substance has been eluted and removed in this way is taken out from the lower part of the
[0009]
On the other hand, radioactive ions are dissolved in the aqueous sulfuric acid solution passed through the radioactive ion exchange resin in the
[0010]
As shown in FIG. 11, the waste liquid in the early stage of elution obtained in the left chamber 70 (hereinafter, referred to as “A-mode waste liquid”) is the late waste liquid obtained in the left chamber 70 (hereinafter, “B-mode waste liquid”). Radionuclide concentration is significantly higher.
[0011]
For this reason, the A-mode waste liquid is neutralized by adding NaOH, which is a neutralizing agent supplied from the neutralizing
[0012]
On the other hand, the B-mode waste liquid is transferred to the neutralization tank 73 (# 2) because the concentration of the radionuclide is low, and here, similarly, the NaOH as the neutralizer supplied from the
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
However, such a conventional method for treating a radioactive ion exchange resin has the following problems.
[0014]
In the sulfuric
[0015]
It is known that when cement contains sodium sulfate, it forms ettringite, and the strength properties decrease with an increase in the concentration of sodium sulfate.
[0016]
The ratio between the A-mode waste liquid and the B-mode waste liquid as described above is approximately 6: 4. In order to elute radioactive ions adsorbed on the radioactive ion exchange resin into the aqueous sulfuric acid solution in the
[0017]
Although the volume of the A-mode waste liquid is reduced by evaporative concentration by the
[0018]
The radioactive waste storage facility, which is a facility for storing a solidified cement obtained by solidifying the A-mode waste liquid after its volume has been reduced and a solidified asphalt obtained by solidifying the B-mode waste liquid, has a storage capacity of Is limited, it is extremely important to reduce the amount of solidified body obtained by solidifying the A-mode waste liquid and solidified body obtained by solidifying the B-mode waste liquid.
[0019]
In order to increase the volume reduction rate of the solidified product obtained by solidifying the A-mode waste liquid, it is necessary to reduce the concentration of sodium sulfate, and for that purpose, it is necessary to increase the efficiency of sulfuric acid recovery from the A-mode waste liquid.
[0020]
The present invention has been made in view of such circumstances, and the A-mode waste liquid is concentrated to once increase the sulfuric acid concentration, and then recovered by another sulfuric acid recovery device to recover sulfuric acid. While improving the efficiency, it contributes to further volume reduction of the solidified body obtained by solidifying the A-mode waste liquid and suppression of the decrease in the strength of the cement due to the formation of ettringite, while B-mode waste liquid is eluted. Radioactive ion species that can be reused as the aqueous sulfuric acid solution for elution supplied to the vessel to eliminate the generation of solidified solidified B-mode waste liquid, thereby reducing the amount of radioactive waste generated An object of the present invention is to provide an eluent processing apparatus, a radioactive ion exchange resin processing system, and a radioactive ion exchange resin processing method.
[0021]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention takes the following measures.
[0022]
That is, the radioactive ion species eluent processing apparatus according to the first aspect of the present invention includes an acid aqueous solution receiving chamber in which an acid aqueous solution in which radioactive ion species are eluted is supplied and a recovery chamber in which an acid recovery solution is supplied to recover acid. The water in the acid aqueous solution is extracted upstream of the acid aqueous solution receiving chamber of the acid collecting means, which is separated through the diffusion dialysis membrane and moves the acid in the acid aqueous solution to the recovery chamber side through the diffusion dialysis membrane to concentrate the acid aqueous solution. An electric desalination type concentrating means is provided.
[0023]
Therefore, in the apparatus for treating a radioactive ion species eluate according to the first aspect of the present invention, by taking the above measures, the A-mode waste liquid, which is an aqueous acid solution, separates and concentrates dissolved ions by an electrodesalting type concentrating means. After that, the contained acid concentration can be reduced by the acid collecting means.
[0024]
The radioactive ion exchange resin treatment system according to the second aspect of the present invention includes an elution unit, a first acid recovery unit, a waste liquid concentration unit, a second acid recovery unit, a solidification unit, and a storage unit. ing.
[0025]
The elution means receives the supplied radioactive ion exchange resin, passes a predetermined amount of the supplied aqueous acid solution for elution through the received radioactive ion exchange resin, and outputs the radioactive ion adsorbed on the radioactive ion exchange resin. The ion exchange resin and the radioactive species are separated by eluting the species into an aqueous acid solution for elution.
[0026]
The first acid recovery means includes a first eluted acid aqueous solution receiving chamber and a first acid recovery chamber separated from each other by a first diffusion dialysis membrane, and the first eluted acid aqueous solution receiving chamber has: While the eluted acid solution is supplied with the eluted acid aqueous solution from which the radioactive ion species has been eluted, the acid recovery liquid is supplied to the first acid recovery chamber from the direction opposite to the supply direction of the eluted acid aqueous solution. Thus, the acid is recovered from the first eluted acid aqueous solution receiving chamber side to the first acid recovery chamber side via the first diffusion dialysis membrane, and a waste liquid in which the acid is recovered is generated from the eluted acid aqueous solution. .
[0027]
The waste liquid concentrating means generates a liquid in which dissolved ions are separated and concentrated by separating ions from the waste liquid generated in the first acid collecting means by using an electrodesalting method.
