JP2004028330A - 摩擦クラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の材料と比べて重量の節減が得られる材料を使用する摩擦クラッチ装置を提案する。
【解決手段】クラッチハウジングと、その中で軸線方向に変位可能な少なくとも1つの第1の摩擦プレートと、クラッチハウジングを支承する第2の摩擦プレートと、第1および第2の摩擦プレートに軸線方向に隣接して配列され、かつ摩擦プレートと相互作用する両側の摩擦ライニングを有する少なくとも1つのドライバディスクと、クラッチを作動させるための圧縮力を少なくとも1つの第1の摩擦プレートに加えるために使用できるスプリングと、を備える摩擦クラッチ装置について、少なくとも1つの摩擦プレートが、金属マトリックス複合材料を共に形成する金属マトリックスと、このマトリックス内に含まれる少なくとも1つの非金属の異質相とから少なくとも部分的に製造される。さらなる態様では、クラッチハウジングは金属マトリックス複合材料から同様に形成される。
【選択図】   図1a

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単板クラッチと多板クラッチ両方を網羅する、請求項1の上位概念(所謂プレアンブル部分)に係る、特に自動車用の摩擦クラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種類の摩擦クラッチでは、ドライバディスクの上に配列され、かつプレッシャプレートおよびフライホイールの形態で金属製の摩擦プレートに対して作用する有機的に接合される摩擦ライニングを使用することが好ましい。乗用車用クラッチでは、使用される摩擦材料は、GG、GGVまたはGGGと示されるねずみ鋳鉄である。運転時の回転構成要素であるプレッシャプレートおよびフライホイールは、材料密度に直接比例する遠心力に実質的に起因する非常に高い機械的負荷をかけられる。7.2kg/dmの密度を有するねずみ鋳鉄は、品質に左右されるが、約250MPa〜400MPaの限定的な強度を有する。したがって、クラッチ材料として使用するには比較的低く、好ましくない強度対密度比が存在する。
【0003】
スペースが限定されている場合、あるいは強度に対する要求が高く、例えば加速に対する要求が高い場合、鋳物材料の代わりとして、1つの摩擦プレートのために鋼の使用が増加する。鋼は一般により高い強度を有するが、これは7.85kg/dmのねずみ鋳鉄と比べて、密度の増加によって部分的に相殺される。
【0004】
摩擦クラッチの構成要素は、一般に、オーバヒートせずにまた摩擦特性に悪影響を及ぼすことなく、クラッチ動作時に発生する熱量をこれらの構成要素によって吸収して散逸できるように設計される。使用される摩擦プレートの設計、すなわち材料の厚さ、したがって構成要素の質量は、使用する材料の熱容量によって主に決定される。ねずみ鋳鉄と鋼は、500J・kg−1−1のほぼ同一の熱容量を有する。高加速用途のために、およびドライブトレインの新しい種類の構成要素、例えばスタータダイナモまたはダブルクラッチの回転慣性を補償するために、消費最適化された車両にますます必要とされているようなより軽量の構造に、上述の材料を一貫して実装することはできない。
【0005】
摩擦クラッチの重要な別の物理的変数は摩擦プレートの熱伝導率である。ねずみ鋳鉄と鋼は、約50W・m−1−1の同様の熱伝導率を有する。同様に低熱伝導率では、発生する摩擦熱が摩擦領域から十分に迅速に散逸することは不可能なことが多く、したがって熱が蓄積し、この場合、摩擦領域の温度は非常に速く高レベルに到達する可能性がある。この効果は、プレッシャプレートの相当のひずみ(シールディング)および摩擦特性の突然の劣化(フェーディング)をもたらすことがあり、摩擦クラッチの完全な不具合をもたらすかもしれない。
【0006】
さらに、ねずみ鋳鉄と鋼は、それらの耐磨耗性についても限界があり、これは、摩擦学的には好ましいが攻撃的な摩擦ライニング、例えば焼結された金属材料のドライバディスクにおける使用が、限定的にのみ許容されることを意味する。想定される約200,000kmの寿命における乗用車用クラッチの摩耗は、約0.3〜0.5mmである。
【0007】
高い表面要求を満たすために、ねずみ鋳鉄または鋼から製造される摩擦プレートは、仕上削りをしなければならない。この操作は不都合なほどに摩擦プレートのひずみをもたらす。生じる高い製造コストはさらにマイナスである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のことは、摩擦クラッチ装置の操作中に課せられる高い要求を満たすことができると共に、同時に従来の材料と比べて重量の節減が得られる材料を使用する摩擦クラッチ装置を提案する目的に帰着する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的は、請求項1に記載の規定する特徴によって達成される。金属マトリックス複合材料(MMC)の使用により、一方で、金属の利点、特にその低い密度、高い延性および優れた熱伝導率の組み合わせを可能にし、他方で、非金属材料の利点、特にそれらの大きな強度、高い剛性および高い耐磨耗性ならびに低い熱膨張の組み合わせが可能になる。その結果、この構成要素のために以前に使用されていた材料と比較して、摩擦プレートの耐摩耗性が向上した摩擦クラッチ装置が得られ、摩擦プレートはまた、より低い質量を有し、その大きな強度のために高い運転負荷に最適に耐えることができる。
