JP2004027545A - Joint covering material used for constructing architectural backing material, construction structure of architectural backing material using the joint covering material and external facing construction method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用下地材の施工に用いる目地被覆材、該目地被覆材を使用した建築用下地材の施工構造および外装施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7に示されるように、木質系等の基材表面に無機結合材、アスファルト等を主成分とした混合物層を形成した建築用下地材aを用い、これを柱・間柱・胴縁等の下地構造材b上に直接または通気受材cを介して載置固定し、建築用下地材同士の突き合わせ目地部にコーキング材dを充填し、該突き合わせ目地部をネット状の目地被覆材eで被覆してステープル等の固着具fにより建築用下地材aおよび目地被覆材eを下地構造材bに対して固着した後、その上に直接モルタル・しっくい・吹き付け塗剤等の左官用塗材gを塗着して外装仕上げを行うことが知られている。
【0003】
目地被覆材eとしては、ガラス繊維・カーボン繊維・ポリプロピレン繊維等の無機質または有機質繊維、鉄・鋼・銅・アルミニウム等の金属繊維、寒冷紗繊維等を用いて織られたものや、ラス網・メタルラス等のネットが用いられている。目地被覆材eは一般的には建築用下地材aとは別体であるが、目地被覆材eが建築用下地材aの木口片から張り出すように一体に設けられたものを用いてもよい(実開昭63−101632)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来技術によれば、建築用下地材a,a同士の突き合わせ目地部を覆うネット状目地被覆材eにより、建築用下地材aの吸湿および乾燥に伴う膨張収縮によっても、その上に塗着された左官用塗材gにおける亀裂発生を防止する効果がある程度は認められるものの、亀裂の発生を完全に防止できるものではなかった。
【0005】
また、目地被覆材e上に左官用塗材gが密着して塗工されていないことによる施工不良が原因で、施工後に左官用塗材gが剥離してしまうことがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
したがって、本発明は、上述の従来技術における問題点を解消し、建築用下地材同士の突き合わせ目地部上に塗工される左官用塗材を補強して亀裂の発生を防止することを目的とする。
【0007】
この目的を達成するため、請求項1にかかる本発明は、基材表面に混合物層を形成した建築用下地材を突き合わせ状態にして下地構造材上に固定する際に該建築用下地材の突き合わせ目地部を被覆するように用いられる目地被覆材であって、シート状基材に補強繊維が固着されてなることを特徴とする。
【0008】
請求項2にかかる本発明は、下地構造材上に、基材表面に混合物層を形成した建築用下地材が突き合わせ状態で固定されるとともに、建築用下地材の突き合わせ目地部が、シート状基材に補強繊維が固着された目地被覆材で被覆されてなり、これら建築用下地材および目地被覆材上に左官用塗材を直接塗着可能である建築用下地材の施工構造である。
【0009】
請求項3にかかる本発明は、下地構造材上に、基材表面に混合物層を形成した建築用下地材を突き合わせ状態で固定し、建築用下地材の突き合わせ目地部にコーキング材を充填し、コーキング材が充填された突き合わせ目地部を覆うようにシート状物を建築用下地材上に固着し、シート状物の表面に補強繊維を固着して左官用塗材に対する下地を完成し、この下地上に左官用塗材を塗着することを特徴とする外装施工方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態による建築用下地材の施工構造が図1および図2に示されている。符号1は建築用下地材であり、その上にモルタル・しっくい・吹き付け塗剤等の左官用塗材8(以下「モルタル」とする)を直接塗着可能なものであればその具体的構成を問わないが、一例として、合板・繊維板等の木質系、石綿スレート・硅酸カルシウム等の無機質系の板状基材の表面に、合成樹脂エマルジョン・アスファルト・アスファルトエマルジョン・ゴムラテックス等を塗布して防水層を形成した後、セメント・石灰等の無機結合材と、砂・硅砂・炭カル・ヒル石・パーライト・合成樹脂粒・合成樹脂発泡粒等の骨材と、合成樹脂エマルジョン・ゴムラテックス・アスファルトエマルジョンとの混合物を塗布して混合物層を形成した構成のものや、該混合物層の上にさらに軽量モルタル層が形成された構成のものを挙げることができる。