[0028]
The second acid recovery means comprises a second eluted acid aqueous solution receiving chamber and a second acid recovery chamber separated from each other by a second diffusion dialysis membrane, and the second eluted acid aqueous solution receiving chamber comprises: Among the liquids obtained by separating and concentrating the dissolved ions generated by the waste liquid concentrating means, a liquid obtained by separating and concentrating a predetermined amount of dissolved ions generated first is supplied, and the liquid is supplied to the second acid recovery chamber. The second acid recovery liquid is supplied from the second eluted acid aqueous solution receiving chamber side through the second diffusion dialysis membrane by supplying the acid recovery liquid from the direction opposite to the supply direction of the liquid in which the ions are separated and concentrated. An acid is recovered in the chamber side, and a highly concentrated waste liquid in which the acid is recovered is generated from a liquid obtained by separating and concentrating dissolved ions.
[0029]
The solidifying means solidifies the highly concentrated waste liquid generated by the second acid recovery means, and the liquid storage means separates and concentrates the dissolved ions generated by the waste liquid concentrating means from a predetermined amount initially generated. The liquid obtained by separating and concentrating the dissolved ions generated after the liquid obtained by separating and concentrating the dissolved ions is stored.
[0030]
Therefore, in the radioactive ion exchange resin treatment system according to the second aspect of the present invention, by taking the above-described means, for the A-mode waste liquid, after the dissolved ions are separated and concentrated by the waste liquid concentration means, the second method is further performed. Since the concentration of sulfuric acid contained can be reduced by the acid recovery means, the formation of ettringite that causes a decrease in the strength of the solidified body can be suppressed, and the amount of solidified body generated can be reduced. The B-mode waste liquid is stored in the storage means without being discharged. As a result, it is possible to reduce the amount of radioactive waste generated.
[0031]
According to a third aspect of the present invention, in the treatment system for a radioactive ion exchange resin according to the second aspect of the present invention, an incineration unit for discharging the ion exchange resin separated from the radioactive ion species by the elution unit from the elution unit and incinerating it is added. I have.
[0032]
Therefore, in the radioactive ion exchange resin treatment system according to the third aspect of the present invention, by taking the above measures, the ion exchange resin treated in the radioactive ion exchange resin treatment system according to the first aspect of the present invention can be obtained by: Can be incinerated.
[0033]
According to a fourth aspect of the present invention, in the radioactive ion exchange resin treatment system according to the third aspect of the present invention, there is provided a resin supply means for supplying a new radioactive ion exchange resin to the elution means from which the ion exchange resin has been discharged by the incineration means. When a new radioactive ion exchange resin is supplied to the elution means by the resin supply means, the dissolved ions supplied to the elution means as an aqueous acid solution for elution by separating and concentrating the dissolved ions stored in the storage means. A solution for separating and concentrating the solution ions, and a solution for separating and concentrating the solution ions supplied to the elution means as an aqueous acid solution for elution by a solution supply device for separating and concentrating the solution ions when the amount of the solution is not more than a predetermined supply amount. Has an additional eluting acid aqueous solution supplying means for supplying a shortage of the eluting acid aqueous solution to the eluting means.
[0034]
Therefore, in the radioactive ion exchange resin treatment system according to the fourth aspect of the present invention, by taking the above measures, the ion exchange resin that has been treated in the radioactive ion exchange resin treatment system according to the second aspect of the invention is incinerated. Then, a new ion exchange resin can be continuously processed.
[0035]
Further, the B-mode waste liquid stored in the storage means can be reused as an initial aqueous acid solution for elution of the newly supplied radioactive ion exchange resin in the elution means, so that the B-mode waste liquid is solidified. No solidified material is generated, and the amount of radioactive waste generated can be reduced.
[0036]
The acid recovered by the second acid recovery means may also be used as an aqueous acid solution for elution of the newly supplied radioactive ion exchange resin in the elution means.
[0037]
According to a fifth aspect of the present invention, in the radioactive ion exchange resin treatment system according to any one of the second to fourth aspects, the water from which ions have been separated by the waste liquid concentrating means is used as an acid recovery liquid. Alternatively, a water supply means for supplying to the second acid recovery means is added.
[0038]
Therefore, in the radioactive ion exchange resin treatment system according to the fifth aspect of the present invention, by taking the above measures, the water from which the ions are separated from the waste liquid by the waste liquid concentrating means can be effectively used as the acid recovery liquid. Can be.
[0039]
According to a sixth aspect of the present invention, in the radioactive ion exchange resin treatment system according to any one of the second to fifth aspects, the waste liquid concentrating means includes an anion exchange membrane such that an anion exchange membrane is disposed at both ends. The exchange membranes and the cation exchange membranes are alternately arranged substantially in parallel at predetermined intervals, and one of a plurality of flow paths formed between adjacent anion exchange membranes and cation exchange membranes. By mixing and loading a cation exchange resin and an anion exchange resin in every other flow path, a desalination flow path in which the cation exchange resin and the anion exchange resin are mixed and loaded, It comprises a concentrator in which a flow path for concentration, which is a flow path adjacent to the flow path for desalination, is formed.
[0040]
Using this concentrator, of the anion exchange membranes arranged at both ends, a potential gradient was formed from the anion exchange membrane forming the desalination flow channel to the other end of the anion exchange membrane. And the waste liquid generated in the first acid recovery means is passed through inlets provided at the same end in the desalting channel and the enriching channel, respectively. While the cations in the waste liquid are adsorbed by the cation exchange resin, the anions in the waste liquid are adsorbed by the loaded anion exchange resin.
