JP2004025696A - 発泡成形品の射出成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】発泡セルの潰れがなく優れた外観品質の発泡成形品を得ることができる発泡成形品の射出成形方法を提供すること。
【解決手段】成形キャビティ内を発泡剤の発泡圧以上に加圧して、この状態で成形キャビティ内に発泡樹脂原料を射出充填する。
【選択図】 図1
【解決手段】成形キャビティ内を発泡剤の発泡圧以上に加圧して、この状態で成形キャビティ内に発泡樹脂原料を射出充填する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡セルの潰れがなく優れた外観品質の発泡成形品を得ることができる発泡成形品の射出成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、発泡成形品は比重が軽く、かつ成形性にも優れているため、例えば自動車用ドアトリムの基材や各種部品等に広く利用されている。そして、このような発泡成形品の成形方法としては、成形キャビティ内に発泡樹脂原料を射出し所定形状の成形品とする射出成形方法が普通に用いられている。
【0003】
しかしながら、従来法によるときは、図3に示されるように、成形品表面にスワルマークと称される発泡セルの潰れによるシワ20、20が多数発生し、外観品質を低下させるという問題点があった。特に、最近ではコストダウンを目的として発泡成形品を直接に表面に露出させて利用するケースもあり、前記シワ20のない外観品質に優れた製品が求められるようになってきた。
なお、シワの発生を抑制する成形法として、発泡樹脂原料を高速で射出充填する方法が提案されているが、この場合には完全にシワの発生を防止することは難しく、また設備的にも大掛りで高価なものになるという問題点があり、実用に供し得ないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような従来の問題点を解決して、発泡セルの潰れがなく優れた外観品質の発泡成形品を得ることができ、またそのような発泡セルの潰れのない発泡成形品を安定して安価に生産することができる発泡成形品の射出成形方法を提供することを目的として完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の発泡成形品の射出成形方法は、成形キャビティ内を発泡剤の発泡圧以上に加圧して、この状態で成形キャビティ内に発泡樹脂原料を射出充填することを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図1は、本発明の射出成形方法における発泡樹脂原料の射出充填工程を示すもので、図中1a、1bは成形キャビティを形成する成形金型、2は成形キャビティに発泡樹脂原料を供給するゲートであり、以上の構成は従来の射出成形用金型と基本的に同じである。なお、10は発泡樹脂原料、11は該発泡樹脂原料中に混在する発泡セルである。
【0007】
そして、本発明の発泡成形品の射出成形方法においては、成形キャビティ内を発泡剤の発泡圧以上に加圧して、この状態で成形キャビティ内に発泡樹脂原料10を射出充填するようにした点に特徴的構成を有する。
即ち、本発明では成形金型1a、1bを閉じて成形キャビティを形成後、該成形キャビティ内を圧縮エア等により加圧して発泡圧以上の圧力状態とし、この状態で発泡樹脂原料10を射出充填することにより、発泡樹脂原料10の外表面に加圧力を作用させ、表面近傍にある発泡セル11の破裂を抑制し、充填工程中における発泡セルの潰れを防止するのである。
【0008】
これは本発明者の研究によれば、図2に示されるように、従来は発泡樹脂原料10を射出充填すると、発泡樹脂原料10の表面近傍にある発泡セル11が破裂し、これが成形品表面にスワルマークと称されるシワ20を発生させていることを解明した。
そこで、本発明者は成形キャビティ内を圧縮エア等により加圧して発泡圧以上の圧力状態としておき、この状態で発泡樹脂原料10を射出充填すれば、加圧力によって前記発泡セル11の破裂を防止できるとの考えに基き本発明を完成するに至ったのである。
【0009】
前記成形キャビティ内を加圧する場合、圧力が1〜10kg/cm2程度の圧縮エア等を用いることができる。これは、発泡樹脂原料中の発泡剤の発泡圧が約2〜3kg/cm2であるから、表面を破裂しないようにするためには、成形キャビティ内を発泡剤の発泡圧以上の圧力に保ってやればよく、通常状態でも成形キャビティ内には約1kg/cm2程度の自然圧力がかかっているため、1〜10kg/cm2程度の圧縮エアを用いるのである。また、成形キャビティ内に射出充填する発泡樹脂原料の充填圧力は約300〜450kg/cm2程度であり、前記1〜10kg/cm2程度の圧縮エアにより樹脂の流れが妨げられる心配もない。
【0010】