【0010】
請求項2に記載された特徴によれば、クラッチハウジングのために金属マトリックス複合材料も有利に使用することができる。実施例によれば、所定の剛性を有するクラッチハウジングは、1Gpaの弾性係数を有する複合材料Duralcanを使用した場合、210GPaの弾性係数を有する標準シール材料に比較して1.28のファクタだけ大きな材料厚さを必要とするであろうが、それにもかかわらず、このことは、鋼製ハウジングと比較して約55%の著しい重量面の利点を提供する。
【0011】
金属マトリックス複合材料の使用から得られる利点は、実施例によって、DURALCANF3Sとして公知の20容量%のSiCによって強化されたアルミ合金をベースに提供される。
【0012】
この関連で、以下の表1は、摩擦クラッチにとって重要な物理的な材料特性のいくつかの特性を示している。
【0013】
【表1】
Figure 2004028330
【0014】
材料を比較する際に、使用する起点が当初同一質量の摩擦プレートである場合、アルミニウム複合材料は、1.8のファクタだけ大きな熱量を蓄積できる。このことは、従来のプレッシャプレートでは200Kの温度上昇を生じる始動操作が、同一質量のアルミニウムプレッシャプレートを111Kだけ加熱するにすぎず、これによって相当の摩耗低減が得られ、例えば、ドライバディスクの有機摩擦ライニングのフェーディング・インの可能性の低減をももたらすことを意味する。他方、別の結果は、同一の熱量を吸収するために、ねずみ鋳鉄と比較してアルミニウム複合材料の質量をほぼ半減でき、このようにして著しい重量節減を達成することができる。
【0015】
アルミニウム複合材料の熱伝導率および熱拡散率は、ねずみ鋳鉄のそれらよりも3.2および4.5のファクタだけそれぞれ高い。摩擦動作後の同一の最終温度を目指して、同一容積のプレッシャプレートをベースにして動作されるならば、アルミニウム複合材料によって吸収される熱量は、ねずみ鋳鉄の約70%にすぎない。摩擦動作の結果として、ねずみ鋳鉄の基準部分の温度が温度差ΔTだけ上昇する場合、アルミニウム複合材料から製造された同一容積の交換プレッシャプレートの温度は、1.42・ΔTのファクタだけ上昇する。
【0016】
純粋に形式的な計算として与えられる後者の考察は、摩擦クラッチの摩擦プレートの材料としてのアルミニウム複合材料の使用が、当初、幾分見込みがないことを意味するが、これは、温度上昇が起きると一般に摩擦特性の劣化の危険があり、したがって動作が制限される可能性があるからである。
【0017】
以下の説明において、本願は、乗用車用クラッチの摩擦時間の関数としての摩擦面温度の特性に関連して実施された本願自体の試験のあるものに関する。これらの試験では、80W/cmの一定の摩擦力を仮定した。
【0018】
【表2】
Figure 2004028330
【0019】
3つのプレッシャプレートを比較したが、この内、1つのプレッシャプレートはねずみ鋳鉄(GG)から製造され、同一容積の1つのプレッシャプレートはAl−MMCから製造され、またさらに別のプレッシャプレートは142%の材料厚さのAl−MMCから製造された。図1から、短い摩擦時間により、Al−MMCプレッシャプレートは、GGプレッシャプレートよりも最高35K低い摩擦面温度を有することを理解することができる。GGプレッシャプレートの質量の40%のみを有する同一容積のAl−MMCプレッシャプレートは、3.4秒未満の継続摩擦動作中により低い摩擦面温度を有する。その後に初めて蓄熱容量が低くなり、摩擦動作が延長すると、摩擦面温度の上昇に至る。同一の蓄熱容量を有するAl−MMCのプレッシャプレートは、42%大きい開始容積を有するが、その質量はGGプレッシャプレートの質量の54%のみである。7秒未満の継続摩擦動作の間、このプレッシャプレートは比較的に最も好ましい熱特性を有する。このことから、最初に紹介した形式的な計算の結果と反対に、金属マトリックス複合材料は、摩擦クラッチ装置の摩擦プレートの材料として著しく適切である。
【0020】
出願人によって実施された別の試験により、Al−MMCと比較してより低いねずみ鋳鉄の熱伝導率は、摩擦動作の開始時にまた短時間の摩擦により、GGプレッシャプレート内の通常の摩擦面の方向に比較的大きな温度勾配をもたらすことが明らかになった。それに反して、Al−MMCプレッシャプレートには、比較的小さな温度勾配のみが形成される。したがって、摩擦領域からある距離に、例えばプレッシャプレートの内径に蓄熱領域を形成することが可能である。この位置は、クラッチ装置の質量慣性モーメントを可能な限り低く維持する目的で特に好ましい。発生する摩擦熱は、利用可能な蓄熱領域の全体に非常に短時間に到達する。プレッシャプレートのシールドは形成される温度勾配に実質的に左右されるので、Al−MMCを使用する結果として、摩擦プレートの可逆的および不可逆的なシールド特性の向上を期待することも可能である。
【0021】
熱的な利点に加えて、微細構造内のセラミック相は、摩擦ライニングによる摩耗攻撃に対し抵抗性を高めるので、アルミニウムMMC材料は、それ自体の摩耗に関しても好ましい。
【0022】