[0041]
Further, the cations adsorbed on the cation exchange resin are moved to the side of the cation exchange membrane forming the flow path according to the potential gradient, and then passed through the cation exchange membrane, and While moving the anions adsorbed to the anion exchange resin to the side of the anion exchange membrane forming the flow path, and then the anion exchange membrane To extract the water from the waste liquid passed through the flow path in the desalination flow path, while moving the water into the flow path for concentration formed by the anion exchange membrane. In the channel, a solution in which dissolved ions are separated and concentrated is generated by concentrating waste liquid flowing through the channel.
[0042]
Therefore, in the radioactive ion exchange resin treatment system according to the sixth aspect of the present invention, by taking the above measures, it is possible to generate a liquid in which dissolved ions are separated and concentrated at normal temperature and normal pressure where the corrosive environment is not severe. . As a result, it is not necessary to use pipes and materials having particularly excellent corrosion resistance, and the system can be configured at low cost.
[0043]
In the method for treating a radioactive ion exchange resin according to the invention of claim 7, the supplied radioactive ion exchange resin is received by an eluter, and the supplied radioactive ion exchange resin is supplied with a predetermined amount of supplied acid aqueous solution for elution. Elute the radioactive ion species adsorbed on the radioactive ion exchange resin into the aqueous acid solution for elution, thereby separating the ion exchange resin and the radioactive ion species. Recovering an acid from the eluted acid aqueous solution, and separating ions from a waste liquid of the eluted acid aqueous solution from which the acid was recovered in the first acid recovery step by using an electrodeionization method. Out of a waste liquid concentration step in which a solution obtained by separating and concentrating dissolved ions from waste liquid at room temperature and normal pressure, and a solution in which the dissolved ions generated in the waste liquid concentrating step are separated and concentrated A second acid recovery step of recovering an acid from a liquid obtained by separating and concentrating a predetermined amount of dissolved ions generated in the second step, and generating a highly concentrated waste liquid in which the acid is recovered from the liquid obtained by separating and concentrating the dissolved ions; A solidification step of solidifying the highly concentrated waste liquid generated in the acid recovery step, and a liquid obtained by separating and concentrating a predetermined amount of dissolved ions initially generated from the liquid obtained by separating and concentrating the dissolved ions generated in the waste liquid concentrating step. And storing a liquid obtained by separating and concentrating the dissolved ions generated in the storage tank in a storage tank.
[0044]
Therefore, in the method for treating a radioactive ion exchange resin according to the seventh aspect of the present invention, by taking the above measures, the A-mode waste liquid is concentrated and reduced in volume at normal temperature and normal pressure, and then the second acid recovery is further performed. Since the concentration of sulfuric acid contained in the step can be reduced, the formation of ettringite, which causes a decrease in the strength of the solidified body, can be suppressed, and the amount of the solidified body generated can be reduced. The B-mode waste liquid is stored in the storage means without being discharged. As a result, it is possible to reduce the amount of radioactive waste generated.
[0045]
An eighth aspect of the present invention is the method for treating a radioactive ion exchange resin according to the seventh aspect of the present invention, further comprising an incineration step of discharging the ion exchange resin separated from the radioactive ion species in the elution step from the eluator and incinerating it. Become.
[0046]
Therefore, in the method for treating a radioactive ion exchange resin according to the eighth aspect of the present invention, by taking the above measures, the ion exchange resin treated in the method for treating a radioactive ion exchange resin according to the seventh aspect of the present invention can be obtained by: Can be incinerated.
[0047]
According to a ninth aspect of the present invention, in the method for treating a radioactive ion exchange resin according to the seventh aspect of the present invention, there is provided a resin supply step of supplying a new radioactive ion exchange resin to the eluter from which the ion exchange resin has been discharged in the incineration step. When a new radioactive ion exchange resin is supplied to the eluter in the resin supply stage, a solution obtained by separating and concentrating the dissolved ions stored in the storage tank is supplied to the eluate as an aqueous acid solution for elution. When the amount of the solution obtained by separating and concentrating the dissolved ions supplied to the eluator as an aqueous acid solution for elution in the supply stage of the solution in which the ions are separated and concentrated and the supply stage of the solution in which the dissolved ions are separated and concentrated is not more than a predetermined supply amount The method further comprises an additional step of supplying an insufficient amount of the aqueous acid solution for elution to the eluter.
[0048]
Therefore, in the method for treating a radioactive ion exchange resin according to the ninth aspect of the present invention, by taking the above measures, the ion exchange resin which has been treated in the method for treating a radioactive ion exchange resin according to the sixth aspect of the invention is incinerated. Then, a new ion exchange resin can be continuously processed.
[0049]
According to a tenth aspect, in the method for treating a radioactive ion exchange resin according to any one of the seventh to ninth aspects, the acid aqueous solution for elution is a sulfuric acid aqueous solution.
[0050]
Therefore, in the method for treating a radioactive ion exchange resin according to the tenth aspect of the present invention, by taking the above measures, the radioactive ion species adsorbed on the radioactive ion exchange resin can be efficiently eluted.
[0051]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0052]
In the drawings used for describing the following embodiments, the same parts as those in FIGS. 9 to 10 are denoted by the same reference numerals.
[0053]
An embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0054]
FIG. 1 is a system configuration diagram showing an example of a radioactive ion exchange resin processing system to which a radioactive ion exchange resin processing method according to an embodiment of the present invention is applied.