【0011】
建築用下地材1の突き合わせ接合部の表面側には面取りが施され、該面取り部2(図2)を含めた全表面領域に上記防水層および/または混合物層を形成してもよい。
【0012】
建築用下地材1,1・・・は、柱・間柱・胴縁等の下地構造材3上に突き合わせ状態に載置して釘・ビス等の固着具(図示せず)により固定されるが、これらの間に通気層を確保するために通気受材4を介在させてもよい。
【0013】
固定された建築用下地材1,1の突き合わせ目地部における面取り部2,2間の空隙にコーキング材5が充填される。このとき、コーキング材5の表面が建築用下地材1,1の表面と略面一且つ平滑となるように配慮する。
【0014】
コーキング材5の表面を含む建築用下地材1,1の突き合わせ目地部を完全に覆うように目地被覆材6が配され、建築用下地材1,1上において釘やステープル等の固着具7で固定される。
【0015】
以上で建築用下地構造が完成し、この上にモルタル8を直接塗着して外装仕上げする。
【0016】
図3を参照して、目地被覆材6はシート状基材6aの表面に表面接着層6bを介して補強繊維6cが固着されたものであり、シート状基材6aの裏面には裏面接着層6dが設けられている。
【0017】
モルタル8はアルカリ性が強く、シート状基材6aがアルカリに冒されて脆くなると目地被覆材6が存在していた箇所が空隙となり、モルタル8との密着性が低下して、モルタル8に剥離や亀裂が生じてしまうので、このような問題を防止するために、シート状基材6aは耐アルカリ性を有する材料で形成されることが好ましい。また、建築用下地材1の膨張収縮に伴うモルタル8の挙動に追従して亀裂の発生を防止するために必要な強度および柔軟性を備えていることが好ましい。
【0018】
これらの要求性能を満たすシート状基材6aとしての一つの好適な材料は、ポリアミド系繊維・アクリル系繊維・ポリエチレン系繊維・ポリプロピレン系繊維・ポリビニルアルコール繊維・綿繊維・耐アルカリガラス繊維・炭素繊維の有機または無機の繊維であり、これらから任意に選ばれる単独または複数種の繊維を織って得たネットをシート状基材6aとして用いることができ、特にアクリル系繊維製ネット・耐アルカリガラス繊維製ネット・綿繊維製ネット・ポリビニルアルコール系繊維製ネットが好適に用いられる。
【0019】
ネットとして構成されたシート状基材6aを用いた場合(図4)には、その開口(網目)9に対する投錨効果によってモルタル8の密着性が良好となり、剥離や亀裂を抑制する効果に優れている。モルタル8の密着性は該モルタルに含まれる細骨材(砂)や軽量骨材の粒径によって異なるが、ネットの各網目の開口幅寸法を1.0〜7.0mmとすることによって一般的に用いられる骨材の粒径範囲に適応して良好なモルタル密着性を与えることができる。ネットの開口幅が3.0mmに満たないものであるとネット自体に対するモルタルの密着性は低下するが、本発明では後述する補強繊維6cがモルタルに絡んで密着性を向上させるので、ネット開口幅が1.0mm程度であってもモルタルの密着性が良好となる。ネットの開口幅が3.0mm以上である場合はネット自体に対するモルタル密着性が良好であるので、後述するようにネットから分離する補強繊維6c’’(図2)の量を多くし、ネットに固着されて残る補強繊維6c’の量を少なくしてネットの開口を塞がないようにすることが好ましい。
【0020】
ネットとしてのシート状基材6aの厚さは0.09〜1.1mmであり、モルタル仕上用の目地被覆材6に用いるシート状基材6aとしては厚さ0.4mm程度が好適であるが、内装塗壁用および塗装用にも兼用させるために厚さ0.2mm程度の薄いネットを用い、モルタル仕上用に用いる場合には後述する補強繊維6cを多目に固着させて強度増大を図るようにすると、3つの用途に兼用できるので実用上有利である。
【0021】
また、レーヨン系繊維や麻繊維は、耐アルカリ性が低いものの、後述する補強繊維6cの固着でアルカリによる該繊維劣化に伴う強度低下を補い、モルタルの亀裂発生を防止することができるので、これを材料とするネットもシート状基材6aとして好適に用いることができる。
【0022】
また、上記と同様の材料、すなわちポリアミド系繊維・アクリル系繊維・ポリエチレン系繊維・ポリプロピレン系繊維・ポリビニルアルコール繊維・綿繊維・耐アルカリガラス繊維・炭素繊維等の有機または無機の繊維を単独または任意混合して用いて製造された不織布も、シート状基材6aとして用いることができる。不織布は平面状に構成されるのでそれ自体ではモルタルが密着しにくいものであるが、後述する補強繊維6cの固着によりモルタルの密着性を高めることができるので、シート状基材6aとして有用である。