出願人によって実施された別の試験は、Al−MMCから製造された摩擦プレートの摩擦レベルが、従来の鉛を含まない摩擦ライニングとなお同じ程度であることを証明した。疲労試験で測定された有機的品質の消耗は特に低い。
【0023】
Al−MMCの低い密度は、遠心力の作用下で、ねずみ鋳鉄から製造された比較例の構成要素と比べて負荷および応力の実質的な低減をもたらす。破裂に対する抵抗性は相当増加する。
【0024】
同一の容積誤差は密度比ファクタだけ低い不均衡をもたらすにすぎないので、密度低下のさらなる効果は、完成した構成要素の差し引きの支出を低減することである。したがって、本発明による摩擦クラッチ装置に対し広範囲の用途が存在する。言及し得る実施例として、
・慣性モーメントの低減が必要であるダブルクラッチ、
・許容し得る合計慣性モーメントの部分を容易に吸収する別の構成要素を有するシステム、
・軽量に対し要求が高い車両、
・加速に対し要求が高い車両、
・熱によって誘発される摩耗およびフェーディングが重要な用途、および、
・摩擦プレートの耐磨耗性に高い要求が課せられるシステムが挙げられる。
【0025】
本発明の改良のさらなる利点および効果について以下に説明する。
【0026】
一般に、アルミニウム、マグネシウムまたはチタンの元素の少なくとも1つをベースとする軽金属または軽金属合金を金属マトリックスとして選択することが有利である。この種類の合金システムは、それらの材料特性および製造工程に関して非常に詳細な研究の主題であり、また多数の用途から既知である。
【0027】
特に適切な異質相は、高溶融酸化物、炭化物、ホウ化物または窒化物、特にAl、AIN、BC、Si、SiC、サイアロン、TiB、ZrOである。
【0028】
次の相は、繊維の形態で金属マトリックスに有利に組み込まれる。
【0029】
金属マトリックス内の繊維が組織を有するならば、機械的性質および耐磨耗性を特定の配向で形成することができ、このようにして、生じる主負荷方向に摩擦プレートの材料組成を整合することができる。
【0030】
特にマトリックスの領域補強の目的で、繊維を使用して、例えばメッシュの形態の織物様構造を形成することが推奨される。さらに、異なる機能を実現するために使用できる摩擦プレートの異なる領域を、設計または材料の微細構造に関して異なって形成することが適切である。したがって、摩擦プレートは、少なくとも1つの摩擦領域と蓄熱領域とを有することが可能であり、少なくとも1つの摩擦領域の非金属の異質相の容量含有量は、蓄熱領域内の当該容量含有量よりも大きい。第1に、金属マトリックス複合材料を使用する場合、略同一の熱容量を有する蓄熱器の熱伝導率を著しく増加し、また迅速にかつ大きな熱構築を形成することなく、摩擦領域に発生する摩擦熱を摩擦領域から蓄熱領域に散逸することも可能である。第2に、摩擦領域の補強異質相の容量濃度を高めることにより、耐磨耗性の改良が得られる。
【0031】
本発明によるクラッチ装置は、単板クラッチとして設計できるが、プレッシャプレートとして複数の摩擦プレートを有する多板クラッチとしても設計できる。軸線方向内側に配列されたプレッシャプレートは特に高い熱負荷を受ける。これらのプレッシャプレートの表面積は、みぞを用いて大きくすることができ、その結果、形成される摩擦熱をより効率的に散逸させるために、冷却構造が形成される。
【0032】
製造技術に関して、広範囲の鋳造方法を用いて摩擦プレートを製造することができる。すべての方法に使用できないねずみ鋳鉄と比較して、例えば、圧力ダイカスト、重力ダイカスト、砂型鋳造、遠心鋳造またはチキソ鋳造法を使用することが可能である。
【0033】
摩擦プレートについて言及した材料および方法は、クラッチハウジングの製造に等しく適切である。摩擦領域が蓄熱領域の表面処理によって形成される場合、摩擦領域と蓄熱領域との間に特に鮮鋭な境界面を達成することができる。適切なすべての技術、例えばレーザ粉末コーティング、プラズマスプレ等を上記目的のために利用することができる。
【0034】
本発明の好ましい改良によれば、第2の摩擦プレートは、内燃機関のフライホイールの上にまたは二次フライホイールの上に固定手段によって配列される。
【0035】
代替方法として、フライホイールまたは二次フライホイールと、第2の摩擦プレートとを共に鋳造することによって、それらを備える特にコンパクトな機能ユニットを製造することも可能である。
【0036】
プレッシャプレートの場合、その上に形成されるダイヤフラムスプリング切断エッジを周方向で遮り、これによって摩擦クラッチ装置を冷却するための空気通過開口部を形成することが、これまで慣習であった。金属マトリックス複合材料から製造される摩擦プレートの場合、ねずみ鋳鉄と比較してより優れた熱特性の故に、ダイヤフラムスプリング切断エッジを周方向に連続的にすることが可能である。この結果、ダイヤフラムスプリング用の軸受面積が増加し、ダイヤフラムスプリング切断エッジがダイヤフラムスプリング内に進む危険が低減される。
【0037】
本発明の有利な改良では、摩擦プレートが外周に径方向突出部を有するように構成され、これらの突出部はクラッチハウジング内の開口部を通して延在し、本方法において強制冷却装置を形成する。動作中に生じる自動車クラッチの回転速度において、特に約500min−1〜7000min−1、あるいはそれ以上の範囲でも、クラッチ装置を冷却するために非常に高い通気効果が達成される。