[0055]
That is, the radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment of the present invention is applied includes a used
[0056]
The used
[0057]
The pipes P1 to P4 are connected to the
[0058]
In order to elute the radioactive ion species adsorbed on the radioactive ion exchange resin into an aqueous sulfuric acid solution having a sulfuric acid concentration of 2N (regulated), an aqueous sulfuric acid aqueous solution having a
[0059]
In the embodiment of the present invention, the sulfuric acid concentration of the aqueous sulfuric acid solution for elution is 2N or 4N. When the sulfuric acid concentration of the aqueous sulfuric acid solution for elution is 2N, in order to elute the radioactive ion species adsorbed on the radioactive ion exchange resin, the aqueous sulfuric acid solution for elution of 20 BV is used as described above.
[0060]
On the other hand, when the sulfuric acid concentration of the aqueous sulfuric acid solution for elution is 4N, the sulfuric acid concentration is doubled. Therefore, in order to similarly elute radioactive ion species adsorbed on the radioactive ion exchange resin, 10 BV Use sulfuric acid aqueous solution for elution. Hereinafter, a case where the sulfuric acid concentration of the aqueous sulfuric acid solution for elution is 4N will be described as an example.
[0061]
The eluted sulfuric acid aqueous solution eluted with the radioactive ion species is continuously discharged through the pipe P3 and supplied to the left chamber 70 (# 1) of the sulfuric acid recovery unit 17 (# 1). . On the other hand, when the adsorbed radioactive ion species elutes into the aqueous sulfuric acid solution for elution, the valve V1 is opened, and the radioactive ion exchange resin is transferred to the eluted
[0062]
The sulfuric acid recovery unit 17 (# 1) includes a left chamber 70 (# 1), a diffusion dialysis membrane 71 (# 1), and a right chamber 72 (# 1), similarly to the sulfuric
[0063]
The
[0064]
That is, the electric desalination apparatus 30 for producing pure water includes a
[0065]
At both ends of the
[0066]
Then, when the supply water W is supplied from the lower side to the upper side in the drawing to the
[0067]
Further, since a potential gradient is given to the concentrator 33 from the
[0068]
As a result, the supply water W supplied to the
[0069]
As described above, the electric desalination apparatus 30 originally used for the generation of pure water is replaced with the supply apparatus in which the dissolved ions are concentrated at the same time as the electric desalination apparatus 30 generates the pure water in the present embodiment. Focusing on the generation of water W, it is used to concentrate sulfuric acid contained in the waste liquid obtained in the left chamber 70 (# 1) of the sulfuric acid recovery unit 17 (# 1).
[0070]
That is, the waste liquid obtained in the left chamber 70 (# 1) of the sulfuric acid recovery unit 17 (# 1) is supplied as the supply water W shown in FIG. As a result, the
[0071]
In the embodiment of the present invention, since the concentration performance of the
[0072]
Then, the solution obtained by separating and concentrating the dissolved ions reduced in volume to 1 BV is discharged through a pipe P7, and the water from which the generated pure dissolved ions are separated is sent to a pure water recovery /
[0073]
The
[0074]
As shown in FIG. 11, the radionuclide concentration of the A-mode waste liquid is significantly higher than that of the B-mode waste liquid. In the embodiment of the present invention, only the A-mode concentrate is cemented as described below.
[0075]
That is, of the separated and concentrated liquid of 1 BV dissolved ions discharged from the
[0076]
The sulfuric acid recovery unit 17 (# 2) also includes a left chamber 70 (# 2), a diffusion dialysis membrane 71 (# 21), and a right chamber 72 (# 2), similarly to the sulfuric
[0077]
The size of the sulfuric acid recovery unit 17 (# 2) depends on the concentration factor performed by the
[0078]
In the neutralization and
[0079]
When the supply of the A-mode concentrate to the sulfuric acid recovery unit 17 (# 2) from the
[0080]
Next, a new used radioactive ion exchange resin is supplied from the used
[0081]
First, by opening the valve V5 and the valve V6 and activating the sulfuric acid recycle
[0082]
Next, by opening the valve V4 and activating the sulfuric acid recycle
[0083]
The amount of sulfuric acid collected in the sulfuric
[0084]
Next, the operation of the radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment of the present invention configured as described above is applied will be described with reference to process diagrams shown in FIGS. .