【0023】
また、紙や、ポリアミド系・アクリル系・ポリエチレン系・ポリプロピレン系・ポリビニルアルコール・レーヨン等の合成樹脂によるシート状物もシート状基材6aとして用いることができる。
【0024】
目地被覆材6の表面に設けられる補強繊維6cは「すさ」とも呼ばれるもので、ネット6aとして好適に用いられる上述の繊維に加えて、藁や紙を繊維状にしたものや、鉄・鋼・銅・アルミニウム等の金属繊維を単独または任意混合して用いることができるが、特に耐アルカリ性および補強性能の見地から耐アルカリガラス繊維・ポリビニルアルコール繊維・アクリル繊維が好適である。
【0025】
一般に、補強繊維6cの長さは5〜40mm程度であり、直径は0.25〜1.6mm程度である。短い補強繊維はモルタルの施工性を向上させる一方、長い補強繊維はモルタルの強度を向上させ、また、細い補強繊維はモルタル8の密着性を高める一方、太い補強繊維はモルタルの強度を向上させるので、異なる要求性能を同時に満足させるために、前記範囲内において長さや太さの異なる補強繊維を混合して用いてもよい。
【0026】
補強繊維6cはシート状基材6aの表面に、好ましくは全表面に亘って、接着剤・粘着剤・両面テープ等からなる表面接着層6bを介して、その一端のみまたはその一部のみが固着されている。あるいは、熱可塑性合成繊維からなる補強繊維6cの一端または一部のみをシート状基材6aの表面に熱融着してもよい。表面接着層6bを構成する接着剤・粘着剤・両面テープ等については、モルタル8との接着力・粘着力に優れたものを用いることが好ましく、たとえばアクリル系・エポキシ系・合成ゴムラテックス系のものが好適に使用される。シート状基材6aがネットで形成される場合は、補強繊維6cが該ネットの網目9部分に跨るようにランダムな方向に配向させることが好ましい(図4)。
【0027】
シート状基材6aがネットであり、且つ、表面接着層6bとして接着剤または粘着剤を用いるときは、ネットの網目が接着剤・粘着剤によって実質的に塞がれてしまうことがないように配慮して、シート状基材6aに塗布する必要がある。たとえば、接着剤・粘着剤の粘度を小さくして、これをネットを構成する糸にのみ浸透させるようにして塗布し、糸間の網目部分がそのまま網目として残されるようにする。ネットの網目が接着剤等で塞がれてしまうと、目地モルタルが施工されたときに、目地被覆材6上に塗工されたモルタル8がネット網目に入り込むことができず、モルタル8の密着性が小さくなって剥離しやすいものとなってしまう。
【0028】
同様の理由により、表面接着層6bとして両面テープを用いる場合は、ネットの表面を両面テープで覆ってしまうとモルタルの密着力が低下してしまうので、ネットを部分的に覆う小片状の両面テープをネット上に散在させて、ネットの網目9をできるだけ残すようにすることが好ましい。
【0029】
補強繊維6cはその基端部においてシート状基材6aの表面側に固着されているが、モルタル施工の際のコテ圧力やモルタル中の水分などによって、目地被覆材6の表面に浮遊している先端部が部分的にシート状基材6aからちぎれ、または補強繊維6cの固着基端部ごと剥ぎ取られてモルタル8内に混入する。図2において、シート状基材6aの表面に固着されて残っている補強繊維の基端部が符号6c’、剥がれ(またはちぎれ)てモルタル8内に混入した補強繊維が符号6c’’でそれぞれ示されている。
【0030】
なお、補強繊維6cとして比較的強度の小さいものを混合して用いることにより該強度の小さな補強繊維が途中からちぎれやすくなり、また、補強繊維6cをシート状基材6aに固着させている表面接着層6bとして比較的接着力の弱い接着剤を用いることにより補強繊維6cの全体がシート状基材6aから剥がれやすくなる。
【0031】
このように補強繊維の少なくとも一部6c’’がモルタル8内に混入されることによって目地部分のモルタルを補強し、特に施工直後のモルタル収縮による亀裂発生を有効に防止する。また、シート状基材6aの表面に残された補強繊維基端部6c’は目地被覆材6とモルタル8との密着性を向上させる効果を発揮する。
【0032】
図3に示す目地被覆材6の構成によれば、シート状基材6aの裏面側に裏面接着層6dが設けられている。裏面接着剤6dは粘着剤で構成され、その一面がシート状基材6aの裏面側に貼着されるとともに他面には剥離紙(図示せず)が貼着された状態で準備され、目地被覆材6の使用時に剥離紙を剥離して粘着面を露出させて建築用下地材1上に貼着する。
【0033】