【0038】
製造技術に関して、摩擦プレート製造の鋳造作業中にリーフスプリングボアを受容するために、摩擦プレート内にリベットスタッドを鋳造することが有利である。この結果、クラッチの組立時に部品数を低減することができる。
【0039】
クラッチハウジングは、補強リブを有利に有することが可能である。この場合、所定の強度を達成するために必要な材料の使用をさらに低減でき、また重量の小さなクラッチハウジングを製造することができる。
【0040】
圧力ダイカスト法を用いて、例えば金属マトリックス複合材料から製造されるクラッチハウジングの場合、ねじ頭部軸受領域とねじシャンク受容領域とを径方向外側領域に有する材料の蓄積を容易に形成することが可能である。この構造により、クラッチハウジングを第1の摩擦プレートまたはフライホイールに接続するねじ接続部のねじ頭部を、ある程度の自由空間が存在する領域に軸線方向に変位することができ、このため、結果として解放される空間を他のある方法で利用することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
いくつかの図面を参照して、本発明について実施例により以下に説明する。
【0042】
最初に、図1aは、自動車用の標準的な摩擦クラッチ装置10を示している。装置は、クラッチハウジング12と、クラッチハウジング12に相対回転不能に接続されるプレッシャプレート14とを備え、プレッシャプレートはクラッチハウジング内で軸線方向に変位でき、またクラッチハウジング12を支承しかつ内燃機関のフライホイールを通常形成する第1の摩擦プレートと第2の摩擦プレート16とを形成する。フライホイール16とプレッシャプレート14とに形成された摩擦面と相互作用する両側の摩擦ライニング20を有するドライバディスク18は、フライホイール16とプレッシャプレート14との間に軸線方向に配列される。摩擦クラッチ装置10はまた、ダイヤフラムスプリング22を備え、これによって、クラッチ装置10を作動させるための圧縮力をプレッシャプレート14に印加できる。クラッチ装置は、図面に示していない部品、例えば内燃機関のフライホイールに接続されるクランクシャフトと、ドライバディスクが相対回転不能にまた軸線方向に移動可能なリリースシステムが配列されるマニュアルトランスミッションのトランスミッションインプットシャフトとによって完成される。したがって、クラッチ装置10は、所望に応じて、内燃機関からマニュアルトランスミッションへのトルク伝達を形成または遮断するのに適切である。
【0043】
本発明の第1の態様によれば、摩擦プレート14、16の少なくとも1つは、金属マトリックスと、そのマトリックスに含まれる少なくとも1つの非金属の異質相とから少なくとも部分的に製造され、それらは金属マトリックス複合材料を共に形成する。本例では、金属マトリックスはアルミニウムまたは合金からなり、この合金においては、主成分のアルミニウムに加えて、シリコン、鉄、銅、マグネシウム、ニッケルおよびチタンのような別の要素も存在する。異質相は顕微鏡的なSiCセラミック粒子によって形成される。しかし、軽金属マトリックスについてマグネシウムまたはチタンベースの合金も推奨される。一般に、高温溶融酸化物、炭化物、ホウ化物または窒化物、例えばAl、AIN、BC、Si、SiC、Sialon、TiB、ZrOを粒子補強材として使用できる。
【0044】
原理的に既知の多数の鋳造方法を用いて、記載した複合材料を鋳造して摩擦プレート14、16を形成できる。従来の材料の鋼またはねずみ鋳鉄とは異なり、この場合、例えば圧力ダイカスト法、重力ダイカスト法、砂型鋳造法または遠心鋳造法のような従来の鋳造方法の大部分を利用できる。圧力ダイカスト法を利用することが特に有利であると実証されているが、この理由は、このようにして、正味の形状に極めて近い摩擦プレートを達成することが容易に可能だからである。したがって、摩擦プレート14、16が金属マトリックス複合材料から製造される場合、ねずみ鋳鉄の摩擦プレートと比較して必要な仕上げ削りを大部分省略することが可能である。
【0045】
特に注目に値する金属マトリックス複合材料の製造工程は、部分的に固体および部分的に液体の溶融材料のチキソトロープ挙動をベースとするチキソ鋳造方法である。本方法では、溶融形態で当初存在する合金は、その約40%が固化されるまで冷却される。固化中に形成される樹枝状結晶を破砕するために、存在する固相および液相の混合物が冷却中に撹拌され、一方、同時にセラミック異質相も供給される。その結果、チキソトロープ特性を有するスラリが得られ、このスラリは複合鋳物としてダイの中にプレスされる。溶融物の代わりとして、当初固体状でありまた加熱によってチキソトロープ状態に変換される合金から工程を始めることもできる。
【0046】
適用温度を知ることによって、凝固、すなわち共に成長する異なる相によって引き起こされる脆化の危険を除外できれば、クラッチの特定の用途に応じて、金属マトリックス複合材料からなる摩擦プレートの熱処理を行うことができる。
【0047】