[0085]
That is, in the radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment of the present invention is applied, the process of
[0086]
First, as shown in FIG. 3, in
[0087]
The radioactive ion species adsorbed on the radioactive ion exchange resin is eluted into an aqueous sulfuric acid solution for elution. Then, the eluted sulfuric acid aqueous solution eluted with the radioactive ion species is supplied to the left chamber 70 (# 1) of the sulfuric acid recovery unit 17 (# 1) via the pipe P3. The right chamber 72 (# 1) of the sulfuric acid recovery unit 17 (# 1) is opposed to the direction in which pure water is supplied from the pure water
[0088]
The waste liquid generated in the left chamber 70 (# 1) in this way is sent to the
[0089]
Of the liquid obtained by separating and concentrating the dissolved ions of 1BV discharged from the
[0090]
The sulfuric acid collector 17 (# 2) also functions in the same manner as the
[0091]
In the neutralization and
[0092]
When 4N sulfuric acid is used as the aqueous sulfuric acid solution for elution, 90% of the sulfuric acid is recovered in the left chamber 70 (# 1) of the sulfuric acid recovery unit 17 (# 1). It becomes. Then, since the waste liquid is concentrated 10 times by the
[0093]
In the conventional radioactive ion exchange resin treatment system as shown in FIG. 9, when 4N sulfuric acid is used as the sulfuric acid aqueous solution for elution, 90% of sulfuric acid is recovered in the
[0094]
Therefore, in the radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment of the present invention is applied, the amount of sulfate contained in the cement solidified body generated in the neutralization and
(This method) / (conventional method) = (0.5BV * 0.4N) / (10BV * 0.4N) = 1/20
As described above, the A-mode condensate, which is a liquid obtained by separating and concentrating 0.5 BV of dissolved ions in the first half of the liquid obtained by separating and concentrating 1 BV of dissolved ions discharged from the
[0095]
In
[0096]
In
[0097]
In
[0098]
Then, the eluted sulfuric acid aqueous solution eluted with the radioactive ion species is supplied to the left chamber 70 (# 1) of the sulfuric acid recovery unit 17 (# 1) via the pipe P3. Thereafter, by operating in the same manner as described in
[0099]
As described above, in the radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment of the present invention is applied, the radioactive ion species adsorbed on the used radioactive ion exchange resin are eluted. The volume of the waste solution can be reduced to 1/10 by concentrating the eluted waste solution of the aqueous sulfuric acid solution 10-fold by the
[0100]
The
[0101]
Furthermore, only the A-mode concentrate corresponding to half of the concentrate is solidified as cement as waste, and the B-mode concentrate corresponding to the other half is not generated as waste but reused as an aqueous sulfuric acid solution for elution. By doing so, the amount of generated waste can be made less than 12% as compared with the radioactive ion exchange resin treatment system of the prior art as shown in the following equation, and a significant reduction can be achieved. As a result, not only the capacity of the neutralization and
(This method / conventional method) = (10 BV * 1/10 (volume reduction by electric desalination device) * 1/2 (A mode)) / (6 BV (A mode) * 1/22 (volume reduction by evaporation) + 4 BV (B mode)) * 100 (%)
= 11.7 (%)
In the conventional radioactive ion exchange resin treatment system, the B-mode waste liquid is sent to the liquid
[0102]
Further, as described above, the amount of sulfate contained in the solidified cement produced in the neutralization and
[0103]
Furthermore, since the consumption of the neutralizing agent such as NaOH used as the neutralizing agent in the neutralization and
[0104]
The radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment of the present invention is applied has two sulfuric acid recovery units, that is, a sulfuric acid recovery unit 17 (# 1) and a sulfuric acid recovery unit 17 ( # 2), the operation time required for processing one batch is as shown in the time chart of FIG. 8 (when the concentration of sulfuric acid contained in the aqueous sulfuric acid solution for elution is the same). That is, it is almost the same as that of the prior art radioactive ion exchange resin treatment system having the sulfuric
[0105]
In the above embodiment, the radioactive ion species eluent processing apparatus according to the first embodiment includes the
[0106]
Although the preferred embodiments of the present invention have been described with reference to the accompanying drawings, the present invention is not limited to such configurations. Within the scope of the invented technical concept of the claims, those skilled in the art will be able to conceive various changes and modifications, and those changes and modifications will be described in the technical scope of the present invention. It is understood that it belongs to.
[0107]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the sulfuric acid recovery efficiency is improved by concentrating the A-mode waste liquid to increase the sulfuric acid concentration once and then recovering sulfuric acid again by another sulfuric acid recovery device. At the same time, it is possible to reduce the volume of the solidified body obtained by solidifying the A-mode waste liquid.
[0108]
On the other hand, by recycling the B-mode waste liquid as an aqueous sulfuric acid solution for elution supplied to an eluator, it is possible to eliminate the generation of a solidified product obtained by solidifying the B-mode waste liquid.
[0109]
As described above, it is possible to realize a radioactive ion species eluent processing apparatus, a radioactive ion exchange resin processing system, and a radioactive ion exchange resin processing method capable of reducing the amount of radioactive waste generated.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system configuration diagram showing an example of a radioactive ion exchange resin processing system to which a radioactive ion exchange resin processing method according to an embodiment of the present invention is applied.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a configuration concept of an electric desalination apparatus.
FIG. 3 is a process chart showing the operation of the radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment is applied (step 1).
FIG. 4 is a process chart showing an operation of the radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment is applied (step 2).
FIG. 5 is a process chart showing an operation of the radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment is applied (Step 3).
FIG. 6 is a process chart showing the operation of the radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment is applied (step 4).
FIG. 7 is a process chart showing an operation of the radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment is applied (step 5).
FIG. 8 is a comparison diagram of an operation time chart between a radioactive ion exchange resin processing system to which the radioactive ion exchange resin processing method according to the embodiment is applied and a conventional radioactive ion exchange resin processing system.
FIG. 9 is a system configuration diagram of a conventional radioactive ion exchange resin processing apparatus.
FIG. 10 is a conceptual diagram for explaining the principle of acid recovery in a sulfuric acid recovery unit.
FIG. 11 is a diagram showing a time transition of the radioactivity concentration contained in the eluted sulfuric acid aqueous solution.