図3に示す目地被覆材6ではシート状基材6aの表面に表面接着層6bを介して補強繊維6cが固着されているが、補強繊維6cは、モルタル塗工の際に目地被覆材6の表面側に少なくともその先端部が突出していれば前述の作用効果を発揮することができるので、このような作用効果を発揮し得る態様であれば、シート状基材6aに対する固着手法を問わない。たとえば、シート状基材6aとしてネットが用いられる場合は、その裏面側に補強繊維を固着して、該補強繊維をネットの網目から表面側に引き出して突出させるような構成を採用してもよい。あるいは、このようにネット裏面に固着されて表面側に引き出される補強繊維と、ネット表面に固着してそのまま表面側に突出する補強繊維6cとを併用してもよい。
【0034】
以上に記述した実施形態では、目地被覆材6のシート状基材6aの表面側にあらかじめ補強繊維6cが固着されているが、補強繊維6cを設けない構成の目地被覆材を用意しておき、この目地被覆材を、上記実施形態と同様にして、コーキング材5の表面を含む建築用下地材1,1の突き合わせ目地部を完全に覆うように配置して、建築用下地材1,1上において釘やステープル等の固着具7で固定した後、該目地被覆材のシート状基材6aの表面に補強繊維6cを現場で固着してもよい。この場合は、現場でシート状基材6aの表面に接着剤を塗布して表面接着層6bを形成して、その上に補強繊維6cを固着させるか、あるいは、あらかじめシート状基材6aの表面に粘着剤を塗布して表面接着層6bを形成してその上に剥離紙を貼着しておき、現場でこの目地被覆材6を建築用下地材1,1上に固着するとともに、表面接着層6b上の剥離紙を剥離し、露出した粘着面に補強繊維6cを固着させる。
【0035】
このようにして、補強繊維6cを有する構成の目地被覆材6(図3)を建築用下地材1,1上に固着し、あるいは、補強繊維6cを設けない構成の目地被覆材を建築用下地材1,1上に固着した後に該目地被覆材の表面に補強繊維を現場で固着することによって、モルタル8に対する下地が完成する。
【0036】
この下地上にモルタル8を塗工する。このとき、補強繊維6cに水を塗布または散布する等によって所定以上の含水状態としておくことが好ましい。これにより塗工モルタル8との馴染みが良好になり、モルタルの密着性を向上させることができる。特に、補強繊維6cとして吸水性に優れた綿や麻を用いた場合には、乾燥状態で用いるとモルタル8中の水分を吸収して施工性が悪化したり、モルタルが硬化する際の結晶水が得られずに硬化不良(ドライアウト)を起こすことがあるので、あらかじめまたは現場で水を塗布または散布してこれらの補強繊維6cを含水状態にしておくことが好ましい。
【0037】
<実施例1>
建築用下地材1として、合板上に防水層が形成され、その上にラテックス・アスファルトエマルジョン等が混合された混合層が形成された構成の、縦200mm×横910mm×厚さ10mmのもの(商品名「ラスカット」、株式会社ノダ)を用いた。
【0038】
1820mm間隔で柱3aを建て込み、その間に等間隔に3本の間柱3b,3b,3bを建て込んで躯体を形成し、この躯体上に前記の下地材1,1を柱3aおよび間柱3b上で突き合わせてビス(図示せず)で固着し、突き合わせ目地部にコーキング材4を充填した後、目地部上に目地被覆材6をステープル(図示せず)で柱3a、間柱3bに固着して下地を完成させ、この下地の全面にモルタル8を10mm厚に塗布した(図5)。目地被覆材6は、幅50mm、開口径2.0mm×2.0mm、厚さ0.27mmの綿繊維製ネットをシート状基材6aとし、その表面側に直径0.5mmの麻繊維製補強繊維6cを多数接着剤(6b)で固着した構成のものを用いた。
【0039】
<実施例2>
目地被覆材6の補強繊維6cを直径0.25mmのガラス繊維製のものに代えたほかは、実施例1と同様にして施工した。
【0040】
<比較例1>
目地被覆材6として幅50mm、開口径2.0mm×2.0mm、厚さ0.27mmの綿繊維製ネット単独で構成されたもの(すなわち補強繊維6cを有しないもの)を用いたほかは実施例1と同様にして施工した。
【0041】
<比較例2>
目地被覆材6を用いず、下地材1,1およびコーキング材4上に直接モルタル8を塗布したほかは、実施例1と同様にして施工した。
【0042】
これらの施工において経時による目地部のモルタル亀裂幅を測定した結果を図6のグラフに示す。このグラフにおいて横軸は施工後の経過日数を示し、縦軸はモルタル表面に目視観察された亀裂の幅(単位mm)を示している。
【0043】
このグラフに示す結果から明らかなように、実施例1および実施例2による施工ではモルタル亀裂発生が4日目からであり、その後のモルタル亀裂の進行も比較的緩慢であったのに対し、比較例1および比較例2による施工では2日目からモルタルに亀裂が発生し、しかもその後も亀裂が拡大して実施例1,2の場合の2倍以上の亀裂幅となることが判明した。この試験結果から、目地被覆材6の表面に補強繊維6cを配した状態でモルタル下地を形成することにより、施工後のモルタルにおける亀裂の発生を有効に防止できることが確認された。
【0044】
【発明の効果】