図1bは、機能的に摩擦領域24と蓄熱領域26とに分割される図1aに示したプレッシャプレート14の拡大図を示している。摩擦領域24(点で表示)は、表面に近接しかつドライバディスク18の摩擦ライニング20と相互作用するプレッシャプレート14の領域によって形成される。プレッシャプレート14は、運転状態によって引き起こされる摩耗を受けるので、未使用の摩擦プレート14において、表面に近接しかつ摩耗層、例えば約0.5〜多くとも約1mmの深さにほぼ対応する材料層は、さらに説明する本発明の改良に鑑みて摩擦領域24であると考えられる。意図する最大耐用年数に達したプレッシャプレートの場合、摩擦領域24は摩擦面のみから構成される。摩擦領域24は全面にわたって蓄熱領域26と隣接し、この蓄熱領域は、短時間持続するクラッチ動作において発生する摩擦熱を最初に急速に吸収しまた短期間一時的に蓄積し、クラッチ操作後に、できるだけ迅速に隣接する構成要素およびクラッチハウジング12内の循環空気に、この熱が再び散逸されるようにする。摩擦プレート14全体をすなわちほぼ形成する蓄熱領域26は、摩擦領域24の支持領域として同時に機能する。多板クラッチの場合、軸線方向内側に配列された摩擦プレートには、蓄熱領域26が間に配列される2つの摩擦領域24が常に設けられる。
【0048】
材料特性について認識すれば、金属マトリックス複合材料からプレッシャプレート14全体を製造することは不必要である。むしろ、摩擦領域24内の非金属の異質相の容量含有量が、蓄熱領域26内の容量含有量よりも大きくなるように設計することが有利となる場合ある。したがって、一方で、摩擦領域24内の複合材料の摩耗を阻止する作用、また蓄熱領域26内の軽金属マトリックスの非常に高い熱伝導率およびその蓄熱能力を最適に利用できる。したがって、さらに、金属マトリックス複合材料を部分的にのみ、特に摩擦領域24にのみ用いてプレッシャプレート14を形成すること、および遷移領域から摩擦領域24は別として、金属ベースのマトリックス材料からのみ蓄熱領域26を実質的に製造することが好都合である。
【0049】
この種類のプレッシャプレートは、例えば圧力ダイカスト法を用いることによって金属マトリックス材料から最初に鋳造され、次に、蓄熱領域26において、その範囲が摩耗層の範囲にほぼ整合する層内にセラミック粒子補強材が表面処理によって導入され、その結果、表面に近い蓄熱領域にのみ金属マトリックス複合材料が形成される。すべての適切な技術、例えばレーザ粉末コーティング、プラズマスプレまたは公知の他の方法を表面処理に利用できる。例えばプレッシャプレート14を部分的に溶融し、次に、例えばサファイヤ織布としてセラミックメッシュにロールまたはプレスすることによって、不規則形状粒子、あるいは例えば球状粒子の形態のみならず繊維または織布形態の構造としても、プレッシャプレート14の表面に異質相を導入することが同様に考えられる。代わりに、補強材について意図されるかあるいは織布で構成される粒子を所定の位置の鋳造鋳型に充填することが可能であり、異質相の補強材は、摩擦領域24を実質的に摩擦プレート14の表面に鋳造かつ形成する間に溶融によって閉じ込められる。
【0050】
図2は、ダイヤフラムスプリング切断エッジ28が周方向の連続円として設計される事実によって、従来のプレッシャプレートとは異なるプレッシャプレート14を示している。好ましい熱特性のため、この設計は、ねずみ鋳鉄とは異なり、粒子補強のアルミニウムによって容易に可能である。従来のプレッシャプレートと比較して追加された質量部分は、追加の蓄熱能力を構成する。
【0051】
図3はプレッシャプレート14の別の軸線方向断面を示している。ねずみ鋳鉄(単純な斜線)から製造された従来の開始モデルは、剛性の理由で厚さdを有する。この場合、重量を節減するためプレッシャプレート14の摩擦領域24から離れた背部30は、みぞ32(網状線)により設計されている。粒子補強のアルミニウムから製造されたプレッシャプレート14は、所定の蓄熱能力を達成するために材料の容積を増大して設計しなければならない。この場合、みぞ32はMMCで充填される。
【0052】
図4は、金属マトリックス複合材料から製造されたプレッシャプレート14の軸線方向断面を示しており、このプレッシャプレートでは、従来のプレッシャプレート(単純な斜線)と異なり、既に存在していた蓄熱領域26に加えて、別の容積が再び蓄熱領域26’(網状線)として形成される。これらの領域では、摩擦プレート14の内径34の領域が、理想的に特に推奨される。この位置の追加の質量は質量慣性モーメントの僅かな増加をもたらすにすぎない。ねずみ鋳鉄の場合と異なり、金属マトリックス複合材料の非常に優れた熱伝導性の故に、摩擦面からある距離における蓄熱領域26の追加が可能である。しかし、スペースの制約を考慮すると、蓄熱部26をプレッシャプレートの径方向外側領域に配列することが必要になるならば、この場合にも、金属マトリックス複合材料の低い密度の故にこのような構成が可能である。
【0053】
図5はクラッチ装置10の部分断面図であり、クラッチハウジング12を通り抜ける開口部を通して延在する複数の径方向突出部36は、プレッシャプレート14の外周に形成される。したがって、プレッシャプレート14の部分は、図示していないトランスミッションユニットの循環空気流内に位置する。したがって、プレッシャプレートの径方向突出部36は、したがって回転中に強制冷却装置を形成し、またクラッチ装置10の動作時に可能な最大周方向速度を受け、これによって、プレッシャプレート14全体の特に優れた冷却が得られる。さらに、熱移動を増大するブレード、ベーンまたは同様の要素の形態のクラッチハウジング12を通して突出するプレッシャプレート14の当該部分を設計することが可能である。上で記載した摩擦プレート14の形状は、図6と図7に示したように、多板クラッチ11の中間プレッシャプレートにも当然応用できる。両側からの摩擦動作の導入の故に、多板クラッチ内の中間プレッシャプレートが、特に高い熱負荷を受ける。このために、中間プレッシャプレート15は4つの径方向突出部36を有し、この突出部は、劣った熱取込みのための追加の蓄熱領域26として、また急速な熱散逸を同様に達成するための通気要素として機能する。