[Explanation of symbols]
P1 to P13 ... Piping
V1 to V8: Valve
10,62 ... used resin storage tank
11, 64 ... eluator
12 ... Sulfuric acid supply system
14 ... eluted resin incinerator
16 Pure water recovery supply system
17,69… Sulfuric acid recovery unit
18,30 ... Electric desalination equipment
19: Neutralization and solidification equipment
20, 21 ... sulfuric acid recycling tank
22 ... Sulfuric acid recycling pump
31… Anode chamber
32 ... Cathode chamber
33… Concentrator
34 ... anion exchange membrane
35 ... Cation exchange membrane
36 ... Cation exchange resin
37 ... Anion exchange resin
38 ... desalination channel
39 ... Concentration channel
63: Waste resin supply tank
67 ... Eluted resin transport container
68… Incineration equipment
70 ... left ventricle
71 ... Diffusion dialysis membrane
72… Right room
73… Neutralization tank
75 ... Neutralizer tank
76 ... Evaporator
77… Concentrated waste liquid tank
78: Liquid waste treatment system
Claims (10)
第1の拡散透析膜で互いに分離された第1の溶離済酸水溶液受入室と第1の酸回収室とからなり、前記第1の溶離済酸水溶液受入室に、前記溶離手段において放射性イオン種が溶離した溶離済酸水溶液を供給されるようにする一方、前記第1の酸回収室に、前記溶離済酸水溶液の供給方向と対向する方向から酸回収用液が供給されることによって、前記第1の溶離済酸水溶液受入室側から前記第1の拡散透析膜を介して前記第1の酸回収室側に前記酸を回収し、前記溶離済酸水溶液から酸が回収された廃液を生成する第1の酸回収手段と、
前記第1の酸回収手段において生成された廃液から、電気脱塩法を用いてイオンを分離することによって、前記廃液から溶解イオンを分離濃縮した液を生成する廃液濃縮手段と、
第2の拡散透析膜で互いに分離された第2の溶離済酸水溶液受入室と第2の酸回収室とからなり、前記第2の溶離済酸水溶液受入室に、前記廃液濃縮手段によって生成された溶解イオンを分離濃縮した液のうち、初めに生成された所定量の溶解イオンを分離濃縮した液を供給されるようにする一方、前記第2の酸回収室に、前記溶解イオンを分離濃縮した液の供給方向と対向する方向から酸回収用液が供給されることによって、前記第2の溶離済酸水溶液受入室側から前記第2の拡散透析膜を介して前記第2の酸回収室側に前記酸を回収し、前記溶解イオンを分離濃縮した液から酸が回収された高濃縮廃液を生成する第2の酸回収手段と、前記第2の酸回収手段によって生成された高濃縮廃液を固化する固化手段と、前記廃液濃縮手段によって生成された溶解イオンを分離濃縮した液のうち、前記初めに生成された所定量の溶解イオンを分離濃縮した液以降に生成された溶解イオンを分離濃縮した液を貯液する貯液手段と
を備えた放射性イオン交換樹脂の処理システム。The supplied radioactive ion exchange resin is received, the supplied radioactive ion exchange resin is passed through the supplied predetermined amount of the eluting acid aqueous solution, and the radioactive ion species adsorbed on the radioactive ion exchange resin is removed. Elution means for separating the ion exchange resin and the radioactive ion species by eluting into an acid aqueous solution for elution,
A first eluted acid aqueous solution receiving chamber and a first acid recovery chamber separated from each other by a first diffusion dialysis membrane, wherein the first eluted acid aqueous solution receiving chamber is provided with a radioactive ion species in the elution means; While the eluted acid aqueous solution eluted is supplied, the acid recovery liquid is supplied to the first acid recovery chamber from a direction opposite to the supply direction of the eluted acid aqueous solution, The acid is recovered from the first eluted acid aqueous solution receiving chamber side to the first acid recovery chamber side via the first diffusion dialysis membrane, and a waste liquid in which the acid is recovered is generated from the eluted acid aqueous solution. A first acid recovery means,
Waste liquid concentrating means for separating ions from the waste liquid generated in the first acid collecting means by using an electrodesalting method to thereby separate and concentrate dissolved ions from the waste liquid,
A second eluted acid aqueous solution receiving chamber and a second acid recovery chamber separated from each other by a second diffusion dialysis membrane, wherein the second eluted acid aqueous solution receiving chamber is formed by the waste liquid concentrating means; The liquid obtained by separating and concentrating a predetermined amount of dissolved ions generated first among the liquids obtained by separating and concentrating the dissolved ions is supplied to the second acid recovery chamber, while separating and concentrating the dissolved ions in the second acid recovery chamber. When the acid recovery liquid is supplied from the direction opposite to the supply direction of the diluted liquid, the second acid recovery chamber is supplied from the second eluted acid aqueous solution receiving chamber side via the second diffusion dialysis membrane. A second acid recovery means for recovering the acid on the side and producing a highly concentrated waste liquid in which the acid is recovered from a liquid obtained by separating and concentrating the dissolved ions; and a highly concentrated waste liquid generated by the second acid recovery means. And a waste liquid concentrating means. A liquid storage means for storing a liquid obtained by separating and concentrating dissolved ions generated after the liquid obtained by separating and concentrating a predetermined amount of dissolved ions generated first among liquids obtained by separating and concentrating the generated dissolved ions; Equipped with a radioactive ion exchange resin treatment system.