請求項1にかかる本発明によれば、シート状基材に補強繊維が固着されてなる構成の目地被覆材が提供され、基材表面に混合物層を形成した建築用下地材を突き合わせ状態にして下地構造材上に固定する際に、この目地被覆材を建築用下地材の突き合わせ目地部を被覆するように用いることにより、建築用下地材同士の突き合わせ目地部上に塗工される左官用塗材を補強して亀裂の発生を防止することができる。
【0045】
請求項2にかかる本発明によれば、下地構造材上に、基材表面に混合物層を形成した建築用下地材が突き合わせ状態で固定されるとともに、建築用下地材の突き合わせ目地部が、シート状基材に補強繊維が固着された目地被覆材で被覆されてなり、これら建築用下地材および目地被覆材上に左官用塗材を直接塗着可能である建築用下地材の施工構造が提供されるので、建築用下地材同士の突き合わせ目地部上に塗工される左官用塗材を補強して亀裂の発生を防止することができる。
【0046】
請求項3にかかる本発明によれば、下地構造材上に、基材表面に混合物層を形成した建築用下地材を突き合わせ状態で固定し、建築用下地材の突き合わせ目地部にコーキング材を充填し、コーキング材が充填された突き合わせ目地部を覆うようにシート状物を建築用下地材上に固着し、シート状物の表面に補強繊維を固着して左官用塗材に対する下地を完成し、この下地上に左官用塗材を塗着することを特徴とする外装施工方法が提供されるので、従来技術の目地被覆材を使用しながら、現場作業にてその表面に補強繊維を固着することで、建築用下地材同士の突き合わせ目地部上に塗工される左官用塗材を補強して亀裂の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による目地被覆材を建築用下地材の突き合わせ目地部を被覆するように用いてモルタル下地とし、該モルタル下地上にモルタルを塗布した施工状態を示す図である。
【図2】図1の施工状態における突き合わせ目地部を拡大して示す図である。
【図3】目地被覆材の構成例を示す断面図である。
【図4】目地被覆材の正面図である。
【図5】実施例におけるモルタル施工状態を示す図である。
【図6】実施例および比較例による施工において経時による目地部のモルタル亀裂幅を測定した結果を示すグラフである。
【図7】従来技術によるモルタル施工状態を示す図である。
【符号の説明】
1 建築用下地材
2 面取り部
3 下地構造材
4 通気受材
5 コーキング材
6 目地被覆材
6a シート状基材
6b 表面接着層
6c 補強繊維
6d 裏面接着層
7 固着具
8 左官用塗材(モルタル)
9 網目[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a joint covering material used for construction of a building base material, a construction structure of the construction base material using the joint covering material, and an exterior construction method.
[0002]
[Prior art]
As shown in FIG. 7, a building base material a having a mixture layer mainly composed of an inorganic binder, asphalt or the like formed on the surface of a wooden base material or the like is used. It is placed and fixed on the base structural material b directly or via the ventilation receiving material c, and the joint joint between the architectural base materials is filled with the caulking material d, and the joint joint is filled with the net-shaped joint covering material e. After coating, the architectural base material a and the joint covering material e are fixed to the base structural material b with a fixing tool f such as staples, and then plastering coating material g such as mortar, plaster, spray coating, etc. is directly applied thereon. It is known that the exterior finish is performed by applying a paint.