【0054】
図8aは、フライホイール38内または二次フライホイール内に鋳造されている摩擦プレート17を示すために別の断面を使用しており、この摩擦プレート17は、ドライバディスク18の摩擦ライニングと相互作用するために、本発明に従って粒子補強のアルミニウムから用意される。この場合、摩擦プレート17はほぞ40によってフライホイール38に確実に固定される。
【0055】
代替方法として、図8bは、摩擦プレート17をフライホイール38に固定するために使用されるねじ接続部42を示している。この場合、フライホイール38は、所望の高い質量慣性モーメントを得るために、ねずみ鋳鉄から製造される略変化しない形状に保持できる。この場合、ねじ接続部の代わりにリベット接続部も可能であろう。
【0056】
図9と図10は、通気開口部が形成されている多板クラッチの中間プレッシャプレート15を示している。この関連で、図9は、外側に配列された摩擦領域24の間に形成されるみぞ44を軸線方向内側領域に有する中間プレッシャプレート15を示している。図10では、複数の径方向ボア46は中間プレッシャプレート15に導入されている。代わりに、通気開口部はまた、その長手方向軸線が、径方向ではなくむしろ螺旋状に外側に延在するように形成し得る。この結果、これらの通路を通した強制流が生成される。
【0057】
既述したように、セラミック異質相はマトリックス内の繊維形態でもよい。この関連の図11a〜図11eは、プレッシャプレート14の形状に関して補強構成要素の可能な様々な構成を示している。この関連で、これらの繊維をマトリックス内の好ましい配向(組織)に配列することが可能である。この場合、繊維の配向は、摩擦領域24に対し平行(図11a)またはこの領域に対し垂直(図11b)であり得る。図11cは、不規則な方向分布を示している。摩擦領域24の異質相の容量濃度が蓄熱領域26の容量濃度よりも高いことが有利であることは、既に説明している。この事実は図11dと図11eに概略的に示されている。プレッシャプレート14が圧力ダイカスト法によって製造される場合、スプルの設計、特にそのサイズと位置、および溶融材料を生じる引張および圧縮応力によって繊維配向に干渉できる。例えば、鋳物成分が溶融状態に長期間保持されるならば、摩擦プレート14の範囲にわたって異質相部分の濃度を変更(平滑化(graduation))することができ、この結果、力場、例えば重力または遠心力の力場の下で、繊維に分布勾配が適用される。このようにして、粒子形態の異質相の場合にも平滑化を確立できる。図12は別のプレッシャプレート14を示しており、このプレートの製造時に、リーフスプリングボア(図示せず)を受容するために、例えば圧力ダイカストまたは砂型鋳造により同時に複数のスタッドボルト48がプレッシャプレート14の外周に鋳造されている。
【0058】
図13に示したような改良において、金属マトリックス複合材料からプレッシャプレートを形成すること、および圧力ダイカストまたは砂型鋳造法を利用することにより、リーフスプリングボアを受容するための複数の円筒状延在部50を複合材料から直接形成することもできる。リーフスプリングを所定位置に置いた後、スプリングを所定位置に固定するために、円筒状延在部のカラーは可塑的に変形される。
【0059】
未補強のアルミニウムと比較して、粒子補強のアルミニウムは、かなり高い弾性係数を有する。したがって、圧力ダイカスト法を用いて金属マトリックス複合材料から、軽量だが強いハウジングを簡単に製造することが可能である。使用する材料および製造工程については、本発明の関連で摩擦プレートが適用される限りにおいて、摩擦プレートについて行った説明が参照される。重量をさらに減らしかつ強度を高めるために、圧力ダイカスト法を用いて、図14aを参照して実施例により説明したように、補強リブ52をクラッチハウジング12に容易に導入することができる。
【0060】
図14bは、鋼製シートから製造されかつボア54を径方向外側領域に有する従来のクラッチハウジング12の径方向外側領域の図面を示している。この場合、ボア54は、ハウジング12を内燃機関のフライホイールにねじ留めするように意図されるねじ頭部(図示せず)用の軸受面56を備える。圧力ダイカスト法を用いて、金属マトリックス複合材料からクラッチハウジング12が製造されるならば、ねじ頭部軸受領域60とねじシャンク受容領域62とが形成される蓄積材料58をハウジングの径方向外側領域に形成することが可能である。この結果、ねじ接続部を受容するためのボア54を大きさYだけ径方向内側にオフセットできる利点が得られる。これは、図14bに示した従来の設計よりもより多くの空間が、外側領域のねじ頭部軸受に利用できるからである。このオフセットによって、大きさXだけハウジング外側半径を低減することが可能になるので、スペースが節減される。代わりに、同一のハウジング外側半径を維持すること、および利用できるクラッチ内部のサイズを増大することが可能である。次に、直径を増したドライバディスクおよびより大きな摩擦プレートをこのクラッチ内部に配列することが可能であり、中心摩擦半径の増大、したがってクラッチを介して伝達できるトルクの増大が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1a】摩擦クラッチ装置の概略図である。