前記溶離手段によって放射性イオン種と分離されたイオン交換樹脂を、前記溶離手段から払い出して焼却する焼却手段を付加した放射性イオン交換樹脂の処理システム。The radioactive ion exchange resin treatment system according to claim 2,
A system for treating a radioactive ion exchange resin to which an incineration means for discharging and incinerating the ion exchange resin separated from the radioactive ion species by the elution means from the elution means is added.
前記焼却手段によってイオン交換樹脂が払い出された溶離手段に、新たな放射性イオン交換樹脂を供給する樹脂供給手段と、
前記樹脂供給手段によって前記溶離手段に新たな放射性イオン交換樹脂が供給された場合には、前記貯液手段に貯液された溶解イオンを分離濃縮した液を前記溶離用酸水溶液として前記溶離手段に供給する溶解イオンを分離濃縮した液の供給手段と、
前記溶解イオンを分離濃縮した液の供給手段によって前記溶離手段に前記溶離用酸水溶液として供給された溶解イオンを分離濃縮した液の量が、前記所定供給量以下の場合には、不足分の溶離用酸水溶液を前記溶離手段に供給する溶離用酸水溶液追加供給手段と
を付加した放射性イオン交換樹脂の処理システム。The treatment system for a radioactive ion exchange resin according to claim 3,
A resin supply unit for supplying a new radioactive ion exchange resin to the elution unit to which the ion exchange resin has been paid out by the incineration unit,
When a new radioactive ion exchange resin is supplied to the elution unit by the resin supply unit, a solution obtained by separating and concentrating the dissolved ions stored in the storage unit is converted to the elution unit as the acid aqueous solution for elution. Supply means of a liquid obtained by separating and concentrating dissolved ions to be supplied,
If the amount of the solution obtained by separating and concentrating the dissolved ions supplied to the eluting means as the eluting acid aqueous solution by the supplying means of the solution obtained by separating and concentrating the dissolved ions is less than the predetermined supply amount, the insufficient elution A system for treating a radioactive ion exchange resin to which an additional solution for supplying an aqueous acid solution for elution for supplying an aqueous acid solution to the elution means is added.
前記廃液濃縮手段でイオンが分離された水を、前記酸回収用液として、前記第1または第2の酸回収手段に供給する水供給手段を付加した放射性イオン交換樹脂の処理システム。In the radioactive ion exchange resin treatment system according to any one of claims 2 to 4,
A radioactive ion exchange resin treatment system to which a water supply unit for supplying water from which ions have been separated by the waste liquid concentrating unit to the first or second acid collecting unit as the acid collecting liquid is added.
前記廃液濃縮手段は、
両端に陰イオン交換膜が配置されるように、陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とを交互に所定間隔をおいてほぼ平行に配置し、隣接する陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とに挟まれて形成されてなる複数の流路のうち、1つおきの流路に、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを混合して装填することによって、前記陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とが混合して装填された脱塩用流路と、前記脱塩用流路に隣接する流路である濃縮用流路とを形成してなる濃縮器を用いて、前記両端に配置された陰イオン交換膜のうち、前記脱塩用流路を形成している陰イオン交換膜側から、他端の陰イオン交換膜側へと電位勾配を与え、前記第1の酸回収手段において生成された廃液を、前記脱塩用流路内および前記濃縮用流路内にそれぞれ同側端部に設けられた入口から流通させ、前記脱塩用流路では、前記装填された陽イオン交換樹脂によって前記廃液中の陽イオンを吸着させる一方、前記装填された陰イオン交換樹脂によって該廃液中の陰イオンを吸着させ、前記電位勾配に従って、前記陽イオン交換樹脂に吸着された陽イオンを該流路を形成している陽イオン交換膜側に移動させ、しかる後に該陽イオン交換膜を通過させて該陽イオン交換膜が形成している濃縮用流路内に移動させる一方、前記陰イオン交換樹脂に吸着された陰イオンを該流路を形成している陰イオン交換膜側に移動させ、しかる後に該陰イオン交換膜を通過させて該陰イオン交換膜が形成している濃縮用流路内に移動させることによって、前記脱塩用流路において、該流路に流通された廃液から水を抽出する一方、前記濃縮用流路において、該流路に流通された廃液を濃縮することによって前記溶解イオンを分離濃縮した液を生成する
ようにした放射性イオン交換樹脂の処理システム。The radioactive ion exchange resin treatment system according to any one of claims 2 to 5,
The waste liquid concentrating means,
Anion-exchange membranes and cation-exchange membranes are alternately arranged almost in parallel at predetermined intervals so that the anion-exchange membranes are arranged at both ends. By mixing and loading a cation exchange resin and an anion exchange resin into every other flow path among the plurality of flow paths formed to be sandwiched therebetween, the cation exchange resin and the anion exchange resin are mixed. Using a concentrator formed by forming a desalination flow path mixed and loaded with a resin, and a concentration flow path which is a flow path adjacent to the desalination flow path, disposed at the both ends. A potential gradient is applied from the side of the anion exchange membrane forming the desalting flow channel to the side of the other end of the anion exchange membrane, which is formed in the first acid recovery means. The separated waste liquid is placed in the desalting channel and the enrichment channel at the same end. In the desalination channel, the cations in the waste liquid are adsorbed by the loaded cation exchange resin, and the cations in the waste liquid are adsorbed by the loaded anion exchange resin. An anion is adsorbed, and the cation adsorbed on the cation exchange resin is moved to the cation exchange membrane forming the flow path according to the potential gradient, and then passed through the cation exchange membrane. While moving into the concentration channel formed by the cation exchange membrane by moving the anion adsorbed to the anion exchange resin to the anion exchange membrane side forming the channel, Thereafter, by passing through the anion exchange membrane and moving into the enrichment channel formed by the anion exchange membrane, water is removed from the waste liquid flowing through the channel in the desalination channel. Extract one The processing system of radioactive ion exchange resin to generate a solution obtained by separating and concentrating the dissolved ions by the in concentrating flow path, to concentrate the waste liquid to flow through the flow path.