[0003]
Examples of the joint covering material e include inorganic or organic fibers such as glass fiber, carbon fiber, and polypropylene fiber, metal fibers such as iron, steel, copper, and aluminum; And so on. Although the joint covering material e is generally separate from the architectural base material a, it is also possible to use a joint covering material e integrally provided so as to protrude from a piece of a clue of the architectural base material a. It is good (actual opening 63-101632).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
According to the above-mentioned prior art, the net-like joint covering material e covering the joint between the base materials for construction a, a is also coated on the building base material a by expansion and contraction caused by moisture absorption and drying. Although the effect of preventing the generation of cracks in the applied plasterer coating material g was recognized to some extent, the generation of cracks could not be completely prevented.
[0005]
Further, the plastering coating material g was sometimes peeled off after the construction due to poor construction due to the application of the plastering coating material g not being closely adhered to the joint covering material e.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, an object of the present invention is to solve the above-mentioned problems in the prior art and to prevent cracks by reinforcing a plastering coating material applied on a joint joint between base materials for building. I do.
[0007]
In order to achieve this object, the present invention according to claim 1, according to the present invention, when the architectural base material having the mixture layer formed on the surface of the base material is abutted and fixed on the base structure material, A joint covering material used to cover a joint portion, wherein a reinforcing fiber is fixed to a sheet-like base material.