【図1b】図1aに示したプレッシャプレートの拡大図である。
【図2】プレッシャプレートとして設計される摩擦プレートである。
【図3】金属マトリックス複合材料から製造されたプレッシャプレートと比較した従来のプレッシャプレートの軸線方向断面図である。
【図4】従来のプレッシャプレートと比較して増加した容積を有する蓄熱領域としての金属マトリックス複合材料から製造されたプレッシャプレートの軸線方向断面図である。
【図5】クラッチ装置の断面図であり、プレッシャプレートはクラッチハウジングを通して径方向外側に延在する。
【図6】外周に径方向突出部を有する多板クラッチのプレッシャプレートである。
【図7】図5に示したようなプレッシャプレートを有する多板クラッチである。
【図8】aはフライホイール内に鋳造される摩擦プレートの断面図で、bはフライホイールにねじ留めされる摩擦プレートの断面図である。
【図9】プレートを冷却するためのみぞを有する多板クラッチの中間のプレッシャプレートである。
【図10】プレートを冷却するための径方向ボアを有する多板クラッチの中間プレッシャプレートである。
【図11】aはプレッシャプレート内の繊維形態の補強構成要素の可能な構成、bはプレッシャプレート内の繊維形態の補強構成要素の可能な構成、cはプレッシャプレート内の繊維形態の補強構成要素の可能な構成、dはプレッシャプレート内の繊維形態の補強構成要素の可能な構成、eはプレッシャプレート内の繊維形態の補強構成要素の可能な構成である。
【図12】スタッドボルトが内部に鋳造されたプレッシャプレートの断面図である。
【図13】リーフスプリングボアを受容するために形成された円筒状延在部を有するプレッシャプレートの断面図である。
【図14】aは部分的に図示したクラッチハウジングのセクション、bは部分的に図示したクラッチハウジングのセクション、cは部分的に図示したクラッチハウジングのセクションである。
【符号の説明】
10 摩擦クラッチ装置
11 多板クラッチ
12 クラッチハウジング
14 プレッシャプレート
15 中間プレッシャプレート
16 フライホイール
17 摩擦プレート
18 ドライバディスク
20 摩擦ライニング
22 ダイヤフラムスプリング
24 摩擦領域
26 蓄熱領域
26’ 蓄熱領域
28 ダイヤフラムスプリング切断エッジ
30 背部
32 みぞ
34 内径
36 径方向突出部
38 フライホイール
40 ほぞ
42 ねじ接続部
44 みぞ
46 径方向ボア
48 スタッドボルト
50 円筒状延在部
52 補強リブ
54 ボア
56 軸受面
58 蓄積材料
60 ねじ頭部軸受領域
62 ねじシャンク受容領域

Claims (21)

  1. −クラッチハウジングと、
    −前記クラッチハウジングに相対回転不能に接続され、その中で軸線方向に変位可能な少なくとも1つの第1の摩擦プレートと、
    −前記クラッチハウジングを支承する第2の摩擦プレートと、
    −前記少なくとも1つの第1の摩擦プレートと前記第2の摩擦プレートとに軸線方向に隣接して配列され、かつ前記隣接する摩擦プレートと相互作用する摩擦ライニングを両側に有する少なくとも1つのドライバディスクと、
    −前記クラッチを作動させるための圧縮力を前記少なくとも1つの第1の摩擦プレートに加えるために使用されるスプリングと、を備えて成る、特に自動車用の摩擦クラッチ装置において、
    少なくとも1つの摩擦プレート(14、15、16、17)が、金属マトリックス複合材料を共に形成する金属マトリックスと、該マトリックス内に含まれる少なくとも1つの非金属の異質相とから少なくとも部分的に作られていることを特徴とする摩擦クラッチ装置。
  2. −クラッチハウジングと、
    −前記クラッチハウジングに相対回転不能に接続され、その中で軸線方向に変位可能な少なくとも1つの第1の摩擦プレートと、
    −前記クラッチハウジングを支承する第2の摩擦プレートと、
    −前記少なくとも1つの第1の摩擦プレートと前記第2の摩擦プレートとに軸線方向に隣接して配列され、かつ前記隣接する摩擦プレートと相互作用する摩擦ライニングを両側に有する少なくとも1つのドライバディスクと、
    −前記クラッチを作動させるための圧縮力を前記少なくとも1つの第1の摩擦プレートに加えるために使用されるスプリングと、を備えて成る、特に自動車用の摩擦クラッチ装置において、
    前記クラッチハウジング(12)が、金属マトリックス複合材料を共に形成する金属マトリックスと、該マトリックス内に含まれる少なくとも1つの非金属の異質相とから作られていることを特徴とする摩擦クラッチ装置。
  3. 前記金属マトリックスが、アルミニウム、マグネシウムまたはチタンの元素の少なくとも1つをベースとする軽金属または軽金属合金から形成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の摩擦クラッチ装置。