前記溶離段階において放射性イオン種が溶離した溶離済酸水溶液から酸を回収する第1の酸回収段階と、
前記第1の酸回収段階において酸が回収された溶離済酸水溶液の廃液から、電気脱塩法を用いてイオンを分離することによって前記廃液から溶解イオンを分離濃縮した液を常温常圧で生成する廃液濃縮段階と、
前記廃液濃縮段階において生成された溶解イオンを分離濃縮した液のうち、初めに生成された所定量の溶解イオンを分離濃縮した液から酸を回収し、前記溶解イオンを分離濃縮した液から酸が回収された高濃縮廃液を生成する第2の酸回収段階と、
前記第2の酸回収段階において生成された高濃縮廃液を固化する固化段階と、前記廃液濃縮段階において生成された溶解イオンを分離濃縮した液のうち、前記初めに生成された所定量の溶解イオンを分離濃縮した液以降に生成された溶解イオンを分離濃縮した液を貯液タンクに貯液する貯液段階と
からなる放射性イオン交換樹脂の処理方法。The supplied radioactive ion exchange resin is received by an eluator, and the supplied radioactive ion exchange resin is supplied with a predetermined amount of supplied acid aqueous solution for elution, and the radioactive ion adsorbed on the radioactive ion exchange resin is adsorbed on the radioactive ion exchange resin. Eluting a species by eluting the species into the eluting acid aqueous solution to separate the ion exchange resin and the radioactive species;
A first acid recovery step of recovering an acid from the eluted acid aqueous solution from which the radioactive ion species have been eluted in the elution step;
From the waste solution of the eluted acid aqueous solution from which the acid has been recovered in the first acid recovery step, ions are separated using an electrodesalting method to produce a solution in which dissolved ions are separated and concentrated from the waste solution at room temperature and normal pressure. Wastewater concentration step
Among the liquids obtained by separating and concentrating the dissolved ions generated in the waste liquid concentrating step, an acid is recovered from a liquid obtained by separating and concentrating a predetermined amount of dissolved ions generated first, and an acid is obtained from the liquid obtained by separating and concentrating the dissolved ions. A second acid recovery stage to produce a recovered highly concentrated effluent;
A solidification step of solidifying the highly concentrated waste liquid generated in the second acid recovery step; and a predetermined amount of dissolved ions generated first in the liquid obtained by separating and concentrating the dissolved ions generated in the waste liquid concentration step. And a liquid storage step of storing a liquid obtained by separating and concentrating dissolved ions generated after the liquid obtained by separating and concentrating the liquid in a storage tank.
前記溶離段階において放射性イオン種と分離されたイオン交換樹脂を、前記溶離器から払い出して焼却する焼却段階を付加した放射性イオン交換樹脂の処理方法。The method for treating a radioactive ion exchange resin according to claim 7,
A method for treating a radioactive ion exchange resin, comprising an incineration step in which the ion exchange resin separated from the radioactive ion species in the elution step is discharged from the eluator and incinerated.
前記焼却段階において前記イオン交換樹脂が払い出された溶離器に、新たな放射性イオン交換樹脂を供給する樹脂供給段階と、
前記樹脂供給段階において前記溶離器に新たな放射性イオン交換樹脂が供給された場合には、前記貯液タンクに貯液された溶解イオンを分離濃縮した液を、前記溶離用酸水溶液として前記溶離器に供給する溶解イオンを分離濃縮した液の供給段階と、
前記溶解イオンを分離濃縮した液の供給段階において前記溶離器に前記溶離用酸水溶液として供給された溶解イオンを分離濃縮した液の量が、前記所定供給量以下の場合には、不足分の溶離用酸水溶液を前記溶離器に供給する溶離用酸水溶液追加供給段階と
を付加した放射性イオン交換樹脂の処理方法。The method for treating a radioactive ion exchange resin according to claim 8,
A resin supply step of supplying a new radioactive ion exchange resin to the eluter from which the ion exchange resin has been dispensed in the incineration step,
In the case where a new radioactive ion exchange resin is supplied to the eluter in the resin supply step, a liquid obtained by separating and concentrating the dissolved ions stored in the storage tank is used as the elution acid aqueous solution. Supplying a liquid obtained by separating and concentrating dissolved ions to be supplied to
In the step of supplying the solution in which the dissolved ions are separated and concentrated, if the amount of the solution in which the dissolved ions are separated and concentrated and supplied to the eluator as the elution acid aqueous solution is equal to or less than the predetermined supply amount, the insufficient elution is performed. A step of adding an aqueous acid solution for elution to supply the aqueous acid solution to the eluator.
前記溶離用酸水溶液を、硫酸水溶液とした放射性イオン交換樹脂の処理方法。The method for treating a radioactive ion exchange resin according to any one of claims 7 to 9,
A method for treating a radioactive ion exchange resin, wherein the aqueous acid solution for elution is an aqueous sulfuric acid solution.
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