[0008]
According to a second aspect of the present invention, a building base material having a mixture layer formed on a base material surface is fixed on the base structure material in an abutting state, and the butt joint of the building base material is a sheet-like base material. This is a construction structure of an architectural base material which is covered with a joint covering material in which reinforcing fibers are fixed to a material, and in which the plastering coating material can be directly applied on the architectural base material and the joint covering material.
[0009]
The present invention according to
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
1 and 2 show a construction structure of a building base material according to an embodiment of the present invention. Reference numeral 1 denotes an architectural base material on which a plastering coating material 8 (hereinafter, referred to as “mortar”) such as mortar, plaster, spraying paint or the like can be directly applied. It does not matter, but as an example, a synthetic resin emulsion, asphalt, asphalt emulsion, rubber latex, etc. is applied to the surface of a wood-based material such as plywood or fiberboard, or an inorganic material such as asbestos slate or calcium silicate. After forming a waterproof layer, an inorganic binder such as cement or lime, an aggregate such as sand, silica sand, charcoal, hillstone, perlite, synthetic resin particles, synthetic resin foam particles, synthetic resin emulsion, rubber latex A mixture having a structure in which a mixture with an asphalt emulsion is applied to form a mixture layer, or a structure in which a lightweight mortar layer is further formed on the mixture layer. That.
[0011]
The surface side of the butt joint of the building base material 1 may be chamfered, and the waterproof layer and / or the mixture layer may be formed on the entire surface area including the chamfered portion 2 (FIG. 2).
[0012]
The architectural base materials 1, 1,... Are placed on the base
[0013]
The
[0014]
A joint covering
[0015]
Thus, the foundation structure for building is completed, and
[0016]
Referring to FIG. 3, joint covering
[0017]
The
[0018]
One suitable material as the sheet-like base material 6a satisfying these required performances is polyamide-based fiber, acrylic-based fiber, polyethylene-based fiber, polypropylene-based fiber, polyvinyl alcohol fiber, cotton fiber, alkali-resistant glass fiber, and carbon fiber. Organic or inorganic fibers, and a net obtained by weaving single or plural kinds of fibers arbitrarily selected from these can be used as the sheet-like base material 6a. Particularly, an acrylic fiber net / alkali-resistant glass fiber A net made of cotton, a net made of cotton fiber, and a net made of polyvinyl alcohol fiber are preferably used.
[0019]
When the sheet-like base material 6a configured as a net is used (FIG. 4), the adhesion of the
[0020]
The thickness of the sheet-like base material 6a as a net is 0.09 to 1.1 mm, and the thickness of the sheet-like base material 6a used for the
[0021]
Further, although rayon-based fibers and hemp fibers have low alkali resistance, they can compensate for a decrease in strength due to the fiber deterioration due to alkali due to the fixation of the reinforcing
[0022]
Further, the same materials as above, that is, organic or inorganic fibers such as polyamide-based fibers, acrylic-based fibers, polyethylene-based fibers, polypropylene-based fibers, polyvinyl alcohol fibers, cotton fibers, alkali-resistant glass fibers, and carbon fibers may be used alone or optionally. A nonwoven fabric manufactured by mixing and using can also be used as the sheet-shaped base material 6a. Since the nonwoven fabric is configured in a planar shape, the mortar itself is not easily adhered to itself. However, since the adhesion of the mortar can be enhanced by fixing the reinforcing
[0023]
In addition, a sheet-like material made of paper or a synthetic resin such as polyamide-based, acrylic-based, polyethylene-based, polypropylene-based, polyvinyl alcohol, and rayon can be used as the sheet-shaped base material 6a.
[0024]
The reinforcing
[0025]
Generally, the length of the reinforcing
[0026]
Only one end or only a part of the reinforcing
[0027]
When the sheet-like substrate 6a is a net and an adhesive or a pressure-sensitive adhesive is used as the surface
[0028]
For the same reason, when a double-sided tape is used as the surface
[0029]
The reinforcing
[0030]
The use of a mixture of reinforcing
[0031]
By mixing at least a
[0032]
According to the configuration of the
[0033]
In the
[0034]
In the embodiment described above, the reinforcing
[0035]
In this way, the joint covering material 6 (FIG. 3) having the reinforcing
[0036]
The
[0037]
<Example 1>
As a building base material 1, a structure in which a waterproof layer is formed on plywood, and a mixed layer in which latex / asphalt emulsion or the like is mixed is formed thereon, is 200 mm long × 910 mm wide × 10 mm thick (product) The name "Ruskat", Noda Corporation) was used.