  4. 前記異質相が高溶融点の酸化物、炭化物、ホウ化物または窒化物であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  5. 前記異質相が、繊維の形態で前記金属マトリックスに組み込まれることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  6. 前記金属マトリックス内の繊維が組織を有することを特徴とする、請求項5に記載の摩擦クラッチ装置。
  7. 前記繊維が織物様構造を形成することを特徴とする、請求項5に記載の摩擦クラッチ装置。
  8. 摩擦プレート(14、15、16、17)が、少なくとも1つの摩擦領域(24)と、蓄熱領域(26)とを備え、前記摩擦領域(24)内の非金属の異質相の容量含有量が、前記蓄熱領域(26)内のそれよりも大きいことを特徴とする、請求項1または請求項3〜7のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  9. 前記少なくとも1つの摩擦プレートが、冷却構造を形成するために、複数の凹部(44、46)を有する中間プレッシャプレート(15)を形成することを特徴とする、請求項1または請求項3〜8のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  10. 前記少なくとも1つの摩擦プレート(14、15、16、17)が、鋳造方法を用いて製造されることを特徴とする、請求項1または請求項3〜9のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  11. 前記クラッチハウジング(12)が、鋳造方法を用いて製造されることを特徴とする、請求項2〜9のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  12. 前記鋳造方法が、圧力ダイカスト法、重力ダイカスト法、砂型鋳造法、遠心鋳造法またはチキソ鋳造法であることを特徴とする、請求項10または11に記載の摩擦クラッチ装置。
  13. 前記摩擦領域(24)が、蓄熱領域(26)の表面処理によって形成されることを特徴とする、請求項1または請求項3〜10または12のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  14. 前記第2の摩擦プレート(16、17)が、内燃機関のフライホイール(38)の上に、または二次フライホイールの上に固定手段によって配列されることを特徴とする、請求項1または請求項3〜10、請求項12または13のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  15. 前記第2の摩擦プレート(17)が、フライホイール(38)または前記二次フライホイールに鋳造されることを特徴とする、請求項1または請求項3〜10、請求項12または13のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  16. 前記少なくとも1つの摩擦プレート(14)が、周方向に連続的な円の形態をしたダイヤフラムスプリング切断エッジ(28)を有することを特徴とする、請求項1または請求項3〜10、請求項12または13のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  17. 前記少なくとも1つの摩擦プレート(14、15、16、17)の蓄熱領域(26)が、前記摩擦領域(24)における内径(34)の領域で径方向に広げられることを特徴とする、請求項8〜10または12〜16のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  18. 前記少なくとも1つの摩擦プレート(14、15)が、外周に複数の径方向突出部(36)を有し、該突出部がクラッチハウジング(12)の開口部を通して延在して、前記方法において強制冷却装置を形成することを特徴とする、請求項1または請求項3〜10または12〜17のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  19. 前記少なくとも1つの摩擦プレート(14)がリベットスタッド(48)を備え、該スタッドが、リーフスプリングボアを受容するために前記摩擦プレート内に鋳造されることを特徴とする、請求項1または請求項3〜10または12〜18のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  20. 前記クラッチハウジング(12)が補強リブ(52)を有することを特徴とする、請求項2〜7、請求項11または12のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
  21. 前記クラッチハウジング(12)が、径方向外側の領域に蓄積材料(58)を有し、該材料により、ねじ頭部軸受領域(60)とねじシャンク受容領域(62)とが形成されることを特徴とする、請求項2〜7、請求項11、12または20のいずれか一項に記載の摩擦クラッチ装置。
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