なお、前記圧縮エアの供給は、成形金型にキャビティ内に開口するノズルを多数設けておき、該ノズルを圧縮エア供給源に連結するとともに、タイマー作動する開閉弁を通じて圧縮エアの供給を制御するよう構成された公知の装置により、簡単かつ的確に供給することが可能である。
【0011】
このように、本発明は成形キャビティ内を発泡剤の発泡圧以上に加圧して、この状態で成形キャビティ内に発泡樹脂原料10を射出充填するようにしたので、樹脂表面が加圧された状態が維持されることとなる。この結果、従来のように発泡樹脂原料10の射出充填中に表面にある発泡セル11が破裂することが抑制されて、発泡セル11の潰れに起因するシワの発生が防止されることとなり、外観品質に優れた発泡成形品が得られることとなる。更には、加圧工程を加えるのみであるため成形工程も複雑でなく、また成形金型に大掛りな設備等を付加する必要もないので、従来設備に若干の手直しを施すのみで簡単に対応することができるという利点もある。
【0012】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は発泡セルの潰れがなく優れた外観品質の発泡成形品を得ることができ、またそのような発泡セルの潰れのない発泡成形品を安定して安価に生産することができるものである。
よって本発明は従来の問題点を一掃した発泡成形品の射出成形方法として、産業の発展に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】従来例を示す断面図である。
【図3】従来例により得られる発泡成形品を示す斜視図である。
【符号の説明】
1a 成形金型
1b 成形金型
2 ゲート
10 発泡樹脂原料
11 発泡セル
20 発泡セルの潰れによるシワ
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡セルの潰れがなく優れた外観品質の発泡成形品を得ることができる発泡成形品の射出成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、発泡成形品は比重が軽く、かつ成形性にも優れているため、例えば自動車用ドアトリムの基材や各種部品等に広く利用されている。そして、このような発泡成形品の成形方法としては、成形キャビティ内に発泡樹脂原料を射出し所定形状の成形品とする射出成形方法が普通に用いられている。
【0003】
しかしながら、従来法によるときは、図3に示されるように、成形品表面にスワルマークと称される発泡セルの潰れによるシワ20、20が多数発生し、外観品質を低下させるという問題点があった。特に、最近ではコストダウンを目的として発泡成形品を直接に表面に露出させて利用するケースもあり、前記シワ20のない外観品質に優れた製品が求められるようになってきた。
なお、シワの発生を抑制する成形法として、発泡樹脂原料を高速で射出充填する方法が提案されているが、この場合には完全にシワの発生を防止することは難しく、また設備的にも大掛りで高価なものになるという問題点があり、実用に供し得ないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような従来の問題点を解決して、発泡セルの潰れがなく優れた外観品質の発泡成形品を得ることができ、またそのような発泡セルの潰れのない発泡成形品を安定して安価に生産することができる発泡成形品の射出成形方法を提供することを目的として完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の発泡成形品の射出成形方法は、成形キャビティ内を発泡剤の発泡圧以上に加圧して、この状態で成形キャビティ内に発泡樹脂原料を射出充填することを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図1は、本発明の射出成形方法における発泡樹脂原料の射出充填工程を示すもので、図中1a、1bは成形キャビティを形成する成形金型、2は成形キャビティに発泡樹脂原料を供給するゲートであり、以上の構成は従来の射出成形用金型と基本的に同じである。なお、10は発泡樹脂原料、11は該発泡樹脂原料中に混在する発泡セルである。
【0007】
そして、本発明の発泡成形品の射出成形方法においては、成形キャビティ内を発泡剤の発泡圧以上に加圧して、この状態で成形キャビティ内に発泡樹脂原料10を射出充填するようにした点に特徴的構成を有する。
即ち、本発明では成形金型1a、1bを閉じて成形キャビティを形成後、該成形キャビティ内を圧縮エア等により加圧して発泡圧以上の圧力状態とし、この状態で発泡樹脂原料10を射出充填することにより、発泡樹脂原料10の外表面に加圧力を作用させ、表面近傍にある発泡セル11の破裂を抑制し、充填工程中における発泡セルの潰れを防止するのである。
【0008】
これは本発明者の研究によれば、図2に示されるように、従来は発泡樹脂原料10を射出充填すると、発泡樹脂原料10の表面近傍にある発泡セル11が破裂し、これが成形品表面にスワルマークと称されるシワ20を発生させていることを解明した。