[0038]
Pillars 3a are erected at intervals of 1820 mm, and three
[0039]
<Example 2>
The construction was performed in the same manner as in Example 1, except that the reinforcing
[0040]
<Comparative Example 1>
The
[0041]
<Comparative Example 2>
The construction was performed in the same manner as in Example 1 except that the
[0042]
FIG. 6 is a graph showing the results of measuring the width of the mortar crack at the joint with time in these constructions. In this graph, the horizontal axis indicates the number of days elapsed after the construction, and the vertical axis indicates the width (unit: mm) of the crack visually observed on the mortar surface.
[0043]
As is evident from the results shown in this graph, the mortar cracks were generated from the fourth day in the construction according to Examples 1 and 2, and the progress of the mortar cracks was relatively slow thereafter. In the construction according to Example 1 and Comparative Example 2, it was found that cracks were generated in the mortar from the second day, and that the cracks expanded thereafter, and the crack width was twice or more that of Examples 1 and 2. From the test results, it was confirmed that the formation of the mortar base in a state where the reinforcing
[0044]
【The invention's effect】
According to the present invention according to claim 1, a joint covering material having a configuration in which reinforcing fibers are fixed to a sheet-like base material is provided, and an architectural base material having a mixture layer formed on the base material surface is brought into abutting state. By using this joint covering material to cover the butt joint of the building base material when fixing it on the base structural material, the plastering coating applied on the butt joint part of the building base material is used. The material can be reinforced to prevent cracks.
[0045]
According to the present invention according to
[0046]
According to the third aspect of the present invention, an architectural base material having a mixture layer formed on the surface of a base material is fixed on the base structural material in a butt state, and a caulking material is filled in a butt joint of the architectural base material. Then, the sheet-like material is fixed on the architectural base material so as to cover the butt joint portion filled with the caulking material, and the reinforcing fiber is fixed on the surface of the sheet-like material to complete the base for the plastering coating material, Since an exterior construction method characterized by applying a plastering coating material on this base material is provided, it is possible to use a conventional joint covering material and fix reinforcing fibers to the surface thereof in the field work. Thus, it is possible to reinforce the plastering coating material applied on the joint joint between the base materials for building, thereby preventing the occurrence of cracks.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a construction state in which a joint covering material according to the present invention is used to cover a butt joint portion of a building base material to form a mortar base, and mortar is applied on the mortar base.
FIG. 2 is an enlarged view showing a butt joint in the construction state of FIG. 1;
FIG. 3 is a cross-sectional view illustrating a configuration example of a joint covering material.
FIG. 4 is a front view of the joint covering material.
FIG. 5 is a view showing a mortar construction state in the embodiment.
FIG. 6 is a graph showing the results of measuring the width of a mortar crack in a joint over time in construction according to an example and a comparative example.
FIG. 7 is a view showing a mortar construction state according to a conventional technique.
[Explanation of symbols]
REFERENCE SIGNS LIST 1
9 mesh
Claims (3)
Priority Applications (1)
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JP2002182818A JP2004027545A (en) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | Joint covering material used for constructing architectural backing material, construction structure of architectural backing material using the joint covering material and external facing construction method |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2002182818A JP2004027545A (en) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | Joint covering material used for constructing architectural backing material, construction structure of architectural backing material using the joint covering material and external facing construction method |
Publications (1)
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JP2002182818A Pending JP2004027545A (en) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | Joint covering material used for constructing architectural backing material, construction structure of architectural backing material using the joint covering material and external facing construction method |
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2002
- 2002-06-24 JP JP2002182818A patent/JP2004027545A/en active Pending
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