そこで、本発明者は成形キャビティ内を圧縮エア等により加圧して発泡圧以上の圧力状態としておき、この状態で発泡樹脂原料10を射出充填すれば、加圧力によって前記発泡セル11の破裂を防止できるとの考えに基き本発明を完成するに至ったのである。
【0009】
前記成形キャビティ内を加圧する場合、圧力が1〜10kg/cm2程度の圧縮エア等を用いることができる。これは、発泡樹脂原料中の発泡剤の発泡圧が約2〜3kg/cm2であるから、表面を破裂しないようにするためには、成形キャビティ内を発泡剤の発泡圧以上の圧力に保ってやればよく、通常状態でも成形キャビティ内には約1kg/cm2程度の自然圧力がかかっているため、1〜10kg/cm2程度の圧縮エアを用いるのである。また、成形キャビティ内に射出充填する発泡樹脂原料の充填圧力は約300〜450kg/cm2程度であり、前記1〜10kg/cm2程度の圧縮エアにより樹脂の流れが妨げられる心配もない。
【0010】
なお、前記圧縮エアの供給は、成形金型にキャビティ内に開口するノズルを多数設けておき、該ノズルを圧縮エア供給源に連結するとともに、タイマー作動する開閉弁を通じて圧縮エアの供給を制御するよう構成された公知の装置により、簡単かつ的確に供給することが可能である。
【0011】
このように、本発明は成形キャビティ内を発泡剤の発泡圧以上に加圧して、この状態で成形キャビティ内に発泡樹脂原料10を射出充填するようにしたので、樹脂表面が加圧された状態が維持されることとなる。この結果、従来のように発泡樹脂原料10の射出充填中に表面にある発泡セル11が破裂することが抑制されて、発泡セル11の潰れに起因するシワの発生が防止されることとなり、外観品質に優れた発泡成形品が得られることとなる。更には、加圧工程を加えるのみであるため成形工程も複雑でなく、また成形金型に大掛りな設備等を付加する必要もないので、従来設備に若干の手直しを施すのみで簡単に対応することができるという利点もある。
【0012】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は発泡セルの潰れがなく優れた外観品質の発泡成形品を得ることができ、またそのような発泡セルの潰れのない発泡成形品を安定して安価に生産することができるものである。
よって本発明は従来の問題点を一掃した発泡成形品の射出成形方法として、産業の発展に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】従来例を示す断面図である。
【図3】従来例により得られる発泡成形品を示す斜視図である。
【符号の説明】
1a 成形金型
1b 成形金型
2 ゲート
10 発泡樹脂原料
11 発泡セル
20 発泡セルの潰れによるシワ
Claims (2)
- 成形キャビティ内を発泡剤の発泡圧以上に加圧して、この状態で成形キャビティ内に発泡樹脂原料を射出充填することを特徴とする発泡成形品の射出成形方法。
- 1〜10kg/cm2の圧縮エアにより成形キャビティ内を加圧する請求項1に記載の発泡成形品の射出成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002187346A JP2004025696A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 発泡成形品の射出成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002187346A JP2004025696A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 発泡成形品の射出成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004025696A true JP2004025696A (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=31182408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002187346A Withdrawn JP2004025696A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 発泡成形品の射出成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004025696A (ja) |
-
2002
- 2002-06-27 JP JP2002187346A patent/JP2004025696A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050906 |